●河川近くのサメの都市
獣人戦線、中国大陸の揚子江流域の比較的小規模な|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》。
華やかな街は昼夜問わず賑やかさで溢れていて、住民の大半を占めるサメ獣人用に無数の水路が張り巡らされている。
上下にもウォータースライダーのような設備で比較的楽に移動できて、更には義体化技術も盛んで義手や義足を身に付けている者もいる。
獣人世界大戦を経て勢いの弱まった|超大国《人民租界》の脅威は完全には消え去っていないが、それでも彼らサメ達は前向きに明るく暮らしている。
けれどそんな彼らを住まう街を破壊する為に、|幻朧帝国《超大国》の僵尸が逢魔弾道弾と共に迫っていた。
グリモアベース。
『サクラミラージュの戦いも大詰め迎えてるけど、ちょっと力を貸してくれないかな」』
獣人戦線のキツネ――ではなく、狐獣人姿に変身している人造灼滅者の饗庭・樹斉(沈黙の黄雪晃・f44066)が集まった猟兵達にそう呼びかけた。
「獣人戦線の方で幻朧帝国のエージェントが未覚醒の種族が多く住む都市を狙った破壊工作をやろうとしてるみたいで、それが予知として引っかかったんだ。放置してたら逢魔弾道弾を起爆させられて都市が逢魔ヶ辻に変えられちゃうとっても危ない状況だね! なんとかその作戦を阻止して獣人の人達を守って欲しいんだ」
そう言って樹斉は予知した都市について説明する。
「場所は中国大陸の揚子江流域にある小規模な|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》で、住民の大半は少数種族のサメ。階梯は様々だけど、どんな階梯のサメでも暮らしやすいように水路があちこち張り巡らされてて立体的な移動もできるみたい。もちろん普通の人でも問題なく歩き回る事は出来るからそこは心配しなくて大丈夫だね。24時間賑やかにしてて色んな店とかもあるみたいだから普通に観光して楽しむといいと思うよ」
そして彼の説明は今回やって来るエージェントへと移る。
「エージェントは『邪仙化僵尸妖術師』だね。洗脳されてるみたいであんまり隠れたりはせず、どう見ても怪しいから注意してればすぐわかる感じ。それでも実力が高いからほっといたら強引に任務を達成させちゃうから油断は禁物だよ。邪仙の力をねじ込まれてて格闘術を得意としてるから、あまり近づけないように戦った方がいいかも」
具体的な戦い方は皆に任せるね、と樹斉は言って、横の空中に浮かべている文字を変形させつつ転送の準備を開始する。
「獣人戦線のサメからはまだ猟兵に覚醒した人はいないけど、将来的にはどうなるか分からないよね。幻朧帝国がわざわざ狙ってきてるのもあるし、いつか覚醒するかもしれないし……そうでなくても理不尽に殺されるとか見過ごせないし、頑張って破壊工作を防がないとね!」
それじゃ頑張っていこう! と狐のグリモア猟兵は前向きに締め括ると、猟兵達を目的の|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》へと転送したのだった。
寅杜柳
オープニングをお読み頂き有難うございます。
人民租界のサメの街をたっぷり楽しみましょう。
第一章はサメ獣人が大半の|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》で観光を楽しんでください。
24時間楽しめる不夜城状態で、普通の店以外にも義体の店などの変わり種や怪しげな廃墟などもあるようです。
第二章は『逢魔弾道弾』を設置しようとやってくる『邪仙化僵尸妖術師』との戦いになります。
こちらは断章で冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらもご確認下さい。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
第1章 日常
『絢爛豪華、痛快無比』
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POW : 大いに騒げ、賑やかに在れ
SPD : 目まぐるしくも移ろう栄華
WIZ : 君がトレンドを定めるのか
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
納花・ピンチン(サポート)
ブギーモンスターの勇者×殺人鬼
布を被ってから10年が経ちましたわ
普段はお嬢様口調で、時々関西弁がちょこっと
……って、勉強中なんですわ!
