ケルベロス・ウォー④〜冒せよ阿頼耶識
●大いなるものへ捧ぐ
|全世界決戦体制《ケルベロス・ウォー》の発動と共に、世界の人々が立ち上がった。|永遠回廊《グラビティ・ゲート》に立ち向かうべく人々は|決戦配備《ポジション》の建造に奔る! 嗚呼、されど、デウスエクスの軍勢が――神の如き彼等が――ゆるやかな餓死を甘受するなど、在り得ない。おお、視よ。後光を背負った失伝者たちの姿を! 彼等彼女等は今まさに、最悪の状況に直面していた。
それは――植物であった。植物ではあるのだが、しかし、ヤケに獣のような形をしている。獣のような形だと描写をしたのだが、しかし、視よ、果たしてそれは獣ですらない! 子供だ。何かしらの、子供なのだ。神族の寵愛を受けた子供どもが――後光を背負った、阿頼耶識へと至った、人類に対して『負の感情』を散らかしていく!
くる う くるうるく!
くるうるく ゆぐどらす なうぐりふ!
ろう ろう くるうるく!
悲鳴が聞こえる。絶叫が連鎖する。厳しい精神修行の末に覚醒した『光輪拳士』達ですら抗えない、病的かつ冒涜的な禍々しい混沌とした――狂気。……畜生。あれは、なんだ? 僕達に対して効果的が過ぎるのではないか? しゅるしゅると、ぐねぐねと、伸縮自在の蔓が一帯を『異界化』させていく。最早、一刻の猶予もない。光輪拳士達と共にアレを――クルウルクの落とし子を――掃討せよ!
●グリモアベース
「貴様等、戦争の時間だ」
グリモア猟兵、ロバート・ブレイズの愉快そうな声が届くか。
「貴様等にはまず『光輪拳士』どもの助けに入ってもらう。彼等は厳しい精神修行の末、力を手に入れた者どもだ。原初の光、阿頼耶識はデウスエクスを倒すのに十分、役立ってくれるに違いない。だが……彼等は『ケルベロス』ではない。猟兵ではない。その為……攻めてくるデウスエクスの軍勢を、彼等だけでは止められない」
「重ねて、デウスエクスどもは『負の感情』を増幅させる『経文』を唱えながらやってくる。より、正確に宣うならば、これは祈りで在ろうか。ともかく、厳しい精神修行を耐え抜いて来た彼等が『耐えられない』ほどの代物だ。如何に猟兵と謂えども、ケルベロスと謂えども、油断は禁物と知ると良い」
「では、貴様等、愉しみ給え。クカカッ!」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
クルウルク。
プレイングボーナス……光輪拳士と協力して戦う/襲い掛かる負の感情に耐え、乗り越える。
第1章 集団戦
『クルウルクの落とし子』
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POW : くる う くるうるく!
対象の【全身】に【うごめく植物】を生やし、戦闘能力を増加する。また、効果発動中は対象の[全身]を自在に操作できる。
SPD : くるうるく ゆぐどらす なうぐりふ!
【自身の蔓】を地形に突き刺し、戦場内の地形を滑る【粘液を分泌しながら繁茂する植物】で覆う。滑りやすさは発動時に調節できる。
WIZ : ろう ろう くるうるく!
レベル×10m内のどこかに【おぞましき攻性植物の幻影】を召喚する。[おぞましき攻性植物の幻影]を見た敵は全て、【狂気】によるダメージを受ける。
イラスト:猫背
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
クルウルクの落とし子――攻性植物の群れが光輪拳士達を蹂躙せんと――発狂させんと、押し寄せる。大渦巻きを彷彿とさせる緑は最早、負の感情すべての具現とも表現でき、嗚呼、この文句こそが何者かへの祈りだと本能的に『理解』をさせられるような……。
くる う くるうるく!
くるうるく ゆぐどらす なうぐりふ!
ろう ろう くるうるく!
ケルベロスよ、猟兵よ、今こそ君達の精神を試す時だ!
