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ケルベロス・ウォー⑨〜虞を孕む者達

#ケルベロスディバイド #ケルベロス・ウォー #原罪蛇メデューサ

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「禍禍禍! その負の感情 実に甘美である!」
 十二剣神『原罪蛇メデューサ』が「ドラゴンテイマー」と同盟し、彼の支配下に入っていることを知ったグリモアと猟兵達。
 太古の昔、ケルベロスディバイドの人類に「知恵」を与え、いずれ自分が喰らうべく慈しみ育ててきた十二剣神だというが、今となっては単に「おそれ」を使い人々をメデューサ人間に仕立て上げるまでに侵略してきているのだという。
 地球上に満ちた「おそれ」の力で人類の肉体を「メデューサ人間(※髪が蛇になっている)」に変えてしまうという荒業。
「自我を奪われ襲い来るメデューサ人間達は皆、メデューサと同等の戦闘力を持ちますが、普通に撃破すれば勿論素体にされた人間も死んでしまいます」
 グリモアは苦悶に満ちた表情で猟兵達に恐ろしい現状を告げるのだった。
「なんとか殺さないよう無力化しながらの戦いになるでしょう」
 しかも、メデューサ本体は、そのうちの一体に融合しており、本体を討つことが出来れば他メデューサ人間達は元に戻れる、とのことだ。
 一縷の救いがあったことに、猟兵達から安堵の声が聞こえる。
「判断するのは難しいですが……メデューサの本体と融合したメデューサ人間を見つけ出して、ピンポイントで叩かなければなりません」
 ここで、各地の『メデューサ人間』の目撃情報であろうか、何枚かの映像が示される。
 全部で五枚あるうちの画像……どれも不鮮明なのだが……一つだけ蛇髪の片目の色が微妙に異なるのに気付いた猟兵がいた。
 かなり小さな面積であったし、ただ、ノイズが混じっているせいかもしれないともう一度確認しようとしたとき、コンソールの表示が切り替わってしまう。
「何等か、本体であることのヒントはどこかにありそうですが、それを探すところから始めなければなりません。皆さんの観察眼に期待しています!」


ロミナ毅流
 猟兵の皆様、お疲れ様です! ロミナ毅流です。
 『ケルベロス・ウォー』、さまざまな十二剣神が登場していますが、此度のメデューサはどうやらドラゴンテイマーの配下になって襲い掛かってきたとのこと!
 しかも、メデューサ化させる「おそれ」を操り、自らもその力で作り上げた「メデューサ人間」に紛れさせるとは……かなりの難所になることは間違いありません。
 メデューサ人間にされた人々の被害を出さないよう、工夫しなければなりませんが……判別がとても難しい状況です。

 尚、プレイングボーナスは以下の通りです。
 ……メデューサ人間を殺さないよう無力化する。
 ……メデューサの「本体」と融合したメデューサ人間を見つけ出す。

 間違いなく本体を叩けるであろう情報が不足していますが、賢明な皆さんであればこの難所も突破出来るものと思います、期待しております!
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第1章 ボス戦 『十二剣神『原罪蛇メデューサ』』

POW   :    蛇蛇獄魔獄狡兎殺
【全身から染み出す「超次元の蛇」】で近接攻撃し、与えたダメージに比例して対象の防御力と状態異常耐性も削減する。
SPD   :    朧朧蛇蝎奇霊夜行
自身が対象にとって未知の存在である限り、通常の行動に追加して「【広域感染型の金縛り】」「【鎮火できず永遠に追尾する鬼火】」の心霊現象を与える。
WIZ   :    歓歓禍禍大虞呪咒
【底知れぬ恐怖をもたらす笑い声】を放ちダメージを与える。命中すると【「おそれ」】を獲得し、自身が触れた対象の治癒or洗脳に使用できる。

イラスト:カス

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ファルコ・アロー
この蛇女、性懲りもなくまた舞い戻ったと思ったら気軽に民間人巻き込みやがるですね!
こーなりゃ民間人にも我慢して貰わねーとですね、不本意ですけど!

