氷河期四天王軍団 新規採用中ですわ~!
●ある日
「お~っほっほっほ!御機嫌よう7thKINGの皆様方~!」
「え?……ほわああぁあ!?」
ポーラリア・ベル(冬告精・f06947)がグリモアベースの映像装置で遊んでいた日の事、突如画面が切り替わってデビルキングワールドの有力者、アイスエイジクイーンの顔がでかでかと画面に映し出された。
「そこにいる猟兵は1人だけかしら~!もっとお集めにならなければ話になりませんわよ~!これからわたくし、『アリスラビリンス』で緊急の依頼を出させて頂きますわ~!」
「え、え!?いきなり!?」
●そして君達猟兵はグリモアベースに召集されたわけなのだ。
「お~っほっほっほ!御機嫌よう7thKINGの皆様方~!」
ポーラリア・ベル(ID略)に連れられた猟兵の皆様方はまずグリモアベースの一室にある映像室での巨大なアイスエイジクイーンの顔の映像を目にした。
「先に言いませばサクラミラージュの『帝都櫻大戰』お疲れ様ですわ~!わたくしアイスエイジクイーンも妙なテントのデビル(?)の導きにより異世界で奮闘させて頂きましたが、戦闘後にテントがどこかへ行ってしまい帰還手段がなくなったこの頃ですわ!」
要約すると「デビルキングワールド」の住人であるアイスエイジクイーンは今、アリスラビリンスの世界に居て帰れなくなっている様だ。
「ですが……帰還手段が見つかりましたわ!それがこの「悪魔契約書」!」
悪魔契約書。
かつてデビルキングワールドの1stKING、ガチデビルが使っていた、猟兵でないデビルを異世界に送ったりする契約書である。
「これを書いて発動すれば元の世界に戻れるのですが、契約書を作るには自身の悪魔エネルギーを絞って作る「悪魔インク」が必要ですわ……それもかなり大量に!」
大量に要るのは「契約書の記述に抜けがあったら、世界移動時に死んじゃうかもしれないから」との事。
「そしてわたくしが悪魔インクを作るには『自らに従う「四天王軍団」が、「四天王しぐさ」を決めながら……強い敵に勝つ事』ですわ~!というわけで」
アイスエイジクイーンは悪魔契約書とは別の紙を広げた。
「猟兵こと7thKING様には、わたくしの四天王軍団になって頂きますわ~!」
四天王軍団・新規募集採用の用紙であった――。
●なんで?
「わたくし、元の世界には忠実なる部下たる大量の『四天王軍団』を携えていますが」「アリスラビリンスという世界に転送されたのはわたくしただ|一悪魔《ひとデビル》。」
「一応この世界の『ゆかいな仲間たち』とか言うデビルらしき生物達を自慢のカリスマで引き入れてみたものの」
アイスエイジクイーンはカメラから顔を離すと、その傍らには沢山の、生物の様に動く雪だるまや雪うさぎ。
可愛らしいが猟兵としては弱弱しそうな印象である。
「このように戦力としては微妙でございますので、手早めに事を成す為、7thKING様方のご協力をお願いしたいのですわ。」
雪だるま達はちょっとショックを受けてアイスエイジクイーンにすり寄った。
「……ああっ皆様にも期待していないわけではないのですわよこの城を作って頂いた恩もございますので!……こほん」
そう言ってアイスエイジクイーンは締めくくる。
「まずは四天王採用試験を受けて頂きまして、その後この世界に居ますというワルかっこいい敵……オウガとかいう相手をしらみつぶしに倒して頂きますわ!四天王軍団として永遠に傘下に下って頂きたい気持ちはございますがわたくしが帰還する間だけでもいいので、皆様の参加を待っていますわ~!!」
アイスエイジクイーンの通信が切れた。
「……」
怒涛のまくしたて、及び一方的で唐突に訪れた、デビルキングワールド西のラスボス「アイスエイジクイーン」の四天王採用試験。
「び、びっくりした……そういう話みたいだけど、みんな、行く?……行くよね?」
ポーラリアも気おされていたが徐々に調子を取り戻し、グリモアを展開する。
「一応ー、戦争手伝ってくれたみんなが異世界に飛ばされて元の世界に戻れてないっていう事態だから、帰って来れる方がいいにはいいよね!ラスボスさんの四天王になっちゃうかもだけど、オウガっていうオブリビオンもいるし……軽く頑張ってきてほしいのよー!」
そう言い纏めてポーラリアは猟兵達をアリスラビリンスの世界へと送った。
●一方その頃
アリスラビリンスの雪の国。
……否、今はアイスエイジクイーンの氷河期魔法の影響を受けた、氷河期の国。
「猟兵が来るんだって」「どんなだろう」「かっこいいのかなー」
雪と氷しか見当たらない氷河期王国の城下町では、住人の雪だるま達がわいわいと話合っている。
そんな彼らの下へ、どこからともなくずしゃーと、1体の雪だるまが。
「あらー?」「よそから来た子?」
ロングヘア―で白い帽子が頭に氷で固定された、可愛らしい女の子造形の雪だるまだ。
それがスキー板の上に横たわった状態で滑り込んできたのだ。
「………………」
「動かない……」「ただの雪だるまかもしれません」「デザインが細かいですねえ。誰が造ったのでしょう」
わいわいと雪だるま達が寄り合うと、その雪だるまはガタガタと揺れ、ボロボロと雪を崩し……中から人間の女の子が出てきたではないか。
「「「おわーっ!?」」」「まさかこれが噂の猟兵!?」
「……ぁ……ぁ……」
女の子は涙目で鼻水をずびずび垂らしながら震えてる。
「……いや……オウガ……いや……」
「「「とりあえず女王様に報告だーっ!」」」
「あ、わっ、やっ、た、助けてー!!」
その少女……アリスは、雪だるま達に担がれて、アイスエイジクイーンの下へと運ばれたのだった。
●氷河期城、アイスエイジクイーンの間。
「……成程この方はアリスですわね。確かわたくし同様、元の世界を探しているという」
アリスはアイスエイジクイーンのおひざ元に運ばれた。
毛布を掛けられているがぶるぶると震えている。
「い……いや……た……食べないで……」
アリスは食人を趣味とするこの世界の敵、オウガにいつも着け狙われている。
このアリスはどうやらオウガがトラウマの様だ。
「……決めましたわ!」
「えっ、ひっ……!?」
「四天王軍団採用試験は『このアリスをなだめて、氷河期王国のすばらしさを伝える』ですわ~!!」
「……?……??」
訳も分からないで戸惑うアリスをよそに、事態は進んでいく……。
古塔
三章構成です。
目的:アイスエイジクイーンの四天王になりながら、襲ってくるオウガをいてこます。
(アリスの安否は成功条件に含まれません。一応)
●1章
「お~っほっほっほ!(姿は見せないが高笑いが聞こえる)よくぞ集まって参りましたわね猟兵の皆様!転送直後ですが早速四天王試験を始めさせていただきますわ!」
氷の城下町に転送されます。
アイスエイジクイーンがおさめる雪と氷の国(通称:氷河期王国)に迷い込んだアリスをなだめ、アイスエイジクイーンの国民に引き込む話となります。
四天王は武力だけではなく、各々の個性を見せて役立ってもらわねばなりません。
不思議の国の四天王が如くいい感じのアピールをしてアリスと共にアイスエイジクイーンの国を廻りましょう。
四天王的おもてなしを与えたり、四天王的ご飯を作ったり、四天王的パワーを見せつけてアリスに不思議な体験をさせたり。
アイスエイジ的文化に触れたり、四天王的お仕事を見せつけたり、そもそもこの国にはアリスに対して敵意が無い事を教えたり……。
●2章
どうやらオウガとの戦いになるようです。集団戦です。
●3章
ボス級オウガ(オブリビオン)が攻めてきます。
●捕捉とプレイングボーナス
全章通してアイスエイジクイーンは戦闘に加担しません。
「その様な者如きわたくしの四天王で充分ですわ~!軽くあしらって差し上げくださいませ~!」
と言いながら悪魔契約書の作成に奮闘しています。
参加者はこのシナリオのみ、一時的にジョブが『四天王』という事になります。
(フレーバーです。ステータスシート的には変わりません)
プレイングボーナス(全ての章)……四天王しぐさを決める。
アリスは「アリスナイト・イマジネイション」のユーベルコードを使えます。
基本的には弱いです。猟兵……或いは四天王の卵みたいなもんです。
第1章 冒険
『無気力なアリスを元気づけろ』
|
POW : 美味しい食事や気合の入るような励ましをする
SPD : 色んな芸や技でアリスに元気を与え励ます
WIZ : 心に語り掛け、精神的に落ち着くように励ます
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【POW判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
さぁ~て、アイスエイジクイーンちゃんがちゃんと|デビルキングワールド《おうち》に帰れる様に、力を貸そうか♪
クローネちゃんは召喚師・指揮官系の四天王志望だよ★
四天王らしい【演技】を心がけるね♪
アリスちゃんを喜ばせて、氷河期王国に引き込むよ♪
【演技/料理】で四天王的ご飯を作って振る舞ったり、【演技/奉仕/慰め/コミュ力/心配り/元気/精神の余裕】で四天王的おもてなしをしたり、【世界知識/ご当地パワー/凍結攻撃】でアイスエイジ的文化を楽しんでもらうね♪
…ところでこのアイスエイジ的文化って何???(具体的にどんな文化かはお任せするね★)
UCは『クローネちゃんのアイスエルフ軍団★』★
可愛いアイスエルフちゃん達を呼んで協力してもらうよ♪
●時は少し|遡《さかのぼ》り
アイスエイジクイーンのカリスマにより、雪と氷の国の住人によって作られた、豪華で居心地のいい氷の城。
「お~っほっほっほ!まずは城を出なさい。わたくしの国のすばらしさを見事に教えていただける(臨時の)四天王軍団が居ましてよ!その者達に案内されてこの国で過ごす事が今の貴女の|命《めい》でしてよ!」
アイスエイジクイーンはビシィとアリスを指さしてそう言った。
「え、えっと……」
「食べはしませんわ。というかオウガではありませんのわたくし。」
「…………」
「尚四天王軍団は4人以上居ますわ。」
「え?……は……?」
ぽかんとしたアリスの顔が「この人(?)は何言ってるんだろう」という顔に変わる。
「というわけで連れ出しなさい我が配下達!その世界が終焉に行きついた様な心を崩れ往く氷山の如くほぐしてさしあげるのですわ~!」
「はーい、いえっさー!」
雪だるま達に連れ出されて、アリスは氷のお城の外へと。
●監視者
その様子を氷の城下町で見やる、黒い少女。
「さぁ~て、アイスエイジクイーンちゃんがちゃんと|デビルキングワールド《おうち》に帰れる様に、力を貸そうか♪」
氷の城から出てきたアリスを待ち構えていたのは、その黒い少女。