紫・藍
あやー、何やらすっかり呑まれているようでっしてー。
でしたら、ええ。
大声一発、鼓舞一発。
藍ちゃんくんでっすよおおおおおおおおおおおお!
滑りやすさ操作、なんのその。
滑りまくるようならアイスダンスなノリでスケートしちゃいつつ鼓舞する藍ちゃんくんなのでっす!
皆々様、よくよく考えてくださいなのでっす!
負の感情全ての具現……それ、しょぼいのでは?
いえ、だって、雑に正負で分けるとして、負の感情全て=半分でしかないのでっすよ?
正負で語れぬ感情も沢山あるので、実質半分未満、多くて三分の一程度ではー?
藍ちゃんくんは歌うのでっす。
正も負も、それ以外も。
藍ちゃんくんの全てを歌に乗せて歌うのでっす!
歌は全てなのでっす。あらゆる感情を具現化できるのでっす!
皆々様もどうか、皆々様の全てで歌ってくださいなのでっす!
皆々様の丸ごと全部は、半分未満よりもおっきな祈りなのでっす!
猟兵でなくケルベロスでもない皆様とだからこそ!
歌える歌もあるのでっす!
それでは皆様、改めて、ご一緒に!
藍ちゃんくんでっすよー!!!!!
無数の植物が――未曾有の緑色が――祭壇の如くに、舞台の如くに、精神を支配していく。後光を嘲笑するかの如くに、頑強さを踏み躙るかの如くに、クルウルクの落とし子が雪崩れ込んだ。この圧倒的な恐怖に――宇宙的な恐怖に――光輪拳士たちは目を回す以外にない。これが世界の終焉なのか。或いは、黙示録の喇叭の沙汰なのか。今にも屈して終いそうな彼等、彼女等――その脳髄に、その耳朶に、叩きつけられたのは|偶像《アイドル》による鼓舞であった。あやー、何やらすっかり呑まれているようでっしてー。でしたら、ええ。ここは藍ちゃんくんにお任せあれでっすよー。晴れ舞台ではないが、緑色の舞台ではあるが、ああ、オマエは何処までも、彼方までも、目立つ事に適していた。
藍ちゃんくんでっすよおおおおおおおおおおお!!!
咆哮! 神に対する祈りを、クルウルクに対する祈りを、精神を狂わせる唯の『音』を別の『音』で掻き消した。掻き消すと同時に身体を投じて、視よ、この美的なまでのセンスとやらを! ひどく滑り易いステージだろうと、アイススケートの応用で縦横無尽となれば宜しい。ふっふー。藍ちゃんくんのバランスを崩すことは不可能なのでっす! それに、皆々様、よくよく考えてくださいなのでっす! 連中は――デウスエクスは――クルウルクの落とし子は『人類』の精神とやらを完全には把握できていない。負の感情全ての具現……それ、しょぼいのでは? 光輪拳士のみなさんは豆鉄砲でも喰らったかのような面構え。な……何を言ってるんだ。君は、あの化け物どもを、ただの植物だとでも……? いえ、だって正負で分けるとして、負の感情全て=半分しかないのでっすよ? 困惑はざわめきへと変化する。成程、そう考えてしまえば……あの化け物どもは、唯の神モドキでしかない。正負で語れぬ感情もたくさんあるので、実質半分未満、多くて三分の一程度ではー? そうだ。どうして、俺達があんな奴等を恐れなきゃならない。俺達は、様々な精神修行を成してきた、その誇りと『覚悟』を抱いている、戦士……! 咆哮! 咆哮! 咆哮! おびえていた人類は最早なく、この場には|光輪拳士《かれら》が存在している。
歌うのでっす! 藍ちゃんくんは歌うのでっす。正も負も、それ以外も、何もかもを歌に乗せて歌うのでっす! 流れてきたのは喜怒哀楽、いいや、喜怒哀楽だけでは描けない、人類にのみ赦された――情念の螺旋。歌は全てなのでっす。あらゆる感情を、あらゆる事柄を、具現化できるのでっす! 想像こそが力なのだ。想像こそが創造への近道なのだ。狂気は完膚なきまでに叩きのめされ、クルウルクの落とし子は停滞する。皆々様もどうか、皆々様の全てで歌ってくださいなのでっす! おお、戦歌。笑うのは今、この刹那。
皆々様の丸ごと全部は、半分未満よりもおっきな祈りで、強さの証明なのでっす! 猟兵ではなくケルベロスでもない皆様とだからこそ! 歌える歌もあるのでっす! おそれるな、力を恐れてはならない。ここに集った仲間にこそ――阿頼耶識は宿っている!
