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シャングリラ☆クライシス⑥〜出張学園黙示録!

#アイドル☆フロンティア #シャングリラ☆クライシス #第一戦線

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「学園黙示録、ご存知ですか?」
 虹目・カイ(○月・f36455)が、唐突に問う。
「銀誓館学園在学生、もしくはOBOGの皆様であれば最早、釈迦に説法、孔子に論語、でございましょうが。聞き馴染みがないという方もいらっしゃるでしょうから、軽く説明させていただきますね。学園黙示録とは、平日……つまり登校日のお昼休みに、密かに室内プールで行われている能力者向けの闘技大会でございます」
 厳密にはプールの地下に存在している地下闘技場で行われているというのが正しいですがね、と付け加えつつ、カイは続けた。
「結社の仲間たちとチームを組み、作戦を練り、連携を取り、相手チームと切磋琢磨しながら頂点を目指す。その過程で更に能力者たちは強くなっていく……というわけでございます。武蔵坂学園におけるライブと似たようなものでございますね。さて、前置きが長くなりましたが……」
 ここからが本題、とカイは言う。
 なぜならここはアイドル☆フロンティア。シルバーレインでも、ましてやサイキックハーツでもない。加えて今は|大戦《シャングリラ☆クライシス》の真っ只中。異世界の催しが、この戦いと同関係するのだろうか。
「皆様に向かっていただくのは、サンシャイン☆フェスなる対バン特化のステージでございます。ここでは悩み多き学生たちの変貌によって発生したオブリビオンが出現するため、その悩みを『学園祭のライブ形式』によってぶつけ、昇華していただこうということで。皆様には対バンライブ対決をしていただく……予定だったのですが」
 だったのですが?
「相手方の学生の方々が、思いの外好戦的でございまして」
 えっ。
「ほら、この年頃、理想と現実のギャップに苦しんだり、望む進路と自分の能力や、周囲からの反対に悩みがちな年頃でございましょう? そこで心折れてしまった結果、溜まりに溜まったものが爆発し、ストレス性過食の化身として生じてしまったオブリビオンのようなのですね。で、食を阻む者には、パフォーマンスを兼ねてではありますが、容赦なく物理的に排除してくると」
 こわすぎぃ。
 いや、でもそれなら、同じ学園祭でも屋台巡りとかさせてあげた方が満足するのでは?
「そこはほら、こちらアイドル☆フロンティアでございますから。ステージがなければオブリビオンとはならず、更に申し上げれば現状、世界中ステージで強制オブリビオン化状態でございますから。いずれにせよ、アイドルとしての対決は避けられないわけでございます」
 改めてそう考えると、この世界の制約なかなか厳しいな。
「というわけで、サンシャイン☆『フェス』と、水辺でのパフォーマンス対決に則りまして、私は『出張学園黙示録』の開催を宣言いたします!」
 いいのか学園に許可取らんで。
「奇しくも相手も集団、すなわちグループで来ますのでね。基本チーム戦、まあソロでもいけないことはないですが、ともあれ、学園黙示録の体は成せるかと。そういうわけですので普段通り戦闘していただいて差し支えございませんが、一応アイドルライブでもございますから。ユーベルコードはパフォーマンスも兼ねて、画面映えするものをお願いいたしますよ」
 でないと観客の声援が得られず、相手が滅法強くなってしまうからだそうだ。その辺りはこの世界のルールを逸脱することは出来ないらしい。
 なお、観客には『相手にちょっかいかけていいタイプのダンスバトル』と説明するそうだ。むしろ戦闘前にその旨を説明した看板を立てておいてほしいと、猟兵の一人にカイからそれが手渡されていた。
「というわけで学園黙示録、開幕でございます。皆様も是非、楽しんでくださいませね」
 本来の趣旨から若干外れている気がしないでもないが、パフォーマンスよりも戦闘に慣れている猟兵たちにとっては、幾分かやりやすいかも知れない(逆の場合は厳しいかも知れないが)。
 ともあれ、未来ある若人たちを救い、この戦争を終わらせる一助となる戦いだ。
 頑張ってこようか。
「そうそう、学園黙示録ですからね。優勝チーム、すなわち皆様が勝利した時のご褒美が必要でございますね。私からの熱い(投げ)キッスなど如何でしょうか」
 あ、それは要らないです。

