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第二次サイキックハーツ大戦⑫〜しあわせのかたち

#サイキックハーツ #第二次サイキックハーツ大戦 #第二戦線

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●しあわせってなんだっけ
 桜が散ったサイクリングロードを歩く。
 仕事も終わったし今日は近くの薬膳香辛味噌でも食べよう。

 少し離れた大きな公園に今日は来た。
 ここにある山へと登ると、市内を一望できる。
 SNSに上げやすい。

 休日だ!
 探していた店に行こう。
 好みのアクセサリーが今、あるらしい。
 間に合えばいいな。

 今日はあそこへ。
 明日はここへ。
 来週は……。

 あーあ、夢なら醒めないでほしいな……。
 いつまでも……。
 これからも……。
 すっと……。

●現実はそう優しくないわけで
「そんなわけで戦争なのですよ、ええ」
 グリモア猟兵、流茶野・影郎は困った顔で言った。

「敵は慈愛のコルネリウス、場所はソウルボード、囚われているのはサイキックハーツ世界のエスパー……つまり一般人ですね」
 グリモア猟兵の説明は続く。
「彼らは幸福な夢の世界に呑み込まれつつあります、完璧な幸福が無限に続く世界……怖いですねえ。でもここからエスパーを助けて出さないとコルネリウスが撃破された際に彼らも道連れになってしまいます、はい。」
 人質になっているようだと暗に告げているようなものだった。
「という訳で「完璧な幸福」の中からエスパーたちを引きずり出してほしいんですよ」

 風車を投げると開かれるはソウルボードへの門。

「中では戦闘は有りませんが、完璧な幸福の中に居るエスパーの皆さんをどう連れ出すか……こっちが問題ですね。そこはまあ、お任せします」
 道を開けば後は猟兵の出番。

「それじゃ皆さん、行ってらっしゃい」
 グリモアを担当する者はただ君達の帰還を待つのみ。


みなさわ
 幸せってなんでしょうねえ。
 どうも、みなさわです。
 今回も戦闘シナリオです、1章で終わりますのでよろしくお願いします。

 プレイングボーナスは以下の通りとなります。
『エスパー達を「完璧な幸福」の中から連れ出す手段を講じる」

●エスパーたち
 彼らは自分が望む幸せな夢の中に囚われています。
 例を挙げるならば。

 毎晩、好きなラーメン屋に行くまでの道のりをエンドレスに繰り返す男性。
 RPGの世界で冒険する少年。
 教室に突然現れたテロリストを転校生と一緒に排除する高校生。
 ペアルックで買い物するラブラブカップル等。

 勿論、自分達で考えるのも可能ですが18禁に触れるような自由すぎる世界はそっとお返しするかも知れません。

 それでは夢の世界。
 よろしくお願いします。
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第1章 日常 『ぶらり再発見』

POW   :    知る人ぞ知るおいしいお店を訪れる

SPD   :    なんだか妙にSNS映えしそうなスポットを訪れる

WIZ   :    珍しい雑貨を扱うお店を訪れる

イラスト:みささぎ かなめ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

燮樹・メルト
【現実逃避】

❤️‍🩹やわらぎ🧬ちゃんねる💉のリスナーが囚われたと聞いて!

よし!メルが救出にいくよ〜。

(到着すると無限に再生リストを見ているリスナーが)

いつも配信を見てくれてありがと〜。
うん、なんというか、こっちは本物の世界じゃないんだよね。

うん、ずっとこうしてなんとなく楽しい動画を見て、安心な気持ちになりたいのもわかりみ。
学校にも行きたくなくなる時もあるよね。

でも、ここだと過去の配信やなんとなく知ってるゲームばかりで絶対いつかやんなると思う。

ほら、今度発売するゲームとかアニメ、映画の続編、楽しみは案外、外の方がいっぱいだよ。
メルも動画アップしていこうと思っているしね。



●素晴らしい過去にさよならを

「メルのリスナーが囚われたと聞いて!」
 燮樹・メルト(❤️‍🩹やわらぎ🧬ちゃんねる💉・f44097)の行動は速かった。
 開口一番、もうエスパーの夢の中。
 そこはデスクにタブレットとパソコンが置いてあるちょっと広めの部屋。
 自分の身体には不釣り合いなほどの椅子。そこに腰かけて少女はディスプレイをただ見つめていた。
 デスクから何かが落ちて来た。
「これ、メルだね」
 拾ったスケッチブックには自分のファンアート。
 そしてディスプレイにも自分の姿。
 少女が誰かは分かっていたから、メルトは彼女のヘッドホンに手をかけてゆっくりと外した。

