トワイライト・ザナドゥ⑨〜呪鎧纏いし竜の爪
「トワイライト・ザナドゥへの参戦に感謝します。リムは戦況を報告します」
グリモアベースに招かれた猟兵達の前で、リミティア・スカイクラッド(勿忘草の魔女・f08099)は淡々と現状の説明を行う。
「各地に出現したメガコーポCEOのクローンは順調に撃破され、戦線は第二戦線に移行。残る10大メガコーポCEOの活動も確認されました」
すでに撃破されたCEOのクローンも、クローンセルが残っていればまた復活してくる可能性がある。完全撃破のためには他のCEOに預けられたセルを破壊する必要があり、引き続きCEOとの戦いは激化する。言うまでもなくオブリビオン・フォーミュラ『調停機セプテントリオン』を撃破しなければサイバーザナドゥは滅ぶ、という現状も変わらない。
「皆様にお願いするのは『竜爪公司』CEO、『雲長大人』のクローン撃破です」
兵器からゆりかごまで、扱わない商品はないと謳われる華僑系複合企業「龍爪公司」。そのCEOである雲長大人の正体は、封神武侠界の死せる武将『関羽雲長』その人だ。中国においては財神、つまりは商売の神としても崇められている関羽だが、生き馬の目を抜くサイバーザナドゥで10大メガコーポの1角に君臨するほどの商才を持つとは驚きだ。
「自社開発したサイバーリンケージヘルム『蜀』によって、在りし日の蜀の武将達を電脳空間に構築した雲長大人は、次なる世界も平定せんと企んでいます」
蜀の全盛期、黄金時代とも言える名将や豪傑たちが、オブリビオンとして電脳空間上に蘇る。今はまだデータ上の存在だが、肉体を与えて現実世界に降臨させる事も可能だ。移動後の世界がどんな所であったとしても、恐るべき侵略軍になることは間違いない。
「絶対に世界移動前に撃破しなければなりませんが……死後オブリビオンと化した雲長大人は、同時に強力な呪術の行使にも覚醒していまます」
これにより雲長大人は、自身にダメージや状態異常を与えた者に同等の効果を返す「呪詛の鎧」を纏っている。彼を害する者は、自分自身の技やユーベルコードによって苦しむことになるのだ。もちろん雲長大人も呪詛の鎧とは別に攻撃手段を持っているため、ダメージの与えあいは非常に不利となる。
「跳ね返されてきた負傷や異常を回復しながら正面決戦を挑むか、あるいは何らかの手段で呪詛の鎧を弱体化させるか……いずれにせよ、何の策もなく挑めば返り討ちに遭うでしょう」
三国志の時代において最強の武将として名を馳せた武神が、死して新たな力に目覚め、さらに電脳化された蜀の武将たちのバックアップまであるのだ。これ以上の説明は不要、こちらも知勇の全てを尽くして死闘に臨まねばなるまい。
「電脳の時代に復活した蜀の将たち。彼らの野望を阻止するため、皆様の力をお貸しください」
説明を終えたリミティアは手のひらの上にグリモアを浮かべ、雲長大人クローンの居場所まで猟兵たちを送り出す。
クローンと言えど侮れる要素は皆無。サイバーザナドゥにて虎視眈々と研ぎ続けてきた武神の爪が待っている――。
戌
こんにちは、戌です。
今回のシナリオは10大メガコーポのCEOの1人『雲長大人』を撃破する依頼となります。
このシナリオでは下記のプレイングボーナスに基づいた行動を取ると判定が有利になります。
プレイングボーナス……「呪詛の鎧」への対抗策を講じる。
雲長大人は自身にダメージや状態異常を与えた者に同等の効果を返す「呪詛の鎧」を纏っています。
普通に攻撃すれば自分も相手と同じダメージや異常を受けることになるので、なんらかの対策は必須でしょう。そして呪詛の鎧を対策してもなお雲長大人は強敵です。全力で挑んでいただければ幸いです。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『雲長大人』
|
POW : 電脳桃園の誓い
【義兄弟(劉備玄徳&張飛翼徳)との絆】に基づく誓いを立てると、誓いの実現難易度に応じ自身の戦闘力が1〜10倍。誓いを破ると終了。
SPD : 五虎将軍再臨
【自らの青龍偃月刀】【電脳張飛の蛇鉾と電脳趙雲の槍術】【電脳馬超の騎乗突撃と電脳黄忠の剛弓】を組み合わせた、レベル回の連続攻撃を放つ。一撃は軽いが手数が多い。
WIZ : 電脳石兵八陣
【サイバーリンケージヘルム『蜀』】からレベルm半径内に、外部からのあらゆる被害を阻む【八つの巨石で造られた結界陣】を構築する。堅牢さは【電脳孔明(超賢い)の敵に対する理解度】に比例する。
イラスト:モリアオモリ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
大豪傑・麗刃
関羽将軍~!!あんたなんばしとっとですか~!!(三国志は愛読しており関羽はかなりガチ目に尊敬していたらしい)
だが敵として相対したからには全力を尽くすが武人のさだめ。青龍偃月刀を構えるのは偉大な武人へのせめてもの敬意、手向け、供養でござる。
呪詛の鎧対策としてネタキャラとしての矜持を使う。相手のペースを乱せば電脳桃園の誓いによる戦闘力上昇も万全の効果を発揮できない。わたしはシリアスな空気などないから返されても問題なし。弱体化させ次の猟兵の戦闘を楽にする事が狙い。
関羽がエンパイアに来た。どこに?備前~!!
関羽と張飛の必殺技は?カンチョー!!
「武人として相手するんじゃないか?」って?なんのことかなあ?
「関羽将軍~!! あんたなんばしとっとですか~!!」
三国志の愛読者であり、関羽はかなりガチ目に尊敬していた大豪傑・麗刃(27歳児・f01156)は、封神武侠界の関羽本人がサイバーザナドゥでオブリビオンと化し、『雲長大人』の名でメガコーポのCEOの座に付いていたという事実を知って、ショックを隠せなかった。
「だが敵として相対したからには全力を尽くすが武人のさだめ」
「応とも、遠慮はいらぬ。儂の行いに不満があるなら、全力で止めてみせよ!」
麗刃が青龍偃月刀を構えるのは、偉大な武人へのせめてもの敬意、手向け、供養の意。雲長大人もその挑戦を正面から受けて立つ構えで、禍々しき「呪詛の鎧」を身に纏う。いかにもこれからシリアスな決戦が始まる雰囲気だが――。
「なんちゃって、あっはっは」
盛り上げるだけ盛り上げておいて、麗刃は【ネタキャラとしての矜持】にかけて武器ではなくギャグで戦う。あらゆるダメージや状態異常を与えた者に返すのが呪詛の鎧の効果なら、そもそも肉体を傷つけない手段で攻撃すればいい。
「関羽がエンパイアに来た。どこに? 備前~!!」
「な、なにを言っとるのだ……?」
義兄弟との絆に基づいて【電脳桃園の誓い】を立てようとしていた雲長大人は、唐突なギャグにペースを乱される。
三国志における超有名シーンも、この雰囲気では万全の効果を発揮できない。かつて果たせなかった誓いをこの世界で今一度――というシリアスな誓いも台無しである。
「関羽と張飛の必殺技は? カンチョー!!」
「く、くだらぬ……!」
敵を自分のペースに巻き込むと、麗刃はさらに三国志ギャグを連発。肉体へのダメージは無いが、シリアスな空気や平常心で戦闘に挑む姿勢を破壊する効果は抜群だった。たとえ呪詛の鎧で効果を返されても、そもそもシリアスなんて存在しない麗刃には問題ない。
「武人として相手をするのではなかったのか?!」
「え? なんのことかなあ?」
最初に語った尊敬の念も嘘ではないのだろうが、彼の狙いは相手を弱体化させ、次の猟兵の戦闘を楽にすることだ。
だから怒った雲長大人に斬りかかられてもどこ吹く風。のらりくらりとかわして、お返しのギャグを浴びせ続ける。
「ムムム……これも軍略、か……」
気勢を削がれて不満げな雲長大人だが、それこそが相手の策ならば見事だと認めざるを得なかった。身体は万全でも精神的に本調子を出せなければパフォーマンスは大きく下がる。未知の毒薬を飲まされたように、彼は顔をしかめた。
大成功
🔵🔵🔵
一ノ瀬・斎都
アドリブ・共闘歓迎
「己が身だけが可愛いとは、武将の風上にも置けぬな。」
月影の護符刀を地に突き立て
《月輪結界・影守》を展開。
戦闘中は自身を中心に結界を維持し、内側の立ち位置を死守する。
