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シャングリラ☆クライシス⑭〜宙の星は総て竜

#アイドル☆フロンティア #シャングリラ☆クライシス #第二戦線 #星壊神『プラネットブレイカー』

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#星壊神『プラネットブレイカー』


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「第二|戦線《ラウンド》がはじまったわよ!」

 猟兵たちをびしりと指さしたのは、|椿《かたし》・とおん(サイバチック☆アイドル・f45166)。「サイバチック☆アイドル |彩羽《さいばね》とおん」と名乗って活動している、ネットアイドルである。

「第一|戦線《ラウンド》はこっちの世界の雰囲気全開だったのが、一転したわ」

 とおんの言う通り、第二戦線は |偶像魔法世界《アイドル☆フロンティア》から骸の海へ渡る|光の道《アイドルロード》で繰り広げられる、|侵略神《ヴァラケウス》と|星壊神《プラネットブレイカー》を名乗る2体のドラゴン達との戦い。

「どっちもシャレにならないくらいの強敵よ」

 しかも、|星壊神《プラネットブレイカー》が今までに滅ぼして竜にしてきた星を利用して、|光の道《アイドルロード》を駆けあがる猟兵達を妨害してくるのだという。

「とおんが送り込めるのは、『ダイウルゴス』って竜の|外殻《ガワ》を被った『プラネットブレイカー』のいる所よ」

 『ダイウルゴス』。それは百の群体で一体を成す竜である。

「戦った事がある|お前ら《猟兵たち》もいるみたいだけど、|光の道《アイドルロード》に居る『ダイウルゴス』は、あくまで|外殻《ガワ》だからね」

 あくまで対峙するのは|星壊神《プラネットブレイカー》なのだと、とおんは念を押す。
 |光の道《アイドルロード》を塞ぐように立ちはだかる『ダイウルゴス』は、群体である己を用いて波状攻撃を仕掛けてくる。百体なんてわかりやすい物量ではなく、無数に。

「|光の道《アイドルロード》のおかげで骸の海に落ちる事はないから、そこは気にせずに立ち回って大丈夫。存分にやっちゃっていいわよ」

 その代わり、|星壊神《プラネットブレイカー》が放つ『ダイウルゴス』の波状攻撃に対策を立てなければ、|光の道《アイドルロード》を進むどころか、|偶像魔法世界《アイドル☆フロンティア》へ押し戻されてしまう可能性もあるだろう。

「そんなわけで、お前ら! アイツらぶん殴ってきなさい!」

 そう言って、とおんは一同を送り出すのだった。


白神 みや
 初めましてのかたは初めまして。
 そして、そうでない方はお世話になっております、または、ご無沙汰しております。レベルをあげて物理で殴る派の|白神《しらかみ》です。

 第二戦線……あらまあ、うって変わって戦闘祭り。
 連休あるから大丈夫だぜ、やるぜ白神はやるぜと言えなくはないのですが、休み明けに何があるかわからない状態。それでも、やれるとこまでやってみましょうの姿勢で参ります。倒れる時は前のめり。

●プレイングボーナス
 ダイウルゴスの波状攻撃に対処する。

●お願い
 MSページはお手数ですが必ずご一読ください。
 背後都合と戦線形式のため、プレイング受付期間が変則です。【9/13 8:31~9/14 8:29】で受付を締めます。全採用を目指しますが、締め切りの関係等でお返しすることになる可能性もあります。万が一完結に満たない場合は、追加で受付ます。
 タグに都度状況を記載しますので、宜しくお願いします。
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第1章 ボス戦 『プラネット・ダイウルゴス』

POW   :    ダイウルゴス文明軍
知性のない【文明の産物】をレベル体まで眷属化できる。弱点「【眷属の体表に現れる象徴武器】」の付与量に比例し、眷属の戦闘力が増加する。
SPD   :    機界顕現
無機物に【ダイウルゴス文明】を憑依させて【竜の角、竜の翼、竜の手足、竜の尾】を生やし、生物の様に使役する。大きい無機物ほど使役難易度は上昇する。
WIZ   :    文明侵略衝撃波『フロンティア・ライン』
【全身を構成するドラゴン】から高威力の【"文明侵略衝撃波 "】を放ち、レベルm半径内の【知性】ある者全員にダメージを与える。

