「ティタニウム・マキアの調停機『セプテントリオン』がこの世界を消滅させれば我々10大メガコーポのCEOは異世界への侵略に乗り出せることに変わりはないそうなれば私はコンキスタドールを警戒しつつグリモアベースを目指すのみ」
「四葉市では時折、何の前兆もなくヒトが狂戦士の如く凶暴化する事件が幾度となく発生している。そして住民たちは凶暴化した人々を“ベルセルカー”と呼び怖れているんだ」
「だがごく稀に、狂戦士と化してもなお正気を保ったまま、肉体も変異せず、人ならざる凄まじい力を得ることがある者が現れることがあってな、クワハラ・ファーマシーはそこに目を付け、“ベルセルカー”の研究を始めたそうだ」
「ほとんどの場合、狂戦士を大量に発生させるだけの結果に終わったし、俺も何度か対応を頼んできたんだが……クワハラ・ファーマシーは俺らが与り知らぬところで、尋常ならざる力を手にした『究極の|狂戦士《ベルセルカー》』を誕生させていたらしいな」
しかも『|究極の狂戦士《アルティメット・ベルセルカー》』はベルセルク言語により「空間を隔絶した過去の話者と会話する」能力を会得し、帝竜ベルセルクドラゴンから情報を得て、グリモアベースへの到達を目標に定めたそうだ。
アルティメット・ベルセルカーは、己のクローンセルが全て破壊されたと察しているのか巧妙に居場所を隠しており、その上でCEO自ら「最後の実験」を行っているらしい。
「奴は『赤い四葉』で実験街の住人の過去と技術を全て奪った上で、残っていた実験段階の試薬をばら撒き全員『ベルセルカー』に変えやがった。俺らの足止めと実験街の“破壊”も兼ねてな」
加えて、住民たちの過去を奪った『赤い四葉』は実験街の至る所に舞っているため、アルティメット・ベルセルカーのもとへ向かうには、『赤い四葉』をかわしながら狂戦士化した住民の群れを抜けるしかないだろう。
「ベルセルカーの予防、ないしは治療薬の研究も進んではいたんだが、まだ実用化には至ってねぇ。だから――ベルセルカー化した住民を助けることはできねぇ。倒すか避けるかするしかねぇから、覚悟してくれ」
北瀬沙希
北瀬沙希(きたせ・さき)と申します。
よろしくお願い致します。
サイバーザナドゥ戦争『トワイライト・ザナドゥ』において、全てのCEOのクローンセルが破壊されたことにより、全CEOに決戦を挑めるようになりました。
此度、北瀬がクワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』との決戦を担当させていただきます。
本シナリオは『CEO決戦』のため、やや厳しく判定致します。
また、本シナリオは第三戦線の締切とは無関係に運営しますが、戦争に敗北した場合はサイバーザナドゥが消滅するため運営中止となります。予めご了承の上での参加をお願いします。
ちなみに、『クワハラ・ファーマシー』は、北瀬が設定し、ストーリーを展開してきたメガコーポですが、過去シナリオは未読でも全く問題ございません。
●本シナリオの構造
冒険→冒険→ボス戦となります。
第1章は冒険『CEO決戦に挑め!』。
アルティメット・ベルセルカーの手で過去を奪われ狂戦士『ベルセルカー』と化した住民たちが、実験街やヒトを破壊しながら猟兵達の行く手を遮りまが、アルティメット・ベルセルカーが放った『赤い四葉』も猟兵達に襲い掛かりますので、両方に対処しながら先に進んでください。
プレイングボーナスは『赤い四葉をかわしながら、先へ進む』となります。
なお、住民たちの生死は判定には影響しません。
第2章は、第1章の展開次第でルートが分岐します。
詳細は、第2章開始時の断章でお知らせ致します。
第3章はボス戦『アルティメット・ベルセルカー』。
CEO本人との決戦ですが、今回は本物ですので、シンプルに『強い』です。
クローン戦で通用した戦術も、本物相手には通用しないかもしれません。よく戦術を練った上で挑んでください。
登場シチュエーション等、詳細は第3章の断章で開示いたしますが、『絶対先制』してくることと、プレイングボーナスに『敵の選ぶであろう殺戮手段を予測し、対抗する』があることだけは先にお伝えしておきます。
●プレイング受付について
全章、断章執筆後からプレイングの受付を開始。
締切はマスターページとSNS、タグで告知致します。
なお、お預かりしたプレイングは、問題がなければ時間が許す限り採用予定です。
全章通しての参加、気になる章のみの参加、どちらでも大歓迎です。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『CEO決戦に挑め!』
|
POW : 身体を張って困難を跳ね除ける
SPD : 仕掛けられた罠に気付き、解除する
WIZ : CEOの隠し持つ何らかの「奥の手」に対処する
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●サイバーザナドゥ:四葉市――ロウアータウン・実験街00地区
転送された猟兵達が目にしたのは――まるで大災害が起きたかと見間違うほどの実験街の姿。
雑多に並んでいたバラックは尽く壊され、コンクリート製の雑居ビルも|狂戦士《ベルセルカー》と化した住民が力ずくで破壊し瓦礫と化していた。
街の至るところからは、煙や炎もあがっている。
おそらく、サイバーザナドゥが消滅しなくても――この街は完全に崩壊するだろう。
街の至る所からは、ベルセルカー化した住民たちの咆哮が地を揺らす程に轟いている。
そして咆哮が上がる都度、肉体や機械化義体が引き千切られ、ばら撒かれている。
さらに煙や炎、騒乱の空気に紛れるように、骸の海でつくられた『赤い四葉』が飛び交い、舞い踊っている。
それは、未だ正気を保っている住民たちの気配に吸い寄せられるように家屋内に飛び込み――次々と過去と技術を奪っていった。
おそらく、『赤い四葉』は猟兵達の過去や技術も奪おうとするだろう。
触れられたら事実上無力化するゆえ――何としてでも避けながら進まねばなるまい。
過去や技術を奪われ、さらにアルティメット・ベルセルカーが散布した薬品で心身ともに狂わされた住民たちは。最早目につくものを片っ端から破壊するだけの存在となっている。
ベルセルカー化と同時にオブリビオンと化した彼らを助ける術を――猟兵達は持ち合わせていない。
住民たちを倒し、アルティメット・ベルセルカーがいると思しき実験街の奥を目指すか。
あるいは、あえて住民たちを傷つけずに先を目指すか。
――決断は、猟兵達の手に委ねられた。
※マスターより補足
第1章は、『赤い四葉』をかわしつつベルセルカー化した住民の群れを抜け、『アルティメット・ベルセルカー』がいると思しき実験街の奥へと向かって下さい。POW/SPD/WIZは参考程度でOKです。
ベルセルカー化した住民の生死は判定には影響しませんが、住民を傷つけず突破したかどうかは2章の展開に影響します(有利になるとは限りません)。
なお、アルティメット・ベルセルカーがばら撒いた薬品は、猟兵には何の影響もありませんので、PCがベルセルカー化する心配はありません。
プレイングボーナスは『赤い四葉をかわしながら、先へ進む』となります。
――それでは、悔いなき選択を。
※過去の『四葉製薬』シナリオに参加された方へ
過去の参加シナリオでコネクションを構築したNPCと接触したい場合は、「実験街に突入する前」に接触したという形で接触可能とします。
ただし、NPCによっては事情があり接触できない場合もありますので、ご了承の上でプレイングをおかけください。特に『秘境』にいるジェイムス・アッシュは、秘境の防衛を優先しますので、今回接触はできません。
なお、2章以降はNPCとの接触は不可となりますので、接触したい方はこの章でお願いします。
リオン・リエーブル
まずは野上警部補に会うよ
ちょっと力を借りたいんだけどいいかな?
