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野生の英雄伝説! 秘境の森に黄金仮面を見た!?

#アックス&ウィザーズ #群竜大陸 #勇者 #勇者の伝説探索

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●森に響く遠吠え
 夜の帳が降りた、アックス&ウィザーズの小さな村。
 どこにでもある農村に、風と一緒に届くのはオオカミ達の遠吠えだ。
「なんだい、ま~たオオカミどもが吠えてるのかい?」
 窓ガラスを叩く風に乗って聞こえる声に、老婆が茶を淹れながら顔を顰めた。
「大方、『草食』の連中だろうよ。村の羊を襲われるわけじゃねぇ。心配しなくても、放っておけば森の奥に帰るだろうさ」
 作業で使う縄を結いながら、年老いた農夫が答える。だが、彼の妻でもある老婆は、どうにも不安が拭えない様子で、窓の外を見つめている。
「……そうだといんだけどねぇ。あたしゃ、なんか嫌な予感がするんだよ。あの子達は、勇者様のお使いだろう? それが、こう何日も村の近くで遠吠えばかりしてるなんて、どうにも縁起が悪くていけないよ」
 もしや、森の奥で何か異変があったのでは。しかし、自分達には、それを確かめる術がない。危険な獣やモンスターも跋扈する森の奥。何の力も持たない村の者では、確かめに行くのも一苦労。
「ああ、どこかに強い戦士様でもいないものかねぇ。森の様子を調べてくるくらい、少し腕の立つ戦士様なら、容易いだろうに」
「あるいは、オオカミ達の言葉が分かる者がいれば、何か分かるかもしれんなぁ。伝説にある深緑の勇者、シャリーナ様のように……」
 互いに顔を見合わせ、溜息を吐く老夫婦。その間にも森の奥では、オオカミ達の遠吠えが、ひっきりなしに続いていた。

●深緑の勇者伝説
 アックス&ウィザーズ世界で、各地に数多く伝わる勇者伝説。かつて、帝竜ヴァルギリオスを討伐するために群竜大陸へと向かった冒険者達は、しかし群竜大陸の崩壊とともに命を落とした。
 後に、彼らはその功績を称えられ、その名は勇者の伝承として、様々な形で世界中に伝えられている。
「……と、いうわけで、そんな勇者の伝説を解明すれば、いずれは群竜大陸への道が拓けるかもしれないわね。今回、あなた達に向かってもらいたいのも、そんな勇者伝説が残る村のひとつよ」
 そう言って、神楽・鈴音(歩く賽銭箱ハンマー・f11259)が猟兵達に語ったのは、アックス&ウィザーズにある小さな村で起きている異変の話。なんでも、森の奥に住んでいるはずの草食オオカミ達が村の近くまで現れては、夜な夜な遠吠えを繰り返しているのだとか。
「草食オオカミっていうのは、その名の通り、草しか食べないオオカミのことね。私も会ったことあるけど、モフモフしてて、なかなか可愛い……じゃなくて!」
 鈴音の話では、その村の周りでは草食オオカミは珍しくない生き物で、草原に散歩に出て来た個体と触れ合うこともできるらしい。
 もっとも、そんな人懐こい草食オオカミ達も、夜になれば森の奥へと帰るはず。それが帰らず、ひたすら村の近くで遠吠えをしているというのは、なにか良くないことが起きている証拠かもしれない。
「この村の人達にとって、草食オオカミは勇者の使いってことになってるみたいね。なんか、大昔にこの村を旅立った女勇者が、オオカミに育てられた野生児だったって話よ」
 数ある勇者の中でも、随分と異色の経歴を持つ者ではなかろうか。そんな彼女の名は、深緑の勇者シャリーナ。草食オオカミの群れと一緒に森で育ち、黄金の仮面と魔法石の刃を持つ槍を身に着け、獣の如き俊敏な動きで村や森を荒らす敵を蹴散らしたのだとか。
 そんなシャリーナは、群竜大陸に赴く際に、自らの仮面を草食オオカミ達に託して行った。その仮面は、今でも森の奥にある古代の遺跡に祀られて、草食オオカミ達によって守られているという。
「そういうわけで、あなた達には、森の奥に向かって伝説の仮面を探してもらいたいの。ついでに、何か変なことが起きてるなら、それも解決して欲しいってわけ」
 そのためには、まずは森の奥から現れた、草食オオカミ達の信頼を勝ち取らねばならない。伝説の黄金仮面を見つけた場合、彼らと先に交渉をしておけば、その後に持ち帰ることも容易いはず。
「古代の遺跡に眠る黄金の仮面……。さぞかし、良い値で売れる……って、そうじゃないわよ! 伝説が嘘でも本当でも、何か勇者に関係する話の痕跡を集めれば、いずれは群竜大陸を見つけるのに役に立つかもしれないわ」
 伝説の真偽はともかく、森で何か起きていることや、森の奥に勇者に関係する何かがあることは確実だ。
 そう結んで、鈴音は猟兵達を、アックス&ウィザーズ世界の村へと転送した。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 今回は、アックス&ウィザーズ世界で、勇者の痕跡を探す冒険をお届けします。
 第一章では、村の近くにある草原で、草食オオカミ達との交流を通して情報収集をしていただきます。
 【動物と話す】技能があると楽ですが、それだけで100%の成功は保証できません。
 また、当然のことながら、技能がなくても工夫次第では草食オオカミ達の信頼を勝ち取ることは可能です。

 続く第二章では、草食オオカミ達の案内を受けつつ、森の奥へと進みます。
 案内があるとはいえ、思わぬ危険があるかもしれないので、油断は禁物。
 その後、第三章にて今回の異変の元凶であるオブリビオンとの集団戦を経て、勇者の伝説に迫ります。

 なお、勇者の伝説に関係する物品を回収した場合、調査のためにしかるべき場所にて保管されることになります。
(個人へのアイテム配布は行いません)
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第1章 日常 『わくわく!草食おおかみふれあいパーク』

POW   :    全身で草食オオカミと触れ合う

SPD   :    草食オオカミが気に入りそうなことを試してみる

WIZ   :    草食オオカミとのんびり過ごす

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

オークティス・ルーヴェルト
【POW】コレデモ人狼病ノ順応者。四ツ足ノ姿ニ転化ガ出来マース。Well、化ケタラ先ズハ尻尾ノ匂イヲ嗅イテゴ挨拶ネ。モフモフを摺り合わせたりジャレ合ッタリシテスキンシップデース。WAFWAF。
モシ、他ノ猟兵サンガ接触ヲ図ルヨウナラ、周リヲクルクル回ッテ、匂イヲ嗅イデカラオ座リ、コレデ説得ヲ図リますよ
【第六感】デ気持チヲナントナーク察シタリ、【追跡】デ鍛エタ”センス”デ追イカケッコナラ負ケマセン!エヘン。

【後続の方と連携可、アドリブ歓迎】


ワズラ・ウルスラグナ
ふむ。草食の狼か。
興味深いが、残念ながら野生生物と触れ合う機会は多くなくてな。
これも経験だ。無礼が有るかも知れんが、少し付き合って貰いたい。

先ずは刺激しない様にしなければな。
猟兵としての特性が動物にまで通じるのかは分からんが、この体躯で驚かさない様に気を付けたい。

肝心の打ち解ける方法が思い付かないのが難点だな。
伝承通りなら少しばかり人に慣れていると思いたい。
兎に角慎重に距離を詰め、嫌がる事はしない様にな。

狼に出来る事は少ないが、遊べるなら全力で遊ぼう。
餌付けは、要らなそうか。
仔狼でも居ればあやしてやりたい。
咬まれたりしても反撃は無しだ。激痛耐性で耐えて笑って流す。

忘れずに遠吠えの理由も探すぞ。


柚々・奈七音
アドリブ・絡み歓迎

草食オオカミさん…!それはさぞかし大きくてもふもふなのでしょうね…!
そんなオオカミさんと冒険が出来るなんて、なんて素敵なのでしょうっ。

まずはオオカミさんと仲良くならなくてはですね。
そうですね…わたしは動物会話は出来ませんが…フルート型の獣奏器で音楽を奏でて、オオカミさんと仲良くなろうと思います。
しゃがんで目線を下げて、威圧しないように…怖くないですよ~。わたしも広義では狼なので、ほら、仲間ですよ~、とか、そんな感じでしょうか。

仲良くなれたらもふもふします。それはもう全力でもっふもっふさせていただきます。上手くいきますように!



