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囚われた宇宙船を救出せよ

#スペースシップワールド

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#スペースシップワールド


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 スペースシップワールドに浮かぶ一つの宇宙船。
 ここでは動力機械「コアマシン」による食料生産が行われていた。
 乗組員百人ほどの小さな生産拠点ではあるが、
 買い手、そして働き手にとって、大宇宙での生活の基盤を支える確かな存在だ。

 その宇宙船に、かつて滅びた銀河帝国の魔の手が再び伸びようとしていた。



「スペースシップワールドで宇宙船の一隻が銀河帝国に占拠されました。皆さんにはこれの救出に向かって頂きます」
 グリモアベースへと集まった猟兵達に、カカリーン・ノプス(fXXXXX)は柔和な表情を浮かながら、それでも淡々と事態の急を告げた。
 小規模ながら食料生産を続けている宇宙船の一隻が、銀河帝国のクローン騎兵部隊の襲撃を受けている。
 クローン騎兵達は内部まで侵入を果たし、完全に乗っ取られた格好だ。
 船内には鎧装騎兵らの自衛戦力もあったはずだが、蘇ったオブリビオン相手では手も足も出なかったことだろう。
 住人の一部は脱出済みで、残された住人達も避難シェルター等の安全な場所に身を寄せ、救助を待っている。
 船内のクローン騎兵部隊の排除。それが今回の目的であり、住人達を救う確実な方法だ。

「皆さんにはまず小型宇宙船に乗り込んでもらい、これで当該の宇宙船に突入して頂きます」
 用意されているのは1~2人乗りの小型宇宙船だ。
 付近の大型スペースシップにテレポートした後、各自この小型宇宙船に乗り込み、事件のあった食料生産船へと向かうこととなる。
 操縦は簡単で、猟兵であれば自在に乗りこなすことが可能だ。
 食料生産船へと接舷したら、宇宙服を着て飛び移り、内部へと潜入することができる。
「心配はいりません。皆さんなら簡単に操縦して頂けますよ」
 少し尻込みした猟兵を見つけると、カカリーンは微笑んで語り掛けた。

 しかし、クローン騎兵部隊も漫然としている訳ではない。
 周囲を警戒し、近付く宇宙船には当然迎撃の構えを取っていることが予想される。
 食料生産船にはスペースデブリを破壊するための光線機銃が複数備えられており、これも既にクローン騎兵の支配下だ。
 幸い周囲には食料生産船以外の遊撃機等は存在しないため、注意するべきはその機銃のみではあるが、
 猟兵達の乗る小型宇宙船に直撃を受けたら、大破は免れない。
 小型宇宙船には小型のレーザー銃が備え付けられているものの、星間戦争を想定したものではなく、目指す食料生産船に外部から直接的な打撃を与えることは不可能だ。

 いかにして敵の警戒を掻い潜り、食料生産船へと潜入するかが始めのポイントとなる。
 力づくでの正面突破を仕掛けるか。
 素早い動きや回避で攻撃を掻い潜り、引き付けたその隙を突くか。
 敵の警戒網を読み切り、静かなる潜入を果たすのか。
 作戦は猟兵達に委ねられた。現場の状況を読み、的確な判断をすることが求められる。

 うまく船内に潜入することができたなら、次はクローン騎兵部隊との戦闘となる。
 優秀な帝国軍兵士をクローン化して大量生産した、帝国軍屈指の歩兵部隊だ。
 道中の敵を蹴散らしつつ、部隊の指揮官がいると思われるメインコックピットへ向かってほしいと、カカリーンは告げた。

「それでは皆様、どうかお気をつけていってらっしゃいませ」
 カカリーンが丁寧にお辞儀をすると、手にしたグリモアから光が溢れ出し、猟兵達を包み込んだ。


来海循
 はじめまして。
 今回よりマスターを務めさせて頂きます、来海循と申します。
 よろしくお願い致します。

 今回はスペースシップワールドでの冒険となります。
 まずは小型宇宙船を操っての宇宙間戦闘からですね。
 リプレイは「小型宇宙船で航行中、目標の食料生産船を見つけた」シーンから始まります。
 小型宇宙船の操縦はオートマチックの自動車くらいの難易度で、誰でも操縦可能です。
 また、ウォーマシンの方なら(推進力さえあれば)生身で宇宙遊泳が可能でしょうし、
 俺の宇宙バイクで駆け抜けてやるぜ! といったプレイングも大丈夫です。

 皆様の面白いプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『小型宇宙船で突入せよ』

POW   :    正面から力づくで突破する

SPD   :    素早い移動や的確な回避で危機を切り抜ける

WIZ   :    敵の警戒範囲を読んで隙をつく、電子機器をハッキングする

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ファランス・ゲヘナ
せっかくだしナ。オレは宇宙バイクで行くゼ。
宇宙バイクで先行して囮になってやル。ゴッドスピードライドでオレの相棒を加速させルゾ。
加速したスピードで動いて、食料戦の周囲を飛び回って攻撃を掻い潜り、引き付けル。その隙に小型宇宙船を突入させナ。オレも隙を見て後に続くゾ。



グリモアの光に導かれ、辿り着いた広大な宇宙空間。
 用意された小型宇宙船や自らの愛用の機体に乗り込んだ猟兵達は、襲撃された宇宙船へと進路を取っていた。

「見つけたゾ、アレだナ」
 自身の宇宙バイクで先行していたファランス・ゲヘナは、いち早く食料生産船を捉えるとその独特な声で仲間に声を掛ける。
「オレが囮になってやル、その隙に突入しナ」
 言うが早いかファランスの乗る宇宙バイクが見る見る変形を始める。自称、正義の宇宙海賊。その名に恥じぬ見事な機体だ。変形したバイクに騎乗すると、食料生産船へと急接近を仕掛けた。

 高速で接近する機影を捉えていたのだろう、ファランスへと光線機銃が掃射される。
 スピードに乗った機体は悠々と射線を躱していたが、一門、また一門と攻撃を開始する機銃に対して次第に距離を詰めることが困難になっていった。
「チッ……!」
 至近弾をかすめるように躱したファランスが、思わず苦悶の声を漏らす。