指定UC発動
心も癒す赤い飲み物同時発動
一緒に飛翔して手分けして錬金術と全力魔法、二回攻撃に鎧無視攻撃と不意打ちの先制攻撃で霧状の赤い飲み物を狂戦士達に放つよ
彼らも呼吸はするよね
強制摂取させて心と体の傷を癒しつつ魅了状態にしよう
迎えに行くまで大人しくしててね
赤四つ葉はオーラ防御と認識障害と空中機動と見切りで回避
魅了できたら野上警部補に連絡
とりあえず保護しといてよ
ボス倒したら元に戻せるかも知れないし
戻せなかったら後で責任もって「処分」に来るからさ
解毒薬が間に合わなかったおにーさんの
せめてもの贖罪だよ
ゴーレムさんを飲物係に残して先に進むよ
●
――サイバーザナドゥ、四葉市。ロウアータウン。
公然の秘密として存在していた『実験街00番地』に初めて足を踏み入れたリオン・リエーブル(おとぼけ錬金術師・f21392)は、目前に広がる破壊の嵐に思わず言葉を呑み込んでいた。
――破壊されたと思しきコンクリート製の建物とバラックの残骸。
――至る所に散乱している、|機械化義体《サイバーザナドゥ》の部品と肉片。
――そして、過去と技術を奪われ狂戦士化し暴れまわる、実験街の住人達。
調停機セプテントリオンが齎そうとしている世界の終わりとは別の形で、この実験街に終焉を齎そうとしている住民たちを目にし、リオンは思考をフル回転させる。
(「魅了出来たら保護しておいてと野上警部補に応援は要請したけど……うまくいくかな」)
“ベルセルカー”の件で何度か協力して来た、YCPロウアータウン分署の野上警部補には、赤い四葉の影響を回避してもらうべく、実験街00番地の入口付近で待ってもらっている。
ならば――あまり悠長な手段は取っていられまい。
「これはゴーレムさんの手を借りるか。『一緒に使えば効果は倍増ってね』」
――ずももももんっ。
もはやなじみ深くなった擬音と共に、鏡映しゴーレムさんが登場。
それと同時に、周囲の住民たちの目が一斉にゴーレムさんに向いた。
「さあて、君たちには大人しくしていてもらうよ。『きみを癒してあげるよ』……ってね」
魔術の詠唱を終えると同時に、リオンとゴーレムさんの背中から何故か赤い翼が生える。
「ウガアアアア!!」
「アア、アアア、アアア!!」
「おっとぉ!!」
赤い翼を目にした住民たちが、リオンとゴーレムさんを破壊せんと殺到するが、ひとりと1体は翼を大きく羽ばたかせながら空中に飛翔し、破壊の手を逃れた。
空中に逃げたリオンとゴーレムさんに、住民たちは手出しできない。
「じゃ、これ飲んで……いや、吸って大人しくしていてね」
リオンとゴーレムさんは錬金術で赤い飲み物を瞬時に合成し、霧状に散布し始める。
(「ベルセルカー化しても、彼らは呼吸するよね? それなら霧状にすれば呼吸すると同時に摂取されるはず」)
その狙い通り、赤い霧を浴びた住民たちは徐々に動きを止め、魅了されたかのようにリオンとゴーレムさんを見つめている。
狙い通りにいった、と確証を得たリオンは、全身に纏ったオーラと認識をずらす魔術で赤い四葉を避けつつ飛び回り、赤い霧を撒き続けた。
「野上警部補、とりあえず少しは魅了で足止めしたよ」
『ありがとうございます。いったんこちらで保護します』
リオンの連絡を受け、野上とその部下たちが実験街に突入し、赤い四葉に触れないように注意しながら魅了された住民たちを保護し、護送車へと収容していく。
『でも、彼らを戻せる見込みは……あるのでしょうか』
「……おにーさんにも何とも言えないね」
野上の疑問に、リオンも言葉を濁すしかない。
そもそも、実験街の住民らは、赤い四葉で過去と技術を奪われた上でベルセルカー化している。
ゆえにベルセルカー化が治療できても、奪われた過去と技術を戻さない限り、正気には戻らないだろう。
「ボスを倒したら元に戻せるかもしれないけど、戻せなかったら後で責任もって『処分』に来るからさ」
(「解毒薬が間に合わなかったおにーさんの、せめてもの贖罪だよ」)
その言の葉をあえて呑み込むリオンに、野上も首肯し告げる。
『……わかりました。それと』
「それと?」
『本件、及びアッパータウンに突如出現した巨大ロボの件ですが、YCPの本部から全分署に『介入厳禁』との通達が出ております』
「……そっか」
言外にCEOから手が回されていると察したリオンは、あえて言葉を濁す。
「その上で、我々はこのままゴーレムさんと共に救助活動を続けます」
赤い霧を生成し散布し続けているゴーレムさんを横目に見つつ、野上はですから、と続ける。
『リオンさん、この事態の収拾をお願いします――どうかご無事で』
「うん、野上警部補も無理しないでね」
そう、気遣う一言を残して。
リオンは翼を羽ばたかせ、赤い霧を撒きながらアルティメット・ベルセルカーのもとへと急いだ。
大成功
🔵🔵🔵
エルセ・リーリャ
面倒。
標的を抹殺するのが最優先に行く。運が悪かったと諦めてもらうね。
アルティメット・ベルセルカーがいるであろう場所を目指して最短で迅速に進むよ。
舞い踊る赤い四つ葉は軌道を見て躱しながら突き進み赤い四つ葉を最も巻き込めるところで矢弾の雨を降らせて纏めて撃ち落とすよ。
巻き込まれた人は・・・運がなかったね。
ここにいてもいずれ死ぬだろうし嫌なら逃げればいい。
それができるのであれば、ね
取り敢えず安全を確保で来たらまた舞うまでに先を急ぐよ。
●
サイバーザナドゥ、四葉市ロウアータウンの一角に公然と存在し続けている『実験街00地区』は、クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』に|狂戦士《ベルセルカー》に変貌させられた住民たちの手で終焉を迎えようとしている。
エルセ・リーリャ(星を穿つ|射手《サジタリウス》・f44388)は、そんな破壊と殺戮に染まり切った街と住民を一瞥し、即座に決断した。
「面倒。標的を抹殺するのが最優先に行く」
入口付近で錬金術師とゴーレムが赤い霧を散布しているの横目に、エルセは迷いなく実験街の奥へ向け走り始める。
アルティメット・ベルセルカーの正確な居所は、未だ掴めていないが、実験街を軽く見回すと、意図的に外壁が“目立たない”よう塗装されているビルが目に入った。
(「アルティメット・ベルセルカーはあそこにいるのかな」)
ならば、目指す場所は――あのビルだろう。
そんなエルセに向けて、“ベルセルカー”と化した住民の群れと、アルティメット・ベルセルカーが放った『赤い四葉』が迫る。
触れれば過去と技術を吸い上げ、骸の海に放逐するという『赤い四葉』は、アルティメット・ベルセルカー以外の生物の過去や技術を吸い上げてしまう。
「そこ!!」
エルセは赤い四葉の舞い踊る軌道を見極め回避しつつ、殲滅弓ガーンディーヴァの弦を引く。
彼女専用にカスタムされた弓に、光の矢が現れた。
『形在るもの、形無きもの全てよ。無に返るがいい』
エルセは現れた光の矢を、空中に向け放つ。
光の矢は空中で無数に分裂し、光の雨となりて降り注いだ。
エルセを中心に半径153メートル以内の空間を舞っている赤い四葉は、光の雨に触れるや否や、浄化されたかのように消滅し、骸の海へと還してゆく。
だが、降り注ぐ光の雨は、“ベルセルカー”化した住民をも次々と射抜いていた。
「アアアアアアア!!」
「ギャアアア!!」
射抜かれた住民たちは、次々と地面に倒れ伏し、二度と動かなくなる。
(「ここにいてもいずれ死ぬだろうし、嫌なら逃げればいい……それができるのであればだけど」)
とはいえ、この実験街から逃げ出そうとする気力ののある住民は……おそらくいないだろう。
空中を漂っているであろう“ベルセルカー”化を引き起こす薬品は、猟兵には全く効果がないらしく、エルセが浴びても何の影響もないが、住民たちには残酷な程等しく影響しているようで、正気を保っている住民は目に見える範囲では見当たらない。
(「ひょっとしたら、『狂戦士と化してもなお正気を保ったまま、肉体も変異せず、人ならざる凄まじい力』を得た住民がいるかもしれないけど、そう言う人もいなさそうだね」)
「……運がなかったね」
ヒトとしての生を断たれ、倒れ伏した住民たちにそう声をかけながら、
エルセは弓を手にしたまま、赤い四葉が新たに舞い始める前に、最短、かつ迅速にアルティメット・ベルセルカーの居所を目指し、先へ進む――。
大成功
🔵🔵🔵
黒城・魅夜
私は殺し屠り滅ぼすもの
救うものではありません
そしてあなたたちを救う義理も義務もない
……ですが、あなたたちの無念と恨みは私が背負っていきましょう
私は咎人殺し、晴らせぬ恨みを晴らすものなのですから
とはいえ、無理に救うつもりもありませんが無理に殺すつもりもありません
UCを使用し住民たちもろとも戦場全体を凍らせます
それで生き残るかどうかまでは私の責任ではありません
鎖を舞わせオーラを込めた衝撃波を範囲攻撃として展開
エネルギー嵐として赤い四つ葉を吹き散らしながら早業で進みます
見切りと心眼、第六感も併用して切り抜けていきましょう
悍ましい赤い四つ葉、その骸の海の気配を感じ取ることは
難しくないはずです
●
サイバーザナドゥ全体に|黄昏《トワイライト》が迫っている頃、四葉市ロウアータウンの一角に公然と存在し続けている『実験街00地区』の歴史も、クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』に|狂戦士《ベルセルカー》に変貌させられた住民たちの手で終わろうとしている。
理性を失い、目を血走らせ人ならざるものへと変貌を遂げながら、破壊と殺戮の衝動の赴くままに自ら住まう街を壊しつづけている住民たちの姿に、黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)は複雑な想いを抱いていた。
「私は殺し屠り滅ぼすもの――救うものではありません」
この街に縁もゆかりもない魅夜に、街の人々を救う義理や義務はない。
だが、街全体に漂う恨みや悲しみ、憎しみの感情は、咎人殺したる魅夜にも感じ取れる。
その感情が誰のものか、誰に向けられたものかは、今となっては知る由もないし、感情を向けていた者は例外なく狂戦士と化しているだろう。
「……ですが、あなたたちの無念と恨みは私が背負っていきましょう」
――咎人殺しは、晴らせぬ恨みを晴らすものなのですから。
意図せず己たる証を全て奪われ、破壊の権化と変えられてしまった住民たちの声なき恨みを掬い上げながら、魅夜はかつて己を拘束していた鎖を伸ばした。
住民たちを無理に救うつもりもない。
だが一方で――無理に殺すつもりもない。
ゆえに魅夜は、|古の叡智《ユーベルコード》で戦場全体の熱を冷まそうとする。
『凍てつけ世界凍り付け森羅万象、蒼き輝きの中とこしえに』
魅夜が言の葉を戦場に流すと、戦場全体の気温が急激に低下し始める。
やがて、周囲の気温が絶対零度まで下がり、地面やバラックがピシ……と音を立てて凍りつき始めた。
「ウガ、ア、アアアァァァ……」
「ガ、グギギ……」
絶対零度の空間と化した世界の中で、“ベルセルカー”化した住民たちは次々と凍り付き、動きを止めてゆく。
もし、仮に火炎や高熱・高温などを齎す熱源を持ち込んだ者がいたとしても、この世界を燃やすどころか温めることすらできないだろう。
急速に騒乱の熱が冷めていく戦場で、しかし赤い四葉は低下した気温をものともせず舞い踊っている。
(「骸の海でつくられたという悍ましい赤い四葉、その気配を感じ取ることは難しくないとは思っていましたが……」)
魅夜以外の生物が悉く凍り付き、動きを止めた静寂の空間で、赤い四葉だけが唯一己が意思で過去を、技術を奪おうと舞い続けている。
不吉な印象しか受けない四葉を見て、魅夜は鎖に薄い闇のオーラを籠め、赤い四葉の舞に合わせるように舞わせ始めた。
鎖に纏わりつく闇のオーラが、鎖が舞う勢いに合わせ衝撃波となり、エネルギー嵐の如く魅夜の周囲を荒れ狂いながら赤い四葉を呑み込み、吹き散らし、バラバラにしてゆく。
吹き散らされる赤い四葉のかけらに触れないよう気を張り詰めながら、魅夜は鎖を右へ左へと舞わせつつ、一気に走り抜けていった。
大成功
🔵🔵🔵
水森・ふうか
【七風】/他連携◎
うう、この前よりも多い…密集度が違いすぎる
けど、一応は効果があったんだ
何もしないよりは、やっていかなきゃ!
