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魔法よ魔法よ、飛んでゆけ。

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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 舞うは風。
 栄えるは炎。
 轟くは大地。
 流るるは水禍。
 それは古より継がれし叡智。

 飛んでゆけ、飛んでゆけ、その知恵を、想いを乗せて。

●グリモアベース
 グリモア猟兵の姫菊・紬(背中合わせの陽・f08930)は、集まった猟兵達を前に、自分の長い髪を指に絡めてくるくると弄りながら、覇気のない声で話し始める。
「本日は集まってくれてありがとうございます。えー、皆さんには、アルダワの世界へ行ってもらいます」

 黙った紬、猟兵達が次の言葉を待つ。しばらくぼーっとしていたが、突然両手で頰を叩くという、典型的な目の覚まし方で、しっかりとした顔に。
「……すみません、近頃は寝不足なもので。しっかりしますね」
 大きく欠伸をしてみせる。いや、君の都合とか知らないから、早く説明しろよ、と猟兵達は内心思っていることだろう。

「はい、先程も言いましたが、アルダワの学園迷宮へ行ってもらいます。また迷惑なオブリビオンが出現したようなのです。しかも、その身をどこかに潜めて、生徒達の探索の妨害をしているようです。困っちゃいますね」
 そのオブリビオンがいる迷宮は、色々と起こるそうだ、なんでも、床のタイルがいきなり襲いかかってくるだとか、強風が吹き荒れる部屋があって、どこからともなく、得体の知れない液体の入った瓶が飛んでくるだとか、そんなことがあるらしい。
「皆さんには元凶を倒してきてもらいたいのですが、まあ、その妨害だらけの迷宮を進まなければならないわけです。隠れているくらいですからね、それだけ厳重な警戒を敷いているのでしょう。でも猟兵ならきっと大丈夫です!」

 先程とは打って変わって、テキパキと転送の準備を進める紬。
「えっと、とりあえず迷宮の入り口に転送しますね。ではいきますよ?探索、頑張ってください」
 転移する猟兵を眺めながら、紬はまた、大きな欠伸をした。


ツムギとカナメ
 こんにちは、ツムギとカナメです。春一番って結構な強風ですよね。今回の舞台はアルダワです。色々飛んできます。

 第一章では、迷宮に入ってすぐの部屋に閉じ込められて、襲いかかるタイル相手に耐久です。
 第二章では、また何かが飛んできます。
 第三章では、ボスとの対決です。

 超真面目でもネタに走っても結構です。それでは、皆様のプレイングをお待ちしています。
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第1章 冒険 『襲い掛かる無数のタイル』

POW   :    タイルの体当たりをひたすら耐える

SPD   :    タイルの体当たりを素早く回避する

WIZ   :    タイルが体当たりする前に撃ち落とす

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●白黒タイルのお部屋
 迷宮に到着した猟兵達。入り口入ってすぐの所にあるのは、白と黒の、幅50cmほどの正方形のタイルが交互に規則正しく並べられた部屋。
 出口のないその部屋に、猟兵達が全員収まった瞬間、後方から轟音。入り口が崩れ落ち、後戻りが出来なくなった。まあ、トラップだったわけだ。

 どうしようかと思案する間も無く、床のタイルが一枚、何かの力によってふわりと持ち上がったかと思えば、超高速で飛んでくる。しかもご丁寧に角の部分を当てようとしてくる。

 どうやら、タイルの猛攻を耐え抜かないと、道は開けないらしい。急ぐ気持ちを抑えて、まずはタイル相手に耐久戦だ。
阿紫花・スミコ
「やれやれ、いくらボクでもこれを全部よけるのは骨が折れるな。」
できないことじゃないけどね、と言わんばかりに不適な笑みを浮かべるスミコ。
「ならば・・・壊そうか!」
巨大なスーツケースを開け放てば、現れたのは巨大な棍棒を持つからくり人形。
「ダグザ!君の出番だよ!」
両手を引き上げながらからくり糸を強く引けば、ダグザの腰部の歯車が軋みをあげて回転をはじめ、超重量の棍棒を振り回しながらその上半身は高速回転を始める!

スピニング・スイーブ。

全部、叩き落としてやる!

(怪力、凪ぎ払い、視力)



「やれやれ、いくらボクでもこれを全部よけるのは骨が折れるな。」
 阿紫花・スミコ(人間の人形遣い・f02237)は、床に敷き詰められた数え切れないほど大量のタイルを眺めてる呟く。
 しかし、彼女は不敵に笑う。避け切ることもできないことではない、と言わんばかりに。骨が折れるとは言ったが、避けられないとは言っていない。

「避けるのが大変ならば・・・壊そうか!」
 そうと決まると、すぐさま、持ってきた巨大なスーツケースの蓋を開け放つ。
 ケースの中から出てきたのは、一体のからくり人形。その手には巨大な棍棒を強く握りしめている。

 スミコは人形をケースから完全に取り出すと、からくり糸を構え、両手を引き上げながら、力を込めてぐっと強く引いた。
「ダグザ!君の出番だよ!」
 ダグザと呼ばれたそのからくり人形の腰部にある歯車が、ギシ、ギリ、と軋みをあげながらゆっくりと回転し始めた。歯車がどんどん加速するにつれて、ダグザも動き出す。
 ぐるんぐるんと回り、回り、どんどん速くなる。あっという間に最高速度まで達した回転、超重量の棍棒は宙に浮き、人形の上半身は風切り音とともに、目で終えないほど高速で回っている。周囲の空気は円を描くように流れ、竜巻でも起こっているかのよう。

 ダグザの側についているスミコめがけて飛んでくる白黒は届かない。隙のない回転攻撃は、どの方向からでも、懐への侵入を許さない。棍棒に触れたタイルは壁や天井に弾き返されて、その薄い身体が粉々に砕けた。

 その身を呈してスミコを守るダグザ。その姿には慈悲の心すら感じる。温厚な神でも、怒れば、敵と対峙すればきっとこうなるのだ、と。それは神の怒りのようであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アイン・セラフィナイト
ポルターガイスト……っていうより魔法かな?
……うん、いい機会だよね。ボクの魔法がどこまで通用するかの訓練にもなりそう。
生徒さん達も迷惑してるっていうし、早く解決してあげなきゃ。

UC【聖空に羽撃く者】で水晶の鴉を召喚、続けて魔法の光弾を鴉に連続反射させて擬似的な光線の牢獄を形成、襲いかかってくるタイル全てを撃ち落とすね。(『属性攻撃』『全力魔法』『高速詠唱』)
もし撃墜に失敗したら、魔力のオーラで『オーラ防御』、『第六感・見切り』で回避する。

