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獣神騎の裁き

#バハムートキャバリア #再送歓迎 #プレイング受付中

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●キャメロット城からの伝令
「みんないきなり集まってもらってゴメン、『猟兵の力が必要だ』って手紙を貰ってさ。」
 リット・バルトシークリット・バルトシーク(キャバリア乗りの吸血鬼・f41435)が手にしているのはくるくると丸められた羊皮紙だ。リットは羊皮紙を広げると、そこに書かれた内容をかいつまんで読み始めた。
「カムラン平原に|百獣族《バルバロイ》の大軍勢が確認された。事態を重く見た円卓会議は各地の騎士を招集し、連合軍として討伐を行うことになった。そこで猟兵にも将として騎士を率い、この討伐に参加してもらいたい。」
 多くの猟兵が『なるほど』と納得した顔をしている。現地民と協力してオブリビオンに立ち向かうのはよくあること。早速準備をしようとする猟兵たちに、リットが追加情報をもたらした。
「で、戦場となる『カムラン平原』ってところは大昔に人間と|百獣族《バルバロイ》の大規模な戦闘があった場所で、そのせいか今でも草1本も生えない所謂『不毛の大地』。近くに集落とかもないから、民間人への被害は心配しなくてもいいかな。」
 『味方を巻き込まない』という条件付きではあるが、普段は使用を控えている超火力の武器やユーベルコードを使っても支障の無い場所だ。お誂え向きと言ってもいい。
「あと、円卓会議から『今回は特別』ということで|人造竜騎《キャバリア》の貸し出しがあるって。機種はライオンキャバリアとグリフォンキャバリアの2種類。討伐が終わったら返せってことだから壊すなよ?もちろん借りパクも禁止。」
 バハムートキャバリアにおいて|人造竜騎《キャバリア》は貴重品。円卓会議が『終わったら返せ』と言うのも無理はないだろう。

●調停者の神罰
「|百獣族《バルバロイ》のボスは分かっている。名前は『獣神騎アルビオン』。かつて聖なる決闘の調停を行っていたとされる伝説の|獣騎《バルバ》だよ。」
 リットのグリモアがその威容を映し出す。
「全長は100m、その辺の|獣騎《バルバ》なんか目じゃないデカさだ。そこから超火力の砲撃をいくつも放ってくる。しかも飛んでいるから、何とかして地面に引きずり下ろさないとこちらに勝ち目はない。まぁ地面に落としたところで確実に勝てるかと聞かれると……うーん。」
 正直厳しい、と言いたげな顔を浮かべるリット。それには他の理由もあった。
「アルビオン以外にも|百獣族《バルバロイ》の大軍を相手しないといけないんだ。本当ならそれだけでも大変ななんだよ。」
 グリモアの映像が切り替わる。
「今回現れたのは『アンドロスコーピオン』と『ボーパルバニー』。サソリとウサギの|獣騎《バルバ》さ。『アンドロスコーピオン』は射撃、『ボーパルバニー』は手足に装着した刃を使った切断攻撃を得意としている。アルビオンの所へ行くにはまずこいつらを倒さなきゃいけない。」

●生まれた世界の問題なのか
「なんつーか、バハムートキャバリアの人間がやったことを考えると、アルビオンがキレるのも分かるよ。だってアイツ、スポーツでいうところの審判だろ?アスリートアースだったら幸せになれたんじゃね?」
 リットよ、確かにアスリートアースの超人スポーツは曲がりなりにもルールに則り行われているが、それと『聖なる決闘』を一緒にするのはどうなのか。

「それはさておき、みんな|百獣族《バルバロイ》の討伐頑張って!」
 グリモアが光を放った。


武炎鉄
 こんにちは、武炎鉄です。38作目は初めてのバハムートキャバリアですが、最初からクライマックスです。

●猟兵の皆さんは将として部隊(最大5人)を率いてもらいます。
●部隊のモブ騎士は『騎士道の誓い』『城壁戦法』『リアライズ・エクスカリバー』『ライオン・ブレイブ』『グリフォン・トランスフォーム』の中からいずれか1つのユーベルコードを使えます。使用する際はプレイングで指定してください。
●プレイングボーナス:将として部隊の騎士と指揮し、連携する(1~3章全て)
●『部隊を率いる将として参加』とありますが、それを断って単独参加してもOK!
●第1章は『獣騎アンドロスコーピオン』の集団との戦闘です。詳細は断章にて。
●第2章は『獣騎ボーパルバニー』の集団との戦闘です。詳細は断章にて。
●第3章は『獣神騎『アルビオン』』とのボス戦です。詳細は断章にて。
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第1章 集団戦 『獣騎アンドロスコーピオン』

POW   :    常在戦場の構え
【瞬時に反応できる射撃】姿勢のまま、レベルkm/hで移動できる。移動中は、攻擊が命中した敵に【スタッガー(よろめき)】の状態異常を与える。
SPD   :    戦友も我が身も勝利の礎
【味方の重量級ショットガン】が命中した敵を【スタンニードルランチャー】で追撃する。また、敵のあらゆる攻撃を[スタンニードルランチャー]で受け止め[味方の重量級ショットガン]で反撃する。
WIZ   :    これが我らの誉れ也
【両鋏の重量級ショットガン】で装甲を破り、【両手のショットガン】でダウンさせ、【尻尾のスタンニードルランチャー】でとどめを刺す連続攻撃を行う。

イラスト:柿坂八鹿

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●『カムラン平原』にて
 そこには地平線の果てまで埋め尽くさんばかりの|獣騎《バルバ》の群れが犇めいていた。その上空で静かに、しかし威容を以て浮かぶのは獣神騎『アルビオン』。雲ですらその巨体を覆い隠すことはできない。

 猟兵の到着を確認した騎士――彼がこの戦いの責任者のようだ――が挨拶もそこそこに説明を始めた。
「敵はまだ動きを見せていません。まるで皆さんの到着を待っているかのようです。そして、斥候の調査により敵の陣形が確認できました。前衛が『ポーパルバニー』、後衛が『アンドロスコーピオン』です。」
 接近戦に秀でた前衛に『ポーパルバニー』、射撃に特化した『アンドロスコーピオン』を後衛に置いて援護射撃を行わせる。敵ながら理に適った作戦だ。
「そこで我々は2手に分かれて敵を分断します。|我々《円卓の騎士》が『ポーパルバニー』を引き付けますので、皆さんは『アンドロスコーピオン』を殲滅していただけますでしょうか?敵の援護射撃が無くなるだけでもだいぶ戦いやすくなると思うのですが。」
 断る理由は無かった。
カシム・ディーン
機神搭乗
…いやでけーな彼奴
「…それだけじゃないかなー…☆あの子…結構ヤバいかも☆」
おめーがいう程か?でけーだけだろ?
「そうだといいんだけどねー☆」

【情報収集・視力・戦闘知識】
部隊の騎士の能力を正確に把握

更に敵の能力や陣形と立ち位置を把握

味方はライオンブレイブと城壁戦法で防御強化して攻撃を引き付けて貰い
【属性攻撃・念動力・弾幕・スナイパー・空中戦】
土属性を付与して味方の防御強化
ショットガンって事は範囲が大きいからよけ難いだろうからな
UC発動
土属性の石化弾と念動光弾を降らせて石化や行動封殺を行い
【二回攻撃・切断】
武装諸々を狙い鎌剣で切り刻み無力化させる

之を卑怯とは言わねーよな?
「戦術だぞ☆」



●それは神話のような
 『カムラン平原』に1機のキャバリアが現れた。見た目からしてこのバハムートキャバリアとはまた違う技術体系で作られたその機体の名は界導神機『メルクリウス』。別世界における旅人の守護神の名を冠した『神機』と呼ばれる存在だ。
「…いやでけーな彼奴。」
 『メルクリウス』の操縦席でアルビオンの威容を見つめるのはカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)その頭上ではニワトリがパタパタと忙し気に羽を動かしていた。
「…それだけじゃないかなー…☆あの子…結構ヤバいかも☆」
 少女の声で語るニワトリの見立ては当たっていた。百戦錬磨の|百獣族《バルバロイ》ですら恐れ敬う存在。『|聖なる決闘《トーナメント》』における絶対的な審判者。それがアルビオンである。その力は巨体のみにあらず、また違うところにあるのだろう。
「おめーがいう程か?でけーだけだろ?」
「そうだといいんだけどねー☆」
 一抹の不安を残しながら『メルクリウス』は飛翔した。

 『ステルス迷彩フィールド』を展開し、アルビオンや眼下の|百獣族《バルバロイ》に見つからぬように、敵戦力の更なる調査を行う。
「『アンドロスコーピオン』、確かに全身砲台って感じだな。」
「それに複数纏まって群れで行動しているぞ☆『数は力』ってヤツかな?」
 確かに『アンドロスコーピオン』は5体から6体の群れに分かれて行動していた。彼らは勝利のためなら同朋どころか我が身の犠牲も惜しまない。
 地形のデータも入手したカシムは一度戻り、指揮下にある騎士たちと情報を共有し作戦を立てることにした。

「カシム様、こちらは準備できました。」
 カシムの指揮下にある騎士から連絡が入る。ちなみに、この通信は魔法によるもので、どういう訳か規格が完全に違うであろう電波を利用した無線通信にも対応している。
「よし、全員いくぞ!」
 どこからか『アンドロスコーピオン』の群れに光弾が撃ち込まれる。それが開戦の合図だった。不意の攻撃を受けた『アンドロスコーピオン』の群れは反撃として騎士たちの下へ弾丸の雨霰を撃ち込む。
「皆、ここは耐え時だ!」
 ライオンキャバリアの騎士が盾を前面に構え、ユーベルコード『ライオン・ブレイブ』を発動した。盾から放たれた黄金の鬣が飛来する『アンドロスコーピオン』の弾丸を消滅させる。そしてバハムートキャバリアの騎士数名が同時に全方向に盾を構え『城壁戦法』を発動。防御力の底上げを図る。
「耐えるばかりが貴様らの策か!」
 『アンドロスコーピオン』の1体が守りを固める騎士たちに挑発を仕掛ける。
「それはどうだかな!」
 ライオンキャバリアの騎士が語気を強めて返す。それを合図に土の壁が彼らを取り囲むように出現した。
「今です!」
「万物の根源よ…帝竜眼よ…魔弾となりて我が敵を討て!」
 上空に控えていた『メルクリウス』がRBS万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』をひと振りすると、大量の光弾と弾丸が出現し、地上に降り注ぐ。
「何っ!」
 驚きを隠せぬ『アンドロスコーピオン』たちであったが、彼らはさらに驚くことになる。銃弾を受けた同胞がその場でたちどころに石と化したのだ。カシムが弾丸に石化魔法を仕込んでおいたのだったが、それを知らぬ『アンドロスコーピオン』たちは数体が仲間を庇い、残されたものが反撃を行う陣形へと組み換えを始めた。
「出来ると思ったか?」
 石化弾は『アンドロスコーピオン』を追尾して的確に射抜き、石へと変える。石となった『アンドロスコーピオン』に|人造竜騎《キャバリア》たちが竜騎用ロングボウで追い打ちをかけ、破壊していく。

「僕らもそろそろ地上に戻るぞ!」
 カシムの言葉に呼応するように『メルクリウス』が装備をBX鎌剣『ハルペー』へと持ち替え、急降下を始めた。
「敵も大分減ってきているね☆」
 『メルクリウス』は地上に舞い戻ると『ハルペー』で『アンドロスコーピオン』たちの尾と鋏を切り刻んだ。そこに近接専用の武器を手にした|人造竜騎《キャバリア》たちが止めを刺していく。
「之を卑怯とは言わねーよな?」
「戦術だぞ☆」
 カシムの挑発するような問いに『アンドロスコーピオン』の1機が返す。
「当たり前だ。これはあの時と同じ」
 石化弾に射抜かれた彼は、最後まで言葉を語ることは無かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャリス・ルミエール
あれは古の時代の偉大なる調停者…
けど、調停者であっても…今を生きる人々の命を奪う権利は…

私が騎士を率いるなんて恐れ多いことですけど…
ためらってなんていられない

聖戦に往く騎士たちよ!アリコーン・パラディンの翼に続いてください!