「冗談はともかく、今回、水着での参加を推奨いたします」
 なんでまた。
「観客の皆様が大いに盛り上がりますからね。ファンサは大事でございますよ」
 アッコイツ他人事だと思って!!


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあです。
 シルバーレイン(TW2)の戦闘ルール、分かりやすくて好きでした。

 ※看板はリプレイ外でどなたかが立てた扱いにしますので、プレイングで言及する必要はございません。

 戦争シナリオのため、今回は1章構成です。

 第1章:集団戦『グラトニー・アイドル』

 今回に関しては普通に戦っていただいて大丈夫です。
 が、そこはアイドル☆フロンティア。パフォーマンスを疎かにすると威力が出なくなってしまいます。
 そこでパフォーマンス要素として画面映えするユーベルコード&水着が必要になるわけですね。
 いいですか。映え&水着ですよ。(大事)

 なお、ご褒美はありませんのでご安心ください。

 ※今回、『学園黙示録(自称)』という形式上チーム戦、つまり他の参加者様との共闘になる可能性が高いです。
 ソロ参加でも差し支えございませんが、他参加者様と合同のリプレイになる可能性が高いことをご承知おきいただいた上で、参加とプレイングをお願いいたします。
 (仲間など不要、感の強いプレイングだと採用が難しい、ということです。意識してそうしなければ特別連携を意識していただかなくとも何とか出来ると思います)

 公開された時点で受付開始です、が。
 今回もかなり書けるタイミングにムラが出そうです。
 その為、採用出来るかどうかは人数とタイミングと内容次第でまちまちになります。ご了承ください。

 それでは、ご縁がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『グラトニー・アイドル』

POW   :    トランス・オールドファッション
今日食べた物の【エネルギーを急速消費し、生じた空腹感の 】合計に比例した攻撃力と、【消費したエネルギーの】合計に比例した防御力を持つ、【ゴシック調のアイドル衣装】に変身する。
SPD   :    ダウンフォール・クラッカー
【異次元の大食いぶり 】を披露する事で【暗雲を背負う神を模したアイドル衣装】に変身し、戦場内の敵全てを攻撃する【雷撃】を降らせる能力を得る。
WIZ   :    アーティ・トリート
戦場を【料理対決会場 】と同じ環境にし、自身の攻撃に「敵から受けたダメージ」を加算する【デザート一品】を付与する。

イラスト:ロミナ毅流

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ニーニアルーフ・メーベルナッハ
そういえば夏休みは水上ステージでやったりしてたんですよね、学園黙示録…
(回顧する銀誓館OG)
当時と違って観客が沢山というのは緊張しますが、やってみます!

というわけで戦闘です。
白燐奏甲を付与した上で、蟲笛を吹き(【蟲使い】)白燐蟲と黒燐蟲を操り攻撃を。
この際、真っ直ぐ敵に向かわせるのではなく、迂回させたり空中で複雑な軌道を描かせたりして敵を撹乱しつつ、その軌跡が美しく見えるようにしてみます。この方が映える気がしまして。
敵のUCで出て来るデザートも、蟲達に食べて貰いましょう。

共に戦う方にも奏甲を付与し戦闘力底上げを試みます。
かつての黙示録でも頼りになった技、今回も別の意味で有効かと。


カツミ・イセ
僕の神様は言ったよ。『とても懐かしい』と。
僕も、聞いたことだけはあるなぁ。
あ、水着はワンピースタイプの水着だよ。黒地に白いラインが入ってるんだ。
アイドル衣装にも見えて、ピッタリだと思ってさ!