それでは皆様、改めて、ご一緒に!
「「「藍ちゃんくんでっすよー!!!!!」」」
大成功
🔵🔵🔵
六條・司
俺が負の感情に耐えられるかは分からないがとりあえずやってみよう。
慣れては行けないがUDC邪神を宿した身として似た感覚は何度か味わってる。
司がギブアップする前に邪神の方が興味を持つのが早い。
UC【視線・手招き・×××】発動
闇に隠れて司は幻影を見ない、祈りを聞かない。
本当はすぐに抑えなきゃ行けないけど、クルウルクの落とし子に邪神の注意が向いてる間はワザと無視していいだろう。
名前は知らない。知ってはいけない。与えてもいけないし、封じ込めるべきものなのだ。視線が注がれている。視線が刺さっている。種にも芽にも花にも実にも、情けも容赦もなく、棘々としている。
クルウルク――その正体については不明だが――いや、そもそも存在しているのかすらも不明だが――少なくとも、落とし子が喚いているのだから認知する他ない。緑色に染まった異界の中心にてオマエ、首輪をするのは如何なものか。兎も角、響いている。何が響いているのかと、及んでいるのかと問われれば、粘つくかのような狂気だ。俺が負の感情に……この、やかましさに、耐えられるのかはわからないが……。やるしかない。飛んで火にいる夏の虫とならないよう、必死に、抵抗をするしかない。ああ、もちろん、慣れてはいけない、その事くらいは理解している。理解はしているが……俺は、これに似たような『もの』を何度も何度も味わっている。頭が痛い。頭が痛くて、吐き気もするが、その程度だ。この具合の悪さこそが自分の正気の証明をしてくれている。そして――体内。己と融合した|邪神《なにもの》かが『関心』を覗かせた。これだ。これが、俺が『連中』に叩きつける『答え』だ。俺はこれ以上見ないし、聞かないし、知ろうともしない……! 宣言と共に出現したのは『闇』である。闇より出現したのは『腕』である。棘だ。腕は『棘』に塗れている。クルウルクの落とし子どもが後退った。あれは『神』との同類だと直感したのだ。
直感したところで――遁走を試みたところで――手遅れだ。飛んで火にいる夏の虫は落とし子の方であり、嗚呼、腕は既に『ひとつ』を掴み、握り潰した。宴である。魔の宴である。完全ではないと謂うのにこの埒外性――やはり神は神なのだ。……本当は、すぐに抑えなきゃいけないけど、あれらに注意が向いてる間はワザと無視していいだろう。食べ放題か、或いはいちご狩りだ。クルウルクの落とし子に練乳を添えて、喰らうかのように。
成功
🔵🔵🔴
メアリー・プロメテウス
POW
UC対象→攻撃力
※アドリブ連携等歓迎
【庇護、そしてざわつき】
嗚呼、なんと悍ましい。ESP領域に響きます。
|決戦配備《ポジション》、クラッシャー
光輪拳士の皆様、苦しんでいるところ
大変恐縮ですがお力をお貸しください。
──あれは心を蝕むモノ。耐性のある者で対処しなければなりません。
どうか、何卒お願いします。
路は私が切り拓きます。
──推進装置、起動
ESPによる<オーラ防御>で落とし子の「それ」に防壁を貼りつつ突貫。
多少の被弾は止むを得ません。
UCでカスタムした「これ」を効果的に扱うには、近寄る他ありませんから。
では、焼き払いましょう。
《ムスペルヘイム》起動。対象の<爆破>を試みます。
庇護――ざわつき。
心優しい破壊兵器はこの惨状を見て如何様に思うのか。