構わず岬さんは先に――
え、いいん、ですか?
これは私のわがままなのに…
…っ!は、はい!
行きましょう、岬さん!
方針:住民を浄化しながら進む
呼吸を整え、集中――流れを、掴むんだ
【精神統一・指定UC・受け流し】で触れる人の精神を浄化していく…けど
えっ、そのまま棒立ちしてたら…危ない!
だ、ダメだ
前と同じ行動じゃ被害が増えちゃう!
――!岬さん…!
はい!意地、通します!
意志を強く、強く持って〔八百耶刀〕を抜く
喚ぶは狂気を断つ刃
【浄化・斬撃波・範囲攻撃】で赤い四葉諸共、一帯を、一閃する!
七織・岬
【七風】/他連携◎
あー…ったく、とっとと大物とやりたいんだがなァ
時間もないってのに、正気か、ふうか
――本気だなァ、その目は
ま、乗り掛かった舟だ、付き合ってやるよ
あん?呆けた顔すんな
それなりに組んで行動してきただろうが
ホラ行くぜ、相棒!
方針:ふうかの邪魔になる赤い四葉を斬り払う
さーて、俺の相方はめんどくせェ人助けをご所望だ
悪いがそれに集中させてもらう
〔竹光〕で自分やふうかに襲い掛かってくる住民を【軽業・見切り・受け流し・マヒ攻撃】で退け、赤い四葉は〔剣気〕を伸ばし【気配感知・第六感・見切り・早業・指定UC・切断】して、ふうかを【護衛】する
っと、気合い入れろふうか!
てめェが選んだ道だ、意地見せろ!
●
サイバーザナドゥ、四葉市ロウアータウンの一角に公然と存在し続けている『実験街00地区』では、クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』が自ら行った実験とやらで|狂戦士《ベルセルカー》に変貌させられた住民たちが、過去も我も忘れて暴れまわっている。
ただ衝動に突き動かされるまま、バラックを、家屋を、そしてビルをも力任せで破壊する狂乱的な住民たちを見て、水森・ふうか(輝きは未だ眠る ~夢現の斬影~・f27640)は思わず口元を手で覆いながら息を呑んだ。
「うう、この前よりも多い……密集度が違いすぎる」
ふうかの横では、七織・岬(切り裂きミサキ ~切断概念~・f29727)が頭をわしわしと搔きながら大きく息をついている。
「あー……ったく、とっとと大物とやりたいんだがなァ」
この群れを突破しなきゃいかんのか……と表情で語りながら、岬は大物がいそうな場所を探し、視線を巡らす。
――調停機『セプテントリオン』は破壊され、世界全体の消滅は逃れた。
10大メガコーポCEOが世界移動を行うためのエネルギーが調達できなくなった今、アルティメット・ベルセルカーの本体も簡単には移動できなくなったはずだが、帝竜ベルセルクドラゴンから様々な知識を得ている以上、自力で世界移動の手段を見つける可能性は否定できまい。
(「妙に小奇麗なビルがあるが、大物がいるとしたらおそらくあそこか……?」)
一刻も早く先へ行きたそうな岬に対し、ふうかは暴れまわる住民たちを見て思案する。
(「多分だけど、前回と今回では、住民が狂戦士になった理由は違う……」)
以前、狂戦士と化した住民を避けつつアルティメット・ベルセルカーのクローンと対峙した時は、住民たちは四葉のホログラムで心を狂わされていたため、元を断てば正気に戻せた。
だが、今回暴れている住民たちは……グリモア猟兵いわく、「赤い四葉で過去と技術を奪われた上で、薬品の効果で狂戦士化させられた」という。
――果たして、住民たちを正気に戻せるだろうか?
「けど、一応は効果があったんだ。何もしないよりは、やっていかなきゃ!」
僅かな可能性に賭けようとするふうかに、岬が思わず目を見開いた。
「時間もないってのに、正気か、ふうか?」
「はい、ですから構わず岬さんは先に――」
行ってください、と口にしようとしたその時、岬が決まり悪そうに呟く。
「――本気だなァ、その目は。ま、乗り掛かった舟だ、付き合ってやるよ」
「え、いいん、ですか? これは私のわがままなのに……」
「あん? 呆けた顔すんな。それなりに組んで行動してきただろうが」
わかってんだよ、と口にする代わりに、岬はふうかの背を言の葉で押す。
「ホラ行くぜ、相棒!」
「…っ! は、はい! 行きましょう、岬さん!」
その言の葉に背中を押されたかのように、ふうかは大きく頷きながら実験街を移動し始めた。
●
ふうかと岬の行く手を、過去と技術を吸い上げる赤い四葉と、“ベルセルカー”化し正気を失った住民たちが遮る。
「う、うがああああぁぁぁ……」
「アガ、ガ、ガアアア!!」
意味を成さぬ呻き声を上げながら破壊に興じる住民たちを前に、ふうかは呼吸を整え、集中した。
(「――ヒトの流れを、心の流れを掴むんだ」)
だが、棒立ちになっているように見えるふうかは、周囲からはどうしても無防備に見えてしまう。
住民たちはふうかに視線を向けると、壊してやると言わんばかりに群れをなして殺到し始めた。
完全に壊された住民たちにとって、相手が正気かどうかなど関係ない。
ただ、目前に壊せそうなものがあるなら……壊すだけ。
「ガアアアアアアッ!!」
(「だ、ダメだ。前と同じ行動じゃ被害が増えちゃう!」)
焦りで集中が途切れかけるふうかに押し寄せる住民たちを見て、岬は真剣【竹光】を握り締める。
「俺の相方はめんどくせェ人助けをご所望なんでな」
――悪いが、それに集中させてもらおうか。
住民たちの手がふうかに伸びたその時、岬は竹光を一閃。
ふうかに伸びた手は悉く竹光の峰で強打され、住民たちはたたらを踏みながら停止した。
だが、ふうかや岬の意志に反応したか、はたまた正気なのを感知したのか、赤い四葉は嵐の如く吹き寄せ、ふたりに触れようとする。
「……ちッ!!」
舌打ちひとつしながら、岬は竹光に剣気を纏わせながら再度構えた。
「めんどくせェがやってやるか。『さぁて、そんじゃ――斬るぜ?』」
その言の葉と同時に、岬は剣気を纏わせた竹光を再度一閃。
――斬!!
