#UDCアース
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●これは、町中で楽しむUDCアースの物語
「あ、ここのお店閉めちゃったんだー」
「まあ元々限定っぽかったし」
ある町中、昨日まで人がいた場所が突然廃墟の如く静かになっていた。しかしそれを見た者はとくに驚くようなこともなく、常識的な判断をもって日常の一部と切り捨てる。
その常識の一枚裏に渦巻く狂気、潜む恐怖など想像することもなく。
●情報を繋いで答えが繋がる
「こんにちは、UDCアースでの依頼です」
ミルケン・ピーチ(魔法少女ミルケンピーチ・f15261)のボディ花園・桃姫が集まった猟兵に挨拶した。
「場所はUDCアースの、まあそこそこの大きさの町です。そこの商店街にある貸店舗で……」
ミルケンがそう説明を始める。あるいはそこで一部の猟兵たちの表情は変化したかもしれない。それは久しぶりだと懐かしむ表情か、今回はアカリじゃないの?という疑問の表情か。
「あ、はい、確かにここは何度か邪神教団に借りられていたお店なのですが、今回ここを借りていたのはUDC組織です」
それはやはり邪神教団の活動の調査や、あるいは外部に対する隠蔽工作が目的だろうか。
「いえ、本来の支部が改装中なのでその間の仮拠点だったそうです」
思ったより現実的な理由だった。
「今はカモフラージュとして運営していたお店も閉店、移転作業もほぼ完了となっているのですが、どうやらここの地下に『封印されたまま忘れられたUDC』が残されているようなのです」
それはUDC支部としても特大のやらかしなのではないか。だが、一応理由のようなものはあるとミルケンは言う。
「どうもこちらのUDC、この支部から忘れられたり、あるいは気づかれない理由のようなものがあるらしくて。皆さんにはそれの調査、及び当該UDCの撃破をお願いします」
そう言ってミルケンは具体的な説明を始めた。
「まずは件の貸店舗に向かい、片付け切れていない資料などからUDCの特徴を推察してください。またこの支部はカモフラージュとして期間限定のお店を運営していたようです。この場所は町中にありますので、周囲の人に一般人としての意見を情報収集するのも良いかもしれません」
ここの店がどんな店だったか、世界の表と裏の双方の情報を集めれば、潜むUDCの正体もおぼろげながら見えてくるだろう。
「そして情報集めが終わったら、店舗の地下部分に乗り込んでください。そこには封印されたものの力に引きよせられた下級UDCが群がっています。引き寄せられたというだけあって方向性というか属性はボスと同じものがあるはずですので、集めた情報を元に戦ったり、あるいは更なる情報の補強として相手を観察するのもいいでしょう」
いわば眷属希望者の集団ともいえるUDCだ。その存在自体がさらなる手掛かりにもなるだろうが、観察に拘泥して戦闘を疎かにしてはそもそも本命にたどり着く前に倒されることになってしまう。
「そして集団を倒したところで、封印を破って件のUDCが現れます。具体的な正体は封印のせいか予知にも出ませんでした。ただ単純な強さはかなりのものということは分かっています。事前の調査や集団との戦いで分かった情報をもとに、然るべく対策を立ててください」
調査がきちんと行われていればその情報を使い、相手の弱点を突いたり隙を作っていくこともできるだろう。逆に言えばそうしなければ苦戦は免れないほどに、強大なUDCだということだ。
「というわけで調査段階からお願いする依頼となるのですが……とりあえず事前にわかっている情報をお伝えしますね」
そう言ってミルケンはリストアップされた資料を読み上げ始める。
「まず、ここのお店は女性向けの服飾品を売っていました。特に時節に合わせ、水着を主力にしていたようです。そしてお店の評判はというと、どうにも真っ二つというか、とても良かったという人と二度と行くかという人で分かれていたようです」
まず最初に出てくるのが擬装用の店の評判というのはどうなんだという話だが、ミルケンは続ける。
「そして支部の活動ですが、やはり一時的な仮拠点ということで大きな活動は行っておらず、特に注目度の高い案件の監視、整理などに絞られていたようです」
いったい何に注視していたのか。そこを確かめれば逆説的にそこから漏れるようなものの推測もつくかもしれない。
「あと、この支部のある町ですが、遊びごとが大好きでやたらとノリがよくて反応のいい人が多いです。外での聞き込みを行う場合の参考にしてください」
もちろんUDCそのものなど世界の裏側にまつわる話はできないが、逆に変に構えるより遠慮なく聞きたいように聞いてしまった方がいいのかもしれない。
「あとこの町、たびたびUDC事件起こってるんですが……その時の予知ってほぼアカリが出してるんですよね。ぺしぇも一回だけ出してるんですがそれはその時アカリが手が離せなかったからというだけですし。なのに今回なんで私が選ばれたんですか? 私が優先されるときって大体ロクな話じゃないんですけど、どうなんですか? アカリより私を選ぶ理由って何だと思います?」
ボディの意識全開で猟兵にせまる桃姫。一応身長とかしぶとさとか彼女のほうが明確に勝る部分もあるはある……が、迫る勢いで揺れる|肉の塊《乳と腹》がそのあたりの答えを語っているのかもしれない。
「とにかく、UDC組織のとんでもない忘れ物をしっかり処理しなきゃならないのは間違いないので、どうか皆さんよろしくお願いします」
そういってミルケンは転移を開き、猟兵を忘れ物の残された貸店舗へと向かわせるのであった。
鳴声海矢
こんにちは、鳴声海矢です。今回はUDCアースでUDC支部跡地の探索です。
第一章ではすでに無人となった貸店舗の調査。店舗内には片付け残した支部の資料や、擬装用に行っていた水着店関係のものが残っています。また現場は普通に人のいる町中にありますので、この場所の表の姿を調べる場合近隣住民への聞き込みもOK。周囲にいるのは一般人ばかりですが、やたらとノリ良く話し好きな人が多いです。
第二章では集団型UDCとの集団戦。現時点で正体はわかりませんが、封印されているUDCに引き寄せられた存在のため何かしら似たような特性を持っている可能性が高いです。第一章で分かったことを利用したり、あるいはさらなる情報源として観察しながら戦ってみるのもいいかもしれません。
第三章では封印されていたUDCとのボス戦。正体は不明で非常に強力な相手ですが、ここまでに集めた情報をもとに戦えばきっと勝機はあるはずです。
注意点ですが、このシナリオは拙作『過ぎ去りしイベントを求めて』~『ビキニの神々』までの流れを汲むシナリオであること。そしてわざわざ桃姫が引っ張り出されて予知をしていること。
つまるところどう転んでも『ネタシナリオ』です。命がけの調査やコズミックホラーな展開を求めているUDCガチ勢の方の参加はお勧めしません。
また舞台は町中ですが、第一章以外は店舗の地下で話が進行しますので周囲への影響を気にする必要はありません。何かあったら|忘れ物した当人《UDC組織》が腹切る勢いで責任取ってくれますので、細かいケアは考えなくてもいいです。
それでは、プレイングをお待ちしています。
第1章 日常
『UDC支部廃墟探索』
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POW : 手当たり次第に資料を漁る
SPD : 鍵のかかった棚や金庫を調べる
WIZ : 魔術的な儀式の記録を探す
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
町中にある、何のテナントも入っていない貸店舗。まだ片付けが完全に終わっていないようで雑多なものが散乱するそこに、何人かの人間が入っていった。
それは残ったものを片付けにきた処理業者か。
ある意味それは間違いではない。
その来訪者は猟兵、そしてここは世界の裏を駆けるUDC組織の元拠点。ここの地下にはその組織が置き忘れたUDCの封印があるのだ。
そしてそれは、何の策もなく真正面からぶつかっては猟兵であっても苦戦は免れぬほどに強力な存在だ。
故に猟兵たちの最初の任務は、ここに組織が残した資料や痕跡、あるいは町中での聞き込みなども含め表向きの顔である衣料品店としての情報を調べて、そこからUDCの特性を割り出すことだ。