イラスト:木野田永志

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

熊ヶ谷・咲幸
世界を守る為にも頑張ります!
「ダイウルゴスさん……プラネットブレイカーさんでしたっけ?がこんなにいっぱい……でも、これだけいれば攻撃を外すことはなさそうですね」
まずは【チアフル☆ザンバー】でチアフル☆ロッドを変形させ、箒のようにまたがって飛行しながら攻撃を回避しようとします。制御不能な飛行も【奇跡のドジ】で攻撃回避に役立つ?
「わわっ! 真っ直ぐ飛んでください!!」
変形したロッドを【希望の力】で光の刃を伸ばして射程無視で【怪力】での力任せにぶった斬ります!
「ここなら巻き込むものもありません!団体さんでお帰りください! ザンバースラッシュ☆フォルテッシモ!!」

連携やアドリブお任せします




 時々躓きながら|光の道《アイドルロード》を走る熊ヶ谷・咲幸(チアフル☆クレッシェンド・f45195)の前に、黒い竜の群れが立ちはだかる。

「ダイウルゴスさん……プラネットブレイカーさんでしたっけ? がこんなにいっぱい……」

 足を止めて見回せば、周囲は竜で埋め尽くされそうな程で、果たしてあれは宙の星なのか黒竜の鱗の煌めきなのか。

「娘よ。お前も|神格者《アイドル》と成りうる者か」
「|神格者《アイドル》……かどうかはわかりませんっ! でも、アイドルになりたいって頑張ってるんです!」

 咲幸がそう訴えて手にしたチアフル☆ロッドを振るって宙へと投げると、可愛らしさをそのままに、ビンク色のビームの穂をした箒へと姿を変えて咲幸の手に戻ってくる。1回取り落としかけたのは、お騒がせ☆アイドルの面目躍如というべきか。

「これだけいれば攻撃を外すことはなさそうですね!」

 そういうと咲幸は箒となったチアフル☆ロッドに跨ると、えいっ☆と気合を入れて地を蹴る。見たところそこまで力強い蹴りではなかったのだが、轟と衝撃が疾りそうな勢いで、咲幸は宙へと舞い上がる。

「わわっ! 真っ直ぐ飛んでくださーい!!」

 咲幸が行こうとした方向とはあらぬ方へとその穂のビームの軌跡を残しながら疾走するチアフル☆ロッド。
 しかも乗り手である咲幸にお構い無しの業速で飛び回る。咲幸は勿論、|ダイウルゴスたち《プラネットブレイカー》にすら、その軌道を読む事ができない為、ダイウルゴスが何体もビームの軌道に巻き込まれていく。

「スピード! スピードが!」

 アクロバティックな軌道に振り回されながらも、咲幸は必死にチアフル☆ロッドにしがみつく。ちなみに、しがみつく手の裡で、ギリギリとちょっとアイドルらしからぬ音がするのは、残念ながら気のせいではない。

「でも……ここなら巻き込むものもありません!」

 そう、お騒がせ☆ドジっ子☆アイドルが何を引き起こしても、被害にあうのは|ダイウルゴスたち《プラネットブレイカー》だけ。それならば、全力で。

「団体さんでお帰りください! ザンバースラッシュ☆フォルテッシモ!!」

 ピンク色のビームの軌跡が、流星のように黒竜の群れを切り裂いて駆け抜けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
さて……数えるのもいやになるレベルの物量で攻撃を仕掛けてくるとは…単純ながらも厄介だね数は力とは良く言ったものだ…
…となればこちらのやる事は一網打尽にすること…
…遅発連動術式【クロノス】で仕込んだ重奏強化術式【エコー】を多重起動…
…そして効果の増した【連鎖する戒めの雷】で大量のダイウルゴスをまとめて雷鎖で縛り上げるとしよう…
…縛り上げれば動きは止まる…効果範囲から逃れた者が居たとしても押し寄せようとすればどうなるか……まあろくな事にはならないよね
あちらが撃ってくる文明侵略衝撃波は術式組紐【アリアドネ】を利用した結界術で防御して…雷鎖でドンドン焼いていこうね…




