シャングリラ☆クライシス⑩~研ぎ澄ませた魂で
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「よぉ、来てくれてありがとうよ。「シャングリラ☆クライシス」での予知をしたんでね、ちょっと聞いていっちゃくれねーか」
月形・千影(Bathory’s Embrace・f42476)は、自らの呼びかけに応じた猟兵たちにそう礼を告げると、自らの見た予知を語り始めた。
「「シャングリラ☆クライシス」は第二前線に移行した。空が割れて「骸の海」が現れ、二体の超強力なオブリビオンが登場した……次の戦いは、アイドルステージじゃねえ。第一前線の|手前《てめぇ》らの奮闘の結果現れた、「|光の道《アイドルロード》」。この「|光の道《アイドルロード》」を駆け上がれば、骸の海に落ちることなく戦うことが出来るって寸法だ」
猟兵たちが戦うことになるのは、侵略神『ヴァラケウス』なるオブリビオンの本体だ。ヴァラケウスは竜化した己自身の外殻を喰らうことによりパワーアップし、ほぼ完全な無敵状態となってあらゆる武器や魔法、ユーベルコードによるダメージのほとんどを受け付けないという。
「だが、唯一。ヴァラケウスの「右目の奥」に存在する『戦槌』を破壊することが出来れば、ヴァラケウスを殺すことが可能だ。無敵の怪物に勝つことが出来る、唯一の手段だよ」
無敵のヴァラケウスの猛攻を掻い潜って右目の奥に存在する弱点を突く。その手段を講じなければならない。
「それが出来なけりゃ勝つことはまずできない。まあ、|手前《てめぇ》らならそれだけの方法、考えつくこともできるだろ」
そう言うと、グリモア猟兵はその場にアイアンメイデンを取り出した。バガンと扉が開くと、そこに体を貫くトゲはなく、転移の門が広がっている。
「じゃあ、頑張ってくれや、|猟兵《イェーガー》」
そう、どこか皮肉げな声が猟兵たちを送り出す。アイアンメイデンの内側から、転移の光が放たれた。
遊津
遊津です。アイドル☆フロンティアの戦争シナリオをお届けします。
ボス戦一章、難易度は普通となっております。
当シナリオには以下のプレイングボーナスが存在します。
※プレイングボーナス……ヴァラケウスの『戦槌』に攻撃を届かせる手段を講じる。
「★注意★」
マスターの巨大ロボットへの知識が滅茶苦茶なため、基本的にキャバリア、メイガス、そうでなくても巨大ロボットの登場するプレイングは不採用となります。
ユーベルコードも巨大ロボが登場するものは採用できません。あらかじめご了承ください。
生身でキャバリア兵器を扱っている場合は採用可能です。
「戦場について」
|光の道《アイドルロード》の道中で戦う事となります。
ここはアイドルステージではなく、サイリウムも見えませんが、或いは応援の力は猟兵たちに届くかもしれません。
|光の道《アイドルロード》には天井はなく、また光源も確保されています。大技を使っても問題ない広さがあります。
戦闘に使えそうなものはあまりありませんが、プレイングで指定したものは「あった」ことにします。何かを利用する場合には「何を」「どうやって」使うかプレイングに明記してください。「使える物は何でも使う」的なプレイングだと何かを利用する描写を行わない場合があります。
今回は接敵からすぐにリプレイが始まりますので、「身体の“パフォーマンス”を良くしておく」といった準備行動を行っておくことは出来ません。何らかの準備行動を行いたい場合、戦闘と並行して行うことになります。
「ボス敵 侵略神「ヴァラケウス」について」
骸の海に鎮座する強大な神の一柱です。『侵略機動』によってアイドル☆フロンティアの人々の心に「骸の海」を流し込んでいた元凶です。
ボス戦のため、リプレイではひとつひとつダメージを与えていく形となり、トドメは最後のリプレイでしか刺すことが出来ません。どのプレイングが最後のリプレイとなるかは、お預かりしたプレイングの内容と日時から決定します。
ヴァラケウスは竜化した自分自身の外殻を喰らいパワーアップしており、この状態のヴァラケウスにはあらゆる武器や魔法、ユーベルコードによるダメージの殆どを受け付けません。
右目の奥に存在する唯一の弱点「戦槌」に攻撃を届かせ、最終的に破壊することでヴァラケウスを倒すことが可能となります。
ヴァラケウスの「レベル」は猟兵のレベルと同じになります。猟兵がチームを組むなどした場合、一番高い者の「レベル」と同じになります。
猟兵がユーベルコードを使わず、技能とアイテムだけで戦った場合でも、ヴァラケウスは竜炎によって攻撃してきます。ただし、プレイング内容次第ではユーベルコードを使わせないといったリプレイになる場合もあります。あくまでもユーベルコードを使わないだけでは棒立ちのやられっぱなし、弱点狙い放題、と言う状況にはならないということです。
