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【虎屋戦】無文の男

#昭和レトロスチィムパンク怪奇PBW『ヤケアト』

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#昭和レトロスチィムパンク怪奇PBW『ヤケアト』


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「これはまた、えらいこっちゃなぁ」
 しみじみとおのれと自分の『部下』を包囲する『蒸気包囲網』を見るのは虎屋・獅鉛である。
「投降を勧告するであります!」
 ハラナキが拡声器から声を上げる。そう素直に従うわけがありません、虎屋は肩をすくめてみせる。民間人がこうしている以上、以前のようにむやみに蒸気包囲網を使うわけにはいかない――緊張感でごくりと唾を飲んだ。
「お嬢さん、質問があるんやけど」
「……可能なら限り応答しましょう」
「人を率いた経験は?」
「何度か」
「人を殺した経験は?」
「……ないであります」
「人に人を殺させた経験は」
「……」
 キ、とハラナキは虎屋を睨み、言葉は不要か、と武器を取り出した。それでも捕まえるときに必須なのは『生存確保』――少しでも情報が出なければいけない。黒武者が口を開かないのはおそらく彼のみが単独で捕まっているというのもあるだろう。第二の捕縛者が出れば、或いは情報も多く出るのではないだろうか。義理を立てる組織が崩壊していけば――。
「さぁさぁ、どんどんいきまっせー!」
 ぞろぞろと凶器を手にした人々がハラナキの元へと向かっていく。

 ●
「……ハラナキの救援を任せる」
 区切・終(飢餓文学・f42796)はそう言うと、自分はいざというときの蒸気包囲網の手配をすると述べた。
 異論を発そうとするフクロウを制止する。
「……このままだと何も変わらねぇぞ。……何も、だ。犠牲を出したくねぇってんのなら――」
 俺だっていくらでも駆け回る、そう言った。


tk
 tkです。虎屋戦となります。

「やりましょー」大量の味方をけしかけてきます。
「いきまっせ!」大量の味方による一斉攻撃となります。
「あきませんなぁ?」大量の味方を盾とします。

 これらの攻撃を使ってくるため、うまく対応しながら戦闘していただけると幸いです!
 また、操られている人々に怪我をさせない工夫も大切となります。
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第1章 日常 『プレイング』

POW   :    肉体や気合で挑戦できる行動

SPD   :    速さや技量で挑戦できる行動

WIZ   :    魔力や賢さで挑戦できる行動

イラスト:ヒトリデデキルモン

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

刻谷・楓
行動理由はシンプルに、顔見知りのハナマキさんが困っているのなら助けたい。そして、虎屋がこのアナグラの平和を乱すのならば止めなければならない。

こんにちはハナマキさん、救援に来ました。

異能【ガジェットショータイム】にて奇怪党製の巨大スピーカーを召喚。耳栓をハナマキさんに渡してから怪音波を放ち人々の動きを止めます。
その隙に鎖機構で虎屋に近づいて攻撃をしかけにいきます。

※アレンジ歓迎



 知己のために、いざ――。
 刻谷・楓(楓・f43562)はおぼつかない記憶の中でも新しい記憶の中で、戦う。
「救援に来ました」
「有り難いであります!」
 ハラナキの言葉に頷き、刻谷は奇怪党製の巨大スピーカーを喚び出す。
「また奇っ怪なもんやなぁ……」
 面倒やさかい壊してもうて、と虎屋は群衆へ指示を出す。
「人を操る術ですか」
「おーおー、門外不出、秘密のなぁ」
 カカ、と笑う虎屋へ、早く開放しなければと歯を食いしばり、構えた。
「お願い!」
 巨大スピーカーは怪音波を放つ、操られているとはいえ相手は一般市民だ、その音響に顔をしかめる虎屋に対して、人々は身動きがうまくとれなくなる。
「――えらい音出しよりますなぁ」
「……こういう無害な奇怪絡繰もあるのです」
 鎖機構が虎屋へ肉薄した。刻谷の目の絵に虎屋がいる。
「降伏は?」
「せぇへん」
 軽薄な笑い顔がそこにあった。武器を手にして捕縛するために攻撃を繰り出す、体格の良さからか攻撃はひょいひょいとかわされるが、意識がこちらに向きさえすれば、操られている人達の洗脳も解除できるはず――!

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴生・ナナキ
「わあ!人がたくさんいるー!」
こんなにたくさんの人と遊べるなんて!何がいいかな?隠れ鬼?
虎のおじさんを捕まえてほしいそうなので、ここは鬼事がいいでしょうか
全部殺せという人間嫌いの魂のことは置いておいて、ナナキは鬼になりましょう

こちらに来るひとたちは、背中から翼をはやしたり紙のように薄くなったりして逃げ回りましょう
悪霊とはいえ子供です。子供の体力はあまるほどあるのです。鬼も追いかけられるなんて、なんて面白いのでしょう!
たくさん遊んだら、小さな体と変化を活かして大人たちにまぎれます
こっそり虎のおじさんに近づいて、動けなくなるよう遺縄をけしかけます
子供とはいえ悪霊です。おしごとはきちんとするのです



