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護理羅砦を攻略せよ~怒りの鉄拳編~

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●ビフォーアフター!
 使い潰され今は誰も使っていない朽ちた砦、そこに赤髪の仮面をつけた少女が現れた。
「よーし、ここを拠点とする!きりきり働け!」
 その少女は手下である獣人型のオブリビオンの集団に向かって指示をだす。
 ドンドンドンドンドン!
 指示を受けた手下たちは任せろブラザーと言わんばかりに胸を叩いて散会、各自作業へと取り掛かった。
『ウホ?(ここどうする?)』
『ウホウホ(守りが薄いな、見張り塔を建てるべきだ)』
『ウッホウッホ(ならば木材取ってくるとしよう)』
 手下たちは相談しながら着々と砦を修復させていく。
「はいここ脆い!作り直し!」
 一方の少女は暇を持て余しては目に付いた物を手当たり次第にぶち壊して回っていた。
『ウホー(また大将の癇癪か)』
『ウホホー(作り直しだな、あそこはこれで3度目だ)』
『ウホウホー(だがこれあっての大将だからな、仕方あるまい)』
 少女こと大将が怒りに任せて暴れるのは毎度のことらしく、手下たちもそれには慣れたものであり無視して作業を進めていく。
 そしてその数日後、そこには立派な砦が誕生した。

●グリモアベースにて
「はい、皆さん集合です!仕事の時間ですよ!」
 毎度おなじみのアホ毛をぴょこぴょこさせたアリア・ヴェルフォード(謎の剣士X・f10811)が元気に予知の内容を語り始めた。
「アックス&ウィザーズにある廃墟の砦をオブリビオンが改築および占拠してしまったみたいです!」
 ビフォーアフター!職人芸!なんと数日で要塞が作られてしまったらしい。
「今はまだ周囲の村々が襲われるといった事は起きていないみたいなのですが、時間の問題でしょう!さっさと解決しなければいけません!」
 アリアがデバイスを操作してスクリーンに映しだのは難攻不落とも呼べる砦、そしてそこを警備するゴリラっぽい獣人の集団。
「皆さんはこの砦の中にいるオブリビオンを掃討することが仕事になります!そして今映っているのは戦闘種族『護理羅』です!砦はこの護理羅たちが作ったみたいですね!」
 そしてこの護理羅たちを纏め上げているのが仮面をつけた少女『ダーク・ツォルン』。
 彼女については短気、ぴっちり、強い、と3拍子揃って?いるらしく戦闘種族である護理羅を従えていることから強敵であることが伺える。
「何はともあれ、まずこの砦の攻略しないことには始まりません!一見難攻不落に見えますが何かしら隙はあるはずです!皆さんなら何とかできるでしょう、たぶん!よろしくお願いします!」
 アリアは一度頭を下げた後、猟兵たちをテレポートで送り出した。


小牧葵
 こんにちは小牧葵(こまき あおい)です。
 最近静岡の動物園に行ってゴリラの良さを知りました。
 タイトルに関してはそれっぽく書いてますがシリーズ物ではないです、たぶん。

 今回の舞台はアックス&ウィザーズです。
 シナリオとしては1章で砦を攻略して潜入、2章で戦闘種族『護理羅』との集団戦。3章でボス戦となります。
 POW、SPD、WIZの内容に囚われなくていいので皆様の自由なプレイングをお待ちしています。
 ではよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『難攻不落の城』

POW   :    重要設備の破壊を行う

SPD   :    諜報活動により警備の隙や施設の弱点を調査

WIZ   :    罠や陽動により敵戦力を削る

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レフティ・リトルキャット
※詠唱省略OK
【肉球で語る】
おっきいごりらにゃあ。
僕は飛べないし、呪いで子猫に変身して拾われる等で砦に潜入するにゃね。
それと僕の呪われた肉球は「一瞬で一分間相当の会話」ができるにゃ。さあ時も忘れるぐらいに話し込むにゃよ。
雑談の中に混じった、有益な情報があれば後で猟兵達にも伝えておくにゃあ。

……精神爆破の副作用、肉球中毒者になった時が怖いにゃね。でも上手くいけば戦力を削れると思うにゃ。



 砦は四方を高い石造りの城壁に囲まれ各所に木製の見張り塔が建てられていた。
 その城門は堅く閉ざされており易々と外敵を内部へと侵入させない造りとなっているのが外からでも見て取れる。
 城壁の上には数人の敵兵が巡回していて周囲を警戒している…と言ってもその敵兵は人ではなく護理羅なのだが。
「ねこ一匹どころかねずみ一匹通れそうにないにゃあ」
 城壁を一周回ってみてレフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)は思わずそう呟いた。
 子猫であるレフティではこの高さをよじ登るのは困難、そして飛べるわけでもない。
 ではどうやって中に潜入するのか、自分で入れないのなら敵に入れてもらえばいいのだ。

「にゃ~ん」
 レフティは城門の前に移動した後に鳴き声をあげる。
 その鳴き声に反応したのは城壁の上で巡回していた二匹の護理羅だ。
『ウホ?(なんの音だ?)』
『ウホウ(門の前を見てみろ、子猫だな)』
 護理羅たちは音の持ち主がただの子猫であることを確認して警戒を解く。
「にゃ~ん」
 護理羅たちが何を話しているのかは分からないがこちらに注目していることは分かる。少なくとも敵意を感じないことからレフティは再び甘えるような鳴き声をあげた。
『ウホホ?(どうする?)』
『ウホホウホッホ?(大将に持って行こう。)』
『ウーホ、ウッホホ(なるほど、怒りっぽい大将も落ち着くかもしれないということだな)』
 その愛くるしさから護理羅たちは相談の上で自身の大将への貢物にすることに決めたようだ。
 暫くした後に城門が少し開き護理羅がでてきてレフティを拾い上げた。
「にゃ~ん」
 レフティは大人しく拾われつつ、ありがとうとでも言うように護理羅に体を摺り寄せる。
 こうしてレフティは砦の内部への潜入に成功したのだった。

 レフティは1匹の護理羅に抱えられながら鍛錬している護理羅で溢れかえっている広場を抜け一番大きい建物へと向かっていた。
 近づくにつれ罵声が聞こえてくる、おそらくこの集団のボスである少女が出しているのだろう。
 抱えている護理羅もまたかという表情を浮かべているのがレフティにも見て取れた。
『いつもボスはこんな感じなのかにゃあ?』
 護理羅の相方は再び城壁の見張りに戻っていったため実質的に今は自分と護理羅の二人きり、この機会を逃さずレフティは護理羅へと自身の肉球を当てて語りかける。
 レフティのユーベルコードは護理羅の精神を爆破し、一瞬のうちに一分間相当の会話を行う念話によって猫とゴリラの言語の壁を越えた。
『ああ、酷い癇癪持ちでな。毎回こうなんだ』
 精神を爆破されているために護理羅はその違和感に気付かない。そのまま二匹はその場で他愛のない雑談を続けていく。
 ある日いきなり現れた少女にぶちのめされてその武力に引かれて配下になったのだとか、護理羅の扱う武術の基本だとか裏話をレフティは相槌を打ちながら聞いていた。
 その間に何度も使われる肉球による精神爆破はさながら自白剤であり護理羅の精神をどんどん狂わしていく。
『砦はどんな作りでどんな感じに見張っているんだにゃ?』
 頃合を見図ってレフティは砦の重要な情報を聞きだそうと質問を飛ばした。
『ああ、それは・・・』
 護理羅は砦の造りに関しては内部を担当したらしく、潜入のためにそこまで重要なことを知らなかったものの見張りの交代時間や見張り塔にいる人数などの警備体勢についての情報を答えてしまう。
『ありがとにゃ~ん』
 聞くことを聞いたレフティはお礼を述べた後に護理羅の懐から飛び出していく。
 精神磨耗しきってふにゃふにゃになった護理羅にそれを追いかける余裕はない。
 その後レフティは子猫の体躯を生かし城壁から飛び降りて砦から脱出し、外で待っていた猟兵たちに得てきた情報を伝えたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィーユ・エバーラスト

離れた場所から【翻鳴歩】で上空から砦を俯瞰する
「投石器なんかが無ければいいんだけど……」
とりあえず上から見た分の構図や警備の徘徊ルートを紙に書き起こして仲間と共有しよう
「さて、見張りの数次第だけど……矢くらいならかわせるかな?」
投石器や見張りが2人以下なら【翻鳴歩】で上空からの侵入を試みる
数が少なければ【見切り】で矢をかわせるだろう
侵入に成功したら内部で陽動を行おう
内部が騒ぎになれば味方も仕事をしやすいだろうからね
「こういう派手なのは嫌いじゃない。存分に楽しませて貰うよ」

侵入自体が無理なら砦の正面で陽動を
隙あらば壁を飛び越そうとすれば無視も出来まいよ
顔を出した敵に雷撃をお見舞いしよう



 レフティが持って帰ってきた情報から砦の警備にまつわる情報を得た猟兵たちにとって 次に必要なのは砦の構図や得てきた情報の精査である。
 その任務をかって出たのはフィーユ・エバーラスト(銀帝・f01873)だ。
 フィーユは砦から少し離れた位置へと移動してユーベルコード翻鳴歩による空中ジャンプで素早く上空へと上がっていく。
 そしてそこから見下ろすことで全体的な砦の情報を得る算段をフィーユは立てていた。
「とりあえず見張りの数は情報と合致しているみたいだね」
 まず四方の城壁にはそれぞれ二匹ずつの護理羅が行ったり来たりしているのをフィーユは確認した。
 見張り塔については上空からでは屋根があるために人数こそうかがい知ることはできないがその大きさから得ている情報の人数との差は然程ないだろう。
 続けて確認する必要があるのは砦内部の構図だ。
「投石器なんかが無ければいいんだけど……」
 そう口にしながらフィーユは城壁の向こう側へと視線を移す。
 フィーユの願いが通じたのか幸いそのような兵器がある様子はなく、中央に石造りの大きな建物とそれを囲むように木製の小さな建物が建っており、広場では鍛錬を行う護理羅たちがいるのが見えた。
「これだけ大きい砦なのに警備の数が思ったより少ない?でも広場から城壁までは近いし有事にはすぐに駆けつけてきそうだね」
 フィーユは何度も飛んでは降りてを繰り返して、できるだけ細部まで砦の構造把握に努め紙に書き記していく。
「うん、これでいいかな」
 そしてフィーユは自分で満足できるだけ書き込んだ後にそれを持ち帰って猟兵たちと共有する。
 それを受けて表から攻める猟兵たちとその隙に裏から潜入する猟兵たちに分かれ行動を起こしていった。

 その中でフィーユは一足早く砦内部へと潜入して陽動を行い他の猟兵たちを支援する役目を担っていた。
「さて、見張りの数的には大丈夫だろうけど……矢くらいならかわせるかな?」
 フィーユは自ら得た構造から見張り塔の死角を算出して翻鳴歩によって城壁を越えての侵入を試みる。
『ウホホ!(おい、何か来るぞ!)』
『ウホ!ウッホ(敵だ!撃ち落せ!)』
 城壁に居た二匹の護理羅がフィーユに気付いて飛ばして来たのは矢ではなく火球と水球だ。
「魔法か、でもこれなら」
 予想と反していたが直線状にとんでくるものなら避けるのは造作もない。
 フィーユは空中を蹴って魔法を避けるとそのまま城壁を乗り越えて内部へと入り小さな建物の上へと着地した。
「潜入成功。さて、ここからが本番だね」
 フィーユは屋根伝いに走りながら雷の雨を降らせて木材でできた小さな建物に火を点けていく。
 その火を受けてか、城壁の上に居た護理羅たちが伝えたのかは分からないが砦に警報が鳴り響いた。
 鍛錬に集中していた護理羅たちは内部への侵入者に気付いて騒ぎたて始める。
「こういう派手なのは嫌いじゃない。存分に楽しませて貰うよ」
 自身へと向かってくる護理羅へと雷撃を放ちつつ、フィーユは陽動のため砦の内部を動き回るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

トレーズ・ヘマタイト
※アドリブ自由

砦は破壊して良さそうだな、ならばやりようはある

前もって手頃な大岩を刻印に入れてきて、砦からそこそこ離れた地点に布陣、二本の杭を地面に突き刺し準備完了
装備のドゥーズに周囲警戒と弾道計算を任せつつUC:バウンドボディと【怪力】で、杭を使いながら投石器の如く砦に大岩を撃ち込んでいく

敵の反撃を警戒して射撃地点を移動し、また大岩による攻撃を繰り返す
半分ほど岩を使えば選択UCで砦に向かい暴れまわる幻影と、それに乗じて偵察を行う幻影を出して砦の情報も探らせた後、攻撃再開

事前に攻撃タイミングを決めて、他猟兵に知らせておけば事故もそう起こるまい

大岩が無くなれば自分を飛ばして砦に乗り込むとする

以上



 レフティとフィーユが情報を集めている最中、待っていた他の猟兵たちがしていた事は大岩集めであった。
「皆、ありがとう。この岩は後で有効活用させてもらう」
 運ばれてくる大岩を次々と取り込んで刻印へと入れていくのはトレーズ・ヘマタイト(骸喰らい・f05071)だ。
 情報集めの最中で別段やることも無かった猟兵たちはトレーズが投石による攻城を行うということでそのための手伝いをしていたのである。
 そうして刻印の容量を満たす大岩を取り込んだ頃に情報が集め終えた二人が戻ってきた。
「ならフィーユによる騒ぎが置き次第この大岩を撃ち込む事にしよう。砦の正面側を狙うつもりだから気をつけてくれ」
 投石によって味方が怪我をするような事故は極力避けねばならない。
 他の猟兵たちへとトレーズは忠告を行い、その後猟兵たちは散会して其々の持ち場へと向かっていく。