とゆー事でここはアクィラの矢を使うです。
メデューサ人間の行動と移動を止めつつ、視力全開で連中を観察して違いを探すですよ!
ダメージは来るかもですけど死ぬほどの電撃ではねーです、気絶攻撃ってトコですね。
そーいやさっき画像見た時に何か言ってた奴がいたですね。
蛇の片目の色が違うのがいるとか……こんだけいたらさすがに時間がかかるですけど、瞬間思考力でさっさと判別していくです!
もし見付けて、それが一匹だったなら……本体である可能性が高いですね。
ぶん殴ってやるですよ!



「この蛇女、性懲りもなくまた舞い戻ったと思ったら気軽に民間人巻き込みやがるですね!」
 ファルコ・アロー(ベィビィバード・f42991)は、予兆のスライドを見て過去の戦いを思い出していた。
 十二剣神となって再び猟兵達の前に現れた『原罪蛇メデューサ』。
 今回はドラゴンテイマーの配下としてやってきたというのだから、腹が立つ。
 しかも、民間人を巻き込んでのかくれんぼだというのだから、ファルコは大層お冠だ。
(こーなりゃ民間人にも我慢して貰わねーとですね、不本意ですけど!)
 本体を上手く見つけて叩かないことには、終わらぬ戦い。
 しかも民間人に犠牲を出さずにというのも、なかなかの難易度である。
 しかしそれを可能にするのが、猟兵としての仕事なのだ。
 予知スライドを再度確認させてもらい、徹底的に準備を進めるファルコの瞳は怒りに燃えていた。

『アローアップ!チェェェンジ!アクィラ!』
 高らかにユーベルコードを宣言させ、起動するファルコ。
「とゆー事でここはアクィラの矢を使うです。メデューサ人間の行動と移動を止めつつ、視力全開で連中を観察して違いを探すですよ!」
 全身に【静電気】を帯び、戦場内全ての敵の行動を【雷霆の矢】で妨害可能になる技を使う。
 成功するとダメージと移動阻止の効果を与えられるのだ。
「ダメージは来るかもですけど死ぬほどの電撃ではねーです、気絶攻撃ってトコですね」
 それでも何とか被害は最小限に抑える工夫を怠らない。
 気絶で済めば、本体を叩いた後に回復させることも出来る……逆の場合は無理なので、このくらいの被害に落とし込めれば幸いといったところだろう。
 問題は、その本体がどこにいて何をしているかを把握するところだが。
(そーいやさっき……画像見た時に何か言ってた奴がいたですね)
 何かのどこかの色が云々、というつぶやきを耳聡く聞いていたファルコは、何となく引っ掛かったそれを思い出し、ダウンロードさせてもらった資料を見直していく。
「蛇の片目の色が違うのがいるとか……こんだけいたらさすがに時間がかかるですけど、瞬間思考力でさっさと判別していくです!」
 不鮮明な五枚の画像を、瞬間思考力を使い何度も洗い直す。
 さしずめ、どこかで見た間違い探しの如く。
(色……色の違い……といっても全部露光も環境も違うから難しいです……んが……んんん?)
 瞬間思考に引っ掛かりがあることだけは、何となくわかってきた。
 もう一度最初から……確認しようとして、やっと気付く。
 五体確認されているうち、ビルを背景にした都市部の画像だから分かった、周囲がモノクロであるからこそ引き立つ、メデューサの髪となっている蛇の、ほんの小さな点のような部分が、妙に印象に残った一枚があったのだ。
「さっきの話が本当だったなら……本体である可能性が高いですね」
 他の個体には、それがないように感じる。
(わかった! これがアハ体験ってやつです!)
 些細な手がかりだったが、これが重要であると確信し、ビル街の発見場所付近へと急いだ。

