失踪列車~身体の行方は何処へと
#UDCアース
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●暗部にて進む『収集』
「ひぃ、ふぅ、みぃ……ああ、いい感じに『集まってる』じゃねェか、俺の器が」
男はにぃやり、と嗤う。いや、男と言って良いのだろうか。
その身体は明らかに『他人』の者だろう。だが今は彼の『器』となっている。
「くっだらねぇなァ。よく飽きもせず人間は俺の器作りに勤しんでくれる」
それだから、都合が良いんだけどな、と醜悪な笑みを浮かべた彼に、邪教徒は頭を垂れる。
「ただまー、この器も限界だなァ。次はもっと良さそうなの集めてこい。それでから――」
――こいつら全員を、『俺』にする。
大都市の地下で、陰湿な策謀が蠢いていた。
●人が消える地下鉄を探れ
「……どっかで覚えがあんだよなァ……このやり口……」
グリモアベースに集った猟兵達が初めに見たのは、人員が集まったにも関わらず、頭を捻り続ける霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)の姿。
「あ、悪りィ悪りィ。仕事を頼みたくて呼んだのに考え事しててすまねェ」
そういうと、いつものように鯛焼きとお茶を配り始めたクロトは、平時のように説明を始める。
「とある大都市の地下鉄なんだけど、今『行方不明事件』が起きちまってるらしいンだ。困ったことに誘拐じゃねぇ。『気付いたら居なくなってた』って報告が後を絶たねェんだ」
クロトが語るには、今とある路線の利用者を中心に、『乗車中、突然隣に座っていた友人が消えた』『点検中の保安作業員が作業中に突然一人足りなくなる』などの怪奇現象が発生しているらしい。
「この路線、質の悪いことになァ?いわゆるドル箱路線っつー奴なんだ。つまり大勢の客が乗り込む路線。……行方不明の原因を探らねェと被害者がねずみ算式に増えちまう。そして……」
彼は、告げる。……この行方不明者が全員、邪神の贄に使われる可能性があるのだと。
「……正直、たくさんの人数を集めて何がしたいのかが不気味過ぎて当惑するんだが……その、なんでか俺には引っかかってるコトがある」
頭の中に引っかかる不安事を吐き出すように、クロトが言った。
「……確証は取れねェし、予知もしてねぇからなんとも言えねェんだが、なるべく『行方不明になった連中』は救出して欲しいんだ。とかく、あんまり多くの人間を邪教徒の手の届く場所に居させると、不味い……って気がしてる」
猟兵達に向き直り、クロトが珍しく頭を下げる。
「――不安な事ばっか口にして申し訳ねェ、だが……お前らなら、大丈夫、だよな?」
逢坂灰斗
地下鉄に飲まれた人々の行方は。逢坂灰斗です。
今回は「地下鉄で行方不明になる怪奇現象」の調査に挑んで頂きます。
【MSから注意事項】
※最重要※
このシナリオは、一般人の救出面を疎かにすると、3章ボスが大幅に強化される恐れがあります。避難誘導や、救護面などの対処が重要になるかもしれません。考えてプレイングをお願いします。
なお、チームや団体で参加される方は迷子防止の為【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を必ずご記述ください。
では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。
第1章 冒険
『探せ!地下鉄に潜む悪夢』
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POW : 線路内を探索しよう
SPD : 消失の法則を見つけ出そう
WIZ : 呪術的痕跡から調査しよう
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
三千院・操
【WIZ】
人が消える地下鉄! ひゅーう、都市伝説のモチーフになりそ!
多くの人がいなくなってるってことはー、いなくなる必要があるってことだよね!
邪神の生贄かなー、コレクションかなー、それともそれ以外?
ま! 面白そうなことには変わりないよね!
こういうことはラジエルの方が得意でしょ? チェーンジ!
──進化の可能性に満ちた人の子を攫うなど……嘆かわしいことです。
良いでしょう。彼らがどこへ連れ去られたのか、それを特定します。
六万冊の魔導書である『私達』を活用。知識を参照してこの場所に残る呪術的な痕跡から場所を逆探知します。
例え微かなものであろうとも、私達の瞳から逃れることはできません。
※アドリブ絡み歓迎
七篠・コガネ
気付いたらいないなんて不気味な…
けど碌でも無い事態が起きているって事は分かります
まずは構内マップを内蔵メモリに記憶
このマップを元に地下鉄をくまなく探索してみます
そ、それにしても…人が多い。そして狭い!あと天井低いです…!
電車…というのですね、これ。僕じゃ屈まないと乗れないなぁ
内蔵センサーで電波やエネルギー波を検知してみましょうか【情報収集】
…うっわ…電波入り混じって凄いカオスな場所…
壁伝いにコンコン叩きながら不審な空洞感がないとか確認もしてみますよ
はたから見れば変な人、ですね…
駅員さんは行方不明者の消えた箇所とか把握しているのでしょうか
【コミュ力】で何とか訊き出してみたいところです
●光と共に消える乗客
まずは、実際に乗り込んでの調査から行われていた。七篠・コガネ(その醜い醜い姿は、半壊した心臓を掲げた僕だ・f01385)は三千院・操(ネクロフォーミュラ・f12510)の先導を受けつつも、一先ず情報を絞り込もうと駅員の下へ向かっていく。
「あー、そうだねぇ……あまり話すと気分良くないけど、噂になっている所は此処だよ」
駅員が操とコガネに示したのは「西船島橋詰」と「唐橋」という駅の間。
「なんでかね、この駅の『途中』、地上に出る瞬間に人が居なくなってるって言うんだ」
件の路線は地下鉄と言えども、北部分の大半が地上区間らしく、その区間を境目として地下区間と地上区間に分かれる。駅員の口振りからするに、被害が出ているのは『北行』の電車ということになる。ありがとうございます、と駅員に告げるコガネに対し、老婆心からか、駅員はこんなことを口にする。
「あとよく分からないけど……南の方に行くお客さん、最近良く『寝過ごす人』が多いんだ。君らも戻ってくる時気をつけるんだよ」
「しかし、この『電車』とかいう乗り物……狭いし、天井が低いです!!」
「あはは、仕方ないねー。もっと狭い電車はあるけどコガネくんはすっごく大柄だしね。流石に屈まないと頭当たりそうだ」
例の区間の数駅前から乗り込み、二人は準備を整えることにしたのだが、やっぱり日本の地下鉄は大柄なウォーマシンには狭かった。実際、つり革の何本かがコガネのフードやら顔面やらに何回かべちべちあたっており、3m近い身長には堪える状況だ。そんな最中だが、仕事はしなければならない。
(電波が物凄く飛び交ってる……皆情報端末いじってるからですね、これ)
くるくると見回すと同時、エネルギーなどの検知を並行して行う
「ふーむ、そろそろ駅員さんの言ってたトコだね!おれはラジエルに『代わる』から、後宜しくねー」
その瞬間、操の雰囲気が清浄な光に近いモノへと切り替わる。
「――話は聞いております。件の区間の『方向』からはどの様な感じになっているでしょうか」
突如雰囲気が真逆と化した操に困惑しつつも、機人の少年が進行方向に意識を傾けると……
「うわぁ、現在進行系でエネルギー波が垂れ流しなんですが……」
少し、行きたくないなぁ、という顔になりそうな程、エネルギーが飛び交っていた。それを聞き、魔導書は『この列車』の一帯に自らの意識と知識の『瞳』を広げる。
「……成る程、今も呪術を繰り広げている最中、ですか。そのようでは『私達』の瞳から逃れられる事は出来ませんよ」
程無く、車両は動き出す。はじめの数秒は今までの出発となんら変わりは無かった。
「『――次は、西船島橋詰』」
その辺りからだった。コガネに違和感が襲いかかった。次の駅が近づく度に謎の『命令』が、その鋼の身体に襲いかかる。……意識を落とせ。身体を『空』にしろ。その命令が電車の加速と共に周期が強まっていき、彼を『強制的にシャットダウン』させようとばかりに、思考部を駆け巡る。手放してはいけない、ああでも、これは命令だから――
「……大丈夫ですか?『呪詛』にやられている気配が致しましたが」
「……えっ?」
彼を現実に引き戻したのは、他ならぬラジエルの声であった。
次の駅に降り立ち、二人は先程の違和に関して情報を語り合う事となった。……表向きとしてはコガネが体調不良に見えたので駅員に多少気遣われたのだが。
「しかし……あの区間に入った途端、周期的な『呪詛』が車両に放たれて居ましたね。1つ1つはごくごく弱いもののようですが」
「え、っと……その『呪詛』というのが、僕がさっき受けていた『命令』ということになるんですか?」
青年の身体で思案する『魔導書』はそのようですね、と返答を返す。
「しかし、『意識を落とせ』という『呪詛』ですか。何らかの因果関係は否定出来ませんね」
「ええ……っと、僕が大変なことになってる間、何が……?」
その身で『呪詛』を体感することとなってしまったコガネには車内の状況は把握できず、代わりにラジエルが全てを『視ていた』ことになるのだが……。そんな彼が語った言葉は。
「……そうですね、寝ている、気絶しているといった『意識のない』人間が、私達の乗っていた『全車両』で消失したのを確認しました。おそらく特定条件を狙った転送術式の一種かと」
「!? え、じゃあそれってラジエルさんに起こされてなかったら僕も……?」
その、可能性はありますね。と淡々と魔導書は告げる。慌てふためく機人の青年を横目に、ラジエルの目線は彼らが先程『出てきた』トンネルの方に向けられていた。
(車両自体に痕跡はなく、考えられるとすればトンネルに『直接』術式が仕込まれている可能性が高いですね……)
(……消失した者達の気配は、まだあのトンネルの中に残されているようですが……『意識のない』人間のみを狙うとは、一体どういった了見なのでしょうか?)