敵陣を正面突破します!
絶対正対決闘を宣言!
掟に触れし者には投獄の罰を!

騎士のみなさんはライオン・ブレイブを!
正面さえ防御していれば大丈夫です!
一斉突撃してください!
アリコーンはハイパーブースターを全開!
フレアとブライトフェザーで視覚を撹乱し、射撃の狙いを逸らします
加速はそのまま、ホワイトランスを構え、騎士のみなさんと共に敵陣になだれ込み、陣形を崩しましょう



●聖杯伝説~妖精の美酒と共に~
「あれは古の時代の偉大なる調停者……。」
 一角獣型の|人造竜騎《キャバリア》『アリコーン』の操縦席から、天を見上げたシャリス・ルミエール(聖杯の乙女・f44837)が呟いた。妖精であり少女の外見ながら実年齢は100歳を超える彼女はかつて、一度だけアルビオンと遭遇したことがあった。それはまだ人類が|百獣族《バルバロイ》の下にいた時代の話だ。
「けど、調停者であっても…今を生きる人々の命を奪う権利は……!」
 自分が『神』に立ち向かうのは恐れ多い事だろう。だが、ここでアルビオンを止めねばあの時と同等、いや、それ以上の被害が出る。シャリスは決意と共に『アリコーン』の操縦桿を握りしめた。

 『アリコーン』の傍らには5名ほどの騎士が|人造竜騎《キャバリア》に搭乗して待機していた。
「伝説の『聖杯の乙女』と共に戦えるとはこれ以上ない誉、全力でお供いたします!」
 青いライオンキャバリアに搭乗した騎士が興奮を隠しきれない声でシャリスに話しかける。他の騎士たちもシャリスと戦えることを喜んでいた。彼らは皆、幼い頃の寝物語に『聖杯と聖なる乙女』の伝説を聞かされて育った。その『伝説の存在』が目の前にいるのだ。興奮しない訳が無かった。
「私が騎士を率いるなんて恐れ多いことですけど……。」
 謙遜するシャリスに、青いライオンキャバリアの騎士が話を続ける。
「いえいえ、『聖杯の乙女』は我々騎士を導く存在。故に貴女こそ指揮官に相応しいのです。」
 シャリスは少しだけ納得した。自分の前ならば、この人たちは騎士道に則って全力で戦えるのだろう。ならば自分はそれに相応しい場を用意する。
(ためらってなんていられない)
 すう、と大きく息を吸う。空気を腹の奥底まで飲み込むと、前を見据えて声を上げた。
「聖戦に往く騎士たちよ!アリコーン・パラディンの翼に続いてください!」
 『アリコーン』が駆けだすと同時に光に包まれ、重武装形態『アリコーン・パラディン』へと変化を遂げる。その後ろを騎士たちの|人造竜騎《キャバリア》が追走していった。

 『アリコーン・パラディン』の竜騎用セイントホーンがユーベルコードの光を放つ。
「互いに向き合い、力と力、技と技、そして誇りと誇りを交える時!今ここに『|絶対正対決闘《トータル・フェイサー》』を宣言する!」
 ユーベルコードの光が戦場一帯を染め上げる。
「何も起きぬではないか。」
 嘲笑しながら、後ろから不意打ちしようとした『アンドロスコーピオン』1体の姿が消えた。それを目撃した周囲の同胞らがざわめく。
「掟に触れし者には投獄の罰を!」
 この時、キャメロット城地下の牢獄に先ほどの『アンドロスコーピオン』が転送されていたのだ。
「正面切って戦えということか!」
 『アンドロスコーピオン』たちの理解は早かった。

「敵陣を正面突破します!」
 『アリコーン・パラディン』の『EP-Bハイパーブースター』が火を噴く。|異世界《クロムキャバリア》の技術で作られたそれは『アリコーン・パラディン』の弱点である機動力を補うためのもの。加速した『アリコーン・パラディン』は『EP-Bマルチフレアディスペンサー』で熱源動体を、『竜騎用ブライトフェザー』で羽のような白い光を戦場に散布した。
「くっ、狙いが定まらないではないか!」
 射撃を攻撃の主体とした『アンドロスコーピオン』たちにとって、攻撃の的を絞らせないことに特化したシャリスの策は弱点を突いたものと言ってよかった。
「この際多少の同士討ちは覚悟の上だ!」
 『アンドロスコーピオン』が一か所に集まり、正面に向けて弾丸を討ち始めた。
「この程度、我らが防いでみせる!」
 青いライオンキャバリアから放たれた黄金の鬣が正面に飛んできた弾丸を消し去った。
「一斉突撃します!」
 シャリスの合図とともに、青いライオンキャバリアを先頭に近接用武器を手にした|人造竜騎《キャバリア》たちが『アンドロスコーピオン』の集まる場所に突撃してきた。
「私も続きます!」
 『竜騎用ホワイトランス』を正面に保持した『アリコーン・パラディン』が速度を維持したまま『アンドロスコーピオン』の群れに飛び込んだ。

「この戦い、勝利したものには『聖杯の神酒』を授けましょう。」
 シャリスの爆弾発言に、騎士たちの士気は更に上昇したのは言うまでもない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

印旛院・ラビニア
意思あるオブリビオンマシン『劫禍』に搭乗。クロムキャバリア出身としては決闘に対しては辛辣
『相手が自分達の決めたルールを守ってくれると思う傲慢さが滅んだ原因ではないか』
「相変わらず厳しいこと言うね」

まずは開戦ということで半数ぐらいに次元斬を放ってもらい先制
「まずは射程外から攻撃!特にショットガンの間合いには気をつけて!」
などと【集団戦術】で指揮しながら戦う。向こうの射程に入ったら残りにライオン・ブレイブで盾になってもらいつつ連携
自分は戦いつつ相手の立ち回りを【学習力】で【見切り】。積極的に前に出つつ相手の落とした武器を【略奪】し、そのまま自分の武器として攻撃。
『コレは戦利品としてもらってくぞ!』



●フロム・クロムキャバリア
 バハムートキャバリアに『騎士道』の思想が生まれたのは、人類が|聖なる決闘《トーナメント》の掟を破り|百獣族《バルバロイ》を無差別虐殺した反省によるものとされている。つまり、この世界の人類は過去を反省し、戒めとする学習能力を持ち合わせているのだが、36世界の中にはそうではない世界も存在する。というか現在進行形でやらかしている世界もある。その一つがクロムキャバリアだ。

「相手が『自分達の決めたルールを守ってくれる』と思う傲慢さが滅んだ原因ではないか。」
 クロムキャバリア出身のオブリビオンマシン『劫禍』は|聖なる決闘《トーナメント》に対し率直かつ辛辣な意見を述べた。流石、民間人を犠牲にしたバイオテロなんて事案も発生しているルール無用世界の出身者は言うことが違う。
「相変わらず厳しいこと言うね。」
 相棒の印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)が操縦席で相槌を返す。ラビニアは仮想現実世界である|ゴッドゲームオンライン《GGO》の出身だ。『ルールやプログラムの不備を突く』という点においてはGGOも似たようなものかもしれな。

 さて、ラビニアが率いる部隊は5名の内3名がハバムートキャバリアに搭乗している。
「印旛院様。此度の策、如何なさいましょう?」
 オレンジ色のバハムートキャバリアに搭乗した騎士が問いかけた。
「まず、僕のことは『ラビニア』でいいよ。それで、みんなが装備している武器を確認したいんだけどいいかな?」
「構いません。皆、武器を出せ。」
 こうしてハバムートキャバリア3機、ライオンキャバリア2機の装備確認が始まった。
「どいつもこいつも近接武器ばかり、蠍に蜂の巣にされるぞ。」
 呆れた『劫禍』に対し、ラビニアは全力で作戦を考える。やり込み派ゲームプレイヤーの皆様なら一度は『縛りプレイ』という『自身の戦力に一定の制約を課した状態でのゲームプレイ』を経験したことがあるだろう。ラビニアは今回の戦闘を『味方陣営に損害を出さずに近接武器のみでクリア』という『縛りプレイ』だと考えることにしたのだ。
「よし、みんな僕の作戦聞いてくれるかな?」
 ラビニアの言葉に対し、真摯に耳を傾ける騎士たち。
「まずは射程外から攻撃!特にショットガンの間合いには気をつけて!」
「しかし我々に弓兵はおりませんぞ?」
「みんなにはユーベルコードがあるじゃないか!」
 納得した表情を浮かべた騎士たち。そうだ、その手があった。その姿を見た『劫禍』は『馬鹿正直すぎる』と感じていた。これがクロムキャバリアなら、その馬鹿正直さが命取りになるだろうと。

「いくよ、準備はいい?」
「合図があればいつでも!」
 と、どこかで戦闘が始まったらしい。ラビニアはそれを合図に号令を下す。
「ユーベルコード、発動!」
 各々のバハムートキャバリアたちが手にした武器が、ユーベルコードの光に包まれる。
「放て『リアライズ・エクスカリバー』!」
 武器から放たれた次元斬が『アンドロスコーピオン』たちを切り裂く。
「こちらからも敵襲だ!撃て!」
 両鋏の重量級ショットガンが火を噴く。だが、ラビニアたちも負けてはいない。
「ライオンキャバリア前へ!『ライオン・ブレイブ』発動!」
 2機のライオンキャバリアが前に進み出ると同時に、その機体がユーベルコードの光に包まれ、正面に黄金の鬣を展開する。ショットガンの弾丸は黄金の鬣を破ることなく消滅した。
「みんな、武器の間合いまで進軍するよ!」
 2機のライオンキャバリアを戦闘に進軍するラビニアたち。行く手を阻もうと立ち塞がった『アンドロスコーピオン』の頭をオレンジ色のバハムートキャバリアの竜騎用ハルバードが砕いた。