竹光から剣気が伸び、赤い四葉を周囲の空間ごと切断するかのように薙ぐ。
剣気に触れた赤い四葉は、次々と両断され、はらりと地面に落ちながら消滅した。
(「骸の海でつくられていると聞いたが、実体化しているから斬れるってか」)
「っと、気合い入れろふうか!」
「――!」
岬は再度剣気で赤い四葉を両断しながら、集中が途切れそうになっているふうかを一喝する。
「てめェが選んだ道だ、意地見せろ!」
「岬さん……!」
喝を入れられ、ようやく為すべきことを取り戻したか、ふうかは大きく頷いた。
「はい! 意地、通します!」
必ず成し遂げるとの意志を強く持ちながら、ふうかは八百耶刀を抜く。
普段、鞘に厳重に封印されている刃は、ふうかの強い意志に反応し抜き放たれた。
「いっけええええええええ!!」
ふうかは状態異常を無効化し浄化力に転化するオーラを纏いながら八百耶刀で空間を薙ぎ払い、斬撃波を放った。
狂気を断つ刃と浄化力に転化するオーラを纏った斬撃波は、住民たちの狂気を斬り裂き、赤い四葉を粉砕する。
粉砕されかたちを失った赤い四葉は、そのまま無となり骸の海へと還って行った。
●
ふうかの斬撃波を受け、狂戦士化を解除された住民たちは、茫然とその場で立ち尽くしている。
その瞳から狂気の色は抜け、人ならざる変化を遂げていた者も元に戻ってはいるようだが、正気を取り戻した様子はない。
「……心は、戻っていない?」
「赤い四葉で奪われた過去までは戻らねぇ、ってことか……」
バツが悪そうに頭をわしわしと掻く岬とは対照的に、ふうかはショックを隠せない。
――このまま、彼らをここに残しては……。
そう、ふうかが迷っていると、突然実験街の入口から護送車が何台も走って来る。
停止した護送車から扉が開くと、次々と防護服に身を包んだ警察官らしき人々が降りて来た。
それと同時に、ふたりに向け通信が入る。
『突然失礼します。こちら、YCPロウアータウン分署です』
「え!?」
「け、警察ぅ!?」
(「や、やべぇ……ずらかったほうがいいんじゃ?」)
珍しく岬が慌て始めるも、通信先の相手は気にする様子もなく離し続ける。
『赤い四葉が再び舞い始めるまでの短い時間とはなりますが、“ベルセルカー”化が解除された住民は可能な限りこちらで保護します』
その司令通り、護送車から降りた警官たちは、立ち尽くすだけの住民たちを保護し、護送車に乗せていく。
『我々は上からの圧力で介入を許されていません。ですが、住民の救助は私の独断で行っております』
ですから、と通信先の声は懇願するかのようにふたりに伝える。
『この先のことはあなたたちに託します。――どうかCEOを止めてください』
「は、はい!!」
ふうかが大きく頷くと同時に、通信が切れる。
「ってなわけで……行くぜ、ふうか!!」
「はい、行きましょう!! 皆さん、ここの人たちの事はお願いします!!」
地元民の助けの手に、感謝の意を表しながら。
ふうかと岬はひとつ頷き合うと、赤い四葉が一時的に消滅した道を一気に駆け抜けていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ロラン・ヒュッテンブレナー
●アドリブ歓迎
なんて酷い状況…
早くアルティメット・ベルセルカーを止めないと
ハロちゃん(f13966)、駆け抜けるよ!
UCを発動、炎魂たちを引き連れて突入
狼の身体能力と脚力、尻尾や獣化した手の爪を使った急旋回などを存分に使って最短距離を駆け抜けるよ
狼の嗅覚と聴覚に魔力感知(第六感)で赤い四葉も変異した住民さんたちの位置も把握なの
森の中を高速で駆けるのは狼の特性なの
炎魂たちで変異住民さんの脚を凍らせたりして動けなくしたり、空中に氷の壁や足場を作って回避利用もするよ
もちろん、ハロちゃんへも索敵、防御、足場アシストなの
ハロちゃんとは視線一つでお互いの動きが分かるから、相互にフォローしながら駆け抜けるの
ハロ・シエラ
そうですね、ロランさん(f04258)。
最早手遅れなのかも知れませんが……それでもこの状況を放ってはおけません。
住民を傷付けたくはありませんし、攻撃の為にスピードを緩める時間も惜しいです。
赤い四葉には第六感、住民の攻撃にはユーベルコードを主に用いて感知し、それらを回避しながら進みましょう。
効率の良い道を見出したり障害を越えたりするのに、瞬間思考力と軽業の腕前が試されますね。
ロランさんとは別行動のように見えるでしょうが、言葉をかわさずともその場その場で連携するのは得意です。
作って貰った足場を利用したり、彼の手を引いて加速させたり、その時々に必要な行動をしましょう。
行きましょう、2人で前へ!
●
サイバーザナドゥ、四葉市のロウアータウンに存在する、『実験街00地区』。
もともとクワハラ・ファーマシーが様々な“実験”に用いるためだけに作られた地区で、CEO『アルティメット・ベルセルカー』は自ら「最後の実験」を行い、実験街の住民の過去と技術を全て奪った上で|狂戦士《ベルセルカー》へと変貌させていた。
己が過去を失い、さらに人ならざるものへと無理やり変貌させられた住民たちは、四葉市に時々出現するという“ベルセルカー”の如く、破壊と殺戮の衝動に突き動かされるまま、街を含めて全てを破壊せんと暴れまわっている。
血肉が舞い、機械化義体のパーツが散乱し、コンクリートすら常軌を逸した力で粉砕されている実験街の惨状を見て、ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)思わず口を手で覆っていた。
「なんて酷い状況……!」
心身共にヒトとしての軛を外された存在へと変えられた住民たちは、目につくあらゆるものを壊し続けている。
そして、実験と称してヒトを斯様な存在に変化させたCEOは――この街のどこかにいるはずだ。
「早くアルティメット・ベルセルカーを止めないと。ハロちゃん、駆け抜けるよ!」
四肢を部分的に獣化しながら告げるロランに、ハロも頷く。
「そうですね、ロランさん。最早手遅れなのかも知れませんが……」
――それでも、この状況を放ってはおけませんから。
そう、声に出さずに呟きながら。
ハロはロランと共に、騒乱止まぬ街へと駆け出した。
●
最短距離を走りながら、ロランは魔術を行使する。
『エントロピー移動術式、展開。リアライズ完了。分離、解放。オペレーション、スタート』
機械音声のような声が流れると同時に、ロランの周囲に168個の魔術の炎魂が現れた。
「ガアアアアアア!!」
ゆらゆら動く炎魂に触発されたか、住民がロランに向け飛び掛かる。
しかし、住民が炎魂に触れた瞬間、一瞬で熱が奪われたかのように凍り付き、動きを止めた。
――ロランが生成した炎魂は、見た目に反し、対象の熱を奪い凍らせる炎。
同じく炎に触発された別の住民がロランに飛び掛かろうとするも、ロランは炎魂を住民の足に放ち凍らせ、足の熱を奪って地面に縫い止めた。
一方、ハロは住民には一切手を出さず、ユーベルコードで10秒先の未来を見て来たかのように住民の動きを予想しながら走り続けていた。
(「住民を傷付けたくはありませんし、攻撃の為にスピードを緩める時間も惜しいです」)
走るハロに、赤い四葉がゆらゆらと舞いながら迫る。
いかにもハロの過去と技術を奪わんと舞い踊る骸の海の塊から何らかの気配を察したか、ハロは舞いながら迫る赤い四葉の動きを見極めながら回避した。
赤い四葉はロランにも迫るが、ロランも狼の嗅覚と聴覚、さらに赤い四葉から微かに漏れ出す魔力のような気配を察知して回避する。
回避したふたりに住民が鉄パイプを手に迫るが、事前に予想していたハロがロランの手を引きながら避けた。
「これは、効率の良い道を見出したり障害を越えたりするのに、瞬間思考力と軽業の腕前が試されそうです」
ひとつ道を間違えればあっという間に袋小路に追い込まれそうな状況で、如何に最短ルートを見出すか。
ハロが住民たちの動きを予想しつつ道を探ろうと思考するも、住民たちは四方八方で暴れまわっており、なかなか突破できる未来を見いだせない。
「それなら……ハロちゃん、乗って!!」
ロランが炎魂を空中に放ち、空中の熱を奪って氷の壁や足場を生成する。
「なるほど、それなら一気に越えていけそうです」
いいアイデアです、とハロも首肯しながら、氷の足場に乗るべく走り出した。
しかし、ふたりを狙う住民の波は止まらない。
「止まってほしいの!」
ロランが別の炎魂で住民の足の熱を奪い、地面に縫い止める。
足止めされた住民が壁になっている隙に、ハロは氷の足場に飛び乗り、軽々と住民たちの頭上を越えていった。
ロランも凍らせた壁に飛び移り、狼の脚力で一気に駆け抜け、氷の壁の切れ目で足場に飛び移るべくジャンプ。
空中に身を躍らせたロランの身体を、ハロが手で引き寄せ足場に乗せた。
実質的に空中にいるふたりに、住民たちは手出しができない。
そのままふたりは、空中に点在する足場に次々と飛び移り、住民たちの波を越えていった。
●
足場から降りた後、ロランは残る炎魂全てを複合合体させ壁のように配置し、道を塞ぐ。
もし、住民たちがこの壁を突破しようとしたら、たちまち熱を奪われ凍り付くだろう。
「これで少しは時間が稼げるはずなの」
「ですね。この間にアルティメット・ベルセルカーの潜伏場所を――」
探りましょうか、と続けようとしたハロの目に、まだ破壊されていない1棟のビルが目に入る。
破壊前でもおそらく雑多に建物が並んでいたであろうこの実験街の中で、そのビルだけが外壁が“目立たない”ように塗装されていた。
今のところ、住民はそのビルに手を出していない。
だが、これだけの騒乱だと……そのうち破壊されてしまうだろう。
「他の猟兵たちも、このビルを目指しているようなの」
「皆、ここが潜伏場所だと見当をつけたのでしょうか」
ハロがビルの入口に広がる新しい足跡に目を止めると、ロランが首肯する。
「このビルの中から微かに嫌な魔力が漏れ出しているの。可能性は高いと思うの」
「行ってみましょう」
この先に待ち受ける気配に、どこか薄気味悪いものを感じながら。
ハロとロランはビルの中へ足を踏み入れた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『CEO決戦に挑め!』
|
POW : 身体を張って困難を跳ね除ける
SPD : 仕掛けられた罠に気付き、解除する
WIZ : CEOの隠し持つ何らかの「奥の手」に対処する
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●サイバーザナドゥ:四葉市――ロウアータウン・実験街00地区、???
