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最底辺中の最底辺の少女

#ヒーローズアース #ノベル

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リルル・ルフィール




 ……ヒーローズアースにもゴミ溜めのような場所はある。
 どんなヒーローでも救えない『貧困』という危機に蝕まれ、ヴィランたちにすら『襲う価値すら無い』と見向きもされない……そんな者たちが、何もかもを失い、さ迷うにさ迷った挙句に流れ着く、終着点――
 摩天楼の隙間にある、遊具も朽ち果てたこの公園も、そんな場所の一つであるが……本日はそこに場違いな闖入者が現れた。

「リルルとHなビデオを撮ってほしいな❤」

 リルル・ルフィール(色塗り合戦・f38291 )。まだ10代も前半の少女が、ハンディカメラだけを持って――本当にそれしか持ち物のない全裸の格好で現れたのだから、ゴミ溜めの住人たちには当初、困惑と警戒の色の方が強かった。
 ……そもそも、こんな社会の底の底に沈み切った者たちである。そこに到るまでの間に、散々他者に食いものにされてきた経験があって当然だ。リルルの行動も、何かしらの罠だと思うのが当たり前である。
 浮浪者たちの芳しくない反応に、リルルは首を傾げ――股を広げたしゃがみの姿勢、相撲で言うところの『蹲踞』の格好を取った。年齢相応、縦一文字にピッタリと閉じた股間の割れ目を、指で開いてみせる。
「リルル、まだまっさらの新品だよ❤ ほら、もっと良く見て……❤」
 少女の細指が、広げた自らの粘膜をなぞっていく。刺激にピクッ、ピクンッと揺れるリルルの肢体。……ホームレスの男たちの喉がゴクリと鳴った。
 こんな場所で明日も知れずに過ごす者たちである。日々の食事にも事欠いて……女を抱いたことなど何年、何十年単位で昔の話だ。そんな彼らの前に、自分たちを誘惑する物好きな少女が現れたのである。多少、怪しさがあろうと――それに飛び付かずに済ますには、彼らは女に飢え過ぎていた。
「あぁん❤」
 リルルの望む、彼女主演のAVの撮影、開始――


 リルルは、ホームレス男性の一人に背後から抱え上げられていた。膝の裏側に腕を入れられ、彼女の両脚はMの形に大きく開かれている。
 目の前には、リルルが持ち込んだハンディカメラを構えた別の男性浮浪者。レンズが捉える少女の秘所は、先程弄ったせいか既に蜜に濡れていた。
「皆さ〜ん、リルルがオトナになるところ、ちゃんと見て下さいね❤」
 朗らかに笑い、カメラに向かって手を振るリルル。そんな彼女の入口へ、背後の男の肉刀の切っ先が突き付けられる。……一体、いつから洗っていないのか? 垢やら乾いた尿やら、人体から分泌される汚れという汚れが全体にへばり付いたそれは、正気の女性なら絶対挿入を断固拒否するはずの、入れられれば病気になりそうな代物であった。
 ……それが、リルルの処女孔の入口に触れる――
「……あ❤」
 リルルの声は歓喜すら帯びていた。
 汚れた男性器は、その身の汚濁をしっかりとリルルの女性器へこびり付ける如く、ゆっくりとそこへ入り込んでいく。リルルは己の内部で、大切な膜がプッ……プツッ……と悲鳴を上げるのを聴いた。
「あっ……! んっ……んっ、んっ……んっっ……!!」
 流石に、リルルの顔にも苦痛の色が浮かぶ。処女の肢体には汗の玉がいくつも生じて、きめ細かな肌の上を滑り落ちた。
 リルルの『|少女《コドモ》』と『|女《オトナ》』を隔てる境界線が、汚らしい雄槍で圧迫され、徐々に裂けていく。その裂け目をさらに押し広げて、男の肉槍はリルルの奥を目指して突き進んだ。リルルの未踏の性洞窟は、初めての侵入者によって閉ざされていた通路を無理矢理こじ開けられて――
「あっ……あっ、いっ、いっ……ああぁぁああああああああああっっ……!!」
 ……リルルの目の端に涙の粒が浮かぶ。|少女《コドモ》としての断末魔の悲鳴を上げるリルルの両脚の付け根で、悍ましき男根を深々と咥え込んだ彼女の下の口が赤い涎を垂らしていた。
 ……荒い息を吐き、涙目になりながら、それでもリルルは微笑みつつピースサインをカメラのレンズに向ける。
「これでリルルの初体験は、ホームレスの恥垢塗れ汚チ●ポになりました❤ ……あぅっ!?」
 ……いくら何でも、この状況で竿役の男を貶めるようなリルルの発言はまずかった。男は激昂したように、彼女と繋がった腰を律動させる。
「あぐっ、あくっ、あぅっ、あくぅっ……!」
 破瓜したばかりの、鮮血を流すリルルの秘孔を、その傷口をさらに広げようとする風に男の凶器が抉り回す。男根が掘削機のようにリルルを激しく出入りし、彼女の真下の地面に血の雫が飛び散った。
「あっ、あっ、あぃっ、あぅっ!」
 怒りと性欲に任せた男の行為に、リルルを気遣う部分などありはしない。強姦さながらの乱暴な突き上げに、男の肉杭に乱打されるリルルの子宮が悲鳴を上げる。
「あっ、あぎっ、いぅっ、ひぅっ、うぁっ、うあっ、あぐっ、あぅっ!」
 緑の髪を振り乱すセイレーンの女陰からの出血は治まらず、粘膜は真っ赤に腫れ上がっている。……内部の肉襞が捲れ上がり、外部にまではみ出しているほどだった。
 そんな、心ある者なら目を逸らしたくなるような性行為は、唐突に終わりを告げる――

