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ポイ捨て禁止ってのは火事防止

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「皆様お集まりいただきありがとうございます」
 一礼した人首・椿(傷と記憶は刻むモノ・f06124)は電子巻物を広げて、クロムキャバリアのとある地域を示す。
「先日、トウゲンはアルカディアに国名を変え、現在消息不明となっておりますが、どうやらその製造技術によってさまざまな兵器を量産、試験運用しているようです」
 で、今回はその試験兵器的なアレを、殲禍炎剣の代行者を名乗ってる怪しい団体に押し付けてデータとってるっぽいんですって。
「放っておけば新興宗教は加速度的に勢力を拡大し、アルカディアは兵器を完成させて更なる戦力を手に入れてしまうでしょう」
 早い話、放っておくと手が付けられなくなるからぶん殴って来いって話。ただまぁ、敵さんだってそう簡単に邪魔させてはくれない。
「宗教団体はどうやら、かつて戦争があった地域で兵器の試運転を行っており、これが周囲の小国家に進軍する前に叩いてください。ただ……」
 ここで椿、遠くを見つめて。
「皆さんもご存じの通り、ラウンズといい、アシハラといい、なんならトウゲンまで、当時運用していたキャバリアは色々とおかしな兵器を積んでいたようでして……お互い、全弾使い切る前に武装を破壊された関係で、戦場には残弾が入ったままの残骸が転がっています」
 つまり、下手に広範囲攻撃とか火薬兵器とか使うと、戦場そのものに誘爆してエライ事になるんですって。
「まずは敵軍との交戦地域まで踏み込まないといけないのですが、敵もまた皆さんが戦場に入った時点で、皆さんそのものではなく、戦場にミサイルを撃ち込むことで大爆発を起こし、連鎖誘爆で射程外から攻撃してきます」
 要はあれよ、めっちゃ爆発する中を突っ切って走り続けたり、使えそうな武器を拾ったりするっていうアクション映画風の『カッコいい自分!』を演出するんだよ。
「それでは皆様、ご武運を……もし爆発に巻き込まれたら……」
 火傷対策なのか、やたらデカいアロエを構える椿なのだった。


久澄零太
ヒャッハー!『ギャグ依頼』だァ!!

久澄です

今回はアレよ、地雷原っていうか不発弾原っていうか、火薬だらけの戦場を突っ切って敵さんと接敵しなければならない所からスタート

UCの射程的に十分当たる?

あー、アレよ、ほら、敵と同一戦場に到達しなければUCは機能しないから……

つべこべ言わずに突っ走ってこいや!!

初回執筆は二十日の予定。当日十六時までにプレくれると嬉しいな!

ではでは、皆さんのダイナミックダッシュなプレをお待ちしております
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第1章 冒険 『危険物でいっぱい』

POW   :    頑丈さを取り柄にして被害を最小限にする

SPD   :    細心の注意で器用にかわして被害を最小限にする

WIZ   :    危険物の法則性を見出して被害を最小限にする

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カシム・ディーン
……これトウゲンはユピテルの野郎に乗っ取られてるよな!?
「さっちゃんもそうだけどユピテル様も生体コアを使うから…あの国の量産形式利用してるかもね…?」

……まぁいい。今度会ったらぎたぎたにして尊厳破壊してやる!
「ロクシー君と同じ目に合わせるぞ♥️」

【情報収集・視力・戦闘知識・念動力】
戦場の状況把握
念動力を広げ地雷位置の把握
【空中戦・オーラ防御・属性攻撃・武器受け・弾幕】
UC発動
防御強化
幸運の神同時発動
飛びながら地雷原突撃!
凍結弾の弾幕で敵のミサイル諸々を迎撃
うち漏らしは発生するだろうから可能な限り回避して突破しつつ避けきれないのはバリアで防ぐ!
反撃は凍結バリアのみ使用!
地雷は取り敢えず凍らせる!


皇・銀静
ギガスゴライア出撃発動
機神搭乗
サリア騎乗
「主ー☆巨神っぽい奴の気配がするよ☆」
そうか
ならサリアも出番だな
「Gooooo!」(あのユピテルかな!?今度はやられっぱなしにはならないよ!)

処で…地雷原みたいになってるらしいが?…まぁ問題ないだろ

【戦闘知識】
戦場の残骸や敵の砲撃を解析
【空中戦・オーラ防御・念動力】
UC発動(サリア含む)
走り抜けばいい
行くぞ!
「grrrrrrooo!」(ロケットブースターも使って飛ぶ!)
【弾幕・属性攻撃・蹂躙】
邪気でエネルギーを奪いつつ敵のミサイル諸々は上のグリムで凍結弾の弾幕で迎撃
爆発は避けるか踏み潰す

ダメージも奪ったエネルギーで回復!
「これってメトロ…」
言わせねーよ!


印旛院・ラビニア
いつものように劫禍と出撃
「おかしな兵器ねえ。運用次第で化けるレアアイテムとか埋まっていないかなー?」
『掘り出し物があれば貰っておくに越したことはないが、いちいち探す時間もあるまい』
「時間がないなら速攻で集めるよ」
【地形の利用】【ハッキング】【情報検索】で戦場に埋まっている武器を探索。更にUCを使用してクリックすることで『ストレージポーチ』内に収納
「性能の鑑定は後にしても、止まってるものをクリックするだけだから楽勝……」
『敵方からミサイルが飛んできたな』
「忘れてたー!」
【ダッシュ】で駆けつつ【瞬間思考力】で並行して武器の位置を検索して回収。ミサイルも直撃しそうならクリックして消す(回収)


ティオレンシア・シーディア
いやまあ、うん…連鎖誘爆で雑に範囲攻撃ってのは実に理に適ってはいるのよねぇ…なにせ狙いつける必要ないし、テキトーにバラ撒くだけで相手のリソースガンガン削れるんだもの。
あたしも似た状況なら多分似たよーなことするし。

時間かけてたら何かの拍子にファンブル引きそうだし、さっさと危険な戦域は離脱しちゃいましょ。ミッドナイトレースに○騎乗して●轢殺・絶影を起動、|エオロー《結界》・|カノ《火炎》・|ソーン《阻害》で○火炎耐性の傾斜装甲オーラ防御を展開。センサー類も最大稼働して最大戦速でブッ飛ばして突っ切るわよぉ。マルガリータ、被弾予測と機体制御よろしくねぇ?