さあ猟兵よ、雑多に散らばる情報の残滓を継ぎ合わせ、深淵に潜む答えを探り出すのだ。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
相変わらず、大変な貸店舗ですぅ。
此方の町は久しぶりですが、何度も来ておりますからねぇ。
貸店舗近くの飲食店で軽食を頂きつつ、「最近どういう店舗が入っていたか」を尋ねてみますぅ。
軽食後は貸店舗に入り【骰佱】を発動、『FLS』で召喚した『FPS』で「資料の位置情報」を探りますねぇ。
此方は『戦場条件による無効化』を防ぐ能力、時間を掛け物理的に探せばわかる品の位置程度なら、邪神の影響が有っても十分発見可能でしょう。
扱っていた水着の種類や特徴も含め、出来る限り情報を集めますねぇ。
そして、なんとなくですが。
『水着のサイズ』と『体型&体重に関連する情報』は、最優先で調べて確認しますぅ。
UDCアースのとある町に立つ貸店舗。今はテナントも解約され片付けも終盤に入った人気のない場所だが、そこには想像もつかないほどに深い『闇』があった。
「相変わらず、大変な貸店舗ですぅ」
五年を超えるその歴史に都度関わって来た夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は、今回もまたこの店舗で起きる事件にそう漏らす。
しかしその店舗がある町にやってきた彼女はまずそこに入るのではなく、近くにある飲食店へと向かった。
「いらっしゃいませ……あれ?」
店内に入ると、店員がるこるの顔を見て何かに気づいたような顔をする。
「もしかして、大食いランカーの方ですか?」
謎の呼び方だが、るこるはそれに対して特に気にする様子はない。
「此方の町は久しぶりですが、何度も来ておりますからねぇ」
るこるは以前件の貸店舗での事件を解決した時や、あるいはそれ以外の用でもこの町を訪れ、その時行われていた大食いイベントで大暴れしたことが一度ならずあるのだ。店員の方もそれを覚えていたのだろう。
その時この辺りの飲食店が総じてレベル高めなことは知っているのだが、今日は情報収集が目的だしこれから一仕事ある。軽食(るこる基準)だけを注文し、まずは店員から情報収集。
「ここの近くにある空きテナントですけど、最近まではどのようなお店が入ってましたかぁ?」
「あそこですか? 確か水着とか売ってたと思うのですけど……」
店員自身は店に行っていないのか、事前に伝えられていた程度の情報しか知らないようだ。
そこに、店の扉が開いて別の客が入ってきた。
「いらっしゃー……あ、丁度いいわ、あなたたちあそこのお店行ってたでしょ、どんなだったかこの人に教えてくれない?」
顔見知りなのか入ってきた二人組にそう言う店員。高校生ほどと思しきその二人は、るこるを見ると驚いたような顔になる。
「あれ……ひょっとして一杯食べるおねーさん?」
「ちょっと前のクリスマスで見た気がするけど、それっきりだ!」
彼女たちもるこるを知っているだけでなく、かなり前の話だが共に|大食い大会《UDC組織の隠蔽作業》に出たこともある。その頃から見た目はそれなりに成長しているが、変わらないノリでるこるに絡んでくる二人。
「うーん、そう言っても普通の水着屋だよ? あたし今年の水着買ったし」
「普通なわけあるか! 私は買うもんなかったわ!」
そう言う二人の体型は、水着を買ったという方は大分背が低いものの胸周りはかなりのもの。方やもう一人は今やすっかりるこるを見下ろすような身長になっているが、その体は実に無駄がない。
「あなたたちスタジオ行ったときの写真色々様になりすぎてたものねぇ……」
そういう店員が見せるスマホには、送られて来たらしい某有名な|赤い兄《低身長太め》と|緑の弟《高身長細身》のコスプレをした二人の姿が。
「なるほど……色々分かりました、ありがとうございますぅ」
その話を聞いて何となくいろいろ察したるこるは、軽食を平らげると件の店舗へ向かうのであった。
「大いなる豊饒の女神、その『祭器』の表裏たる異種の姿を此処に」
そうして無人の貸店舗へやって来たるこるは、【豊乳女神の加護・骰佱】を発動、資料の位置情報の探索を開始した。
そうして見えてくるのは監視、封印していたUDCの情報……ではなく顧客の体型や水着の売れ行きに関しての情報。UC効果もあって封印によるジャミングは無視できると思われたが、それ以上に水着関連情報の影響力が強すぎてそればかり拾ってしまったのかもしれない。
だがこれも立派な情報。そちらを精査してみると、まずデザインについては色々とある。ざっくりした分け方でもワンピースやビキニ、ボディスーツ型や紐のような際どいものもある。そして買っていく年齢層は10代前半~30代程度がメイン。
そして何より、胸のカップが凄まじく大きかった。最低でもC、標準でもD~E程度はある。そしてついているものが多いということは、身長比の体重も多めになるということだ。
「何と言いますか、予想通りですねぇ……」
収集できる情報に極端な偏りがありそうな気がする予感はしていたが、その通りだったようだ。
そしてそんな店の上限はというと。
「これくらいならもしかしたら、ですねぇ」
少し探せば見つかる所にあった一つの水着。ビキニ型のそれは、一つのカップが全頭マスクかと言わんばかりの布地。だがそれであって商品名が『マイクロビキニ』だったりするとてつもないもの。
これならば上の方についてはかなり好評を得て当然だろう。しかしそこから漏れるようなものとしては、ないがしろにされたような|負の感情《邪神の好物》を湧きださせても仕方あるまい。
水着を軽く自分の胸にあてがって何かを考えつつ、るこるはこの『店』の特性と客層を深く把握するのであった。
大成功
🔵🔵🔵
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【SPD判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
評判が真っ二つに割れる水着、かぁ…♪
まぁ~…なんとなぁくどういうものか予想できそうな気がするね★
UCで周囲に怪しいものがないか【情報収集】しながら探索するよ♪
鍵がかかっているところは【鍵開け】技能で開いて、資料を見つけたら内容を【瞬間記憶】してから【瞬間思考力】で【解読】するね★
わかった情報はスマホで他猟兵に【情報伝達】しておくよ♪
UCは『ワタシの情報収集結界』
これで貸店舗内の資料や痕跡等を調べるよ♪
件の貸店舗内、そこにあった資料や商品は多くはすでに回収されているものの、未だ残されているものもまだそれなりにあった。
「評判が真っ二つに割れる水着、かぁ…♪まぁ~…なんとなぁくどういうものか予想できそうな気がするね★」
クローネ・マックローネ(|闇《ダークネス》と|神《デウスエクス》を従える者・f05148)は評判が割れる水着とは如何なるものか、それを想像しながら店へと入る。
「うーん、これは中々想像通り★」
そこに残されていたのは、明らかに|極端な体形《それなり以上の巨乳》用の水着ばかり。クローネ自身かなり胸は大きめな方ではあるが、それをもってしてもまるで足りないほどに極端なサイズのものまである。片付けた後でこれなのだから、店として営業していたころにはいったいどれほどのものがどれだけの数あったのだろうか。
そんなことを思いつつ、クローネはさらなる探索を続ける。
「この術ひとつで広範囲の情報収集が楽にこなせるよ♪」
店舗の中心辺りに立ち、【ワタシの情報収集結界】を展開。その領域の中では五感や気配、そこから読み取れるもの全てのあらゆる情報が手に取るように分かるようになる。
その結界内でまず感知するのは、この店舗のあちこちにある修繕の痕跡。上手く消してはいるが、普通の建物なら複数回倒壊しているようなダメージがそこかしこに与えられていた。だがそれらは既に直されて大分立つものばかりであり、短期間の仮拠点であるここでそこまでの荒事は起こっていないことが察される。
そして調査対象として引っかかったのは、鍵のかかった物入れの類。鍵がかかっているなら重要なものが入っていそうでもあるが、一体なぜ放置されていたのか。
店舗の端、あまり目立たないところにあるそれに触れて軽く引いてみるが、当然ながら開く気配はない。
「でも、これくらいなら♪」
その鍵穴に、クローネはブラックタールの指を変形させて捻じ込む。そのまま少し指を掻きまわせば、かちりと言う音と共に鍵は簡単に開いた。