●オオカミさん、こんにちは!
 勇者の伝説が残る地で、遠吠えを続ける草食オオカミ。森の中で起きているであろう異変を解決し、伝説の勇者が残した黄金仮面を探すべく、猟兵達は村の近くにある草原を訪れた。
「草食オオカミさん……! それは、さぞかし大きくてもふもふな……あぁっ! あれは!!」
 早速、柚々・奈七音(終焉を忌む者・f14778)が、草の上で寝転んでいる草食オオカミ達を発見したようだ。
「ああ、なんてもふもふそうな……感激です!」
 思わず、感動のあまり突撃しそうになるが、ここは慎重に行かねばなるまい。人慣れしているであろうとはいえ、迂闊なことをして機嫌を損ねられては話にならない。
「ふむ、草食の狼か。興味深いが、残念ながら野生生物と触れ合う機会は多くなくてな……」
 もっとも、ワズラ・ウルスラグナ(戦獄龍・f00245)の言う通り、草食オオカミ達が何を気に入るかは、未だ不明のままだった。
 伝承の通りであれば、彼らは人を恐れない。村の者達からも好意的に見られている以上、いきなり逃げ出すということはないのだろうが。
「とりあえず、こういう時は、しゃがんで目線を下げて……威圧しないようにするのです」
 相手の警戒心を解くべく、奈七音が這うような姿勢で草食オオカミ達に近づいて行く。そんな彼女の姿に、好奇心旺盛な仔狼が気が付いたようだ。
「……ワゥ?」
 いつもの村人とは異なる来訪者に、どこか戸惑っている仔狼達。こちらの出方を探っているのだろうか。
 こういう時、本物のオオカミであれば、果たしてどんなコミュニケーションを取るのだろう。色々と考えていた矢先、その答えを出したのはオークティス・ルーヴェルト(仮)もふみの求道者・f06321)だった。
「コレデモ人狼病ノ順応者。四ツ足ノ姿ニ転化ガ出来マース」
 そう、彼は人狼。故に、人間、狼獣人、そして狼そのものという、3つの姿を使い分けられる。
「……ッ! ゥゥゥ……」
 いきなり、目の前に見慣れないオオカミが現れたことで、草食オオカミ達は警戒の色を強めて唸り始めた。だが、それでもオークティスは臆さない。動物には動物の挨拶が、彼らだけのコミュニケーションの方法があるのを知っているからだ。
(「先ズハ、尻尾ノ匂イヲ嗅イテゴ挨拶ネ」)
 こういう場合、高圧的に出るのは逆効果。相手の尻尾の匂いを嗅いで、自分の方からも尻尾の匂いを嗅がせて、敵意がないことを示せばよい。その上で、身体を擦り合わせてスキンシップを取れば、警戒も解いてくれるはず。
「……ワゥ?」
「……ワッフ! ワッフ!!」
 どうやら、無事に仔狼達の信頼は得られたようで、やがて彼らの親も近くに寄って来た。
「あっ! そういえば、わたしもオオカミになれたのでしたっけ!? ……でも、動物の言葉は分からないんですよね……」
 ここに来て、一瞬、何かを閃いた奈七音だったが、しかし重大な穴に気が付いて意気消沈。確かに、狼になれば見た目で安心はしてもらえそうだが、それだけでは彼らの言葉は分からない。
「まあ、ここは身振り手振りでも、こちらの意図が伝われば恩の字だな」
 同じく、ワズラもまた、人と動物の間にある言葉の壁に攻めあぐねているようだ。
(「コウイウ時ハ、細カイコト、気ニシタラ駄目デース。相手ノ気持チ、考エル。コミュニケーションノ基本デスネ」)
 もっとも、実際に狼の姿になっているオークティスもまた、草食オオカミ達の言葉は分かっていないのだが、それはそれ。
 誠意を持って触れ合えば、言葉や種族の垣根など些細なことだ。とりあえず、今は警戒を解いてくれた草食オオカミ達と、存分に遊ばせてもらうことにしよう。

●跳んで、歌って、それからモフって♪
 草原を吹き抜ける風を感じながら、奈七音は獣を操る笛で、美しい曲を奏でている。
 言葉は通じなくとも、音を楽しむことはできるはず。獣を操るための笛なら、その音色に合わせ、こちらの気持ちも伝わるはずだと。
「……クゥン?」
「……ゥゥ……ワゥッ!!」
 楽しげな音に釣られ、続々と集まってくる仔狼達。中には、不思議そうに奈七音の顔を見上げたり、服の裾を引っ張って、遊んで欲しいとねだるものも。
(「ああ、もう駄目です! これ以上は、我慢できません!」)
 見れば、右も左も、もふもふだらけ! それが一緒に遊ぼうと誘っているのだから、これを我慢できようか!
 目の前に広がる、もふもふの海。その真ん中目掛け、奈七音は躊躇うことなくダイブした。手近な仔狼を抱き締めて、頬ずりするように毛並みを堪能する。それを見た仔狼達は、奈七音が本気で遊んでくれると思ったようだ。
「ワゥッ! ワゥワゥッ!!」
「えっ? ちょ、ちょっと……きゃぁぁぁっ!!」
 たちまち、そこら中から押し寄せた仔狼達によって、奈七音はもふもふの海深くへ沈んでしまった。
 だが、彼女にとって、これはむしろ御褒美でしかない。手を伸ばせば、その全てがもふもふの毛並みなのだ。
(「あぁ……わたしは今、至高の空間にいます! 最高です! 最高ですよぉぉぉ!!」)
 もはや、彼女の頭の中は、仔狼達を全力でもふもふすること以外、何も考えられなくなっていた。調査のことを忘れられては困るのだが、とりあえず今は、放っておいても大丈夫だろう。
「む……やはり、俺には少し難しかったか。どうすれば、警戒を解いてくれるのだろうな」
 一方、そんな奈七音とは対照的に、ワズラは草食オオカミ達との接触する方法が見当たらない。肝心の、彼らと打ち解ける方法が思い付かないのもそうだが、遠吠えの原因を探ろうにも、これでは満足な調査もできない。
(「仕方ナイデスネ。ココハ、自分ガ協力シマース」)
 見兼ねたオークティスが、狼の姿のままワズラの周りを回り出した。それに釣られ、仔狼達もまた、ワズラの周囲を回り出す。最後に、オークティスがワズラの匂いを嗅いでから座ったことで、仔狼達もまた、それを真似して近くに座った。
「ほぅ……やるな。ならば、俺もできる限り、仔狼と遊んでやろうか」
 自分にできることは少ないかもしれないが、それでも可能な限りの相手はしてやろう。そんなワズラの気持ちが通じたのか、草食オオカミ達は、彼の服の裾を引っ張りながら、草原での競争に誘っているようだった。
(「追イカケッコナラデスカ? 負ケマセンヨ!」)
 草食オオカミ達の気持ちを逸早く察したのか、オークティスが先陣を切って駆け出して行く。
 遠吠えの理由までは分からなかったが、それでも猟兵達は、草食オオカミ達の信頼を得ることには成功したようだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

マロン・チェスナット
※絡み・アドリブ・連携歓迎

【SPD】
以前の依頼で人と狼との友好的な関係を築いた経歴があり
オオカミネットワークでボクの事を知ってる狼もいるかもしれない
その時はワイバーンの脅威に晒されていたけど
今回も似た感じなのかな
過去の経験もあり狼の嗜好は解ってるつもり
美味しそうな草を用意して手土産に持っていく
〔動物と話す、コミュ力〕で話を聞く
狼さんに触っていいか許可を取って撫でる
撫でて狼さんの心を落ち着かせる
過去の経験で遠吠えする理由は危機感だと思うけど
詳しい事がわからないので聞き込み

どうしたのかな?
教えて欲しいな
そうなんだね
特徴とかあったら教えて欲しいな
わかった
ボク達がなんとかするよ
案内をお願いするね


デュオゼルガ・フェンリル
へー、A&Wの世界には草食狼なんているんだ!
俺たち人狼がサラダを食べたりするようなもんなのかな?色々話が聞けそうだ♪

それじゃ、俺のビーストマスターとしての本領発揮といきますか!
ケモノのオカリナで楽器演奏して草食狼たちに歌を聴いてもらおうかな?
んで、UCの【召喚・氷狼フェンリル】を使って魔法陣を空に描いて″大爺様″を呼んでみるか!
大爺様と一緒に、動物と話す技能で草食狼たちと触れ合ってみるぜー♪
どの草が美味しいのかを1番元気そうな子に聞いてみて、俺も食べてみようかなっ
美味しい草だったらいいなー
美味しくなかったら美味しそうにしながら食べるぜ!
……ごまドレとか掛けたら美味しく食べれそうかな?


ミニョン・エルシェ
SPD
いえ、きゅんとしてなど。私は冷静です。…嘘です、きゅんとしました。

まずは仲良くならないと、です。
オオカミさんに話しかける時には、目線を同じ高さに。
そして、敵意が無い事を示すべく、そっと口元に手を持って行って、
においを覚えて貰えれば、と思います。

ある程度警戒心が薄れた、仲良くなれたと感じたなら、目的を伝えます。
そして、オオカミさんたちにも、彼らなりの形で英雄譚が伝わっているかもしれません。
得物も鎗ですし、「世界知識」で得た情報を基に
「シャリーナ様」の身のこなしを「地形の利用」と「空中戦」で再現。
伝説の一節を演じてみます。
「こんな感じ、でしょうか…?オオカミさんにも御指導頂きたく、です。」


ドアクローザ・バックチェック
狼にも草食なやつらがいるのか。世界は広いな。
ええと、森の奥に仮面を取りに行く必要があって、そのためには草食オオカミたちの信頼を得て、案内してもらわないといけないんだったか。
うーん、信頼。
では、狼の内の一匹としばらく一緒に過ごしてみるとしよう。

寝っ転がりながら、世間話でもして過ごす。
お互いの話は通じないだろうが、それでいい。内容より一緒にいることが大事だ。
何となくのフィーリングで会話しよう。
カラスとか猫なら、これで仲良くなれたんだが、草食オオカミはどうだろうな。
お互い仲良くなれたら「森の奥に行きたい」と、身振り手振りまじえて交渉してみよう。



●不思議なオオカミ達
 狼のような姿をしながら、肉を食べずに草を食べる。なんとも不思議な生き物を前にして、デュオゼルガ・フェンリル(月下の人狼・f00372)やドアクローザ・バックチェック(ケーキナイフ・f11864)は、思わず感心した様子で見入っていた。
「へー、アックス&ウィザーズの世界には、草食オオカミなんているんだ! 俺たち人狼が、サラダを食べたりするようなもんなのかな?」
「狼にも草食なやつらがいるのか。世界は広いな」
 凶暴な竜や、巨大なモンスターが跋扈する危険な世界。しかし、そんな場所でも逞しく、そして穏やかに生きているものがいるのは興味深い。生息している生物の生態だけなら、ダークセイヴァー等も似たようなものなのかもしれないが、しかしオブリビオンに支配されているか否かで、こうも世界の様相が変わろうとは。
 草食オオカミのような生き物がいるというのは、この世界に、まだ未来への希望が残されているということなのだろう。なんとも長閑な光景に、ミニョン・エルシェ(木菟の城普請・f03471)も思わず心が緩んでしまい。
「……いえ、きゅんとしてなど。私は冷静です。……嘘です、きゅんとしました」
 先に触れ合いを始めた猟兵達と、草食オオカミ達がじゃれ合う様に、完全に心を奪われてしまったようだ。
「前にボクが受けた依頼だと、ワイバーンの脅威に晒されていたんだけど……今回も、似たような感じなのかな?」
 そんな中、以前にも草食オオカミ達を見たことのあるマロン・チェスナット(インフィニティポッシビリティ・f06620)は、彼らが森に帰らない理由について、在る程度の予測を立てていた。
 もしかすると、彼らは森に帰らないのではなく、帰りたくても帰れないのではなかろうか。そもそも、犬やオオカミが遠吠えをするのは、何らかの危険が迫っているのを知らせる合図でもあるわけで。
「とりあえず、話を聞いてみないといけないよね」
 美味しそうな草を手土産ん、マロンは草食オオカミ達へと近づいて行く。他の者達も互いに頷き、まずは彼らの信頼を得るため動き出した。