 残されたトレーズはその場に2本の杭を打ち込むと装備であるガイノイド・ドゥーズを起動した。
 機体であるドゥーズに周囲警戒と弾道計算を一任し自身は投石の準備へと移る。
 バウンドボディによって伸縮性と弾力性を付与した身体の端を杭に引っ掛けて伸ばしきるとそこに大岩を設置した。
 トレーズは自ら投石器になることで攻城を行うつもりなのである。
 そして待つこと数分、砦の内部から煙が上がっているのをトレーズは確認した。
「よし、では始めよう」
 トレーズは計算によって叩き出された弾道に従って自身の身体をしならせて収縮して大岩を打ち込んだ。
 数秒後にそれが砦の内部へと着弾し、建物を破壊する音が周囲へと響く。
 トレーズは続けさまに2発、3発と大岩を打ち込むとその場を移動する。
 敵の反撃を警戒して射撃地点の変更だ。
 実際トレーズが移動した後にその場に砦から幾つもの火球が飛んできていた。
「ふむ、反撃は中々に早いようだな」
 トレーズはその光景から護理羅たちの錬度の高さを推測しながら再び杭を打ち込み、身体を引き絞って大岩を2発打ち込んでは素早く移動していく。
 自身を使った高速移動式の投石器、いかに反撃能力が高くても後手に回らざるを無い以上トレーズを仕留められる訳も無い。
 体内の半分ほど大岩を打ち込んだ後にトレーズはユーベルコードの詠唱を行う。
「剣を交え、打倒し、血肉を喰らい、魂を啜り、己の一部となった災魔よ、今一度その力、この場にて示せ。イリュージョン・オブリビオン」
 トレーズの周囲に24体の幻影が出現する。
 その幻影はこれまでトレーズが倒して取り込んできたオブリビオンだ。
「情報はもういいだろう。先に突入した猟兵の援護、しいては他の猟兵たちが潜入しやすいよう注意を引いて暴れ回れ」
 指示を受けた幻影たちは砦へと向かっていき他の猟兵によって焼かれていた城門を突破して砦内部へと突入していく。
 それを見届けたトレーズは再び投石を開始するがもう反撃は飛んでこなかった。
 内部での混乱が騒がしいのか手一杯なのかは不明だが幻影と他の猟兵たちも上手くやっているのだろう。
 トレーズは全ての大岩を打ち込むとそれに続くように自身を射出する。
「……我ながらよくやったものだな」
 内部へと到達したトレーズが見たのは城壁と中央の建物を除いて更地となった砦だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

オーキッド・シュライン
≪心情≫
・最近のゴリラは砦も作れますのね。異世界って凄いですわね…。
・まあよく分かりませんが、兎に角破壊すればいいんですのね。
 だったらこのわたくしにお任せ下さいまし。
・こう…ばばっと燃やしてみせますわ。
≪破壊工作≫
・POWの行動。
・重要施設の破壊。それを効率的に行うには…そう、火計ですわね。
 こう…派手に豪火絢爛に燃やして行きましょう。
・ってことでブレイズフレイム…ですわ!この炎はわたくしが消そうと
 思わない限り延々と燃え続けますわ。まあ、消すことなんてしませんが。
 まあ、適当に燃やして大穴を開ければきっと侵入出来ますわね。
 潜入‥潜入は…まあ燃えてる火を消化なりしてるうちにこっそりと



「最近のゴリラは砦も作れますのね」
 情報共有した後に始めて砦の正面へと来たオーキッド・シュライン(絢爛なる豪火・f15793)は感心しながらそう口にした。
 見上げるほど高い石造りの城壁は丁寧に鼠返しまで着いておりその精巧さを伺うことができ、情報からして砦の内部もきちんと完成しているのだという。
 これを数日で作り上げたというのだから人間以上の能力を持っているに違いない、異世界のゴリラって凄い。
 だが悲しきかなこの砦はオーキッドを始めとした猟兵たちによって数時間後には逆ビフォーアフターされてしまうのだ。

「まあよく分かりませんが、兎に角破壊すればいいんですのね」
 破壊という点に限ればオーキッドにも他の猟兵に負けない位に活躍できる自信がある。
 既に内部では騒ぎが起き始めているのをオーキッドは耳にしていた。
「わたくしも負けてはいられないですわ」
 そう意気込むオーキッドからぱっと見える重要施設といえばやはり見張り塔と城門だろう。
 少なくとも城門を壊さなければ自身が砦の内部に侵入することができないのだ。
 まぁ裏に回った猟兵たちとこっそり侵入するという手もあるのだがそれは最終手段、完璧淑女である自分はやはり正門から堂々と入ってこそである。
 それはさておき城門と見張り塔を効率的に破壊するには―――
「火計ですわね」
 やはり火計、というよりこういう場合にオーキッドにできるのは火計しかなかった。
 幸いにもこれらは木材でできているためによく燃えるに違いない。
「ってことでブレイズフレイム…ですわ!」
 オーキッドの左腕から地獄の炎が噴出する。
 そしてオーキッドはその紅蓮の炎を城門と見えている限りの見張り台へと飛ばす。
 命中した炎は瞬く間に派手に燃え広がっていった。

「おーっほっほ!豪火絢爛ですわね!」
 自分の放った炎が焼き尽くしていくのを満足しながら眺めていたオーキッドだったが城門の向こう側から護理羅たちの騒ぎ声が聞こえてきたために一度身を隠す。
『ウホホ!(城門が燃えてるぞ!早く消せ!)』
『ウホッホホ!(やっぱりまだ外に敵が居るのか!)』
 現れたのは数十匹の護理羅たちだ。
 護理羅たちは砦の周囲索敵と城門の消火活動の二組に分かれて其々の仕事へと移っていく。
 周囲索敵組は幸いにもオーキッドの隠れている方とは違う側から探索するようで残されたのは城門の消火活動に残った護理羅たちだ。
 魔法による水球を生みだすことで消火を行う護理羅だがその炎はユーベルコードによる特製の炎であり、オーキッドが自分で消そうと思わない限り簡単に消えるものではない。
 消化に集中するあまり周囲の警戒が怠っていた護理羅たちの脇をするっと抜けてオーキッドは見事狙いどおり城門から砦内部へと侵入する。
「さて、ゴリラたちの相手は後にしてとりあえず邪魔な建物からこう…ばばっと燃やしてみせますわ」
 頭の上から降ってくる大岩に注意しながらオーキッドはこそこそと残っていた建物や倒壊している建物へと地獄の炎を放っていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アズール・ネペンテス
【選択:WIZ】
ゴリラ砦はともかくゴリラを率いるボスが少女なのにものすごく既視感を覚えるがまぁ潰すしかないんだよなぁ

とは言え、だ。真向面から殴りに行くようなタイプでもないしかといって諜報活動するタイプでもないなら…やることは一つだよな。
【罠使い】で罠を作っておき、【挑発】でおびき寄せて【見切り】【第六感】【残像】でいなして罠にはめていこう。

ついでに【武器落とし】【盗み攻撃】で弱らせておければなおベターだが相手がゴリラだと武器持ってんのかね?持ってるなら奪っておくが…

しかし盗賊だって言うのになんかやってることが忍者って言うか野伏じみてきてる気がする
(アドリブ歓迎




 護理羅砦が内から外から燃えていく。
 そんな光景を他所にアズール・ネペンテス(お宝ハンター・f13453)は一人、砦の周辺に罠を設置する作業をしていた。
 盛大に投石したり火災を起こしたりと真正面から向かっていくような戦法を取るタイプでも諜報活動を行うタイプでもないアズールは敵戦力の削減を行おうと考えていたのである。
 そんな中でアズールはある既視感を覚えていた。
 既視感は護理羅砦の方ではなく護理羅を率いるボスが少女の方であり、その組み合わせにアズールはものすごく身に覚えがあった。
 知り合いにそんな少女が居たような居なかったような…いやまあ今回の件とは関係は無いのだが気になってしまったものは仕方ない。
「まぁ潰すしかないんだよなぁ」
 どちらにせよやることは一つだ、アズールはその既視感を頭から追い出しながら罠の設置を急ぐ。
 仕掛けるのは定番の落とし穴にトラバサミ、吊るし網など古典的なものだがその場所に誘導して引っ掛けさせるので問題は無いだろう。
「さて、行くか」
 準備をし終えたアズールはオーキッドが燃やしているであろう城門の方へと向かった。

 そして予想通りアズールが着いたのはちょうど城門から周囲探索組の護理羅たちが出てきたところであった。
 このまま周囲を探し回られては隠れているオーキッドが見つかってしまう可能性がある。
 見つかったところで何とかできるかもしれないが城門前で騒ぎを大きくするにはリスクが高い。
 なにより折角罠を設置したのだから使わない手はなく、アズールは足元にあった小石を拾って護理羅へと投げつつ背を向ける。
『ウ?(ん?)』
 身体に当たった小石からその方角を見た護理羅はアズールを視界に捉えて指をさした。
『ウホ!(敵がいたぞ!)』
『ウホッホ!(相手は一人だ!)』
『ウホホ!ウッホ!(逃がすな!追え!)』
 敵が逃げて行く、そう考えた10数体の護理羅たちは一丸となってアズールへと向かっていく。
 アズールは追いかけてくる護理羅たちに着かず離れず一定の距離を取りながら目的地へと到達し振り返った。
 そこに到達した護理羅たちはご丁寧に懐からペンとスケッチブックを出して何やら書き出した。
『観念したようだな』
『お前は猟兵だな?』
『ここで始末してくれよう』
 ここに来て新事実、なんと筆談であるが護理羅たちは意思疎通を取ることができるのだ。
「やっぱりそうだよな」
 本来ならば驚きの光景もアズールにとってはやはり既視感しかなかった。
 そしてアズールを捕らえんと踏みだした護理羅たちに待っていたのは罠の嵐だ。
 早速数匹の護理羅が落とし穴へと落ちた。
 嵌められたのは自分たちだと気づいた護理羅たちは周囲を見ようとするがアズールはその時間を与えず、ダガーを構えて護理羅たちへと向かっていく。
 アズールは上手く動くことができない護理羅たちから武器である剣をするっと抜き取りつつダガーと立ち回りによって翻弄して次々と罠へ嵌めていった。
 抜いた剣はユーベルコードの無限収納による倉庫へと入れていく、もう二度と護理羅の手元に帰ってくることはないだろう。
「しかし俺は一応盗賊のはずなんだがなぁ」
 最近やっていることが忍者って言うか野伏じみてきてる気がしつつもアズールは完全に吊るされて動けない護理羅にのみ止めを刺し、他の護理羅が動きだす前に砦へと戻っていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジョー・グラム
なんかどっかで聞いたことがあるような名前の連中だな。

サイバーアイで視力を強化して砦の構造を探る。
通用口みたいなモノがあれば、鍵開けを使って入り込めないか試してみるか。
上手く入れれば扉を開けて………いや、木で出来てるんなら燃やしちまった方が早いか?

それもダメならガジェットを呼び出して壁でもぶち壊してやろう。
超森林とか破壊する系兵器ガジェット、ノコギリとかショベルとか火炎放射器とかそういう感じの。
森から出てきたのが悪かったな、お前ら




「何かどっかで聞いたことがあるような名前の連中だな」
 主にUDCアースの動物園で見ることができそうな名前だなと思いながらジョー・グラム(サイボーグのブラスターガンナー・f02723)は砦の後方に回り込んで一服していた。
 砦の正面側では投石や火計といった攻城が既に始まっており、敵も正面側の対処に追われて正面側へと向かっていったのか城壁の上にいた二匹の護理羅は先程から姿を消している。
「ふー…さて、そろそろ動くか」
 眼中に装着された高度演算デバイスであるサイバーアイによって後方への警備が完全にお留守になっているのを確認してから城壁の前へとジョーは移動した。
 そしてその強化された視力を用いて城壁の端から端まで観察していく。
 情報によれば城門は正面側にしかないという話なのだが、砦というからには秘密の抜け穴なんてものが隠されていてもおかしくはない。
「ここか」
 ジョーは床と設置している城壁の一部分が若干周りと色合いが違っているのを見つけた。
 加えて、その部分を叩いてみると裏が空洞のようになっていることが分かる。
 空洞部分を割り出すように周辺を叩いていく。
 その結果それは大人が屈めば通れる程度の大きさの四角い形であった。
「ゴリラにしては図工もできれば美術もできるんだな」
 感心しつつもその四角形を探っていくと隅のほうに鍵穴のようなものを見つける。
 やはりここが通用口、抜け口に当たる扉なのだろうとジョーは確信した。
 ジョーはユーベルコード、ガジェットショータイムによってピッキングツールを召喚して扉の解錠を試みる。
 敵は正面側の味方が引き付けられているために時間的に余裕が有り、鍵自体も古典的な普通の鍵を差し込むタイプのものであった。
 であれば焦りからまごつくことも鍵の種類に戸惑うことも無い。
 ジョーは手馴れた手つきで易々と通用口の鍵を開けたのであった。

 そしてそのまま扉を潜り抜け砦の中に潜入したジョーは周囲を見回す。
 数体の護理羅たちが居るのが見えたが、そのどれもがこちらに気付いた様子はなかった。
 数が少ないのはそれだけ正面側が上手く行っている証だろう。
 ジョーはガジェットショータイムを再び用いて今度は超森林とかを破壊する系の兵器ガジェットである火炎放射器を召還した。
「木で出来てるんなら燃やしちまった方が早いよな?」
 そして炎を放ち、後方に点在していた建物郡を燃やし始めた。
 ついでにさっき入ってきたときの扉も燃やしておく、あれも木製だったのである。
 分厚い石造りの壁を壊すのは困難であり時間がかかりそうだが内部の木造建築物であれば造作もない。
「森から出てきたのが悪かったな、お前ら」
 後方でも発生した火災を見て騒ぎ立てる護理羅たちを見ながらジョーは諭すようにそう口にするのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エルス・クロウディス
おぉ、劇的ビフォーアフター……!
こんなところで何をしているんだ、毎秒動画を投稿していけ。

さて、あほなこと言ってないで、悲劇的ビフォーアフターの準備を始めますか。
足元にTNT仕込みたくなるけど、そこまでするとよそに被害行く可能性があるしなー。
とりあえず、遠方から自前の<視力>で観察。
いつもの疑似全段観測で人の出入りが少ないところとか、建物の強度が弱いとこでも探していこう。

つってもなぁ……正直聞いた様子だと、強度に関しては相当ガチになってそうなんだよなぁ。
うーん、これは穴を探すのも一苦労になりそうやで……。

もういっそ誰か自分で穴作ってくんねーかなぁ!
はぁ!(糞でか溜息)

アドリブ・連携歓迎




「おぉ、劇的ビフォーアフター……!」
 情報共有の後、ジョーと同様に砦の裏手へと回っていたエルス・クロウディス(昔日の残響・f11252)は離れた位置から護理羅たちの力作である砦を見て感心し―――
「こんなところで何をしているんだ、毎秒動画を投稿していけ」
 て無かった、単に某テレビ番組が脳裏によぎっただけでありエルスの頭にはずっとそのBGMが流れている。

 しかし何時までも遊んでいるわけにも行かない、今から悲劇的ビフォーアフターをしなくてはならないのだ。
「さて、あほなこと言ってないで仕事の準備をしないと」
 ユーベルコード疑似全段観測、エルスは極限の集中による観測によって砦の穴を見つけるべく自身の視界に集中する。
「やっぱ相当ガチになってるなぁ」
 話に聞いていた通り遠目から見ても厚い石造りの城壁の強度は圧倒的に高いことが伺える。
 その様子を見てエルスの胸にあったのは後悔だった。
「TNT持ってくれば良かったなぁ」
 TNT、トリニトロトルエンつまりは爆薬である。
 他の猟兵たちを巻き込んでしまい余計な被害を出すかもしれないと今回遠慮して持ってこなかったのだがいざやるとなると派手に攻城しているのが沢山いたのだ。
 自重せずに持ってきて仕掛けてしまえばよかった、あれなら量によっては石造りの壁も吹っ飛ばせただろう。 
「まぁ無いものねだりをしても仕方ないか」
 この鬱憤は後でオブリビオンにぶつけようと八つ当たりの相手を決め、エルスは再び視界に集中する。
「はぁ…いっそ誰か自分で穴作ってくんねーかなぁ」
 ため息を吐きながらそう口にするエルス。
 その願いは数分後に叶う、ジョーが隠されていた通用口を見つけたのだ。
「あそこから入れることは確定だな」
 とりあえず潜入経路は確保された。
 自分も中に入って破壊活動に勤しむか・・・?と考えたエルスだったがそれでは脳裏に流れているBGMが止まりそうに無い。
 やはり壁だ、誰も壊せていないあの壁を壊したい、ちょっとでも壊せればたぶん鳴り止むから!