 ――ドッックンッッッッ……!!

「っっっっ!?」
 リルルは、己の腹の内に濁流が吐き出される音を耳にした。
「あっ、あっ、あっ、ああぁぁああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっ!!」
 ……いつから溜め込まれていたかも知れない、浮浪者男の生殖液。それが無遠慮に、容赦無くリルルの生殖器内部へ注ぎ込まれる。溶岩流の如く熱く、破滅的なその奔流を胎内へ浴びて、リルルはビクビクビクンッ! と激しく痙攣した。
 やがて……放出を終えた竿役の男は、気が済んだとばかりにリルルの身体を地面に放り出す。初体験の衝撃に息も絶え絶えなリルルは、それでも薄っすらと笑みを浮かべ、自分を覗き込んでくるハンディカメラのレンズと目を合わせた。

「……今日のリルル……生理も済ませた危険日なのに……中に……❤」

 ――衝撃的な告白。生まれて初めての性体験の相手に浮浪者を選び、さらにはそれの子供も孕み兼ねない事態へと自らを追い込む……。この娘は、何処まで自分を貶めようというのか?
 リルルは尻餅をついた姿勢で股を開き、処女を喪失したばかりの、ホームレスの子種を注がれたばかりの己が秘穴を広げる。……血と男汁が混ざり合ったピンク色の粘液が溢れ出てきた。

「これじゃ妊娠確実だし、誰の子か解らないようにして❤」

 ……まともな女性なら最悪と評するはずの初体験を終えてなお、さらなる凌辱を求めるリルル。そんな彼女を目の当たりにし、浮浪者男性たちは顔を見合わせ、結論付けた。

 この娘は、本気で頭がおかしいのだろう……と――

 ……そういう相手なら、社会の底辺中の底辺である自分たちでも、自由に扱って構うまい……と――

 そこから、女性なら本来、地獄としか感じられないはずの時間が始まった。
「ああぁ〜んっ❤」
 ……リルルはずっと、悦びの声を上げ続けていた……。


 ……リルルと浮浪者たちの関係は、その日だけで終わりはしなかった――
「あっ、あっ、あっ、あっ、あぁ〜んっ❤」
 初体験の時より大分甘さを増したリルルの喘ぎが、今日も公園に響く。
 ……リルルは、初めてこの公園を訪れたあの日以来、毎日ここを訪れてホームレスたちとの行為に勤しんでいた。その様を撮影し、アンダーグラウンドな動画サイトでも公開している。
 リルルは、その筋ではそこそこの有名人になりつつあった――勿論、悪い意味で。
「あっ❤ あっ❤ ひぁっ❤ ひゃっ❤ ひゃぅ〜んっ❤」
 しとしとと雨が降りしきる中、生い茂る枝葉の下で申し訳程度の雨宿りをしながら、四つん這いになったリルルを浮浪者の一人が後ろから攻めている。
 まるで獣の交尾のよう……と喩えるのは、きっと獣たちに対して失礼だ。
「はっ❤ はっ❤ はっ❤ はっ❤ はっ❤ はっ❤ はっ❤ はっ❤」
 犬の息遣いに似た……と表現したら、きっと犬たちが顔を顰めるだろう下品な呼吸音を鳴らし、リルルが陶酔した顔をハンディカメラのレンズへ向ける。竿役の男の腰とリルルの尻がぶつかり合う度、雨音とは明らかに違う淫らな水音が鳴り響いた。
 雨水で身に纏う汚れが溶け出した浮浪者たちからは、想像を絶する悪臭が放たれているが――リルルはそれをさも芳醇な香りであるかのように吸い込む。自分にもその臭いが染み付くことを望んでいるかのように、ホームレスたちへ我が身を擦り寄せていた。
 リルルがアップした動画を介して彼女を見る者たちの視線は、今も彼女と交わっている最底辺の浮浪者たちへ向けられるものと、最早何の違いも無い――
「あっ❤ あっあっあっ❤ ――はぁぁああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜んっっ❤❤」
 今日もまた、ホームレスからの種付けを受けて絶頂するリルル。……そんな彼女を抱きたいと思う男は、既に彼女の動画の視聴者には皆無だった。