「僕らもいくよ!」
「おう!」
 ライオンキャバリアの影から飛び出した『劫禍』が追い越しざまに『アンドロスコーピオン』の尾をもぎ取った。ビクビクと動く尻尾にはスタンニードルランチャーが搭載されている。それを自身の腕に装着すると、敵の群れに向け乱射した。
「フハハハハ!俺様が有効活用してやろう!」
 『アンドロスコーピオン』の屍からもう1本尻尾をもぎ取り、もう片方の腕に装着して砲弾を敵に放つ。スタンニードルランチャーの砲弾を受け、よろめいた敵を騎士たちが的確に剣や槍で処理していく。
「ついでにコイツもいただくとするか。」
 今度は両鋏の重量級ショットガンをもぎ取ると、二丁拳銃よろしく手に持ち乱射した。

「ところでさ『ハイパー・ロボット・ウォー』ってゲーム知ってる?」
 ラビニアが名前を出したゲームは『巨大ロボット軍団を率いてステージを攻略する』という内容のシミュレーションゲームだ。
「あれに『近接武器しかないユニットだけでステージクリア』ってマップがあるんだよね。それ思い出しちゃった。」

大成功 🔵​🔵​🔵​

梶浦・陽臣
●POW対応
●絡みあり
「悪いが学生出身なんでね、指揮なんてやったことない上に戦闘スタイルの兼ね合いもあるんだ。一人でやらせてもらうぜ。」

たった一人でアンドロスコーピオンの前に出る。
手には1本の魔剣、火属性を内包した炎魔錬剣だ。

「これ使う時は周りに人がいると危ないからな……その分、一人だったら本気が出せる。」

UC【炎魔錬剣・紅蓮斬】を発動、炎魔錬剣から漏れだす炎を操り、重量はそのままに刀身の長さを伸ばす。更に炎の刀身はその温度を上げていき、炎の色は白になる。

「こいつは火傷じゃあすまないぜ?盛大に焼き斬ってやるぜ!」

そうしてそのまま、アンドロスコーピオン達に向かって走り出し、魔剣を振るい焼き斬る!



●躍る魔剣
「正気ですか!?」
 作戦本部である天幕に、今回の責任者である騎士の声が響く。
「|人造竜騎《キャバリア》もなしに|獣騎《バルバ》に挑むなど出来るはずが」
「それが、できるんだよ。」
 梶浦・陽臣(魔剣の鞘・f44426)は事も無げに言った。
「まぁ見ててくれ。すぐに終わる。」
 陽臣は虚空から一振りの剣を取り出すと、ふらりと天幕から出ていった。

 バイクの姿をした『双輪魔剣』に乗り、戦場を駆ける。すぐさま『アンドロスコーピオン』の群れを見つけた陽臣は器用に彼らの足元に潜り込んだ。
「何かいたか?」
「いや、何も。」
 『アンドロスコーピオン』たちは違和感を覚えながらも、その正体に気付くことができない。何せ大きさが違うのだ。彼らは遠くの|人造竜騎《キャバリア》を認識していながら、足元にいる陽臣を見落としている。そもそも、生身で|獣騎《バルバ》に挑もうなどという物好きを彼らは想定しないのだ。
「これ使う時は周りに人がいると危ないからな……その分、一人だったら本気が出せる。」
 陽臣が手にした『魔錬剣』には炎の力が内包されている。その力をこの場で解き放ったらどうなるか。
「さぁ燃え上がれ!相手を灰に還すまでなぁ!」
 『魔錬剣』によって放たれた炎によって、1体の『アンドロスコーピオン』が火の手に包まれた。
「何奴!?」
「敵襲か!?」
「しかし姿が見えない!」
「透明化の魔法を使っているのか!?」
 驚きを隠せぬ『アンドロスコーピオン』に向かい、陽臣が大声で叫んだ。
「どこ見てやがる!俺はここだ!」
 自分たちの足元からする声に『アンドロスコーピオン』たちは驚きを隠せなかった。
「ただの人間だと!?」
「そんな馬鹿な!」
 |獣騎《バルバ》相手に生身で立ち向かう人間など、今まで見たことも聞いたこともない。しかし、それを可能にするのが『猟兵』という存在なのだ。

 『双輪魔剣』を駆り、『魔錬剣』から放たれる炎で『アンドロスコーピオン』を焼いていく陽臣。その炎は次第に白く燃え上がり、刀身は『アンドロスコーピオン』を一刀両断するまでに伸びた。
「猟兵と言えど生身の人間、我々の弾丸が当たればただでは済むまい!」
 『アンドロスコーピオン』側も猛スピードで弾丸を連射し、陽臣に命中させようと躍起になる。しかし肝心の所で陽臣のドライビングテクニックが上回り、当てることができない。動き回る小さな的に当てるなど、射撃に秀でた|獣騎《バルバ》ですら難しい業なのだ。
「こいつは火傷じゃあすまないぜ?盛大に焼き斬ってやるぜ!」
 陽臣は両手で長く伸びた白炎の『魔錬剣』を構えると、『双輪魔剣』を更に加速させ『アンドロスコーピオン』の群れを焼き尽くしつつなぎ払った。

「灰すら残らず燃え尽きな。」
 陽臣が魔剣を振るった場所には、『アンドロスコーピオン』たちの足跡と『双輪魔剣』の轍だけが残されていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジェラルディン・ホワイトストーン
アドリブ連携歓迎
メルセデスに搭乗

カムラン平原で大規模戦闘か。
相手のボスも大物で、こいつは大仕事になりそうだ。
わかった、俺も出るぜ。部隊っつっても数人の班行動ならなんとかなるさ。

友軍がボーパルバニーを引き付けてる間にガンガン行こう。
俺は後方から魔法で攻撃していく。
お前たちは城壁戦法やライオン・ブレイブで防御を固めてくれ。
敵も連携して来るが、こっちの連携も負けはしない。
騎士の地力をみせてやりな!

防御も回避も部隊の騎士を信じて任せ、俺は攻撃に専念する。
指定UCの光弾でアンドロスコーピオンの軍勢を吹き飛ばす。
敵が我が身も顧みずに突っ込んで来るなら、光槍で迎撃するさ。
容赦も油断も要らねぇ、堅実に行くぜ!



●死こそ無上の慈悲なれば
 黒いタイタニアキャバリア『メルセデス』が敵犇めく戦場を見据える。
「こいつは大仕事になりそうだ。」
 操縦席でジェラルディン・ホワイトストーン(シャドウエルフのタイタニアキャバリア・f44830)が呟いた。不意に、『メルセデス』の不安げな声が指輪越しに聞こえた気がした。
「わかった、俺も出るぜ。」
 『メルセデス』を落ち着かせるように語り掛けるジェラルディン。ともすれば独り言のようにも見えるが、これが彼女たちのやり方なのだ。それに、自分には指揮官など向いていないだろう。ジェラルディンはそう考えていたのだった。

「タイタニアキャバリアですか。」
 赤いライオンキャバリアの騎士が声を掛けてきた。顏は確認できなかったが、声質から女性であろうと推測できた。
「ん、珍しいか?」
 ジェラルディンが事も無げに返す。
「はい。私の郷里には居なかったタイプなので。」
 バハムートキャバリアの広さを考えると、そんな土地は珍しくないのかもしれない。

 遠くで円卓の騎士と『ポーパルバニー』たちの打撃音が響く。早速戦闘が始まったようだ。
「俺の『メルセデス』は魔法攻撃がメインだ。みんなは前衛を固めてくれるか?」
 通信を取り同じ部隊の|人造竜騎《キャバリア》たちに指示を与えると、彼らは早速『メルセデス』を守るように陣形を取った。
「赤き獅子の守りをご覧あれ!『ライオン・ブレイブ』!」
 赤いライオンキャバリアから黄金の鬣が放たれる。それは降り注ぐ弾丸の雨を遮る傘のようであった。
「正面がダメなら横から撃て!」
 横方向に回り込んで近距離射撃を繰り出そうとする『アンドロスコーピオン』たちだったが、盾を構えたバハムートキャバリアたちの『城壁戦法』を破ることができない。しかも、騎士たちの間合いである近距離に飛び込んだことが災いし、剣や槍、斧といった武器で次から次へと屠られていく。
「全員、騎士の地力をみせてやりな!」
 ジェラルディンの檄に騎士たちが「応!」と力強く返した。

 『メルセデス』が手にした『クエーサースタッフ』にユーベルコードの光が宿る。
「瞬閃出力―――『|光弾《エナジー・ブラスト》』」
 ジュラルディンの声と共に『クエーサースタッフ』から広範囲をなぎ払う無数の|光弾《エナジー・ブラスト》が『アンドロスコーピオン』の群れへと襲い掛かる。咄嗟に同胞を盾に生き残った『アンドロスコーピオン』たちが『メルセデス』へ殺到するも、周囲を守る騎士たちに攻撃され、そうでない者は|光槍《エネルギー・ジャベリン》に貫かれた。
「容赦も油断も要らねぇ、堅実に行くぜ!」
 ジュラルディンたちの進撃は止まらない。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『獣騎ボーパルバニー』

POW   :    カルバノグフォームに変形ピョン!
【高速戦闘形態『カルバノグフォーム』】に変形し、自身の【肉体が爆発系の攻撃に対して弱くなる事】を代償に、自身の【攻撃力・機動力・回避力・隠密力】を強化する。
SPD   :    その首をポ~ンと刎ねてやるピョン!
【鋭い前歯と両手足の刃】で対象の【首】を攻撃する。自身が対象に抱く【戦意と殺意】の感情が強い程、[首]への命中率が上昇する。
WIZ   :    お前の血を見せろピョン!
【鋭い前歯と両手足の刃】で攻撃する。命中すると【赤いオーラや敵の返り血】を纏い、レベル分間[鋭い前歯と両手足の刃]の威力と切断力が上昇する。

イラスト:鉄砲水

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●気付く兎の群れ
 騎士の軍勢と交戦していた『ボーパルバニー』たちはおかしなことに気付いた。いつまで経っても『アンドロスコーピオン』からの援護射撃が無いのである。
 斥候として『アンドロスコーピオン』のいる陣地へ向かった数体の『ボーパルバニー』たちは恐ろしいものを見た。それは『アンドロスコーピオン』の残骸の山と、|人造竜騎《キャバリア》の軍勢であった。
「おい、マジかよ……。」
 一体の『ポーパルバニー』が絶句した。そして別の『ポーパルバニー』は『自分たちが今まで戦っていた騎士たちは囮であった』『本命の部隊は別にいる』と伝えるべく、仲間のいる陣地へと駆けだしていったのだった。
イクシア・レイブラント
ドローン展開、データリンク開始。
[偵察、索敵、情報収集]を行い、アンドロスコーピオンの全滅と
ボーパルバニーの位置を把握し、味方機に[情報伝達]。
これより、空から強襲を仕掛ける。各機、【グリフォン・トランスフォーム】。
まずは【驕れる愚者への神罰】の隕石群を降らせ、
怯んだところで全機飛翔して突撃。
騎士たちには回避力を5倍にした状態で戦ってもらい、
自身はシールドビットで[盾受け]することで、敵からの攻撃に対応。
最初から首に来るとわかっているなら防ぎようはある。
近づいてきた敵機を[武器巨大化]させた大型フォースブレイドで[なぎ払い]。