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
バルディート・ラーガ
このデンシャってえ代物、この世界に出入りするよになって流石に見慣れはしやしたが。でっけえ鉄のハコにヒトが飲み込まれる様子、未だに怖エもんです。
さアて。突然消え失せる…となると、相手サンも魔術的な何かを使ってンのかなア。手段そのモノを看破するよりかは、目印つけて連れてかれた先を探すのがいいやもしれやせんねエ。【這いずる朽縄】でもって上限8匹の影蛇を生成、目についた客の懐に潜り込ませやす。1匹でもヒットして一緒に連れてかれたら、他の蛇はそこに向けて追跡能力を発動。
……効率が悪イのは重々承知ですが、あっしにゃこれくらいしか。もし誰かが連れてかれるヒトの法則を見つけりゃア、それに乗っかれるンですがね。
●下の更に下
(さァて。……『北行の電車』の『寝ている』か『気絶している』人間、でやすか)
予め『蛇』を用意し、情報を元に自身も件の方向へ向かうバルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)。
予めうつらうつらとしている人間や、爆睡してそうな人間に見当をつけるが、地元住民らしき者達は、この先の『噂』を警戒してか、無理矢理にでも目を開けようと努力している人間が多い。
「ま、予想はついてやしたが……相当に、警戒されてやすね。ですが『収穫』は続いてる、となると……おっ」
彼らの努力も虚しく、一部の人間が『呪詛』にあてられ、突如虚ろ目になるとそのまますーっと前方へ転げ落ちんとばかりに頭が落ちていく。
(おおっと、『消える前』に『蛇』も連れて行ってもらいやす……乗っかるしか無いのは非常に効率が悪いとは思いやすがねェ……)
直ぐ様『蛇』を『呪詛』に当てられた客8人にバラバラに仕込み、その時を待つ。地上区間へ出ると同時に、彼らは『光りに溶けるように』消失した。
自らの仕込みは終わった、とばかりに次の駅で降りた蛇の青年はトンネルを見遣りつつも、意識を『蛇』に集中させる。
「やっぱり、出た瞬間に転送が始まるんでやすね……『蛇』は何処に消えたのやら」
意識を集中させた『蛇』達から聞こえるのは、邪教団らしき人間達の会話と、上方向から聞こえる……電車の、通過音?
「む、まさかとは思いやすが……被害者は……」
トンネルの更に下方、線路部分を見つめるバルディート。
「……線路よりも『地下』にいるンでやすか……?」
大成功
🔵🔵🔵
天星・零
『引っかかってるとのことでしたが‥ふふ、どうなるのか気になりますね。それも、念頭において調べましょう』
【情報収集】技能を用いて呪術的痕跡を探します。UC【命凍らせる氷霧の銀狼】のオブリビオン も一緒に探索してもらい。二人で手分けして効率を上げる
勿論、それだけじゃなく。抜けがないよう線路内も警戒しつつ探す
見たものを記憶しておき痕跡が複数あるなら【呪詛】の技能があるので知識を元に法則性なども考える。
他の方の情報がその場で手に入るなら、その情報も含めて考える
この段階で逃げ道などの前準備ができるなら逃げやすいよう避難方向に目印をつけておくなどしながら行動
UCの口調は秘密の設定参照
キャラ口調はステシ参照
死之宮・謡
んー…行方不明?どうでも良いかなぁ…邪神の贄にされる、か…強化されるのは歓迎だけどな…此の私にはねぇ!
さてさて、取り合えず線路内を探索するか…考えて動くのは性に合わないんだよねぇ…総当たりだよ…ああでも、呪術の痕跡があれば解るな…伊達にこんな装備使って無いよぉ…
【裏世界の七血人】召喚…此奴等もバラバラに動かすか…何か見えたら其処に行って調査だ…総当たりだけど本来調査何て好きじゃないんだよ…何時も何時も誰かと戦いたくて調査してるんだ…さっさと見つかると良いねぇ…
八重森・晃
使用技能:≪情報収集≫≪世界知識≫
使用ユーベルコード:記憶を食らう沼渡りの召喚
スタンス:まだ生きている人間の救助を最優先に行う、乗り移る体がある限り逃げ続けることができる今回のような手合いは、傷を負わせる事より退路を断つ方が効果的だと思う。
もちろん心情的に流れる血を最小限にとどめたいというのも、本音。
行動:地下鉄の内部を探索するよ、呪術的痕跡も調べます、なんかのシンボルであるとか、人の痕跡であるとか。それだけでは十分な情報が得れないときは、ユーベルコードで残留思念の捜索も行う、有益な情報が拾えるかどうかはわからないけど、相手の姿を見ることができるかもしれないし。
連れ去られた方向が分かるかも
●呪詛トンネルのからくり
日も落ち、宵闇の深さが際立ってきた頃、ようやくこの地下鉄は眠りに付く。
「サテ、漸ク『トンネル』自体ヲ調査出来ルワネ……」
死之宮・謡(狂魔王・f13193)は今度はどのような強者を相見えられるのかという遠足前の子供のような心持ちで歩みを進める。強化されること自体は大歓迎なのだが、完全体になることは阻止せねばならない。依然邪教団の目的が掴めないまま、探索は進んでいる。
「たぶんだけれど、死之宮さんの期待しているようなタイプの『贄』じゃない、と思うよ……」
推測に過ぎないけど、と告げながらグリモア猟兵の見たらしき予知の光景を反芻する八重森・晃(Elementary my dear・f10929)。
(もし、懸念が正しいものだとするなら、この手の相手は『乗り移る』対象はなるべく減らすべき……だね。なるべく退路を断てるように……)
つかつかと、地上部分から地下へ潜るトンネルの手前部分に付いた時、天星・零(多重人格の霊園の管理人・f02413)が声をあげたと同時に3人共その『痕跡』に気づく。
「――間違いないですね、トンネルの入り口に転移術式があります。ゲートみたいなものですけど」
「アア、此処マデ歩イテキタ最中ニハ痕跡ハ全ク無カッタカラ……」
「……この先にあるのが『呪詛の痕跡』になるんだろうね」
試しに転移術式を調べるが、3人共見解は一致した。此処を通ったもので『気絶している対象』を転移させるという、フェアリーランドにも近い術式が刻まれているのだろう、と。
「南行デ被害報告ガホボ無カッタ『カラクリ』ハコレネ?」
あくまで此処を通過する時までに呪詛の干渉を受けるのは『北行』のみであり、『南行』は転移術式の後に呪詛の干渉を受ける為、『寝過ごし』の多発として処理されていた、というのが事の真相だろう。
「分からない人には気絶も寝落ちも区別が付かなかったんでしょうね。それに……」
零が一点を指さした後、もう一箇所を指差し更に奥の一箇所を指さしていく。
「こういう風に『等間隔』に呪詛を置くことで、走行中の車両のお客さんに周期的に命令を送ることが出来た、という仕組みみたいですよ」
事前に解っている通り、呪詛自体はごくごく弱いもので、『歩いたり』『走ったり』する分にはなんにも影響は無いが、列車で『通過』するとなると断続的な周期となって対象を襲うのだろう。
「考えられてますね、強力な呪詛を1つどかんとおかずに弱い呪詛に断続的に『漬け込む』ことで被害を拡大させている――」
これは相当な人数が既に『贄』として捕えられているかもしれない。そんな悪寒を覚えながら、更に各自のUCで探索の人手を増やした猟兵達は『線路よりも地下』にあるであろうその『贄』の行き先に至る方法を探していく。すると……
「ン?此処、変ダナ?何カ『隠している』」
「見たままだとただのトンネルの外壁に感じる、けど……『変』ですね」
謡がその先へ手を翳すと、その腕は『呑み込まれる』。見てくれのみが『壁』となっている、横道だろうか、はたまた……
「コレハ、空間ヲ『作ッテ』ルワネ?器用ナ連中モ居ル……」
「――乗り込む前に逃げ道は確保した方が良さそうですね、おそらくこの先に本丸はあります」
呪詛トンネルの中に隠されていた謎の空間……その先に待ち受けているものは、一体……?
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
フィーナ・ステラガーデン
【PPP開発室にて参加】
「pow」
下水以外で地下にこんなでっかい道作る所からして驚きね!
(ダークセイバー出身で初地下鉄)
とりあえずアイテム「魔法的メガネ」をすちゃっと付けて
「視力」と「暗視」で周りを見渡しつつ
斥候としてUCで蝙蝠を偵察に向かわせるわ!分岐する道とかあれば
蝙蝠と分かれる感じね!
行方不明になってるってことはどこか人目の付かない場所にいたりするんじゃないかしら?
それ以外でも手掛りが見つかれば御の字ね!
