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夏の琵琶湖キャンプと水遊び

#アスリートアース #戦後 #キャンプ #再送ありがとうございました!

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●グリモアベースにて
「7月に入ってすっかり暑くなってきたわね……いよいよ夏本番ね!」
 毎年恒例の水着コンテストが近づく頃、エリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)はグリモアベースで猟兵たちにそう微笑みかける。
「水着コンテストも楽しみだけど……その前にみんなで夏のキャンプを楽しまない?」
 春と秋のキャンプを案内してきたエリシャは、今年は夏キャンを提案するのだった。
「場所はね……この季節にもぴったり。滋賀県にある琵琶湖よ!」
 言わずと知れた日本最大の湖『琵琶湖』。滋賀県の面積のおよそ六分の一を占める大きな湖では、海水浴ならぬ湖水浴をしたり、釣りにカヌーやカヤック、クルーズ船でのクルージングまで楽しめる。
「目の前に琵琶湖が広がる絶景ロケ―ションのキャンプ場を予約しておいたわ。もちろんテントを張ることもできるし、キャンピングカーやキャビンで過ごすことも出来るので、好きなスタイルで楽しんでね」
 キャンプ場にいながら、沈む夕日や昇る朝日が見られるようだ。夜は星も明るく、美しい夜景を眺めることが出来るだろう。
「琵琶湖で遊ぶなら、水上アクティビティがおすすめね。カヤックやカヌーにウェイクボード。特に人気があるのはSUP(スタンドアップパドルボード)なんだって」
 ボードの上に立ってパドルを使って水面を漕ぎ進むウォータースポーツの一種だが、琵琶湖は海と違って大きな波もないので、初心者でも気軽に楽しむことが出来そうだ。
「他にも釣りやクルージング、パラグライダーなんかも楽しめるそうよ。どれにしようか迷っちゃうわね!」
 360度の絶景パノラマに音楽やビュッフェにアフタヌーンティーも楽しめるびわ湖クルーズは季節を問わず人気だという。
「他にも滋賀県には見どころがいっぱい! キャンプ場に着く前に足を伸ばしてみるのもいいんじゃないかしら」
 白亜三層の天守が美しい国宝『彦根城』に伝教大師・最澄が開いた天台宗の総本山『比叡山延暦寺』。パワースポットとしても人気を集める、湖中に立つ朱塗りの大鳥居が美しい『白髭神社』や琵琶湖北部に浮かぶ小さな島『|竹生島《ちくぶしま》』など歴史ある建造物を巡るのもいいだろう。
「琵琶湖の絶景を眺めたいなら、山の上から見るのも手ね」
 標高1,100mの山頂にロープウェイで登った先に広がる『びわ湖バレイ』からの眺めはまさに絶景。カフェやレストランでは滋賀県産の料理やスイーツが楽しめ、他にもジップラインやアスレチックなどのアクティビティも充実している。
 標高は少し下がるが、約680mの箱館山山頂に広がるリゾートパーク『びわこ箱館山』にも琵琶湖を一望する展望デッキや琵琶湖に飛び込めそうな大きなブランコなど絶景を楽しめるスポットが多数。この季節にはライトグリーンのコキアが一面に咲く花畑を楽しむことができ、色鮮やかな800個以上の風鈴が下がるトンネルに伝統織物・高島ちぢみのカラフルなカーテンなど映えるスポットもたくさんだ。
「他にも動物たちとふれあいも出来る農業公園『ブルーメの丘』とか、伊賀と並ぶ忍者の里・甲賀にある現代版忍者の里『甲賀の里 忍術村』で忍者体験したり、『信楽陶苑 たぬき村』でたくさんのたぬきの焼き物に出会えたり、作陶体験や、絵付け体験なんかも出来るわよ」
 見どころはたくさん。どこに行っても楽しめるだろうから、気になったところに行ってみてはとエリシャは微笑む。
「あとはグルメよね……滋賀が誇るブランド牛『近江牛』はもちろん、豊かな土壌に育まれた野菜やお米に琵琶湖の湖魚を使ったご当地グルメもいっぱいあるわ」
 現存する最古の寿司ともいわれる『鮒寿司』や焼いたサバを甘辛く煮込み、その煮汁でそうめんを茹でた郷土料理『焼鯖そうめん』に琵琶湖に昔から住んでいるサケ科の『ビワマス』を使ったビワマス料理もこの地でしか味わえない特産グルメだ。
「そうそう、バームクーヘンで有名なお店の大きな施設もあるわよね。焼きたてバームクーヘンはもちろん笹餅や最中の和菓子もおすすめね」
 とにかく見どころがいっぱいなので、どれを楽しむかは猟兵次第。好きなように夏の滋賀県を満喫して欲しいとエリシャは片目を瞑って見せる。
「この夏も楽しい思い出作りましょうね!」
 そう言って、猟兵たちを夏の琵琶湖へと送り出すのだった。


