●まだまだ強さは足りていない(本人たち談)
獣人戦線、ロサンゼルス近郊の海辺の街。
少数種族であるシャチ達が暮らすこの街でブームになっているのは筋トレ、ボディビル。元より大海にその身一つで挑める程に身体能力の高い彼らだが、仮初の平和の中でその能力を更に鍛えたいという願望が芽生えるのはおかしくないかもしれない。
それが高じて肉体美を披露するコンテストが開かれるのもまあ、おかしくないかもしれないが。
『……こーんなにいい雄が集まってるなんてねぇ』
そんな街に舌なめずりしつつ、幻朧帝国の女エージェントが一人忍び寄ろうとしていた。
グリモアベース。
「さて、また獣人戦線で幻朧帝国の破壊工作の予知が見えたから力を貸してくれないかな」
シャチのキマイラであるヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)は集まった猟兵達にそう呼びかける。
「今回狙われてるのアメリカのロサンゼルス近郊の少数種族のシャチの街だよ。破壊工作はいつもの如く街の重要な場所……今回は中央広場にエージェントに逢魔弾道弾を運ばせて設置、起爆。それによって周辺一帯を逢魔が辻に変えて住民皆殺しって感じの作戦だから、起爆前にエージェントを探し出して撃破して欲しい」
そうヴィクトルは言って、予知の詳細について説明を移す。
「標的となった街はシャチ獣人が八割を占めている。普段は少数種族だけあってそんな人口もいないんだけど、なんか最近ボディビルが流行ってて、それが高じてコンテストを行うみたい。それでアメリカのあちこちから筋肉自慢の獣人達が集まっているみたいなんだ。シャチ中心だけどもね。で、その獣人達の流れに紛れ込む形でエージェントはやってくるけど、どうもこのエージェントコンテストは普通に最後まで楽しもうとしているみたいで、作戦を実行してくるのはコンテストが終わってからの夜になると予知されてる。コンテスト中は探し当てるのも難しいだろうし、終了後に街の中央広場で待ち伏せて迎撃するのが楽だろう」
そうヴィクトルは説明し、次に破壊工作を仕掛けてくるオブリビオンの説明へと移る。
「今回やってくる幻朧帝国のエージェントは『海軍中佐・碓氷礼文』、赤い鉾を操るシャチ獣人の軍人だね。変異階梯で色々変身もしてくるし、元々この街はシャチ獣人中心で、コンテストの為に外からやって来てるシャチ獣人もいるから一回見失うと再度探すのが大変になるだろう。だから見つけたら逃がさず確実に仕留めてね」
そう説明したヴィクトルは首にかけたグリモアである鍵を手にして、転送の準備を開始する。
「ああ、それとコンテストの方は今からでも参加者募集してるみたい。獣人相手にボディビルで勝負できるかは分かんないけど、もし自信ある人いたら参加してみてもいいかもね。もしかしたらどこかで見てるエージェントを釘付けにできるかも……まあ倒さなきゃいけないけどもね」
ともかく頑張って倒してきてね、とヴィクトルは話を締め括ると、猟兵を真夏の西海岸のシャチの街へと転送したのだった。
寅杜柳
オープニングをお読み頂き有難うございます。
太平洋に相応しい肉体美とかそんなアオリが必要かも。
第一章はロサンゼルスにあるシャチ獣人達の町のお祭りで楽しみましょう。
最近ボディビルが流行っていて海も利用したコンテストを行っており、マッチョに仕上げているシャチをはじめとした獣人が集まってきています。
第二章は逢魔弾道弾を設置しようとやってくる『海軍中佐・碓氷礼文』との戦いになります。
こちらは断章で冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらもご確認下さい。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
第1章 日常
『街のお祭りに行こう』
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POW : 露天の店を巡って楽しむ
SPD : 皆とダンスや演芸を楽しむ
WIZ : お祭りの料理やお酒を楽しむ
イラスト:del
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
印旛院・ラビニア(サポート)