「さて……数えるのもいやになるレベルの物量で攻撃を仕掛けてくるとは」

 メンカル・プルモーサ(星導の魔女・f08301)は取り囲む黒竜の群れを見つつ呟いた。

「……単純ながらも厄介だね。数は力とは良く言ったものだ。……となれば」

 半ば呆れるようにそう零すと、メンカルは肩をすくめる。
 メンカルは過去に何度か他の|過去の残滓《オブリビオン》に使役された黒竜と対峙した事がある。だからこそ、黒竜への対処には知見がある。

「ふむ。紛い物ではない|黒竜《ダイウルゴス》を知るか」
「まあね。でも、本物とか紛い物とかは関係ない。こちらのやる事は決まっているから」

 その言葉と共に、メンカルの背後で術式が魔法陣の形で起動する。|遅発連動術式《【クロノス】》を利用した、|重奏強化術式《【エコー】》の多重起動。

「『紡がれし迅雷よ、奔れ、縛れ。汝は電光、汝は縛鎖。魔女が望むは魔狼封じる天の枷』」

 起動した術式に乗せるのは、ユーべルコード『|連鎖する戒めの雷《ライトニング・チェイン》』。メンカルの詠唱により起動したそれは、雷の鎖。術式の魔法陣から幾重にも伸びる其れは、近くを取り巻く黒竜を次々に縛り上げていく。敵対行動を受ければ、反撃に転じようとするのは必然なのだが。

「押し寄せようとすればどうなるか……まあろくな事にはならないよね」

 メンカルが放った雷の鎖は、其れゆえに鎖そのものに殺傷力があるのだ。押し寄せようとした黒竜が、戒められた黒竜の鎖に触れて、ダメージを負っていく。
 その間に|術式組紐《【アリアドネ】》を利用して防御結界を組み上げたメンカルは、黒竜の攻撃を受け止めいなしていく。その間にも、雷鎖は押し寄せる黒竜を着実に灼き払っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

彼岸・そしり
戦争開始直後に猟兵になった身だが、初めての任務の相手が馬鹿でかいドラゴンとは。
アイドルとかそういう問題超えてる。

とはいえ愚痴ってても始まらん。
やれるだけやってみる。

ミニオン達と一緒に星壊神のもとを目指す。
腐蟲巣で周辺の【情報収集】、星壊神含め可能な限り多くの敵の分布を把握した処でUC発動。
濃縮した悪意と害意の塊、種族が違っても効果はある筈。
これで敵群を混乱させた隙に星壊神のもとへ。敵に取りつきミニオン達と一緒にざくざく削ってく。

ころり「ざくざく殺るぞーきゃははは♪」(爪で【引き裂き】)
ほろび「壊体し甲斐がありますね」(打撃で【爆撃】)
ひずみ「どんどん…焼き…ましょう…」(炎術で【焼却】)




 |流れ星《シューティング・スター》と共にこの星にやってきたスターフェアリーのひとりである彼岸・そしり(末代語り・f45571)。猟兵としての力を得たのは|流れ星《シューティング・スター》が捕らわれたこの戦いが始まった直後の為、これが初陣という事になるのだが。

「初めての任務の相手が馬鹿でかいドラゴンとは」

 妖精らしからぬ目つきを細めて、漏らす電子音声のような声には苦々しさが宿る。

「アイドルとかそういう問題超えてる」

 ウサギ耳を揺らしながら思わずぼやくが、既に|光の道《アイドルロード》を駆けあがり、黒竜に囲まれた状態。

「やれるだけやってみるか……」

 今のそしりには、進むしかないのだ。観念するように、索敵の為に|情報収集・解析システム《腐蟲巣》を起動する。
 周囲に浮かぶホログラムの画面に現れる情報を基にして、敵の密集地を探し出そうとする。