さて、即席チーム組になり得る事も考えて…回復を怠ってはいけないからね!
水の渦なら、照明が反射してかなり綺麗な見栄えになると思うよ!
それに、僕自身も水流燕刃刀を伸ばして蛇腹剣のようにしていくからね!鞭のようにしていくのさ!
水の渦とともに薙いでみれば、本当に僕が水を操っているように見えるだろうね!


山吹・慧
学園黙示録とはまた懐かしい……。
そういえば水着コンの時期になると水着で参戦する方々もいましたね。
学園祭にバトルロワイアル……。
いや、懐かしんでいる時ではありませんね。

2022水着コンの恰好で参戦。

作戦は【功夫】の打撃による積極攻勢でいきましょう。
敵が降らせる雷撃は【残像】を伴う動きで攪乱して回避します。
高威力の範囲攻撃は脅威ではありましたが、当たらなければ
何とかなります。
そして【気功法】(自己強化)で火力を上げた【転玄脚・嵐】を
放ち纏めて攻撃。
ですが…当然当たったら大変なんですよね。
そのままクラッシュ49で追撃を仕掛けていきましょう。

アドリブ・連携等歓迎です。


高崎・カント
もきゅ! ご褒美はおいしいものがいいのです!

きゅー! モーラットはリザーバーなのです!
皆さんのお手伝いをするのです!

もーきゅ? 水着を着るのです?
プールだからそういうものなのです?
【2024水着】着用

もきゅもきゅ、この雰囲気は懐かしいのです
昔はゆーいっちゃん(カントの主)がいたけど、今日はいないのです
なのでリザーバーのモーラットらしく攻撃をがんばるのです

カントは前衛なのです
近づきながら水鉄砲で敵に水をかけるのです

もっきゅっきゅ……水は電気をよく通すのです!
敵の中に飛び込んでモラスパークでパチパチするのです
キラキラパチパチで舞台映えも狙っちゃうのです
相手を痺れさせて味方の攻撃に繋げるのですよ!




 海上に出現したステージの上に、猟兵たちは集まっていた。
 急遽開催が(勝手に)宣言された、出張学園黙示録に参加するためである。
「学園黙示録とはまた懐かしい……」
「うん、僕の神様は言ったよ。『とても懐かしい』と。僕も、聞いたことだけはあるなぁ」
 銀誓館学園OBの山吹・慧(人間の玄武拳士・f35371)に、OGの関係者であるカツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)が、しみじみと零す。
「水着コンの時期になると水着で参戦する方々もいましたね。学園祭にバトルロワイアル……」
「確かに、夏休みは水上ステージでやったりしてたんですよね、学園黙示録……」
 慧が続ければ、ニーニアルーフ・メーベルナッハ(黒き楽園の月・f35280)も回顧するようにそう言って、頷いた。彼女もまた、銀誓館学園のOGである。
 そんなことを言っている間にも、ステージの向こう側に、オブリビオンたちの姿が見えた。
「お、おなかすいたあ……ご飯ないのー?」
「ライブが先だってー。料理対決ならよかったのにぃ」
 可愛らしい外見に反して、ご飯がないという事実にアイドルとしてのモチベーションが下がっているようだが。
「いや、懐かしんでいる時ではありませんね」
「当時と違って観客が沢山というのは緊張しますが、やってみます!」
「僕の神様は言ったよ。『実際の学園黙示録とは勝手が違うから、油断は大敵』だと」
 猟兵たちもすぐに切り替え、臨戦態勢。いつでも試合……もとい、(名目上は)ダンスバトルの準備は万端だ。
 と、そこへ。
「もきゅ!」
 現れたのはリザーバー(レベル差のあるチームでの対戦となった時に、調整のため投入される学園所属の使役ゴーストのことだ)のモーラット……ではなく、高崎・カント(夢見るモーラット・f42195)だ。
 尤も、彼女自身リザーバーのつもりで参戦してきた様子であるが。
「おや、カントさん」
「|もきゅもっきゅ《ご褒美はおいしいものがいいのです》!」
「終わったらグリモア猟兵さんに頼んでみましょうか」
「モチベーションを上げるのは大事だからね」
 学園のリザーバーとは違い、こうして他の猟兵たちとは意思疎通が出来るのだけれど。