(アレンジ、アドリブ大歓迎)
ビードット・ワイワイ
【PPP開発室】
北行の地下鉄が通るトンネルを調査
UCにて【目立たない】よう暗く【迷彩】を施したカメラ付き小型探索ガジェットを大量に作成
沿線に何らかの術式が配置されておらぬかを調査
GPSを搭載し万が一ロストした場合にその場所を確認できるよう備える
何らかの転送術式が配置され
対象者は意識の無い者であるか
ガジェットが触れても発動はせぬであろう
もし転送されても隠密性と
配置と人数情報収集が可能
呪詛攻撃には既に知った内容から対抗【呪詛】を構築し【呪詛耐性】を強化
同行者に被害が及ぶようであれば痛覚を刺激し覚醒させり
鬼が出るか蛇が出るか。いや、愚者か邪神でありけりか
行きつく先は変わりなき。あるは破滅の道行なり
●器集めの迷宮へ
「下水以外で地下にこんなでっかい道作る所からして驚きね!もっともその道に更に道を増設してるみたいだけど……」
術式により隠蔽された部分で探索に張り切るフィーナ・ステラガーデン(月をも焦がす・f03500)の下に少しだけ遅れてやってくる黒鉄の機身はビードット・ワイワイ(根源的破滅招来者・f02622)。偶然、互いの縁が結びついた気配がした為かは定かではないが、彼らは同じ旅団の者として共にこの迷宮へ足を踏み入れようとしていた。
「ふむ、確認はしたがあくまで気絶術式が刻まれているのは本来のトンネル部のみである」
ビードットは念の為に転送術式の調査も行ったが、あくまで電車の車内で強力に作用させる為だったのか、歩いている範囲内では転移も気絶も発生することは無かった。事前に彼が組んだ呪詛対策が有効に働きすぎた、というのもあるが……。
「ということはこの迷宮の何処かに行方不明になった人が隠されてるんじゃ……。よし!」
蝙蝠を呼び出し、斥候代わりに飛ばすと、ビードットが念のために呪詛への対策構築して歩みを進める。
隠されていた迷宮はまるで『間違って入ってきたもの』を迷わせるかのように広大だった。斥候とビードットのガジェットを活かすことで迷子にはならないように探索を進められては居るが、ふと気になるものが発見された。
「――これは、保安作業員が使う安全ヘルメット、であるな」
「ん?行方不明になってるのは仕掛け的にはお客さんばかりよね?どうしてこんな所に?」
「我が思うに『彼』は、ここに迷い込んでしまったのであろう。その後に――」
フィーナは嫌な想定に思い至る。
「……誰かに、襲われた、っていうの?」
「然り。『贄』が集まれば何でも良い、のであろう。逆に言えば」
……敵は、この迷宮に何かを『徘徊させている』という証左でもあった。
「急いで探さないと私達も襲われそうね……」
「無論。油断なく、迅速に行動せり」
仕組まれた迷いの迷宮の中を猟兵達は突き進む。
……その様子を何者かが悪辣な笑みで見ているとも知らずに。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ビスマス・テルマール
●POW
行方不明になった人や、線路付近を怪しい人物が居なかったか?線路内の構図について等を『情報収集』で情報を集め
しらみ潰しに線路内を探索しますね。
壁を叩いたりさわったり色の違う所や違和感がある所を調べて回ったりして
捜索の補助にビルド・なめろうビームウェポンで『蜂蜜味噌のなめろうビーム蜂型ドローン』を『属性攻撃(サーチ)』を込めて複数生成し手の届かない天井等を中心に徘徊させます
もし捜索中に付近に居る一般人が消失しないかも、生成したドローンと連携しながら
怪しい行動をするのが居たら、捕まえて場合によっては問い詰めます。
一般人に手を出そうとしたら、力ずくで阻止に入ります。
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
ガルディエ・ワールレイド
誘拐ではなく、気づいたらいなくなってた……か。
被害者が自分からどっかに行ってんのか?
【POW】足で路線探索
事前に被害者保護を頼めねぇかとUDC組織に連絡
様子のおかしい人間や、そう言った人間の目撃情報が無いか探索
・夢遊病的な足取り
・視線がおかしい
・集団からこっそり抜けて別行動しようとしてるetc
体が勝手に動いてる雰囲気のある奴には特に注意するぜ
あと消えていく方向にも法則性が無いか注意するぜ
被害者は【竜命付与】や《救助活動》等で正気に戻れば良し
UDC組織の協力が有るなら保護は任せて被害者探しに専念だ
協力が無い時は、病気じゃねぇかと指摘し、出来れば自発的に去って貰う
無理なら多少強引にでも連れ出すぜ
叢雲・源次
やはり邪神による異変か。既に何名か出発しているようだな。俺も急行する。
適材適所とは言ったものだ。どこまで通用するかは分からんが俺の兵装がいくらか役に立つだろう。
・路線探索
【インターセプター】起動…索敵モード、フィルターセット『要救助者反応』
開始。
入り組んだ迷路のような地下だ……要救助者探索行動を開始する。
要救助者を発見したならば【医術】技能で適切な応急処置を施す。
一度、安全圏まで退避すべきか…要救助者を担ぎ来た道を引き返す。
念の為【インターセプター】で索敵と異常がないか確認。
手が塞がっている…近接戦闘は不可能か…
エネルギーを『右眼』に回す。迎撃体勢に移行。移動開始
●器集めのその先に
先に進み、下層へと降りて行こうとするその道行きの最中、ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は手掛かりになるかどうか分からないが1つの情報を思い出す。
「……そう言えば、私変な話を保安員さんから聞いたんですよ」
「様子の可笑しい人間の目撃談はほとんど電車内だったからな……聞かせてくれねぇか」
ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)の言葉に促されるようにビスマスは語り始める。曰く、『件のトンネルの横から助けてという悲鳴が聞こえた』のだと。
「気絶した後に覚醒し、逃走を図った者もいる……というのだろうか?」
叢雲・源次(炎獄機関・f14403)は手元の『インターセプター』を要救助者探索モードにしたまま進んでいるが、今の所反応は見当たらない。
「声が聞こえた方に駆けつける……というのもありかも知れねぇな。警戒は怠らないようにしておこうぜ」
そうやって手掛かりの薄い迷宮の探索を続けていく中で、源次の手元に反応が入る。
「――走って逃げてるみたいだな」
「……悲鳴混じりの声が同じ方向から聞こえませんか?」
ビスマスの言葉の通りに耳をそばだてると確かに聞こえるのは絶望の最中であろう、逃走者の声。
「……急いで行かねぇと取りこぼすな。行くぞ!!」
3人が駆けつけた先では転倒した女性が何者かに襲われようとしていた。割って入る事で距離を取り、治療が出来る程の距離を一時的に取った猟兵達は女性に事情を聞いていく。
「一体何があったんですか!?」
「め、目が覚めたら私、変なモノを入れられそうになってて、それで抵抗して……逃げ出してきたんです、けど追い掛けてくる数が、おお、くて……」
震えるような声で状況を語りだす女性には、最早まともな体力も残されていないようだった。
幻覚を見ているとも、罠とも思えない。源次が素早く治療を施した後に、気付けとばかりにガルディエが自らの生命力を分け与える。
息切れ寸前だった女性に竜騎士の生命力がオーラとして分け与えられる。荒い息遣いもみるみるうちに整っていくが、急がねばならぬと、彼は女性に必要な分を分けきった後に告げた。
「逃げれる分だけの俺の生命力を分けておく。この先に他の仲間も居る筈だ。急いで本来の地下鉄の線路まで逃げてくれ」
「は、はい……!!」
ガルディエの治療を受けて、走って逃げる女性を護るように、源次がそのまだ顔の見えぬ追手に対し、ビスマスと共に立ち向かおうとした……のだが。
「待って下さい、あれ……いえ『彼ら』は、『ただのオブリビオン』じゃありません!!」
ビスマスが制止すると二人にも驚愕が伝染する。なにせその追手というのは――
学生、保安員、会社員……老若男女問わずの、『行方不明になった人間達』だったからだ。
「ありゃあ、全員……行方不明になった人間じゃねぇか!!!」
「……何者かに、寄生されている……と、いうのか?」
想定外であろう行方不明者の使われ方に身構える猟兵達、そこに――
よぉく、此処を見つけてくれたよ。俺はとっても嬉しいぜェ。
――さぁ、猟兵共。俺の為に『器』共を殺してくれよ。
……そんな、悪辣な笑い声が聞こえた、気がした。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第2章 集団戦
『意思を封じられし者達』
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POW : 人海戦術
【身体能力以上の力を無理矢理】【引き出させることにより】【超人的な力】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
SPD : 人海戦術
【対象に対して人海戦術】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 心無い声
【呻き声やつぶやき】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
イラスト:にこなす
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●意志なき器の行進
『行方不明』だった者達が、猟兵達の下へじわり、じわりと歩を進めていく。
彼らを見れば一様に『何か』が寄生している。
まさか、寄生している『ソレ』こそがオブリビオンだというのか?
まるで、猟兵達に彼らを殺して欲しいのだと、言わんばかりの扱い。
猟兵達は『オブリビオン』のみを排除することは出来るのか――?
【最重要事項】
この戦闘では行方不明者の「気絶」「死亡」などを確認していきます。
無論彼らも『救助対象』です。
うっかり戦場に「気絶」または「死亡」させた状態で放置すると大変なことになるのでお気をつけ下さい。
死之宮・謡
やれやれっと…面倒だねぇ…殺すと煩いから……赤の他人にまで気を掛けなくて良いと思うわけだよ…
まるで殺してくれと言わんがばかりってねぇ…殺してあげたいけど彼奴等の思惑に乗るのも癪だしねぇ…本来ならそれでも気にしないけど…しょうがないなぁ…【闇之秘術・理解不能】おいで、私の『闇』…そうだねぇ…オブリビオンだけ消して来い…出来るだろう?