……なんかこういうゲームなかったっけ。シューなんとかってやつだったかな。
UDCアースのゲームセンターでこんな感じのゲーム見たことあるんだけど、忘れちゃったよ。



 飛び交うタイルを興味深そうに観察するアイン・セラフィナイト(精霊の愛し子・f15171)。その肩には漆黒の鴉が一匹。
「ポルターガイスト……っていうより魔法かな?」
 アインの見解は正しいだろう。この迷宮は人が亡くなったとかは聞かないし、騒霊の類が出るとは思えない。

「いい機会だよね。ボクの魔法がどこまで通用するかの訓練にもなりそう。それに、生徒さん達も迷惑してるっていうなら、早く解決してあげなきゃ」
 杖を構えて召喚したのは、水晶の鴉達。光を浴びてきらきらと光り、美しい。一見硬そうなその翼は滑らかに羽ばたき、アインの周りを取り囲むように陣形を組む。
 続けて、アインは一匹の鴉めがけてほぼノータイムで光弾を放つ。鴉の身体は魔弾を別の鴉へと弾き、それを弾き返し、更に弾き………加速していく光の筋が檻のように。魔法を反射する鴉によって、光弾は縦横無尽に飛び回る。

 襲いかかるタイルは高速の光弾によって、その進路を阻まれる。檻は中に居るものを閉じ込めるだけではない。外部からの物体を遮断し、それは時に要塞となるのだ。
 檻に守られているとしても、警戒は怠らない。運良く光筋をすり抜けたタイルを見切りでひらりとかわす。

「飛んでくるものを撃ち落とす……こういうゲームなかったっけ。シューなんとか、とか言う、っと」
 UDCアースのゲームセンターで見たことがあったな、とか考えつつ、タイルを撃墜していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

霧亡・ネリネ
む、ビックリしたぞ
タイルさんで目の前真っ暗なのはすごくやだな、それ以外でも角がくるのもやだな……

(WIZで判定)
当たる前に叩き落とせるだろうか。やるしかないな!

人形「フリューゲル」の大きな体を存分に使い、《諧謔》で叩き落とすぞ
ぐるぐるっと踊って勢いをつけ、タイルをどんどん落としにいくぞ

フリューゲルが叩けないタイルは〈逃げ足〉で躱すか〈オーラ防御〉でちょっとでも痛くないようにする



 霧亡・ネリネ(リンガリングミストレス・f00213)もまた、閉じ込められた一人。入り口が崩れる音に、思わず振り向く。再び目線を戻せばタイルが宙を舞っているものだから、驚いてしまうのも無理はない。

 案の定、ネリネにもタイルの脅威が。
「当たる前に叩き落とせるだろうか………いや、やるしかないな!」
 連れてきた人形、「フリューゲル」が前に出る。ネリネを上回る大きさの体にドレスを纏った人形で、頭部はラッパ状になっており、さながらフリューゲルホルンのベル部分のようだ。

 人形がくるくると動き出す。最初はゆっくりとした滑らかな動き。ドレスも相舞って優雅に踊っているようだったが、その回転は徐々に加速していく。その踊りはもう激しい舞曲でも踊っているのではないかとも思える。
 ぐるぐると回って回って、人形の四肢は飛来するタイルを物ともせずに返り討ち。重たい一撃はタイルを見事に粉砕して、あたりには白黒の塵が舞う。

 ただ、完全無欠なわけではない。大きな体躯は小回りが利くかと聞かれれば、利きにくいと答えるだろう。無論、叩き損ねて、すり抜けてくるタイルもある。
「っと、危ない」
 ネリネはタイルの接近を視認すると、すぐさま逃走体制をとり、射線から外れるように走る。あの角には当たりたくない。絶対に痛いので、避けきれないものは、体を捻りつつ、オーラ防御で角の部分を弾くことで、軽傷に抑える。

 回る人形と躱すネリネは、飛び交うタイルをいなしながら、互いに舞踏を楽しんでいるように見えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

リヴィア・ハルフェニア
【ハルモニア】で参加。

本当に迷惑なオブリビオンね。
しかも角なんて当たったら絶対に痛いわよ。

私はサポートへ。
虚さんのUCに【属性攻撃3:風】を付与するわね。
まだ襲ってくる相手には【2回攻撃】と【全力魔法】で撃ち落としていくわ。

【第六感】で避けていくけれど、危険な時は虚さんが引っ張ってくれるようなので一緒に回避していくわね。
その時に自分達にも風を纏わせ回避加速。

まだまだ敵は後に残っているし、油断せずに行きましょう。


虚・楓
【ハルモニア】で参戦。流石に悪戯にしては度が過ぎた行為じゃのう。しっかりととっちめてやらねば。床板が飛んでくることがわかっておるので、【UC】で斬撃を設置して迎撃じゃ。リヴィア殿が属性をこちらに付与してくれるようなので、風の属性を付与した……名づけるなら風塵億枚下ろしと言ったところかのう。打ち漏らしがあったりした場合は自身でも二回攻撃等を駆使して打ち落として、それでも危うい場合はダッシュで【UC】の後ろへ潜り込む。一人でそうやって回避行動に移るわけでもなく、一応リヴィア殿も逃げ遅れるようなら【手を繋ぐ】で引っ張って避けていくぞ。 何にせよ、床板であろうと油断はせん。気を引き締めていこう。



「本当に迷惑なオブリビオンね。しかも角なんて当たったら絶対に痛いわよ」
「うむ。流石に悪戯にしては度が過ぎた行為じゃのう。しっかりととっちめてやらねば」
 タッグを組んで迷宮へやってきた、リヴィア・ハルフェニア(歌紡ぎ、精霊と心通わす人形姫・f09686)と虚・楓(霊魂料理人・f14143)。悪質な悪戯では済まされない程の殺意(角)で襲いかかるタイル。操り主は早めに討っておかねばならない、

 楓が両手に構えた包丁を、宙に振るった。それと同時に、刃の軌道へと、リヴィアの杖からふわりと魔力が流れてゆく。目には見えなくとも存在を感じる、これは風の魔力。
 風の力を纏った斬撃は、空気を切り裂くわけでもなく、タイルに飛んでいくわけでもなく、振るったその場所に残留しているのだ。