名はクローネ・マックローネ(|闇《ダークネス》と|神《デウスエクス》を従える者・f05148)。
……と同時に、クローネの周りにも並び立つように、漆黒の肌を持つ、冷ややかで可愛らしい雰囲気を醸し出すエルフの集団が、メイドの如く。
クローネとメイドのエルフ集団は出迎える様にアリスにお辞儀した。
「こんにちは♪召喚師・指揮官系の四天王志望、クローネだよ★」
「え、あ、はい……? ……?志望?」
「あっ、今それは気にしないでね★」
クローネはエルフのメイド集団と共にアリスを囲む。
エルフ達の衣装はよく見れば雪の様な質感で冷たい。
しかし髪や衣装にリボンの装飾をしているなど、可愛らしさをアピールしている。
「この国に迷い込んだお客人のアリスちゃんを喜ばせる命を受けたんだ♪是非とも元の世界に帰れる手助けにして欲しいんだよ♪」
「……う、ん……」
まだきょどきょどしている。人見知りなのか、そういう姿のオウガに会った事でもあるのか。
ただひたすら理解が追いついてはいなかった。
●●●もわたしも、●●●●たり●●にされたり●●●●にされてから辿り着いたこの国で、お城に出頭された後にこの待遇である。
逆にこの人達はアリスとオウガとの間に何かあったのだろうか――。
「えいっ♪」
「う、わっ」
「まずはお腹空いてるでしょ♪ご飯にしよう♪こっちだよ♪」
クローネに押し出される様にしてアリスは案内される。
「……ピエロ的な……四天王……」
「ん、なにかいった♪」
「え、あ、いえなんでも、ない、です……」
●四天王的ご飯一丁!確かにクローネはそう言った。
氷の国の、氷で出来た、青白い料亭の中。
厨房には雪だるま……ではなく、先程と同じ黒いエルフのメイドさん。
しかしここで問題が走る。
「(四天王的ご飯……?)」
「(まだ四天王出揃ってないですけど……)」
エルフのメイド達がひそひそと話す。
「(クローネ様を中心に何かでっちあげで組み立てます……?)」
「(いえそれは後から四天王が出て来た時困るので、普通にクローネ様イメージの物を……)」
「はいどうぞ。アイスエイジ四天王的コースでございます。」
考えに考えた後、氷のテーブルにご飯がお出しされた。
異形枠と考えたクローネを模したようなゼリー。
何か脳筋いそうというイメージから取り寄せた筋肉らしい見た目の鹿肉のソテー。
頭脳枠もいそうというイメージから数字の描かれたコーンを散りばめたサラダ。
セクシー枠(……クローネじゃないの?)もいそうというイメージから作った、甘くてほっこりするスープ。
「…………」
アリスはその料理を見てぱちくりする。
「ここは氷河期の国だけど、アリスちゃんは人間だからね♪溶ける想いで頑張って暖かい料理を作ってみたんだ♪(アドリブ)どうかな♪」
「…………」
しばらく、沈黙が流れる。
「……指とか……血とか……」
「え?」
「……指とか、血とか、入ってない、の?」
「……そういうのがお好みだったかな♪」
「ううん」
アリスはそのご飯を食べた。
「……ううん…………オウガの国じゃ、ないんだ……」
ほろほろと涙を流しながら、そのご飯を食べた。
「(あっ、そういう事ね♪)」
このアリスが今までどういう目に遇って来たかを、そっと察しながら、クローネは一緒にご飯を食べる事にしたのだった。
●氷河期文明(とは)
「さてと次はアイスエイジ的文化を楽しんでもらうね♪」
「……アイスエイジ的文化……?」
「………………」
「…………」
「………………」
「……?」
氷の世界の街道を二人して歩きながら、その言葉を最後になんか無言になったクローネを心配そうにアリスは見やる。
「(……急ごしらえに言ってみたはいいけど、アイスエイジ的文化って何???)」
クローネは再び思案する。
雪と氷。そして氷河期。
真っ先に思いつくのは氷漬けのマンモスである。
アイスエイジクイーンもつくづく無茶振りをするよね♪と内心思いつつも。
クローネは指でそっとエルフのメイド達に指示をする。
「さあ、着いたよ♪」
「ここは……?」
クローネが案内したのは雪まつり会場かと思えるような、氷像と雪像の展示道路。
氷漬けのマンモスが門番の様にお出迎えした後、アリスの氷像やクローネ達の雪像。
見事な氷瀑(氷の滝)が飾られていたりする場所に案内された。
「……すごい……」
「でしょう★ここにあるものは定期的にみんなで作るんだ♪」
「みんなで?」
「氷像コンテストならぬ彫刻作成大会だね♪ここの愉快な仲間達はみんな協力的なんだ♪」
「……わ……」
小さく立ち並ぶ可愛いデフォルメ雪像などを触っていると、メイド達がひそひそとクローネに。
「準備できたんだね♪ここからが本番だよ♪」
メイド達が、氷雪技の応用でオーロラをかけ、その光で雪像や氷像を照らす。
色とりどりの光が雪像に当たると、雪に色がついたかのようになり。
「……本物のアリスみたい……」
アリスの氷像は青と白と金髪に彩られ、クローネの雪像が黒い光で真っ黒でセクシーなボディに輝き。
何の変哲もない雪の壁に、西洋の世界の風景が映し出される。
オーロラを応用した、俗にいうプロジェクションマッピングである。
勿論、展示道路の最期には、この国の女王様、アイスエイジクイーンの氷像がお出迎えだ。とても大きい。
「よかった♪お眼鏡にかなったみたいだね♪」
クローネは、目をキラキラと輝かせてそれらを見やるアリスを見て安堵した。
「はわ……」
「作ってみてもいいんだよ♪まずは小さいものからね♪」
そういってクローネは、アリスの手を引いて、雪だるま達が造る氷像の工房へ。
氷の世界の文化に触れさせて、うつむく機嫌を少しずつ取り除いたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
四王天・燦
待遇の話をする前に映像切られたー
福利厚生でデートくらいしろいっ
そげなわけで【妖狐夢色変化】で四天王コスになぁーれ!
クイーンと同じ衣装の黒バージョンだぜ(アレンジ歓迎で描写してみてください)
いつか裏切ってクイーンを氷漬けコレクションしようとしている
クイーンも知って配下に置いているという設定だ
アリスにはああ見えてクイーンは悪い奴ではないと言っておく
食べる?オウガ?とんでもない
永遠に美しく凍れるべきさ
最初は怯えるだろうが永遠というワードを刷り込みながら街を案内するよ
絶晶のレプリカか雷晶(弐号機)に相乗りで案内しよう
物理的には冷たいけど本質は温かい、そんな国じゃねーかな
自己紹介して名前聞いておこっと
●また少し時は遡り
「あーっ、待遇の話をする前に映像切られたー。福利厚生でデートくらいしろいっ」
四王天・燦(|月夜の翼《ルナ・ウォーカー》・f04448)は悪態をつきながらも、妖精の導きによって雪と氷の城下町へと転送された。
「そげなわけでアリスを懐柔するぜ。まずは形からだ。|妖狐夢色変化《フォックステイル・ファンタジー》で四天王コスになぁーれ!」
燦は自身の職業と衣服を氷河期四天王軍団のそれへと変化させていく。
それはアイスエイジクイーンのきわどい水着衣装の様な本体の服装の、黒バージョンである。
雪結晶を模したかの様なボディラインの黒が白い肌と髪にギャップを生み出す。
●燦
「……あなたは?」
「やあやあようこそこんにちは。四天王の燦さ。よろしくな」
マトリョーシカの様な氷像を抱き抱えているアリスは、次なる四天王と邂逅した。燦である。
「まあ話がてら歩こうぜ。」
「アタシはいつか裏切ってクイーンを氷漬けコレクションしようとしている」
「……え……」
「その事をクイーンも知ってるんだぜ。それでも配下に置いている器なんだ」
アリスはやや怪訝になった。
「……コレクション……人を氷漬けにする四天王……なんだ……」
氷にするのはマンモスとかおっかない動物や、花くらいだと先程の話の中で思い込んでいたアリスは再び背筋に寒いものを感じ、燦と距離を取る。
「(おっと、フォローしないとなフォロー)」
咳払いした後。
「ああ見えてクイーンは悪い奴じゃないんだぜ」
首を燦の方へと向けるアリス。
そういえばアイスエイジクイーンとはまだお話しかしておらずどういう女王か微妙にわかっていなかった。
「えっと、食べたりとかしないんだよね……」
「食べる?オウガ?とんでもない」
燦はまくしたてる。
「凛々しくて美しくて気高い……永遠に美しく凍れるべきさ」
「……永……遠……」
燦はアリスに永遠というワードを刷り込んでいこうという魂胆だ。
「君も綺麗なものは永遠に飾っておきたいだろ?その氷人形みたいにさ」
「あ……ぅぁ……」
アリスはより距離を取った。
「……永遠に……やだ……お友達が……雪だるまに……」
「ん?雪だるま?」
「い、いや。そういえばここの住人も……何で動いて……や、やだ、やだあぁぁ……!」
アリスは一目散に燦から遠ざかって行ったのだった。
「……何だよ急に……永遠がいやだって?」
そういえば最初、アリスは雪だるまになって滑ってきたと雪だるまの住人が言っていた。
このアリスは直前、食人ではなく、|そういうタイプの《・・・・・・・・》オウガに出くわしていたのかもしれない。
「……っち。オウガの詳細は後で考えるとして、だ!」
●逃げようとも果ては広く
「……この国から離れたらオウガが出るかも……でも……」
雪だるまにされていたアリスは、もしかするとまだ雪だるまと認識されているかも。
そう思って、来た所と反対側へと全力で逃げようとする。
「おーい」
ずしん、ずしんと地響き。
黒い氷河期服を着た燦が、紫水晶色の巨人の鎧に騎乗して迫ってきたのだ。
「え、あ!?」
「謝るつもりはねぇけど、悪かったよ。一旦さっきの話は置いとくからこっちにこいよ、な?」
巨人の腕にたちまち捕まえられたアリスは、小動物の様に震えながら、巨人の手の上で震えていた。
巨人……雷晶(弐号機)に乗って、再び燦とアリスは氷河期の国へと。
「……ここって、どういう国なんですか。」
アリスが問うた。
少なくとも食べては来ないけど、凍らせてくるのか、普通の生活が送れるのか。
「んー、まあ。」
「物理的には冷たいけど本質は温かい、そんな国じゃねーかな」
あっけらかんとした顔で、燦はそう言ったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
御影・彩香
アドリブアレンジok
雪乃(f06012)と参加
ウキウキで出かけようとした雪乃を追いかけていくわ
だってこの子にアリス適合者のケアができる気がしないんですもの…
●しぐさ
四天王といえば一人くらいセクシー枠がいても良いんじゃない?
というわけで、普段は寒さ対策でコートを着てるけどキメるタイミングではバサッと脱いで高笑いとともにビキニアーマー的な四天王コスで美肌をみせつけるわ!
