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神へと至る回転

#アスリートアース #戦後 #その他スポーツ #ぐるぐるバット #🌈 #レッツ・ゴー・サイクロン

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●ぐるぐる、ぐーるぐる
 アスリートアース、それは数多の超人達がスポーツで競い合う過酷な世界。野球、サッカー、運動会etcと様々なスポーツが人気を博している中、今此処にひとつの『スポーツ』が名を馳せてきた。その名は――ぐるぐるバット。古代バトリンピアにおいて『神との同化の儀式』とされていた回転はスポーツとなって蘇っていたのだ。なんだこのトンチキ、五月蝿い結構今回はガチなんだ。
 ぐるぐるバットの試合において重要なのは『回転数』『回転速度』『目を回した後のリアクション』である。審査員達はそれらを踏まえてより『神へと至った』選手に得点を入れるのだ。ところで、かつて本当に『神と一体化』した者はいるのだろうか。その有無は未だに問答の種とされている……。
 そうか――ならば、最初に神へと至るのは『私』の役目と言えるな。時間遡行能力を失っても尚、最強たる私の『もの』だ。この、絶対的な勝者の栄冠を、虹色の彼方と言うものを逃すなど、最強のダークリーガーとして許せるものか。掛かってこい猟兵達よ。先に神と一体化するのはこの私、時宮・朱鷺子に決まっている――!

●グリモアベース
「ぐるぐるバットの時間よ!!!」
 うわぁ出た。
「ちょっと何よそのリアクション。今回は大物との対決なんだからいつもより多めに回ってた方が良いわよ???」
 グリモア猟兵、吐院・ぐるめはマイバットを構えながら説明を始めた。いやまあ、説明も何もぐるぐるバットして🌈るだけなのだが。
「最強のダークリーガーからの挑戦状よ。先に『神へと至ったもの』が勝者の特別ルールね。今まで『ぐるぐるバット』で真に神と同化できた者はいないとされているわ。ええ。でも、埒外たる猟兵なら或いは……!」
 グリモアが輝いて。
「レッツ・ゴー・サイクロン!!!」


にゃあら
 にゃあらです。
 ぐるぐるぐるぐる。

 第一章。
 ぐるぐるバットの練習をします。今回は『神との同化』を目標に頑張っていきましょう。尚、同化するのは第二章だけでお願いします。

 第二章。
 最強のダークリーガー『時宮・朱鷺子』とのぐるぐるバット対決です。先に『神との同化、一体化』をした方が勝者となります。

 プレイングボーナス。
 全章、全力で目を回すこと。
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第1章 冒険 『その他スポーツを練習しよう』

POW   :    体当たりで果敢にチャレンジする

SPD   :    器用にコツを掴みながら練習する

WIZ   :    ルールや戦術の理解を深める

イラスト:十姉妹

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 その他スポーツ『ぐるぐるバット』、それは神へと至る為の儀式であり、あらゆる地獄を廻るかの如き『所業』である。基本姿勢を要としたぐるぐる回る姿は一種の祈祷であり、人々は眩暈を供物としてきた。彼方――🌈へと達した者は理解するだろう。神は確かに存在する。存在するのだが――真に同化するには難いと。
 君達は『最強のダークリーガー』と勝負し、先に神へと至らねばならない。その為には先ず練習が不可欠だ。全力でぐるぐるバットをし、トリップせよ。君達ならばそれが可能な筈だ!
花走・りな
そうか、あの時宮・朱鷺子さんもぐるぐるバットを……、もちろん相手に不足なし!全力で頑張るよ♪
バット・サイクロンのみんなも頑張ろー!

ぐるぐるバットをメインに据えてるバット・サイクロンのメンバーなら大なり小なり神との一体化への憧れがあるはず。なら、練習相手としては一番最適。そうじゃなくても普段から一緒に練習してるしね。
UCで回復させながら何度も練習を続けるつもりだよ。