あくまでお仕置きをしに来ているから
あまり殺伐とした戦い方はしませんわ
武器も直前で刃を返して叩いたり
その光景はギャグになることが多いですわ
商人街出身、お話しや交渉なんかも好きです
小さなスイーツや飴ちゃんを渡して一緒に食べると
色々話してくれるんですわ
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功の為でも
公序良俗に反する行動はしません
あとはおまかせ
ほないっちょ、よろしくおねがいします
●絢爛豪華な街歩くシーツお化け
サメ達が多く住まう|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》、絢爛豪華な水の都市とも言える装いの地に猟兵達は転移してきた。
幻朧帝国のエージェントが企む破壊工作――それが成立すればこの華やかな都市はおぞましきオブリビオンの跋扈する歪んだ都となってしまう。
それを阻止すべく猟兵達はこの都市にやってくるエージェントが逢魔弾道弾を仕掛ける前に見つけ出して撃破せねばならない。
グリモア猟兵によればその敵は見た目から怪しくよく見ればすぐに分かるとの事、一か所に固まるよりは都市のあちこちに散らばって網を張った方が発見・妨害はやり易いだろう。
猟兵達は街のあちこちを観光しつつ、敵エージェントの襲来の警戒を開始した。
「豪華な街並みですわー!」
大きなシーツを頭から被り、目を輝かせている可愛らしいブギーモンスターは納花・ピンチン(ブギーモンスターの勇者・f31878)。
中華風の建築に、あちこちを走る水路を移動に輸送に色々活用しているサメの街はキラキラ活気に溢れていて、商人街出身の彼女としてはやり取りを見ているだけで何となく楽しくなってくる。
途中好奇心旺盛なサメの子供達に絡まれて、小さな飴ちゃんを渡して一緒に食べつつ街の事を聞いたり情報収集も忘れない。
(「流石に通路は通れそうにないですわ」)
子供達が自慢げに教えてくれた都市のあちこちにあるという隠し通路、けれどその中は水で満たされていて通路自体も細くて子供でなければ通れないそうだ。
オブリビオンがそれを使ってくる可能性はないだろうが、もしかしたら猟兵の中で条件に合う者がいれば役立つかもしれない。
その情報を記憶の片隅に留めつつ、ピンチンはサメの子供達と手を振って別れ、賑やかな街を堪能すべく歩き出したのだった。
成功
🔵🔵🔴
リン・ベルナット
何やら面白そうな予感!よーし、頑張るよ!
お祭りとかイベントがあるなら積極的に参加したいなっておもってるよ!皆でワイワイ楽しめるイベントって面白いもんね!
特に体を動かせるようなのは大好きだし、そういうのだと嬉しいな!
UCを使った準備運動で体をほぐしたら、目一杯に体を動かして楽しんじゃうよ!
スポーツでもそうでないのでも運動神経は良いほうだし、華麗にこなしちゃうね!
勿論、体を動かさないタイプのイベントもどんと来い!だよ!
美味しいものを食べたり何かを見に行くっていうのも楽しいもんね!
温泉とかでリラックスしたりまったり休むっていうのも面白いかも?
いろんなのがあって楽しみ!よろしくね!
