シャングリラ☆クライシス⑭〜フロンティア・ブレイカーズ
「皆さん! お集まりいただきありがとうございます!」
ダーティ・ゲイズコレクター(Look at me・f31927)は自分の周りに集まった猟兵たちに向けて一礼すると予知した内容を説明し始めた。
「皆さんのご活躍により、アイドル☆フロンティアで発生していた全世界変異現象が停止し『クオリア・シンフォナー』『レッドライオン』『イエロータイガー』の三人の無力化にも成功しました!」
「これにて一件落着! と思いきや、空が割れて『骸の海』と共に侵略神『ヴァラケウス』と 星壊神『プラネットブレイカー』が姿を現しました!」
『ヴァラケウス』はアイドル☆フロンティアの住民の心に『骸の海』を流し込んだ元凶。
『プラネットブレイカー』はクオリアをはじめ、数多の|神格者《アイドル》たちの故郷を滅ぼしてきた悪竜。
この世界における諸悪の根源といっても過言ではない存在たちだ。
「彼らの目的は全世界の破壊! そしてその邪魔をする|神格者《アイドル》たちの殲滅! なんという極悪非道! こんなワル、絶対に邪魔しなくてはいけません!」
ダーティは瞳に炎を宿しながら、赤紫色の矢印を固めて立体映像を描き出す。
「そのためにも、出現した『|光の道《アイドルロード》』を駆けあがって、彼らをコテンパンに叩きのめす必要があります!」
光の道ならば骸の海に落ちることなく戦うことができるのだという。
「皆さんには、二柱のうちの一柱『プラネットブレイカー』を倒していただきたいのです!」
敵はプラネット・ドラゴンロード『ダイウルゴス』の外殻を喰らってパワーアップしており、心を侵食する『宇宙操作』に加えて、万物を黒竜に変える『文明侵略』の能力を手に入れている状態だとダーティは説明した。
「敵は戦闘開始と同時に、皆さんを自分の体内に閉じ込めて、『文明侵略』によって黒竜へと変貌させようとしてきます!」
「皆さんであれば数分程度は持ちこたえられるはず! その間に猛攻を加えることで体内から脱出し『プラネットブレイカー』に致命の一撃を叩き込んでください!」
身体を内側から穿たれれば、いかに『プラネットブレイカー』といえども一撃で致命傷を負うという。
「もちろん敵も黙ってはいません! その体内は宇宙並みに広大! 小惑星サイズのドラゴンを召喚し、黒竜たちを宇宙線と共に突撃させ、あるいは自らの肉体を天体エネルギーに変じて、恒星の炎で焼き尽くそうとしてくるでしょう!」
それでも! と、ダーティは力強く言い切った。
「私は確信しています! 皆さんなら必ず勝てると!」
一切の疑念を抱かず、強い言葉で猟兵たちを鼓舞すると、ダーティはグリモアの力で転移ゲートを開いた。
「ここをくぐれば戦闘開始です! それでは皆さん、どうかお気をつけて、行ってらっしゃいませ!」
スクイン
オープニングを見てくださってありがとうございます! スクインと申します!
今回のシナリオは|神格者《アイドル》を絶滅させるため数多の星々を滅ぼしてきた星壊神『プラネットブレイカー』との直接対決となります!
敵はプラネット・ドラゴンロード『ダイウルゴス』の外殻を喰らい、手に入れた『文明侵略』で皆さんを自らの体内に閉じ込めてしまいます!
『ダイウルゴス文明』に同化させられる前に、猛攻を加えて体外へ脱出してください!
すると下記のプレイングボーナスに基づいた行動となり判定が有利になります!
プレイングボーナス……ダイウルゴス文明を脱出し、プラネットブレイカーと戦う。
それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております!
第1章 ボス戦
『星壊神『プラネットブレイカー』』
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POW : ドラゴニック・クェーサー
戦場に【小惑星サイズのドラゴン】を召喚する。[小惑星サイズのドラゴン]は指定した対象1体を自動的に追尾し、【ブレス】で攻撃し続ける。
SPD : 宇宙竜嵐
【超高速突撃】での攻撃のたびに、指定秒数後に遅れて敵を攻撃・麻痺させる、追尾型の【宇宙線】を放つ。
WIZ : 星を滅ぼすもの
自身の身体部位ひとつを【天体エネルギー】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
イラスト:塩さば
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
カンナハ・アスモダイ
WIZ
※アドリブ連携等歓迎
ええ、止めてみせる。
私を応援してくれる|契約者《ファン》とその予備軍の為にも!