まだ戦えるね?
味方機の損害状況を確認。軽微なら次の戦場へ向かうよ。



●赤い刃と緑の翼
 カムラン平原上空、アルビオンが気付かない程度の高度を複数の偵察用ロボット『イクシア・ポリスタキア』が飛ぶ。カメラが下界を撮影し、その情報を主であるイクシア・レイブラント(翡翠色の機械天使・f37891)へと送信した。
「……『アンドロスコーピオン』の全滅を確認。」
 イクシアの言葉に沸き立つ騎士たち。その一報は通信に乗り、他部隊の猟兵や騎士たちにも伝えられた。
「この機に乗じ、残る『ポーパルバニー』も倒していきましょう。」
 『イクシア・ポリスタキア』が『ポーパルバニー』の陣地を撮影し、その位置を把握した。その結果、彼らはどうやら囮として先行していた騎士たちに包囲されつつあるようだった。その情報は瞬く間に味方へと共有された。

「これより、空から強襲を仕掛ける。」
 イクシアが率いる部隊は全機がグリフォンキャバリアだ。囲まれつつあるところに加え、空からも攻撃が来るなど『ポーパルバニー』たちも予測していないだろう。
「包囲の上、更に分断して各個撃破ということでしょうか。」
 緑のグリフォンキャバリアが手筈を確認してきた。通信の声からすると、まだ年若い青年のようだ。
「その認識で構わないわ。それじゃあ全機『グリフォン・トランスフォーム』起動。飛翔形態に変形して上空で待機。」
 そう伝えると、イクシア自身もサイキックスラスターを起動し、上空へと舞い上がった。

 下界では『ポーパルバニー』たちに斥候から『アンドロスコーピオン全滅』の報が伝えられていた。
「何っ!?そんなことがあるのか!?」
「しかも騎士側に本命の大軍勢がいるだと?」
「どうするんだよ、いくらアルビオン様と言えど勝てるわけないだろ。」
 兎の群れは混乱を極めていた。

 その頃イクシアたちの部隊は『ポーパルバニー』の群れが犇めく上空へと到着していた。
「まずは私がユーベルコードで仕掛けるから、みんなはその後に続いて。」
 |アームドフォート《固定砲台》を下界に向け、ユーベルコードの力を充填する。
「目標補足、充填開始、10、20、30……」
 ユーベルコードの光が|アームドフォート《固定砲台》の回路を走り、口径へ集中していく。
「照準器調整完了、50、60、70……各部異常なし」
 照準が『ポーパルバニー』の群れの中心を捉えた。
「90……充填完了、安全装置解除。投射!」
 |アームドフォート《固定砲台》から放たれた光が無数の隕石へと変化し、地上へと降り注ぐ。
「何だこの石は!?」
 突然の隕石の雨に驚く『ポーパルバニー』たち。大小様々の隕石は時に敵を貫き、時に圧し潰す。
「今よ、全機突撃!」
 地上目掛け、グリフォンキャバリアたちが急降下攻撃を仕掛ける。
「しまった、奇襲だ!迎え撃て!」
 両手足の刃で反撃を仕掛ける『ポーパルバニー』たちだが、戦意と殺意よりも混乱が先に立ち、刃は虚しく空を切るばかり。
「どこ見てるの?」
 刃がイクシアの|シールドビット《光の盾》に当たる。
「最初から首に来るとわかっているなら、こちらも手の打ちようはあるのよ。」
 大型フォースブレイドの光の刃が『ポーパルバニー』たちを切り裂いた。

 その場の敵を粗方打ち倒したイクシアの部隊。損耗は軽微なものであった。
「まだ戦えるね?」
 イクシアは全員に確認したのち、次の戦場へと向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャリス・ルミエール
敵が動揺してる?
戦いの流れはこちらにあります!
先制して一気に攻めましょう!

敵陣を高速で突破しつつ、数を減らします
騎士のみなさん、グリフォン・トランスフォーム(攻撃対象数5倍)を!
アリコーンもユニコーン形態へ…といっても多くの敵と戦うのに適した状態になるだけで、姿が変わるわけじゃないですけど…

私が先頭を行きます!
盾を構えて全力突撃!
ボーパルバニーの前歯と刃は危険だけど、長い間合いで戦えるこちらの槍なら!
ホワイトランスを大きく振り回して薙ぎ払います!
衝突した敵は盾で跳ね飛ばし、ルミナスシューで踏みつけます
懐に入られたらセイントホーンで!

敵はこちらのスピードには追いつけません
振り返らず正面に集中を!



●なお|一角兎《アルミラージ》は不在の模様
 『アンドロスコーピオン』の群れを倒し、他の騎士たちと合流すべく移動していたシャリスの部隊は、明らかに様子がおかしい『ポーパルバニー』の群れと遭遇した。
「で、出たぁ!」
「あれが敵の本隊か!」
「逃げるな、突撃だ!」
 口々に怯えと驚きが混じる挙動の『ポーパルバニー』たちに、シャリスは違和感を覚えた。
(敵が動揺してる?)
 ならばこちらから仕掛けるチャンスだろう。
「戦いの流れはこちらにあります!先制して一気に攻めましょう!」

「私が先頭を行きます!」
 シャリスの『アリコーン・パラディン』が先陣を切る。ユーベルコードの光が竜騎用ナイトシールドと竜騎用ホワイトランスに集中し、その守りと威力をを高め、攻撃範囲を広げる。その後に続くように、|人造竜騎《キャバリア》たちがユーベルコードの光に包まれ、一気に加速して間合いを詰める。
 数体の『ポーパルバニー』が『アリコーン・パラディン』の首を狙い、飛びかかってきた。だが、彼らの刃よりも先に『アリコーン・パラディン』のホワイトランスから伸びた光が彼らの頭を貫いた。そしてナイトシールドに跳ね飛ばされた『ポーパルバニー』がルミナスシューで踏みつけられる。
 他の騎士たちも赤い刃を躱しながら敵を撃破しているようだ。その様子にシャリスの士気も上がる。時にナイトシールドで刃を防ぎながら、ホワイトランスを振り回し突撃攻撃を繰り出す『アリコーン・パラディン』。その姿はまるで伝説の|一角獣《ユニコーン》そのものだった。

「敵はこちらのスピードには追いつけません!振り返らず正面に集中を!」
 戦場を駆け抜けるシャリスと『アリコーン・パラディン』。彼女が駆け抜けた後は蹄の跡と、ポーパルバニーの亡骸だけが地面に残された。

大成功 🔵​🔵​🔵​

印旛院・ラビニア
「これだけ損耗率を出せば、戦争でも全滅扱いなんだろうけど」
『最後の一人までやるつもりだろうな』
向こうは近接戦で挑んでくるだろうから、仲間には後方支援。次元斬による遠距離攻撃と、そこを狙われないようにカバー要員。そして自分は前に出る
「それじゃ、援護よろしく!」
首を狙う上に、殺意が強いなら【見切り】やすい。仲間の攻撃も見切って回避しつつ切り込むよ。UCでのマキシマムカウンターで逆に首を切り落としてもいいけど、警戒されているなら脚を切り落として、味方の次元斬に止めを任せるようにするよ
「ウサギ型にはシンパシー感じるけど、倒させてもらうよー」
『同じウサギでもラビ子の方が可愛いがな』
「あーはいはい」



●兎、兎、リア充見て跳ねる
 夥しい『アンドロスコーピオン』の残骸を眺めながら、ラビニアが呟いた。
「これだけ損耗率を出せば、戦争でも全滅扱いなんだろうけど……。」
 近代戦においては一般的に『戦力の約3割喪失で壊滅、約5割喪失で全滅』と判断されるが、この状況では|百獣族《バルバロイ》側の生き残りがいるのかすら疑わしい。
「最後の一人までやるつもりだろうな。」
 さて『劫禍』の見解は正しかったと言える。向こうから『ポーパルバニー』の群れが現れたのだ。
「いたぞ!敵の部隊だ!」
「仲間の仇だ!」
「その首、貰い受ける!」
 恐慌状態に陥った他の群れとは違い、敵意と殺意を漲らせた『ポーパルバニー』たちは高く跳躍すると、その赤い刃を振り下ろした。無論、ラビニアの部隊もただで攻撃を受けることはない。ある者はその武器で、またある者は盾で刃を受け止めた。
「敵は接近戦メインで仕掛けてくるよ!」
 ラビニアの呼びかけに、騎士たちは気を引き締め直した。とはいえ、近接戦を得意とする騎士たちにとって『ポーバルバニー』は『アンドロスコーピオン』よりも戦いやすい相手であることは間違いなかった。

「それじゃ、援護よろしく!」
 ラビニアの言葉と同時に『劫禍』が前に出る。先ほど鹵獲した『アンドロスコーピオン』の砲身はそのままだ。
 1体の『ポーパルバニー』が加速しながら『劫禍』の首を狙って斬りかかってきた。だが、狙いが定まっているなら、逆にその軌道を見切りやすい。マキシマムカウンターを発動して牽制代わりに銃弾を一つ撃ち込むと、竜騎用サーベルで首を切り落とした
「みんな離れろ!」
 バハムートキャバリアの言葉と同時に放たれた次元斬によって、数体の『ポーパルバニー』が切り刻まれる。だが、彼らはその程度で怯むことなく、むしろ殺意を増してきた。

「ウサギ型にはシンパシー感じるけど、倒させてもらうよー。」
 ラビニの手を抜かない攻撃に『ポーパルバニー』の数も減りつつあった。
「同じウサギでもラビ子の方が可愛いがな。」
「あーはいはい」
 傍から見ると完全にのろけモードであるが、その様子に嫉妬心を燃やす『ポーパルバニー』が1体。
「リア充もげろぉおおおおおおおお!!!」
 大きく跳躍し、赤い刃を振り下ろす『ポーパルバニー』。だが、彼は『劫禍』の拳によるマキシマムカウンターをモロに食らい、空の彼方へへ吹っ飛んでいった。
「何だったんだ今の……。」
「さあ……?」

成功 🔵​🔵​🔴​

梶浦・陽臣
●POW対応
●絡みあり
「首狩り兎か……バイクじゃあ運動性で負けるか。」

【双輪魔剣】から降り、やってくるボーパルバニー達を確認する。

「じゃあ、そろそろ同じ土俵でやりあおうぜ!」

啖呵を切ると同時に、大地属性の大魔錬剣を生み出す。
そしてそれを核にし、UC【大魔錬剣・魔剣巨神物質化】を発動。
【鉄甲魔拳】を装備した状態で、武器サイズ・攻撃力・防御力3倍の魔剣巨神に変身した。

「覚悟はいいな?ぶっ飛ばしてやるよ!」

3倍になった防御力を生かした待ちの態勢で、相手が攻撃を繰り出す直前に【怪力】と【攻夫】、【吹き飛ばし】を用いて【カウンター】をし、ボーパルバニーに対して格闘戦を仕掛けた。


カシム・ディーン
指示
ライオンブレイブと城壁戦法継続

……故郷でもいたわ
こーゆーヤベー兎がよ
「ご主人サマの世界も恐ろしいねー☆」

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の能力と立ち回りと動きを解析

【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で存在を隠し水の障壁で熱源や匂いを隠蔽
【二回攻撃・切断】
部隊が敵を引きつけてる間に突撃して首を刎ねる

首を狙うならやられる事も警戒するんだな

【念動力・弾幕・空中戦】
UC発動
飛び回り念動光弾と共に太陽の炎で焼き払う

東洋の兎は自ら食われるために炎に身を投げたらしいがおめーらはどうなんだ?