 という訳?でエルスはもっとよく見るために砦に近づいていく。
 近づいていくに従って後方の壁に穴が無いことを悟り、諦めムードを漂わせつつ側面に回ったとき―――
「やっと見つけた」
 城壁の一部が石造りにまじって木材が使われていたのをエルスは発見したのである。
 これは大将である少女が壊しすぎて石材が足りなくなっていたために木材で補強された部分だった。
 エルスは自身の中で一番破壊力が高いであろう準機械式巨大剣である骸装:錬契を展開する。
「しゃ、おらぁ!」
 咆哮をあげながら何度も城壁に巨大剣を叩きつけた。
 叩きつけるごとに木材が砕け城壁にひびが入っていく。
「どっせい!」
 そしてエルスはその掛け声と共に木材部分を完全に粉砕した。
 完璧に積み上げられていた城壁だが大きい穴が空けられた事でそのバランスが崩れてしまう。
 穴の周辺が崩れだすとそれはもう止まらない。
 砦の側面の城壁は大きな音を立てながら巨大な瓦礫の山となり―――エルスはBGMの呪縛から解放された。

成功 🔵​🔵​🔴​

アララギ・イチイ
あの砦を破壊して侵入すればいいのねぇ?
まぁ、空から爆撃でもしてみようかしらねぇ

羅刹紋の効果で浮遊、最大高度まで飛行(念の為、【迷彩】を発動)してプラネットシステムを周囲に展開、搭載された電波・光波測距儀で測量、砦までの距離と方角を確認するわぁ

確認が完了したら【爆撃・神の杖】を使用、まずは一本を上記の測量結果を踏まえて、【念動力】+落下速度で砦に発射、外れた場合は弾道修正した後に再発射→修正を繰り返し、砦に命中する弾道が定まったら全杭を【一斉発射】するわぁ

全弾発射後は急降下、砦の上空から侵入を試みるわぁ
反撃も警戒して【迷彩】と【盾受け】用のプラネットシステムは展開しておくわねぇ




 多くの猟兵によって破壊工作が進みぼろぼろとなってきた砦。
 そこにトドメを刺すべく現れたのはアララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)だ。
「あの砦を破壊して侵入すればいいのねぇ?」
 アララギは遠目に砦を確認した後に、飛行能力を付与する紋章である羅刹紋の効果によって最大高度まで浮遊を始める。
「さて、まずは準備ねぇ」
 目的の高度まで達したアララギはその場に電磁シールド機能と観測用の複合センサが施された16個のプラネットシステムを展開する。
 プラネットシステムの役目は彼女の防御と砦への経路測定だ。
 搭載された電波・光波測距儀によってアララギは砦までの距離と方角を確認させる。
「大体2キロかしらぁ。まぁ、細かい微調節すればいいし早速始めようかしらぁ。爆撃・神の杖」
 ユーベルコードによってアララギは自身の周囲に1160本以上の重い杭を召喚する。
 そう、文字通りアララギが行おうとしているのは長距離からの爆撃。
 微調整が必要なために一々移動している暇はないため自身に雲という天然の障害物を使って視覚的に迷彩効果を付与していた。
「じゃあ、まずは1本」
 そしてアララギは念動力を用いて杭を1本射出する。
 上空から放たれた質量のある杭は重力に乗って更に加速して砦の横の森に着弾した。
 その情報を踏まえてアララギはプラネットシステム再計算させて弾道を修正する。
 的が比較的大きいとはいえ1度違えば大きくずれるため、実質的にいえばミリ単位で修正を重ねていく必要があった。
 だが杭の数は有り余るほど多いためにいくらでも練習できるのだ。
 アララギは1本ずつ射出しては調整を繰り返して着弾点を砦へと近づけていく。
 そして8本目で砦の城壁へと杭を突き立てることに成功した。
「や~と定まったわぁ。じゃあ杭山地獄にしてあげましょうねぇ」
 アララギは先程の弾道に合わせて残っていたすべての杭を射出する。
 勢いよく射出された杭が砦の城壁やわずかに残っていた建物、瓦礫の山へと着弾してその場に小さなクレーターを作成していく。
 また既に打ち込まれていた大岩に着弾した杭はその勢いを持って大岩を破裂させ手榴弾のように石礫が周囲を襲った。
「へぇ、あれは堅いのね」
 木材でできた建物はそれまでの過程もあって完全に更地となっており、城壁にも多大なダメージを与えたそれも中央の建物だけは破壊することができていなかった。
 というより何かに杭が弾かれたような感触が念動力を通してアララギへと伝わっていたのである。
「まぁ、これで砦は壊滅したし問題ないわよねぇ」
 だがそれでも狙い通りの成果は得られた、外に居た敵も何かしらの被害を受けているだろう。
 アララギはゆったりと砦に向けて降下していく。
 反撃を警戒してプラネットシステムを周囲に侍らせていたが、敵もそんな場合ではないようでアララギはそのまま労せず砦の内部へと降り立ったのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『戦闘種族『護理羅』』

POW   :    魔闘武術『瞬力』
【自身の属性+武術を合体させた技】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    魔闘武術『歩闘』
【自身の属性+武術を合体させた技】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    魔闘武術『連魔』
【属性攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【自身の属性+武術を合体させた技】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。

イラスト:FMI

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 多くの猟兵たちによって難攻不落だった砦は見る影も無くなっていた。
 外に居た護理羅たちも当然無事で済む訳も無く、大なり小なり負傷している。
 後はこいつらを倒して・・・と行きたいところであるが物事はそう容易くは無い。
 ドンドンドンドンドン!
 砦において唯一無事だった中央の建物から何匹もの護理羅たちがドラミングをしながら現れたのである。
 というのも彼らは砦が持たないことを察知して中央へと逃げ込み、中から魔法を使って建物を守っていたのだ。
 だが体は無事とはいえ魔法を使い続けていたために何かしらの消耗があることは間違いないだろう。
 猟兵たちは各自得物を握りしめて、敵を駆逐せんと向かっていくのであった。
レフティ・リトルキャット
※詠唱省略OK
【キャットダンス♪】
にゃ!ドラミング楽しそうにゃね、レフティもリズミカルに混ざるにゃよ!
やっぱり子猫に変身しつつ、そしてレッツダンシング!
ついつられて踊ってしまう、踊りの状態異常でごりら達の行動を妨害して猟兵達のサポートしていくにゃね。
さあ、ごりらも一緒に疲れ果てるまで踊って踊りまくるのにゃあ!
踊り慣れてる感じだったら時には激しく緩やかに、踊りのリズムを変えて、責めていくにゃよ!
話に聞く5代目様の踊りなら砦も一緒に躍らせることだって出来るけど、僕は僕に出来ることをにゃね。


リューイン・ランサード
砦の攻略がかなり進んでいますね。
僕もお手伝いします。

トリニティ・エンハンスによる【炎の魔力】で攻撃力強化。
翼で砦上空に陣取り、【炎の属性攻撃、全力魔法、高速詠唱、範囲攻撃】
による火球魔法で、護理羅たちへの遠距離の範囲攻撃。

敵も魔法を使ったり、壁を蹴って上空までジャンプしたり、仲間に投擲
してもらったり、中央の建物からボスの攻撃等と、色々な反撃が予想
されるので、油断せず【空中戦、第六感、見切り】で攻撃を躱し、
回避不可なら【ビームシールド盾受け、オーラ防御】で凌ぐ。

敵に囲まれた仲間がいれば、急降下してエーテルソードによる
【空中戦、炎の属性攻撃、怪力、2回攻撃】で護理羅を攻撃して、
【かばい】ます。




「砦の攻略がかなり進んでいますね」
 猟兵と護理羅たちの乱戦が行われている最中、竜の翼によって上空からその様子を眺めていたのはリューイン・ランサード(今はまだ何者でもない・f13950)だ。
 リューインはそこから各地点における猟兵たちの戦いをサポートするため、トリニティ・エンハンスによって炎の魔力で自身を強化しつつ火球を作り上げていた。
 その中でリューインは護理羅たちの群れへと向かっていく一匹の子猫を見つける。
「おや、あれは・・・」
 この場にいるからには仲間の猟兵だろう、だがあの体躯で大柄な護理羅の攻撃を受けては危険だ。
 火球を待機させつつその子猫をサポートせんと視線で追っていくこと数分後。
「ええ!?」
 リューインの目の前には不思議な光景が広がっていた。

 時は遡り数分前、レフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)は瓦礫に隠れつつ溢れでてくる護理羅たちを見ていた。
 護理羅たちは自らの士気を高めるべくドラミングを行いつつ集団を作って猟兵たちへと向かっていく。
「にゃ!ドラミング楽しそうにゃね、レフティもリズミカルに混ざるにゃよ!」
 レフティは楽しげな笑みを浮かべてそう口にすると、先ほどと同様に白い子猫へと姿を変えると護理羅の集団の一つへと駆け出した。
『ウホホッホ!(あの猫も敵だぞ!見た目に騙されるな!)』
『ウッホウッホ!(こちらに来るぞ!迎撃だ!)』
 護理羅たちは火や水、風の魔法を放ってレフティを足止めしようとする。
 だがレフティはそれを軽やかに避けながら小柄な体躯を生かして護理羅たちの足元を潜り抜けつつその中央へと向かった。
「にゃあん(この辺りでいいかにゃ)」
 目的の位置に辿り着いたレフティはそこで足を止める。
 それに対して護理羅たちは囲みを作ってレフティを閉じ込めた。
『ウホ!ウッホッホホ!(よし!ゆっくり輪を狭めていけ!)』
『ウホホ!(絶対に逃がすな!)』
 にじり寄ってくる護理羅たちを見ながらもまだレフティは動かない。
 そのまま自身の間合いへと入った護理羅たちは魔力を拳に纏わせて振りかぶるが、その攻撃がレフティに放たれることは無かった。
「にぁあ!にゃあ?にゃんっ♪(レッツダンシング!キャットダンスにゃ!)」
 なぜなら護理羅たちがいる場所はレフティのユーベルコート、キャットダンス♪の効果範囲だったのである。
 レフティが輪の中心でリズミカルに踊りだす。
 それに釣られて護理羅たちの攻撃は中断され、レフティと同じ動きで踊りだした。
『ウホホ!?(なんだこれは!?)』
『ウッホホ!(体が勝手に!)』
「にゃあ~ん(僕と一緒に疲れ果てるまで踊って踊りまくるのにゃあ!)」
 武術を人生の糧としてきた護理羅たちは今までにしたことが無い動きを強いられ、疲労を蓄積させていく。
 その疲労を見ながらレフティは踊りのリズムを変えて護理羅に休憩の暇を与えないようにしつつ踊り続けた。

 レフティを中心にして戦場に似つかわしくなく踊り続ける集団。
 その様子に困惑していたリューインだったが何時までもボーっとしている訳にはいかない。
「このチャンスを逃すわけにはいかないですね」
 リューインは待機させていた火球を踊り続ける護理羅へと放つ。
 レフティに被害が出ないよう魔力を集約させていた火球は狙った数匹のみを巻き込んで燃えあがらせていく。
『ウホ!(上だ!)』
『ウホホ!(撃ち落とせ!)』
 そのリューインを別の護理羅の集団が見つけ、死角から魔法を飛ばす。
 だがその敵意を感じ取ったリューインは即座に空中旋回してそれを回避した。
「危ないところでした…」
 リューインは冷や汗をかきながら翼を羽ばたかせて迫りくる護理羅の魔法を確実に回避しながら火球で迎撃する。
 魔法では仕留めきれないと悟った護理羅たちは接近戦を仕掛けるべく風の魔法によって浮き上がり突撃を行う。
 だがその機動力は翼を持ち自由に空を動けるリューインに到底及ばない。
『ウホ!ウッホホホ!!(くそ!逃げるな!)』
「何て言っているのかはわかりませんがお断りします」
 言葉は通じないがこういう場合の大体のニュアンスは分かるものだ。
 リューインは火球によって逆に護理羅を撃墜させていく。
 その中でリューインが視界に捉えたのはレフティの背後から忍び寄る3匹の護理羅たちだった。

 周りを巻き込んで踊り続けるレフティだがその効果は視認している対象のみである。
 一度視認してしまえばいいためにレフティは周囲警戒を怠らずに常に回るようにしながら踊っていた。
 だが護理羅もただの馬鹿ではない。
 踊る護理羅に隠れるようにしながら3匹が徐々にレフティへと近づいていたのである。
 そして一瞬レフティの視界がそれた隙に飛び出した。
「にゃ!(しまったにゃ!)」
 レフティは振り返って2匹の護理羅を踊りに巻き込むが1匹は止まらない。
『ウホホ!(その首、貰った!)』
 レフティへと向かって拳が放たれる。
「させません!」
 だがその腕は急降下したリューインによるエーテルソードの振り下ろしによって飛ばされた。
 腕を飛ばされ硬直した護理羅をレフティは踊りへと巻き込んだ。
「にゃあん(助かったにゃ!)」
 レフティは踊り続けながらリューインへと鳴いた。
「無事で何よりです。僕はまた空へ戻りますね」
 言葉は分からないがリューインはお礼を言っているのだろうと受け取ると、また空中へと羽ばたいていった。
 レフティはリューインを見送りつつ周囲に細かく目を配らせながら再び踊り始める。
 隙を見せてしまったのは反省点だがもうその隙を与える気はない。
 噂に聞く5代目だったら・・・と少し思うことはあるが自分は自分だ。
「にゃ~ん(僕は僕に出来ることをにゃね)」
 レフティはそう意気込んで更に護理羅を疲労させるべく踊り続ける。
 その上空からはリューインが次々と火球を放ち護理羅を倒していくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アズール・ネペンテス
ゴリラ生き残り居たのかっていうか。他の連中めっちゃ派手にやったなぁ…と周囲の崩壊っぷりを見てしみじみ思う。