 輪郭を辿る必要はない、辿ろうとしても、振盪が赦してくれないのだ。
 こんなにも目が回るのは久しぶりな気がする、と、メンバーの一人が蒼い顔で笑った。回復と眩暈の文字通りの反芻、充満するレインボーの臭いが筆舌に尽くし難くなってきた。黄金色の慈しみへと手を伸ばすには、まだ、早かったか。
 ――憧れを殺す事は出来ない。たとえ🌈塗れになっても。
 神の降臨――神の憑依――について思考する際、不可欠なのは回転の速い脳味噌だ。超人アスリート達であれば試合中、ゾーンに入る事が多々と有るだろう。所謂、その集中力の強制、或いは果ての果ての大渦巻きとも謂えよう。ぐるぐるバットによって齎されるトリップとはスピリチュアルであると同時に物理的な、芸術的な虹の彼方の証明と謳うべきだ。兎にも角にも――そうか、あの時宮・朱鷺子さんもぐるぐるバットを……。最強のダークリーガーはその他スポーツ、それも、頭にトンチキが付きそうな代物でも『最強』である。もちろん相手に不足なし! ちょっと思うところもあるしね……。最強のダークリーガーは時間遡行能力を失くして久しい。そう、時間に関係する能力。なんだか🌈の彼方で似たようなものを見た気がする。……全力で頑張るよ♪ くるりと、爽やかな笑顔を向ける。ぐっとバットを握り締めているのは『バット・サイクロン』の面々か。みんなも頑張ろー! 心からの叫びだ、全身全霊での掛け声だ。レッツ・ゴー・サイクロン! 竜巻と成れよオマエ。
 基本姿勢から練習開始だ。努力は神よりも裏切らない。
 バット・サイクロンの面々がざわついている。いつも以上にやる気たっぷりな彼女等は早速ぐるぐるし始めた。そう、ぐるぐるバットとは神へと至る為の、同化する為の儀式。眩暈と嘔気を迎えた先、其処にはきっと各々の『神』が鎮座しているのだ。やっぱりバット・サイクロンのみんなは練習相手としてもライバルとしても最高だよ! ああ、オマエも随分と毒されたのではないか猟兵、アシストするのは結構だが掃除をするのを忘れてはならない。まだまだ『これから』だよ♪ 回っても回っても止まらないし止められない、神様は必ず応えてくれるから――勇気なのか蛮勇なのかは置いておくのが宜しい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルシェラ・マーレボルジェ
ぐるグる゛?ぐるぐルするのどうシて?
かミ……?どウか?
したラ褒めてもらえルの…?
ぼくモできるのカな??

ほカのひとを見てやりかタを知る
うん、わかッたよ!
あンなふうにするんダね!
ぐルぐ゛るするね!ぐるグる!ぐーるぐる!
うわアあぁア……止まラな……?!
たすけテ!せカいがぐるぐル…!!

うゥ、きもチわるイ…
デもかみトのどウか、わかラないけドちょっトわかっタ気ガする…
さっキのあノまま回リつづケたらきっトもうすコしで……!



 殻の中に顔を突っ込んだ蟲の臭いと謂ったら、それこそ、🌈よりも酷い熱さであった。溶けるような、溶かすような酸の海の底、爛れても尚、再生を続けていくサマは誰の為の讃美だろうか。その器官はカタツムリではない。実に持ち運びやすそうな半規管だ。ぐるグる゛? ぐるグルするのどうシて? まったく理解出来そうにない。理解出来たとしても納得出来そうにない。まるで臓腑の中に這入り込んだお肉どもの氾濫だ、反乱だ。かミ……? どウか……? もしかしたら、お父さんなら何かを知っているのかもしれない。何かを知っているから、訊いたとしても、自分で見つけなくちゃいけないと、諭してくれるかもしれない。したラ褒めてもらえルの……? そうとも、お父さんだって神様だってオマエの事を称えてくれるに違いない。オマエの貌をしっかりと見つめてくれるに違いない。ぼくモできるのカな??? ぐるりと、なり損ないは眼球をまわした。その蠢動に、その蠕動に『バット・サイクロン』の皆さんは別の意味で目を回す。……あレ? どうシたの??? だいじょウぶ……? ちょっとの間の休憩時間だ。改めて練習再開まで待つと宜しい。
 気の所為だ。化け物が、怪物が、名状し難いものが『ぐるぐるバット』の練習に参加していた『なんて』気の所為だ。バット・サイクロンの皆さんは基本姿勢から丁寧に教えてくれた。うん、わかッたよ! あンなふうにするんダね! それで猟兵よ、オブリビオンの落とし仔よ、いったいオマエは如何やって『ぐるぐるバット』を完遂するのか。可能な限り人間らしいカタチをとって、バットと額を近付けて――ぐるぐる、ぐるぐる――ぐルぐ゛る! ぐるグる! ぐーるぐる!!! ああ、なんということを。色んなところに目玉があったら、目が回るなんてものじゃない!!! うわアあぁあ……止まラな……ぃ……?! 無数の目玉だけでなく足まで生えてきた。バットと腕の違いもわからない。
 うゥ……。こんなにも目玉が回ったら気持ち悪くなるのも必至と謂えよう。フラフラとしているが身体は安定している。カタツムリ故か。頭だけがやけに重たい。デもかみトのどウか、わかラないけド、ちょっトわかっタ気ガする……。さっキのあノまま回りつづケたらきっト……! もう少しだ。もう少しで、お父さんにも自慢出来そうだ。オマエの頭と目玉の位置、それと数を誇ってやれ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ウィノア・フォーン
【🌈】

えっ、ぐるぐるバットで世界を、神を目指せるんスか!?
まっさかー、あちしもやり込んでるッスけどそこまでなんスかね?
確かにほらリリリリちゃんなんかも思い切り楽しんでたっスけど。
ここはひとつ、あちしも先輩の風格って奴を見せつけてやるっスよ!