――猟兵達が実験街00地区を突破する、少し前。
クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』は、四葉市のアッパータウンはじめ、世界各地に出現していたティタニウム・マキアの調停機『セプテントリオン』の気配が消えたことに気づき、顔を上げていた。
「セプテントリオンは猟兵達に破壊されたか」
それはすなわち――自身を含む10大メガコーポのCEOが、世界消滅のエネルギーを得て異世界に移動する術が断たれたことを示している。
「猟兵達はここぞとばかりに我々を討ち取りに来る……否既に討たれた者もいる」
10大メガコーポのCEOのうち、ティタニウム・マキアCEOは、セプテントリオンの絶技『サイキック・ハーツ』により「融合した意志のかたまり」へと変貌し……セプテントリオンと共に討たれた。
残り9人のうち、アカダルマファーマシーCEO『オスシ・アカダルマ』とネオカダス教祖『縞瑪瑙姫』、そして龍爪公司CEO『雲長大人』の3名は既に討たれている。
残りのCEOにも猟兵達の捜索の手が及び、さらに実験街に猟兵達が侵入したとの一報も届いている。
――猟兵には、未来を読み取る『グリモア』がある。
この拠点が猟兵たちに発見されるのも、時間の問題だろう。
「だが私には帝竜ベルセルクドラゴンから得た情報があるゆえに生き延びグリモアベースへの道を探し続けよう」
そう呟きながらアルティメット・ベルセルカーが視線を落とすと、首筋や腕から管やケーブルを伸ばし、人形のように座り込んでいる数名の『掃除屋』の姿が目に入る。
「万が一に備え呼び寄せておいたがここは『掃除屋』を有効に利用させてもらおう」
アルティメット・ベルセルカーがコンソールを操作すると、『掃除屋』に接続されている管に液体が、ケーブルにデータが流れ出す。
暫くすると、液体とデータを流し込まれた『掃除屋』が瞳に冷たい光を宿し、|機械化義体《サイバーザナドゥ》の全身を細かく痙攣させながら立ち上がった。
そのうちの数名は、流し込まれた液体の負荷に耐え切れず、全身から雷を迸らせながら倒れるが、残った数名が全身に雷を纏いながら、アルティメット・ベルセルカーに膝をつき頭を垂れる。
その姿に満足したか、アルティメット・ベルセルカーは『掃除屋』からケーブルを抜きながら命令を下した。
「お前たちの脳に猟兵達の行動パターンを書き込んだその情報を用い猟兵達を先んじて制圧するのだ」
●サイバーザナドゥ:四葉市――ロウアータウン・実験街00地区、ある建物の内部
実験街で“ベルセルカー”化した住民たちを足止めし、あるいは退けた猟兵達は、アルティメット・ベルセルカーの居場所と思しき“目立たない”ビルへと潜入を果たす。
ビルの中は壁も床も飾りっ気のない白で統一されており、所々実験器具らしき道具が散乱していた。
“ベルセルカー”化した住民たちがこのビルに近寄る様子は今のところないが、ただ衝動の赴くままに破壊を繰り返す住民たちがこのビルに侵入し、破壊し始めるのは時間の問題だろう。
――一体、このビルは?
猟兵達がビル内を探索しようとしたその時、ビルの奥から『掃除屋』が5名現れる。
だが、その瞳は冷たい光を宿しながらも異様に血走っており、体表には翠のサイキックエナジーの雷を纏っていた。
『やはり私を追いかけて来たか猟兵たちよだがお前達に私は倒せまい』
天井からアルティメット・ベルセルカーらしき、ベルセルク言語の呟きが響く。
どこにいる、と猟兵たちが声をあげるも、アルティメット・ベルセルカーはそれを無視し、『掃除屋』に命令した。
『お前達はここで死ぬまで猟兵たちと戦い時間を稼げ』
『任務、了解』
その命令の意味を理解し、猟兵たちが得物を構えるより早く。
CEOに忠実な猟犬は、ツインブレードを構えながら猟兵たちに翠の雷を放った。
※マスターより補足
第1章の判定の結果、第2章は『メガコーポの『掃除屋』』×5体との集団戦となりました。
『掃除屋』の見た目は下記URLから確認をお願いします。
https://tw6.jp/gallery/?id=200835
※なお、イラストは女性ですが、男性の『掃除屋』もいます。
『掃除屋』のユーベルコードは以下の通り。(データは男女同一)
POW : 『掃除屋』の確殺術
【指に格納したフィンガー・ビームウィップ 】で装甲を破り、【濃密なサイキックエナジー】でダウンさせ、【ツインブレード】でとどめを刺す連続攻撃を行う。
SPD : エメラルド・カリギュラ
戦場内に【翠の稲妻の鎖 】を放ち、命中した対象全員の行動を自在に操れる。ただし、13秒ごとに自身の寿命を削る。
WIZ : エメラルド・ウォッシュブレイン
【翠のサイキックエナジー 】を放ちダメージを与える。命中すると【ドレインエネルギー】を獲得し、自身が触れた対象の治癒or洗脳に使用できる。
本章に登場する『掃除屋』は、アルティメット・ベルセルカーの超高速思考により予測された猟兵たちの行動パターンを記憶領域に直接インプットされ、さらに薬品を極限まで投与され超強化されています。
『掃除屋』はアルティメット・ベルセルカーのような超高速思考はできませんが、CEOから提供された行動パターンをもとに猟兵の弱点を見抜き、強化されたスピードとユーベルコードで先んじて制圧しようとしてくるでしょう。
一方、極限まで投与された薬品は、『掃除屋』の能力を超強化する代わりに寿命を著しく削り続け、短時間で死に至らしめます。そのため、何らかの手段で時間を稼げれば、自滅させることもできるでしょう。
以上を踏まえ、第2章のプレイングボーナスは、以下の通りとなります。
(両方達成する必要はなく、どちらか片方だけでOKです)
・敵の先制ユーベルコードに対応する。
※なお、ユーベルコードでの対応は間に合わないと判定します。
・『掃除屋』が自滅するまで時間を稼ぐ。
なお、『掃除屋』は、CEOの命令通り死ぬまで戦うため、説得や救出はできません。
また、何らかの手段で無力化しても、やがて自滅しますので、捕縛もできません。
――それでは、最善の選択を。
●
「おおっと、迎撃部隊のお出ましだね」
リオン・リエーブル(おとぼけ錬金術師・f21392)は超強化されたメガコーポの『掃除屋』たちを眺めつつ、どこか嬉しそうに呟く。
(「まずは先制攻撃を見極めないと」)
「お前たちはここで死ぬ――同士討ちでな」
そんなリオンを見て、『掃除屋』のひとりが翠のサイキックエナジーが凝縮した雷を放った。
光の速さで迸る雷を、しかしリオンは『掃除屋』の手の向きから軌道を見切り、かろうじて回避する。
迸る翠の雷がリオンの髪を吹き飛ばすような勢いで舞い上げるが、見切ったおかげで掠めすらしていない。
「おおっと、ギリギリ」
(「薬品で超強化されているからか、威力が上がってるねえ」)
正直、2度は躱せる気がしないが、ギリギリであっても初撃は躱したことに変わりはない。
「さあて『捕まえたっ♪ もう逃がさないからね』」
リオンは早口で呪文を唱え掌に投網型ゴーレムを召喚し、握り込む。
「お前も逃がさない」
「逃がさないのはこっちもなんだけどねえ」
リオンはさらに認識阻害の魔術を投網型ゴーレムにかけ、手近な壁に投げつけた。
投げられた投網型ゴーレムは、それ自体が自在に浮遊しつつ、強力な粘着力で壁に貼りつく。
「Go!」
リオンがパチン! と指を鳴らすと、投網型ゴーレムがその名の如く網のように一気に広がり、掃除屋全員を捕縛した。
掃除屋たちも迷わず網を破るためにツインブレードをふるうが、伸縮自在、かつ強力な粘着力を持つ網はツインブレードを受け止めながらどこまでも伸び続ける。
さらにリオンは、網に重ねるようにオーラ防御と結界術を普段と|裏向き《・・・》にして放った。
通常、オーラ防御も結界も、外側からの攻撃に耐えるものゆえ、一見すると何の意味もない行動だが――。
「隙間だらけだぞ?」
『掃除屋』が網の隙間目がけて翠の雷を放つが、網を覆う結界とオーラに阻まれ、はね返される。
はね返された雷は、同志たる別の『掃除屋』を絡め取りそのエネルギーを奪った。
(「うん、おにーさんがあえて裏表をひっくり返し、|網の内側からの攻撃《・・・・・・・・・》に耐えられるにしているからね」)
「おにーさん、そもそもダメージ勝負はしてないんだよね」
網と結界を切ろうと躍起になる『掃除屋』に、リオンは嬉しそうな声音で告げる。
だがその瞳は、言葉とは裏腹に全く笑っていない。
「時間切れまでそこで大人しくしててよ」
(「もっとも、他の猟兵がそれまで待つとは思ってないけどね♪」)
極限まで投与された薬品の代償で、自滅するのを待ちながら。
リオンは研究者の目で『掃除屋』を観察し続け、その時を待つ――。
※マスターよりお詫び
申し訳ございません、意図せず「採用するプレイングを選んでいない状態で、リプレイを執筆した」状況になってしまいました。
改めまして、採用するプレイングとそのリプレイを掲載させていただきます。
リオン・リエーブル
おおっと迎撃部隊のお出ましだね
ここはサクッと通らせてもらいたいところだね
まずは先制攻撃狙い
掃除屋の攻撃は見切りで回避
即座に高速詠唱で指定UC発動
認識阻害を掛けた投網を飛ばして不意打ち
空中戦で死角から床か壁に貼りつかせ
全力魔法でオーラ防御と結界術を普段と裏向きにして放つ!