寒さは根性で我慢、そして十分ポーズを決めたらコートを羽織るの
●アリス
防寒着を余分に持ってきてアリスに渡すわ
べつにあなたのためじゃないんだからねっ!見てて寒々しいからよ
あと水筒に温かいスープも入れてきたからよかったら…
べつに(以下略
御影・雪乃
アドリブアレンジok
彩香(f43903)と
氷の国、つまり私のフィールド
オウガなんてカチコチに凍らせてやりますよ
水着で参加するのもその余裕の現れです
あとアイスエイジクイーンさんにも会いたかったですし
同じ氷属性どうし多くは語らない…目できっと通じ合うはず
●しぐさ
私は不思議クール四天王でいきましょう
ひとりくらいこういう枠いますからね
自称姉の彩香はセクシー枠を目指す様です。おおう…水着姿の私の横なのに、意地で強行してます
●アリス
人見知り発動で目をそらしがち、会話も最低限に。ん、とかはい、とかいいえ、が主な会話カード
彼女のことは彩香に任せます
アリスに対して彩香の世話焼きが見事に発動してこれはあざとい…
●雪乃と彩香
「氷の国、つまり私のフィールド」
どこかあどけなさを醸し出しつつも、人形の如く冷たき表情の女性、御影・雪乃(f06012)。
彼女はグリモアベースで件の話を聞いてから、硬い表情に見せる目がどこかきらきらわくわくしていた。
「アイスクイーンさんと四天王、そしてバトルですか。……了解しました。オウガなんてカチコチに凍らせてやりますよ」
顔は氷のように変わらないのに、動きと雰囲気がまさにウキウキといった状態で、雪乃は興味をひかれた猫の如くにグリモア転送光へと飛び込んでいった。
「ちょっ、ちょっと待っ、待ちなさい!」
その後ろから慌てて駆けて来る女性がもう一人。
元上流階級の淫魔、御影・彩香(f43903)。
雪乃の姉みたいな存在である。
「私も、私も四天王軍団にはいりま、入るっ!から!同じ座標に転送して!」
そう言って彩香もグリモア転送光に飛び込んでいった。
「試験内容はアリス適合者のケアよ。あの子にそんな事できる気がしないんですもの……!」
●見てても歩いてても寒そうな
他の氷河期四天王(厳密には候補)と別れて、雪の降る街を、白い息を漏らして歩くアリス。
「案内さん離れたけど、忙しいのかな……まだ行ってない所、どこだっけ……」
アリスは雪だるまからもらったマップを広げながら、散策を再開しようとする(王国に留まってはくれる様だ)
「……そういえば今日泊まる所とかどこだろう……お城は駄目かな……お城……氷のコレクション……ありそう」
何か身震いして、そっちに泊まるのは最後の手段にしようと決め。
ふと、街角の柱の辺りから。
ちらちらと、アリスを見る人影があった。
人影。人影である。
この街の住人は雪だるまなので、他に人がいるととても目立つ。
四天王かな……四天王じゃなかったらどうしよう……。
「……あの」
そっと近づいてみようとした。
「……」
ふい、と、その人影は顔を逸らし。
更には柱の影に隠れてしまった。
アリスは柱に近づいた。
「……困ってるの?」
クールなそぶりで人影の主は言う。
「え、あ、うん……」
「……そう。」
……………………。
「……」
「…………」
「つ、次はどこにいけばいい……?」
「ん……」
声の主は答えない。
「…………」
どうしよう、と、沈黙を続けながら内心慌てるアリス。
「(成程、いささか四天王に依存して行動している様ですね。交代制で各地の案内巡り、観光ガイドと思われている可能性も無くはないと。)」
雪乃は柱の影でめっちゃ思案していた。
「(であればここはクールに次の場所を示しつつそっと消えて、万一の為より気づかれない様な所で監視を――雪うさぎを密偵に――)」
「おーっほっほっほ!」
その時である、アリスの後ろから高笑いの声。
コートを着た、長髪のお姉さんだ。灰色の髪によく見れば黒い角と悪魔っぽい翼。
「あなたがアリス適合者ね。そして雪乃も……探したわよ!」
「ゆき……?」
「とりあえず出てきなさい雪乃。あなたの事だから自己紹介もまだでしょ。見ての通り、追加の四天王よ。」
「ん」
柱の影に隠れていた人影が姿を現した。
雪空の様な髪、雪の様に白い肌……は球体関節人形で。
雪空模様のストールを羽織った、山吹色の水着を着こなす女の子。
「雪乃」
その女の子は、そう自己紹介した。
「まあ固いのはいつもの事よ。きっとこんな態度取ってるのはクール系四天王してるからじゃないかしら」
もう一人の女性が雪乃の頭をぽんぽんと叩く。
「むぅ」
「そして私はお姉さん。四天王の彩香。セクシー枠よ!」
枠よ!
枠よ!
よ!
…………。
コートを大っぴらに脱ぎ、中から見えるセクシー系なビキニアーマーを披露し、びしっとセクシーポーズを取る彩香の姿に、少しだけ周囲の時間が止まった。
「……四天王ってみんなそうなんだ……?」
「!?」
おどおどしながらも引き下がるアリスに彩香はぎょっとした。
「あ、あの、もしかして皆ビキニだったの?……何番煎じ?」
「え、……全員……」
注釈しよう。
最初に現れたクローネは(描写は省いていたが)ビキニアーマー。
次に現れた燦はアイスエイジクイーンの様なビキニっぽい服。
そして今出てきた雪乃はビキニ。
そして彩香もビキニアーマー。
役満である。
何ならビキニアーマーの点で先鋒と被っていた。
「……っくそうですわよ四天王みんなビキニの着用が命じられているのですわアイスエイジクイーンさんの趣味ですので私に責任はありませんお分かり!?」
「どう、どう。」
「馬じゃないーっ!」
顔を赤くしながら当初予定していた四天王ロールと口調をごっちゃにしつつまくしたてる彩香を雪乃がとがめた。
「へくしっ!……とりあえず私達寒さに平気だけどアリス、貴女は平気じゃないでしょう?この防寒着とりあえず着ときなさい」
「今くしゃみ」
「気のせい!根性で我慢できるしそこの雪乃は元から平気だから気にしないでね。というかちゃんとお昼食べた?」
「うん……さっき……」
「よかった水筒に入れといて」
彩香は防寒着(着ているものでなく、あらかじめ用意していた予備)と、スープの入った水筒をアリスに渡した。
「べつにあなたのためじゃないんだからねっ!見てて寒々しいからよ」
「……意地で強行してる」
雪乃が彩香を見やって言ったその言葉にフンと鼻を鳴らしてやせ我慢。
「……もう一度聞くけどお姉さん達は」
「大丈夫。私達氷河期四天王、だからね。それで次はどこ行く?公園はもう見た?ショップにはいい感じのアクセサリがあるわ。とりあえずお金は貸してあげるから……。」
「……あざとい。これはあざとい……」
無駄遣いされても知らないですよ。と言いたい言葉をあえて抑えながら。
彩香はアリスの手を引き、その後ろを雪乃がついていく。
甲斐甲斐しさを発揮する彩香と、不思議クール路線を醸しながらついていく雪乃は、しっかりとアリスの面倒を見て、3人で氷の街を回っていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可
ある意味、巻き込まれたアリスさんには同情しますが…この国が良い国であればオウガによる脅威から安全を確保できるのはありがたいですね!
ま…まあ色々と癖がある方々ですが悪い人(?)ではないので…
とりあえず!まずはアリスさんを安心させるところから!
【もふもふ☆ケモショタチェンジ!】でケモモードに!多少なりともこの国は寒さ対策はされてはいると思いますが…こうしてもふもふっとすれば暖かかくなって安心するのですよ~♪
その後は色々と観光場所を案内したりさりげない四天王的な行動もするのですっ!
●氷河期王国マスコット もふもふショタケモ男の娘うさぎさん
「ある意味、巻き込まれたアリスさんには同情しますが…この国が良い国であればオウガによる脅威から安全を確保できるのはありがたいですね!」
テフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)が、交代にとアリスに近づいた。
「こんにちは。氷河期の国は楽しんでますか~?」
「わ」
アリスは見やる。
今のテフラはユーベルコードにより、もふもふの兎ショタ獣人へと変貌しているのだ。
可愛らしくもどこか男の子っぽい雰囲気にリボンのアクセサリが雪風でたなびく。
「時計ウサギ……時計ウサギの四天王もいるんだ。」
「え?うーん……まあそう思ってくれてもですね。ウサギのキマイラなのですけど。」
こういうのもいるんだ、と、アリスはごちながら。
「……アイスクイーンさん」
「アイスエイジクイーンさんですね」
「……クイーンさんは……悪い人じゃないの……?」
「ま…まあ色々と癖がある方々ですが悪い人(?)ではないので…」
それにしてもテフラのこのもふもふ様である。
先ほど他の四天王に防寒着を貰ったが、それはそれとして寒冷地に居る様な毛むくじゃらにこの様な可愛い顔がついていると。
「とりあえずスケート場に行きましょうか~ その後はアイスエイジクイーンさんが運営しているというサーカス場など」
まるで遊園地のマスコットキャラの様で。
「ふぎゅ」
「わ?」
ぎゅーっとアリスが抱き着いた。
「…いいんですよ…こうしてもふもふっとすれば暖かかくなって安心するのですよ~♪」
「…………もうちょっとこうしてたい」
「どうぞどうぞ」
「……獣の四天王として……もっといる……?可愛い動物沢山連れてたりしてる……?」
「う、う~ん。ヘリオトロープさんならワンチャン、猫さんや鳥さん魚さんですね……そうそう、暖かくなるようなチョコとか出せますよ~」
「チョコ……チョコ時計ウサギさんだったんだ」
他にも色々出せるけど(蝋とか)、とりあえずアリスを落ち着かせるならこの程度の情報でいいだろう、と。
落ち着いたアリスを抱っこしながらあちこち回っていると。
「……すぅ……すぅ……」
「ああっ、眠ってしまいましたか……四天王らしい仕草が出来たかは微妙ですが、一応成功ですかね?」
氷河期にももふもふな生物が四天王をしている、という意味で。
そしてアリスをなだめる事には、一応これで成功となっただろう。
テフラはゆっくり夢心地になったアリスを、他の四天王と共にアイスエイジクイーンの下へと運ぶのであった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『閉幕のアリス』
|
POW : ハートボム(打撃武器運用)
単純で重い【ハートボム】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : ハートボム(投擲武器運用)
【接触地点で大爆発するハートボム】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : ハートボム(射撃武器運用)
レベル×5本の【愛】属性の【着弾地点を貫く、ハートボム】を放つ。
イラスト:銅貨
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●再びアイスエイジクイーンの城にて
「お~っほっほっほ!とりあえず4人以上集まりましたし十分ですわね!戦闘力が高い事は熟知の上でしたのでこのような形式を取りましたがもう少し詳細に事を務めるべきだと勉強しましたわ~!ともあれ全員合格です事よ~!ようこそわたくしの氷河期軍団へ。アリス共々歓迎いたしますわ。」
アイスエイジクイーンの下に集まった猟兵達は、晴れて(臨時の)氷河期四天王軍団の一員となるのだった。
アリスはとりあえず落ち着いて、今はアイスエイジクイーン城のベッドで寝かせている。
(まだ雪だるま軍団の作りたてであった事もあってその手の装飾とかは無いので、しどろもどろに床についた感じである)
クローネは忠実を装い無数の黒肌アイスエルフのメイドを従え。
燦は駆け寄り「やあ麗しきアイスエイジクイーン。この後デートなどいかがかな?」等と言っていたが軽くあしらわれ。
寄るだけで冷たき氷河期の女王を前に、ぶるぶると震えるのを頑張って隠している彩香をよそに。
雪乃はそっとアイスエイジクイーンに目配せ。ふっと微笑むアイスエイジクイーンに、雪乃も無表情のままに微笑む様な雰囲気で目を閉じた。
テフラはもふもふした兎獣人になりながら、この後の展開はどうなるのでしょう……?と思いつつ香箱座り待機しているのであった。
「さあ、晴れて四天王軍団の一員となりました7thKINGの皆様方には早速この世界のワルな奴らを倒して頂きますわ。……今のところ見当たりませんけど、どのように探す等のノウハウは持っていらっしゃるかしら?」
その様にアイスエイジクイーンが心配しているのも杞憂に終わるかの様に。
直後、氷河期王国に爆発音と地響きが鳴った。
●その頃
雪と氷の氷河期国。
そこにずしゃーと、新たな雪だるまが滑り込んできた。
「あらら?」「もしかして雪だるまの中にはー」
雪だるまの住人達が持っているスコップで物言わぬ雪だるまを掘り起こすと、予想通り女の子、アリスが出てきたではないか。
金髪ロングで可愛らしいリボン付きである。
「ん……ここは……」
「もう大丈夫ですよー!ここは氷河期王国」「アリスさんを保護しますー!」
「……そう。あの気の狂った魔女から逃げ出せた、のね。」
するとそのアリスは自分の胸からハートを生み出した。
「キラキラしてますー」「プリンセスハートという奴でしょうか」
そのハートは直後に爆発を起こし、雪だるまと付近の地形を破壊した。
どこからともなく。
「ここがあの国と違うなら」
雪だるまがまた1体。
「この国を征服して備えましょう」
また1体。
「わたし達は|オウガ《・・・》。どうかあの狂ったオウガの魔女がここに来るのを防げますよう。」
また1体。
「――そしてこの国をわたし達色に染めて、ここに新しいオウガの国を作りましょう。」
また1体。
雪だるまの姿でやって来ては、雪を払い、この国に爆弾を振り撒く。
アリスの姿をした――ハート爆弾を扱うオウガが。
「「「きゃあーーーーっ!!?」」」
雪だるま達ごと、氷河期王国を爆散させていく。
「ああ」「アリスの」「本物のアリスの匂いがします。」
「どこにいるのでしょう」「きっとあの城」
「愉快な仲間が建てているのでしょう」
「オウガに無力な城の女王様が」「匿っているのでしょうね」
「わたし達オウガなら」「簡単に」「簡単に壊せるでしょう」
「そして」「そして」
「今夜は紅茶がいいかしら」「されこうべを器にパイを焼くのはどうかしら」
「内臓はソーセージに」「肉はたっぷりと煮込んでから」
「うふふ」「うふふふふ」
街を破壊するアリスの姿をしたオウガの軍勢が攻め入ってきた……!