……てなんスかそれ。
ぐるぐるバット養成ギプス?
絶対何かが違うっスよ!だってほらスプリングのロック位置が微妙に筋肉と違うしって聞こえてないっスねー!?
ああ、ダメっス。これは軽装になりつつ回転に身を委ねて🌈を我慢するしか!
だって本番は、神を魅せるのはここじゃないッスよネー!?



 着脱不可でなかった事に安堵せよ、口元押さえつつの千鳥足か。
 袋の中身を確かめようとしてはいけない。
 ――何度でもやってくる故に。
 病的なまでの執着こそが願いを叶えるひとつの要素と謂えよう。酔っ払いの戯言の代わりに蠕動した誰かさんの胃壁、狂ったかの如くに分泌された情念は血の池地獄よりも地獄だろうか。えっ、ぐるぐるバットで世界を、神を目指せるんスか!? 寝耳に水、まるで耳石が剥がれ落ちて嗤っているかのような状況だ。まっさかー、あちしもやり込んでるッスけどそこまでなんスかね??? 疑問に思うのも無理はない。そもそも、ぐるぐるバットを普通にしていたら倒れるのは必至、神へと至る前に虹色の彼方で蹲るのが常なのだ。確かに、ほら、リリリリちゃんなんかも思い切り楽しんでたっスけど……。立ち止まってはいられない。ぐるぐるせずにはいられない。だってオマエは猟兵で、何よりぐるぐるバットの選手なのだから――ここはひとつ、あちしも先輩の風格ってやつを見せつけてやるっスよ! 見ていて目が回ってもしらないっス! そんなにも自信があるのなら、そんなにもグルグルしたいのなら、これを使ってほしい。バット・サイクロンの一人が何かを持ってきた。
 ……て、なんスかそれ? ぐるぐるバット養成ギプス??? 何かが可笑しい。いや、明らかに可笑しい。絶対何かが違うっスよ! たとえば、ほら、スプリングのロック位置とか微妙に筋肉と違うし、なぜか完全に下向きで固定される頭とか……聞こえてないっスね、聞こえていないフリっスね!? ニマニマと近づいてくる選手。さあ、早くつけなさい……。ああ、ダメっス。これは……軽装になりつつ回転に身を委ねて🌈を我慢するしか……! これは練習なのだからそこまでぐるぐるする必要もないのでは? だって本番は、神と一体化するのは、魅せるのは……ここじゃないッスよネー!?
 ええい、よいではないか。巨きな惑星の自転を教材とせよ。
 ぐるぐるバットの勢いではない、これでは猟兵ブレードのソレである。
 ……まだ。まだ、耐えられるッ……ス……。
 スプリングよりもスプリンクラーがお似合いだ、頑張って飲み込むと宜しい。

成功 🔵​🔵​🔴​

露木・鬼燈
久しぶりのぐるぐるタイムなのです!
とゆーことで…先ずは錆び落とし
じっくり丁寧にぐるぐるしていくですよ
大事なのは速度ではなく正確な回転
正しいフォームで正しく回転できるようにするっぽーい!
なので記録映像を撮って確認と分析を行う
そしてそれを基に改善を行わないとね
なのでみんなサポートをお願いするですよー



 追乱――と呼ばれる技が猟兵ブレードには存在している。あれも一種の神へと近づく方法だが、如何にも『自棄』が酷い気がする。やはり『神』に認められるには『楽しく』回らなければいけないのだ。楽しく、スッキリと、輪郭をなぞるように……。
 迷宮入りしたかのような感覚だ、弄り回された脳内は、半規管は、元の形状を思い出す事すらも難しい。支離滅裂の先に、五里霧中の最果てに、いったい如何様な神域が存在しているのか。黄金色なのか或いは赫々としているのか、その正体を暴く為には精進せねばならない。久しぶりのぐるぐるタイムなのです! 意気揚々と練習場にやってきた鬼の姿、彼を見たバット・サイクロンのメンバーは騒ぎ始める。あの人なら、あの猟兵なら、私達では辿り着けなかった憧れの極致に至れるかもしれない。……そんな目で見られても困るっぽい。と、ゆーことで……。何はともあれぐるぐるあるのみ、先ずは錆び落としをするのですよ。じっくり、丁寧なぐるぐるだ。基本姿勢からフィニッシュまで一切の妥協を赦さない。
 悪鬼羅刹曰く――神殺し曰く――大事なのは速度ではなく正確な回転。ざわついていた彼女等が一斉に首を傾げた。何を謂っているのだろうか。確かに、正確さは重要だし、基本姿勢の維持は大切だが、フラフラと、眼球振盪するくらいには速度を出さなければならない。でもソレだと神様との一体化は不可能っぽい! 目から鱗だ。ぽろりと、振盪している間にザラザラとこぼれる。なので……記録映像を撮って確認と分析を行うのですよ。埒外の沙汰によって召喚されたオトモ衆、ビデオカメラを構えたり、バットの長さを調整したりと、忙しそうだ。それじゃ、レッツ・ゴー・サイクロン!
 ぐるぐると、ぐらぐらと、腹を抱えて笑うかのような三半規管を如何にかして治めつつ『改善』の為のチェックを行う。サポートしてくれたオトモ衆も真剣な表情だ。ギリギリの速度で攻めるなら限界も知っておく必要があるね。もう一度ぐるぐるするっぽい! 🌈の彼方を突破して掌握すべきだ。神はどのような🌀を望んでいる。
 データを集め、神へと至る回転は『見えて』きた。
 あとは本番、ぐるぐるへの熱意を以て挑むと宜しい。

成功 🔵​🔵​🔴​

ラップトップ・アイヴァー
美希!

