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雲は氷菓の島を謡って

#グリードオーシャン #【Q】 #戦後 #プレイング受付中 #のんびりいきます

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「アリスラビリンスから落ちて来た島、だろうかね。
 氷の道の先にはシャーベットの丘、ソーダの湖にアイスが浮いて。
 生い茂る木も氷でできていて、生ってるフルーツも凍ってる。
 氷は、いろいろな色をしているから、場所によって味が違うかもしれないね。
 ああ、それはシャーベットやアイスも同じか。
 フルーツも多種多様。氷の中に閉じ込められているフルーツもありそうだ」
 グリードオーシャンに浮かぶ不思議な島の様子を説明しながら、九瀬・夏梅(白鷺は塵土の穢れを禁ぜず・f06453)は改めてその不思議さに苦笑を見せた。
 ともかく、何もかもが凍っていて冷たくて、そして美味しい島。
 馴染みの鉄甲船『彩雲丸』が向かっているのは、そんなアイスな島だった。
「どんな経緯があったかまでは知らないんだが、彩雲丸が無人島開拓を望む人々を送り届けることになったようでね。とある島との間を、既に2往復しての第3便だそうだ」
 少しずつ移住が進む島。
 誰からともなく『アイスランド』と呼ぶようになったその島には、先に住む人がある程度の調査を済ませ、また、拠点となる場所を築いているから。どこが美味しいとか、これを食べたいならこことか、休憩する場所やさらなる調理ができる場所など、なんだかんだ開拓が進んでいるようだ。
 慣れた島民から情報を得ておすすめの場所を巡ったり、逆に彩雲丸で着いたばかりの移住民と一緒に探検したり。開拓を手伝ってもいいし、ただただ楽しんでもいい。
 アイスランドの楽しみ方はそれぞれなのだが。
 やってもらいたいことが1つだけ、ある。
 それこそが、猟兵に声がかかった理由。
「アイスランドをコンキスタドールも見つけたようでね。
 自分達にこそこの島はふさわしいと、人々を排除しようとするようだ」
 相手は、美しき氷水の精霊『アイスセイレーン』。
 名前からして、確かにアイスランドにこそ居そうなコンキスタドールですが。
 だからといって島民達が殺されたり凍らされたりするのを見逃すことはできない。
「新天地を切り開く者達を守ってやっておくれ」
 夏梅はそう告げてから。
「ついでに、いろんなアイスを楽しんできな」
 いい避暑になるだろうよ、と笑った。




第2章 集団戦 『アイスセイレーン』

POW   :    氷水鉄砲
レベル分の1秒で【過冷却の(当たると凍る)水鉄砲】を発射できる。
SPD   :    仲間づくり
攻撃が命中した対象に【アイスセイレーンの憑依】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【心身を取り込みアイスセイレーンの氷像化】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ   :    シェイプ・オブ・アイスウォーター
【着氷性の(当たると凍る)雨】を降らせる事で、戦場全体が【無数の氷柱がそびえる氷の海】と同じ環境に変化する。[無数の氷柱がそびえる氷の海]に適応した者の行動成功率が上昇する。

イラスト:さとをみどり

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 鉄甲船『彩雲丸』がアイスランドに辿り着くのとほぼ時を同じくして。
 島民達が港としていた地点と反対側の海に雨が降り始めた。
 ただの雨ではない。
 雨が降り注いだ海に無数の氷柱がそびえ立っていったのだから。
 そうしてできた氷の道を通って、雨を降らせた者たちが、アイスランドにやって来る。
「アイスと氷の島……素敵なところね」
「私たちのためにあるような島だわ」
「私たちにこそふさわしい島よ」
 氷水の髪に氷水の瞳、氷水の服に氷水の身体。氷水の深海から生まれた美しきコンキスタドール『アイスセイレーン』は、冷たい声を響かせた。
「でも島に誰かいるみたい」
「大丈夫よ。凍らせてしまえば」
「そうね。みんなみんな凍らせれば、ここはアイスと氷の島に戻るわ」
「私たちの島になるわ」
 冷たい眼差しで冷たく笑い合い、アイスセイレーンは人の気配がする方へ進む。
 この島を本当のアイスランドにするために。
玻瑠璃子・セーラ
アドリブ・連携お任せ
とっても楽しくて美味しかったわ!この島を好きになっちゃった!
こんなに素敵な島をアイスセイレーンさんに独り占めなんてさせないわ
凍らせる雨も危ないわね。お気に入りの雨傘の衝撃波で払って凌ぎましょう
UCを発動したら私もお魚のきょうだい達の姿も隠して距離を取るの
攻撃に当たらないように気をつけて
もし体に氷柱ができても、お兄さんお姉さん達がすぐに砕いてくれるわ
積極的に泡の遠距離攻撃で牽制。もし近付かれたら衝撃波でえいっ!
アイスセイレーンさんの攻撃には当たらないようにするわ
後は泡の遠距離攻撃と私達の絆攻撃でおしおきよ!
島の独り占めも、一方的に仲間にするのも、強引な事はダメなんだから