「|流れ星《シューティング・スター》の眷属か。|流れ星《シューティング・スター》が竜になり果てればお前達など……」
「黙れ、デカブツ」

 |星壊神《プラネットブレイカー》の言葉を遮って、ユーべルコードを起動する。
 |彼岸狂行録再演「謗」《スクリプテッド・コネクション》。そしりの記憶領域ともいえる遺文庫にある記録、その中でも|終焉《おわり》に近い記録を凝縮して引き出す。

「濃縮した悪意と害意の塊、種族が違っても効果はある筈だ」

 |引き出された記憶《毒電波》で狂乱する黒竜たちに向け駆けながら、そしりは更に|滅びた世界の記憶《彼岸ミニオン》たちを喚び出す。

「ざくざく殺るぞーきゃははは♪」
「壊体し甲斐がありますね」
「どんどん……焼き……ましょう……」

 喚び出されたミニオンは猫型、熊型、山羊型の可愛らしいぬいぐるみの姿ではあるが、何れも戦いに臆さない。むしろ好戦的といっていい言動で、そしりと共に黒竜を退けていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイチェル・ノースロップ
●SPD

OH!
一度ある事はニ度あって、ニ度ある事は三度あると言いマスガ、またまたまたダイウルゴスデース!
我々は大勢であるが故にがダイウルゴスの意味合いに変わっても言いほどの物量オブ物量デスが、|光の道《アイドルロード》を駆け上がっていくのみデース

まずは押し寄せる|大軍団《ダイウルゴス》に『手裏剣投げ』を『ソード・ミラージュ』でシューッ!!
クナイ・ダートも無機物判定で影縫い効果を与えている最中にダイウルゴス文明を憑依されてしまうデショウが…そこに間髪入れず精巧な残像分身で『ワザマエ・ギリ』をスラッシュ!

ダイウルゴスを足場にしながらそれらを繰り返して駆逐しつつ、目には目、歯に歯、数には数デース!




「OH! 一度ある事は二度あって、二度ある事は三度あると言いマスガ、またまたまたダイウルゴスデース!」

 己の周囲を取り囲んだ黒竜に、テンション高く声を上げたのはレイチェル・ノースロップ(ニンジャネーム「スワローテイル」・f16433)。過去の猟兵達の記録で幾度か目にした黒竜の姿に、思わずテンションを上げたというよりは、これが彼女の通常である。

「我々は大勢であるが故にがダイウルゴスの意味合いに変わっても言いほどの物量オブ物量デス!」
「猟兵の数が多いのは認めざるを得ない。それでも、このダイウルゴスには及ばぬと思うのだが」

 |星壊神《プラネットブレイカー》が冷静に指摘する様が、まるでレイチェルの勢いに押されているように見えるのは果たして気のせいなのか、それとも。

「さあ、|光の道《アイドルロード》を駆け上がっていくのみデース!」

 今のレイチェルにはそれは些末な事のようで、問答無用とばかりにユーべルコードを起動する。分身したレイチェルが一斉に、クナイを手裏剣として投げ放った。

「ふむ……その程度の無機物であれば」

 一旦はクナイが|光の道《アイドルロード》におちた黒竜の影に刺さりその動きを縫い留めたのだが、|黒竜の力《ダイウルゴス文明》に染められたクナイは小型の竜のような姿へと変化し、レイチェルとその分身たちへと襲い掛かる。

「それも計算のうちデース! スラーッシュ!」

 愛用のニンジャソードでクナイドラゴン諸共黒竜を一閃し、レイチェルと分身たちは次の黒竜へと其々向かっていく。

「目には目、歯に歯、数には数デース!」

 高いテンションのまま、次から次へと黒竜を倒していくレイチェルはどこか楽しそうであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

葛城・時人
相棒の陸井(f35296)と

必勝を期したんだろうね
真の強者は弱き者を狩る時でも全力って言うし
「でも目論見通りにはさせないよ」

竜だろうが神だろうが
既に幾度も打ち破っているからね
「よし、竜には龍で!時間は俺が作るから!」

通せば誰であれ血反吐を吐いて倒れそうな
激烈な攻撃の波が来る
相棒と武器を合わせた後、素早く白燐大拡散砲を射出!
相前後して高速、多重詠唱!

