ケルベロス・ウォー⑨〜見えない空
●決戦都市の終焉
「臨臨臨 ダイウルゴスを構えよ ケルベロスが来るぞ」
「ならば、私の方から出向かせてもらうとしよう」
同盟を結んでいる、十二剣神『原罪蛇メデューサ』の予言に、謎のオブリビオン『ドラゴンテイマー』は散歩にでもするかのような感覚で、ケルベロス達が集まっている決戦都市の上空にへと出向いた。
無論、ドラゴンテイマーの出現はケルベロス達の知るところとなり、迎撃態勢が整えられる。
「悪いが抵抗は無意味なのだ。お前達の努力もここで終わりを迎えるのだ」
メデューサから借り受けた『おそれ』の力で、ドラゴンテイマーは瞬時に無数の黒竜ダイウルゴスを決戦都市の上空に展開させる。
「あ、ああっ!!」
迎撃に向かおうとしていたケロベロス達もこれには驚愕する。
黒竜ダイウルゴス、1体だけでも決戦都市を滅ぼしかねない程の強力なデウスエクスである。
そんなダイウルゴスが決戦都市を空を埋め尽くしたのだ。
「私の命令はただ一つである。蹴散らせ」
ドラゴンテイマーがただ一言だけ発すると、黒竜ダイウルゴスによる総攻撃が開始された。
空を飛べるケルベロスもいるにはいるが、彼等だけでは到底太刀打ちできる筈もなく、蹂躙されていく。
こうしてケルベロス達は空を見る事もできないまま、無数の黒竜ダイウルゴスの総攻撃を受け、決戦都市と共に終焉を迎えたのだった。
●グリモアベースにて
「た、大変なことになったよ!」
原罪蛇メデューサとの決戦も始まっている中、金髪のグリモア猟兵のリリスフィアが慌てた様子で、猟兵達にこれから起きる事態を説明する。
「メデューサと同盟を結んでいる謎のオブビリオン『ドラゴンテイマー』が決戦都市に攻撃を仕掛けてくるんだ」
その決戦都市には多くのケルベロス達が集まっているのだが、メデューサの『おそれ』の力を借りたドラゴンテイマーは、無数の黒竜ダイウルゴスを召喚して、決戦都市とケルベロス達を一方的に壊滅させる光景が見えたと、リリスフィアは青ざめた表情で告げる。
「今から向かえば、壊滅する前に駆け付けることが出来るけれど、それでも絶望的な状況である事には変わりはないよ」
何せ相手は決戦都市を覆い尽くす程の戦力を揃えた上で、常に上空で陣を構えているのだ。
生半可な手段では、ドラゴンテイマーと相まみえる事すらも出来ないだろう。
「悔しいだろうけれど今の自分達の戦力で、全てのドラゴン達を相手にすることは出来ないよ」
それ故にドラゴンテイマーだけを狙い撃ちする作戦を考えなければならないのだが、向こうもそれは理解している。
単独で空を飛んで接近しようとしても、圧倒的なドラゴンの軍勢に阻まれてしまうだろう。
「可能性があるとしたら、ダイウルゴスを逆に利用する事かな」
空を覆い尽くすほどの無数のダイウルゴスを足場にドラゴンテイマーに接近する、もしくは何らかの手段でダイウルゴスを操りドラゴンテイマーにぶつける。
いずれにしろ危険は伴うだろうが、戦力差を覆すにはそれしかないだろうと、リリスフィアは断言する。
「厳しい戦いになる事は間違いないけれど、だからこそ力を貸して欲しい!」
心苦しく思いながらもリリスフィアは頭を下げて、決戦都市にへと繋がる転送門を開くのであった。
吾妻 銀
吾妻 銀です。
ケルベロス・ウォーの8本目のシナリオとなります。
戦争シナリオとなりますので、1章構成となります。
『ドラゴンテイマー』とのボス戦となります。
難易度はやや難ですので判定は厳しめとなります。
プレイングボーナスは「空を覆い尽くす無数のダイウルゴスに対処する/飛び交うダイウルゴスを足場にして戦う」となります。
参加受付はOP公開後からとなります。
断章はありません。
締め切りは参加状況を見て、タグに記載します。
それでは皆様の参加をお待ちしております。
第1章 ボス戦
『ドラゴンテイマー』
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POW : クリムゾンキャリバー
【赤き剣の右腕】が命中した対象に対し、高威力高命中の【黒竜ダイウルゴスの群れ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : ギガンティックダイウルゴス
レベル×1体の、【大型ダイウルゴス】に1と刻印された戦闘用【ゲームキャラクター】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : |文明侵略《フロンティア・ライン》
自身からレベルm半径内の無機物を【黒竜ダイウルゴスの群れ】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:ハルヨリ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
紅葉・紅葉
アドリブ連携歓迎
これが噂のドラゴンテイマー!