「……これトウゲンはユピテルの野郎に乗っ取られてるよな!?」
「さっちゃんもそうだけどユピテル様も生体コアを使うから……あの国の量産形式利用してるかもね……?」
 というわけでやってまいりましたこちらは古の戦場。カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)はメルクリウスの中でツッコミからスタートです。
 彼は例の敵さんを取り逃がした時の事を思い出したのか、奥歯を噛みしめた。
「……まぁいい。今度会ったらぎたぎたにして尊厳破壊してやる!」
「ロクシー君と同じ目に合わせるぞ♡」
 ヤル気満々なメルシーだが、あいつが出てくるのはいつのなるかな……。
「主ー☆巨神っぽい奴の気配がするよ☆」
 皇・銀静(陰月・f43999)を乗せたグリームニルが参戦。ギガス・ゴライアに騎乗した状態で戦場に現れると、グリムは遠方を探ろうとする。報告を聞いた銀静は視線を落とし。
「そうか、ならサリアも出番だな」
「Gooooo!」【あのユピテルかな!?今度はやられっぱなしにはならないよ!】
 サリアも雄叫びをあげ……。
「Guu……」【ぼく、女の子なんだけど……】
 雄叫びの『雄』の字に文句言われても困るんだが?
「ところで……地雷原みたいになってるらしいが……まぁ問題ないだろ」
 などと、メルクリウスは冷気のバリアを展開しグリームニルは念動壁を張る……んだけど。
「おっさきー♪」
『フハハハハハ!神機ともあろうものが、たかが爆破兵器相手に障壁とは気弱なものだなぁ!!』
 印旛院・ラビニア(エタらない人(仮)・f42058)が劫禍で二機の横をすり抜けていく。兵器の残骸群を見下ろしながら低空飛行していくラビニアはざっとスキャンしながら。
「おかしな兵器ねえ。運用次第で化けるレアアイテムとか埋まっていないかなー?」
『掘り出し物があれば貰っておくに越したことはないが、いちいち探す時間もあるまい』
「時間がないなら速攻で集めるよ」
『そこで諦めるという選択肢が出てこない強欲なラビ子も俺はいいと思うぞ!』
「劫禍に強欲とか言われるの納得いかないんだけど!?」
 戦場を突っ切りながらスキャンし、前方に転がっている残骸の中からまだ使えそうなものをチェック。電脳魔術で現実世界に構築された白い矢印を操作して、それをクリックする度に、コンソールの片隅に表示されているストレージの方に移動していく。
「性能の鑑定は後にしても、止まってるものをクリックするだけだから楽勝……」
 などと、スカベンジャー行為しながら余裕ぶっこいてたラビニアに代わって、劫禍が何かに気づいた。
『敵方からミサイルが飛んできたな』
「忘れてたー!」
 採集クエストのノリで、ここが戦場であるって事が頭から抜けていたラビニアは真っ直ぐ飛来する弾頭に慌てふためきながら。
「ていうか、なんでアラートも何にも鳴らないの!?あっ、さては劫禍!僕の焦る姿を見る為にわざと警報切ったでしょ!?」
『ラビ子よ、システムは正常だ。ただ、あのミサイルは俺様達をターゲットにしていない』
 ロックオンされてなきゃ、そりゃーアラートだって鳴るわけない。それを聞いたラビニアはホッと一息。
「なーんだ、ロックもせず適当に撃ったミサイルなんて当たるわけないもんね。焦って損しちゃった……」
 そして実際、飛んできた敵の弾は劫禍まで届かず、遥か前方の地面に落下したのだが、爆炎は散らばっていた不発弾に引火し、瞬く間に連鎖反応を起こして爆発の津波になってラビニアのスクリーンを覆い尽くし。
「ちょちょちょ待って!こんなの聞いてな……」
 ドッカアァアアン!!派手に爆風に煽られて吹っ飛んだ劫禍はお星様になったかと思ったら、例の衛星に撃墜されて彗星になり、戦場には焼け焦げた残骸だけが残されていた。
「いやまあ、うん……連鎖誘爆で雑に範囲攻撃ってのは、実に理に適ってはいるのよねぇ……なにせ狙いつける必要ないし、テキトーにバラ撒くだけで相手のリソースガンガン削れるんだもの。あたしも似た状況なら多分似たよーなことするし」
 などと、ティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)はお空の彼方で並んでサムズアップしているラビニアと劫禍の幻影を見ながら、片手を頬に当てて「あらあら……」とでも言わんばかりに眉を顰める。
「あんまりここに長居すると何かの拍子に事故りそうだし、さっさと危険な戦域は離脱しちゃいましょ」
 ぽやんぽやんした声音のティオレンシアは、車輪が地面から浮遊しているバイクに跨ると、車体のタンクを指先でなぞる。その軌跡はぼんやり光り、ヘラジカ、松明、巨人を示す紋様を浮かばせて。
「センサー類も最大稼働して、最大戦速でブッ飛ばして突っ切るわよぉ」
 聞いているだけで眠気を誘う声とは裏腹に、ティオレンシアが乗ったバイクは車体前方の一点から円錐状に結界を広げて車体を包み込み、弾丸のような形状を作りだすとエンジンが唸りを上げ始めた。
「マルガリータ、被弾予測と機体制御よろしくねぇ?」
 エンジンにクラッチを噛ませれば、浮遊する二輪車は煙も上げずにすさまじい速度で飛び出していくのだが。
『わかりましたぁ~……あ、でもぉ~……』
 指示を受け取ったAIも彼女に似て、大分ぽわんぽわんしているようだが。
『後で文句言わないでくださいねぇ~?』
「……えぇ?」
 マルガリータの返答に、ティオレンシアが首を傾げた瞬間、彼女の愛車はアクセルを勝手に握り込んで燃料をエンジンに叩き込み、更に加速。ティオレンシアはバイクに身を張り付けるように寝かせて加速の負荷に耐えるのだが、前方には敵が発したと思しき弾頭が見える。
「マルガリータ?このままだと正面衝突しないかしらぁ……?」
『いいぇ~、ここはむしろ当たりに行った方が安全ですぅ~』
 さすがにちょっと焦ったティオレンシアだが、マルガリータがそう言うならと目を閉じ……てるのは元々か。開いてるのか閉じてるのか分からない眼差しで、瞬く間に近づいて来る弾頭を見つめていると、急にカクンと軌道が落ちた。
 地面に突っ込んだミサイルが大爆発を起こし、凄まじい高温と突風がティオレンシアに襲い掛かる!!
「くっ、回避……!」
『ダメですよぉ~』
 炎の津波に呑み込まれて先ほどの兎猟兵の二の舞になってはならないと、車体を倒して曲がろうとするティオレンシアだが。
『確かにミッドナイトレースなら危険域から離脱できますぅ~でも、そのままじゃ先に進めないのでぇ……逆にこちらから飛び込んでぇ、最短時間の最小被害で貫通しますねぇ~』
 マルガリータは彼女が乗ったバイクをむしろ炎の中に突っ込ませた。金属装甲すら焼き払う熱波がティオレンシアを包み込むが、彼女と愛車は錐状の結界に覆われており、熱波を車体後方へいなす事でコンガリジューシーな末路からは逃げ延びて。
「……ふぅ、風が気持ちいわねぇ……」
『体を起こしたらぁ~そのまま吹き飛ばされちゃうからぁ、あんまり浴びちゃだめですよぅ~?』
 熱波を飛びぬけた勢いのまま、兵器の墓場を走り抜けていくのだった。で、そんなわけで最初に来たのに置いてけぼりを食らったカシムと銀静。
「えーっと、とりあえず誘爆させなきゃいいんだな!」
「要は相手のミサイルが起爆できなければいい」
 メルクリウスは戦場に氷の礫を降り注がせて、着弾点から広がる冷気によって戦場を氷原へと塗り替える。その上をサリアがロケットブースターに点火する事で、スケートのように滑っていくではないか。
「あ、陰キャ野郎!僕の手柄を横取りする気か!?」
「使える物は何でも使うのが戦場だろうがクソガキ」
「主!ミサイルがこっち来てるよ!!」
 グリムの声に薄い笑みを浮かべていた銀静は表情を引き締め、弾頭の軌道にグリームニルの腕を重ねて。
「凍らせる。威力を上げすぎて雷管を刺激するなよ!」
「りょーかい☆」
 グリームニルの周囲の冷気が収束。無数の氷柱の砲弾を構築すると弾頭に掠めるように叩き込み、表面を氷で包み込んで火薬を冷却、無力化して戦場に転がした。
 その間を白い機影がすり抜けていき。
「グリムちゃんも極稀には役に立つんだぞ☆」
「露払いありがとな!」
「あーっ!?ずるいぞ叡智皇!!」
「チッ……サリア、加速しろ。あいつを墜とす」
「Grrr……」【協力した方が効率よく進めるのに、なんですぐ喧嘩するかなー……】
 本当にこいつらは仲がいいんだか悪いんだか……形的には連携する事で誘爆を起こさせず、安全に戦域を通過するメルクリウスとグリームニルなのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『95型火砲支援機『強羅』』