 しかし、猟兵は独りで戦っている訳ではないのだ。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

星群・ヒカル
さぁて、銀河帝国に喧嘩を売りに行くってわけだな?あいつらには借りもある。任せてくれ!
そしてせっかく乗り物用意してくれたところ悪いけど、おれにはこの宇宙バイクの「銀翼号」があるからな。馴染んだ乗り心地のこっちの方が、随分と使い勝手がいいってものよ。

【行動:SPD】
銀翼号を、宇宙飛行に適した光子エンジンターボ形態……ええいまどろっこしい、「特攻形態」に変形だ!
敵の動きを銀翼号に取り付けた望遠鏡で見ながら、素早く移動。敵が撃ってきても、攻撃を回避していくからな。ふん、番長舐めんじゃねぇよ!
隙をついて、敵が撃ってくる場所の陰になっているところから、船内に侵入することにしよう。



ファランスの直ぐ後を追うように、同じく宇宙バイクで駆ける姿があった。
 愛車の「銀翼号」に跨った星群・ヒカルは光の帯を引きながら宇宙船へと向かっていく。
「銀河帝国の好きにはさせねえ、おれに任せてくれ!」
 愛車に取り付けた望遠鏡で機銃の位置を確認しながら接近したヒカルは、射線の間を縫うように飛び回って敵の注意を引く。乱入者の動きに気を取られ敵の攻撃にも一時混乱が見られたが、やがてヒカルにも機銃の狙いが定められていく。
 追いすがる光線との距離がじわじわと詰められる。ヒカルは愛車を握る手に力を籠めた。
「ええい、まどろっこしい!」
 その声に呼応するように、銀翼号の姿が変形を始める。宇宙飛行に適した形態……「特攻形態」に変形を遂げた銀翼号のシルバーメタリックのボディが一層輝きを放った。
「ふん、番長舐めんじゃねぇよ!」
 速度を上げ、機銃の追尾を振り切ったヒカルが声を上げる。宇宙番長を自称する少年と相棒のバイクには、それを自負するだけの力量があった。

 機銃の雨を切り抜けたヒカルは、旋回して再び宇宙船の間近へと向かう。仲間の猟兵達が突入を果たすには、今しばらくの時間が必要であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

マハティ・キースリング
救助任務は初仕事だけど
きっと何とかなるでしょう
それに小型艇の操縦経験も数え切れない程あるから大丈夫大丈夫……多分ね

機銃の一斉放火か、被弾0って訳には行かないだろうな
他の猟兵と同時に駆け抜けるのもよさそうだ、いやその方が絶対楽だ
まあない物ねだりしていても仕方がない

勘を取り戻すように艇の操縦系を弄繰り回し
警戒網ギリギリまで緩やかに接近しつつ、サイバーアイを起動
機銃の射程、射角、寄るまでに使えそうな手頃な遮蔽、発射に間断があるならそれも考慮に入れて
一気に走り抜けようと試みる。遮蔽がない?分かった、レーザー銃で作ろう。
分かりました、ヴァリアブル・ウェポンだ
巨大砲頭にて機銃を道連れにしてやる


不知火・イヅル
わあ。ボク、宇宙船の操縦なんてはじめてだよ。
……ととと。はしゃいでる場合じゃなかったね。ごめんね。

とにかく、この小型宇宙船で――なんだっけ――ええと、あの食べものをつくってる宇宙船に突入するんだよね?
それなら、ハッキングで彼らの警戒範囲を調べられないか、ボクがためしてみるよ。
もし、警戒範囲がわからなくても、わざとハッキングに気づかせて、彼らを引きつけることはできるかもしれない。

もっとも、ボクとしては、気づかれないように潜入したいところなんだけど。



「わあ。ボク、宇宙船の操縦なんてはじめてだよ。……ととと。はしゃいでる場合じゃなかったね」
 初めての自らの手による宇宙飛行に高揚を見せる不知火・イヅルは、向かうべき食料生産船周辺での戦闘を目にすると、しっかりと座席に座りなおす。
「よおし、ハッキングで彼らの警戒範囲を調べられないか、ボクがためしてみるよ」
 イヅルは宇宙船の通信機器や自身の電脳術を駆使して、食料生産船へのアクセスを試みる。言動が見せる幼い印象とは裏腹に、その瞳には自信の色が浮かんでいた。

 先行した宇宙バイク乗り達を見やり、マハティ・キースリングもまた行動を仕掛けようとしていた。
「この機を逃さない手はないか。いや、その方が絶対楽だ」
 操縦する小型宇宙船の制御盤を慣れた手付きで操ると、戦闘宙域へと機体を進めていく。
 近付きながら、既に始まっている機銃の一斉射撃の状況を分析する。それぞれの機銃の位置、射程、射角、間隔。マハティの眼球に装着されたサイバーアイは、それらの情報を瞬時に与えてくれる。やがて、マハティはこう結論付けた。
「やはり被弾ゼロという訳にはいかないか」
 全ての攻撃は防げないが、それでも被害が最小となるような航路を見出すと、宇宙船を加速させようと制御盤に手を伸ばした。

 その時、子供のような明るい声がマハティの耳に届く。
「ハッキングが完了したよ! いま、そっちにデータを送るからね」
 瞬時に、敵の警戒範囲がマッピングされたデータが目の前に展開される。
 イヅルへの礼を述べると、マハティは警戒範囲寸前まで機体を接近させる。先に得ていた機銃の情報と合わせれば、更に被害を減らすことが可能だ。そう確信すると敵の攻撃の最中を一気に走り抜けるべく、宇宙船を急加速で突入させる。イヅルもまた、マハティの後に続いた。
 マハティの読み通り、機銃から放たれる無数の光線は接近する宇宙船を捉えられず、彼方へと消えていった。

 しかしながら、被害ゼロという訳にもいかない、というのもまたマハティの読みの内だ。
 向かう先に見える銃口が光を放つ。全速力で食料生産船へと向かう宇宙船には、防ぐ手立ては無いかに見えた。
「遮蔽が無い? ならば作ろう」
 マハティの機内に秘めたヴァリアブル・ウェポンが巨大砲塔を形作る。放たれた巨大レーザーは向かってくる光弾を瞬く間に飲み込み、かき消していった。

 少々呆気にとられながら、イヅルはひとり呟く。
「ボクとしては、気づかれないように潜入したいところだったんだけどなあ」
 思いの外賑やかな作戦とはなったが、仲間の猟兵の力を信じてその後ろへと続いて行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベルベナ・ラウンドディー
味方が先行するなら頼もしい
データを回してくれ。…こっちもシンクロしてアタックするかな!