・境遇的なものもあり、思考や嗜好は成人男性のものです(恥ずかしい境遇なのでバレないよう振る舞います)
・基本的にはヘタレで気弱、慎重な面がありますが、物事がうまくいったり周りに煽てられるとイキり散らかして墓穴を掘ることもあります
・なんだかんだで人がいい
・統制機構の効率化された食事やGGOのアイテム合成で簡単に作れる食事に慣れてるせいか手料理への美味しいもの判定はガバガバ
・GGO以外の世界は色々珍しがり興味を持って見てくれる
猟兵に迷惑をかける行為はしません。例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。えっちな展開はコメディ目であれば許容
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●しあがってるひとたち
獣人戦線の世界には数多の種族の獣人が存在しており、各大陸各国で主流となっている種族の他にも少数種族が存在している。
|F.O.N《フィールド・オブ・ナイン》支配下で仮初の繁栄を謳歌するアメリカの社会の主流はウサギだが、広い国土には当然他の少数種族も存在しており、グリモア猟兵により予知されたロサンゼルス近郊の街では8割以上の住民がシャチ獣人であった。
そんな街を破壊する為に太平洋を挟んだ向かいの日本列島の幻朧帝国がエージェントを派遣してきている。悪しきオブリビオンの企みを挫く為に猟兵達はこの地へと転移し、情報収集の為街の散策を開始する。
「……皆でっかいねー」
印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)が大通りを歩きながら、街行く大柄なシャチ獣人達を見上げながら呟いた。
シャチ獣人は基本的にサメ獣人のように大柄、ラビニアのキャバリアである『|劫禍《ごうか》』を一回り小さくした位のサイズ感があり、街もそれに合わせて大きな造りになっている。
けれどそれ以上に。
「……マッチョが多い!?」
この街で最近流行っているボディビル、子供はそれ程でもないが、大人と思われるシャチ獣人達は妙に筋骨隆々に鍛え上げられているように見えて、自認としては男性のラビニアもあまりの仕上がりっぷりに圧倒されそうになってしまう。
「普通のひとでこれならコンテストの方は更に凄い筋肉祭りになっているのかな?」
中央広場の方で行われるらしいコンテストの光景を想像しつつ、平和に筋肉を鍛え日々を謳歌する彼らの生活を守るために悪しきオブリビオンの捜索を続けるラビニアであった。
成功
🔵🔵🔴
イネス・オルティス(サポート)
『この鎧は一族伝統のものよ、それがどうかしたの?』
アックス&ウィザーズ辺境のどこかにある隠れ里に住む一族の女戦士
〔一族伝統の鎧〕のビキニアーマーを愛用し主に〔巨獣槍〕という槍を使う
”ダッシュ”で近づき”なぎ払い”、”串刺し”等をよく行う
ボン・キュ・ボンのナイススタイルで、ビキニアーマーを普段使いしている
恥ずかしさ耐性のあるイネスは、周りの視線を気にしません
そのビキニアーマー姿の存在感で、無意識に誘惑してしまう事がありますが
イネスにそのつもりはありません
アドリブ・絡み・可 ””内技能
描写はセクシーレベルまで
キャバリアには乗らず生身で戦います(他の人のキャバリアを足場にする等はあり)
●にせきんはだめ
一方、イネス・オルティス(隠れ里の女戦士・f06902)という女戦士はシャチ達のマッスルなコンテストの会場へと向かっていた。
「ふむ、鍛えているひとが多いのね」
女戦士としてシャチ獣人達の戦力分析を行いつつ呟くイネスだが、周囲の獣人達は彼女の姿格好を見て驚きの表情を浮かべている。
『あのー……その格好は少々……』
「ん? 一族伝統の鎧だけど、どうかしたの?」
おずおず尋ねてくるシャチだが、イネスはきょとんとした顔で何も恥じる事などないかのように答える。
一族伝統の鎧――いわゆるビキニアーマーな彼女は、この筋肉を誇示するコンテストにあっても少々露出過多で存在感を主張し過ぎている。
『いえ、美しく鍛えられた筋肉は見事なもので……それ程のものでしたらコンテストに出場するのもどうでしょうか? 女性の部も盛況ですよ!』
「成程、それも……ん?」
シャチ獣人の提案に少々悩む素振りを見せるイネスだったが、コンテストのステージへと登壇した参加者の一人を視界に入れた瞬間、