(つーか本当に容赦ねぇなこいつら…)
まぁ残りは生き残りとボス位だしその辺は他の猟兵に任せてゴリラの相手しつつ金目のものないか漁るとしますかね

戦闘自体はUCで戦力追加して戦わせつつ【罠使い】で罠もはっておくが状況によっては【見切り】【残像】も併用しておこう。

…しかしゴリラにはやっぱり既視感しかないが最近のゴリラは武器どころか魔法も武術も使うんだなぁ
(アドリブ歓迎




「ゴリラ生き残り居たのかっていうか。他の連中めっちゃ派手にやったなぁ…」
 溢れてくる護理羅たちと砦の惨状を見てアズール・ネペンテス(お宝ハンター・f13453)は思わずそう呟いた。
 というのも砦の外部で活動していたアズールは聞こえてくる音的に派手なことしているとは分かっていたが実際に見てみると想像以上の光景が広がっていたのである。
 その中でも生き延びていた護理羅たちは流石オブリビオンと言ったところだろうか。
 まぁそれ以上に他の猟兵たちの容赦のなさに驚きをを通り越して呆れているというのが本音ではあるのだが・・・。
 暫く砦の崩壊っぷりにしみじみと感じ入っていたアズールであったが護理羅の集団がこちらに向かってきているのを見て迎撃体制へと移行する。
 アズールは集団が来る前に手早く詠唱を行う。
 するとアズールと集団の間に立ち塞がるように騎士と蛇竜が現れた。
 彼らはリザレクト・オブリビオンによって召喚された死霊である。
『ウッホ!ホッホ(新手だ!まずはこいつらを倒すぞ!)』
 護理羅たちは自分たちの道を塞ぐ死霊騎士と死霊蛇竜に狙いを定めて魔法を撃ち込む。
 死霊騎士はその手に持つ剣で魔法を打ち払うものの、死霊蛇竜はその鱗を持って受け止める他ない。
 そして護理羅たちのその魔法はいわゆるマーキングであった。
『ウホ!ウッホホホ!(喰らえ!魔闘武術『連魔』!)』
 死霊蛇竜へと魔法を命中させた護理羅たちはそのまま肉薄し、それぞれが炎、水、風といった属性を手足に纏わせて打撃を叩き込んでいく。
『ウホッ!?(なにぃ!?)』
 だがその連撃を受けたにもかかわらず死霊蛇竜は倒れない。
 というのも死霊騎士と死霊蛇竜はユーベルコードによって召喚され、その効力はアズール自身がダメージを受けるまで続くのである。
 そのために死霊蛇竜は大きなダメージを受けても動き続けるのだ。
 これに驚くことでできた護理羅たちの隙を逃さず、死霊騎士は自分も居るのだといわんばかりに剣を振るう。
 死霊蛇竜は近くにいた護理羅に牙を突きたて、さらに巻きついて締め上げた。
 そうして2体の死霊は次々と護理羅を仕留めていく。
「まぁこの調子で適当に相手させておけばいいな、大体他の奴等がやってくれるだろうし」
 そんな様子を見ながら霊たちの維持のために満足に戦えないアズールは自身の周りにトラバサミなどの罠を設置して自分の安全を確保する。
 そして瓦礫の山から金目のものがないかを漁り始めた。
「最近のゴリラは武器どころか魔法も武術も使うんだなぁ」
 未だ消えぬゴリラへの既視感は拭えないがそれより今はお宝のほうが大事である。
「しかし剣ばかりだな…」
 だが残念ながら護理羅たちに宝石の収集癖はないようだ。
 アズールは仕方なしに護理羅の剣を拾いながら何か掘り出し物がないか探し続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アララギ・イチイ
ぶー、魔法で建物を守るとか卑怯よぉー(お前が言うな
というわけで、あの建物も解体してやるわぁ

【召喚・鬼軍破城隊】を使用よぉ
召喚した鬼達(160体)を敵に差し向けて攻撃するわぁ
2人1組で護理羅を相手する様に指示、攻撃は槌で【武器受け】しつつ【カウンター】、死角からの【だまし討ち】や、【鎧砕き】の強烈な一撃を叩き込んでもらうわぁ
敵の集団を突破したら、残りの建物の解体処分よぉ

私自身は上空で、浮遊砲台システム2の【誘導弾】を【一斉発射】して敵に爆風による【範囲攻撃】と【吹き飛ばし】の攻撃だわぁ

射撃武器を用いる可能性もあるから警戒、シールドプラネットによる【早業】の【盾受け】を用意しておくわぁ


フィーユ・エバーラスト

中央の建物の正面に向かい仲間と合流
やれやれ、囮役のボクより皆の方が派手だったんじゃないかい?
生体電流を活性化させた銀の雷が体から漏れ出し、銀の尾を引きながら駆け、戦場の中に突っ込む
「さて、ここからは銀雷の閃光をお見せしよう。戦闘種族と言うくらいだ、簡単に焼かれてはくれまいね?」
銀雷を【薙ぎ払い】複数を巻き込むように攻撃
接近してきた敵の攻撃を【見切り】で回避
攻撃をかわして【刺奏滅殲衝】を突き入れる




「ぶー、魔法で建物を守るとか卑怯よぉー」
 廃墟と化しかけている砦で唯一その姿を残している中央の建物を見てアララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)は頬を膨らませた。
 それを聞いていた護理羅たちは次々と懐からペンとスケッチブックを取りだし何かを書くとそれを見せ付けてきた。
『ふざけるな!こちらがどれほど苦労したと思っている!』
『火災に投石に空爆だぞ!限度があるだろう!』
『やりすぎだ!いい加減にしろ!』
 当然それは抗議の声だ。
「やだわぁ。前の2つは私じゃないわよぉ」
 それを否定するアララギだったが空爆だけでも護理羅たちの怒りを買うには十分である。
 スケッチブックを放り、怒りに任せて突撃してくる護理羅たち。

 だが突撃は直後に鳴り響いた轟音によって止められた。
 護理羅たちの前に銀の雷が飛来して瓦礫の山を吹き飛ばしたのである。
「やれやれ、囮役のボクより皆の方が派手だったんじゃないかい?」
 そう口にしながらアララギと護理羅たちの間に割って入ってきたのはこの雷撃を放った少女、フィーユ・エバーラスト(銀帝・f01873)だ。
 陽動のために砦の内部を動き回っていたが頃合と見て中央の建物へと向かい、今こうして合流したのである。
「だってぇ、攻城戦なんて派手にやって何ぼでしょぉ?」
「まあ、それは否定しないけどね」
 アララギの言葉に答えつつフィーユは自身の持つ銀の剣であるスカイライト・ブリンガーに銀雷を纏わせて護理羅たちを見据える。
「さて、ここからは銀雷の閃光をお見せしよう。戦闘種族と言うくらいだ、簡単に焼かれてはくれまいね?」
 そして剣を構えたフィーユは足を止めていた護理羅の集団へと駆けだした。

 生体電流を活性化させた銀の雷が体から漏れ出しながら駆けるフィーユの後に引かれる一筋の銀の尾。
 閃光となって肉薄したフィーユはそのまま剣を振るう。
 最前列にいた護理羅は反応が後れ防御体勢を取る暇もなくその体を斬り裂かれた。
 そして剣が纏っていた銀雷の余波が周囲に居た護理羅たちを焦がすように撃ち抜く。
『ウッホッホ!(囲んで押しつぶせ!)』
『ウッホホ!(動きを止めろ!)』
 護理羅たちはフィーユの速度を遅くするために道を閉ざすように囲もうと動き始めるが、それでは銀雷の閃光を止めることはできない。
「悪くない策だけど、上がお留守だね」
 フィーユは軽くジャンプし目の前に居た護理羅の頭へと降り立つと、そのまま次々と護理羅たちの頭の上を伝って囲いを脱却したのである。
 また十分に動ける場を手に入れたフィーユは再び銀の尾を引きながら敵へと突撃していく。
『ウホッホ!ウホッホウッホ!(ええい!ならば正面から迎え撃つまでよ!)』
 策が崩されたのなら正面から挑む他もう道はない、護理羅は炎を纏わせた拳を構える。
『ウホッウホ!(魔闘武術『瞬力』!)』
 そしてフィーユの接近と共に護理羅は拳を前へと突き出した。
 放たれた超高速による正拳突き、だが消耗していた護理羅の放つそれではフィーユの速度に追いつけない。
 フィーユは軽やかにステップを踏んでそれを避けると技を放ち無防備となった護理羅に剣を突き刺した。
「正面きって挑んで来た君に敬意を表してこの一撃で葬ろう、刺奏滅殲衝」
 その言葉と共に護理羅の体内へと放たれたマイクロ波が血液を蒸発させ、そのまま全身を焦がして護理羅を絶命させた。
「戦闘種族と言えど万全の状態じゃない、それではボクの相手にはならないね」
 そう口にしながら剣を引き抜いて構えなおしたフィーユは、再び銀雷の閃光となって戦場を駆け抜けていくのだった。

 フィーユに護理羅たちの気が取られている内に、アララギは再び羅刹紋の飛行能力により浮遊を始めていた。
「どうせだし、あの建物も解体してやるわぁ。召喚・鬼軍破城隊」
 このまま半壊で終わらせるのではなく全壊させてやる。
 そう意気込むアララギは目の前に溢れている無数の護理羅たちに対抗すべく槌を持った160体の鬼を召喚する。
「あの建物と付属品(護理羅)の解体処分を宜しくお願いするわねぇ♪」
 アララギの号令に従って正面から護理羅へと向かっていく鬼たち。
 フィーユへと視線を向けていた護理羅はその背後から槌によって地面へと叩きつけられる。
 その一撃は重く地面にクレーターが作られるほどであり護理羅が起き上がれぬほどのダメージを与えていた。
 そこにもう一体の鬼が槌を振り落ろしてトドメを指す。
『ウッホ!ウホッホホホ!(後ろだ!新手だぞ!)』
『ウッッホッホ!ウホッ!(あの少女は他の部隊に任せろ!こっちは反転だ!)』
 鬼たちに気付いた護理羅たちは即座に反転して鬼へと応戦を始める。
 だが鬼たちは片方が攻撃を受け止めている間にもう片方が攻撃を加える2人1組の戦法をとっており、数の優位もあってか護理羅を叩き潰しながら前線を推し進めていく。
「いい調子よぉ。敵の集団を突破したら、残りの建物の解体処分ねぇ」
 その様子を上空から確認しながらアララギは30mm多銃身機関砲を初めとした射撃装備が組み込まれた2基の砲台であるは浮遊砲台システム2を自身の左右に展開して護理羅へと撃ち込んでいた。
 発生した爆風は複数の護理羅を巻き込んで道を開き、その道へと殺到するように鬼たちはどんどん足を進めていく。
 鬼が止められないのならば上空のアララギを狙って魔法の攻撃を放つものの、防御用のシールドプラネットに阻まれアララギに届くことはない。
 ただでさえ消耗しきっていた護理羅たちにはもうどうしようもなく、鬼が中央の建物へと到達するのは時間の問題となっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

オーキッド・シュライン
≪心情≫
・(炭になった設備を見つつ…)結構燃やしましたわね。この辺で勘弁してさしあげましょう。
・物への被害は十分ですわね。後はこの施設を作ったゴリラさんを倒して人的?人…?えっとぉ・・・ゴリラ的被害?を出せばこの砦は再起不能になるでしょう。
・さて、やってやりますわよ。
≪戦闘≫
・ブラスターと細剣に地獄の炎を纏い【属性攻撃】
・攻撃を【見切り】、右手の細剣で【武器受け】して捌きながら
【串刺し】や【零距離射撃】で【カウンター】を狙いますわ。
こう見えても【怪力】ですので、力負けはしませんわよ。
・UCについては複数で一気に近づいてきた時の【カウンター】で
 使用して一気に燃やしますわね。


トレーズ・ヘマタイト
※アドリブ自由

器用な災魔だが、その消耗でどこまでいつも通りに戦えるのだろうな

サンクを付けた黒魔導鎧を着て選択UCで装備を強化して参戦
敵は素早そうなので待ちの姿勢で、アンカーやグレネードで削りつつ迎撃していく

敵の攻撃は【盾受け】で防ぎ、【カウンター】で、黒剣の【生命力吸収】と白剣の酸【属性攻撃】による【二回攻撃】、機械腕の【マヒ攻撃】で動きを鈍らせカトルのガードごと貫く【鎧砕き】の一撃、等を与える

敵がこちらを無視するようならシスで建物に砲撃を行う
目的は敵を焦らせることであり、ボスを引き釣りだすことではないので、建物の端の方を崩す程度が望ましい

敵の瞬力は防ぎにくいので、間合いには注意しよう

以上


ジョー・グラム
さて、やっと本格的に仕事だな。

片っ端から銃でぶち抜いてやるぜ。
「マトがでかいってのは悪くない。外す心配がないからな」
距離があるうちはゴリラの動きを阻むように攻撃。
接近してきたらクイックドロウで一気に畳みかける。
「お触り禁止だぜ? 檻がなくても俺はルールを守るんだ」
動物園より少しだけスリリングかな?