味方の行動に同調し、私は正面に捉えて全力強行突破
多少の火線は愛機と勇気で弾き飛ばす。むしろそこに残像たたき出して怯ませる
更なる砲火にはゴッドスピードライドを重ね
剣でも車体でも縦横何でも振ってむしろ【火線を叩き潰す】

そのまま船体の機銃に派手に突貫してやろうか
…衝撃に乗じて身を隠し、【火線が伸びなかった死角】から侵入を試みる
装甲の薄い場所があれば、そこを叩き斬って入り口を作ってもいいんだがな



味方と共に突入せんとするベルベナ・ラウンドディーのもとへもまた、ハッキングによって得られた情報が届く。
 警戒網を確認し、先行する仲間に続くべく跨った宇宙バイクを加速させた。

 仲間と同調するような動きで機銃攻撃を躱していくベルベナの視界に、目指す宇宙船の姿が徐々に近づいてくる。
 しかし彼自信が全ての射線を見切っている訳ではない。向かう航路には避けられない光の一筋が迫っていた。それでもベルベナは、落ち着き払った様子で片手に刀を構えると、覚悟を決めた表情で愛機と共に光の中へ突っ切って行った。
「はあっ!」
 剣豪の一太刀は光弾を捉え、弾き飛ばす。
 バイクもベルベナ自身も全くの無傷という訳にはいかなかったが、今すぐに航行不能という事は無いだろう。

 確かな手応えを覚えるベルベナの下へ更なる砲火が繰り出される。対してベルベナはバイクを変形させると、スピードを上げて食料生産船へと迫る。その軌跡には彼の残像が残され、敵の攻撃を欺いては消えていった。

「……このまま派手に突貫してやろうか」
 十分な速度を得て食料生産船へ接近するベルベナは、仲間と共に突入口を探る。やがてめぼしいハッチを見つけると、再び刀を構えた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『クローン騎兵』

POW   :    ジェノサイダー
【自身の寿命】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【ジェノサイドモード】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    インペリアル・インテリジェンス
【銀河帝国式戦術ドローン】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ   :    ブラスターレイン
【熱線銃(ブラスター)】を向けた対象に、【連続射撃】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


機銃による迎撃を捌ききり、食料生産船へ接舷する猟兵達。
 ある者は宇宙服で飛び移り、またある者は乗り込んだ機体のままに突入し、内部への侵入を果たす。
 いくつかの扉を越えて進んで行けば船内には重力が働き、呼吸も可能だ。広さも十分で戦闘に支障をきたす事は無いだろう。

 船の中ほどまで進んだ頃だろうか、予期していた通り、侵入者の位置を掴んだクローン騎兵達が現れる。各々に熱線銃を構えた歩兵部隊の数は、乗り込んだ猟兵達の数倍は下らない。
 この軍団を撃破しなければ目指すメインコックピットには辿り着けない。猟兵達はそれぞれに武器を構えると、己の力を解き放つ。
ベルベナ・ラウンドディー
ひとまずは騎乗戦術・愛機で突撃。薙ぎ倒す
ただし被包囲を警戒の為 一撃必殺・一撃離脱を信条とし
壁走り、ストップ&ゴーによる残像を交え戦列の翻弄を狙う
連続射撃を狙う相手を率先して討ち、
戦闘力向上済みの相手は援護があるまで仕掛けを控え、消耗を避ける
ただし指揮官を発見次第、味方に伝達することは最優先だ
私自身もレッドゾーンまで踏み込んでいる限り処理は堅実に行うべきだろう
首尾よく頭を潰せれば殲滅に移行するのみ

ユーベルコードの狙いは2点
1つ・爆破によって遮蔽物を生成。対敵射撃用の回避に
2つ・連結した対象を振り回す。戦列の攪乱にある


切り口は私が作りますが、打撃を加えるのはお任せします
…ではアクセルオンと行くか



「……ではアクセルオンと行くか」
 愛用の宇宙バイクに跨ったまま、敵の姿を確認したベルベナは迷わずにハンドルを深く握る。放たれるブラスターの光線をも撥ねながら敵陣へ突っ込み、相対したクローン騎兵を突き飛ばした。
「切り口は私が作ります。打撃を加えるのはお任せしますよ」
 ベルベナの声に応えるように、何人もの猟兵が敵の軍団の中を駆け抜ける。

 再び戦場を乱れさせようとアクセルを吹かせ狙いを定めるベルベナは、一人のクローン騎兵と視線が合う。歩兵はベルベナを真っ直ぐに睨みながら、手にした武器を禍々しい形状に変貌させていた。
 ならばと咄嗟に手を構え気力を集中させる。ベルベナから放たれたドラゴンオーラは歩兵の放つ巨大熱線と衝突し、爆ぜた。
 瞬時の爆発の後、睨み合う二人の間に残されたのは瓦礫と鎖。ベルベナはニヤリと笑うと、繋がれた歩兵ごと鎖を振り上げた。

 振り回す鎖で戦場を攪乱させながらベルベナは思う。敵が簡単に倒せる雑魚ばかりではないと。
 戦場を駆ける仲間達を援護するべく、再び愛機を走らせた。

成功 🔵​🔵​🔴​

犬上・爪牙
向上した戦闘力は、あのカラクリの仕業でしょう
ならばそれを先に討つのが上策と読みました

此方に飛び道具はなし。ならば、寄って斬るのみ
僕のユーベルコード、【天狼走破】にて【騎獣:天狼】に騎乗して駆け抜けます
直線的な突撃は格好の的。狭い通路ならば壁とて足場にできます。地形を利用し壁を蹴って避け、避けきれぬ分は円盾で【盾受け】し防ぎます

接近できたら壁を使って跳び跳ね、空中のドローンを破壊しましょう
数に任せる敵も、乱戦に持ち込めば小癪な飛び道具もロクな役には立たぬでしょう
誤射を防ぐ戦術的な『目』も先に潰せたなら、後は盾で敵を押し退け敵自体を盾にし、自らの身を護りながら剣で敵を斬る
強襲かくあるべし。です