「このコンテスト、着ぐるみとかは禁止……よね?」
そんな質問をシャチ獣人に投げかける。
『ええ、そうですよ。ドーピングと並んで禁止ですね。|糧食《レーション》のプロテインは問題ありませんけども』
「そうか。……ビキニアーマーの戦士に見抜けぬもの無し、ビキニーサーチ!」
突如ユーベルコード【薄衣甲冑看破術】を起動するイネス、その対象は登壇した参加者だ。
「やっぱり肉襦袢を着ているぞ、あの参加者」
身体の動きと筋肉が微妙が連動していない違和感に気付いたイネスの推測通り、開示された情報はその参加者が禁止行為を行っている事を示してくれた。
イネスの言葉に慌ててシャチ獣人が連絡を取って、その違反者の身体検査を再度行えば、注意深く見ないとわからない程に精巧な肉襦袢を着込んでいた事が判明する。
脱がされた肉体もそれなりには鍛えられていたものの、他の参加者と比べれば少々ボリュームに劣っていて。
『優勝を……目指したかったんです……』
『違反は違反です。……来年改めて自分の筋肉を磨いて、正々堂々出直してください』
肩を落とししょんぼりしている違反者を追放するではなく、来年出直せと言うシャチはおおらかというか甘いようだ。
そんなちょっとした騒動を見つつ、参加したものかどうか悩み続けるイネスであった。
成功
🔵🔵🔴
数宮・多喜(サポート)
『アタシの力が入用かい?』
一人称:アタシ
三人称:通常は「○○さん」、素が出ると「○○(呼び捨て)」
基本は宇宙カブによる機動力を生かして行動します。
誰を同乗させても構いません。
なお、屋内などのカブが同行できない場所では機動力が落ちます。
探索ではテレパスを活用して周囲を探ります。
情報収集および戦闘ではたとえ敵が相手だとしても、
『コミュ力』を活用してコンタクトを取ろうとします。
そうして相手の行動原理を理解してから、
はじめて次の行動に入ります。
行動指針は、「事件を解決する」です。
戦闘では『グラップル』による接近戦も行いますが、
基本的には電撃の『マヒ攻撃』や『衝撃波』による
『援護射撃』を行います。
●うらやんだりほしがったり
「ボディビルのコンテスト、ねえ」
少々変わったロサンゼルス近郊のこの街へとやってきたのは数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)。
サイキック的なあれこれではなく直感と経験からシリアスからかけ離れた場所である気配は予感していたのだが、実際にシャチ達を見てその予測は間違っていないと確信していた。
水族館とか美術館的な場所で像が展示されていてもおかしくなさそうな立派な体格のシャチ獣人達が街を行き交っている。あの筋肉ならきっと泳ぐのも速いのだろう。
道行く獣人達は陸上での活動も出来そうな階梯の方々ばかりだが、この調子では自然階梯や妖精階梯――要するに他の世界の一般的なシャチと類似した体型の住民もマッチョに仕上がっているのだろうか。疑問は尽きない。
ともあれ多喜は自身のテレパス能力を活用し、街を歩きつつ悪意を探っていた。
今回のエージェントはコンテストを最後まで楽しもうとしているらしいとの事。交戦は騒ぎにならぬようコンテスト終了後になるだろうが、先に発見し警戒しておくに越したことはない。
純粋に育った筋肉を披露するコンテスト会場の周囲に絞り歩く多喜、なんか偽筋だとかちょっとした騒動はあったようだが、この感じ取る事ができるのは称賛や尊敬の感情が殆ど。テレパスなしに聞こえる黄色い声も中々熱が入っていて不一致のようなものはない。
ただ、多喜が探る中で一つ、異質なものが感じ取られた。
尊敬とかそういうものではなく、所有欲――この参加者や周囲の人々を滅ぼして配下のオブリビオンにしようという邪悪な意志。
ステージ上で見事なサイドバイセップスで筋肉を誇示しているシャチや他の街からの来客らしいマッチョなペンギンやカワウソたちを横目に、多喜は悪意の発生源らしき場所へと向かっていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『海軍中佐・碓氷礼文』
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POW : そんな守りが通用すると思ってるの?