灰を被るかの如くに――雷撃を喰らったのかと思うほどに――連中の呪いが響いていた。病的なほどに粘ついてくる、強烈なまでに叩いてくる、太鼓の乱打を彷彿とさせる狂気は、成程、身を鎧で固めていても耳朶を擽るのか。嗚呼、なんと悍ましい。ESP領域に――頭の中に這入ってきます。オマエが言の葉としてこぼした通り、フランケンシュタインが痛痒としてこぼした儘に、連中の緑は這入ってくるかのように褪めている! これは到底『ひとり』では『ひとつ』では、怪物単体では完全には壊せそうにない。光輪拳士の皆様、苦しんでいるところ、大変恐縮ですが……。|決戦配備《ポジション》はクラッシャーだ。頭がおかしくなるよりも前に、発狂するよりも前に、叩いて潰さなければ道はない。あれは……心を蝕むもの。耐性のある者で対処しなければなりません。皆様だけが、我々の頼りなのです。ですので、どうか、何卒お願いします。頭を抱えていた数名の光輪拳士は|阿頼耶識《ちから》を揮う。まるで大砲の如く――塔を崩落させる神の如く――落とし子数体を怯ませた。
路は私が切り拓きます。皆様が作ってくださった好機、逃すわけにはいきません。イカロスは翼を有し、広げ、大空に何を見出したのか。待ち受けている運命に対して、さて、如何様な準備をすべきだったのか――推進装置、起動。落とし子の巨躯、落とし子の緑、凄まじい速度で『そこ』へと吶喊したならば――ESPと共に抉り込むかの如く。多少の被弾はやむを得ません。ええ、頭が痛かろうと、身体が悲鳴をあげようと、こうしなければ――カスタムした『これ』を効果的に扱えませんので。業々と、猛々と、籠手が小手先を蹂躙せんとする。では、焼き払いましょう。これで、私達の『勝ち』です。
|マイクロ波誘導加熱複合型装置《ムスペルヘイム》起動。
対象の爆破を試みます――。
爆ぜた、燃えた、ならば後は舐るように。
成功
🔵🔵🔴
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第三『侵す者』武の天才
一人称:わし 豪快古風
武器:灰遠雷
ははは!滑りやすく、でも関係ないな!
わしは雪国の出身でなぁ…その滑りやすいのは、武の鍛錬に活用していたくらいぞ?
それに、負の感情な。考えてもみよ。悪霊は負の感情を固めたみたいなものぞ?呪い呪え呪うもの。
増幅したら…さて、それはどこへ向かうというのか。
答えは簡単よ。『生きとし生けるものを襲おうとする汝ら』へと向かう。
故に、このUCであるよ。四悪霊は、呪う相手を間違えない。
わしらはな、誰ぞの故郷を壊す者らを許さぬのよ!
侵略者を阻んだのは侵す者、冒涜的な所業を正当化する連中に蝋を垂らせ。
痺れるかのように、落とすかのように、地へと縫い付けてやると宜しい。
啜るように、舐るように、場を満たした呪いは誰の為の養分だったのか。絡みつくように、嘲るように、都市を緑化させる魔の手は誰が為の祈祷であったのか。ははは! 滑りやすく、それでいて喧しい! しかし、いや、わしにはまったく関係ないな! 男は目を閉じていた。閉じていたと謂うのに、その動きは未来を予知したかの如く。わしは雪国出身でなぁ……その滑りやすいのは、体液というものは、武の鍛錬に活用できる程度には、丁度よいのだ。それに……。負の感情。全人類が精神の内に宿している、怪物にとっての得物。いやいや、考えてもみよ。わし、悪霊ぞ? 悪霊は負の感情を固めたみたいなものぞ? それこそ、わしにとっては獲物というわけよ。呪い、呪え、呪うもの……。増幅したら、器よりこぼれたら、さて、それはどこへ向かうというのか。想いは何を羨む。肉を失くした魂は何を妬む。答えは簡単よ。生きとし生けるものを襲おうとする汝らへと向かう。神は死なない。神が如き者共は死ねない。故にこそ生きている玩具を欲しがった。なに、これは汝ら、因果応報よ。汝らはどうやら今、迫っている餓死とやらに、怯えているのであろう?