●サメ達の水路レース
シーツお化けの少女がサメの子供達と交流している頃、別の場所では階梯様々なサメ獣人が準備運動を行っている中でアスリートの少女が準備運動をしていた。
「何やら面白そうな予感!」
念入りな準備運動を行っている彼女はリン・ベルナット(スポーツヒーロー・f17042)、短距離走を得意としており、水泳の方も相当できるアスリートだ。
この|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》に張り巡らされた水路は水中に適応したサメ獣人の為に作られている。
水平方向だけでなく垂直方向にも広がっているこの都市では妖精階梯や自然階梯のサメ達には必須に近い設備であり、それを利用した|イベント《遊び》が盛んに行われており、それに目を付けたリンは現地民との交流でその遊びに参加してみる事にしたのだ。
競技内容は都市内に網のように張り巡らされた水路を使ったレース、普通の水平方向に広がっている水路だけでなく、チューブ状になって別の階層へと繋がっていたりその中には体を押し上げる為の上りの水流があったりと、様々なコースを作る事ができるようだ。ちなみに分岐ごとに案内係のサメがいるようだから水路に詳しくなくとも安心していいらしい。
サメならばどの階梯でも気軽に参加できるイベントだけれど人間が参加するのは珍しいようで、アンフィスーツ姿で準備体操するリンを珍しげにみるサメ達。
『危なくなったらリタイアもできるからな?』
「大丈夫! よーし、頑張るよ!」
サメの参加者の忠告に元気よく返し、そしてイベントが始まった。水路に飛び込んだサメ獣人たちとリン、水路の幅は元々輸送用にも使われているためかそれなりに広く、追い越しなども簡単にできそうだ。選考するのは自然階梯のサメ、まるっきりパニック映画に出てくるような姿の彼の泳ぎは普通に速い。それを追うサメ達も負けず劣らず頑張っていて、その様子にリンのアスリートとしての闘争心も燃え上がっていく。
カーブや狭所、水流の抵抗や上り下りの地形に脱落していくサメも数人いて、そして最後のラストスパートの直線水路で先頭集団にもリンは食い込んでいた。
専門でないけれども鍛え抜かれた彼女の肉体はそれを可能にする――ともあれ、ここまでくれば後は小細工なし。誰が一番最初にゴールに辿り着くかのスピード勝負だ。
凄まじいデッドヒート、最後に勝利を掴んだのはリンだった。楽しく最後まで泳ぎきった彼女は陸に上がり、残念がりつつもやりきった風な競争相手達と健闘を称え合い、会心の笑顔を見せたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『邪仙化僵尸妖術師』
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POW : 砲勁
【見えない衝撃波 】が命中した敵をレベル×10m吹き飛ばす。
SPD : 凶嵐連弾
【凶つ風を帯びし拳 】【凶つ雷を帯びし蹴り】【妖術による幻覚フェイント】を組み合わせた、レベル回の連続攻撃を放つ。一撃は軽いが手数が多い。
WIZ : 宝貝「淵喚陣」
レベル×1体の【恐怖を齎す|深淵の落子《アビススポーン》】を召喚する。[恐怖を齎す|深淵の落子《アビススポーン》]は【力強くもおぞましき容貌から放たれる破砕】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
イラスト:もりさわともひろ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「郷・玲」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●水の都市に訪れた災厄
水路レースが終わったその直後、ヤギのような角を生やした怪しい影が賑わう観客たちから離れふらりと何処かへと向かっていく。
『何だテメエは!?』
どう見ても不審者、この都市の警備をしているサメの男が長物の武器を構え威嚇するがその静止を無視して駆け出した。
慌てて放たれたサメの一撃――それをひらりと躱し、衝撃波で吹き飛ばし気絶させながらふらふら進んでいくそれこそがこの都市に災厄を齎せし幻朧帝国のエージェント『邪仙化僵尸妖術師』。
己の意志などないかのようにどこかへ進んでいくオブリビオンの狙いは逢魔弾道弾の起爆、この都市のどこかで爆発すれば大惨事になる事は間違いない。
幸い早めに気付く事が出来たため、接触自体は容易だろう。上手くすれば都市を走る水路を利用して奇襲を仕掛ける事もできるかもしれない。
なんにせよこのオブリビオンは食い止めねばならない。邪悪なる僵尸を撃破する為に、猟兵達は戦闘行動を開始した。
城田・紗希(サポート)
基本的には考えるより行動するタイプ。
でもウィザードミサイルや斬撃の軌跡ぐらいは考える。…脳筋じゃナイデスヨ?
