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帝都櫻大戰②〜♣の9

#サクラミラージュ #帝都櫻大戰 #第一戦線

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「おい、本当なのか? 怪盗『♣の9』から予告状が届いたってのは。いったい誰の悪戯なんだ。あいつは前世紀に名を馳せた伝説の怪盗だろう」
「それが、資料に残っているカードと筆跡も何もかもそっくりらしい。今宵、この浅草六区の『裏美術館』へ盗みに入ると」
「何を盗むって?」
「……『悪魔の王冠』」
「おい、あれは確か……」
「そうだ。『♣の9』と契約していた悪魔を封じ込めたという謂れを持つ、呪いの王冠のことさ」

「今宵『悪魔の王冠』を奪いに参上する――『♣の9』を名乗る影朧は生前の未練を果たすため、浅草六区に存在する『裏美術館』に現れるだろう」
 帝都一の繁華街には大衆の仄暗い欲を満たすための裏番地と呼ばれる区画がある。『裏美術館』はその名の通り、表には出せない芸術作品ばかりを集めた秘密の場所だ。見た者を呪う絵画、発狂を誘う人形、持ち主に不幸をもたらす宝石等々。
「そのうちのひとつが、とある|悪魔《ダイモン》を封じ込めた王冠らしい。『♣の9』が使役していた悪魔だという噂もあるが本当のところはわからない。だけどその王冠を奪うため生前の姿を取り戻した影朧が『裏美術館』に現れて見るも無残な猟奇事件を引き起こすのは確かな事実だ」
 怪盗という存在が大衆の興味を引き付けてやまないのは、その知略をもって警護側を出し抜き、物品だけを華麗に奪ってゆくからだろう。
「この影朧はそうしない。邪魔なものは全て殺して目的の物を盗み取る。もはや怪盗ではなく強盗といった方が相応しいね」
 いずれにせよ、凶行を止めねばならない。
「もっとも、君たちが望むなら法に触れない範囲で影朧の未練を晴らす手伝いをしてあげても構わない。要は猟奇事件を防げればいいんだからね。それさえ果たせれば他の出来事なんて些末な問題だとは思わない?」


ツヅキ
 プレイングを送れる間は人数に関わらず受付中です。
 共同プレイングをかけられる場合はお相手の呼び名とIDもしくは団体名を冒頭にご記載ください。

 浅草六区の裏番地に居を構える『裏美術館』には、表に出せない曰く付きの品々が展示されています。生前の姿を取り戻した影朧は『悪魔の王冠』といわれる、強大な悪魔を封じ込めた美術品を奪いにやってきます。犠牲者を出さないためには、影朧の行動を予測し、事件を未然に防がなければなりません。
 プレイングボーナスは『影朧の行動を推理する/影朧をちょっと手伝ってやる』です。
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第1章 冒険 『怪盗カラノ挑戦状』

POW   :    国宝の前でひたすら寝ずの番で警護する

SPD   :    建物の外観や内部を調べ侵入できそうな怪しい場所を探す

WIZ   :    挑戦状自体に犯人のヒントがないか調べる

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

国栖ヶ谷・鈴鹿
【ちょっとしたお手伝い】

凶行を起こさないように。
悪いんだけど、警備員のみなさんには眠っててもらおうか。
(弾薬に催眠弾に改造)

怪盗さん、こっちこっち。
この部屋に♣️の9がありますよ!

部屋に誘い込んでからの、ペンギン🐧カムパニー大集合!
でみっちりペンギン🐧で埋まった部屋で♣️の9とそれに似たものを持ったペンギンがあたふたみっちり。

さてと!みっちり退路は塞いだから、あとはペンギン🐧プレッシャーでぎゅーっとして卒倒させようか!
身動きできないように拘束して、ぎゅうぎゅうになったまま、犯行未遂で終わらせて見せるよ!


フィーナ・シェフィールド
アドリブ連携歓迎です!

歌姫探偵フィーナ、ひさびさ参上です♪

挑戦状が届いたと言うことは、これに犯人の手がかりがあるかもしれません。
じっくりしっかり調べましょう。
まぁ、影朧なんだから筆跡が似ているのは当然ですが…そもそも、どこからどんな風に送り付けたのか?
その方法が分かれば、侵入経路とかも予測がついちゃうかも?
当たりを付けたら、その方向に一般の方が入らないよう警告しつつ、巡回を行います。
誰も傷つけたくないし、傷つけさせたくない…
そんな想いを込めて、怪盗を待ち構えましょう。

怪盗を追い詰めたら、【散りゆく者への子守唄】を歌い、罪を悔い改めるように呼びかけます。
「♣の9…あなたの名前、忘れないわ。」


クリシュリッツ・メーベルナッハ
『♣の9』の未練を晴らす形で事件の解決を試みよう。
探偵が怪盗の手助けをするというのも妙な話だが、その方がスマートに事を片付けられるならそうした方が良いと思うしね。

先ずは『♣の9』に接触、飽くまで怪盗として王冠を盗み出すよう説得する。
怪盗としての華やかな経歴を、血で穢すことなど本意ではないだろう?
何、助手が必要なら僕も手を貸すとも。

ElektronWeltにて周辺探査(【情報収集】)、その結果をもとに警備の状況を把握。
探偵的戦闘術の応用で警備の動きを見切ったり、爆竹で意識を引いたりして警備を掻い潜る。
王冠のある場所では煙幕でも焚いて警備を【目潰し】した隙に怪盗に王冠を奪い取って貰うとしようか。