これらの防御術って外からの攻撃に耐えるものだけど
ひっくり返して「内側からの攻撃」に耐えるようにする
翠のサイキックエナジーを放たれてもそれは内側にいる自分に跳ね返る
治癒で投薬強化は治りはしないし
そもそもダメージ勝負はしてないんだ
時間切れまでそこで大人しくしててよ
行動を予測されるなら
予測されても対処できないようにしてやればいいのさ
●
「おおっと、迎撃部隊のお出ましだね」
リオン・リエーブル(おとぼけ錬金術師・f21392)は超強化されたメガコーポの『掃除屋』たちを眺めつつ、どこか嬉しそうに呟く。
(「まずは先制攻撃を見極めないと」)
「お前たちはここで死ぬ――同士討ちでな」
そんなリオンを見て、『掃除屋』のひとりが翠のサイキックエナジーが凝縮した雷を放った。
光の速さで迸る雷を、しかしリオンは『掃除屋』の手の向きから軌道を見切り、かろうじて回避する。
迸る翠の雷がリオンの髪を吹き飛ばすような勢いで舞い上げるが、見切ったおかげで掠めすらしていない。
「おおっと、ギリギリ」
(「薬品で超強化されているからか、威力が上がってるねえ」)
正直、2度は躱せる気がしないが、ギリギリであっても初撃は躱したことに変わりはない。
「さあて『捕まえたっ♪ もう逃がさないからね』」
リオンは早口で呪文を唱え掌に投網型ゴーレムを召喚し、握り込む。
「お前も逃がさない」
「逃がさないのはこっちもなんだけどねえ」
リオンはさらに認識阻害の魔術を投網型ゴーレムにかけ、手近な壁に投げつけた。
投げられた投網型ゴーレムは、それ自体が自在に浮遊しつつ、強力な粘着力で壁に貼りつく。
「Go!」
リオンがパチン! と指を鳴らすと、投網型ゴーレムがその名の如く網のように一気に広がり、掃除屋全員を捕縛した。
掃除屋たちも迷わず網を破るためにツインブレードをふるうが、伸縮自在、かつ強力な粘着力を持つ網はツインブレードを受け止めながらどこまでも伸び続ける。
さらにリオンは、網に重ねるようにオーラ防御と結界術を普段と|裏向き《・・・》にして放った。
通常、オーラ防御も結界も、外側からの攻撃に耐えるものゆえ、一見すると何の意味もない行動だが――。
「隙間だらけだぞ?」
『掃除屋』が網の隙間目がけて翠の雷を放つが、網を覆う結界とオーラに阻まれ、はね返される。
はね返された雷は、同志たる別の『掃除屋』を絡め取りそのエネルギーを奪った。
(「うん、おにーさんがあえて裏表をひっくり返し、|網の内側からの攻撃《・・・・・・・・・》に耐えられるにしているからね」)
「おにーさん、そもそもダメージ勝負はしてないんだよね」
網と結界を切ろうと躍起になる『掃除屋』に、リオンは嬉しそうな声音で告げる。
だがその瞳は、言葉とは裏腹に全く笑っていない。
「時間切れまでそこで大人しくしててよ」
(「もっとも、他の猟兵がそれまで待つとは思ってないけどね♪」)
極限まで投与された薬品の代償で、自滅するのを待ちながら。
リオンは研究者の目で『掃除屋』を観察し続け、その時を待つ――。
大成功
🔵🔵🔵
エルセ・リーリャ
そう、死ぬまで戦うんだね君達は。ならば終わらせてあげる。
先手を取られるのは嫌らしいね。
伸びてくる鎖は盾で受け止めてそのまま突き刺して避雷針代わりにして回避。
隠れてもいない以上もう視界に入っているし君は標的だよ。
狙うは彼女の眉間、撃ち抜く!
元より君たちはここで尽きる命・・・・そのまま眠るといいよ。直ぐに後を追わせてあげるから
●
「そう、死ぬまで戦うんだね君たちは」
エルセ・リーリャ(星を穿つ|射手《サジタリウス》・f44388)は、目前に立ちはだかる『掃除屋』を狙い撃つべく、殲滅弓ガーンディーヴァを手に取る。
「我々は命令に従うのみ。されどお前達をここから出す理由もない」
その動きを見て、『掃除屋』たちは一斉にエリセに掌を向け、翠の雷を纏った鎖を放った。
(「先手を取られるのは嫌らしいね。集中が必要な時はなおさら」)
集中を中断させられるのは辛いが、鎖に絡め取られれば行動を操られてしまう。
止む無くエリセは、弦を引こうとしていた手で複合兵装ザグナルを盾のように構え、鎖を受け止めた。
それを皮切りに、次々とザグナルに鎖が命中し、絡みつく。
『掃除屋』たちがザグナルごとエルセを手元に引き寄せようと鎖を引くが、エルセもその動きを察知し、ザグナルを床に突き刺しながら急いで離れた。
(「避雷針代わりにはなるかもしれないけど、それでもボク自身が鎖に絡め取られたら終わりだね」)
――ならば、次の鎖が放たれる前に1体でも減らすのみ。
エルセは『掃除屋』のうち最も離れている1体に目を向けながら、再びガーンディーヴァを構えた。
(「彼らは隠れてもいない……いえ、隠れる気がない以上、もう視界に入っている」)
「だから、君は標的だよ。」
エルセはガーンディーヴァに矢を番えキリキリと引き絞りながら、目を向けた『掃除屋』に狙いをつける。
「元より君たちはここで尽きる命……そのまま眠るといいよ」
直ぐに後を追わせてあげるから、と小声で呟きながら、エルセは矢を放った。
――ヒュッ!
エルセの言の葉が『掃除屋』の耳に突き刺さると同時に、『掃除屋』の眉間が矢で撃ち抜かれる。
急所を貫かれた『掃除屋』は、あらぬ方向に目を泳がせ、ツインブレードを手放しながら倒れた。
――残る掃除屋の数は、あと4体。
大成功
🔵🔵🔵
ロラン・ヒュッテンブレナー
ハロちゃん(f13966)の背に隠れるようにして技と派手に魔術陣を展開するよ
ハロちゃん、ぼくを囮に時間を稼ぐの
魔術師という、強力だけど詠唱の隙があって|足を止める《・・・・・》相手は、優先的に狙いたいはず
いける?
ハロちゃんに守ってもらいながら大きな術式を作ってるように見せるよ
簡易結界でサイキックエナジーに耐えつつ、|ぼくたちの《・・・・・》タイミングでぼくが攻撃に晒されるの
触れられる直前、狼の身体能力で大きく回避、至近距離からUCの咆吼をお見舞いなの
あなたの力はじっくり見させてもらったよ
相手のUCを打ち消したら結界で動きを制限しつつ、ハロちゃんの攻撃支援しつつ周囲を動き回って狙いを絞らせないの
ハロ・シエラ
ロランさん(f04258)の前に出て剣を抜きます。
ええ、少々気は引けますが……私達なら上手くやれると信じています。
行きますよ!