|灰遠雷《えもの》が蓄えているのは恨みつらみの類であろうか。存分に込められた呪詛が黒色を引き起こし、塔を砕いた『神』に対しての叛旗を成す。故に、この埒外性であるよ。四悪霊は――わしらは――呪う相手を間違えない。わしは、わしらはな……誰ぞの故郷を壊す者らを赦さぬのよ! ねるがるす ねるがるす ねるがるす! クルウルクの落とし子の反論だ。これは生存競争だと。これは、神と人の『戦争』なのだと。……わしに何を伝えたいのか知らんが、汝らはもう、そういう場にすら立てぬのよ。
分裂し、追いかけ回し、穿て――禁断の果実が心の臓で在るならば、
搾り尽くしてやるといい!
成功
🔵🔵🔴
皐那・薫
◉アドリブ・絡み歓迎
あーあー、煩いですねぇ。まるで餓鬼の癇癪みたいでウンザリしますよぉ。
なぁにが「愉しみ給え」ですかぁ、こんな異形相手じゃ苦しむ顔色ひとつも分かりませんよぉ…さっさと切り裂いて目的を遂行しましょうねぇ。
まずは鬱陶しい口を封じましょうかぁ。
『泡姫』で泡を大量に生成。属性は「粘着」、所謂トリモチみたいな泡で接近する落とし子を迎撃。強い衝撃を与えれば破裂して動きを妨害、迂闊に触れませんねぇ?
光輪拳士の方々にはその泡を絶妙な力加減で飛ばして敵の口を狙うよう指示
「鍛錬詰んだのでしょう、死にたくなければ頑張って下さぁい」
あとは【死角攻撃】【回復阻害攻撃】【毒使い】でじっくり攻めましょうねぇ
神だろうと佛だろうと、過去の産物で在ろうと現在の沙汰で在ろうと、猟兵の前では皆平等とも謂えた。もちろん、猟兵を猟犬と言い換えたところで悉くは変わらず、神に対しての祈りも最早、塵芥の類に等しいか。あーあー、煩いですねぇ。まるで餓鬼の癇癪、まるで餌を待つ雛みたいで、ウンザリしますよぉ。いっそ泡のように消えてくれたなら、屋根の上で失せてくれたなら、気分的にも楽だと謂うのに。なぁにが「愉しみ給え」ですかぁ。こんな異形相手じゃ、貌無し相手じゃ、苦しむ顔色ひとつも分かりませんよぉ……。苦難の色を孕んでいるのは|光輪拳士《かれら》だけ、クルウルク、クルウルク、その咆哮だけで眩暈を訴えるのか。……さっさと切り裂いて目的を遂行しましょうねぇ。赤子の手をひねるのではなく植物の根を絶やす。根絶やしだ。嗚呼、悪くはない、シンプルな戦場ではあった。
まずは鬱陶しい口を封じましょうかぁ。うごめく植物が根付く前に、脛を齧ってくるよりも前に、素早く行動を開始すると宜しい。ぶくぶくと、ぶくぶくと、大量に生成された泡が齎すのは、さて、困難の中の困難だ。……私、この二つ名のことはねぇ、あんまり好きじゃないんですよぉ。でも、この埒外性は、力は……結構、役に立つと謂うのは事実ですねぇ。所謂トリモチ、ひどい粘着質となった無数の泡が落とし子どもを囲って、追い込む。痺れを切らした数体が大きな大きなお口を開いたところで――爆ぜる。迂闊に触れませんねぇ? いや、もう触ってしまったのでしょうけどぉ。もごもご、もごもご、咽喉の奥まで大惨事だ。嚥下すらも赦されやしない。……鍛錬積んだのでしょう、死にたくなければ頑張ってくださぁい。ほら、今がチャンスですよぉ。群れ成す阿頼耶識の強打、うごめきは今、藻掻きへと変わる。あとはじっくり攻めましょうねぇ。それにしてもぉ……思っていたよりも、人間みたいな苦しみ方をしてくれるのですねぇ……。
火に油を注ぐ――小動物の名前は芋虫であった。
成功
🔵🔵🔴
レラ・フロート
クルウルクの落とし子、なんて禍々しい……
気圧されちゃダメだ、心を強く保つよ!