 あんな汚らしい輩たちのお古など、使いたいと思う者は居ない……。


 ――いつの頃からか定かではないが、リルルの動画を観ていた者が気が付いた。
『……最初より、腹が膨らんできてないか?』
 目を皿のようにして見れば、そんな気もしないでもない――という感じだったそれは、段々と誰の目にも明らかとなり……いつしか妊婦以外の何者でもない姿へリルルを変容させていた。
 そして、運命の日は訪れる――
「皆さ〜ん、リルルすっかりオトナの女になっちゃいました❤」
 最初の撮影を彷彿とさせる、膝の裏に腕を入れられ、両脚をMの形で開かされた姿勢で浮浪者に背後から抱えられたリルルが、向けられたハンディカメラのレンズへ、その向こうの視聴者たちへ両手でVサインをする。
 ……だが、最初とは明確に異なっている点があった。――リルルの、臨月としか考えられないほど膨張した腹部である。さらに言えば……割れ目がパックリと開いて戻らなくなって久しい彼女の股間からは、夥しい量の液体が溢れている。
 ――『破水』。
 リルルの腹の中の赤子が、今にもこの世に生まれ落ちようとしているのだ。
 ……それさえも見世物にしようとしているのだから、本当にリルルは『狂っている』と評されても仕方がない……。
「ひっ……ひっ……ふぅっ……うぅんっ……!」
 額に脂汗を滲ませて、リルルが一定のリズムでいきむ。激しい陣痛に蝕まれている幼い母体は、小刻みに痙攣を繰り返していた。
 リルルの産道をこじ開け、彼女とこの場のホームレスの誰かから血を分けられた子供が外界を目指して下っていく。……この段階で、不幸な人生になることが決定付けられた命が。父は、今日の食べる物にすら困窮するような浮浪者の誰かで、母は、そんな相手に快楽の為だけに身体を明け渡すような少女。……まともに育ててもらえるはずも無い。
 或いは、この出産が失敗して命が絶たれた方が、まだこの子の為なのかもしれないが――
「ん、んんっ……ああぁぁああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっ!!」
 ……赤子は、完全にリルルの股間の穴から抜け落ちて、その下に申し訳程度に敷かれた汚れた布団の上に落下する。その衝撃でか、火の点いたように激しい泣き声を、産声を上げた。
「はあっ……はぁっ……へへぇっ……❤」
 自分の股間と肉の管で繋がった赤ん坊を見下ろし、息も絶え絶えな様子のリルルは、カメラへまたもピースサインを向けた。
 心底楽しそうに笑いながら……。

 この日の動画はいつものアンダーグラウンドな動画サイトだけでなく、悪意ある者や愉快犯によって、より多くの人々の目に付くように拡散された。公序良俗に反しまくったそれらの映像は、直ちに心ある者たちによって削除されたものの、その拡散を完全に止めることは出来ず……数え切れないくらい沢山の人に、リルルのことが知れ渡ったのである。
 過去の動画も掘り返され、晒され……リルルが社会の底辺中の底辺の者たちに純潔を捧げたこと、その後もそんな者たちと数ヶ月間に亘って性交渉を繰り返したこと、その果てに受胎した我が子の出産さえも見世物にしたこと……それら全てをリルル自身が望み、率先して行ったことが世間へと認知されるに至ったのだ。
 結果、リルルを知らぬ者は、誰も居なくなった――

 ――限りなく汚らわしい、底辺中の底辺すら下回る、最底辺中の最底辺の存在として。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2024年12月31日


挿絵イラスト