暗器は隠しすぎたので、UC発動時にどこから何が出てくるか、術者も把握していない。
逆恨みで怒ってる?…気のせいデスヨ。UCの逆恨みじゃアルマイシ。
ちゃんと説明は聞いてマシタヨ?(地の文と目を合わせない)
戦闘は、範囲系ユーベルコードなら集中砲火、単体攻撃なら可能な限りの連続使用。
必要に応じて、カウンターでタイミングをずらしたり、鎧破壊で次の人を有利にしておく。
……防御?なんかこう、勘で!(第六感)
耐性……は、なんか色々!(覚えてない)
●理不尽をぶつけよう
警備のサメが吹き飛ばされ、その騒ぎに気付いた一般のサメ獣人は混乱しながらも比較的速やかに避難を開始する。
超大国に長年侵略されてきた為か彼らの判断は速やかかつ適切、その上で幻朧帝国のエージェントは彼らの方には興味がないようで、戦闘に巻き込んでしまう可能性は低いだろう。
けれど単騎でこの|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》にやってきているだけあり実力はかなりのもの、警備のサメ達が集まっても勝つのは厳しい――そんな論理的な思考をする前に、城田・紗希(人間の探索者・f01927)は愛刀『紅時雨』片手に飛び出した。
ただ人々を守るために最初に飛び出して――、
「おやつ泥棒はきさまかー!」
そんな事を叫びオブリビオンに斬りかかる紗希、彼女のおやつをオブリビオンが奪った等という事実は存在しないため、衝撃波でサメが吹っ飛ばされた時の混乱で見失った八つ当たりとか勘違いなのだろう。
僵尸の妖術師は刃を練り上げた気功で強化した腕で受け止め、至近距離からの不可視の衝撃波で紗希を吹き飛ばそうとする。
けれど紗希は野生の勘でその攻撃を察知して横に避けて衝撃波を躱しユーベルコード【食べ物の逆恨み】を起動して戦闘能力を強化しつつ再度刃を叩きつける。
強烈な一閃、力任せのその一撃は逆恨みの感情に増大した膂力で僵尸妖術師のガードを吹き飛ばし、その胴に一筋の深い刀傷を刻み込んだ。
だが僵尸は直ぐに体勢を立て直すと気功で止血、爆発させた感情でほんの少し体が大きくなったようにも見える紗希に対し反撃の構えを取った。
成功
🔵🔵🔴
瑠璃・やどり(サポート)
『いっくよー!』
人狼の白虎拳士 × 降魔拳伝承者
普段の口調は「快活(私、~君、なの、よ、なんだね、なの?)」
考えるより行動するタイプ。
元気に戦場を駆け回り、ハンマー「双喜」を振り回して攻撃。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。アドリブ・連携歓迎。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●派手にぶっ飛ばせ
斬撃を喰らい応戦の構えを取る幻朧帝国のエージェント、向かい合った両者の横合いから巨大ハンマーを手にした人狼が躍りかかる。
瑠璃・やどり(チャイナウルフガール・f03550)という彼女も先に仕掛けた猟兵と同様に思考より行動が先になるタイプ、直感で駆け回り討つべきオブリビオンへと肉薄する。
新たな猟兵の接近に気付いたエージェントは拳法の構えから見えない衝撃波を放ちやどりの接近を防ごうとするが、元気に跳ねまわりつつ打ち出の小槌の形をした『双喜』を振るい衝撃波を相殺する。
拒絶するように放たれる衝撃波を躱し、打ち消しながらやどりはハンマーの間合いに敵を捉えて、
「いっくよー!」
起動するのはユーベルコード【跳!打!壊!散!】、遠心力でハンマーをフルスイングし防御の構えを取ったオブリビオンに叩きつける。
凄まじい衝撃、仙術を修めたオブリビオンといえどもその威力を完全に殺し切ることはできず、足は浮き上がって遠くへと弾き飛ばされる。