●勇者の伝説って、どんな感じ?
 森の草食オオカミ達に育てられた野生児でありながら、世界を救うために群竜大陸へと旅立った伝説の英雄。深緑の勇者の異名を持つシャリーナの話を、ミニョンは草食オオカミ達に聞いてみることにした。
「オオカミさんたちにも、彼らなりの形で英雄譚が伝わっているかもしれませんしね」
 もっとも、彼女は動物と会話するための術を持たない。故に、自ら伝説の一節を演じて見せることで、彼らから指導という形でシャリーナの様子を聞き出すことにした。
「えぇと……野生児ですし、素早い動きが大切ですよね、きっと」
 深緑の勇者というだけあって、シャリーナの戦い方は、一般的な戦士のそれとは大きく異なるはずだろう。そう踏んで、ミニョンは敢えて普段の自分の戦い方を捨て、木々の梢を飛び回りながら、時に空中で激しく身体を捻り、獣の如く手と足を大地に突いて着地して見せた。
「こんな感じ、でしょうか……? オオカミさんにも御指導頂きたく、です」
 そう言って顔を上げると、草食オオカミ達が一斉に何やら吠えている。どうやら、喝采の声をかけているようだ。獲物が鎗であったことも幸いし、草食オオカミ達にはミニョンの姿が、伝説の勇者そのものに見えていたのだろう。
「はは……な、なんか、照れますね……」
 顔を赤らめるミニョンの前で、草食オオカミ達は興奮した様子で吠え続ける。彼らに人の言葉が話せたのであれば、きっと、こう言ったに違いない。
 伝説の勇者の再来だ。これで、我々の暮らしを脅かす、危険なやつらを追い払うことができるはずだと。

●野草サラダのお味
 草の匂いがする風に吹かれながら、ドアクローザは草原に寝転ぶと、寄ってきた草食オオカミ達と他愛もない話をして過ごしていた。
 動物の言葉が分からない以上、互いの話は通じないが、それでも構わない。カラスやネコなら、フィーリングの会話でも仲良くなれた。草食オオカミが同じとは限らないが、信頼を得ている今であれば、動物の種類はさしたる問題ではないだろうと。
「さて……それじゃ、俺のビーストマスターとしての本領発揮といきますか!」
 その一方で、デュオゼルガはケモノのオカリナを取り出し、草食オオカミ達に美しい音色を聞かせて行く。先の奈七音と同じく、まずは音楽でコミュニケーションを取ろうというわけだ。
「ワフゥ~ン……」
 オカリナの音色に聴き惚れたのか、何匹かの草食オオカミ達は、明らかに気を許した様子で伏せっていた。
 頃合いを見計らい、デュオゼルガは続けて空に巨大な魔法陣を描くと、そこから氷狼フェンリルを召喚する。彼にとっては『大爺様』ということらしい。
「……ッ! ワギャァァァッ!!」
「ゥゥ……ワゥッ! グァゥッ!!」
 突然、巨大な氷狼が出現したことで、草食オオカミ達が震えながら威嚇を始めた。どうやら、少しばかり驚かせてしまったようだ。
「ああ、心配すんなって。こいつは、お前達の敵なんかじゃないさ」
 とりあえず、敵意がないことを告げた上で、デュオゼルガは改めて草食オオカミ達に尋ねる。
 この辺で、どこか美味しい草が生えている場所は無いか。できれば、人間の口にも合う草ならば最高だが。そんな彼の言葉を聞いて、草食オオカミ達はしばし顔を見合わせると、突いて来いとばかりに尻尾を振って歩き出した。
「へぇ、これか。……ごまドレとか掛けたら美味しく食べられそうかな?」
 案内された場所に生えていたのは、見たこともない形の植物。どうにも不安が残るが、それでも勇気を出して食べてみると……うん、意外と悪くない感じだ。これならば、そのまま刻んで盛り付けるだけでも、立派なサラダになるだろう。
「ところで……私達は、森の奥へ行きたいんだが……」
 できることなら、案内を頼みたい。程良く打ち解けたところで、ドアクローザが提案したが、しかし草食オオカミ達は、何かに脅えたようにして項垂れるだけ。
 やはり、この森の奥には何かがいる。それも、長きに渡り勇者の仮面を守ってきた、草食オオカミ達でさえも脅えさせるような何かが。
 こうなれば、後は直接聞くしかないだろう。草食オオカミ達の信頼を十分に得たところで、猟兵達は最後の鍵を、動物と会話できる者に委ねることにした。

●ところで、何で吠えてたの?
 森に帰らず、夜な夜な遠吠えを続ける草食オオカミ達。そんな彼らの悩みを解決すべく、マロンは直々に尋ねてみることにした。
「君達は、なんで森に帰らないの? 何かあったのかな? 教えて欲しいな」
 そんなマロンの問い掛けに、草食オオカミ達は低く唸るような鳴き声を混ぜて返事をした。
 曰く、森の奥にある遺跡の中に、いつからか『危険なやつら』が住み付いた。
 それは人の形をしながら、しかし人ではなく獣に近い。見た目も習性も自分達と似てはいるが、しかし決して同族などではない。
 そんな『危険なやつら』との縄張争いに負け、自分達は森の奥から追いやられた。住処を取り返そうにも、実力ではとても敵わない。もし、あれが森の奥から出てきたら、やがては人間にも危害を加えるはず。だから、危険を知らせるために、夜な夜な吠えていたというのが彼らの答えだった。
「そうなんだね。……わかった。ボク達がなんとかするよ。案内をお願いするね」
 やはり、この草食オオカミ達は、住処を追われて仕方なく森の奥から出て来たのだ。
 予感が的中したことで、マロンは改めて草食オオカミ達に提案した。すると、どこからか一匹の年老いた草食オオカミが現れて、マロンの前で一礼するように頭を垂れた。他の草食オオカミ達とは異なり、真っ白な毛並みを持った、実に美しい個体だった。
「……なんて言ってるんだ?」
「協力に感謝するって。『危険なやつら』を追い払ってくれるなら、遺跡の入り口までは案内してくれるってさ」
 動物の言葉が分からない他の猟兵達に尋ねられ、草食オオカミ達に代わってマロンが答えた。どうやら、あの長老と思しき白狼と、それから数匹の大人の草食オオカミが、水先案内を務めてくれるらしい。
 森の中で、人知れず起きている異変を解決するために。鬱蒼とした茂みを越えて、猟兵達は草食オオカミの案内の下に、古代の遺跡を目指すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『森の奥へ奥へ』

POW   :    野生動物などの危険から仲間を守る、行く手を遮る木を伐る、等

SPD   :    危険な気配を察知する、地形を観察し安全なルートを探す、等

WIZ   :    事前に森に関する情報を集めておく、迷わないよう正確なマッピングをする、等

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●いざ、密林探検!
 鬱蒼とした森の中。草木を掻き分け進んで行く猟兵達だったが、しかし道なき森を歩くのは、慣れない者にとっては、なかなか辛い。
 先導する草食オオカミ達は、倒木を軽く跳び越えて、時に人の入れないような隙間も縫いつつ進んで行く。確かに、なかなか頼もしい水先案内人だが、しかしこのまま彼らに頼り続けるわけにも行かない。
 草食オオカミ達に先導させることで、彼らを危険に晒しはしないか。森の奥へ行くのは良いとして、帰る際のことも考えて、地図のひとつでも作っておいた方が良いのではないか。
 考えれば考えるほど、やるべきことが無数に出てくる。この先に待つ謎の存在。草食オオカミ達の言う『危険なやつら』と戦い、追い払うためにも、互いに協力して探検を進めて行かねばならなそうだ。
オークティス・ルーヴェルト
トリアエズ信頼ヲ得ラレテナニヨリ。ソレニシテモ柚々サンガ仔オオカミサンタチトジャレ合ッテイタノハ重大案件ネ、モフモフ&モフモフis MOFり合い?ウラヤマシ……Non,研究スル者トシテ、興味深イ言イマスカ。

移籍へ巡る道中も【POW】ガ必要ナ役目ガアッタラ頑張リマス!

障害物は【聖斧:B.T.A】を振り回して破壊。【怪力】デ威力ヲ増シテオケバ多少堅イモノデモタタキ割ルコトハ出来ルカト。

オオカミさん達や猟兵サン、危険ガ迫ッタラUC【Pl-Edge.Atk(ペレーエッジ・ドット・アタック)】デ自分ノ元ヘ引キ寄セ威力ハ弱メテおけばNo,Problem.多少眩シイノハ我慢シテネ

【連携OK、アドリブ歓迎】


柚々・奈七音
アドリブ・絡み歓迎

ふふ、オオカミさんと森のお散歩…♪
って、ふわふわしている場合ではありませんね、任務、任務をしなくては。
それにしても子狼さんはそれはもうもふもふでした…!

出来るだけ先頭に立って、草食オオカミさんたちを守ろうと思います。
森は意外と危険がいっぱいですからね。
護身用のビスコッティ・ロッドを常に構えて準備は万端です!