【赤き海神の鉾】を【赤の槍帯から放出される大量の海水の噴射】で加速し攻撃する。装甲で防がれた場合、装甲を破壊し本体に命中するまで攻撃を継続する。
SPD : 姿が一つなんて誰が決めたのかしら?
戦闘力が増加する【荒々しき階梯2の重武装海賊フォーム】、飛翔力が増加する【高速飛行可能な階梯0の空シャチフォーム】、驚かせ力が増加する【人間大に縮めた階梯5の潜入フォーム】のいずれかに変身する。
WIZ : ここがあたしの海じゃないって誰が決めたの?
戦場内を【呼吸可能な海水に満たされた極寒の海の海底】世界に交換する。この世界は「【水圧により実体武器使用、歩行及び飛行困難】の法則」を持ち、違反者は行動成功率が低下する。
イラスト:うぶき
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠マウザー・ハイネン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●悪鯱の企みを挫け
マッスルな獣人達のコンテストは恙なく終了し、夜が訪れる。
獣人達は塒へと帰り、未だコンテストの余熱が残っているコンテスト会場の広場へとやってきたのはひとりのシャチ獣人。
『はー、いいもの見れたわぁ』
上機嫌なこのシャチ獣人は幻朧帝国のエージェント『海軍中佐・碓氷礼文』、日中のコンテストをたっぷり堪能した彼女は本来の任務に取り掛かろうとしていた。
『まあ逢魔弾道弾で皆死んでオブリビオンになるだろうし、その後でたっぷりと品定めすればいいわよねー』
邪悪な事を言っているがオブリビオンなのだから仕方がない。そしてその破壊工作を阻止するために、猟兵達は既に準備を整えている。
夜の広場にて、この街を逢魔弾道弾の脅威から守る為の戦いが始まろうとしていた。
数宮・多喜(サポート)
『アタシの力が入用かい?』
一人称:アタシ
三人称:通常は「○○さん」、素が出ると「○○(呼び捨て)」
基本は宇宙カブによる機動力を生かして行動します。
誰を同乗させても構いません。
なお、屋内などのカブが同行できない場所では機動力が落ちます。
探索ではテレパスを活用して周囲を探ります。
情報収集および戦闘ではたとえ敵が相手だとしても、
『コミュ力』を活用してコンタクトを取ろうとします。
そうして相手の行動原理を理解してから、
はじめて次の行動に入ります。
行動指針は、「事件を解決する」です。
戦闘では『グラップル』による接近戦も行いますが、
基本的には電撃の『マヒ攻撃』や『衝撃波』による
『援護射撃』を行います。
●知らずの内に追跡されて
『さああのステージ辺りに設置すれば……』
「そうはさせないよ!」
広場に響く叫び声、同時に女シャチに弾幕が襲い掛かる。
『くっ……この声は猟兵かい!?』
弾丸の飛来した方向をシャチが向けば、ステージ上で魔導SMG『SMG-MP5udc』を構えている数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)の姿。
コンテスト中からテレパスで気配を感じ取った彼女は【|影の追跡者《シャドウチェイサー》】を召喚し、極めて発見され難い特性と五感共有を利用してこのエージェントの動向を逐一追跡していたためにこのタイミングで奇襲を仕掛ける事ができたのだ。
そしてその追跡の間にこのエージェントの行動原理は破壊と支配のみ、倒す他ない事は理解している。