●四天王軍団、出撃
「お~っほっほっほ!やってきたみたいですわねあの騒ぎ様はまさしくオウガですわ!」
どうやらアリスの姿をしたオウガが氷の街中で無差別爆撃を行っているらしい。
「行きなさい我が下部達。障害を排除し、わたくしが安心して契約書を書ける環境を作り出すのですわ~!」
そう言ってアイスエイジクイーンは氷の眼鏡をかけて執筆に集中する。
舞台は街中。
街のいたる所にアリスオウガがいるので、駆け付ければすぐに出くわすだろう。
四天王らしく恰好良く名乗り出て、格好良く四天王らしい戦法で倒してしまえば、それだけ悪魔インクも溜まるはず。
そして、彼女らがこの国に来る要因となったオウガも、騒ぎの音を聞きつければ、やがて……。
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【POW判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
はぁ~っはっはっは★
クローネちゃんは四天王の一人、死霊術士のクローネちゃんだよ♪
クローネちゃんの死者を操る力を、とくと味わうがいい★
四天王らしい【演技】を常に心がけるね♪
恰好良く四天王的名乗りをあげてから、四天王的【大軍指揮】能力による【集団戦術】と【連携攻撃】で攻め立てるよ♪
召喚師・指揮官系の四天王らしい戦い方を見せてあげるね♪
UCは『ワタシの悪魔砲兵部隊』★
「異形の怪物を率いるのって四天王らしいかも」と思って、射撃型デモノイドの集団を召喚するよ♪
デモノイドには強酸弾による【弾幕】をはってもらうね♪
クローネちゃんはネクロオーブから放つ【エネルギー弾】やガンナイフによる射撃で攻撃するよ♪
敵の攻撃は【第六感/野生の勘/心眼】で避けるね♪
●四天王 死霊術士のクローネ
「はぁ~っはっはっは★」
街中で暴れているアリスオウガ達の前に黒い少女が立ちはだかった。
「クローネちゃんは四天王の一人、死霊術士のクローネちゃんだよ♪」
クローネは黒いエルフのメイドをいったん退避させると、取り出したネクロオーブを光らせる。
(そうだねぇ♪異形の怪物を率いるのって四天王らしいかも★)
すると雪の地面からドロドロと生命体の塊が生まれだし、デモノイドと呼ばれる悪魔へと変貌していくではないか。
「クローネちゃんの死者を操る力を、とくと味わうがいい★」
クローネの持つネクロオーブの輝きを受けて、デモノイド達の軍団が進む。
その様子はまるで黒魔術師の少女が放った死者達の様だ。
「何あれ」
アリスオウガ達が反応する。
「どっちがオウガかわかんないじゃん」
「こんなの……」
アリスオウガ達がハートの爆弾を一斉に向け、デモノイド達を爆破させていく。
しかし、デモノイド達は破壊された所から次々に修復され、どろどろの毒を口から滴らせながら迫って来る。
「「「ひっ」」」
おびえたアリスオウガ達に、クローネの号令と共に、デモノイド達はその背中から生成された砲台から強酸弾の弾幕を放つ。
「なっ」
「あっ……きゃああぁ……!と、とける……溶ける……!」
アリスオウガ達はハートの爆弾で迎撃しようとするが、恐ろしい事にアリスオウガ達よりもデモノイド達の数と弾幕が多い。
当たった所からハートボムもろとも溶けて倒れていくアリスオウガ達。
「はぁ~っはっはっは★そんなドロドロに溶けてオウガをやれるのかなぁ★もっと楽しませてよぉ★ワタシも参加するからさぁ★」
迫り来るデモノイド達にいつしかアリスオウガ達は包囲され。
「ま、まだよ!本体を倒せば……きゃあっ!」
クローネから放たれたガンナイフからの銃弾がアリスオウガの1体を貫くと、アリスオウガの身体は黒い結晶に侵食され、あっという間に全身真っ黒のクリスタルオブジェへと固まってしまう。
「はぁ~っはっはっは★蹂躙させてもらうよぉ~★」
クローネは、異形のデモノイド集団を率いて街中のアリスオウガを次から次へと蹂躙していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
四王天・燦
クイーンはアリスをどうするの?
聞けるなら(たまには真面目に)問うておこう
そんじゃ出撃
黒クイーン装束のまま、わざとらしくヒールで氷の地面をカツカツと音を立てながら歩み寄るぜ
四天王が一角『黒氷』の四王天・燦だ
四王天じゃないよ、今日は四天王だよ!
クイーンはアタシがコレクションするんだ
城を落としたければアタシを倒して行くんだな
稲荷符から|氷属性攻撃《氷河期魔法》を飛ばすぜ
ハートボムはアークウィンドを振るって起こした風の衝撃波で反らす
|微冷《ぬる》い愛だね
寄って集まってきたら【氷華艶舞】で氷漬けにしてやる
氷河期王国に仇為す愚か者は磔氷封印刑だ
紅茶もパイもソーセージも必要ない。飢えも老いもない永遠になりな
●出撃前
「クイーンはアリスをどうするの?」
そう燦はアイスエイジクイーンに聞いた。
「餌にしますわ。具体的には保護。恐らくアリスを狙ってオウガが来ているのですからこの場所で匿っていれば沢山やってくるという計略ですわ!」
「へえ……」
アイスエイジクイーンの城の何処かの一角。
そこに「特別歓待室」とされた部屋に燦は入った。
中にはアリスがいた。
「アイスエイジクイーン様からのお達しだ。外に出て働いてもらうぜ」
「え、えっ……?」
こうして、アイスエイジクイーンに匿われていたアリスは城から連れ出された。
お達しは嘘である。
「(こいつが城の中に居たら、引きこもっているアイスエイジクイーンと会うじゃないか……そしてあわよくば会話して意気投合、一人占め……だめだぜ。アイスエイジクイーンはアタシのものだ)」
アリスを連れ出した燦は謀略に勤しんでいた。
●四天王 黒氷の燦
街中を暴れるアリスオウガ達に。
「四天王が一角『黒氷』の四王天・燦だ!相手になるぜ」
黒クイーン装束のまま、わざとらしくヒールで氷の地面をカツカツと音を立てながら燦が歩み寄る。
「クイーンはアタシがコレクションするんだ。城を落としたければアタシを倒して行くんだな」
そう言って燦は稲荷符から氷属性攻撃氷河期魔法を飛ばす。
「急に何……雪だるま以外の仲間もいたの?」
「こいつ……分かるわ。猟兵よ。アリスでもない」
「この……!」
アリスオウガ達から放たれたハートボムは、燦がアークウィンドを振るって起こした風の衝撃波で反らす。
「微冷ぬるい愛だね」
アリスオウガ達が寄り集まってハート爆弾を集中させようとしてくる。
『御狐・燦が命ず。符よ、氷河期魔法と合わさり、凍れる花となりて美しく舞え!』
「なっ……あ!」
「きゃああああっ……!」
「つ、冷た……いや……ぁ……!」
触れたものを凍てつかせる氷河期の花吹雪が放たれると、瞬く間にアリスオウガ達に触れられ、たちどころに凍てつかせていく。
「氷河期王国に仇為す愚か者は磔氷封印刑だ。紅茶もパイもソーセージも必要ない。飢えも老いもない永遠になりな」
「……これがアイスエイジクイーンの四天王の戦い……わ、私は何をすれば……」
ぶるぶると震えながら、アリスナイト・イマジネイションで作った鎧で凍てつくのを頑張って防ぐアリス。
「おっと、まだ凍ってなかったか。……いや失敬。餌にするんならもっと前に出てくれたら捗るからさ。黒氷のアタシと一緒に来てもらうぜ。オウガと決着をつけるんだ。」
「……う、ん……」
強い。この四天王は強い。
だがどこまで信用していいのか分からない複雑な思いを抱えながらも、アリスオウガ達を氷漬けにして回る燦に、アリスはついていった。
大成功
🔵🔵🔵
テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可
ケモモード継続中♪
来ましたねオウガアリス達!ここはわがしもべの『キャンドルサービスメイカー』さん召喚なのです!
『しもべなのはちょっと引っかかるけど…かわいい子達を蝋固めできるのならしっかり働かせてもらうわ~♪』
大きな袋から蝋の触手や蝋のスライムが出てきてオウガアリス達をドロドロに蝋漬けにして固めていきます
さらには袋の中に引きずり込んでくぐもった声が聞こえなくなるころには吐き出されて悲惨な蝋オブジェが転がっているのです…
まさに四天王らしい悪事行動なのです!
『うーん…やっぱりしもべ扱いが気になるから彼女らと一緒にテフラちゃんも袋の中に詰め込むわね♪』
(どうするかはお任せします)
●四天王 蝋兎のテフラ それと
「来ましたねオウガアリス達!」
街を破壊するアリスオウガ達の前にテフラが現れた。
全身毛皮のもふもふ兎の獣人、テフラが。
「わたしは四天王のテフラ・カルデラ!ここはわがしもべの『キャンドルサービスメイカー』さん召喚なのです!」
そう言ってテフラは魔法のステッキから、サンタガールな女の子を召喚した。
寒いこの世界に相応しいサンタの衣装を纏った少女だ。
『しもべなのはちょっと引っかかるけど…かわいい子達を蝋固めできるのならしっかり働かせてもらうわ~♪』
「あっ、ちょっと名前長いからキャンドルさんって呼んでも良いです?」
『え~?ちゃんとキャンドルサービスメイカーって……まあいいわ~』
アリスオウガ達はハートの爆弾を雪合戦の様に投げ放ち、テフラ諸共爆殺しようとする。
そんな相手にキャンドルさんは、手に持った大きなサンタ袋から蝋の触手を放つ。
アリスオウガ達はたちまち触手にハートボムごと取り込まれ、もぞもぞと抵抗しながら蝋の触手から滴り落ちる蝋によって蝋まみれになっていく。
「…………」
数秒後に出来たのは、蝋と蝋色のハートで出来たアリスオウガ達のキャンドルオブジェだった。
アリスオウガの頭や手からは可愛く灯がともり、固まった蝋をポタポタと滴らせている。
「ひっ、何こいつ」
「怖い……!」
おびえて逃げ出すアリスオウガ達。
その足が、突如動かなくなる。
それは蝋のスライム。事前にキャンドルさんがアリスオウガ達の足元に密かに撒いていたのだ。
蝋スライムに足を絡め取られたアリスオウガ達は、キャンドルさんの方へ引き寄せられていく。
キャンドルさんはその手に持ったサンタ袋をパックリと開けて待ち構え、次々とアリスオウガを袋の中に引きずり込み……。
「……!」
「……!……!」
「……………………」
くぐもった声が聞こえなくなるころに袋から吐き出され、そこには悲惨なアリスオウガの蝋オブジェが転がっていた。
「まさに四天王らしい悪事行動なのです!」
『うーん…やっぱりしもべ扱いが気になるから彼女らと一緒にテフラちゃんも袋の中に詰め込むわね♪』
「えっ!?」
次のアリスを取り込もうとしたキャンドルさんは、テフラも蝋スライムに絡め取り、袋の中に詰め込んでいった。
「……!」
「……!……!」
「……………………」
「ひっ、何こいつ」
「怖い……!」
『あら、あなた達も逃がすとは言ってないわよ?』
「え、あっ」
「いやああぁ!?」
蝋スライムによって、テフラを飲み込んだサンタ袋の中に次から次へとアリスオウガが入れられていく。
数分後。
サンタ袋の中から取り出された蝋のオブジェが、氷河期王国の冷気で冷え固まる。
そこには雪まつりの雪像オブジェの様な、横一列に並んだ女の子と男の娘達の蝋像。
所々にハートのオブジェも燈籠の様に配置され、どこかファンシーだ。
「……………………」
「……………………」
素材の元となったのは勿論、オウガとテフラ。
可愛らしい兎獣人がドロドロの蝋でコーティングされた、もがき苦しんだかのようなポーズで仁王立ちしている姿は、遊園地のマスコットの様だ。
『いい感じの蝋細工が出来たわ♪このままどんどん増やしていきましょう♪』
ふと、キャンドルさんは四天王たるテフラを蝋像と化してしまったために、次の四天王の枠を思案する。
『私が四天王って事でいいかしら?蝋細工師のキャンドルメイカーで♪』
大成功
🔵🔵🔵
御影・雪乃
アドリブアレンジokです
彩香(f43903)と
…クイーンさんのシマを荒らしたオトシマエつけさせてもらいましょうか
ふふふ…元雪女の血が騒ぎます
ふふふふふふ
●やること
彩香が現地民に協力を仰ぐそうなので、私はUCによる雪だるまアーマーと敵の凍結でサポート
爆弾も凍って停止したらラッキーですが、敵を捕まえて頭の氷を溶かして爆弾を仕掛けた場所も吐かせます
護身用ナイフで凍った身体を削って脅します
オウガってどのくらい削れたら死ぬのでしょう
指は手足で10本も削げてお得ですね(と笑顔で)
まあどう答えてもオウガは倒すのですが
そしてついでの悪乗り
私はあのセクシー四天王に仕えし絶氷の雪…あの人を怒らせないことですね…
御影・彩香
アドリブアレンジokです
雪乃(f06012)と
私はセクシー担当をあきらめない…っ!