 ――さて、ここまで全員、指示された通りしっかり水着で馳せ参じております。
 ニーニアルーフは淡いピンクに白い小花柄の、プロポーションを強調するビキニスタイル。
 カツミは黒地に白いラインの入った、アイドル衣装にも見えておあつらえ向きのワンピースタイプ。
 慧は黒で統一しながらも、クロスリボンのラッシュガードと、ボタニカル柄のセットアップスタイルで遊び心を。
 カントは愛しの|花嫁さん《ゆーいっちゃん》とお揃いカラーの爽やかブルーでマント風の水着でテンション上げてきました。

 衣装アピールは完璧。ここからはパフォーマンスで魅せる時間です!


 相手が一列横並びで来るのに対し、前衛に慧とカント、後衛にニーニアルーフとカツミが陣取る。
「銀誓館学園での黙示録の布陣は基本的に相手と左右対称でしたから、少し変な感じはしますね……」
「やはり、ところ変われば僕の神様の言った『学園黙示録』とも、形式は変わるようだね」
 まあ、相手方は受け入れてないですしね。と言うか、それ以前に学園黙示録扱いになっているのも知らない。
 ともあれ、ニーニアルーフとカツミが所感を交し合っている間にも、相手が動いている。
「やっぱりダンスじゃなくて料理対決にしよ~。甘いものが食べたいな!」
「相手の土俵に乗るのは得策ではないですね。当初の予定通り、積極攻勢で行きます」
「きゅー! |もきゅきゅきゅぴぴー《皆さんのお手伝いをするのです》!」
 慧が功夫の構えで突撃、カントも水鉄砲を構えて追従する。
「支援します!」
 ニーニアルーフが蟲笛を歌わせる。白燐蟲が猟兵たち全員の元へ飛来し、仄かな白い光を放って煌めくように包み込んだ。
(「かつての黙示録でも、回復に強化にと頼りになりましたね。今回も有効そうです」)
 そう確信するニーニアルーフ。そして、これだけでは終わらない。
 相手にも白燐蟲は向かっていき、更には黒燐蟲も蟲笛の音色に合わせて飛んでいく。
 ただし、その軌跡は直線的なものではなく、迂回したり波状にうねったりしながら、まるで空中に絵を描くような動きで、相手を翻弄すると同時に、観客の視覚も楽しませていた。
「僕も加勢するよ。援護も、回復も疎かにはしないよ」
 カツミも、水流の名を冠する蛇腹剣を鞭の如く伸ばし、しならせ、味方に合わせるタイミングを窺っている。
「わーっ! ちょっとちょっと邪魔しないで!」
 突っ込んできた慧に驚いたグラトニー・アイドルのひとりが、慌てて味方の作った料理を掻き込み、その力で慧だけでなく、猟兵全員を雷で打ち据えようとした。流石、『物理的に排除してくる』と言われるだけある。
 だが、慧は相手が変身したのを見、その姿から醸し出される不穏な空気を受けてなお、冷静だった。
「高威力の範囲攻撃は脅威ではありますが、当たらなければ何とかなります」
 慧自身は、残像を残し狙いを定めさせない動きで、降り注ぐ雷を躱して見せる。
 では、他の猟兵たちへと向かったものはと言うと。
「僕の神様、ここに治療と浄めを。流れる水は冷たく鋭く、刃は転じて蛇の如く……」
 カツミの祈りが清水を生み、ステージ上に広がり水の渦となる。
 渦と共に刃を薙がせるカツミの姿は、神へと奉納の舞を披露するかのようだ。
 それが味方へ降る害意を阻む盾ともなり、敵を牽制する攻め手ともなる。更にカツミの狙い通り、清らかな水の流れは照明の光を反射して、光る飛沫を生みながら輝く。蟲たちもそれに合わせて山や雲を描くように飛び、ステージ上の空に山水図を浮かび上がらせた。観客席から感嘆の溜息が引き出される。
