夏空海色、トロピカルバケーション
晴れ渡った青い空、もくもくな白い入道雲、燦燦と照る太陽。
そんな暑さ真っ盛りな夏休みだけれど。
潮の香りを纏った海風が涼やかに吹き抜け、ぱしゃりと水飛沫を浴びればひやりと程良く冷たくて。
大きなパラソルの下でしゃくしゃくとかき氷を食べれば、暑さだってへっちゃら。
エアン・エルフォード(Windermere・f34543)とモモカ・エルフォード(お昼ね羽根まくら・f34544)の仲良し夫婦と姉弟猫がやって来たここは、そう――海の世界・グリードオーシャンにぽっかりと浮かぶ南の島のプライベートビーチ。
海に入って泳いだり、時には今年用意した水鉄砲片手にはしゃいでみたり。
波打ち際を皆でお散歩して、綺麗な貝殻を拾ってみたりしていれば、急に動き出したヤドカリさんに姉弟猫はびっくり。
おしゃまさんな姉猫がてしてしとヤドカリさんにご挨拶するのを、尻尾をゆらり揺らしながら見守る弟猫。
そんなヤドカリさんとじゃれ合っては追いかけっこする姉弟猫を微笑まし気に見守りながらも。
夫婦で双子のような綺麗な巻き貝たちをお土産に見つけて、それぞれ耳に当ててみれば、聞こえるのは波の音。
それからも、目隠ししてくるくる、四苦八苦しながら割ったすいかを食べてひとやすみしたりとか。
砂のお城を皆で作ったり、また海で泳いだりとか……思いっきり夏の海を満喫しているうちに。
いつの間にか気がつけば、青空に夕焼け色がじわりと滲みはじめて。
グラデーションに染まったサンセットビーチでの、次のお楽しみは、そう。
「もも、もうお腹ぺっこぺこ!」
お待ちかねの、美味しくて楽しい野外ごはん。
ということで――れっつバーベキュー!
「あはは、ももの腹も準備万端のようだね」
そう笑んでバーベキューグリルに火を起こしたエアンが、肉や野菜を焼いていく係。
そんな旦那さまの横で、モモカはカットした肉や野菜を串に刺しつつ準備する係で。
ピンクと青のリボンをつけた猫さんたちは、見つけた小さなカニさんをてしてししてみたり、寄せては返す波と鬼ごっこしたり、遊ぶ係……?
エアンはそんな猫たちを微笑まし気に見守りながらも、腹ペコな妻のために、良い色に焼けた肉をくるりとトングで返して。
「ほら、この肉が焼けているよ」
絶妙な塩梅に焼けた肉を、彼女の皿へ。
でもそんな待望の美味しそうなお肉を、いただきます! と食べる、その前に。
彼の隣でモモカがそうっと手にするのは、刷毛……?
それから、お醤油をぬりぬりとして焼くのは。
「香ばしい香りがすると思ったら、トウモロコシ?」
「焼きトウキビは、もも的に夏の風物詩なの♪」
……えあんさんにも絶対食べさせたくって、って。
バーベキューをすると決まった時から焼こうって。
そうこっそり入れておいた、トウモロコシです!
そんな、モモカ特製・ないしょのとっておきな焼きトウキビへと目を向けて。
「なるほど、もものオススメか。手つきが職人みたいだね」
感心した様に言ったエアンは、香ばしいその匂いに思わず瞳を細める。
……なんだか俺も腹が減ってきたよ、なんて。
そして、海風にふわり乗って漂ういい匂いに誘われてか。
いつの間にか並んで待っている姉弟猫たちも、エアンの言葉に同意するかのように、尻尾をふりふり。
モモカのこっそりどっきりサプライズ作戦、まずは大成功です!
そして、焼きトウキビや肉の焼ける美味しそうな匂いにソワソワ、尻尾をゆるりらさせる猫たちのために。
「君達にはこっち」
エアンが用意したのは、猫たちのための特製フード。
それをそっと前に置けば、嬉しそうに2匹揃って、ニャア。
そんな声に微笑んで、エアンはぽふぽふ、順に猫たちを撫でてあげた後。
「大人の特権だろう」
そう笑って自分達用にと取り出した飲み物は、ビールとスパークリングカクテル。
肉も野菜もトウキビも、香ばしくこんがり焼き上がったから。
まずは、水平線の向こうに沈む夕陽に、そして楽しい夏休みに――乾杯!
頑張って料理した後の喉越し良いひとくちは、しゅわりと格別で。
「さあ、食べようか」
エアンの声に、腹ペコさんたちは瞳をキラキラ、尻尾をゆらりら。
いざ、お待ちかね……みんな揃って、いただきます!
楽しく美味しく、迎えた真夏の夜だってもちろん。
仲良し夫婦と2匹で、満天に輝く星たちの下、波音を聞きながら――まだまだいっぱい、夏休みを満喫するつもり。
成功
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