湊ゆうき
 こんにちは。湊ゆうきです。
 夏キャンのお誘いに来ました~。
 滋賀県はわんこ連れで遊べる場所が多くて、めちゃくちゃ遊びに行ってました。琵琶湖でも夏になるとデイキャンプしてましたね~。
 ということで遊ぶ場所がたくさんですが、お好きに楽しんでいただければと思います!

 2章シナリオになりましたので、キャンプ飯とキャンプの夜のフラグメントになってはいますが、特に気にせず各章好きなことをしていただいて構いません。ぶっちゃけキャンプっぽいことをしなくても大丈夫です。
 観光に行くもよし、琵琶湖で遊ぶもよし、キャンプ飯を作るもよし。やりたいことをお好きにどうぞです。ただ時間的なイメージは、1章は朝から夕方頃まで、2章は昼から夜の感じです。それもあまり細かいことはいいませんので、お好きにどうぞです。もちろんどちらかひとつの章のみの参加も大歓迎です。
 例にあげた場所以外でもお好きな場所でご自由に楽しんでください。商標がからみそうなものはふんわり描写になります。

 同行の方がいらっしゃる場合はその旨お書き添えください。
 受付期間はタグやMSページでお知らせします。1章はOP公開後すぐの受付になります。
 2章のみ、お声掛けがあればエリシャもご一緒させていただきます。
 それでは夏の琵琶湖キャンプをめいっぱい楽しんでください!
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第1章 日常 『キャンプめしを食べよう!』

POW   :    出来立てを沢山美味しく食べる

SPD   :    現地で何らかの食材を調達してくる

WIZ   :    キャンプならではの調理法に挑戦する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

神賛・ヴァキア
琵琶湖といえば、水辺のテーマパークボートレースびわこだろうな。
競技こそ違うが同じ公営競技の競技者としてレースを見るのは力をもらえるな
アスリートアースのボートレーサーの事だ。
他の世界とは違う激しいレースを見せてくれるに違いない。