当シナリオのプレイング受付開始は、このシナリオが公開され次第即時となります。
上記タグやマスターページに受付中の文字がないことがありますが、公開されていればプレイングを送ってくださって構いません。
諸注意はマスターページに書いてありますので、必ずマスターページの【初めていらっしゃった方へ】部分を一読の上、プレイングを送信してください。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『侵略神『ヴァラケウス』』
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POW : ヴァラケウス・ブレイク
自身の【竜炎の放射】でレベル×100km/hで飛翔し、射程無限・直線上の全てを切断貫通する【漆黒の衝撃】を放つ。
SPD : 侵略機動・蹂躙突撃
【全身】から【漆黒の破壊オーラ】を噴出しながら、レベル×5km/hで直進突撃する。2回まで方向転換可能。
WIZ : 侵略機動・精神侵食
【漆黒のドラゴン界を纏う姿】に変身する。隠密力・速度・【竜炎】の攻撃力が上昇し、自身を目撃した全員に【絶望】の感情を与える。
イラスト:hina
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
空桐・清導
POW
アドリブ連携歓迎
「この世界の骸の海の元凶!許せねえ!
このブレイザインが相手になってやる!」
光の道を駆け上がりながらヴァラケウスに啖呵をきる
超早い上に問答無用の切断能力を持つUCか
しかも無敵か
「確かに強いが、負ける気はしないぜ!」
即座にUCを発動させて火焔砲を放つ
この状態なら光焔砲中でも移動出来るし、
超強化されているからな
奴の衝撃波を避けるのだってお茶の子さいさいだ
「確かに、アンタにはダメージが入らねえ。
けどな…その炎の拘束はダメージじゃねえぜ!」
自分のUCによる拘束で動きが止まった瞬間に一気に接近
拳に光焔を宿して右目めがけて全力で叩き込む!
「くらいやがれ!
超必殺!ブレイジング・パンチ!」
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「アンタが、この世界の骸の海の元凶!……許せねえ!このブレイザインが相手になってやる!」
空桐・清導(ブレイザイン・f28542)は|光の道《アイドルロード》を駆け上がりながら、その先にいるヴァラケウスへと啖呵を切って見せる。
「ほう、我の相手になると言うか!面白い――ならば、先ずはこれを凌ぎきって見せろ!」
ヴァラケウスは自らの竜炎をジェットの如く放射して翔び上がると、漆黒の衝撃波を放つ。
「へっ、超早いうえに問答無用の切断能力!しかも無敵と来たもんだ……確かにアンタは強い、強いだろうが、負ける気はしないぜ!」
清導は即座に【|決着変身《ファイナル・ブレイザイン》!】を発動させる。
「ファイナル・ブレイジングドライブ!!……この力、使いこなしてみせるぜ!コレこそが!!ファイナル・ブレイザインだぁぁッ!!」
それは清導の規格外の|潜在能力《ポテンシャル》を覚醒させる技。その|潜在能力《ポテンシャル》の高さゆえにブレイザインを作り上げた技師が想定していた本来の性能から大きく逸脱してしまった形態。アーム度ヒーローブレイザインの纏う機械鎧「超鋼真紅ブレイザイン」の胸部から、特大二連火焔砲が放たれ、それは同時に清導を超極大強化する。その超極大強化された運動能力を持って、清導はヴァラケウスの放った衝撃波を躱す。
「はははは!この程度か、外殻を喰らった我は無敵、故にこの程度の攻撃など……ぐっ!?」
「気づいたか、確かに無敵のアンタにはユーベルコードじゃダメージは入らねえだろうよ。けどな……その炎は、炎の拘束は、|ダメージじゃねえ《・・・・・・・・》ぜ!」
【|決着変身《ファイナル・ブレイザイン》!】が齎す効果。それは――あるいは設計者である|技師《親友》の想定では、本来超極大威力の砲撃を放った後にはブレイザインはエネルギーを使い果たして動けなくなる筈だったかもしれない。だが、清導の|潜在能力《ポテンシャル》はその想定を凌駕し、逆に火焔砲の力は戦場中の敵を拘束状態として、「|敵を《・・》行動不能にする」技に変容した!そして、その拘束状態は、ユーベルコードからの攻撃には無敵のヴァラケウスと雖も、|攻撃ではない《・・・・・・》から逃れることが出来ない!