と、噂のダイウルゴスですか!
何という人海戦術、いえ竜海戦術ですかね?
何にせよ、決戦都市を滅ぼす所業は許せませんね野郎ぶっ●してやる!
エクトプラズム的浮遊はともかく航空戦闘能力はイマイチな私ですが、ええ。
足場にちょうどいいドラゴンズが!
利用させていただきましょう、手ごろなビルから飛び移り、背や翼を疾走して進みましょうとも!
目標ドラゴンテイマー!
必殺のぉ! 連鎖式突進爆発! 我が装甲、着弾!
あ、ダイウルゴスのおかわりですか? ご自由に!
こちらも相応の援軍を用意しますので!
何か知りませんがパンジャンドラムがやってきますので!
足場が増えましたよやりましたね!
一刻・悪魅
※アドリブ・共闘OK
休眠から目覚めてみれば、闇落ちから戻ってるわ|世界《サイキックハーツ》は激変してるわ、おまけに猟兵として別世界で戦ってる。
脳を馴染ませるのが大変です。(猟兵デビュー戦です)
敵は物量作戦を取るようなので、その未来、希望、全て奪いましょう。
【死冥死終】使用。
|先手を打って《先制攻撃》一瞬だけ殺戮衝動を解放。
戦場の敵全員の未来に繋がる希望を奪って不幸を与え、空を埋め尽くす敵の多さから天文学的な量の「奪った総量に応じた幸運」を獲得。
超豪運の自分に、何もかもがままならない不運な敵という状況を作る。
「これにて一巻の終わり、ですよ。あなた達がね」
その上でドラゴンテイマーと視線が合った一瞬に|スレイヤーカードから長ドスを取り出し、一度潜めた殺気を一気に解放しつつ虚空を居合で一閃。居合の業と膨大な殺気により、それを目にした敵に「斬られた」と深く信じ込ませる事で、その肉体に実際に傷を形作り切断する《武装召喚・居合・早業・殺気・精神攻撃・切断》。
まあ結局の所、私の殺ることは変わりませんね。
ファルコ・アロー
ふんっ、こんなデカブツ共をよくもまぁ呼びに呼んだもんですねぇ!
都市がいくつあっても足りやしねーですよ。
早いとこドラゴンテイマーとか言うオッサンを見つけてぶん殴ってやらなきゃいけねーですね。
でもそれにはこのデカいトカゲ共が邪魔です……だったら、チェンジ・アクィラ!
まずは飛んで連中の頭上に出て、何匹かに雷霆の矢を射掛けるです。
巨大なドラゴン相手でも移動は止められるはず。
行動を阻害しながらそいつらの背中をジャンプして渡って親玉を探すですよ!
ドラゴンテイマーだってこの矢の影響から逃れる事は出来ないはずです。
見つけたら撃ちまくって、死ぬほど痺れさせてやるですからね!
エミリィ・ジゼル
戦いは数であるということは、幾多の戦争が証明しています
実際、我々ケルベロスもそうやって過去に何度もデウスエクスを打破してきました
数百、あるいは数千という数でもって
ですからドラゴンテイマーの戦術は間違っていません。数は正義です
誤算があったとすれば、こちらに数を利用できる術があったことです
UC発動!すべてがサメになる!