だから皆
力を貸して頂戴!
アカペラで<歌魔法>を奏でる。
感情を込め、抑揚たっぷりの<歌唱><パフォーマンス>を行う。
|契約者《ファン》の声援が、私に力をくれる。
高まれ!私の<アイドル力>!
プリンセスハート、メ~クアップ!
究極変身した私が奏でるは、プラネットブレイカーのUC!
いくわよ!究極乙女魔法!
コズミック★乙女ビッグバン!
両翼を天体エネルギーに変え、
想いを重ね、束ねる。
乙女のドキドキ、それ即ち
|超新星爆発《ビックバン》よ!
受けてみなさい!BAN★
李・玉明
アドリブ連携歓迎なのじゃ!
侵略神に、星壊神。
なんだがオブリビオンになる前から悪さをしてそうな雰囲気じゃのう……。
何にせよ、多くの人を苦しめてきた諸悪の根源! 見逃す訳にはいかぬのじゃ!
ドラゴンロード何するものぞ、A&Wではとっくの昔に討たれた相手なのじゃ!
歌って踊って奏でて行くのじゃ!
自我を侵す力。レッドライオンと違って、プラネットブレイカーには愛がないのじゃ!
こんなものは跳ね除けて、|国民的スタア《アイドル》の魅力を見せてしんぜよう!
カリスマオーラを桜桃の花びらに変え、体内を滅茶苦茶に攻撃してやるのじゃー!
天体エネルギーの攻撃は、芭蕉扇で吹き飛ばしたりダンスのステップで避けたりするのじゃよ!
転移ゲートを前に、李・玉明(豪華絢爛西欧天女・f32791)とカンナハ・アスモダイ(悪魔法少女★あすも☆デウス・f29830)は、扉の向こうに潜む『プラネットブレイカー』を鋭く睨み据える。
「侵略神に、星壊神。なんだがオブリビオンになる前から悪さをしてそうな雰囲気じゃのう……。何にせよ、多くの人を苦しめてきた諸悪の根源! 見逃す訳にはいかぬのじゃ!」
「ええ、そうね。止めてみせるわ。私を応援してくれる|契約者《ファン》とその予備軍の為にも!」
力強い言葉を聞き、玉明は隣に立つカンナハを興味深そうに眺める。
「ほぅ……良い面構えじゃな。どうじゃ、妾と組まんか?」
「デュオを? 別にいいけど、私は最初から最後まで全力で行くつもりだから、置いてけぼりにしちゃうかもよ?」
「むしろ望むところじゃ! 妾はユイミン、よろしく頼むぞ!」
「私は悪魔法少女★あすも☆デウス! よろしく!」
二人は力強く握手を交わし、転移ゲートへと向き直る。
「さぁ、往くとしよう! ドラゴンロード何するものぞ、A&Wではとっくの昔に討たれた相手なのじゃ! 歌って踊って奏でて行くのじゃ!」
「えぇ、アイドル魂ってやつを見せつけてやるわ!」
ゲートを抜けた瞬間、二人を『文明侵略』の衝撃波が襲う。
思わず腕を交差させて身を守るが、衝撃が去った先に広がっていたのは、無限の漆黒の闇だった。
その中心では、巨大な恒星がどろりと炎を揺らめかせている。
「ここが奴の体内か……ふむ、肌がひりつくのぅ」
『文明侵略』による変異の兆候を感じながらも、玉明はどこか余裕の笑みを浮かべる。
一方、カンナハは静かにアカペラを歌い始めた。
抑揚は川のように流れを形づくり、想いは星粒となってその流れに乗り、やがて集まり渦を巻き、暗黒にひとつの銀河を生み出す。
(|契約者《ファン》とその予備軍の皆……力を貸して頂戴!)
