帝都櫻大戰⑳〜幻の|理想郷《サクラミラージュ》
●輝けるサクラミラージュ
「我は幻朧帝イティハーサを討った。完全滅殺してこのサクラミラージュは輝ける世界となった……はずだ」
幻朧帝の完全滅殺に成功し、帝都の無限繁栄を約束した立役者となった『ソウマコジロウ』は帝都桜學府でいつものように書類の裁定をしていた。
「影朧は発生すれども対処可能な程度、サクラミラージュの平穏は保たれている。なのに、何故こうも不安な気分になる?」
ソウマコジロウは窓から発展したサクラミラージュの街並みを見渡す。幻朧帝を倒して平和を手に入れ、転生による人口増加によって世界は発展し栄華を極めている。それは己れが臨んだ未来の世界そのままのはず――。
「だが、何かが違う気がする……」
思い悩んでいるとノックの音が響いた。
「入れ」
「失礼します! 影朧の大量発生を確認しました」
「そうか、では我が出よう」
「はっ! 案内の者は既に用意が出来ております」
「わかった」
違和感に蓋をし、ソウマコジロウはサクラミラージュの平和を守るべく颯爽と影朧調伏へと向かった――。
●グリモアベース
「第二戦線を突破し、とうとう戦いは最後の第三戦線へと突入した」
バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が戦争が最終局面に達したことを告げる。
「幻朧帝イティハーサは五つもの新世界を創造しようとしている。諸君にはその一つである、『輝けるサクラミラージュ』に向かって貰う。そこで『ソウマコジロウ』を討つ作戦となる」
その世界の核となっているのは第一戦線で戦ったソウマコジロウだった。
「どうやらソウマコジロウは、骸の海そのものである幻朧帝イティハーサの唯一の「器」として造られた存在だったようだ。幻朧帝は『再孵化』によってソウマコジロウと融合し、その意志を利用して「侵略新世界」を作ったようだ」
ソウマコジロウを利用して新しい世界『輝けるサクラミラージュ』を作り上げた。
「だが思惑とは違い、侵略を行わない平穏な世界となっている。しかし放っておけば幻朧帝が何かしら動き出す可能性が高い。そうなる前にソウマコジロウを幻朧帝もろとも撃破せよ」
今は平穏でも幻朧帝という不安要素が常に付きまとう。早々に創り出された世界を消してしまうべきだろう。
「幻朧帝の力を得ているソウマコジロウは以前よりも強くなっている。まともに戦うのは危険だ。そこで現状を理解してもらいたいのだが、ソウマコジロウには猟兵と戦った記憶がない。幻朧帝の討伐に成功した理想の歴史を辿った記憶に改竄されているようだ」
記憶がない以上、ただ説明しても受け入れてはくれないだろう。
「だがこの世界でも発生している影朧達の中に、かつてソウマコジロウと共に「帝都制圧」に挑んだ同志達の英霊が混ざっているのが確認された。その英霊と共にソウマコジロウの記憶を揺さぶれば、自身が幻朧帝に融合された現状を正するかもしれない。そうすれば幻朧帝の意志が戦わせようとしても、その力は完全には発揮できないだろう。その隙を狙えば討つことが可能なはずだ」
内にあるソウマコジロウと幻朧帝の魂が争う事となり、戦闘力が大きく落ちる。そうなれば撃破は難しくない。
「ソウマコジロウが夢見た理想のサクラミラージュ。だがそれは創られた幻だ。本当の未来は我々自身の手で掴まねばならん。幻想に囚われているソウマコジロウを目覚めさせよ!」
猟兵達は幻朧帝の融合したソウマコジロウを討つべく、輝けるサクラミラージュへと向かった。
天木一
こんにちは天木一です。
第三戦線です。幻朧帝が融合したソウマコジロウとの戦いとなります。
ソウマコジロウの意志が表に出ています。ソウマコジロウが戦いを止めようとすると、無理矢理戦わせるように幻朧帝の意志が働きかけます。
戦場となるのは影朧達が現れている桜が生い茂る街中の広場となります。一般人の避難は完了しています。
英霊達の影朧と協力し、ソウマコジロウの記憶を揺さぶる/ソウマコジロウと共にいる幻朧帝の力だけを攻撃するとプレイングボーナスを得られます。
複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
プレイングの締め切り日などは決まり次第タグにて。
それではソウマコジロウの記憶を取り戻させ、幻朧帝の創った世界を打ち破りましょう!
第1章 ボス戦
『ソウマコジロウ幻朧態』
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POW : 透明逆転剣
【舞い散る幻朧桜】が命中した敵を一定確率で即死させる。即死率は、負傷や射程等で自身が不利な状況にある程上昇する。
SPD : 透明魂魄刀
【鷹の如く飛翔する、無数の透明な日本刀】で攻撃する。命中すると【世界創造の力】を纏い、レベル分間[鷹の如く飛翔する、無数の透明な日本刀]の威力と切断力が上昇する。
WIZ : 透徹たる眼光
戦場内に、見えない【幻朧桜の花弁】の流れを作り出す。下流にいる者は【オブリビオンと化す運命】に囚われ、回避率が激減する。
イラスト:炭水化物
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フィーナ・シェフィールド
アドリブ連携歓迎!
ソウマコジロウさん、また戦うことになるなんて…
今度こそ、帝の呪縛から解き放ってあげたい。
理想の…幻想の世界から、目を覚まさせなくっちゃ!