POW   :    連装式噴進弾発射機『鉄雨』
【両腕のランチャー】から、着弾地点で爆発する【ロケット弾】を連射する。爆発は敵にダメージを、地形には【爆風と破片による建物破壊】効果を与える。
SPD   :    垂直発射式汎用誘導弾『快晴』
【射撃管制レーダーを搭載した頭部を向ける事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【地対地・対空両用ミサイル】で攻撃する。
WIZ   :    大型地対艦誘導弾『海神』
【自身の移動は制限されるが大型誘導弾発射機】と合体し、攻撃力を増加する【対艦ミサイル】と、レベルm以内の敵を自動追尾する【対地.対空両用のミサイル】が使用可能になる。

イラスト:キクヲ

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 各々の手段で戦場を駆け抜けていく猟兵達。その視界にゾロゾロと隊列を組んでいるキャバリア群が見える……それらは腕、肩、背部の武装を一斉起動し、パパパパパパパパパ……無数の砲弾を一斉射。先制攻撃を仕掛けてくる!
 しかし猟兵達とてそう簡単に当たってやる理由はない。弾頭や砲弾を躱すも、避けたところで敵の火器は戦場に散らばった不発弾を誘爆させ、更なる爆炎が襲い掛かって来た。
 一度の攻撃で全弾発射する事で凄まじい火力と攻撃範囲を持つ敵機。しかし、一発で弾切れ起こす為、大した脅威ではない……と、思いきや。
『あいつらその辺に転がってる残骸から補給してる!?』
 戦場の不発弾を誘爆させたり、補充したり、やりたい放題である。果たして、猟兵達は如何に対処するのだろうか……?

※というわけで敵さんはその辺の弾を意図的に誘爆させる事で『必中高火力砲撃』をしてきます。その上で一撃毎にフルバーストするため、アホみたいな火力になっていますが、同時に攻撃後に不発弾を拾ってリロードするため、大爆発を凌げれば反撃のチャンスになるかもしれません。逆に、敵の足元を誘爆させるのはやめておきましょう……俺は止めたからな?
 次回執筆は二十一日の予定。当日十六時までにプレくれると嬉しいな!
カシム・ディーン
…いやこれ普通に不条理マックスだなこの野郎!?
長期もイケル強襲型とかふざけてんのかこらぁ!?
「それじゃもう逃げちゃう?」
そいつは悪くねーがやれる事やってからだ

【情報収集・視力・戦闘知識】
機体構造と敵の状況と人が乗ってるかどうかの分析

バリアで反射して殲滅もありだが…猟兵的には乗ってる奴は基本不殺だしな

対WIZ
【念動力・オーラ防御・武器受け・電撃】
敵のミサイルを念動力で封殺と共に電撃で上空での爆発狙
【属性攻撃・弾幕・スナイパー】
つくづくお前らは爆発好きなようだなぼけぇ…
悪いが爆発させるのはクソアベック位何でな!お前らは凍ってろ!
UC発動
凍結属性の弾丸を乱射して敵機を凍結させて動きを止め
不殺徹底!


皇・銀静
ギガスゴライア出撃継続中

必中攻撃とか生意気だな
「本当だよ☆これ無差別だね☆」
…面倒くさい…グリム…サリア…耐えろ
「Grrrrrrr!!」(ぼくも頑丈だから耐えるよ!銀静お兄さんとグリムちゃんはぼくの後ろに回って
「サリアちゃんいい子…!」
【オーラ防御・念動力・属性攻撃】
念動障壁展開
更に周囲を凍結させる程の冷気を放ち誘爆妨害!
可能な限りダメージを抑え込む!

【弾幕・二回攻撃・切断・串刺し・蹂躙・功夫】
UC発動
槍の神同時発動
随分好き勝手してくれたな…なら…やられる覚悟もあるな?

格闘やら槍や刃や真空波による蹂躙
基本武装や手足を切断しての無力化に努める
…この世界の連中は脆いからな
という訳で不殺徹底


ティオレンシア・シーディア


わぁ花火みたぁい。
…って現実逃避してる場合じゃないわねぇ。正直帰りたいけど。

先手必勝も回避も現実的じゃない以上、なんとかしてあの一点|業火《・・》主義を耐えないとよねぇ。スノーフレークに乗り換えて|エオロー《結界》・|カノ《火炎》・|ソーン《阻害》で○火炎耐性の傾斜装甲オーラ防御を継続、さらに同じ組み合わせのルーンを描いて●黙殺・砲列で結界弾幕を全方位に全力展開。フルバーストなんだから一発凌げばリロードで隙を晒すんだし、次が来る前に●射殺・改式でワンショットキルしてきましょ。
防御面にはそこまで自信あるわけじゃないし――まああってもだけど、あんな至近距離大爆発はそう何度も食らいたくないしねぇ。


印旛院・ラビニア
いつの間にか復活
「接近できれば簡単なんだけどなぁ」
『相手は射撃攻撃特化だからな。面倒だが、あの手を使うか。おい、周りの者共聞こえるか?今から最大150秒、射撃攻撃を封鎖する。貴様らも例外ではないから、それに合わせた行動をしろ』
そう言って【オブリビオン・ヴォイド】を発動。地面スレスレの【空中機動】【ダッシュ】で敵に接近してサーベルで斬り込む
『フハハハハ!手も足も出るまい!』
「でも、敵も自爆攻撃からの誘爆くらいやってきそうだから気をつけてよ」
そのあたりのトウゲンらしい攻撃も【見切り】、そうして素振りをした敵から片付けるよ
制限時間が近づけばUC解除。乱戦に入ればジャンジャン同士討ちしてくれそうかな?


上野・ユウヤ
へいへーい、横から失礼。
疲れ果てた弐奈ちゃんのお見舞いに来てたんっすけど、なんか面白そうな戦場があったのでお邪魔するっすー。

サイキックキャバリアの『マスクウェルの証明装置』に搭乗
キャバリア起点にUC【ビルドロボット】を使用し周囲の不発弾と合体。一緒に避けに徹すれは周りでの爆発は少くなるので多分なんとかなるっす。カスった時は一発で死ぬっすけど!

それはそれとしてコレはフリっすよね。いわゆる、押すなよ押すなよの奴!
止めれるものなら止めてみろっす、誘爆狙いの不発弾ボンバー投擲!

※アレンジ歓迎


皇・弐奈
カグツチ様からは前回の戦い以降しばらく休むように言われたが……、ここにいないハズの知り合いの顔が見えた。アレはやらかしにいくな、どうにかして止めねば。

知り合いのユウヤのキャバリアに乗り込み、UC【天賦の才】を使い60%の確率で誘爆の不発弾ボンバー投擲を止めます。
結果はどうあれ疲れ果てて倒れます。
他の人の誘爆は止めません。
久澄零太マスターにおまかせします。

※アレンジ歓迎


東雲・緑田
アドリブ連携歓迎

■心情
アイドル☆御興味ありませんでしたか(虚空に向かいつつ)
ならば仕方ありません、今回は行き場を失った愛国心を満たす為のクエストを発行してみましょう

■UCは無差別に飛ばしています

ここには、行き場を失った愛が沢山あります。
不詳、この緑田がその愛、花咲かせましょう。
クエストカウンター(ラーメン屋台)でクエスト証(ラーメン)を発行して。
不発弾さんをUCで魔法少女に!
さあ、変身です!
『風防少女テンプレちゃん』達(変身バンクはお任せします)
嘗ての叶わなかった御国の為に花を咲かす願い、
さあ、あちらに貴女達の願いを邪魔する方たちが居ますが、同胞を連れてきて頂ければ『テンプレ』ちゃんが増えます



