これまで猟兵達はメガコーポ傘下企業の違法施設や秘密工場を多数破壊してきた訳だが、それによる被害が大きくなってきた事をメガコーポ側も無視出来なくなってきたのか、違法労働施設を巧妙に隠蔽し余計な邪魔が入らない環境で低賃金労働者に奴隷労働を強いるようになってきていると言う。
「地下工場の詳しい所在は特定出来なかったけど、脱走者の逃走ルートは予知で確認出来たわ。まずはその人を助けて話を聞いて、地下工場の場所がどこにあるかを突き止めて」
「隠蔽された奴隷工場はここ以外にも多数存在しているから、今回の件は氷山の一角でしかないのかもしれないけれど……それでも、メガコーポに打撃を与える重要なミッションになるわ。みんな、お願いね」
メガコーポに搾取される罪無き労働者を救うべく、猟兵達は脱走者の救助へと急ぎ向かうのであった。
NS
はいどうも、|NS《えぬえす》でございます。
ビブリオラビリンスが来ましたが、それはまたいずれ…。
今回はサイバーザナドゥです、どうぞよろしくお願いします。
●目的
メガコーポのミカド・ザイバツ傘下企業であるタナカ・トーフ・コーポレイションの地下奴隷工場から脱走した者を救助した後、工場もろとも会社を叩き潰す。
本シナリオは三章構成です。
第一章は集団戦。脱走者を始末せんとするシェルタードを排除する。
第二章も集団戦。地下奴隷工場に常駐しているオブリビオンを殲滅する。
第三章はボス戦。地下奴隷工場のボスを倒し、工場を叩き潰す。
……以上の構成となっております。
各章の状況は導入部で説明しますので、プレイングを送る際にはその辺りをよくご確認の上でよろしくお願いします。
●ご注意
プレイングの受付は『プレイング受付中』のタグが付いてから、或いはタグの『指定した日時』に受付開始となります。
プレイングをお送りする際にはそれ以降でお願いします。
リプレイは早めのお返しを目標に、遅くとも失効までには必ずお返しする方針でやっていきます。
もしプレイングの数がキャパを超えそうな場合、早めに受付を締め切ります。
その他にもプレイングの受付を〆切る際にはタグに〆切の日程を入れますので、そちらもご確認下さい。
また、受付〆切後にプレイングが来た場合、申し訳ありませんが不採用とさせていただきます事を予めご了承下さい。
それでは脱走者を助け、『地獄の奴隷工場』を叩き潰して下さい。
第1章 集団戦
『シェルタード』
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POW : AA-77『ヴァージンロード』
自身が戦闘不能となる事で、【内蔵ワイヤーを射出、拘束した】敵1体に大ダメージを与える。【正気をキックさせられた生体脳が命乞い】を語ると更にダメージ増。
SPD : MIM-22『嫁入り道具』
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【マイクロミサイルポッド】から【無数の自動追尾ミサイル】を放つ。
WIZ : BW-5-IB『お手玉』
【脳波コントロール】によって、自身の装備する【追従型殺人ドローン編隊】を遠隔操作(限界距離はレベルの二乗m)しながら、自身も行動できる。
イラスト:key-chang
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●チェイサー・インターセプト
郊外にある地下工場から脱走に成功した男は疲れた体に鞭を打ち、都市部へ向けて走り出していた。
今頃は自分が脱走した事に向こうも気付くはず。
急がなければ追手を差し向けられるに違いない。
「タナカ・トーフは暗黒メガコーポだった事にもっと早く気付くべきだったんだ……一刻も早く工場内で見た事を全て暴露しなければ! そのためにもまずは身の安全を確保……」
「脱走者発見、脱走者発見」
走り続ける男の背後から突然、機械的合成音声が向けられると同時にサーチライトに姿を照らされる。
(そんな、もう追手がやってきたのか!?)
想定よりもかなり早い追跡者の到来に、男は絶望するしかなかった。
「労働契約項目11-4、契約期間中の職務放棄はいかなる理由があっても許されません。速やかに工場へお戻り下さい。なお、本警告から10秒以内に工場へ戻る意思が無かった場合は職務放棄とみなし、弊社機密保持のため抹殺します」
追手である非人道的殺戮兵器『シェルタード』が淡々と最後通告を男に伝える。
このまま大人しく戻ったとしても、脱走を咎められて拷問を受ける事は間違いない。
であれば、このまま逃走を続けるか?