あ、あとは邪魔な重いものを持ち上げたりするときは仰ってくださいね。
樹とか岩とか、ある程度でしたら粉砕できますから。【怪力】



●森の中は危険がいっぱい!?
 草食オオカミ達の案内によって、猟兵達は森の中、道なき道を進んで行く。
 時刻は昼間だというのに、森の中は薄暗い。太古の昔から、人の手が入るのを拒んでいた証拠だ。聞くところによると、この奥には古代の遺跡があるという話だが、それならばこの森は、いったいいつ頃からあるのだろう。
 ひとつの文明が生まれ、滅び、それから再び新しい人間たちが近くの土地にやって来るまでの間、この森は広がり続けて来たのだ。
 正に神話の時代、伝説の勇者の時代から生き続ける大森林。だが、そんな森の中にいてもなお、柚々・奈七音(終焉を忌む者・f14778)の目に映るのは、目の前のもふもふだけだった。
(「ふふ、オオカミさんと森のお散歩……♪ 仔狼さんは、それはもうもふもふでした……!」)
 これから、危険な敵の巣窟に向かうというのに、なんとも呑気なものである。それを抜きにしても、ここは人の手が入らない密林だ。どこに危険があるか分からない以上、目の前のもふもふに気を取られ、油断するのはまだ早い。
「トリアエズ、信頼ヲ得ラレテナニヨリ。ソレニシテモ……柚々サンガ、仔オオカミサンタチトジャレ合ッテイタノハ、重大案件ネ。モフモフ&モフモフis MOFり合い?」
 そんな奈七音に、オークティス・ルーヴェルト(仮)もふみの求道者✨️・f06321)は何やら意味深な言葉をかける。その言葉を聞いて我に返ったのか、奈七音も思い出したように、周囲の様子へと意識を向け始めた。
「ハッ……!? ふわふわしている場合ではありませんね。任務、任務をしなくては!」
 そう、自分はここに、任務を果たしに来たのだ。草食オオカミ達の縄張りを奪った、危険な何かを退治して、その上で伝説の黄金仮面を回収するという重大な任務に。
「……っていうか、どうしてわたしがオオカミさん達と遊んでいたのが、重大案件になるんですか!」
 先ほどのオークティスの言葉を思い出し、ようやく奈七音が突っ込んだ。もっとも、そんな彼女の突っ込みに対しても、オークティスはあくまで平然と返すだけだったが。
「ウラヤマシ……Non,研究スル者トシテ、興味深イ言イマスカ」
 本音では、かなり羨ましかったのだが、それはそれ。とにかく、今は前へ進むことが大切だと……そう、言いかけた矢先に、奈七音の姿が唐突に視界から消えた。
「えっ……きゃぁぁぁっ!?」
 いや、正確には消えたのではない。何故か、何者かが仕掛けた落とし穴を踏んでしまい、奈七音が木の枝で作られたカモフラージュを突き破って落下したのだ。
「……な、なんですか、これ! どうして、こんな場所に落とし穴が……」
 愛用のロッドを壁に突き刺し、辛うじて底に落ちるのだけは防いだ奈七音。見れば、下には木の枝や竹を尖らせて作った槍が無数に生えており、この穴を掘った者の悪意に満ち溢れていた。
「Oh! 油断大敵デスネ! 今、レスキューシマス! 多少眩シイノハ我慢シテネ!」
 見兼ねたオークティスが光で出来た数珠を放ち、自分と奈七音の身体を結んで引っ張り上げる。本当は、草食オオカミ達に危険が迫った時のために用意していたものだが、まさかこんな使い方をすることになるとは思わなかった。
「ワゥゥ……?」
 穴の中から引っ張り上げられる奈七音を、草食オオカミ達が不安そうに見つめている。この先も、まだまだこんな危険がたくさんあるのかと思うと、なんともやってられない気持ちにさせられた。

●橋がないなら作ればいい、解決ですね!
 探索を開始して早々に、森の中に仕掛けられていた落とし穴。狩猟用の罠でないことは明白であり、作ったのは村人達ではないだろう。
「……ひ、酷い目に遭いました。いったい、誰があんなものを……」
 どうせなら、穴の底に敷き詰めるのは竹槍ではなく、もふもふな物体にしてくれれば良かったものを。まあ、それはそれで、一度落ちて嵌ったが最後、人によっては絶対に出られなくなりそうだが。
 とりあえず、気を取り直して先へ進もう。そう思って歩を踏み出す奈七音だったが、その足は直ぐに止まることとなる。
「あれ? オオカミさん達、どうしました?」
 見れば、流れの速い川を前にして、草食オオカミ達が止まっているではないか。どうやら、この先に進みたいようだが、しかし橋の代わりに使っていた倒木が、何者かによって外されていたようだ。
「橋がないなら、新しく作ればいいのではないでしょうか?」
「ソウイウコトナラ、任セテ下サーイ!」
 こういう時こそ、力技が物を言う。自慢の怪力を生かしてオークティスが近くにあった木を引っこ抜き、奈七音がそれを横倒しにして、川を渡るための橋にした。
「……ワフ!」
 人間離れした怪力を目にして、思わず固まる草食オオカミ達。だが、直ぐに気を取り直して顔を上げると、新しく作られた丸木橋の上を、器用に渡って向こう岸へと降り立った。
 これだけの力を持っているなら、必ず自分達の縄張りを取り返してくれる。人間の言葉を話せない彼らではあったが、しかし奈七音やオークティスへ向けられた草食オオカミ達の瞳には、確かな信頼が宿っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ワズラ・ウルスラグナ
ふむ、危険な奴等とな。
危機に瀕し気が立っているであろうに猟兵の事を信頼してくれるとは、何とも有難い話だ。
信頼に応えねばならんな。

先導役の草食オオカミ達の直ぐ後ろを付いていく。
目的はオオカミの護衛だ。でかい図体と庇い守る技能を駆使して守ろう。
ユーベルコード『戦獄龍逆燐』も、もしもの為に用意しておく。

飛行や多少の迂回をしてもこの身で通れぬ場所は障害を排除して進む。
オオカミの棲み処でもある。自然破壊は極力しない。
特に焔を用いる場合は延焼に気を付けるぞ。

目的地が分かりさえすれば良いのであれば、無理にオオカミ達に前を歩いて貰う必要も無い。
場合によってはオオカミ達を運ぶなどして、安全な道を進んで貰いたい。


デュオゼルガ・フェンリル
【SPD】
まさかここで探索者のスキルが活きるとは思わなかったなー……
まずは行動できる範囲で山のマッピングをしてみようかな?
世界知識、情報収集と第六感を使いながら探索するぜ

何かあったら逃げ足で距離を置く

罠とかで仲間が怪我したらマズいんで発見次第鍵開けと破壊工作で壊しておこう

えーっと、確かキャンピングセットの中にロープがあったよな…ロープワークの技能とフックショットで木を伝って周りを見渡せたりしないかな?
(フックショットは◁====◼︎コみたいな鎖が打ち出されるタイプのやつだぜ)

召喚・氷狼フェンリルで大爺様も一緒だぜ♪

なぁ狼さん、ここらの道で危ないところを教えてくれないか?
俺達が何とかするからさ!



●ショートカットしませんか?
 危険な生き物に、危険な地形。おまけに、謎の罠まで仕掛けられている、なんとも危ない森の中。
 だが、そんな数々の危険さえも、草食オオカミ達のいう『危険な奴等』と比べれば、大したことのないものなのだろう。
「ふむ、危険な奴等とな。危機に瀕し気が立っているであろうに、猟兵の事を信頼してくれるとは、何とも有難い話だ」
 だからこそ、この信頼に応えねばならないと、ワズラ・ウルスラグナ(戦獄龍・f00245)は草食オオカミ達を護るようにして森を進む。同じく、デュオゼルガ・フェンリル(月下の人狼・f00372)もまた、周囲の地形を把握しながら、地図を作りつつ森を行く。
「まさかここで、探索者のスキルが活きるとは思わなかったなー」
 本来であれば、時に世界を侵食する邪神を追跡するのに用いるスキル。それが今は、前人未到の密林を、オオカミ達と共に探索するのに役立っている。
 人生、どこで何が役に立つのか、その時になってみないと分からない。氷狼の背に乗って進みつつも、デュオゼルガは周囲を警戒しつつ、草食オオカミ達に尋ねた。
「なぁ狼さん、ここらの道で危ないところを教えてくれないか? 俺達が何とかするからさ!」
 場合によっては、近道ができるかもしれない。そんな淡い期待を抱いてみれば、果たしてオオカミ達の返答は。
「……ワゥッ!!」
 この先にあるから、着いて来い。そう言わんばかりの勢いで、先導役の一匹が駆けだした。慌てて後を追うと、その先に広がっていたのは巨大な崖。確かに、これを下れば近道になるかもしれないが……生身の人間は元より、オオカミの足でも、まともに下るのは土台無理そうなものだった。

●ザ・崖下り
 巨大な崖の真下に、鬱蒼と広がる原生林。草食オオカミ達の案内によれば、この崖を下るのが近道とのこと。
 もっとも、崖の傾斜は垂直に近く、おまけに手や足を置くための突起も殆ど見当たらない。これでは、人間は元より草食オオカミ達でさえも、まともに下るのは不可能だ。
「俺には翼があるからいいが……他の者では、この崖を下るのは難しそうだな」
 崖下を見下ろすワズラも、さすがに険しい表情を崩さない。足を滑らせて落ちたら最後、いかに猟兵といえども助かるまい。
「えーっと、確かキャンピングセットの中にロープがあったよな……」
 それでも、何か方法はあるはずだと思案していたデュオゼルガが、途端に閃いた様子で荷物からロープを取り出した。
「ロープ……だと? まさか、そんなもので、この崖を下るつもりか?」
「その、まさかってやつだぜ。まあ、見ていろよ」
 いくらなんでも無謀が過ぎると止めるワズラを制し、デュオゼルガはフックショットを取り出すと、崖から真横に生えている、一本の木に狙いを定めた。
「こいつで木と木を繋いで下れば、少しは安全だぜ」
 なるほど、確かにこれは便利だ。ロープの反対端は崖の上の木に巻き付けておき、もう片方はフックショットで木の幹へと突き立てておく。これを繰り返すことで、崖下までロープを繋げれば、後はそれを伝って下るのみ。
「オオカミ達は、俺が下まで運ぼう。だが……このロープは、置いていくのか?」
 怪訝そうな顔をしてディオゼルガに尋ねるワズラだったが、肝心のディオゼルがは意味深な笑みを浮かべるだけだ。やがて、草食オオカミ達を含めた全員が崖を制覇したところで、ディオゼルガはロープを握り、少しばかり変わった引っ張り方をする。
「……なっ! ロープが解けて落下してきた……だと?」
「解けたっていうか、途中で切れたって言った方が正しいんだけどな。トランペットノットって縛り方の応用だぜ」
 予め、ナイフでロープに切れ込みを入れておいた上で、特殊な縛り方をして用いるロープワーク。崖を制覇した後、結び目の部分だけを上に残し、後のロープは切断されて、大半を回収することができる。
 そんな結び方をして、本当に大丈夫かと思われるかもしれない……が、実際に正しい手順を踏んで結べば、意外と崖下りの間は大丈夫なものなのだ。たかが、キャンプのロープワークと侮るなかれ。その中には秘境を探索するための知恵が、いくつも含まれているのである。
「さぁて、近道もできたことだし、先を急ごうぜ」
 この調子なら、目的の遺跡まで到着するのも、そう時間は掛からないだろう。思わぬ活躍を見せ、ディオゼルガは意気揚々と、森の更に奥を目指して進んで行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ミニョン・エルシェ
SPD
「友人たちが安全に森に帰れるよう、最善を尽くします」