 探すこと数分、後ろのビルが特徴的だったため、早期発見となったメデューサの一体を見つけた。
「なるほど、確かにこいつだけ妙に目っぽいのが爛々として見えますね?」
 そう、予兆会議に出席していたとある猟兵が見つけたのは、些細な目の色の違いである。
 メデューサになった一般人は見た目が大きく変わる箇所がある。
 髪の毛が蛇のように変化してうねり、動いている部分だ。
 その蛇の目の光が強いように思う。
 恐らくこれが本体に違いない! 画像よりも改めて現地で確認すると、よりその差異を強く感じられるような気もして、ファルコは拳を握った。
「よし、こいつにちょっとだけ強めの攻撃を当ててみるです、大丈夫、初手では死なないですから!」
 今一度静電気を帯びて、雷霆の矢を放つ。
「禍禍禍 禍禍禍!?」
 他メデューサ風貌のものも巻き込みつつの範囲攻撃であったが、この個体だけ反応が過敏だ。
 痺れたかと思いきや、こちらに向かって一直線に反撃を試みてくるではないか!
(こ、こいつだー!!!!!!!!!!)
 確信を持ったファルコはもう、容赦しない。
 バシュ、バシュッと連続で矢を放ち、そこからエネルギー充填……貫通攻撃で狙い撃つ!
「禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍禍!」
 蛇蛇獄魔獄狡兎殺を繰り出してくる、本物の原罪蛇メデューサ。
 【全身から染み出す「超次元の蛇」】で近接攻撃し、与えたダメージに比例して対象の防御力と状態異常耐性も削減する。
 間合いを取って次々を矢を放つファルコに、メデューサの近接攻撃は届かない。
 なので、ファルコの状態異常攻撃の威力はそのまま乗った状態である。
(これなら連続貫通攻撃でイチコロ☆です!)
 襲い掛かるメデューサの頭部に、心臓部に目掛けて、連続で矢を放つファルコ。
 いずれもクリーンヒットし、電撃がメデューサの動きを鈍らせ、更に貫通するだけの威力が乗ると、適所に大ダメージを与えられる。
 これなら、と信じて打ち続けるうちに、全身に痺れが回ったメデューサの動きがかなり緩慢になってきた。
「とどめっ!」
 最後の矢が、見事に頭部を射貫いていく。
「……禍禍……」
 どさり。
 先程までうねうねと動いていた蛇たちも、しゅん……とその動きを止める。
 どさり、どさり。
 周囲にいたメデューサ人間達も、痺れながら倒れ、徐々に人の形を取り戻していった。
「やった、大成功!」
 これで各所に出現したメデューサ人間達も、元に戻るだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メリーナ・バクラヴァ
まずは遠めに広く駆けて観察しつつ、蛇髪の目の色を中心に観察観察です♪
元役者として、お一人お一人その目を呼吸を発汗を興奮を視線配りをしっかり見ていきますよ!

……姿形はどれも似たようなものでしょうか、こうやってよく見て意思を読み取ればやっぱり異なるものなのだと思うのですよね。
単なる「自我を奪われた」だけの存在と、「本体」として己の意思を持つ存在。

お目々を見せてくれない角度の個体や、襲ってくる個体は攻撃するしかありませんね!
「超次元の蛇」の近接攻撃が届かない遠距離を駆けつつ、お一人ずつ【グラビティ・フェノメノン】で打ち倒させていきましょう。
ただし本体以外は気絶させる程度に威力は手加減させて頂きます♪


紅葉・紅葉
アドリブ連携歓迎

ほんのわずかな瞳のカラー……?
誤差か、見間違いか、あるいはメデューサの罠かもしれません……が!
それが手掛かりと感じたならば信じてみましょう!
メデューサ人間にされた民間人を傷つけない方法も、私は用意して参りますので!