まずは先制攻撃対策。
ロランさんに当たらないと確信出来るサイキックエナジーは第六感で感知して回避したいですが、時にはかばう必要もあるでしょう。
その時は結界術で障壁を作り、盾受けで防ぎます。
この際、触れられなければ多少ダメージは受けても構いません。
この際わざと隙を見せてロランさんを攻撃するように誘導すれば、彼が打ち消してくれるでしょう。
それによってユーベルコードを使うチャンスが来れば、幻術で幾人かの動きを止める事は出来るはず。
後は戦いながら、自滅までの時間を稼ぐだけです。
●
ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)とロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)の目の前で、『メガコーポの『掃除屋』』がひとり、眉間を矢に貫かれ倒れる。
5人から4人に減ってもなお、『掃除屋』たちは全く戦意を失うことなく、猟兵達を排除、ないしは通らぬよう時間稼ぎをしようと立ちはだかっていた。
そんな『掃除屋』達を見て、ハロは剣を抜き、ロランはハロの背に隠れながら大きな術式を発動させようと身振りを始めている。
「隠れているつもりだろうが、こちらからは見えている」
そんなロランに向け、『掃除屋』たちは一斉に翠のサイキックエナジーを放った。
(「先にロランさんを狙ってきましたか」)
隠れているロランの方が弱いと見たか、あるいはロランの動作で魔術師と見切ったか。
とにかく、『掃除屋』は前にいるハロより先に後方のロランを始末するべく、一斉にサイキックエナジーを雷のように撃ちだしていた。
(「しかも狙いは全てロランさん……これはこれであまりよくないです」)
サイキックエナジーが4本全てが命中すれば、ロランの魔力か体力がごっそり削られ、術式が不発になる可能性もあるだろう。
やむなくハロは、結界術で障壁を張りながらロランの前に立ちはだかり、翠のサイキックエナジーの奔流を受けた。
「くぅっ……!!」
「ぐっ……!!」
ふたりの身体にサイキックエナジーの雷が絡みつき、容赦なく二人の身体を打ち据える。
ロランもハロも、結界を身に纏い少しでもダメージを軽減しようとするが、それでもサイキックエナジーの雷は容赦なくふたりの体力と生命力を奪っていった。
「ごめ、ん、なさい……!」
雷に耐えかねたか、ハロがロランの後ろに下がる。
それを大きな隙と見たか、『掃除屋』たちがダッシュで肉薄し、一斉にロランに手を伸ばした。
もし、あの手に触れられたら――おそらく洗脳されるに違いない。
「触らせ……ないの!!」
手が触れる寸前、ロランは狼の身体能力を生かしバックステップし、『掃除屋』の手から逃れた。
『掃除屋』の目の前で、ロランの顔に魔術文字による隈取が浮かび、狼のような見た目へと変化していった。
構わず手を伸ばす『掃除屋』たちの前で、ロランが大きく口を開け――叫ぶ。
『うぉぉぉおおおおおおぉぉぉぉぉぉん!』
ヒトと狼の声が混ざり合ったような咆哮が、『掃除屋』を直撃した。
ロランの咆哮に籠る満月の魔力が、ロランとハロに絡みつくサイキックエナジーの雷を浸食し、その性質を変化させながら無力化する。
やがて、『掃除屋』たちの掌から、翠のサイキックエナジーが消えた。
「む?」
これではロランを洗脳できない、と悟り、『掃除屋』たちが一斉に手を引く。
「あなたたちの力はじっくり見させてもらったの――ハロちゃん!」
「ロランさん、ナイスです。『夢と現の水面より出でよ』」
わざと耐え兼ねたフリをして後退し隙を見せた甲斐はあった、と軽く微笑みながら、ハロは剣を一振りする。
『掃除屋』の目の前でハロの剣から無数の靄が噴出し、一気に『掃除屋』たちを包み込んだ。
避ける間もなく靄に囚われた『掃除屋』たちの目前に、|無数のハロとロラン《・・・・・・・・・》が現れる。
「幻覚か。探せ」
アルティメット・ベルセルカーからインプットされていた行動パターンに含まれていたか、『掃除屋』たちはすぐに幻覚と看破し、ツインブレードで靄をかき消しながらハロとロランを探し始めた。
だが、双剣の刃は幻覚に惑わされて尽く空を切り、一向に本物のハロとロランに届かない。
「ハロちゃんナイスなの! でもいつかは刃が届きそうなの」
「そうですね。後は戦いながら時間を稼ぎましょう」
あのまま幻術に捕らえられていたら、おそらく遠からず自滅するか、あるいは他の猟兵達に討たれるか。
そう確信したロランとハロは、『掃除屋』の動きを制限するよう結界で周囲と隔離しながら、ツインブレードに斬り裂かれぬよう距離を取り続けた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黒城・魅夜
稲妻の鎖?
鎖で私に張り合おうとはいい度胸です
本当の鎖使いの恐ろしさを教えてあげましょう
呪詛に満ちた結界を展開
空間を歪め稲妻の鎖の軌道をわずかにでも変えます
心眼と第六感で攻撃の軌道を見切りつつ
範囲攻撃で全方位に私自身の108本の鎖を投げ放ちます
ええ、避雷針としてね
稲妻は鎖に引かれ私には届きません
その能力は命中しなければ何の意味もありませんね
その隙をつき早業で間合いを詰めUC発動
真なる鎖の業をご覧なさい
あなたたちはもうどこへ逃れることもできません
死以外にはね
時空間ごと溶けて消えるか存在そのものを破壊されるか選びなさい
……もっともあなたたちは既にただの人形
存在自体とっくに無くしていたのでしたね
●
クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』の居所と思しき建物に突入した猟兵達は、CEOの命を受けた『メガコーポの『掃除屋』』たちに行く手を阻まれている。
黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)もまた、『掃除屋』の姿を目にし足を止めていた。
「ここから先には進ませない」
『掃除屋』も魅夜を猟兵と見たか、一斉に翠の雷を帯びた鎖を放つ。
己を絡み取ろうと伸びるサイキックの鎖を、しかし魅夜は冷酷な笑みを浮かべながら一瞥した。
「稲妻の鎖? 鎖で私に張り合おうとはいい度胸です」
魅夜は呪詛に満ちた結界を展開し、己が周囲の空間を歪めてゆく。
サイキックの鎖は闇の呪詛と空間歪曲の影響を受け、魅夜の髪を掠めながら逸れていった。
鎖が髪を掠めると同時に、魅夜は全方位に108本の鎖を投げ放つ。
かつて魅夜自身を拘束していた鎖は、魅夜の意に従い全方位に伸びつつ、翠の鎖を絡め取った。
「どこに投げている?」
『掃除屋』たちが感情なき声音で魅夜を挑発するが、魅夜も構わず間合いを詰める。
もともと魅夜が鎖を投げたのは、『掃除屋』を攻撃するため……ではない。
本当の狙いは――翠の鎖を引き寄せる避雷針として、だ。
(「その能力は命中しなければ何の意味もありませんから」)
「真なる鎖の業をご覧なさい――『世界の傷よ血を流せ、狂える運命に報いを与えよ』」
直撃を避ければ、稲妻の鎖など恐れずに足らず。
そう確信した魅夜が紡いだ言の葉が、建物内に血の雨を呼び寄せた。
『掃除屋』の頭上から、時空間ごと溶かす血の雨が降り注ぐ。
雨を浴びた『掃除屋』たちは、周囲の時空間ごと少しずつ存在を溶かされ始めていた。
血の雨を脅威と見たか、『掃除屋』たちはツインブレードを回転させ雨を凌ごうとするが、魅夜が新たな鎖を放ち、ツインブレードごと捕縛した。
この鎖に捕らえられた者は――魅夜が鎖を解かぬ限り、脱出は叶わない。
「時空間ごと溶けて消えるか、存在そのものを破壊されるか選びなさい」
「我々は命に従いお前達を殺すのみ」
『掃除屋』も鎖を破壊しようと試みながら、掌を魅夜に向け、新たな翠の鎖を放つ。
そんな姿を見て、魅夜は鎖を引きながら大きく息をついた。
「……そうでした。あなたたちは既にただの人形」
――|存在《過去》自体、とっくに無くしていたのでしたね。
『掃除屋』が放った翠の鎖を、血の雨で反射し凌ぎながら。
魅夜は『掃除屋』を血の雨が蝕み、牙が存在を破壊するその時を待っている――。
大成功
🔵🔵🔵
水森・ふうか
【七風】
(【開眼】状態は維持)
ふふっ
あ、いえ、あんなに驚いてる岬さんは初めてだなぁって
大丈夫ですっ
なんかすごく調子がいいですし!
周りの流れもよく見えて――来ます!
敵の初動を【気配感知】し、八百耶刀で喚んだ刃で【武器受け】
えっ?
刃が砕かれた?!
う、複数の力の渦は〔理力感知〕で…
ダメ、意志がない流れで、突破口が見えない!
たくさんの人を助けられて、調子に乗った…慢心?
岬さんじゃできないだろうって…傲慢?
――いつもの、私?
そうだ…師匠の山神様にずっと言われてた
武芸に果てはなく、上には上がいる
だから、眼前に集中するようにって
…それで達人の再現体で稽古させられたけど
育て親の先生にも言われた
流れが見えても、その真価は区別できてこそって
…分からなくて知識を叩き込まれたけど
ああ、そうか
今は、その先にいるんだ
方針:流れを止める
【覚悟】に伴い〔浄眼〕が発現
とどめの一撃を【受け流し】
敵に流れるエネルギーを【解読・道案内・心眼】で見極め
〔剣気〕で手を覆い【早業・格闘術・すれ違い斬撃・指定UC】で流れの中枢を、断つ
七織・岬
【七風】
やれやれ
…なに笑ってんだふうか
ああ?公僕はなァ…いろいろ面倒なんだよ
しかし敵地で随分余裕じゃねェか
…そのいい調子ってのはお前…
っ、ああ、囲まれてんな!
【気配感知・第六感】で初撃を受けるとマズい事を察知し、回避優先
〔天眼〕で周囲を俯瞰する感覚を研ぎ澄まし、大技のエネルギーを【見切り】、〔竹光〕に〔剣気〕を集中して【切断】
トドメにくる連中の迎撃の隙に、一瞬ふうかを見やり――
ヤバい状況に竹光を【投擲】して妨害
ちっ!案の定、魔境に入ってたか
達人が一定まで至った時に得る、万能感
それは果てには程遠いモンだ
らしくねェ。らしくねェぞふうか
いつもの自信のなさはどうした?
自惚れるより経験を反芻する謙虚さはどうした!
理由は知らねェが、お前をそうさせてたモンがあるはずだ!
思い出せ!
温存したかったんだが、使うか…?
腰の〔神和刀〕に手をやりかけ、留まる
はッ、ようやくお目覚めか
そうだ、勝手に倒れるんじゃあ、ねェぞ!