「神様と僕の演出、如何かな?」
 そして、そこに畳みかけるように。
「ただの蹴りではないこと、お魅せしましょう」
 相手がユーベルコードで生み出した、調理台を足場にして僅かながら上から接敵。同時に気功を練り上げる。
 慧はそのまま、己の気と白燐蟲を纏った脚で弧を描き、風を生み、白い月を浮かび上がらせた。
 その一撃で、調理台付近に固まっていた相手複数名を纏めて吹き飛ばす!
「やばいやばい、スイーツ食べて立てなお……あれっ? スイーツは?」
「美味しかったですか? それならよかったです」
 作りすぎたスイーツは、|白燐蟲と黒燐蟲《スタッフ》が美味しくいただきました。
 仕方なく残った相手方のメンバーが、雷の力で反撃を試みるも。
「おっと、当然当たったら大変ですからね。止めさせていただきます」
 先手必勝、攻撃は最大の防御。慧が小型のドリルガントレットで追撃する中。
「もきゅもきゅ」
 カントが慧に追いついてきた。
(「この雰囲気は懐かしいのです」)
 昔は愛するゆーいっちゃんと一緒に、学園黙示録を戦い抜いたっけ、なんて。
 懐かしみながら思うと同時、今は彼がいないことを思うと少し寂しくもあるカント。
 だが、それでも自分はここにいる。自分に出来ることをやると決めてきたのだ。だから。
「|もっきゅもっきゅぴー《リザーバーのモーラットらしく攻撃をがんばるのです》!」
 愛する人に恥じたくないから。
 やると決めたらやるのです!
「わわっ!?」
「あーん、衣装が濡れちゃったよお!」
「もっきゅっきゅ……|もきゅもきゅっきゅきゅもきゅもっきゅ《水は電気をよく通すのです》!」
 まずは慧の動きに合わせて水鉄砲で相手方にくまなく水をかけていく。
 そしてそのまま、相手が体勢を整える前に、その小さな体で相手の懐に飛び込む――と!
「|きゅきゅぴぴきゅっぴー《キラキラパチパチスパークで画面映えなのです》!」
「きゃあああああああああ」
 必殺モラスパークでビリビリ、火花パチパチのキラキラでステージを輝かせます!
「それじゃあ、水を追加しようか。僕の神様、今一度清めの奇跡を」
「では、アンコールにお応えして、武による舞を魅せましょう」
「食べすぎは体によくないですからね、蟲たちがいただきますね」
 カントに続いて畳みかけるように、カツミと慧が追撃を放ち、ニーニアルーフの蟲たちが退路を断つ。
「わーん、おなかすいて力が出ないよお!」
 成す術もない様子のグラトニー・アイドルたち。
 どうやら勝負は決まったようだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神塚・深雪
※動きやすさにややウェイトをおいて2022年に仕立ててもらった水着で

そんなに出た訳じゃないけど、懐かしいですね、黙示録。

(ちなみに、チーム戦ということだからと、娘と妹を巻き込もうしたものの、娘からは断固拒否の姿勢、妹からもファンサに向いたUCなど持ち合わせてないと大人の対応で断られたため、悲しいかな独りで参戦することになりました。現地での編成に期待)

ダンスバトルの体裁でということなら、UCも立ち回りも見栄え重視な感じでいくのがベストですよ、ね!
(と、気合をいれてステージに立ちUC起動)
銀の羽根を舞わせ、舞のような立ち回りで、華やかにカッコよく、そして煌びやかに!
こういうのは得意なんですよ、私!