「……いやこれ普通に不条理マックスだなこの野郎!?長期もイケル強襲型とかふざけてんのかこらぁ!?」
 戦場そのものに火を放ったかのように回って来る爆破の手から逃れ、絶叫するカシムにメルシーが小首を傾げ。
「それじゃもう逃げちゃう?」
「そいつも悪くねーが、やれる事やってからだ。バリアで反射して殲滅もありだが……猟兵的には乗ってる奴は基本不殺だしな」
 とはいえ機体の構造、及びパイロットの位置までスキャンしたところで、なんか状況が改善するかってーと別にしない。戦闘中に投げられる程度のソナーじゃ得られる情報などたかが知れているのだ。無論、カシムとてそれは分かっており。
「乗り手がいるなら生存優先!メルシー、補助頼む!!」
「あいあいさー☆」
 飛行物は空気抵抗以外の摩擦は基本的に受けていない。そのため推進方向のベクトル変化をモロに受けるのだが。
「そーれ、よーいしょっと☆」
「これ以上爆破に巻き込まれてたまるかー!!」
 メルシーが敵が連結した設置型ミサイルランチャーから放たれた対艦ミサイルに干渉。弾頭の先端をほんの少し、念動でクイッと曲げてやれば空に向かって飛んでいき、軌道がずれたミサイル目掛けてカシムは雷の矢を射る事で起爆、遥か上空の大爆発に押しとどめて見せた。
「ご主人サマ、お代わりだぞ☆」
「どんだけミサイル詰め込んでんだよあいつらはさぁ!?」
 続けて飛んできた誘導弾頭を片っ端から迎撃すべく、後退しながら雷の矢を引き打ちするメルクリウス。一発でも墜としそこねれば、地面のスクラップに誘爆待ったなし。自分を直接狙ってこない事の厄介さにカシムが冷や汗を流している一方で。
「必中攻撃とか生意気だな」
「本当だよ☆これ無差別だね☆」
 戦場そのものを発破する事で猟兵をまとめて吹き飛ばすという強引すぎる戦術に、銀静がこめかみを押さえると。
「……面倒くさい……グリム……サリア……耐えろ」
「えぇ!?」
 銀静らしからぬ脳筋発想にグリムがショックを受けていると、サリアが咆哮。
「Grrrrrrr!!」【ぼくも頑丈だから耐えるよ!銀静お兄さんとグリムちゃんはぼくの後ろに回って!!】
「サリアちゃんいい子……!」
 などと感動しているグリムだが、この後敵さんの誘爆攻撃によって吹き飛びます。
「なんで!?サリアちゃんの装甲は桁違いだよ!?」
 そりゃー、戦場に散らばった不発弾に引火して足元から吹き飛ぶんだから、サリアを盾にしたところで爆風は防げても爆破そのものは防げないからじゃないかな……。
「……主ー!!」
 半泣きで銀静に泣きつこうとするグリム……しかし!
「僕は耐えろと言っただろう?」
「そこは慰めるなり応援するなりしてくれてもいいんじゃないかな!?」
 銀静は至ってクレバーであった。あ、そろそろ着弾しますよー。
「ほぎゃぁああああ!?」
「Gyau!?」【あれ!?グリムちゃん吹っ飛んだ!?】
 機体重量の関係で耐えきったサリアの陰からグリームニルが吹っ飛ばされる様子を眺めていた上野・ユウヤ(夢遊病者悪魔憑き・f26142)。彼は天高く打ち上がっていくグリームニルと、それをなんとか受け止めようとワタワタするサリアに「おー……」と感嘆の声を漏らしながら。
「へいへーい、横から失礼。疲れ果てた弐奈ちゃんのお見舞いに来てたんっすけど、なんか面白そうな戦場があったのでお邪魔するっすー」
 通常の操縦桿と異なり、片腕を突っ込んで固定する拘束具のような代物で機体を制御するユウヤ。彼が機具に差し込んだ腕は義手であり、悪魔にくれてやった身体部位でもある。
 そうして得た力でのみ操作できる特殊なキャバリアである為、操縦技術なんてあってないようなものであったが。
「要はその辺に転がってる兵器に引火するから問題なんすよ。つまり、全部拾って逃げ回ればOK!」
 何言ってんだコイツ?って思ってたら、ユウヤが搭乗するマクスウェルの証明装置と名付けられた、なんか機体名っぽくない機体名の機体から電磁波が発せられて周囲の残骸を吸引。不発弾を束ねて脚部を作り、エネルギーインゴットが微妙に残ったタンクで胴体を組み上げて、残弾の入ったままの古びた重火器を寄せ集めた腕を構築。出来上がったものは、廃材ゴーレム(可燃性)かな?
「その辺に落ちてるものに誘爆して巻き込まれるんなら、機体に固めて、一緒に避けに徹すれは周りでの爆発は少くなるので多分なんとかなるっす。カスった時は一発で死ぬっすけど!」
 でしょうね!!しかしユウヤ、意外に避けて見せるのだから質が悪い。悪魔の力でしか動かない為に、操縦技術を必要とせず、ダイレクトにユウヤのイメージを反映して動いてくれているのだろう。日頃スケボーを乗り回す彼にとっては、火力に物を言わせて飛んでくるだけの弾頭など、当たるはずがない……と、ここで終わってくれれば被害は小さかった。
「それはそれとしてアレはフリっすよね。いわゆる、押すなよ押すなよの奴!」
 やっべ、コイツ頭キマフュだ!?面白そうだと思ったら危ないとか危険とかリスキーとか、そういうのぶん投げて実行する部類のやつ!!
「止められるものなら止めてみろっす、誘爆狙いの不発弾ボンバー投擲!」
「おいこら待て」
 しかし、ユウヤが残骸を寄せ集めて造った廃材巨人が腕を自切し、ロケットジャンクパンチを放つ前に皇・弐奈(イノセントの鬼道衆・f43250)が彼を止めた。
「あ、あれ……弐奈ちゃん……どうじで……ごごに……?」
「カグツチ様からは前回の戦い以降しばらく休むように言われたが……暇つぶしに占いをしてみれば、ここにいないハズのおぬしの顔が見えてな。コレはやらかしにいくな、どうにかして止めねばと、シートの陰に隠れていたのだが……案の定、だったな」
「ぞ、ぞっがぁ……」
 ところで、さっきマクスウェルの証明装置はそもそも操縦ではなく悪魔の力で動いていると言ったな。じゃあ弐奈はどうやってユウヤと止めたのか?答えはこちら。
「ちょ……弐奈ぢゃん……首……締まっ……」チーン
 首を締めあげてユウヤの脳を酸欠状態にすることで思考を停止させるというパワープレイ(物理)である。背後から腕を回して両の手首を重ねるようにして、ユウヤにネックロックをかけていた弐奈。彼が気絶した事を確認してから解放すると、変な力み方をしたせいで傷口が開いてしまった腹部を押さえて。
「くっ、やはりこの状態ではロクに動けぬか……いかん。思ったより血が出ているのか妙に体が熱く……いや、実際に暑くなってないか?」
 もしかして焼夷弾にでも引火して焼かれているのかと、外の様子を窺おうとする弐奈。しかし悪魔の力を供給していたユウヤが真っ白になってしまっている関係でコンソールも点灯せず、仕方なくコックピットを開くと。
「おねーさん、どーしてここにいるのかな?」
 やったら子どもっぽい口調で首を傾げる灼熱のキャバリア……カグツチと目が合った。
「な、何故……こちらに……?」
 連れてきていなかったはずの自分の機体がここに居る事に、汗なのか冷や汗なのか分からないモノをダラダラさせながらなんとか微笑む弐奈に、カグツチはチリチリと周囲の温度を上げて。
「ヒミコがね、予知したの。おねーさんが病院を脱走するって。だからね、お迎えに来たの」
 あ、これめっちゃ怒ってるな?って察した弐奈は腹部の傷に耐えながらなんとか頭を下げ。
「勝手な真似をした事は申し訳ございません。ですが、その、お怒りを納めて頂けませんか?このままですと……」
 この戦場で高温のカグツチはご法度であるって事を弐奈が説明しようとしたその時である。周辺温度がユウヤが集めた残骸の耐熱限界を超えてしまったのは。

 ドッ……ォオオオン!!