「いつも配信を見てくれてありがと〜」
「……メルちゃん?」
 少女は驚くしかなかった。
 ディスプレイに居たはずの存在がそこにいるから。
「うん、なんというか、こっちは本物の世界じゃないんだよね」
「わかってる……」
 メルトの言葉に少女は一言。
「でも、ここだとずっとメルちゃんの配信見て過ごせるから」
「うん、ずっとこうしてなんとなく楽しい動画を見て、安心な気持ちになりたいのもわかりみ」
 何処からかチェストを引っ張り出しつつメルトが隣に寄り添う。
「でも、ここだと過去の配信やなんとなく知ってるゲームばかりで絶対いつかやんなると思う」
 その上で未来へと道を示す。
 ストリーマーだからとか、彼女がリスナーだからとかではなく。
「ここに新しいメルは居ないから」
 ただ一緒に居たい仲間だから。
「そうだよね――皆の衆!」
 メルトの視界があらぬ方を見て、少女もそれに続いた。
 そこはスクリーンの向こう側。
 リスナーたちが自分を見ている。

 |ᕼᎽᑭᎬᖇ ᒪᏆᐯᎬ ᏚᎢᖇᎬᗩᗰ《メルストリーム・ハイパーチャット》

『ひきこもりやむなし!!』
 少女の心に響くリスナーの声。
『でもまだまだ❤️‍🩹やわらぎ🧬ちゃんねる💉は続くでござる!』
 そこに居るのは笑い合い、感動し、一緒の時間を過ごした顔の見えない友達。
「新しいゲームもあるし、メルも動画アップしていこうと思っているよ」
 そう答えるメルトに少女は頷きを返す。
 一人じゃないから。
 これから、幸せを掴みに行くから!!

 配信が終われば、部屋には誰も居ない。
 もう二人とも未来へと飛び出したのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

椎那・紗里亜
コルネリウス、貴女はまだ完璧な幸福を追い求めているのですね……

「すみません、近くにとても美味しいラーメン屋さんがあると聞いたのですが……」

好きなラーメン屋に行くまでの道のりを繰り返す男性に、店への道案内を頼みます。
道中ラーメンの魅力を大いに語り、食べたい気持ちを掻き立て、
そして店に着く頃合いで男性を強く誘います。

「さあ、あなたのラーメンが待っていますよ」

店までの道のりはラーメンのことだけを考えていられる幸せな時間。
でも、店に着いたら夢は終わってしまう。だから店へ辿り着こうとしなかったのでしょう。
それではいつまでも食べることは出来ないのに。

目が覚めたら食べに行きましょう。私もお付き合いしますよ。



●終わりの向こう側

 仕事が終わった帰り道。
 時計は18時とまだ余裕がある。
 ならなと男は桜が散ったサイクリングロードを歩きはじめた。
 仕事は嫌いではない、けれどそれに命を懸けるってほどではない。
 其れなりに出世はしたが、それから先は激戦区。
 いずれはそちらへと行くだろうが、まだ早い。
 なら今はやることをやって、最後の仕上げにラーメンを食べに行くのが良い。
 それで今日が終わるのだから。

「すみません、近くにとても美味しいラーメン屋さんがあると聞いたのですが……」
 椎那・紗里亜(言の葉の森・f43982)の言葉に男が振り向いた。
 見ず知らずの女性の言葉に警戒する所を紗里亜がさらに畳みかけた。
「知りませんか、ラーメンハナブサ?」
「ハナブサですか!?」
 その店名に男が反応した。
「私もそこへ行くんですよ!?」
 それは男の行こうとする店の名であった。

 サイクリングロードを行く男女。
「あそこは薬膳っぽいラーメンで辛いんだけど、唐辛子じゃなくて」
「じゃあ、山椒かしら? ほら麻婆豆腐とかの」
 言葉にするのはこれから行く店の話。
 その会話は他愛もないものかもしれないけれど、共感する者がいればそれだけで充分なもの。

(コルネリウス、貴女はまだ完璧な幸福を追い求めているのですね……)

 会話をしつつ紗里亜の思考は黒幕へと向いている。
 この夢に|一般人《エスパー》を捉えたシャドウ――慈愛のコルネリウスという存在に。
 やがて……二人の足が止まった。
「さあ、あなたのラーメンが待っていますよ」
 ラーメンハナブサと書かれた暖簾の前で紗里亜は男を強く誘った。
 知っているのだ――彼の幸せな時間が此処までの繰り返しだという事を。

 仕事の終わり、一日の終わり、店についてラーメンを食べれば、終わってしまう。
 だからこそ、男はたどり着かなかった。
 終わってしまえば、また一日が始まる。
 だったら、そこまでの一番楽しい過程だけをずっと過ごしたい。

「でも、それではいつまでも食べることはできませんよ」
 紗里亜の手が男の背中を押す。
 それはちょっとした勇気への一歩。
「目が覚めたら食べに行きましょう」
 もう目覚めの時間だと、スーツ姿の女性は告げた。
「私もお付き合いしますよ」
「いや……」
 紗里亜の言葉に男は首を振った。
「折角だから一人でのんびり食べたい」
 その言葉に紗里亜は笑みを返す。
 二人がラーメン屋の扉を開けると――夢は消え去った。
 明日、目が覚めたら食べに行くのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2026年05月16日


挿絵イラスト