戦場中にサメ化浸食因子を放出し、ダイウルゴスたちをサメに変えていきましょう
サメに変えたダイウルゴスたちはそのままドラゴンテイマーに向けて突撃させます
どれだけダイウルゴスを呼び出したとて、それらを片っ端からサメにしていけば相手が数的不利を失うのは自明の理
飼い犬に噛まれる気分を味わいな!
決戦都市から見える空は、光差す事無く漆黒に染まっていた。
謎のオブリビオン『ドラゴンテイマー』によって召喚された無数の黒竜ダイウルゴスが、決戦都市の上空を埋め尽くしているのである。
「これが噂のドラゴンテイマー!と、噂のダイウルゴスですか!何という人海戦術、いえ竜海戦術ですかね?」
数えきれないほどの黒竜の包囲網に、ミミックの猟兵である紅葉・紅葉(歩く宅配便・f40976)の空いた口がふさがらない。
「休眠から目覚めてみれば…闇落ちから戻ってるわ|世界《サイキックハーツ》は激変してるわ、おまけに|こんな所《別世界》で戦う羽目になるとはね」
サイキックハーツ世界で闇落ちしてからは、六六六人衆として活動し、そのまま休止していた一刻・悪魅(人造殺戮者・f45307)は、今置かれている状況に脳を馴染ませられないでいた。
「もしかして猟兵デビュー戦ですか?」
レプリカントの少女ファルコ・アロー(ベィビィバード・f42991)が、明らかに不慣れな様子の悪魅に同情の視線を送る。
初仕事にしては厳しい相手である事は間違いないが、今は一人でも多くの猟兵達が必要なのもまた事実である。
「戦いは数であるということは、幾多の戦争が証明しています。実際、我々ケルベロスもそうやって過去に何度もデウスエクスを打破してきました。数百、あるいは数千という数でもって」
かつてケルベロスブレイドで繰り返されてきた戦いの記憶を蘇らせながら、エミリィ・ジゼル(かじできないさん・f01678)は、黒竜の大軍の奥で指揮しているであろう、ドラゴンテイマーの姿を探す。
生憎、見えるのは漆黒の空だけでそれらしき姿は確認できない。
「何にせよ、決戦都市を滅ぼす所業は許せませんね!野郎ぶっ●してやる!」
エクトプラズム的な暴言を吐いてから、紅葉はイマイチな航空戦闘能力を補うべく、手ごろなビルに入り込み、足場にするのに丁度良さそうなドラゴン達がやってくるのを待ち構える。
「ええ、その未来、希望、全て奪いましょう」
相手が相手だけに遠慮はいらないと、悪魅は殺戮衝動を解放する。
「一体どれだけの不幸が集まるのでしょうね」
死冥死終、戦場の敵全員の未来に繋がる希望を奪い、不幸を与え、奪った総量に応じた幸運を自身が得る、初陣とは思えない程の強力無比なUCである。
「これにて一巻の終わり、ですよ。あなた達がね」
空を埋め尽くすほどの黒竜から、天文学的な量の幸運が集まっていくことを感じ、悪魅は希望を見出す。
「グガアアアアアア!」
だがダイウルゴス達の猛攻は、悪魅の殺戮衝動すらもかき消す程の激しいものだった。
「わわ!!」
何のことはない、殺戮衝動を発する悪魅はダイウルゴス達にとって格好の標的となったのである。
物量で攻めるダイウルゴス達の攻撃は悪魅の居た地点を中心に徹底的に破壊し尽くし、決戦都市の一角に巨大な大穴が出来上がる。
「……やってくれますね」
それでも悪魅が命からがら逃れ、近くのビルに身を隠すことが出来たのも、得られた幸運のおかげであると言えるだろう。
「ふんっ、こんなデカブツ共をよくもまぁ呼びに呼んだもんですねぇ!都市がいくつあっても足りやしねーですよ。早いとこドラゴンテイマーとか言うオッサンを見つけてぶん殴ってやらなきゃいけねーですね」
悪魅の無事を確認しつつも、こんな調子で攻められては決戦都市の方が先に崩壊してしまうと、ファルコはドラゴンテイマーの早期撃破を改めて決意する。