栗花落・澪
【対の華】
2023年の水着着用
今回はこっちの方が良いかなと思って

前衛はお願いね、百鬼さん
フォローは任せて

ふわりと翼で浮遊する空中戦で
後方でありながらも敢えて目立つ位置を陣取り
催眠術と誘惑の魔力を乗せた歌唱を自前のマイクで拡声しながら
ひらりくるりと優雅にダンス
わざとグラトニーさん達の注目を集めつつ催眠で思考力を鈍らせる事で
百鬼さんにとっては攻撃の隙だらけになるように

更に動きに合わせて高速詠唱、多重詠唱
水と氷の魔法で凍結、足止めさせたり
植物、風魔法で花嵐の斬撃を起こして攻撃援護

さぁ、そろそろフィナーレだよ
破魔の炎でまとめて浄化してあげる

指定UC発動
優しい祈りで痛みだけ除外し
敢えて個別に範囲攻撃


百鬼・智夢
【対の華】
今年の水着着用
恥ずかしがりやで自信無くて
それでも芯は強い元巫女

わ、私の水着、いつもより露出高いので
見られるのはその…は、恥ずかしいんですが…!
でも…頑張ります、ね

澪君が魔法で遠距離戦特化な分
私は破魔の薙刀を用いた接近戦で参りますね
よろしくお願いします…

破魔を乗せた薙刀でまるで舞うように身かわしと薙ぎ払いで浄化攻撃
リアムを媒介に呼び出した善霊さん達に周囲の護りを固めてもらいながら
更に霊的防護、破邪を宿した祓い札を
防御と攻撃それぞれ使い分け

おいで…

どこからともなく呼び出した黒死蝶の群れをグラトニーさん達に向かわせ
呪詛による金縛りでの足止め、捕縛、身体部位封じ狙い
隙が出来たところに指定UC


八坂・詩織
学園黙示録、懐かしいですね。
実際イグカが水着だったりすると水着で戦ってましたし…

水着は今年のもありますが、あえて23年水着コンで着た黒ビキニに星座柄のパレオの水着でいこうかと。シルバーレイン時代最後の水着コンで着た水着とコンセプトが同じなので。

映えるUCは…手持ちの中だとこれでしょうか。
UC「スターパーティー」で164個もの惑星や月や星を模したクッションを召喚。他の猟兵の皆さんもクッション自由に使ってくださいね。
これらを足場やジャンプ台代わりにして跳び回りながら結晶輪「風花」を投げ【凍結攻撃】。結晶輪なら投げても手元に戻ってきますし。
まだ暑いですからね、デザートはフローズンでいかがでしょう?




「学園黙示録、懐かしいですね。実際、学園祭の時期は水着コンテストもあって水着で戦ってましたし……」
「そうですね……私はそんなに出た訳じゃないけど、懐かしいですね、黙示録」
 共に銀誓館学園OGの八坂・詩織(銀誓館学園中学理科教師・f37720)と、神塚・深雪(光紡ぐ|麟姫《りんき》・f35268)が、しみじみと昔を懐かしみつつ語る。
 その一方、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)と、百鬼・智夢(慈愛の巫女・f20354)は、銀誓館学園関係者ではないが。
「見られるのはその……は、恥ずかしいんですが……!」
「ふふ、前衛はお願いね、百鬼さん。フォローは任せて」
「は、はい……頑張ります、ね」
 智夢は恥じらいながらではあるが、両者ともに気合は十分。
 学園黙示録と銘打っているからと言って、関係者以外立入禁止ではありません。むしろやる気のある方大歓迎!