呪詛の鏡が
ダメージや状態異常を与えた者へ反射する性質である以上
被害を「成立させない」ことを最優先と判断。
攻撃を欲張らず
呪術・範囲攻撃・反撃系を優先的に結界で遮断し
戦闘を継続できる状況を作る。
雲長大人の呪術で結界が削られても退かず
反射が発動しない状態を可能な限り維持。
結界越しに敵の動きと呪術の傾向を観測し
呪詛の鏡が破綻、あるいは集中が切れた瞬間を見極め
最小限の反撃で突破口を開く。
「己が身だけが可愛いとは、武将の風上にも置けぬな」
CEOたるもの社員も部下も大勢いるだろうに、己自身とサイバーリンケージヘルム『蜀』にダウンロードした武将たちのデータのみを連れて、身一つでサイバーザナドゥより脱出せんとする非道。一介の武人としても一ノ瀬・斎都(月ノ盾・f45704)には見過ごせぬ所業であった。
「非道の誹りなど安いものよ。儂と兄者達には次なる覇道が待っておるからな!」
すでにオブリビオンと化し、身も心も悪に染まった『雲長大人』が、糾弾に耳を貸すことはない。義兄弟との【電脳桃園の誓い】を胸に、かつては道半ばで終わった理想を再び異世界で。その為ならば無辜の民が何人犠牲になろうと知ったことではない。
「月よ、影よ。此処に在れ」
もはや交わす言葉は不要と、斎都は「月影の護符刀」を地に突き立て、【月輪結界・影守】を展開。自身をこの結界の中心に置けば、外部からのあらゆる被害は遮断される。畢竟、敵はまず結界の突破に手を尽くさねばならぬはずだ。
「ぬぅんッ!!」
己の象徴とも言える青龍偃月刀を振りかざし、猛将らしい豪快な攻撃を繰り出す雲長大人。しかし一撃程度では月輪結界はびくともしなかった。この堅牢さは術者である斎都の決意の強さに比例する。本来であればここで反撃を――と言いたい所だが、雲長大人も「呪詛の鎧」で己の身を守っている。
(呪詛の鏡がダメージや状態異常を与えた者へ反射する性質である以上、被害を「成立させない」ことが最優先か)
そう判断した斎都は攻撃を欲張らず、結界の内側で己の立ち位置を死守する。こちらから仕掛けぬ限り呪詛は効果を発揮しないのであれば、今は亀のように守りを固め、戦闘を継続できる状況を作る。いずれ攻勢に転じる機が訪れると信じて。
「まるで城攻めのようだな。ふんッ!!」
結界にて籠城する斎都に、雲長大人は様々な攻撃を仕掛ける。生前から磨いた武技のみならず、オブリビオン化した後に会得した呪術まで。流石に腐っても蜀の名将、武神とまで崇められる男と言うべきか、月輪の輝きは徐々に陰りを見せ始める。
(まだだ。まだ耐えよ)
結界が削られても斎都は退かず、反射が発動しない状態を可能な限り維持する。同時に彼は結界越しに敵の動きと呪術の傾向を観測していた。アヤカシエンパイアは陰陽師と妖がしのぎを削る世界――かの世界の防人である斎都も、呪術妖術の対処法に長けている。
「なかなか落ちぬか。だがあと一息……!」
猛攻を仕掛け続ける雲長大人だが、さる猟兵から受けたデバフの影響もあってか、ほんの少しだけ集中が途切れる。
呪術とは扱いを誤ればすぐに破綻しかねない繊細なものだ。雲長大人の身体を覆う呪詛の鎧に小さな綻びが生じたのを、斎都は見逃さなかった。
「隙を見せたな」
「ッ、不覚……!」
その瞬間、斎都は稲妻の如き早業で反撃に転じる。「月影」と「陽炎」の双剣を抜き放ち、鎧の綻びめがけて一閃。
最小限の反撃で突破口を開く――彼の戦法は見事に功を奏し、斬り裂かれた雲長大人の鎧の下から、じわりと血が滲んだ。
大成功
🔵🔵🔵
杓原・潤
うるうね、ちょっと考えたんだけどね?
自分で攻撃しなきゃ呪詛も発動しないかもって。
とゆー事で召喚術!
おいで、うるうのサメ達!
サメに攻撃させて、うるうじゃなくてサメにダメージが行くか試してみよう!
嫌そうな顔しないの、いっぱいいるんだから皆で一噛みずつすればそんなに痛くないって、多分!
サメの集団戦術じゃ孔明にも負けないよ!
スライム・シャークは回復液でサメ達を治してあげてね!
後は結界かぁ……結界は攻撃しても大丈夫かな。
じゃあ今度はテルビューチェ、出番だよ!
怪力で結界を破壊しちゃえ!
魔法使いでキャバリア乗りで賢いけど脳筋な事もある、超かわいいうるうの事、どれくらい理解してくれてるか試してあげる!
「うるうね、ちょっと考えたんだけどね? 自分で攻撃しなきゃ呪詛も発動しないかもって」
呪詛の鎧を纏った『雲長大人』を前にして、杓原・潤(鮫海の魔法使い・f28476)は自分の思いつきを呟く。あの鎧は受けたダメージや状態異常を与えた者に返す呪いらしいが、それなら自分以外の者に攻撃させれば自分は被害を受けないのではないか。
「とゆー事で! おいで、うるうのサメ達!」
まずはお試しとばかりに召喚術でサメを呼び出し、雲長大人はあえて避けようともせずにサメの牙に噛みつかれ――血飛沫が上がったかと思えば、噛んだ方のサメにくっきりと噛み傷が浮かび上がる。しかし潤の体に痛みはなかった。
「やっぱり当たってた!」
「儂の呪術の弱点に気付いたか。だが、それだけで勝てると思うなよ!」
予想通りの結果に嬉しそうな声を上げる潤。対する雲長大人も動揺は見せず、青龍偃月刀でサメの群れをなぎ払う。
召喚主は無傷でもサメにダメージは入るのだ。躊躇いを見せる鮫魔術士もいるかもしれないが、しかし潤は躊躇なくサメたちをけしかけ続けた。
「嫌そうな顔しないの、いっぱいいるんだから皆で一噛みずつすればそんなに痛くないって、多分!」
こっちには回復液を生成する「スライム・シャーク」もいるので、致命傷でなければ治してまた戦わせられる。群れにダメージを分散させて、数の力で敵を噛み殺す。回転ノコギリを生やした【シャーク・トルネード】の群れは、ヤケクソじみた勢いで雲長大人に襲い掛かった。
「サメの集団戦術じゃ孔明にも負けないよ!」
「ほう、それは大きく出たものだ。如何なされますかな、孔明殿!」
明らかに挑発の意図をもった潤の発言に、雲長大人はニヤリと笑いながら誰かに話しかける。彼が被っているサイバーリンケージヘルム『蜀』には、骸の海から抽出された蜀の全盛期の武将たちのデータがダウンロードされている。その中には当然、三国志最高の軍師と名高い「孔明」もいる。
「ではお目にかけよう、電脳孔明殿の【電脳石兵八陣】を!」
サイバーヘルムが翠色の輝きを放つと、電脳空間から八つの巨石が出現し、強固な結界陣を構築する。かの大軍師はサメに対する理解度も深いのか、押し寄せる【シャーク・トルネード】の牙とノコギリは全て弾かれ、雲長大人の元には届かない。
「結界かぁ……結界は攻撃しても大丈夫かな。じゃあ今度はテルビューチェ、出番だよ!」
迷宮の如く堅牢な結界陣を前にして、潤は攻め方を変える。呼び声に応じて現れるのは魔法のキャバリア「テルビューチェ」。サメたちによる数の暴力が通じないのなら、怪力で強引に結界を破壊しちゃえ、というシンプルな作戦だ。
「魔法使いでキャバリア乗りで賢いけど脳筋な事もある、超かわいいうるうの事、どれくらい理解してくれてるか試してあげる!」
「……と、言っておりますぞ孔明殿。まだ策はありますかな?」
いかに電脳孔明でも、異世界出身かつ多用な側面を持つ潤の手札を、この短時間で全て理解するのは無理があった。
テルビューチェに力任せに負荷をかけられ、巨石の1つが砕け散る。電脳石兵八陣にほころびが生じれば、そこにサメの群れがなだれ込んだ。
「してやられたか……見事なり!」
雲長大人は再び青龍偃月刀でサメの群れを切り払うが、もはや留める術のない大群を凌ぎ切ることは不可能だった。
呪詛の鎧はダメージを返しはしても無効化するわけではない。噛まれた傷はしっかりと彼の身に刻まれ続ける――。
大成功
🔵🔵🔵
ソニア・シルヴァーヌ
己が野望の為に世界とそこに生きる人々を贄とする悪行、見逃しは致しません。
お覚悟を。
亡びの神曲発動、指定技能は【回復力】。
呪詛対策として、天使達の回復を受けて戦います。
大人の攻撃は【オーラ防御】や破壊邪神の剣の【武器受け】で防ぎ、また天使達への攻撃も同様に防ぎます。
此方からの攻撃は、距離を取っての波動砲での【砲撃】、L.C.Slayerからの【エネルギービーム】を主体に。