《なあに?》

神になりましょう!

《……ごめん全然分かんn》

だって!
かの時宮・朱鷺子選手が!
至ろうというんですもの!

《何一つわかりません!!
という感じでお姉ちゃんはちゃんと――》

死んでいますものね!?

というわけでどうもレッツ・ゴー・サイクロンの皆様方!
私にぐるぐるバットの、
神に至るコツを!
教えてくださいまし!

《普通に一緒に練習しようって言ってくれませんかね!?
というかお姉ちゃんわかる?
美希、いっぱい回ったら。
虹が。》

なるほどそういう感じですのね!
テクニックを吸収して早く学んでいくのも、勝つ為にしていくこと!

《話聞けバカ姉!!》

アドバイスや知識を貰いつつ、UCを使って練習をしていきますわよ!
そ〜れ⭐︎

《ほんとちょっと待っt んえ》

ふうっ!
どうでしょう皆様、私ったら時宮・朱鷺子選手さえ上回るようなぐるぐる、手に入れられそうかしら!?
もしそうならとても嬉しいですわ、このスポーツ思いっきり、回って楽しみますわよ!!

《ねえもうほんとにやだ――》

常にギリギリで! 躍れー!!

《……ぇう🌈》



 金メダルの輝きは🌈に同じか、或いは……。
 冒涜的な描写になるかもしれないが、改めて、釈迦の掌こそが世界そのものと考えると宜しい。幾ら右往左往しても、幾らぐるぐるしても、粗相をしても、その現実だけは覆せない。イカレタなめくじのように這いつくばること数時間、コトコトと塩ゆでされた結果、己の死体すらも認識し難い。ガタガタと煩い誰かさんに文句のひとつでも謂ってやりたいが、その為の口に酸っぱくて、臭い物で渋滞だ……それとも重態と笑ってしまった方が『らしい』か。挙句|過去《わたし》が世界を回す――遡ったのは本当に最強だったのか。
 美希――美希! 嫌な予感と呼ばれるものは、跫音とも呼ばれるものは、容易に、トンチキにやってくるのが通例だ。最初は返事したくもなかったが、しかし、一応は『自分』なのだから頷く程度には踊ってやると喜ばしい。……なあに? 神になりましょう! バトロワのやりすぎで遂に狂ってしまったのか。或いは、ボウリングのやりすぎでバターになってしまったのか。考えようとはしたけれども、頭を回転させる事すらも反吐になった。ごめん……全然わかんn……。だって! かの時宮・朱鷺子選手が! 最強のダークリーガーが! 至ろうというんですもの! その至るっていうのはもしかして新手の宗教の用語か何かだろうか。何もしていないと謂うのに、妹よ、眩暈からは逃れられそうにない。何ひとつわかりません!!! という感じでお姉ちゃんはちゃんと――。お酒を飲んでいなくともこのザマだ。勝手に踊り出すのは死者だけで宜しい……ええ、死んでいますものね!? ウェーブしているのはきっと赤い髪だけではない筈だ。これは真っ赤な神に期待しなければならない。と、いうわけでバット・サイクロンの皆様方!!! 私に、私たちに、ぐるぐるバットの、神に至るコツを! 教えてくださいまし!!! 素晴らしいほどに食い気味だ。犬も喰わない🌈の果て、ああ、姉妹は神域で何と邂逅したいのか……。普通に一緒に練習しようって言ってくれませんかね!? あと『私たち』ってそんな勝手に……。というかお姉ちゃんわかる??? 美希、いっぱい回ったら……えっと……虹が……。
 なるほどそういう感じですのね! 神へと至る為の技術とやらが姉に伝わってしまった。テクニックを吸収して早く学んでいくのも、勝つ為に、スポーツをする為には必要なこと! 話聞けバカ姉!!! ぐるぐるバットのやりすぎで頭の中マーガリンにでもなったの??? アドバイスは十分だ。妹の駆け込むような訴えも馬の耳に念仏、やはり姉の耳の中はずば抜けて強靭らしい。基本姿勢――からの赤と黒のオーラ――高められた競技力と共に世界を……妹諸共に、只、狂ったようにくるくると……! そ~れ⭐︎
 文字通りのサイクロンだ。発生した竜巻はラップトップ・アイヴァーを中心に、徐々に徐々に苛烈さを増していく。バット・サイクロンのメンバー数人も巻き込まれたが、嗚々、些事として片付けると好い。それよりも――ほんと、ちょっと待っt んえ 目がまわ――頭ん中大惨事だ。シエルの容赦のなさは地球よりも自転する。
 ふう……っ! いい汗をかいた、そんな表情をしているが、お姉さん、ちょっとくらいはフラフラしておいた方が点数稼ぎにはなる。どうでしょう皆様、私ったら時宮・朱鷺子選手さえ上回るようなぐるぐる、手に入れられそうかしら!? 拍手喝采は止みそうにない。とても嬉しいですわ、このスポーツ思いっきり、回って回って楽しみますわよ!!!
 ねえ、もう、ほんと……やだ……。
 基本姿勢再び、竜巻のような奈落でだって、
 私たちは――ゲームの流れを変えられる。
 常にギリギリで! 躍れー!!!
 レッツ・ゴー・サイクロンの掛け声も誰かさんにとっては地獄門か。一切の希望と胃の中身を捨てよ……。
 ……ぇう🌈