戦域に広がる俺のククルカンが
ダイウルゴスの波状攻撃と真っ向からぶつかる
抜けは俺自身が全力で叩く
陸井の邪魔は絶対にさせないよ
「俺を無視して通れると思うな!」

攻撃を押し返し相殺し傷を癒し
全力で凡て出し尽くす中
陸井の龍が征く!

「格の違い、見せつけてやれ!」


凶月・陸井
相棒の時人(f35294)と

此処まで全力で此方を叩き潰しにかかる
その敵の勢いに、なんていうか不思議だが
正面から突破したくなる
「あぁ、きっちり止めないとな」

それにこれくらいの逆境は今までもあった
それでも突破してこれたのは相棒のお陰だ
「了解。任せとけ、相棒」
時人の攻撃なら絶対に押し返せる
あとは俺が全力の一撃で届かせると
応えるように武器を合わせてから
武器と、文字を書く手を構える

いつも通りに文字を書き始めるが
いつもよりも丹念に丁寧に
ダイウルゴスの残りと共に
その奥に立つ星壊神に届くようにと
唯思いを弾丸に込めて

相棒の攻撃の連打に乗せるように
力を籠め切った弾丸を
ただ真っ直ぐに解き放つ
「雑魚ごと、吹き飛べ!」




 黒竜に囲まれて葛城・時人(光望護花・f35294)と凶月・陸井(我護る故に我在り・f35296)は背中合わせに武器を構える。
 
「此処まで全力で此方を叩き潰しにかかるのか」
「必勝を期したんだろうね。真の強者は弱き者を狩る時でも全力でかかるって言うし」

 |宙《ソラ》なのか鱗の色なのか判らないほどに埋め尽くした黒竜が、二人に向けて一斉にその顎を向ける。

「でも目論見通りにはさせないよ」
「あぁ、きっちり止めないとな」

 顔を合わす事なく、二人は頷きあって互いの武器を合わせる。それが、彼等の戦いの始まりの合図となった。

「よし、竜には龍で!時間は俺が作るから!」
「了解。任せとけ、相棒」

 その声と共に時人は|白羽の白燐蟲《ククルカン》を喚び出す。

「まだまだ!」

 幾重にも重ねて起動した白燐大拡散砲で喚び出した|白羽の白燐蟲《ククルカン》が黒竜と二人の間を埋め尽くすように拡がって、漆黒の如く沈んでいた視界が白い光へと染め上げられる。

「俺を無視して通れると思うな!」

 時人は|白羽の白燐蟲《ククルカン》の群れを押しのけて迫る黒竜を漆黒の大鎌で薙ぎ払う。陸井にその牙が届かぬように。

(陸井の邪魔は絶対にさせない……!)

 そう、陸井がその筆を走らせ戦文字を書ききるまで。



 陸井は必殺の力を宿す戦文字を、いつも以上の丁寧さで綴る。
 龍を四つ繋げたその文字は、複雑さ故に画数が多い為時間を要する。それ自体はいつもと変わらない。だが、この必殺の弾丸が、ダイウルゴスたちのみならず、その向こう。ダイウルゴスの外殻を纏う|星壊神《プラネットブレイカー》を貫き、その本体迄届かせんとする思い――必殺の意思とでもいうべきか――を籠める為だ。
 戦文字を綴る周囲で、|白羽の白燐蟲《ククルカン》が白い燐光を散らし、時人の漆黒の鎌が黒竜を切り伏せる様が視界に過る。

(時人の攻撃なら絶対に押し返せる。あとは――!)