木菟招来・如影を使用し、
オオカミさんたちと「動物会話」で意思の疎通を図り、
ルートをすり合わせながら最前線で先行偵察を行います。
「危険なやつら」の情報を念頭に、ミミズクから送られてくるにおいや音を
「第六感」と「野生の勘」で精査しながら安全を確保。
必要ならば、「地形の利用」と「空中戦」で木々を踏み台に、高台からの目視調査も。

もし遭遇戦が発生した場合の為に、戦闘が終わった際に合流する為の合図を決めておき。オオカミさんたちは直ぐに退避して貰います
「嬉しかったのです。演じたものを、伝説の勇者様に重ねて頂けた事が。
だから、私なりに、やり切ります。」


マロン・チェスナット
※絡み・アドリブ・連携歓迎

【SPD】
長老と思しき白狼の側で〔動物と話す〕で様々な事を聞きながらついていく
白狼から森の中の生態について教えてもらう
危険がないものは大丈夫だとみんなに教える
ここらへんに生息してるみたいだけど害はないそうですよ
その草は触ると危険みたいだから気を付けて

〔聞き耳〕を立てて周辺に忍び足など不自然な音がしてないか注意
〔視力〕で目視して不自然な草の揺れる動きなどがないか注意
〔第六感〕や〔野生の勘〕で危険感知
〔追跡〕で何かが通った後を推測

草木が生い茂り歩き辛い場所は〔翡翠月歩〕で空中を歩き乗り越える

目的地周辺に近づいたら〔忍び足〕と〔目立たない〕で敵に気付かれない様にする


ドアクローザ・バックチェック
人の形をした獣みたいなやつらか。
キマイラ……ではないだろうな。シャリーナ伝説に関係している、とかの方があり得そうだ。

さて、私は襲ってくるものがいないか警戒しながら進むとしよう。
【野生の勘】を研ぎ澄ませて、周囲の危険を察知する。
目だけではなく聴覚、嗅覚などもフルに使うぞ。
襲い掛かってくるような動物を警戒して、もし事前に察知できたらみんなに知らせよう。
別のルートを通ったり、迎撃態勢を取ったりすることで被害を減らすことができるはずだ。

あとは、案内してくれる草食オオカミにはなるべくぴったりついていって、いざという時に守れるようにしようか。
危険を冒して案内してくれた恩には報いたい。



●森の奥の、また奥へ
 崖を制覇した猟兵達は、再び草食オオカミ達の案内の下、森の奥へ、奥へと進んで行く。
「気のせいでしょうか……どことなく、植生が変わったような気がします」
 ミミズクを解き放って周囲の警戒に当たらせていたミニョン・エルシェ(木菟の城普請・f03471)が、何かに気付いた様子で顔を上げた。
 森の木々が、明らかに様相を変えている。様々な樹種のある雑木林的な森から、特定の木しか存在しない、暗く重たい森へと変化している。
 それは魔術などではなく、遷移と呼ばれる自然の営みのひとつだった。人の手の入らない森は、やがて少ない日照でも育つような特定の木しか生えなくなり、そこに住まう生物種もまた限られたものになって行く。古代より人が立ち入ることのなかった森の大半は、そういった原生林へと悠久の時を経て変わって行くのだ。
「それにしても、人の形をした獣みたいなやつらか。キマイラ……ではないだろうな」
 敵と遭遇する可能性が高まっていることで、ミニョン・エルシェ(木菟の城普請・f03471)も、どこか緊張した様子だった。
 ここ、アックス&ウィザーズの世界においては、当然のことながら、キマイラの存在は確認されていない。獣人もいるのだろうが、それはキマイラとは似てことなるもの。そして、その大半が、凶暴で獰猛なオブリビオン達なのである。
「あ、その草は触ると危険みたいだから気を付けて」
 足元に生えていた、いかにも禍々しい色をした草を指差し、マロン・チェスナット(インフィニティポッシビリティ・f06620)が仲間達に告げた。先程から、彼は草食オオカミ達の長老たる白狼と行動を共にすることで、互いに会話し森の知識を教えてもらっていた。
 草食オオカミ達の言う『危険な奴等』も気になるが、それ以外にも、森には危険がたくさんある。毒草に毒虫、そして獰猛な野獣の存在など、数え上げればキリがない。先導役のオオカミ達だけに任せることなく、それぞれに野生の勘や鋭い嗅覚、聴覚などをフルに使い、猟兵達は周囲の警戒を怠らなかった。
「……ん? この音は……?」
 自分達の足音とは違う何かを耳にして、ドアクローザが歩を止めた。
「これは……何かが、こっちに近づいて来ます!」
 ミミズクからの情報を元に、ミニョンもまた仲間達に告げ、身構える。その間にも、木々の梢を折るような音が、だんだんと猟兵達の方へ近づいて来る。
「……ウゥゥゥ」
 草食オオカミ達が、揺れる木々と茂みに向かって威嚇していた。目の前の若木が音を立てて倒れ、猟兵達の前に、巨大な影が姿を現した。

●巨獣、現る!?
 鬱蒼と生い茂る原生林の奥地にて、木々を薙ぎ倒して現れたもの。額に巨大な角を持ったそれは、猟兵達が見たこともない、巨大な体躯を誇る生き物だった。
「くっ……下がれ!」
 咄嗟に、近くにいた草食オオカミを抱きかかえ、ドアクローザが後退した。
「逃げてください! ここは、私達で食い止めます!」
 ミニョンもまた、身を挺して草食オオカミ達と巨獣の間に割って入り、その身を盾にして立ちはだかる。
 折角、ここまで来れたのだ。こんな場所で、草食オオカミ達を傷つけられてたまるものか。攻撃するならしてみろとばかりに巨獣を威嚇する二人だったが、そこでマロンが声を掛けた。
「みんな、大丈夫だよ。その生き物は、大きいだけで害はないってさ」
 見れば、マロンの隣には、草食オオカミ達を統べる白狼が。なるほど、どうやら彼は、この巨大な生き物について、草食オオカミ達の長老から直々に聞いたらしい。
「ほ、本当ですか?」
「この巨体だぞ? どうにも、そうは見えないが……」
 未だ半信半疑な二人だったが、それでも白狼の言葉が正しければ、この巨大な生き物は何もして来ないはず。果たして、それを通訳するマロンの言葉は正しく、牛のような姿をした巨獣は大きな欠伸をして、そのまま木々を薙ぎ倒しながら森の奥へ消えていった。
「あれ、ここらへんに生息してるみたいだけど、害はないそうですよ。草食オオカミと一緒で、食べ物も草とか木なんだって」
 白狼から教わったことを、そのまま人間の言葉にして告げるマロン。あれだけの巨体を誇りながら、なかなかどうして、先の巨獣は大人しい生き物だったのかもしれない。そんな生き物を相手に、身を捨てる覚悟で戦おうとしたことが、今になって恥ずかしく思えてしまうわけでして。
「え? ど、どうして、自分の身を犠牲にしても、あなた達を護ろうとしたか、ですか?」
 草食オオカミ達に尋ねられ、思わず言葉に詰まるミニョン。だが、直ぐに気を取り直し、軽く深呼吸して問いに答えた。
「嬉しかったのです。演じたものを、伝説の勇者様に重ねて頂けた事が」
 先の草原でのことを思い出し、ミニョンは少しだけ顔を上げると、木々の梢の間から覗く空を仰いだ。
 今となっては、オオカミ達の間にも、伝承として伝わるだけの勇者シャリーナ。そんな過去の英雄に自分を重ね、慕ってくれたことが、なによりも純粋に嬉しかったから。
「さて、そろそろ到着したようだぞ。ここから先は、案内もなしだな」
 やがて、全ての草食オオカミ達が足を止めたところで、ドアクローザが周囲の気配に警戒しつつ仲間達へと告げた。
 森の入り口付近に罠を仕掛け、倒木を外して橋を壊す。そんなことができるのは、草食オオカミ達の言う『危険な奴等』に他ならない。
「なるべく、目立たないようにして進まないとね……」
 同じく、マロンもまた忍び足になって、姿勢を低くして進んで行く。
 草食オオカミ達に護られし、黄金の仮面の眠る古代遺跡。勇者シャリーナ伝説の真相までは、もはや目と鼻の先ともいえる距離になっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 集団戦 『ウォルファン』

POW   :    みんなでコウゲキだ!
【足の速い個体の攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【群れの集中攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    つかまえろー!
【高速移動】から【飛びかかり】を放ち、【抱きつき】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    わたしにマカせろ!
自身の【群れの目的の達成】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●危険な者達の住処
 草食オオカミ達の案内により、森の奥深くへと辿り着いた猟兵達。茂みを掻き分け、木々の海を越えて先へ抜けると、唐突に開けた場所に出た。
 周囲にあるのは、石造りの遺跡。苔生しているが、未だ誰かの使っている跡もある。
 そして、何よりも特徴的なのは、祭壇と思しき場所に置かれた黄金仮面。獣に育てられたシャリーナの遺品に相応しく、それは黄金色に輝くオオカミの頭部の形をしていた。
 あれが伝説の黄金仮面か。ならば、まずは早々に回収しようと歩を進めた猟兵達であったが、しかしそう簡単に話は運ばない。
「な、なんだ、お前達!」
「ここは、わたし達の家なんだぞ! 余所者は、今すぐ森から出ていけー!」
 遺跡の中から、次々に飛び出してくる少女の姿をしたオブリビオン。その全員が、もふもふの尻尾にオオカミの耳を付けた、オオカミ獣人そのものであった。
 草食オオカミ達の言っていた、『危険な奴等』とは、このことか。どうにも強そうには思えないが、それでも数だけは無駄に多いのが厄介だ。
「こいつら、侵入者だな!」
「侵入者は、悪いやつなんだぞ! だから、わたしたちが食べてやるんだぞ!」
 なんとも無茶苦茶な理由から、猟兵達に襲い掛からんとするオオカミ娘。
 あれらを倒せば、全てがおわる。伝説の黄金仮面を前にして、俄然やる気を出す猟兵達だった。
オークティス・ルーヴェルト
【POW】
同、族?……Grr。気ハ引ケテモ、ヤルシカ。草食サンのタメニモ!
トハイエ、縄張リニ固執シテイルトナルト、厄介デスネ。

極力無力化ヲ狙イタイデス。ココは【グラップル】で鍛エタ拳デ戦イマス!