幻朧桜の花弁はモーントシャインを纏わせたシュッツエンゲルを展開し、オーラ防御の結界を張って影響を喰い止めます。
「英霊たちよ、わたしの歌に応えて、悪しき呪縛を解き放つ力になって!」
【From Me to You】を発動。この世界に散布した無数のスピーカーポッドから、英霊たちに呼びかけつつ、悪しき者を祓う破魔の歌声を響かせて、ソウマコジロウさんの仲の幻朧帝の存在を浄化殲滅していきます。
「ソウマコジロウさん!目を覚まして、帝なんかに負けないで!」
森宮・陽太
【WIZ】
アドリブ連携大歓迎
つまり、この世界のソウマコジロウは幻朧帝を討った英雄ってわけか
何とも厄介だが…やるしかねえ
なあ、同志の影朧たち
この世界では、ソウマコジロウが幻朧帝を討ったことで、世界全体が平穏な道を歩み生き延びたんだろう
しかし、一方で現れた影朧は即時排除するらしい
…そこまでして、この街を生き永らえさせる価値はあるのか?
ソウマコジロウ
この世界は、お前の理想かもしれない
だが、お前は何のために幻朧帝を討った?
そして、お前はここにいる同志を消すつもりか?
「高速詠唱、言いくるめ」+指定UCで召喚した「破魔、浄化」特化のアスモデウスの白き獄炎で、その幻想を打ち砕く!
真の目的を思い出せ!!
●理想郷
「避難は済んでいるはず……何者だ?」
影朧を調伏しに広場に来た『ソウマコジロウ幻朧態』が、桜並木の下に立つ猟兵達を見て訝しむ。
「只者ではないようだが」
その力を感じ取り警戒して不可視の刀を抜き放った――。
「ソウマコジロウさん、また戦うことになるなんて……」
フィーナ・シェフィールド(天上の演奏家・f22932)は倒したはずのソウマコジロウを前にぐっと手に力を入れた。
「今度こそ、帝の呪縛から解き放ってあげたい。理想の……幻想の世界から、目を覚まさせなくっちゃ!」
この世界はソウマコジロウの見る夢のようなもの。その幻想から目覚めさせようと戦う覚悟を決める。
「つまり、この世界のソウマコジロウは幻朧帝を討った英雄ってわけか。何とも厄介だが……やるしかねえ」
森宮・陽太(未来を見据える元暗殺者・f23693)は英雄となって新世界を守っているソウマコジロウの前に立つ。
(あれは世界を破壊する邪悪なり。討たねばこの平穏な世界が消えるぞ)
「邪魔立てするなら排除するまで」
幻朧帝の魂が強く呼び掛け、戦意を高めたソウマコジロウは透明な幻朧桜の花弁の流れを作り出しフィーナと陽太を纏めて押し流そうとする。
「見えずとも抵抗はできます」
フィーナはマルチドローンプレート【シュッツエンゲル】に月明かりのようなオーラ【モーントシャイン】を纏わせて展開し、月のドームのようなオーラの結界を張って喰い止めた。
「ほう、防いだか。だが長くは持たぬぞ」
ソウマコジロウは無駄な抵抗だと花弁の流れを維持して結界を削っていく。
「英霊たちよ、わたしの歌に応えて、悪しき呪縛を解き放つ力になって!」
その間にフィーナがユーベルコード『|From Me to You《キミニトドケ》』を発動し、この世界に散布した無数のスピーカーポッドから、英霊たちに呼びかけながら、悪しき者を祓う破魔の歌声を響かせる――。
『この歌は……おお、あの時のことを思い出す……』
『共に戦った時のことを! お前もそうだろうソウマコジロウ!』
影朧に紛れていた英霊達が声を上げ、ソウマコジロウの前へと出てくる。
「影朧か……うっ! なんだ、お前たちを見ていると頭が……」
ソウマコジロウは英霊の姿を見て、その動きが止まった。
(何を迷っているのだ。世界の敵は討つのみ……)
ソウマコジロウの中の幻朧帝が語りかけ、ソウマコジロウを戦いへと駆り立てる。
「我の世界を破壊する者は全て討つ!」
ソウマコジロウが刀を構えると、陽太がその正面に対峙した。
「なあ、同志の影朧たち。この世界では、ソウマコジロウが幻朧帝を討ったことで、世界全体が平穏な道を歩み生き延びたんだろう」
陽太は周囲の英霊達に呼びかける。
「しかし、一方で現れた影朧は即時排除するらしい。……そこまでして、この街を生き永らえさせる価値はあるのか?」
作り出された新世界。その歴史も住民も全てが仮初の幻だった。
「ソウマコジロウ。この世界は、お前の理想かもしれない。だが、お前は何のために幻朧帝を討った?」
陽太が幻朧帝と戦った本当の歴史を思い出させるように問いかける。
「そして、お前はここにいる同志を消すつもりか?」
「我は……人々の安寧の為に、世界の平和の為に幻朧帝を討ったのだ! そうだ、同志たちと共に……同志?」
記憶の欠片を思い出したソウマコジロウの顔が歪む。そこにあるはずの同志達の面影が思い出せない。
「ソウマコジロウさん! 目を覚まして、帝なんかに負けないで!」
フィーナがさらに想いを込めて歌うと、破魔の力が幻朧帝へとダメージを与えていく。
(むぅ……六番目の猟兵め。儂の邪魔をしおるか)
幻朧帝が苦しみ影響力が弱まった。
「真の目的を思い出せ!!」
続けて陽太が叫びながらユーベルコード『|悪魔召喚《サモンデーモン》「アスモデウス・|浄炎《ホーリーフレイム》」』を発動し、アスモデウスを召喚して破魔・浄化に特化した白色の獄炎を放つ!