「ええ、ですからドラゴンテイマーの戦術は間違っていません。数は正義です。誤算があったとすれば、こちらに数を利用できる術があったことです」
ケルベロスの頃だったら、ダイウルゴス達と同等以上の数のケルベロス達でなければ戦いにすらならなかっただろう。
しかし猟兵として数多くの激戦を潜り抜けてきた、エミリィとってこの状況を覆すなど造作もない事であった。
「たまにはサメになってエラ呼吸もいいものですよ」
UCを発動したエミリィから、サメ化浸食因子を放出され、ダイウルゴスたちをサメにへと変えていく。
しかもサメに変えたダイウルゴス達を意のままに操ることが出来るのである。
「これは丁度いい足場になりますね」
紅葉は便乗する形でビルの上からサメ化したダイウルゴスの背に飛び乗る。
「ついでに道案内も頼みますよ」
彼等なら召喚主がどこにいるのかもわかるだろうと、紅葉はそのままダイウルゴスと共に上空を駆け上る。
「あいつ等に乗っていけばいいのですね」
幸運にも通りかかったサメに同乗することが出来た悪魅も後に続く。
「グオアアアアアアア!!」
だが全てのダイウルゴスがサメ化した訳ではない。
サメ化浸食因子の影響を受けていない、ダイウルゴスが猟兵達と決戦都市を狙って一斉攻撃を再開する。
「それにしてもこのデカいトカゲ共が邪魔です……だったら、チェンジ・アクィラ!」
全身に静電気を帯びたファルコが飛翔し、襲い掛かるダイウルゴスの頭上から雷霆の矢を何匹かに向けて射掛ける。
「ギャアアアア!!」
巨体といえども雷霆の矢を何本も向けては、その動きを鈍らさざるを得ない。
そんなドラゴン達を足場に、ファルコも紅葉と悪魅の後を追いかける。
途中で襲って来るダイウルゴスに対しても同様に雷霆の矢で動きを封じた所で、足場にすることでドラゴンテイマーのいる遥か上空を目指す。
「このまま突撃です!」
エミリィもサメ化したダイウルゴスの背に乗る、上空目指して一直線に突撃する。
その間にもサメ化浸食因子を拡散するのも忘れない。
「まさかここまで突破して来ようとはな」
決戦都市の上空で指揮を執っていたドラゴンテイマーは、猟兵達の接近を察知し、赤き剣の右腕を手にする。
「シャアアアアアッ!!」
一足先にドラゴンテイマーに牙を向いたのはサメ化したダイウルゴスである。
「哀れな姿になったものだな」
ドラゴンテイマーは何の躊躇もなく、赤き剣を振るいサメ化したダイウルゴスを両断する。
そして転生したかのように新たなダイウルゴスが姿を現したのである。
「あ、ダイウルゴスのおかわりですか? ご自由に!」
ようやくドラゴンテイマーの姿が見える位置にまで到達した紅葉は、UCで新たな援軍を用意する。
『ハッハッハッ!』『ハッハッハッ!』『『『ハッハッハッ!』』』
紅葉がサメ化したダイウルゴス共に移動してきた地点から、どういう理屈か自走するパンジャンドラムが出現したのである。
「足場が増えましたよやりましたね!」
新たな足場も構築され、猟兵達がドラゴンテイマーの元にへと集まる。
「まあ結局の所、私の殺ることは変わりませんね」
悪魅はドラゴンテイマーと視線が合った一瞬に、スレイヤーカードから長ドスを取り出し、一度はドラゴン達に消された殺戮衝動を再び解放しつつ虚空を居合で一閃する。
「ぐっ!」
毅然としていたドラゴンテイマーが初めて揺らいだ瞬間である。
悪魅の早業を目にしたドラゴンテイマーが本当に斬られたかのような感覚に襲われたのである。
「もう一撃ですよ!」
そして新たな足場が出来た事で、さらに一歩踏み込んで、今度は正真正銘、ドラゴンテイマーを切り裂いたのである。
「こうなればこっちのものです。死ぬほど痺れさせてやるですからね!」