結界陣に対しては、巨石を波動砲で攻撃し破壊を試みます。
如何に諸葛亮様が賢いとはいえ、デビルキングワールドの悪魔、そしてラスボスというものを完全に理解できるとは思えず。
ですので、ええ。「止められない」とだけご理解頂ければと♪
「己が野望の為に世界とそこに生きる人々を贄とする悪行、見逃しは致しません」
メガコーポCEOとして手段を選ばぬ経営戦略を展開し、機が熟したと見るやサイバーザナドゥを捨て、次の世界の侵略に乗り出す。ワルと呼ぶのも生温い純然たる邪悪に、ソニア・シルヴァーヌ(玻璃の白百合ラスボス仕立て・f31357)は怒りを示す。
「お覚悟を」
「覚悟などとうにできておる。貴様こそ儂の前に立つ覚悟はできておろうな!」
見るからに異形のラスボスから圧をかけられても、『雲長大人』は微塵も動じない。かつては三国志の時代に名を馳せた名将、そして現在はサイバーリンケージヘルム『蜀』にダウンロードした蜀の名将たちも共にいる。恐れるものなどありはすまい。
「畏怖する心を知らぬ方々に、裁きを」
そんな不遜なる軍神にソニアが奏でるのは【亡びの神曲】。不定形に蠢く下半身の肉塊から、9体の天使が現れる。
この天使たちの役割は回復だ。これから受ける雲長大人の攻撃、そして呪詛の鎧によるダメージを耐え凌ぐための。
「なかなか良い歌声ではないか。貴様の葬儀にふさわしい!」
疾風怒涛の勢いで踏み込み、青龍偃月刀を振るう雲長大人。ソニアは魔力のオーラを身に纏って防御の構え。丈夫で巨大な「破壊邪神の剣」は物騒な名前に反して攻撃より防御に向くが――それでも全ての攻撃を凌ぐのは至難の業か。
「流石は蜀の名将ですね」
天使たちの回復を受けて後退しながら、ソニアは砲撃戦に移行。下半身に浮かび上がった「L.C.Slayer」の眼球からエネルギービームが放たれ、上半身の乙女は純粋な魔力を破壊エネルギーの「波動砲」として放つ。その威力はラスボスという種族に相応しいものだ。
「貴様もなかなかやるではないか……!」
砲撃が雲長大人を直撃すれば、呪詛の鎧によってソニアにもダメージが返ってくる。しかしソニアには天使たちの回復がある一方で、雲長大人には回復手段がない。このままでは戦況は不利になると、雲長の「頭」にいる者たちも理解していた。
「孔明殿、ここは頼みますぞ!」
雲長大人の要請に応じて、サイバーリンケージヘルムの中にいる電脳孔明が【電脳石兵八陣】を展開。8つの巨石を要とする結界が、ビームや波動砲を受け止める。この陣は孔明の知略の粋と呼べるもので、外部からのあらゆる攻撃に堅牢な防御力を発揮するが――。
「如何に諸葛亮様が賢いとはいえ、デビルキングワールドの悪魔、そしてラスボスというものを完全に理解できるとは思えません」
ソニアはお構い無しに砲撃を継続。巨石に波動砲を集中させれば、最初のうちこそビクともしなかったが、徐々に亀裂が走っていく。さしもの大軍師・孔明と言えども未知の存在に対し、初見で完璧な策を講じるのは無理があったか。
「ですので、ええ。『止められない』とだけご理解頂ければと♪」
「ま、まさか孔明殿が……ッ!!」
にこやかな微笑みと共に電脳石兵八陣は破られ、砕けた巨石の破片が破壊エネルギーと共に雲長大人へと降り注ぐ。
神をも恐れぬ関羽雲長も、これには微かな畏怖を覚えたか。天使たちを従え優雅に敵を蹂躙する異形の乙女は、まさしくラスボスの風格であった――。
大成功
🔵🔵🔵
黒城・魅夜
同じ日に死のうと誓った桃園の誓い?
既にあなたはその誓いを破ったではありませんか
それも己の倨傲と慢心による自業自得で勝手に死んで大切な領地を失い
漢室再興という大義を失わせ愛する義兄弟をも悲しませたのです
あなたの誓いなど、とうの昔に無意味ですよ
夢の中に入り自分の過去の致命的な失敗を
その脳裏に蘇らせてあげましょう
これは攻撃でも状態異常でもありません
すべてただの事実ですものね
ゆえにその鎧は意味を為しません
あなたが過去の愚かな過ちに苦しむのは勝手です
私は攻撃などしていないのですから
神に祀られたものよ
あなたは確かに偉大でしたが神ゆえにあなたは私に滅ぼされるのです
私こそはすべての神を殺すものなのですから
「流石は猟兵、この世界における最大の脅威はやはり貴様らか……」
トワイライト・ザナドゥが勃発する以前、『雲長大人』がCEOを務めるメガコーポ『竜爪公司』は企業戦略として猟兵の力を幾度も利用してきた。それ故に彼は猟兵を侮ってはおらず、不覚を取ろうとも想定の範疇とばかりに不敵な笑みを浮かべる。
「だが儂も敗けるわけにはいかん。兄者達との誓いがあるのでな!」
三国時代の諸将の中でも有名な劉備・関羽・張飛、同じ時に死のうと誓った義兄弟の絆。オブリビオンとして蘇った関羽がサイバーリンケージヘルム『蜀』を作り上げ、かつての蜀の軍勢による世界平定に拘るのは、その誓いをまだ覚えているためか。
「同じ日に死のうと誓った桃園の誓い? 既にあなたはその誓いを破ったではありませんか」
だが、そこに冷水を浴びせるような指摘が、黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)の口から告げられる。封神武侠界においても三国志の時代はすでに過去。理想の道半ばで散った『関羽雲長』の最期は、歴史書にも戯曲にも記されている。
「それも己の倨傲と慢心による自業自得で勝手に死んで大切な領地を失い、漢室再興という大義を失わせ愛する義兄弟をも悲しませたのです」
「む、むむむ……!」
義兄・劉備の躍進を支え、数々の功績を打ち立てた名将として誰もが認めるところではあるが、そんな関羽の最期は本人の失態によるところも大きく、さらには蜀という国自体にも大きな負債を遺した。桃園の誓いから始まった三兄弟の理想は、事実上ここで途絶えてしまったとの見方もできる。
「あなたの誓いなど、とうの昔に無意味ですよ」
「ぬぅっ……否! だからこそ儂はこのヘルメットを作り上げたのだ! 今度こそは誓いを破らぬために!」
サイバーリンケージヘルム『蜀』の機能で、電脳空間に再現された全盛期の蜀の名将たち。そこには当然劉備や張飛もいる。実体はなくとも我ら義兄弟の絆は悠久不滅――【電脳桃園の誓い】を支えに、雲長大人は魅夜に斬りかかる。
「自分の過去の致命的な失敗を、その脳裏に蘇らせてあげましょう」
しかし悪夢の操り手である魅夜は、過去から目を逸らすことを許さない。雲長大人の夢の中に入り、彼が最期を遂げることになった「樊城の戦い」の記憶を見せつける。たとえ呪詛の鎧があっても、これは攻撃でも状態異常でもない。
「すべてただの事実ですものね。ゆえにその鎧は意味を為しません」
「ぐ、おぉぉぉぉ……!!!」
悪夢の光景に苦しみ、頭を押さえて悶える雲長大人。彼がこれだけの精神的苦痛を感じていても、魅夜はダメージをまったく受けていない。彼女の行動はあくまで「雲長大人の過去の記憶を夢として見せる」だけで、その苦痛は当事者にしか分からぬものだ。
「あなたが過去の愚かな過ちに苦しむのは勝手です。私は攻撃などしていないのですから」
万が一呪詛の鎧がこれを「攻撃」と認識したとしても、返ってくるのは記憶の夢だけで、魅夜が傷つくことはない。
彼女は悠々とユーベルコードを発動し、恐ろしくも美しき魔性の姿に変身を遂げ、鈎のついた鎖を雲長大人に放つ。
「神に祀られたものよ。あなたは確かに偉大でしたが神ゆえにあなたは私に滅ぼされるのです。私こそはすべての神を殺すものなのですから」
「神殺し……だと……ぐ、ぐおおぉぉぉぉッ!? あ、兄者……翼徳……すまぬ……」
其は全ての神の天敵――【虚ろなる偶像よ泣き叫べ、我は殺し屠り滅ぼすもの】。過去に囚われし軍神を鎖が貫き、磔にする。苦痛に悶える雲長大人の口から漏れるのは苦悶だけではなく、義兄弟への懺悔の言葉。夢が彼の心に与えた傷は、肉体へのダメージ以上に深手だろう。
大成功
🔵🔵🔵
劉・涼鈴
自分がオブリビオンになっただけじゃなく、蜀の仲間まで蘇らせて世界を平定しようなんて、やってることがほとんどフォーミュラだ
武侠界を侵略なんてさせないぞ!