「ひえええ…ご主人サマが怖いぞ☆」
こいつらはやべーんだ
だから徹底的に焼き尽くすしかねーだろ



●兎焼く日輪の如く
 陽臣は他の騎士が破壊した『アンドロスコーピオン』の亡骸の影に隠れ、『ポーパルバニー』たちの出方をうかがっていた。
「首狩り兎か……バイクじゃあ運動性で負けるか。」
 機動力に加え、跳躍力に優れた『ポーパルバニー』相手では『双輪魔剣』を利用した攪乱は通じないだろう。そう判断した陽臣は『双輪魔剣』を虚空に仕舞うと、大地の力を帯びた『大魔錬剣』を生成し始めた。

 同じ頃、カシムたちの部隊もまた『ポーパルバニー』の群れと会敵しようとしていた。
「……故郷でもいたわ、こーゆーヤベー兎がよ。」
「ご主人サマの世界も恐ろしいねー☆」
 カシムの故郷は剣と魔法と竜の世界、『アックス&ウィザーズ』である。その空に浮かぶ『群竜大陸』にはこんなモンスターがゴロゴロいるのだから恐ろしい。そして、そんなヤバいモンスターに対応しつつある冒険者たちもいるのだからなお恐ろしい。……あの世界どうなってんの。

 『メルクリウス』が上空を飛行し『ポーパルバニー』たちの陣地を偵察していたその時だった。
「ん?」
 メルシーが地上に何かいることに気付いた。その地点を操縦席内部のモニターで拡大してみる。
「えっ、ただの人間!?」
「ここバハムートキャバリアの戦場だよ!?」
 |人造竜騎《キャバリア》に乗っていない、ただの人間がこの場所にいること自体に驚きを隠せないカシムとメルシー。念の為、シーフフォンを使い呼びかけてみる。
「あーあー、こちら猟兵のカシム・ディーン。そちらは?」
 一方の陽臣もまた、手持ちのスマートフォンに着信があったことに驚いた。
「ここ、|バハムートキャバリア《異世界》だぞ……?」
 一応出てみると、『猟兵だ』と名乗る男の声がした。
「こちらは梶浦・陽臣。猟兵だ。」
 相手もまた『自分は猟兵だ』と名乗った。猟兵ならこの場所に居ても問題は少ないだろう。カシムはそう判断し、話を続ける。
「梶浦、だっけ?あんた|人造竜騎《キャバリア》に乗ってないけどどうしたの?もしかして壊れたのか?」
「俺のことは『陽臣』でいい。で、ちょっと事情があって俺は最初から|人造竜騎《キャバリア》に乗っていない。」
「なるほど。で、陽臣はこれからどうするんだ?」
「今から『ポーパルバニー』どもに奇襲を仕掛けようとしていたところだ。」
「だったらウチの部隊と共闘しないか?」
 その言葉と同時に、『メルクリウス』から陽臣のスマートフォンへ敵部隊の情報と作戦内容が送られた。その内容を確認した陽臣は、カシムの言葉が嘘ではないことを確信した。
「よし、その作戦に乗ろう。」

 陽臣の周囲に魔術による光学迷彩と『隠し水』が展開される。
「奇襲をかけるなら、少しでも相手に見つかりにくい方がいいだろ?」
 カシムの言うことも最もである。
「ウチの部隊にも全員同じ迷彩を掛けてある。そちらのタイミングでこっちも動くぞ。」
「感謝する。」
 『ポーパルバニー』の群れにそっと接近する陽臣。迷彩のおかげか、向こうが気付く様子はないようだ。そして陽臣は手にした『大魔錬剣』を地面に突き刺した。
「じゃあ、そろそろ同じ土俵でやりあおうぜ!」
 啖呵を切ると同時に、陽臣の身体が超硬質の装甲で覆われ、巨大化していく。突然出現した巨人に慌てふためく『ポーパルバニー』たちだが、その様子を上空で確認したカシムとメルシーもまた、驚きを隠せなかった。
「陽臣が|人造竜騎《キャバリア》に乗らなかったのはこういうことか……!」
「これは確かに奇襲だね★敵は完全にパニクってるぞ★」
「とにかく今がチャンスだ、全軍突撃!」

「覚悟はいいな?ぶっ飛ばしてやるよ!」
 |魔剣巨神《デモンズゴーレム》と化した陽臣の『鉄甲魔拳』と『ポーパルバニー』の赤い刃が交錯する。飛びかかる『ポーパルバニー』をアッパーカットで撃ち落し、ついでとばかりに切り刻む。
「このままでは我々に勝ち目はない、『カルバノグフォーム』に変形するぞ!」
 『ポーパルバニー』たちの身体がユーベルコードの赤い光に包まれ、二足歩行の姿から四足歩行の姿へと転じる。これこそが『ポーパルバニー』の切り札『|カルバノグフォーム《高速戦闘形態》』である。
「あいつら、まだ手札を隠してたのか。」
 戦闘の様子をを上空から見守る『メルクリウス』とカシム。そして戦闘の合間をカシムの部隊が密かに移動していた。
「カシム様、これでよろしいでしょうか?」
 ライオンキャバリアの騎士から通信が入った。どうやら彼らは待機場所に到着したようだ。
「ああ。それとみんなは『ライオン・ブレイブ』と『城壁戦法』を継続して発動してくれ。」
「了解しました。」
 カシムは操縦席のモニターで再度敵と味方の位置を確認すると『帝竜眼』を起動した。『帝竜眼』が敵の群れをロックオンすると、ユーベルコードの力を集約させる。
「帝竜眼よ…ひと時の間帝竜へと至った者の力をここに示せ…!」
 地上に向け『帝竜眼』から太陽の炎が、『カドゥケウス』から念力光弾が同時に放たれた。太陽の炎は『ポーパルバニー』たちを飲み込み、爆発する。
「しまった!この姿では爆発に耐えられぬ!」
 『カルバノグフォーム』最大の弱点、それは『爆発に弱い』。その弱点を的確に突いた攻撃が繰り出されてきたのだから、『ポーパルバニー』たちが慌てるのも無理もない。
「東洋の兎は自ら食われるために炎に身を投げたらしいが、おめーらはどうなんだ?」
 『自らを高僧に差し出す兎』はサムライエンパイアやアヤカシエンパイア、或いはアース系世界に伝わる説話である。この話において、兎は高僧のありがたいお経を聞くために、自ら火に飛び込み供物となったとされる。
「ひえええ…ご主人サマが怖いぞ☆」
「こいつらはやべーんだ、だから徹底的に焼き尽くすしかねーだろ。」
 故郷の兎型モンスターを思い出しつつ、BX鎌剣『ハルペー』に武器を変更すると『メルクリウス』は地上へと降り立った。

「さっきの炎はあんたか?」
 陽臣が『メルクリウス』に話しかける。
「そうだけど?」
「助かった、あの数を俺1人で相手するのはなかなか骨が折れるところだったからな。」
 飛びかかる『ポーパルバニー』にカウンターで殴りながら、陽臣は礼を述べた。
「よし、残りを全員で潰していくぞ!」
 カシムの号令で騎士たちも動き出した。的確な手際で首を守りながら、逆に相手の首を切り取っていく。
「首を狙うならやられる事も警戒するんだな。」
 『ハルペー』が無慈悲に『ポーパルバニー』の首を刈り取った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『獣神騎『アルビオン』』

POW   :    「之より罪深き人類に神罰を執行します。」
【上空に砲撃を放つ事】を披露する事で【神罰執行形態】に変身し、戦場内の敵全てを攻撃する【上空からの焼夷弾による殲滅爆撃】を降らせる能力を得る。
SPD   :    「人類よ。貴方方の絶滅を以て贖罪としましょう」
【空間にあるエネルギーを砲台に収束させる事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【射線全てを焼く荷電粒子砲による砲撃】で攻撃する。
WIZ   :    「これは異世界の人類の大罪…自ら浴びて罪を知れ」
自身が装備する【砲台】から【戦術級核ミサイル】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【放射能被爆】の状態異常を与える。

イラスト:柿坂八鹿

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はテラ・ウィンディアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●神罰執行
 順調に『ポーパルバニー』を追い詰めていた猟兵と騎士たちだったが、突然地面が爆発し、数機の|人造竜騎《キャバリア》が吹き飛ばされた。
「敵の増援か!?」
「いえ、上空からです!遂に獣神騎『アルビオン』が動きました!」
 アルビオンの動きを見張っていたグリフォンキャバリア部隊からの連絡に、緊張が走る。
「『ポーパルバニー』よ、良くやった。お前たちは引くがよい。これより先は我が領分である。」
 空から降る荘厳な声に、生き残った『ポーパルバニー』たちは平服し、そしてどこかへと走り去った。
「『アンドロスコーピオン』よ、お前たちも良く成し遂げた。その志、しかと受け止めよう。」

「人類よ、我は獣神騎『アルビオン』。『|聖なる決闘《トーナメント》』の裁定者にして人類を滅ぼすモノ。我が神罰と貴様らの『騎士道』、どちらが勝つか今こそ定める時。これが最終決戦である!」
 カムラン平原にアルビオンの咆哮が響き渡る。人類の未来を賭けた戦いが今始まった。
シャリス・ルミエール
オブリビオンと化したことで、裁定者の役割が歪められてしまったの…!?
あなたがしようとしている事は鋼の咎の再現
聖杯の乙女の私には、見過ごすことなんて出来ない!

離れていると砲撃を受けて危険です!
突撃します!
騎士の皆さん!リアライズ・エクスカリバーでついて来てください!
一気に近付いてアルビオンの身を駆け登ります
目標はあの巨大な砲です
あれだけの巨体、ただ攻撃するだけでは傷付けることすら…
砲を破壊して誘爆させることができれば、きっと深手を負わせられる…!
でも大き過ぎて普通の攻撃じゃ装甲も貫けない
それならどこまでも伸びる攻撃で!
ホーリー!ランサー!