もう少し知恵の回る相手なら見張りも役に立っただろうが、ここまで攻め込めれば後は乱戦だな。
一匹づつ仕留めて行こう。




「さて、やっと本格的に仕事だな」
 瓦礫の山となった中央の建物周辺、そこに溢れる護理羅たちの群れを見てジョー・グラム(サイボーグのブラスターガンナー・f02723)は火炎放射器から銃へと武器を変える。
「そうだな、だがあの消耗でどこまでいつも通りに戦えるのだろうな」
 そのジョーの横に剣を持つ護理羅を見て器用だなと感心している黒魔導鎧を着込んだトレーズ・ヘマタイト(骸喰らい・f05071)の姿があった。
 トレーズの黒魔導鎧には重力制御と推進器で飛行する3つの可変盾爪と2つの大盾を持つユニットであるサンクが装着されている。
「随分と重装甲だな。満足に動けるのか?」
「問題なく動けるが敵自体は素早そうだからな、待ちの姿勢で迎え撃つつもりだ」
 ジョーとトレーズが言葉を交わしていると、その2人の傍へと1人の猟兵が独り言を呟きながら歩み寄ってきた。
「結構燃やしましたわね。この辺で勘弁してさしあげましょうか」
 それは地獄の炎で左腕を形成しているオーキッド・シュライン(絢爛なる豪火・f15793)だ。
 オーキッドの背後に続くのは炭と灰の道であり、独り言の通り散々に設備を燃やしてきたのだろう。
「お疲れさん。よく火柱を上げてたな、ゴリラも大混乱だったみたいだぜ?」
「あら、ありがとうございます」
 ジョーの言葉に礼を言いつつオーキッドはブラスターと細剣に地獄の炎を纏わせた。
「後はこの施設を作ったゴリラさんを倒して人的?人…?えっとぉ・・・ゴリラ的被害?を出せばいいですわね」
「そうだな。ボスが出てくる前にできるだけ倒しきりたいところだ」
 護理羅の集団を見据え身構えるオーキッドとトーレズ。
「なら片っ端から銃でぶち抜いてやるぜ」
 そしてジョーは熱線銃でこちらを警戒していた集団の先頭にいた護理羅を撃ち抜く。
『ウッホッホウッホ!(仕掛けてきたぞ!)』
『ウッホホ!(突撃だ!)』
 攻撃を受けたことで護理羅たちは警戒を辞めて突っ込んでくる。
 それを3人の猟兵が迎撃する形で戦闘は始まった。

 突撃してくる護理羅に対してオーキッドは一人駆け出していく。
 重装甲のトレーズはともかく射撃手のジョーは後衛だろう、そのため近づけさせないよう前衛を努めようという判断である。
 オーキッドは走りながら護理羅へと向かってブラスターを放つ。
 発射された弾丸は炎を纏っており命中した護理羅を燃え上がらせた。
「燃やされたい奴からかかってくればいいですわ!」
『ウッホホホ!(ならば喰らえ!)』
 弾丸を避けて肉薄してきた護理羅が拳を振りかぶり殴りかかってくる。
 だがオーキッドはその拳の軌道を見切り、細剣で華麗に受け流す。
「お返しですわ!」
 オーキッドは不発に終わり無防備になっている護理羅に剣を突き刺す。
 突き刺された剣にも地獄の炎が纏われているために護理羅は内側から焼かれていく苦しみを味わうことになるのだ。
 あまりの痛みに悶絶する護理羅を蹴飛ばしてオーキッドは次の護理羅へと対峙していく。
「こう見えても力はあるのですわ」
 オーキッドは護理羅の巨腕による攻撃を受け止め、流し、そして隙をつくように攻撃を加えて倒していく。
『ウッホホッウホ!ウッホ!(ならばこれならどうだ!やるぞ!)』
『『ウホ!!(おう!)』』
 護理羅たちはオーキッドを囲むように動いた後、同じタイミングで一斉に攻撃を放った。
 前後左右から繰り出される攻撃は防げるものではない。
 此れで仕留められると意気込んでいた護理羅たち、だがそれはユーベルコードによって阻まれた。
「豪火絢爛!舞い踊りなさいませ!わたくしの花よ!ブレイジング・オーキッド!」
 オーキッドから放たれたのは触れたものを悉く焼き尽くす蘭の花弁。
 攻撃を仕掛けようとしていた護理羅たちが避けれるはずもなく燃え上がることとなった。
「あなた達を倒してこの砦を再起不能にしてあげますわ!」
 自身の周囲の護理羅を全て焼き尽くしたオーキッドは再び細剣とブラスターを構えて敵の集団へと突っ込んでいくのだった。

 オーキッドが敵の前衛を突き崩すものの数は多い護理羅たちは他を先に倒そうとすり抜けてくる。
 そんな護理羅を待ち受けていたのはトレーズによるアンカーやグレネードによる爆発だった。
『ウホホ!ウッホ!(くそ!また爆弾か!)』
『ウホッ!(怯むな!)』
 徐々に削られていく護理羅たちだが此れまでの過程で段々慣れてきたのもあり、むしろ親の仇のような目をして襲い掛かってくる。
 トレーズは爆弾を放ちつつ、ユーベルコードの詠唱を行う。
「ふむ、止まらないならば喰らうしかないだろうな。ブラッド・ガイスト」
 それによってトレーズが着込んでいた黒魔道鎧が脈打つように蠢きだして殺戮捕食態へと変化する。
 更に装備が強化され見た目もおどろおどろしくなってきたがそれでも護理羅は止まらない。
 護理羅は各々の持つ属性の魔法によって拳や剣、そして足を纏い打撃や斬撃を繰り出してくる。
 それらを大盾や可変盾爪で器用にトレーズは防ぎ、機械腕に電流を走らせて反撃していく。
 生き物である護理羅にとって電流はその動きを鈍らせていくのに十分である。
 加えて操る黒剣によってただでさえ消耗している護理羅たちから更に体力を奪い、白剣の酸による攻撃はその肌を溶かしていく。
『ウッホホホ!(嫌がらせばかりしやがって!)』
 徐々に苦しめられていく護理羅は逆転の目を掛けて自身のユーベルコードを放つべく捨て身で突っ込んでいくがトレーズは容易に近づけさせることはない。
「ふむ、大体の狙いは察しがつくが・・・疲れからか動きが単調だな」
 トレーズはパイルバンカー・カトルによって飛び込んできた護理羅の腹部を大型の杭で貫いた。
「もうまともに戦えまい。大人しくやられてくれると助かるのだがな」
 動きが鈍った護理羅の腹部に風穴を開けていくトレーズを見て、近づけば苦しめられるとトレーズの近くに近寄れない護理羅たち。
 それを見てトレーズは三つの砲身を持つシスで中央の建物へと砲撃して端を崩す。
「来ないのならこのままボスを狙うだけだがいいのか?」
 明らかな挑発ではあるが護理羅たちに選択の余地はない、敵を大将の下へ通す訳にはいかないのだ。
 再び向かってくる敵の集団をトレーズは着々と駆逐していくのだった。

 オーキッドとトレーズによって押しとどめられた護理羅たち。
 その額を後方からジョーは撃ち抜いていた。
「マトがでかいってのは悪くない。外す心配がないからな」
 ジョーの右手には77マグナム、左手には熱線銃が握られており、いわゆる二丁拳銃だ。
 まだ敵との距離もあるが、それでもジョーは一発も外さずに次々と護理羅を倒していく。
 だが戦場はここだけではなく横の戦場からも護理羅が流れてくるのだ。
『ウッホホ、ッウホホウホ!(ここも劣勢か、だがまだ終わってはいない!)』
『ウッホッホウホ!(先にあの後衛を叩くぞ!)』
 いわゆる援軍だろう、新に現れた護理羅たちは一直線にジョーへと向かってきていた。
 ジョーはオーキッドとトレーズへの援護射撃を切り上げてそちらへと応戦する。
 二丁の銃によって次々と発射される弾丸は突っ込んでくる集団の先頭の数匹を打ち抜く。
 だが護理羅にも遠距離攻撃の手はあるのだ。
 仲間が死んでいくのを横目に魔力をこめた魔法を打ち込んでくる。
 ジョーはその魔法の軌道を見切って避けるもののその間に護理羅たちの接近を許してしまう。
『ウッホ!(貰ったぁ!)』
 射撃手は近づいてしまえば倒すのは容易だという常識、護理羅はジョーを捉えんと拳を放つ。
 だが後手に回りつつもジョーは最速の射撃術であるクイックドロウによって護理羅の額を打ち抜いた。
「お触り禁止だぜ? 檻がなくても俺はルールを守るんだ」
 そのままジョーはクイックドロウを駆使した二丁拳銃で次々と接近していた全ての護理羅を倒していく。
「もう少し知恵が回れば見張りも役に立っただろうが、ここまで攻め込まれた時点でお前たちの負けだな」
 近くにいた最後の一匹を撃ち抜いたジョーはタバコの煙をふっと吐いて一息入れる。
 そして再び銃を手にオーキッドとトレーズの援護へと戻っていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エルス・クロウディス
さーて中はどうなって……お、やってるやってる。
こっちもいかなきゃ。

錬契継続。
落袈勢で片方を中央建物に投げて、タイミング計って研渾一擲を発動して途中で固定。
加速した際、回収せずに自分のもう一刀で<武器受け>し、上空へ跳ね上がるように。
結構派手に動くし、注意が向くかね?
この直後あたりに研渾一擲が解除されるようにしてるから、もし間に何かいるようなら、
「そこー、危ないぞー」
と一声。
自分は距離が足りればそのまま建物の屋根上へ。
足りなければ、エアビートで踏破。
俯瞰しながら、射々で<援護射撃>を開始だ。

「職人として、腕だけは許そう……だが、それ以外の場所は許されるかな!?」
適当!(

アドリブ・連携歓迎




「さーて中はどうなって……お、やってるやってる」
 猟兵たちと護理羅たちの乱戦が繰り広げてられている砦内部。
「こっちも行かなきゃな」
 それを自ら崩した城壁の上から見守っていたエルス・クロウディス(昔日の残響・f11252)だがそろそろ頃合かと腰をあげた。
 そしてエルスは戦うための立地として見晴らしのいい場所を探す。
「あそこでいいか」
 そう呟くエルスの視線の先にあるのは唯一破壊を逃れた中央の建物があった。
 しかしその場所に行くには召喚された鬼と護理羅の集団同士の乱戦で足の踏み場も無いほど埋め尽くされており陸路を行くには面倒である。
「なら空路だな」
 エルスは骸装:錬契の組み合わせを解いて2本の剣へと分ける。
 そしてその片方に雷に似た性質の力を付与して中央の建物へと向けて投げつけた。
 投げられた剣は勢いよく飛んでいくが中央の建物に到達する前に、研渾一擲の物質の空間固定により空中でピタッと停止する。
 それを確認してからエルスは助走をつけて城壁から飛び、重力を無視して一直線に剣へと向かっていく。
 その移動は落袈勢による雷に似た性質を付与した武装へ向けての超加速であり、地上に限らず空中においても落雷の如き移動は健在だったのである。
『ウッホホ!(上に何かいるぞ!)』
『ウッホッホ!(打ち落とせ!)』
 下にいた護理羅が上空を飛ぶエルスに気付いて魔法を放つがエルスの移動はそれより速いために当たらない。
「偏差がなってないな。おっと、そこだ!」
 そう口にするエルスは空中の剣へと到達するが、エルスは剣を回収せず残していた剣で弾くことで勢いを残したまま上空へと跳ね上がった。
 そして自身が跳ね上がったと同時にエルスは剣の空中固定を解除する。
 その結果、跳ね上げられたエルスはそのまま中央の建物の屋根へと着地し、再び動き出した剣は建物の壁へと突き刺さった。
 エルスはそれを手袋から伸びる糸である壊態でさっと手元に戻すと骸装を錬契から黒塗りの強弓である射々へと変える。
「骸装、填臨。戎応無尽」
 そして唱えるのはユーベルコード、エルスはそれで攻撃回数の増加の恩恵を獲得し地上にいる護理羅の集団へと次々と矢を放っていく。
 矢の雨に射抜かれていく護理羅たちだが不思議と腕だけには当たってはいない。
「職人として、腕だけは許そう……だが、それ以外の場所は許されるかな!?」
 というのもエルスのテンションが高速飛行で振りきれて変な方向へと突き進んでいたためであった。
 そうして射出し続けること数十分後、唐突にエルスの居る建物が揺れる。
 エルスが下を見るとそこには護理羅の集団を突破して建物へとたどり着いた鬼たちが破壊工作を仕掛けていた。
「最後まで徹底的か、容赦ないな」
 上から見ても粗方の護理羅は既に片付いており、もう十分だと判断したエルスはエアビートによる空中ジャンプで倒壊する建物から離脱するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ダークプルティア『ダークツォルン』』

POW   :    喰らいやがれ、ダークネス・ロッホファオスト!!
単純で重い【半径レベルmのクレーターを形成する程の拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    怒りで消し飛べ!ダークネス・ツォルンシュラーク!
【拳から対象の体内に直接衝撃を叩きこむ事】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    もっと燃やせその怒り!ダークネスドイヒゲーエン!
【挑発や愚弄する行動により、自身への怒り】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【怒りの形相の仮面を、自身の手に持って】から、高命中力の【、当たると敵味方関係なく攻撃させる暴走面】を飛ばす。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシズホ・トヒソズマです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 猟兵たちの活躍により砦内に無数に沸いていた護理羅は9割以上駆逐されていた。
 加えてたった今、続いていた破壊活動により中央の建物も倒壊し砦は完全にその機能を失ったのである。
 そしてその数分後、建物が倒壊した結果できた瓦礫の山から怒声が砦中に響いた。
「人が少し寝てる間によくやってくれたみたいだなあ!危うく生き埋めだぞ馬鹿野郎!」
 その声の直後、轟音と共に積まれていた瓦礫が上空へと吹き飛ばされる。
「紅き怒りの闇雫!ダーク・ツォルン!ここに参上!」
 そして現れたのは片手を振り上げた状態の赤髪の少女ダーク・ツォルンその人であった。
 ツォルンは仮面越しにでも分かる程の怒りの赤いオーラを身に纏わせている。
「せっかく作った拠点をぶち壊しやがって、ぶっとばしてやるから覚悟しろ!」
 動き出した怒りの化身、それを猟兵たちは迎え撃たねばならない。
 ここに、この事件における最後の戦いが始まるのであった。
リューイン・ランサード
ダーク・ツォルン、ヒーローズアースの人でしょうか?
オブリビオンも次元を超えて協力しているのかな?

彼女からはシンプル故の強さを感じます。

ドラグーンを召喚し、翼の【封印を解いて】、【空中戦、
氷の属性攻撃、第六感、見切り、戦闘知識】を駆使して戦う。
同時にリューイン自身は【氷の属性攻撃、全力魔法、高速詠唱、
戦闘知識】で氷魔法をダーク・ツォルンの拳に放つ。

ダーク・ツォルンがロッホファオストを放つ時、ドラグーンは
ビームシールドで受けると見せかけ、相打ち狙いで彼女を
エーテルソードで貫く。

崩壊するドラグーンを隠れ蓑にリューインが【空中戦】で接敵し、
震龍波を【氷の属性攻撃】と共に彼女の拳に放ち、彼女の牙を砕く!