【魔除け】の意味を持つ赤と金の服を着て、不老長寿の仙桃を使った桃まんを食べて、ちょっとでも呪いを軽減だ!(霊的防護)
【怪力】で覇王方天戟をぶちかまし、【功夫】の身のこなしで戦う!
民を見捨てて顧みない、そんな自分勝手な誓いに負けるもんか!
軽減したって単純なダメージレースじゃ分が悪い……体力が尽きる寸前に、【平天大聖・牛魔王】!
巨大化するたびに体力回復と最大値増加だ!
【重量攻撃】と回復ループで磨り潰す!
「自分がオブリビオンになっただけじゃなく、蜀の仲間まで蘇らせて世界を平定しようなんて、やってることがほとんどフォーミュラだ」
このために『雲長大人』はメガコーポを立ち上げ、CEOとして暗躍を続け、ついには同胞を復活させ世界を渡る手段を手に入れた。その周到な計画と壮大な野望に、劉・涼鈴(鉄拳公主・f08865)は最大級の脅威を感じた。ここで止められなければ、奴は本当にフォーミュラ級の災いになるかもしれない。
「武侠界を侵略なんてさせないぞ!」
「口だけなら何とでも言えるわ! 貴様も武人ならば力で語れい!」
魔除けの意味を持つ赤と金の服を着て、自身の前に立ちはだかった武人に、雲長大人も女子供だとて侮りはしない。
双方、構える得物は「覇王方天戟」と「青龍偃月刀」。骸の雨降るサイバーシティを舞台に、武侠たちの戦劇が幕を開けた。
「かつては志半ばで潰えた兄者と翼徳との誓い、今生にて果たさん!」
オブリビオンと化してもなお彼を衝き動かすのは義兄弟との絆。【電脳桃園の誓い】を立てた雲長大人の青龍偃月刀は重く、鋭く、まさに武神の如き威を発する。並の武将であれば一合交えることさえ許されずに命を取られただろう。
「民を見捨てて顧みない、そんな自分勝手な誓いに負けるもんか!」
しかし涼鈴は並ではない。鍛え抜いた功夫の身のこなしで立ち回り、小柄な体躯に見合わぬ剛力で覇王方天戟をぶちかます。互いの得物が打ち合わされるたびにガキンと激しく火花が、時には鮮血が散る。武勇・技量・気魄、いずれを取っても引けを取らぬ戦いだ。
「やるではないか!」
「まだまだっ!」
双方傷を負いながらの激闘を繰り広げるが、涼鈴が雲長大人に与えたダメージは鎧の呪詛にて涼鈴にも返ってくる。
魔除けの衣に加えて、戦の前に不老長寿の仙桃を使った桃まんを食べ、少しでも呪いを軽減できるよう霊的防護を高めてきた涼鈴だが、それでも単純なダメージレースでは分が悪いと承知していた。
「どうした、勢いがなくなってきたぞ! もう終わりか!」
「まだ……ここからっ!」
敵の武技と己の武技を我が身で味わい、ついに体力が尽きようとする寸前――涼鈴は【平天大聖・牛魔王】を発動。
消えかけた闘気が爆発的に膨れ上がると同時に、彼女の背丈は普段の倍に。先程までは見下される側だったのが、逆に雲長大人を見下ろす側となる。
「魔王降臨! 大暴れだ!」
「なんと面妖な、妖の類であったか!」
涼鈴の巨大化は見掛け倒しではなく、身長に合わせて体力の上限も増大、それに伴って現在の体力も回復している。
さらにデカくなったということはウェイトも向上したということ。相手の頭上から打ち下ろす攻撃は、途轍もない重量を発揮する。
「どうだっ!」
「ぐッ……面白いッ!!」
無論、相手が大きくなった程度で怯む雲長大人ではない。それに涼鈴の攻撃が威力を増せば、返ってくる呪いも強くなるのだ。しかし彼女は体力が尽きかけるたびに【平天大聖・牛魔王】を再使用して、巨大化と体力回復を繰り返す。
「磨り潰す!」
「ぐ、おおぉぉぉ……ッ!!!」
攻撃と回復のループに入った涼鈴の猛攻は、いよいよ雲長大人にも受け止めきれなくなり。隕石の如き超重量の斬撃を辛うじて受け流すも、衝撃に抗いきれず膝を突く。名高き蜀の軍神に一歩も退かぬばかりか押し切るとは、武侠界の者たちが見ればさぞ感嘆したであろう――。
大成功
🔵🔵🔵
荒珠・檬果
雲長大人と聞いて、私は来た!(以後、関帝呼び)
呪詛の鎧…まあ、演義でやってたのだ驚きはありませんが。
さて、私がやるのは…この白日珠(剣)に浄化を宿して呪詛を断ち切るのみ。
赤兎馬に乗って、参りましょう。これの全てをぶつけるために!
電脳石兵八陣は外部からのには強くとも、内部のには弱い。
なら、迷わず内部へと突入。中心地点に必ず関帝はいる!
そして、UC使いつつその関帝へ戦意を向ければ…ええ。白日珠による攻撃は成るのです!
何度でも戦意は向けましょう。そうして浄化して、呪詛をも薄めていくのです。
青龍偃月刀での攻撃は、赤兎馬の足を借りてでも見切って避けていきますけど…多少の負傷は仕方ないでしょうね。
「雲長大人と聞いて、私は来た!」
どうもその名前の武将に思い入れがあるらしく、勇んで戦場に駆けつけたのは荒珠・檬果(アーケードに突っ伏す鳥・f02802)。封神武侠界の『関羽雲長』本人がオブリビオンとして蘇ったという『雲長大人』は、いかなる挑戦も受ける構えで立っている。
「儂を関羽雲長と知ったうえで挑むか、面白い。貴様に我が矛と鎧を破れるか?」
「呪詛の鎧……まあ、演義でやってたので驚きはありませんが」
自信満々に青龍偃月刀を構え、呪詛の鎧を身に纏う雲長大人。生前からの武勇は言うまでもなく、死後新たに会得したという呪術も、受けたダメージや状態異常を与えた者に返すという、恐るべきものだ。だが、それら全てを承知の上で、檬果もここに来たのだ。
「さて、私がやるのは……この白日珠に浄化を宿して呪詛を断ち切るのみ」
憑依させる将によって形を変えるという檬果の武器は、現在は中華風の剣の形を取っている。そして召喚し跨るのはかの「赤兎馬」――武聖関羽のために用意した、一日千里を行く稀代の名馬を、まさか雲長本人と戦うために使うことになろうとは。
「参りましょう。これの全てをぶつけるために!」
「来るが良い。孔明殿の【電脳石兵八陣】、見事突破した暁には、直々に相手をしてくれよう!」
まずはお手並み拝見とばかりに、雲長大人は8つの巨石で造られた結界陣を張る。サイバーリンケージヘルム『蜀』にダウンロードされた電脳孔明の力を借りたこの結界は、偉大な軍師の知略を体現したかのような堅牢さを誇っていた。
(電脳石兵八陣は外部からのには強くとも、内部のには弱い)
檬果は迷わず赤兎馬を駆り、石兵八陣の内部へと突入。まるで迷宮の如き構造なれど、中心地点に必ず対象はいる。
興奮と緊張で心を張り詰めながら、馬蹄を響かせた時間は幾秒か。駆け続けた末に彼女はついに関帝と相まみえる。
「関帝、お覚悟!」
会敵と同時に【先駈けよ、我が誇りにかけて】を発動。魁鎗将『楽進』の霊を憑依させ、視線の先に戦意を向ければ――その瞬間に攻撃は成る。赤兎馬の駿足に加えて縮地法を利用した、空間跳躍の如き移動が間合いを制したのだ。
「おおぉッ……儂の呪詛が消えてゆくだと!?」
雲長大人の肩に突き刺さった白日珠は、浄化の霊力で呪詛をも薄めていく。痛手を返す呪いも、天下平定の妄執も、全てを白に溶かすように。それを望まぬ雲長は青龍偃月刀を豪快に振るい、赤兎馬ごと檬果を真っ二つにせんとする。
(……多少の負傷は仕方ないでしょうね)
相手が関帝となれば、赤兎馬の足を借りても技を見切るは至難。両断こそ免れたものの、檬果の胴には浅からぬ傷が刻まれ――だが、そこで怯むことなく戦意を向けていく。関帝の呪詛を断ち切るまで、何度でも浄化を仕掛ける気だ。
「まだ挑むか! その意気やよし!」
「勿論ですよ。全てをぶつけると言ったでしょう!」
白日珠が標的を捉えるたびに、雲長大人の呪詛は僅かずつでも着実に弱まっていく。檬果の身に返ってくるダメージが少なくなっているのが証拠だ。燃えるような戦意と共に縮地突撃を繰り返すシャーマンズゴーストの勇姿は、歴戦の武将にも劣らなかった――。
大成功
🔵🔵🔵
カシム・ディーン
疾駆するもの発動中
…中々厄介な能力だな
直接ボコれば同時にやられるか
「それならメルシーがやっちゃうぞ☆殴りながら殴られるとか興奮するね♥」(ド変態だった機神少女
おめーだけだとちょい不足だな
それなら…これだな
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の動きと立ち回り結界陣の性質を分析
…厄介だな
「問題ないぞ☆メルシーとご主人サマなら☆」
ああ、そうか…
という訳でUC発動しながら意味不明な踊りと敵に対してぽっと熱視線と意味不明
「「でたらめをやってごらん」」
それはそれとして巨大スライムをまとわりつかせて自爆
ダメージを与えた相手に呪詛を返すならスライムだよなぁ
受けると共に自爆して焼き尽くしてやる!