●古き世の裁定者
 現在のアルビオンの在り様にシャリスは愕然とした。オブリビオン化とは、人類への恨みとはここまで本来高潔であった彼を歪めるものなのかと。
「あなたがしようとしている事は鋼の咎の再現、聖杯の乙女の私には、見過ごすことなんて出来ない!」
 『アリコーン・パラディン』の『EP-Bハイパーブースター』が火を噴き、竜騎用グロリアスウイングで宙へと駆けあがる。シャリスの部隊もまた、彼女に追随するように飛翔した。
 勿論アルビオンもそれを黙って見過ごすことはない。その身体に装備された砲台から無数の砲弾がシャリスたちに向けて放たれる。
「離れていると砲撃を受けて危険です!突撃します!」
 竜騎用ナイトシールドと『EP-Bマルチフレアディスペンサー』を展開し、砲撃から自身と部隊の面々を守りつつ高速でアルビオンに接近する『アリコーン・パラディン』。その竜騎用ホワイトランスにユーベルコードの光が宿る。
「目標はあの巨大な砲です。あれだけの巨体、ただ攻撃するだけでは傷付けることすら…。ですが、砲を破壊して誘爆させることができれば、きっと深手を負わせられる…!」
「やりましょう!」
 ライオンキャバリアの騎士がシャリスの策に賛同し、他の騎士たちもまた、彼女の策に賛同した。
「我々が『次元斬』で援護します!シャリス様はその間に砲身を!」

 アルビオンの巨体を駆け上がる『アリコーン・パラディン』だったが、アルビオンがその気配を察知しない訳が無かった。
「聖杯の乙女よ、久しいな。」
 不意に話しかけられたシャリスは動揺した。なぜ自分がここにいると分かったのか。
「その御身より放たれる芳醇な香り、忘れたくとも忘れられぬ。それが遥か昔、一度だけの邂逅だとしても。」
「……覚えておられたのですね。」
「お前は何も変わらんな。姿も、思考も。」
 『アリコーン・パラディン』の傍らを『次元斬』が駆け抜けていく。だがアルビオンに動じる気配は無い。
「アルビオン様、あなたは随分と変わってしまった。あなたはそのような御方ではなかったはずです!」
「我は『骸の海』にて数多の非道と悲劇を見た。この世界だけではない、人類のみならず、獣も機械も神秘ですらも、今を生きる全ての者が咎を背負っている。ならば滅びによって一度何もかも清算せねばならないのだ。」

 今を生きる全ての者が背負う咎。シャリスの動揺は『アリコーン・パラディン』にも伝わり、|極光槍《ホーリーランス》の狙いがわずかばかり逸れた。その隙を見逃さず、アルビオンの尾が鞭のように『アリコーン・パラディン』を払い落とす。
 アルビオンは『骸の海』で一体何を見たのだろうか。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

カシム・ディーン
……お前達は下がれ
奴は僕達だけで挑む

……奴らは集団が相手であれば在る程恐ろしい力を発揮する
…お前らの先祖の鋼の咎を超える最悪の咎で悲惨な事になりかねねぇ
だから…決闘として僕らは挑ませて貰うぜ
「応援しててね☆」

つー訳だ…お前と僕達での聖なる決闘を挑ませて貰う
僕は最強無敵の天才魔術盗賊のカシムさんだ
「界導神機『メルクリウス』だよ☆宜しくね☆」


【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で存在を隠し水の障壁で熱源や匂いを隠蔽

魔術や能力を工夫したのを卑怯とは言わねーよな?

【情報収集・視力・戦闘知識】
機体の構造と能力を冷徹に解析

【念動力・弾幕・空中戦】
常に上空を位置取り敵の攻撃が味方を巻き込まないように常に立ち回り
UC発動
超絶速度で飛び回り念動光弾を叩き込みながら
【二回攻撃・切断】
加速しての勢いも乗せた鎌剣による連続斬撃を叩き込む
基本砲台を狙い破壊

…僕からすればな
聖なる決闘こそ歪みだ
生きる為に…自らの未来の為に…卑怯も含めた手段を尽くさずに何が騎士道だ
お前が身に着けてるのは全てを尽した結果だよ


イクシア・レイブラント
裁定者たる偉大なる龍、アルビオン。
悠久の時をかけてこの大地を見守ってくれていた存在なのね。
だけど恐れることはない。
私たちは|現代《いま》を生きる誇り高き騎士なのだから。
好敵手として全力で戦いましょう。

【ウイング・オブ・フリーダム】発動。
再びグリフォン・トランスフォーム可能な機体を引きつれ
ドローンを展開、アルビオンの動きを常時[|撮影《モニタリング》]。
[瞬間思考力、戦闘演算、弾道計算]を駆使して
味方機が荷電粒子砲の射線に入らないように[集団戦術、情報伝達、空中機動]。
今よ。全機突撃、翼を狙って。
私自身も[推力移動]で接近、
大型フォースブレイドを[武器巨大化]させ[空中戦、なぎ払い]する。



●過去よ地に落ちるべし
 地上に焼夷弾が降り注ぐ中、カシムは部隊の皆に告げた。
「……お前達は下がれ。奴は僕達だけで挑む。」
「ですが、それではカシム様が」
「なら『皆は他の部隊の救援に当たれ』。これでいいか?」
 カシムの返しに騎士たちは反論できなかった。事実、アルビオンの攻撃により何機かの|人造竜騎《キャバリア》が破壊されており、焼夷弾の雨の中では操縦者の救助まで手が回らない状態なのだ。
「それに、奴らは集団が相手であれば在る程恐ろしい力を発揮する。…お前らの先祖の鋼の咎を超える最悪の咎で悲惨な事になりかねねぇ。だから…『決闘』として僕らは挑ませて貰うぜ。」
「応援しててね☆」
「……了解しました。我々は操縦者の救助へ向かいます。カシム様、どうかご武運を。」
「ああ。そちらも気を付けてな。」
 RX-B高機動ウィング『タラリア』を起動させた『メルクリウス』が空へと舞い上がる。騎士たちはそれを見送ると、各自盾を傘の代わりにしながら『城壁戦法』を発動し、破壊された|人造竜騎《キャバリア》の下へ向かった。

 遠くにアルビオンの巨体が見える。先行していた部隊がいたのか、その表面に小さな爆発がいくつか見て取れた。そして、反撃と呼ぶにはあまりにも暴力的な砲撃の雨霰が『メルクリウス』を襲う。
「『|殲禍炎剣《ホーリー・グレイル》』といい勝負できそうだな!」
「これはもう『ザ・スター』レベルだよ!!」
 歴戦の猟兵であるカシムとメルシーがクロムキャバリアの空を支配する暴走衛星と、それを御した『|最初のヒーロー《ファーストヒーロー》』の名を出すほど、アルビオンの攻撃は苛烈であった。
 時に砲弾の軌道を見切り回避し、時にバリアを張り直撃を防ぐ。ある程度接近したタイミングで魔力による光学迷彩と水の障壁を『メルクリウス』に付与し、感づかれるのを防ごうとした。

 話はカシムたちが別行動をとる少し前に遡る。『イクシア・ポリスタキア』を用いてアルビオンの監視を行っていたイクシアの部隊は、アルビオンが自ら動きだしたことを確認し、グリフォンキャバリアたちと共にアルビオンの所へ駆けつけたのだった。
「裁定者たる偉大なる龍、アルビオン。悠久の時をかけてこの大地を見守ってくれていた存在なのね。」
 イクシアがアルビオンに対し、感嘆を込めて呟く。事実アルビオンがどれほど古い存在なのか、このバハムートキャバリアですら知る者は恐らくいないだろう。吟遊詩人たちが紡ぐ物語では『世界の始まりから存在していた』とも『神によって最初に作られた|獣騎《バルバ》』だとも詠われている。
「だけど恐れることはない。私たちは|現代《いま》を生きる誇り高き騎士なのだから。好敵手として全力で戦いましょう。」
 空にいる皆に呼びかけ、士気を高める。そうだ、我々は騎士なのだ。イクシアの言葉に騎士たちは魂を震わせ、決意を新たにした。

 『|荷電粒子砲《アームド・フォート》』を構え、エネルギーの充填を開始する。味方にはそれまで時間を稼いでもらいたい。演算機能を加速させ、敵の弾道を計算しながら回避しつつ、味方にも指示を出す。
「|宇宙《ソラ》から来た者よ、|善竜すら勝利叶わぬ超巨大生物《クエーサービースト》に勝利したお前たちならば、我を打ち倒せるはずだが?」
 アルビオンの言葉にイクシアは思わず驚いた。何故バハムートキャバリアの存在であるアルビオンがスペースシップワールドの存在であるクエーサービーストを知っているのか。その刹那、一瞬集中が途切れた。イクシアには一瞬の出来事だったが、アルビオンにはそれで十分だった。
 アルビオンの尾がイクシアに振り下ろされる。寸でのところでシールドビットを起動し、致命傷こそ回避できたが、エネルギー充填を最初からやり直すことになった。

 グリフォンキャバリア部隊は苦しい戦いを強いられていた。イクシアから『エネルギー充填が終わるまで時間を稼いでほしい』と命じられ、高速飛行で砲撃を回避しつつ竜騎用ロングボウや竜騎用エレメンタルキャノンで攻撃を繰り出すも、アルビオンの鋼鉄の肉体の前には傷一つつけられない。
 1機のグリフォンキャバリアが砲弾の直撃を受け、地上に落ちる。猛攻の前に少しずつ数を減らしていくグリフォンキャバリアたち。
 まだ少年と呼んだ方がしっくりくる、年若い青年の愛機である緑のグリフォンキャバリアに、砲弾の雨が襲い掛かろうとしていた。
「しまった!」
 だが、その攻撃が彼に届くことは無かった。近くにいた『メルクリウス』が咄嗟に魔力でバリアを張ってくれたのだ。
「無事か?」
 カシムが青年に尋ねた。
「ありがとうございます!無事です!」

 体勢を立て直そうとしたイクシアのサイバーアイは、今まで見なかったキャバリアの存在に気付いた。どうやら味方の援軍のようだ。
「こちらイクシア・レイブラント。猟兵よ。」
「こちらカシム・ディーン。猟兵だ。」
 なるほど相手も猟兵か。ならば話は速い。イクシアはこれまで集めたアルビオンのデータを『メルクリウス』に送信すると、協力を要請した。
「話は分かった。このカシム様に任せろ!」
「ところで、アルビオンも奥の手を出してくるみたいだぞ☆」
 振り返ると、アルビオンが持つ9基の砲身――両手両足と口内――に空間のエネルギーが集まっている。
「あれは『|荷電粒子砲《アームド・フォート》』!?実弾だけじゃないの!?」
 イクシアが驚くのも無理はない。自分の武装と同じものをアルビオンが保有しているのだ。
「よし、アレを壊すか!」
「いっくぞー☆」
 『メルクリウス』がその手にBX鎌剣『ハルペー』を構えた。狙いはアルビオンの砲身だ。