4階の指定席からの景色は非常に眺めがいい、レースに影響があるとかないとかいう遊覧船(ミシガンの事)や琵琶湖花噴水も見える

レースしてるのを見たら 私も馬に乗りたくなったな
流石に栗東に乗り込むのはできないが、近くにホーストレッキングできるところでもないかな



●水上の熱き戦い
 アスリートアースで企画された夏の琵琶湖キャンプ。日本最大の湖での水上アクティビティやクルーズ船での遊覧なども有名だが、神賛・ヴァキア(勝ち星を狙う獣・f27071)にとってすぐに頭に浮かんだ場所はアスリートアースらしいものだった。
「琵琶湖といえば、水辺のテーマパークボートレースびわこだろうな」
 それは滋賀の県庁所在地である大津市にある競艇場。比叡山と琵琶湖を有する風光明媚な場所に開設された『ボートレースびわこ』は全国24場あるレース場の中でも屈指の景観を誇る。
「競技こそ違うが、同じ公営競技の競技者としてレースを見るのは力をもらえるだろうしな」
 そう言って頷くヴァキアの本職は|騎手《ジョッキー》だ。デビュー後、優秀新人騎手賞をとり将来を有望視されたが、猟兵として覚醒して以後は、猟兵の特性を生かし、競馬のある様々な世界で騎乗しているのだ。
 そうしてやってきた競艇場の入場門ではマスコットキャラクターが描かれたトリックアートがお出迎え。観覧席は様々な種類があり、二階には全国初の畳を使用したシルバーシート。三階にはキッズコーナーや授乳室を完備したレディースシートもあり、老若男女問わず楽しめるようになっている。
 だが、ヴァキアが目指したのは四階にある有料の指定席だ。卓上にモニターも設置されていて、何より琵琶湖が一望できる素晴らしい眺めとともにレースを楽しめるのだ。
「やはりここからは非常に眺めがいいな」
 ドリンクコーナーでお茶を調達し、席に着いたヴァキアは満足そうに目を細める。
 レース場のそばには大津港があり、そこから発着する遊覧船やヨットなどもよく見える。観光客にも人気のびわこ花噴水もよく見える場所だ。
「あの遊覧船、レースに影響があるとかないとかいうが……」
 ここからでもはっきりと見えるぐらい、場外とはいえすぐそばを航行する遊覧船ミシガン。通れば引き波で水面にうねりができることから、それがレースに影響するのではと囁かれているようだが、実際のところはどうなのだろうと考えるヴァキアだった。
 レースが始まれば、その攻防に息を呑む。スピードを上げるボートから飛沫があがり、湖面には白い軌跡が描かれる。
 アスリートアースであるので、もちろんユーベルコードも使用可能なのだろうが、あからさまな妨害行為などはなく、やはりスピードと技術がものをいうようだ。
「むっ、あれはまくり差しか……!」
 外側のコースにいるレーサーが内側のボートを外から追い抜くことを『まくり』というが、さらにそこから先行するボートをインコースから追い抜く高度なテクニックにヴァキアも思わず興奮する。
「本命も鉄板もまとめて差し殺す……競技は違えどやはり素晴らしいものだ」
 アスリートたちの熱戦を見ていれば、ヴァキアもだんだんと馬に乗りたくなってきて。冷静で賢い青鹿毛の相棒を思い出す。
「流石に栗東に乗り込むのはできないが、近くにホーストレッキングできるところでもないかな」
 2000頭あまりの競走馬が調教されている栗東トレーニングセンターが近くにあるが、さすがにやめておいた方がいいだろうと思ったヴァキアは、この近くの乗馬クラブなどを探してみる。
「ふむ、いくつかあるみたいだな」
 気が向いたのなら行ってみるのもいいだろう。
 水上の熱いレースを観戦したヴァキアは満足し、席を立つのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

南雲・海莉
【朱と玄】
琵琶湖のクルーズ船でアフタヌーンティ

夏のスイーツの可愛らしさに上機嫌になりつつ
紅茶で一息

学園の共通単位の実技はすでに取ってるから
あとは専攻の筆記試験だけね
そうそう
入学当初は迷宮の自炊能力とか罠の探知とか壁登りとかだけど
今は探索の最長記録とか
…ん、大丈夫よ
最後は力押しと一工夫でなんとかなっちゃうし

義兄さんの方は?
新しい世界で最優先で会っておきたい人には会えたのよね
うん、詳しい話はまだ
(似ていてかなり違う並行世界
向こう側のもう一人の自分の分も
積極的に関わろうとする義兄さんの覚悟を思い、耳を傾ける)

まだ今日は時間があるわ
その時のこともゆっくり聞かせて
…って私が喜ぶ?
(きょとんとしつつ)


ユウ・リバーサイド
【朱と玄】
琵琶湖のクルーズ船でアフタヌーンティ

お互い、ここ数日はバタバタしてたし
のんびりするのも良いよね

そっちは夏季休暇明けに試験だっけ
実技って…基本的な事はもう身についてるんだよね?
(少し真顔)やっぱり、ひやっとする事ある?
(微苦笑と共に安堵し)海莉らしいなぁ

うん
ひとまずは向こうの『ご両親』、『先生』に勇弥さん
誰に逢ったかまでは話したっけ
…逢えて良かったって思う

(異世界人だと本人じゃないと明かした上で

『両親』には静かに抱きしめられた
『先生』には詫びられ
慌ててたくさん謝った)