 ……ともあれ、智夢が恥じらっている理由もそれなのだが。
 詩織も言及していた通り、この四名もしっかりばっちり水着で参戦してくださっています!
 深雪は巫女装束をイメージさせる、純白のセットアップにシースルーの羽織、赤の飾り紐で和な出で立ち。
 澪は瑠璃色カラーに赤いスカーフタイつきトップスに、白のキュロットパンツのセーラー服風セットアップで眩しく健康的に。
 百鬼は金魚を思わせる、白地のワンピースに、裾を彩るアクセントカラーのオレンジが映える和風水着。本人としては平素より露出が多くて恥ずかしいようだけれど。
 詩織は黒地に抜けるような白で描かれた星座柄のビキニ&パレオスタイルでエレガントに。銀の雨降る時代、最後の水着コンテストで着た水着と同じコンセプトでオーダーしたものだそうで、まさにおあつらえ向きといったところ。

 こちらも水着はバッチリとキメて準備万端。
 あとはいよいよパフォーマンスで魅せるのみ!


「グラトニー・アイドルのクッキング☆タイムはじめるよーっ!」
 相手方、早速自分たちの土俵にフィールドを持ち込む気満々。
 それでいて、邪魔する者を排除出来るだけの力を兼ね備えていると言うのだから油断ならない。
「澪君、よろしくお願いします……」
「うん、存分に舞っておいで」
 礼儀正しく頭を下げる智夢に、安心させるように微笑んでから、ふわり澪は宙へと翼を広げ羽ばたく。
「ふふふ、私も頑張りますよ! よろしくお願いしますね」
「はい、頑張りましょう。……ところで神塚さん、嬉しそうですね?」
「え、そ、そうですか?」
 詩織からの思わぬ指摘に、ぱちりと目を瞬かせた深雪。
 しかし、心当たりは実はあった。チーム戦ということだからと、娘と妹を巻き込もうしたものの、娘からは断固拒否の姿勢、妹からもファンサに向いたユーベルコードなど持ち合わせてない、と大人の対応で断られたため、独りで参戦することになった――と、ここに来るまでに悲しみを背負っていた。現地で組める人がいて本当によかった、と安堵したのはここだけの話。
「と、ともあれ。ダンスバトルの体裁でということなら、ユーベルコードもも立ち回りも見栄え重視な感じでいくのがベストですよ、ね!」
「確かに仰る通りですね。では、こちらをどうぞ。宇宙の星々の中でパーティーをしているみたいでしょう?」
 惑星や月や星を模したクッションが、詩織の周囲を中心に、大量に降ってきた。その数はざっと見ただけでも、百をゆうに超えている。
「高く跳べるようになりますから、他の皆さんもどうぞお使いくださいね。このように!」
 詩織がクッションのひとつに片足で乗れば、ぴょんと跳ねて、相手の用意した調理台の上も、くるんと宙返りしながら越えていく。
「おお……凄いなあ。これは僕も負けてられないね」
 言いつつ、澪はやはり前に出ることはしなかった。その代わり、最後列ながら詩織より高い位置まで飛び上がり、見る者の目を惹く。
「さ、ステージはこれからだよ」
 聴く者を魅了する――実はこっそり誘惑効果のある催眠を乗せている――声を高らかに響かせて、鳥籠を逃れた小鳥は歌う。
 観客のみならず、相手方の心をも奪って、澪は美しい声と優雅なダンスで注目の的だ。
 そう、智夢を含めた味方へと、相手方の意識が向かないように。
 加えて密かに、相手方のパフォーマンスが疎かになるという、この世界においてさりげなく強い効果も発生していた。
 それでも何とか我に返り、あるだけのスイーツを頬張って、パワーチャージした雷で猟兵たちを排除しようとする者もいたけれど。
「リアム、お願い」
 智夢が抱えたテディベア・リアムの瞳が青く輝くと同時、喚び出された善霊たちが煌めきながら周囲を護る。
 加えて彼女は、祓い札をその合間に配置し、守備をより盤石なものとして。
「行きます」
 舞うが如く、薙刀を振るい身躱しと薙ぎ払いを両立する動きで相手方の懐に迫り、祓い札と共に浄化の刃で月を描く。
