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帝都櫻大戰⑲〜アヤカシふわもこ百鬼夜行!

#サクラミラージュ #帝都櫻大戰 #第二戦線 #神王サンサーラ #妖狐七星将『廉貞』


 アヤカシエンパイアにも、幻朧の桜が咲き誇る。
 それも、平安結界の外側に広がる「死の大地」に。
 そして降臨するエンシェント・レヰス『神王サンサーラ』が放つ、広がる骸の海。
 このままでは、いずれこの躯の海が全てを飲み込んでしまうだろう。
 だが、その時だった。
「汝等猛将の万夫不当たる武勇は天下万民の知る所で有るに異論無し。然れど幻朧の桜満つ元に降臨せし神王たる彼奴こそ骸の海を以て平安の世を嚥下せし災厄。故に百鬼従えし我の掩護を受容し神王の駆逐者と成れ」
 「死の大地」に現れたのは、妖狐七星将『廉貞れんちょう』。
 それから廉貞は猟兵達をふと見遣り、改めて告げる。
「……あなたがたが強く勇敢である事は誰が見ても分かる程であり、十分な実力を備えている事は間違いありません。ですが、幻朧桜が咲き誇る「死の大地」に現れる『神王サンサーラ』は、広がり続ける躯の海を放ち、全てを飲み込まんとしています。ですので、妖を従えて作りだした『百鬼夜行』をもって、私もあたたがたと共に戦いましょう」
 そしてそうわかりやすく言い直した彼が従えるのは――ふわふわでもふもふ。
 そんな妖たちを従えて作りだした大群、ふわもこ百鬼夜行である……!

●廉貞さんともふもふ百鬼夜行
「平安侵寇せし幻朧絢爛の厄、彼奴こそ輪廻転生の神王。然れど一騎当千たる豪傑の武勇を以て、もふもふたる百鬼と戮力し輪廻の厄を征伐されたし」
 筧・清史郎(桜の君・f00502)はそう集まった皆へと告げるも。
 ……おっとこれは失礼、口調が移ってしまったようだ、と微笑み、改めて口を開く。
「アヤカシエンパイアの平安結界の外側に広がる「死の大地」に大量の幻朧桜が咲き乱れると共に、エンシェント・レヰス『神王サンサーラ』が降臨する。そして、サンサーラを取り巻く無限の「骸の海」から大量のオブリビオンが具現化し、圧倒的な数と質量で猟兵を戦場から押し流そうとするというが。ここにキャンピーくんの力で、シルバーレインの世界から妖狐七星将『廉貞』が単身馳せ参じるのだという。彼は死の大地にうごめく多数の妖どもをたちまち自身に従う『百鬼夜行』とし、サンサーラに抗う大軍勢を瞬く間に作り上げ、猟兵と共闘する構えでいる。なので、廉貞と協力し百鬼夜行を操って、サンサーラに攻撃を届かせて欲しい」
 エンシェント・レヰス『神王サンサーラ』は極めて強大なオブリビオン。
 だが、そのあまりの強大さ故に、サンサーラは「完全に無傷の状態」でない限りこの世界への顕現を維持することができないようだ。
 なので、広がり続ける骸の海を乗り越え、何とかして彼に一撃でも与えられれば、神王サンサーラは一旦撤退するというので。
 シルバーレインの世界から赴いた廉貞と協力して百鬼夜行を操り、サンサーラに攻撃を届かせて欲しい、というわけだ。
「それで今回、廉貞が作り上げるのは、もふもふな妖による百鬼夜行だという。ふわもこな妖にもふっと埋もれつつ躯の海の上を運んでもらったり、もふもふな身で防御したり、ふわふわな妖の群れにむぎゅっと挟まれつつ身を潜めて機を窺ったりなど、このふわもこな百鬼夜行を利用して、サンサーラへと一撃を見舞って欲しい」
 もふもふな妖は、何せ百鬼というだけあって、様々な種類のふわもこがいる。
 貴方好みの……いえ、上手く利用できそうなもふもふを見つけられるだろうので。
 ふわもこ百鬼夜行や廉貞と協力し、サンサーラへと攻撃を叩きこもうというわけだ。

 それから説明を終えた清史郎は皆を改めて見回して。
「サンサーラは極めて強大な敵、そして広がり続ける躯の海と、一筋縄では近寄ることさえいかないだろうが。廉貞が成したふわもこ百鬼夜行と共に向かえば、きっと道がひらけて勝機が見いだせるだろう」
 そう掌に満開桜を花開かせ、猟兵達を送る。
 もふもふ百鬼夜行を従える廉貞と共闘するべく、平安結界の外側『死の大地』へと。


志稲愛海
 志稲愛海です。
 よろしくお願いいたします!

 こちらは、1フラグメントで完結する『帝都櫻大戰』のシナリオです。

 受付は【9/13(金)朝8:30~9/15(日)23:59まで】です。
 少々短期間となっていますが、お気軽にご参加ください!
 追加冒頭はありません。

●プレイングボーナス
 廉貞に従う妖達の能力を戦闘に利用する/廉貞と協力して戦う。

●シナリオ概要等
 オープニングの通り、神王サンサーラへと一撃を見舞うべく。
 妖狐七星将『廉貞』が従えるふわもこ百鬼夜行を色々と利用してみてください!
 真面目に戦っても、もふもふ重視でも、構いません。
 皆様らしく、ふわもこを利用して神王へと攻撃してください!
 どのようなもふもふアヤカシを利用するのか。
 ご希望ある場合は、記載していただければです。

●お願い
 同行者がいる場合は【相手の名前(呼称可)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入をお願いします。

 グループ参加の人数制限はありません、お一人様~何人ででもどうぞ!
 ですが、同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。

 公序良俗に反する事、他人への迷惑行為、未成年の飲酒喫煙は厳禁です。
 あとは皆様らしく、どうぞご自由に!

 ご参加お待ちしております!
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第1章 ボス戦 『神王サンサーラ』

POW   :    サンサーラディーヴァ
自身の【眼前】を【広大無辺の仏国土】化して攻撃し、ダメージと【神王サンサーラへの到達不能】の状態異常を与える。
SPD   :    サンサーラノヴァ
【かざした両掌の間】から、詠唱時間に応じて範囲が拡大する、【五感封じ】の状態異常を与える【神王光】を放つ。
WIZ   :    強制転生光
レベル秒間、毎秒1回づつ、着弾地点から半径1m以内の全てを消滅させる【サンサーラの光】を放つ。発動後は中止不能。
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橘・レティシア
【化野・那由他(f01201)と】
ふわもこ百鬼夜行……もふもふな妖怪、誰を連れていけばいいかしら?
(悩んでいたところに初対面の化野さんに声をかけられ)
助かったわ。これだけ多いと迷ってしまうわね。

ふわふわ狸の狸囃子、可愛いわ。
猫又って、三味線を持っている絵が有名よね。
ケサランパサランもいるかしら?
もふもふ火車、素敵ね。乗せてもらいましょう。

化野さんや妖怪たちと火車に乗り、戦場へ。
もふもふ猫又に三味線を奏でてもらいながら、皆で歌いましょう。
魅力-majestic-で歌の精霊をサンサーラへ飛ばして。
ケサランパサランが幸いを呼ぶなら、攻撃を避ける力を貸して。
ふわもこパワーがあれば、負けはしないわ。


化野・那由他
【橘・レティシア(f44010)と】
世界の危機ですか。ここは私も人肌脱がな…おや。
なにやらお困りのようですね。
よろしければ一緒に妖怪を探しましょうか。
(悩んでいる橘さんを見て。お互い初対面)

ふわもこ妖怪ならば、狸囃子。狸たちが笛や太鼓などの囃子を響かせるものです。
猫又もいかがでしょう。ええ、三味線、そのような伝承もあるようです(橘さんの言葉に頷き)
ケサランパサラン……なるほど……(知らなかった)。
もっふもふ火車も、ほら、こちらに。乗せてくれるようですよ。