 設置罠のようになった斬撃は、楓のユーベルコード、【弐の型・微塵億枚下ろし】によるもの。なんとも面白い効果を持っている。
「風の属性を付与した………名づけるなら風塵億枚下ろしと言ったところかのう」
 楓はからからと笑いながらも、その眼は真剣そのもの。床板であろうとも、油断は禁物。

 風の魔力でカマイタチのように鋭くなった残留斬撃は、タイルを次々と切り落としていく。すっぱりと美しく、それでいて隙なく処理されていくタイル。

 属性付与した後も、リヴィアはその杖を振るっている。撃ち出される数々の魔法によって、斬撃が取りこぼしたタイルを弾き飛ばし、効率よく処理している。出し惜しみなどして怪我をするより、全力出して油断しないほうが良い。

 タイルの数が減るにつれて、最後の抵抗と言わんばかりに勢いが増し、四方八方から容赦ない特攻が。
 魔法を織り交ぜながら、第六感で避け続けていたリヴィア。しかし、標的が多いと、全てに反応するのは難しい。
 包丁で取りこぼしを撃ち落としていた楓が、リヴィアの背後から迫るタイルにいち早く気づき、手を目一杯伸ばす。
「リヴィア殿、手を!」
 その声に振り向き、差し出された手を握る。楓が腕を引っ張るのに合わせて、リヴィアは自分達の風を纏わせて、一瞬の加速を得る。
 設置された斬撃を壁にするように潜り込み、二人でタイルをやり過ごした。
「………楓さん、ありがとうございます」
 手短に謝礼を済ませて、再び臨戦態勢に。
 作り出した設置型の斬撃、慢心しないその心、互いを気にかけ思いやる気持ち。二人の連携によって、耐久戦は安定したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
なんだァこのタイルは!タイルが飛んでくるトラップってなんなんだ!

直撃しようものなら拙者のハンサムフェイスの危険が危ない!全力で回避ですぞ!
飛んでくるタイルの軌道を見切り、スレスレを避け、時には飛んでくるタイルを足場代わりに踏んづけて華麗な【空中戦】をせざるをえないですな!
拙者の感が…【第六感】が冴え渡るッ!見える…拙者にも敵が見えるぞ…ッ!

もし避け損なった場合はタイルが良い感じに顔面直撃し(ギャグ漫画みたいな表情で)
「前が見えねェ」
となるかもしれんでござるね

アドリブ・絡み歓迎・最後の一枚はぶつけてください



「なんだァこのタイルは!」
 叫んだのはエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)。その反応はわからないでもない。床が剥がれて飛んでくる罠は斬新な発想である。
「直撃しようものなら拙者のハンサムフェイスの危険が危ない!全力で回避ですぞ!」
 角を執拗に当てようと飛んでくるタイル。顔にもろに食らったら、顔面崩壊は免れないだろう。

 タイルの動きを凝視し、接近してきたら見切りにより、ギリギリのところで避ける。
 さらに、地面を強く踏みしめたかと思うと、上方に跳躍。飛んでくるタイルを踏んづけて次のタイルへ、また踏みさらに別のタイルへと移りながら、空中をその脚で舞い、タイルを翻弄していく。

「拙者の感が……第六感が冴え渡るッ!見える…拙者にも敵が見えるぞ…ッ!」
 こんなに、こんなに魅せまくりで格好つけてるのに、今のところ安定した避けっぷりを見せる。きっと彼にはタイルが止まって見えているに違いない。

 タイルの勢いも弱まり、終わったと慢心してドヤ顔しているルーデルに制裁が。
 彼に向かって不意に飛んでくる一枚のタイル。ルーデルは不意打ちに気づくも、もうタイルは目と鼻の先。そして、悟った。
 タイルの角はルーデルの顔面の中心に容赦なく突き刺さる。顔面直撃はすっごく痛そう。
 ぽろりとタイルが床に落ち、彼の顔面は、見事、漫画でよく見る感じに陥没していた。顔、どうなってるんですかね、それ。
「………前が見えねェ」
 両手で宙を探りながら、よたよたと歩く姿は滑稽だ。時折壁にぶつかりそうになっている。
 避けてる最中も、避け終わっても………後者は偶然の産物だと思うが、魅せる魂を忘れないルーデルには感服である。それにしても、痛そうな………。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『強風迷宮』

POW   :    真正面から強風に立ち向かう

SPD   :    風の影響を受けないよう動く

WIZ   :    逆に風を利用して突破を図る

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●吹き荒れる嵐
 床のタイルは全て無くなり、冷たい石が剥き出しになった頃、いつのまにか壁に穴が開いていた。やっとこの部屋から出られる。

 さらに迷宮を歩き回り、辿り着いたのは、また部屋。向かい側の壁に出口らしきものが見える。何もない部屋をさっさと通過しようとしたその時。
 出口から物凄い強風が吹き、猟兵達を襲う。壁に掴まって立っているのがやっとだ。何事かと風の発生源を探ろうとすると、奥の方から瓶が一個、風に乗って飛んでくる。瓶は壁にぶつかり粉々に。溢れた中身は迷宮の床に落ちると、ジュワジュワと音と泡を立てている。確実にやばい奴。浴びたら色々やばそう。多分、皮膚が溶けたり、衣類が溶けたり、髪が伸びたり、性格が変わったりするのだろう。きっとそんな薬品。

 薬入りの瓶は確実に黒幕が作ったものだろう。ボスももう近い。猟兵達よ、この風を受け止めるも、流すも、生かすも君達次第。もう一踏ん張りだ。
虚・楓
【ハルモニア】で参戦。床板の次は強風に瓶。見た目だけで言えば嵐と変わりはないのう。前方から中身の危うい瓶が飛んでくるようじゃから、俺はそれをあえて割っていく。割れば当然中身がでるじゃろうからその中身をリヴィア殿に凍らせてもらうつもりじゃ。凍らせたら再度砕き、そうやってある程度瓶の脅威が止めば前進をはじめるぞ。……とはいえ簡単には強風を止める事はできまい。しかし一時でも止むのであれば、俺達は潜り抜ける事ができよう。まず【UC】で標的を地面、もしくは壁に定め、震脚。その【衝撃波】で強風を相殺。そして弱まっている間に【ダッシュ】で【手を繋ぎ】ながら部屋を抜けてしまおう。向かい風には負けぬよ。