(そして勇弥さんは)
話した事、起こった事、いっぱいあり過ぎるよ
あ…でも
(クスッと)
海莉が居合わせてたら喜んでたかもね



●湖上のティータイム
 船窓から覗くのは夏の陽射しを受けて輝く湖面。
 テーブルに視線を戻せば、夏をイメージした可愛らしいスイーツに思わず笑顔になってしまう。
「お互い、ここ数日はバタバタしてたし、のんびりするのも良いよね」
 目の前に座る義妹の上機嫌な様子に、こちらも笑みを浮かべ、ユウ・リバーサイド(Re-Play・f19432)はそう言って、今乗っている遊覧船を模したクッキーを口に運ぶ。
「琵琶湖を巡るクルーズ船でのアフタヌーンティ……とっても優雅な時間ね」
 まずは紅茶を飲んで一息ついた南雲・海莉(With júː・f00345)は、新しい世界が見つかったことで何かと忙しそうにしていたユウを知っていただけに、こうしてゆっくり話せる時間が訪れたことを嬉しく思う。
「夏のテーマはトロピカルだって……このスイカのロールケーキは見た目も可愛い」
 緑のロールケーキ生地にしっかりと黒の縞模様も入っていて、クリームは苺なのだろうか赤い色をしている。大津港を出発し、60分の琵琶湖周遊のクルーズなので、三段スタンドを使ったような本格的ものではないが、セイボリーもスイーツも常夏を感じさせる楽しいものだ。
「学生にとってはもう夏休みか……海莉は猟兵としても飛び回ってるから休みはないかもしれないけど」
「ええ、せめて夏らしく、ゲームの世界でイカやサメを狩ったりして、ね。義兄さんもラジオドラマの収録お疲れ様」
 そんな風に近況を伝え合いながら、琵琶湖の景色とアフタヌーンティーを楽しむ。
「そっちは夏季休暇明けに試験だっけ」
「うん、学園の共通単位の実技はすでに取ってるから。あとは専攻の筆記試験だけね」
 アルダワ魔法学園に通う海莉から日々の話は聞いているが、実技の言葉にユウは気になって首を傾げる。
「実技って……基本的な事はもう身についてるんだよね?」
「そうそう。入学当初は迷宮の自炊能力とか罠の探知とか壁登りとかだけど、今は探索の最長記録とか」
 蒸気機械と魔法で創造された究極の地下迷宮の上に立つアルダワ魔法学園。授業も迷宮の存在に沿ったもののようだが、大きな戦いは終わったとはいえ、災魔がいなくなったわけではない。ゴールがあるのかもわからない迷宮の最長記録はさすがに危険を伴う気がして。
「やっぱり、ひやっとする事ある?」
 海莉の力を信じてはいるが、危険はないだろうかとユウは少し真面目な顔でそう訊ねる。
「……ん、大丈夫よ」
 その問いかけに、海莉は明るく笑顔で応える。何度訪れたかわからない迷宮の危険な場所や気をつけるべきポイントはきちんと把握している。それに、もし何かあったとしても。
「最後は力押しと一工夫でなんとかなっちゃうし」
 そう言い切った義妹の言葉に、ユウは微苦笑を漏らしつつも安堵するのだった。
「海莉らしいなぁ」
「ふふ、そう? それで、私の話はこれくらいにして……義兄さんの方は? 新しい世界で最優先で会っておきたい人には会えたのよね」
 海莉に話を向けられると、ユウはああ、と頷き紅茶を一口。
 今までも、もう一人の『自分』の存在を感じていたユウだったけれど、新しい世界がやって来た時に、“あいつ”の世界だと確信したのだ。“あいつ”があの世界でどんな結末を辿ったのか知った上で、ユウは“あいつ”を救うと決めたのだ。だから、ユウには会うべき人がたくさんいた。
「うん、ひとまずは向こうの『ご両親』、『先生』に勇弥さん……誰に逢ったかまでは話したっけ」
「うん、詳しい話はまだ」
 海莉の言葉に、そうかと頷き、ユウもその時のことを思い出しながら海莉に伝える。
 向こうの自分は自分であって自分でない。だから、きちんと本人ではないと明かしたうえで会って話をしたのだが。
 『両親』には静かに抱きしめられた。
 『先生』には詫びられ、慌ててこちらがたくさん謝った。
 新しい世界が見つからなければ、ユウが動き出さなければ、その邂逅はなかったかもしれない。
「……逢えて良かったって思う」
 海莉も背中を押してくれたことに深く感謝している。
(「義兄さんの話を聞いていれば……似ていてもかなり違う並行世界」)
 やはり同じではないとはわかっていたけれど、そんな中でも、向こう側にいるもう一人の自分の分も積極的に関わろうとするユウの覚悟を思うと、海莉はその話にじっと耳を傾けるのだった。
「ああ、それから……」
 そして勇弥さんは――。
 どこかゴールデン・レトリバーを思わせる青年の姿を思い起こしては一度目を閉じて。
「話した事、起こった事、いっぱいあり過ぎるよ」
 まだまだたくさんあるのだと、ユウが困ったように告げると、海莉はにっこりと微笑んでから時間を確認する。
「まだ今日は時間があるわ。その時のこともゆっくり聞かせて」
「そうだね。あ……でも」
 何かに思い当たった様子でユウもクスッと笑う。
「海莉が居合わせてたら喜んでたかもね」
「……って私が喜ぶ?」
 きょとんとしながらも、その言葉に興味を惹かれた海莉。義兄がそう言うのならきっとそうなのだろうと思いながら、優雅なティータイムとともに、ユウの話に耳を傾けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