強大な魔力がカンナハに集まりつつあるのを見て、玉明の胸は高鳴った。
「これほどとは……! こうしてはおれん! 妾も舞うぞ!」
いてもたってもいられなくなった玉明は歌に合わせ、優雅に舞い始める。
そのとき、恒星から紅炎が噴き出すと、蛇のように鎌首をもたげて、凄まじい速度で二人に襲い掛かった。
「無粋な奴め! 貴様の力はレッドライオンと違って愛がない! こんなものは……こうしてくれよう!」
玉明は『芭蕉扇』を取り出し、舞いながら払うように振るうと、巨大な紅炎は吹き飛ばされた。
「ははは! 痛快痛快! |国民的スタア《アイドル》の魅力を以てすればこの程度、何度でも跳ね返してみせよう……おっ」
隣で光を纏ったカンナハが、高らかに叫ぶ。
「プリンセスハート、メ~クアップ!」
眩い光は煌びやかな衣装へと変わり、彼女を鮮やかに彩る。
「三千世界に轟く無限の愛! 悪魔法少女★あすも☆デウス! |∞《インフィニティフォーム》!」
その姿はまるで多くの命を照らす太陽だった。
「星が生まれたようじゃな」
「えぇ。待たせたわね。準備はOK?」
カンナハの問いかけに玉明は満面の笑みで答える。
「もちろんじゃ! いつでもいいぞ!」
二人は互いに手を差し出す。
カンナハの両翼は炎のように揺らめき、玉明の人を惹きつけてやまない輝きが桜桃の花びらへと変わる。
やがて二人の間に小さな光の球が生まれると、桜桃の花びらが周回するように舞い始めた。
それらは大きく膨らみ恒星を覆い尽くすほどの巨大な光球へと成長していく。
「想いを重ね、束ねる。乙女のドキドキ、それ即ち|超新星爆発《ビックバン》!」
「受け止めてみるがいい! できるものならな!」
恒星は恐怖に震えるかのように炎を荒れ狂わせる。
「いくわよ!」
「いくぞ!」
「究極乙女魔法! コズミック★乙女ビッグバン!」
放たれた超天体エネルギー弾は恒星を飲み込むだけではとどまらず、周回する無数の桜桃の花びらが『プラネットブレイカー』の体内を瞬く間に削り取っていく。
「馬鹿な……こんなことが……!」
断末魔を上げる間もなく、超天体エネルギーは内部で大爆発を起こし、『プラネットブレイカー』の体は木っ端微塵に砕け、骸の海へと散っていった。
その様を見届けた二人は、力強くハイタッチを交わす。
「やったね!」
「我らの勝利じゃ!」
その声は、果てしない闇を切り裂く星の輝きのように響き渡った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
葛城・時人
竜になる、か
強い鱗に人外の力、大きな翼で空を駆けて
…魅力的だけどそれは生命としての終焉だ
それが彼等の正しい文明だとしても
俺が生きる世界も
此処で輝いて生きる命満ちる世界も
そんなモノと等価になんか出来るはずがない
万物を黒竜に、とは
結局人も世界も全てが消え失せるということ
そんな暴虐は絶対に許さない
「俺の心にも浸食なんてさせないよ」
宿す白燐蟲を、あらん限りの技能を
沸き立たせ励起して
真っ直ぐ宇宙満ちる虚空を見る
「中へ招いたのは失策だったね」
落ち着いて一点を見定め終焉光詠唱!
「お前が全てを黒竜に変えるなら」
俺は、そのお前の全てを光で消し去る!
俺ですら止められない
創世光の奔流で竜の骸も本体も壊してみせよう!