ベルベナとほぼ同時、犬上・爪牙もまた敵軍へ攻撃を仕掛ける。
 爪牙が飛び乗った大狼の幻霊、天狼は群がるクローン騎兵達の頭を踏みつけながら通路の奥へと迫る。
 狙うは一体。銀河帝国由来のドローンで強化され、強烈なブラスターを乱射するクローン騎兵だ。
 直線的な動きに合わせて、正面から向けられた熱線銃が光を放つ。爪牙を乗せた大狼はそれを横っ飛びで躱すと、足を付けた壁を勢いのままに走り抜けて戦場を進む。更に射線が向けられると、爪牙は手にした円盾でこれを弾いた。
「向上した戦闘力は、あのカラクリの仕業でしょう」
 目指す敵の姿が近づくと、天狼がより力強く、雄々しい姿に変貌する。
「ならば、寄って斬るのみ」
 一足で一気に飛び掛かる。強化した天狼の牙と爪牙の振るう剣とが、クローン兵に取り付いた2つのドローンを一撃のもとに破壊する。
 それでも尚弱々しく銃を向ける歩兵を後ろ足に踏み付け、跳躍。着地と同時に歩兵が崩れ落ちる音が響いた。

 一つ息を吐いた爪牙は再び剣と盾を構える。飛び道具を持たない爪牙は、このまま接近戦に持ち込む方に分があると考える。
「強襲かくあるべし、です」
 盾で敵を崩し、剣でその身を切り裂く。狼は乱戦を駆け抜けた。

成功 🔵​🔵​🔴​

星群・ヒカル
おお、いるわいるわクローン騎兵!
あいつら全員、蹴散らしてしまっていいんだな?
集団での喧嘩には慣れてるんだ、いよいよ超宇宙番長の本領発揮だッ!

●行動:SPD
「特攻形態」そのままに船内へ突っ込むぞッ!

真の姿の片鱗である青い炎を纏った「銀翼号」で、そのままクローン騎兵たちへ突撃だ。
敵をひき倒し、跳ね飛ばし、それでも銀翼号に取り付いてくるやつがいれば、牽引用ワイヤーのフックを遠くの壁に引っ掛けて、銀翼号の進行方向を変更したり、急旋回して遠心力で振り落とすぜ。
はははっ、スリル満点で楽しいなぁーッ!!

おっと、ほかの人が苦戦しているようなら銀翼号で助けに行くぞ!仲間の周りを旋回して敵を跳ね飛ばしてしまおう。


マハティ・キースリング
続々と友軍が到達している
いい流れだ、共に暴れようか
潜入時にドサクサに紛れて帝国軍から奪った《援護射撃》のmodチップ
こいつを試させて貰う

敵は当然数で押してくる
眼では視界外の敵を探せない、地道に減らしていくしかないな

こちらは面制圧だ。迫撃砲を使う
友軍が自由な行動を取り易いよう、敵の集団に間断無く爆撃を浴びせ、身動きを封じる
それと…あの無警戒なドローンも爆風で吹き飛ばせれば言う事はないな

UCの機能選択
弾を、ありったけの爆薬を撃ち込むぞ
迫撃に高さの問題があるのなら、ロケットランチャーの一斉射撃を行う

今回のタスクは
敵の隊列と意識を散らし、戦況を崩す

では展開だ、3秒後に指定地点を爆撃。巻き込まれるなよ


不知火・イヅル
バグたちにみんなの援護を任せて、ボクはハッキングで船内のようすを確認できないか試してみるよ。

援軍がありそうならそれを伝えるし、メインコックピットまでの道中にクローン騎兵が潜伏して待ち構えたりしているようだったら、気をつけたほうがいい場所を教えておく。
うまくいけば、指揮官からの作戦内容も拾えるかもしれないし……彼らの戦略に合わせて、みんなと力を合わせられたらいいかな。


ファランス・ゲヘナ
ふう、何とカ。無事に侵入できたようだナ。
少し危なかったが、何とかなったようダ。
さて、もう船内では暴れている奴もいるようダ。
オレも遅れながらも大暴れするとしますカ。

宇宙バイクで船内を爆走。クローン騎兵やドローンを容赦なく轢き殺していク。良い子はマネしちゃいけないからナ。こいつらはプロだからできるんダ。
さて、宇宙バイクで轢き攻撃ですれ違いつつ、バイクの軌道からずれている奴にはすれ違いざまに【ユーベルコード:バウンドボディ】で伸ばした腕で宇宙バイクの加速分の殴りつけていくゾ。



「ふう、何とかなったようダ。無事に侵入できたようだナ」
「おお、いるわいるわクローン騎兵!」
 乱戦が繰り広げられる船内に現れる2つの影。並走する宇宙バイク乗り達は思い思いの表情で戦況を見渡す。
「あいつら全員、蹴散らしてしまっていいんだな?」
 超宇宙番長の血が疼くのか、瞳を輝かせながらエンジン音を轟かせるヒカル。スピード重視の特攻形態に変形した相棒の銀翼号を加速させると、溢れ出る力を青い炎にして零しながら突き進む。
「もう船内では暴れている奴もいるようダ。オレも大暴れするとしますカ」
 同じくスピードを上げるファランスは、黒い液状の身体を震わせながら宇宙バイクを巧みに操る。片腕に力を籠めると、その肉体がしなやかに波打った。

 爆走する2台のバイクが勢いのままに突撃せんと敵を見据える。その時、敵の軍団から炸裂音と共に爆炎が上がった。
「援護する。……さあ、共に暴れようか」
 後方から迫撃砲を撃ち込むのはマハティだ。身体に装着した重々しいアームドフォートの砲口から煙が上がるたび、クローン騎兵達が宙を舞う。面制圧を仕掛けるマハティは敵の隊列を崩すべく、ありったけの砲弾を撃ち放す。足を止めた隙に熱線が自身を襲っても、それすら撃ち落とす勢いで砲火を見舞う。爆煙の中にクローン騎兵達の頭上を飛ぶドローンが目に入れば、それを吹き飛ばそうと仰角を上げた。
 しかし敵が見えるということは敵にも見られているというもの。ドローンに捉えられたマハティに強化ブラスターが降り注ぐ。しばし防御姿勢を取ったマハティは更なる射撃を繰り出そうと、機械化した肉体を兵器へと変形させながら反撃の機会を伺う。眼球のサイバーアイが忙しなく動き、目標地点を探る――。
「合図を送る。巻き込まれるなよ」