影の追跡者に追跡されているとは知らずに礼文はユーベルコードによりこの広場を極寒の海水世界へと置換、自在に泳ぎながら建物の陰等も利用して多喜の死角に回り込んで赤き鉾で貫こうとするけれども、五感共有している影の追跡者は正確にそれを追跡してその座標はまるわかりである。
後方から泳ぎ突っ込んできた礼文の刺突を完全に見切り躱した多喜はサイキックナックルを装着した拳を握り込んで、
「コイツでも喰らいな!」
バチバチと電撃を弾けさせながら、礼文のやわらかな額へと叩き込む。
『い……ったいねぇ!?』
見事にカウンターを合わせられたシャチ獣人は痺れでややぎこちない泳ぎながらも、多喜から距離を取り追撃から逃れようとする。
この海の環境では宇宙カブで追跡するのも少々厳しい、焦らずじっくり攻めるかと思考しつつ、多喜は次の行動にかかるのだった。
成功
🔵🔵🔴
大宝寺・朱毘
連携歓迎。
公序良俗に反する行動、利敵行為、過剰に性的な描写はNG。
アイドルでありロッカー。
ロック(漢気があるとほぼ同義)な様を好み、「ロックだ」と感じれば味方はもちろん敵でも賞賛することがある。
民間人への被害を嫌い、救助活動などには全力を尽くす。
使用武器は黒いボディに炎の模様が入ったギター『スコーチャー』
演奏によって音の爆弾や衝撃波を生み出してぶつけるという戦法を好む。
必要なら演奏を続けつつ蹴りなども行う。
冒険では、魔力任せに障害を吹き飛ばすといった行動が得意。ただし地頭が悪いわけでもないので、搦め手が必要ならその都度考える。
台詞例
「いいね、ロックじゃん」
「こっちゃ世界の命運背負ってんだよ!」
●深海のロックミュージック
女シャチのエージェントのユーベルコードによりコンテスト会場は極寒の海底世界へと置換され、水圧により実体武器の使用や移動などに制約がかかってしまっている。
水中でも呼吸こそ可能だが自在に泳ぎ回るシャチに有利なこの戦場、しかし大宝寺・朱毘(スウィートロッカー・f02172)にとってはどこも変わらない。
ミュージックステージとは異なるコンテストのステージは彼女にとって変換可能、呼吸ができて音を響かせることも可能なのだから。
「たった今からこの場所は、あたしが支配するステージになる……ザ・ライブ!」
その宣言と共に起動するユーベルコードは【ザ・ライブ】、途端に彼女の周囲の無機物が変換され、あっという間に深海のライブ会場へと変貌していく。
「さあロックの時間としゃれこもうじゃん!」
黒のボディにファイアパターンの描かれた愛用のロックギター『スコーチャー』のギターをピックで掻き鳴らし、魔力を籠めた音の衝撃波を周囲を満たす海水に放つ。
実体武器でもなく移動すら必要ない朱毘の攻撃はこの礼文の置換した世界の法則には反せず、そして海底から放たれ水中を伝達する衝撃波は泳ぐシャチのエージェントを正確に捉えてその頭部を揺さぶりダメージを叩き込む。
極寒の水の冷たさもなんのその、熱く激しく演奏を続ける朱毘に反撃する事も叶わないエージェントは忌々し気に睨みつけ、そして目を閉じて。
『……やるじゃないの! その衝撃波は苦手だけど音楽はイケてるわね』
魔法で水を操り衝撃波を防ぐ障壁を展開して素直に朱毘に称賛を送ってくる。
『でもこっちも任務があるから負けちゃいられないわ!』
そして礼文は目を見開き朱色の鉾を構え直しライブの熱狂に抗うよう再度高速で泳ぎ始め、それに対抗するように朱毘はスコーチャーを掻き鳴らすテンポを上げて音の攻撃で迎撃を行うのだった。
大成功
🔵🔵🔵
轟・やゆよ(サポート)
語尾に「だわさ」なのよさ」がつく熱いアニソン好きな女の子
元気で正義感が強い
あたしも駆けつけてきたのよさ!