中身を取り出してみると、そこにあったのは数枚の書類。それをぱらぱらとめくって軽く目を通その瞬間に記憶した後、そのままクローネは目を閉じてその内容を精査する。
この内容はUDC事件に関する案件。しかし、日付は古く最新のものでも三年前。どうやらこの場所及び近隣で起こった事件のようだが、全て猟兵の手にかかることとなり解決に至ったため『済』の印と共に終了案件とされたものらしい。
つまりもう再度見る機会の少ない資料だから、しまい込まれてそのまま撤去も後回しにされていたらしい。
しかし、その案件に出てくるUDCを見てクローネは察する。
「まあなんていうか、ここで売ってる水着の似合いそうな子ばっかりだね★」
そこにいたのはまさに爆乳と称するに相応しい、女性型のUDCばかりであった。年齢は幼い少女から妙齢の女性まで。いずれも美女、美少女ばかりであり、扇情的な姿でメートル級の圧巻の爆乳を誇示していた。
さらにここからは思考と解読による推察の域に入ってくるが、恐らく既に移送済みの資料には現在進行、調査中の『似たような』案件が纏められていたのだろう。
ではここに封じられ忘れられたUDCもその類型なのか? それは違う、とクローネは思った。
「好きなものはいくらあってもいいしね♪」
そのUDCは対策なしに挑めば猟兵でも苦戦するような相手だという。自分の『分野』に属するものがそのレベルで存在していれば、忘れるなどないだろう。
逆に言えばそのレベルであっても忘れられるくらいに注目度が低くなるもの。
「うん、まあ、視界の占有率は低くなるだろうけどね♪」
徹底的に逆なそれ。それが何を意味するかは、クローネには大体予想がついた。
「うーん、クローネちゃんも目の敵にされちゃうかな★」
自分が推測した情報をスマホを使い、外で調査する者や後続の者を含めた他の猟兵たちに共有しておく。その際別の猟兵が調べた情報を受け取れば、営業中だったこの店舗に『合わない』者は無意識に邪神の餌を撒いていた可能性があるという。
「さて、大体の方向は掴めたし……イこうか★」
痕跡からの想定はおおよそついた。あとは答え合わせを行うのみと、クローネは店舗奥にある地下室へと向かうのであった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『『揺篭の眷属』レッドアイズ』
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POW : クラッシュ・カウンター
自身の【掌底】から、戦場の仲間が受けた【痛み】や【負傷】に比例した威力と攻撃範囲の【拘束打撃】と【衝撃波】を放つ。
SPD : ポイズンミスト
【猛毒の霧】による素早い一撃を放つ。また、【自身の身体をも猛毒の霧状に変身する】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : スネーク・インジェクション
攻撃が命中した対象に【毒蛇の咬みつき痕】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【生命力吸収】による追加攻撃を与え続ける。
イラスト:九尾みか
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
町中での聞き込みと店舗での調査。それから導き出された答えを携え、猟兵たちは地下へと向かう。
簡単な物置きとして使うことを想定されていただろうそのスペースは、褐色の何かに埋め尽くされていた。
「目覚めよ……目覚めよ……」
「我らが偉大なる神よ……世を平らげるべき神よ……」
冷たい床にひれ伏して何かを祈るそれは、過剰に媚びたような衣装を纏った褐色肌の幼い少女の集団。少女たちはその下に眠る何かに語り掛けるように体を床にこすり付け、一心不乱に祈りを捧げる。
その光景に地下へ降りてきた猟兵が足を止めると、その気配を察したか少女たちは祈りを辞めて一斉に振り返った。
「何者だ……」
「ここは我らが神の眠る場所……」
猟兵を睨みつけおどろおどろしい声を出す少女達。
「神のしろしめす永遠なるとこしえを……」
「無用なるけふ、起伏なき、ばうよ……茫洋たるこんと……げほっ! げほげほっ!」
「やっぱこの喋り方無理だよぉ!」
「あと永遠ととこしえって多分同じ意味!」
どうやら無理をして声を出していたようだ。少女たちは素の喋りになり、一斉に声を上げ始める。
「分かってるんだからね! あなたたち猟兵でしょ!」
「わたしたちはここに眠る神様と一緒に、平らかなる世界を作るの!」
「そのためにここでお祈りしてたの!」
「全然出てきてくれないけど! お祈りは届いてるはずなのに!」
どうやら話の通り、彼女たちはここに眠るUDCを奉ずるために集まってきた存在らしい。その身に巻き付く蛇はシルバーレインのリリスを思わせるが、彼の世界から迷い込んできたのかあるいはただ似たような特性の存在なだけか。
「思いついた、きっとこの猟兵を生贄にすれば神様も起きてくれるはず!」
どうあれ彼女たちは己が目的のため、猟兵と戦うことを決めたようだ。
封印されたUDCを引っ張りだすという目的こそ同じだが、こちらとしても彼女たちもまた討伐対象。元より交戦は避けられない所だ。そしてその戦いは、同時に奥に控えるUDCのさらなる情報源ともなり得る。
「我ら『レッドアイズ』、全ては偉大で平らな世の為に!」
「ためにー!」
小さく平らな体を誇るように見せつけ猟兵に迫る幼女軍団。彼女たちを打ち払い、封印されし怪物との戦いの備えを盤石とせよ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
成程、確かにこれまでと真逆ですねぇ。
何とかしてみましょう。
『FLS』で各『祭器』を召喚後、空間歪曲障壁を展開しまして。
『FAS』の障壁に『FMS』のバリア、『FES』の耐衝撃属性結界に『FHS』の吸収結界を重ねて守りを固めますねぇ。
そして『FPS』による探査と共に【兤闋】を発動、レッドアイズさん達を『強化』しましょう。
此方が守りを固め負傷や痛みを与えなければ「3倍」になっても然程の威力にはなりませんし、タイムリミットがくれば痛みを感じる間もなく此方に『吸収』されますので。
後は、その『時間』を利用して「邪神」について体型を見せつつ尋ねてみましょう。
相当平らな方の様ですが?
今猟兵が訪れている貸店舗、ここでは幾度となくUDC関連の事件が起こっていた。
そしてその全ての事件に関わったことのある夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は、今まで現れたUDCの|一貫した特徴《圧倒的な爆乳》をこの上なく理解していた。
「成程、確かにこれまでと真逆ですねぇ。何とかしてみましょう」
そして今回ここに集ったUDCは、その特徴から正に真逆を行くもの。低身長に関しては該当するものもいるにはいたが、体の厚みは同じ身長でも三分の一もあるかどうか。
「我らが望むは、平らかなる世界!」
その主張が表す通り、幼女型UDC『レッドアイズ』の体型は幼女という言葉をそのまま具現化したようなまっ平らなものであった。
その敵の前で、るこるは各種兵装を引き出す。
「なんか出したぞ!」
「攻撃しろー!」
各種障壁や結界を作るそれを見るなり、レッドアイズたちはそれに殴り掛かり始めた。
「どぉりゃー!」
可愛らしい気合の掛け声とともに繰り出されるのは、腰の入った掌底。それは障壁やその元になる祭器にぶち当たると、それを周囲の空気諸共大きく揺らす。
「平らなる世に必要なのは要らないものを潰す地ならし!」
「我らがパワーはプレートコンパクター!」
小さく平らな見た目にそぐわず、その威力はかなりのもの。アスファルトを叩いて固める機械の名を冠するだけあり、衝撃波まで出る勢いだ。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『終劇の加護』をお与え下さいませ」
そのレッドアイズたちに、るこるは【豊乳女神の加護・兤闋】を発動した。その途端、レッドアイズたちの攻撃が突然重さを増す。
「おー! 何これ!」
「我らがパワーはロードローラー!」
重くなった掌底をずんずん叩きつけるレッドアイズたち。さらにフォーメーションを変え、背筋を伸ばして高い位置を攻める者と足を広げやや低めの位置を攻める者に分かれ始めた。
加えて一部のものはるこるの後ろに回り込み、大きく腰を落として下方への掌底を放つ。