小雉子・吉備
【妖怪境界組】
霓虹ちゃん、エリシャちゃん達、ルインクちゃんやデイジーちゃん、それから沢山の縁があった事に感謝と

岡山のご当地ヒーローになった幸先を多賀大社で祈った後に、大社付近のお店で
名物の糸切り餅……の天ぷらがあるらしいから、そのお店にゴーッ!かな

それにしても、琵琶湖付近でも
岡山の新名物の揚げ吉備団子みたいな
発想をする所があるのもビックリだけど

衣さくさく、モチモチ甘々で
美味しいかも、これは吉備団子に衣を付けて揚げても

ん?キビが霓虹ちゃんに示唆されて
岡山のになった事は後悔してないよ、桃太郎に近づく為には必要だろうと思うし

二人みたいにある意味念願だったかもしれないし。

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]


ルインク・クゼ
【妖怪境界組】
やっと念願の正式な明石のご当地ヒーローになれた事やし、多賀大社もパワースポットやから験担ぎとこれからの縁結びに祈った後で

大社の近くに、こないなお店が
あったんやね……まぁ、桜餅を揚げる発想もあるの吉備ちゃんやったからなぁ

そう言えば、吉備ちゃん霓虹ちゃんに勧められて岡山のになったけど……その様子やと後悔はないか

桃太郎が動機なんは、吉備ちゃんらしいな、にしても……普通の糸切り餅も美味しいけど、天ぷらも面白い味しとるなぁ、義姉ちゃんも食べてみるんよ

こうして吉備ちゃんが言う様に縁が増えてくと良いなと、あたしも思うんよ、エリシャちゃんら出会った人達にも感謝やね

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]


デイジー・クゼ
【妖怪境界組】
多賀大社の他にもパワースポットのある神社はあったと思うんニャけど、ニャるほど、大社の近くに糸切り餅の

しかも天ぷらがあるお店があるのも
選択理由ニャったんやね

まぁ、縁結びと言えば、吉備ちゃんとのテクター絡みの出会いと、淡路島での再開、そんニャ縁も奇遇ニャし

わたしも公式的に明石のご当地ヒーローになれたのも含めて、その幸先とこれからも縁をと考えると理に叶っとるのかニャ?

