鈴音のまったりサマーバケーション
●戦国世界の遊興水場。
「ここが噂のアミューズメント施設じゃな」
青みがかった黒髪のツインテールを一本結びにして、悪戯っぽい笑顔で笑う水着姿の妖狐。
九段下・鈴音(黒桔梗・f01929)は、新しくサムライエンパイアにできたという水のアミューズメント施設を訪れていた。
鈴音は今年新調した、少し冒険してみた水着に身を包み、立ち並ぶアトラクションを前にして目を輝かせている。
表情が明るく華麗な肢体を披露する鈴音を見て、ふんどし姿の男たちは視線を釘付けにされている。
時折勇気ある、あるいは自制心の欠けた男性が何人か鈴音に声をかけて軽薄な誘いをするものの、そうしたナンパはけんもほろろに追い返されている。
肩を落として大人しく立ち去る男を見送って、鈴音は左腕の網を撫でながら独り言つ。
「少し大胆過ぎたかのぅ」
そうして困ったように笑う姿も、また雅である。
鈴音は気を取り直し、せっかく来たのだから楽しまなくてはとプールを歩き回る。
まずは浮き輪を借りて流れるプールをゆるりと巡る。
「はぁ……よい心地じゃの……」
青空から照り付ける日差しと水の冷たさに、ゆっくりと流される感覚が心を穏やかにする。
それからは設備も楽しもうと、数々のアトラクションを渡り歩く。
噴水エリアに踏み込んで放射される水を浴びたり、波打つプールで燥いだりする。
「おおおお、おう、おおおおー」
そしてアミューズメント施設の目玉である大きなウォータースライダーにも挑戦して急流すべりを彷彿させる流れに歓声を上げて楽しんだ。
勢いよくプールに着いて、激しい水飛沫を浴びて笑顔を輝かせている。
「はー……愉快、愉快。何とも面白いものじゃのぅ」
思う存分に堪能した締めくくりには、景色が一望できるテラスにてリクライニングチェアにもたれかかり、かき氷などを嗜んでいる。
施設から見える景色は夕陽に照らされ、遊興を楽しんだ身体を包む気持ちのいい疲労感に不思議な達成感を抱かせる。
充実した一日を満喫した鈴音は、満足した表情でかき氷のキーンとなる痛みすらも堪能するのであった。
「うむ。良い一日だったのじゃ」
成功
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