「わあ! 人がたくさんいるー!」
 無邪気な鈴生・ナナキ(七宿し・f44279)の声が響いた。場違いな声に、虎屋は笑って見せる。
「おう、坊っちゃん。ここは危ないさかい、今は隠れたほうがええよ?」
 そんな声は届かなかった。――こんなにたくさんの人と遊べるなんて! 何がいいかな? 隠れ鬼? 虎のおじさんを捕まえて欲しいから、鬼ごっこ?
 鈴生の中では全員を殺せ殺せと囃し立てる声がする。そんな人間嫌いの魂は置いておいて――今回は、『鬼』、となることにした。
「あきまへんなぁ……」
 おのれを捕まえようとする鈴生に、虎屋はため息をつくと人員をけしかけてくる。翼を生やして、或いは祇のにように薄くなって逃げ回る。鬼も追いかけられるんだ! 目をきらきらと輝かせて場に舞う。
「ん……?」
 虎屋は違和感に気づく。大勢の中にまぎれていつの間にか鈴生が見えなくなっている――遺縄が目前に近づいた。
「われたちもおしごとはきちんとするのだ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

蔵務・夏蓮
(※常にポーカーフェイス)
|ご注文《仕事》とあらば、心身揺らがずに鋼のように。|給仕《パーラーメイド》は腕を振るうだけ

こちらに来られるのならどうぞご自由に。そこに私はいないけれど
幻に意識を向けさせながら、人々の波をすり抜ける
くらませるのは昔から十八番だもの。しばらく蜃の吐く夢でもご覧になっていてくださいな
人海を越えれば、体の自由を奪うための電撃弾を虎屋へめがけて撃ち込む
避けられようが、防がれようが。フェイントをかけたり、幻で惑わせたりして当てに行く



 ――ご注文とあらば、心身揺らがずに鋼のように。給仕は腕を振るうだけ。
 蔵務・夏蓮(眩む鳥・f43565)は苦戦しはじめた虎屋を狙い、ふうと息をつく。戦場に舞い降りる、人々の目はぎらぎらとしていていかにも殺意にまみれている。……けれども吐息は空に、人々の波をすり抜ける。人々は戸惑う様子もない、まぼろしは一切、気取られることなく。
 人波を越えて、銃を手にする。少し重たいそれ、無表情のまま蔵務はそれを虎屋へと向ける。
「――……」
 ぎらりと虎屋はこちらを見ていた。……自身も人心を操る術を保つのならば、こちらを気取ることもできるか。特に疑問には思わず、雷撃弾を虎屋へと撃ち込んだ。体の自由を奪うためだが――簡単にはいかないか。
 確実に追い詰められては、いる。けれども、この成果が花咲くことはあるのか。これに決着はつくのか――知れずとも、今は全力を出す他あるまい。
「やんちゃなこっちゃなぁ」
 そうぼやく。互いのポーカーフェイスの下に、華を隠して、或いは虎を伏せさせて。

大成功 🔵​🔵​🔵​

セラ・イーズデイル
※アドリブ等歓迎

あらァ、お困りかしら?
いいわァ、人質が無傷ならいいんでしょう?
ああ、そうそう。念のための確認よぉ
虎ちゃんは|生きてさえいれば《・・・・・・・・》いいわねぇ?

オイタばかりの虎ちゃん、とっとと捕まっちゃいなさぁい
アタシに言われたくないでしょうけどぉ、これもお仕事なのよぉ
ジャグリングナイフを投擲するわぁ
あたらなくってもいいわぁ
アタシが使いさえすれば発動条件は整うのよぉ

UCでジャグリングナイフを操って
虎ちゃんをどこまでも追っかけまわすわぁ
意のままに操れるんだから人質使っても無駄ねぇ
肉の盾だって掻い潜って、ねえ、虎ちゃん?
生きたまま標本にしてあげるわねぇ…急所を外して串刺しを狙うわぁ



「――あらァ、お困りかしら?」
 群衆の中、ふわりと舞い降りるようにしてやって来たのはセラ・イーズデイル(行楽殺人鬼・f40633)。弧を描くような口元の笑顔のまま虎屋を見る。
「新手!」
 虎屋が厳しい表情で叫びながら指示を下す。
 ――虎ちゃんは生きてさえいれば、いいわねぇ?
 その確認は怠らなかった。そしてげんに相対している相手はいかにも人々を盾にしている。さてどうしたものか、あらぬ方向へとジャグリングナイフを投擲した。これは当たらなくてもいいものだ。――条件を満たせば、それでいい。
 『殺戮舞踏会』! 相手をどこまでも追尾するそれは虎屋の頬をかする。
「アカンな……」
 急所は外してくるのは分かる。けれども、このままだと――……。
 虎屋は考える。そして決断する。この場でどうするかを、だ。
「――……」
 セラの表情が少し険しくなった、相手の挙動が攻めの姿勢から変わっている。これは――。
「逃げる気ねぇ……」

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年04月05日


挿絵イラスト