メルシーは鎌剣でざくり
「……中々厄介な能力だな。直接ボコれば同時にやられるか」
あらゆるダメージや状態異常を与えた者に返す「呪詛の鎧」。竜爪公司CEO『雲長大人』がオブリビオンとなった後に覚醒した呪術は、カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)も警戒せざるを得なかった。こちらの攻撃が強ければ強いほど、それは深刻な脅威となる。
「それならメルシーがやっちゃうぞ☆ 殴りながら殴られるとか興奮するね♥」
「おめーだけだとちょい不足だな」
彼の機神にして相棒の『メルクリウス』――メルシーはちょっと変態的嗜好を持っているため乗り気だが、実際それで彼女が壊れる前に敵を倒せるかと言えば微妙だろう。無茶するなと止めるのではなく「足りない」と判断するのが、この2人らしいやり取りだ。
「それなら……これだな」
雲長大人は体勢を整えるためだろうか、電脳孔明の力を借りた【電脳石兵八陣】の内部にいる。カシムはこれまでの戦闘記録も元に敵の動きと立ち回りや結界の性質を分析するが、浮き彫りになるのは容易に突破できない事実である。
「……厄介だな」
あの結界の堅牢さは電脳孔明の知略――具体的には孔明の敵に対する理解度に比例する。つまり対策の分かっている既知の敵ほど強固に突入を阻むわけだ。あの世界一有名な軍師と言っても過言ではない孔明なら、初見のはずの自分たちの事も直ぐに分析されかねない。
「問題ないぞ☆ メルシーとご主人サマなら☆」
「ああ、そうか……」
お気楽で能天気とも取れる機神少女の発言で、カシムも気付いた。早速発動するのは【帝竜眼「ガルシェン」】――世界を作り、命を作り、世界を愛した竜の力を借りて、昆虫のような薄羽を生やした巨大スライムを大量に召喚する。
「むぅ? なんだアレは……孔明殿、分かりますかな?」
電脳石兵八陣の中から様子を窺っていた雲長大人には、そのスライムが何なのか皆目見当もつかない。ゆえに迂闊に攻め込むこともせず、呪詛の鎧と結界を頼みに相手の出方を待つが――そこから先のカシムたちの行動は、さらに理解不能だった。
「「でたらめをやってごらん」」
そう言ってカシムとメルシーはヘンテコな動きで踊りだし、敵に向かってぽっと熱視線を発射する。それに合わせて巨大スライムたちまで踊り、戦場はたちまちカオスな光景に。これには雲長大人も「はぁ?」と唖然とするばかりだ。
「わけが分からん……はっ?! いかん孔明殿、スライムが漏れてきておりますぞ!」
まったく意味不明に見えるカシムたちの行動に、実際意味はない。無意味だからこそ孔明も理解できず、堅牢な結界に隙が生じる。不定形ゆえにどんな隙間からも入れるスライムたちは、迷宮のような結界陣の内部を浸透し、雲長大人の元に迫っていた。
「ダメージを与えた相手に呪詛を返すならスライムだよなぁ」
踊りを止めたカシムの目には、結界の中で巨大スライムが雲長大人にまとわりつくのが見えた。当然それも呪詛の効果に引っかかるが、ダメージ等が返ってくるのは召喚主のカシムではない。そして、このスライムには敵を飲み込んで自爆する性質があった。
「焼き尽くしてやる!」
「な、なにぃぃぃーーーッ!!!」
返ってきたダメージが刺激となって、スライムは敵と密着したまま大爆発。石兵八陣を内側から崩すほどの衝撃が、カシムとメルシーの元にまで届いた。奇策をもって呪詛も結界も見事攻略してみせた2人は、笑いながら次のスライムを差し向ける――。
大成功
🔵🔵🔵
メンカル・プルモーサ
…ふむ?反射の呪詛と堅牢な結界…微妙に噛み合ってるようで噛み合ってない気もするな…
呪詛の鎧を生かす気なら即結界を張るような事も無い…か?
まずは【神話終わる幕引きの舞台】を発動…呪詛を減衰させるよ…
そして重奏強化術式【エコー】で効果を高めた浄化復元術式【ハラエド】で鎧の呪詛を更に浄化して無効化…
これらの術式を発動させる魔法陣に浸透破壊術式【ベルゼブブ】を潜ませてサイバーリンケージヘルム『蜀』にウイルス感染…
…「内部から」『蜀』のデータを破壊してを機能停止させる事でUCを停止させるとしよう…
…攻撃が通るようになればあとは浄化の力を宿した術式の槍を複数本一気に叩き込んで勝負を決めるとしようか…
「……ふむ? 反射の呪詛と堅牢な結界……微妙に噛み合ってるようで噛み合ってない気もするな……」
受けたダメージをそのまま与えた側に返せるなら、防御はあえて緩くしたほうが敵に大ダメージを与えられる。呪詛の鎧は『雲長大人』が死後に覚醒した能力だと言うが、それ故に【電脳石兵八陣】などの生前の仲間の技とは必ずしも噛み合わないのかもしれない。
(呪詛の鎧を生かす気なら即結界を張るような事も無い……か?)
事実、現在の雲長大人はこちらの出方を見るように身一つで立っている。呪詛の鎧の効果がバレているのなら、逆に初手で致命的な技や術を使ってはこないと踏んでいるのか。ならばとメンカル・プルモーサ(星導の魔女・f08301)はまず、呪詛の鎧の攻略から取り組む。
「人知及ばぬ演目よ、締まれ、閉じよ。汝は静謐、汝は静寂。魔女が望むは神魔の去りし只人の地」
発動するのは【神話終わる幕引きの舞台】。詠唱に導かれて数多の鍵剣が降り注ぎ、戦場全体に結界を張り巡らす。
この結界に石兵八陣のような防御力はないが、内部ではあらゆる加護と呪詛が極度に減衰される。雲長大人の呪術も例外ではない。
「ぬうッ、儂の呪詛を祓う気か!」
「流石に無視はできないからね……」
ユーベルコードだけで減衰しきれなければ、メンカルは黎明剣【アウローラ】の刀身で魔法陣を描き、浄化復元術式【ハラエド】を重奏強化術式【エコー】と同時発動。効果を高めた浄化の術式が雲長大人を包み込み、呪詛の鎧を無効化していく。
「なるほど大した術士よ。だが、術と知恵の比べあいならば、儂以上の者がここにおるぞ!」
雲長大人がヘルメットをコツンと叩くと、地面から八つの巨石が出現し、彼を中心に強固な結界陣を組み上げる。呪詛の鎧が破られたのなら、改めて防御を固めるのは定石。サイバーリンケージヘルム『蜀』にダウンロードした全盛期の蜀の武将たちの助力を得られるのが、呪術と並ぶもう一つの強みだ。
「来たね……【電脳石兵八陣】……」
データ上の存在として復活した『諸葛孔明』は電脳空間からメンカルの術式を見て、完璧にそれを理解しただろう。
呪詛の鎧のように無効化されぬよう、魔術的にも堅牢に構築した大軍師の結界は、外部からのあらゆる被害を阻む。
「……けど、そっちの対策はもう終わってる……」
「なに? どういう事だ……孔明殿? 『一手遅れた』とは一体……声がよく聞こえませぬぞ、孔明殿!」
メンカルの余裕に疑問を感じた雲長大人は、ヘルメットを通じて電脳孔明と会話するが、何やら異変が起きた様子。
浄化の【ハラエド】に強化の【エコー】。これらの術式を発動させる魔法陣には、浸透破壊術式【ベルゼブブ】――画像認識を通じて感染する、一種のウイルスが潜ませてあったのだ。
「し、しまった……! 罠にかかったのは儂の方か!」
サイバーリンケージヘルム『蜀』に感染した【ベルゼブブ】は、ヘルメットの内部から『蜀』のデータを破壊する。
敵の目の前で術式を披露するような真似をしたのも、全てはこの為だったわけだ。雲長大人が無事でも『蜀』が機能停止すれば、電脳孔明の力を借りた【電脳石兵八陣】は維持できない。
「……これで状況は整った……勝負を決めるとしようか……」
石兵八陣が消えて攻撃が通るようになれば、メンカルは浄化の力を宿した術式の槍を構築し、複数一気に叩き込む。
蒼く輝く流れ星のように飛んでいった槍は、全ての防御策を失った雲長大人の四肢と胴体へ、深々と突き刺さった。
「がはッ……儂がこの世界で作り上げた集大成が、まさか侵されるとは……」
骸の海から「過去」を吸い上げ、適合するオブリビオンを電脳空間に構築する。雲長大人が『竜爪公司』の技術力を結集して作り上げたサイバーリンケージヘルムは、確かに恐るべき代物だ。だが、その機能に干渉できる外部の術者の存在が、彼の想定を狂わせた――。
大成功
🔵🔵🔵
鏡島・嵐
うわ、趣味の悪ィ陰険な効果だなぁ! そりゃあ戦いでは効果的だけど、自分じゃ絶対マネしたくねえ!