気絶や死亡が不味いんだろう?跡形もなく消しちゃえば問題ないんじゃないかな…如何だろうねぇ…
天星・零
万が一何かあったり気づけるように【第六感】を働かせ、犠牲者が欠けないよつに【追跡】して漏れがないように
【情報収集】で敵の弱点や解決策になる方法を探ります
情報は可能なら他猟兵に共有
戦闘は大丈夫なら頭の寄生しているオブリビオンだけを近接ならØ、遠距離ならグレイヴ・ロウで攻撃、犠牲者は傷つけないように
他解決策がありそうな場合は、合わせて臨機応変に対処。
犠牲者が絶命寸前、回復必須な場合指定UCで治療して脱出させます
『ふふ‥(汚れ仕事は僕の役目‥)』
死亡して救助不可なら『可能なら』再利用されないようにUC【死した嘆きの魔女】で跡形も残らないように攻撃します
UCの口調は秘密の設定参照
キャラ口調はステシ参照
●失踪列車の『意図』は何か
呻き声のみが地下空間に響き渡る。肉体の状況を見ても寄生されている人間は全て『生存者』ばかり。
「なんというか、助けられそうな相手『ばかり』というのが……嫌らしいですね……」
万が一、と言う覚悟は出来ていた。けれども助けられるならば助けたいのは事実であり、寄生体のみを狙った攻撃で対応しようと続けていた天星・零(多重人格の霊園の管理人・f02413)に、意外な所から手伝いが入る。
「ヤレヤレ、ット……面倒ダネェ…」
それは本来ならば一発どかんとなぎ払いたそうな顔をしている死之宮・謡(狂魔王・f13193)の姿であった。
「殺スト煩イカラ……赤ノ他人ニマデ気ヲ掛ケナクテ良イト、思ウワケダヨ……」
相手の掌の上で踊るのも癪だと、そう言わんばかりに彼女が呼び招いたのは、凝縮された、この空間に満ちる闇よりも暗い、『闇』。
「オイデ、私ノ『闇』……ソウダネェ…『オブリビオン』ダケ消シテ来イ」
――その程度、造作も無いだろう?
と言いたげな眼差しをその凝縮された『闇』に向けると、ソレは寄生オブリビオン『のみ』に取り付き、攫われた人々をオブリビオンの支配から解放していく。謡本人は解放された人間の様態を確認しながら、また寄生されても面倒だと零の召喚した黒猫の下へを預けていく。
「脈拍モ、呼吸モ正常……、タダ相手ノ攫ッテイタ条件ハ『気絶』シテイタ人間ダッタワネ?」
「確かに、この人達は助けられたとは思いますが、これで全員とも思えないのですよね……」
現状、行方不明者が集団で襲い掛かってきてはいるが、零には漠然とそういった予感を感じ取っていた。まるで、本命の時間稼ぎ『も』兼ねているかのような。それは黒猫自体も感じ取っていたらしく……
「『――嫌な予感がする。この者達は早めに外に逃がすべきだにゃ』」
「アッシュ、嫌な予感って一体どういうこと……かな?」
「『これを仕込んだ者の得意とする『権能』もこれと同じ、という直感だ』」
ぐったりとしてうごかなくなった寄生体を一瞥しながらもアッシュと呼ばれた黒猫は告げる。『この事件の黒幕も、生贄の生命などには最初から興味は無い』のだと。
「成ル程ネェ、本当ニ『身体』ニシカ興味ノ無イ相手ト言ウ所カ……」
何処かから感じるニヤつくような笑い声は、まるで此方を品定めしているかのようで。思惑のまま利用されるのは癪だと言わんばかりに、白肌の眉間にに一瞬だけ皺を寄せ、謡は『闇』に寄生体を『消させて』ゆく。
「幸い『闇』での除去は有効に働いているみたいですから……終わり次第僕達にお任せ下さい」
――息を吹き返した集団の逃走を見遣る何者かは、それでも笑いながら、猟兵達を『見ていた』。
成功
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ビードット・ワイワイ
【PPP開発室】
これは破滅にあらず
ただの一時の苦痛なり。破滅の時は未だ来ず
故に楽にするが良い。汝らの破滅はここにはあらず
UCにて過去のUDCアースの大隊を招来
これなるはとある島にて民を救おうとし敗れた者なり
数多の命が失われまたも失われようとしておる
再度救う、時来たれり。民を救いて未来に繋げ
大隊を複数出し人海戦術にて救助、避難を行いけり
銃剣にて仮面のようなものを打ち砕き
倒れしものを別の兵士に運搬させ避難させり
できるだけ被害は抑えようと望みけりども死亡者でても同様に
運び出しけり
何故かような戦術をとりけりか
人質という有利を捨てるは死体が必要でありけりか?
自分でやらぬ理由あり?そこに何かありけりか
フィーナ・ステラガーデン
【PPP開発室にて参加】
何よこの面倒臭い状況!一気にぶっ飛ばす方がほんと楽だわ!
仕方ないわねえ。
(UCにて涼音を呼び出す。
彼女はフィーナに乗り移って見聞きしているので状況は把握済み)
あんまり知らない人を助けるとか興味無いけれど、やってやるわ!
鈴音には寄生オブリビオンを狙って攻撃、立ち回ってもらうわ!
私は後衛で「属性攻撃」で熱線を撃ってフォローするわ!
狙うのは寄生オブリビオン、もしくは持っている武器ね!
解放された人がすぐ動けるようなら
私の後ろにすぐに来るようにお尻を叩いてでも指示するわ!
安全そうなら誘導ね!
気絶とかしているなら守りつつビードットに任せるわよ!
(アレンジ、アドリブ大歓迎)
●彼らは本当に『人質』として見られているのか
「何よこの面倒臭い状況!一気にぶっ飛ばす方がほんと楽だわ!」
もっともな絶叫がフィーナ・ステラガーデン(月をも焦がす・f03500)の口から響き渡る。だが無常にも『助けなければいけない』敵は迫りつつある。
「数の多さでは如何ともし難き差がありけり。故に『手数』を補うことこそ必要と思案しけり」
状況を見て直ぐ様必要であろう『記録』を参照し始めた、ビードット・ワイワイ(根源的破滅招来者・f02622)を見て、彼女自身も腹を決めたのかもう一人、助っ人を呼び出す。
「あんまり知らない人を助けるとか興味無いけれど、やってやるわ……斬り開くわよ!涼音!!」
刹那、鈴の音と共に寄生体のみが斬り落とされ、囚われていた者が意識の無いまま地に倒れ伏す。引き換えにその場に立っていたのは女剣士。
「狙いは寄生体だけ!されてる方はなるべく救出しとくわよ!!」
一方で、黒鉄の機兵は平静と告げる。意志を簒奪され、口元より呻きを漏らすだけの『救うべき』傀儡達に。
「これは破滅にあらず。ただの一時の苦痛なり。破滅の時は未だ来ず――」
「……故に楽にするが良い。汝らの破滅はここにはあらず」
彼が『参照し』顕現させた、旧軍の残滓達は、向き合った。守れなかった未来を、今は護るために。
機兵の呼び招いた旧軍の残滓達が、自分達が繋ぎ得た光を守らんと、人海戦術に的確に抵抗していく中、ビードットは違和感を感じ取る。人質の救出は進んでいるが、どうもあっさり手放しすぎる気がする。
「何故かような戦術をとりけりか……人質という有利を捨てるは死体が必要でありけりか?」
黒鉄の機兵は思案する。通常なら人質はこの様に使い潰す必要性は感じない。何故、こんな愚策を取る必要が?