にしても、餅や団子を天ぷらや揚げ物にする発想は面白いニャね……あっ、吉備ちゃんやルインクちゃんの言う通り面白いかもニャ

キャンプ場で待ってる霓虹ちゃんと
ヒナスミちゃんへのお土産にも良いかもニャね

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]



●お多賀さんで良縁に感謝を
「夏のキャンプは琵琶湖かあ。明石の海とはまた違う、湖の良さがあるんよね」
 これまでに六甲山や淡路島でのキャンプを楽しんだルインク・クゼ(蛸蜘蛛のシーアクオン参號・f35911)は、夏の眩しい日差しに目を細めながら空を見上げた。
「そうニャね。琵琶湖は湖とはいえ、大きいからいろんなことが出来るのも魅力だと思うニャよ」
 一緒にやって来たデイジー・クゼ(シーアクオン弐號と書いてニャゴウ・f27662)がルインクの言葉に頷く。
 関西に住む二人にとって、琵琶湖は近畿の水瓶と呼ばれることもある大事な水源。「琵琶湖の水止めたろか」という滋賀県民のお決まりのジョークもあるくらいだ。
 二人の口から出た話題は琵琶湖のことだけれど、今いるのは、少し湖から離れた場所。
「吉備ちゃんが来たかったのはこの多賀大社でいいんかニャ?」
「うんっ、ここに来たかったんだ!」
 年季の入った石造りの鳥居を見上げ、小雉子・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)は大きく頷く。
 彦根城より南東に位置し、湖東のやや山間の場所にある多賀大社は、「お多賀さん」の名で親しまれる滋賀県第一の大社。
「多賀大社の他にもパワースポットのある神社はあったと思うんニャけど……」
 もちろんここもたくさんの観光客が訪れる人気の場所だけれども、他にも湖上に浮かぶ大鳥居が美しい『白髭神社』や世界文化遺産の『比叡山延暦寺』、無事通り抜けられるとご利益のある夫婦岩のある『阿賀神社』などパワースポットを挙げれば枚挙にいとまがない。
「うん、キビがここに来たかったのはね、ここが縁結びのご利益があるって言われてるからだよ」
 多賀大社の御祭神は、八百万の神々を産んだという|伊邪那美命《いざなみのみこと》と|伊邪那岐命《いざなぎのみこと》の二柱。生命の神様として、延命長寿に縁結び、厄除けなどのご利益を授かることができるそうだ。
「なるほどなあ。あたしもいろいろな縁には感謝しとるんよ。やっと念願の正式な明石のご当地ヒーローになれた事やし、お参りするのにはええと思うな」
「うん、そう! まあ、他にも理由はあるんだけど……それはまたあとでね!」
 ルインクの言葉に大きく頷いた吉備は、ちょっと意味ありげな笑みを浮かべると、二人を先導して鳥居をくぐっていく。
「確かに縁結びと言えば、吉備ちゃんとのテクター絡みの出会いと、淡路島での再会……そんニャ縁も奇遇ニャし」
「うん、そうでしょ?」
 鳥居をくぐってすぐにある太閤橋と呼ばれる石で出来た美しい曲線を描いた橋を気をつけながら渡った吉備は嬉しそうに頷く。
 思えば吉備の九頭雉鶏精テクターを作ったデイジーと驚きの再会を果たしたのも、アスリートアースでのキャンプだった。
 ならば今までの縁を感謝するのにもちょうど良いような気がして。そんな縁を感じながら、三人はお参りするため奥へと進んでいく。
「大きなしゃもじやね」
 拝殿には無病息災の縁起物である巨大な杓子『お多賀しゃくし』が納められているのを見ることが出来る。天皇が病気になった時に、多賀大社の神主が強飯を炊き、しでの木で作った杓子を献上したところ、天皇はたちまち治癒されたとの言い伝えがあるそうだ。
「料理を作って元気になってもらうんは、あたしたちにもぴったりやね」
 ルインクはその逸話にも縁を感じてにっこり。そうして拝殿では、それぞれが今までの縁に感謝してお祈りを。
(「霓虹ちゃん、エリシャちゃん達、ルインクちゃんやデイジーちゃん……それから沢山の縁があった事に感謝だよ」)
(「わたしも公式的に明石のご当地ヒーローになれたのも含めて、その幸先とこれからも縁を願って祈らせてもらうんニャよ」)