 それに合わせるようにして、深雪もまた攻防一体の舞のような立ち回りで、相手の攻撃は躱しつつ、より深くへと切り込んでゆく。
 智夢と深雪、彼女たちの演舞は、偶然にも共に和の風情で、まるで最初から共演であるかのように足並みが揃い、統一感による洗練された美しさを醸し出していた。
「こういうのは得意なんですよ、私!」
 同時、幾つもの銀の羽根が、舞台に降って輝いた。
 深雪によってもたらされたそれは、深雪の動きに合わせてひらり、自らも舞う。そしてグラトニー・アイドルの身体に触れると強烈な破魔の光を放ってオブリビオン化を解除していく。
「華やかにカッコよく、そして煌びやかに! まだまだ舞台は終わりませんよ、ついてきてくださいね!」
 観客へのアピールも忘れない。キラリ弾けるような深雪の笑顔は、自ら振らせた羽根の輝きにも負けはしない。
 それを見て、智夢も更に出力を上げた。
「おいで……」
 どこからともなく、智夢に応えて現れた黒死蝶。
 その群れが、銀の羽根の隙間を補うようにして、相手方へと飛来していく。
 その姿を見ただけで、呪いは生まれる。
「ふぇっ、う、動けないよお……!?」
 金縛りにより、ある者は足止めされ、またある者は見えない糸に絡め取られたかのように直立不動となる。
 しかしその呪いは、悪意なき観客たちには及ばない。むしろ、黒と銀で塗られた虚空はステージ上に星空を描き出したかのように見えたことだろう。
 だが、それだけでは終わらない。
「数多に煌めく星の精よ、我が声に答え、導きの標となれ」
 智夢は自らも、星を生んだ。
 輝く星屑の翼で、魔を祓う星々の煌めきで以て、更にオブリビオン化を解除してゆく。
「あわわ、これってピンチじゃない? やだやだ、まだ全然お腹いっぱいじゃないのに!」
 劣勢と見るや、お手製スイーツで回復し、立て直そうとする者もいたが。
「まだ暑いですからね、デザートはフローズンでいかがでしょう?」
 薄紅の花を思わせる、六華が冷気を纏って幾重にも降り注ぐ。上空から詩織が投げたそれは、触れたものを凍てつかせ、主の元へと何度でも戻る。
 回復を封じられたグラトニー・アイドルは、一人、また一人と、味方のユーベルコードの追撃で戦線離脱、ならぬ舞台離脱していく。
 そして、その全員に合わせて、魔法による支援攻撃を行っていた澪。
 智夢と深雪の連撃に合わせて、舞う花嵐で追い風とし。
 詩織の力を強めるように、水と氷で冷気を強め。
 それぞれの動きをここまで引き立てていたが。
「さぁ、そろそろフィナーレだよ。破魔の炎でまとめて浄化してあげる」
 ここに来て、遂に積極攻勢に転じる。
 そしてそれが、宣言通りこの舞台を華やかに締めくくる、フィナーレとなる!
「大丈夫、痛みはないよ。いつもの世界が少しでも怖くなくなるように、温かくあるように、祈るだけ」
 理想と現実に、心挫けそうになった若者たち。
 食べても食べても満たされない飢餓は、きっと自身に必要なものが食ではないと、本当は知っているから。
「鳥たちよ、どうかあの人を導いてあげて」
 目の前の相手に必要なのは、希望だ。
 世界の風は、冷たいだけじゃない。寒さを温める温かな炎のような光が、きっとあるから。
 炎は鳥の姿を取って、グラトニー・アイドルの一人一人に向かっていく。
 忘れないで、心凍えそうな時は、温もりを求めていい。
 分け与えてくれる誰かが、何かが、きっとあるから。

 そうしてステージに立っているのが、猟兵たちだけになった時。
 勝者に祝福を、グラトニー・アイドルたちへも健闘を称えるかのように。
 観客席から、割れんばかりの拍手と声援が、眩いサイリウムの輝きとともに贈られた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年09月10日


挿絵イラスト