「いやこれ多分……」
傍らで支援射撃をするフィーナも戦法の違和感を感じ取っていた。ビードットの疑問に彼女が自分の思ったことを答える。
「向こうには最初から『人質』って認識が無いんだと思うわ。まるで何時でも『替え』が効くとでも思ってるみたいな使い方じゃない?」
現に、相手は後先を考えていないかのように行方不明だった人間を吐き出している。これだけの数があれば、人質として少数を割けば、有効に使えるであろうに。だが、向こうは『それ』をしない。
「むしろ『自分』でやらぬ事に理由がありけり、か」
見えぬ黒幕の意図、けれども猟兵達はオブリビオンに巣食われた人々を救わねばならない。どーしてこんな面倒な事を企んでるのかと、フィーナの嘆息が隠された地下道に響いた。
成功
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ビスマス・テルマール
●POW
トリニティ・チルドナメロウを防御力重視で発動
冷やし孫茶バリアをオーラ防御と範囲攻撃と属性攻撃(餅)を含め、自身の周囲に展開
盾受けで受け
バリアに含んだ餅で動きを封じてる内に
早業で一人一人に取り次ぎ
可能な限り一般人に寄生したオブリビオンの除去を試みます
ディメイション・チョップスティックを属性攻撃(凍結)を込め寄生部分を掴み
なめろうフォースセイバーをエイに形状変化させ極細の剣先で鎧無視攻撃とスナイパーで精密に切除
この流れを早業で行います
正気に戻った一般人から
避難を呼び掛け現場から離脱させます
気絶してたら怪力で一般人を安全な所に運搬し戻ってオブリビオン切除行動を再開
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
ガルディエ・ワールレイド
そう簡単に思い通りになるとは思うなよ。
◆行動
人命第一。
寄生したオブリビオンとの関係性は要確認だ(痛覚共有の有無など)
【聖剣リューテール】使用。オブリビオンだけを斬る大剣召喚。
序盤は最小限の攻撃で寄生された箇所付近を狙い、敵だけを斬れるか、斬った時に一般人に重大な影響が無いか確認。
問題なければ《怪力》《なぎ払い》から切り返しての《2回攻撃》
被弾しそうな時は《オーラ防御》
味方や一般人に通ってヤバそうな攻撃は《かばう》
戦闘後、緊急時は戦闘中でも一般人へ《救助活動》
一般人保護を特に重視する猟兵がいればその援護に重点を置く
【人海戦術】対策
代償効果を抑える為《捨て身の一撃》を使ってでも短期決戦で倒す
●集めた者を手放す『見返り』とはなんなのか
「数を多く用意すればどんな兵でも『足止め』になるとは言いますけど……これは、あまりにも数が……!」
ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)も、苦戦している訳ではない。純然と『やりにくい』のだ。
救うべき相手が襲ってくる上に、倒さなければいけないのは寄生体『のみ』という状況。今求められるのは「寄生体」を素早く除去するということ。そうでもしないと……
「……寄生体が『器』の限界を突破させようとしてくるか、確かにそれなら『殺した方』が早い、かも知れねぇが……」
――そう簡単に思い通りになるとは思うなよ。
騎士たる甲冑に身を包んだガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)の武装が『再構築』されていく。代わりにその手に収まるは一振りの『過去』のみを断ち切る聖剣。
彼が聖剣を振るえば『寄生体』のみが散華して、行方不明者達が倒れていく。
「……巻き込む心配も、痛覚が共有されている感じもねぇな」
解放された彼らの様子を見て、関係性を探っていくが、どうも一方的な寄生関係だということだけが分かる。肉体がどうなろうが、寄生体自体には影響は無いらしいし、逆も然りだ。
「逆にいえば、一方的に好きなように扱える、と言うことかも知れません……!護りは此方が引き受けます!!」
「ああ、頼むぜ。……バリアを張りながら除去するってのは骨が折れるだろうからな、除去は俺に任せろ」
ビスマスがバリアに『餅』を混ぜ込むことによって、トリモチの如く集団の動きを封じられた、というのは『寄生体』のみを斬れることが分かった今では大きな利点になった。彼女も護りに集中しながら、除去が終われば竜騎士の支援を受けて救助者を安全地帯へと逃がすという余裕も出来る。
一段落してビスマスとガルディエはまだ黒幕の『意図』が読めないと、頭を捻り合う。
「この辺りの人達の除去は終わりましたが……それにしても、本当にこれだけの人数を手放してまで、相手は何をしようとしているんでしょう?」
「時間の掛かることか、それとも『気絶した』人間に仕込む別の何かか……ろくでもねぇ事には違いねぇだろうな」
――何処かからの笑い声は、良いものを見つけたとばかりに笑う。
まるで、それが手に入りさえすれば、こいつらなんか『どうでもいい』、とばかりに。
成功
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バルディート・ラーガ
フーム。予知の兄サンがちと焦燥した様子だったのは、コレを予見しての事ですかねエ。敵サンも悪趣味なこって。
【四つ影の蛇使い】に「マヒ攻撃」、マヒ毒の牙短剣を仕込み。……ちと痛エですが、死なすよかマシかと。
「クライミング」でトンネル壁の設置物頼りに登攀、高所に陣取って蛇のリーチで一方的に、かする程度に攻撃。致命傷になる前に無力化を狙いつつ、くっついてるヤツにゃ容赦なく噛み付いて引っ剥がせねエか試してみやす。
マヒを付与した後は……他の誰かがフォローして下すってたらいいンですが。そうでなけりゃ、背負えるだけを背負って「ロープワーク」で固定。道行きを戻ってでも安全なトコまで引っ張り上げやしょ。
七篠・コガネ
消えた人達はあんな目に遭わされていたなんて…
なるべく行方不明者の方々を傷付けないよう
UC【クリムゾンティプト】(命中率重視)で寄生しているソレを狙います
痛いかもしれないけど我慢願います!必ず助けますから!
僕自身への攻撃は構いません。手先の鉤爪で【武器受け】つつ
その暇もなければ【激痛耐性】で耐え凌ぎます
それよりも目の前の彼らを助ける事に全力注ぎたいから…!
助かった人や気絶している方は抱きとめて、1箇所に集めて
この場所の出入り口周辺にいてもらいますね
何かあったらすぐに外へ逃げてもらいたいところです
出血の酷い方は…えっと、僕のマフラーお貸しします
ごめんなさい…怪我の手当てってやり方分からなくて…
叢雲・源次
・POW
何者かの声が聞こえた。
何も知らぬ者を、自身の欲望の為だけに使い捨てる事を厭わぬ外道の声が。
「殺してくれ」と言ったな?
ならばその逆のことをすれば貴様の意図を打ち砕く事が出来るというわけだ。俺は彼らを殺さない。指をくわえて貴様の目論見が外れる所を見ているがいい。
【早業】【先制攻撃】で速攻を掛ける。
寄生している『何か』を狙って【電磁抜刀】
気絶、死亡した者は率先して安全圏へ運搬する
出来れば全員生存させたい所だが…
何が何でも生かす。生きてさえいれば、どうとでもなる。
そしてそれこそが外道を打ち砕く事となる。
待っていろ外道、直ぐに貴様の元へ辿り着いてやる。
●黒幕の『目論見』は何なのか
「痛いかもしれないけど我慢願います!必ず助けますから!」
「外道の意図は粉砕させてもらう。……目論見が外れる所を指を咥えて見ていると良い」
叢雲・源次(炎獄機関・f14403)と七篠・コガネ(その醜い醜い姿は、半壊した心臓を掲げた僕だ・f01385)も、他の猟兵達と動揺に寄生体『のみ』を排除することで救助を進めていた。最初は比較的集団が散っていたので与し易かったのだが……。
そんな二人の意図もお構いなしに、寄生オブリビオンが『器』を使い捨てんとする勢いで、襲撃を仕掛けてくる。応戦は出来ているものの、如何せん物量が多すぎる。
続けて寄生体のみを狙おうにも、群衆が押し寄せて来る程に、狙い以外からの妨害が激しくなってきている。
「不味いな、このままを許すと彼らの生存が危ういぞ……」
「いくらなんでもこの人達の限界を『無視』するだなんて……!!」
彼らを抑え込まんとするのは既に人体を超越した力。『肉体』の破損すらも度外視したその制圧に抑え込まれ、かけたのだが……
その瞬間、集団を天井からの『蛇の咬撃』が襲った。見れば天井にバルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)の姿があった。
「フーム。予知の兄サンがちと焦燥した様子だったのは、コレを予見しての事ですかねエ。敵サンも悪趣味なこって」
流石に攻撃の主と気づかれたのか、虚ろな目線は天井の彼の方へと集っていた……のだが。
「さて、ちと痛ェでやすが……死ぬよりはマシな筈でやすよ?」
そう告げた後、器とされた人々の身体自体を蝕む『麻痺毒』が回り始める。人体の限界を超えたくとも、その動きそのものを封じる仕込みに、集団の動きが愚鈍と成り下がっていく。
「動きが止まったなら……戴くぞ」
「ちょっと痛いかもしれませんが、我慢して下さいね!!」
動きを封じれたならばあとは『切除』するのみ。コガネと源次の一撃により、『寄生体』のみが斬り伏せられ、次々に人々は解放されていった。
相対した『行方不明者』達をUDC組織員達に引き渡す為に、トンネルまで移動した3名は全員の保護が完了するまでは彼らの下を離れない事にしていた。……いつまた変な『仕込み』をされても困るからだ。
「しかし身体の動きを『封じる』だけに留めたか。……考えたな」
「動き封じれば後はあっしよりも狙いの精確な方がやってくださるでしょう……って思いやしたから、ねぇ」
実際の所蛇として高所を這うことを利用できたのが大きく、通常の人体の範疇でしかない、『彼ら』の動きを封じるにはこれ程無い得策になっていた。
「麻痺毒の『抜き方』は職員サンに教えておいたでやすから、後は彼ががどうとでもしてくれるンじゃ無いんですかね」
事前に応急処置をするような形でマフラーを巻いた人々を運び切った機人の少年が二人に声を掛ける。
「あ、さっきの人達で僕達の所にいた人は全員みたいですよ!!」
コガネの言葉で、今までの救助者達の『引き渡し』は完了したのだと確信した二人は彼と共に、再び渦中へと舞い戻っていく。
「――待っていろ外道、直ぐに貴様の元へ辿り着いてやる」
源次の怒りの炎を面白がるように、その『声』の主は目論見を潰されたにも関わらず、笑っていた。
――なんで彼奴等ごと、壊さなかったんだろうな。どうせお前らも俺の器になるのに、さァ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
三千院・操
……憐れな。己の意思を失い、過去の傀儡とされるのはあまりにも憐れ。
人の子は自由でなければなりません。神なる世界のためにも。
操であれば生命を奪いかねません。故に、引き続き『私達』が出ましょう。
さぁ、神の神秘を見せてあげましょうか。
『ヘカテイア』で呼び出した聖霊達で攻撃を防御しつつ、六万冊の魔導書である『私達』の叡智を用いて【クロウリーの祭壇】を発動させます。
地脈の流れ・他の猟兵達の行動・敵の攻撃……この場にあるものを全て利用して浄化の儀式場を作り上げましょう。
限定的ではありますが、ここは聖域。これで寄生物達へ対処できるでしょう。
目的は肉体の確保でしょうか?