 飛翔する『メルクリウス』をアルビオンの目が捉えた。魔力由来の隠蔽ならば、見破ることも容易い。
「そこにいるか、人類よ。」
 魔力を帯びたレーザーが、『メルクリウス』が纏っていた光学迷彩と隠し水を吹き飛ばした。
「機体にダメージを与えず、魔力だけ剥ぎ取るとか随分と器用だなおい!」
「『神機』でもそこまでやるのは滅多にいないぞ☆」
「やはりか。」
 納得した顔のアルビオンに対し、カシムとメルシーが啖呵を切る。
「つー訳だ…お前と僕達での聖なる決闘を挑ませて貰う。僕は最強無敵の天才魔術盗賊のカシムさんだ!」
「界導神機『メルクリウス』だよ☆宜しくね☆」
「カシムとメルクリウス、か。覚えておこう。」

 その頃、イクシアたちは攻撃のタイミングを計りかねていた。というのも、イクシアの分析の結果、あの『|荷電粒子砲《アームド・フォート》』の射程内に入れば跡形も残らず消滅することが判明したのだ。
「救いは射程が直線状なことぐらいね。問題はその直線が幅広いことなのだけれど。」
 攻撃を回避しながらも全力で演算を続けるイクシア。と、緑のグリフォンキャバリアから思いもよらない通信が飛び込んできた。
「ここは思い切ってアルビオンの懐に入ってしまいましょう。流石に大砲のすぐ近くでは光線も届かないと思います。」
 あまりにも大胆にして無謀。だが、この状況を打破するには一理ある。イクシアは少しだけ苦笑いすると、すぐに切り替えて上空にいる味方に呼びかける。
「全軍、アルビオンの左翼側に集合!可能な限り接近して翼を狙い撃ちにするよ!」
 そしてイクシアの呼びかけは『メルクリウス』にも届いた。
「なるほど、イクシアはそう動くか。」
「翼を攻撃して地上に落とす作戦、悪くないぞ☆」
「だったら僕らは右翼を狙う!いくぞメルシー!」
 『タラリア』にユーベルコードの光が宿る。その辺のグリフォンキャバリア程度では付いて行くこともできない程に加速し、一気に距離を詰める『メルクリウス』。『ハルペー』に魔力を宿し、切れ味を増した鎌剣が翼の根元を切り裂いた。
「…僕からすればな、|聖なる決闘《トーナメント》こそ歪みだ。生きる為に…自らの未来の為に…卑怯も含めた手段を尽くさずに何が騎士道だ。お前が身に着けてるのは全てを尽した結果だよ。」
 カシムの言葉に、アルビオンは笑った。本当に心の底から笑ったのだ。
「カシムよ、思えば我らが人類に敗れたのはその形振り構わなさだったな。そして、その形振り構わなさは別の形で人類自身に跳ね返る。お前たちは別の世界で知っているはずだ。」
 バランスを崩し、落下を始めるアルビオンに追撃するように、グリフォンキャバリアたちの翼を狙った砲撃、そして光輝く大型フォースブレイドを構えたイクシアが突撃する。
「いっけええええええええええ!!!!!」」
 根元から切り取られた翼が地面へと真直ぐに落下する。一方のアルビオン本体は砲身を下に向け、地面に向け『|荷電粒子砲《アームド・フォート》』を放つことで軟着陸に成功し、落下のダメージを抑えた。

「大地よ、何もかもが懐かしい。」
 何かを感じ入るように、その四肢で大地を踏みしめるアルビオン。
「人類よ。お前たちにこそ理があるというならば、改めて我を打ち倒してみせよ!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

梶浦・陽臣
●WIZ対応
●絡みあり
「で、デケェ……あの大きさ、あの威容なら人類を滅ぼすなんて簡単かもしれないな。」
「全身全霊の本気じゃないと、逆に呑み込まれる……なら、手段は一つ!」
「3分ポッキリの虎の子、魔剣鎧の力で押し通す!!」

胸から【真の魔剣】を引き抜き、【召喚術】を用いてUC【魔剣鎧召喚】を使用。3分間の間、強大な力を得る鎧を召喚し纏う。

「たった3分、それであの大物を倒せるか……?いや、倒せるかじゃない、倒すしかないだ!」

魔剣鎧の力で、時間属性と空間属性の操作し、回避能力を10倍に高まったことで、敵の攻撃を回避しやすくなった状態で飛翔し、【限界突破】してアルビオンに突撃。
【幻影魔剣】で【自動防御】しつつ、アルビオンに接敵すれば、【急所突き】と【貫通攻撃】、【怪力】をもってアルビオンを【一刀両断】する。


カシム・ディーン
UC発動中
戦闘継続
…アルビオン…お前…
「まさか…アル君…君は…?」

【情報収集・視力・戦闘知識】
彼が放とうとする核ミサイルの構造と性質を全力で把握

!!…それだけは絶対に使わせない!
「リトルボーイはさせないぞ!」

【空中戦・念動力・弾幕・属性攻撃】
速足で駆ける者発動
超絶速度で飛び念動光弾を叩き込みながらその動きを封じながら
竜眼魔弾発動
いけるか…いや…やるしかねぇ!
己の持てる技能をフル稼働して竜眼魔弾の凍結属性強化!凍結弾を核ミサイルに叩き込み核反応を封殺する!

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
鎌剣での超連続斬撃を叩き込み核ミサイルを強奪!

理なんぞ僕は知らねぇよ…だがよ…人類…いや…知識や知性ある奴らは一応…反省はできるんだぜ?

…アルビオン…おめーが「それら」を身に着けてるってのはてっきり怨念返しと思ったんだが…まさか…
「人類の在り方を…「認めた」から…?」(共に愕然

だったら…これからも「生き抜く」為にも…やってやらぁ!

己の技…技能とUC…全てを尽してアルビオンに挑む!そう…なりふり構わずに


印旛院・ラビニア
「ここからの戦いは危険だからみんなには下がって欲しいな。その代わり、お願いしたいことがあるんだ」
そう言ってバハムートの剣とライオンの盾を借り、彼らのUCを使用できるようにする。後で返すか報酬代わりに同型の装備をもらうかは交渉次第かな

『神罰の執行者など聞いて呆れる。相手のやり方に対応できなかった怠慢ゆえに滅びたと何故解らぬか』
「精霊のように人間達に合わせられた種族もいたんだ。できなかった訳ではないはずなんだよね」
会話はこの程度にしてリアライズエクスカリバーの【空中機動】で翻弄し、次元斬で距離を無視してミサイルごと斬る。もし爆発が来てもライオンブレイブで防ぐよ。後は動きを【学習力】で学び適応するよ



●神語る削られし世界
 翼をもがれ、大地に落ちたアルビオン。その落下地点には着地の衝撃を和らげるために使われた荷電粒子砲によって作られた巨大な穴がそこかしこに空いており、図らずもその威力を示すことになった。
 指揮官の騎士が天幕から出て、遠巻きにアルビオンの巨体を眺めた。息を呑むほどに巨大であり、痛手を負ってなお荘厳さを失っていない。
「これがアルビオン、|百獣族《バルバロイ》の神とも言われる最強の|獣騎《バルバ》……!」
 アルビオンが指揮官の姿を察知した。
「人類よ。我に打ち勝つことができれば一つ導きと褒美を与えよう。それは死の刹那のみに語ることができる、本来の我の言葉である。」

「で、デケェ……あの大きさ、あの威容なら人類を滅ぼすなんて簡単かもしれないな。」
 陽臣は地上に墜ちたアルビオンの威容に足が竦みかけていた。自分が今まで戦ったオブリビオンの中でもその大きさはトップクラス。かの『|超古代種族《エンシェント・レヰス》』、『イザナミ』や『|十二剣神《グラディウス・トゥエルヴ》』、『神経樹グラビティピラー』にも匹敵する。
「陽臣、そこにいたか!」
 地上に戻ってきたカシムが話しかけてきて、陽臣は我に返った。そうだ、コイツを倒すのが今回の最終目的だったはずだ。
 カシムが陽臣に、上空での出来事について語った。
「話聞いてると、アルビオンは純粋に人類が憎い訳でもなさそうだな。」
「なんつーか、人類を試しているような感じもあるんだよ。アイツ、他の世界の事も知っているみたいだし。」
「アル君、きっとクロムキャバリアやアポカリプスヘル、サイバーザナドゥ辺りを見ちゃったんだと思う……。」
「いくらなんでも人類の負の側面が強すぎるぞ、その3世界。」

 一方でアルビオンの巨体に怯まぬ猟兵もいた。ラビニアと『劫禍』は遠巻きにアルビオンを眺めながら次の策を練っていた。
「本当何あのマップ兵器!?」
「上空からの通信が無ければ、我らは間違いなく消し飛んでいたな……。」
 アルビオンの力の一端を目撃した1人と1機だったが、それに匹敵する相手と今まで戦ってきたのだ。今更引く理由などなかった。
「ここからの戦いは危険だからみんなには下がって欲しいな。その代わり、お願いしたいことがあるんだ。」
「後方援護に当たれということでしょうか?」
「というより、動けない味方の救助と手当てに回って欲しいかな。その代わりちょっとお願いがあるんだけど。」
「我々でよろしければ、お話しお聞かせ願えませんでしょうか?」

 再びアルビオンが砲弾を戦場一帯に放った。そこかしこで爆発が起き、地面にクレーターが新たに刻まれる。
「全身全霊の本気じゃないと、逆に呑み込まれる……なら、手段は一つ!」
 陽臣が己の胸に手を当て、一振りの魔剣を引き出した。それは『真の魔剣』。莫大な魔力を有し、彼が使う魔剣は全てこの一振りによって生成される。それ故に破壊された時のリスクは非常に大きく、これを使うのはよほどの時である。
「何か作戦でもあるのか?」
「『魔剣鎧』を使って最大強化で一気に倒す。ただし、この『魔剣鎧』の力は3分しか持たない。だから3分間だけは何としてでも攻撃し続けないといけないんだ。」

「盾、貸してくれて良かったね。」
 借り受けた盾で『城壁戦法』を発動し、爆発から身を護る『劫禍』とラビニア。
「その分こちらから『EPキャバリアシールド』を貸し出す羽目になったがな。」
 折角の鹵獲品を持ち出された『劫禍』は若干不服げだったが、状況が状況ゆえに仕方ないことは分かっている。
 砲撃から機体を防御しながら、時に借り物の剣で次元斬を放ちながらアルビオンへ接近を図る『劫禍』。
「神罰の執行者など聞いて呆れる。相手のやり方に対応できなかった怠慢ゆえに滅びたと何故解らぬか?」
 『劫禍』の挑発とも受け取れる発言に、アルビオンはさらりと返した。
「ならば、こちらも改めてかつての人類のやり方に対応するまで。」
 アルビオンの咆哮と共に、魔力の渦とユーベルコードの光が彼の前に集約される。そして、1発の爆弾が生み出された。それは、中世ヨーロッパ風の世界であるバハムートキャバリアにおいてあまりにも異質な形をしていた。
「之は異世界にて人類が犯した過ち。ひとたび起動すれば二度と生命住まわぬ不毛の大地と化す悪夢の爆弾。魔法使いが作りし『バハムートウェポン』に匹敵する呪いを放つ厄災の武器――即ち、核兵器である。」
 ピンと来ていないバハムートキャバリアの騎士たちに対し、猟兵たちの顏は一様に青ざめていた。核兵器が使われれば何が起きるのか、猟兵たちは知っているのだ。
「ここの住人は放射能の知識なんて誰も持ってないのに!」
「しかもあれは唯の核兵器ではない、魔力で強化された飛び切りの代物だ。それをここで使われたら、キャメロット城にまで被害が出るぞ!」
「おいおい、カムラン平原が『不毛の大地』になったのってもしかして……。」
「!!…それだけは絶対に使わせない!」
「|リトルボーイ《愚行の始まり》はさせないぞ!」
 『ハルペー』を構え、再び飛び上がる『メルクリウス』。それに続けとばかりに『劫禍』、そして『魔剣鎧』を装着した陽臣もまた、アルビオンを止めるべく飛び上がった。