こんなのと戦り合うとかすげえおっかねえけど、肚をくくるしかないよな……!
《大海の姫の恋歌》を起動。与えたダメージが自分にも降りかかるんなら、それを都度回復すればいけるはずだ。
勿論向こうからの攻撃は〈第六感〉を活かして〈見切り〉、〈オーラ防御〉も併用して極力喰らわねえ、喰らっても大きなダメージにならねえようにする。
結界陣にも対処しねえとな。
〈破魔〉の力を込めた魔弾で要石を攻撃して、無力化……は難しくても、短い時間でも効果を弱めるようにする。
さすがにこっちにはあの厄介な鎧の効果は無えと思うから、全力で。
「うわ、趣味の悪ィ陰険な効果だなぁ! そりゃあ戦いでは効果的だけど、自分じゃ絶対マネしたくねえ!」
竜爪公司CEO『雲長大人』の呪術――自分が受けたダメージや状態異常を与えた者に返す「呪詛の鎧」を、有効だと認めつつも鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)は不快感を隠さない。自分の攻撃で自滅させられかねない呪詛なんて、普通の人間は戦いを躊躇するだろう。
「こんなのと戦り合うとかすげえおっかねえけど、肚をくくるしかないよな……!」
「ふっ、その意気やよし! 口だけではない証拠を見せてみよ!!」
しかし嵐は恐怖心こそあれど、すでに戦う覚悟はできていた。相手が嫌な奴なら尚の事、そんな奴を異世界に逃がすわけにはいかない。対する雲長大人も彼の勇気を認めたか、青龍偃月刀を振りかざして真っ向から戦いを挑んでくる。
「与えたダメージが自分にも降りかかるんなら、それを都度回復すればいけるはずだ」
そう考えた嵐は【大海の姫の恋歌】を起動。哀しき調べと切なき詞と共に、人魚の歌姫がサイバーシティに現れる。
彼女の歌声は共感した者を治療する。雲長大人の性格を考慮すれば、恩恵を受けられるのは此方だけになるだろう。
「戦場で聞かせるには辛気臭い歌だなッ!」
戦乱の時代を駆けた三国志の武人らしく、豪放磊落に笑いながら青龍偃月刀を振るう雲長大人。いくら治癒があるとは言っても、ヘタすれば致命傷は確実――嵐は第六感を活かして敵の攻撃を見切り、オーラ防御も併用して極力喰らわない、喰らって大きなダメージはならないように立ち回る。
「これでも喰らえ……!」
「おおっと! 孔明殿!」
反撃だと嵐がお手製スリングショットを引き絞れば、雲長大人は即座に【電脳石兵八陣】を発動。電脳孔明の力を借りて造られた結界が、外部からのあらゆる被害を阻む。遠距離攻撃をメインにする嵐にとっては非常に面倒な代物だ。
「結界陣にも対処しねえとな」
それを見た嵐は瞬時にターゲットを変更。雲長大人ではなく結界の要となる巨石に、破魔の力を込めた魔弾を放つ。
流石にこちらには、あの厄介な鎧の効果も無いだろう。遠慮なく全力で撃ち込めば、ピシリと音を立てて要石に亀裂が走る。
「なんとッ! 孔明殿の結界が……!」
電脳石兵八陣は八つの要石が揃ってこそ完璧な防御力を発揮する。そのうち一つでも破損すれば、無力化まではいかずとも効果は大幅に弱まる。不完全になった結界陣の綻びを見逃さずに、嵐は矢継ぎ早に次の弾丸をセットして――。
「これでどうだ!」
「ぐおおぉッ!!」
達人的な精度で放たれた魔弾が、雲長大人の全身に次々とヒット。破魔の力が呪詛と怨念に満ちた魂を焼き焦がす。
もちろん嵐にもダメージは返ってくるが【大会の姫の恋歌】のおかげで倒れはしない。痛いものは痛いが、だからと言ってここで手を緩められるものか。
「肚はくくったんだ、手加減はしねえ……!」
根が臆病で怖がりだからこそ、いざ覚悟を決めた時の爆発力は、歴戦の武将でも目を見張るものがある。痛みを堪えながら魔弾を放ち続ける嵐の目には、勇気の灯火が宿っている。いかに雲長大人の呪術が強大でも、その勇気をかき消すことは叶わなかった――。
大成功
🔵🔵🔵
ティーリス・エターナー
【星煌の剣】
※アドリブ大歓迎
確かに呪詛の鎧は厄介だけど、突破口ならある。
【夢幻の宝石は|永遠《とわ》に儚く現実になる】を発動。上げるのは攻撃力。
更に全ての因果律、事象、真実を改竄し操る能力で呪詛の鎧と電脳桃園の誓いの因果律と真実を改竄して鎧と誓いの能力をなかったことにする。
敵に対しては、真紅の雷神剣で電撃を纏わせながら因果律や事象を切断し、更に煌紅炎剣で次元を斬り裂き切断する。まぁ、二刀流だね。そして真紅の歯車を発動。全ての速度を上げる。攻撃の際は常に限界突破をする。敵の攻撃は全ての真実を上書きしてなかったことにする。
どれだけ厄介な鎧を身に纏い、強靭な誓いを立てたところで私の前では無駄よ。
ミヤビクロン・シフウミヤ
【星煌の剣】
※アドリブ大歓迎
ミヤビクロンの人格は人格融合して消滅して、ミオになってます。
確かに呪詛の鎧は厄介。でもやりようはある。
「夜空の下で|宝石《ほし》は願いとなる」を発動。
神を超越して無数の星を創造、圧縮した星剣で虚空を薙いだ地点から、剛弓を躱したタイミングで、切断力を持ち敵に向かって飛ぶ限界突破した星、因果律、事象を斬る斬撃波を射出して、因果律、事象ごと呪詛の鎧の効果を無効化しつつ貫通攻撃で切断する。星を斬れるのでダメージは十分ある。
敵の攻撃は金煌眼による戦闘演算と瞬間思考力で見切り全ての事象が非常に遅い中、神速膨大な思考が最適を選び続けNSSで残像を残す超加速、超速移動で回避する。
「確かに呪詛の鎧は厄介だけど、突破口ならある」
「確かに呪詛の鎧は厄介。でもやりようはある」
ティーリス・エターナー(家族愛の|幼き破砕者《アクエリアス》・f40154)とミヤビクロン・シフウミヤ(|星煌冥奏《スターグリッター・オルフェウス》・f04458)は、異口同音にそう言った。あらゆるダメージや異常を与えた者に返す『雲長大人』の呪詛の鎧――それは決して無敵の呪いではないと。
「ほう、自信満々ではないか。ならばお手並み拝見といこうか!」
対する雲長大人は防御よりも攻撃を重視した構え。2対1の状況でも怯む様子はまったく無い。それも当然だろう――実体はなくとも、彼のサイバーリンケージヘルム『蜀』には、在りし日の蜀の武将を再現したオブリビオンが勢揃いしているのだから。
「愛する人よ、光すら届かない世界でどうか私の願いを抱きしめて」
迎え撃つティーリスは【夢幻の宝石は|永遠《とわ》に儚く現実になる】を発動。右手には|真紅の雷神剣《クリムゾン・トールセイバー》、左手には煌紅炎剣を構え、秘められし異能を解き放つ。それは全ての現実と全ての夢幻を入れ替え、因果律、事象、真実を改竄する力だ。
「深淵の夜空の下で儚く思える願いをそっと握りしめて」
同時にミヤビクロン――現在は人格統合により「ミオ」と名乗る少女は【夜空の下で|宝石《ほし》は願いとなる】を発動。神を超越した力が無数の星を創造し、圧縮し、全てを斬り伏せる星剣を練成する。切なく愛を囁くような詠唱とは裏腹に、凄まじいエネルギーが空間まで震わせていた。
「今生にて儂は桃園の誓いを果たす! いざ往こう、蜀の諸将よ!」
雲長大人の号令に応じるように、最盛期の蜀が誇る最強武将――五虎将軍がヘルメット内の電脳空間より再臨する。
初手を仕掛けしは電脳黄忠の剛弓。稲妻の如き矢に狙われたミオは、黄金に煌めく右目でその軌道を見切り、躱す。
「夜ごとに囁く夢の数は貴方の想い。そんな貴方を私は壊れるほど抱きしめて救いたい」
そのタイミングで星剣が虚空を薙ぎ、斬撃波が五虎将軍に向かって飛ぶ。彼女のユーベルコードは因果も、事象も、法則も斬り捨て、星すらも断つ理外の刃。「ダメージを与えた者に返す」という呪詛の効果さえも無効化してしまう。
「ぐおぉッ?! なんと……!」
他の五虎将軍ともども斬撃波を受けた雲長大人だが、本来なら同じダメージを受けるはずのミオには傷ひとつない。
呪詛の鎧を貫通する攻撃。彼女の自信の源はこれだったのかと警戒を強めるが、そこで今度はティーリスが動いた。
「これは儚き夢幻の物語。貴方を護るためなら私は少しだけ強くなれるから」
「ッ……?!」
彼女のユーベルコードは万象を改竄する。義兄弟との絆に基づいた【電脳桃園の誓い】も、傷害を返す呪詛の鎧も、全ては「なかったこと」にされる。突然の脱力感に見舞われた雲長大人は、己を支えるものが失われたことに気付く。
「どれだけ厄介な鎧を身に纏い、強靭な誓いを立てたところで私の前では無駄よ」