 猟兵たちの目の前に現れた赤髪の仮面ダーク・ツォルン。
「おら!何お通夜してんだ!こっから巻き返すぞ!」
 ツォルンは残っている護理羅に喝をいれると、彼らは息を吹き返したように周りの猟兵たちへと向かっていく。
「よし、それじゃあ私の相手はまずお前だな?」
 空を見上げるツォルン、そこには上空に居たために護理羅との戦闘にならなかったリューイン・ランサード(今はまだ何者でもない・f13950)がいた。
「いいでしょう。まずは僕が相手になります」
 リューインは素直にその言葉に従い地上へと降りていく。
 その中でリューインはツォルンから最近開いたばかりの新世界であるヒーローズアースに現れるオブリビオンに近しい気配を感じていた。
(「オブリビオンも次元を超えて協力しているのでしょうか……」)
 ツォルンは登場から早々に名乗りをあげており、その光景はヒーローやヴィランに通じるものがあったのだ。
 色んなことが脳裏をよぎるがリューインは首を横に振り、その邪念を打ち消す。
「とりあえず今は彼女に集中しましょう」
 余計な考え事をしていては足元を掬われる――彼女はシンプルな強さを持っているとリューインは感じ取っていたのである。
 リューインは大地へと降り立つと一歩ずつツォルンへと進んでいく。
「僕の名はリューイン・ランサード、これから貴女を倒します」
「そうか、ならやってみろ!倒せるもんならな!」
 相手に従い自身もまた勇気を奮い立たせて名乗りをあげ、それにツォルンが答えて戦闘が始まった。

「鋼鉄の魂よ、此処に集いて不壊の盾と成れ!ドラグーン!」
 こちらに向かってくるツォルンに対し、リューインはまず自身の騎士を召喚する。
 守護騎士ドラグーン、その騎士はリューインの2倍の体格と同じ装備を持ってツォルンを迎え撃つ。
「はああああああ!!!!」
 先制はツォルン、彼女は咆哮と共に右ストレートを放った。
 その拳をドラグーンは左手のビームシールドで受け止め、氷の冷気を右手のエーテルソードに纏わせてツォルンへと振り下ろす。
 対するツォルンは巧みなステップでそれを回避し再び殴りかかっていく。
 受けて避けて受けて避けて……その繰り返しが続くがどちらかと言えば優勢なのは攻撃を当て続けているツォルンだ。
「ちっ」
 だが先に舌打ちをしていたのもツォルンであった。
 というのも連撃でドラグーンを仕留めたいという算段だったが、リューインが度々大魔力を込めてツォルンへと放ってきていたために邪魔されていたのである。
(「そろそろでしょうか・・・」)
 リューインは段々と苛立っていくツォルンを見てチャンスが来ることを悟っていた。
 そう、リューインの狙いは敵の大技の際にできる隙である。
 そしてその時はその直後に訪れた。
「これ以上時間なんてかけられるか!喰らいやがれ、ダークネス・ロッホファオスト!!」
 業を煮やしたツォルンがドラグーンへと自身の最強の拳を叩きつける。
 彼女が想像したのはドラグーンのシールドを打ち破りそのまま吹き飛ばす光景。
「なに!?」
 だが現実は違った、ドラグーンは守りに入らず相打ち覚悟でソードを突き出してきたのである。
「でも甘い!」
 ツォルンは突き出されたソードをもう片方の手に纏ったオーラで防いだのである。
 そして拳を受けたドラグーンは崩壊していくがそれも囮であった。
 ツォルンがドラグーンへと注目している隙にリューインは上空から彼女に接近していたのだ。
「そっちの方が甘いです!震龍波!」
 リューインは氷の魔力による超振動を纏わせた拳をツォルンへと放ち、その一撃は狙い通りツォルンの拳へと命中した。
「ぐっ……!いってえな馬鹿野郎!」
 そう口にしながらツォルンはもう片方の手で殴りかかるが、リューインは即座に後ろへと飛び退いて回避する。
 そして後退したリューインとツォルンの間を寄ってきていた護理羅が塞いだ。
 リューインは護理羅越しにツォルンを見るがその表情は険しい。
 少なくとも攻撃を受けた手は動いてはいるものの思ったようにはいっていないのだろう。
 一先ず自分の役目は果たした、リューインはツォルンの相手を他の猟兵に任せて目の前の敵の相手をするのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アズール・ネペンテス
やっぱり既視感しかないわけだが…いや既視感だけど別の方に対する既視感だったか。まぁいいや滅茶苦茶怒ってるし敵意と戦闘意思溢れまくってるから(砦自体は破壊してないが…)相手しましょ

【挑発】する必要性なさそうだけどまぁヘイト集める必要はあるからやるだけやっておいてUCで強化かけて…攻撃めんどくさそうだから【技能:略奪者】で敵の攻撃そっくりそのままやり返すか。

しかしこいつからお宝…はゴリラ以上に興味なさそうだから期待できそうにねぇなぁ
(アドリブ歓迎




 手の感触を確かめているツォルン。
 そんな彼女の前へと次に到達したのは他の猟兵と護理羅たちの間を掻い潜りながら進んできたアズール・ネペンテス(お宝ハンター・f13453)である。
「滅茶苦茶怒ってるな」
 アズールは未だこちらに気付かずに手を確認しているツォルンが身に纏わせているオーラが膨れ上がっているのを確認していた。
 どうやらあのオーラはツォルンの怒りに応じて増減するようである。
「にしてもやっぱり既視感しかないわけだが・・・」
 だがやはりと言うべきか、またアズールは既視感を感じていた。
 アズールは砦の攻略時からずっとゴリラを従える少女という既視感を胸中に抱き続けてきたのである。
「といってもこれは別の方のだったか」
 しかし今回ツォルンから感じ取ったのは別の知り合いだったようだ。
 今日は既視感が多い日だなぁ……そう思いを馳せるアズールだが、ふと自分に向けられた視線を感じ取る。
 そこにはこちらを見て身構えているツォルンがいた。
「次はお前か!さあこい!次こそはぶっ飛ばしてやる!」
 どうやらこちらが気付くのを待っていてくれたらしい。
 怒りと戦闘意思をその身に漲らせながらもツォルンは変なところで真面目なようだ。
「お、おう。すまない」
 アズールはダガーを手に身構えて、全身を不尽の陽光によるオーラで覆う。
 それを確認してツォルンはアズールへと駆けだした。

「ぶっ飛べこらあ!」
 ツォルンはアズールへと接近すると右手でジャブを放つ。
 だが先に受けたダメージが抜け切っていないのかそのジャブはそこまで破壊力は無く、アズールはダガーで弾いて受け流す。
「はあああああ!!!」
 そこに咆哮と共に次に放たれたのは魂の篭もった万全の左手によるストレートだ。
「やっぱりボクシングか」
 だがその一撃も敵であるツォルンの自身への敵意と戦闘意思に比例して強化されたアズールには届かない。
 加えてアズールは自身の行動を回避と受け流しにのみ専念していた。
 特段こちらから攻撃をする気はない、なぜならアズールから溢れるオーラは生命力吸収能力を持っているのだ。
 そのため時間さえ稼げば接近戦を仕掛けてきているツォルンが勝手に自滅するだろうという目論見であった。
 アズールは一歩、また一歩と下がって次々と放たれるツォルンのワンツーを避けていく。

 そうしてはや数分。
 ツォルンの勢いは衰えないどころかそのオーラはますます盛んであった。
(「ゴリラのボスだしな、そんな弱々しくは無いか」)
 アズールはそう心の中で呟くと、作戦を実行すべく挑発行為へと移る。
「ツォルンだっけ?(俺はやってないが)砦を破壊したのは悪かっ「悪かったですむか!死ね!」
 アズールが挑発しようと前置きのために発した言葉にツォルンは食いぎみに被せて拳を放った。
(「怒らせるまでもないみたいだな、これ」)
 作戦の前段階は労せず完了、アズールは次の一手へと進む。
「死ねとは何だ。言葉が悪いぞ」
 それはツォルンの言葉に対して怒りを覚えることだ。
 アズールはあえてその言葉にムッとした表情を作りだしてツォルンへと向ける。
 その表情を見たツォルンはにやっと口角を上げた。
「それだ!もっと燃やせその怒り!ダークネスドイヒゲーエン!」
 ツォルンは怒りの形相の仮面を自分の手に召喚してそれを投げつける。
 だがアズールの怒りは演技によるものであり、その仮面は本来の効力を発揮されないままにダガーで受け止めれた。
「悪いがその技、盗らせてもらうぜ?じゃあ、お返しだ」
 そして攻撃を防いだことで発動する略奪者、アズールはツォルンが投げてきたものと同じ仮面を召喚して投げ返す。
 ツォルンはその性質からずっと全てに対して怒りを覚えており、それには当然アズールも含まれる。
 そのために本来の力が発揮されツォルンは仮面を受けてしまう。
「がああああああああ!!!」
 理性を失ったツォルンはアズールを差しおいて、より数の多い乱戦となっている他の戦場へと飛んでいった。
「……まぁいいか。宝探ししよ」
 一人取り残されたアズールはおもむろに中央の建物の瓦礫をどかし始める。
 期待薄ではあるが面白いものもあるかもしれない、アズールは少しの期待を胸に作業に没頭するのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アララギ・イチイ
まだ障害物が残っていたのねぇ
あの子、見た目は可愛いし、美味しそうだけど、喰らおうかしらぁ

【禁忌薬・龍化薬】を自分に投与するわぁ
巨大な龍に変化したら、その耐久力を活かして接近、【傷口をえぐる】噛み付きや尻尾による【なぎ払い】攻撃を主体に相手に攻撃よぉ
この状態の欠点は、懐に潜り込まれると巨体故に攻撃し辛い、って所だから至近距離の場合は装備品(浮遊砲台やシールド)を【早業】で召喚して、【念動力】で操作、近接防御させるわぁ
面倒なら自分ごと各装備の【一斉射撃】で周囲ごと【範囲攻撃・吹き飛ばし】してもいいかもぉ
一応、龍の本体が破壊される事も警戒して龍の身体を放棄して、即反撃出来る様にもしておきましょうぉ




 中央の建物を倒壊させた鬼たちの軍勢。
 それを指揮していたアララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)は砦の完全破壊という目的の達成に満足気な表情を浮かべていたが、その直後に最後の障害物である仮面の少女ダーク・ツォルンが現れる。
 そしてツォルンの号令によって生き残っていた護理羅たちが鬼たちへと殺到、再び集団戦の様相を呈していた。
「護理羅もしぶといわねぇ、ってあらぁ?」
 鬼と護理羅による合戦、暫しの間それを後方から眺めていたアララギだったが何かがこちらへと向かってきていることに気付く。
 それは元々の仮面の上に更に暴走面をつけたツォルンの姿だった。
「がああああああ!!!」
 ツォルンは全身に赤いオーラを漲らせ合戦へと乱入。
 敵味方関係なく手近な者から殴り始めたのである。
『ウッホウッホ!(大将に理性がないぞ!)』
『ウッホホウホッ!(巻き込まれる前に撤退だ!)』
 その様子に身の危険を感じた護理羅は早々に撤退、よって残された鬼たちはツォルンを囲んで武器である槌を振り下ろす。
「があああああ!!」
 だがツォルンは仕留められなかった、ツォルンの拳は槌を砕きながら鬼を貫いていたのである。
 流石はボスと言ったところだろうか、次々と鬼を仕留めていく姿から護理羅以上の強敵であることには間違いない。
「あの子、見た目は可愛いわねぇ。美味しそうだわぁ」
 だがそんなツォルンをアララギは敵ではなく、食料を見るような目を向けていた。

 ならば喰らってしまおう――アララギは懐からある薬を取り出すと自身へと投与する。
 それはアララギが所有する自身の体組織を組み替える禁忌薬・龍化薬だ。
 薬によって体が膨張、血肉が溢れ出してアララギ包み込んでいく。
 そしてそこに現れたのは一匹の巨大な龍である。
 巨龍となったアララギは自身の周囲に浮遊砲台やシールドを張り巡らせながらツォルンへと接近。
 それに気付いたツォルンもまたアララギへと向かっていく。
『さぁて行くわよぉ』
「がああああああ!!!」
 アララギはタイミングを計りツォルンへと尻尾を振るい、それにツォルンは避けずに左拳を叩き込んだ。
 巨龍の鱗は硬くアララギにダメージはないが衝撃は残っており、互いに吹き飛ばされる結果となった。
『パワーはあるのねぇ』
 アララギはすかさず浮遊砲台による射撃によって吹き飛ばされるツォルンを追撃する。
 ツォルンは空中で態勢を整えると、砲弾に対してオーラを纏った拳で打ち払いながら再度アララギへと向かっていく。
 肉弾戦が主なツォルンにとってはどうしても近づかなければならないのである。
 そのためアララギは適宜シールドを動かしてツォルンを懐に入れないように立ち回りながらじっと観察を続けていると
(『動きが単調ねぇ、なら』)
 暴走面によって理性を失っているためにその動きが単純であることにアララギは気付いた。
 そこでアララギはそれを利用するべく、シールドと砲撃によってツォルンの動きを制限させていく。
 ツォルンはそれに気付けないまま誘導されていき――その先には大きな口が待っていた。
『いただくわぁ』
 そしてアララギはツォルンを口へ含み咀嚼を始める。
 だが如何せんオーラで纏われたツォルンは暴れまわっており、牙が刺さる感触こそあるがそれも浅く中々噛み潰して飲み込めずにいた。
『味も何もないわねぇ』
 それでも諦めずにガジガジしていたアララギだったがふいに何か硬いものを砕いたのを感じ取った。
 その直後に口の中で暴れていたのが停止する。
 アララギはそのまま飲み込もがその直後に声が響いた。
「体中がいてぇ!って此処どこだ!?」
 どうやらツォルンが理性を取り戻したらしい、噛み砕いたのは暴走面だったようだ。
(『これはぁ、ちょっとまずそうねぇ』)
 即座にアララギは巨龍の体を放棄し離脱する。
「わからねえがとりあえずぶっ飛ばしてやる!ダークネス・ロッホファオスト!!」
 その直後に放たれたのは左腕の一撃。
 外は無敵でも中は脆い、巨龍が内部から破裂し周囲に血肉が飛び散った。
「くそっ、よりによって何かの体内かよ」
 悪態をつきながら出てくるツォルン、その身体の所々を牙による刺し傷が目立っている。
「食べ損ねたわぁ、まぁいいけどぉ」
 それをシールドと砲撃で囲むアララギ、だがそこに護理羅という邪魔が入ってきた。
「仕方ないわねぇ、彼女は誰かに譲ってあげるわぁ」
 ダメージは与えた、それに何より咀嚼したが美味しくなかったのだ。
 もうアララギに少女への興味はなく、時が終わるまで目の前の護理羅の残党狩りを続けたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィーユ・エバーラスト
ふむ……小柄、サイドテール、鋭い目つき……
「……キミ、少しボクとキャラが被ってないか?」
髪の色は真逆だけどね
だからというわけではないけど、折角だ。少し本気(真の姿)を出そう
強敵との戦いは、やはり心が躍る
「『第一段階(クォーター)鎧装』」
両腕に銀雷の鎧を具現化する
「さあ、赤と青の決着をつけるわけでもないけど、存分に楽しもうじゃないか」