何れにせよ許されることではありませんね。
八重森・晃
なるほど、でてきちゃったね問題の相手。複数人もコントロールできるってのは想定外だったりしたけど…でもまあ、手が無いわけでもないかな。使用スキル≪属性攻撃≫≪気絶攻撃≫≪範囲攻撃≫風を操って操られた人たちを吹き飛ばすよ、ちょっと荒っぽいし、こけた時にちょっとヤバい倒れ方するかもしれないけど、それでも一応殺さないように気を付けているので死なないといいなあ、お祈りしとこ。そして戦闘の合間を縫って気絶した人や、死体を【ユーベルコード:かつてあった陽だまり】で回収するよ、気絶した人や死体は抵抗しないし、とりあえず敵の手に落ちる心配もないかなと思う。
●『黒幕』は何処にいるのか
「……こんなに同時に『操れる』だなんて想定外だよ」
手が無いわけではないが、八重森・晃(Elementary my dear・f10929)は現在相対している状況に知恵を巡らせる。なるべく殺したくも、血も流したくもない。が、対処せねば此方が危険になる。彼女は風を紡いだ。随分と荒々しい手段となってしまったが、殺さない事に気を留めれば十分な筈だ。だが……
「――不味いね、転倒とか進軍の妨害にはなるけど、思った以上に『身体』の様態を無視して動かしてきている」
その様子を見て、三千院・操(ネクロフォーミュラ・f12510)の身に宿る魔導書、『ラジエル』は囚われた人々が使い捨ての傀儡のようにされている現状に心を痛める。
「確かにこれでは操でも『殺した方が早い』と断じるでしょう……憐れな。己の意思を失い、過去の傀儡とされるのはあまりにも憐れ。」
――そも、操では救助できてもその生命を奪うでしょうが、と出そうな言葉を内心に留めつつ、魔導書は聖霊達に再び護りの命を下す。
(敵陣の最中とはいえ、地脈、地形など、利用できるものは数多。……それまでは聖霊達には持ち堪えて貰わねば)
晃の突風により、バランスを崩させる事は成功しているものの、完全な制圧には至らず、本人も懸念していた通り、恐ろしい所の怪我をしかねない状態であっても向こうは勝手に突き進んでくる。これ以上、囚われた人々へ負担を掛けるわけにも行かない。その時だった。
「待たせた、ようですね。手筈は整いました」
ラジエルがそう告げると、敵陣の真っ只中の地下空間にありながら、神々しいを放つ祭壇が現れた。祭壇の完成と共に、その場に立っていた『意思を封じられし者達』の挙動が、鈍く、愚鈍になっていく。
その様子を見て晃も得心をする。確かにそうすれば必要以上の怪我を負わせることも無い。
「――成る程、そっちに『追い込め』ばいいかな?」
「ええ、私の造り上げた浄化の聖域です。寄生体に対抗できるでしょう」
地下空間に形成された神々しい浄化の空間の中に追い込まれたオブリビオンは、苦痛を訴えるような奇妙な音をあげながら掻き消えていく。
晃の持つ、砂の入ったガラス瓶に一時的に『避難』させることで、彼らの相手取った行方不明者の避難は全て、完了した。
「これで寄生された人は避難あるいは保護が完了した筈……だね」
だが、まだ黒幕の意図は掴みきれぬと、魔導書は自らの知識を状況と照らし合わせていく。
「しかし、殺害を行わせるなど、執着しているのは『肉体』なのでしょうか。……何れにせよ、許されることではありませんね」
寄生体に囚われていた行方不明者全員を救助しきった猟兵達が安堵したと共に、一人の……いや、『大勢』の影は、やってきた。
「あーあ。……結局全員助けたンだな。器の分際で訳が分からねェ」
今まで言葉のみ聞こえていた『気がした』存在の気配が明確になったのは、ちょうどその辺りだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『『殖え続ける者』』
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POW : 「俺は『殖え続ける』」
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【自分の分霊を憑依させた状態】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
SPD : 「身体の具合を見させてくれねェか?」
【掌】から【自分の分霊体】を放ち、【分霊の憑依】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 「この身体は使い物にならねェな」
自身が戦闘で瀕死になると【自分を憑依させた別の生贄】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
イラスト:純志
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「霧島・クロト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
その青年は、目が虚ろな人々を連れてやってきた。邪教徒も最初期の行方不明者も混じっているが、猟兵達は一様に理解する。この人々はもう、『手遅れ』なのだと。
「最初はまー、掃いて捨てる程ある『器』ごとき、殺しちまえば済むだろうになーんで助けるのか、理解に苦しんだが、なァ……」
赤毛の青年がボリボリと頭を掻いた後に、まるで良いものを見つけたとばかりに猟兵達を見遣る。
「――お前らも良さそうな『身体』をしてるじゃねェか」
「ああ、心配するなよ、この世界は俺の『容れ物』ばかりだからさ、たまたま順番が先に回ってきただけだァ。いずれにせよ、いつかは俺の物になるんだ、皆、な」
口振りを聞くに、この青年……いや、この『殖え続ける者』と呼ばれるUDCは、『自分自身』の肉体が存在せず、他人の肉体を『奪い取って』活動するようなのだ。
「さぁ、見せてやるよ。一足先に俺の『容れ物』になった連中の姿をさァ」
その瞬間、虚ろ目だった集団の姿が書き換わっていく。
――全て、同じ、赤髪の青年の姿に。
「――お前達も、俺の『器』に加えてやるよ」
【MSより】
・此処での戦闘は特に強化されてません
・補充されてくる新たな生贄などは精神が既に破壊されているため、救助しても一般的な生活を送るのは非常に難しいです。救助する場合は自己満足の範囲になります
(※殺しても問題ないレベルの手遅れです)
死之宮・謡
ふーん…皆殺しで良いってことだよねぇ?楽でいいねぇ…愉しくていいねぇ…さっきは救出戦なんて面倒なことさせられたからさぁ…その分も愉しませてもらおうか?
武器に「呪詛・生命吸収」自身に「怪力・見切り・オーラ防御」を掛け、「二回攻撃・傷口を抉る・なぎ払い・鎧砕き」で攻撃、意識外からスレイヤーで「暗殺」
分霊も本体も関係なく何もかも消滅させる…
取り合えず殲滅するか…【押し寄せる銀灰の波濤】発動
【絶対境地__心眼】開眼…
【宵闇の盟主】発動…
叢雲・源次
・POW
一目見て分かった。彼らの精神は既に無く、文字通りの傀儡と化している事を。肉体を奪われ、尊厳と共に精神を殺された人々の姿を目に焼き付ける。誰も彼も、日常に生き平穏を謳歌する者であっただろうに。邪神というものはいつもそうだ。己の為に何も知らぬ者を欲望の為に利用する。
地獄が燻る。彼らを、解放せねば…この邪神を殺さねばならない。
(真の姿の片鱗として、自身の周囲に蒼い炎が巻き起こり、右目から余剰エネルギーがゆらゆらと炎のように揺らぎ出る)
……。
(それから先は始終無言。『器』となってしまったものを全て殺せば邪神も殺せると判断。使用出来うる限りの技能を乗せて電磁抜刀にて、『器』を全て『斬る』)
●もう間に合わぬならば
「一目見て分かった。彼らの精神は既に無く、文字通りの傀儡と化している」
叢雲・源次(炎獄機関・f14403)は、青年の群れと化した彼らを見て、そう断じた。その周囲には蒼焔がゆらめき、右目にも溢れたソレが灯りだす。
その姿を見て、死之宮・謡(狂魔王・f13193)は抑えていた自らの理念を、『最短』の解決法を、告げる。
「――ツマリハ、『皆殺シ』ニシタッテ構ワナイ、トイウ訳ネ?」
「言い方は悪いが、そうなるな。……彼らはもう、ただの『器』だ。精神の破壊された、もう嘗てあったひだまりにすら戻れない、そんな存在だ」
もう、彼らは戻れない。彼ら自身の心で笑い、泣き、喜ぶことが出来た、光ある世界には、その心は戻ってこないのだから。
「ナラ、イッソ殺シテヤッタ方ガ『慈悲』トモ思エルワネ?」
永久に苦しむ位なら、さっぱり滅殺してあげた方が、苦しまないだろうと。その選択を直ぐに選べたのは、彼らが冷徹であれたから、なのかもしれない。
電磁を纏いし一太刀がゆっくりと引き抜かれると同時に、『宵闇の盟主』が舞い降りる。
この先に、言葉は不要。ただ、斬り。蹂躙するのみであるのだから。
それでも尚赤髪の青年達はせせら笑う。
「最初からそうすればよかったのに、よォ!!『器』に使えないレベルまで、ぐちゃぐちゃに、破壊すれば!!!」
――俺も宿る器なんてないからなァ!!!
その醜悪な叫びを『囀るな』、とばかりに剣と鎌が喉元に突きつけられる。
「確カニ、皆殺シノ方ガ楽ダシ、暴レサセテ貰エルノハ感謝スルケド……」
沈黙のまま斬り続けていた源次は傍らよりの眼差しのみで、示す。
「オ前ノ笑イ声ハ、オ前ニ乗セラレテルミタイダシ……」
「――何ヨリ『不愉快』ネ?」
その器の首が跳ねられたと同時に、魔法が解けたように転がるのは――青年ではなく、女子高校生の首。
謡はそれに一瞥もしなかったが、非情になることを選んだ剣鬼は、まるで哀悼を示すかのように見つめた後、再び刃を翻し始めた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
フィーナ・ステラガーデン
【PPP開発室にて参加】
寄生虫みたいなやつね!虫らしく地べたでジタバタしてればいいわ!
こいつはもう助けるとかそういう問題じゃないのよね!
じゃあ思い切りやってやるわ!
そうねえ。とりあえず線路にこいつを叩き落とすなり
誘導なりして、後はビードットに任せればいいわね!
私はビードットが攻撃するための準備係として動くわ!
技能の「ダッシュ」で翻弄しつつ
「属性攻撃」で火球を飛ばして牽制するわ!
頃合を見てUCで一気にビードットの攻撃があたる線路まで
「高速詠唱」「全力魔法」で爆風によって弾き飛ばすわよ!
ってビードットーー!
あんた私もいるんだからちょっとは加減しなさいよ!!