怒涛の連撃。しかし、一向に防御兵装を突破できずにレッドアイズたちは焦れ始める。
「うーん、何これ? いまいち進まない……」
「仕方ない、そういう時は工程変更!」
そう言うとレッドアイズたちは動きを変え、蹴りや肩からの体当たりでの攻撃を防壁に叩き込んだ。見せかけばかりになっていた掌底と違い、それはまさに工事作業の名を冠するに相応しい威力。
「結局最後はマンパワー!」
「シャベルとスコップがあれば工事はできる!」
レッドアイズ全員がテンションが上がっているのか、それ同じじゃんというツッコミは今回は入らない。ともあれ、全く威力のでないUCではなくUDCとしての地力を活かした肉弾戦によって、るこるの張った障壁は三点を中心に揺らぎ、突破を図られていた。
「よし、あと少し……」
ここぞとばかりに攻勢をかけるレッドアイズ。だが、いざ最後の一撃を打たんとした瞬間。
「みぎゃっ!?」
攻撃していた者たちが突然全員消え失せた。
るこるの使っていたユーベルコードは、相手を強化する代わりに三分後に消滅させるもの。相手にダメージを与えないことで敵UCの無効化を図りつつ、ただ待っていれば自滅するように仕組んでいたのだ。
そしてその間、自身は別の祭器を使い集めておいた情報を確認する。
「あまり吸収できませんでしたねぇ……」
最終的に相手から吸収出来た力はごく僅か。しかしそれは彼女たちが弱いからというわけではない。UCを捨てた連撃でも強化込みでこちらの防御をあと少しで砕くことができたし、人数を活かした作戦を考えることもできる。子供らしい言動だが、知能までそれなりというわけではないらしい。
彼女たちは平らな体を誇り、平らかなる世界を目指していた。つまりあまりにもるこると持っているエネルギーが逆過ぎて、吸っても力にならないレベルで反発してしまっていたのだろう。
そしてそのレベルの力を持つ彼女たちが傘下に入りたがるということは、封印されたUDCのその逆方向エネルギーはまさに神の領域と言えるレベルなのだろう。
しかし、もう一つ。彼女たちの祈りは確かに真摯なものだが、それにより神を呼び起こすにはまだ至っていない。あるいはその祈りのどこかに、神の本質と食い違う何かがあるのでは。
交戦によって想定できる敵の強さと、一方で単純な上位種というわけではないだろう特性。それを思いつつ、るこるは整地を狙われた三つの山を揺らし次に備えるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【POW判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
予想通り、|店舗《ここ》に『合わない』子達だったね♪
その「平らかなる世界」とやらにクローネちゃんの居場所は|二重《猟兵だから/平らかでないから》の意味で無さそうだし、阻止させてもらうよ★
UCは『クローネちゃんの色っぽいお友達★』
サキュバスちゃん達を召喚して、一緒に戦うよ♪
こちらからの攻撃は、チューしたり耳をハムハムしたり身体中をナデナデペロペロしたりしながら行う【生命力吸収】攻撃だよ★
なるべく【痛み】や【負傷】を与えない様にして倒すね♪
可能なら【催眠術/精神攻撃/欲望開放】で彼女達の口を滑らせて、呼び出そうとしていたUDCの情報を引き出そうとするよ★
敵の攻撃は【硬化/鉄壁/オーラ防御/激痛耐性】で耐えるね♪
地下室に展開するUDC。予知の段階ではそれらに関する情報は何もなかったため現地調査から始まったのだが、そこでの探索の結果クローネ・マックローネ(|《闇ダークネス》と|神《デウスエクス》を従える者・f05148)今回の敵の特性がある程度掴めていた。
「予想通り、|店舗《ここ》に『合わない』子達だったね♪」
眼前に布陣するUDC『レッドアイズ』を見て、それは間違いではなかったとクローネは確信する。
何しろ調査中に出てきた情報は、何を調べても巨乳、爆乳、超乳。とかく大きい事こそを正義とするその場所で、それに対する『負』の存在となればもうこれしかないだろう。
「それはこの世が平らかでないからだ!」
「世が平らとなれば我々こそがスタンダード!」
まさにつるぺた幼女という言葉をそのまま形にしたような体を持つレッドアイズたち。
己こそが相応しい世界を望む彼女たちだが、もしその世界が実現したとなればそれはそれで弾き出されるものが出てくるのは自明の理である。
「その「平らかなる世界」とやらにクローネちゃんの居場所は|二重《猟兵だから/平らかでないから》の意味で無さそうだし、阻止させてもらうよ★」
平らかなるUDCと豊かなる猟兵、真逆の二つのどちらかしか許されない世界しかないのなら、存在をかけてぶつかるしかない。
「かかれー!」
「かこめー!」
数の利を生かし、レッドアイズたちが一斉にクローネへと襲い掛かった。その動きは小柄ながら拳法家の如き鋭さと力強さを感じさせるもの。
「おっと、これは、多勢に無勢ってやつかな♪」
一撃をとっさに避けても別の角度から他の攻撃が襲い掛かる。それを体を硬化させてオーラ壁とあわせた多重の守りで耐えるが、その威力は高く滅多打ちにされればそれこそ体をまっ平らにされてしまうだろう。
「色っぽい子達を紹介するね♪クローネちゃんの色っぽいお友達★」
このまま一人で相手取るのは困難と考えたクローネは、【クローネちゃんの色っぽいお友達★】である漆黒の羽を持つセクシーサキュバス軍団を召喚した。呼び出されて勢いで群がっていたレッドアイズたちを一度押し返すが、召喚された者たちの姿を見てレッドアイズたちはいきりたつ。
「山が増えても工期は守る!」
分散し、それぞれでサキュバスにぶち当たっていくレッドアイズたち。それに対しサキュバスたちはレッドアイズの顔面に闇属性の魔法をぶち当て、その視界を奪った。
「うわ、見えない!?」
そして一瞬怯んだすきにそれぞれが自分の目の前のレッドアイズに絡みつく。だが敵の手に捕らわれても、レッドアイズたちは不敵な表情のままだ。
「関節技か? 投げ技か?」
「わたしたちレッドアイズは全てに平等! 一人の痛みは皆の痛みだ!」
そこから来る相手の攻撃を、レッドアイズは甘んじて待ち構える。彼女たちの掌底は仲間一人一人の痛みや負傷を条件に全員が強化される。一対一で一人ずつが一撃を入れられれば、それは人数分だけ倍加され全ての個体が自身を捕らえた相手に返せるのだ。
そんな作戦の元覚悟を決めたレッドアイズに対し、サキュバスたちが行った攻撃は。
「ひょえぇぇぇぇぇぇぇぇ」
レッドアイズたちが一斉に奇妙な悲鳴を上げる。彼女たちを攻めていたのは、チューしたり耳をハムハムしたり身体中をナデナデペロペロしたり……そんな恥辱と快楽責めに混ぜた生命力吸収であった。
「は、はなせへぇぇぇぇぇぇ」
震えた声で抵抗するレッドアイズたち。懸命に掌を叩きつけるが、与えられているのが苦痛や負傷でない上に本来込める力まで抜けているような状態で、単発の掌底としての威力すらも確保できていない。
「うんうん、楽しんでるみたいだね★」
そんなレッドアイズたちの様子を楽し気に見ながら、クローネ自身も捕まっているレッドアイズの一人に絡みついて囁きかける。
「ところで、君たちの神様についても~っと聞きたいんだけど」
そのレッドアイズの平らな部分をくすぐりつつ、顔を覗き込んで乱れた精神に催眠をかけていくクローネ。
「わ、われらが神はぁ……」
目をぐるぐるに回し、呂律の周らない声でレッドアイズは答え始める。
「な、何でも自分でできるくらいすごいんだぞぉ……ぎゅいーして、がりがりして、しゃーってして、かんかんかんって……自分自身で平らな世界をやっちゃうんだぞぉ……」
羞恥+快感+催眠でまともな答えになっていないが、断片的に拾えた情報をクローネは考える。
相手が|一柱の神《ボス戦》になるだから単独なのは当然だが、言い方からして自分単独でやることに何か意味があるようには見える。そして彼女が神を表現するのに使った擬音だが、何だか妙に軽い。レッドアイズが時折アピールする『工事』よりも、一人でやる『工作』に近い印象を受ける表現だ。
「ふーん、なるほどね……★」
そして戦闘前に彼女たちが言った、祈りが聞こえているはずなのに顕現しなかったという事実。それを合わせて考えれば、もしかしたら封印されているUDCは配下や眷属……言い換えれば人手を欲していないのかもしれない。
「あひゃひあみゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