リヴィア・ハルフェニア
【ハルモニア】で参戦。

次は強風…しかもあの明らかに危ない薬は何?
この風の中、仲間も自分もかからないように気を付けないと。

私は虚さんが割ってくれた瓶から出た液体を集中して飛び散らないよう直ぐに【属性攻撃3:氷】と【範囲攻撃2】を【2回攻撃】で凍らせていくわ。
対応が遅れたら誰かにかかってしまうから【全力魔法】でやっていくわよ。

ある程度危険が収まれば、彼が道を一時道を開いてくれるので一緒に突破よ。
タイルだろうと強風だろうと私達は進んでみせるわ。



「次は強風…しかもあの明らかに危ない薬は何?」
 後方での、何かが溶けるような、焼けるような音、絶対に中身をかぶってはいけないと、リヴィア・ハルフェニア(歌紡ぎ、精霊と心通わす人形姫・f09686)は思った。
「次は強風に瓶、か。中は液体………そうだ、リヴィア殿、こうしよう」
 虚・楓(霊魂料理人・f14143)はリヴィアに耳打ちして、作戦を伝える。話終わると、目を見合わせて両者首を縦に振り、同意を示した。

 周囲で瓶の割れる軽快な音が鳴り響く中、楓は前方に集中し、瓶の軌道を予測する。その両手には包丁を、隣には同じく警戒しながら杖を握るリヴィアの姿。
 こちらに飛んでくる瓶をできるだけ引きつけて、右手の包丁で叩き割る。もちろん、中の薬品は溢れるのだが、その一刹那、リヴィアの氷魔法によって氷漬けに。そして左手の包丁で再び叩く、という一連の流れができる。効率的な仕事っぷり。
 砕けた小さな小さな氷の結晶はあたりにばら撒かれ、服や髪に付着するも、きっと誰も気づかない。

 飛んでくる薬品を処理しつつ、タイミングを計って少しずつ、足を擦るように慎重に進んでいく。風の流れに精神を研ぎ澄まし……楓が右拳を思いっきり地面に叩きつけると同時に、左手でリヴィアの腕を引き、風の発生源めがけて地を蹴る。全て一瞬のうちに行われた。
 強い衝撃により発生した衝撃波は、乱気流を押しのけて相殺し、一筋の真っ直ぐな空気の流れを作り出した。ほんの一瞬ではあるが、風をコントロールして、道を切り開くことに成功。流れに飛び込み、そのまま部屋の出口へ一直線。

 顔や手がピリピリと微かに痛む。見やると肌がほんのり赤くなっていた。おそらく、先程の氷の欠片が人肌に触れて溶けたのだろう。よく見れば、服にも無数の小さな穴。大きな傷ではないが、薬品の塵をばら撒いてしまったかもしれない。
 部屋を出れば風は止み、目の前には大きく豪勢な扉。不気味なほどの静寂が訪れた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アイン・セラフィナイト
今度は巨大扇風機でも置かれてるのかな、なんて……そんなことないよね。

強風の魔法……でも、鴉たちはそんな強風の中を自由に飛ぶことができるんだよ!

『黒翼・神羅の鴉羽』を具現化させて空を飛ぶよ!(『空中戦』)
【双翼の聲】で召喚した鴉たちをボクの前面に配置する、それも飛行機の形みたいに強風を受け流す陣形にしてね。

もし瓶が飛んできたら、【心眼・神烏の裁き】で溢れ出した鴉羽で受け止める。ダメだったら魔力のオーラで『オーラ防御』、被害は最小限にまで食い止めたいけど……服だけ溶けたりしたらどうしよう……。

強風を突破中に『第六感・情報収集』で、強風と瓶が飛んでくる理由を確認してみるね。

(アドリブ、共闘歓迎です)


エドゥアルト・ルーデル
いやー厄介なトラップでござった!…今度は強風でござ(顔面から薬品を浴びて性格が変わり)
…私は綺麗なエドゥアルト

危険な薬品が飛んでくるようですね…後続のためにも避けるわけにはいかないでしょう
風を避けること無く、正面から立ち向かい、薬品の類は私が全て防ぎましょう

事前にパンジャンドラム(アイテム)を走らせ、その後ろをついていくことでパンジャンドラムを薬品を防ぐ即席の壁にしましょう
瓶の類であればパンジャンドラムが【なぎ払い】ます、もしそれでも防ぎきれない場合は体を張って薬品を浴びましょう
後続の猟兵のためです!この程度は問題ありません!(浴びるたびに性格が変わりつつ)

アドリブ・絡み歓迎



 強い風に思わず片手で顔を覆いつつも、アイン・セラフィナイト(精霊の愛し子・f15171)は風の発生源をどうにか探れないか、と思惑していた。
「今度は巨大扇風機でも置かれてるのかな、なんて……そんなことないよね、強風の魔法かな、きっと………」

 鴉を使いたいため、少しでも空いているところを進もうと辺りを見回すと、迷彩服に黒い髭を生やした男、エドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)が目に入る。顔の皮膚が赤いのは、先程のタイルトラップの所為だろう。
 ルーデルがアインの視線に気がつくと、歩み寄りながら言葉をこぼす。
「何か御用でござろうか?いやー、それにしても厄介なトラップでござった!お陰で顔がまだ痛い。……今度は強風でござ——」
 飛んできた瓶の栓がぽろりと外れたかと思うと、中の液体がルーデルの顔面にかかった。今日は顔に厄運でも宿っているのだろうか。
 アインが大丈夫だろうか、と心配していると、ルーデルは袖で顔の薬品を拭い取る。その下には、前の様子からは想像できないほどキリッとして、それでいて落ち着いた表情が。
「………一人よりも二人の方が安全かつ効率的でしょう。協力、しませんか?」
 泉にでも落ちたのではないかと、思ってしまうほどのの変わりように困惑するアインの手を取った。分かった、分かったと首をコクコク振るしかない。

「薬品の類は私が防ぎます。行きましょう」
 パンジャンドラムなる、ボビン状の巨大な陸上爆雷を準備した。ロケット機構で推進力を得て、転がっていく車輪。その後ろに着くように、風に逆らって歩いて行く。ゆっくりと、しかし確実に。
 アインはと言うと、何かを召喚した………?というのも、召喚された何かは目に映らない鴉で、その数は99匹。今、その存在を確認できるのはアイン本人くらいだろうか。
 同時に、肩の黒い鴉の形が崩れたかと思うと、アインの背中に流れていき、翼となった。大きく広げても、風を受けている様子はない。不可視の鴉が、飛行機あるいは新幹線のボディのように、風を受け流す形に陣形を組んだいるため、風は自然と避けていく、というわけだ。
 風除けのおかげで、不自由なく飛ぶことができる。翼が羽ばたき、アインの体が飛び立つ。