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『時宮・朱鷺子』

POW   :    デッドヒート・マラソン
【果てしない特訓の成果】を纏いレベル×100km/hで疾走する。【自身の前方直線上】に誰かを乗せると轢殺ダメージ2倍。
SPD   :    ディープ・スイミング
【「爆走!オリンピアロード」の水中ステージ】を降らせる事で、戦場全体が【海中】と同じ環境に変化する。[海中]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ   :    ブレイン・バイシクル
自身が操縦する【時宮・朱鷺子専用ロードバイク】の【何物をも破壊する硬度】と【骸の海すら飛び越える速度】を増強する。

イラスト:みそじ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――来たか、猟兵。
 試合当日――審査員席には誰も座っていなかった。
 何故ならば、この試合は『儀式』そのもの。
 神へと至る為の回転に『点数』は付けられないのだ。
 ここまで『来る』のにも相当な努力が必要だろう。血と汗と涙と🌈の結晶については私も感嘆せざるを得ない。だが……私は時間遡行能力を失っても尚、最強のダークリーガーだ。最強のダークリーガーとして、一人のぐるぐるバット選手として、負けるわけにはいかない。この儀式、先に神を理解した者の勝者とする。さあ、かかってこい猟兵。
 ――私は目が回っても、🌈まみれになっても、回転をやめるつもりはない!

 ※※※
 今回のぐるぐるバットは『神に至った者』の勝利となります。
 神が『なにか』は猟兵のプレイング次第となります。

 プレイングボーナス。
 全力で目を回す/神との一体化、同化に成功する。
露木・鬼燈
ぐるぐるで感じることのできる神
それは自然の神格化なのです
自然の中に見出した『黄金長方形の軌跡』
無限の続く渦巻きを再現した黄金の回転
これを行うことで僕は神に近づくことができるのです
故に完全な黄金の回転を行ったとき…僕は神と一体になるっぽい!



 繰り返してきたぐるぐるにようやく実りがやってきた。
 汁気、お粥のようなものに執心するのは此処までだ。
 良薬は口に苦し――そんな言の葉は大嘘だ。真の良薬とは甘い甘い蜜であり、ある種の遡行能力を齎す遼薬と考えられた。犬に追いかけ回され、挙句、命を落とすのもひとつの娯楽であるのなら、ぐるぐるバット、この強烈な眩暈と凄まじい吐き気だって似たような沙汰と謂えよう。神とは即ち幻覚に過ぎない――いいや、違う。トリップとは極々自然な、ヒトサマに与えられる加護のようなものだ。ぐるぐるで感じることのできる神。それは自然の神格化、八百万へと至る道なのです。ほう――それが猟兵、あなたの『真理』なのだな。最強のダークリーガーがオマエの自論を肯定する。神は不定だ、神は不確定だ、ならば、何処からでも、🌈からでも発生するに違いない。自然の中に見出した『黄金長方形の軌跡』――それを今から見せつけてやるっぽい! 基本姿勢は上出来だ。もつれる足こそが百足の眼球振盪の証明と称えよ――無限は現実の中にこそ保たれるべきなのだ。
 マラソンめいて試される持久力と忍耐力、血と汗と涙と🌈、決して裏切る事のない努力の化身。何方がより積み重ねてきたのか。それだけの話だ。
 渦巻き――大渦巻き――大百足の大回転こそがオマエの埒外性に依る『黄金色』と解せた。これを行うことで、これを永続的に続けることで、僕は神の目玉すらも回すことが可能なのです。止まらないし止められない。果てしない特訓の成果を纏おうと、轢殺じみた目に遭おうとも、そのエネルギーすらもサイクロンの糧としてやれ。こ、これが猟兵の……あなたの極致か……く……成程、ただ目を回しているだけの私とは大違いか……うっぷ。完全なる黄金の回転――見えた。理解した。これが僕の、僕だけの『神』との一体化っぽい!
 竜を殺し、神を屠り、挙句、最果て、悪鬼羅刹は神意を身体に宿す事となった。
 嗚々――虹色の彼方、窮極の先、黄金は七色の球体と成り。
 あらゆるオマエは存在した。
 僕はレコードの上でも回る……!