「この炎はっ……」
白き炎はソウマコジロウにダメージを与えない。しかしその内に巣食う幻朧帝の魂は燃え上がらせた。
(ぬぐっ! 儂を浄化するつもりか)
「……そうだ、我が同志は、共に戦った仲間はお前たちだ!」
ソウマコジロウがはっきりと目の前の相手のことを思い出すと、影朧が頷き笑みを浮かべて消えていく。
(違うぞ。儂を倒した歴史を思い出せ……)
融合している幻朧帝が強く魂を揺さぶり、ソウマコジロウの記憶を混濁させる。
「我は……そう、我はこの世界の守護者……!」
ソウマコジロウが刀を振るい、白い炎を切り裂いた。
「惜しいところまでいったんだがな。もう一押しか」
「はい、効果は十分です。帝への攻撃を続けましょう!」
陽太とフィーナは白い炎と歌で幻朧帝を狙って攻撃を続けた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
山吹・夕凪
例え歴史の中で汚名を背負っても
後の世が為に、そして私達にと託したコジロウ様の高潔なる士の姿
心が絶えているなど思えません
私の想いで再び脈打たせてみせます
呼びかけるのは、同胞たちを思う心
「貴方には、死しても、逆徒と呼ばれてもなお、共にあった命があった筈です」
英雄と呼ばれる事より善き世を求めた貴方なら、この一言で
天の光届かず、影に呑まれて
見えずとも、貴方の友をそこに感じる筈
「この世の平穏を愛しく思いながら、不安に思うのは――居る筈の友のいない、寂しさでは」
飛翔する透明な刃を見切るは心眼
物体の動きではなく、それを操る敵の心と気の流れを読み、早業で身躱してUCの一閃
魂魄を断つ刃にて、幻朧帝のみを斬ります
「どれだけ傷つこうとも、この世界の平和は我が護ろう!」
融合する幻朧帝への攻撃に、頭痛に苛まれながらもソウマコジロウが刀を構える。
「例え歴史の中で汚名を背負っても。後の世が為に、そして私達にと託したコジロウ様の高潔なる士の姿……心が絶えているなど思えません」
山吹・夕凪(雪色の吐息・f43325)は世界を守らんとする誇り高きソウマコジロウの姿に胸打たれた。
「私の想いで再び脈打たせてみせます」
その内に抑え込まれている、同胞たちを思う心へと呼びかける。
「貴方には、死しても、逆徒と呼ばれてもなお、共にあった命があった筈です」
「共に……くっ、そうだ……共に戦い続ける同志が我には居たはず……」
(英雄と呼ばれる事より善き世を求めた貴方なら、この一言で、天の光届かず、影に呑まれて。見えずとも、貴方の友をそこに感じる筈)
封じられた記憶をこじ開けようとしてソウマコジロウは苦しそうに目から血の涙を流した。
「この世の平穏を愛しく思いながら、不安に思うのは――居る筈の友のいない、寂しさでは」
そう告げながら夕凪は【黒刀『涙切』】を抜き放つと、動きの止まった相手に向ける。
「そうだ。何かが足りないそれは――」
(この理想郷を脅かす敵を討て)
思い出そうとするソウマコジロウを邪魔して幻朧帝の強い思念が身体を無理矢理動かす。
無数の透明な日本刀が放たれ、鷹の如く襲い掛かる!
「コジロウ様のご意思で放たれたならともかく、操られているだけでは精度も落ちるというもの」
物体の動きではなく、それを操る敵の心と気の流れを読み、心眼で見切って躱すとユーベルコード『無念無想・夜渡の太刀』を発動し、深き夜色の霊気を纏う黒刀を一閃して魂魄を断つ!
(ぬぐぅおおおおおおおおっ!!!!)
その刃は肉体に宿る幻朧帝のみを斬り裂いた。
「そうだ。我はかつて同志と共に戦った。どうして忘れていたのだ」
ソウマコジロウが真実の過去を思い出し、今の記憶と混濁していく。
(このようなところで元に戻られては困る。その器を我が完全に支配するまで戦い抜くのだ)
だがそれを許さず、幻朧帝は心を蝕んだ。
大成功
🔵🔵🔵
国栖ヶ谷・鈴鹿
【鎮魂の花】
あのユーベルコヲドは危険だ。
結界術を最大展開!ヨナ、風向きを変えて、花びらをお仕返して!
コジロウさま、影朧たちの顔に覚えはありませんか?
心あるならば、きっとわかるはず、この理想の世界を果たす為に共に戦った戦友を!
影朧はこの世界に未練を遺した者、ならばその未練が、あなた様に真実をお伝えする事なら、どうか耳を傾けて!
幻朧帝が手繰るなら、その手先から脳天に至るまで、邪悪の根源を撃ち抜くまで。
ユーベルコヲド、葬送掃射乱舞!
銃技の全てを掛けて、悪心に終止符を。
死者を弄び、生の溢れる世界では影に隠れる……どうしようもなく……おまえの世界は|虚ろ《からっぽ》だ。
「何かが、何かがおかしい。我はどうして戦っている……!」
記憶を弄られるソウマコジロウが混乱し、刀を振るい幻朧桜を散らせる。
「あのユーベルコヲドは危険だ。結界術を最大展開!」
国栖ヶ谷・鈴鹿(命短し恋せよ|乙女《ハイカラさん》・f23254)はその恐ろしさを理解し、即座に結界を張って身を護る。桜吹雪は阻まれて鈴鹿に触れることはなかった。
「コジロウさま、影朧たちの顔に覚えはありませんか?」
そしてソウマコジロウに影朧達の精悍な姿を指し示す。その影朧達は厳しく鍛え上げられた戦士の顔をしていた。
「顔………知っている……我はその顔を知っている……!」
「心あるならば、きっとわかるはず、この理想の世界を果たす為に共に戦った戦友を!」
「そうだ、共に戦場を駆け抜けた……ぐっ!」
思い出そうとしたところで、記憶を封じる枷が脳に激痛を与える。
「影朧はこの世界に未練を遺した者、ならばその未練が、あなた様に真実をお伝えする事なら、どうか耳を傾けて!」
『……友よ、何をしている』
『我らの敵はそこにある……思い出せ』
影朧が真実を呼び覚ますように語りかける。
「友……死しても、我らは共にある……」
(否、この世界の友は生きている。それはまやかしなり)
記憶が戻ろうとしたところで幻朧帝が干渉し、記憶を封じてソウマコジロウに刀を握らせる。
「幻朧帝が手繰るなら、その手先から脳天に至るまで、邪悪の根源を撃ち抜くまで――ユーベルコヲド、葬送掃射乱舞!」
鈴鹿がユーベルコード『|超攻葬送掃射乱舞《フュウネラル・バレットパレヱド》』を発動し、対精神&対霊特殊弾頭を装填した【双式機関銃ナアサテイヤ】と【双式機関銃ダスラ】を連射して肉体は傷つけず、幻朧帝の魂のみを撃ち抜く!