数度バウンドしつつ受け身を取って構え直す僵尸、当然無傷とはいかずそれを確認したやどりの尻尾は上機嫌に揺れる。
「まだまだこれからだよー!」
愛用の双喜をぶんぶん振り回し、やどりは追撃すべく僵尸の方へと再び駆け出したのだった。
成功
🔵🔵🔴
朧百合・祈來璃(サポート)
幽世に住まう東方の白蛇妖怪。
元は東洋の白蛇の怪談や逸話等の集りから生まれ、後に蝶化身などが融合している。
外見年齢20代前半/実年齢100歳以上
通常口調『静かにゆったりと(わたくし、~様、ございます、ございましょう、ございますか?)』
真剣な時は『信念のある(我、あなた、呼び捨て、まし、ませ、ましょう、ますわね?)』
よく番傘をさしてるどこか憂いを帯びた物静な女性。
落ち着いていて戦闘も苦戦しても余り動じない。
必要ならば多少の怪我は致し方ないと思っている。
他の猟兵に迷惑をかける行為や公序良俗に反する行動はしない。
連携:お好きにどうぞ
鳶沢・成美(サポート)
『え、これが魔導書? まあどうしよう?』
『まあどうでもいいや、オブリビオンなら倒すだけですよ』
故郷UDCアースの下町の古書店でたまたま見つけた魔導書を読んで覚醒した自称なんちゃって陰陽師
昨今でいう陽キャラ? みたいな行動は正直よくわからないのでマイペースに行動
でも集団での行動も嫌いじゃないですよ
元ボランティア同好会でつい気合い入れて掃除しちゃったりしなかったり
一応木工好きでゲートボール好きキャラのはず……たぶん
例え好みの容姿だろうと、事情があろうと敵ならスパッと倒すだけですよ
実はシルバーレイン世界の同位体である自分と融合していたことが判明
三角定規型詠唱定規の二刀流で戦う様に
アドリブ・絡み・可
●雷神の礫と白蛇の祟り
接近戦を仕掛けてくる猟兵達に徐々に削られ、一人で対応するのは分が悪いと判断したのか僵尸の妖術師は宝貝を起動し状況の打開を試みる。
宝貝により召喚されたのは力強くも悍ましき容貌の|深淵の落子《アビススポーン》、軽く百体を超えるその落子は恐怖を齎すべく腕力で破砕せんと猟兵達に襲い掛かる。
突如増えた敵の軍勢、けれど詠唱三角定規を二刀流で構えた鳶沢・成美(三角定規の除霊建築士・f03142)は慌てずに魔導書を捲りこの場に適した術を編み上げていく。
例え数が増えようがオブリビオンはオブリビオン、纏めて倒すだけなのだから。
そしてもう一人、番傘を差した白蛇のような印象の女が襲い掛かる深淵の落子に天剣の神器を振るい切り払いつつ攻め時を窺っていた。
彼女の名は朧百合・祈來璃(ある古神の神使・f28847)、白蛇の妖怪である彼女は妖力を練り込んだ注ぎ込んだ番傘を時には盾代わりにしながら、上手く見るだけで正気を失いそうな悍ましき召喚存在達による破砕の猛攻を凌いでいく。
祈來璃が時間を稼いでいる間に成美の準備が整ってユーベルコード【火雷神道真】が起動される。
「道真さんよろしくー」
その言葉と共に770個もの雷を帯びた礫が成美から放たれ、深淵の落子達に襲い掛かる。
それらはただの礫ではない。術により雷の属性を帯びたそれは破砕の力を持つ落子に砕かれても雷撃でダメージを与え消滅させ、その奥にいた妖術師をも撃ち抜いていく。
拳法の見切りで飛礫を躱そうとするエージェントだが数が多い、対応しきれずに数発を体に受けて礫が帯びていた雷が全身に流れ痙攣。
硬直した時間はほんの一瞬だったが、その隙に白蛇妖怪が仕掛ける。礫でこじ開けられた落子達の陣、その隙間を蛇のしなやかさですり抜けて妖術師本人へと肉薄して天剣が鋭く振るわれた。
刃が妖術師を両断する直前に硬直が解けて練り上げた気で防御、刃が沈んだのは致命傷には至らぬ程度。