袖すり合うも他生の縁、橘さんとサンサーラに挑みます。
妖奇譚『白面九尾』で、もふもふ尻尾の九尾狐に変身して。
音楽を背景に、妖火を飛ばして攻撃を。



 眼前に広がる幻朧桜咲き乱れる景色は、美しいまぼろし、とは到底言えないような。
『哀れな、この世界は既に壊れているのか……』
 アヤカシエンパイアの平安結界の外側――死の大地。
 そして桜に導かれるようにこの地に降臨したのは『神王サンサーラ』。
 その口から発せられた言葉は、滅んでしまった世を憂うものであるというのに。
 サンサーラが無限に広げ続けるのは、骸の海。
 このままでは死の大地も、そして平安結界内も……すなわち、この世界全てが飲み込まれてしまう。
 だが、この地に降り立ったのはサンサーラだけでなく、銀の雨降る世界から馳せ参じた妖狐七星将『廉貞』の姿もあって。
 死の大地に蠢く妖たちを従えて百鬼夜行を作り、彼は猟兵と共闘する意思を示しているのだというから。
 ……世界の危機ですか、と。
「ここは私も人肌脱がな……おや」
 死の大地へと赴いた化野・那由他(書物のヤドリガミ・f01201)は、視界に入った光景にふと首を傾ける。
 その視線の先にも、こてりと首を傾げている猟兵の姿が。
「ふわもこ百鬼夜行……もふもふな妖怪、誰を連れていけばいいかしら?」
 橘・レティシア(灼滅者のサウンドソルジャー・f44010)はそう、廉貞が今回作り上げたふわもこ妖怪たちの百鬼夜行を見つめて。
 どの妖に協力してもらおうかと悩んでしまうも。
「なにやらお困りのようですね。よろしければ一緒に妖怪を探しましょうか」
 そう声を掛けてくれた彼女――那由他へと、ふわり笑みを咲かせて紡ぎ返す。
「助かったわ。これだけ多いと迷ってしまうわね」
 ふたりはお互い初対面ではあるのだけれど、同じ猟兵仲間であることはわかるから。
 というわけで、那由他が見繕う妖は。
「ふわもこ妖怪ならば、狸囃子。狸たちが笛や太鼓などの囃子を響かせるものです」
 身体がふわふわ、尻尾ももこもこ、楽器を携えた狸の妖たち。
「ふわふわ狸の狸囃子、可愛いわ」
 レティシアがそうほわりと、そんな狸の姿に和んでいれば。
 那由他が見つけて、狸囃子に次に加えるべく提案してみるふわもこは。
「猫又もいかがでしょう」
「猫又って、三味線を持っている絵が有名よね」
「ええ、三味線、そのような伝承もあるようです」
 二尾をゆうらり、三味線を携えた、もふかわな猫又。
 それから頷いて返す那由他に続き、レティシアも周囲を見回してみて。
「ケサランパサランもいるかしら?」
 探してみるのは、白い毛玉のような妖怪ケサランパサラン。
 そして桜花弁とともにふわふわと舞うその姿を見つければ。
「ケサランパサラン……なるほど……」
 那由他はそのふわふわたちを、じいと見つめて呟きを落とす。
 数多の怪異譚が綴られていると云う奇書に宿ったヤドリガミではあるのだが。
 その存在を知らなくても無理はない……彼女の奇書の中身は、空白の頁も目立つから。
 でもやはり、知っている姿ももふもふ多く見られるから。
「もっふもふ火車も、ほら、こちらに。乗せてくれるようですよ」 
「もふもふ火車、素敵ね。乗せてもらいましょう」
 まさに、袖すり合うも他生の縁――那由他はもふもふ火車に乗って、いざ神王サンサーラへと挑む。
 共に火車に乗るレティシアは勿論、狸囃子に猫又、ケサランパサランも連れて。
 そして、もふもふ猫又が三味線を奏で始めれば、笛や太鼓鳴らす狸囃子も戦場に響いて。
 レティシアは愉快な音で満ちる中を征きながらも促す……皆で歌いましょう、と。
『私は、無限の力を手にしてしまったのだ。私を倒すことはできぬだろう』
 確かに、強烈なサンサーラの光を放ってくる神王を倒すのは今、叶わぬことだろう。
 けれど倒すことができなくてもいいのだ。
 その強大さ故に、無傷の状態でしか、サンサーラはこの地に顕現できないというから、どんなに浅い傷でも与えることができれば、神王は撤退する。
 それに、これだけ楽し気なふわもこの助っ人がいれば、レティシアの微笑みも花咲いて。
「ごめんあそばせ。私、手加減はあまり得意ではないの」
 ……ふふっ、常に最高の自分でいたいのよ、って。
 桜咲き乱れる死の大地へと喚ぶのは、歌の精霊。
 そして妖たちが奏でる囃子を耳にしながらも、ケサランパサランが幸いを呼ぶならと。
 レティシアはふわふわ舞う妖たちへと乞う――攻撃を避ける力を貸して、と。
 同時に、那由他はサンサーラへと綴る。
 ……此れにて、読み終わりでございます、と。
 無限に広げ続ける骸の海で神王が行わんとしている、この世界の滅亡の話を終わらせるべく。
 展開した妖奇譚『白面九尾』にてその姿を、絶大な妖力を誇るもふもふ尻尾の九尾狐に変じれば。
『! 何……っ』
 響く音楽を背景に、サンサーラへと目掛け、刹那燃え盛るは妖火。
 そしてそんな沢山のもふもふたちや音楽に囲まれれば、レティシアは神王へと向ける。
 ……ふわもこパワーがあれば、負けはしないわ、って。
 皆と繰り出す攻撃と、満開に確信を咲かせた言の葉を。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

山吹・夕凪
あらゆるが集う、百鬼のもふもふ
つまり、もふもふの犬が百と連なる姿……
このような場でなければ撫でたい処ですが、今はこの子たちと懸命に戦いましょう
後の平穏になれば、存分に撫でられる筈と

共闘するのはもふもふの毛並みを持つ犬たち
それも風を操る術と力を持つもの

私もまた妖刀という、妖しき力を携え、従えるもの
ならばその黒刀『涙切』を触媒として、もふもふの妖しの犬たちの力を借り受け、増幅させていきましょうか

彼らと共に風を操る術にて、霊的防護と宿す風を纏い、骸の海に抗いながら進みます
そして、神王光を放つべくサンサーラが両掌をかざすならば、全ての風を身に受けて一気に加速
手を上げて出来た隙に、先制攻撃のUC一閃です



 幾度となく退け、それでも再び降臨するのならばと。
 山吹・夕凪(雪色の吐息・f43325)は、桜舞う死の大地に降り立った『神王サンサーラ』へと相対するも。
 周囲へと視線を巡らせ、その光景を見れば、言の葉を落とす。
 夕凪が見つめるのはそう――あらゆるが集う、百鬼のもふもふ。
「つまり、もふもふの犬が百と連なる姿……」
 引き続き共闘する妖狐七星将『廉貞』が此度作り上げたのは、ふわもこな妖によるもふもふ百鬼夜行。
 そんなもふもふ達をじいと見遣れば、思わずもふりたくなるところだけれど。
「このような場でなければ撫でたい処ですが、今はこの子たちと懸命に戦いましょう」
 そうこくりと頷いてから、夕凪は今回の戦いを共にするもふもふを探してみる。
 ……後の平穏になれば、存分に撫でられる筈、と。
 どうせならば憂いなく全力で、思い切りもふもふと撫でたいから。
 そして束の間の相棒として選んだのは、もふもふの毛並みを持つ犬たち。
 けれど、彼らはただもふもふ可愛いだけではない、風を操る術と力を持つもの。
 そして夕凪もまた妖刀という、妖しき力を携え、従えるものであるのだから。
(「ならばその黒刀『涙切』を触媒として、もふもふの妖しの犬たちの力を借り受け、増幅させていきましょうか」)
 彼らと共に風を操る術にて、霊的防護と宿す風を纏い、全てを飲み込まんと広がる骸の海に抗いながらも、前へ。
 それに幾度も相対し、夕凪は確りと把握しているから。
 サンサーラが神王光を放つべく両掌をかざさんとする動きを見せれば、全ての風をその身に受けて。
 一気に加速し距離を詰め、狙うはそう、両手を上げたことで出来た隙。
 そしてその一瞬を、夕凪も、涙に濡れたかのような艶やかな黒の一振りも、決して逃しはしないから。
『無限の力を手にした私を倒すなど、できはせぬ……、っ!?』
 ――越えるが為に、吐息を重ねるが人の刃。
 黒を湛えていた『涙切』が純白へとその色を変じさせた刹那、夕凪は繰り出し放つ。
 もふもふたちと起こす風に乗せる様に、桜舞う死の大地に在る神王へと一閃――神殺しの、眩い程に白く輝く剣光を。

大成功 🔵​🔵​🔵​

水無月・呉葉
まさかあの廉貞殿と組む事になるとはのう。

廉貞殿、人狼騎士団の水無月呉葉ですじゃ。
此度はよろしくお頼み申すのじゃ。
何故、妖狐が人狼騎士団にいるかというと色々あってのう…。

廉貞殿の妖達にお願いして攻撃じゃ。
もふもふ達による波状攻撃ッ!
これぞ、もふもふ乱舞じゃッ!
いつ果てるとも知れぬ、絶対的もふもふの小宇宙じゃツ!