「銃技の全てを掛けて、悪心に終止符を」
(ぬがぁっ!! 儂の魂が削られていく………!)
「死者を弄び、生の溢れる世界では影に隠れる……どうしようもなく……おまえの世界は|虚ろ《からっぽ》だ」
(いかんっ後退せよ!)
危険だと幻朧帝はソウマコジロウを大きく跳び退かせて銃弾の雨から逃れた。
大成功
🔵🔵🔵
天玲寺・夢彩
やっと現れたと思ったら、エンシェント・レヰスやソウマコジロウみんなにまだ酷い事して…私もう怒ったから!
英霊達の影朧さんたちには彼の記憶を揺さぶる事に専念してもらおう。
私も心眼+気配感知で敵の動きに注意しながら応戦して、無視されても聞いてもらえなくてもしつこく声を掛け続けるよ。
(精神攻撃+声を届かせる/受け流し+ジャストガード)
コジロウのUCは凄く危険だから、念入りに防御しながら回避するよ。
(結界術+オーラ防御+念動力+軽業)
この世界は確かに素敵ではあるかも知れないけど、結局はまやかしのサクラミラージュだよ!
私達がここよりもっと素敵な未来を勝ち取るんだから、コジロウもさっさと思い出して!
「我は……守護者……この世界を護る……」
ソウマコジロウは幻朧帝の精神への浸食を受け、己の理想郷を護ろうと刃を向ける。
「やっと現れたと思ったら、エンシェント・レヰスやソウマコジロウ、みんなにまだ酷い事して……私もう怒ったから!」
そんな酷い状況を見た天玲寺・夢彩(春の大嵐少女・f22531)が怒りを露わにして、内に潜む幻朧帝を睨みつける。
「桜散る――」
ソウマコジロウが幻朧桜の花びらを舞い飛ばせた。
「英霊達の影朧さんたちには彼の記憶を揺さぶる事に専念してもらおう」
夢彩はその危険な花びらを防ごうと、春の陽気のような【ブロッサムオーラ】を展開して結界とし、身体に触れないように接近を阻む。
「聞いて! ここは本当の世界ではないの! 幻朧帝に創られた世界なんだよ!」
「創られた……? 世迷言を」
ソウマコジロウが刀を振るうが夢彩は飛び退いて避けた。
『思い出せ……本当の戦いを』
『我らが戦いの結末がどうなったか、最後まで戦ったお前が一番知っているはずだ……』
英霊達がソウマコジロウに向けて言葉を伝える。
「結末……我らは勝利した。そうしてこの世界を……ぐっ! 違う、何かが……違う!」
偽りの勝利した記憶と真実の記憶がぶつかり合い、ソウマコジロウが苦悶に満ちた顔で苦しむ。
「この世界は確かに素敵ではあるかも知れないけど、結局はまやかしのサクラミラージュだよ!」
夢彩はどれほど平和で発展した世界であっても、それは幻に過ぎないと声を上げる。
「私達がここよりもっと素敵な未来を勝ち取るんだから、コジロウもさっさと思い出して!」
幻想ではなく、現実で本物の未来を手に入れるのだと、ユーベルコード『桜印の改善術!(強制)』を発動し、破魔の力を込めて光り輝く【桜霊刀】を振るって幻朧帝の邪悪な魂だけを斬った!
(馬鹿な、この器を操る儂にこれだけの傷を与えるとは!)
