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決戦、アルティメット・ベルセルカー~狂想と狂騒の果て

#サイバーザナドゥ #トワイライト・ザナドゥ #クワハラ・ファーマシー #アルティメット・ベルセルカー #CEO決戦 #プレイング受付終了しました

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●サイバーザナドゥ:四葉市――ロウアータウン・実験街00地区
 ロウアータウンに公然と存在していた「実験街」のひと区画に、クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』が現れる。
 何故今頃CEOが……? といぶかしむ住民たちを前に、アルティメット・ベルセルカーはベルセルク言語で話し始めた。
「預かっていた黄神大王と縞瑪瑙姫のクローンセルは破壊されてしまったおそらくウィリアム・迅雷と黄神大王に預けていた私のクローンセルも破壊されていることだろう」
 住民たちが首を傾げるも、アルティメット・ベルセルカーは無視して続ける。
「ティタニウム・マキアの調停機『セプテントリオン』がこの世界を消滅させれば我々10大メガコーポのCEOは異世界への侵略に乗り出せることに変わりはないそうなれば私はコンキスタドールを警戒しつつグリモアベースを目指すのみ」
 消滅、という物騒な単語にざわめく住民たちを無視し、ゆえに、と続ける。
「この実験街はもはや不要お前達は最後に私の役に立ってもらおう」
 その言の葉とともに、アルティメット・ベルセルカーの周囲から骸の海でつくられた『赤い四葉』が次々と舞い、住民たちに触れる。
 触れた住民たちは、たちまち過去と技術を吸い上げられ、その場で呼吸し立ち尽くすだけの人形となった。
 住民たちが動きを止めると、アルティメット・ベルセルカーは手にしたアンプルを空高く投げ、機銃で破壊する。
 空中高くから散布された薬品は、やがて住民たちの皮膚に付着し、あるいは口内に吸い込まれていった。
「う、が、あああぁ……」
「あが、が、が……」
 薬品を吸い込んだ住民たちは、目を血走らせながら頭を抱え、呻き声を上げながら全身の筋肉を隆起させ、人ならざるものへと変化していく。
「やはり正気を失うかならばせいぜい暴れて破壊を繰り返すがいいそれこそが私への最後の貢献だ」
「ウガアアアアアアアア!!」
「グオオ、オオ、オオオオ!!」
 結果を見届けたアルティメット・ベルセルカーは、踵を返し実験街の奥に消えていく。
 それを見届けることなく、|狂戦士《ベルセルカー》と化した住民たちは、破壊衝動に突き動かされるように、実験街全体を破壊し始めた。

●クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』に引導を渡せ
「ようやく本物の居所を把握したぜ――アルティメット・ベルセルカー!!」
 グリモアベースの片隅で、グリモア猟兵森宮・陽太(未来を見据える元暗殺者・f23693)が叫ぶのを聞きつけた猟兵達が、次々と陽太の周りに集まって来る。
「サイバーザナドゥの10大メガコーポのCEOのひとり『アルティメット・ベルセルカー』の本物の居場所がわかった。皆には討伐に向かってほしいが、頼めるか?」
 そう告げながら深々と頭を下げる陽太に、猟兵達は其々の想いを胸に頷いた。