というわけで、今度は歌うわ!
セクシー四天王といえば誰もが従う美しさとカリスマ!つまり、アイドルよ!
●やること
というわけでUCで歌ってアピールしつつ、住民たちに敵の企みの阻止を命令風に呼びかけるわ
愉快な仲間たちは頑丈らしいから手伝わせても大丈夫でしょ
味方には回復、敵には睡魔、そしてみんなに興奮作用
…って、雪乃が敵を拷問しはじめたわ…命乞いと悲鳴がコーラスになってる…
雪乃が率先して動くなか私が後方にいるからぱっと見は私が指示してる風だし…
四天王感出てるかしら…大丈夫よね?
とにかくみんながんばって…!
●四天王 妖艶の彩香 絶氷の雪乃
アリスオウガ達が氷の街を破壊している中、大量の雪だるま部隊を引き連れて、少女が二人、やってきた。
「そこまでよ!」
アイドルの様にフリフリな黒のビキニアーマーでやってきた彩香。
「私はセクシー担当をあきらめない…っ!四天王といえば部下の牽引。今ここに雪だるま部隊を支配する妖艶の彩香が見参よ!」
ばーんと、後ろから爆発でも起こしたかのような威風を見せつける。
そのやや後ろでは何とも言えない表情で雪乃がついてきている。
どのくらい何とも言えないかと言えば、雪乃の後ろから更に簡易的なアイドルステージをえっさほいさと雪だるま達に運ばせている辺りか。
「よし、っと。これで準備は万全。ライブステージを始めるわ」
突如アリスオウガ達の前に出てきたそのライブステージに彩香が立ち、マイクを片手に。
「四天王といえば誰もが従うカリスマ!カリスマといえばアイドルよ!私の歌を聞けぇーっ!」
巨大なシャウトでライブを開始。
「「「「うおおおーーっ!!」」」
「がんばれおねえさんー!」
「ひゅーひゅー!」
「今の私はただのお姉さんじゃないわ!セクシー四天王 妖艶の彩香よ!章タイトルにもそう書いてあるわ!」
何の話をしているんです?と言ったジト目の雪乃をよそに。
彩香の声によって活気づいた雪だるま達が、一斉にわっせわっせとアリスオウガ達に突撃しにかかる。
「「「わーっ!」」」
「くっ、こいつら」
「急に何なの……!」
爆弾を投げる隙も与えられるわちゃわちゃと群がり取り押さえられるアリスオウガ達。
どうやら敵に催眠は聞いていないようだが、ユーベルコードによる興奮作用はばっちりの様だ。
「こんなつまらない奴らに……」
「邪魔するんじゃないわよ」
他のアリスオウガ達からのハート爆弾が、行動範囲の外から投げつけられる。
「……さてと、私もやる事はやりましょうか。」
彩香の傍から出てきた雪乃が、そっと手を翻す。
それだけでごう、と吹雪が起きると、吹き荒れる冷気にハート爆弾が次々と凍り付いていく。
「何……!」
「こんなに無造作に街を破壊して、さぞかし今までの国は容易に潰して回れたのでしょうね。」
アリスオウガ達にゆっくりと向かう雪乃の表情は、とても冷たかった。
「…クイーンさんのシマを荒らしたオトシマエ、つけさせてもらいましょうか」
彩香の歌が、氷河期王国の雪だるま住民達を脚気づかせ。
雪乃の吹雪がその歌声に乗って王国中に吹き荒れ、まずは爆弾を凍らせ。
「あ……ぅ……」
「そん……な……」
次はこの国に居たアリスオウガ達を凍り付かせながら、厳寒の如き吹雪の中に埋もれさせていった。
『…さあ、雪の中で眠りなさい』
「………………………………」
吹雪が収まると、その場で騒いでいたアリスオウガ達はもういない。
あるのはただ、氷河期が訪れたような吹雪に晒され、寒さと絶望に顔を染めあげたアリスオウガ達の、凄惨たる氷像の成れの果て。
「ここからが本番です。この方々にはまだまだ喋ってもらう事がありますので」
凍り付いたアリスオウガの1体に、雪乃がゆっくりと近づいていく。
「ふふふ…元雪女の血が騒ぎます。…ふふふふふふ」
その愉悦に満ちた顔は、どこまでも、どこまでも冷たかった。
●おたのしみ
「……は……ぅっ……?」
アリスオウガの1人の頭の氷が、魔法によって溶かされる。
「こんにちは。私は雪乃。」
「あっ、私後ろでBGMやってるわ。リラックスして吐けるような歌唄ってみるから。」
彩香が先程よりもゆったりした歌声を響かせる中、雪乃は懐から護身用のナイフを取り出した。
「……な、なに……?」
アリスオウガは寒さに震えながらも、置かれた状況を把握しきれずにいた。
「率直に言いますとあなた達、まだ爆弾を仕込んでいますよね。街中のどこに仕掛けたか教えていただけると」
これだけ街中を爆発してくる相手なら、既にあちこちに爆弾を仕掛け、最後の最期で一斉に爆破させるケースがありうる。
「……なんであんた達にそんなものを教えなきゃ……」
「ありがとうございます」
「え?」
「ではまずは指先から」
ごり っと。
雪乃のナイフでアリスオウガの凍った指先が削れていく。
「あ……え…………っあ…………ぁ゛…………!?」
「痛みを感じないでしょう?いいんですいいんです。元に戻れた時、どれだけ体が|とりかえしのつかないことになっているか《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》、なんて、すぐには分からないものでしょうし。」
「……ひ……っ」
ぼとん、と、凍った指先が落ちた。
「オウガってどのくらい削れたら死ぬのでしょうかね」
そして雪乃は次の指にナイフを押しやる。
「ああ、でも指は手足で10個あるからたくさん削げてお得です」
「や……やめ……やめろ!やめて!待って!……ぁっ」
ごり、ごり。
ぼとり。
ナイフをゆっくり引いて切断していく指が、また1本落ちた。
「ぁ……ぁっ、……ぁ……」
そうして1本1本、全身が氷漬けになって動けないアリスオウガの指が、またひとつ、落ちていく。
そうして切り落す雪乃の顔は、とても、とても、サドい笑みを浮かべていた。
「い、いや、いやです、いやぁ……!は、話します、話します、から、ぁ……!」
唾液で凍った口を必死に開け、凍った涙を流した目を必死に開けて、アリスオウガが話す。
爆弾をこっそりしかけた場所を。
城内にもこっそり侵入したアリスオウガのルートを。
「……うーん。心が壊れない様に睡魔の歌を歌ったわけだけど……雪乃の拷問で消し飛んでるわね……」
彩香が雪だるま達に汗を拭きとってもらいながら。
「どうだった?私?四天王感出てるかしら…大丈夫よね?」
大丈夫です!貫禄ありました!可愛い系で!と雪だるま達にもてはやされながら、彩香は雪乃が拷問していたアリスオウガの最期を看取る。
――そう、最期である。
「ありがとうございました。では。」
雪乃はアリスオウガの顔に、そっと手を置く。
「ぇ」
冷気を解放し、一瞬で、アリスオウガの顔を再び冷凍した。
「…………」
そして完全な氷のオブジェとなったアリスオウガの首に、ナイフを押し当て、ゆっくりと、ゆっくりと、首を切り落としていく――。
「まあ、言っても言わなくてもオウガは倒すのですが」
そうして彩香と雪乃はアリスオウガ達から爆弾の在りかを吐き出させ、氷河期王国の爆破、そしてこの後行われるはずだった城内への侵入と爆破工作を未然に防いだのであった。
「私はあのセクシー四天王に仕えし絶氷の雪…あの人を怒らせないことですね…」
阻止を終えて戻ってきた雪乃は、雪と氷の街にごろりと転がり落ちていたアリスオウガの首に、そう囁いた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『マジカルフロストちゃん』
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POW : スノーマンアイスコフィン
【対象モチーフの雪だるま化魔法を放って】から【そのまま氷漬けブリザード】を放ち、【氷漬け雪だるま状態】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : 滑走地獄にご招待
【対象はスキー板付き雪だるまに変えられて】から【障害物だらけの雪山に変化した戦場を、冷気】を噴出しながら、レベル×5km/hで直進突撃する。2回まで方向転換可能。
WIZ : 雪だるまにな~れっ♪
対象を【身も心も雪だるま】で包む。[身も心も雪だるま]は装甲と隠密力を増加し、敵を攻撃する【事が出来なくなり、キラキラ冷気】と、傷を癒やす【可愛い装飾】を生やす。
イラスト:風馳カイ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ポーラリア・ベル」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●襲来
アリスオウガを蹴散らした猟兵、もとい四天王軍団達。
それにしてもアリスオウガ達は何かから逃げていたり対策を築こうとしていた様だった。
静まり返った氷河期の国に、静かな吹雪が吹きつける。
吹雪の中から足音も立たずに、ひゅうひゅうと冷気を纏った一人の魔女がやってきた。
「私の可愛い雪だるま達がどこに行ったかと思ったら……雪だるまじゃなくなってる。この国の雪だるま達がやったの?」
その魔女は雪だるまの国を作る、雪だるまの魔女、フロストちゃんであった。
「その子達……なんだか凍ったり蝋のオブジェになったりしてるけど、元は私のモノだったんだ。
私オウガなんだけど、アリスを食べるのは好みじゃないの(普段は普通の食べ物食べてる)。
その代わりみんなみんな可愛いから、オウガもアリスもみーんな私の魔法で雪だるまにして、永遠に私の国の『住人』にしてあるんだ。けど。
……大体事情は察したから先に説明しておくわね?」
その魔女が言うに。
発端はアイスエイジクイーンが国を作った所からだった。
雪と氷の国の冷気が一時的にアイスエイジクイーンの方へ集まった為、隣の国々の気温が(気持ち的に)上昇。
それにより少し溶けて滑りやすくなった雪によって他の国の氷の城の地盤が傾き、彼女の国に飾っていた雪だるまコレクションが、偶然にもアイスエイジクイーンの氷河期王国に滑り込んだのであった。
「あ、ああ……ぁ……」
燦の傍にいたアリスが涙を浮かべて震える。
「あの人が……私のお友達を……」
お友達もわたしも、このアリスラビリンスの世界でいろんな世界を巡った末に、食べられたり彫像にされたり雪だるまにされてから辿り着いたこの国で、何にもされない所まで来たのに。
このアリスのお友達はここに滑り込んではいない。わたしはあの魔女のお城の雪庭でずっと降りしきる雪を浴び続けていたけれど、お友達は気に入られたからかお城の奥の方に飾られてたはず。