勿論これで勝てるとは思っておらん。
ここからが本番じゃ。

【陰陽秘術『朱雀』顕現】を発動。
何故かもふもふな朱雀に騎乗して
敵の攻撃を回避しながら接近し【連携攻撃】じゃ。
天の羽衣で【空中浮遊】して
朱雀の炎に合わせ【封印術】の霊符で攻撃。
じゃが、これも本命ではない。
本命は廉貞殿のアビリティじゃッ!



 桜咲き乱れる死の大地に在るのは、骸の海を広げ続ける『神王サンサーラ』と。
 アヤカシエンパイアを守るべく参じた猟兵達。
 水無月・呉葉(妖狐の符術士・f41328)もそのひとり――そして運命の糸症候群により、見目は若き頃のものであるのだけれど。
(「まさかあの廉貞殿と組む事になるとはのう」)
 神王と猟兵以外にあるその姿、妖狐七星将『廉貞』を見れば、お耳をぴこり。
 呉葉は姿こそ少年であれど、実はシルバーレインのかつての戦いを知る日本妖狐なのだから。
 けれど今は、蠢く妖を従えた百鬼夜行を作り上げ、自分達猟兵と共闘してくれるという話だから。
「廉貞殿、人狼騎士団の水無月呉葉ですじゃ。此度はよろしくお頼み申すのじゃ」
 そう声を掛けて挨拶をするも、ふと首を傾げられて。
「何故、妖狐が人狼騎士団にいるかというと色々あってのう……」
 それを説明しようとすれば、色々あって長くなってしまうから……今回は割愛。
 廉貞が成した百鬼夜行のもふもふ妖たちにお願いして、神王へといざ、攻撃を仕掛けていく呉葉。
「もふもふ達による波状攻撃ッ! これぞ、もふもふ乱舞じゃッ!」
 ……いつ果てるとも知れぬ、絶対的もふもふの小宇宙じゃツ! と。
 燃え上がらせたそれをもふもふと、神王へと向けるも。
『仮にイティハーサを倒せても、私を倒すことはできぬだろう。私は、無限の力を手にしてしまったのだから』
 かざした両掌の間から神王光を繰り出さんとするサンサーラ。
 だが、呉葉は慌てる様子もなく、印を組みながらも紡ぐ。
「勿論これで勝てるとは思っておらん。ここからが本番じゃ」
 ――参れッ、朱雀!
 瞬間、陰陽秘術『朱雀』顕現を発動させ、燃え盛る炎を操る朱雀を戦場へと喚べば。
「何だか、朱雀がもふもふしておるのじゃが……」
 何故かふわふわでもふもふになっている朱雀に、すかさず騎乗して。
 放たれ迫る神王光を回避しながら接近し、敵の姿を眼前に捉えれば。
『……!』
 天の羽衣でふわりと空中浮遊し、朱雀の炎に合わせて、封印術の霊符で連携攻撃を。
 だが、相手は極大な力を持つ者だということもわかっているから。
「じゃが、これも本命ではない」
 幾重にも張り巡らせた攻撃の本命が刹那、サンサーラへと牙を剥く。
「本命は廉貞殿のアビリティじゃッ!」
 廉貞が嗾け繰り出す、もふもふなアヤカシの群れが。

大成功 🔵​🔵​🔵​

武富・昇永
骸の海をもこもこがせき止めている…いや、妖か?
廉貞どのが従えた妖たちなのだろうが、なぜもこもこばかり…
もこもこした妖のみに効果があるのか
それともまさか廉貞どののご趣味か…?

やめやめ!世界を渡り助けに来てくれた恩人を色眼鏡で見るのは止めよう!
まずは妖たちと共同戦線をするために挨拶だ!

うむ、ウサギに羊に狸にと見事にもこもこだらけだな!
よし!皆の衆!【陰陽道・繁栄興隆永永無窮の術】を使うゆえ
召喚された魚達と共に骸の海を食らいつくし
もこもこの海に変えてくれ!
その頃にはサンサーラにも一撃程度は入っているだろう!
よろしく頼むぞ!



 日頃在るアヤカシエンパイアの、平安結界の外側。
 死の大地には、いまだ大量の幻朧桜が咲き乱れていて。
『私のユーベルコードは『骸の海を無限に広げる能力』と化した。命が尽きるまで、時が絶える事はない』
 再び降臨する『神王サンサーラ』は広げ続ける骸の海で、世界の全てを飲み込まんとしている。
 けれど、それが広がるのを食い止めている存在たち。
「骸の海をもこもこがせき止めている……いや、妖か?」
 武富・昇永(昇鯉・f42970)が思わずそう見遣る先には、大量のもふもふ……ふわもこな妖たちの姿であった。
 そしてそんなもふもふ百鬼夜行を作り上げただろうのは、これまでも手を貸してくれている、銀の雨が降る世界から馳せ参じた狐の男。
 妖狐七星将『廉貞』、その人であるのだが。
 昇永は思わずじいと眼前に広がるもこもこを見遣りつつも、考えを巡らせる。
「廉貞どのが従えた妖たちなのだろうが、なぜもこもこばかり……」
 今回の百鬼夜行は、もこもこした妖のみに効果があるのか。
(「それともまさか廉貞どののご趣味か……?」)
 そうちらりと窺うも、特にその表情や所作に変わった様子はない。
 そうなれば、何故今回はもふもふ百鬼夜行なのか、謎は深まるばかりであるが。
 昇永はぶんぶんと首を振り、気を取り直す。
(「やめやめ! 世界を渡り助けに来てくれた恩人を色眼鏡で見るのは止めよう!」)
 もしかして仮に廉貞がもふもふ趣味だとしても、何ら問題はないのだ。
 むしろ、廉貞自身ももふもふしているし。
 昇永は考えるのをやめて、そしてまずは妖たちと共同戦線をするために挨拶を。
「うむ、ウサギに羊に狸にと見事にもこもこだらけだな!」
 歩み寄れば、よりいっそう感じる、もふもふ尽くし。
 そして百鬼夜行を成すもふもふな妖たちに、こうお願いを。
「よし! 皆の衆! 陰陽道・繁栄興隆永永無窮の術を使うゆえ、召喚された魚達と共に骸の海を食らいつくし、もこもこの海に変えてくれ!」
 ……その頃にはサンサーラにも一撃程度は入っているだろう! と。
 戦場全体に発生させるのは、空を泳ぎ森羅万象を飲み砕き増え続ける魚群。
 そして、そんな魚と同じ能力の付与と魚群への合流をもふもふ妖にさせながらも。
 昇永は成した魚群とともに神王へと向かうもふもふたちへと紡ぎ、託す――よろしく頼むぞ! と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

白矢羽・尭暁
姿かたちはなんだっていい、力を貸してくれるのなら
すまないが僕を運んでくれ

骸の海も、僕の血に触れたなら神仏に塗れるだろうか
神王サンサーラ…きっとあなたの神威のほうが強いだろう
それでも戦わねばならない

妖に近くまで運んでもらったら、あとは骸の海であっても走り距離詰める
その光にも触れなければいいだけだ
我血に血を与えつつ、骸の海を斬り裂いて僕の血に惑わせよう
神仏の幻影に骸の海もとどまってくれるかはわからないが生まれた妖くらいは抑えられるだろう

