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城攻め? 〜龍岡城の場合〜

#サイキックハーツ #城攻め #プレイング受付:12月6日〜 #12月13日朝8:30まで

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#サイキックハーツ
#城攻め
#プレイング受付:12月6日〜
#12月13日朝8:30まで


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 サイキックハーツ世界。
 長野県は佐久市の南、山間の谷間にあの有名な函館五稜郭をかなり小さくしたような星型の堀がある。
 その場所の名は龍岡城址。
 この堀の形から『桔梗城』としても有名な場所だ。
 かつては田野口藩新陣屋として隆盛を極めたこの地も今は昔、廃藩置県により城は取り壊され、以降は小学校として地域に人々に愛されてきた。

 現在はこの小学校も閉校し、龍岡城址は自然と歴史に溢れた史跡公園として観光客を迎え入れる。
 しかし夏頃からか。
 夜夜中、不穏な紫の靄とバチバチとしたスパークルがこの龍岡城址を包み込んでいる様を目撃したと近隣の住民から情報提供が寄せられはじめたという……。


「んでね、俺には見えちゃったんだ。龍岡城址の敷地内にいる女の子たちが」
 ちょっと珍しく真剣な表情の千曲・花近(信濃の花唄い・f43966)の背後。グリモアベースの壁にも映ったから、集まった猟兵たちも鹿殿の姿を目に焼きつけたであろう。
 紫色を基調とした少女たちの姿が。
 いるね。いるよな? なんて呟き思わず漏れ出た後、花近は思い出したかのように「あ、みんな。集まってくれてありがとう」と挨拶をして、こう続ける。
「サイキックハーツ世界において、かつて全世界のご当地怪人の頂点に君臨していたのは『大首領グローバルジャスティス』ってダークネスだったんだけど、この人ダークネスは既に灼滅者達の手で討伐されてるんだ。だけど実は、彼が手掛けた『ダークネス強化改造施設』っていうのが今も世界各地に点在してるんだって」
 そして今、この世界に現れた強力なオブリビオンの1体が『ダークネス強化改造施設』を見つけ出し、強力な改造配下軍団を作り出そうとしていることが予知された。
「でね。このままオブリビオンを放っておけいたら、何らかの形で強化改造を施されたオブリビオンの軍団が出来上がって、人類社会を脅かし始めてしまうと思うんだ」
 ふと俯いた花近。だが顔を上げれば、髪を飾っている花飾りと紐が揺れる。
「で。みんなには、この『強化改造施設』に乗り込んでもらって、内部のオブリビオンをバッタバッタと薙ぎ倒してもらって、強化オブリビオン軍団の編成を阻止してもらいたいんだ」
 そう大枠を説明した花近が手にしていたタブレット端末の画面に映し出したのは、サイキックハーツ世界の長野県は佐久市のとある史跡公園の紹介ページ。

「ここ佐久市の臼田地区は、宇宙空間観測所があったり繁華街の通りが星座の名前だったり、星にゆかりのある地域なんだ。
 そんな臼田地区は誇る史跡が今回の舞台『龍岡城址』。
「長年ここは小学校として地域の人々にとって大切な場所でね。地元の人は小学校が閉校になった今でもこの史跡を大切にしているし、観光のお客さんにもここで楽しんでほしいって思っていろんな催し事を開いてるんだ」
 そのうちの一つが、『龍岡城五稜郭・ナイトパーク』。
 星空は美しいことでも知られる長野県の、星型稜堡を有するこの史跡公園で、星空観測会をしたりお月見をしたり花火大会鑑賞会やハロウィンパーティーなどの企画を立案していた地域住民だったが。夏頃から|夜夜中《よるよなか》に史跡公園一体が紫色の靄に包まれる事案が発生し始めたという。
 この靄の原因はオブリビオンと見て間違いはない。とすれば当然、ナイトパークなんて開催している場合ではない。
 だけどいつまでもこの紫色の靄の発生を野放しにしておいては、さらなる噂が噂を呼び、龍岡城址が都市伝説の巣窟と化してしまうだろう。
「で、お願いなんだけど。地元の人たちには話をつけてあるから、みんなはこの龍岡城址でナイトパーク……星空観察やお月見、流星群観測を楽しんでほしいんだ」
 ただこのナイトパークでは地域の人々の協力を仰げないので、出店などはない。食べ物は各自持参でお願いしたい。と花近は付け加える。
 そしてひとしきりナイトパークを楽しんでいると、急に公園内が紫の靄に包まれる。これがオブリビオン出現の合図となるだろう。
「ただ、このオブリビオンは集団敵だから、この子達を倒してボスを引き摺り出してほしい」

 そう告げると花近は、ほわっとした笑顔と共に右手のひらをぱっと開く。すると、薄紅色の八重桜のグリモアがふわり綻んだ。
 そして溢れ出すのは艶やかな花びらと音符のひかり――。
「もうすぐ冬が来ちゃうでしょ? そしたら、ナイトパークを開くのもまた厳しくなっちゃう。だから、このタイミングが今年のラストチャンスだと思う。……で、みんなならオブリビオンの目論みをぶっ潰してくれるって、俺、信じてるから!」
 明るい声と前向きな言葉に背を押された猟兵たちが誘われるのは、サイキックハーツ世界の長野県佐久市。
 時刻は夕方。ちょうど西に聳える蓼科山に日が落ちたところ。
 僅かに副風の冷たさに目を細めた彼らの目の前に広がるのは、ひっそりと静まり返った史跡・龍岡城址であった。