「とっても美味しかったわ!」
 カラフルなパフェを食べ終えて、にっこり微笑む玻瑠璃子・セーラ(f44601)。周囲を泳ぐお魚のきょうだい達も、ご機嫌に見える。
「自分で作るのも、アイスを探すのも楽しかったわ!
 この島を好きになっちゃった!」
 改めて見回す、アイスの森。様々な色や味のアイスが実り、凍ったフルーツも揺れる、そもそも枝葉もアイスや氷でできてる木々に囲まれて。美味しく綺麗な眺め。
 にこにこ笑顔のセーラだったけれども。
「あら、誰かいるみたい」
「凍らせてしまいましょう」
「みんなみんな凍らせて、ここを私たちの島にしましょう」
 冷たい声とともに現れたアイスセイレーンに、むうっと頬を膨らませ。
 びしっと指さして宣言する。
「こんなに素敵な島を独り占めなんてさせないわ」
 とたんに飛んでくる水。雨のようなそれは、当たったものを凍らせてしまうから。
 深海みたいなデザインのお気に入りの傘を広げたセーラは、その傘で、というよりも、ぽちっとスイッチを押すと放たれる衝撃波で、雨を飛ばし散らしていく。
 そして防御の最中、発動させるユーベルコード『|夢見る泡の恋心《ポップ・ステップ・メイクアップ》』。
 生み出されたソーダ水の泡はセーラを覆い、アイスセイレーンからその身を隠した。
「どこへ行ったの?」
「見えないわ。聞こえないわ」
 セーラを見失い、きょろきょろと戸惑うアイスセイレーン。
 その様子をセーラはしっかりと見て。
 自身を隠すソーダ水の泡を、一部飛ばして攻撃する。
 きゃあきゃあと騒ぐアイスセイレーン。
 氷像のような身体が割れ砕け、辺りに飛び散り煌めいて。
 でたらめに放たれた雨も、セーラの傘が弾き。偶然近づいてきたアイスセイレーンも、傘の衝撃波で吹っ飛ばす。
「あそこにいるわ」
「もういないわ」
「どこ? どこへ行ったの?」
 でも防御や攻撃で一旦は場所がバレても、すぐに移動するセーラを、アイスセイレーンは捉えきれず。
「お兄さん、お姉さん。総攻撃よ!」
 タイミングを見て、一緒に姿を消していたお魚のきょうだい達と共に、セーラは見えない一斉攻撃を仕掛けた。
「島の独り占めも、一方的に仲間にするのも、強引な事はダメなんだから」

大成功 🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふえ?島で全然アイスを食べられなかった私にアイスをたくさん用意したって、そっちのアイスはコンキスタドールさんじゃないですか。
いっぱい味わうようにって、アヒルさん、私は流石に敵さんを食べたりなんかしないですよ。
……アヒルさん本気ですか?
味わうのはコンキスタドールさんじゃなくて、そのユーベルコードですか、つまりそのユーベルコードは甘くておいしいんですか?
甘いかは分からないけど、冷たいんじゃないかなって……。
……アヒルさん、その味わうって食べるじゃなくて食らうっていいませんか?
ふええ、没収の魔法でちゃんと無効化してこいって、結局ここはアリスラビリンスなんですね。



 何もかもがアイスでできたアイスたっぷりのアイスランドで、何故かフリル・インレアン(f19557)は一口もアイスを食べることができず、とぼとぼと歩いていた。
 本当に、何故でしょうね。
 があ。
 島の反対側までやってきたところで、フリルの手の中のアヒルちゃん型ガジェットが、素知らぬ顔で一声鳴く。
「ふえ? 島で全然アイスを食べられなかった私にアイスをたくさん用意した?」
 その言葉を正確に理解して、でも意味が分からず、フリルは首を傾げた。
 確かにアイスはフリルの周りにたくさんあるけれども、島のアイスを食べるなと言ったのはガジェットで。それ以外の新しいアイスを、フリルとずっと一緒にいたガジェットが用意できるはずがない。
 どういうことかと問うような視線を手元に落とせば、ガジェットは真っ直ぐに道の先を見て、円らな黒瞳で示すようにしていたから。
 フリルも視線を同じ方向へ向けてみると。
「あら、誰かいるみたい」
「大丈夫よ。凍らせてしまえば」
「……って、コンキスタドールさんじゃないですか」
 現れた『アイスセイレーン』の冷たい声に、フリルは涙目で悲鳴のような声を上げた。
 慌てるフリルに、ガジェットはしれっとまた鳴く。
「いっぱい味わうように、って……
 アヒルさん、私は流石に敵さんを食べたりなんかしないですよ」
 氷水の髪に氷水の瞳、氷水の服に氷水の身体。澄みきったその姿は、確かに冷たそうで美味しい水のようにも見えるけれども。グリードオーシャンの広い海には、食材になっちゃったりするコンキスタドールもいたりするけれども。
 さすがに人の形をした相手を食べる気にはなれないわけで。
「……アヒルさん本気ですか?」
 思わず聞き返したフリルに、ガジェットはまた、があ、と鳴く。
「味わうのはコンキスタドールさんじゃなくてそのユーベルコード、ですか」
 つまり、そのユーベルコードは甘くておいしいんですね?」
 があ。
「甘いかは分からないけど、冷たいんじゃないかな、って……」
 変わらぬ調子で続けるガジェットに、フリルはさすがに眉を寄せ。訝しむような視線をガジェットに向けて、確認する。
「……アヒルさん、その味わうって、食べるじゃなくて食らうっていいませんか?」
 攻撃をその身を盾に受け止めろと言われているのではないか、と。
 それは酷いと非難の調子も言葉に込められるけれども。
 ガジェットは、悪びれた様子もなく、当然のように鳴いた。
「ふええ、没収の魔法でちゃんと無効化してこい、って……」
 示された有効なユーベルコードは、ちゃんと防御できれば相手の攻撃を強制的に借用できるものだから。確かに、食らう、ではないけれど、食べる、ともまた違うわけで。
 フリルは、周囲の美味しそうなアイスを改めて見回して。
「結局ここはアリスラビリンスなんですね」
 ため息と共にアイスセイレーンと対峙した。
 
 があ。

大成功 🔵​🔵​🔵​