ロビ・シートン
あまりにも堂々としているな。
まぁ、要するに 我々としても対策取りやすい。
ならば、奴は近接ルートを通る。
そこで待ち構えてからUCで群れを呼んで一気に襲い掛かる。
我も襲撃する。



「しー」
 鈴鹿が侵入した直後、警備員たちは全員意識を失って伸びていた。さっき撃ち込んだばかりの弾薬には催眠薬がたっぷりと仕込んであったのだ。
「あとは怪盗さんの確保だね」
「ええ、挑戦状は……あ、この人が持ってました!」
 きっとこれに犯人の手がかりがあるはず、とフィーナはじっくりしっかり調べる。そもそも影朧なので筆跡が似ているのは当然として、これをどこからどんな風に送り付けたのだろう。フィーナはきょろきょろと美術館内を見渡した。
「郵便で届けたのか、はたまた自分で届けたのか……ん? これは!?」
 壁にピン止めしたかのような跡を見つけ、フィーナは目を凝らす。カードにも同じような穴があった。
 もしかして、ここに針で刺したのでは?
 フィーナは部屋を飛び出し、館内を巡回しながら窓の外を確かめた。針の穴があった場所はちょうど反対側に窓があり、向かいにはビルがある。
「もしもあのビルからこれを投げ入れたとしたら、身体能力には自信のある影朧なんじゃないでしょうか!」
「なるほどね。いい推理だ」
 クリシュリッツは仄かに微笑み、|単眼鏡《モノクル》のディスプレイにこれまで得た情報の分析結果を表示する。
「この部屋にたどり着くまで、ボクは計4人の警備員を手玉に取った。人間の動きを見切る程度、|探偵的戦闘術《ユーべルコード》を使えばわけはない。あとはこの爆竹だ」
 さらにクリシュリッツは煙幕用の仕掛けを取り出した。突然部屋の明かりが落ちたのと同時にそれを起爆、周囲を白煙で覆い尽くしてしまった。
「来るか!?」
 ロビは一斉に眷属の灰色狼28頭を召喚し、どこから現れるかわからない怪盗『♣の9』を待ち受ける。
 その堂々とした振る舞いから近接ルートを取るだろうという予想は的中する。扉が吹き飛んで覆面の影朧が姿を現した瞬間、鈴鹿は自ら部屋に呼び込んだ。
「怪盗さん、こっちこっち!」
 思いがけない声かけに怪盗の脚が止まる。
「何者だ!?」
「いっけぇ、ペンギンカムパニー!」
 一瞬にして、部屋には大量のペンギンがみっちりと。しっかりと退路を塞ぎ、そのまま影朧が身動きできないように圧迫し続ける。
「くそ――」
「待て」
 抵抗しかけた影朧を止めたのはクリシュリッツであった。
「怪盗としての華やかな経歴を血で汚すことなど本意ではあるまい。王冠を盗み出すだけならば、手を貸しても構わないが?」
「どういうつもりだ」
 影朧の声は思ったよりも高く、女のそれだとわかる。
「キミの助手候補だよ」
 芝居がかった申し出に虚を突かれたのか『♣の9』はその場に立ち往生する。警備員が意識を取り戻したらしくペンギンで溢れかえった部屋のどこかで微かな呻き声がするも、煙幕が目潰しとなってすぐには立ち直れないだろう。
「信用できる証拠は?」
「それが最もスマートに事を片付けるための手段だから、かな」
 探偵が怪盗の手助けをするというのも妙な話だが、この場合、そうした方が良いという判断は間違ってはいないはず。
「るるる……」
 影朧の周囲をロビの狼が取り囲んでいた。もしもこちらに危害を加えようとするなら一斉に襲撃する構えを見せている。
 逃げ場はどこにもない。
 ロビ本人も鋭い刃のダガーを咥え、いつでも飛び出せる体勢にあった。いざとなればこの牙や爪もきっと武器になるだろう。耳をぴくぴくと動かし、ほんの少しでも動く素振りを見せたら襲いかかるつもりだった。
「この人数を前に抵抗しても無駄だぞ」
 ロビの言葉に影朧は武器を落とし、両手を上げた。
「……仕方ない。私の目的はあくまであの王冠だ。それ以外は……お前たちの要求を呑もう……|それ《・・》は精巧な偽物だな? 本物はどこにある」
 ペンギンのうちの一頭が頭の上に乗せている王冠に似たものを顎で示しながら影朧が尋ねた。
「助手の出番だな」
 クリシュリッツのElektronWeltには王冠の場所もインプットしてある。影朧はケースの中から盗み出した王冠を胸に抱き、それから周囲を埋め尽くすペンギンに差し出した。
「それを壊し、封じられている|悪魔《ダイモン》を解放してやってくれ。大丈夫、悪さはしないさ」
 ペンギンからペンギンへ渡った王冠は鈴鹿の手元へ預けられる。それで影朧は気が済んだようだ。フィーナのツウィリングス・モーントが動き始め、イーリスを通した歌声が自分を倒すためのものだとわかっても抗わなかった。
「『|♣《クラブ》の9』……あなたの名前、忘れないわ」
 演奏を終えると同時、影朧のいなくなった部屋でフィーナは皆に早く外に出るように告げる。
「警備員さんたちが起きないうちに!」
「すたこらさっさだな」
 最後にロビが駆け出した。
「『裏美術館』か……きな臭い場所だが、猟奇事件を未然に防げたことは重畳だ。それじゃ、あばよ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年09月10日


挿絵イラスト