はい、紅葉……非物質化します……。
物理的接触ができなければメデューサ人間の方を誤突しても殺すことはないというセーフティ!
……冷静に考えると自我のないメデューサ人間は狂気を抱くメンタルもないから安全では?
超次元の蛇は次元が違うから攻撃が当たるかもしれない警戒心で望みつつ、メデューサの中でブリーフィングで感じた違和感の目標を探して回り、見つけたらぶつかります!
心を砕けー!



「元役者として、お一人お一人その目を呼吸を発汗を興奮を視線配りをしっかり見ていきますよ!」
 まずは遠めに広く駆けて観察しつつ、蛇髪の目の色を中心に観察、と戦場を走るメリーナ・バクラヴァ(リスタートマイロード・f41008)の姿があった。
 流石にすべての観測地を巡るのは難しく、ブリーフィングで近くにおり意気投合した紅葉・紅葉(歩く宅配便・f40976)と手分けをすることになった。
 都市部に近いビル街など交通の利も良い地帯と、比較的そこから離れた森や山の近い山間部に似た地帯。
 メリーナが前者、紅葉が後者を担当することとなった。
 メインで観測されたのは五体、三体二で解れることになったのだが、さすが紅葉の駆け足(車輪?)の力は凄まじく、高速で各所を巡り確認を進めていった。

(……姿形はどれも似たようなものでしょうか、こうやってよく見て意思を読み取ればやっぱり異なるものなのだと思うのですよね)
メリーナは蛇の髪を蠢かせて徘徊するメデューサ人間を遠方から観察すると、改めて資料として配布された画像などの確認作業に入った。

(ほんのわずかな瞳のカラー……? 誤差か、見間違いか、あるいはメデューサの罠かもしれません……が! それが手掛かりと感じたならば信じてみましょう!)
 紅葉側も、ダウンロードした資料を更にもう一度見直してみる。
 近くで何等か呟いていたブリーフィングルームの猟兵を思い出しては、色の違いをかなり細かに観察していく。
「仕分けの基本ですからね、ここは念動力と気合でしらみつぶしに見ていきますよ!」
 メデューサ人間にされた民間人を傷つけない方法も、私は用意して参りますので! と、紅葉はとにかく用意周到にして現場に臨んでいる。

「お目々を見せてくれない角度の個体や、襲ってくる個体は攻撃するしかありませんね!」
 メリーナは都市部の、特にメデューサ人間が集まっている部分に向けて予備動作を開始する。
 軽業技能を使いこなし、ひょいひょいと建物を渡り歩く。
「「超次元の蛇」の近接攻撃が届かない遠距離を駆けつつ、お一人ずつ【グラビティ・フェノメノン】で打ち倒させていきましょう」
 そして、ユーベルコードを準備……【グラビティ・チェイン】を放って遠距離の対象を攻撃し、同時に「自分の意志」を伝える。
 [グラビティ・チェイン]の威力は任意に手加減できるので、まずは初手を軽く一撃。
 間合いは十分だ。
 意志を伝えるとはいえ、敵の本体がこれに応じるとは思えない。
 否、応じない個体があるとすれば、それが本体かもしれない。
 慎重に一撃ずつ、打ち込んでいくメリーナ。