方針:ふうかに倣う
剣気を纏い【格闘術・早業・居合・指定UC】で、相方が示した弱点を突き崩していく
●
――少しだけ、時は遡る。
“目立たない”ビルに先に潜入した猟兵達が、クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』に足止めを命じられた『メガコーポの『掃除屋』』たちと接敵した頃、水森・ふうか(輝きは未だ眠る ~夢現の斬影~・f27640)と七織・岬(切り裂きミサキ ~切断概念~・f29727)は他の猟兵達とは別のルートからアルティメット・ベルセルカーの居所を探していた。
「やれやれ、警察はここまでは来ねェようだが、あいつはいったい何処に隠れてやがるんだか」
一向に見つからねぇな……とぼやく岬を見て、ふうかは何かを思い出したかのように笑う。
「……ふふっ」
「……なに笑ってんだふうか」
「あ、いえ、あんなに驚いてる岬さんは初めてだなぁって」
にこやかに話すふうかに、岬は髪をわしわしと掻きながらバツが悪そうな表情を浮かべる。
どうやらふうかは、ビルに突入する前に四葉市の警察『YCPロウアータウン分署』の警官たちと遭遇した際、妙に岬が慌てていたことを思い出したらしい。
「あのなふうか。公僕はなァ……いろいろ面倒なんだよ」
「でも、サイバーザナドゥの警官は悪徳警官が多いと聞いていましたけど、あの警官さん達はいい人たちでしたね」
「まあ、そうだったけどよォ……それでもビビるぜ」
内心ほっとしながら、岬はところでよぉ、と話題を変える。
「ふうか、敵地で随分余裕じゃねェか」
「大丈夫ですっ。なんかすごく調子がいいですし!」
「……そのいい調子ってのはお前……」
大丈夫か……? と不安を声音に乗せる岬に、ふうかは周りに視線を巡らせながら答える。
「周りの流れもよく見えて――来ます!」
「っ、ああ、囲まれてんな!」
突如吹き付ける気配に、岬は真剣【竹光】を、ふうかは八百耶刀を手に取る。
いつの間にか、ふたりは4人の『掃除屋』に囲まれていた。
●
「ちっ!」
舌打ちひとつしながら、岬は竹光を握り締めながら剣気を纏う。
(「敵の初動を受けるとマズイ。何としてでも避けねえと!」)
岬の剣気に呼応した【天眼】が周囲を俯瞰するかのように広がり、岬自身の視界を大きく、そして精密に広げた。
そんな岬の目の前で『掃除屋』の指先が外れ、格納されていたフィンガー・ビームウィップが岬に向けて振るわれる。
「甘ぇんだよ!」
岬は竹光に剣気に籠めて一閃し、フィンガー・ビームウィップを切断した。
同じようにフィンガー・ビームウィップが伸びるのを見て、ふうかも八百耶刀で刃を呼び、受けようとした。
――パリィィン!!
だが、フィンガー・ビームウィップは刃を易々と砕き、ふうかを絡め取ろうと伸び続けた。
「えっ?」
思わず立ち止まるふうかの手を、フィンガー・ビームウィップが絡め取る。
ふうかを捕らえた『掃除屋』たちは、すかさず濃密なサイキックエナジーを放った。
己をダウンさせようとうねるサイキックエナジーの渦を読み取ろうと、ふうかは目を凝らすが……すぐに言葉を失う。
(「読み取れない……相手の力に意志がない!?」)
アルティメット・ベルセルカーの忠実な|下僕《傀儡》たる『掃除屋』の動きや力には、何者の意思も感じられない。
――目の前の敵は、主が敵とみなしたものを、主に与えられた力で屠る人形。
そこに『掃除屋』自身の意志が介在する余地は――ないとでもいうのか。
(「意志がない流れで、突破口が見えない!!」)
いくら流れを読み取ろうとしても、全く読み取れない。
焦りが募るふうかの脳裏に、さらに弱気な思考が渦巻く。
――たくさんの人を助けられて、調子に乗った?
――それとも、岬さんじゃできないだろうって?
思考の渦に肉体を絡め取られ、ふうかは全く動けない。
そんなふうかをダウンさせようとサイキックエナジーの渦が迫り――突然破裂したかのように霧散した。
「え?」
「おい、らしくねェ。らしくねェぞふうか! いつもの自信のなさはどうした?」
見れば岬が剣気を籠めた竹光を投擲し、濃密なサイキックエナジーを吹き飛ばしていた。
「――いつもの、私?」
「ああ。いつものふうかだ。自惚れるより経験を反芻する謙虚さはどうした!」
「っ!?」
一喝され言葉を詰まらせるふうかに、岬はさらに畳みかける。
「理由は知らねェが、お前をそうさせてたモンがあるはずだ! 思い出せ!」
岬に喝を入れられ、ふうかの脳裏にある言葉が蘇った。
(「そうだ……師匠の山神様にずっと言われてた」)
――武芸に果てはなく、上には上がいる。
――だから、眼前に集中しなさい。
(「……それで達人の再現体で稽古させられたのは、正直辛かったけど」)
ふうかの脳裏に、育て親の先生に言われた、もうひとつの言の葉が過る。
――流れが見えても、その真価は区別できてこそ。
あの頃のふうかは、その意味が分からないまま、知識を叩き込まれた。
けど、意志の見えぬ力を目にした今――先生の残した言の葉の意味が分かった気がする。
(「……ああ、そうか」)
――今、私は……その先にいるんだ。
(「私は与えられた力をただ行使するだけの『掃除屋』とは、違う」)
今までもふうかは、戸惑い悩みながらも経験を糧にしてきた。
ならば、今こそ――。
「やべェな。温存したかったんだが、ここで使うか……?」
思考の檻に囚われ動けぬふうかを見て、岬は止む無く腰の|神和《かんなぎ》刀【アラマサ】に手を伸ばす。
先程投擲した竹光は、『掃除屋』たちの足元に転がっているが、拾いに行く時間はない。
どうすべきか岬が迷っていると、ふうかが軽く頭を振りながら『掃除屋』たちに覚悟の視線を向けた。
「大丈夫です、岬さん。ここで……止めます!」
覚悟を決めたふうかの瞳が、虹色に輝く。
その瞳は――全ての世界を見通すが如く、流れを知覚する【浄眼】の輝き。
「はッ、ようやくお目覚めか。そうだ、勝手に倒れるんじゃあ、ねェぞ!」
さらに喝を入れるように叫ぶ岬とふうかに向け、『掃除屋』たちがツインブレードを構え、一気に斬り込む。
だが、ふうかには『掃除屋』の全身を巡るサイキックエナジーの流れが見えていた。
もっとも、その流れは人為的に持たされた、どこか淀んだ流れのようだけど。
それでも――【浄眼】が発現したふうかには、はっきりと読み取れる。
『――断つ』
ならば、と己が意志を持たぬ力の流れを断つかのように。
ふうかは凛とした声音と共に、八百耶刀で空間を薙いだ。
――斬!!!
ふうかの至近距離まで斬り込んでいた『掃除屋』たちは、例外なく力の源を断たれるかのように胴を薙がれ、足を止める。
それでもツインブレードを振り下ろそうとする『掃除屋』に向け、岬も剣気を纏いながら肉薄した。
「させっかよ。『さぁて、そんじゃ――斬るぜ?』」
岬の剣気を纏わせた手刀が、ふうかの太刀筋を追うように『掃除屋』の胴を薙ぎ。
――力の源と肉体、両方を断ち切られた『掃除屋』たちの身体が、ゆっくりと床に頽れた。
●
ふたりの目の前で、倒れた『掃除屋』たちが消滅する。
「やったな、ふうか」
岬が剣気を解除しながら、ぽんとふうかの頭に手を乗せる。
ふうかもそれを受け入れながら、建物の奥に目を凝らした。
先ほどまで見えなかった力の流れが――今ならはっきりと見える。
そして……『掃除屋』たちを操っていた者の意思も、また。
「今なら視えます――アルティメット・ベルセルカーはこの先に」
「あぁ、行くぜ!」
岬の声に、一様に頷きながら。
猟兵達はふうかが指し示した方向へと走り出した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
猟兵達がそのホログラムの正体に気づくより早く、ホログラムは血を流すかのように紅に輝き、猟兵達の意識を|狂戦士《ベルセルカー》に塗り替えんと侵蝕し始めた。
本物はクローンより格段に強く、加えてクローンの戦闘経験を己が経験として蓄積しているため、非常に強力なオブリビオンとなっております。そのためクローン戦で通用した戦術でも本物には通用しない可能性もあり、判定が大成功となっても負傷するかもしれません。確りと戦術を練った上で挑んでください。
もし、猟兵達が敗北した場合、アルティメット・ベルセルカーは本依頼を案内したグリモア猟兵、森宮・陽太を攫い、サイバーザナドゥの何処かに姿を隠しグリモアベースへの道を探り続けるでしょう。
猟兵の行動パターンを蒐集した今、最適解を選んで攻撃しようとはしますが、それでも予測手が膨大になるからか、『現時点で最も合理的な殺戮手段』を選ぶ傾向があるようです。
この攻撃は(ユーベルコードなしの)通常攻撃となりますが、陽太は転送ゲートの維持に集中している上、ゲートを潜らせまいと立ちはだかりますので、猟兵達が妨害しない限り必ず命中します。
もし命中した場合、アルティメット・ベルセルカーは何らかの方法で陽太の記憶と技術を読み取り、グリモアの秘密を解き明かそうとしますので、攻撃を阻止してください。
エルセ・リーリャ(星を穿つ|射手《サジタリウス》・f44388)は殲滅弓ガーンディーヴァを構えながら、じっとクワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』を見つめる。