今も今も、私の思い出と幸せを奪い続ける。
目の前のあの魔女に、再び雪だるまにされてしまう……。
「というわけでその子と……なんだか新しい|アリス《・・・》がいる様ね?今から私が……この私『マジカルフロストちゃん』が、みんな雪だるまに変えてあげるから、そこに並んでおきなさい。」
●雪だるまの魔女 マジカルフロストちゃん
「させるものかー!」
「この方々は氷河期王国の由緒正しき四天王軍団なのだー!」
「そうだそうだ!」
王国住民たる雪だるま達が群がってわいわいとまくし立てる。
「あと我々は雪だるまだからお前の魔法なんて全然効かないぞー!」
「かくごしろー!」
「ふふ」
魔女こと、フロストちゃんは雪だるまの杖を軽く振る。
するとごうっと強い吹雪が吹き荒れ、龍の如き勢いで、騒いでいた雪だるま達を襲う。
「わ」
声も上げ切る事無く、雪だるま達は一瞬で氷漬けになってしまった。
高い氷結耐性を持っている筈の、氷雪属性の雪だるま達が。
「さ、こっちに来て」
フロストちゃんは更に魔法をかけると、周囲の地形が急に傾き出し、フロストちゃんの方へと招かれる雪の斜面となる。
氷漬けになった雪だるま達の氷の下にスキー板が出現し、一斉にざざーとフロストちゃんのもとへと滑っていく。
雪の斜面が元の地面に戻る頃には、物言わぬ氷漬け雪だるま達がフロストちゃんの周囲に侍らされた。
ユーベルコードを応用した業である。
フロストちゃんが氷漬け雪だるまの1体に愛おしく手を添えると、その雪だるまから可愛らしい雪の装飾や帽子が生み出され、デコレーションされていった。
「それで……四天王軍団だか何だか知らないけど、あなた達って、どれくらいやれるのかしら?」
アリスを恐怖に陥れたオウガとの決戦である。
ここで強さを見せつければ、アイスエイジクイーンのインクも沢山貯まる事だろう。
クローネ・マックローネ
NGなし、絡みOK、アドリブ歓迎
【POW判定】
強調したい時は「★」を、それ以外の時は「♪」を語尾につけるよ♪
敵の親玉が出てきたみたいだね♪
それなら、こっちも「真の姿」で相手してあげようか★
四天王らしい【演技】を常に心がけるね♪
改めて四天王的名乗りをあげてから、死霊の力を利用して「真の姿」に変身するよ♪
部下頼りなだけで四天王を名乗れる訳が無いからね♪
四天王の真の力を、その身に味あわせてあげるよ★
UCは『クローネちゃんのご当地連続攻撃★』★
真の姿の一つ、ご当地怪人『近江和蝋燭怪人』へと変身するよ♪
【ご当地パワー/踏みつけ】によるご当地キック、【ご当地パワー/グラップル/怪力】によるご当地ダイナミック、【ご当地パワー/武器から光線/化術】で攻撃するね♪
近江和蝋燭のご当地パワーの暗黒面によって、相手を蝋燭人形に変えてあげるよ♪
敵の攻撃は【第六感/野生の勘/心眼/見切り/身かわし】で避けるね♪
四天王たるもの、敵にやられるのは避けないと★
(氷漬けを楽しめないのは少し残念だけど…ま、次の機会にね♪)
テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可
ケモモード継続
アリスさんを守るため、こちらも迎撃態勢に入るのです!
え?さっきまで蝋固めされたって?シリマセンソンナノ…
ともあれ!【全てを凍てつかせる小さな妖精】を召喚!純粋に冷気対決なのです!
その間にアリスさんを退避させつつも、わたしが囮になるのです!
わたしが犠牲になりた…じゃなくてなろうともアリスさんが無事であれば…!
妖精さんたちお願いします!
(凍るフラグはお任せします)
●テフラ再び
「私誰かの下にはつきたくないんだけど」
「今はこう言っておくわ。氷河期四天王が一人、蝋細工師のキャンドルちゃんよ♪貴女もキャンドル像になりに来たのね?」
キャンドルさんはその手のサンタ袋から蝋を放ち操る。
それをフロストちゃんは杖から雪の魔法を放ち、固めて相殺する。
次第に撃ち負け、キャンドルさんに雪の魔法が命中すると、可愛らしいサンタガールの雪だるまが出来上がってしまった……。
「さてと、次は誰かしら?」
フロストちゃんがサンタ雪だるまのキャンドルさんをゆさゆさと揺らしていると、傍にあった蝋細工のオブジェから溶け出す様に兎獣人の男の娘が現れた。
「キャンドルさんがやられるとはですね……ですが真の四天王はこのボク、蝋兎のテフラなのです!アリスさんを守るため、こちらも迎撃態勢に入るのです!」
テフラは蝋細工のオブジェにされていたが、キャンドルさんがやられた事により蝋の拘束が甘くなって飛び出てきたのだ。
「話は全部聞いていましたよ!アリスさんは城の方に退避するのです!」
「え……や、やだ、また雪だるまにされちゃ……」
「そっちのクイーンさんは雪だるまにしてきませんよ!?ですから早く」
テフラは怯えるアリスに撤退を促しつつ、魔法のステッキから、青く冷たい氷の妖精を沢山召喚する。
|全てを凍てつかせる小さな妖精《アイシング・フリーズ・フェアリー》が、蜂の群れの様に沢山現れ、その場に吹雪の様な冷たい風を起こした。
『オブリビオンはみーんな凍らせてきてください!妖精さん…頼みましたよ♪』
テフラが可愛らしいステッキを操作すると、フリーズフェアリーが群れを成してフロストちゃんに飛び掛かっていく。
それを雪だるまの魔法で迎撃しようとするフロストちゃん。
しかし、雪だるまの魔法は空中で凍った雪だるまになってぼとぼとと落ちていく。
フリーズフェアリーの冷気が強いのだ。
「成程中々素敵な力ね!」
フロストちゃんはそれでもと杖を振りながら、妖精達の突撃を躱しつつ応戦する。
「行くのです、やるのです!カチンコチンに凍らせてやるのです!」
テフラがノリノリで妖精達を操作している時、偶然にもフロストちゃんがテフラの懐に飛び込む形となった。
「あ」
「え?」
「……えいっ♪」
妖精達が明後日の方に飛んでいる隙に、がら空きになっているテフラに雪だるまの魔法を放った。
「にゃわー!?」
テフラは可愛らしい、ふさふさの毛をギザギザの雪で再現された雪兎だるまと化した。
「……!……!!」
ゆさゆさ揺れて雪だるまに閉じ込められた状態を抵抗していると、ブーメランのようにフリーズフェアリー達が戻ってきて……。
「(ま……待って!それは雪だるまにされたボクでひゃわああぁぁ!!雪の中なのにもっと冷た)」
フリーズフェアリー達に触れられ、瞬く間にカチンコチンの氷漬け雪だるまと化してしまった。
もう揺れる事もびくとも動く事も無く、ただただキラキラと冷気を輝かせる、リボンの似合う氷の雪だるまとなるのであった。
●ジャック・オ・キャンドルみたいな
「どうやらテフラがやられたみたいだね♪」
フリーズフェアリー達がどっか行った後、矢継ぎ早に雪の地面をざふりと踏んで新手が現れた。
黒い少女だ。
「テフラちゃんは四天王の中でも一番の可愛い枠だよ★氷河期四天王の中で唯一ビキニじゃないのもあってやられやすい子だったけど、あの子の雄姿は忘れないよ★」
生きてはいるのだが……!
そしてビキニは必須事項なのか。どうなのだろうその辺り。
「そういう貴女は……また四天王とかいう?」
「そうだよ♪この国を守る氷河期四天王。ここからが本番だよ★」
そう言うと黒い少女はビキニから和装へ。頭が蝋燭の怪人へと変貌していく。
「ワタシはクローネ・マックローネ!部下頼りなだけで四天王を名乗れる訳が無いからね♪四天王の真の力を、その身に味あわせてあげるよ★さっきまでは死霊術士のクローネだったけど……」
頭には蝋燭の炎が激しく燃え盛り、その手には蝋燭で出来た燃え盛り絶えず溶け続ける蝋の刀が握られている。
「四天王らしく第二形態で相手をしてあげようか★『近江和蝋燭怪人』のクローネちゃんだよ★」
「えっ……近江……?氷河期国じゃなくて……近江と氷河期に何の関係が」
「ご当地ビーム★」
クローネは頭の蝋炎からビームを放った。
「うわあっ!?」
「細かい事を気にしていたら速攻で蝋燭に変えてあげるね★」
どうやら本気の動きである。ふざけたデフォルメ顔の蝋燭怪人だが。
クローネは勢いよく飛び上がる。
宙に飛んだクローネをフロストちゃんは迎撃するように魔法を放つも、クローネの地力により容易く躱されながら踏みつけられる。
「んぎゅっ!?」
その勢いでクローネはフロストちゃんを掴み、蝋燭怪人由来のパワーで投げ飛ばす。
「ご当地ダイナミックだよ★」
「う、わっ!」
雪の地面に叩きつけられると、追い打ちをかける様にその刀から蝋燭ビームを放ち、フロストちゃんを蝋燭人形へと変えていこうとする。
「やられっぱなしで溜まるものですか。そっちこそ雪だるまになぁ~れ♪」
可愛らしい吹雪が蝋燭の火炎放射の如きビームと相殺していく。
相殺し合うエネルギーの中から、今のクローネを象ったような、頭が蝋燭の雪だるまが出来上がっていく。
何度かビームと吹雪が打ち合う。
「こうなったらそのまま氷漬けブリザードも込みで、その炎のビームも凍らせちゃうんだからっ!」
更に強い吹雪をフロストちゃんが放とうとする。が、その吹雪が何者かの冷気によって中和され弱くなっていく。
どこからか戻ってきた、さっきのフリーズフェアリー達だ。
「ちょ、ちょっと、氷の妖精なんだから私の方に加勢しても」
「氷河期の世界だからね★クローネ達氷河期の四天王の方が偉いんだよ★」
「そんな理屈……!?」
そうして撃ち合った吹雪とビーム。
弱くなった吹雪を蝋燭炎のビームが瞬く間に侵食していく!
「そ、そんな、きゃああ!っ!」
押し切られて蝋燭ビームを浴びたフロストちゃんは、表面に雪だるまの模様が出来た、可愛らしい蝋燭人形へと変わっていった。
「……!……!!!」
ゆらゆらと炎を揺らすだけの存在となっているフロストちゃん。
そこにフリーズフェアリーが集まって、蝋をカチコチに固めて行った。
「ふうっ♪お仕事完了かな★四天王たるもの、敵にやられるのは避けないと★」
そう言ってクローネは自らの頭の蝋の形を手でぬぐう様にして整えるのであった。
(氷漬けを楽しめないのは少し残念だけど…ま、次の機会にね♪)
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
四王天・燦
吹け…|黒の大氷風《ノワール・ブリザード》!
風を操ることで雪だるまを氷河期王国側に引き寄せる
臣民を拉致るとは宣戦布告と受け取るぜ
アリスも言ってやれ
|フロストの国民《おともだち》を奪い返すってな
言えたなら立派な四天王だ!