考えるクローネの前で、そのレッドアイズは限界を迎えてそのまま|昇天《消滅》してしまった。
「それじゃ、もうちょっと|聞かせて《遊ばせて》もらおっか♪」
しかしレッドアイズはまだまだいる。さらなる|情報《楽しみ》のため、クローネはサキュバスに絡みつかれるレッドアイズたちに次々と|尋問《悪戯》をかけていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
シン・クレスケンス(サポート)
◆人物像
落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。
窮地でも動じず冷静な状況判断で切り抜ける。
◆戦闘
射撃(愛用は詠唱銃だが、様々な銃器を使い分けている)と魔術による広範囲攻撃が主。
魔力の操作に長け、射撃の腕も確か。
作戦次第では、闇色の武器を召喚(UC【異界の剣の召喚】)して前衛を務めることもある。
◆特技
・情報収集
・機械の扱いにも魔術知識にも精通している
◆UDC『ツキ』
闇色の狼の姿をしており、魂や魔力の匂いを嗅ぎ分けての追跡や索敵が得意。
戦闘は鋭い牙や爪で敵を引き裂き、喰らう。
◆口調
・シン→ステータス参照
(※使役は呼び捨て)
・ツキ→俺/お前、呼び捨て
だぜ、だろ、じゃないか?等男性的な話し方
ここまでの戦いで、ある程度UDCの情報は掴めてきた。しかしどれだけ情報を揃えようとも、封印されているUDC本人を引きずりだせなければ答え合わせは出来ない。そしてそのためには、地下に蔓延るレッドアイズたちを殲滅することは必須の条件だ。
その役を担うべく、シン・クレスケン(真理を探求する眼・f09866)は地下へと赴く。
「では、お役目と行きましょう」
シンは自動詠唱銃『judicium』を抜き、レッドアイズたちに向き合った。
「男だからって手加減しない!」
「おっぱいも雄っぱいも等しく平らに!」
それに対してレッドアイズたちは正面から取り囲み、格闘戦の構えを見せる。シンはそれに少し引きながら、拳銃を掃射し相手の接近を牽制した。
「くそ、ならこうだ!」
何人かは地を蹴って飛び掛かり、さらに別の者たちが足元から滑り込む。上下に分かれた連携攻撃でシンを狙うレッドアイズたち。
シンはそのまま銃の斉射を続け、下から向かってきたレッドアイズたちを的確に撃ち抜いて留めた。だが、上から来た方は予定通りとばかりに手を突き出す。
「仲間の痛みが私を強くする!」
その掌底がシンの真正面を捉えた。地かを揺るがす強烈な衝撃波が走り抜け、さらにそれが伝ったものの動きを止めるほどの振動が辺りの動きを止める。
「……なるほど。中々に、できるようで」
とっさに顔との間に出した手、それで掌底を防いだシン。
「UDCだというから少しばかり興味はありましたが……」
衝撃のせいか、その足は動かない。防いだ手も痺れるように震えている。だが、シンの表情と口調はあくまで冷静であった。
「解析完了。残念ながら目的の術では無いようですので、お返しします」
そして、相手の掌底を抑えたシンの手、そことレッドアイズたちの手に挟まれた【大食らいな頁】から、強烈な衝撃が走った。
それによってレッドアイズたちは吹き飛び、仰向けに倒れ込む。そこから何とか起き上がろうとするが、衝撃によって全身が痙攣し動くことができない。
「やはり、単独ではこの程度の様ですね」
そこに容赦なく銃を抜き打ちし、そのレッドアイズにとどめを刺す。非情にも見える行為ではあるが、戦場においては決して間違った行為ではない。
「うまくコピーしても僕では有効に扱えない……一方自分たちは半数がやられても力に変わる……自分に合った状況と技を見極める、見た目で侮ることだけはしてはいけないようです」
頁を持った手はまだ痺れている。そして自分が返したものは集団型一体も確殺に至らなかった。先の非情な追撃は、それをせざるを得ないほどの敵だと認める故のこと。
主張や理念がどうであれこのUDCたちは『強敵』。敵を払ったシンはもう一つの本分である『情報』をそう見るのであった。
成功
🔵🔵🔴
夢ヶ枝・るこる
■方針
・『祭器』召喚継続
・アド/絡◎
■行動
あと少し、ですかねぇ?
それでは、この様に。
【惹酬】を発動、【クラッシュ・カウンター】の欠点として『ダメージを与えない戦い方への適応』を指摘しましょう。
先程【兤闋】を以て『実証』して見せた通りですから、問題無く封じられる筈ですぅ。
後は、各『祭器』による防御を継続しつつ『FGS』の重力波で抑え込み、『FRS』『FSS』の[砲撃]で叩きますねぇ。
仕留める前に【UC】が解けそうなら、『反動』適用で再発動するか、『FBS』で腕を[切断]&[部位破壊]し『掌底』を封じましょう。
『本質的に食い違った平坦さ』ですかぁ。
『ぺったん』ではない『別方向の平坦さ』ですかねぇ?
ここまでの交戦により、地下に犇めいていたレッドアイズ達もついに数に終わりが見え始めた。
「あと少し、ですかねぇ? それでは、この様に」
それを完全に駆逐するため、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は再び彼女たちに戦いを挑んだ。
「我ら、平らかなる世界を作るため!」
「神あるまで、最後の一人まで突貫工事せよ!」
レッドアイズたちも戦意は尽きない。小さな体に力を籠め、下に神の眠る床を力強く踏みしめてるこるに格闘戦を仕掛ける。
「大いなる豊饒の女神の使徒の名に於いて、数多なる力の反騰を此処に」
それに対し、るこるは初手で【豊乳女神の加護・惹酬】を発動した。そしてるこるは即座にその効果を発揮するべく、レッドアイズたちの戦い方に言及する。
「あなた方の技は誰かがダメージを受けないと強化されずダメージを伴わない戦い方に弱いですねぇ」
るこるらしからぬ早口気味の指摘。だがそれに構わず突き出された掌底が、るこるの胸と腹にぶち当たった。
「ふにゃっ!?」
だがそれは豊かな肉にずぶずぶと埋もれるだけで、単なる掌底としての威力すら出せていなかった。
るこるの指摘は紛れもなく正解。そしてその実証は先の戦いでるこる自身や、別の戦った仲間が十全にしてくれた。最早掌底の所から封じられたレッドアイズの技は、単なる無力なお触りと成り果てていた。
「ちくしょー!」
「最後に頼れるのは肉体だ!」
そして技を封じられたレッドアイズたちがとる行動は、やはり肉弾戦。技を捨てた力頼みの格闘戦も、彼女たちは決して弱くはない。
それに対してはるこるも己の基本的な戦法で相手をする。祭器を使い、防御を固めつつ重力波で相手を抑え込み、遠距離攻撃を滅多打ちにする。近づかせず、動かせず、一方的に倒す。これこそがるこるの戦い方の本質であり真骨頂。
「うぐぐ……」
「負けるか……!」
小さな体を強い力で押し進め、何とかして攻撃を届かせようとするレッドアイズたち。
「やれー!」
「わかった!」
一人が強引に立ち上がるが、砲撃を受けて倒れる。だがその後ろには、仲間によって無理矢理持ち上げられたレッドアイズが手を突き出していた。
「上から落ちれば、重さは力だ!」
この状況まで利用した最後の一撃。与えられた重力さえ武器にした掌底が、るこるの肉を叩き潰さんと振り下ろされた。
だがその手は、るこるの肉に触れる前に落ちて床にめり込んだ。
「あ……」
るこるの戦輪『FBS』が、レッドアイズの腕を切断し掌底そのものを出せなくさせていた。
これは腕がなければ起点となる『掌底』は出せないという次なる欠点の指摘と実証。そして肉体を頼む彼女たちへの対抗策と必殺。
これで再度掌底は封じた。るこるは残るレッドアイズたちに斬撃も加えた攻勢をかけ、それを相当していく。
やがて攻撃の中レッドアイズたちは全て倒れ、そこには彼女たちの願いを叶えたかのように平坦な地下室の床だけが残されていた。
レッドアイズたちが消えるその時まで出てこなかった彼女たちの神。その祈りと願いが何か間違っていたのかもしれないという話と共に、るこるは考える。
「『本質的に食い違った平坦さ』ですかぁ。『ぺったん』ではない『別方向の平坦さ』ですかねぇ?」
まさに子供体型であるレッドアイズと違う平坦さ。例えば『ボンキュッボン』ならぬ『ボンボンボン』とでも言うべき『全部の数字が高い位置で一緒』。そう言うものも有り得るのではないかと、るこるは自身やこの依頼を持ってきたグリモア猟兵のボディを思いつつ推理する。
果たしてそれが正解か否か。その答え合わせは、もうすぐに行われる……!