拳での戦いというのも悪くない。まあ技の性質上、ボクは掌底なんだけど
クロスレンジで【見切り】攻撃をかわす
【全力魔法】の【襲奏雷撃】を叩き込む




 周囲に血肉が飛び散ることで地獄のような光景が広がっていた。
 中央には此れまでの戦闘において着実にダメージを与えつつあるものの未だその戦意の衰えを見せない赤髪の少女ダーク・ツォルン。
 そんなツォルンの前へと歩みを進めていくのは銀色の雷を手に纏わせたフィーユ・エバーラスト(銀帝・f01873)である。
「ふむ……」
 フィーユは目の前でこちらに対して身構えるツォルンをまじまじと観察する。
「なんだ!言いたいことがあるならはっきり言え!」
 その視線に痺れを切らしたツォルンに対して、フィーユは素直に思っていることを告げた。
「……キミ、少しボクとキャラが被ってないかい?」
「はぁ!?」
 そう、フィーユとツォルンは互いに小柄、サイドテール、鋭い目つきと共通点が多かったのである。
 そしてこの唐突なキャラ被り宣言にはツォルンも困惑を隠せなかった。
 だがそう言われてしまっては気になってくるものであり、ツォルンも警戒は崩さずにお互いを見比べ始め――
「確かに……って髪の色が違うだろ!」
 そして我に戻った。
「性格もだね」
「うるせえ!」
 口元に笑みを浮かべながらフィーユはツォルンを茶化すと、それに怒ったツォルンの纏っているオーラが膨れ上がった。
「さて、話も悪くはないけど、そろそろ仕事をしないとね」
 期待した反応通り返してくる面白い敵だが彼女は討伐対象、何時までも雑談に興じている訳にもいかない。
 フィーユは表情を引き締めてツォルンを見据える。
「折角だ、少し本気を出そう。『第一段階(クォーター)鎧装』」
 その言葉と共に真の姿の一片である銀雷の鎧がフィーユの両腕に具現化した。
 それを確認してフィーユはゆっくりと身構える。
「さあ、赤と青の決着をつけるわけでもないけど、存分に楽しもうじゃないか」
 そう真剣勝負の始まりを告げ――銀の閃光と赤い閃光がぶつかり合った。

「おら!ぶっ飛べ!」
 戦いは小細工無用のクロスレンジでの殴り合い。
 赤いオーラを拳に纏わせて一発一発にありったけのパワーを込めて殴りつけてくるツォルン。
 それに対してフィーユは手数を考慮した連打によって迎え撃った。
 ツォルンの攻撃を銀雷の鎧で受け流し、あるいは避けながら隙を突いて拳を放っていくフィーユ。
 そして細かく着実に当てていくことで小さいながらも一方的にツォルンへのダメージを重ねていった。
「強敵との戦いは、やはり心が躍るね」
 そんな中でツォルンの攻撃を受け流しながらフィーユはそう口にする。
 ここまで推しているのは明らかにフィーユの方だ。
 だがツォルンの一撃は重く、もろに喰らえば一瞬で形成が逆転されることに繋がるだろう。
 そんな緊張感は滅多に味わうことはない、フィーユはそれを楽しみながらも冷静に戦いを進めていく。
「ちっ!ちょこまかと!ぶっ飛ばしてやるから動くな!」
「それは無理な話だね、少しは冷静になったらどうかい?」
「十分冷静だ!」
 舌打ちをしながら罵声を浴びせてくるツォルンは明らかに焦りを覚えていた。
 まだまだ十分戦える、だがこのまま続けてもどうにかなるかとも思えなかったのである。
 何とかこの戦況を打開しようと今まで一度も行ってこなかったフェイントを掛けて、ツォルンが狙うは己の最強の一撃。
「喰らいやがれ、ダークネス・ロッホファオスト!!」
「そう来るのは分かっていたよ」
 初見の行動であるフェイントを挟んだとはいえ、苦し紛れではフィーユを欺くことはできない。
 フィーユはその一撃を余裕を持って躱すと、大技を放ち無防備となったツォルンの胸元へと自身の掌を添える。
「拳での戦いというのも悪くなかったよ。と言ってもボクが打つのは掌底なんだけどね」
「くそが!」
 ツォルンは回避運動を取ろうとするがそれより早くフィーユの掌に魔力が貯まった。
「雷に撃たれる痛みを知るといい、襲奏雷撃」
 フィーユの掌から放たれた全力の電撃がツォルンを打ち抜く。
「ぐぅ!!」
 衝撃に耐え切れずツォルンは吹っ飛ばされて転がっていきそのまま地に伏せる。
 だがその数秒後、赤いオーラを体中から噴出して彼女は立ち上がった。
「畜生が……!」
「まだやる気はあるみたいだね。でも君には他にお客さんがいるんだ、ボクはここまでにするとしよう」
 楽しい時間ではあったが彼女を自分だけが独り占めするわけにもいかないと、フィーユは近くに来ていた他の猟兵にツォルンの相手を譲る。
 そしてフィーユは未だ各所に残っている護理羅の駆逐へと向かっていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トレーズ・ヘマタイト
※アドリブ自由

そのまま生き埋めになっていれば奇襲の機会もあっただろうに、性格上無理な話か

ドゥーズに護理羅を任せ、自分はタールの姿で参戦
UCインビジブルで透明化したアンカーでの攻撃で隙を作りつつ、黒剣の【生命力吸収】と白剣の酸【属性攻撃】で削る

挑発などはあの年頃ならば良くあることなので微笑ましく見ながら流す
相手の必殺技はUCバウンドボディと【盾受け】で耐える

頃合いを見計らいUC死神の眼光で動きを封じ、選択UCを起動、カトルのガードを貫く【鎧砕き】、【武器改造】で黒剣と白剣を合体させた大剣の【二回攻撃】を【怪力】 で叩き込む

いないとは思うが挑発で怒るものには、眼光で恐怖に上書きすることも考える

以上


ジョー・グラム
実は壊れたのはお前さんの寝相の所為だったりしないか?
赤なのにダーク……もしかしてじゃんけんで負けたのか、可哀想に。
「そんなにツンツンするなよ。皺が出来るのが早まるぜ?」
とりあえずゴリラよりはやりやすい相手だな、子供が手足を振り回すよりはおっかないが。
相手が集中できないように、軽口やからかったりしつつ距離をとって銃で戦う。
自分以外に注意が向いている時にはSHBを叩きこんでダメージを狙っていく。
「おいおい、よそ見するほどいい男が他に居たか」




 4人の猟兵による攻撃を受け、身体中に何かしらの怪我を負っているダーク・ツォルン。
 そんな彼女の前にフィーナと入れ替わるようにツォルンへと進んで行くのは2人の猟兵。
「最初にそのまま生き埋めになっていれば奇襲の機会もあっただろうにな」
 その片割れであるトレーズ・ヘマタイト(骸喰らい・f05071)は傷ついているツォルンを見てそう口にする。
 今のトレーズは先程まで身に纏っていた装備を解き、純粋なタールの姿となっていた。
「あまり無理を言ってやるな、子供に待てはできないだろうさ」
 そしてトレーズの隣に立つのは葉巻を口にくわえながら器用に話すジョー・グラム(サイボーグのブラスターガンナー・f02723)だ。
「確かにあの性格上無理な話だったな」
 トレーズはジョーの返答に賛同しながら機体であるガイノイド・ドゥーズを呼びだした。
 その目的はツォルンを叩く間に護理羅が近づかないよう足止めであり、命令を受けたドゥーズは即座に動きだす。
「あれはどの位もつんだ?」
「まだまだ数はいるようだからな、10分程度だろう」
「それくらいあるなら十分だ」
 そんな会話を交わしながらトレーズとジョーはツォルンの前へと立った。

「次は2人か」
 自身の前に立つ2人の猟兵を見てツォルンは身構える。
「2人が嫌なら逃げてもいいんだぜ?」
「ぬかせ!折角作らせた拠点をこんなにした報いは取ってもらう!」
 ジョーの提案に対してツォルンは首を横に振りながら怒気を乗せた声を上げた。
 数日とは言え短気な少女にとっては余りにも長い時間だったのだろう。
 それが無駄になったとなれば怒るのは必然である。
「実は壊れたのはお前さんの寝相の所為だったりしないか?」
「馬鹿いうな!私の寝相は完璧なんだよ!」
 更に眉間に皺を寄せたツォルンは茶化してきたジョーを睨みつける。
 だがその視線を受けてもジョーはどこ吹く風、癇癪を起こした子供を宥めるようにこう口にした。
「そんなにツンツンするなよ。皺が出来るのが早まるぜ?」
「ぶっ殺す!」
 そしてその言葉にツォルンの堪忍袋の緒が切れた。
 ツォルンはオーラを漲らせながらジョーへと接近し続けさまに左腕によるストレートを放つ。
 だがその一撃は透明な何かに止められた。
「自分も居るのを忘れられては困るのだがな」
 それはトレーズが事前にインビジブルによって透明化させていた三組の柄と錨を赤黒い光が繋ぐ武器であるフォースアンカー・トロワである。
「ならまずはお前からだ!」
「おっと、それはさせないぜ?」
 ならばとツォルンはトレーズに殴りかかろうとするが、それより先にジョーは手に持つ銃を彼女に向けて発砲した。
 ただの銃弾であれば無視しても問題ないがジョーが持つのは77マグナムであり、その威力は大きい。
 そのため、ツォルンは攻撃を中断して飛び退いて回避する。
 だが飛び退いた先を予想して予めトレーズはアンカーを放っていた。
 いわゆる着地狩りである。
「ぐっ!」
 見えていれば対処可能なそれも透明であれば難しく、アンカーはツォルンに命中して吹き飛ばす。
「そら、追撃だ」
 そこにすかさずジョーが銃弾を叩き込む。
 ツォルンは吹き飛ばされながらも床に転がっている死体の一つを掴み、盾にして銃弾を受けさせることでそれを防いだ。
「ならばこれはどうだ?」
 その間に今度はトレーズが接近して黒剣と白剣をツォルンへと振るい、それに対して舌打ちをしながらツォルンは赤いオーラを纏わせた両手ではじき返す。
 だがその黒剣は生命力を奪い、白剣は特殊な酸を扱っているために防がれても少しずつツォルンを削るのである。

 こうした透明なアンカーと黒白剣、そしてマグナムによる弾丸の連携によってツォルンは回避一方になっていく。
 それによって自分から仕掛けられずにイライラが増していくツォルン。
「そういえば赤なのにダーク……もしかしてじゃんけんで負けたのか、可哀想に」
「うるさい!黙れ!」
「お前さんの相手はゴリラよりやりやすいぜ?ちょっとおっかない子供が手足を振り回してるようなもんだ」
「黙れって言ってるだろ!」
 そんな彼女に対してジョーは軽口を挟むことで更に怒らせ、集中力しいては判断力を奪っていく。
「くそっ!もう知るか!」
 そしてとうとう我慢しきれなくなったツォルンはトレーズに向かって肉薄して左手を大きく振りかぶる。
「喰らいやがれ、ダークネス・ロッホファオスト!!」
 ツォルンが放つのは自身において最強の拳の一撃、それがトレーズへと叩き込まれた。
「もう少し冷静になるべきだったな」
 しかし、その直前にトレーズが発動していたバウンドボディによる弾力性がその衝撃を全て吸収して無力化する。
 そしてトレーズはそのまま死神の眼光によって強化した殺気をツォルンへぶつけた。
「っ!!」
 殺気によって一瞬身体を硬直させたツォルン。
「おいおい、よそ見するほどいい男が他に居たか」
 そこに叩き込まれるのはジョーのSHBによる100本以上の超高温のエネルギー弾。
 エネルギー弾は無防備なツォルンに直撃し、そのぴっちりスーツの上から彼女を焼いていく。
「こちらもいくぞ」
 トレーズもその隙を逃さずにブラッド・ガイストを発動して殺戮捕食態へと変化し黒剣と白剣を合体させて大剣を作りだす。
 そしてすっと取りだした大型パイルバンカー・カトルによる大型の杭をツォルンに叩き込み、作り上げた大剣でその身体を斬り裂いた。

 2人の猟兵による連携によって大技を連続で受けることになったツォルン。
 だがそれでも彼女は倒れなかった。
「ふむ、しぶといな」
「子供だしな。体力は有り余ってるんだろ」
 そう言いながらツォルンへとマグナムを放つジョー。
 しかし、それは割り込んできた護理羅が身を張ってツォルンの盾となることで防がれる。
 それはドゥーズが抜かれたということを意味していた。
 単純に集まってきていた数が多すぎたということではあるのだが。
「自分たちはここまでだな」
「ああ、後は若いのにやってもらうさ」
 トレーズとジョーはそう頷きあうと、向かってくる護理羅の集団の迎撃に入るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エルス・クロウディス
知 っ て た。
前回ので満足したしね、真面目にね。

まず回針射出。
本命は、
「どっっっせいっ!」
<地形の利用>。
崩れた建物の一部に回針を突き立て、闇套に<グラップル>。
直後に司纏軼尖で自身を強化し、思いっきり引き寄せる。
ぶっちゃけ当たらない方がいい。
何故ならー、
「グッバーイ!」
引き寄せたものに飛び乗りつつ射々に切り替えて<援護射撃>で<時間稼ぎ>。
<逃げ足>いっぱーい。

で、逃げた後、今度は研渾一擲。
敵の位置に落ちるよう疑似全段観測で計りつつ、建物を射出。
壊態で掴まって俺も便乗する。

誤差分は、落下開始時点で建物砕いて修正。
<目立たない>ように<迷彩>で紛れて――さて、どうなるか。

アドリブ・連携歓迎




「知 っ て た」
 砦において最後まで残っていた中央の建物、それが先刻破壊されたことに対してエルス・クロウディス(昔日の残響・f11252)はやっぱりこうなったかという思いを胸に抱いていた。
 自分を含めて血気盛んに攻城戦を仕掛けていた猟兵たちの性格からして、何も残さず最後まで壊しきるだろうなという予想は最初からできていたものの、いざそれを目にする何とも言えない感じがする。
「まぁこうなれば後は残りのオブリビオンを倒して終わりだ」
 これまでの行動で色々満足したのだ、ここから……最後位は真面目にやろう。
 その決意を胸にエルスは立ちはだかる護理羅を倒しながら彼らのボスであるダーク・ツォルンへと進んでいく。