僕の世界にこれ以上踏み入らせはしない
還ってくれ、神王サンサーラよ
一瞬でいい、僕と共にある神仏たちが僅かでも惑わせてくれればかすり傷一つくらいは負わせられるだろうから



 普段ならば、そのもふもふの身を撫でて、柔い微笑みを向けるだろう。
 だが、今の白矢羽・尭暁(金烏・f42890)からは、笑みは消え失せていて。
「すまないが僕を運んでくれ」 
 廉貞が成した百鬼夜行の妖へと、冷えた響きでそう告げる。
 ……姿かたちはなんだっていい、力を貸してくれるのなら、と。
 そう、今はひとり。常に共にある従者はいない。
 いや、例えいたとしても、今の尭暁が彼を見ることないだろう。
 此処へと転送される際に従者がどのような表情をしていたかさえ、もう今の尭暁には見えてはおらず。
 金の瞳を向けるのはただ、守るべきこの世界を脅かす、何としても退けねばならぬ存在にのみ。
 けれどひとりでは神王までも辿り着けない、だから、利用できるものは何だって利用する。
 いつも自分をその背に乗せてくれる山の熊に近い、ふわもこな熊の背に乗せて貰って。
 だがこの妖を選んだ理由も、ただ近くにいて利用できそうだったからというだけで。
 尭暁が意識を向けるのは、ずっと。
(「骸の海も、僕の血に触れたなら神仏に塗れるだろうか。神王サンサーラ……きっとあなたの神威のほうが強いだろう」)
 この世界を飲み込まんとする骸の海と、それを広げんとするサンサーラにのみ。
 そしてその極大な力も、これまで何度も対峙してよくわかってはいるけれど。
 ――それでも戦わねばならない。
 今の尭暁を突き動かすのは、皇族であるという強すぎる責任感である。
 そして妖に近くまで運んでもらったら、その姿を振り返りもせずに。
 何としても退けなければならぬ敵……サンサーラへと距離詰めるべく、駆けだす尭暁。
 踏みしめる足元が、身を蝕む骸の海であったとしても。
(「その光にも触れなければいいだけだ」)
 この身がいくら傷つこうが、成すべきことを成せるのならば、それでいい。
 激しい痛みにも、流れる血にも構わずに、皇族として己が成さねばという思いだけで前へと進む。
 むしろ流れる血を、握る我血に与えつつ。骸の海を斬り裂いては惑わせる。
(「神仏の幻影に骸の海もとどまってくれるかはわからないが生まれた妖くらいは抑えられるだろう」)
 尭暁の血は、妖滅の力を宿す皇族の血であるから。
 ……一瞬でいい、僕と共にある神仏たちが僅かでも惑わせてくれればかすり傷一つくらいは負わせられるだろうから、と。
『哀れな、この世界は既に壊れているというのに……』
 その言葉にぴくりと反応を示してしまいながらも、ぐっと我血を握る手に力を込めて。 
「僕の世界にこれ以上踏み入らせはしない」
 ――還ってくれ、神王サンサーラよ。
 存分に己の血を飲んだ我血を尭暁は振るう。
 皇族としてあるべきという思いのみを胸に――神王にひとり、立ち向かいながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

弓落・高寿
もこもこ。ふわふわ。いつも退治する妖が皆奇妙な姿でなくこうであればいいものを…。
いや嘆いてる場合でなく、この機に乗じてあれをどうにかしねえとな。

しかし何やら、周囲のせいかほんわかふわふわと平和な気持ちになって、どうにも国の危機だってのに調子が出ねえ。
かくなる上はもこもこにはもこもこをと、お供妖精を呼び応援にて他猟兵や妖どもの底力を強化させて時間を稼がせてもらおう。

我も戦いたいのだが─あ、待てよ?もこもこに気を取られるならばいっそ五感を奪われれば心眼以外は遮断され、迷いを断ち切れる?よし、それで行く!
だが、もうちょっとこいつらの手触りを楽しんでからでいいか?ふわふわ。



 降り立ったその地は、滅びた世界の慣れの果て、死の大地であるのだけれど。
 今、そんな滅びの地に大量に花開いているのは、咲くはずのない桜。
 だが、弓落・高寿(平安京異邦人・f44072)の瞳に映るのは、そんな満開の桜ではなく。
 ――もこもこ。ふわふわ。
「いつも退治する妖が皆奇妙な姿でなくこうであればいいものを……」
 助太刀にきたのだという妖狐七星将『廉貞』の作り上げた百鬼夜行。
 しかもただの百鬼夜行ではなく、もこもこふわふわ尽くしな妖の群れである。
 いつもはおどろおどろしかったり、奇妙な姿かたちであったりする妖を思い返せば、ついそう口にしてしまうものの。
 高寿は気を取り直し、己が成すべきことを思い返す。
『私が手にしてしまったのは、骸の海を無限に広げる能力。そんな私を倒すことはできぬだろう』
「いや嘆いてる場合でなく、この機に乗じてあれをどうにかしねえとな」
 幻朧桜が咲き乱れると同時にアヤカシエンパイアへと降臨した『神王サンサーラ』へと目を向けて。
 いや、これは確かに、アヤカシエンパイア存続の危機。
 けれどそれはわかっていても、やはり。
(「しかし何やら、周囲のせいかほんわかふわふわと平和な気持ちになって、どうにも国の危機だってのに調子が出ねえ」)
 死の大地のはずなのに、何だかほわふわな空気感……??
 とはいえ、もこもこでいっぱいの死の大地に在る、極大の力を持つ神王を退けなければならないから。
 かくなる上はもこもこにはもこもこを、と。
 ――姫さまのために!
 戦場に、やたら張り切っている気がしないでもない貴族プリンセスのお供妖精を喚べば。
「……姫って呼ぶなつってんだろ」
 そう毎度訂正する言葉を紡ぎながらも。
(「お供妖精の応援にて他猟兵や妖どもの底力を強化させて、時間を稼がせてもらおう」)
 周囲の支援をしつつ、こうもぽつり――我も戦いたいのだが、なんて。
 だが刹那、彼女はふとひらめくのだった。
「――あ、待てよ? もこもこに気を取られるならばいっそ五感を奪われれば心眼以外は遮断され、迷いを断ち切れる?」
 かざした両掌の間から五感封じの効力を持つ神王光を、サンサーラが放ってくると聞いて。
 ということで――よし、それで行く! と。
 勇ましくも頼もしく大きく頷く、高寿だけれど。
「だが、もうちょっとこいつらの手触りを楽しんでからでいいか?」
 そして許可を貰えば手を伸ばして、もふもふなでもふ。
 満足げに高寿は口にする――ふわふわ、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
もふもふを合法的にもふもふしても許されるお仕事…
天国か?
いえ戦い自体は真面目にやりますけどね、ええ
どんなもふもふでも好きだけどふわふわであればあるほど最高です

鳥さんみたいにお空飛べるタイプの子に乗せてもらい
両手で抱えられる程度の小さいもふもふにもこっそり癒されながら
骸の海を出来る限り避けて欲しい

同時に僕は紅色鎌鼬発動
もふもふを傷付けるのは皆敵なので
ごめんなさいね

大量に生成した刃の壁で光を弾く事で防御
消されてもこの鎌なら何度でも生成し直せるから
同時に生まれた死角を利用して
もふもふ& 廉貞さんと一緒に回り込み

廉貞さん、一緒に攻撃して!