驚愕した幻朧帝の影響力が弱まりソウマコジロウの記憶の一部が戻る。
「そうだ、我は負けたはず。なのに今どうして我が勝ったことになっている?」
(汝らは勝ったのだ。勝利し新たな世界を築き上げたのだ)
正気に戻ろうとするソウマコジロウを幻朧帝は幻想の中に押し留めた。
大成功
🔵🔵🔵
木元・明莉
影朧という存在は良くも悪くも「真っ直ぐ」なんだと思う
この戦争で幾多の影朧と相見えた印象だ
影朧の集団に向かい問おう
貴方達の中にこの理想郷を夢見、血気盛んに剣を振るった者はいるか
共に闘い導となったソウマコジロウは、貴方達の存在を忘れ理想に溺れる事を良しとする者だったか
その声と剣で彼の記憶を取り戻し、魂を救ってくれ
ソウマが記憶を戻すまでは櫻光花滴でオーラ防御を施し英雄の影朧達の護衛に回ろう
幻朧帝との融合が乱れれば懐に飛び込んで
ソウマ、貴方の抗う心を信じる
UC【激震】で舞い散る幻朧桜毎「幻朧帝」を叩き斬る
仲間を置き去りにした理想は虚しさしか残らない
そんな事がわからないから幻朧帝、アンタは封印されたんだ
「影朧という存在は良くも悪くも「真っ直ぐ」なんだと思う。この戦争で幾多の影朧と相見えた印象だ」
影朧というのは嘘偽りのない本性が露わとなった存在かもしれないと、木元・明莉(蒼蓮華・f43993)は戦いの中から感じ取っていた。そんな影朧に向けて問いかける。
「貴方達の中にこの理想郷を夢見、血気盛んに剣を振るった者はいるか」
その言葉に反応した軍刀を持つ影朧達がゆらりと前に出た。
「共に闘い導となったソウマコジロウは、貴方達の存在を忘れ理想に溺れる事を良しとする者だったか」
『否――』
『我ら、死しても志変わらず……』
英霊達が惑わされているソウマコジロウに対して否を突きつける。
「その声と剣で彼の記憶を取り戻し、魂を救ってくれ」
『承知』
『この剣に懸けて、必ずや成し遂げてみせよう』
英霊達が前に出てソウマコジロウと対峙する。
「自ら出てきたか、この世界から消えるがいい」
ソウマコジロウは刀を一閃すると、幻朧桜の花びらが舞い飛ぶ。
「この影朧達を消したら後悔するぞ」
「後悔だと?」
そう言いながら明莉が割って入り、光の霊気【櫻光花滴】を広げて英霊達を護る。桜と霊気の花びらがぶつかり合って消滅していく。
『我らのことを忘れたか!』
『思い出せ、我々が敗北したあの日のことを』
「なんだ……また頭がっ!!」
英霊達をしっかりと見つめたソウマコジロウが針でも刺さったような頭痛に顔を歪める。
「ソウマ、貴方の抗う心を信じる」
攻撃のチャンスではあるが、明莉は手出しせずに見守る……。
「そうだ……我らは敗北した。幻朧帝との戦いに……そして、蘇り……ぐっ!!」
(汝は打ち勝ったのだ。そしてこの平穏な世界を手にした。忘れるな。汝こそが英雄だ)
思い出そうとするソウマコジロウの背後に幻朧帝の幻影が現れて操ろうとする。
「仲間を置き去りにした理想は虚しさしか残らない。そんな事がわからないから幻朧帝、アンタは封印されたんだ」
水を差す幻朧帝に向け、明莉はユーベルコード『|激震《ハスルチカラ》』を発動し、銀色の大刀【激震】を振り抜いて舞い散る幻朧桜ごと「幻朧帝」を叩き斬る!
「共に戦った友、我はそんなことも忘れていたのか」
『思い出したか。そうだ、我らは幻朧帝に敗れた。だがまだ終わってはいない』
(――いいや、汝らはすでに終わっている。この世界には存在しないのだ)
斬られぼやけながらも幻朧帝が呪詛を吐き、目の前の影朧を消しソウマコジロウの記憶をさらに上書きしようとする。
「戦友……そう、戦友がいたはずなのだ」
だが何度も刺激を受けた記憶は完全には封じられずにいた――。
大成功
🔵🔵🔵
夜刀神・鏡介
ソウマコジロウの同志達……。第一戦線では刃を交える事もあった相手と協力か
いや、彼らの事を悪く思っている訳じゃない。寧ろ嬉しく思えるくらいだ
神刀の封印を解除。神気を纏う事で身体能力を強化
舞い散る幻朧桜を斬撃波で切り払いながら、影朧と共にソウマコジロウに呼びかける
彼らはかつてお前と共に戦った同士――この平和な世界を造った立役者と言っても良い
本来ならきっと、影朧として現れる事はないだろう。だが、彼らは此処にいる
その理由が分からない訳ないだろう?お前を、この偽りの世界の事を案じているんだ
ソウマコジロウ……或いは幻朧帝の動きが止まった瞬間に力を溜めて
零の太刀【一閃】――幻朧帝の力のみを叩き切る
「ソウマコジロウの同志達……。第一戦線では刃を交える事もあった相手と協力か」
夜刀神・鏡介(道を貫く一刀・f28122)は先の戦いで戦ったであろう英霊たる影朧達を見渡す。
「いや、彼らの事を悪く思っている訳じゃない。寧ろ嬉しく思えるくらいだ」
実際に剣を交えたその強さを頼もしく思える。
「その力を貸してもらう」
神刀【無仭】を抜き放って封印を解除し、神気を纏う事で身体能力を上げる。
「何故だ。何故、我はこうしている……」
(考えるのは目の前の世界の敵を排除してからだ)
記憶が混濁するソウマコジロウに幻朧帝が囁きかけ、刀を振るって幻朧桜を散らし影朧達を消し去ろうとする。
それに対して鏡介も神刀を一閃して斬撃波でなぎ払う。
「彼らはかつてお前と共に戦った同士――この平和な世界を造った立役者と言っても良い。本来ならきっと、影朧として現れる事はないだろう。だが、彼らは此処にいる」
幻朧桜を吹き飛ばしながらそう言うと、舞い散る死の桜を恐れることなく英霊達が前に出た。
「その理由が分からない訳ないだろう? お前を、この偽りの世界の事を案じているんだ」
その身がどうなろうとも、ソウマコジロウを救おうという覚悟が見て取れた。
「共に幻朧帝と戦った……」
『そうだ』
『我らはかつて肩を並べて幻朧帝と争った』
ソウマコジロウが戦友達を思い出し、動きを止め桜吹雪が止んだ。
(それは幻だ。この輝かしき世界こそが本物なり)
幻朧帝がそんな記憶を上塗りしてしまおうとする。
「幻朧帝を完全に消さない限りソウマコジロウは自由になれないようだな」
邪魔をする幻朧帝に向け、鏡介は大上段からユーベルコード『零の太刀【一閃】』を発動し、零の神気を宿した刃を振り下ろし幻朧帝の力のみを叩き切った!
(ぐぅううおおおおおおっ!!!)