……否、こんな状況で逃げられる訳がない。
どちらに転んでも死は避けられないだろう。
(クソ、これまでなのか……あんなとこでこれ以上働いたら身が持たない、だから脱走しようって決めたのに……)
せめてこんな時に誰かが助けに来てくれれば。
そんなありもしない事を考えるが、その願いが現実の物になる事に彼はまだ気付いていなかった。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
確かに、急いだ方が良さそうですねぇ。
『FAS』で飛行して侵入し『FLS』で全『祭器』を召喚、『FPS』で敷地内の情報と追手の動きから脱走者さんの捜索を。
無事発見出来ましたら、まずは『FMS』のバリアで脱走者さんを保護、負傷等が有れば『FQS』の治癒も重ねまして。
『刀』を抜き【剴畺】を発動、『斬撃結界』を形成しますねぇ。
「万象を斬る」この結界であれば、追手の金属の体も問題無く[切断]出来ますし、破壊時に射出される『内臓ワイヤー』も命中前に[カウンター]で斬り捨てることが可能ですぅ。
必要な個体がいた場合は『FRS』の[砲撃]で[追撃]しつつ、脱走者さんにお話を伺いますねぇ。
●スラッシュ・マーダーウエポン
「さて、これは急いだ方が良さそうですねぇ」
ゲートを抜け、サイバーザナドゥへと降り立った夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は『FAS』で飛行し、『FLS』で全『祭器』を召喚、『FPS』で周囲の情報と追手の動きから脱走者の捜索を行う。
都市部から離れた郊外にあるこのエリアは周囲に障害物となる物は少なく、脱走者が身を隠す場所もほとんどない事から、保護すべき存在を発見出来たのは早かった。
脱走者の男に向けてサーチライトを当てるシェルタードの群れは、まるで獲物を追い詰めた猛獣のようにも見える。
この状況、急がなければ彼の命が危ういのは言うまでもない。
「見つけましたぁ。と、まずは保護を優先ですねぇ」
るこるは真っ先に脱走者に向けて『FMS』を飛ばすとバリアを展開して保護し、念のためにと『FQS』で治療を重ねて万全の体勢を用意する。
「うわっ!? な、なんだ!?」
突然何かが自分の周囲を固めてバリアを展開し、更には勤務中或いは脱走時に負ったであろう傷が回復していく様に脱走者は一体何事かと言った反応を見せる。
これにはシェルタードの群れも異常反応として処理し、謎の物体が飛んできた方向へと機体を向けてみると、そこには刀を抜いた女性の姿が。
向こうは武器を手にしている事から敵対反応であると瞬時に判断したシェルタードが、全身のセンサーの色を赤く染めると戦闘体勢へと移行する。
「こちらに気付いてくれたようですねぇ。それでは、追手の排除といきましょう」
刀を構えたるこるは『|豊乳女神の加護・剴畺《チチガミサマノカゴ・センサイノホウチ》』を発動すると、万象を斬る『斬撃結界』を形成。
何も知らず、るこるに攻撃を仕掛けようと高速で接近してきたシェルタードの一機を一閃すると、金属の機体が豆腐を切るかのように易々と切断された。
そのまま爆散する直前、切断されたシェルタードは内蔵ワイヤーを射出、やられる前にるこるを拘束せんとする。
「ふっ……!」
だが、そんな攻撃はお見通しだと言わんばかりにカウンターでワイヤーをスパッと斬り捨てると、最後の一撃をお見舞いしようと目論んだシェルタードが爆散した。
「あっ、えっ……!? あの人、助けてくれるって言うのか……?」
なおもシェルタードの群れを相手に難なく立ち回るるこるの姿を見て、脱走者は『自分は夢でも見ているのか?』と錯覚する。
最早逃げ場も無く、このまま追手に始末される覚悟をしていただけに、まさか助けが来るなど夢にも思わなかっただろう。
「危険、危険。敵性反応の戦闘能力は未知数」
「予定を変更。脱走者を緊急で処分します」
その一方でシェルタードの群れは不利を悟ったか、本来の任務を遂行せんと急速反転し脱走者に向け高速で移動をするのだったが……
「させませんよぉ」
その万一の事態も想定していたか、るこるは『FRS』の砲撃を放つとシェルタードを撃墜し、事無きを得る。
「大丈夫ですかぁ?」
その直後、素早くるこるは脱走者の元へ移動し無事かどうかを尋ねる。
「あ、あぁ……なんとか」
「敵さんを片付けたら詳しくお話を聞かせてもらいますので、もう少し待っていて下さいねぇ」
脱走者にそう告げ、るこるは再びシェルタード迎撃へと戻っていく。
その様子を見た彼は『もしかしたら助かるかもしれない』と、胸に希望が湧き上がるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
暗都・魎夜
【心情】
ミカド・ザイバツ……何度か名前聞いた記憶があるが、マジにろくなことしてねえな
まあ、この世界の企業にどうこう説教垂れるような立場でもねえけどさ
ただ、どんな理由があろうと、殺しまでは看過できねえな
【戦闘】
「こういう時はやっぱ、『そこまでだ!』って登場するのがお約束だよな」
「(脱走者に)ひとまずはあんたの味方だ、安心してくれ」
戦闘開始したら、「天候操作」を行い、霧を張り、UCを展開
この状況だたら、脱走した奴を狙うのも難しいだろ
名前のセンスは大したもんだが、それじゃ俺には勝てないぜ
それに、「原初の霧」さえ張っちまえば、あいつらの攻撃は封じられる
後は「斬撃波」「電撃」で鴨撃ちって奴だな
●ミスト・トラップ
「ミカド・ザイバツ……何度か名前聞いた記憶があるが、マジにろくなことしてねえな。まあ、この世界の企業にどうこう説教垂れるような立場でもねえけどさ」
ゲートから出て脱走者の下へと急ぐ暗都・魎夜(全てを壊し全てを繋ぐ・f35256)が一人呟く。
この世界のメガコーポに真っ当な企業は存在せず、どの会社も日夜悪行に励みながら一般市民を苦しめている。
今回の件もその一つだ。
「ただ、どんな理由があろうと、殺しまでは看過できねえな」
いくら劣悪な環境から逃げ出したとは言えど、脱走者を処分するのはいくらなんでもやりすぎである。
魎夜は脱走者を救助すべく、全速力で真っ直ぐ進むとシェルタードの群れに追い詰められた人影が見えてきた。
「よし、見つけた! こういう時はやっぱ、『そこまでだ!』って登場するのがお約束だよな」
迷う事なく魎夜はシェルタードとの間に割って入ると、早速叫んだ。
「そこまでだ!」
突然の乱入者にシェルタードと脱走者が双方とも固まる。
……あれは一体誰だ? どちらもそう思ったに違いない。
「えっ? ……ア、アンタは一体」
「ひとまずはあんたの味方だ、安心してくれ」
脱走者の問いに魎夜が後ろを向いて答えると、男は安堵したような表情を一瞬見せるも、無数の非人道的殺戮兵器に追い詰められている状況は変わらない事を認識し、本当に大丈夫なのだろうかと不安が隠せない様子だ。
「よってたかって逃げ出した奴を殺そうってのは穏やかじゃねえな。けど俺が来たからには、そうはさせねえぜ」
「……抹殺対象一体追加。各機は戦闘態勢に移行、速やかに排除せよ」
「戦闘態勢に移行。お手玉を開始」
目の前に立ちはだかる魎夜を敵と認定したか、シェルタードの群れが全身を赤く光らせて戦闘体勢に移行。
機体から追従型殺人ドローン編隊を放出すると、周囲に漂わせる。
「お手玉、ね。名前のセンスは大したもんだが、それじゃ俺には勝てないぜ」
数で勝るシェルタードの群れを前に、魎夜がニヤリと笑みを浮かべると天候操作で霧を発生させる。
相手の視界を奪おうと言う企みなのだろうか。
「霧発生を確認。センサー切り替え」
「赤外線カメラ起動」
だがそんな物は通用しないとシェルタードがセンサーを切り替え、霧の中の魎夜と脱走者の姿を映し出す。
後はこのままドローンによる攻撃を仕掛ければ終わり、向こうはそう考えていたのだろうが……
「『原初の霧』の前でまともに戦うことが出来るなんて思うなよ?」
そこへ魎夜は『|魔蝕の霧《マショクノキリ》』を展開すると、世界を拒絶し歪める原初の霧がシェルタードの武装をドローンも含め、全て封じてしまう。
「エラー発生、エラー発生。全武装オフライン、原因を調査中」
「原因調査……内容不明、不明」
武装を封じられたシェルタードは突然のエラー発生による赤い画面に視界が埋め尽くされてパニックに陥り、最早戦闘どころの話ではないようだ。
「さすがに攻撃が出来なければいい的だな。それじゃ遠慮なく落とさせてもらうぜ」
こうなれば後は楽勝だとばかりに魎夜は斬撃波でシェルタードを真っ二つに両断し、電撃で内部機器を焼き切る事で次々とスクラップに変えていく。
向こうからすれば、訳も分からず破壊されているような物であろう。
「あちこちから爆発音……一体何が起きてるんだ……?」
霧の中で身を屈め、事が収まるのを待っている脱走者。
……一つ確かなのは、追手の数は確実に減っていると言う事である。
大成功
🔵🔵🔵
アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPD等クリアしやすい能力を使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使います。
主に銃撃UCやヴァリアブル~をメインに使います。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
相手が巨大な敵またはキャバリアの場合は、こちらもキャバリアに騎乗して戦います。
戦いにも慣れてきて、同じ猟兵には親しみを覚え始めました。
息を合わせて攻撃したり、庇うようなこともします。
特に女性は家族の事もあり、守ろうとする意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。
●シュート・ザ・チェイサー
「10秒経過、返答無し。弊社機密保持のため、抹殺」
脱走者に最終宣告を言い終える前、突然の閃光がシェルタードを貫くと急所を撃ち抜かれたのか派手に爆散した。
予期せぬ方向からの奇襲攻撃に、脱走者を追い詰めていた他のシェルタードの群れが一斉に攻撃の飛んできた方向へと向き直ると、そこにはブラスターを構えた一人の男の姿が。
「間に合ったようだな……」
愛銃『ブルーブラスター』を構えた状態でアス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)が呟く。
今し方、シェルタードは脱走者を処分する寸前であったため、実際危ないところであったのは事実だ。
「当機への攻撃を確認も敵性存在と認定。数、1」
「直ちに迎撃及び抹殺を開始します」
ピピピ、と電子音に混じった合成音声ボイスが放たれると、シェルタードがアスに狙いを変え、機体が赤く光る。
戦闘体勢に移行した事を示す状態だ。
「そうだ、狙うなら俺を狙え。もっとも、そう簡単にやられるつもりはないがな……」
狙いが変わった事で、脱走者の身の安全はひとまず確保出来た事に軽く安堵しつつも、アスは油断ならぬ表情でシェルタードの群れに睨む。
「ターゲット・ロックオン、嫁入り道具を発射」
「飽和攻撃で抹殺を開始」
まず先に動き出したのはシェルタードであった。
アスをロックオンすると同時に機体からマイクロミサイルポッドを展開するとMIM-22『嫁入り道具』を一斉射する。
「来たか、撃ち落とす……!」
白煙で軌跡を描きながら飛来する無数の自動追尾ミサイルを前に、アスはもう一つのブルーブラスターを抜くと『クイックドロウ』で弾幕を張りミサイルを迎撃する。
ブラスターから発射される光線が銃口からシャワーめいて拡散すると、彼に向けて放たれたミサイルが空中で撃ち落とされ、次々と爆発。
周囲が硝煙に包まれる。
「ミサイル全弾撃墜を確認。ターゲットの戦闘力、大」
「緊急リロード開始、第二射まで残り……」
当然この状況は相手側も把握していたのか、アスの戦闘力の高さを再認識せざるを得なかったようだ。
これを受けてすぐさまミサイルの再装填を始めるが、次の瞬間……硝煙を光線が貫き、シェルタードがまたしても撃ち抜かれ爆散した。
「迂闊な。足を止めているからそうなる……」
硝煙の中からアスが飛び出てくると更にブラスターを放ち、隙を見せているシェルタードを容赦なく撃ち落としていく。
慌てて他のシェルタードがリロードまでの時間を稼ごうと一時的にアスから距離を取ろうとするが、全ては遅すぎた。
「判断が遅い」
逃げようとする敵の背に向け、アスはブラスターを放つと撃墜する。
相手は無人兵器であるが故、情け容赦は一切無用だ。
「敵の数はまだいるようだな……だが、そう時間もかからない内に終えてみせる」
たった一人の脱走者に相当な数の無人兵器を送り込んできた事に、アスは『そこまでする必要はあるのか?』と思いつつも、シェルタードを更に撃墜せんとブラスターを構えるのであった。
成功
🔵🔵🔴
枯林・さらち
世界が違っても、他人を虐げ悦に浸る者がいるのは変わらないのか。
この世界の暗黒メガコーポとやらから、激しいイキりの気配を感じる。
速やかに排除し、少しでも静穏な世界に近づけなければならない。
……思索はここまで、今は行動の時ね。
情報も必要だけど、何よりあの脱走者の無事が一番大事だもの。
疾く確実に、追っ手を排除するわ。
|何処からかイグノートゥスカードを取り出し《武器を隠す》て【虚孔】発動。
|己の生命力から練り上げた「黒き力の奔流」で戦場全体を満たして逃げ場無く敵を蹂躙し、敵の動力源も放つミサイルの燃料も纏めて「活力(体温・燃料・電力等)漏出」させ倒していく《生命力変換・黒の力・蹂躙・捕食・範囲攻撃》。
●パワー・オブ・ブラック
(世界が違っても、他人を虐げ悦に浸る者がいるのは変わらないのか)
サイバーザナドゥの世界へ足を踏み入れた枯林・さらち(|産まれざるモノ《ノンナートゥス》・f45685)は自身が激しく嫌う『イキり』の気配を感じていた。
どこの世界であっても、やはり悪は蔓延る物なのだろうか。
(速やかに排除し、少しでも静穏な世界に近づけなければならない)
その出自から過去の記憶はなくとも、さらちのやるべき事は分かっている。
他人を虐げ悦に浸る……即ち『イキる』連中を完膚なきまでに叩き潰す。
ただそれだけだ。
「……思索はここまで、今は行動の時ね」
情報は必要だが、何よりも今は脱走者の身の安全の確保が最優先。
疾く確実に、追っ手を排除しなければ。
さらちは走り出す。
ブリーフィングによれば、ゲートからそう遠くない場所で脱走者が追手に追い付かれてしまうとの事だ。
「……いた。たった一人にあれだけの数で……気に入らないを通り越して反吐が出るわね」
救助対象はすぐに見つかった。
視線の先には追手……シェルタード複数のサーチライトに照らされ、身動きが取れない脱走者の姿があった。
弱者に対するその姿勢は、彼女が嫌う『イキり』のそれに間違いあるまい。
「そこまでよ」
静かな怒りを隠す事なく、さらちがシェルタードの群れと脱走者の間に割って入る。
突然の乱入者にシェルタードは瞬時に彼女を敵と認識。
機体を赤く光らせ威嚇するが、当然そんな物に怯むさらちではない。
「ア、アンタは一体……追手、じゃないのか……?」
「……安心して、あなたを助けに来た者よ」
脱走者の問いに、さらちは振り返る事なく答えると、何処からかイグノートゥスカード……否、ノンナートゥスカードを取り出す。
制御に失敗すると周囲の生命力を無差別に食い荒らす危険なカードだ。
「今の私なら、この力も制御できる」
さらちがぽつりと呟くと『|虚孔《ヴォイド》』を発動。
その途端、ノンナートゥスカードから己の生命力から練り上げた『黒き力の奔流』で戦場全体を埋め尽くす。
シェルタードはこれを危険な物だと判断したのか、高速で距離を取らんとする。
だが、黒き力の奔流に僅かでも触れた事で装甲が剥がれ、内部が露出。
剥き出しの状態となったところへ更なるダメージが入り、致命的なダメージを与えていく。
「ダメージ危険域。急速反撃を開始」
「ターゲットロックオン、一斉射」
それでもせめて一矢報いようとしたか、シェルタードの群れは最後の力を振り絞るかのように自動追尾ミサイルを発射。
この最後の悪あがきで、せめてさらちと脱走者だけでも始末しようと企んだのだろうが、やはり無駄であった。
戦場全体を埋め尽くす黒き力の奔流はミサイルであっても等しく本体にダメージを与え、軋んだ部分から燃料が漏れるとそのまま発射炎に引火し、次々と誘爆。
そしてシェルタードは損傷著しい事あってか力尽き、与えられた任務をこなす事も出来ないままに次々と落ちていった。
「ふぅ……何とかなったようね。……怪我はない?」
さらちは物言わぬ残骸となったシェルタードの群れを一瞥すると、振り返って脱走者に尋ねる。
「あ、あぁ……俺、本当に助かったんだよな……? 夢じゃないよな?」
脱走者は未だこの状況が信じられない様子で目を白黒させる。
見たところ工場内で出来たであろう小さな傷はあるようだが、それ以外に目立った外傷はなさそうだ。
これなら話を聞く分には特に問題もないだろう。
「さて、それじゃあ色々聞かせてもらおうかしら? ……地下工場で何があったかを」
さらちは脱走者にこれまでの事を尋ねる。
……その話は彼女の怒りに更なる火を付ける事となるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『リアニメイト社・兵隊向け汎用クローンY』
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POW : 私が、殺られたようだな
自身が戦闘で瀕死になると【爆発四散し、別のクローン体】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD : これが、私の仕事だ
【軽機関銃や長ドス】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : 後は、他の私に任せよう
自分の体を【爆発四散】させる攻撃で、近接範囲内の全員にダメージと【麻痺毒】の状態異常を与える。
イラスト:滄。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●イントゥ・ザ・スレイブ・ファクトリー
脱走者の身の安全を確保した猟兵達は、彼から詳しい話を聞く事が出来た。
……それは地下工場での地獄のような環境や、市場に出回っている激安トーフに違法薬物が混入されていると言う事実、更にはカロウシした労働者が工場内のいずこかへ連れていかれるなど、思い出すだけでも身の毛がよだつような実情ばかりであった。
一行は脱走者の頼み……まだ地下工場で強制労働を強いられている者達を助け、工場を叩き潰して欲しいと言う願いを託され、彼が出てきた地下工場への階段のある場所へと向かっていった。
猟兵達は地下へ通ずる階段を下っていくと、工場への入口(話によれば非常口との事)へと辿り着く。
周囲に警戒しつつ慎重にドアを開けると、そこは地下搬入口であった。
ここから生産した商品を地上へ向けて出荷するのであろう。
そして、そこには……
「……む? 誰だ?」
「どうやら工場従業員ではない、となれば侵入者か」
「一体どこから迷い込んだかは知らないが、ここに入られた以上、生かしては帰さん」
無感情で淡々と呟く工場警備員……リアニメイト社・兵隊向け汎用クローンYが一斉に武器を向ける。
脱走者の話では、『奴らは恐ろしいほどに統制が取れていて、決まった時間に決まった行動を行う、まるで人間ではないマシーンのような連中だった』との事であったが、その話は間違っていなかったようだ。
このクローンYは与えられた任務……工場内の警備と監視を遂行するため、人格すらも最低限の状態で調整された、いわゆる使い捨ての存在である。
安く使える警備員と言う事で、ミカドが発注したと考えるのが妥当だろう。
地下奴隷工場を叩き潰すには、まずは奴らを倒すのが先決だ。
数に物を言わせた戦術では猟兵に勝てない事をたっぷりと教えてやるとしよう。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
無事発見、ということで良さそうですねぇ。
それでは、始めましょう。
『FAS』で飛行、召喚済の『FPS』で敵方の配置と奥の情報を調べまして。『FLS』の空間歪曲と『FMS』のバリアで通常射撃を遮断、【冩崐彈】を発動し『渾沌波動弾』による[範囲攻撃]を行いますねぇ。
急所を貫いて『即死』させれば『別のクローン体』は呼べませんし、今回は殲滅戦である以上「内部の増援を呼ばせて纏めて叩き潰す」のも有効である以上、『瀕死』で召喚されても「継続放射」で「召喚直後に潰せる状態」にしてしまえば問題有りません。
更に『FRS』『FSS』の[砲撃]による[追撃]も重ねて、一気に叩いて参りますねぇ。
●キル・ザ・ワンショット
クローンYが侵入者……猟兵に気付くと、これから戦場となる搬入口エリアの奥の自動扉から他のクローンYがゾロゾロと出てくる。
奴らは意識が統一されているのか、行動も早いようだ。
「出てきましたか。それにしても、かなりの数ですねぇ」
るこるは現れたクローンYの群れを見やる。
その威圧的な外見や殺傷力のある武器をチラつかせ、数をもって労働者に恐怖を与えようと言うのがこの工場のやり方なのだろう。
脱走者から聞いた話では、仕事でミスをした者に対してクローンYが見せしめとして無感情に拷問を行っていたのを何度か目にしたそうだ。
「さて、始めるとしましょう」
ならばやるべき事は一つ。
クローンYを残さず駆逐し、労働者を解放するだけだ。
るこるは『FAS』で飛行すると、召喚済の『FPS』で敵の配置と奥の情報をチェックする。
相手が空中に浮かび上がったのを見たクローンYは軽機関銃の銃口を一斉に向けると、そのまま発砲。
激しい銃撃音が搬入口エリアに響く。
「っと、激しい歓迎ですねぇ。……ふむ、構造は複雑に見えて基本的には一本道ですか」
飛んできた銃弾に対し、るこるは『FLS』の空間歪曲と『FMS』のバリアで通常射撃を遮断しつつ、施設内情報を素早く確認する。
次いで敵の配置に目を向けると、整然と隊列を組んでいるのが見えた。
意識が統一されているためなのだろうか。
「ここまで動きが統一されていると言うのも不気味ですが、それが命取りですぅ」
激しい銃弾の嵐を遮断しつつ、るこるは『|豊乳女神の加護・冩崐彈《チチガミサマノカゴ・チュウソウセシコントンノナミ》』で渾沌波動弾を撃つ。
放たれた渾沌波動弾がクローンYに向けて着弾すると、範囲内にいた群れが急所を突かれて即死し、ごっそりと消滅する。
本来であれば瀕死になると爆発四散し、別のクローン体を召喚する事で倒しても倒しても数が減らないと言う戦法が奴らの持ち味だが、このようにして即死してしまえばクローン体を召喚する事は不可能だ。
これで敵の数を減らしていこうと言うのがるこるの狙いのようである。
「まとめてやられた? 厄介な」
「今、増援を呼んだ。数で押しきれ」
「油断するな、この侵入者は出来るぞ」
仲間達がやられても淡々とした口調のまま、クローンYが更なる抵抗を続ける。
その直後に別の自動扉から増援が駆け付けるも、るこるは増援が現れたところへ渾沌波動弾を放ち、まとめて叩き潰すリスキル戦法で対抗。
そんな中で運良く瀕死状態で生き延びた個体が爆発四散し、別のクローン体を召喚するも継続放射で召喚直後に潰すなどして、数を戻す事を阻止していく。
「まだまだ数はいるようですが、地道に叩いていけばいずれ弾切れですぅ。……それにしても、一体どこにこれだけの数が隠れているんでしょうかねぇ?」
更に『FRS』と『FSS』の砲撃による追撃も重ね、クローンYを潰す中でるこるはふとした疑問を口にする。
さすがに無尽蔵に出てくると言う事はないだろうが、施設内のどこかで奴らがすし詰め状態で待機していたと見るのが妥当か。
……何にしても、今はひたすら倒し続ける以外に道はない。
るこるは気を抜かず、クローンYの駆逐を続けるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
暗都・魎夜
【心情】
話を聞くに改めてろくでもねえって言うか
俺の世界、色々と問題抱えている訳だけど、それもまだマシな方だって思わされるぜ
【戦闘】
「おっと、早速お出ましだな。それじゃ、相手してやるぜ。かかってきな」
クローン警備員って奴か
普通に戦うとあっさり自爆するわ、別の個体呼んでくるわで、あんまし好き好んで相手をしたくはねえな
それ抜きにしたって、剣や銃での実力も大したもんだ
ここは助けを呼べないようにやらせてもらうぜ
「闇に紛れる」「地形の利用」で集中攻撃を受けないように
UCを発動して「フェイント」を織り交ぜつつ、「グラップル」による攻撃
こういうの相手にすると生命について考えることもあるが、終わってからだな
●ファスト・アズ・ライトニング
(話を聞くに改めてろくでもねえって言うか。俺の世界、色々と問題抱えている訳だけど、それもまだマシな方だって思わされるぜ)
脱走者から地下工場の実情を聞いた際、魎夜はそんな事を思う。
社会モラルは崩壊し、人権無視の強制労働が横行しているサイバーザナドゥ。
そんな中でも人々は日々を生きるために必死に生き、メガコーポに搾取されて苦しむ……それがこの世界の縮図なのだ。
(『工場内にはまだ多数の人達が残され、今も苦しんでいる。どうか彼らも助けてやってくれ』か。……ああ、やってやるさ)
魎夜は脱走者の男から言われた事を思い出しながら、地下工場へと通じる階段を駆け下りていく。
全ては力無き者を救うために。
……そして、今。
「おっと、早速お出ましだな。それじゃ、相手してやるぜ。かかってきな」
クローンYの群れと対峙する魎夜が戦闘体勢を取ると、右手をクイクイと動かして相手側を挑発する。
「「「……ザッケンナコラー!」」」
それに対する突然の怒声!
普段は無感情であるはずのクローンYが一斉に恫喝の言葉を吐き捨てると、軽機関銃を同じタイミングで発砲!!
労働者を威圧するために組まれた思考が戦闘にも転用された形だ。
「おっと!」
相手の発砲よりも一瞬早く反応した魎夜は、横に転がるような動きで障害物の裏に隠れて回避する。
すると今度は長ドスを抜き、次々と彼の元へ殺到!
思考が統一されているからこそ可能な一斉攻撃を魎夜は回避に専念する事でやり過ごす。
「話通りの統制の高さ……なるほど、これがクローン警備員って奴か」
剣や銃での実力も大したものだと感心しつつ、人型の生物である事から少しばかりやりにくさを感じる魎夜。
だが、やらねばやられるが故にここは奴らを倒さねばならない。
「ここは一人ずつ叩き潰させてもらうとするか」
クローンYからの激しい攻撃を動き回りながら避け続ける魎夜は、搬入口エリア内に均等のスペースで置かれた多数のコンテナの影に隠れるようにしながら、相手を攪乱する。
「む、隠れたか」
「だがどうせ遠くには逃げられん、ここは手分けして探すぞ」
「ならば私は向こうから回ろう」
クローンYの群れが一度解散し、隠れた魎夜を探さんと動き出す。
仮に発見出来れば、意識が統一されている事もあって数秒以内に援護に駆け付ける事は容易だ。
「どこに隠れた……?」
クローンYの一人が警戒体勢のまま武器を手にしつつ慎重に歩く。
(っと、早速来たな。仕掛けるなら……ここだ!)
そこへコンテナの影に潜んでいた魎夜が姿を現すと、不意打ちの『アビリティコンボ』を叩き込む。
その動きはまさに電光石火であり、フェイントをかけて惑わしつつ強烈な頭突きで怯ませた後、敵の内部を破壊するパンチで昏倒させつつ、締めに高速回転キックを叩き込んで首をへし折り命を刈り取った。
援護を呼ばせる暇もない速攻だ。
「まずは一人……こういうの相手にすると生命について考えることもあるが、終わってからだな」
倒した相手がクローンとは言え、魎夜は少しだけ複雑な心境になりつつもコンテナの隙間を移動しながら次の獲物が近付くのを待つ。
……そうして一人、また一人とクローンYが魎夜の奇襲攻撃で倒され、少しずつではあるがその数を減らしていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
アトシュ・スカーレット(サポート)
性格
悪ガキから少し成長したが、やっぱり戦うのは好き
大人に見られるように見た目的にも精神的にも背伸びしている
目の前で助けられる人がいるなら積極的に救おうとする
口調は「〜だな。」など男性的
戦闘
【呪詛(腐敗)】と「棘」を組み合わせ、万物を強引に腐敗させる方法をついに編み出した
前衛も後衛もやれる万能型だが、前衛の方が好き
複数の武器を同時に操ることも可能
高速戦闘も力任せの戦闘も状況に応じて使い分ける
(装備していれば)キャバリアにも対応可
光や聖属性は使えません
非戦闘
聞き耳などを駆使した情報収集を中心とする
化術で動物に化けて偵察することも
●ソーン・オブ・コラプション
「さて、ここが地下の奴隷工場か。話に聞いた通り警備は厳重だな」
グリモアベースから援軍として駆け付けたアトシュ・スカーレット(神擬の人擬・f00811)は武器を構えるクローンYの群れに視線を向ける。
今も奴隷として強制労働を強いられている人々を脱出させるには、奴らを倒す事が必要不可欠だ。
しかしながら、厳重に秘匿された地下工場と言うだけあってセキュリティは万全。
警備にあたっているクローンYの数は相当な物だ。
「こいつは少しばかり手間がかかりそうだが……やるか」
アトシュは魔剣『Tyrfing』を抜くとクローンYに対抗するかのように構える。
その次の瞬間。
「「「ザッケンナコラー!」」」
威圧的なヤクザスラングを叫ぶと同時に軽機関銃を一斉射!
派手な銃撃音が地下搬入エリアに響く。
「おっと、こいつはまた盛大な歓迎だな」
銃撃が始まる寸前、アトシュは横っ飛びで銃弾の嵐を回避すると、トーフと書かれたコンテナの影に隠れて攻撃をやり過ごす。
ここで彼は少し隠れてから反撃の機会を狙おうと考えていたが、クローンYからの銃撃は止む事がなく、その場でアトシュを釘付けに。
そこから数を生かして包囲しつつじわじわと近付き、逃げ場を無くそうと言う訳か。
「どうやら近付いてくるか。オレを追い詰めたつもりなんだろうが……」
コンテナの影に隠れるアトシュの左手から『呪いの棘』が具現化する。
呪詛と棘を組み合わせ、万物を強引に腐敗させる方法を編み出した彼ならば、この状況は打破する事は容易いようだ。
「こいつを見て驚くなよ」
そう言いアトシュは『|呪詛神の呪《シンカシタケンノウ》』を発動。
呪詛と禁呪を組み合わせた万象融解呪詛をクローンYの群れへと放つ。
その途端、無数の銃弾を吐き出していた軽機関銃が突如として腐敗。
武器としての機能が果たせなくなってしまう。
「む、武器が……?」
「私もだ。一体何が?」
「分からん。すぐに武器を持ち替え……」
これには僅かではあるが隙を見せるクローンY達。
そこへ向けてアトシュが一気に駆け出した。
「どこを見てる、オレはここだ!」
Tyrfingを振り下ろし、クローンYを一閃。
もう片手には大型拳銃に変化した『村雨』を手にし、至近距離から発砲。
数秒で三体を倒してみせる。
「「「ザッケンナコラー!!」
軽機関銃が使えないとなるや、クローンYの群れはすぐさま長ドスを抜くとアトシュに接近戦を挑む。
「今度は近接武器か。なら、それが使えなくなったのならどうかな!」
呪いの棘を武器形態に変形させ長ドスを受け止めると、刃が一瞬にして腐敗し崩壊。
そのまま返す刃でクローンYに攻撃を叩き込むと、体も腐敗して崩れ去ってしまう。
万象融解呪詛の力、実に恐るべしだ。
「まだまだ数は多いようだが、要は全部倒せばいいって訳だろ? ……さあ、来い。まとめて相手をしてやるぜ」
未だ多くの戦力が残っているクローンYに、アトシュは一切怯む事なく立ち向かうのであった。
成功
🔵🔵🔴
熊ヶ谷・咲幸(サポート)
お騒がせ☆アイドル×力持ちの女の子です。
戦闘時など、アイドル⭐︎フロンティア以外ではコンパクトを力技で【こじ開け】て変身します。そのせいかリボンが絡まるなど不完全な変身も
変身時に出現したキラキラエフェクトはしばらく物質化しており、攻撃を防いだり掴んで投げたり出来ます
がむしゃらに頑張るタイプで【怪力】による正面突破や力技がメインですが、力をコントロールできなかったり等でドジをすることもしばしば。【奇跡のドジ】でいい方向に向かうことも
マスコットのクマリンは「咲幸ちゃん、〜リン、〜だリン」みたいな感じで喋りツッコミ等サポートも兼ねます
UCは指定した物や公開されている物をどれでも使用します。
●パワー・オブ・ザンバー
「ひえぇぇぇ、なんだか怖い人がいっぱい……しかもやる気満々!? いきなりピンチだよぉ!」
ここで強制労働を強いられている人々を救うため、援軍として駆け付けた熊ヶ谷・咲幸(チアフル☆クレッシェンド・f45195)はクローンYの群れにビビっていた。
同じ顔をした、強面で威圧感のある風貌をした者達が武器を構えているのはまさに恐怖以外の何者でもないだろう。
「でも、ここまで来たからにはやるしかないリン。さあ咲幸ちゃん、変身だリン!」
初手からビビっている咲幸に、お供のマスコットである八朔の熊妖精はっさくま『フラクトクマリン』……通称クマリンが変身を促す。
「そ、そうだね! 悪い人達をやっつけなきゃ! ……変身!」
咲幸は変身アイテム『選ばれた者にしか開けないレジェンドパクト』を取り出すと、それを力ずくでこじ開け、変身する。
チアフル☆クレッシェンドへと変身した咲幸はポーズと共に決めセリフを口にする。
「掴め! 希望のへぶっ!?」
……が、プリティリボン『ドローミ』が足に絡まり、ポーズを決めようとした途端、前から盛大にずっこけた。
そう、彼女は天性のドジっ子なのだ。
もっとも、猟兵として戦う時にいつもやらかしてしまっているため、『よくある事』だったりするのだが。
「「「ナメッテンノカコラー!!」」」
しかし敵は待ってくれない。
クローンYが威圧的ヤクザスラングを吐き、長ドスを抜くと咲幸へと襲い掛かる。
「咲幸ちゃん、敵が来るリン! すぐに立ち上がって戦うリン!」
「はぅっ!? ……い、行くよ!」
クマリンから注意を受けた咲幸は急ぎ立ち上がると、チアフル☆ロッドを接近戦モードに切り替えて応戦。
長ドスを振りかざして襲い掛かるクローンYの群れに派手な立ち回りを見せる。
「とりゃぁぁぁっ!」
「ぐっ……」
ドジっ子である咲幸ではあるがその戦闘能力は侮れない物があり、数で勝るクローンYを圧倒する。
「敵は出来るようだ。後は任せる」
だが、瀕死になったクローンYがその言葉と共に自爆。
爆発四散した直後に新しい別のクローンYが召喚される。
「えっ、倒したのに増えた!? なんで!?」
「むむ、このままだと増え続けて大変な事になるリン! チアフル☆ザンバーを使うリン!」
咲幸が敵に大ダメージを与える度に新しく増え続ける事を察したクマリンがアドバイスをすると、彼女は『|チアフル☆ザンバー《カゲンシラズノヒカリノツエ》』でチアフル☆ロッドを箒サイズに変形させ、地下搬入エリアの中を縦横無尽に飛び回る。
「わわっ! ちゃんと飛んでください! スピード! スピードが!」
ハイスピードで制御が出来ない中、咲幸が必死にコントロールしつつ、クローンYを翻弄しながらチャンスを伺うと、ロッドの柄に大きな光の剣を作り出し、両手で掴むと一気に振りかざす。
「一気にまとめて……叩き斬るッ! ザンバースラッシュ☆フォルテッシモ!!」
そして必殺技の名を叫び、一閃。
巨大な光の刃に叩き斬られたクローンYは自爆する間もなく、まとめて両断されるのであった。
成功
🔵🔵🔴
マロン・ビネガー(サポート)
◎連携・アドリブ歓迎
知的好奇心旺盛で少し不思議+ひんやり系な性質の僕っ子。思考は理系寄り
戦場ルールと他者の意志は尊重する方
現地住民や先輩には「礼儀作法」で丁寧な対応を心掛ける
◆戦闘傾向
エキセントリック+トリックスター
属性魔法や精神攻撃/誘惑、地形の利用等で撹乱するタイプ
主な得物は蓬莱の玉枝orレイピア、弩
技能は主に「天候操作」、
特に雨・雪系を好む
攻撃系UCに合わせて「電撃」+「貫通攻撃」、
回復系UCに「浄化」を載せる等
勝利の為なら代償・取引系UCも躊躇いませんが
保護対象や共闘する方々を攻撃に巻き込む事は極力避けます
必要なら「結界術」等で防御、場所感知等
臨機応変に支援行動も可
後は基本お任せです
●レインボー・サンダー・フォーリング
「同じ顔をした敵がいっぱい……なんとも不気味、だね」
クローンYの群れを前に、マロン・ビネガー(くりかぼちゃ・f37213)は敵の異常さを感じ取っていた。
まるで生きているような感じがしないとでも言うべきだろうか。
「でも、ここで無理矢理働かされている人達を解放するには倒さないと、ね」
作業の監視員兼警備として多数導入されているクローンYの群れを全て倒せば、強制労働を強いられている人々の解放に大きく近付く事が出来る。
マロンは邪悪なメガコーポの尖兵を倒すためアイスレイピア『深雪六華』を抜く。
それに反応するかのようにクローンYの群れも長ドスを一斉に抜き払う。
「「「ザッケンナコラー!」」」
ヤクザスラングを吐き捨てると同時に、クローンYの群れが襲い掛かってくる。
驚くべきは連携が恐ろしいまでに正確で、こちらの死角を絶妙に突いてくる戦い方をしてくると言う事だ。
例えるならばそれぞれに目があり、広い範囲からマロンの姿や動きを視認している……とでも言えばいいだろうか。
こちらに反撃の隙を与えない、嫌らしいやり方はなかなかに厄介だ。
「これは……まともに相手をすると、一体ずつ倒すのにも手間取りそうかな?」
長ドスの斬撃や刺突攻撃を何度も受け流しつつ、マロンは反撃の一手を考える。
このまま接近戦で倒そうにも時間がかかっては体力を消費してこちらが不利だ。
そこへ奴らは付け込んで、確実に仕留めようとするに違いない。
「それなら、僕はこの手でやらせてもらうとしようかな」
マロンは天候操作で戦闘エリアである大型搬入口全体に雨を降らせる。
まるで火災が発生した時のスプリンクラーが作動したかのような状態に、一瞬だけクローンY達の足が止まる。
「放水? どこかで火災が発生したのか?」
「今確認を取る。……火災の反応はない、か」
「スプリンクラーの誤作動か?」
この一瞬の油断かクローンYにとって命取りとなった。
「降り注げ、|銀色の雨《シルバーレイン》」
マロンが左手を掲げると、『ヘヴンリィ・シルバー・ストーム』が発動し、万色の稲妻が降り注ぐ。
その内のいくつかはクローンYに直撃。
稲妻が身を焼いて絶命させるが、残りは直ちに回避行動を取らんと散開する。
「動いたら危ないよ」
そんな敵の動きに合わせ、マロンが電撃を床へと放つ。
今し方、天候操作で雨を降らせて床が濡れている事から電撃は広範囲に走り、散開したクローンYが感電。
そのまま前のめりにバタバタと倒れ込んだ。
もっとも動かなければ万色の稲妻に打たれ、逃げようと散開すればマロンの放った電撃で感電死は避けられない状況であるため、どちらにしても詰みであった事に変わりはないのだが。
仮にマロンが天候操作をしようとしたところを止めには入れば、まだ少しは生き延びられていたかもしれないが……全ては後の祭りだ。
「こんなところかな。ひとまず囚われてる人達を逃がせそうな感じだけど……」
クローンYを倒し、辺りを見渡すマロン。
まだ何か敵が潜んでいるかもしれないと警戒しているようだ。
そして彼女の予感はこの後、的中する事となる。
成功
🔵🔵🔴