 砲撃によって生まれた混乱に乗じて宇宙バイクが暴れ回る。クローン騎兵に躊躇なく突進し轢き潰していくファランスの姿は暴力的にも見えたが、相手がオブリビオンなればこそだ。勢いに乗ったまま、慣れた手付きで機体を上げ足元に倒れたクローン騎兵を乗り越えれば、ハンドルを振って機体後部を別の歩兵に叩き付ける。真黒き宇宙海賊が船内を蹂躙し尽くす。
 そんなファランスにも銀河帝国の兵器が向けられる。ドローンで強化された個体を筆頭に、隊列を組んだ歩兵達が一斉に熱線を発射する。バイクのボディでそれを受けながらも進むファランスは立ち塞がる敵陣を一度では倒しきれないと見るや、おもむろに両腕を横に広げる。人間を模る領域を超えてぐんぐんと伸びる両腕は数メートルにも及び、歩兵達の前へと広がってゆく。
「行くゾ!」
 バイクで敵陣の中央を突破するファランスに、一拍遅れて黒い拳の猛撃がクローン騎兵達を襲う。高い弾力性を帯びたファランスの腕はバイクのスピードまでも上乗せさせて、歩兵の一群を殴り抜いた。

 銀翼号を乗り回すヒカルもまたクローン騎兵達を薙ぎ倒していった。青い炎をちらつかせながら猛烈にスピードを上げるヒカルは、向けられた熱線銃を体に受けても意に介さずに敵を撥ねて進む。高らかに笑いながら走り回るヒカルの姿に、向けられる銃口の数も次第に増えていく。
 そんな中、撥ね飛ばそうとしたクローン騎兵の一体が、衝撃を殺して銀翼号へとしがみついた。クローン技術によって生み出された尖兵の力をもって、シートに座るヒカルの元へとにじりよる。
「おおっ? それなら、こいつだ!」
 ヒカルが取り出したのは超宇宙牽引ワイヤー、牽引曳航何でもこなす優れ物だ。船内の壁へと先端のフックを投げつけると、急速に巻き上げる。ワイヤーによって急旋回に進路を変えた勢いに振り回されて、クローン騎兵の体が浮く。ヒカルはその隙を見逃さず、歩兵を片足で蹴落とした。
「はははっ、スリル満点で楽しいなぁーッ!! ……と、お?」
 ワイヤーによって振り子のように進む銀翼号を待ち構えて、クローン騎兵達が銃を向ける。すかさずヒカルはワイヤーを切り離し、出力を上げて回避しようとするが――。
 瞬間、渇いた音と共に歩兵の体が弾ける。並んで熱線銃を構えていた者も、あらぬ方向へ銃口を向けて引き金を引いた。
 イヅルの遣わせた「バグ」がクローン騎兵達の体を蝕んでいたのだ。その小さな電子生命体達は歩兵達の体を這い回っては攻撃を仕掛け、壊されそうになると自爆してその身を抉った。

 虫達に仲間を援護させながら、イヅル自身は食料生産船内のハッキングを試みていた。宇宙船の内部からデータにアクセスできるのだから、それ自体は容易い。船内の地図やカメラ等の情報を合わせれば、敵のおおよその位置が明らかになる。向かってくる敵の方角や位置を、仲間達へと伝えていく。
 次第に通路内に見える敵の数が減っていく。予知通り、指揮官はメインコックピットに一人だけだ。この一群さえ切り抜ければ、目指す最深部へと至ることができるだろう。

 バイクが、狼が吠え、熱線が交差する。傷付こうとも戦闘において遅れを取らない猟兵達が、疲弊したクローン騎兵の一群を置き去りにした瞬間を、マハティは見逃さなかった。
 一際大きな爆発が歩兵達を飲み込む。マハティの内臓兵器から繰り出されたロケットランチャーは、連戦が続いたクローン騎兵達との闘いに一旦の幕を下ろした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『帝国騎士』

POW   :    インペリアルブレイド
【念動力を宿した「飛ぶ斬撃」】が命中した対象を爆破し、更に互いを【念動力の鎖】で繋ぐ。
SPD   :    ダークフォースバリア
自身に【鮮血の如きオーラ】をまとい、高速移動と【赤黒い電撃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    インペリアルフラッグ
【念動力で形成した帝国の旗】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を『帝国の領土』であると見る者に認識させ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


クローン騎兵の一軍を退け、宇宙船内を進む猟兵達。ハッキングによって得られた道筋を辿れば、目指すメインコックピットの位置は容易に判った。
 一際大きな扉の前に辿り着くと、息を飲み、その扉を開く。

 大きく開かれた半ドーム状の空間。
 前方には広く宇宙空間が見渡せ、室内には様々な計器やモニターが連なった操縦席が並んでいる。
 その中央に、黒き騎士は立っていた。
「やはり、尖兵は尖兵か」
 帝国騎士はゆっくりと猟兵達に向き直す。全身を覆った黒い鎧から、重々しい声が響く。
「容易い任務だと思ったのだがな」
 お前達の好きにはさせない、と猟兵の一人が声を上げる。その声に僅かな反応を見せると、帝国騎士の鎧から紅いオーラが立ち昇った。
「ならば、この俺が相手になってやろう。銀河帝国に仇なす者達よ!」
 手にした武具にエネルギーの刀身が宿る。肌を刺すような殺気が空間を満たした。
ベルベナ・ラウンドディー
遠近の攻め手の多彩さには流石に舌を巻く
得意な騎兵戦と行きたいが張り付かれて死角を突かれても厄介だ
バイクで突撃後、即座に乗り捨て
歩兵戦で側面背後に回り込み、ユーベルコードを仕掛ける


狙いは相手行動の妨害・牽制
敵足元への爆発と連結した鎖を引き上げたり、振り払ったり
或いは旗の圏内から強引に振り払うといった活用を行う。
そこに【残像】を伴う撃剣と回避の戦術を交えるとする
力量差で万事に無傷とはいくまいが、せめて一矢は報いようか


…さてオーラを使う攻撃には寿命を削るものもあるとか。
貴方の高速移動と放電攻撃は多数相手に有効でしょうが
もしそうならば乱発は難しいでしょうね?
多対一の戦術展開が苦手であってほしいものです


星群・ヒカル
ついに現れやがったな、銀河帝国の騎士!
そっちこそ、おれ達にやられる覚悟はできてんだろーな!?