(アドリブ、アレンジ大歓迎)
ビードット・ワイワイ
【PPP開発室】
見たり見たり見たり、汝の破滅を見たり
人に付かねば生きられぬ。人がおらねば生きられぬ
数が増そうと本質変わらず。汝の本質寄生虫
思い上がりし寄生虫、なんと矮小な存在かな
何とみじめな存在か。汝の破滅はここにあり
UCにて過去のUDCアースにて数多の鉄を食らいて走る
数多の人を屠り走る、陸の戦艦列車砲及び操りし人員を招来
空を奪われ衰退し、あわれ的と成り果てり。汝ら怨敵ここにはおらず
ここにて再び砲撃せよ。進撃せよ。我らの脚を止めるはおらず
ここが我らの戦場よ
列車砲にて砲撃しながら線路上の存在を轢き殺す
死体があれば復活できども肉塊であれば難しかろう
我を封じようと列車は走る。立ちふさがりし全てを屠り
●刻むは血の轍
「寄生虫みたいな生態系ね!!精神だけっぽいけど地べたに這いずり回ってればいいわ!!」
フィーナ・ステラガーデン(月をも焦がす・f03500)が構えるのは予め集団を誘導した通路。他の猟兵からあえて離した位置に誘導したその意図は――
――『器』達の集団の後方に迫る、列車砲。ビードット・ワイワイ(根源的破滅招来者・f02622)の呼び出した、鉄の路を駆ける『戦車』。
「見たり見たり見たり、汝の破滅を見たり」
人に付かねば生きられぬ。人がおらねば生きられぬ。数が増えようと、その本質は変わらない。まさに、『彼』は寄生虫であると。
「――汝の本質寄生虫。思い上がりし寄生虫、なんと矮小な存在かな。……何とみじめな存在か。汝の破滅はここにあり」
列車砲の砲撃を数で誤魔化しながらも、赤髪の青年達はビードットの乗る列車へ取り付こうとするも、先行して行動していたフィーナに叩き落とされ、顕現する線路へと落ちては肉塊へと変わっていく。
血塗れになりながらも一人の『器』がビードットへ鮮烈な笑みを浮かべる。
「なぁ、それだけ丈夫そうな身体なら、コレぐらい、耐えれる、よなァ!!」
その瞬間、ビードットの機身に宿るのは不正な存在。『彼』自身。だが、その程度で、彼の武器は止まらない。
「……我が身を封じたとて、列車は走る。立ち塞がる全てを、屠る」
機人の脳裏にこびり付くように、『彼』が醜悪に笑う。さも可笑しいとばかりに。
『ああ、お前の身体も中々良いじゃねェか……けど、まァこんなにも器をぐちゃぐちゃにしちゃってよォ!!綺麗に残りもしてねェじゃンか!!』
「――笑いたくば笑うが良い、それは汝に本来の器無き故に、『どうとでも良い』と思えているだけであり。調子に乗らば、即ち其れは汝の破滅への足音に変わりけり」
「って格好良い事言ってる暇があったら少しは加減しなさいよぉ!!!!」
フィーナの抗議の声が混ざりつつも、『器』となってしまった者達が次々と肉塊へと変わっていく。親族へはきっと、表向きは事故として処理されて、彼らは帰っていくのだろう。……からっぽのまま、生きて帰るのとどちらが幸せかは、誰も知らない。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
天星・零
『ふふ‥欲しいならあげてもいいですよ?遊んでくれたらですが‥』
もちろんそんな気は毛頭ない
万が一がないように五感だけではなく【第六感】も働かせて警戒
【情報収集】の技能で戦況を逐一把握し、相手の不利な点や地形を活かして死角から近づいたりして攻撃
近接ならØ、遠距離ならグレイヴ・ロウで攻撃
グレイヴ・ロウは防御にも使用
また必要なら星天の書-零-で味方や自分を【オーラ防御】でさらに防御
指定UCを出現させて、
そのオブリビオン の巨躯を活かして鎌での広範囲の攻撃や鎖での行動制限を行い
一緒に戦ってもらう
『僕のお友達も遊びたそうなのでお付き合いください。楽しい楽しい女王さまのパーティです』
UC口調は秘密の設定
バルディート・ラーガ
UDC……オブリビオンのヤツらにも無論個体差はありやすが。こういう態度がでけエヤツ、概ねヒトを見下して来やがるンですよねエ。
ここは「コミュ力」。もとい、演技力ですかねエ。
激昂して敵サンを詰りつつ、成り変わられた、あるいはそうなる生贄のヒトらを助けに行きやしょう。ヒロイックに、上辺だけ。
攻撃を貰ったり…動きを封じられっちまって悔しげにする、なアんてのもいいかもしれやせんねエ。
……ヒヒ、ヒヒヒ!是非ともこの無力な蛇を哀れみ蔑んで下さいな。【驕れる者の足枷】でテメエらの足元、絡め取って差し上げやすよう。
敵サンが憑依型ってエのも好都合です。みいんな同じ存在だってンなら、当然おんなじ思考回路でしょうぜ。
●優越感は天秤の上
「ふふ……欲しいならあげてもいいですよ?遊んでくれたらですが……」
天星・零(多重人格の霊園の管理人・f02413)は戦地の中であっても魅力的であろう提案を持ちかけていく。無論これは本意ではなく。油断する気も無い。
「ああ、そうだなァ。お前らの身体の方がこの『器』共よりよっぽど使えそうだ……」
相も変わらず、『器』を変えが効くのだと嘯くように挑発的な言動を、赤髪の青年は繰り返している。このままでは、誰か一人は、激昂もしようものであるが――
「――許さねェでやす」
意外にも、それはバルディート・ラーガ(影を這いずる蛇・f06338)だった。刹那、敵陣に怒りのままに飛び込んでいく彼を制止も出来ぬまま、零は自らの態勢を整えていく。
軽薄そうな彼からは考えられぬような、憎悪の声。半ば狂乱にも見えるその激昂には、やはり、違和があった。そう、上辺だけの、ような――
その意図に零も気付いた。平静を装い、『蛇』の一計を援護するかのように立ち回り、悟られぬように援護する。
(たぶんあれは……そういうことでしょうね。此方も上手くやりませんと)
「てめぇがどんだけ叫んでもよォ、『器』どもはもう、戻らねェんだぜェ?」
「そんなの、アンタが決めつけている事、あっしはまだ……足掻かせてもらいやす!」
そうかよ、と酷薄に笑った『彼』らは、バルディードを刻んでいく。まるで、何も解っていないかのような者を『甚振る』かのように。
果てに、地に膝を付いて、『彼』の嘲笑の前に項垂れた……かに見えた『蛇』は、笑った。その瞬間、地が割れ、『腕』が這い出ては『彼』らを拘束する。
「――ヒヒ、ヒヒヒ!是非ともこの無力な蛇を哀れみ蔑んで下さいな!!」
ギリギリと、地割れより現出した影の腕に締め上げられ、『彼』らは一様に苦悶の表情をあげる。
「て、めえ、最初から腹芸してやがった、って言うのか」
「ヒヒヒヒヒ!!!助ける事には『嘘』はないですぜェ!!ただしただし!!!」
――アンタというろくでなしに身体を使われる、という『支配』から助けるって事でやすよォ?
影の腕でまとめて捕縛されていく『彼』ら。優越を得る存在は逆転した。それにゆっくり後ろから、霊園の管理者が歩み寄っていく。
「……僕のお友達も遊びたそうなのでお付き合いください。楽しい楽しい女王さまのパーティです」
その零の言葉と共に現れるのは、巨大な骨山羊の人型。その威風は正しく、この場を支配せんとする女王。彼女の鎌が、くるりくるりと風切り音を立てる。
「『私の刑を執行せねばならぬようだな。安心するが良い、痛みは一瞬だ』」
元来ギロチンの処刑道具は苦痛を減らすための道具とされている。つまり、この一瞬の斬撃は、彼女なりの慈悲。
「『心を喪ってしまったのならば、如何なる善良な者とはいえ、生きることは苦痛であろう。だから――』」
女王は、その虚ろな眼窩にて、真っ直ぐに『彼』を見つめた。
「『――貴様には、一切の慈悲も与えぬ。身体無き者よ、身体を喪う苦痛の果てに絶えるが良い』」
笑い声は少しずつ、止まっていく。だが、それでも尚、赤髪の青年の姿をした『彼』は笑っている。けれど、その顔色には余裕は無かった。
――罪なき人間を『殺させて』楽しんでいる余裕など、だんだん無い程に、器が摩耗してきてきたからだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
七篠・コガネ
…同じですね。僕も元来AIというプログラムだけの存在
けど……貴方のような所業をする気はない
したいトモ思わナい!恥ヲ知レ!
(怒りに任せて【エナイレーション・トリガー】を自動的に発動)
ターゲットヲ“眼前のゲロクソ”ニ設定
敵ノ殲滅ヲ…開始スル…
地下となると暗いので、敵を見失わないよう目の中の【暗視】装置を稼働
全内蔵武器、武装。なるべく速く動くもの=ボスを集中して狙います
犠牲になった人達は助けてあげたいけど…殲滅モードに切り替わっていると
理性も自我モ…無クナッチャうから…ごメん、ナサい…
だからこそ許せない!
こんな血も通わナイ機械の体ナンゾくレてやる!
貴方ニ扱エるとハ思えマセンけどね!