 後は自分の全力の一撃で、戦局を完膚なきまでに|猟兵側《こちら》有利へと押し切るのみ。そうして、最後の撥ねが、疾る。

「格の違い、見せつけてやれ!」
「雑魚ごと、吹き飛べ!」

 その気配を察した時人が、龍のカタチの弾丸の往く道を遮らぬよう身を翻せば、遮るモノは黒竜のみ。
 龍のカタチの弾丸は、さながら海を割るように犇めく黒竜たちを屠りながら、光の道を駆けていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

都嘴・梓
【煙響】

ねぇねぇ漣、俺まだ宇宙って喰ったことなかったわ

|ガワでも《腐っても》|ドラゴン《鯛》、前菜には十分
メインデッシュは|星壊神《プラネットブレイカー》ですって…俺、俄然腹減ってきたかも♡
一緒にがんばろーね、漣♡(きゃぴ

口笛を吹いて上機嫌に目の前の竜へとニンマリ
漣の新曲を鼻歌にUC
俺の|アイドル《漣》には指一本触れさせない。さて、実績解除と行こうじゃん

俺と相棒のステージへようこそ!
さぁさぁ美味しそうなお前ら!—|跪いて?《頸出せ?》
UC2:悪食歎美
何もかも咀嚼して呑み込んで全てを“俺”へ
漣がステージで歌うの見ながら飯なんて最高過ぎる!あぁもうどうしよう止まれない!

どれもこれもが美味しくて痛みも忘れそう
何より俺の漣が歌ってるだけでアガる
無機物だろうが何だろうが全て俺達の“敵”なら跪かせるのみ

実質俺が走りだせるのは漣のお陰
漣がいるから、俺が俺で居られる。バケモノじゃない、ギリギリ|俺《都嘴梓》

漣、ありがと。帰ったら褒めてね?
―てワケで、バケモノの顔はお前らにだけ…大事な漣には、秘密だよ♡


一ノ瀬・漣
【煙響】

まさか竜と闘う日が来るとはねぇ…
あはは、じゃあここで実績解除しとけば
世界初・宇宙を喰った男!になれるかもよ?

ふふ、だねぇ
ドラゴンが前菜だなんて贅沢ぅ。高級料理じゃん♪
んじゃ、お楽しみのメインディッシュのために
パパッと片付けちゃおっか(にま

折角だしオレの新曲お披露目しちゃおー♪
早業&先制攻撃で楽器演奏&歌唱によるUC発動
①Highway Starと②Fix You同時展開

こんなステージ滅多にないからね
情熱籠めたシャウトとパフォーマンスで
梓は勿論、全敵にも音楽を、声を届かせる

①:状態異常【超毒】
外(音波ダメージ)と内(毒)からの攻撃
どこまで保つかなー?

②:梓とオレ起点に発動

そーそー
物量も波状攻撃も|オレの音楽《音》の前じゃ無意味だよ?
攻撃(梓)も防御とフォロー(オレ)も万全なオレ達に
隙なんてないんだから

エンタメとか無縁そうだし、教えてあげる
聞き手の心を震わせて、奮わせて…
そうやって人と寄り添えるのが音楽なんだってこと!

さ、梓
オレの音楽に身を任せて…思う存分、やっちゃって♪
ふふ、勿論!




「ねぇねぇ漣、俺まだ宇宙って喰ったことなかったわ」
「じゃあここで実績解除しとけば、世界初・宇宙を喰った男! になれるかもよ?」

 黒竜に道を塞がれ囲まれるという、危機的状況でありながら、そんなそぶりを見せずに立つのは、都嘴・梓(|嘯笑罪《ぎしょうざい》・f42753)と一ノ瀬・漣(Pour une infante défunte・f44080)の二人。

「それもそっか、ナイスアイディア!」

 漣の提案に俄然やる気が出てくる梓。

「|ガワでも《腐っても》|ドラゴン《鯛》、前菜には十分だし、メインデッシュは|星壊神《プラネットブレイカー》ですって……俺、俄然腹減ってきたかも♡」
「ドラゴンが前菜だなんて贅沢ぅ。高級料理じゃん♪」