 核兵器を守るように、アルビオンの砲身から無数のミサイルが放たれる。
「ここは僕らに任せて!」
 『劫禍』が超高速で飛翔しながら、借り物の竜騎用グレートソードで次元斬を放ち、ミサイルを切り刻む。
「コイツを行きがけの駄賃に頂くか。」
「ロクなことにならなそうだから却下。」
 核兵器を鹵獲しようとする『劫禍』に対し、ラビニアの直感はある意味正しかった。それはそうとして核兵器に誘爆しないよう、細心の注意を払いつつも大胆に動く『劫禍』にその場を任せ『メルクリウス』と陽臣は更にアルビオンへと接近した。

 ミサイルでは物理的に防がれると見るや今度はそれに加え荷電粒子砲による集束型光線が攻撃に追加された。戦場はまるで弾幕系シューティングゲームの様相を呈してきた。直撃すればコンティニュー不可能、強烈な死の気配漂う華やかさだ。
「たった3分、それであの大物を倒せるか……?いや、倒せるかじゃない、倒すしかないだ!」
 さらに苛烈さを増す攻撃であるが、アルビオンの背に着地した陽臣は立ち止まることなく走り出した。アルビオンの急所を突く。|人造竜騎《キャバリア》に乗らぬ自分があの巨体に勝つにはそれかないのだ。それは自分自身がよく分かっている。
「メルシー…お前の力を尽くせ!」
「任せてご主人サマ☆メルシー本気出しちゃうぞ☆」
 カシムの命により再び『タラリア』にユーベルコードの光が宿り、超加速で飛び交う砲弾とミサイル、光線を回避する。回避が間に合いそうにない攻撃には魔力によるバリアで凌ぎ、更に接近する。
「いけるか…いや…やるしかねぇ!」
 氷の魔力を帯びたミサイル835発と大量の念動光弾が生成され、そのほぼ全てがアルビオンに向かって放たれた。攻撃の一部は光線に相殺され、また一部はミサイルや砲弾に迎撃されたが、それでも多少はアルビオンに届いたようだ。その表面にうっすらと氷が見える。それに合わせるように、アルビオンの動きが鈍った。
 陽臣は『魔剣鎧』の時空操作能力により、自分に向かって飛んでくる光線の軌道を捻じ曲げながらアルビオンの頭へ向けて加速した。もしあの巨竜に急所が存在するなら頭だろうと踏んだのだ。
「頭がガラ空きだぞ!」
 『真の魔剣』をアルビオンの後頭部、角の裏側付近に勢いよく突き刺し、頭蓋ごと脳天を深く貫いた。四肢が巨体を支えられなくなり、身体が崩れ落ちる。どうやら読みは当たったらしい。

「人類よ、よく成し遂げた。お前たちの勝利である。」
 アルビオンが嬉しそうな声色で人類への勝利――すなわち自身の敗北を告げた。
「今より我が語るのは未来への導きである。心して聞くが良い。」
 猟兵も騎士たちも、固唾を呑んで見守っている。
「この世界から切り取られ、断片と化した世界――『侵略蔵書』を探し、その中に囚われた我らの同胞を救い出せ。彼らは人類の愚行を知らぬ。知らぬからこそ、可能性がある。それは、|百獣族《バルバロイ》と人類が共に生きる、誠の新しき世である。」
「精霊のように人間達に合わせられた種族もいたんだ。できなかった訳ではないはずなんだよね。」
 ラビニアがアルビオンに問うた。
「そうだ。我らは気付くのが遅すぎた。言っただろう『我は骸の海で別の世界を見た』と。その中には同族同士で殺し合う世界もあれば、違う種族が手を取り合い暮らす世界もあった。もっと早くにその世界を知っていれば、また違った結末があったかもしれぬ。」
 確かにサクラミラージュや獣人戦線、ケルベロスディバイド、バトルモンスターワールドなどは違う種族が協力し合い、困難に立ち向かいながらも平和に暮らしている。アルビオンの言葉も嘘ではないのだろう。
「そして褒美だ。我が骸、人類に託す。新しき世の礎にするがよい。安心しろ、この肉体は『骸の海』に濡れてはおらぬ。魂が汚れることはない。」
 アルビオンの目から光が消えようとしていた。
「理なんぞ僕は知らねぇよ…だがよ…人類…いや…知識や知性ある奴らは一応…反省はできるんだぜ?」
「確かお前たちの『騎士道』とは過去の戒めより生まれしものであったな。」
 語り掛けるカシムに、アルビオンは穏やかに言葉を返す。
「…アルビオン…おめーが『それら』を身に着けてるってのはてっきり怨念返しと思ったんだが…まさか…」
「人類の在り方を…『認めた』から…?」
 愕然とするカシムとメルシーに、なおもアルビオンは穏やかな姿勢を崩さない。
「|我ら《百獣族》は人類に負けた。我らが敗者である以上、勝者に学ぶべきは必然なのだ。」
 敗北し『骸の海』の彼方に去ってもなお貫く矜持がある。そんなアルビオンの姿にその場にいた騎士たちも心揺さぶられる。
「決して『騎士道』を忘れてはならぬ。過ちを繰り返さぬ為に。」
「だったら…これからも『生き抜く』為にも…やってやらぁ!」
 カシムの言葉に相槌を打つように、小さく頷くアルビオン。
「今までの犠牲を無駄にするでないぞ、人類。お前たちが『騎士道』を忘れた時、我はこの世界に舞い戻るからな。」
 そして目から光が消えた。激戦の証である巨竜の亡骸が大地に横たわっていた。

●捕虜尋問
 カムラン平原の戦いが終わって数日後、現場責任者を務めていた騎士の姿はキャメロット城の地下牢にあった。この場所にどうしても会わねばならない人物が拘留されているのだ。
「……君が『アンドロスコーピオン』の生き残りか。」
 猟兵のユーベルコードにより、キャメロット城の地下牢へと送られた1機の『アンドロスコーピオン』。皮肉なことに、戦場から強制離脱させられたその1機のみが生き残ったのだ。
「騎士様がお見えになられたか。処刑の日程でも決まったのかい?」
 戦場ではよく分からなかったが、その声色は成人女性のように聞こえた。
「処刑の日取りはまた後にして、我々は君に聞きたいことが色々とあるんだ。」
「聞きたいこと、ね。どうせまた死ぬんだ、あたしの知ってることで良ければ教えてやるよ。ただし、ウソかホントかは自分らで調べろ。いいな?」
「構わん。」
 騎士の毅然とした態度に『アンドロスコーピオン』はふう、と溜息をつくと|獣騎《バルバ》の姿から本来の|百獣族《バルバロイ》の姿へと戻った。
「戦う訳でもないのにあの姿でいるのは割と疲れるんでね、こちらの姿で失礼させてもらうよ。」
 機械めいた蠍の下半身に人間の上半身が乗ったような姿をしたそれは、半裸の若い女性であった。そばにいた別の騎士に慌てて服を持ってこさせた騎士に対し、『アンドロスコーピオン』は笑った。
「あたしたちは|獣騎《バルバ》の姿になると、見た目じゃ雌雄が分からなくなるんだ。それにしてもあんた、さっきの凛々しい姿とは大違いじゃないか。」

 上半身にローブを被り、裸体を隠した『アンドロスコーピオン』の尋問が始まった。
「今回|百獣族《バルバロイ》はどうしてアルビオンの下に集まったんだ?」
「あたしたちは『骸の海』で同胞を探してた。人類による大虐殺が起きる前に消えた同胞たちさ。でもやっと見つけた同胞は|本の世界《侵略蔵書》に閉じ込められていて『猟書家』とかいう連中に支配されていた。そこでアルビオン様が『六番目の猟兵』に助けを求めようって言い出したのさ。」
「人類への恨みは?」
「あるにはあるけど、それ以上に『猟書家』の連中も酷いもんさ。けれど、悔しいことにあたしたちでは『猟書家』に勝てなかった。アルビオン様ですら『猟書家』には手も足も出なかった。」
 |百獣族《バルバロイ》の神とも言われる最強の|獣騎《バルバ》、あのアルビオンよりも強大な力を持つ『猟書家』に騎士は内心恐れを感じつつ、会話を続けた。
「そこでアルビオン様は奇策に打って出た。あえて蘇ることで、かつて『猟書家』を倒したという『六番目の猟兵』に|本の世界《侵略蔵書》に閉じ込められた同胞の存在を伝えて助けてもらおうとしたんだ。詳しい事は『はじまりの猟兵』とかいう女が教えてくれた。」
「そう言えば、お前たちからは反撃こそあれど、先制攻撃はしてこなかったな。」
「そりゃそうだ。こっちは『六番目の猟兵』を待っていたんだからな。」

 騎士は目の前にいる『アンドロスコーピオン』が嘘を言っているようには思えなかった。しか疑問も残る。『アンドロスコーピオン』と『ポーパルバニー』は何故アルビオンに付き従ったのだろう。その謎を解くように、『アンドロスコーピオン』が話しだす。
「あたしらは一度死んだ身だ。一度死ねば後は何度死んでも同じ。だから」
「だから?」
「あたしらも戦士として戦ってみたかったのさ。『六番目の猟兵』とね。」
 ああ、と騎士は納得した。

「今日の尋問はこれで終わりだ。何か言いたいことはあるか?」
「そうだね、あんたの名前をまだ聞いてなかったよ。」
「ラファエル・スペンサーだ。」
「ラファエル、ね。あたしはアストリッド。必要ないかもしれないけど、礼儀として一応名乗っておくよ。」
「アストリッド、明日もまたここに来るが何か必要なものはあるか?手配しておこう。」
「まぁ特にないね。ここに居れば雨風もしのげるし、寒さに震える心配もない。飯だってそれなりの量と質のものを過不足なく貰っている。処刑の日が決まるまで安心してここにいるさ。」
 そうか、とラファエルが返す。
「捕虜に対してこれほど親切なのも、あんたらの『騎士道』なのかい?」
 きっとそうなのだろう。ラファエルの返事を待つより先に、アストリッドはぼんやりと結論に至った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2025年11月21日


挿絵イラスト