「という訳で真面目にやることにしたんだが」
「知るか!死ね!」
 そして自分の抱負を口にしたエルスはツォルンから罵倒された。
「はははっ」
「何がおかしい!」
 思わず笑みがこぼれるエルス、その態度が気に入らないツォルンは怒りから声を荒げる。
「いや、まだまだ元気だなと思ったんだ」
 エルスが来る前に、既に多くの猟兵から攻撃を受けたことでツォルンは全身に傷を負っていたのだ。
 そのため、もう弱りきっているなら止めを刺して楽にしてやろうかとエルスは考えたが、ツォルンはまだまだ闘志に溢れていたのである。
「情け容赦はいらないみたいで何よりだよ」
「なら来い!ぶっ飛ばしてやる!」
 ツォルンは身構えてエルスがどう動くのかを見極めようとしていた。
 これまで大抵自分から突っ込んでは猟兵から反撃を食らう展開が続いていたため、今回は待ち構えて攻撃を対処した上で反撃するつもりだったのだ。
 だがその目論見は結果的に外れることになる。

「じゃあお言葉に甘えて」
 そう口にしてエルスは強固な暗器ナイフである骸装:回針を放つ。
 だがエルスの挙動に集中していたツォルンは飛んでくるそれを簡単に避け、回針はツォルンの背後にある崩れた建物の大きい瓦礫に突き立った。
「これで終わりか?」
 そう挑発するツォルンを他所に、エルスは司纏軼尖によって体細胞を励起させて自身を強化する。
「どっっっせいっ!」
 そして掛け声と同時に突き立った大きな瓦礫を引き抜いた。
 というのも回針には刺さった箇所を闇套で掴める効果があり、それによって離れた位置でも干渉することができるのである。
「ちっ!」
 背後からの気配を察知してツォルンは上に大きく跳び、その下を瓦礫が通過していく。
 そしてあろうことかエルスはその瓦礫に飛び乗った。
「グッバーイ!」
「はぁ!?」
 困惑するツォルン。
 それに対してエルスは黒塗りの強弓である射々を放ちながら瓦礫ごと遠ざかっていく。
「逃げんな!」
 ツォルンは追いかけようとするが射々の矢がそれを許さない。
「くっそぉぉぉぉぉ!!!」
 その場には地団駄を踏むツォルンが残されたのであった。

 一方戦線を離脱したエルスは城壁付近まで逃げてきていた。
「ここまでくれば十分だな」
 そう口にしてエルスは一緒に飛んできた瓦礫に物理的な付与運動エネルギーを加える。
 それが住むと次にエルスは疑似全段観測によってツォルンがいる中央付近に落ちるように弾道を計算を行った。
「俺もやってみたかったんだ投石」
 つまりはそういうことらしい、エルスは瓦礫にしがみつくと壊態による糸で自身を固定する。
「さて、戻るとするか」
 準備が済んだエルスは瓦礫に付与していた運動エネルギーを解放、瓦礫は勢いよく中央へと射出された。

「また投石か!?」
 地団駄を踏んでいたツォルンだったが、こちらに飛んでくるものに気付いてそれを辞める。
 そして腰を落として拳を引いた。
「私がそんなゴミにやられるわけねえだろ!喰らいやがれ、ダークネス・ロッホファオスト!!」
 重い一撃が迫りくる瓦礫に叩き込まれる。
 大きいとは言えツォルンの怪力の前に瓦礫は役不足であり簡単に砕かれた。
 だがその裏から不意にエルスが現れたのである。
「ただいま!」
「なっ!?」
 笑顔を浮かべて帰宅を告げながらエルスは逆綴から巨剣を展開し振り上げる。
 大技を放ち、かつ不意に現れたエルスに硬直してしまったツォルンはそれを見ることしかできない。
「其は剣。幾多の戦を潜り抜け、なお傷も無きただの一振り。人の身には巨大なれど、担い手には小さきもの。受けよ、その名は――――不朽究る巨人の短剣(エッケザックス)!」
 そして振り下ろされた巨剣はツォルンを斬り裂きつつ遠くへと吹き飛ばした。
「よし、満足したし、帰るか」
 それを見届け、更なる満足感に溢れたエルスは残りを他の猟兵に任せて高みの見物としゃれ込むのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オーキッド・シュライン
≪心情≫
・来ましたわね!ゴリラ達の首魁。即ちクイーンゴリラ!
・貴女を燃やしてこの要塞騒ぎを終わらせますわよ。
・ここまで来たら絢爛豪火に燃やして差し上げましょう。
≪戦闘≫
・武器に地獄の炎を纏わせての【属性攻撃】【2攻撃】をメイン
・基本的にはブラスターでの遠距離戦が良さそうですわね。
・攻撃を【見切り】、【ダンス】のようにリズミカルなステップと炎熱【残像】を出しながら躱したり、【武器受け】しながら【カウンター】で【串刺し】や【零距離射撃】からの【吹き飛ばし】を狙う。
「蝶のように舞い、雀蜂のように刺すって奴ですわね。」
・UCについては敵の攻撃に対する【カウンター】として使用しますわ。


レフティ・リトルキャット
※詠唱省略・アドリブOK
【黒炎猫竜】
にゃんというか9代目様の力が暴れたがってる気がするにゃ。
猫竜さんこういうの好きそうにゃからにゃあ…「くはははっ!」

レフティは黒猫に変身して、髭感知で動きを見切り、肉球や爪で攻撃を受け流し、左手が疼くロールしつつ黒炎を纏った左の猫パンチで意識を刈り取りにいくのにゃあ。
…コレ(疼く)やらないと猫竜さん協力してくれないからにゃあ。
9代目の奥の手は、黒炎を纏った左手から黒い炎の猫竜さんを解き放つことだにゃあ。
もし仮面に触れ怒りに囚われれば、体内の猫竜さんの笑い声で己を鼓舞…というか呪いのくせにうるさいにゃ!無差別暴走よりも猫竜さん一点に怒りをぶつけてみるにゃね!




 多くの猟兵たちの攻撃を受け続けた結果、敵のボスである赤髪の少女ダーク・ツォルンはもはや満身創痍であった。
 そしてツォルンにトドメを刺すべくその前に立ったのはオーキッド・シュライン(絢爛なる豪火・f15793)だ。
「来ましたわね!ゴリラ達の首魁。即ちクイーンゴリラ!」
「誰がクイーンゴリラだ!」
 オーキッドが高らかに言い放つそれにすぐさま否定をぶつけるツォルン。
 肉体はぼろぼろとはいえツォルンの闘志は未だ尽きてはいないようである。
「敵ながら凄い気迫だにゃあ」
 そしてオーキッドの隣にはレフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)が右手で左手を抑えながら浮いていた。
 レフティは呪いによってこれまで子猫の姿となって活動していたが、力を使っていない今はフェアリーの姿をとっていたのである。
「レフティさんはゴリラに左手をやられたんですの?」
「違うにゃ、にゃんというか9代目様の力が暴れたがってる気がするにゃ」
 左手を怪我したのかと心配するオーキッドに対してレフティは首を横に振る。
 怪我も痛みもないがレフティの左手の疼きを抑えようとする行動には別の意味があった。
 いわゆる中二チックな行動をレフティの呪いの一部である猫竜が好んでおり、それをしなければ力を貸してくれないのである。
「よくわかりませんが問題はなさそうですわね」
 そんなレフティの事情を知らないオーキッドは、怪我ではないのなら大丈夫だろうとツォルンに向き直った。
「さて、お待たせしたみたいですわね」
「ふん」
 オーキッドの言葉に鼻を鳴らして身構えるツォルン。
「貴女を燃やしてこの要塞騒ぎを終わらせますわよ」
 そんなツォルンにオーキッドは高らかに討伐宣言を告げると、地獄の炎を燃焼とする熱線銃であるデンドロビウムを取りだした。
『にゃあん(レフティもやるにゃ!)』
 そしてオーキッドの横で色々済ませたレフティは黒い子猫の姿となっている。
 ツォルンは二人の猟兵が最後に自身を仕留めに来たのだと悟り、口を開く。
「いいだろう、私は怒りの炎!炎が燃やせるのならやってみるがいい!」
 その言葉が戦闘開始の合図となり、レフティとオーキッドは待ち構えるツォルンへと駆け出した。

 黒猫となったレフティを前に突撃していく2人。
「猫風情が!」
 それに対してツォルンはまず前にいるレフティに対して連打を放つが、レフティはそれを感覚器である髭で察知して軽やかに避けていく。
「にゃあん(動きが遅いにゃ!)」
 そして反撃と言わんばかりに爪でツォルンの顔を引っ掻いた。
「っ!!」
 思わず舌打ちをするツォルンの顔を熱い爆風が包む。
「私もいますわよ!」
 それはオーキッドによるブラスターの攻撃であった。
「くそっ……!」
 連続して顔に食らったことで思わず怯んだツォルン。
「にゃあん(隙ありにゃ!)」
 その隙を逃さずレフティは自身の爪を首元へ突きたてた。
「いっ、離れろ!」
 だがツォルンはその痛みから我を取り戻して首元にいるレフティを振り払うと、左手による拳のストレートを放つ。
 レフティはそれを肉球によって衝撃を吸収しつつ受け流した。
「にゃあ(なかなかしぶとい奴にゃね、9代目様、力を貸してほしいにゃ)」
 その後続け様に仕掛けてくるツォルンの攻撃をいなし、あるいは回避しながらレフティはさっきから自分の中で笑っている猫竜へと語りかける。
『(くはははっ!駄目だ!まだ疼きが足りていないからな!)』
「にゃあん(あれじゃ駄目なのかにゃ!?)」
 だがその返答は否、まだその時ではない……というよりもっと真面目に疼かせろということらしい。
 レフティはオーキッドの横まで下がり前線をスイッチすると右手で左手を抑える。
「にゃあん(くっレフティの左手が……疼くにゃ!!)」
 そしてそこにはぷるぷるしながら身悶える黒猫がいた。

「子猫さんは急用!ここからは私が相手をしますわよ!」
 前線を次いだオーキッドはツォルンと距離を取りつつブラスターを連射する。
 相手は接近戦専門、であるなら近づくのは危険かもしれないという判断であった。
 当初はその弾丸を避け続けていたツォルンだったが、それではジリ貧と判断したのか拳にオーラを集める。
「はあああああ!!!」
 咆哮とともに弾丸の弾幕へと向かってきたのだ。
 傷を負いながら致命傷になりそうな弾丸のみを殴り飛ばして弾きながら近づいてくるツォルン。
「ふむ、捨て身の精神ですわね」
 オーキッドはそれをそう評価するとデンドロビウムを仕舞い、燃える刀身を持つ細剣であるカトレアを抜き放つ。
「なら直接、絢爛豪火に燃やして差し上げましょう」
「死ねぇ!!」
 ツォルンは突撃の勢いそのままに捨て身となって拳や足蹴りを放ってくる。
 だがここまで来るために弾丸を受けすぎていたこともあり、オーキッドにはその攻撃が見えていた。
 オーキッドはダンスを踊るかのようにステップを踏んでその攻撃を躱すと周囲に熱戦による残像を作り上げる。
「小細工なんかで!」
 ツォルンは近場のオーキッドを拳で貫くがそれはゆらっと消えた。
「残念、それは残像ですわ」
 攻撃を放ったことで生まれた隙を逃さず、オーキッドはツォルンの死角からその身体を剣で斬り裂く。
「っ!!」
 その斬撃によってオーキッドの位置を把握したツォルンは痛みをこらえて苦し紛れに拳を放つが、それではオーキッドには届かない。
 オーキッドはその拳を剣の腹を使って弾きつつ、深々とツォルンの腹部に剣を突き刺した。
「かはっ!」
「蝶のように舞い、雀蜂のように刺すって奴ですわね。」
 オーキッドはツォルンから剣を引き抜き―――そのまま防御姿勢をとった。
 盾にした剣が放たれた拳を受け止める。
「まだだ……まだ……」
 明らかな致命傷、だがツォルンはふらふらになりながらも立ち続けた。

 レフティはオーキッドとツォルンの戦いを見ながら笑い続ける猫竜の相手をしていたが、漸く話が纏まっていた。
『(くはははっ!我が共生者もなかなか良き敵に恵まれたものだ!)』
「にゃあん!(そう思うならさっさと力を貸すにゃ!というか呪いのくせにうるさいし我がままなのにゃ!)」
『(くはははっ!そういうな、此れも大事なことなのだからな!よし、手を貸してやろう!)』
「にゃあ(やっとかにゃ……)」
レフティは左手の感覚を確かめるとオーキッドのツォルンの下へと向かう。
「おや、戻ってきたのですわね」
「にゃあん」
「準備万端みたいですわね!ここからがフィナーレですわ!」
 それに気付いたオーキッドにレフティは一鳴きして答え、1人と1匹は最後の攻防へと進んでいく。

 首や腹部を初めとして多量の血を流すなど、多くの致命傷を受けているツォルン。
 それでもその闘志を示す赤いオーラは命を燃やして大いに膨れ上がっていた。
「終わりじゃねぇ!お前らを倒して残りも倒す!」
「させません。貴女はここで終わりですわ!」
「にゃあん(レフティたちが勝つんだにゃ!)」
 最後の力を振り絞って駆けだすツォルンと迎え撃つオーキッドとレフティ。
 先に動いたのはツォルン、彼女はその拳を大きく振りかぶる。
 それに対抗すべく動いたのはレフティだ。
 レフティは左手から黒い炎を放射してそれを拳に纏う。
 この炎こそが9代目の奥の手、黒炎の猫竜を解き放つ技である。
「喰らいやがれ、ダークネス・ロッホファオスト!!」
「ふーっ!(黒炎猫竜!)」
 怒りの暴力と黒炎がぶつかり合う。
 その力は拮抗、だがレフティは一人ではない。
「豪火絢爛!舞い踊りなさいませ!わたくしの花よ!ブレイジング・オーキッド」
 言の葉を紡いだオーキッドから蘭の花弁が舞い、それに触れたことで地獄の炎がツォルンを包んだ。
 拮抗が崩れる、黒炎が怒りを勝りツォルンをその衝撃が貫きその意識を刈り取る。
「くそっ、まだこれからだってのに……畜生め」
 敵のボス、ダークツォルンはそう言葉を残して黒炎と地獄の炎にやし尽くされたのであった。

●終幕
 猟兵たちの活躍によってオブリビオンによって建てられた砦は全壊。
 中に巣くっていた護理羅の集団とそのボスの少女を打ち倒すことに成功した。
 これによって周辺の村が犠牲になることもなく、人々は平和に過ごしていけるだろう。
 猟兵たちは最低限の後片付けの後、岐路に着いたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年04月13日
宿敵 『ダークプルティア『ダークツォルン』』 を撃破!


挿絵イラスト