「そもそも、ベルセルカーとは如何なる存在か――ここから説明しなきゃならねぇな」
 陽太は頭を上げると、猟兵達に説明を始める。
「四葉市では時折、何の前兆もなくヒトが狂戦士の如く凶暴化する事件が幾度となく発生している。そして住民たちは凶暴化した人々を“ベルセルカー”と呼び怖れているんだ」
 おそらく、サイバーザナドゥでは有害物質と認識されている『骸の海』の影響を過剰に受けたのが原因だろう……と陽太は語る。
「だがごく稀に、狂戦士と化してもなお正気を保ったまま、肉体も変異せず、人ならざる凄まじい力を得ることがある者が現れることがあってな、クワハラ・ファーマシーはそこに目を付け、“ベルセルカー”の研究を始めたそうだ」
 その過程で、クワハラ・ファーマシーとその傘下企業「四葉製薬」は、骸の海を大量に含む薬品を何度もロウアータウンにばら撒き、実験を繰り返していたという。
「ほとんどの場合、狂戦士を大量に発生させるだけの結果に終わったし、俺も何度か対応を頼んできたんだが……クワハラ・ファーマシーは俺らが与り知らぬところで、尋常ならざる力を手にした『究極の|狂戦士《ベルセルカー》』を誕生させていたらしいな」
 しかも『|究極の狂戦士《アルティメット・ベルセルカー》』はベルセルク言語により「空間を隔絶した過去の話者と会話する」能力を会得し、帝竜ベルセルクドラゴンから情報を得て、グリモアベースへの到達を目標に定めたそうだ。
「ってか、『ベルセルカー』と『ベルセルク』ドラゴンって確かに似てるけどよ!? ここで結びつくなんざ思ってねえって!?!?」
 さすがに予想外過ぎだろこれ……と頭を抱える陽太に、猟兵達は何とも言えない表情を向けていた。

「さて、話を戻すぜ……ここで奴を止めなければ、グリモアベースに到達されちまう」
 ゆえに、アルティメット・ベルセルカーは絶対ここで倒さなければならない、と陽太は断言する。
「奴の居場所はわかっている。四葉市のロウアータウンにある、クワハラ・ファーマシーとその傘下企業の四葉製薬の実験場――『実験街00地区』だ」
 アルティメット・ベルセルカーは、己のクローンセルが全て破壊されたと察しているのか巧妙に居場所を隠しており、その上でCEO自ら「最後の実験」を行っているらしい。
「奴は『赤い四葉』で実験街の住人の過去と技術を全て奪った上で、残っていた実験段階の試薬をばら撒き全員『ベルセルカー』に変えやがった。俺らの足止めと実験街の“破壊”も兼ねてな」
 己が証を全て奪われた挙句、純粋な破壊と殺戮の衝動に駆られた住民たちは、実験街全てを破壊しながら生ある者に襲い掛かる。
 加えて、住民たちの過去を奪った『赤い四葉』は実験街の至る所に舞っているため、アルティメット・ベルセルカーのもとへ向かうには、『赤い四葉』をかわしながら狂戦士化した住民の群れを抜けるしかないだろう。
「ベルセルカーの予防、ないしは治療薬の研究も進んではいたんだが、まだ実用化には至ってねぇ。だから――ベルセルカー化した住民を助けることはできねぇ。倒すか避けるかするしかねぇから、覚悟してくれ」
 住民たちの群れを突破すれば、アルティメット・ベルセルカーに大きく接近できるだろう。
「まあ、すんなりと相手できるとは思ってねぇ。もうひとつくらい何か妨害があると思っておいた方がいいが……現時点で何が起こるかは全くわかってねぇ」
 そして、妨害を全て掻い潜れば、いよいよアルティメット・ベルセルカーに引導を渡すとき。
「本物はシンプルに『強い』。絶対先制に加え、数千パターンに及ぶ戦況変化をリアルタイムでシミュレートし続け、その都度最適解を選び対応してくるぜ」
 ただし、クローンと同様、『現時点で最も合理的な殺戮手段』を選ぶ傾向があることに変わりはないため、事前に予測手を用意しておけば光明は見えてくるだろう。

「ここで奴を止めなければ、調停機『セプテントリオン』を撃破し世界消滅を阻止したとしても、奴は自力でグリモアベースへの道を見つけるかもしれねえ」
 そして、オブリビオンの手でグリモアベースが破壊されれば、猟兵はグリモアの力を失ってしまう。
「だから、ここで奴は絶対止めてほしい――頼んだぜ!」
 そう、力強く告げながら。
 陽太は二槍と獅子のグリモアを起動し、猟兵達を実験街00番地に転送した。