●行動:SPD
「超宇宙・強襲流星撃」で攻撃だ!

てめぇがどんなスピードで動いても、超宇宙望遠鏡「ガントバス」と融合したおれの「視力」「第六感」からは逃れられねぇよ!
ガントバスがいつもより多く背中にコードぶっ刺してきて割と痛いけど気にするか!おれは超宇宙番長なんだからなッ!

銀翼号に乗ったまま「騎乗」で移動し、敵の攻撃が来ればアクセル踏み込んで回避。
距離をとって敵が視界に入ったら最後、ガトリングガンで蜂の巣だ!
「てめぇの正体が『視えた』ッ!……てめぇはこの世界にいるべきじゃないクソ野郎だ!消え失せろッ!」



先に動きを見せたのは猟兵の宇宙バイク乗り達だ。
 煌く刀を構え突撃するベルベナの一撃を、帝国騎士は赤い刃で受けて身を翻す。間髪を入れずに思い銃撃の霰が帝国騎士へと撃ち込まれた。
「そっちこそ、おれ達にやられる覚悟はできてんだろーな!?」
 ヒカルの銀翼号に搭載されたガトリングガンが火を噴きながら迫る。
 しかし帝国騎士はさしたる動揺も見せずに左手を構え、身に纏うオーラを高めて自らを守る。更にその手を振り上げると、赤黒い電撃の波をヒカルへと撃ち返した。

 その騎士の背後から迫る影。宇宙バイクを乗り捨てて跳び上がったベルベナが強襲を仕掛ける。隙を突いた一太刀が騎士の鎧に突き刺さった。
「多対一の戦術ならばどうでしょう?」
 すぐさま振るわれた赤い刃を返す刀で弾きながら、ベルベナは含みのある声を掛ける。数の利で攻勢を仕掛けた一撃は確かに敵を捉えたが、オーラに阻まれ未だ致命傷には至らない。迫る剣戟に押され、ベルベナがじりじりと後退する。
 一つ跳んで距離を取ったベルベナは片手に気力を高める。放たれたドラゴンオーラが帝国騎士へと向かうと同時、帝国騎士もまた刃を構え、念を籠めた飛ぶ斬撃を以て応える。
 衝突の後、その軌跡に繋がった二つの鎖。両者の狙いは同じだった。帝国騎士が念の鎖を掴んだ腕を振り上げると、ベルベナの体が堪え切れず宙へ浮く。もらった、と言わんばかりに刃を深く構え、引き寄せるベルベナに狙いを定める。
 しかしベルベナは動じない。自らが放ったオーラの鎖を掴むと、力を籠め一息で引き抜く。帝国騎士の視界が、体が、揺らいだ。ベルベナの放ったオーラが結んでいたのは騎士の体ではなく、その足元の床だったのだ。

「もらったあっ!」
 その言葉を浴びせられたのは騎士自身だった。銀翼号を走らせ電撃を振りきったヒカルは、得意な声を上げながらガトリングガンを撃ち込む。大きな隙を晒した帝国騎士の体へと容赦なく弾丸が突き刺さる。舞う粉塵の中、鎖を手放した帝国騎士は再びオーラを高め身を守る。同時に電撃をその身に纏わせると、今までにない高速移動を見せて離脱を図る。
「今更もう遅い! 蜂の巣にしてやるよ!」
 ヒカルもまた、ただ逃げ回っていた訳ではない。超宇宙望遠鏡「ガントバス」の能力を解放したヒカルは、その魔眼との神経融合を果たしていた。頭部や背中へと神経融合コードが突き刺さる痛みを、超宇宙番長の矜持が振り払う。
「『視えた』ぜ、てめぇの姿!」
 広範囲を捉える視界と鋭くなった勘とが冴え渡り、高速移動する帝国騎士へと狙いが定められる。一際猛々しい音と共に吐き出された銀翼号のガトリングガンが、吸い込まれるように直撃していった。

「……オーラを使う攻撃には寿命を削るものもあるとか。もしそうならば乱発は難しいでしょうね?」
 鎖から解放され戦闘の態勢を取り直すベルベナ。構えた刀身に、再び光が宿った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ファランス・ゲヘナ
ここまで来たんだしナ。
この宇宙船は開放してもらうゾ。

さすがに宇宙バイクで轢き逃げアタックじゃあこいつは相手にできないナ。
ここからは本気で相手にさせてもらうゾ。
へん…しん(ユーベルコード:ビルドロボを使用)さあ、始めようカ。

ここまで戦いで拾った宇宙船やお前たちの武器の残骸で作ったボディだゾ。
バラックスクラップのハンマーを振り回して、POWで帝国騎士に強烈な攻撃をお見舞いしてやル。


上垣・重
広いとはいえ宇宙船のコクピット…あまり周りに被害を出してしまっては今後、住人の方への生活に影響が多少なりとも出るでしょうね。

僕は近接での戦闘はあまり得意では無いので前に出て戦ってくれる猟兵の方が居れば、その方をサポートするような動きで行こうと思います。
装備している【未解析のキューブ・オブ・グリモワール】から【属性攻撃】で動きを抑制して他の猟兵の方がスムーズに攻撃出来るように派手めの火球を目標に向かって数発。

攻撃を派手めにした理由は僕の【見えざる電脳の使い魔】を相手に気づかれないようにするためでもあります。
このユーベルコードで相手の足なり腕なり掴んでバランスを崩そうと試みます。