その場で必要なUCや技能を使って攻撃や支援をするだわさ
説得の通じる相手なら説得を試みるしワケありの相手には思わず情を口にするだわさ
もちろん公序良俗に反することや他人の迷惑になることはしないのよさ!
アドリブ絡み歓迎
●深海に煌めく花弁の嵐
そして展開されたステージを活用するのはロック系アイドルだけではない。
「あたしも駆けつけてきたのよさ!」
アニソンを愛し、それを伝導する事を使命と信じる轟・やゆよ(あにそん伝道師・f06396)。ロックとは傾向が違うものの、得意とするのが激しく熱い歌であることについては同じくしている。
『また歌い手かい!? それなら歌われる前に……!』
深海世界と交換され広場を満たした海水を自在に泳ぎ回るエージェントは、やゆよの参戦に歌わせぬよう鉾を構え全速力で泳ぎ貫かんとする。
説得など通用しないと直感で判断したやゆよは即座にユーベルコード【勇気の花嵐】を起動する。
「花はやがて散りゆけど、この勇気は散りはしない……だわさ!」
彼女の装備したインカムマイク、そしてビートステッキとハート形のコンパクト等の装備が七色に煌めいて、無数の七色の花弁へと変化して深海へと放たれる。
海水に広がる煌めく花弁はやゆよを中心とした全周に放たれ、咄嗟に攻撃を躱そうとジグザグに泳いで近づいてくる礼文も振り切れずキラキラ輝く光に灼かれるようにダメージを刻み込まれていく。
「この街を逢魔が辻になんてさせないのよさ!」
そう深海のステージから叫ぶやゆよを蒼の瞳で睨みつけ、纏わりつく花弁を水を操り吹き飛ばしながら幻朧帝国のエージェントは攻撃を振り切る為にやゆよから泳ぎ離れていった。
成功
🔵🔵🔴
シャイニー・デュール(サポート)
『拙者は剣士でござります故!』
ウォーマシンの剣豪×クロムキャバリアです
真面目な性格ですが勘違いや空回りも多く、かつ自分がズレているという自覚もありません
正々堂々とした戦い方を好みますが、それに拘泥して戦況を悪化させたりはしません
ユーベルコードは所持する物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
公序良俗に反する行為は(そういう依頼でない限り)しません
サムライというものに憧れていますが、正しい知識はありません
銃を使うことを嫌っているわけではなく、必要に応じて刀と内蔵兵器を使い分けます
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●刃を交わして
『くっ、埒が明かないね!』
そう幻朧帝国のエージェントが叫ぶと同時、極寒の海底世界へと置換されていた広場が元の姿に戻っていく。
音、或いは花弁の物量による攻撃に対しては深海世界もさして有効ではないと判断したのだろう。
息を吐く大柄なシャチの女に対し、すかさず切り込んでいくのはシャイニー・デュール(シャイニングサムライ・f00386)。
『……いやいや、なんて格好してるんだい!?』
「拙者は剣士でござります故!」
思わずエージェントが突っ込んでしまうシャイニーの格好――体のラインがくっきり見える全身黒タイツに紫の上着を羽織ったような姿だが、ウォーマシンの彼女の肉らしく見える部分はそういうデザインの外装である。
本来の兵器としてのコンセプトは体内に内蔵された遠距離兵装を自在に操り戦う事を主体に製造されたのかもしれないが、現在の彼女の戦法は主には剣豪としての接近戦である。
至極真面目に言い返しながら襲い掛かる彼女は既に【妖剣解放】のユーベルコードを発動、それにより妖刀の怨念を纏っており、移動速度は跳ね上がっている。