幻朧帝の幻影が悲鳴を上げる。
「我を、倒せ……幻朧帝の魂と共に!」
その衝撃でソウマコジロウの意識が一瞬覚醒し、猟兵へと呼びかけた。
「ああ、必ず幻朧帝を滅ぼして止めてやる」
鏡介が約束し、神刀を振るって幻朧帝の存在を薄れさせた。
大成功
🔵🔵🔵
霧島・絶奈
◆心情
ソウマコジロウは強い人ですね
困難に対し奮起する人は多けれど…
理想の|現在《いま》に在って物事の正否を問える人がどれ程居る事か…
なればこそ愉しみましょう
再び見えし此の『逢瀬』を
◆行動
英霊達の影朧と共闘
私の顔は忘れても彼らの顔を忘れたとは言わせませんよ
彼らを見て貴方は「平穏を脅かす影朧」だと断言出来ますか?
彼らと何の為に肩を並べ、「何」と戦い未来を残したのか…
貴方ならば忘れないでしょう?
貴方は『ソウマコジロウ』なのですから
揺さぶりつつ【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
動きを止めつつ見えない桜花の流れを逸らして行きます
更に【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を複数設置
見えなくとも花弁を焼いてしまえば流れ等生みようがありません
<真の姿を開放>
『涅槃寂静』にて「死」属性の「マイクロバースト」を行使し【範囲攻撃】
貴方が真に護りたいサクラミラージュの為にも…
貴方の中にいる幻朧帝を廃するとしましょう
負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
「ソウマコジロウは強い人ですね。困難に対し奮起する人は多けれど……理想の|現在《いま》に在って物事の正否を問える人がどれ程居る事か……」
霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は自らの理想郷に存在しても悩めるソウマコジロウに感心する。
「なればこそ愉しみましょう。再び見えし此の『逢瀬』を」
そのような相手だからこそ、もう一度戦えることに喜びを見出し笑みを浮かべた。
「何かがおかしい……だがその何かがわからぬ……」
真実を思い出しても、幻朧帝によって記憶が弄られ、ソウマコジロウは険しい顔をして熟考していた。
「私の顔は忘れても彼らの顔を忘れたとは言わせませんよ」
そこへ絶奈が英霊の影朧を率いて前に立った。
「彼らを見て貴方は「平穏を脅かす影朧」だと断言出来ますか?」
「何故だ……見覚えがある」
英霊の顔を見て、ソウマコジロウは既視感を覚えて戸惑う。
「彼らと何の為に肩を並べ、「何」と戦い未来を残したのか……貴方ならば忘れないでしょう? 貴方は『ソウマコジロウ』なのですから」
「そうだ……その顔を我は知っている。共に戦った……そう、幻朧帝と………!」
(何度封じても記憶が蘇る。厄介なものだ)
その蘇った記憶をまた幻朧帝が封じ、絶奈に向けて見えぬ幻朧桜の花弁を川のように流す。
「魂が融合しているというのは厄介なものですね」
絶奈は黒剣と白槍を振るって衝撃波を放ち見えない桜花の流れを逸らした。
「見えなくとも花弁を焼いてしまえば流れ等生みようがありません」
さらに設置しておいたサーメートを爆発させ、花びらを焼き払った!
「我が理想郷を焼こうというのか」
ソウマコジロウが見えぬ刀を構える。だがそこで英霊達が前に出た。
「ぐっ、何故だ、何故我は貴様達に刃を向けられぬ……」
ソウマコジロウは構えた刀の切っ先を下げた。
「貴方が真に護りたいサクラミラージュの為にも……貴方の中にいる幻朧帝を廃するとしましょう」
絶奈が真の姿を開放し、異端の神の姿となるとユーベルコード『|涅槃寂静《ヨクト》』を発動し、死へと誘うマイクロバーストを行使した。
「ぐぅ……なんという風だ……!」
(なんだ、この風は……儂の魂を削っていく!)
上空から叩きつける風はソウマコジロウの動きを封じ、幻朧帝の魂すらも浸蝕していた。
「今なら声も届くでしょう」
絶奈が呼びかけると英霊達が声を届かせる。
『我らのことを忘れたのか、共に戦い倒れた我らを……』
『ここは我らが求めた理想郷。だが、本当に守るべき世界はまだ戦火の中にある……!』
英霊達が強い意志を、本当の故郷を救いたいという死しても消えぬ願いを伝える。
「こんな大切なことを忘れていたのか……そうだ、ここは我の意志から創られた世界。本当のサクラミラージュはまだ危機に瀕したままだ!」
我に返ったようにソウマコジロウの目に輝きが宿る。
(汝はただの器。自由など与えぬ)
しかし融合している幻朧帝の魂が影響し、その記憶を強引に捻じ曲げていく。
「どれほど記憶を捻じ曲げようと、ソウマコジロウならば何度でも思い出すでしょう」
絶奈は無駄な努力だと幻朧帝を嘲笑う。
「貴方のやっていることは徒労に過ぎません。過去にだけ目を向けていては、未来からやってくる可能性には勝てないのです」
絶奈は死の突風を叩きつけ、ソウマコジロウの身体ごと幻朧帝を吹き飛ばした。
大成功
🔵🔵🔵
村崎・ゆかり
【ドヴェルグ】
いよいよ|幻朧帝《イティハーサ》との相対ね。他の世界にまで害悪を振りまく骸の海の化身、ここで葬り去る。
彼のUCは、「オーラ防御」「呪詛耐性」「環境耐性」「受け流し」を乗せた「結界術」で全員を守り抜く。
「降霊」「召喚術」で輪廻の流れを可視化。
かつてソウマコジロウと共に戦った英霊の影朧を探し出す。
この世界を守るために戦い散った英霊達、あたし達の声を聞いて!