傷は浅いもののドラゴンテイマーが怯んだ所に、辿り着いたファルコが雷霆の矢の雨を放つ。
「ぐおおおお!」
ドラゴンテイマーといえど、雷霆の矢による影響は免れない。
咄嗟に手近にいたダイウルゴスを盾にして、矢の雨を凌ぐも、今度はそのダイウルゴスがドラゴンテイマーに牙を向けたのである。
「飼い犬に噛まれる気分を味わいな!」
エミリィから放たれたサメ化浸食因子の影響が、ドラゴンテイマーを守っていたダイウルゴスにまで及んでいたのである。
「流石はといったところか…だがそこまでだ」
猟兵達の猛攻に追い込まれながらもドラゴンテイマーは狼狽える様子はない。
あくまでも一時的な足場を借りて戦っているに過ぎず、その足場も失われれば、猟兵達は戦い続けることが出来ない。
そうなればどのような結果になるのか。火を見るより明らかである。
「その前に倒せばいいだけなのですけれどね」
それでも悪魅の言葉が猟兵達の全員の想いを代弁する。
漆黒に包まれた空で、ようやく見つけた一筋の|光明《標的》。
どのような厳しい状況だろうと、猟兵達が逃す筈など無いのだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
燮樹・メルト
(キャバリア搭乗)
あれがドラゴンわからせおじさんか、よし!
数が多いなら、広範囲のUCだね。
UCパニシング・オルガノン!
ダイウルゴスを神聖送還で放逐するよ!
一直線にドラゴンテイマーへ道を作っていって、一発強いのを決めにいくよ!
いこう、ミコちゃん!
初撃の剣が危険なら、自動防御のデモノイドで逸らして、懐に潜り込んで、直撃のパニシングオルガノンと神聖攻撃の一撃を与えていこう!
メルとミコちゃんのパワー、見せてあげようね!
皇・絶華
神機の主発動中
おお…ドラゴンおじさんがまた現れたのだな!
ダイウルゴスは既に採集しているが…あのおじさんの翼は…栄養価が高いのでは?
「ぴぇ」(震えるさっちゃん
【戦闘知識】
周辺状況とダイウルゴスの動きを解析
【空中機動・見切り・第六感・念動力・切断】
UC発動
超絶速度で飛び回り念動光弾でダイウルゴスの動きを止めて足場として飛テイマーに襲いかかる
さっちゃん(サートゥルヌス
「俺もいるぞこらっ!」
ダイウルゴスを足場に
絶華と連携して鎌剣を使い次元切断による絶対切断攻撃を仕掛ける
ぜっちゃん(絶華
TCを使い連続斬撃を叩き込み切り裂き
その翼も切り裂いて強奪!
お前のこの翼…栄養価が高そうだな?(きらきら
「わ…ァ…!」
猟兵達の奮闘により、かなりのダイウルゴスが掃討されるも、未だにその勢いは衰える様子はなく、決戦都市の空は漆黒に覆われていた。
「随分と手こずらせてくれるな」
それでも地上からでも上空のドラゴンテイマーの姿は視認できるまでに防衛網は薄くなっている。
燮樹・メルト(❤️🩹やわらぎ🧬ちゃんねる💉・f44097)は、女神型のキャバリア『MICO・ミコ・オルガノン』の搭乗席の中から、ドラゴンテイマーの姿を確認する。
圧倒的な物量で攻めるドラゴンテイマーも、猟兵達との激戦が続き無傷ではないようだ。
「あれがドラゴンわからせおじさんか、よし!」
今こそ決着をつける時だと意気込んだ、メルトは空間認識領域を拡大させ、ミコと共に漆黒の空を駆ける。
「数が多いなら広範囲のUCだね!」
直線上に居たダイウルゴスの群れを、ミコから放たれる神聖な光で、まとめて送還していく。
神聖送還、その名の通り敵対する者達を強制送還するUCである。
「おお…ドラゴンおじさんがまた現れたのだな!」