第3章 ボス戦 『『千の夜を越える少女』』

POW   :    桜の下には、死体が埋まっているらしい
【切り裂けた傷口から噴き出す星屑に光 】を灯して怪談を語り終えるまでの間、怪談の怖さに応じ強化される、【鋼鉄製の桜の花びらを飛ばして戦う】で戦う【『狂櫻の生贄になった少女』の都市伝説】が召喚される。
SPD   :    うさぎは寂しいと、死んでしまうらしい
【『双子のうさぎ』の都市伝説 】から高威力の【鋭利な星屑の散弾】を放ち、レベルm半径内の【敵で】ある者全員にダメージを与える。
WIZ   :    悪魔は、天使の姿をしているらしい
【機械仕掛けの翼の羽撃き 】で攻撃する。命中すると【星屑の瞬き】を纏い、レベル分間[機械仕掛けの翼の羽撃き ]の威力と切断力が上昇する。

イラスト:柴崎晴

👑11
🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠浅間・千星です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 わたしたちはただ、また、学校の怪談が語られる日がくることを待っていただけなの。

 紫色の靄が晴れて消えゆく可憐な少女たちの声に変わり、聴こえてきたのは星の音。
 まるでウィンドチャイムを揺らすかのごとく響くささやかな歌は、やがて落ち着いた少女の声に変わる。
 
 だからわたしはキミたちを願いを叶えるために、ここ、旧田口小学校……龍岡城五稜郭に隠された『グローバルジャスティス』の遺産を使おうと思ったんだ。

 *

「だって、他にもたくさんいるからね。思い出されなくなってしまった都市伝説たちは」
 金銀砂子の瞬きを纏いながら猟兵たちの前に姿を表したのは、機械仕掛けの翼を持った少女型のオブリビオン。
 四季色の髪に星を飾り、和洋折衷のドレスをまとったその少女は、目の前に集う猟兵たちを鋭い眼差しで見据えると、ひとつ重くため息をついた。
 先ほどの口ぶりからおそらく彼女は、『誰か』や『何か』を待ち続ける都市伝説を生み出したり呼び寄せたりするタタリガミ。
 そして、自身が生み出したり呼び寄せた都市伝説が抱く『心細さ』や『憤り』などの負の感情を利用し、目的を果たすことを目的としているのであろう。
 だけど、閉城以降も小学校として地域の人々から愛され、公園として整備されて以降はこの地を訪れる人々を魅了するこの龍岡城五稜郭を、みすみす|オブリビオン《ダークネス》の拠点として利用させるわけにはいかない。
 対してタタリガミは、気の強そうな瞳に少しの憂いを帯びながら、こう言う。
「……わたしがキミたち猟兵の前に引き摺り出されたと言うことは、わたしの負けなのだろう。……いいよ? やり合おうか」
有城・雄哉
【POW】
アドリブ連携大歓迎

君だね…さっきの都市伝説が言及していた『星様』は
…顔とパペットに物凄く見覚えがあるけど、おそらく真の姿がオブリビオン化しているのだろう
とにかく、この場は明け渡してもらうよ

『狂櫻の生贄になった少女』の都市伝説を召喚されると、1対2になるから厳しいな
できれば、斬り裂けた傷口から噴き出す星屑に光が灯される前に吹き飛ばしたい
星屑が噴き出し始めたら「ダッシュ」で接敵し
「グラップル」+指定UCの拳で星屑を散らしながら星様を殴り飛ばす!

もし都市伝説を召喚されてしまったら
バトルオーラを全身に纏って「オーラ防御」し、少しでも桜の花びらのダメージを軽減しながら、都市伝説から倒すよ



 寒風が山間に吹き流れ、一層クリアに見える星空の下。
「君だね……さっきの都市伝説が言及していた『星様』は」
 有城・雄哉(蒼穹の守護者・f43828)は、目前に現れたタタリガミ――『千の夜を超える少女』を見据えて眉間にシワを寄せた。
 なぜなら、その顔つきと傍らにいるパペットに、見覚えがありすぎたからだ。
 このタタリガミは、とある猟兵――元エクスブレインである人物の、猟兵としての真の姿。
 その真の姿がオブリビオン化して、この事件を引き起こしたのだろう。
 ならば、躊躇はない。
「とにかく、この場は明け渡してもらうよ」
 雄哉が拳を強く握り込み力を溜めると、『千の夜を超える少女』もまた、右手の甲から星々の煌めきを溢れさせる。
「わかってるよ。どうせお前たち猟兵の勝ちだってことも、わたしの目論見もここまでだってことも。――だが、徹底的に抗ってみせる! そうだろ? 『狂櫻の生贄になった少女』!」
 その言葉に応えるように、隣にゆらりと召喚されたのは、白装束に身を包んだ可憐な乙女。
 しかしその可憐さは一瞬――朽ちゆく肌ごと鋼鉄製の桜の花びらを雄哉へ飛ばしてくる。
 ――だが。
 雄哉は全身にバトルオーラを纏い、砂地を駆け出した。
 鋼鉄製の花びらが身体に裂傷を刻む感覚はある。だがそれをオーラ防御で軽減しながら、トップスピードで少女たちの目前へと迫る。
「――っ!」
『千の夜を超える少女』が息を呑んだ気配を感じながら、まず朽ちゆく少女の都市伝説を、固く握りし拳で殴り灼滅する。
 勢いのまま『千の夜を超える少女』の襟首を掴み、激減した命中力を補う。
 本人を殴ることに抵抗はある。しかし、相手はオブリビオン。容赦は無用だ。
「――歴史あるこの場所を『ダークネス強化改造施設』の拠点になんか、させない!!」
 ありったけの想いを込めた拳が、その腹へと叩き込まれた。

大成功 🔵​🔵​🔵​