見つけ出した英霊の影朧は「霊的防護」の符で固定。
かつての戦いで起きた本当の事を、彼に伝えてあげて。
その間に、あたしは「全力魔法」「精神攻撃」「破魔」「浄化」で落魂陣を展開し、魂を焼く光で「制圧射撃」。
幻朧帝だけを討滅してあげるわ。
イクシア・レイブラント
【ドヴェルグ】
舞い散る幻朧桜も見えない花弁も[念動力、吹き飛ばし]によって[環境耐性、呪詛耐性]が可能。
なにより、ゆかりさんの結界があるから安心ね。
シールドビットも展開し、影朧たちを連れるゆかりさんとリオ団長を[護衛]しながら前進する。
コジロウさん、聞こえる? 帝都制圧に挑んだ仲間たちの声が。
かつて志して為そうとしたことを、あなたも思い出して。
大型フォースブレイドの刃を精神エネルギーに切り替えて[武器巨大化]の【融合切除】で[なぎ払い]。
コジロウさんの身体は傷つけず、とりついていた幻朧帝を切除する。
その後は状況次第。
可能であれば彼と共に幻朧帝を討ち、けじめをつけることを望むなら介錯に応じるよ。
フェル・オオヤマ
【ドヴェルグ】
・心境
確かに平和な世界は誰もが理想として描く物
だがそれは与えられた世界ではなく己の手でつかみ取る物!
[月光刃ヘイル]とビームシールドを装備
ソウマコジロウからの攻撃を防御及び捌きつつ反撃で攻撃を仕掛けます
特に舞い散る幻朧桜は【風を操る】で防ぎます
説得が始まり幻朧帝の妨害が入ろうとした瞬間に[我竜・怒意冷却拳]を発動
手刀の一撃で幻朧帝の介入を防ぎ説得の場を作りつつ説得します
ソウマコジロウ!貴方の目的は幻朧帝を討つ事でしょ?
討つべき敵によって作られた偽りの世界で傀儡として生きるなんてどうなんだ!?
【盾受け/声を届かせる/浄化/挑発/切断】の技能を使用
他キャラとの連携・アドリブ歓迎
エミリオ・カリベ
【ドヴェルグ】
輝けるサクラミラージュ。
素敵な世界ではあるけれど、これは幻朧帝の力で創られた偽りの世界。
貴方なら違和感を覚えているんじゃないのかな?
【集中力+気配感知】で見つけた英霊たちの影朧と共にコジロウさんに全てを【説明】。
理解してもらえたのなら……うん、戦うしかないよね。
UC【Fulgor de las estrellas】をUC【Lluvia de meteoritos】に上乗せして発動。
幻朧帝の力だけを敵とした無数の光球を放って攻撃と相殺で大切な仲間を守るよ。
コジロウさんの思い描いた理想の世界。
きっとそう遠くない未来、貴方たちが守った多くの人の手で実現されると思う。
だから……安心して。
●幻想は消えて
平穏だった新世界――だがその偽りが猟兵の手によって暴かれようとしていた。
「確かに平和な世界は誰もが理想として描く物。だがそれは与えられた世界ではなく己の手でつかみ取る物!」
フェル・オオヤマ(氷焔操る紅の竜姫士・f40802)は創り出された理想郷を見て、その平和な光景はあくまでも紛い物であると断じ、偽りの新世界を消してしまおうと【蒸気飛行船 -空中工房ドヴェルグ-】の仲間達と共にソウマコジロウと融合した幻朧帝との戦いに挑む――。
「いよいよ|幻朧帝《イティハーサ》との相対ね。他の世界にまで害悪を振りまく骸の海の化身、ここで葬り去る」
村崎・ゆかり(“|紫蘭《パープリッシュ・オーキッド》”/黒鴉遣い・f01658)は、世界の敵を倒そうと意気込み、「降霊」「召喚術」で輪廻の流れを可視化し、かつてソウマコジロウと共に戦った英霊の影朧を探し出す。
そこには他の影朧とは一目で違いが分かるほど雄々しい気配の戦士達の姿があった。
「この世界を守るために戦い散った英霊達、あたし達の声を聞いて!」
ゆかりが呼びかけると、その強い意志に反応して英霊達が顔を向けた。
「かつての戦いで起きた本当の事を、彼に伝えてあげて」
「霊的防護」の符で固定し、英霊達を連れてソウマコジロウの元へと向かう。
「護衛するね」
傍に近づいたイクシア・レイブラント(翡翠色の機械天使・f37891)がサイキックエナジーの光の盾【シールドビット】を展開して英霊達の盾とした。
「影朧よ、安らかに眠れ」
ソウマコジロウが刀を振るって不可視の幻朧桜を散らせ、その花びらを飛ばす。
「守りは任せて!」
ゆかりが結界を張って仲間も影朧も守り、花弁を押し留める。
「ゆかりさんの結界があるから安心ね」
それでも万が一に備えてイクシアはシールドビットを前面に並べた。
「結界か、ならば切り裂くのみ――」
ソウマコジロウが不可視の刀を一閃し、結界に穴を開けた。さらに斬撃波が内部に侵入するのはイクシアがシールドビットで受け止めた。
「ここは私が防ぐ!」
前に出たフェルがビームシールドで身を護り、結界の穴から流れ込む見えぬ花びらを受け止めて消し去った。
「この舞い散る幻朧桜に当たる訳にはいかない」
危険すぎる幻朧桜を防ぐため、フェルは太刀【月光刃ヘイル】を振るって風を起こし敵側へと吹き飛ばす。そうして英霊達が近づけるように道を切り開いた。
『かつて我々は幻朧帝に戦いを挑んだ……』
『そして力及ばず我らは全滅した……』
『最後まで残ったコジロウ。お主もまたその中にいたのだ……』
「ぐぁっ!! 頭が割れるようだ……」
英霊達が呼びかけると、記憶を刺激されよろめいたソウマコジロウは顔を歪めた。
「コジロウさん、聞こえる? 帝都制圧に挑んだ仲間たちの声が。かつて志して為そうとしたことを、あなたも思い出して」
イクシアも呼び掛け、ソウマコジロウの封じられた記憶を少しでも揺り動かそうとする。
(影朧など平気で嘘を吐くものだ……騙されるな)
記憶が蘇らぬように幻朧帝が囁く。
「邪魔はさせない!」
フェルがユーベルコード『|我竜・怒意冷却拳《ラーニングアーツ・クールダウン》』を発動し、氷の魔力と説得・対話の意思を込めた手刀を幻朧帝に叩き込み、その介入を排除した。
(ぬぅっ!! これは、儂の魂に干渉しようというのか!)