第3章 ボス戦 『アルティメット・ベルセルカー』

POW   :    ベルセルカー・レイジ
全身を【鮮血の如き狂竜のオーラ】で覆い、自身が敵から受けた【ダメージ】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
SPD   :    企業守護者
【緑のクワハラ・ファーマシーのロゴマーク】を自身に装着する。装着中は完全無敵になるが、[緑のクワハラ・ファーマシーのロゴマーク]を攻撃されると自身に60倍ダメージを受ける。
WIZ   :    ブラッディクローバー
視界内に【血の色をした四葉のホログラム】を召喚する。[血の色をした四葉のホログラム]はレベル秒間存在し、レベルm半径内の全員に【狂戦士化】の精神異常を与える。

イラスト:須田デジタル

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●サイバーザナドゥ:四葉市――ロウアータウン・実験街00地区、ある建物の最深部
『メガコーポの『掃除屋』』を倒した猟兵達は、ある猟兵が感じ取ったエネルギーの流れを辿るように、“目立たない”建物の奥へと歩みを進める。
 階段を降り、リノリウム張りの床を踏みしめながら歩いていると――やがて不自然に開いた扉が目に入った。
 扉の奥からは、小さな電子音と、何らかの淀んだ空気が漂って来る。
 猟兵達はお互い頷き合うと、扉を開け飛び込んだ。

 飛び込んだ部屋には、多数の実験器具とコンピューターが所狭しと並んでいる。
 室内の床には、『掃除屋』と同じ服装の少年少女たちが、全身にサイキックエナジーの雷を纏いながら、首筋や腕をケーブルや管に繋がれたまま倒れていた。
 倒れている『掃除屋』たちは既に事切れているのか、身動きひとつしない。
 猟兵達が床に気を取られていると、コンピューターと実験器具の間から白い|機械化義体《サイバーザナドゥ》がのそりと立ち上がった。

 猟兵達は、その機械化義体に見覚えがある。
 ――クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』だ。

「やはりここまで辿り着いたか猟兵達よしかし『掃除屋』はよく時間を稼いでくれた」
 アルティメット・ベルセルカーは、床に倒れている『掃除屋』達を一瞥した後、|猟兵達の後方に《・・・・・・・》視線を向ける。
 その視線の先には、二槍と獅子のグリモアを浮かべるグリモア猟兵、森宮・陽太がいた。
 視線を向けられたことに気づいたか、陽太はアルティメット・ベルセルカーの目を見据えながらも、苦々しい表情を浮かべている。
 陽太の顔をしばし眺めた後、アルティメット・ベルセルカーは二槍と獅子のグリモアに視線を移し、笑った。
「ふむあれがグリモアかならばお前達を全て蹴散らしグリモアの秘密を解明してみせよう」
 その言の葉とともに、アルティメット・ベルセルカーの周囲に血の色をした四葉のホログラムが展開される。
 猟兵達がそのホログラムの正体に気づくより早く、ホログラムは血を流すかのように紅に輝き、猟兵達の意識を|狂戦士《ベルセルカー》に塗り替えんと侵蝕し始めた。

 猟兵達の狂戦士化を試みながら、アルティメット・ベルセルカーは思案する。
(「まさかあれがグリモアを持っているとは思わぬ拾い物をしたものだ」)
 ――もし、あのグリモア猟兵が、足元に転がっている『掃除屋』と同じなら。
(「首筋の裏側にあるはずのアレに爪先のコネクタを接続できれば記憶と人格を書き換え我が|手下《傀儡》に変える事は造作もないだろう1度接触できれば私の勝ちだ」)
 もし、ここで自分が倒れようとも、グリモアの秘密だけは掴めそうだと内心ほくそ笑みながら。
 アルティメット・ベルセルカーは猟兵達が我を失うのを研究者の目で眺めながら待っている――。