「わぁ花火みたぁい」
 敵がアホみたいな量のミサイルを撃ち込んで来た爆発したと思ったら、今度は味方が空の雲を吹き飛ばして真っ青な晴天にするくらいの火柱を上げた様にティオレンシアは小さく拍手して。
「浴衣着て、団扇片手に水ようかんでもつついてたら風流だったかもねぇ……って現実逃避してる場合じゃないわねぇ。正直帰りたいけど」
 まぁ、気持ちは分かる。俺もまさか猟兵側が自爆する流れになるとは思わんかったから。
「先手必勝も回避も現実的じゃない以上、なんとかしてあの一点業火主義を耐えないとよねぇ……となると、ミッドナイトレースじゃ厳しいわねぇ……」
『こんな事もあろうかとぉ、忘れ物を手配しておきましたよぉ~』
「忘れ物……?」
 ティオレンシアが持ってなかった(メタい事言うと装備してなかった)キャバリア……スノーフレークを航空輸送機が運んできて、投下。彼女の前に落下させる。
「用意がいいわねぇ、助かっちゃったわぁ」
『えへへぇ~……ミッドナイトレースの方はぁ、私が運んでおきますねぇ~』
 勝手に戦線を離脱していくバイクから、輸送されて来た機体に乗り換えたティオレンシアは再びルーンを描き、自機を魔力障壁で覆うと共に、スノーフレークの指先でも虚空に魔術文字を記す。空中に残された文字はスノーフレークの周囲をゆっくり旋回。
 足を止めたスノーフレークを捕捉した敵機は直進するミサイルをこれでもかと撃ち込んでくるが……こちらはデコイ。本命は上空に上がってから降り注いでくるミサイルであり、ティオレンシアの機体の足元に着弾させて焼き払う事を旨としているのだ。
「防御面にはそこまで自信あるわけじゃないし……まあ、あってもだけど、あんな至近距離大爆発はそう何度も食らいたくないしねぇ」
 そう何度も同じ手を食らうわけにはいかない。ティオレンシアがため息をつくと、旋回していた文字がピタリと止まり。
「全部撃ち落すしかないわよねぇ」
 三つの魔術文字は上空目掛けて弾丸を展開。降り注ぐ弾頭を迎撃しながら、その隙にスノーフレークは自機を包んだ障壁を頼りにミサイルに向けて走り出す。真っ直ぐ飛んできていた対地ミサイルの間をすり抜けて、躱しきれずに掠った弾頭が起爆。衝撃と熱風に煽られるが魔術障壁に物を言わせて強引に突破。
 砲弾を撃ち切り、空になった武装を向けてくる敵陣のど真ん中に飛び込んだスノーフレークは腰部アーマーから飛び出した拳銃を掴み、銃身を引いて撃鉄を起こす。
「銃には常に一発は弾を残しておくものよぉ?」
 五発の弾丸を一発ずつ、キャバリアのコアユニットに直撃させて撃破すると最後の一発を牽制代わりに補給を終えた機体に撃ち込み、離脱しながらシリンダーを開けて空薬莢を排出。次弾を装填するのだった。
「……うん?」
 ティオレンシアが敵から距離を取っていると、ひゅるるるる……風切り音が響いて来て、ズドォン!!
『俺様、降臨!!』
「落ちてきただけともいうけどね……」
 決めポーズを取りながら戦場のど真ん中に降って来た劫禍に、ラビニアが苦笑。上空からこの戦局を見ていたラビニアは顎に手を当てて考え込み。
「接近できれば簡単なんだけどなぁ」
『相手は射撃攻撃特化だからな。面倒だが、あの手を使うか。おい、周りの者共聞こえるか?』
「ご主人サマ、何か通信来たよ?」
「主ー、こっちも来たー」
 メルシーとグリムが通信を受け取ると、劫禍は(マシンヘッドに表情なんてないんだけども)悪い顔をして。
「今から百五十秒、射撃攻撃を封鎖する。貴様らも例外ではないから、それに合わせた行動をしろ』
「へぇ……」
「……ほぅ?」
 カシムと銀静も、ニヤリ。こいつら、メインウェポンは白兵武器なんですよねー。
『ではいくぞ!!』
 劫禍が空を見上げて、黒い煙のようなモノを噴き出した。広がっていく暗雲は戦場全体に広がって影を落とす。薄暗くなった中、劫禍がサーベルを抜き放って肉薄。ブースターをフルドライブして一気に突っ込んでくる黒い機体に敵は連結した大型ミサイル発射装置から対艦ミサイルを発射するのだが……カシン。乾いた金属音が響き、ランチャーが機能しない。
『フハハハハ!手も足も出るまい!』
 システムが動かなければ連結式ミサイルランチャーなど、ただの拘束具に過ぎない。身動きの取れない機体のど真ん中にサーベルを突き刺し、一撃で機能停止に追い込んだ劫禍が嘲笑い、仲間の仇と言わんばかりに別機体が両腕の武装を向けてくるが、こちらも誤作動を起こして雷管がフリーズ。中身を撃ちだせない為、そのまま殴り掛かって来るものの。
『遅いわぁ!!』
 むしろ殴り飛ばされて斬り捨てられてしまった。
『無力……あまりにも無力!!』
「でも、敵も自爆攻撃からの誘爆くらいやってきそうだから気をつけてよ」
『そんな素振りを見せた奴から潰せばいいだけの事よ!!』
 勝利の雄叫びを上げる劫禍の周囲を、メルクリウスとグリームニルが駆け抜けていき。
「つくづくお前らは爆発好きなようだなぼけぇ……悪いが爆発させるのはクソアベック位なんでな!お前らは凍ってろ!」
 弾丸が使えなくなった為に凍結属性を鎌に纏わせて。
「まとめて凍れやオラァ!!」
「凍てつかせたるぞわれー☆」
 振り抜き、三日月状の氷刃を射出。命中した機体を中心に、冷気が拡散。複数機を巻き込んで氷像に変えてしまう。
 対するグリームニルは背中のミサイルランチャーの重量に目をつけ、槍で腕の武装を突き斬り、解体してから上半身を蹴り飛ばす。亀のように自力で立ち上がれなくなった敵へ長剣を突きつけると。
「随分好き勝手してくれたな……なら、やられる覚悟もあるな?」
 容赦なくコアを刺し貫いた。
「主!?」
「安心しろ、殺していない」
 グリムもビックリして身を乗り出して来るが、銀静は小さくため息をついて。
「……この世界の連中は脆いからな」
 動力炉との連結を断ち切った剣を引き抜き、槍を振るって脚部を斬り捨て、動けなくなった機体の腕を切断して転がしていくのだが……。
「アイドル☆御興味ありませんでしたか」
 ドンドンパチパチする戦場からチャンチャンバラリな虐殺に早変わりした戦場を、少し離れた地点のラーメン屋台から東雲・緑田(自称善意の第三国の魔法少女斡旋業者・f45150)が見つめていた。
 なんか若干虚ろ目ってる雰囲気あるから言っとくけど、アレは下手するとマスタールールに抵触するから、俺じゃ怖くて扱えないんで諦めて。
「なにやらメタい事情がありそうですね……ならば仕方ありません、今回は行き場を失った愛国心を満たす為のクエストを発行してみましょう」
 などと、ラーメンを作り始めるカオス……何なんだコイツ?
「ここには、行き場を失った愛が沢山あります。不詳、この緑田がその愛、花咲かせましょう」
 ちなみに、緑田と書いてグリンダと読むそうです。
「さぁ、変身です!」
 出来上がった味噌ラーメンの中身がふわっと浮かびあがり、戦場に降り注ぐと、謎の光の味噌の香りが辺り一面に立ち込めて……。
「あ、変身バンクお願いしますね?」
 書けるかァ!?何だよ兵器の残骸が魔法少女に変身するシーンって!?ネタマス相手ならどんな無茶振りしても許されると思うなよ!?
 というわけで光の味噌スープに包まれた残骸は軍人風の魔法少女に変身して、整列。
「元が兵器だからか、軍人のようなきらいがありますね……『風防少女テンプレちゃん』達……かつての叶わなかった御国の為に花を咲かす願い、今こそ叶える時です!さぁ、行きなさい……誇りと勝利の花を胸に!!」
『イェス、サー!!』
 というわけでミリタリーマジカルガールがワラワラワラワラ……交戦しているキャバリアに向かって突っこんでくるのだが。
「なななナニコレ!?」
『落ち着けラビ子!こいつらも元は銃火器ならば、何もできないはずだ!』
「あはははは!メルシーの幼女祭りみたーい!」
「笑ってる場合か!?僕達も身動き取れないぞ!?」
「チッ、厄介な事を……!」
「Grrrr……!」【二人共、今助けるよ!】
「あ、サリアちゃんは来ちゃダメーッ!!」
 グリムの制止の声虚しく、サリアが近づこうとした瞬間に、魔法少女を一人踏んでしまった。問題は踏み潰した音が、プチッ、ではなく、カチンッという、雷管を作動させた音だった事。
『あっ』
 猟兵達が何かを察した瞬間、戦場は光と熱と、凄まじい衝撃に包まれた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『輝光神機『ロクシアス』』