戦場の光輪拳士とは積極的に連携
時に斬りこみ、時になぎ払い
敵の攻撃を見切り、カウンターを取って戦います
敵陣を崩すには容易くはいかないよね
消耗を抑えつつ、けれど心を強く持ち戦っていくね
共に戦える仲間がどんどん増える心強さ!
そうです、ケルベロスの戦いは常に地球みんなと共にある!
負の感情なんかに飲まれるもんかーっ!
常に気を張り、友を鼓舞することに努めるね
最大まで勇気が高まれば、恐怖や狂気なんて飲まれるもんか
こちらの想いも叩き込んで見せますからね!
エネルギー充填フル!
《閃光烈波》を浴びせ倒しきりますよっ
私の想い、受け取れーーっ!
いっそ初期化してしまえば楽なのだ。いっそ命じられるが儘に動けば楽なのだ。だが、そのような楽に流されてやれるほど――レラ・フロートはヤワではない。
くる う くるうるく!
くる う くるうるく!
猟兵達の――ケルベロスと光輪拳士達の――活躍でクルウルクの落とし子どもは数を減らしつつあった。されど、追い込まれた獣こそ恐ろしいもので、|神の如き者共《デウスエクス》は己の存在を狂気そのものとして増幅させた。勝利への希望を見出していた彼等、彼女等だが、最後っ屁を彷彿とさせる震撼に殴られた。……だ、ダメだ。立っていられない。光輪拳士達の『隙』、これを逃してやれるほど落とし子どもは優しくない。うごめく植物が地を往き、最前線にいた|光輪拳士《ひとり》を絞殺しようと――させないよ! 斬り込み、蔓を無力化したのはオマエであった。まるで歯車がスムーズに動くかの如く。
なんて、禍々しい……。気圧されていないと謂えば嘘になる。怖れていないと謂えば、これも、嘘になる。しかし、この、負の感情を抱えた儘で『前を向ける』のが人類の素晴らしいところではないか。心を強く保つよ! こんなところで、折れるつもりはないからね! みんな! 残りを片付けて、|決戦配備《ポジション》建造、頑張ろう! 感情とはある種の病である。空気で感染するそれは、成程、プラスの側にも当て嵌まるか。
共に戦える仲間が増えていく。増えれば増えるほど、勇気が膨れ上がっていく。そうです、ケルベロスの戦いは常に地球みんなと共にある! 飲まれるもんか、喰われてたまるもんか、ここで倒れるなんてこと、絶対に、ありえないよ……! 世界が好きなんだ。全部が好きなんだ。好きで好きでたまらないから、この程度の恐怖や狂気、撥ね除けてあげるよ――! クルウルクの落とし子が怯んだ。これは、なんだ、と。理解できない『もの』を見たかのような反応。こちらの想いも叩き込んでみせますからね!
エネルギー充填、フル。
煌々と、光輝、阿頼耶識の至りと共に。
私の想い、私達の想い、受け取れーーっ!
浴びせられた烈波、澱みひとつもなく。
成功
🔵🔵🔴