三千院・操
他者の肉体を己のものとする……憐れなものですね。外殻を幾ら取り繕おうと意味はないのに。
生憎ですがこの肉体は『私達』と操のものでね、貴方如きに渡すつもりは毛頭ありません。
故に、疾く滅びなさい。貴方の『器』など、この世界の何処にもありはしないのですから。
用いるものは【聖霊大樹】。
コクマーからティファレトまでの権威によって、粛清の力を持つ雷を行使します。
敵からの攻撃を受けそうであれば呪詛による防壁を展開して凌ぎ、その後『葬送曲』から射出したワイヤーで移動しましょう。
――あぁ、そちらの人の子達は既に手遅れですか。
であれば仕方ありません。貴方達も、偉大なる父の身許へ。
※アドリブ、絡み歓迎
●せめて、今出来る最善を
「他者の肉体を己のものとする……憐れなものですね。外殻を幾ら取り繕おうと意味はないのに」
三千院・操(ネクロフォーミュラ・f12510)の身に宿る『ラジエル』は『彼』を哀れだと断じた。けれど、彼には最初から外殻が無いのだ。……どうしてそう『生まれた』のかはUDCである以上、問い詰めた所で理解しがたいだろうが。
「かといって、この身体を明け渡すつもりは毛頭ありません」
これは、操と、『魔導書』達の物。預かり知らぬ他所者に与えるような物では無い。
「――故に、疾く滅びなさい。貴方の『器』など、この世界の何処にもありはしないのですから」
セフィロトの大樹より、裁きが紡がれる。それは神秘が齎す『粛清の雷』。『器』となりし者を父なる身許へ、宿りしモノを裁きに付す、鮮烈なる光。
粛清の雷が響き渡る中、向き合う姿はもう一つあった。
「……同じですね。僕も元来AIというプログラムだけの存在。けど……貴方のような所業をする気はない」
七篠・コガネ(その醜い醜い姿は、半壊した心臓を掲げた僕だ・f01385)の中で、憎悪が、膨れ上がる。それは、彼が『自動的』に、勢いのまま、その選択を取ってしまうに十分であった。
――同じ所業をしたいトモ思わナい!恥ヲ知レ!
怒りとともに、機械的な照準が『彼』らに、合わせられる。
「――ターゲットヲ“眼前のゲロクソ”ニ設定 敵ノ殲滅ヲ…開始スル…」
殲滅モードは、代償として自我も、理性も、遠のいていく。助けたかった人々も、『死ぬまで』、攻撃し続ける。自らの嫌うことであろうのに、これを『選ばされて』しまったのだ。
――だからこそ許せない!
「こんな血も通わナイ機械の体ナンゾくレてやる!」
「貰ってたまるかよ!!!『俺』さえも封じ込めて潰すしかできねぇ鉄なんかによ!!!」
更なる怒りを買うような拒絶の返答は、弾幕の音の中で、血に塗れて掻き消えていった。粛清の雷と、弾幕が収まった後、周囲に広がっていたのは、明確な『血の海』だった。
「たすけ、られなかった……。ごめん、なさい」
泣きじゃくるように、コガネは言う。また、昔のようになってしまったと。理性と自我を手放しかけてまで、彼らを『殲滅』したのだから。
けれども、いいえ、と使い物にならずに放棄された『器』達を見遣りながら、ラジエルは答えた。
「生きて連れて帰ることは、出来なかったかもしれません。ですが、彼らは『器』という定めから離れ、偉大なる父の身許へと旅立ちました。苦しみから救うことは、出来たのです」
「だから――」
「だか、ら?」
「――今は、怒りを、あの者にまた。ぶつけましょう。人の子らの可能性を冒涜した、あの者に」
それでも助けることが、出来なかったという悲しみは、流れている。
それでも、前を向くように、と『魔導書』は鋼の身体の青年に寄り添うように告げた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ビスマス・テルマール
●POW
トリニティ・チルドナメロウを防御力重視で発動
冷凍クロマグロソードに
属性攻撃(霊)と鎧無視攻撃と
範囲攻撃と衝撃波とスナイパーを込めた不可視の霊撃で、2回攻撃でなぎ払い『植え続ける者』達にダイレクトアタックを試みます
もう手遅れなのは……解ってますが
ダイレクトアタックが無理なら属性攻撃を(聖)に切り替えやむ無く
敵の攻撃に対しては
冷やし孫茶バリアにオーラ防御と属性攻撃(餅)を込め、範囲攻撃で範囲を広げ、激痛耐性と盾受けと、武装での武器受けで対応
もし救助を試みる人が居ればバリアで受け、防御時(技能も同じ)や攻撃時の戦法(技能も属性攻撃(餅)に変える以外は同じ)で援護を
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
ガルディエ・ワールレイド
引き続き【聖剣リューテール】使用(演出的には出しっぱなしの状態)
……この剣を出したままにしているのは俺の弱さだろうか。
せめて家族にわかる状態で引き渡したい……いや、言い訳だな。
ただの自己満足だ。
◆戦闘
《怪力》を活かし、リューテールでの《なぎ払い》から切り返してもう一度なぎ払いに繋ぐ《2回攻撃》を中心に立ち回り。
オブリビオンのみしか斬らない大剣は、敵の攻撃に干渉出来ず守りには不向きだから、《見切り》で間合い調整に気を使い、《念動力》で敵の攻撃を阻害。
それでも避けられそうにない場合は《オーラ防御》を使いつつ《捨て身の一撃》だ。
「それは容れ物なんかじゃねぇ。テメェには余りにも過ぎたる最期の場所だ」
●それでも、助けたかったから
「――ただの自己満足だ。分かっちゃいる」
ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)は、聖剣を元に戻せなかった。
せめて家族にわかる状態で引き渡したい。彼は、非情になりきれなかった。そう、これはただの自己満足。自分の弱さ、故の。
「ははは、今更になって『殺せない』ってのかよ。笑わせんな」
そんな、彼を嘲笑うかのように、赤毛の青年は眼前に立つ。冷酷になりきれないのが、お前の弱さとばかりに。
「――笑わないで下さい、それは。貴方の身体がどこまでも『他人事』だからです」
その言葉と同時に、ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は斬り捨てた。霊体のみを斬り裂くその一撃でもって、器の中の『分霊』が斬り裂かれる。
「……もう、手遅れなのは、私も分かっているんです」
それでも。助けたかった。『器』の人々の生命を取ることは出来なかった。
彼女も、竜騎士と同じだったのだと。それ故に、傷つけぬ為の刃を取ったのだと。
「お前ら、『弱い』なァ!もう間に合わねぇのに、殺してやりも出来ないのかよ」
赤毛の青年にも、もう余裕は無いのだが、格好の餌とばかりに嘲笑する。冷酷になりきれなかった二人の猟兵を逆撫でするかのように、まるで自分の身体かのように。
ぎりりと歯噛みする音が聞こえたかも知れない。でも、この『自己満足』を否定する権利は、お前には、無いのだから。
「それは、お前の物じゃねぇ」
聖剣が、閃く。オブリビオンのみを断ち切る刃は、『器』に傷ひとつ付けずに、『彼』のみを断ち切った。
「……それは容れ物なんかじゃねぇ。テメェには余りにも過ぎたる最期の場所だ」
「……これで、全員の筈、です」
傷一つ無く、『器』の人々が横たえられる。彼らが交戦した人数のみだったが、全員を救おうと願えば、それでこそ相手の逃走を許す可能性すら合っただろう。彼らは、彼らなりに最善を取ったのだ。
「よし、職員に引き渡すか。……本当に、コレで良かったのかは分からねぇが」
精神を喪った彼らが日常に帰っても、あるのは親族達の悲しみだけだろう。生きているだけマシとも言い難い状況での帰還だ。でも、それでも。
「――俺達は、間違ってない、筈だ」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
八重森・晃
さて、怒りは臓腑にしまって、この相手の言動から見直そう、まず違和感はどこにあるか、この相手が全くこちらを警戒していない点だ、それは見つけ出した今でも変わらない、だがそもそも『危険を冒す気がない』のではないだろうか。この青年の身体が本体ではないのならば、こうやって私達と戦いつつ、おそらく一人二人姿を消そうとしている筈だ。ソイツを先回りして攻撃する。もしそうでないのだとすれば、おそらくここに居ないコイツが外にいる、もしそうなら全て茶番劇、と言った所か。全体を見れる場所に移動して、逃げる姿をみたらソイツに攻撃、いない場合は中心的にふるまってる個体をターゲットにサラマンダーを呼ぶ。
●虚ろな幕切れ
「おい、あんだけ合ったはずなのに、もう、こいつの『器』しか、ねぇのか……!?」
『殖え続ける者』は、地下鉄のトンネルへと脱出していた。既にストックはこの『器』ただ1つ。もう、他の器は手元を離れて既に使い物にならない。
ならば、自分一人でも、逃げ出すしか無いのだ。……まだ、外に行けば。
けれど、猟兵は一人、その事に最初から、気付いていた。
「――見つけた」
外からの光りを背負い、底冷えするようなその声は、八重森・晃(逝きし楽園の娘・f10929)の物だった。
「……おいで、サラマンドラ、たっぷりお食べ」
この、人々を食い物にした、身体のないいきものを、思う存分。
「い、いたい、『器』が、最後の『器』が焼けちまう」
突き刺さるトカゲの矢が無情にも、最後の『彼』を貫いていく。
最後の手段だった、つもりだったのに。見透かされていた、だなんて。
「おい、こんなところで、動かなく、なるんじゃね え」
やめろ、こんな所で、俺はおわり た く
「いいや、終わりだよ。たっぷりと後悔を抱えたまま、骸の海に帰るんだね」
そうして、沢山の人々を巻き込んだ精神体の陰謀は、呆気無く、幕を引かれた。
最後に残されたのは――
炭化しかかった、邪教徒の遺体だった。
大成功
🔵🔵🔵
最終結果:成功
完成日:2019年04月01日
宿敵
『『殖え続ける者』』
を撃破!
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