POW   :    BSプラズマライフル『黄金の矢』
【プラズマライフルのレーザーサイト 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【プラズマ化した超高熱熱線】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    高速戦闘演算機構『予言の神』
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【BSプラズマライフル 】から【相手の回避行動を読み切った超連続射撃攻撃】を放つ。
WIZ   :    対人虐殺機構『疫病の矢』
自身の【機体全身 】から【疫病ウィルス型ナノマシン】を放出し、戦場内全ての【キャバリアに乗らない生身での戦闘行動】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。

イラスト:柿坂八鹿

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はテラ・ウィンディアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「実験の邪魔をする愚か者がどんな奴かと思えば……って、え?」
 ついに姿を見せた試験兵器の監督を務める機体だったのだが。
「……あー、その、少し待つか?」
 一部の猟兵は離脱して爆風から免れたようだが、まぁ大体は大爆発に巻き込まれて真っ黒こげ。さすがにこの状態で追撃するのは、キャバリアとしてどうなのだろうか、とか思ったのか、猟兵が体勢を立て直すのを待ってくれた敵さんは。
「実験の邪魔をする愚か者がどんな奴かと思えば……」
 まさかの登場シーンからやり直して、周囲に小型砲台のようなモノを展開する敵さんことロクシアス。一度見たことがある猟兵は知っていた……それは、小型の殲禍炎剣。先ほどのように無力化する事も、防ぐこともできないだろう。一度起動すれば、猟兵達に勝ち目はない……勝ち目はないのだが。
「この世は実に醜い……そうは思わないか?」
 ……おや?
「人類は醜い……どいつもこいつも非効率的だ……お互い十分に生存できるというのに欲望に身を任せて」
 話が長ぇ!敵に動かれると洒落にならない為、神機的美醜感を語っている間にサクッと仕留めてしまおう。

※敵さんは美的感覚を語るのに夢中ですが、空飛んだり高速移動的な事したりすると、周りを飛んでる砲台が撃ち殺しに来ます。また、初撃で仕留め損ねると敵さんは浮遊砲台と連携してアホみたいに正確無比な狙撃をしてくるため、こっそり仕留めましょう。次回執筆は二十二日の予定。当日十六時までにプレくれると嬉しいな!
カシム・ディーン
げぇぇぇ!クロキャバ初期に割と暴れてて最近出番がなかったロクシアスじゃねぇか!
「やっほ―☆美少年に欲情して美少年ハーレム作ろうと躍起になってたロクシー君やっほ☆」
というか美少年ハーレム作ろうとしてたてめーが人類を醜いとか語るとかふざけてんのかぼけぇ!この変態ロリショタ御朕朕ロボがぁ!

…あ、待ってくれたのはありがとうな

それはそれとして人類語るほどおめー立派かよ!?(レスバ開始
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の動きとか周辺状況とか一応確認
【二回攻撃・弾幕・念動力・属性攻撃】
UC発動
念動光弾と空気弾(透明)を展開して…超集中砲撃開始!
ダメージと共にその動きを容赦なく止めにかかる!!


皇・銀静
UC発動中
ギガスゴライア出撃継続
「主ー☆ロクシアスだよ☆ロクシアスが出たよ☆判り易く言うならころちゃんだよ☆」
あの訳の分からないライオン着ぐるみ幼女の正体か
此の世や人類の醜さを語る奴ってのは自分の醜さを自覚できない馬鹿だって解ってるかお前?
他者を貶めるのは禄でもないって話だ

【戦闘知識】
敵の動きと能力を解析
【オーラ防御・属性攻撃】
裏青龍門開門発動
水の障壁を展開
【二回攻撃・切断・功夫・串刺し】
サリアと連携しての猛攻敵の攻撃は水の障壁で防ぎつつ水で蹂躙しながら四肢でぼこぼこにしつつ刃で切り刻み槍で串刺しにして
【砲撃・蹂躙】
サリア騎乗
お前も巨神なんだろ?
なら…派手に散れ
神・デストラクションバスター発動


印旛院・ラビニア
「うーん、統制機構みたいな未来しか見えそうにないんだけど」
『ああいう手合いはどこの世界にもいると言うことだ。行き着く先はヒトもモノも差がないディストピアだ』
「パイロットを生体パーツ扱いしようとしていた君が言うかな」
『ラビ子の愛が俺様を目覚めさせてくれたのだ』
などと言いつつも【瞬間思考力】のマルチタスクで戦場で拾った武装を分析。初撃に賭けるため、威力重視の射撃武器で攻撃するよ。プラズマライフル?
「更に、これで一気に仕留めようか」
『おお! ラビ子の愛が注がれてくるのを感じるぞ!』
「言い方が気持ち悪い!」
『これが貴様ら神機が無駄と切り捨てた愛の力よ!』
UCでダメージ回復+性能向上で一気に仕留めるよ


ティオレンシア・シーディア
あー…演説ぶち上げて自論に気持ち良く酔っちゃうタイプかぁ。
こっちとしては助かるけれど…たぶんアレ、ここが地雷原のド真ん中だってこと忘れてるわよねぇ…

まあ攻撃してこないんなら好都合。適度に茶々入れて○時間稼ぎしつつこっそり●黙殺・絶吼を準備しちゃいましょ。一撃で仕留めないといけない関係上その後行動不能になるのはデメリットにならないし。
…一応結界も張っておきましょうか。炎熱系の属性はできるだけ避けるようにはするけれど…なぁんか結局大爆発起こしそうな予感がしてしょうがないのよねぇ。なんでかしらねぇ(遠い目

…一応、オヤクソクとして言っておくべきかしらぁ?
――爆発オチなんてサイテー!