漆黒の闇を漂いながら、葛城・時人(光望護花・f35294)は、今まさに自分を侵食しようとする力について思いを巡らせていた。
「竜になる、か」
強靭な鱗、人を超えた力、そして巨大な翼で空を駆ける姿。
それは畏怖と憧憬を同時に呼び起こす象徴であり、生命の究極形に見える。
「……魅力的だけど、それは生命としての終焉だ」
進化を閉ざし、ただ行き止まりに立つ存在。時人はそう感じていた。
その時、暗闇と見分けがつかない黒竜たちが現れ、同化を拒む彼をじっと見据える。
それらはまるで新しい同胞を迎え入れる瞬間を待ちわびているかのようだった。
「それが彼等の正しい文明だとしても」
時人は無数の瞳に臆することなく視線を返し、静かに、しかし力強く言葉を紡ぐ。
「俺が生きる世界も、此処で輝いて生きる命満ちる世界も、そんなモノと等価になんか出来るはずがない」
その腕に、純白の羽毛と翼を持つ蛇――白燐蟲が寄り添うように絡みつく。
時人は優しくその羽毛を撫で、応えるように微笑んだ。
「万物を黒竜に、とは」
「結局人も世界も全てが消え失せるということ」
「そんな暴虐は絶対に許さない」
拒絶の声に呼応するように、漆黒の空間が大きく震えた。
『文明侵略』の第二波が迫っていることを、時人は感じ取る。
「俺の心にも浸食なんてさせないよ」
展開した結界が邪悪な意志に叩きつけられ、びりびりと軋む。
だが時人は動じることなく、虚空の一点をまっすぐに見据え、終焉光を呼び出す詠唱を口にする。
「体内へ招いたのは失策だったね」
「お前が全てを黒竜に変えるなら」
「俺は、そのお前の全てを光で消し去る!」
虚空に、一滴の光が生まれた。
瞬く間にその輝きは広がり、黒竜たちを、邪悪な意志を、次々と呑み込んでいく。
「俺ですら止められない、創世光の奔流で竜の骸も本体も壊してみせよう!」
奔流する光は偽りの宇宙を食い破り、溢れ出した輝きに『プラネットブレイカー』は驚愕する。
しかし、その反応すら許さず、一瞬のうちに光は巨体を切り裂き、粉砕した。
大成功
🔵🔵🔵
マシュマローネ・アラモード
スクインマスターにおまかせします!
ラモード星の十二の皇子皇女の一人、兎の皇女。
宇宙プリンセスとして、|権能《プリンセスエフェクト》を所持しており、斥力(吹き飛ばし)と食糧加工(料理)を生得している。
物腰は柔らかくお姫様然りとしているものの、同時に騎士や武人としての心得も合わせ、戦いは勇猛にして果敢。
◎巨躯屠る栄誉
巨大な相手なら、このUCですわ!
斥力の飛翔で迫るドラゴンを薙ぎ倒して行って、外殻に迫ります。
更に巨大な外殻であれば威力もいかほどか、試してみますか?
伝説の悪竜、プラネットブレイカー!
一撃を見舞って外に脱出して、繋げましょう。
マシュマローネ・アラモード(第一皇女『兎の皇女』・f38748)は、敵の名を胸の中で繰り返していた。
「悪竜『プラネットブレイカー』。もし、かの者が私たちの世界に伝わる悪竜と同じ存在だというのなら……」
|彼女の世界《スペースオペラワールド》を蹂躙し、古代種族を次々と葬った伝説の悪竜。それと同じだというのならば、討たねばならない。
怒りとともに胸奥に芽生える怨念を、マシュマローネはかぶりを振って振り払った。第一皇女たる者、怒りに呑まれるわけにはいかない。凛と顔を上げ、虚空に満ちる闇を射抜く。
「いえ、どちらであろうと関係ありません! この世界の星々を滅ぼした罪、その報いを受けてもらいますわ!」
『キネティック・リパルサー』を握りしめ、マシュマローネは『グレイス・フルムーン』へと飛び乗る。月のごとく煌めく機構体が光を纏い、皇女の騎乗を誇らしげに受け止めた。
だが、進路を阻むかのように虚空から次々と姿を現す黒竜たち。小惑星にも等しい巨体が群れをなし、皇女の進撃を挟み撃ちにする。
「一匹一匹がクェーサービースト並みの大きさですわね。であればこの技、【|巨躯屠る栄誉《ジャイアントキリング・アーナー》】を使うのが最適でしょう」
マシュマローネは『キネティック・リパルサー』に|権能《プリンセスエフェクト》を注ぎ込む。
杵は瞬時に青き透明の光を帯び、その輝きは闇を裂き放つ灯火となった。
殺到する黒竜たち。しかし杵が放つ斥力に触れるより早く、次々と吹き飛ばされていく。
「この程度で私が止まることなどありません! それでも阻むというのなら、我が栄誉の一つに加えて差し上げます!」
気迫に押されたか、黒竜たちは道を割るように退いた。その瞳は悔しげに、そしてどこか冷ややかに皇女を見送る。
「外殻は破れぬ。そう思っているわけですね……」
嘲笑めいた視線に、マシュマローネの闘気はさらに燃え上がった。
「あいにくですが、私の奥義は、敵が大きければ大きいほど力を増すのです!」
「悪竜『プラネットブレイカー』、あなたの巨大な外殻ならばいかほどか、その身で知るといいでしょう!」
放たれた斥力は衝撃となり、外殻を穿ち、内部深くへと食い込んでいく。光が膨らむたびに亀裂は広がり、ひびが走り、ついには虚空に響く破砕音と共に大穴が開いた。
「吾の外殻が……砕けた、だと……!?」
驚愕の声を上げる悪竜。その体内から飛び出したマシュマローネは、星明かりを背にして堂々と立つ。
「次はあなた自身が砕ける番ですわ!」
「ほざけ!」
苦し紛れに放たれた一撃を身を翻してかわすと、マシュマローネは『キネティック・リパルサー』を振りかぶり、皇女の威信を込めた一撃を悪竜の頭部へと叩き込んだ。
大成功
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リィムス・インファルクス
自らの体内にすら宇宙を内包しているとは、なんとも規格外な存在でございますね。
しかしメイド以外の存在になり果てるなど断じて御免蒙りますとも!