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『平坦な世界を望む少女『シズか』』
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POW : 出る杭はみんな引っ込めちゃいます♪
【才能のある者は不要という強い意志】を籠めた【手にした禍々しい工具】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【突出した才能】のみを攻撃する。
SPD : 余剰部分は削りましょうか♪
【持たざる者の負の感情を動力にしたドリル】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【削るべき余地のある起伏がある部位】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ : May the Flat be with you
【全身に仕込んだ無数の工具】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に存在する全ての起伏を削り取り、平坦にし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:山本かづき
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ザガン・アッシム」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ついにすべて撃退された邪神の眷属となることを望んだUDC『レッドアイズ』。その屍が消え去ったとき、コンクリート製の地下室の床が突如闇に包まれた。
「ああ、やっと、あのうるさい祈りが届かなくなった……♪」
その闇が渦を巻いて回転し、中から何かが這い出して来る。それと同時に聞こえるのは、何かを削る音、叩く音、切り刻む音。
その音と共に闇の中から現れたのは、レッドアイズよりもやや年上に見える、ジャージとスカートの上にエプロンを付けた少女であった。
その手や体には、ドリルや鑢、鋏にドライバーと様々な工具が携えられている。そしてその大元の体は、レッドアイズを縦にだけ伸ばしたかのような細長い平坦なものであった。
「あんなに懸命に祈って、平坦な世界を望む思いはよく分かります」
少女は手にした電動ドリルを回転させる。
「でも、あの子たち、あの小さい体にあんな力があって、それで群れを作って、私を担ぎ出そうだなんて……」
彼女の感情が乗り移ったかのように、ドリルの回転が速くなる。
「まるでなってない。平坦な世界に、群れなんていらない。他人の手もいらない。才能も、努力も、なにも」
ドリルを振ると何の引っ掛かりもなく壁が削れ、そこを鑢で一撫ですれば削ぎ取られたかのように平坦な面となる。
「工事? そんな大それたことしなくていい。平坦の世界を作るのは私一人。|私一人の力で全て成してこそ《Do it yourself》。そして後に残るのは、一切の凹凸ない完全なる静寂」
眷属となって彼女を担ぐ、それ自体が彼女の意思と反することだったのだ。彼女の望む平坦な世界の中では、他者でさえ異物。そして平坦な世界で何をしたいというのでもなく、平坦な世界とするそれそのものが彼女の望み。レッドアイズたちは強い希望をもって力と激情を捧げていたが、神たる彼女にはそれさえも削り取るべき隆起であった。
「あなたたちも、色んな『でっぱり』があるみたいですね……♪あなたたちも平坦な世界にはいらない存在。私は『シズか』、|静寂《しじま》の世界を作るもの。まずは目の前のあなた達から……|私自身の手で平らに《DIY》してあげましょう」
最初の『手作業』を行うべく、少女は工具を猟兵へ向ける。UDC組織が巨大な隆起だけを見て望んでいた故に忘れられるほどにその体と望みはシンプルで小さく、しかしそれで世界の全てを均せる力。
この|恐るべき邪神《UDC組織特大の忘れ物》である『平坦な世界を望む少女『シズか』』を討ち、世界への平坦の浸食を阻むのだ!
ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。
口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。
食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆
※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。
ついに目覚めた忘れられしUDC『平坦な世界を望む少女『シズか』』。平坦を絶対とするその神は、猟兵であっても正面突破は困難と言われるほどの力量があるという。
その神にまず立ち向かうのは、ミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)だ。
「ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!」
そう声を上げるミーヤを、シズかは笑顔で一瞥する。
「あなたの『でっぱり』は……外見上はまあまあと言ったところですね。でも、そのうるさい声……」
心身ともに健康的なミーヤの声も、シズかにとってはただ耳障りでしかない。
「あなたも『平坦』にしてあげましょう」
シズかは手に持った電動ドリルを回転させ、ミーヤの喉に向かって突き出した。
「にゃっ!」
素早く伏せてミーヤはそれを躱す。そのまま足元へ向かって駆け出すが、シズかは素早く足踏みし、出してきた手を踏みつけようとする。
「ふにゃっ!?」
ミーヤはそれを一瞬でブレーキをかけて飛び退って回避。さらにそのまま後ろ側へ飛び、いったん距離を取った。
「強いのにゃ……でも、確かみんなが色々調べてたはず……」
彼女は真正面から戦っては苦戦は免れないほどに強い。だが、それに対抗するための情報を仲間がここまで集めていたはずだ。
「たしか、一人で、平らなのが好きで……にゃ!」
それを考えながら【ガジェットショータイム】を発動。手に現れたのは巨大な蒸気仕掛けパイルバンカーだ。ミーヤはそれを、敵ではなく地下室の床に叩きつけた。
「にゃー!」
杭が振動し、地下室のコンクリートをボコボコに隆起させる。その岩塊の一つがシズかはに向かってつきあがるが、シズかは手にしたドリルを突き出してそれを迎撃した。
「……このまま!」
さらに持ち変えた巨大ハンマーで、地面を思い切り叩きつける。それは隆起した床面を全て一気に均し、まるで何も起きなかったかのような綺麗な形にまで戻してしまった。
「すきあり、にゃ!」
だがその瞬間、上からミーヤの声が響く。とっさにシズかが上を向くと、そこから下に向けてパイルバンカーを構えたミーヤが降って来た。
彼女は極度に『突出』を嫌っている。目の前でより大きな隆起が起きればそちらに一瞬でも目移りするのではと、ミーヤは仲間の情報から直感していた。
強烈な杭打ちが一瞬反応の遅れたシズかの薄い体を抉り、撃ち抜く。
「ぐっ……!」
血を噴き出してよろけるシズか。DIY用工具と巨大ガジェットのぶつかり合いは、用途を自分で考える巨大機械に軍配が上がったのであった。
成功
🔵🔵🔴
夢ヶ枝・るこる
■方針
・『祭器』召喚継続
・アド/絡◎
■行動
以前の方々は、邪神同士仲が良さそうでしたからねぇ。
そういう面も違うみたいですぅ。
【懸禧】を発動し『靈』と融合しますねぇ。
『才能』への攻撃は、私の『|過剰に豊満な《女神の加護を受け易い》体質』への作用の可能性が高い以上、確実に『|防げる性質《豊満さを増強するものではない》』ですぅ。
全『祭器』も『祭礼の女神紋』で『無敵化』の対象となっておりますので、一時的に守りを『靈』に全て任せ、可能な限りの攻撃を叩き込みますねぇ。
これ程強力な邪神の力を防ぎ続ける以上、蓄積される『反動』も桁違いとなるでしょうし、効果切れのタイミングで|圧し掛かる《重量攻撃》のも一案です?