上野・ユウヤ
弐奈ちゃんと(f43250)

ギャハハハハ。弐奈ちゃん強いっすね。すっかり寝てた。
んで、状況はどうなってるっすか?
へぇ。敵さん、なんか面白そうな武器を持ってるっすね。

コックピットの中でUC【強制的多重召喚】を使用
召喚するのは《物象》のオサブ君と《力象》のオスキー君の2体

悪魔との交渉の前に弐奈ちゃんにお願いがあるんっすけど〜。

弐奈ちゃん越しにカグツチへ熱エネルギーを貰えないか交渉。
受け取った熱エネルギーと、あとはいつも通り自分の寿命と血を召喚した悪魔2体へ捧げる。
そして、それぞれの能力を活かして小型の殲禍炎剣のハッキング攻撃を指示。
巨神級の熱エネルギーを電気とかのエネルギーへ変えればワンチャン行けるんじゃないっすかね。

理想はハッキングによる鹵獲。次点で暴走からの爆発狙い。どっちも面白そうっす!
※アレンジ歓迎


皇・弐奈
ユウヤと(f26142)

ボロボロのまま爆発を受け、まだマスクウェルの証明装置の中へ

で、ユウヤのお願いを聞いたが了承するしかあるまい。
貴様、この誘いを断ったら我を人質にカグツチ様と交渉する気だろう。そうなったら面倒事にしかならんぞ。

その代わり早く我をカグツチ様の元へ戻してくれ

ユウヤもユウヤで悪魔を従えてるだけあって契約を破るとめんどくさい男だ。何とかカグツチ様にお願いをきいてもらい少しづつ熱をあげてもらう。悪魔にすぐ回収させれば相手に気付かれにくいだろう。

さて、我も頑張れば戦えなくは無いがここは大人しくしておこう。ボロボロの人間がカグツチ様の中に居る。それだけで相手の油断を誘い味方の援護になるだろう。
※アレンジ歓迎



「あー……演説ぶち上げて自論に気持ち良く酔っちゃうタイプかぁ。こっちとしては助かるけれど……たぶんアレ、ここが地雷原のド真ん中だってこと忘れてるわよねぇ……」
 小学生が校長先生の有難いお話(意味浅)を聞いてる時みたいな顔になるティオレンシアだが、他の猟兵にとってはこいつは洒落にならない相手であり。
「げぇぇぇ!クロキャバ初期に割と暴れてて最近出番がなかったロクシアスじゃねぇか!」
「やっほ―☆美少年に欲情して美少年ハーレム作ろうと躍起になってたロクシー君やっほ☆」
「というか美少年ハーレム作ろうとしてたてめーが人類を醜いとか語るとかふざけてんのかぼけぇ!この変態ロリショタ御朕朕ロボがぁ!……あ、待ってくれたのはありがとうな」
「なにぃ?」
 せっかく敵さんが持論を広げて隙を晒してくれていたのに、カシムが罵声を浴びせた事でロクシアスのカメラアイがメルクリウスに向けられて。
「私は神機として最低限のマナーを守っただけ。それでもきちんと謝辞を述べる事ができるのはよき心構えだ……だがしかし!キャバリアに向かって変態ロリショタ御朕朕ロボとはどういう了見だ!?敵に向かって罵倒をする気持ちは分かるが、言いがかりも甚だしいぞ!?」
「このロクシー君、ロクシー君とは思えない反論して来たよ!?」
「完全に別個体って事なんだろうな……」
 カシムがイメージしていたドヤ顔ダブルピースしてふんぞり返るライオン系着ぐるみロリにプライバシー対応用の目線が入ったヴィジョンが通過するが。
「主ー☆ロクシアスだよ☆ロクシアスが出たよ☆判り易く言うならころちゃんだよ☆」
「あの訳の分からないライオン着ぐるみ幼女の正体か」
 グリムと銀静が思いっきりどこぞのアレの呼称を出しちゃったせいでプライバシーへの配慮が吹き飛んだ。今回は参加してないからごまかそうと思ってたのに、これではビフォーアフターが晒されてしまう……まぁ、完全に別機体だから関係ないっちゃないんだけども。
「此の世や人類の醜さを語る奴ってのは、自分の醜さを自覚できない馬鹿だって解ってるかお前?他者を貶めるのは禄でもないって話だ」
「お前こそ何を言っている?それこそ人類がして来たことではないか」
 呆れたようにロクシアスは両手を広げて首を振り。
「大人しくしていれば十分生きていけるだろうに、更なる富、更なる資源を求めて無駄に争い、傷つけあう……そしてそれを正当化する為に攻め込む相手を貶め、侮辱し、見下すのだ。実際には同程度の存在であるにも関わらず、だ。この有様を醜いと言わず何と言う?」
「そういうお前は人類語るほど立派かよ!?」
 ここで噛みつくカシム。彼の記憶の中のロクシアスはなんていうか、うん、性欲の塊みたいなアレだったらしい。ところが今回のロクシアスはそんなもん知らないようで。
「少なくともいきなり人の事を変態呼ばわりしてくるお前よりはマシだ!というか変態具合で言ったらお前が乗っているメルクリウスも相当だからな!?」
「それは……まぁ、うん……」
「ご主人サマ!?そこはなんかこう、かっこよく言い返してくれるところじゃないの!?」
「だって、否定できる要素ないし……なぁ?」
「メルシー本人に確認しないで!?」
 おかしいな、カシムとロクシアスのレスバのはずだったのに、気が付いたらメルシーを袋叩きにする構図になってる……。
 謎の口喧嘩(という名のメルシー虐め)の様子を眺めていたラビニアは遠い目になり、故郷を思い返しながら。
「うーん、統制機構みたいな未来しか見えそうにないんだけど」
 未だ仔細は明かされていないが……いないよね?俺が知らないだけ?まぁとにかく、全てを管理される社会というモノは、世界そのものが工場のような構造になり、心を動かす情景は一つも存在しない。そこに生きる人類は、もはや人か機械か分からない何かに成り果ててしまう。
 劫禍ですら、その虚しさを知っているのか腕を組み深く頷いて。
『ああいう手合いはどこの世界にもいると言うことだ。行き着く先はヒトもモノも差がないディストピアだ』
 しかし、そんな彼のコックピットでラビニアは同意するどころか半眼ジト目になると。
「パイロットを生体パーツ扱いしようとしていた君が言うかな」
『ラビ子の愛が俺様を目覚めさせてくれたのだ』
「僕はアレを愛なんて呼びたくないな……」
 生贄にされかけたと思ったら至近距離でオホ声……もとい、嬌声を延々聞かされる羽目になったんだっけ?
 ラビニア的には決していい出会いとは言えなかった当時を思い返しつつ、同時に拾って来た残骸をチェック。使えそうな武器を探していると。
「プラズマライフル?」
『ほう、古い戦場跡だと聞いていたが、そんな物があるのか?』
 などと、劫禍が感心していると。
「これ、識別コードがアシハラなんだけど……」
『あの寒村も、昔はそんなものが標準装備だったのか……』
 時の流れって残酷なんだなぁ……なんて思いつつ。
「更に、これで一気に仕留めようか」
『おお!ラビ子の愛が注がれてくるのを感じるぞ!』
「言い方が気持ち悪い!」
 十五機のミニ劫禍が召喚されて、劫禍(本体)を中心におててを繋いでダンシング。機体性能を強化する魔術儀式を実行させていると。
「そろそろ幕引きかしらねぇ」
 ティオレンシアがどうやって時間稼ぎしようかねぇ……とか思ってたら、カシムが思いっきり注意を引いてくれたため、延々描き重ねた魔術文字を八つ並べて円陣を組ませる。これを機体前方に備えながら余波を想定して結界用の文字を並べるも。
「炎熱系の属性はできるだけ避けるようにはしてるけれど……なぁんか結局大爆発起こしそうな予感がしてしょうがないのよねぇ。なんでかしらねぇ」
 そりゃー、ネタ依頼だもの。どんだけ対策しても逃れられない運命というものはあるんだよ。まぁ、その原因になりそうなのが実際にいるからな、今回。
「ギャハハハハ。弐奈ちゃん強いっすね。すっかり寝てた。んで、状況はどうなってるっすか?」
 締め落とされて泡吹いてたユウヤが復帰。なお、彼の頭に謎のたんこぶが増えている事については触れてはならない。
「へぇ。敵さん、なんか面白そうな武器を持ってるっすね」
 ユウヤが意識を取り戻した事でマクスウェルの証明装置もまた再起動。敵が浮遊させている砲台にズームして、ニヤリと笑う彼は開いた傷口を押さえる弐奈の方へ振り向くと。
「悪魔との交渉の前に、弐奈ちゃんにお願いがあるんっすけど〜」
「大体見当はつくが……了承するしかあるまい。貴様、この誘いを断ったら我を人質にカグツチ様と交渉する気だろう。そうなったら面倒事にしかならんぞ」
 わざわざ占いなんてするまでもなく予想がつく。もしそんな事になったら……。