高速詠唱で破魔の光魔法を宿した幾本かの鎌で
薙ぎ払い攻撃仕掛けます



 足を踏み入れたのは、アヤカシエンパイアの外側「死の大地」。
 此処も他の世界同様に幻朧桜が咲き乱れていて。
 降臨したエンシェント・レヰス『神王サンサーラ』の、広がり続ける骸の海に飲み込まれんとしている危機に陥っている。
 けれど、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)の目の前に映るのは。
 そんな切迫した、死の大地と呼ばれている地とは思えぬような光景。
「もふもふを合法的にもふもふしても許されるお仕事……」
 ――天国か?
 思わずそう紡いでしまうような、助太刀に来たという妖狐七星将『廉貞』の作り上げた、もふもふ尽くしな百鬼夜行!
「いえ戦い自体は真面目にやりますけどね、ええ」
 猟兵としての仕事で此処に赴いたことは、勿論忘れていないけれど。
「どんなもふもふでも好きだけどふわふわであればあるほど最高です」
 もふもふふわふわ好きとして、わくわくしちゃうのは仕方ないです、ええ。
 ということで、どの子ももふもふ可愛いのだけれど。
 澪が見つけて思わず駆け寄ったのは、まんまるもふもふでめちゃふわふわな、巨大サイズのシマエナガのような妖。
 そしてそんなシマエナガ風な妖の、手のひらサイズのちびっこい子も連れて。
 ぽふりとふかふかな背に乗りつつ、小さいもふもふにもこっそり癒されながらも。
「骸の海を出来る限り避けて欲しい」
 お願いしてもいい? と訊ねてみれば、ぴぃ、と鳴き声のお返事。
 そしてパタパタと桜花弁舞う死の大地の空を飛びながらも。
「もふもふを傷付けるのは皆敵なので、ごめんなさいね」
 ――これでも鎌使いなんだよね。
 そう、もふもふに襲い掛からんとする骸の海の妖へとぷんぷん怒りの感情を覚えれば、紅色に澄んだ美しき鎌が死の大地を飛び交って。
『哀れな、無限の力を得てしまった私は倒せぬだろうというのに』
 大量に生成した刃の壁でサンサーラの光を弾き、着弾して爆ぜさせぬよう澪は立ち回る。
 ……消されてもこの鎌なら何度でも生成し直せるから、って。
 そしてそんな敵の光が一瞬撃ち終われば、同時に生まれた死角を利用して。
 もふもふ百鬼夜行や廉貞と一緒に回り込めば。
「廉貞さん、一緒に攻撃して!」
 そう声を掛ければ狐耳をぴこり、もふもふ百鬼夜行たちを怒涛のように神王へと廉貞が嗾けて。
 その隙に高速詠唱し、破魔の光魔法を宿した幾本かの鎌で薙ぎ払い、澪は仕掛ける。
 桜吹雪を巻き起こしながら、この世界の平穏を脅かす存在を退けるために。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天光慈・暁凪
この世界を護るならば必ず神王と対峙するという事ですか…。

廉貞殿お初にお目にかかります。
どうか、その力をお貸しください。
(これがふわもこ…可愛いし妖なのに何故か安‥はっ⁉)
んん、わたくしは体が小さいので妖の群れに身を潜めながら運んでいただけたらそう簡単には見付らず機を窺えるかもしれませんが…神王の技が危険な予感がします。
新米ですのでまだ力を上手く扱えませんが【霊的防護】を。何もしないよりはましというものでしょう。

隙をみて“寵姫ノ純情”で行動を阻害します。
一瞬で良いのです。そして与える傷はかすり傷でもよい。
(久遠、今です!咥えた曙光ノ霊血刀で攻撃を!)

この世界は汝に渡すものか!

・連携アドリブ◎



 天を仰ぐ淡い撫子色の瞳にも、ひらり舞い降る桜花弁。
 だが、天光慈・暁凪(麗しき夜明け・f44498)の目に映るのは咲き乱れる幻朧桜だけではなくて。
 滅びて妖が蠢く「死の大地」の光景と。
『この世界はすでに滅びている、それに私は倒せぬだろう』
 桜を花道とするかのように降臨した『神王サンサーラ』。
 そんなサンサーラが広げ続けるのは、全てを飲み込む骸の海だというのだから。
(「この世界を護るならば必ず神王と対峙するという事ですか……」)
 暁凪はそう退けるべき神王を見遣った後、共闘をと馳せ参じてくれた妖狐七星将『廉貞』へと視線を移して。
「廉貞殿お初にお目にかかります。どうか、その力をお貸しください」
 そう丁寧に告げながらも、内心そわり。
 何故だか、もふもふでふわふわな妖ばかりで作られている、廉貞のふわもこな百鬼夜行に。
 そんなやたらもこもこしている群れを見遣れば、暁凪は思う。
(「これがふわもこ……可愛いし妖なのに何故か安……はっ!?」)
 いや、これは猟兵のお仕事であり、戦争真っ只中なのだということを思い返しつつも。
 廉貞も快くもふもふを貸してくれるというから、どの妖に力を貸してもらおうかときょろりと視線を巡らせるも。
 ぽふんと背に乗せて貰うのもいいけれど、小さい暁凪の背では届かない可能性もある。
 ならば、それならいっそ。
「んん、わたくしは体が小さいので妖の群れに身を潜めながら運んでいただけたらそう簡単には見付らず機を窺えるかもしれませんが……」
 もふもふに埋もれつつ運んでもらうのもアリかもしれないし。
 ……神王の技が危険な予感がします、と危惧するように、危険も伴うことなのも確かなのだけれど。
(「新米ですのでまだ力を上手く扱えませんが、霊的防護を。何もしないよりはましというものでしょう」)
 今の自分に出来得る限り、守りを頑張って固めつつも、そっともふもふの群れに埋もれて身を隠しながら。
 ――お待ちになってください。
『……!』
 サンサーラへと吹き付けるは、純真無垢の心を具現化した、半透明の美麗な花吹雪。
 そしてその桜花弁とともに舞う花吹雪は神王の行動を阻害し、その意識をも自然と一瞬惹きつければ。
(「一瞬で良いのです。そして与える傷はかすり傷でもよい」)
 そう……倒さなくていいのだ。浅くとも傷を負わせれば、この極大な力を誇る神王は退くのだというから。
 強い絆を結び、霊力と深い親愛をへて強き神に至った龍神へと、暁凪は命ずる。
 ――久遠、今です! 咥えた曙光ノ霊血刀で攻撃を!
 そしてそれを受け、口に咥えた持主の血で刀身を作る餓血刀を、すかさず久遠は振るう。
 正しく美麗で優美であり、それに何より。
「この世界は汝に渡すものか!」
 皇族の誇り高き姫である暁凪の想いを乗せた、一閃を。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朱赫七・カムイ
神王に対するために、ふわふわな百鬼夜行をつくりだすとは……恐れ入ったな
ちゅんぴぃ!と関心しているホムラがふわもこの波に攫わぬように抱えながらふわもこの中を進んでいくよ
イザナ!手触りのいいふわもこが好きなのはしっているが、自ら埋もれて往かぬように!

しかしレンチョウの妖を従える技量は目を見張るものがある…私も斯様に厄災達を従えられるようにならねばな…
ふわもこに身を潜ませそっと近づいていこうか
…イザナ…起きているか?
よし……結界術を頼むよ
「ふわふわな毛並みが乱されぬように」とは…いや、そうだが私にも頼む
程よく近づいたところで、早業で飛び出し── 春暁ノ朱華、衝撃波と共に放つ神罰の一閃を加えてみせる!