同じく宇宙バイクに跨るファランスは、高速移動を続ける帝国騎士を見て思う。これまでのようにバイクに乗って突撃する手は通じまいと。ならば次の一手をと考えたファランスは、その液状の体を周囲へと伸ばす。
「ここからは本気で相手をさせてもらうゾ」
 これまでの戦いの中、密かに拾い集めていた宇宙船の残骸や、クローン騎兵の武器にその鎧の一部品。それらを肉体に取り込んだファランスが、それまでの身長の2倍はあろうかというロボットへと変身していく。
「ようやくここまで来たんだしナ。この宇宙船は開放してもらうゾ」
 独特な口調に更に金属の響きを含ませて。ファランスはスクラップを寄せ集めて作ったハンマーを手に取る。そのハンマーにも続々と周囲の瓦礫が吸収され、徐々に大きく、無骨な形状へと変形を続けていた。

 そんな重々しい一撃を繰り出さんとする大型ロボットの姿が帝国騎士の目に留まらないはずもなく。鎧の奥に光る瞳がその姿を捉えると、念を籠めた斬撃を放とうと刃を構える。
 不意に帝国騎士の元へと火球が撃ち込まれる。上垣・重が手にした『未解析のキューブ・オブ・グリモワール』から電子魔術を取り出せば、熱気を帯びた魔弾が次々と騎士へ向かう。
「さあ、仕事を始めましょう。頼みますよ──My steady」
 騎士を挑発しようと、遠距離から派手な火炎を放つ重。実のところその炎は見掛け倒しで、宇宙船の今後を想う重は放つ魔術の威力を抑えて操る。
 オーラを高めた鎧で火球を受け止め、マントで火の粉を振り払った帝国騎士が標的を重へと移す。刃に籠めていた念を再び滾らせると、高く構えたその腕が振り下ろされ──なかった。
 突然動かなくなった己の腕を訝しむ帝国騎士。その体は既に、重の差し向けた『見えざる電脳の使い魔』に捕らえられていたのだ。火球の弾幕に紛れるように放たれていた電脳世界の使い魔は、帝国騎士の腕や脚を拘束するように締め上げる。不可視の存在に感づき振り解いた騎士の眼前には、巨大な金属の塊が掲げられていた。
「へん、しん……。さあ、始めようカ」
 周囲の無機物との合体を果たし、大型のロボへと変身を遂げたファランス。多くのスクラップを取り込んだハンマーが帝国騎士へと振り下ろされる。エネルギーの刃を構えた騎士は咄嗟に防御姿勢を取るが、質量に任せた強烈な一撃はその刃ごと帝国騎士を飲み込んでいった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

神久・紅玉
ん。なんとか間に合ったみたいね、お姉さんも手伝わせてもらうわ!
ふふー、奇遇ね貴方も面白い武器を使うのね
旗で攻撃するなんて変わっているわね、それに外しても無駄にならないなんてびっくり
でも……ふふーふ、貴方の事よく分かったわ
コミユケーションとは相手の機微を汲み取り、要望を察する事
当然――逆を言えば相手の嫌な事を察する事に長けた能力
持ち前の高いコミュ力を活用、相手の拍子を崩して強襲を仕掛ける
ええ、ええ。教えてくださりありがとう。地面に刺した旗を壊しちゃ困るのね
貴方の領土じゃなくなっちゃうものね。でも、ごめんなさいね
見た目で油断したせいで手遅れよ?
変幻自在のおもちゃ箱からランチャーを組み立て放ち終える



「ん。なんとか間に合ったみたいね、お姉さんも手伝わせてもらうわ!」
 戦場を見渡した神久・紅玉は、両手に提げたおもちゃ箱を揺らして帝国騎士へと歩み寄る。対して猟兵との闘いで傷付いた帝国騎士は、念力によって銀河帝国の旗を実体化させ足元へ突き立てると、旗の下に立つ騎士のオーラが一層強まる。大柄な騎士を見上げる紅玉には、その体が一段と大きくなったように見えた。
「貴様のような子供が、我らが帝国の邪魔をするな!」
 帝国騎士が凄む。新たな旗を振りかざすと、紅玉に向けて投げ飛ばした。子供と呼ばれ頬を膨らませた紅玉が軽やかな足取りで避けると、そこへ銀河帝国を示す旗が突き刺さる。更に続く攻撃により船内の至る所に旗が突き立てられる。この宇宙船が既に帝国の領土であると言わんばかりに。
「旗で攻撃するなんて変わっているわね、それに外しても無駄にならないなんてびっくり」
 にこやかに語りかけながら進み来る少女の姿に帝国騎士は苛立ちを募らせる。そんなやり取りの中で、社交術に長けた紅玉は相手の性質や癖を読み取っていた。それを果たすのは計算づくの話術か、それとも天然の小悪魔の成せる技か。
「ええ、ええ。旗を壊しちゃ困るのね。貴方の領土じゃなくなっちゃうものね。でも、ごめんなさいね。見た目で油断しましたか?」
 騎士が気づかぬ間に、紅玉のおもちゃ箱が変形を遂げていた。組み立てられたロケットランチャーから放たれた弾頭は、何本もの旗をへし折りながら、帝国騎士へと炸裂したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベルベナ・ラウンドディー
ユーベルコード【鏡技】使用
帝国領旗を敵にめがけて投擲
私にとって帝国領旗は投げ捨てるか、靴底で踏みにじるべきものだ


「いい加減終われ三下。帝国の歴史ごと」

【恫喝・殺気・恐怖を与える】
半分は戦術上の挑発
もう半分は…地の性格から来る本音でもある。もう言葉を選ぶ余裕もねえ

●領旗の上で戦術展開
つまりは【地形の利用】
前口上の挑発にのってきたところを【残像・カウンター】で返し
圏内から【吹き飛ばし】て繰り返しのパターンに持ち込む。
来ないならそれこそ旗を投擲してこっちから仕掛けるまで。
投擲した旗で敵の視界を覆い、死角を作ったら旗ごとぶったぎる