【ダッシュ】デ素早イEnemyノ動キニ合ワセ【フェイント】ヲ絡メツツ、毛並ミトシッポヲ使ッテ無差別ニ【魅了】シテ、気ヲ引クコトデ動キニスキト統制ノ乱レヲ生ミマス。
群レノ集中攻撃ヲ受ケタラ【カウンター】トシテUC【Arr-Ows.Atk(アルーオウズ・ドット・アタック)】の光の矢を当て、応戦シマス!

決定打にはナラナイ、カモ、シレマセン……。皆サンニ【鼓舞】と【祈り】ヲ。

【連携OK、アドリブ歓迎】


柚々・奈七音
アドリブ・絡み歓迎

はうわぁ!!も、も、も、もふもふです!!ここにももふもふが!
わ、わたしはどうしたらいいのでしょう!?押し倒してもふもふすればよろしいでしょうか!?

あっ。いえ、いえ、任務ですものね。忘れてません、大丈夫です、わたしはれいせいです。ええ。とても。

草食オオカミさんと任務の為にも、あなたがたはわたしが排除します。
UC【人狼化身・身体強化】で身体能力を向上させてから【怪力】ロッドで殴って応戦します!
さぁ、全力でかかってきてください!大歓迎です!
じゃないと、逆にわたしがあなたがたを食べてしまいますから、ね?



●狼少女、現る!
 勇者の伝説が残る古代の遺跡。草食オオカミ達の住処でもある場所に巣食っていたのは、狼の特性を持った獣人の少女達。
 一見、無害そうな外見をしているが、しかし彼女達は紛うことなきオブリビオン。人語こそ理解しているものの、その本能は獰猛な獣そのものだ。
 見た目に騙され、攻撃の手を緩めたら最後、獲物として狩られるのが関の山。だからこそ、ここは本気で挑まねばならないのだが……しかし、残念ながら、柚々・奈七音(終焉を忌む者・f14778)は、主に狼少女達の毛並みにやられてしまっていた。
「はうわぁ!! も、も、も、もふもふです!! ここにも、もふもふが! わ、わたしはどうしたらいいのでしょう!? 押し倒して、もふもふすればよろしいでしょうか!?」
 いや、さすがに、それは駄目だろう。というか、草食オオカミ達との話では、この狼少女を遺跡から追い払う約束では?
「同、族? ……Grr。気ハ引ケテモ、ヤルシカ。草食サンのタメニモ!」
 目の前の少女達にどこかシンパシーを感じつつも、オークティス・ルーヴェルト(仮)もふみの求道者✨️・f06321)は心を鬼にして武器を構えた。そんな彼の様子に、ようやく我に返ったのか、奈七音もまた慌てて戦列に参加した。
「あっ。いえ、いえ、任務ですものね。忘れてません、大丈夫です、わたしはれいせいです。ええ。とても」
 どこからどう見ても、完全に取り乱していたが、それはそれ。敵はとにかく、数が多い。こんな時は、少しでも味方が多い方が心強いわけでして。
「……トハイエ、縄張リニ固執シテイルトナルト、厄介デスネ」
 できることなら話し合いで解決したいが、向こうがそれを許してはくれなさそうだ。
 森の奥深くに眠る、勇者の伝説。その真偽を確かめ、草食オオカミ達の暮らしを守るため、猟兵達は狼少女達との戦いに挑むのだった。

●もふもふ、集中アタック!
 敵は危険な狼少女。とはいえ、可能であれば殺さず無力化したいと考えるオークティスだったが、それは少々甘い考えだった。
「クッ……数ガ、多過ギマスネ……」
 スピードでは負けていなかったが、なにしろ敵は数が多い。おまけに、多少殴ったり蹴ったりしただけでは、直ぐに起き上がって再びこちらに向かって来る。
 少しでも気を抜いたら最後、あっという間にやられてしまうだろう。敵を自分の方へ引き付けることで味方の被害を防いでいたが、このままでは代わりに自分の方が参ってしまう。
「強化術式展開。さあ、攻撃に移ります――少し、痛いかも、しれませんよっ!」
 こうなれば本気で戦うしかないと、奈七音も自らの肉体に術式を纏ってロッドを構えた。
 走る疾風、煌めく雷光、そして燃え盛る業火の力で敵を討つ。草食オオカミ達のためにも、ここで負けるわけには行かないと……その、覚悟だけは確かなものだったのだが。
「うぅ……こいつら、なかなか強いぞ」
「よ~し……ここはボク達に任せろー!」
 狼少女達の中でも特に足の速い者達が、一斉に二人の方へと向かって来た。正面から飛び掛かって来た者の攻撃をギリギリのところで避けるが、しかしそれは敵も承知の上だった。
「今だ! あいつら、捕まえろー!」
「えっ……? きゃぁっ!!」
 突然、後ろから抱き付かれ、奈七音は動きを封じられてしまう。正面から仕掛けて来た者は囮でしかなく、最初からこれが狙いだったのだ。
「柚々サン! ……No! 私モ、捕マッテ、シマイマシタ!!」
 奈七音の方へ気を取られた一瞬の隙を突かれ、オークティスもまた後ろから狼少女に羽交い締めにされてしまう。完全に動きを封じられてしまった二人の下へ、次々と殺到する狼少女達。
「よーし、みんなでコウゲキだ!」
 相手が動けないのを良いことに、狼少女達は容赦なく襲い掛かって来る。一発、一発は大した威力もないのかもしれないが、それでも急所を狙って引っ掻き、噛み付いてくるのであれば、話は別だ。
(「あぁ……もふもふが、たくさ……痛っ! み、見惚れている場合ではありませんね。早く、なんとかしないと……」)
 自慢の怪力で殴り飛ばそうとする奈七音だったが、そもそもまともに動けないため反撃もできない。が、次の瞬間、オークティスの方から凄まじい光が放たれると同時に、彼の下へ群がっていた狼少女達が吹き飛ばされた。
「当タッタガ、運ノ尽キデース!!」
「「うわぁぁぁっ!」」
 ユーベルコード、Arr-Ows.Atk。自分の武器や肉体に少しでも触れた者であれば、光の矢により問答無用で貫くことができる、オークティスの切り札だ。
「うぅ……な、なんだ、こいつ……」
「ず、ずるいぞ! これじゃ、近づけないじゃないか!」
 吹っ飛ばされた狼少女達が、目に涙を浮かべながら悪態を吐いている。少々可哀想な気もするが、これも調子に乗った罰である。
 光の矢を食らって集団の動きに乱れた生じた隙を突き、奈七音もまた怪力を生かして力任せに敵の拘束を振り切った。
「まだまだ、これからですよ! さぁ、全力でかかってきてください! 大歓迎です!」
 それでも降参しない者には、ロッドで殴ってお仕置きだ。1対1では奈七音の方が力で勝るのか、狼少女達は次々に頭を殴り飛ばされ、白目を剥いて卒倒した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ドアクローザ・バックチェック
こいつらは、すばしっこいのが厄介だな。
何か、役に立ちそうなパーツを送ってもらおうか。
例えば、刀身に電流を流すような改造パーツなら、感電によって相手の動きを鈍くさせる、ということもできるだろう。

パーツが送られて来たら、【残像】を生み出す歩法で敵の攻撃を避けつつ距離を取ろう。
離れたら改造パーツを機械太刀に組み込み、戦線に戻る。
状態異常が目当てだから、とにかく多くの敵に一撃ずつ食らわせていくつもりだ。
私の一撃で倒せればそれに越したことはないが、そうでなくとも、弱った敵を仲間が倒してくれれば狙い通り。
命中を重視して戦ってみよう。

黄金仮面のため、草食オオカミのため、侵入者には出て行ってもらわないとな。


ワズラ・ウルスラグナ
余所者は出ていけと言うのは草食オオカミ達の台詞だな。
家ではなく、過去に還って貰うぞ。

基本、攻撃は薙ぎ払いだ。塊になっている所に切り込んでいく。
群れで動くからこそ互いが邪魔で躱し難くなるだろう。
逆に此方も躱し難いが故に、用いるユーベルコードは戦獄龍逆燐。
盾受け・武器受けや激痛耐性からのカウンターを見舞ってやる。

仲間を巻き込まない事、突出しない事に留意する。
戦況次第では防御に回り、仲間を庇いつつ反撃を放つ方向にシフトしよう。
ある程度損害を与えたなら各個撃破で数を減らすのも良い。
その切り替えは戦闘知識から予測する。