「くっ……おのれ、やりおる……!」
動きが止まれば、如何に超高速で飛翔できるヴァラケウスであってもその力を発動することは適わない。清導は一気にヴァラケウスへと接近し、光焔を宿して拳をヴァラケウスの右目へと全力で叩き込んだ!
「くらいやがれ!超必殺!!――ブレイジング・パンチ!!」
大成功
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梟別・玲頼
悪い神がいるってのはどの世界でもある話みたいだな
コイツの場合、竜神って感じもするけど、さて…
弓矢の記憶
弓を構え、矢を放つ
ヒグマよりも凶暴で知恵も回る相手だ
致命傷で無くとも命中だけはさせていく
霊力で風を手繰り、|風矢《ウィンドダート》も礫の様にぶつけ
効いてねぇって面しやがって
狩人として獲物を捉えたからには決して諦めはしねぇよ
蹂躙突撃がいつ来ても可笑しく無いつもりで身構え
直進なら奴の視線を見れば来る方向の予測はつく
咄嗟に梟の姿に変わり、空中機動で回避
直撃だけは避ける
…そろそろお前の動きは覚えた
オレの渾身の一撃、そろそろ決めてやる
矢を番え、限界まで弦引き絞り
狙い済ませて――奴の右目、貫く!
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「悪い神がいる……ってのは、どの世界でもある話みたいだな」
梟別・玲頼(風詠の琥珀・f28577)は手にした|弓《クンネチュプ・ク》に鳥形態時の己の羽根を霊力を注いで変化させた矢を番え、冷静にヴァラケウスとの距離を図る。
(コイツの場合、竜神って感じもするけど、さて……)
玲頼は己のユーベルコード【|弓矢ノ記憶《アイ・チコイキプ・エパカシヌ》】を展開する。引き絞られた弦が玲頼の手で震え、矢はヴァラケウスへと向かって真っ直ぐに飛来していく。
「佳い目だ。佳い腕だ。しかし残念だが――我は、無敵であるのでな!」
ヴァラケウスは武器でも魔法でも、ユーベルコードでも傷つかない。だからこそ玲頼の矢を、|避けない《・・・・》。
(効いてねぇって面しやがって)
事実、今の玲頼の攻撃はヴァラケウスに傷一つつけられていない。霊力を操作して風を手繰り、|風矢《ウィンドダート》も礫としてぶつけるが、ヴァラケウスにはそれを躱そうという素振りもなく、ダメージもまた通っていなかった。
ヴァラケウスはその場に浮き上がると、全身から漆黒の破壊のオーラを噴出させる。そのまま触れたものすべてを壊すオーラを纏いながら、時速七百二十五キロで玲頼に迫りくる。
|理解《わか》っている。目の前にいるのはヒグマよりも凶暴で、知恵も回る相手だ。だが――
「狩人として、獲物を捉えたからには決して諦めはしねぇよ!」