雪だるま化の魔法を稲荷符で受け流す
被弾したら心まで雪だるまになる前に|狐火《火属性攻撃》起こして溶かします。適当に亜寒帯級とか言って火を使ったことを誤魔化します
同ベースのUC【夢幻氷棺】(黒氷版)を浴びせてやるぜ
難儀は承知だがアリスが応援してくれたらできる!
女の子の声援はパワーだもん
磔氷永久封印刑だ
で、クイーンはアリスをどうするの?
帰還を手伝うの?それとも―魔界に連れていくの?
●燦とアリスの猛攻
「吹け…|黒の大氷風《ノワール・ブリザード》!」
蝋燭人形状態を自力で自分を凍らせて砕き、力技で身体の自由を取り戻したフロストちゃんの目の前に黒い吹雪が吹きつけると、四天王 黒氷の燦が現れた。
「臣民を拉致るとは宣戦布告と受け取るぜ。雪だるまはこっちだ!」
強い風が氷漬けになった雪だるま達をの方へと吹き飛ばす。
「アリスも言ってやれ。フロストの国民とおともだちを奪い返すってな。言えたなら立派な四天王だ!」
「……四天王……」
「そうだぜ!アリスも強いからな!」
「……返して……!」
「よし!」
そう言ってアリスはアリスナイト・イマジネイションの鎧を装備して突撃し、燦は稲荷符を放って後方射撃支援を行う。
「何急にやる気になった顔してるんだか……でもその勇敢な姿可愛いわね。雪だるまになったらもっと可愛いわ!」
フロストちゃんが杖から魔法を放ち、アリスを雪だるまに変えようとする。
だがアリスは魔法を跳ね除ける。アリスナイト・イマジネイションは意志ある限り無敵のユーベルコードなのだ。
「それならそっちから先よ!」
フロストちゃんは狙いを変えて燦に向け魔法を放った。
みるみるうちに雪に包まれ雪だるまに変わろうとする燦。
だがその身に狐火を纏って雪を溶かして振り払っていく。
「その程度の寒さ、亜寒帯級だぜ!黒氷の燦の冷気には及ばねぇな!」
「……今火を使ったでしょアンタ」
「何の事かな っと、準備出来たぜ!」
気が付くとフロストちゃんの周りには稲荷符の結界が張られていた。
『御狐・燦が命ず。符よ、絶対零度の呪縛をもって彼の者を捕えろ!』
|夢幻氷棺《アイスエイジ・コフィン》。対象を、見る者すらも凍てつく程の冷たき氷に閉じ込める燦の奥義だ。
「こんなものーっ!」
フロストちゃんは全身から魔法の冷気を解放し、アリスを寄せ付けず、凍てつく結界の寒さに対抗する。
「アリス、応援してくれ!」
「えっ!?」
「難儀は承知だがアリスが応援してくれたらできる!女の子の声援はパワーだもん。一緒に磔氷永久封印刑だ!」
「……わかった。頑張って、頑張っておねえさん……」
「っしゃきたあ!」
燦の冷気結界がより強くなる。
「う、うわああああ!?」
『これがアタシの氷河期魔法だ。安易に溶かせば命まで溶け落ちるぜ』
フロストちゃんは冷たき氷に閉じ込められた。
「よっし、終わりっと!助かったぜ。」
「あ、うん……四天王の事なんだけど」
「ああ、そうだな。アイスエイジクイーンはアリスをどうするのかな。一緒に魔界に行かせるのか?」
「えっ、魔界……!?」
恐怖とドキドキで一杯になるアリスは、その間に雪だるまを燦からもらった稲荷符で溶かそうとしていた。
あとで聞く所によると、アリスの確保は一時的なもので、別の国に旅立たせるつもりらしい。
「お~っほっほっほ!名残惜しいですけどアリスはアリス、デビルはデビル。デビルキングワールドはわたくしだけの帰還切符ですわ。アリスがデビルになるか猟兵になりでもすれば魔界に行く事は出来ましてよ~!」
とはアイスエイジクイーンのお言葉。
だがこうして勝ち誇っている最中にも、フロストちゃんは死力を決して、この氷棺を内側から破壊しようとするのであった……!
大成功
🔵🔵🔵
御影・雪乃
彩香(f43903)と
事前の実演ありがたい…
凍結耐性あっても雪で包んで固めてくるわけですね
これは確かに私も厳しいかもしれません
●
では、こういう事もあろうかと用意していた作戦です
えいっ(UCで相殺)
これで敵のユーベルコードは都度相殺します
通常攻撃は彩香に任せる
「おねえちゃん」とだけ呟いてつぶらな瞳で見つめればきっと私を守ってくれるでしょう
そして通常攻撃を涼し気に弾く彩香を指しこういうのです
あれはあのお方の真の力の一部…本気を出せばこのあたり安々と吹き飛ぶでしょう…と脅します
そして私は、ふたつの投擲武器武器を投げまくります
我ら双子のコンビネーションに耐えられるものなら耐えてみよと四天王しぐさも継続
御影・彩香
雪乃(f06012)と
あれはさすがに雪乃でもヤバいかも……でもあんなの私にもどうしようも…
…え?相殺できるの…?
●
なんか雪乃が完封してくれてるから私は通常攻撃の防御を受け持つわね…
だってお姉ちゃんだし!!!!
そして、サイキックガードのある灼滅者は通常攻撃無効があって効かないの。なんかごめんなさいね…
追加でUC打ちこんで敵の防御力と攻撃力も下げて…っと
あとは茨の影技で影縛りして捕縛しておこ
それじゃ、ここからどう料理してあげようかしら。って雪乃が円形の刃物を投げ続け始めたわ…
シルバーレイン世界の武器だったかしら…あれ手元に戻るのね
うわぁ…いっそ一発で倒してあげなさいよ…(容赦ない攻撃にドン引き)
●メタロジック・コンビネーション
氷の棺を内側から砕き、力技で身体の自由を取り戻したフロストちゃん。
「やってくれたわね……!」
ごうっと凄まじい冷気を展開する中、そこに二人の少女が現れた。
「ちょ、ちょっと!凍結耐性も貫通するって、あれはさすがに雪乃でもヤバいかも……でもあんなの私にもどうしようも…」
「事前の実演ありがたい…耐性あっても雪で包んで固めてくるわけですね。これは確かに私も厳しいかもしれません」
氷河期四天王、妖艶の彩香と絶氷の雪乃のコンビである。
「四天王……って、これで合わせて6人目じゃない。どれだけいるの?」
「その話は置いといて下さい。四天王とはそういうものです。」
「では、こういう事もあろうかと用意していた作戦です。えいっ」
雪乃はフロストちゃんの魔法を、自身のユーベルコードで相殺する。
それはフロストちゃんと全く同じ力の、雪だるま魔法であった。
「これで敵のユーベルコードは都度相殺しますので、後はお願いします。」
雪乃が彩香に目配せする。
「おねえちゃん」
そう一言呟いて、つぶらな瞳で彩香を見つめる。
「……わ、分かったわ!私はお姉ちゃん、私はお姉ちゃん…… 向こうから来た通常攻撃は私が何とかするわ。」
彩香は気合を入れて突撃する。その一言、余程効果があったのだろうか。
「だってお姉ちゃんだし!!!!」
「くっ、雪だるまがダメなら凍らせる方にシフトよ!」
ユーベルコードが効かなくなったフロストちゃんは通常の氷魔法で、突撃してくる彩香を凍らせようとする。
放たれる冷気、無数の氷柱。
しかし彩香に全段命中した様に見えるが、全く効いたそぶりが無い。
「なんかごめんなさいね…サイキックガードのある灼滅者には通常攻撃効かないの。」
「なっ」
通常攻撃を涼し気に弾く彩香に、雪乃が指さして言う。
「あれはあのお方の真の力の一部…本気を出せばこのあたり安々と吹き飛ぶでしょう…」
「な、なんですって!?」
「隙ありよ!」
彩香が魔導書を開き、放つ。
「神秘否定光線展開。大人しくやられなさい!」
それは魔法を根源から消し飛ばす否定の光。
撃ち込まれたフロストちゃんはもう魔法が放てなくなり、更に魔法の耐性も一時的に弱体化される。
「な、なんで!?私の魔法が……!?」
「というわけでトドメよ。影縛り」
さらりと彩香が言って放つは、茨の影による拘束攻撃。
あっという間にフロストちゃんは真っ黒な影の茨に全身を縛られてしまった。
「それじゃ、ここからどう料理してあげようかしら。」
縛られて動けなくなったフロストちゃんに近づこうとした彩香の横から、雪乃が円形の刃物を用意する。
「それじゃあこれで行きますね。」
雪乃は二つの雪結晶を手に持つ。
氷華円、吹雪の十二花状結晶。
その雪結晶はチャクラムと呼ばれるレベルに大きく、円形の刃がついた物騒な投擲武器である。
「えい」
「ぎゃあっ!」
フロストちゃんの身体が、雪結晶の刃をぶつけられる度に切り裂かれていく。
「シルバーレイン世界の武器だったかしら…あれ手元に戻るのね」
次から次へと投げつけられ、フロストちゃんはじわじわと切り刻まれながら凍り付いていくのであった。
「我ら双子のコンビネーションに耐えられるものなら耐えてみよ」
投擲を続行しつつ、四天王しぐさをしながら雪乃は冷たく言い放った。
「うわぁ…いっそ一発で倒してあげなさいよ…」
彩香はその容赦ない攻撃にドン引きした。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
稲荷・こん子
アドリブ/絡み大歓迎
◆行動
わ、アイスエイジクイーンさんなのです!
7thKING決定戦の時は敵でしたけど、今回は護るのです!
そして、今まで雪だるまや雪うさぎと遊んでいて戦いを忘れていたなんて、言わないのです!(言ってる)
ん~、四天王らしい事…なんだろうです…
あ!これならどうですか!
(どの技を使おうか悩み、選んだ【秘技】を使ってアイスエイジクイーンさんに変身!)
「アイスエイジクイーンこん子なのでs…なのですわ!」
融合秘技と悩んで此方にしたけど、クイーンさんがOKなら今度はしたいかも?
戦闘は描写お任せ!
勝利時
「本物のアイスエイジクイーンさんはもっと強いのです。私に負けるようではまだまだなのです!」
●氷河期四天王軍団 臨時の新規採用ですわ~!
「わふ~♪」
こん子(七変化妖狐・f06041)は雪に突撃し、はしゃいでいた。
ここはアリスラビリンス。雪と氷の国である。
今日は一人こん子である。
「はふはふはぅ、こぉぉん♪こぉぉぉん♪」
分厚い雪の塊の中を掘り進むように突撃する。
雪の中からぼふりと顔を出しては、泳ぐ様に雪をかいて潜っていく。
ごろんごろんと雪の上を転がったりも、その場で回転して雪をまんべんなく全身に浴びたりもした。
今は秋だけど、冬にやる雪遊びがしたい。
でもいつもの氷雪系の同僚や恋人であるテフラさん……。
彼らと一緒だとだいたい雪を固めてしまう。
あっという間に冷えて凍って青白い雪は、冬でなくとも日常茶飯事で。
かえってこういう真っ白で柔らかい雪の事を楽しめない事がある。
「こゃ~ん♪」
今度は頭から雪に突っ込んで、雪の中に何かないかお探しチャレンジだ。
そのはしゃぎように興味を持った雪兎が、こん子の頭の上にちょこんと乗ってきたぞ。
「次はおっきな雪だるまを作るのです~♪」
「何をしていますの??」
突如こん子の目の前に現れた、ごつい氷の鎧に下半身を埋めた高貴そうな氷の女王。
「わ、確かアイスエイジクイーンさんなのです?」
「そうですわ。今少々執筆の息抜きに雪庭を訪れた所ですわ。」
あれ???
アイスエイジクイーンさんってデビルキングワールドの方です???
何でアリスラビリンスにいるのです????