どうせなら伝説の勇者とやり合ってみたかったが、敵に貴賎無しだ。
さあ、俺と喰らい合え。



●そこは君達の居場所ではありません
 遺跡に巣食い、自らの縄張りを主張する狼少女達。だが、この場所は本来であれば、草食オオカミ達の住処でもある。ワズラ・ウルスラグナ(戦獄龍・f00245)にとって、そこに後から現れて権利を主張する狼少女達は、なんとも見苦しい存在に思えて仕方がなかった。
「余所者は出ていけと言うのは、草食オオカミ達の台詞だな。家ではなく、過去に還って貰うぞ」
 見た目は少女でも、情けはなしだ。固まっているところに狙いを定めて横薙ぎに刃を放つが、しかし身軽な狼少女達は、跳躍によってそれを回避した。
「そんなコウゲキ、当たらないぞ!」
「悔しかったら、捕まえてみろー!」
 単に速いだけでなく、立体的な3次元戦闘を可能とする運動神経。それらを併せ持った狼少女達に、直線的な攻撃では不利だ。
「こいつらは、すばしっこいのが厄介だな。何か、役に立ちそうなパーツを送ってもらおうか」
 まともに戦っては勝ち目がないと判断し、ドアクローザ・バックチェック(Machine Blade・f11864)は、機械太刀の強化パーツを召喚した。もっとも、呼び出した本人にも何が出てくるのか不明なので、制御が難しいのが欠点だが。
「また出てきた。まったく、世話焼きな刀だ」
 刀身に電流でも纏えるパーツでも出てくれば幸いだと思っていたが、しかし現れたのは不思議な形をした黒い箱だけ。どうやら、機械太刀の柄に装着できるようだが、どんな効果があるのかまでは、使ってみるまで分からない。
「ふむ……見たところ、普通の太刀と変わらないが……」
 そう言って、試しに軽く振ってみると、何かが弾ける音と共に、青白い電撃が火花を散らして飛んで行った。
「……なるほど、確かにこいつは便利だ」
 ドアクローザが、にやりと笑う。電撃を纏った太刀を使えれば効果的だと思っていたが、そもそも初撃を当てられなければ、敵の動きも封じられない。
 だが、それに比べ、この機械太刀はどうだろうか。振るだけで雷を飛ばせる太刀ならば、わざわざ距離を詰めなくとも、一方的に敵を攻撃できるではないか。
 ここから先は、こちらの番だ。稲妻の迸る刀身を構え、ドアクローザは狼少女達の群がっている場所目掛け、迷うことなく機械太刀を振り下ろした。

●縄張り争いの果てに
 俊敏な動きを武器とする、狼少女のオブリビオン。確かに、真っ向から戦うと苦戦しそうな相手ではあるが、それはあくまで『点』の攻撃を仕掛けた時だけだ。
「悪いが、早々に終わらせてもらおう。覚悟するんだな、狼娘ども!」
 碁盤の目を描くように高速で太刀を振り、ドアクローザが稲妻を呼ぶ。放たれた雷撃は網の目状に展開され、狼少女達に逃げる場所を与えない。
「わわっ! な、なんだ、これ!?」
「ボ、ボクは逃げるよ! 逃げるんだ……うぎゃぁぁぁっ!!」
 雷の網に捕えられ、次々に落下して行く狼少女達。こういう敵の動きを封じるためには、やはり『点を制圧』する攻撃よりも、『面を制圧』する攻撃に限る。
「くっそー! だったら、あっちの遅いやつをやっつけるぞ!」
 まともに向かってドアクローザには敵わないと察した狼少女達が、今度はワズラに殺到し始めた。が、周りを囲まれ、一斉に飛び掛かられても、ワズラは微動だにしなかった。
「なんだ、コイツ? ビビってるのか?」
「よ~し、みんなでやっちゃえー!」
 調子に乗って、一斉に襲い掛かる狼少女達。しかし、それこそがワズラの狙いでもある。
「かみつきコウゲキだー! がおーっ!」
「ふっ……甘いな」
 敢えて腕を噛ませることで、敵の顔面に強烈なカウンターをお見舞いする。続けて襲い掛かって来た者達にも、同じく反撃の拳を叩き込み、次々に大地へと沈めて行く。
 これぞまさしく、肉を切らせて骨を断つ。先程、先陣を切ったオークティスが見せた光の矢。それと同じ要領で、敢えて攻撃を受けつつも確実に敵を仕留めて行く。
「うぅ……な、なんだ、こいつら」
「ニンゲンに、こんな強いのがいたなんて……」
 次々と倒されて行く仲間達の姿を見て、狼少女達の間に動揺が走った。が、今さら気付いても、時既に遅し。
「黄金仮面のため、草食オオカミのため、侵入者には出て行ってもらわないとな」
「どうせなら伝説の勇者とやり合ってみたかったが、敵に貴賎無しだ。さあ、俺と喰らい合え」
 戦いに飢えた修羅の如く、迫り来るドアクローザとワズラの二人。狼少女達の中に眠る、動物の本能が伝えている。
 こいつはヤバい。マジでヤバい。圧倒的な気迫を前に完全に気圧されし、腰を抜かした狼少女達は、這いつくばりながら逃げ出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
【ソロ希望】
あちらが不利になる行動をすると強化されるなら
わざと噛まれて、私が不利になれば封じられるわね

ハァイ、可愛いワンちゃん達♪
私のここ(胸)とか、お肉たっぷりで美味しいわよ❤【誘惑】

あんっ❤ うふふ、激しいのも好きよ……❤【激痛耐性】
でも食いちぎられたら困るから
抱きしめて頭や尻尾を撫で【催眠術】をかけるわ

貴女は生まれたての赤ちゃん
ママのおっぱいに存分に甘えなさい……❤
甘やかしながら優しく【生命力吸収】よ♪

大人しくしない悪い子には、おしおきの『狂愛』
申し訳程度の布切れも剥ぎ取って
全身を味わい尽くしてアゲル❤

うふふ、野生のニオイも嫌いじゃないわ。
むしろ興奮しちゃう……❤ さあ、次は貴女の番よ❤



●身も心も食べちゃうぞ!
 遺跡の中で続く、狼少女達との大乱闘。閃光や雷鳴が飛び交い、殴り飛ばされた狼少女が次々と意識を失って行く中、それらを物陰から見つめる艶やかな影が。
「1人、2人……うふふ、たくさんいるわね♪」
 敵の数を数えながら、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は思わずほくそ笑んだ。あんなにたくさんいるのだから、少しくらい自分の獲物としてもらったところで、罰が当たることもなかろうと。
(「あちらが不利になる行動をすると強化されるなら、わざと噛まれて、私が不利になれば封じられるわね」)
 相手の出方をしっかりと見定めた上で、ドゥルールは敢えて無防備な姿を狼少女達の前に晒した。その上で、自分の胸元を指差しつつ、狼少女達へ誘う様にして声を掛けた。
「ハァイ、可愛いワンちゃん達♪ 私のこことか、お肉たっぷりで美味しいわよ❤」
 戦場に、いきなり現れた謎の人物。これには、さすがの狼少女達も怪訝そうな表情になるが、しかし直ぐに気を取り直してドゥルールの周りを取り囲んだ。
「なんだ、こいつ? こいつも、敵なのかー?」
「なんか弱そうなやつだな! よ~し、こいつから食べちゃうぞ!」
 武器も持たず、ともすれば自分達に身を捧げるような真似をする彼女のことを、狼少女達は格好の獲物と思ったようだ。
 まずは一匹、ドゥルールの胸元目掛け、牙を剥き出しにして襲い掛かる。柔らかな胸に鋭い牙が食い込んだことで、ドゥルールも一瞬だけ顔を顰めたが。
「あんっ❤ うふふ、激しいのも好きよ……❤」
 それでも、激痛に耐えつつ相手の頭や尻尾を撫でながら、耳元で優しく囁いた。
「貴女は生まれたての赤ちゃん。ママのおっぱいに存分に甘えなさい……❤」
「……ふぁ? うぅ……ボクは……赤ちゃん? ……うぅ……わぅぅぅ……」
 催眠術にかけられて、ドゥルールの胸に噛み付いた狼少女は、一瞬で幼児退行化してしまった。それを見た他の狼少女達は、なにやら背中に冷たいものを感じながらも、懸命に恐怖を押し殺してドゥルールに襲い掛かる隙を窺った。
「う、うわ……あの女、なんか、とってもアブナイんだぞ!」
「でも、みんなでかかれば怖くないぞ! せーの、でやっつけるぞ!」
 下手に言葉へ耳を貸すと拙いと察したのか、狼少女達は一斉にドゥルール目掛けて飛び掛かった。いかに強力な催眠術を操るドゥルールとはいえ、さすがにこの数は捌けない。
「あらあら、慌てないの。そんなに焦らなくても、ちゃんと相手してあげるわよ」
 それでも、圧倒的ピンチにも関わらず、ドゥルールは何ら動じない。狼少女達が飛び掛かろうとした瞬間、彼女は切り札であるユーベルコードを発動させて、20体以上もの小さな分身体へと分裂したのだ。
「あぁん、もう我慢できない!!」
「えぇっ!? ……うわぁぁぁっ!!」
 目標がバラバラに分裂して散開したことで、狼少女達は互いに空中で頭をぶつけて倒れてしまった。そこを逃さず、分裂したドゥルールが逆に襲い掛かり、狼少女達の纏っていた布切れを奪い取った。
「ひゃっ! こ、こら! なにするんだよ!」
「うぅ……は、恥ずかしい……。それ、返してよぉ……」
 野生に生きるオブリビオンとはいえ、全裸にされるのは耐えられなかったのだろう。
 胸元や下半身を手で隠しながら、涙を浮かべて蹲る狼少女達。その内の1体に狙いを定め、分裂したドゥルールは一斉に襲い掛かった。
「大人しくしない悪い子には、おしおきよ。全身を味わい尽くしてアゲル❤」
「ちょっ……そ、そんなとこ触っちゃダメ……ひゃぁっ! 変なとこ舐めるな……ぁぁぁぁっ!!」
 哀れ、抗う術もなく、群がるドゥルールの分身体に絞りつくされる狼少女。やがて、分身体が去った後に残されていたのは、尻を丸出しにしてうつ伏せに倒れ、げっそりとやつれて気を失っている狼少女の成れの果て。
「うふふ、野生のニオイも嫌いじゃないわ。むしろ興奮しちゃう……❤ さあ、次は貴女の番よ❤」
「うわぁぁぁっ! に、逃げろぉぉぉっ!!」
 次なる獲物を品定めするドゥルールと目が合った狼少女が、一目散に森の中へと逃げ出した。他の者もそれに続いて逃げ出すが、それを見逃すドゥルールではない。
「やめてぇぇぇっ! ボクは食べても、美味しくな……ぁぁぁぁっ!!」
「ひゃっ! お、おっぱい、ダメ……わぁぁぁぁっ!!」
 森の奥から聞こえてくる、狼少女達のピンク色な叫び声。
 全てが終わった時、再び遺跡に戻って来たのは、何故か今まで以上に艶やかな表情をしたドゥルールだけだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

デュオゼルガ・フェンリル
勇者の仮面の伝説にゃあまり興味なかったりするんだよなー、俺は冒険がしたかっただけだし(小声

なんともまぁ、野性味を感じる狼少女だな…
俺は女の子に抱きつかれてもなんとも思えねぇし、(個性参照)オブリビオンであるならぶん殴るだけだ
可愛い女の子の姿だろうが敵なら関係ねぇよな?そっちが来るならこっちだってやってやるさ

引き続き【召喚・氷狼フェンリル】で召喚した大爺様と一緒に闘うぜ!