※マスターより補足
 第2章の判定の結果、第3章はクワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』との決戦になりました。

 本章に登場するアルティメット・ベルセルカーは、正真正銘、本物のアルティメット・ベルセルカーです。
 本物はクローンより格段に強く、加えてクローンの戦闘経験を己が経験として蓄積しているため、非常に強力なオブリビオンとなっております。そのためクローン戦で通用した戦術でも本物には通用しない可能性もあり、判定が大成功となっても負傷するかもしれません。確りと戦術を練った上で挑んでください。
 もし、猟兵達が敗北した場合、アルティメット・ベルセルカーは本依頼を案内したグリモア猟兵、森宮・陽太を攫い、サイバーザナドゥの何処かに姿を隠しグリモアベースへの道を探り続けるでしょう。

 以下、本章の特殊ルールと、対応するプレイングボーナスです。
 なお、狭い室内での戦闘となりますので、キャバリア、及び大型の乗り物等の持ち込みはできません。

・特殊ルール1:絶対先制必中ユーベルコード
 本物のアルティメット・ベルセルカーは、戦闘開始時に絶対先制でユーベルコードを使用します。
 この絶対先制で用いるユーベルコードは【WIZ: ブラッディクローバー】で固定となり、必ず命中します。
 絶対先制ですので、ユーベルコードでの阻止は2章同様間に合わないと判定します。技能かプレイングで狂戦士化を抑えられるよう対策を行って下さい。
 ちなみに、本章から参加する猟兵も、転送されると同時に狂戦士化の影響を受け始めると判定しますので、対策は必要となります。

 絶対先制による行動が終了した後は、通常通りの行動を行いますので、そちらの対策もお忘れなく!!

 本ルール対応プレイングボーナス:【敵の絶対先制ユーベルコードに対処する】。

・特殊ルール2:合理的な殺戮
 アルティメット・ベルセルカーは、クローンと同様、数千パターンに及ぶ戦況変化をリアルタイムでシミュレートし続け、その都度最適解を選び対応してきます。
 猟兵の行動パターンを蒐集した今、最適解を選んで攻撃しようとはしますが、それでも予測手が膨大になるからか、『現時点で最も合理的な殺戮手段』を選ぶ傾向があるようです。
 そのため、予めアルティメット・ベルセルカーが選ぶであろう殺戮手段を予測しておけば、対抗策も自ずと見えて来るでしょう。

 本ルール対応プレイングボーナス:【敵の選ぶであろう殺戮手段を予測し、対抗する】

・特殊ルール3:ファイナルアタック
 アルティメット・ベルセルカーは、グリモア猟兵とグリモアを目にしたことで、グリモアの秘密を解き明かすチャンスが巡って来たと考えています。
 よって、アルティメット・ベルセルカーは、撃破される直前に確実にグリモア猟兵だと判明している陽太に接敵し、1度だけ両手の爪で攻撃しようとします!
 この攻撃は(ユーベルコードなしの)通常攻撃となりますが、陽太は転送ゲートの維持に集中している上、ゲートを潜らせまいと立ちはだかりますので、猟兵達が妨害しない限り必ず命中します。
 もし命中した場合、アルティメット・ベルセルカーは何らかの方法で陽太の記憶と技術を読み取り、グリモアの秘密を解き明かそうとしますので、攻撃を阻止してください。
 なお、ファイナルアタックは誰かひとりが阻止に成功すればOKですので、全体での判定結果は最後に返却するリプレイで公開いたします。

 本ルール対応プレイングボーナス:【グリモア猟兵へのファイナルアタックを阻止する】

 スケジュールの都合で、第3章のプレイング受付期間は【2月27日(金)8:31~3月1日(日)8:29】とさせていただきます。
 締切までにお預かりしたプレイングは、問題なければ全て採用する予定ですが、挑戦者多数の場合は再送をお願いするかもしれません。
 もしプレイングが失効しお手元に戻りましたら、お手数をおかけしますがその日中にプレイングの再送をお願いします。