 滅んだ真の平安世界の風景に突如咲き乱れるのは、大量の幻朧桜。
 そんな桜の景色は「死の大地」と呼ばれしこの地にとって、極めて歪な光景であるけれど。
 咲き乱れる桜と共に降臨したのは、広げ続ける骸の海をもってこの世界を飲み込まんとする存在。
『私はサンサーラ。かつては神王とも呼ばれていた』
 だが、そんな神王が降り立った地に馳せ参じたのは、銀の雨降る世界の妖狐七星将がひとり『廉貞』。
 そして猟兵と共闘の意思をみせる彼が瞬く間に作りだしたのは。
『もふもふたる身体のあやかしの群れが、あの男に頭を垂れてゆく……』
 そう、神王も驚きの――もふもふ百鬼夜行!
 骸の海が広がるのを押しとどめているほどのもふもふな物量を目にし、朱赫七・カムイ(禍福ノ禍津・f30062)も廉貞に対してこう紡ぐほど。
「神王に対するために、ふわふわな百鬼夜行をつくりだすとは……恐れ入ったな」
 そして同じくホムラも、ちゅんぴぃ! と関心している様子。
 けれどこの量のふわふわ、ふわもこの波にホムラが攫われぬよう、カムイはその身を抱えてから。
 廉貞やもふもふな妖と協力し合い、極大なる力をもつ神王を退けるべく、ふわもこの中を進んで……いたのだのだけれど。
 隙あらば、ぽふりっと。
「イザナ! 手触りのいいふわもこが好きなのはしっているが、自ら埋もれて往かぬように!」
 むしろ積極的に嬉々と、もふもふに埋まりに行くイザナにそう告げた後。
「しかしレンチョウの妖を従える技量は目を見張るものがある……私も斯様に厄災達を従えられるようにならねばな……」
 骸の海に蠢く数多の妖を従え、頭を垂れさせるその術に改めて感心しつつも。
 今成すべきはサンサーラを退け、この世界の危機から救うこと。
 なので、ふわもこにもふりと身を潜ませ、そっと慎重に神王へと近づいていくカムイであるが。
 サンサーラが広げんとする骸の海や放つ神王光は容赦なく牙を剥き、襲いくるから。
「……イザナ……起きているか? よし……結界術を頼むよ」
 いつの間にかふわもこに埋もれては、すやぁと幸せな心地のようであるイザナに結界術を施して貰うよう告げるカムイ。
 そしてその声にこくりと頷き、早速それを成すイザナであったが。
 カムイはもう一度、こうお願いを。
「「ふわふわな毛並みが乱されぬように」とは……いや、そうだが私にも頼む」
 そしてようやく結界を施して貰えれば、さらにカムイは慎重に進んで。
 程よく近づいたところで、早業を駆使し、もふもふの波から飛び出せば。
『仮にイティハーサを倒せても、私を倒すことはできぬだろう……、!』
 ――世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし
 神王サンサーラへと素早く繰り出し放つは、春暁ノ朱華。
 衝撃波と共に放つ、あらゆる理、存在、事象――それらを断ち斬る、赫き神罰の一閃。

大成功 🔵​🔵​🔵​

羽柴・輪音
廉貞氏は相変わらずなのね
(話し方聞いて思わずくすくす)
でも、かつて対峙したことのある面々が味方として一緒に戦えるってすごくありがたいわ
世界を守る戦い、微力ながらわたしも参加させてもらうわね

正直なところ、若い頃から怪談もお化けも苦手ではあるのよ
でも「もふもふ」なら話は別!
五徳猫みたいな妖怪さんは、とっても愛らしいから平気よ
一緒に頑張って戦いましょうね

妖怪さんには攻撃をお願いできるようなら
できるかぎりおまかせしようかしら

わたしは、基本は回復と支援役で
UCと同時に[オーラ防御]を展開して、[破魔]も付与
廉貞氏や妖怪さんの行動支援を行うわ

もし手が空くようなら[なぎ払い]と[衝撃波]でも攻撃も試みるわね



 滅びたの平安の世の真の姿、それが平安結界の外側「死の大地」。
 そんな滅びの地には蠢く妖どもしか本来はないはずなのだけれど。
 突如大量の幻朧桜が咲き乱れ、降臨したのは、骸の海を無限に広げ続ける存在『神王サンサーラ』。
 そしてもうひとり――銀の雨降る世界より馳せ参じたという、妖狐七星将がひとり。
「廉貞氏は相変わらずなのね」
 ちょっと初めて聞くと理解することが難儀な言語を口にする『廉貞』であった。
 そして彼のことを、羽柴・輪音(夕映比翼・f35372)は知っている。
 だから、狐耳をぴこりとさせる廉貞の話し方を聞けば、くすくすと笑ってしまうのだけれど。
「でも、かつて対峙したことのある面々が味方として一緒に戦えるってすごくありがたいわ」
 過去に様々なことはあれど、今眼前にいる彼は、猟兵達と共闘するべく此処に在る。
 退けるべき敵であるサンサーラの力は極大であるから、尚のこと。
 輪音は迷わずに、彼とともに、死の大地を征く。
 ……世界を守る戦い、微力ながらわたしも参加させてもらうわね、と。
 いや、妖といえば、怪談話に出てくるような、おどろおどろしいお化けのような存在。
(「正直なところ、若い頃から怪談もお化けも苦手ではあるのよ」)
 ――でも「もふもふ」なら話は別!
 そう輪音が見つめるのは、廉貞が数多の妖を従え作りだした百鬼夜行。それも、すごくもふもふな!
 だからお化けの類が苦手な輪音でも、もふもふ妖さんとなれば話は別であるし。
 二尾をゆうらり、五徳をちょこんと頭に乗せた猫さんの妖を見つければ声を掛けて。 
「五徳猫みたいな妖怪さんは、とっても愛らしいから平気よ」
 一緒に頑張って戦いましょうね、と告げれば、にゃあと張り切ったお返事が。
 他にも、広がらんとする骸の海をせき止めるほどの沢山のもふもふ妖達へと輪音はこう頼んでみる。
「妖怪さんには攻撃をお願いできるようなら、できるかぎりおまかせしようかしら」
 そして廉貞がそれに応え、ふわもこ達を神王へと嗾ければ。
 幻朧の桜花弁が舞う死の大地で、輪音はひらりと舞い始める。
 ――すべての命あるものへ。あなたの罪を、赦しましょう。その痛みと苦しみもすべて、共に慈しみ、愛しましょう。
 あらゆる命をいとおしむ慈愛の心を込めた舞を。
 そんな慈愛の舞によって、淡い光放つ蝶を象る白燐蟲が死の大地に灯れば。
 強烈なサンサーラの光が爆ぜる中、守りの気も同時展開して、破魔の力も付与。
 廉貞やもふもふ妖たちへの回復と支援役を担いつつも。
『私は、無限の力を手にしてしまったのだ。私を倒すことはできぬだろう……、!』
 目的はそう紡ぐ神王を倒すことではない。
 時には輪音も得物を振るってはなぎ払い、衝撃波を放ち、彼らと共に攻撃を試みる。
 ただひとつでいい、浅くてもいい、無傷な状態でないとこの地に顕現できぬ神王に傷を与え、退けること。
 それがこの世界を守るために今、彼らと成すべきことであるから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

七那原・望
いっぱいのもふもふ……!ねこさんもいます!廉貞さん!もふもふなのです!可愛いのですー♪

ということでもふもふ達に埋もれて骸の海の上を運んでもらいつつ、戦いのことなんて忘れて存分にもふもふを堪能です。
真面目にやる必要はない。むしろやってはダメです。
今のわたしはもふもふで楽しんでいるだけ。
戦ってないからle vent la fleurで神王光から自分ももふもふ達も護れる。

可愛くて気持ちいいのですー♪思わず眠くなっちゃいそう……着いたのです?仕方ないですね。

戦闘に意識を切り替えたら即座にオラトリオで不意打ち早業の乱れ撃ち。一撃掠ればこちらの勝ちです。麻痺毒で動きが鈍ってたらラッキーですね。



 大量の幻朧桜が咲き乱れるとともに、神王サンサーラが降臨すれば。
 アヤカシエンパイアの真の有様「死の大地」をも飲みこまんと骸の海を無限に広げんとするも。
 それをせき止めているのは、そう!
「いっぱいのもふもふ……! ねこさんもいます!」
 きょろりと視線を巡らせては声を上げる七那原・望(比翼の果実・f04836)の言うように、たくさんのふわもこです!
 そして望は見つけた猫さん妖に瞳を輝かせながらも、もふもふが従う彼へと目を向ける。
「廉貞さん! もふもふなのです! 可愛いのですー♪」
 本人も狐のお耳と尻尾を持つ、銀の雨降る世界より馳せ参じた妖狐七星将軍『廉貞』へと。
 何せこのもふもふ百鬼夜行は、彼が多数のもふもふ妖を従えて作り上げたものであるから。
 ということで、望がこれからいざやることは――もふもふ、ふわふわ、ふるもっふ!
 もふもふ達にぽふりと埋もれて、骸の海の上を運んでもらいつつ、戦いのことなんて忘れて存分にもふもふを堪能です!
 いや、これは、この世界の命運を掛けた真面目な戦いであるが。
「真面目にやる必要はない。むしろやってはダメです」
 望は断言する……今のわたしはもふもふで楽しんでいるだけ、と。
 でもむしろ、だからこそ、効力が発揮されるのだ。
 ――咲き誇れ、風の花。
 そう、戦っていないからこそ、le vent la fleurの魔力で咲かせた巨大なアネモネを以て。
 サンサーラの放つ神王光から、自分ももふもふさん達も護れるのだ。
 そして猫さん妖を抱っこしつつ、外部からの攻撃を遮断した非戦闘状態で骸の海をゆらゆら運ばれていれば。
「可愛くて気持ちいいのですー♪ 思わず眠くなっちゃいそう……」
 思わずうとうととしてしまうのだけれど。
 にゃーとてしてし、猫さんに肉球でふにふにされれば。
「……着いたのです? 仕方ないですね」
『哀れな、私を倒すことなどできぬというのに……何っ』
 むくりと起き上がった刹那、今度は即座に戦闘に意識を切り替え、オラトリオで不意打ち早業の乱れ撃ち!
(「麻痺毒で動きが鈍ってたらラッキーですね」)
 倒そうなど、望も他の猟兵も、最初から思ってなどいない。
「一撃掠ればこちらの勝ちです」
 廉貞やもふもふ妖さんと共闘して。
 無傷でないと顕現できない神王に何とか傷をつけ、この世界から退けることが目的なのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