「おらー、弐奈ちゃんを生かしたまま返して欲しかったら熱エネルギーを寄こすっす!」
「それはつまり、僕への宣戦布告って事だよね?……ヒトの身で我等と取引ができるなどとの思い上がり、その身諸共焼き尽してくれよう。己が傲慢を獄炎の中で悔やむがいい……」
「え、待って、こっちにはまだ弐奈ちゃんが乗って……熱い!あっつ……蒸し焼きにされるっすぅうううう!?」



 といった具合にユウヤは焼死体と化し、ついでに自分も傷口を焼き付けられて病院まで連れ戻されてお説教コース。
「うむ、我もトカゲの黒焼きを食らってまで養生する趣味はない」
「弐奈ちゃん?それ僕の事じゃないっすよね?これから丸焼きにされたりしないっすよね!?」
 何を想像したのか、深く頷く弐奈にユウヤは顔まで尻尾と同じくらい青ざめてしまう。相手が悪すぎんだよお前はよ……。
「そうはならぬよう、全力を尽くそう。その為にも早く我をカグツチ様の元へ戻してくれ」
「りょ、了解っす……」
 改めてハッチを開き、弐奈がカグツチに移ると熱エネルギー譲渡の交渉に入ったが。
「……というわけでカグツチ様、御助力を願いたく」
「やだ」
「ですよね……」
 速攻で失敗した。
「なんで言うこと聞かずに戦場に出て来たお姉さんのお願いを聞かなきゃいけないの?」
「うぐっ」
「実際に傷が開いて完治が遠のいたよね?」
「ぐぬっ」
「その上で帰る前に交戦の為に熱をちょうだいって、おかしくない?」
「ぬぬぬ……」
 そもそものスタート地点が不利すぎる交渉に弐奈が四苦八苦していたが。
「ですが、カグツチ様。ことこのような事態まで来てしまった以上、逆にアレを早急に始末せねば帰還できぬのもまた事実……今回ばかりは、お目こぼしを……」
 遠回しに、「私だって帰りたいんだけど、力を貸してくれないと帰れないんだからね!!」というゴリ押し。これで駄目ならどうしたものかと、弐奈も頭を下げつつ思案していたが。
「今回だけだからね……」
「ありがとうございます……!」
 ややふてくされた雰囲気のカグツチに改めて深々と平伏するのだった。
「各々、準備は整ったようだな……グリム、仕掛けるぞ」
「オッケー☆」
 一部不安を抱いている猟兵もいたが、いつまでも口先で引っ張れるとは思えない。銀静はアクアカッターを放ち牽制しながらロクシアスへ肉薄。浮遊砲台からの支援射撃で水の斬撃を吹き飛ばされながらも格闘戦に持ち込むが、突き出した槍を長銃の銃身で逸らされて、繋いだ連撃の長剣を刃の腹に裏拳を叩き込まれて弾かれる。反撃の蹴りを莫大な水の塊で防ぎながら視界を塞ぎ、弾かれた剣を逆手持ちに切り替えて水で刀身を伸ばして叩き込もうとするが、浮遊砲台に水塊と伸長した刃を蒸発させられてリーチが足りない。
 踏み込んで刺突に切り替えようとするが先に長銃を向けられて機体を捻り、銃撃を躱すも浮遊砲台の追撃に遭って距離を取らざるを得なくなる。
「不意打ちとは卑怯な真似を……」
「戦場に卑怯も不況もあるか。隙を見せた奴から死んでいくだけだろう。お前も巨神なら、最期は派手に散れ……サリア!!」
「Gruuuua!!」
 グリームニルが射線を開ければその背後には機体を固定し、金属粒子に負荷をかけ終えているギガス・ゴライアの姿。口腔から伸ばされた濃縮荷電粒子砲が光を溢し、対するロクシアスはその一点目掛けて銃を構え。
「馬鹿め、射線は砲撃と同時に開けるものだ」
 一秒にも満たない刹那、ロクシアスの一撃がサリアを自爆させるかと思われたが。
「やらせるか!!」
「全弾発射しちゃうんだぞ☆」
 メルクリウスが腕を振るい、上空から降り注がせたのは風の魔力によって圧縮された空気砲。見えざる砲弾の雨にロクシアスもたじろぎ、浮遊砲台をメルクリウスに向けようとするが。
「オサブ君、オスキー君、よろしくっす!!」
 ナオヤが呼び出した二柱の悪魔はカグツチから送られる熱エネルギーと彼の寿命を食らい、浮遊砲台へ干渉。オスキーが物理エネルギーにベクトルを与え、重力として作用させることで浮遊砲台をまとめて叩き落し、オサブが受け取った熱を電気エネルギーに変換。それを浮遊砲台に送り込む事で過負荷状態を引き起こす。
「クッ、やはり未完成品ではこの程度か……!」
 浮遊砲台を押さえられた事にロクシアスが焦り、弐奈は深くため息をつく。
「さて、我も頑張れば戦えなくは無いがここは大人しくしておこう。ボロボロの人間がカグツチ様の中に居る。それだけで相手の油断を誘い味方の援護になるだろう」
「お姉さん?その傷で囮になる気?そろそろ僕、本当に怒るよ?」
「あ、いえ、そのようなつもりは微塵も……!」
 本当にどっちが年上なのかよく分からないコンビの有様に、劫禍は声を上げて笑いながら。
『見たかロクシアス!貴様は人を醜いと言った。しかし、中には互いを想い合う者もいる……見るがいい!これが貴様ら神機が無駄と切り捨てた愛の力よ!』
「その言い方だと、僕も劫禍の事を想ってるみたいに聞こえない?君のは割と片思いだからね!?」
『フッ……照れる様も愛い奴め……』
「照れるんじゃないってばー!!」
 劫禍はストレージから排出されたスクラップを分解、再構築してプラズマライフルを生成すると強化されたエネルギーを充填。死していたはずの兵器を再稼働させて。
『俺様達の愛の前に散るがいい!!』
「こっ恥ずかしいこと叫ぶのやめてー!!」
 劫禍の放つプラズマライフルと同時にサリアの荷電粒子砲が放たれて、二方向から同時に電荷を宿した砲弾が飛んでいくが……。
「これで駄目押しねぇ」
 スノーフレークの前方に展開された、塗り潰された文字によって描かれる八つの紋様が回転。その内部に魔力の弾幕を押し固める事で一条の光に変えて。
「次弾無し、とっておきの一撃よぉ」
 戦場を貫通するそれは、もはやレーザーというより照明と言われた方が納得のいく光量。主の雷とでも呼称すべき一閃は二つの砲撃と同時に着弾、かつ足元に散らばっていた浮遊砲台にトドメを刺して、猟兵達が放ったものとは異なる光が……。
「……一応、オヤクソクとして言っておくべきかしらぁ?」
 何かを察したティオレンシアが、珍しく声を張り。
「爆発オチなんてサイテー!」

 チュドォオオオオオオン!!

 ――そして、誰もいなくなった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年03月22日


挿絵イラスト