成功 🔵​🔵​🔴​

上野・イオナ
朱鷺子さん見つけたー!
今回の事件(シナリオ)とは関係ないけど個人的に聞きたかったことがあったんだ!
そのブレイン・バイシクルどこで手に入れたんですか!?
この勝負が終わったら教えてくれませんかね?

ぐるぐるバットをします。
UC【極彩色の花束】使用
UC効果でUC【無彩色と極彩色の触手群】を追加使用
UC【ディープ・スイミング】をコピー

海も風も、善悪も流動する。僕の裏ボスを乗っ取った神と一体化します。



 神とは果たして何処に棲みつく獣なのだろうか。神とは果たして彼方に潜んでいる現象なのだろうか。弄っても弄っても探しても探しても、本来、神の本性など解せないものだが、猟兵である場合は――埒外の生命体である場合は――何もかもが覆される。嗚呼、極彩、或いは蠕動によって齎される幻影のような代物。兎も角、推しの為ならば東奔西走、夢中になってしまうのも無理ないか。朱鷺子さん見つけたー! 私を探していたのか? キャンピーくんの行方は私にもわからないが、それを訊きに来たと謂うのか? いや、それも気にはなるけど、別件だ。今回の事件とは一切関係ないけど個人的に訊きたいことがあったんだ! ぐるぐるバットの前の問答だ、🌈まみれになる前にサッサと済ませておくと宜しい。そのブレイン・バイシクルどこで手に入れたんですか!? この勝負が終わったら教えてくれませんかね? そうか、これを手に入れた『過程』を知りたいと……しかし……いや。良いだろう。挑んでくるからには相応の『賞』を用意せねばなるまい。
 ペイントブキの代わりにバットを構える事になるとは想定外だ。加えて通常の使い方ではない。バット・サイクロンの誰かさんに教えてもらった『基本姿勢』は上出来と謂ったところ。ぐるん、ぐるんと、数回転するだけで頭がヤケに重い気がしてきた。だが――この程度の回転で倒れるほどの脆弱な三半規管ではない。改めて力を貸してくれ触手達、僕はこの試合に、儀式に、成功しなくちゃならなくなったんだ。不意に身体が浮かんだ。白と黒と虹の蠢動が最強の『ユーベルコード』を捕食する。これが僕だ、僕の選んだ神意のようなものだ。海も風も、善悪も、あらゆる二元は流動する――ほう、私の想像を凄まじいほどに超えてきたか。猟兵、あなたは既に『神』との同一化に成功していたので……き、気分が……。最早十分だ。十分なほどに『神』は証明された。権能はしっかりと発揮されている。波打つ旧き存在の精神感応、幾ら最強だろうとこの時化には耐えられない。
 ……早速だけど、質問に答えてもらえないだろうか。目を回して、ぐったりとしている朱鷺子さんの身体を支えつつオマエは促してみた。そ……それはだな……申し訳ない。今の私では答えられなくてな。また、今度にしてくれないだろうか。
 脳髄がぐちゃぐちゃにされたかのよう。
 いいや、酔う、だろう。
 ――賦活の為のビームも届きそうにない。

成功 🔵​🔵​🔴​

花走・りな
この前のレジェンドとの対決の時の感覚をもう一度出来れば、何とかなりそうな気はする。
それで、いいの?
私が目指した喝采は「神様お願いします」で手に入れていいのか?

……神様がそう簡単に力を貸してくれた訳じゃないのは分かってる。
だけど、これから胸をはって神様の力を借りるために、そしてちゃんとあの日憧れたあの喝采に近づくために。
今回は自分の力で、神と見間違う程の回転をめざす。