「実はかくかくしかじか……と、貴女と言う猟兵は以前にわたくしの事情を知って手伝った四天王の一人ではありません事?」
こん子、同様の依頼を受けて一度四天王になってアイスエイジクイーンの味方に回ってたよね。
「そういえばそうでした!今は戦巫女に戻ってますが、再びお手伝いするのもやぶさかではないのです!」
「お~っほっほっほその心意気や良くってよ!というわけでいつもの兎もいるあちらの戦場でオウガ退治を手伝ってくださいまし~!」
「えっ、テフラさんがここに来てるのです!?それを先に言うのです~!7thKING決定戦の時は敵でしたけど、今回は護るのです!」
そう言ってこん子は戦場へと突撃していくのであった。
「というわけで採用試験はパス。四天王たる蝋兎の縁と前回採用者というコネにより臨時採用とさせて頂きますわ~!張り切って暴れてくださいまし~!」
お~っほっほっほ!とアイスエイジクイーンの高笑いがしたのであった。
●四天王 変化のこん子
「そこまでなのです!」
雪の国、氷河期王国。
オウガたる雪だるま魔女のフロストちゃんに最後に立ちはだかったのが、このこん子である。
「私は氷河期四天王、変化のこん子!」
「7人目!?いえ、あのアリスも含めれば8人目かしら!四天王の数、倍いるじゃない!」
「それは言わないお約束なのです!ともあれ勝負なのです!」
「くっ、さっきの戦いで正直私ったら倒れて消滅したと思ったけどまだ四天王がいるなら戦って雪だるまに変えるまでよ!」
「今まで雪だるまや雪うさぎと遊んでいて戦いを忘れていたなんて、言わないのです!」
そうして突撃しようとしたこん子の脳裏に迷いがよぎる。
「(それにしても四天王しぐさって……ん~…四天王らしい事…なんだろうです…)」
行き当たりばったりで四天王となったがどう動けばいいのだろうか?
「(あ!これならどうですか!)」
そう思ったや否や、こん子はフロストちゃんの目の前でどろんと煙を吹き出した。
『コンコン、秘技・千変の術 アイスエイジクイーンに変化なのです♪』
こん子はあの巨大な氷の自動鎧に騎乗した、我らが主アイスエイジクイーンの姿へと変化したのだ。
その衣服は寒そうな雪結晶デザインの白ビキニ。そして髪は豪華なツインテールに氷のティアラ。
そこに狐耳と狐尻尾が隠す事も忘れて生えていた。
「お~っほっほっほ!(裏声にならない声)アイスエイジクイーンこん子なのでs…なのですわ!」
本当は融合の術なる奥の手も使って、アイスエイジクイーンや、今までの四天王と合体した究極氷河期女王こん子となるのもやぶさかではなかったが、彼らの同意は得ていないのでそこは自重する事にした。
「さあ勝負なのです!」
●オウガもオウガでそういう強さしてる
「図体がでかくなっていい感じになったわね……!」
相手のフロストちゃんは、この凄い感じのこん子を見てもどこか余裕そうだ。
「大きければ大きい程雪だるまは立派になるものよ。雪だる魔法!」
そう言ってフロストちゃんは何と地面に魔法を放った。
するといきなり地形がガクンと傾き、雪山の斜面と化したではないか。
「う、うわわなのです!?」
自動氷鎧『絶晶』によるツララで出来ているかのような鋭利な脚で何とかバランスを取ろうとするこん子。
「もっと滑りやすくしてあげるわ!」
その足にフロストちゃんは魔法をかけ、氷のスキー板を生やさせたのだった。
「う、うわわなのです~!?」
アイスエイジクイーンこん子は勢いよく雪山の斜面を滑り始めた。
その先には氷河期王国の建物や氷の木々や氷塊。
こん子は変化して手に取った氷の槍で何とか弾きながら滑ってやり過ごしつつ。
「『絶晶融解体』なのです!」
その氷の槍を引っかけやすいフック状の武器に変質させ、建物に引っかけて止まる。
更に引っかけたフックを思いっきり横に振り、その勢いでてこの原理の如くフロストちゃんに向かって飛び出した。
「オウガさんも凍ってしまえばいいのです!氷河期魔法『アイスエイジ』です~!」
手から極寒の吹雪を。
アイスエイジクイーンの得意技、悪魔も凍てつく氷河期の寒波と吹雪を集中的にフロストちゃんに浴びせる。
「あら涼しいわね。」
しかしフロストちゃんには効いていないようだった。
「こゃん!?」
「そんなもので氷河期が起こせると思って?」
このオウガ、フロストちゃんは高レベルの様であり、半端な冷気は通用しなさそうだ。
「それじゃあもう一度滑走地獄にご招待してあげる」
フロストちゃんの魔法によって、先程とは真逆の方に、地面が大きく傾いた。
「わわっなのです!?」
その拍子にバランスを崩し、こん子はごろごろと雪の斜面を転がっていく。
どしん!と何かにぶつかった時には。
アイスエイジクイーン風の真っ白な雪だるまの雪像と化したこん子の雪だるま像が出来上がっていた。
可愛らしく氷のスキー板が地面辺りから突き出ている。
「(きゅぅ~なのです~)」
ただ転がってそうなるものかと言わんばかりに、手足も頭も全身が雪に覆われているが、狐耳狐尻尾もアイスエイジクイーンを象った衣装や胸も細やかに雪で再現されていた。雪で出来た頭の顔もデフォルメされて可愛らしい。
ふと、隣にも雪だるまが並んでいるのを感じた。
「(う、動けないですけど……なんだか隣にテフラさんがいる気がします……)」
そう、偶然にもケモ兎雪像なテフラの雪だるまが隣に存在していたのだ。
可愛らしいデザインの雪だるま姿で、震える事も許されず寒い雪の中その場で佇み続けている。
だがそこから感じる冷気は……。
「(……雪だるま状態で凍っています!?)」
テフラは氷漬け雪だるま状態であったのだ。動けない状態で更に凍らされていたのだ。
「(……あのオウガさんが)」
斜面の魔法を解いて滑って来るフロストちゃんが近づいてきた。
「(あのオウガさんがやったのですね……!)」
可愛らしい狐女王の雪像頭が、とてもとても冷ややかな冷気を帯びていった。
●The Four Devas Reboot
「さぁてと。可愛らしくなったわね。」
狐と兎の雪だるま雪像を観賞するフロストちゃん。
「このままこの2体だけでも持ち帰って――」
「(許しません)」
「え?」
頭に響く声。
「(許さないのです……!)」
それと同時に狐側の雪だるまが爆ぜて、アイスエイジクイーン・こん子が復活した。
「なっ!魔法で雪だるまにした所から復活するなんてズルじゃない!卑怯じゃない!」
「テフラさんを凍らせた罪はその身体で払ってもらうのです!」
「――ちょっと待って凍らせたのは私じゃ」
「問答無用です!」
どうして雪だるま状態を解除したのか?それはこん子だからである。
日頃から変化の力を司るこん子であれば雪だるまに(たとえ物理的にでも)変化されようが、変化し直して戻れるのだ。
そしてここからもこん子のフルパワーである。
「今までの四天王さんの力でやっつけてあげます!『秘技・千変の術』!」
どろんと煙をあげてこん子は変化していく。
まずは真っ黒な肌でビキニアーマーにメイド服を着こなした姿だ
「死霊術士のクローネさんの力を!」
雪の地面から墓を掘り返したようにアンデッドとデモノイドの軍団が現れて襲い掛かる。
「なっ」
フロストちゃんは魔法で無力な雪だるまに変え続けるので精一杯だ。
「更に近江和蝋燭怪人のクローネさんの力を!」
続いて頭が蝋燭の和服姿の怪人に変化したこん子は頭から蝋燭ビームを放つ。
「このっ」
フロストちゃんは吹雪を放ってビームを相殺するが、溶けて侵食する蝋が魔法をカチカチに固めていく。
「黒氷の燦さんの力を!」
今度はもうちょっと年上の妖狐の、黒いビキニを着たアイスエイジクイーンっぽい姿に変化して、黒い吹雪と共に炎と氷の稲荷札を乱射する。
「くっ、畳みかけて……!」
フロストちゃんは魔法で稲荷札を迎撃するので手一杯で、黒い吹雪の侵食を受け続け動きが鈍る。
「アリスさんの力も!」
突如か弱い女の子が西洋の騎士鎧を纏った姿に変化し、その手の槍で突撃し、フロストちゃんを突き刺していく。
「きゃああっ!」
「そして妖艶の彩香さんの力と!」
先程の姿とは別タイプの、セクシーで|淫魔《サキュバス》な黒いビキニアーマーの姿に変身すると、黒い茨で動きの鈍ったフロストちゃんを縛り上げ。
「あぁわあっ!」
「絶氷の雪乃さんの結晶輪で!」
ロリっぽい体型な白い人形が如きビキニ少女の姿に変身して、縛られて動けないフロストちゃんに容赦なく雪の結晶のブレードチャクラムをザクザクと降り下ろし、切り刻んでいく。
「あ、や、ちょっと待ってそれ怖い!怖いから止めぎゃあああぁ!!」
「そして蝋細工師のキャンドルメイカーさんと……!」
セクシーな軽装サンタ服の姿になったこん子はその手にある、ドロドロの蝋が詰まったサンタ袋をフロストちゃんかざすと、掃除機の様に勢いよくフロストちゃんを吸い込んでいく。
「え、何、わああああぁ!?」
ぎゅぽんと蝋詰めサンタ袋の中に入ったフロストちゃんは、ぐちゅぐちゅと蠢いた後、吐き出される。
巨大な雪玉に見立てた蝋玉となって吐き出されたのだ。
「私の大好きな大好きな……テフラさんのユーベルコードです!」
兎耳と狐耳が混ざったもふもふ兎狐獣人と化したこん子が放つ、青い氷の妖精達の冷気によって、たちまちフロストちゃんはカチコチに固まった。
巨大な真っ白蝋ボールに手足首と頭を出した状態で全身を固められたのだ。
「最後は四天王を統べる主様、アイスエイジクイーンさんの!」
再びアイスエイジクイーンの姿に変化すると。
「『超絶凍結刃』です!」
その手の巨大な氷槍に、極限の氷河期の凍結魔力を詰め込んだ一撃を、動けないフロストちゃんに、放った――!
「~~~~~!!」
完全に蝋で固まったフロストちゃんの中心を的確に貫いたその一撃は、フロストちゃんの身体のなにもかもを瞬時に凍結させ。
そのまま粉みじんに打ち砕いたのであった。
「ふぅ……本物のアイスエイジクイーンさんはもっと強いのです。私に負けるようではまだまだなのです!」
一息をつき、元のこん子の姿に戻る。
雪の世界に吹く風が、一層冷たく、心地よく感じるのであった。
●エピローグ
「お~っほっほっほ!よくぞやって頂きましたわね皆の者!この世界にもわたくしの名を轟かせる事が出来たと思いますわ~!特にオウガ、そして雪と氷の国に。」
アイスエイジクイーンが高笑いをして、今回参加した四天王軍団の皆様方をねぎらう。
雪だるま達は順次解凍中、城下町も順次復興中の様だ。
「ああ、それとアリス様方はわたくしがこの国を離れるまではこき使ってあげますからそのつもりで」
「……えっ……!?」
助けられたはずのアリスもまた、この国を離れる予定だったはずなのにとショックを受けるが。
「手始めに今倒したオウガの国に攻め込んで、中にいる雪だるまな方達を迎え入れるのですわ~!解凍しても宜しくてよ略奪ですわその先遣隊リーダーとして貴女を遣いましてよアリス様方~!」
「……あ、ありがとうございます……!」
こうしてアリスが被害にあった雪だるまの国にコレクションされているアリス達も助け出される事となった。
ワルも方便である。
「お~っほっほっほ!これでインクもまたいい感じに溜まって参りましたわ!」
そうして悪魔契約書の執筆をつづけるアイスエイジクイーン。
このままいけば帰還もきっと早いだろう。
大成功
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