「こ、こんな事が……!」
呪詛どころか桃園の誓いまで消去されては、雲長大人も流石に平静ではいられない。無防備となった彼を護るべく、残る五虎将軍はミオとティーリスに総攻撃を仕掛ける。彼らはいずれ劣らぬ武勇の士であり、各々が得意とする戦法を組み合わせた連続攻撃が最大の持ち味だ。
「まぁ、二刀流だね」
しかしティーリスは「真実」を「夢幻」で上書きすることで敵の攻撃を全て無かったことにし、雷神剣と煌紅炎剣で反撃する。電撃を纏わせた真紅の刃が因果律や事象を切断し、続く煌紅の炎が次元もろとも斬り捨てる。彼女に向かっていった電脳張飛と電脳趙雲は、一合も交わすことなく灰燼に帰した。
「遅い」
一方のミオは「|金煌眼《ミオハヤトロギア》」による戦闘演算と瞬間思考力の強化を最大限に活かし、全ての事象がスローモーションに映る世界で最適解を選び続ける。脚部に接続された人工神経「ナイトシューティングスター」は、彼女の神速膨大な思考に肉体を追随させ、超加速移動を実現する。
「消え去れ」
電脳馬超の騎馬突撃も電脳黄忠の剛弓も、ミオの残像を捉えるだけで精一杯。そして星剣が再び虚空を薙げば、斬撃波が今度こそ彼らを両断する。サイバーザナドゥの超技術にて蘇った【五虎将軍再臨】は、あえなく骸の海に還った。
「終わらせよう、ミオ」「そうだね、ティーリス」
五虎将軍のうち四将が消え去れば、ティーリスは「|真紅の歯車《クリムゾン・ハヤトロギア》」を発動。左眼の瞳に真紅の歯車が現れ、思考や行動全ての速度が向上する。それに合わせてミオも金煌眼とNSSの出力を全開にし、ふたりで最速の斬撃を雲長大人に浴びせる。
「がはぁッ!!!!」
それはまさに神速の業。自らが「斬られた」と気付いた時には、雲長大人はすでに血溜まりの中に沈んでいた――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
紫・藍
あやー!?
呪詛の鎧で効果を返されちゃった藍ちゃんくんなのでっす!
同じ効果を受けちゃたのでっす!
なんということでしょう!
関羽のおじさまを踊らせようと踊っていた藍ちゃんくんが!
踊ることになってしまうとは……やや?
それって何の問題も無いのでは?
もとより踊り続けるつもりでっしたし。
ずっと互いに踊ってるだけでは千日手?
傷つくのを恐れたか?
いえいえ、そうでもないでっすよー?
ご自慢のヘルメットに呪詛の鎧、偃月刀……重いでっすよねー?
重い装備を纏ってでも戦い続けることならできるでっしょうがー。
踊るのはまた違うのではー?
普段使わぬ筋肉や身体の動かし方、力の入れ方、鎧の可動部との干渉もありますし。
おじさまは商人としても武将としても藍ちゃんくんを上回っておりまっすがー。
藍ドルとして、ダンサーとしてなら藍ちゃんくんが勝ちまっすよー!
ちなみに石兵八陣も巨石が踊ってしまってるせいで陣として成り立っていないかと!
これが藍ちゃんくん! と今更ながらに孔明のおじさまの理解度も上がったかと!
ファンになっちゃいまっしたかー?
「それでは皆様、ご一緒に! レッツ・ダンシングなのでっすよー!」
たとえ世界が滅びる瀬戸際でも、紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)は一切ブレない。いつだって藍ドルとしての誇りを胸に、観客がメガコーポのCEOだろうと最高のパフォーマンスを披露する。そのダンスは見事かつ、案外真似できそうと思わせるシンプルな振り付けになっており――。
「ほう、これはなかなか……むうっ、身体が勝手に?!」
観賞していた『雲長大人』の身体も、リズムにつられて踊りだしてしまう。生前は根っからの武人であり、合理的で冷徹な商売人でもある彼の心を揺り動かすとは。極まった芸術の力とは大したものだが、これだけで敵を倒せるわけではない。
「あやー!?」
そして直接危害を加えるものではなくても、雲長大人に状態異常を与えれば「呪詛の鎧」はそれを与えた者に返す。
雲長大人に見せつけた【藍ちゃんくんと愉快な観客達!】と同じ効果を受けてしまい、藍は素っ頓狂な声を上げた。
「なんということでしょう! 関羽のおじさまを踊らせようと踊っていた藍ちゃんくんが! 踊ることになってしまうとは……やや? それって何の問題も無いのでは?」
ひとりでに身体が動きだす感覚にちょっと驚きはしたものの、冷静になってみれば何と言うことはない。自分が踊れば相手も踊り、呪詛で自分も踊らされ、相手もまた踊る――結局は同じだ。この状況を最初に仕掛けた藍にとっては。
「もとより踊り続けるつもりでっしたし」
「だが、互いに踊ってるだけでは千日手だぞ」
ユーベルコードと呪術でお互いを踊らせあうという傍目にはシュールな拮抗状態。敵の動きを封じるという意味では効果があるが、こちらも踊る以外の行動は取れない。雲長大人が言う通り、これではいたずらに決着を遅らせているだけに過ぎない。
「傷つくのを恐れたか?」
「いえいえ、そうでもないでっすよー?」
射抜くような雲長大人の視線に、藍は怯まず答える。そのパフォーマンスは相変わらず軽やかでキレッキレである。
他方、雲長大人はどうか。彼は踊りの名手というわけではないが運動能力は凡人の比ではなく、初見の振り付けでも良く踊れているほうだが――。
「ご自慢のヘルメットに呪詛の鎧、偃月刀……重いでっすよねー?」
2人のコンディションに明白な違いが出るとすれば、それは装備の差だ。藍ドルとして「魅せる」ための装飾を除けばダンスに適した軽装のコスチュームを着用している藍に対して、雲長大人は戦闘用の完全武装。当たり前だが総重量は比較にならないほど重い。
「重い装備を纏ってでも戦い続けることならできるでっしょうがー。踊るのはまた違うのではー?」
「ぐぬっ……確かに……!」
普段使わない筋肉や身体の動かし方、力の入れ方、鎧の可動部との干渉もあって、藍とのダンスは予想以上の疲労を雲長大人に強いていた。戦場であれば一昼夜だろうと駆け続ける歴戦の武将が、汗だくになってフラついている姿なぞ滅多に見られまい。
「おじさまは商人としても武将としても藍ちゃんくんを上回っておりまっすがー。藍ドルとして、ダンサーとしてなら藍ちゃんくんが勝ちまっすよー!」
自分の舞台であるダンス勝負に持ち込み、雲長大人を疲労困憊させるのが藍の作戦。猟兵やオブリビオンとて体力は無尽蔵ではない以上、千日手にはならない。そして、このまま踊り続ければどちらが先に力尽きるかは明らかだった。
「くっ……孔明殿、なにか策は……は? 『石兵八陣が踊るせいで役に立たない』とは?!」
藍のユーベルコードは有機無機現象を問わず作用するため、こういう時の防御策であるはずの【電脳石兵八陣】も、要である巨石が踊ってしまって陣として成り立っていない。三国志随一の軍師として知られる孔明も、流石にこの光景は予想外だったか。
「ファンになっちゃいまっしたかー?」
「いやそんなまさか……違いますよな孔明殿? 『これが藍ちゃんくん!』とか言ってる場合ではありませんぞ?!」
今更ながらに藍への理解度が上がったことで、藍の魅力まで理解してしまった電脳孔明は、石兵八陣以上に有効な策を思いつけず。狂ったように踊る巨石をバックダンサーにして、藍と雲長大人は踊る、踊る、ひたすらに踊りまくる。
「はあ、はぁ……いかん、このままは……!」
まさか、こんな方法で自分が追い詰められるとは思っていなかっただろう。汗だくの顔で荒い息を吐く雲長大人に、もはや余裕はない。パフォーマンス自体は最高潮の盛り上がりを見せる一方で、彼自身には敗北というフィナーレが迫りつつあった――。
大成功
🔵🔵🔵
キリカ・リクサール
アドリブ歓迎
義を掲げて世界を侵略する…
なら、その掲げた大義ごと、真っ二つにしてあげましょう…フフッ
相手がUCを発動して、自分自身を強化したら私もUCを発動
真の姿になって敵の攻撃を見切りつつ、可愛い人形達を呼び出すわ
さぁ…踊りましょう
あなたの義が尽きるまで
たくさんの人形たちを雲長大人の元へと送りましょう
この子達は私を守るために彼を攻撃するでしょうね
だから、呪詛の鎧はあの子たちだけを呪い、砕くでしょう…悲しいわね
でも、それでいいの
彼の命を削れるなら
義を掲げるその手、ずいぶん震えているのね
それが正義の重さ?