生け捕りにして帝国逆侵攻への情報を尋問をしたかったがな
やっぱヤメだ
死ね



好機を捉えたベルべナが追撃を迫る。
「いい加減終われ三下。帝国の歴史ごとな」
 続く戦いの中でベルべナの血が熱く滾る。荒々しい一面を覗かせると、鬼気迫る剣戟で帝国騎士を追い込んでいく。
 防戦一方の帝国騎士は押されながらも策を巡らせる。じりじりと後退する騎士が辿り着いたのは、念力によって生み出した銀河帝国の旗の下だった。幻影の帝国領の加護の下、自らを奮い立たせる騎士が力を取り戻していく。
「そんなもの、私にとっては投げ捨てるか、靴底で踏みにじるべきものだ」
 ベルベナは吐き捨てる。先ほど帝国騎士がやったように手を掲げると、その内に同じく念力の旗が生じた。『鏡技』を発動させたベルベナは、騎士の見せた技をそのまま再現してみせたのだ。旗を掴み振りかぶると、勢いよく帝国領旗へ投げつける。衝突した2つの旗は瞬く間に相殺し、消滅していった。
 縋るものを失った騎士はそれでも踏み留まり、残っている力を以て刃を構える。その騎士の元へと新たな旗が投げつけられた。目の前で跳ねた旗が大きく翻り視界が遮られた一瞬、その旗の陰からベルベナが迫る。
「尋問もしたかったがな……やっぱヤメだ」
 自身を覆い隠していた旗ごと、帝国騎士を斬り捨てる。死角から浴びせられた一太刀は、騎士の身体を深々と切り裂いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

マハティ・キースリング
後方支援兵が前線で指揮官機と少数決戦
軍じゃ厳罰物だがこれも猟兵の醍醐味か

砲兵が心掛ける事はただ一つ
初撃
感知されていない状態から正確無比な仕事を決める事
私に帝国エリート兵と渡り合えるだけの防護機構や技術などない
撃ったらすぐさま逃げるぞ

十分に戦闘を騎士を観てきた
ヤツから幾つもの遮蔽を挟んだ遠方、視界の通らない位置
宙域で放った大口径レールガンを設置しエネルギー充填開始

情報補正は上空に飛ばしたセンサー
ステルスグリオンが行う
見つかっても構わないむしろ好都合だ
捨て身で攻撃の前後動作を撃たせて貰う

艇への被害は度外視とする
避難民さえ生きていればまた作れよう

UCを威力一極に絞る
弾数1でいい
命中は…出たとこ勝負だ


鬼村・潤子
ここは食料を作ってる所だそうですね。
お百姓さんの田んぼを荒らす奴には容赦するなって、村のお婆ちゃん(羅刹)が金棒片手に言ってました!

……すみません、遅れました!
助太刀します!

敵の武器の間合いの、さらに内側に飛び込み超接近戦を行なう。
低重心で残像と共にダッシュで突進。
敵の飛ぶ斬撃は左手のフォースセイバー「仏千斬離」で叩き落とし、念動力の鎖で繋がっても怯まず敵が鎖を引くより速く突進継続。
格闘のタックルの要領で懐まで一気に飛び込み、右手の太刀「寸薔薇厘」の柄頭による【柄頭突き】を怪力で敵の鳩尾に叩き込んで、衝撃と込められた気で鎧の内側まで浸透する打撃を与える。
その後も【柄頭突き】での超接近戦を継続。



「すみません、遅れました! ……助太刀します!」
 深手を負った帝国騎士の元へ新たな刃が突き立てられる。
 戦場に駆け込んだ鬼村・潤子は、得意とする超接近戦を仕掛けるべく猛然と距離を詰める。
「お百姓さんの田んぼを荒らす奴には容赦するなって、村のお婆ちゃんが言ってましたよ!」
 日々を懸命に生きる民を脅かす事は決して許されない。それはどこの世界でも同じこと。義憤に駆られる潤子は、二振りの太刀を手に帝国騎士を追い詰めていく。
 劣勢の帝国騎士だが、それでもなお猟兵達を攻め立てる。怪しく光る刃で太刀を受け、オーラを籠めた左腕で振り払えば、一瞬の間が生じた。反撃の一撃を放つべく、己が刃に念力を籠める。

 潤子が踏み込んで再度距離を詰めようとした瞬間、帝国騎士の体が爆ぜた。遠方より飛び込んできた砲弾が騎士の体に直撃したのだ。山なりの軌道を描いて飛来する砲弾は、いくつものモニターや計器を越えた死角から正確に騎士の元へと降り注いだ。
「この私が前線で指揮官機と少数決戦……これも猟兵の醍醐味か」
 砲弾を放つのは後方に構えたマハティだ。船内をふよふよと浮遊する小型ドローン「ステルスグリオン」と視覚を共有すれば、腰に携えたアームドフォート・ゲノムが正確無比な砲撃を見舞う。
「弾数は1でいい……命中率は、出たとこ勝負だな」
 砲撃を放ちつつ、マハティは秘める内臓兵器の出力を高める。大口径の銃口が静かに帝国騎士へと狙いを定めていた。

「隙ありです!」
 宙に浮かぶステルスグリオンを視認した帝国騎士の元へ潤子が一気に近付く。右手の太刀「寸薔薇厘」を深く構えた潤子は、刃を振り出さないまま騎士へと詰め寄る。肉薄した潤子へと、帝国騎士は逆手に構えた刃を振り下ろそうとするが――。
「そこ、私の一番得意な間合いなんです」
 太刀を構えたまま繰り出された、柄頭突き。鳩尾に突き込まれた太刀の柄による一撃は、潤子の怪力をもって途轍もない程の衝撃を帝国騎士へと打ち込んだ。分厚い鎧を砕かれ、内側の身体をも破壊された帝国騎士は、その衝撃でコックピット計器へと張り付けになる。
「――ここだ」
 計器のはるか後方、大口径レールガンを構えたマハティがトリガーを引く。宙間戦闘ですら通用する破壊力の弾丸はやすやすと計器を貫通し、帝国騎士の体の中心を無慈悲に貫いた。

 武器を落とし、血のような液体を身体から漏らしながら、帝国騎士が呻く。
「尖兵……、この俺も、か……」
 倒れ込んだ騎士の瞳から光が消える。立ち昇っていた禍々しいオーラも、赤く輝いていたエネルギーの刀身も、いずれ霧のように消えていった。



 斯くして、一つの宇宙船が銀河帝国の侵略から救われた。

 船内の避難用シェルターを開放すれば、残されていた住人達は口々に礼を述べた。
 その命と笑顔を守れたことに、猟兵達は充足を覚える。

 戦闘によって船内外に多少の損傷は出たものの、この住人達ならばすぐに立て直せることだろう。
 広大な宇宙空間の中で力強く生きる住人の命、そして生活の場は、猟兵達によって救われたのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月08日


挿絵イラスト