 ルーデルは地を踏みしめ、アインは宙を舞い、激しい気流の中を進んでいく。
 頑丈なパンジャンドラムは飛んでくる瓶を物ともせず、物理的な壁として働き、ある程度の衝撃が加わると、爆雷としての機能を果たし、飛び交うものを広範囲にわたり、問答無用で破壊していたのだが、
「全く、危ない薬品ばかりで困ってしまいm——ほんと、困っちゃうねー?」
 バシャァ………薬品を後方に届けまい、とルーデルがその体を盾にして守っている。そしてその度、性格が変わる。違和感がすごい。
 アインの翼は羽ばたきながらも、時折その羽先は進行方向を指し示す。それと同時に周囲の時空が裂け、大量の鴉羽が溢れ出た。無数の黒は薬瓶を受け止めて、やんわりと受け流す。

 進むにつれて、気流が安定しなくなり、翼がもつれ、飛びにくい。そうすると、アインも周りの鴉もバランスを崩す。そしてふらつけば瓶もまともに避けられない。オーラ防御を張って、少しでもカバーできるようにしていた矢先。
「………危ないよ?」
 アインの眼前に迫った瓶を間一髪でルーデルが拳で弾いた。薬品が触れた袖が音を立てて溶けてゆく。あれをもろに食らっていたら服が、と思うと寒気が襲ってくる。
「もうっ、気をつけてくださいっす。ぼーっとしてちゃダメっすよ?」
 乱気流の中、ルーデルが指を立ててにこりと笑う。もう何度人柄が変わったことか。

 カバーをし合い、風の中を進んでいく二人。即席のバディではあるが、互いに気を張り巡らせ、安定した進行を見せる。そして、アインは風の中に、一人の魔女を見た。風も、薬瓶も、あの魔女の所為だ。その魔女は帽子の下で妖しく笑っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エウトティア・ナトゥア
SPD風の影響を受けないよう動く

リヴィア・ハルフェニア殿(f09686)の求めに応じ参上。
リヴィア殿、わしも手伝うのじゃ。

「属性攻撃」「誘導弾」「ダッシュ」「騎乗」使用

飛んでくる瓶が邪魔じゃな。「緑縞瑪瑙の矢筒」から取り出した矢に暴風を纏わせ「手製の短弓」で飛び交う瓶を射て弾き飛ばすとするかの。

ある程度、瓶が減ったら先へ進むのじゃ。
あそこが出口じゃな?
風は我らが友じゃ。マニトゥ、一気に駆け抜けようぞ!

周囲に秒間28枚の風の障壁によって作り出した風の回廊で強風と瓶を受け流しながら強風を突破するのじゃ。
風の精霊よ、彼の悪意からわし等を護っておくれ。



 リヴィアの要請に応え、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は迷宮に参上した。隣に控えるは巨大な狼。名をマニトゥ。その毛は風になびき揺れている。

「うむ、出口に行こうにも、瓶が邪魔じゃな。あらかた減らすとしようかのう」
 マニトゥの背中をひと撫でし、暫く待つように促すと、携えた矢筒から矢を一本取り出して弓に矢を番える。鏃には美しい縞模様が走る緑色のオニキスが使われている。
 短弓を目一杯引き絞って風の力をふわりと纏わせると、飛び交う瓶めがけて解き放つ。放たれた矢は周囲の風を巻き込んで小さな竜巻でも飛ばしているかのよう。
 暴風を纏った矢は吹き荒れる風に進行を妨げられることもなく、狙った瓶に見事命中。溢れ出た中身は、纏う風で強引に壁に叩きつけてこちらまで飛んでくることを防ぐ。
 次々と飛んでくる薬品に対して、矢筒から矢を取り出しては弦を弾いて送り出し、瓶を射て弾き飛ばす。

 止まぬ風、絶えぬ瓶。好機を伺っていたが中々訪れない。ならば作ってしまえば良い。
 ぎりぎりと弓を引き絞りながらマニトゥに目配せし、
「……行くぞ!」
 矢から手を離すと同時に、その逞しい脚で床を蹴り、走り出すマニトゥの背中に飛び乗った。走り始めは上体を低くしてなるべく向かい風の影響を受けないように。
「風は我らが友じゃ。マニトゥ、一気に駆け抜けようぞ!」
 その呼びかけに呼応するように加速していくマニトゥに合わせて、エウトティアは前と横に風の障壁を展開する。
 正面に配置した風は、マニトゥが上手く風を切ることができるように左右に分かれて吹き、推進力を得るとともに飛んでくる風と瓶も受け流す。横を流れる風は気流の乱れを整えて進路を切り拓く。

 途切れることのない風の回廊の中を駆ける二人は勢いを緩めぬ。目には目を、歯には歯を、風には風を。部屋の仕掛けを見事制覇し出口へ辿り着いた。猟兵の中で最速かもしれない。

 マニトゥの背中から降りて毛並みに沿って撫でてやる。風の精霊に感謝しながら、彼女らもまた黒幕のもとへ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

琥珀川・れに
【依頼掲示板前広場】連携。

ダメージを負う何かよりも、不潔なものが飛んで来るほうが嫌だな。
後ろの人はごめんね、マントが邪魔だろう?

そうだ、マントが使えるかなぁ。
ある程度は【見切り】で【逃げ足】
…マントによって風に乗ることで迷宮の壁を蹴ってくるりと滑空。
あくまでマントだからそこまでちゃんとした滑空はできないよ。

危ない際は
UC【血統覚醒】ヴァンパイアの姿には羽があるので
この時ならちゃんと滑空して避けよう。

もし危ない味方がいれば【かばう】
一人ならお姫様だっこか、複数人なら小脇に抱えてちょっと浮くくらいならできるはず。



※アドリブ大好き&楽しみ。追加省略連携アレンジもご自由に。


リミティア・スカイクラッド
【依頼掲示板前広場】で連携
薬のポイ捨ては良くないですね、迷宮はゴミ箱ではありません
さっさと突破して文句を言いに行きましょう

【エレメンタル・ファンタジア】で追い風を起こし、向かい風を少しでも相殺できないか試みながら
足装備の「風に乗りて歩むもの」で大気を足場にして出口を目指します
飛んでくる薬瓶は宝石剣で「武器受け」の要領で切り払うか
【魔女の火葬】の炎で撃ち落しましょう
付近の味方に飛んできた薬瓶も、可能な限り迎撃します

予想より風の勢いが強くバランスを崩したりピンチの時は
素直に仲間を頼りましょう
「……ありがとうございます。助かりました」
抱えられるのは少し恥ずかしいですが
たまには悪くないのかもしれません



「まったく、薬のポイ捨てとは………。迷宮はゴミ箱ではありません。こんな部屋さっさと抜けて、持ち主に文句を言いに行きましょう」
 リミティア・スカイクラッド(人間の精霊術士・f08099)は出口を見つめてそう言った。この薬瓶が果たしてゴミなのかどうかはさておき、こうもばら撒かれると迷惑なのは事実。ならば止めるしかあるまい。それとも、魔術を扱う者として、彼女にも思うものがあるのだろうか?