青和・イチ
骸の海を広げ続けるとか、とんでもない奴いるね…
でも、廉貞さん?彼も只者じゃない…何か色々

ん、モフモフに埋も…じゃなくて、協力してもらって、一撃入れればいいんだね、了解

取り敢えず、近付くまでモフモフさんに埋もれて運んで貰おう(やっぱり埋もれたい
くろ丸一緒に、あの黒羊っぽい子と、大狼の間に入れて貰おう
…あ、ムカデの方はいいです、遠慮します
うおぉぉ…ふわもこ夢心地…何これ王様のベッド…?

目立たないよう紛れて…そろそろいいかな
じゃ、くろ丸…とモフモフさん達
あいつに、連続でヒット&アウェイして貰える?
一瞬でも隙が出来ればそこを突く
サイキックを鋭い氷の礫に変えて、頭・腹・両腕脚…頭の装飾辺りを狙ってみよう



 桜が咲くはずのない「死の大地」に、大量に咲き乱れた幻朧桜。
 それと同時に降臨するは『神王サンサーラ』と名乗る存在。
 そしてサンサーラは無限の力を手に入れてしまったと言う。
『私のユーベルコードは『骸の海を無限に広げる能力』。命が尽きるまで、時が絶える事はない』
 骸の海を広げ続ける能力を、そしてその骸の海で全てを飲み込まんと。
 だが確かに、サンサーラの周囲には無限の骸の海が満ちているし。
「骸の海を広げ続けるとか、とんでもない奴いるね……」
 そう青和・イチ(藍色夜灯・f05526)は、眼前の極大の力を持つ敵を、眼鏡越しの瞳で見遣るのだけれど。
 ふと目を移した先で何気に揺れるのは、狐の尻尾と耳。
 そんな視線の先の彼――シルバーレインの世界から馳せ参じた妖狐七星将がひとり『廉貞』の周囲には、彼に頭を垂れる数多の妖の姿が。
「でも、廉貞さん? 彼も只者じゃない……何か色々」
 廉貞は死の大地に蠢く妖たちを瞬く間に従え、百鬼夜行を作り上げているのだ。
 だが彼が此処に今在るのは、猟兵達と共闘するためだというから。
「ん、モフモフに埋も……じゃなくて、協力してもらって、一撃入れればいいんだね、了解」
 イチはこれから己がやるべきことを再度確認して頷きながらも。
 視線を巡らせれば、よりモフモフが密集しているところへ。
 いえ、これは任務のためであり。
「取り敢えず、近付くまでモフモフさんに埋もれて運んで貰おう」
 骸の海の先にいるサンサーラへと近づくための作戦をそう立てつつも……やっぱり埋もれたいのです。
 ということで、もふもふ仲間がいっぱいの状況に尻尾をふりふりさせるくろ丸も一緒に。
「あの黒羊っぽい子と、大狼の間に入れて貰おう」
 わふっとお邪魔するのは、ふわもふ黒羊さん風な妖ともふもふ大きな狼さん妖の間。
 そしてくろ丸と共に、もふもふむぎゅりと埋もれていれば、ふと視線を感じたから。
 イチが目を向ければ、自分も準備万端です! といわんばかりにチラチラみてくる妖が。
 けれど、申し訳ないけれど。
「……あ、ムカデの方はいいです、遠慮します」
 ムカデさんは下手すればチクチクしそうだから、丁重にお断りして。
 改めて、そっともふもふ百鬼夜行に身を預けてみれば。
「うおぉぉ……ふわもこ夢心地……何これ王様のベッド……?」
 くろ丸と一緒にもふっと埋もれまくって紛れているから、作戦通り全然目立ちません!
 そしてゆらゆらと王様ベッド……いえ、もふもふ妖さんに骸の海の上を運んでもらえば。
 ……そろそろいいかな、と。
「じゃ、くろ丸……とモフモフさん達」
『仮にイティハーサを倒せても、私を倒すことはできぬだろう』
「あいつに、連続でヒット&アウェイして貰える?」
 そう告げれば神王へと見舞われるのは、もふもふトリプルアタック!
『……!』
 そして虚を突かれたサンサーラに生じた一瞬の隙を逃さずに。
 イチは、自分の存在にいまだ気づいていない神王へと煌めかせ解き放つ。
 頭・腹・両腕脚……頭の装飾辺りに狙いを定めて。
 ――外さないよ? ……星の一撃。
『……!? 何っ』
 サイキックを変じさせた凍てつく綺羅星の如き、鋭き氷の礫を。

大成功 🔵​🔵​🔵​

百海・胡麦
イージー殿【f24563】と

ふわもこアヤカシ!
可愛い妖たちは獣や共に暮らす道具を思い起こさせる
廉貞殿すごい!
百鬼夜行を起こすとは
此処の妖は結構な聞かん坊と聞きますが
やりまするなあ

言うて手元で編むのは
●魔力を溜める焔『息名』で作る撚り糸だ
齧る狼にだめよと制して
サンサーラ殿は不本意にも骸の海を広げているという
仏国土だって本来誰も傷つけぬよう敷いただろうに。あんまりすぎる
けど…強い
彼の優しさ滲む言葉に狼を撫でて頷く
抗わねば人も妖も世界ごと消える

届かせなきゃ
一撃をね

●結界術を張り多重詠唱
イージー殿や妖を護りながら
廉貞殿に願ってふわもこ狼に乗り
仏国土の境へ

練った魔力の糸を『香染め灯篭』に巻き
UC発動
戦場全ての敵に及ぶ術だ
繁茂する植物と花で
一条でも道を切り開かんと仏国土に抗う
アタシは盾だ、道を拓く事に●全力魔法

イージー殿が矢は放ってくれる!

神王と呼ばるる相手。救うなんて気概じゃ足りない
サンサーラ殿!
魂の光
硝子に照らされ
更に白霧に焔織り込みこじ開けんと挑む

尽くそ
愛しいひととふわもこと笑顔で戻れるように


イージー・ブロークンハート
胡麦【f31137】と!
わあいふわふわ!もふもふ!
百鬼夜行のイメージ変わる!
胡麦もテンション高いな〜〜。がんばり甲斐が倍!!
然らばラマさんの背中お借りしまして前線に踊り出る。

オブリビオンも救おうとした、かあ……。
確かに一概に倒さないといけないのか悩むやつとか、いるもんな。
心意気はすごいし、だからこそサンサーラにしたくないことさせちゃダメだよな。
ん。確かに。胡麦が言うように情けだけで勝てる相手で無し。

よっし胡麦まずは任せた!
胡麦が盾を広げて進んでくれるんなら、オレはオレでいいとこ見せませんとな。
覚悟を乗せまして道よ開け、届けと願いましては放つ硝子の雫。
たかが硝子一滴と見なさるな。
放つは一撃、砕き広がるはこちらも範囲なり!
区別はまあ…できないんだけど、味方に飛んでもふわふわの毛くらいで止まってくれるはず。
広がる仏国土をこれにてわずかでも解除し、進み――届け!
ちょっと勢いが派手で仏国土に放り出されても大丈夫。揃いの香染め灯篭が、胡麦の方を示してくれる。
おん、死力を尽くそう。
一緒に帰るために。