その結果、自身の回転が神の域に到達するのか、神様が結局力を貸すのか、それともただ失敗するのかはにゃあらMSにお任せ。

とりあえず全力をつくす。



 トライアスロン――いいや、ぐるぐるトライアスロンにて手にした感覚を思い出す。筆舌に尽くし難い旋回とやらが、回転とやらが、一所懸命に自分の脳内に這入ってくるのがよくわかる。もう一度、もう一度、虹色の彼方に、あの栄光に身投げする事が可能であれば『何もかも』は上手くいく筈だ。でも――それで本当に良いのだろうか。それが本当に『私』の目指していた、望んでいた『喝采』なのだろうか。神様お願いします、どうか、私に勝利を……などと、祈るだけで『手に入れて』しまっても構わないのだろうか。最強のダークリーガーは、時宮・朱鷺子はオマエの心意に気付いたのか基本姿勢を解いている。どうした。ぐるぐるバットに必要なのは他のスポーツと同じく『血と汗と涙』それに加えての『🌈』ではなかったのか。それを一番知っているのは『あなた』だろう、猟兵。咽喉を潤すかのように、胃液を鎮めるかのように、ごくりと、揺るがない思いで最強を見つめた。
 神様がそう簡単に力を貸してくれた訳じゃないのはわかってる。だけど、これから胸をはって神様の力を借りるために、そして、ちゃんと、あの日憧れた、あの喝采に近づくために――私は私の力だけで、そのステージに、頂に、立ってみせる。その意気だ猟兵よ、私もあなたのような選手と勝負したかったのだ。両者、改めての基本姿勢。輪郭を辿るかの如くに、球体を転がすかの如くに、最大限、限界そのものを破壊し尽くさんと吼える。
 レッツ・ゴー・サイクロン!!!
 青い薔薇の花言葉は奇跡だ。青い薔薇の花言葉は夢叶うだ。奇跡も夢を叶える事も『努力が花咲く』瞬間を意味する。猟兵、私はまだまだ回れるぞ。ひどく蒼褪めているが最強のダークリーガーも『負けず嫌い』だ。やるね♪ 私もかなり目が回ってるけど、楽しんだもの勝ちでもあると思うんだ! 青い薔薇はこの世に存在しない。神からの祝福が齎されたと謂うのなら、喝采されたと謂うのなら――最早、同化の域からも超越している。
 き、気持ち悪い……猟兵……まさか、あなたは神との一体化ではなく……神に『応援』される事を選んだのか……? いや、これは……私も応援されている……? そうだよ。神様だって観客なんだよね☆ 私達はいつも通り、本気でぶつかり合えば良いんだ。
 ――私の完敗だ、やはり強いな、猟兵は。
 お互いフラフラだ。冷や汗を拭ってからお花畑へと這っていこう。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルシェラ・マーレボルジェ
あレ……?
なンかこのおねえちャん、ほかノとちがウ…?
つよそウ……??
でモ、ぼくもれんしウしたからね!
ぐるぐルするのハ負けないよー!

ぜんりょくデぐるぐ゛るぐルぐる
ほのオをまきちらしながラ、ハネをひろゲてぐるグるしたら、熱気ニあおらレてよけいにぐるぐルできるカも!
おとウさんは、かミなんていなイって言ってタけど、もシかしたラ、きっトけんソんしてたノかも…
ホんとはおとうサんがカみだって、ボくにはかくシてたのかも!
ほんトのことがわかるまデ、ぼく、ぐル゛ぐるすルよ
こんドはとちュうでとまらなイんだー



 死の予感――それに近しいものは――たとえ死体であっても、霊体であっても、効果覿面な場合が多々とある。エーテルとでも謂うべきか、アストラルとでも謂うべきか、兎も角、果肉を纏ってしまったのなら生者も死者も同列と謂えよう。いや、しかし、この場での死の予感などいったい如何してやってくるのか。ただ、ぐるぐるするだけなのに、ただ、ぐるぐるバットをするだけなのに。本能的なところで気づいてしまったのだ。あレ……? なンかこのおねえちャん、ほかノとちがウ……? つよソう……? 強そう、などではない。強いのだ。更に付け加えるならば『最強』なのだ。滅茶苦茶だった身体が、肉体が『ひとのそれ』に整えられていくのが良い証拠である。でモ、ぼくもれんしウしたからね! ぐるグるするのハ負けないよー! 良い猟兵だ。とても良い『アスリート』になりそうだ。時宮・朱鷺子はオマエの言動を見て確信した。やはり、埒外の生命と謂うものは面白い……。
 やるからには全力だ。如何様なスポーツであれ、トンチキな沙汰であれ、それが多大なダメージを残すものであれ、臆してはならない。今度はしっかりと頭がひとつに目玉がふたつだ。ぐ゛るぐル……ぐるぐル゛……。虹色の彼方が天より先に在るのならば、天蓋を開けた先こそ神域ならば――さて、オマエのやっている事は真逆であった。炎を散らかしつつ羽を……翅を広げ、熱気に煽られより回転する。ほう、やるじゃないか猟兵。私の回転を以てしても『消えそうにない』情念のようなものか……? 言葉を交わしたってお互いおめめぐるぐるなんだから識る事は困難だ。だが、故にこそ、トリップとやらは良い具合とも解せる。
 おとウさんは、カミなんていなイって言ってタけど、もシかしたラ、きっトけんソんしてたノかも……。何を宣っているのか天使よ。なり損ないの天使だからこそピュアな科白が目立つのか。ホんとはおとうサんがカみだって、ボくにかくシてたのかも! くらくらとする幻想だ、桜のように膝らしき部位が笑っている。ほんトのことがわかるまデ、ぼく、ぐル゛ぐるすルよ。今度は途中で止まらないし止められない。成程、ハデスとするのが妥当ではないか。少なくともオマエはオマエの『神』を理解したのだ。
 ――猟兵、それで良いのか?
 いや――私からは何も謂うまい。
 目が回ってそれどころじゃなくてな……。

成功 🔵​🔵​🔴​

ラップトップ・アイヴァー
やって!
まいり!
ましたわ!!

ごきげんよう朱鷺子さん!!
今日もお天気が実に良いですわね!!

《せめて穏やかでいてくれたらみきは嬉しかったよお姉ちゃん?》

早速!
勝負ですわ!