咄嗟に礼文はユーベルコードによりその身を重武装の海賊のそれへと変身し、カトラスで妖刀を受け止める。
鍔ぜり合い、しかしシャチの巨体はウォーマシンよりも大きく、ぐぐっと押し返される。
しかしシャイニーは此処で敢えて一瞬力を緩めつつ体を引いて急に反発力がなくなった礼文にたたらを踏ませ、衝撃波を纏う斬撃を海賊風の分厚いコートへと叩き込む。
コートの内側に仕込まれた重武装の武器で幾分かダメージが軽減された感触はあったが、それでもダメージを通せたことに変わりはない。
『こ……のっ……!』
「このまま押し切るであります!」
カトラスを構え直すエージェントにシャイニーは更に追撃を仕掛けていく。代償で刻一刻と削れていく寿命がこれ以上消耗しないように、憧れのサムライの如く一気呵成に攻め立てていくウォーマシンであった。
成功
🔵🔵🔴
諏訪野・啓太郎(サポート)
『唯のろくでなしの旅烏ですよ。』
スペースノイドのスターライダー×電脳魔術士、34歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、負傷した仲間には「元気に(俺、~くん、~さん、だね、だよ、~かい?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●フィニッシュは鮮やかに
『これ以上はまずい……ここは押し切らせて貰うわよ!』
妖刀をカトラスで弾き返しながら幻朧帝国のエージェントは叫び、ユーベルコードを切り替えカトラスから赤き鉾へと持ち替え構える。
鉾の槍帯から莫大な海水が噴出される――装甲による防御に対し徹底的な追撃を仕掛け本体を絶対貫くという強烈な刺突の力は、迂闊に受ければ大変なことになるだろう。
しかしそこに大型の宇宙バイクに乗って駆けつけてきた諏訪野・啓太郎(さすらいのライダー・f20403)が腕にはめた『スーパークラッシャー』からサイキックエネルギーを砲弾として発射、女シャチのオブリビオンの足元を狙いその出鼻を挫いた。
『またか! 猟兵だろうけど何者だい!?』
「唯のろくでなしの旅烏ですよ」
苛立ちを隠さず叫ぶ女シャチに対し啓太郎は落ち着いた声で返しながらバイクをターンさせて礼文へとバイクを一気に走らせようとする。
速度を乗せて周囲を回りながらその銃で延々と削って来る、そう予測したらしい礼文はターンで速度が落ちている間を逃さず莫大な海水で加速しながら啓太郎を赤き鉾で貫かんと突進を敢行。
だがそれは啓太郎の予測の内。じわじわ削るような作戦などは端から考えておらず、全火力を一気に叩き込んで撃破を狙っている。
スーパークラッシャーを構え、ありったけのサイキックエネルギーを籠めながらユーベルコードを起動、
「これでとどめだ、決めるぜ!」
起動した【スーパーフィニッシュ】により放たれるのは全武装の一斉発射、限界までエネルギーを籠めた砲撃が啓太郎の腕の銃から女シャチの巨体に放たれた。
どうにか赤き鉾でガードしようとするも、既に消耗した身体では啓太郎の射撃を耐えきるだけの力も出せない。勢いに赤き鉾は弾かれ、そのまま巨体の中心に命中、風穴を穿った。
『……こんな所で負けるとは……』
悔しがりながら倒れ込んだエージェントはそのまま消滅、このシャチ達の街を襲おうとしていた災厄は無事撃破されたのだった。
そして事件を解決した猟兵達はこの街のシャチ達がこの先も無事であることを願いながら、次なる戦いに備えグリモアベースへと帰還したのだった。
成功
🔵🔵🔴