そしてもう一人、皇・絶華(影月・f40792)が戦場に転送されるや否や、見覚えのあるドラゴンテイマーの姿を確認すると、神機シリーズの一機であり、自我を持ち黒髪少女に変身できる|連環神機『サートゥルヌス』《さっちゃん》を従え、メルトの後に続く。
「ダイウルゴスは既に採集しているが…あのおじさんの翼は…栄養価が高いのでは?」
狂気の産物を作り出し続けた絶華にしてみれば、ドラゴンテイマーは格好の獲物なのだ。
「ぴぇ」
心なしかさっちゃんも戦慄しているようであった。
「グギャアアアアア!!」
上空ではメルトが道を切り開いている。
送還を拒否したダイウルゴスも居るにはいたが、その反動で容赦のないダメージを与えられ、耐え切れずに墜落していく光景は、漆黒の空が落ちて来るようであった。
「俺もいるぞこらっ!」
そして周辺状況とダイウルゴスの動きを解析し、絶華は超絶速度で飛び回り念動光弾で墜落するダイウルゴスの動きを止めて足場として有効活用し、防衛網を突破していく。
それから間もなくして、メルトと絶華はドラゴンテイマーの元にへとたどり着くのだった。
「懲りない奴等よ!」
「それはこちらの台詞だ」
「うん、わからせにきたよ!」
ドラゴンテイマーに辿り着くや否やメルトと絶華は、自分達の|相方《パートナー》と共に連携攻撃を仕掛ける。
「ぐ…おのれ!」
猟兵達の一糸乱れぬ連携攻撃を前に、ドラゴンテイマーに余裕の表情は消えていた。
それも連携攻撃を凌いだドラゴンテイマーは|赤き剣の右腕《クリムゾンキャリバー》を掲げて、新たに黒竜ダイウルゴスの群れを召喚する。
あくまでも物量差で圧倒する姿勢は変えないようである。
「まとめて叩き潰してくれる!」
「あぶない、ミコちゃん!」
赤き剣の右腕から繰り出される初撃は危険だと判断したメルトは咄嗟にデモノイド寄生体を放出して、剣先を逸らす。
辛くもドラゴンテイマーの反撃を回避したメルトであったが、すぐにダイウルゴスの群れに襲われ、一旦ミコを飛翔させて距離を取るしかなかった。
「いこう、ミコちゃん!」
むしろ好都合だとばかりに必殺の一撃を繰り出すべく、メルトはミコと共に高速機動で漆黒の空を再び駆ける。
だがダイウルゴスもただ群れる訳ではなく、何と合体して更に強力な個体となろうとしていた。
「俺達もいるぞこらっ!」
だがそうはさせじと、絶華は鎌剣を手にしたさっちゃんと連携して合体されるまえに、ダイウルゴスの群れを切断するのであった。
それだけに留まらず、絶華とぜっちゃんは、尚もダイウルゴスを召喚しようとしていた、ドラゴンテイマーの両翼を切り刻み、強奪する事に成功する。
「お前のこの翼…栄養価が高そうだな?」
「ぐおおおおおおおおっ!」
両翼を切り裂かれ絶叫を上げるドラゴンテイマー。
飛翔能力こそ失われてはいないものも、大ダメージである事には変わりはない。
そこへとどめの一撃が襲い掛かる。
「メルとミコちゃんのパワー、見せてあげようね!」
ドラゴンテイマーの懐に潜り込んだ、メルトとミコがパニシングオルガノンによる神聖なる一撃をお見舞いしたのである。
断末魔の悲鳴をあげる事すらも出来ずに、ドラゴンテイマーはそのまま骸の海にへと強制送還されるのだった。
「わ…ァ…!」
「やったか!」
戦利品を手にお決まりの台詞を言う絶華だったが、それでも送還されたドラゴンテイマーが再び現れる様子はない。
いずれは他の戦場で再び相まみえる事もあるかもしれないが、今は大した問題ではないだろう。
生き残っていたダイウルゴスも例外なく、ドラゴンテイマーと共に送還されるか、猟兵達に掃討されるかの最期を迎えた。
漆黒の空に包まれていた決戦都市に、ようやく温かい光が差し込んだのである。
大成功
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