抱きつき攻撃は大爺様に受けてもらって、ロープワークをフル活用して狼少女達を拘束とか出来たりしねぇかな?
出来ないなら普段通り戦闘技術をフル活用するぜ(カウンター、2回攻撃、衝撃波、第六感などなど)

アドリブや共闘はMS様にお任せだ♪


ミニョン・エルシェ
SPD
伝承を己の眼で識る事が出来ること。探索者の醍醐味です。
目的はあれど、まずは友人たちの為に。殲滅します。

万里走破・如煌星で「騎乗」戦闘。
飛び掛かって来るなら、「カウンター」で私は鎗を繰り出し、
煌星にも「踏みつけ」などで援護して貰い、一体ずつ、確実に倒します。

「第六感」と「野生の勘」で死角にも注意を払いますが、
回避が困難と感じたら、手近な構造物に「地形利用」で特製鉤縄を掛け、
「ロープワーク」で煌星と分離して回避。
回避しきれない場合は振り解く事を優先。

分離後は敵を「踏みつけ」て足場にし、「空中戦」を行います。
「シャリーナ様、貴女の戦いを真似させて貰います。貴女の事を、もっと知りたいですから。」


マロン・チェスナット
※絡み・アドリブ・連携歓迎

【SPD】
別に悪い人たちじゃないみたいだね

確かにキミ達からしたらボクは侵入者かもしれない
だけど、この世は弱肉強食
食うか食われるかの世界
自然の摂理に則り話し合いましょう
そんな訳でいざ、尋常に勝負

速さに自信があるみたいだけど
ボクも負けないよ
相手の高速移動からの飛びかかりに対して
相手を【おびき寄せ】てから相手を【踏みつけ】て踏み台にして【ジャンプ】して【空中戦】に持ち込む
空中で【翡翠月歩(ルーンスカイウォーク)】を使って軌道を変える

ボク達の勝ちだね
大人しく引き下がってくださいね



●野生の掟、野生の理
 乱闘の続く遺跡内。最初の内は数の優位を保っていた狼少女達だったが、今や完全に猟兵達に追い詰められて、狩る側が狩られる側へと回っていた。
「くぅ……ボ、ボクの……負けだ……」
「あぅぅ……。か、身体がしびれて……動けない……」
 ボコボコに殴られ、蹴られ、果ては感電させられて倒れて行く狼少女達。一部、森の方から聞こえてくる色っぽい喘ぎ声も混ざっていたが、細かいことは気にしたら負けだ。
「なんともまぁ、野性味を感じる狼少女だな……」
 だが、それでも敵なら倒すまでだと、デュオゼルガ・フェンリル(月下の人狼・f00372)は氷狼を呼ぶ。元より、女子の色香に興味はないし、そもそも黄金仮面さえ是が非でも入手したいわけではない。
「う~ん……別に悪い人たちじゃないみたいだね。でも……」
 残念ながら、この世は弱肉強食だ。野生に生きるのであれば、その掟に従うべきなのだと、マロン・チェスナット(インフィニティポッシビリティ・f06620)は狼少女達に告げ。
「目的はあれど、まずは友人たちの為に。殲滅します」
 ミニョン・エルシェ(木菟の城普請・f03471)が甲冑を纏った神馬を呼び出したところで、3人同時に攻撃開始だ。
「うわっ! こ、今度はなんだ!?」
「馬だ! それに、大きなオオカミもいるぞ!」
 神馬や氷狼に跨って突撃して来るミニョンやデュオゼルガの姿に、狼狽して逃げ惑う狼少女達。機動力では彼女達の方が上かもしれないが、走破性や突進力なら、圧倒的にこちらの方が上である。
「さあ、いくぜ、大爺様!」
「退きなさい。退かないのであれば、踏みつけますよ?」
 逃げ惑う狼少女達を蹴散らしつつ、デュオゼルガとミニョンは頃合いを見計らって、跨っていた動物達の上から跳び上がった。狙いは、逃げ遅れて倒れている狼少女。彼女が起き上がるよりも早く、空中から奇襲を仕掛けることで、一気呵成に攻め立て反撃も許さないままに撃破した。

●縛って、踏んで、飛び跳ねて!
 氷狼や神馬から降り立った後も、猟兵達の猛攻は続く。遺跡内にロープを張り巡らせることでミニョンが障害物を作り、狼少女達の逃げ場を奪う。
 それでも、まだ抵抗を続ける者は、デュオゼルガがロープで縛り上げた。さすがに、ここまで動きを封じられては、いくら暴れても空しい抵抗だ。
「くっそー! 放せぇぇぇっ!!」
「悪ぃな。野生の勘で動きを見切れるのは、お前達だけじゃないんだ」
 同じ狼の力を持つ者としては、デュオゼルガの戦闘技能の方が、一枚上手だったようだ。
「うぅ……もう、残ってるのはボク達だけだよ?」
「ど、どうするんだよ! このままじゃ、負けちゃうよぉ!」
 見れば、敵はその大半が倒されており、残っているのは、後僅か。もはや、殆ど戦う意思さえ削がれていたようだが……それでも、これが最後の抵抗とばかりに、3体程の狼少女が向かって来た。
「こうなったら、奥の手だ! いっくぞー!」
「「おぉーっ!!」」
 縦一列に並び、こちらへ突っ込んでくる3体の狼少女。それを見たミニョンとマロンは互いに頷くと、相手の突撃に合わせて大地を蹴った。
「えぇっ! と、跳んだ……むぎゅっ!?」
 哀れ、足場として二人に踏みつけられてしまう、先頭の狼少女。しかし、それだけでは終わらない。
「速さに自信があるみたいだけど、ボクも負けないよ」
「シャリーナ様、貴女の戦いを真似させて貰います。貴女の事を、もっと知りたいですから」
 それは、さながら伝説の勇者シャリーナが、獣の技を真似て戦ったが如く。
 続く残りの狼少女達を、ミニョンとマロンは、それぞれに空中で迎え撃つ。機動力なら、こちらだって負けてはいない。完全に連携を崩され、狼狽することしかできない狼少女達は、殆ど何もできないままに、揃ってノックアウトされてしまった。
「ボク達の勝ちだね。大人しく引き下がってくださいね」
「う、うわぁぁぁんっ! もう嫌だぁぁぁっ! おうち帰るぅぅぅっ!!」
 マロンの勝利宣言を聞いて、踏み台にされた狼少女が逃げて行く。オブリビオンを完全に討伐せず逃してしまう形になったが、しかしこれで良いのだ。
 野生の動物は、身の危険を感じた場所には、二度と再び近づかない。あの狼少女が何らかの形で噂を広めてくれれば、今後もこの遺跡にオブリビオンが近づくことはないだろう。

●新・勇者伝説
 戦いの終わった遺跡の中は、驚くほど静まり返ってた。
 祭壇の上に置かれた黄金仮面。伝説が本当ならば、あれは勇者シャリーナが、草食オオカミ達に残していったものだという。
『よくやってくれたな、人間たちよ』
 気が付くと、草食オオカミ達の長老である白狼が、マロン達の前に姿を見せ、語り掛けていた。何も知らない者が聞いてもオオカミが唸っているようにしか聞こえなかったが、動物と話すための術を持っている者達には、白狼の言葉がはっきりと聞こえた。
『我々の聖地を守ってくれたこと、感謝するぞ。その礼に、お前達には我らに伝わる、勇者の言葉を教えよう』
 そう言って、白狼はこの辺一帯の草食オオカミ達に伝わっている、勇者シャリーナの言葉を猟兵達に告げた。
 曰く、黄金仮面を託した勇者シャリーナは、草食オオカミ達に言ったという。
 もし、自分が戻らなくとも、この仮面を森の奥で守り続けて欲しい。そして、正しい心と強い力を持った人間がやって来たら、彼らにこの仮面を託して欲しいのだとも。
 そういうわけで、黄金仮面は猟兵達が持って行ってくれないか。そんな長老の言葉を、断る理由はどこにもない。果たして、森の奥で猟兵達は、伝説の黄金仮面を手に入れた。
「伝承を己の眼で識る事が出来ること。それが探索者の醍醐味です」
 黄金仮面を手に取って、満足そうに頷くミニョン。古き伝説は終わりを告げ、新たな伝説が紡がれ始める。
『幾代にも続いた、我らの務めも、これで終わる。これより先、我らはこの森にて、のんびり余生を過ごさせてもらうことにするよ』
 安住の地を取り返してくれた猟兵達へ、改めて頭を下げる草食オオカミ達。彼らからすれば、猟兵達こそが伝承にある『正しい心と強い力を持った』者達。シャリーナに代わる、新たな勇者と言える存在だったようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月28日


挿絵イラスト