 ――それでは、悔いなき戦いを。
 
※2026/02/26追記
 特殊ルールは、いずれか1つに対応すれば、プレイングボーナスが得られます。
 2つ以上対応しても、全く問題ございません。

 また、特殊ルール3のファイナルアタックは、グリモア猟兵がPCとして参加している場合は狙われません。
 万が一ファイナルアタック時にグリモアを出しても、無視して真っ直ぐ陽太に向かいます。

 以上、よろしくお願いします。
エルセ・リーリャ
2:
あれが正真正銘のアルティメット・ベルセルカーか。
仕留めるよ完全に
向こうからすればボクに一方的に撃たれるのは好みじゃないから真っ先に潰そうとするはず。射手であるボクが撃つ前に仕留めるのは合理的だろうしね。
だったらボクは光の矢の雨を浴びせながらダッシュで敵に接近ししクローでの迎撃はパリィして無力化して懐に入り込み奴のロゴマーク狙って渾身の零距離射撃を叩きこむよ。
最後の悪あがきでグリモア猟兵をやらせないからその顔面撃ち抜いてあげる。
さようなら、いい狩りだったよ。




「あれが正真正銘のアルティメット・ベルセルカーか」
 エルセ・リーリャ(星を穿つ|射手《サジタリウス》・f44388)は殲滅弓ガーンディーヴァを構えながら、じっとクワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』を見つめる。
(「クローンとは何回も戦って来たけど、やはり本物は威圧感も存在感も強いね」)
 周囲に展開されている四葉のホログラムがエルセの意識に血を流し込むかのように紅に輝き、狂戦士に塗り替えんと侵蝕し始める。
 視界と意識に紅がちらつくが、エルセは意図的に無視し己が得物を持ち上げた。
「仕留めるよ、完全に」
「狙撃手があえて姿を見せようとも最優先で潰すそれこそが合理的かつ効率的だろう」
 アルティメット・ベルセルカーも、緑のクワハラ・ファーマシーのロゴマークを胸に装着しながら、両手の巨大な爪を大きく振りかざしエルセに接近する。
(「うん、射手であるボクが打つ前に仕留めるのは合理的だろうし」)
 ――だが、その一手は既にエルセの予測に入っている。
「もう、わかっている。『全てを、消し去る! 閃光の如く』」
 エルセはガーンディーヴァに光の矢を番え、アルティメット・ベルセルカーの視界を潰すように浴びせかけながらダッシュで接近する。
「遠距離から牽制し接近しようとするその手もまた私の予測の内頭をかち割ってくれる」
 アルティメット・ベルセルカーも、接近したエルセの頭上から、大きな爪を勢いよく振り下ろした。
 だが、エルセはガーンディーヴァを爪に合わせるように掲げ、パリィする。
 巨大な爪はガーンディーヴァと一瞬噛み合い――大きく逸らされた。
「何!?」
 アルティメット・ベルセルカーが僅かに体勢を崩しながら、爪を床にめり込ませる。
 おそらく、機械弓でのパリィが予測手の外だったのだろう。
 その隙に、エルセはガーンディーヴァに矢を番え、ほぼゼロ距離から射撃する。
 至近距離から放たれた矢は、アルティメット・ベルセルカーが爪でガードするより早く、クワハラ・ファーマシーのロゴマークを貫いた。
「まさか精巧な機構を持つ機械弓で私の爪を逸らすとは」
 ロゴマークに60倍ダメージとなり得る一撃を叩き込まれ、アルティメット・ベルセルカーが呻く。
 そんなCEOに向け、エルセは静かに告げた。
「言ったよね。わかっている、って」