 一方その頃、紅葉はといえば──。
「はい、紅葉……非物質化します……」
(物理的接触ができなければメデューサ人間の方を誤突しても殺すことはないというセーフティ!)
 安全に安全を期した作戦は、こうである。
 ユーベルコード:|精神分析物理《サニティストライク》で【全身】を非物質化させ、肉体を傷つけずに対象の【狂気】のみを攻撃するという、文字通りの正しい体当たり作戦を試みようというものだ。
(……冷静に考えると自我のないメデューサ人間は狂気を抱くメンタルもないから安全では?)
 そう、仕事の上では安全セーフティが何より大事である、と考えたのだ。
 自らの安全、対象の安全、どちらも確保しておかなければ、今回の戦場では被害者が出てしまう。
 それを完全に避けるためには、取れるべき手段を限る必要があり、このユーベルコードはこんな時にこそもってこいの性能であった。
『正気になれー!』
 そう念じながら体当たりを繰り返すミミック、紅葉。
 ……絵面だけだと相当愉快なことになっているが、正気です、セーフティ!
 超次元の蛇は次元が違うから攻撃が当たるかもしれない警戒心で望みつつ、メデューサの中でブリーフィングで感じた違和感の目標を探して回るが……山間部のメデューサ人間達はどれも残念ながら「はずれ」のようだった。
 あらかた走り回ったのち、広範囲を気絶に持ち込んだ紅葉は、その足(?)で悪路を走破し、ダッシュに運搬の性能を活かしてメリーナ側に合流を試みた。

「そちらの状況はいかがですか!」
「うーん、ちょっと難しくて……苦戦中です、ですが、問題ありません頑張りますよ♪ 本体以外は気絶させる程度に威力は手加減させて頂いてます♪」
「こちらはあらかた調査が出来たので、協力します!」
 ギュルルルッ、と車輪が唸り、こちらは地上から調査を進める紅葉。
 アタックを掛ける前に、念には念を入れて資料を再確認した。
(??? もしかしてこいつだけ、目力が違いませんか?)
 画像だけだと解らなかったが、背景と照らし合わせるに、一つの個体の目の色が爛々と光っているものがいるのだ。
 根性、気合、そういったもので画像と見比べて……やがて思考がまとまる。
「見つけたらぶつかります! 大丈夫、最初の一撃は痛くありません!」
『正気になれー!』
 非物質化アタック。
 通常であれば特にひっかかりもない突撃であったが、目力の違う個体だけは、その攻撃を明確に『避け』ようとしたのである!
「!!!」
 紅葉は確信した、こいつが本体である、と。
 もう一度非物質化アタックを試みる。
「心を砕けー!」
 これも避けられようとする。
『蛇蛇獄魔獄狡兎殺』
 【全身から染み出す「超次元の蛇」】で近接攻撃し、与えたダメージに比例して対象の防御力と状態異常耐性も削減しようと反撃してくるではないか!
「メリーナさん、見つけました、こいつですこいつ!」
 紅葉が念動力を使ってメリーナに告げると、二人がかりの攻撃に移行する。
「わかりました、では、全力のグラビティ・チェインをお見舞いします!」
「こちらもアタックしていきますよ~!」
 メリーナのユーベルコードを全力で食らった原罪蛇メデューサは、禍禍禍と謎の叫びをあげながら苦悶している。
 そこへ、同じく全力のユーベルコード攻撃でアタックする紅葉の|精神分析物理《サニティストライク》!
 合わせ攻撃が功を奏し、メデューサがどさりと倒れ、周囲のメデューサ人間も元の姿に戻りながらどさりどさりと倒れていった。
「早速元に戻った皆さんに救援物質をお届けしなければ!」
 紅葉は引き続き戦場を元気に駆け巡っていた。
 メリーナはふぅ、と一息ついて、紅葉から配給弁当を受け取る。
 何とかこの戦場も安全に攻略出来たようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

藍沢・織姫
間に合うならケルベロスウォーのお手伝いをします。
想定としては、メデューサ人間等の「殺してはいけない相手を(無力化等のために)攻撃する必要が有る」場合に、殺傷力の無い「薔薇輝石の聖炎」を使います。



 藍沢・織姫(炎の歌姫・f03959)も、此度の戦場の予兆を詳しく確認していた。
 ターゲット以外に危害を加えず、ピンポイントにターゲットを狙う必要のある作戦とは、どういったものが考えられるだろうか……それに、先程近くに居た猟兵の囁きも気になる。
 色が違う、というのは、どこの何を指しての発言だったのだろうか?
 それらが手元で確認出来るよう、予兆として開示されたデータは各々ダウンロードが可能であったため、織姫もそれを見ているところである。
 とはいえ、あまりに些細な違いを短時間で確実に見つけることは難しい……それならば、と別方向からのアプローチを試みることにし、準備を済ませて戦場へ赴いた。