そのヴァラケウスの突撃を、いつ来ても対処できるように身構えていた玲頼は、視線を見て、その攻撃の予測をつけていた。シマフクロウへと姿を変え、空へと舞い上がる。ひとたびヴァラケウスの破壊のオーラに巻き込まれれば、激流に飲まれる木葉のように揉みくちゃにされてズタズタになることは想像するに難くない。だからこそヴァラケウスのその視線で方向転換の向かう先を見失わぬように、玲頼もまたまるで軽業師のように空を舞う。それでも破壊のオーラの衝撃の片鱗を受けて、頬にざっくりと傷ができた。
「……そろそろ、お前の動きは覚えた」
決めてやる。
玲頼はヴァラケウスから距離を取った場所で人間形態に戻ると、|弓《クンネチュプ・ク》に自らの羽根を矢と変えて番える。ぎりぎりと限界まで弦を引き絞り。狙いを澄ます。
ヴァラケウスは己を無敵と過信した。だから、玲頼の矢を「避けなかった」。だから、【|弓矢ノ記憶《アイ・チコイキプ・エパカシヌ》】は十全の効果を発揮し、玲頼はヴァラケウスの行動の癖も移動パターンもすっかり把握している。
だから、撃ち放たれた風色の一矢は、ヴァラケウスの右目を過たず、貫く――!
大成功
🔵🔵🔵
カンナハ・アスモダイ
WIZ
※アドリブ連携等歓迎
怖い
絶望がそこには在った
でも、|契約者《ファン》がそこに居るなら
私は絶対に諦めたりしない!お願い皆、力を貸して!
<歌魔法>を詠唱し、感情を乗せた<歌唱><パフォーマンス>を披露する
怖くて怖くて仕方がない
それでも!私は、絶対に諦めない!
|契約者《ファン》からの声援を糧に昂る<アイドル力>
いくわよ!プリンセスハート、メ~クアップ!
侵略神……あなたの力、使わせて貰うわ!
アルティメット乙女魔法!乙女ブレイク☆ゴー★ビヨンド!
たとえ無敵の身体でも、万物を切断する漆黒の衝撃で突っ込まれたら流石にノックバックしてもおかしくない!
高速で飛翔し、隙が出来たら戦槌目がけて一気に突入よ!
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そこは|光の道《アイドルロード》の途中。アイドル☆フロンティアの空が割れて出現した「骸の海」に落ちることなく進むことができる――その最中に立つ侵略神「ヴァラケウス」は、漆黒のドラゴン界を纏う。既に自身のドラゴンとしての外殻を喰らって無敵の肉体を得ているヴァラケウスは、竜炎を両の掌の上で掴み、見る者に絶望の感情を与える――
それは、ヴァラケウスと相対せんと|光の道《アイドルロード》を駆けてきたカンナハ・アスモダイ(悪魔法少女★あすも☆デウス・f29830)とて例外ではない。
「ぁ……あぁ……!!」
怖い。足が震える。真っ黒な絶望に、その心の核まで浸されて、挫けてしまいそうになる。
――けれど。
「|契約者《ファン》がそこにいるなら……っ、私は絶対に諦めたりしない……!!――お願い皆、力を貸して!!」
カンナハは息を吸う。引き攣る喉を震わせ、頽れそうな足を叱咤して、勇気の歌を歌い上げる。怖くて、怖くて、仕方がない。
「それでも!私は、絶対に、諦めないんだから……!!」
その魂からの絶唱に、ここまでカンナハがその歌声で救ってきたアイドル☆フロンティアの人々が、彼女の|契約者《ファン》たちが、応えない道理はない!