※ファイナルアタックの判定結果は、最後に返却するリプレイで公開いたします。
 シナリオ完結メールが届きましたら、ご確認をお願い致します。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒城・魅夜
アイテム「鋼は魂に口づける」を自分自身に突き刺し己の魂を己で操作
限界を超えた覚悟と狂気耐性を持って狂戦士化を耐えましょう
私は悪霊、その執念を舐めないことです

先制攻撃を凌げば呪詛を満たした結界を展開
空間を歪めて攻撃を心眼で見切っていきます

ええ、私は悪霊にしてダンピール
ゆえに「銀」に対しては劣勢を免れません
ですから相手は銀の武器で攻撃してくるでしょう
……そう仕向けたのです
銀は硫化化合物で容易く劣化します
呪詛を満たしたことを忘れていましたか
既に銀は黒く濁り輝きを失っています
私には通じません

さあ終焉の時です
クワハラのロゴを含め物理法則も因果も時空もすべて破壊し
あなたの存在そのものを消去してあげましょう




 クワハラ・ファーマシーCEO『アルティメット・ベルセルカー』の周囲には、四葉のホログラムが次々と展開されている。
 見る者の正気と理性を奪い、狂戦士へと変貌させるホログラムは、黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)の正気と理性を奪わんと瞬き始めた。
(「目にせずとも精神を変容させるホログラムですか」)
 思考の隅に破壊がちらつき始めたのを察し、魅夜は己が鎖のひとつ『鋼は魂に口づける』をあえて自分の魂に絡みつかせる。
 ――貫けば魂を殺す鎖は、軽く絡めれば相手の精神を掌握し操れる。
 精神に干渉する鎖を、魅夜はあえて自分に用い――狂気の侵蝕を遮った。
 その上で、限界を超えた覚悟とこれまで磨いて来た狂気への耐性で、精神の変容をも防ぐ。
 表情一つ変えず、微笑すら浮かべている魅夜を見て、アルティメット・ベルセルカーが呻いた。
「“ベルセルカー”にならぬとは」
「私は悪霊、その執念を舐めない事です」
 己が鎖で魂と精神を守りながら、魅夜は呪詛を満たした結界を広げる。
 そんな魅夜の正体を見切ったか、アルティメット・ベルセルカーは緑のクワハラ・ファーマシーのロゴマークを装着しながら両手の爪に銀を纏わせた。
(「銀が有効と見て急ぎ換装しましたか」)
 ――悪霊にしてダンピールである魅夜は、銀に対しては劣勢を免れない。
 アルティメット・ベルセルカーもまた、魅夜の肉体の特性を超高速思考と培った経験で見抜き、爪を瞬時に銀で覆うという荒業に出たのだろう。
 だが、それでも魅夜は――微笑を崩さずに告げる。
「呪詛を満たしたことを忘れていましたか?」
「何?」
 魅夜の言の葉に引っ掛かりを覚えたか、アルティメット・ベルセルカーは銀に換装した爪に目を向ける。
 見れば、魅夜の命を刈り取らんと輝いていたはずの銀は……いつの間にか黒く濁っていた。
「成程銀は硫化化合物で容易く劣化するつまり最初から私が爪の換装を行うよう仕向けたか」
「その通り。さあ、終焉の時です――『森羅万象我が意のままにひれ伏さん、悪夢の名のもとに滅びゆけ』」
 魅夜は言の葉を紡ぎながら、背中にばさりと黒き翼を生やし、真の姿を露わにする。
 同時に、アルティメット・ベルセルカーの周囲の時空と因果律、そして物理法則が徐々に破壊され始めた。
「クワハラのロゴを含め物理法則も因果も時空もすべて破壊し、あなたの存在そのものを消去してあげましょう」
 その魅夜の言の葉とともに、ロゴマークにぴしり、と罅が入る。
「成程猟兵のユーベルコードは因果と法則すら容易に破壊するかこれは実に興味深い事象だ」
 ロゴマークごと内部機構にダメージを受けながら、アルティメット・ベルセルカーは研究者の瞳で魅夜を見つめていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​