勝利の女神など欠片しか信じたことは無かったけれど!
勝利を願う心は、勝ちたいという心はいつだって変わらない!
願い続ければ神だって自然とやってくるもの――そう思わなくて!?

さあ行きますわよ、皆様もご一緒に!
目の前のライバルも!
ましてや全ての選手にも!
絶対に屈しない、この魂こそが私の、私たちの!!

勝ちたいと願う心を、見てくれている皆々様と一緒に合わせて、ぐるぐるぐるぐるー!!
私吐きませんけれど目を回すのだって遠慮無く出来るのできますわよー!!

勝利の女神と一体化できたというのなら、
それはとても、奇跡じみたことなのでしょうね。
一体化に成功したら「ご機嫌麗しゅうと」挨拶の一つでもしてやりましょう、

私が!
一つになった勝利の女がm

《んえ🌈》

美希ぃ!!
完璧に決まったと思ったのだけど、本当に仕方ないわね――

試合後は朱鷺子さんと握手しましょ!



 一方的な流れだった。
 神意は此処に極まれり、眼球振盪は切っ掛けに過ぎない。
 概念的に思惟したのならば輪廻の類、其処からの逸脱ほどの冒涜を誰もが知らないと謂うワケだ。ふと、目をやったのなら真っ赤な元気の化身、次の瞬間には、成程、鼻の先まで近づいていた。やって! まいり! ましたわ!! 享年二十歳のお嬢様は死んでいたって生きていたって勝負事にご執心だ。それこそ、目が回りそうになるくらいには血と汗と涙を積み重ねてきた。ごきげんよう朱鷺子さん!!! 今日もお天気が実に良いですわね!!! 描写するのならば、言の葉にするのならば――何だったか――真上のお日様が眩しいな。だったか。最強のダークリーガーの反応はと謂うと、たとえば、良きライバルに出会えた瞬間。せめて……穏やかでいてくれたらみきは嬉しかったよお姉ちゃん? 妹が何かを口にしているが、訴えるかのように頭蓋、反響させてくれるが。構うものか。いいや、構う構わないに関わらずまったく聞こえていないのだ。早速! 勝負ですわ! ふふ、ふふふふふ……良いだろう。私も、最強のダークリーガーとしてではなく一人のアスリートとして、猟兵、あなたとの勝負を楽しませてもらおうではないか。骸の海の厖大さなど、茫々たるサマなど最早あってないようなものだ。バイクに跨るよりも先に基本姿勢を極める。レッツ・ゴー・サイクロン!!! きゅるきゅると回って回って、回ってなお届かぬ神域の光。
 勝利の女神など欠片しか信じたことはなかった。けれども、オマエの胸の内に宿っている『この心』は本物だ。勝利を願う精神は、勝ちたいという魂はいつだって変わらない! 基本姿勢からのスタートダッシュは上々、あとは如何なる瞬間からより回転を速めるかだ。願い続ければ神だって自然とやってくるもの――そう思わなくて!? そう、その通りだ猟兵。何が起ころうと、恥辱に塗れようとも、前を向いていればいつかは実ると謂うものだ。……さあ行きますわよ、皆様もご一緒に! 目の前のライバルも、ましてや、全ての選手にも! 絶対に屈しない、絶対に負けない、この魂と体こそが私の、私達の――!
 会場が――世界がひとつとなった。見てくれている皆々様と一緒に合わせて、もうオノマトペしか使えない。ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐるぐるぐるー!!! 楽しですわ。こんなにも楽しいのは久しぶりですの。私吐きませんけど目を回すのだって、三半規管をぐちゃぐちゃにすることだって、遠慮なく出来ますわよー!!! 勝利の女神は果たして降りてきてくれたのか。目が回っていて何が何やら、神秘の輪郭など初めから無いに等しい。
 それができたというのなら、それは、とても奇跡じみたことなのでしょうね。ご機嫌麗しゅう。私も、きっと朱鷺子さんも、女神の降臨を待っていたのですわ。いいえ、私が……! 私が最初にゴールテープを切るのですわ。一つになった勝利の女がm……?
 お、おい、どうしたんだ。いや、確かに、私も色々と限界だが。さっきまで元気だったじゃないか。くるりと、ゆっくりと、誰かの『意思』によってラップトップ・アイヴァーが蹲る。ん え 🌈――そうだね。妹の三半規管はよわよわだったね。ネックレスもしっかりと輝いている。
 美希ぃ!!! 完璧に決まったと思ったのだけど。
 ……本当に仕方ないわね。
 しばらくお待ちください――なんてテロップは要らない。🌈すらも置き去りにして神の膝元、試合後の熱が止まぬうちに。朱鷺子さん! 握手しましょ!!!
 ……そうだな。しかし、申し訳ない。まだ、眩暈が治まりそうにないのだ。
 それなら私が起こしてあげますわ。
 ――さあ、この手を取って!!!

 神は確かに存在していた。
 ぐるぐるバットの儀式はこの日、大成功を収めたのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年09月03日


挿絵イラスト