 リミティアが風を相殺するための風を起こそうとしたその時、
「……マント、使えそうじゃないかな」
 横にいた琥珀川・れに(男装の麗少女 レニー・f00693)がぽつりと零す。
「いや、マントが後ろの人の視界の妨げになるかなぁ、とか思ってたら、ちょっと閃いちゃってさ」
 頰の横を掠めた薬瓶をスルーして マントの端を指で摘んで形を整えると風の流れに乗せた。
 リミティアににこりと笑いかけると、振り向いて壁に向かって走り出し、床を蹴る。その勢いのまま体を捻って壁を蹴った。
 れにの体が宙に舞う。風を受けたマントがひらひらとなびきながら、床とほぼ水平に形を保っている。
「ほら、こんな感じで滑空できたら…っとと、危ない危ない」
 リミティアの方に視線を向けた瞬間、体勢を崩し、慌てて着地。
「………なるほど、マントで逆風に乗ろうというわけですか。リムにはこれがあるので良いですが」
 履いている靴を誇示するように、爪先で床を軽く鳴らす。彼女の靴は、靴底で大気を捉えて歩くことが出来るらしい。風さえ弱まれば空中散歩も容易い。

 風を相殺しなければ、リミティアが宙を歩くことは難しいが、微風状態ではマントで風に乗ることができない。滑空すれば風の中でも楽に速く進むことができるのだが……。

 魔法剣で脊髄反射的に瓶をバッティングの如く打ち返しながら、暫し頭を抱えて唸っていると、また閃いた。
「……そうだ、マントに風属性を付与すれば安定して飛べるんじゃないかな」
「リムはどうするのですか……?」
 風があっても両者が進める方法。れにはリミティアに歩み寄ると、両腕を突き出した。
「えっと、ボクがお姫様抱っこで連れていけば良いかなって。両手が塞がっちゃうから、瓶とかはリムに対応してもらえばいけると思うんだ」
 れにが運ぶかわりに、リミティアが障害を取り除く、という作戦。これならば風に乗って二人同時に速く出口へ辿り着けるし、抱いていれば離れる心配もなく、当たり判定も小さくなるだろう。

 そうと決まれば。リミティアには部屋の中央にいてもらう。マントに風の魔力を付与すると、先程と同じように壁を蹴ってマントを開く。魔力によってマントの開き具合や角度を調節し、風に乗る。
 リミティアは赤い宝石剣を握ると、向かってくるれにに合わせて上方へ跳躍。流れのままに、れにがリミティアの体を抱き上げてそのまま風の中へ。

 姫抱きにされながら、リミティアは剣ではなく、淡く青い炎を操作して、瓶を吹き飛ばしていく。燃やすことはできなくても、衝撃で遠ざけることはできる。時折れにの属性付与も援助し、安定した飛行を助ける。

 順調に出口との距離を縮めてゆく二人。だが、奥の方は、肉眼でもわかるほど気流が乱れ、マント一枚に風の力を宿しただけでは飛べないだろう。
「………レニーさん、リムにお任せを。あ、マントは使えなくなると思います」
 言い終えるよりも早く、【エレメンタル・ファンタジア】で強い追い風を起こし、乱気流を強引に整える。勢いに背中を押されるまま、リミティアは空中を、れには地上を行く。お互いに剣で薬品を次々と弾きながら駆け抜け、出口へ辿り着いた。

「結構マントでも行けるものだね」
 来た道を振り返り見るれに。その横で、リミティアは、たまには抱えられるのも悪くはないと、妙に納得したような顔をしていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『初代『碧き魔女』ナタリー・アナスタシア』

POW   :    トライスペル
【詠唱短縮の為、初、中、上級の連続した魔法】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD   :    世界終焉の日
【大規模殲滅魔法】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    碧き魔女の加護
【碧色の火炎弾】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を炎のような魔力領域で覆い】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:氷川こち

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠カスミ・アナスタシアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●魔術は過去の叡智
 強風迷宮を脱出した猟兵たちを待ち構えていたのは、碧き魔女。長い髪と大きな帽子の中で、その口元は妖しく弧を描いている。

「仕掛けの数々を乗り越えてくるとは、中々の手練れのようだな。ふふっ、面白い。その知恵、私におくれよ」
 微笑は一転、声を上げて笑うと、テレポートで猟兵たちと距離を取り、杖を構えた。

 部屋にはさっき飛んできたものと同じ薬品がごろごろと転がっている。こいつが元凶で間違いない。だが、相手は魔術のエキスパート。過去より受け継がれたその力は、文明一つ破壊することも容易い。

「私はナタリー・アナスタシア。知識を勝ち取るのは私か、それとも貴方達か……楽しみだ」
虚・楓
【ハルモニア】で参戦
ここからは真の姿を解放、一気に決めよう。内の穢れを解き放ち、武器は「夕凪」に持ち替えるぞ。
知恵をよこせ?知恵とは個人個人で育み活かすもの、掠め取ったところでそれはただの付け焼刃だ。
POW主体の行動で、まずは距離を詰める必要もあるので相手の攻撃を「見切る」。その後ダッシュに残像を組み合わせて攪乱した上で相手の懐に潜り込み、二回攻撃を利用して二回UCを叩き込む。対象としては無論目の前の魔女と、こちらの行動を阻害するであろう相手の攻撃自体だな。 俺の攻撃自体はここで一旦止まるが、こちらのUCでできた隙をリヴィア殿に狙ってもらう。 怯んでいる隙に鎧無視攻撃でもう一撃叩きこもう。


リヴィア・ハルフェニア
【ハルモニア】で参戦。

私は知恵は大事な生きてきた証の一部だと思うの。
自分の知恵を誰かに渡すのは、教えたり受け継がせる事。
無理矢理奪う物じゃない。
だから――碧き魔女。私はお前に知恵を渡しはしない!