 想定としては、メデューサ人間等の「殺してはいけない相手を(無力化等のために)攻撃する必要が有る」場合に使えるユーベルコードで挑めばよい、という、ある意味力業で挑むことにした織姫。
 メデューサ人間に対して、ユーベルコード:|薔薇輝石の聖炎《ロードナイト・ブレイズ》を発動させる。
 【薔薇色の炎】を籠めた【近接攻撃】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【邪心】のみを攻撃する技だ。
 これなら、民間人に被害を与えることなく本体に辿り着くのもそう難しくはないだろう。
 とはいえ、民間人にも通常なら多少の邪な心くらいは存在しているものだろうが、メデューサ人間と化している今、本来の心を自由に保ち続けている個体はどのくらい居るものか? 織姫は本心から民間人を思いながら、一つ一つ丁寧に攻撃を仕掛けていく。
 これも……このメデューサ人間も違う、この人も「おそれ」で出来た個体だ。
 本体はどこに?
 攻撃の合間に個々のメデューサ人間と画像を見比べてみるのだが、あまりにも些細な違いだとしたら、ながら作業では見つけるのは難しいだろう。
 そのうち、メデューサ人間が多く集まっていそうな都市部の路地に辿り着く。
 これまでは全員はずれ、つまり民間人だったが、こちらの範囲ではどうだろうか?
 何やら、いち個体を中心に歩き回っているようにも見え、しかしそれが決定打とするには心もとなく……画像と照らし合わせてみた。
 同じビルの背景が映った画像を見る。
 恐らく、この個体を撮影した画像であろうことはなんとなく確信出来た。
 では、この個体の何がどう違うのか?
 考えるよりも先に、薔薇色の炎を手にして近接攻撃を放つ織姫。
 しかし、この画像と同じ個体は、それを『まともに喰らわず』、『避ける動作』を見せてきたのである!
「!! あなたが原罪蛇メデューサ!」
「禍禍禍!」
 メデューサは、必殺の蛇蛇獄魔獄狡兎殺を繰り出し反撃してくる!
 【全身から染み出す「超次元の蛇」】で近接攻撃し、与えたダメージに比例して対象の防御力と状態異常耐性も削減する技だ。
 奇しくも、近接攻撃の打ち合いとなってしまったが、織姫は攻撃の手を休めない。
『邪悪な力を焼き払え…!』
 織姫の攻撃がヒットすれば、メデューサの邪心を打ち砕くことが出来る。
 互いに距離を見計らいながらギリギリのラインを攻める、緊迫感のある戦闘となった。
(こちらは、激痛耐性と狂気耐性で何とか持ちこたえるしかありませんが……一手を与えられさえすれば!)
 お互い徐々にダメージを与えながら、決まり手を待つような持久戦に突入していく。
 そして訪れる、その瞬間──!
 織姫の一撃が、メデューサにヒットし、その邪心を的確に打ち砕く!
「禍!?」
「焼きます!」
 砕いた心を全て焼き尽くすかのような業火が、メデューサを包み込む……そして、程なくして全身に燃え広がり、髪の毛の蛇たちももがきながら、炎に包まれていく。
「これで……他の皆さんも助けられた……はず……」
 織姫が周囲を確認すると、メデューサ人間『だったもの』たちは一斉に倒れ込み、その風貌を元の姿に戻していくようだ。
 あとは、民間人を介抱していく必要はありそうだが、ひとまず敵の根底を討つことは出来た。
 安堵する織姫の眼前で、メデューサは深紅の薔薇色の炎に包まれその姿を灰に変えていった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2025年05月31日


挿絵イラスト