 UDCに魅入られた|魔喰者《モンスターイーター》故に、目の前の黒竜ですら梓にとっては食料となりうるのだ。
 漣は竜を食す趣向は無いが、そんな|相棒《梓》の機嫌が良いのが楽しくてたまらないといった体で笑う。

「んじゃ、お楽しみのメインディッシュのために、パパッと片付けちゃおっか」
「一緒にがんばろーね、漣♡」

 漣が促すようにそう言うと、梓はへらりと笑みを見せた。



「まさか竜と闘う日が来るとはねぇ……折角だしオレの新曲お披露目しちゃおー♪」

 未だ何処にも出してないガチの新曲だよ? 等と言いながら、漣がギターをかき鳴らしながら歌い始める。
 その歌声はただの歌ではなく、漣の力をのせたうた。戦場全体に渡る演奏と歌声は黒竜たちへ確かにダメージを与えていく。更に歌声に乗せたもうひとつのちからが、二人の周囲に壁を形成し、その内へ黒竜を数体取り込む。

「ヒュウ! 世界最速ってコトじゃん? ツイてるぅ!」

 梓は相棒故の特権に上機嫌で口笛をひとつ吹くと、竜に向けて笑みを向ける。どこかねっとりとしたそれは、意思ある生物に向けるというよりも“食物”へ向けるもの。

「俺と相棒のステージへようこそ! でも、俺の|アイドル《漣》にはお触り厳禁だからねぇ」
「さ、梓。オレの音楽に身を任せて……思う存分、やっちゃって♪ でも、ちゃんと毒ってないのを選ぶんだよ?」

 漣の言葉に促されるように、はぁいと返事を返しながら梓は相棒よりも前に立つ。

「――実績解除と行こうじゃん。『ほら、こっちにおいで』」

 黒竜たちを見据える梓の左目に蜜馨の紋様が浮かんだ。ヒトならざるその瞳は、超常たる竜すらも崇拝に縛りつける。

「さぁさぁ美味しそうなお前ら! ――|跪いて?《頸出せ?》」

 蜜馨の文様の力で梓への崇拝に縛り付けられた黒竜はその|言葉《オーダー》に逆らえない。竜の意識が、漣の歌声と、梓の|言葉《オーダー》に染め上げられる。そして。

「いただきまぁす♡」

 |悪食歎美《エピキュリアン》。丹念に、丁寧に。流石に調理場ではないので、下拵えなんて余りできない。それ故にほぼ生といった状態の肉にかぶりつく。よく噛んで、味わって、飲み込んで。

「エンタメとか無縁そうだし、教えてあげる。聞き手の心を震わせて、奮わせて……そうやって人と寄り添えるのが音楽なんだってこと!」
(あぁもうどうしよう止まれない! どれもこれもが美味しくて痛みも忘れそうだ!)

 相棒のそんな言葉と、奏でる音楽を肴に、歓喜に震えながら梓は竜を喰らい続けた。
 その|魔喰者《モンスターイーター》の|性《サガ》に色濃く染まった|顔《かんばせ》を、相棒へ見せぬようにする事だけは頑なに保ちながら。



 梓の“食事”が終わり、漣の世界最速新曲披露コンサートも終わりを告げる。

「漣、ありがと」

 そう言って振り返った梓はいつもの飄々とした顔。漣へと駆け寄る姿はどこか大型犬めいている。

「お疲れー。世界初の男になったっぽい気分はどーよ?」
「サイッコーの気分!」

 世界初の男になったかもしれない事よりも、相棒の新曲を真っ先に聞けた事の方が|最高《サイッコー》なのだが、そんなことは口にしなくても互いに察している事。
 戦いが済んだらいっぱい褒めてねと漣に身を寄せながら、視線だけを“食事”の痕へと視線を向ける。その彩は昏く沈んで。

(――てワケで、バケモノの顔はお前らにだけ……大事な漣には、秘密だよ♡)

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年09月17日


挿絵イラスト