幻朧帝の幻影が乱れ、ソウマコジロウへと言葉が一時的に届かなくなる。
「ソウマコジロウ! 貴方の目的は幻朧帝を討つ事でしょ? 討つべき敵によって作られた偽りの世界で傀儡として生きるなんてどうなんだ!?」
その間にフェルは喝を入れるようにソウマコジロウへと怒鳴りつける。
「そうだ、我が目的は幻朧帝を討つこと……だが幻朧帝は死んだ……本当に?」
ソウマコジロウが眉間にしわを寄せて、自分の記憶が信じられずに悩み始める……。
「輝けるサクラミラージュ。素敵な世界ではあるけれど、これは幻朧帝の力で創られた偽りの世界」
エミリオ・カリベ(星空と本の魔法使い・f07684)は本物よりも発展したサクラミラージュの世界を見渡す。
「貴方なら違和感を覚えているんじゃないのかな?」
そして同意を求めるようにソウマコジロウへと声をかける。
「そうだ……この世界は……どこかおかしい……」
苦しみながらもソウマコジロウは頷き、エミリオの言う通り違和感をはっきりと感じ、ずれた世界を見るように目を細め、そしてはっと目を見開いた。
「ああ、思い出した……そうだ。我らは幻朧帝と戦い破れた。それが本当の歴史!」
何度も封じられ歪になっていたソウマコジロウの記憶が完全に戻っていく。
(惑わされるな。汝は嘘偽りによって心を操られているのだ)
「最早、記憶は完全に戻った。貴様の思い通りにはいかん」
幻朧帝が再びソウマコジロウを操ろうとする。だがソウマコジロウは抗い、自らの腹に刃を突き立てて何とか記憶を保った。
(儂に歯向かうか。愚かな、この世界を失えば汝の理想は二度と叶わぬぞ)
「がはっ……貴様を倒せるならば、本当に理想の未来が訪れるはずだ……六番目の猟兵よ。どうか、この世界を消し、幻朧帝を討ってくれ」
「理解してもらえたのなら……うん、戦うしかないよね」
エミリオは意志の宿ったソウマコジロウの目を見つめ、覚悟を決めてユーベルコード『|Fulgor de las estrellas《フルゴル・デ・ラス・エストレジャス》』に『|Lluvia de meteoritos《ジュビア・デ・メテオリトス》』を上乗せして発動する。
「Después de muchos meses y años...¡Fulgor de las estrellas!」
幻朧帝の力だけを敵とした無数の光球を放ち、光の渦が広がって全身を飲み込んだ!
(避けられぬ!)
ソウマコジロウが言うことを利かず、幻朧帝は光に包まれその姿は薄れていった。
「コジロウさんの願いを叶えるね」
続いてイクシアがユーベルコード『|融合切除《フュージョンブレイカー》』を発動し、【決戦武装 大型フォースブレイド】を構えて飛び込むとソウマコジロウを真っ二つにするように斬り裂く!
(ぬぐぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!)
しかしソウマコジロウの身体には傷一つなく、幻朧帝の幻影が真っ二つとなっていた。
(莫迦な、このようなところで儂の計画が破綻するなどありえぬ。器を何としても維持しなくては)
幻朧帝の思念が響き、ソウマコジロウの身体を強制的に動かす。
「しつこいわよ。さっさとこの偽の世界ごと消えるといいわ」
ゆかりが全力でユーベルコード『落魂陣』を展開し、戦場に無数に浮かべた呪符から魂魄を吹き飛ばす光線を放って幻朧帝の魂だけを貫く!
(がああああああああああああああああああっ!!!!)
幻朧帝の幻影が苦しみの声を上げて大きく揺らぐ。
「このまま一気に消す去るのよ」
光線を継続しながら仲間へと呼びかける。
「何度でも斬り裂くよ」
イクシアが再び大型フォースブレイドを振るい、今度は横一閃に幻朧帝の魂を上下に両断した!
「未来を目指すのに、偽りの世界は不要だよ」
続けてエミリオは光球を全方位から叩き込み、光を浴びせて幻朧帝の魂を消し去っていく。
(この新世界が本物となるのだ。何故それが理解できぬ!)
幻朧帝の幻影がどんどんと薄れていく。
「この幻の理想郷を消した後に、本当の理想をつかみ取ってみせる!」
フェルが手刀を振り下ろし、幻朧帝を断ち切った!
(愚かな……最早未来など必要ではないのだ……)
幻朧帝の幻影が消滅し、魂もまた消え去った――。
「感謝する。これで我は解放されたようだ……」
融合していた幻朧帝の魂が消え、その器となっていたソウマコジロウの姿も消え始めていた。
「コジロウさんの思い描いた理想の世界。きっとそう遠くない未来、貴方たちが守った多くの人の手で実現されると思う。だから……安心して」
「ああ……我が選んだ道は間違っていなかったようだ。どうか、サクラミラージュに輝ける未来を――」
エミリオの言葉に安心したソウマコジロウが目を閉じ、目蓋の裏に美しき未来を夢見ながら消えていった……。
「約束したからね。実現するために全力を尽くそう!」
エミリオはソウマコジロウの理想郷を実現させる為に、まずはこの戦争に勝利しようと誓い、旅団や共に戦った猟兵の仲間達と次の戦場に向かう為に帰還した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