それとも、崩れ落ちる未来の重さかしら?
次々と呼びだす人形達への対応で呪詛の鎧が弱まったら、【人形】である私自身の能力…全身を飾る錆びた刃の斬撃で、呼び出した人形達と一緒に波状攻撃をするわ
敵が強大なら、弱くて小さな私は数を頼りに戦うしかないもの
桃園の誓い…死すべき時は同じ日を願うなら、彼もこの戦場から逃げるわけにはいかないでしょうね
義を誇りにする人ほど、切られた時は綺麗に壊れるものよ…雲長大人
「あと一歩の所で、儂の計画は阻まれるのか……否、まだだ。儂らの新たなる覇道はまだ始まってすらおらぬ!」
乱世を治め、天下を統一せんとした『蜀』の理想、桃園にて結ばれた義兄弟の誓い。今も語り継がれる三国志の伝説は、すでに過去となった。サイバーザナドゥに蘇った『雲長大人』が望むのは在りし日の蜀の復活と乱世の再来。その心はすでに邪悪に呑まれている。
「義を掲げて世界を侵略する……なら、その掲げた大義ごと、真っ二つにしてあげましょう……フフッ」
堕ちた武神の野望を阻まんと立ちはだかるのは、キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)。呪いの人形【désespoir】と融合し、オーバーロードにより顕れた彼女の真の姿は、西洋人形のように可憐な少女。三つ編みにした豊かな金髪をなびかせ、琥珀色の瞳を細めて微笑み、断罪の言葉を告げる。
「兄者よ、翼徳よ、儂に力を貸してくれ……今生にこそ我らの理想を叶えようぞ!」
対する雲長大人は【電脳桃園の誓い】を高らかに叫び、義兄弟との絆で自らを奮い立たせる。現状からの逆転は至難の業だが、だからこそ重みを増した誓いは立てた者の戦闘力を大幅に増幅させる。敗北を受け入れる気は微塵もないようだ。
「往くぞッ!」
「ふふっ、お相手するわ」
武神・関羽の象徴とも言える青龍偃月刀を振りかざし、斬り込みをかける雲長大人を、キリカは柔らかな所作で迎え撃つ。外見が変わっても戦場傭兵としての経験や技術は失われない。研ぎ澄まされた五感で攻撃を見切り、踊るような身のこなしで避ける。
「さぁ……踊りましょう。あなたの義が尽きるまで」
返礼のために呼び出すのは、不気味な無貌の人形たち。マネキンのようにも見えるそれらは両手に鋭い鉤爪を備え、操り主の意のままに、敵対する者を切り裂く。そんな操り人形たちを、キリカはにこやかに雲長大人の元へと送った。
「この関羽が、人形如きに遅れを取ると思うな!」
その名に恥じぬ気迫を見せつけ、武勇を示す雲長大人。その猛威から主を守るために人形たちは攻撃を仕掛けるが、彼らの鉤爪が雲長を傷つければ、彼らの躯体には同じ傷が刻まれる。受けたダメージを与えた者に返す「呪詛の鎧」は人形にも当然効果を発揮する。
「……悲しいわね。でも、それでいいの。彼の命を削れるなら」
かわいい人形たちが凶刃に斃れ、あるいは呪詛に耐えられず、ただの土塊へと還っていくさまを、キリカは哀しげな眼差しで見つめていた。しかしながら、人形たちの献身のお陰で彼女の身体にはいまだ傷ひとつない。呪詛の鎧がダメージを返すのはあくまで人形だけで、操り主ではないからだ。
「義を掲げるその手、ずいぶん震えているのね。それが正義の重さ? それとも、崩れ落ちる未来の重さかしら?」
「喧しいわ! 儂の大義に曇りなく、儂らの未来には無限の地平が広がっておる! 広大無辺なる全ての世界に『蜀』の御旗を立ててみせようぞ!」
次々と呼び出される人形に対応するため、雲長大人は獅子奮迅の働きを強いられる。それでも多勢相手に寧ろ優勢に立っているのは流石だが、如何せん疲労の色も濃くなってきた。捨て身に等しい人形の攻撃を受けて、呪詛の鎧も弱まりつつあるようだ。
「さぁ……長い夜に溶け込み朽ち果てるまで、とめどなく溢れる絶望に震えなさい……」
ここが攻め時だと判断すればキリカも戦線に加わる。キリカ・リクサールにしてデゼス・ポアである彼女自身の能力は、全身を飾る錆びた刃。舞い踊るような動きで振るわれる斬撃が、呼び出した人形たちと共に波状攻撃を仕掛ける。
「敵が強大なら、弱くて小さな私は数を頼りに戦うしかないもの」
「ぐぬぬッ……!」
雲長大人も乱世の住人。よもや兵法を卑怯と罵れるはずもない。個の武勇においては紛れもなく最強であろう彼は、人形と操り主の「軍」に敗北を喫しようとしていた。呪詛の鎧の上から刻まれる無数の傷が、彼の全身を赤く染める。
「桃園の誓い……死すべき時は同じ日を願うなら、あなたもこの戦場から逃げるわけにはいかないでしょうね」
「……無論だ。もう二度と儂は誓いを破らぬ!」
逆転の策も勝算も尽き、敗北を認めざるを得なくなっても尚、雲長大人は戦いを止めようとはしなかった。三国志においては義兄弟の中で最も早く命を落とすこととなった関羽――その後悔の念は今も彼の心の中で燻っている。ならばこそ、此度の戦では三人共に。
「義を誇りにする人ほど、切られた時は綺麗に壊れるものよ……雲長大人」
氷のように冷たく、花のように可憐な笑みと共に、キリカの刃が踊る。その斬撃は雲長大人の被っていたヘルメット――サイバーリンケージヘルム『蜀』を断ち切り、また雲長本人にも致命傷をもたらした。電脳空間内に宿っていた、劉備や張飛含む蜀の武将たちも諸共に。
「見事なり……|この儂《・・・》の覇道はここまでのようだ……この関羽を討ち取った事、誇るがよい、猟兵たちよ!」
素顔に豪傑の笑みを浮かべ、勝者たちへの賛辞を送り付け、竜爪公司CEO『雲長大人』は仁王立ちのまま息絶える。
ここに居たのはあくまでクローンの1体。だが、その意思と力は紛れもなく本物の『関羽雲長』と同じであった――。
大成功
🔵🔵🔵