WIZ

虚さんが敵を引き付け戦っている間は【歌唱2】で彼を【鼓舞】し続ける。敵の攻撃は出来るだけ【第六感】と【オーラ防御】でどうにかするわ。

頃合いを見計らって彼が作った隙に【属性攻撃3:炎】で【燃ゆる花ノ詩】を使用し、全ての炎を複数合体で強化して敵に放つわね。

私が壊したいのはもちろん敵。
仲間は絶対に燃やさないわ。



 虚・楓(霊魂料理人・f14143)の体から瘴気が溢れ出る。髪は白く逆立ち、眼光鋭く魔女を睨みつけた。
 穢れはいつしかその刀剣に宿り、禍々しいオーラを放っている。首巻きの紅は血潮の色なのだろうか。

「――碧き魔女。私はお前に知恵を渡しはしない!」
 知恵はすなわち歴史であり経験であり生きた証であり。知恵は奪うものではないと、リヴィア・ハルフェニア(歌紡ぎ、精霊と心通わす人形姫・f09686)は信念を強く。

 リヴィアが唇を開いて歌い始めるのを合図に、楓が魔女に向かって走り出す。まずは刀の間合いに引き込まねばならない。
「ほう、興味深いな、お前は。穢れ堕ちたものよ」
 杖をかざせば当たり前のように魔法が飛び出し、無数の小さな氷柱が楓に襲いかかるが、氷を見切りで楽々と回避して更に距離を詰める。
 更に速度を速め、残像により標的をずらそしながらナタリーに迫る。
「小賢しい。その程度の幻惑で私の目を欺けるとでも?」
 先に放たれた氷魔法は前座でしかなかった。上からは無数の氷柱が、地面からは鋭く尖る氷のスパイクが突き出し、楓の体を貫こうとする。連続で魔法を放つことによって詠唱を短縮する技、彼女の血族による研究の成果である。
 部屋全体をカバーできるほどの攻撃範囲。体を貫かれれば重症は免れない。もちろんリヴィアも射程範囲内に入っている。オーラ防御で氷の勢いを弱めた。多少の切り傷程度は仕方がない。それでも歌い続ける。
 立ち込める冷気の中、前方の楓を探す。彼は、氷魔法をその刀で切った。正確には自分の周囲の空間を切り裂いて回避した、と言った方が正しい。

 リヴィアの鼓舞をその背中に受けて、魔女の元へと辿り着く。
「あの攻撃を耐えた……いや、躱したのか?」
 素直に感嘆の声を漏らすナタリーに、太刀での斬撃を喰らわせると、リヴィアに視線を飛ばして合図。それに合わせて舞い上がる花びら達。身を焦がすその花弁は、集まり、絡まり、巨大な火球へ。氷を溶かし、魔女を焼き尽くそうと迫る。
「ちッ、おのれ……」
 魔女の貼った氷の障壁も溶かされてゆき、陽炎がその視界をぼやけさせる。
「今です、楓さん!」
 熱に怯む魔女に畳み掛けるように振るわれた刀は、彼女の細い四肢を切り裂いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アイン・セラフィナイト
知恵、って言ってもボクは過去の記憶がないし、あげられるとしたら魔法の知恵ぐらいだけど……そう簡単にやられるわけにはいかないよ。

知恵がそんなに欲しいのなら、逆に奪われる側の気持ちも考えなくちゃいけないよね。

【幽世の門】から氷結の光弾と輝くカラスを召喚して、相手の身体能力の記憶を奪う。
魔法詠唱とかの動作の記憶を奪えば、攻撃の手も緩むよね。

碧色の火炎弾は氷結の光弾で相殺、四肢を氷結させれば他の猟兵さんへの支援にもなるかな。(『全力魔法・属性攻撃・高速詠唱』)

ボクのUCは相手の知恵を奪うにも等しいし、魔女にとっては屈辱……かな?



「知恵が欲しい……?君は獲物の気持ちを考えたことはあるのかい?」
 アイン・セラフィナイト(精霊の愛し子・f15171)には過去の記憶はない。彼にあるのは魔法の知識。だが、あるからと言ってそう易々と渡すわけがない。

 アインの周りの空間が開く。幽世の門から現れるのは、敵を凍りつかせる光弾と、光を放つ鴉達。纏う光は見るものを惑わし、その記憶をも奪う。
「一回奪われたら、きっと分かるよ」
 魔女の動きを封じようと、手足を狙って光弾が飛んでいく。高速詠唱で次々と飛んでいく氷結弾を、魔女は青い炎で打ち消した。
「なんだい、その程度かい?数撃ちゃ当たるってもんじゃないよ!」
 ナタリーが杖を高く掲げたその瞬間、その時を待っていた。輝く鴉が羽ばたき、その閃光が、翼が、魔女の記憶を奪い取っていく。
 杖を持ち上げた姿勢のまま止まる魔女。精神に干渉される感覚に違和感を覚えていた。
「……どうかな、少しは分かったかな」
 魔女から奪ったのは、火球をはじめとした、魔法の詠唱呪文や魔法陣の描き方など、魔術の使い方の記憶。
 固まる魔女に光弾を放ち、その四肢を凍らせてしまおうとした。魔法が使えない魔女など敵ではないと、そう思っていた。

 ナタリーはニヤリと笑うと、杖を思い切り振る。アインの足元、床のひび割れから勢いよく無数の火柱が立つ。
 咄嗟にマントで体を覆い、魔女を見る。魔女は笑っていた。滑稽だと、哀れだというように。
「実に、実に良い作戦だったと思うぞ?だがな、私の魔法は血に刻まれているのだ。古より受け継がれしこの血縁、記憶を奪われようとも、この腕が、脚が、目が、口が、耳が、血が。全て感覚的に覚えているというものよ」
 このままでは焼死体になってしまう。服の裾で顔を覆うと、鴉のフラッシュで目を眩ませ、一度距離をとる。燃える炎の中、ナタリーの高笑いが反響していた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

琥珀川・れに
【依頼掲示板広場】リムとエウトティア予定。
リヴィアf09686に呼ばれて援護に来たが別チームでOK。

王子が魔女に関わるとろくな目に合わないって相場は決まっているんだけど
つい火傷したくなっちゃうよね(僕は王子でなく貴族だ)

遠距離攻撃はリムに任せて、炎と共にエウトティアの風に乗る【火炎耐性】
来る連続攻撃は【見切り】
ただの見切りじゃないよ、僕もUCで風属性の防御を上げているしエウトティアの援護が僕への気を散らすだろう。
初激を乗り越えたら懐に潜ろう。【カウンタ-】で【破魔】の力を込めて攻撃

「たどり着いた。さあ素敵なお方、ダンスを一曲願えないかな?」

※アドリブ大好き&楽しみ。追加省略ご自由に


エウトティア・ナトゥア
チーム【依頼掲示板広場】で参加

疾風の凱歌を歌い皆を強化する

難しい事はよく分からぬが、つまり彼奴を倒したらよいのじゃろう?
と、何も考えずに攻撃開始。

あちちち、魔女の炎が思いの他厄介じゃのう。
おお、リミティア殿の炎が魔女の炎に対抗しておる。
ここは風の精霊の力を借りるのじゃ。
(長杖をかかげ)「歌唱」「全力魔法」
風の精霊よ、お主達の風でリミティア殿の炎に力を!