早急に脱出致しませねば!
スペースメイドブルームを飛翔形態とし【空中機動】、攻撃の通りそうなポイントへ急ぎましょう。
黒竜を確認しましたら大回りする形にて回避、宇宙線が飛んでくる前に距離を取ります。
ポイントに到達しましたらブルームを砲撃形態に変形、メイド奉仕術・献意殲神の砲撃を叩き込みます!
仮にも神を名乗る存在なれば、神殺しの砲撃は効果覿面でしょうとも!
数多の世界の危機を祓うべく、全力奉仕でございます!
「自らの体内にすら宇宙を内包しているとは、なんとも規格外な存在でございますね」
果ての見えない闇に閉ざされた虚空に、リィムス・インファルクス(|宇宙侍女《スペースメイド》・f40194)はどこか他人事めいた声で感想を漏らした。
「しかしメイド以外の存在になり果てるなど断じて御免蒙りますとも! 早急に脱出致しませねば!」
奉仕のために生きる身が、奉仕と無縁な異形へと変じるなど耐えられるはずがない。
決意を込め、彼女は愛用の箒『スペースメイドブルーム』にまたがった。
すると箒は駆動音を奏でながら飛翔形態へと姿を変える。
爆音を轟かせながら、黒に覆われた体内を突き進んでいくと、行く手を阻むように、黒竜の群れが闇の中から姿を現し、リィムスへと突撃してきた。
「お出でになりましたね! しかしながら、私の箒は状況に応じて自在に変形いたしますゆえ、心身を蝕む宇宙線の弾幕も見事にさばいて差し上げます!」
言葉と共に『スペースメイドブルーム』がさらに出力を上げ、旋回しながら突撃を回避する。
直後に降り注ぐ宇宙線すらも見越し、リィムスは余裕の笑みでかいくぐった。
「メイドたるもの、これぐらいできて当然! それでは皆様、ごきげんよう!」
竜群を突き放した彼女は、やがて体内から外界へ通じる外殻へとたどり着く。
「なるほど、この分厚さ……ご奉仕のしがいがありますわね!」
箒を両手で握り直した瞬間、『スペースメイドブルーム』は巨大な砲撃形態へと変貌した。
砲口に光子の奔流が集い、闇を押しのけるように輝き出す。
「燃えよ私のご奉仕|力《ちから》! 神をも滅ぼすメイドの生き様、今ここに! |メイド奉仕術・献意殲神《ゴホウシノタメナラカミサマダッテホロボシマス》!」
解き放たれた光が、黒に閉ざされた空間を一瞬で焼き尽くす。外殻を覆っていた巨壁が砕け、脱出口が開いた。
「いかがでしょうか!? 仮にも神を名乗る存在なれば、神殺しの砲撃は効果覿面でしょうとも! ご遠慮なく私のご奉仕をお受けくださいませ!」
「な、なんだこれは……! 吾の体から光が……グ、グアアア!!」
断末魔と共に、『プラネットブレイカー』の体内を満たしていた闇が崩壊していく。
眩い光の中、リィムスは満足げにうなずいた。
「これでよし! ですが、まだまだご奉仕の相手は尽きません! さぁ、数多の世界の危機を祓うべく、全力奉仕でございます!」
大成功
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