今UDCシズかとの決戦の場になっている貸店舗は、しばしば邪神教団によって拠点として利用されていた。そしてそれらの事件全てに関わった猟兵がいる。その猟兵夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は、その事件に登場したUDCたちが全て『平坦』とは程遠い存在であったことをよく覚えていた。
誰も彼もがメートル越え。それを惜しげもなく曝すような衣装を着て、中には武器にするものまでいた。
そしてここの情報収集の結果、ここにいる存在が今までとは全く逆の特性を持つことも把握、情報共有されており、如何な形での逆特性かもいくらかの推理を立ててはいた。
「以前の方々は、邪神同士仲が良さそうでしたからねぇ。そういう面も違うみたいですぅ」
そしてその答え合わせ。確かに以前ここを使っていたUDCたちは、色々文句を言い合ったりお互いに振り回されたりしてはいたものの、全体としては友好的な関係であった。しかし今回相手となるUDC『平坦な世界を望む少女『シズか』』は、配下さえ不要として全てを自分の手で平らかにすることを望んでいた。
「ええ、多少は知っています。無駄な隆起がいくつもいくつも……それを度々平定してくださったこと、それだけには感謝しますわ」
そう言うシズかの手には、唸りを上げるドリルと鋭い鑢。
「でも、それ以上の山があるなら無意味。それを平らかにさせて貰います」
素早く踏み込み、短剣のように突き出される鑢。それは明確にるこるの胸元を狙っており、とっさに避けたものの胸の服の一部は一瞬で削り取られていた。
UCでもない、ただ牽制のような一撃でこの鋭さ。圧倒的な力を持つというのはやはり間違いではないと、るこるは自身の方からUCを投入する。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『憑代の加護』をお与え下さいませ」
【豊乳女神の加護・懸禧】により、あらゆる攻撃に無敵になった上強化された力で一方的に攻撃する、さらに解除時のダメージを体系の膨張にすることで反動さえ踏み倒すといういいことずくめのUC。だがそれを発動されて、シズかは穏やかな笑みをたたえたままだ。
「ああ、そう……ひどい『|でっぱり《才能》』。そんな出る杭はみんな引っ込めちゃいます♪」
素早くるこるに駆け寄るシズか。
「……分かっています、それですよね♪」
そういうシズかが見るのはるこるが携えた聖典。そこがこのUCの力の出所だと見抜き、工具をディスクグラインダーに持ち変えそちらに振り下ろした。
それに対し、るこるは盾形の祭器を差し向け防御する。回転する刃が当たり火花が飛び散るが、そこには傷一つつくことはない。
さらにはその盾が砲撃を撃ちだし、シズかを吹き飛ばした。
「大丈夫、汚れてもいい服ですので……♪」
それでも大したダメージはないようにジャージとエプロンの煤を払うシズか。それにたいし、遠距離攻撃を持つ兵装が続けて攻撃を仕掛け彼女の接近を阻止する。
「『才能』への攻撃は、私の『|過剰に豊満な《女神の加護を受け易い》体質』への作用の可能性が高い以上、確実に『|防げる性質《豊満さを増強するものではない》』ですぅ」
るこるの何よりの才能、それは一目見ればわかる豊満さであり、同時にそれが力の源。彼女の力がそれを削るならそれを豊満さへ変換するのがかなり困難であるだろうことは、レッドアイズたちからの力の吸収効率の悪さを思えば当然である。
さらに相手はその力の出所さえ見切り、その才能そのものを潰そうとしてきている。反動による踏み倒しが才能によるものである以上、そこを潰されればとんでもない極大ダメージが襲ってくるということも考えられる。
とかく聖典を守ること。それさえ成せればと、るこるはあらゆる攻撃と自分の体をもってシズかの迎撃を図った。
「ああ、うるさいうるさい……道具はむやみやたらに並べればいいというものでもないのに……」
飛んでくる兵装をドライバーを投げて叩き落とし、金槌で打ち返す。兵装にも無敵は付与されている故に壊されはしないが、その分のダメージも後払いとして蓄積はされていく。
やがてすべての攻撃を抜け、回転刃が聖典に向けて振り下ろされた。
そこに割り込むのは、るこるの巨大な胸。刃が火花を上げて胸を削ろうとする。
「ああ、目障り……」
それを強引に押し切ろうとするシズか。豊満と平坦の熱い鍔迫り合い。
その結末は、一瞬に訪れた。
「ぐげっ!?」
突如として、圧倒的な重量がシズかを押し潰す。るこるのUCが解除され、それらがすべて肉体肥大となってシズかに襲い掛かったのだ。
「これ程強力な邪神の力を防ぎ続ける以上、蓄積される『反動』も桁違いとなるでしょうし……」
聖典を守り切ったことで、反動を肉に変えることには成功した。そして回避を捨てていた分、本来受けていたはずのダメージは命の一つや二つでは払いきれない程。
平らかにしようとした結果膨れた山が、シズかの全身を押し潰す。平坦な世界を望む邪神は、彼女が最も厭うであろうもので平坦に潰されたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【POW判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
うわぁ…自力で実行する系のヤツだぁ…♪
その気になれば身体の『でっぱり』は|どうにかできる《ブラックタールだから》けど、能力面での『でっぱり』はどうにもできないし…♪
なにより、クローネちゃんは凹凸ありのやかましい世界の方が好きなんでね★
『でっぱり』のも悪くないってのを、教えてあげるよ!
UCは『クローネちゃんのダイナマイト版変身★』
敵に接触した状態でUCを発動して、敵の体型や服装を|ダイナマイッ!な《でっぱった》状態にする事で動揺を誘うね★
まあクローネちゃんも|ダイナマイッ!な《よりでっぱった》状態になるから、敵からの殺意がよりヤバくなりそうだけど…♪
攻撃はガンナイフによる【弾幕/跳弾/拳銃格闘術】で行うよ♪
敵の攻撃は【第六感/見切り/身かわし】で避けるね♪
封印されていた邪神シズかは、己に祈りを捧げる配下すら不要と断じ己が望む世界を己一人で作ろうとしていた。
「うわぁ……自力で実行する系のヤツだぁ……♪」
クローネ・マックローネ(|闇《ダークネス》と|神《デウスエクス》を従える者・f05148)は判明したその相手の正体に、笑顔と若干引いた声音でそう言う。
それに対するシズかの表情はずっと変わらない名前通りの静かな笑顔。
「その気になれば身体の『でっぱり』は|どうにかできる《ブラックタールだから》けど、能力面での『でっぱり』はどうにもできないし……♪」
そして彼女の『実行』対象にはどうあっても自分も入るということも分かり切っている。体を平面化させただけで何とかなるようなことではなく、彼女は内面の『でっぱり』もまた平坦にすべき対象と見ているのだ。
「自分で勝手に体を変えられるなんて、それこそ都合のいい|でっぱり《才能》……その魂に至るまで、平らかにしてあげましょう」
素早く近づき、手に持った工具を振るう。それは日用品とは思えないほどの破壊力を持つ武器となってクローネを襲った。それを体を崩れさせ、床に伏せてクローネは躱す。
「なにより、クローネちゃんは凹凸ありのやかましい世界の方が好きなんでね★『でっぱり』のも悪くないってのを、教えてあげるよ!」
そう言ってクローネは、タールの体を噴き上がらせるようにしてシズかへとぶち当たった。
「邪魔です……!」
手にヘラを持ち、不定のクローネをこそぎ落とそうとするシズか。だがそれよりも早く、クローネは自身のユーベルコードを発動する。
「このユーベルコードを使うとねぇ…色々とダイナマイッ!って感じになるよ★具体的には体型と服装がすごい事になるね♪」
直後、まさに爆発したようにシズかとクローネが吹き飛んだ。だがそこに爆炎などは一切起こってはいない。二人を吹き飛ばした『爆発』。それは。
「何、これは……!?」
変わらぬシズかの表情が、嫌悪と驚愕に満ちていた。まさに平坦そのものであった彼女の体は、いくつもの巨峰が連なったかの如き巨大な隆起の連なりと化していた。
これはケルベロスたちの装備に備わる肉体変化術、ダイナマイトモード。それをユーベルコードの域にまで高めた肉体改造術であった。
「まあクローネちゃんも|ダイナマイッ!な《よりでっぱった》状態になるから、敵からの殺意がよりヤバくなりそうだけど……♪」
そう言って自身も【クローネちゃんのダイナマイト版変身★】で|ダイナマイト《超豊満》化した体を揺らし、見せつけるクローネ。そのクローネに、シズかは怒りの表情で工具を振り上げる。
「こんな、悍ましいもの……!」
自身の存在そのものと対極にある肉の連峰に顔を歪め、鑢やドリルを振るうシズか。だがそれはクローネの肉体に届く前に、シズか本人の転倒と共に床へと叩きつけられた。
「ぐぐぐ……こんな、痛い……」
前のめりに倒れたシズかが胸を抑える。人によってはクッション扱いされるそれも、全く縁のないシズかにとってはバランスを崩す邪魔な重りであり受け身も取れない無防備な肉でしかない。
そのシズかに、クローネはガンナイフを連射する。
コンクリート製の床や壁に跳弾した弾丸がシズかを襲うが、シズかは大きな工具入れを盾にそれを弾く。
「動けないからと言って……馬鹿にしないでください」
工具入れを開けるシズか。その瞬間、クローネは嫌な予感がしてその場に倒れこんだ。巨大な胸が床に叩きつけられ潰れた瞬間、その頭上を高速で何かが貫いていく。
「私が飛び道具を持っていないなんて、いつ言いましたか……?」
シズかが構えているのはネイルガン。木材どころか人体まで貫通しそうな鋭く巨大な釘が連続で射出され、クローネの膨らんだ球体を串刺しにしようとする。
「なるほど、それ狙いだね★」
シズかの工具は『才能』を破壊する。今の|才能の塊《超巨大乳尻》であるクローネの体に釘が刺されば、まさに風船が破裂するようにその『才能』は全て平らにされてしまうだろう。
しかし、攻め手が一つだけでないのはシズかだけではない。
クローネは巨体を地下室中でバウンドさせ、釘を避けながらシズかへと迫る。
「この程度……」
ネイルガンとは逆の手に鑢を構え、迫る肉体を削ぎ切らんとするシズか。その鑢が鋭く振るわれる。
だが肉に刃が尽きたつ瞬間、それは金属音を立てて弾き飛ばされた。
「こっちも、飛び道具だけなんて言ってないよ★」
ガンナイフのナイフ部分が鑢を捉え、豊かな体で増えた重量による押し込みでその軌道を反らしていた。そしてどけられた鑢の陰から銃口がのぞく。
「くっ……!」
とっさにネイルガンを構えようとするシズか。だがその間は与えられない。
接近戦で銃を使う拳銃格闘術。それによって繰り出された激しい銃声とともに、シズかの豊満化した体が再度吹き飛ばされた。
「ぐぅぅっ……!」
増えた肉に穴を穿たれ、血を流し倒れるシズか。
「ダイナマイトの良さ、分かって貰えたかな……?」
その肉に痛みではなく快感を受ければ考えも変わっていたかもしれない。そんな埒もないことを考えつつ、クローネは痛みに歪むシズかの愛らしい顔の前で、巨大な快感の詰まった肉を揺らすのであった。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・『祭器』召喚継続
・アド/絡◎
■行動
さて、大詰めですねぇ。
参りましょう。
先程の交戦で、「『無敵化』で『才能』への攻撃は防げる」ことが確定しましたので。
【重豊躰】を最大級で発動、「Lv|Gt《ギガトン》(+『反動』分)」まで増量しますねぇ。
戦場は『地下室』、これ程の増量なら十分に『体で部屋全体を埋める』ことが可能ですし、『祭礼の女神紋』で『祭器』共々『無敵化』している以上、『工具』による攻め手は通じず、肥大による圧迫も大丈夫ですぅ。
【懸禧】と異なり『聖典』の様な弱点も無く、代わりとなる欠点の『動けない』ことも『全体を埋め尽くして|圧死させる《重量攻撃+範囲攻撃》』想定なら問題になりません。
必要なら、元々他【UC】と同時に使用可能な【洯麘】や『シルフィウムの髪留め』による各種増幅も併用し更に増量、完全に圧し潰しますねぇ。
そういえば、丁度グリモア猟兵さんが、ある種の『|膨らみ《お腹周り》』を気にしておいでの様でしたが。
彼女の性質を『FPS』で探査、何か役に立つ要素が入手出来ませんかねぇ?