どこからか響く|声援《エール》は、カンナハが人々にこれまで与えてきたもの。巡り巡って、今こそカンナハは、己の歌声に力を与えられていた。応援の力を得たカンナハは、指先まで血の通う感覚を取り戻し、昂るアイドル力のままに声を上げる。
「いくわよ!プリンセスハート、メ~クアップ!!」
【|変身☆悪魔法少女★あすも☆デウス《プリンセスハート・メークアップ・インフィニティ》】。
「|三千《燦然》世界に轟く無限の愛!悪魔法少女★あすも☆デウス!|∞《インフィニティ》フォームっ!!……侵略神、あなたの力、使わせて貰うわ!」
輝かしき|∞《インフィニティ》フォームに身を包んだカンナハは、その輝きでヴァラケウスの力の一部を手にする。超超高速で飛し、ヴァラケウスに向かって叫んだ。
「アルティメット乙女魔法!乙女ブレイク☆ゴー★ビヨンド!!」
|∞《インフィニティ》フォームの力は、ヴァラケウスの力を万物を切断する、衝撃波を纏う漆黒のオーラへと変える。カンナハの姿もそのオーラに合わせてロックアイドルの衣装へとチェンジしていた。
ヴァラケウスは無敵だ。たとえ自らのユーベルコードをそっくりそのまま使われた、或いは反射されたとしても、それはヴァラケウスの「無敵性」を損ねるものではない。しかし――カンナハは愚直に、そのオーラを纏って突進する。その衝撃に、ヴァラケウスはダメージではなく、傷を負うことはなく、ただ僅かにたたらを踏んで後ずさる。
体勢が崩れたのをカンナハは見逃さず、その切断衝撃波を右目の戦槌目がけて撃ち出す――
「乙女魔法、乙女シャドウ・ソニック!!」
大成功
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北条・優希斗
【風グリ】連・アド可
…絶望、ね
それはそれとしてこの漆黒のドラゴン界を纏う姿の威圧感は中々だが…
絶望と言う名の精神攻撃を無力化出来れば、勝機は十二分にある
先制攻撃+UC+早業
この164秒の間に決着を付ける
その為には…
先ずは相手の居場所と速度を心眼と情報収集で見切り
カウンターの要領で蒼月と月下美人を居合抜刀
肉薄してきた瞬間にオーラ防御を使って被害を最小限に食い止めながら
右手の月下美人で竜炎そのものを属性攻撃:水で相殺し
左手の蒼月でその右目の奥にある『戦槌』の動きを心眼で見極め2回攻撃+串刺し+急所突きで徹底的に攻撃する
…玲蘭さん
この世界を侵略する神に止めを刺すのは、この世界の住民である君の役割だよ
星川・玲蘭
【風グリ】
…わたしは、そんな絶望に屈しない!
この世界はわたしの故郷なんだから…!
だから…!
ミュージック、スタート☆(アイドル衣装:https://tw6.jp/gallery/?id=206379)に瞬間着替え
優希斗くんの力で絶望には屈しない
足りないならば、わたしの中の希望の力でそれをフォロー
その上でわたしは、見切り+身かわし+視力+軽業で敵の攻撃の直撃を避ける様にしながら、急所を探りつつ
最大ダメージを与えられるタイミングを見計らって
UCをオーケストラ+歌唱で増強してダメージを!
希望の光は此処にある
その想いを籠めて歌唱しながら急所突き+攻夫による必殺の蹴りを弱点の瞳の奥にある戦槌に叩き込むよ!