しかしそれで十分、祈來璃はバックステップで妖術師の反撃を躱しつつこう呟いた。
「昔から藪を突いて蛇を出す……と言うでございましょう?」
致命傷には届かない。しかし攻撃は命中した。
祈來璃のユーベルコード【弱り目に祟り目】、それにより付与される恐怖や不安は施された洗脳をも貫通して妖術師に拭い去れぬ感情を刻み込む。
過剰な恐怖に冒された脳は何気ない現象にまで恐怖を見出してしまう。合流してくる警備のサメの獣人達、更に雷の礫を操る成美の後方に見える恐ろしき怨霊のような影。
それは幻かもしれない。だが、今の妖術師にとっては限りなく真実に等しく、見る見るうちに勝機は奪われていく。
とうとう耐えきれずに逃走を試みる。仙術による肉体強化で驚くほどの速度で駆けるエージェントはあっという間に祈來璃のユーベルコードの間合いの外へと逃れ、そのまま走り続けていく。
「……女性が怒ると、恐いのでございます」
――祈來璃の呟きは満身創痍のエージェントに聞こえただろうか。
いずれにせよまだあの妖術師は行動可能で、今は恐怖に怯え切っているようだが正気に返れば何を仕出かすかは分からない。
逢魔弾道弾による最悪の災害を防ぐ為、成美と祈來璃は逃走したエージェントの追跡を開始するのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アラタマ・ミコト
荒魂鎮神命が命じるのでございます。
神器よ施されし封印を解きその力を示すべし!
荒魂鎮神命の無双をご覧に入れるのでございます。
……あらたまちゃんのらいふを削っているのです!
高れああいてむや素材をどろっぷするのです!!
●妖術の拳と神器無双
――恐怖に駆られどれだけ走っただろう。
この|須弥山型都市《シャングリラ・シュミセン》の地形にはそれ程詳しくなく、我武者羅に駆けていたオブリビオンは水路に囲まれた行き止まりへと辿り着く。
この水路に飛び込んでもう少し別の場所を探すべきか、そんな風に洗脳を施された頭脳で思考するエージェントだったが、それを行動する前に新手の猟兵が現れた。
「荒魂鎮神命が命じるのでございます」
即身仏の彼女はアラタマ・ミコト(極楽浄土にて俗世に塗れし即身仏・f42935)、恐怖の感情のままに出鱈目に走ってきた僵尸を発見できたのは神仏の導きだろうか。
しかし今のアラタマは先行してきたのかたった一人、ならば倒す方が早いとオブリビオンは判断してユーベルコードを起動、アラタマへとダッシュで近づき磨き上げた連撃を叩き込まんとする。
「――神器よ施されし封印を解きその力を示すべし!」
それを迎え撃つのは【神器解放】、抜き放った天叢雲剣の無限複製の封印を解除し、妖術師の放つ攻撃に合わせて天叢雲剣を複製し防御、カウンターの刃を叩き込んでいく。
凶つ風を帯びし拳を切り払い実体持つ刃で妖術の幻覚を切り裂いて、そして雷撃帯びし蹴りをくるりと体を回転させて受け流す。
一つ一つの威力は低く数で押し切る妖術師の攻撃を的確に捌き切るアラタマの手前は正に無双、そして妖術師の攻撃が途切れた瞬間に神剣の一閃を放ち、致命傷となるダメージを刻み込んだ。
これまでの蓄積ダメージもあって妖術師は仰向けに倒れ、消滅していく――痕跡すら残さずに。
「……あらたまちゃんのらいふを削っているのです! 高れああいてむや素材をどろっぷするのです!!」
即身仏の少女のやや俗な願いは叶わなかったけれども、幻朧帝国のエージェントの破壊工作からこの都市を無事守られた。それは十分な|結果《リザルト》だろう。
そして任務を達成した猟兵達は大河近くの都市を後にし、グリモアベースへと無事帰還したのだった。
大成功
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