(火炎弾を相殺するリミティア殿を見やりつつ)
うむうむ、よい感じじゃ。
おや?レニー殿が攻撃に移ったようじゃな。
マニトゥや、わしはレニー殿を強化しつつ風の刃を纏わせた矢で援護するでな、お主はレニー殿をお助けするのじゃ。


リミティア・スカイクラッド
【依頼掲示板広場】で連携
魔女と聞いては負けるわけにはいきません
リムは目標を撃破します

オブリビオンの魔術であればこれも有効でしょう
「野生の勘」で敵の攻撃タイミングを見極め
火炎弾に合わせて【魔女の火葬】の「属性攻撃」をぶつけ
魔力領域を展開させないよう相殺を試みます
炎には炎で対抗です

リム一人では抑えきれないかもしれませんが、今は仲間もいます
「感謝します、エウトティアさん」
より強く、援護の風を受けた「全力魔法」の炎を放ち

リムが敵の遠距離攻撃を抑えている内にレニーさんには攻撃に専念してもらいましょう
「どうぞ存分に。リムは素敵なダンスを期待します」
少しでも余裕が生まれればリムも火葬の炎で援護射撃を行います



「王子が魔女に関わるとろくな目に合わないって相場は決まっているんだけど……」
 様々な魔法が飛び交う中、琥珀川・れに(男装の麗少女 レニー・f00693)は魔女を見つめてそう零した。彼、いや、彼女は王子ではなく貴族なのだが。
 協力して強風迷宮を超えたリミティア・スカイクラッド(人間の精霊術士・f08099)と、合流したエウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)と共に、碧の魔女に挑む。

 エウトティアは短弓を構え、魔女狙って弦を引き絞る。
「難しい事はよく分からぬが、つまり彼奴を倒したらよいのじゃろう?」
 鋭い風切り音を立てて矢が飛んでいく。ナタリーは突如目の前に現れた矢を細い体でひらりと躱し、お返しとばかりに火球を打ち返した。
 軽い身のこなしで火球を避けるも、床で弾けた炎が熱と共に飛び散り、エウトティアの毛先や服の裾、皮膚を焦がしていく。
「あちちち、魔女の炎が思いの他厄介じゃのう……お?」
 火の魔法を見て、隣にいたリミティアの心は静かに燃えていた。魔女と聞いたら負けられない。彼女もまた魔女の一人として、魔術の技術で下を取りたくはない。

「それじゃ、ボクが突っ込むから、二人は援護を頼む」
 魔法剣を片手に駆けていくれに。任された、とエウトティアは長杖を天高く掲げて歌い出した。歌声に呼応するかのように風が吹き始め、金髪が激しく揺れている。風はれにの背中を押し、加速を促していく。
「マニトゥ、レニー殿のサポートを!」
 号令と共にマニトゥも風に乗ってれにと並走し、いざという時のカバー役としてつけた。

 吹き荒れる風は、リミティアの放つ炎をあおり、火力を増幅させた。ナタリーの碧い炎は温度が高く、エネルギー量も凄まじいが、風の力を受けたリミティアの青い炎がお互いを打ち消し、れにとマニトゥに攻撃を届かせない。

「ふう、やっとたどり着いた。さあ素敵なお方、ダンスを一曲願えないかな?」
 魔女と対峙したれにはわざとらしく一例して剣を構える。その様子にナタリーは表情を崩し、杖を握る。
「踊るにしては物騒なものを。それに、野次がちょっと多すぎやしないかね?」
 れにの後方からの援護射撃を魔法障壁で弾きつつ、れにからは視線を離さない。
「言うなれば、舞闘、みたいな?」
 れにのマントには風が、剣には雷と炎が、体には闇と水が、そして瞳には氷が宿る。
 数々の属性のオーラを感じ取った魔女は期待と焦燥の表情を浮かべ、すぐさま魔法を詠唱。小さな鎌鼬や石の礫、稲妻など、様々な初期魔法が、れに目掛けて放たれた。そこから休む暇もなく、巨石や嵐級の暴風、眩い光を顕在させ、一気に決着をつけようとする魔女。
 風のマントは身躱しの手助けに、その鋭い視線は魔女の手を凍りつかせ、夜の海のような漆黒が魔法を吸収。剣を一振りすれば、空気を媒体として雷が伝播して魔女を痺れさせる。
 れにの華麗な剣の舞はまさに攻守一体。援護射撃は彼女の踊りを引き立てるように、マニトゥはれにのダンスパートナーのように。
 魔法が通らない、狼が邪魔だ、援護も邪魔だ、目の前に、目の前にいるのにこの手は動かない。
 悔しそうな顔の魔女の背中にマニトゥが突進し、体勢を崩した。
「……これで、閉幕だ」
 よろけた魔女の脳天に、剣の一撃が叩き込まれた。傷口から電流が全身に流れ、焼かれ焦げ、ガクガクと体を震わせて、ガクリと膝をつく。その顔が上がることはなかった。

●魔女の血
 結果として、魔女は立ち上がらなかった。ナタリーの体は霧になって消えてしまった。数々の仕掛けを攻略し、猟兵達は無事に勝利を収めたのだ。これで、迷宮の平和を脅かすものはしばらくいなくなるだろう。

 過去とは、歴史とは、その知恵を受け継いだものは、果たしてどれほどの苦労をしているのだろうか。彼女もまた、一族の血を引くものであった。守り抜くことは、難しいことなのかもしれない。

 迷宮から脱出した猟兵達を迎えたのは、清々しくも暖かい、春の陽気だった。その肌に、風が吹き抜けていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月22日


挿絵イラスト