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広がるは、|天《ソラ》が裂けて溢れ出した骸の海。アイドル☆フロンティアにおいて、骸の海は人々の心の中に広がるものであった。ならばここは、|天《ソラ》にして普遍的無意識の集まる場所か。光る|サイリウム《観客》たちは見えないけれど、星川・玲蘭(人間のフレッシュ☆アイドル・f45163)にはそこに人々の心があることを感じ取った。彼女の横には、北条・優希斗(人間の妖剣士・f02283)が静かに添っている。彼の目が見据えるは、侵略神「ヴァラケウス」――己自身の外殻を喰らい、そして更に漆黒のドラゴン界を纏い、手に自らが操る竜炎を剣の形で具現化させたその姿。
既に、ふたりはヴァラケウスの「侵略機動・精神侵食」の影響下にあった。心臓そのものを直接氷で包まれるような冷たさ、目の前が暗闇に覆われるような感覚が絶えず二人を蝕んでいる。
「……絶望、ね」
ぽつりと呟く優希斗。己を侵食するその感情に何を思ったのか――それは玲蘭にも、ヴァラケウスにも、ここにいる誰にも思い至れるものではない。
(あの姿、威圧感は中々のものだが――この、絶望と言う名の精神攻撃を無力化できれば、勝機は十二分にある)
優希斗は己のユーベルコード、【|闇技《あんぎ》・|蒼滅永眠波《そうめつえいみんは》】を展開する。即ち――自らの全身から、骸の海を放出したのだ。
「眠れや、眠れ、存在せし者たちよ。海の底で永遠に……」
優希斗のユーベルコードによって絶望から解放された玲蘭は、その場で叫ぶ。
「……わたしは、そんな絶望に屈しない!この世界はわたしの故郷なんだから……だから……!」
玲蘭の周囲で音楽が流れ始める。赤と白を基調にした、金色の星をあしらったステージ衣装に変わり、自らの胸から湧きおこる希望の力を糧として走り出した。
【|闇技《あんぎ》・|蒼滅永眠波《そうめつえいみんは》】は戦場すべてに存在する「精神攻撃」を無力化する、ヴァラケウスのユーベルコードに対するまさしく鬼札である。しかし、ヒトの身から骸の海を放つその技は長く保たない。保って百六十四秒、その時間が過ぎれば、効果がなくなる、ではすまない。刻限が訪れた瞬間、優希斗は絶命するだろう。そして優希斗が死ねば、玲蘭もまた絶望に蝕まれる。だから、彼らに与えられた時間は「百六十四秒」、その間に片をつけなければならなかった。
絶望の力が二人に及ばなくなったと気づいたのだろう、ヴァラケウスは剣の形をとった竜炎を振りかざし、己へと走る玲蘭へ向かって炎を薙ぐ。それを玲蘭は踊るように避けながら、機を待つ。
優希斗もまた、ただ黙っているだけではない。玲蘭に並び立つがごとく前に出ると、ヴァラケウスから突き出された竜炎剣の|鋒《きっさき》の前にオーラの防護膜を幾重にも重ね張りし、その両手で透き通る刀身の魔刀「蒼月・零式」と白銀の妖刀「月下美人」を同時に鞘から滑り出させる。「月下美人」に水の力を纏わせ、竜炎剣の力を削ぎ、「蒼月」でもってヴァラケウスの右目の奥にある唯一の弱点「戦槌」を貫かんとする。
「――玲蘭さん」
優希斗の静かな声が、玲蘭の耳朶を打つ。
「この世界を侵略する神に止めを刺すのは、この世界の住民である君の役割だよ」
その言葉に、玲蘭はヴァラケウスを見据えた。
――機は、熟した。玲蘭が探っていたタイミングは、優希斗が作り出してくれた。
アイドルたるもの、いついかなる時もバックミュージックを流せなくて如何する。
オーケストラリミックスで奏でられる「ドキドキ☆ハートLOVE」を背に、喉も張り裂けんと歌いながら、楽曲に込められた「光の意志」そして「希望」を|光の道《アイドルロード》上に爆ぜさせる。侵略神ヴァラケウスにさえも畏怖を覚えさせる|この世界《アイドル☆フロンティア》に満ちた光、これぞ、【カバー・オブ・ドキドキ☆ハートLOVE】!!
「希望の光はここにある!!」
高らかに歌い上げながら、玲蘭の蹴りはヴァラケウスの弱点たる「戦槌」を叩き割る。
優希斗の命が尽きる、三秒前の出来事だった。
侵略神「ヴァラケウス」は此処に斃れた。
オブリビオンたるがゆえにヴァラケウスは一体ではない。
けれどもうすぐ、他のヴァラケウスも別の猟兵たちに斃されゆく刻だろう。
|光の道《アイドルロード》を、猟兵は、アイドルたちは、進んでゆく。
その先にあるものが、希望であると信じて。
大成功
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