 幻朧たる桜が大量に咲き乱れる、滅びの大地。
 死の大地と呼ばれるこの地には酷く歪な風景であるのだけれど。
 さらに、広がり続けんとしている骸の海をせき止め、もこもこふかふかしているのは。
「わあいふわふわ! もふもふ! 百鬼夜行のイメージ変わる!」
 本来ならばおどろおどろしい存在であるはずの、妖たちによる百鬼夜行。
 しかも、イージー・ブロークンハート(硝子剣士・f24563)の言うように、ふわふわでもふもふである。
 それに、イージーと共にこの地に赴いた百海・胡麦(遺失物取扱・f31137)も。
「ふわもこアヤカシ!」
 形成されたもふもふの群れに弾むような声を上げるのは、眼前に在る可愛い妖たちが獣や共に暮らす道具を思い起こさせたから。
 だってある意味、この死の大地にただ蠢くだけであったこの子たちは、古きもの、落としもの、忘れられたもの――何の縁か自分の手元に集まってくる子たちに、どこか似ている気もして。
 そして胡麦が視線と言の葉を向けるのは、そんなふわもこ百鬼夜行を作り上げた人物。
「廉貞殿すごい! 百鬼夜行を起こすとは」
 銀の雨降る世界より助太刀にと馳せ参じた、妖狐七星将がひとり『廉貞』。
 そんな彼の能力を目の当たりにし……此処の妖は結構な聞かん坊と聞きますが、やりまするなあ、と感心するように口にすれば。
 廉貞の狐耳がぴこぴこ、心なしか尻尾もゆらり揺れている気が。
 大量のふわもこを従えるに、もふもふ的な面でも彼は相応しいかもしれない。
 そしてイージーは共に在る彼女の様子を見れば、同じように気持ちもぐんと上がって。
「胡麦もテンション高いな〜〜。がんばり甲斐が倍!!」
 ということで早速、然らばと、イージーが背中を借りるのはもっふりラマさん。
 もふんと跨ればいざ、骸の海を越えて向かうは『神王サンサーラ』の元。
 そしてイージーが前線へと踊り出ると同時に胡麦が手元で編むは、思うままに形も色も変えてくれる良い子。魔力を溜める焔『息名』で作る撚り糸。
 そんな糸を紡ぎあげれば、ふと胡麦は琥珀のいろを細めて、だめよと制する。
 てしてしがじがじ、じゃれるように糸齧るもふもふ狼の子に。
 向かうは、死の大地に降臨せし神王。
 サンサーラは骸の海を無限に広げ続けながらも尚、紡ぐ。
『私はオブリビオンも摂理のひとつと考え、殺す事ができなかった。私は彼等が命と出逢わなければよかろうと考え、ひたすらに広大無辺の仏国土サンサーラディーヴァを広げていった』
 ……だがそれは誤りだった、と。
 時は無限に過去を生み続け、遂には神王の力も翳りを迎えたという。
 だがオブリビオンと化した今、サンサーラは無限の力を手にしてしまったのだ。
 そして今、神王自身もわかっている――己が、もっと大きな誤りを犯そうとしている、と。
 その言葉が耳に届けば、イージーは考えてみる。サンサーラが語る、神王が成さんとしたことを。
「オブリビオンも救おうとした、かあ……」
「サンサーラ殿は不本意にも骸の海を広げているという。仏国土だって本来誰も傷つけぬよう敷いただろうに」
 胡麦もふるりと小さく首を横に振り、続ける……あんまりすぎる、と。
 そしてラマで戦場を駆けながら、改めてイージーはサンサーラを見上げる。
「確かに一概に倒さないといけないのか悩むやつとか、いるもんな」
 何が正しくて、何が間違っているか。結果論でそう判断されることはあっても。
 完全に正しい行ないであるだとか、逆に完全なる悪だとか、そう言い切れるようなものや存在は稀で。
 相手に刃を向けるかどうか、それは個人個人の立ち位置や心によるものであることも大きい。
 いや、戦うのは何も、相手を打ち倒すということのためではないことだってある。
「心意気はすごいし、だからこそサンサーラにしたくないことさせちゃダメだよな」
 勿論、世界を滅亡させられたら堪らないからではあるのだけれど。
 でもイージーは自分達のため、そしてサンサーラのためにも今戦う。
 もっと大きな誤りだと神王自身が言っていることを、させないために。
 そんな彼の声を聞けば、悪戯な狼の子を撫でて頷く胡麦。
 だってその心は、いくら砕け散っても蘇る剣が如き不滅さをもちながらも、繊細さや脆さという煌めきをいつだって孕んでいて。
 優しさ滲むその言葉は、硝子のような心ゆえに紡がれる、彼らしいものであると。
 それに、何よりも。
「けど……強い。抗わねば人も妖も世界ごと消える」
「ん。確かに。胡麦が言うように情けだけで勝てる相手で無し」
 思うことは多々在り、心を寄せることだってあるけれど。
「届かせなきゃ、一撃をね」
「よっし胡麦まずは任せた!」
 今やるべきだと思うことを成す、そのことにふたりは躊躇いはしない。
 だから胡麦は、結界術を張り多重詠唱をし、イージーや妖を護りながらも
 廉貞から借り受けたふわもこ狼に乗り、神王が眼前に広げる仏国土の境へと、いざ。
 練った魔力の糸を、ありふれているけれどかけがえのない、あたたかな円環……『香染め灯篭』へと、まるで赤き糸の如くくるり巻けば。
 ――いい子でおいで。
 己を護り想う“特別”に刻まれた煌めく波跡に包まれ、そしてその愛しいろを以て抗う。
 月長石のよう揺らぐ白霧に、芽吹く緑と花。繁茂する植物と花で、一条でも道を切り開かんと。
 そして戦場全体に芽吹きを広げ、全力魔法をもって道を拓きながらも胡麦は託す。
 だって、知っているから。
「胡麦が盾を広げて進んでくれるんなら、オレはオレでいいとこ見せませんとな」
(「イージー殿が矢は放ってくれる!」)
 だから……アタシは盾だ、と。
 そして刹那、譲り受けた鋼鉄をも穿つ特別な硝子の滴にイージーは願う――道よ開け、届けと。
 零れるように煌めく、硝子の雫を放ちながら。
 けれどそれは、込めた願いを叶える祈りのルーン。
「たかが硝子一滴と見なさるな」
 ――硝子の涙ルパートのしずくって、知ってる?
 瞬間、イージーが放つは一撃。砕き広がるはこちらも範囲なり! と。
(「区別はまあ……できないんだけど、味方に飛んでもふわふわの毛くらいで止まってくれるはず」)
 もふもふな毛を持つ妖たちの百鬼夜行だからこそ、もっふりと止まってくれるはず、きっと。
 だからイージーは、緑と花で切り開かれし道をゆき、広がる仏国土をわずかでも解除し、進み――届け! と。
 ちょっと勢いが派手で仏国土に放り出されても大丈夫、そう確信しているから。
 指に嵌った何よりもあたたかな円環……揃いの香染め灯篭が、胡麦の方を示してくれる、って。
『仮にイティハーサを倒せても、無限の力を手にしてしまった私を倒すことはできぬだろう』
 神王が紡ぐその言葉は、己の極大なる力を知るからこそ。
 だから胡麦は声を上げる――サンサーラ殿! と。
(「神王と呼ばるる相手。救うなんて気概じゃ足りない」)
 魂の光、硝子に照らされ、更に白霧に焔織り込みこじ開けんと、眼前の神王へと挑む。
「尽くそ」
「おん、死力を尽くそう」
 ふたりで一緒に帰るために。
 愛しいひととふわもこと笑顔で戻れるように。
『……!』
 瞬間、同じ戦場に立つ仲間達からも繰り出された衝撃と合わさって、神王にごく浅い傷が生じる。
 それはかすり傷とも言えぬほどのものであるが……でも、それで十分。
 傷を負ったことで顕現できなくなったサンサーラは、まるで儚く散る桜のように。
 この死の大地から――アヤカシエンパイアの世界から、完全に消え去ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年09月18日


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#妖狐七星将『廉貞』


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト