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虫の王国、槍の兵士

#試練の洞窟 -the Cave of Ordeal-

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#試練の洞窟 -the Cave of Ordeal-


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●現代神秘世界日本、とある地方山間の『試練の洞窟』
「はじめまして。『探究者』の方々でらっしゃいますね。私、『試練の探究者』の案内役を務めております。静水・トヲカと申します」
 山間に突き刺さった青色の結晶体の前で、三つ編みの女性がそう名乗った。
 静水・トヲカ(透明人間の探偵助手・f44677)である。目の前に突き刺さる結晶体は「ここは人々が苦難に挑み報酬を得るアミューズメント施設『試練の洞窟』」という看板にある通り『試練の洞窟』と呼ばれる場所である。
 『試練の洞窟』は「洞窟」と称されるものの内部環境は洞窟によって異なり、今回トヲカが案内するこの洞窟は緑覆い繁る森のような様相を呈しているらしい。
「今回はこの中にいる『ドヴェルグ』という蟻型モンスターの討伐をご依頼致したく、みなさんに集まっていただきました。
 『ドヴェルグ』というのは人間と同じくらいの大きさの羽根アリの姿をしているクリーチャーです。槍を持って戦う獰猛かつ残忍なモンスターです。集団で行動する習性を持ち、洞窟内に大量発生しています」
 『試練の洞窟』の基本情報と、この洞窟の資料を渡しつつ、トヲカは集まった探究者たちに説明した。
 この洞窟は森という環境のためか、虫系モンスターが多く、通称『虫の王国』と呼ばれている。今回討伐するドヴェルグのいる階層は低階層。深層へと向かっていけば、ドヴェルグの他にも虫の姿をしたモンスターが出てくると思われる。
 『試練の探究者』の最終目標は洞窟最深層にいるボスを倒し、宝箱を開けることで、本来秘匿すべき「神秘」に相当する『試練の洞窟』を消失させることである。この『虫の王国』も例外ではない。
 ただ、低階層にいるドヴェルグは特に凶暴な上、夥しい数存在する。そのため、先の階層に進むためにもまずはドヴェルグの数を減らさなければ話にならない。
「数を減らしてほしいのはもちろんなのですが……大量の『ドヴェルグ』の中に色違いの『ドヴェルグ』が存在し、レアアイテムをドロップするようなのですよね。
 洞窟内の床や壁……今回の場合は地面の土ですかね。これらは洞窟内を満たす『マナ』で構成されています。マナは洞窟内にしかなく、マナでできたものを洞窟外に持ち出すことはできません。甲子園の土を持ち帰る~みたいなことはできないと思ってください。クリーチャーもマナで構成されており、倒したら消えます。ドヴェルグも例外ではありません。
 ですが、植物や鉱石、獲得したドロップアイテム等は持ち帰ることができます。つまり、今回の探索でドヴェルグを倒した場合、そこでドロップしたアイテムは持ち帰ることができるという寸法です」
 手に入れたアイテムは持ち帰ってかまわないという。通常のドヴェルグからもアイテムはドロップするが、色違いドヴェルグからはよりレアなアイテムがドロップする可能性がある。試練の洞窟で獲得したアイテムは今後別な試練の洞窟で活用することができるかもしれないので、積極的にドロップを狙い、ドヴェルグ討伐、及び色違いドヴェルグ探しに臨んでほしい。
「色違い色違いと話して参りましたが、そもそものドヴェルグは普通の蟻と同じく黒い体をしています。現在報告されている色違いドヴェルグは『紺碧のドヴェルグ』です。
 通常の黒いドヴェルグが大量にいますので蹴散らしつつ、紺碧のドヴェルグを探して、レアアイテムをゲットしましょう!」
 この探索に参加する「うまみ」の部分を話し終えると、トヲカは少し居住いを正し、憂えるような表情を灯した。
「洞窟内にはドヴェルグのような危険なモンスターが多種多様に存在します。それが試練の洞窟が与えてくる『試練』なのでしょう。
 ただ困難が与えられるだけではなく、洞窟の中に満ちるマナが作用してか、『マナ現象』という超常の能力が洞窟内では使えるようになります。力を使いこなすことができれば、あらゆる『試練』を乗り越えていくことができるのでしょう。
 ですが、その力を悪用する者が現れたり、力が扱いきれないのに、ドヴェルグのような凶暴な生き物に囲まれて、人死にが出てしまったら……悔いきれません、『試練の探究者』の幹部側の人間として。
 そういう思いもあって、今回のご案内を致している次第です。どうか、よろしくお願いいたします」
 そう告げると、トヲカは深々、探究者たちに頭を下げた。
 あなたたちの道行きが明るいことを、祈っています。

●虫の王国、憲兵蟻
 洞窟に入ると、早々に聞こえてくる独特な音。
「GiTGiTGiTGiTGiTGiT」
 ギチギチ、顎を鳴らし、大きな黒い軍団が槍を構えてこちらへ向かってくる。
 羽根アリであるため、飛翔も可能なドヴェルグたち。まるで先の道を埋め尽くすかのように嘘みたいな物量を誇る。
 この黒い群を蹴散らし、紺碧の個体も見つけなければならない。——そんな困難な『試練』であろうとも。
 構えられる槍、数えきれないほど集う姿、彼らのマナ現象の前兆か、吹き抜ける風。それは激戦が待つことを示すものの、その分ドロップアイテムにも期待できそうな予感をもたらした。
 さあ、開戦だ。


九JACK
 こんにちは。『試練の洞窟-The Cave of Ordeal-』へようこそ。
 マスターを務めます、九JACKです。
 皆さんには早速「試練の洞窟」へ突入して頂きます。

 当方が『試練の洞窟』で出す最初のシナリオですので、簡単に遊び方を説明させて頂きます。
 まず、『試練の洞窟』においては、ユーベルコードに相当する特殊能力を『マナ現象』と呼びます。
 マナ現象を発動するにあたり、レベルを参照する場合はプレイヤーキャラクターのレベルは実際のレベルの1/5であるものとして扱います。(少数切り捨て)
 『試練の洞窟』のプレイヤーキャラクターは「真の姿」を持ちません。(「相互乗り入れ」によってやってきた猟兵は真の姿を使ってもOKです)
 なんと、ハウスルールはこの三つのみ、他ルールは「第六猟兵」と同じなのです! お気軽に参加してみてください。
 詳しくはこちら。
 試練の洞窟-The Cave of Ordeal-
 https://www.anotherworlds06.com/coo/

 さて、今回は本編とは異なるサイドシナリオとなります。大量の集団敵『ドヴェルグ』を討伐しつつ、その中に潜む色違いドヴェルグを見つけて倒すことで、レアアイテムのドロップを狙うというシナリオです。
 ドヴェルグの使うマナ現象は以下の通り。

●ドヴェルグ
 POW:急降下攻撃
 【風】を纏い空中高く舞い上がった後、敵めがけて急降下し、[風]が尽きるまで【急降下槍大回転乱舞】で攻撃し続ける。
 SPD:風纏いの槍
 【風を纏った槍を射出すること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【槍】で攻撃する。
 WIZ:集団戦術
 事前に招集しておいた12体の【巣を同じくするドヴェルグ部隊】(レベルは自身の半分)を指揮する。ただし帰投させるまで、自身と[巣を同じくするドヴェルグ部隊]全員の反応速度が半減する。

 このシナリオ内で獲得できるアイテムはPBWアライアンス『試練の洞窟-the Cave of Ordeal-』内でのみ使える「獲得品」となります。『TW6 第六猟兵』や他のPBWアライアンスでは使えませんのでご注意下さい。
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第1章 日常 『プレイング』

POW   :    肉体や気合で挑戦できる行動

SPD   :    速さや技量で挑戦できる行動

WIZ   :    魔力や賢さで挑戦できる行動

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🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

騙者・真理
「森は虫たちの楽園であり続ける。 はたしてそうだろうか?」
全ての植物が今この時、突然変異を起こす事は有り得ない。 それは|証明不能《悪魔の証明》だ。
「ならば起こり得る。 植物は突然変異を起こし、除虫菊の性質を会得し拡散させるだろう。 |悪魔《私》が|証明し《認め》よう。」
属性は|木《植物》、現象は|自然環境の自己変質《テラフォーミング》
此時を以って、楽園は地獄へと反転する。
対策し逃げる事が遅れた虫たちを待つのは――。



●守り人でない者らへ贈る花
「GiTGiTGiTGiTGiTGiT」
 王国の兵士たち。優秀なのであろう蟻たちは、侵入者の気配を察知し、兵力を集めた。
 ドヴェルグの【集団戦術】により、無数に現れる巣を同じくする巨大羽根アリ。先程まででも十分に多かったというのに、まだ、まだ、増える。殖える。
 そんなドヴェルグの物量の前に、一人の悪魔。騙者・真理(騙り部・f39704)は笑みを浮かべたまま語る。
「森は虫たちの楽園であり続ける。はたしてそうだろうか?」
「GiTGiTGiT!」
 虫は問答などしない。真理も別段、返答を求めているわけではなかった。これは質問でも疑問でもなく、反語であり、反芻。
 証明できはしない事柄という証明。事実確認。
 森は、自然は、虫の楽園ではない。動物の楽園でもなければ、そこらじゅうに繁る植物の楽園ですらないのだ。それはこの洞窟の外でも変わらないこと。
 『試練の洞窟』をもたらしたのが何者であろうと、もたらされたのが何の為であろうと、此処が虫の楽園であることは証明できない。今、楽園であっても、次の瞬間には滅びている可能性が大いにあり得る。
 例えば、このように。
「ならば起こり得る。植物は突然変異を起こし、除虫菊の性質を会得し、拡散させるだろう。|悪魔《私》が|証明し《認め》よう」
 ——マナ現象【|悪魔の証明 終焉の災禍《デモンズプロバディオ・ワールドエンド》】
 悪魔が認め、引き起こすは植物の突然変異。除虫菊とは、マーガレットによく似た花。胚珠に含まれる成分には『殺虫効果』がある。人体や動物、他植物や土壌を整える生物等には害のないエコロジーな花。
 駆除するのは害虫のみ。強制的に引き起こされた|自然環境の自己変質《テラフォーミング》により、除虫菊の特徴を得ていく森の植物たち。殺虫成分『ピレトリン』を獲得した植物たちにより洞窟中の森が変容していく。
 見た目は緑豊かなまま、駆除対象にとってのみ、地獄へと。
 反応速度が落ちたことは、環境適応能力も鈍らせる。ドヴェルグたちは何の気なしに踏みしめた草花から毒を受ける形で蝕まれ、倒れた。
 何が起こったか、理解できない。理解できないまま、ばたりと倒れ、槍を取り落とし、死ぬ。マナに還る。
 地獄を作るのは真理の得手とするところ。何しろ彼女は悪魔だ。
 此処が蟻たちの楽園で在り続けないことが証明された。
 如何に数を殖やそうと、土地の質を変えられてしまえば、生きることはできない。そして、永遠に変容しないものなどない。もし、あるとしても、それが『永遠』であるという証明は『永遠』にできない。
 悪魔の証明は証明不能ゆえに、『悪魔』の名を冠するのだ。

「獲得品:[強靭なランス]を獲得」

成功 🔵​🔵​🔴​