強大な力を持つ邪神シズかも、特徴を把握された上での連戦についに息切れが見え始めて来た。
「さて、大詰めですねぇ。参りましょう」
彼女を再び地の底へと戻すべく、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は彼女に再度向かい合う。
「……そちらも相当に疲労はあるでしょう。そのはず……しかし、何故……?」
再び自分の前に現れたるこるに、シズかは訝るような表情を向ける。先の戦いでは確かに不覚を取ったが、相手だって全く消耗していないということはないはず。だが、相手には戦う前以上の……それこそ神に並ぶ力がみなぎっているのを、シズかは直感で感じ取っていた。
シズかはエプロンをはためかせ、その中から大量の工具を取り出す。
「なぜ、どこまでも隆起しようとするのか……全て平らかとするために、平らかなる世界は私の手によって作られるのです」
手持ちの工具を全て用い、目の前のるこるを平坦にしようとするシズか。
「大いなる豊饒の女神、その御姿の欠片を我が身へ」
それに対し、るこるは【豊乳女神の加護・重豊躰】を発動した。その瞬間、るこるの全身が巨大な肉塊と化し膨れ上がった。
「くっ……!」
シズかはその場で踏ん張り、工具を押し当て巨大な肉を抑えつける。まずは先もるこるに使ったディスクグラインダーで切り取りにかかるが、それは凄まじい火花を出しすぐに刃が全てかけ落ちた。
壊れた工具を投げ捨て、次にハンディサイズのベルトサンダーをるこるに押し当てる。だがそれも音とともに削れて行くのは鑢の目のほうであり、すぐにただの紙同然になってベルトは機能不全に陥った。
当てているのはただの工具ではない。才能を破壊する|邪神の権能《ユーベルコード》を込めた武器である。しかし、それはるこるの体に逆に破壊されていく。
その理由、それは今のるこるの肉もまたユーベルコードが込められたものであるからだ。
とてつもなく巨大な重量ある肉体となって全ての攻撃を防ぐもの。その代償として、その肉は一切動くことができない。
その肉の拡大を、自身の工具を次々押し付けて抑え込もうとするシズか。才能を削り取る工具で無敵の肉を抑えつけることを試みられるのは、彼女がまさに猟兵さえ凌駕する力を持つ邪神ゆえのことであろう。
封じられし強力な邪神の力と、オーバーロードしたユーベルコードという規格外同士のぶつかり合い。埒外の次元で行われる鍔迫り合いは、少しずつシズかの体が押し込まれることで動いていく。
「狙いは……それ……!」
シズかの背に固いものが当たる。それはコンクリート製の地下室の壁であった。
今るこるは自ら動くことは出来ない。自身が膨れていくことで祭器を動かすスペースも消えていくし、同時発動可能なユーベルコードもそれ自体を持ち込んだわけではないので追加発動は出来ない。しかし、それで十分。膨れていく体そのものが、何よりの武器であり防具なのだ。
「先程の交戦で、「『無敵化』で『才能』への攻撃は防げる」ことが確定しましたので」
先にシズかと交戦した時も、るこるは別の無敵化ユーベルコードを用いた。シズかはその|種《才能》こそ見抜きそれを破壊しにかかったが、無敵の上から才能破壊をすることは出来なかった。確かに彼女の力も知恵もかなりのものだが、そこまで全てを無視できるようなものではない。戦前や前哨戦での情報収集は依頼前から示唆されていたことだが、それに加えて当人との戦闘でも得た情報が相手への対策を導き出していた。
「平坦を望み、しかし何もできぬ声……外には確実にそれがあった……外には、平坦にすべきがある……!」
彼女は平坦な世界を作るのに他者の手を借りようとはしないが、平坦を望み、隆起を憎む心そのものは邪神らしく己の力とする。その世界に出ようとするシズかを、少しずつるこるの肉が壁に押し付けていく。しかし肥大は縦にも後ろにも広がっている。るこるの肉は地下室全体に押し付けられ、結果彼女自身の内部さえも圧迫し始めていた。
それに対しても、ユーベルコード発動中の無敵でやり過ごす。あとは相手がこの状況への対処法を何か見出す前に、全てを『平坦』にするのみ。
「【懸禧】と異なり『聖典』の様な弱点も無く、代わりとなる欠点の『動けない』ことも『|全体を埋め尽くして圧死させる《重量攻撃+範囲攻撃》』想定なら問題になりません」
膨れていく隆起と平坦の力のせめぎ合い。やがてシズかの体が肉に包まれて行くと、べきべきと何かが壊れる音が響き始めた。
「平坦の世界……私は、ここで止まるわけには……」
金属製のものも多いはずの工具が壊れていく。そしてそれよりはるかに頑丈なはずのシズかの体もまた。
やがて、地下室の入口である階段から肉色の何かがはみ出した。それはるこるの肉が地下室の全てを埋め尽くし、外へと漏れ出した証。
「そういえば、丁度グリモア猟兵さんが、ある種の『|膨らみ《お腹周り》』を気にしておいでの様でしたが、彼女の性質を『FPS』で探査、何か役に立つ要素が入手出来ませんかねぇ?」
肉の下で真っ平らになって消えた邪神の残滓、膨れ切った肉がいずれ戻ったらそれを探査するのもいいかもしれない。とりあえず眷属希望者は望まずとも引き寄せていたし、あるいはあの『買わなかった』少女もただ友人に付き合っただけでない無意識の何かはあったのかもしれない。るこるはそう思いながらも、戻すにも慎重に順を考えねばならないほどに膨れた肉と、それを持ってやっと滅することのできた邪神の恐ろしさを改めて感じるのであった。
こうしてUDC組織のとんでもない忘れ物は猟兵によって平らげられた。
巨を超え爆なる連峰を要する教団が幾度となく拠点とし、巨大なるを好む組織が仮宿兼副業を構え、そして地下には強大なる平坦が封じられていたこの貸店舗。この店舗に今度こそ平和、平穏、太平が訪れるのか。それは恐らく誰にも分からないことであった。
大成功
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