(「正式な明石のご当地ヒーローになれたことにも感謝やね。これからの縁結びもどうぞよろしゅうに、なんよ」)
 しっかりと感謝とこれからの良き縁を願った三人は、吉備の案内で大社近くの糸切餅のお店へと向かう。
「多賀大社に来たかったもう一つの理由がこれだよっ。名物の糸切餅……の天ぷらがあるらしいんだ」
 お多賀参りの旅の疲れを癒してきたという多賀名物の糸切餅。米粉で作った白い餅でこし餡を包み、その表面に蒙古軍の旗印にちなんだ青・赤・青の三本の縞模様を描き、細長く伸ばして糸で一口大に切った菓子。
「大社の近くに、こないなお店があったんやね……」
「ニャるほど、大社の近くに糸切餅の、しかも天ぷらがあるお店があるのも選択理由ニャったんやね」
 店につけば、早速三人で名物をいただくことに。吉備お目当ての糸切餅の天ぷらはもちろん、普通の糸切餅も注文して、お茶と共にお店でいただく。
「にしても、餅や団子を天ぷらや揚げ物にする発想は面白いニャね……」
「キビもそう思ったんだよ。まさか琵琶湖付近でも岡山の新名物の揚げ吉備団子みたいな
発想をする所があるのもビックリだけど……」
 そう言って早速お目当ての天ぷらを食べてみる。
「衣さくさく、モチモチ甘々で……これは吉備団子に衣を付けて揚げても美味しいかも」
 米粉100%のなめらかな食感がさくさくの衣で覆われ、また違う美味しさを引き出している。
「まぁ、桜餅を揚げる発想もある吉備ちゃんやったからなぁ……」
 驚きはしないと言いたげなルインクは、通常の糸切餅を口に運んでにっこり。
「吉備ちゃんやルインクちゃんの言う通り面白いかもニャ」
 また新たなメニューが生まれる予感にデイジーも頷いて。
「そう言えば、吉備ちゃんは、霓虹ちゃんに勧められて岡山のご当地ヒーローになったそうやけど……その様子やと後悔はないか」
 明石のご当地ヒーローとなったルインクとデイジーはそこで暮らし育ってきたので、なるべくしてなったとも言える。
「ん? キビが霓虹ちゃんに示唆されて岡山のご当地ヒーローになった事は後悔してないよ。桃太郎に近づく為には必要だろうと思うし」
 ガイアパワーと呼ばれるご当地の力で戦う正義の味方がご当地ヒーローだ。もともと正義の味方である吉備にもぴったりであるし、桃太郎伝説の縁の地である岡山をご当地とするのは吉備としては当然の流れ。
「桃太郎が動機なんは、吉備ちゃんらしいな」
 きっかけは霓虹の勧めではあったとしても、これはある意味二人と同じように念願だったのではと思う吉備だった。
 それもまた縁なのかもしれない。
「にしても……普通の糸切り餅も美味しいけど、天ぷらも面白い味しとるなぁ。義姉ちゃんも食べてみるんよ」
「初めはびっくりしたニャけど……ほんと食べてみると美味しいニャね」
 そしてまた値段がリーズナブルなので、明石焼き屋を経営するデイジーは、経営者としても感心するのだった。
「お持ち帰りもできるんニャよね? キャンプ場で待ってる霓虹ちゃんとヒナスミちゃんへのお土産にも良いかもニャね」
「うん、賛成だよ! このご縁のお裾分けしないとね」
「ふふ、そうやね。こうして吉備ちゃんが言う様に縁が増えてくと良いなと、あたしも思うんよ。エリシャちゃんら出会った人達にも感謝やね」
 しみじみとそう思いながら、今までの出来事を思い出す。
 そしてきっとこれからも素敵な縁が繋がっているのだと思う三人だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

佐伯・晶
伊吹山ドライブウェイを通って伊吹山山頂に向かおう
上の方まで車で行けるから手軽でありがたいね
今の時期なら色々な花が見られそうだ
涼しい朝の内に行動しようか
分霊は面倒なのか顕現してないね

山頂についたらお参りした後
周囲の景色を楽しむよ
アルプスや名古屋の方も見えてるけれど
今日は琵琶湖の方も綺麗に見えているね

とても綺麗ですの

…まあいいけどね
飛んで移動されるよりは目立たないし

下山したら和菓子屋と洋菓子屋の旗艦店に行ってみよう
店舗だけじゃなくて田んぼとか散策路があるんだね
軽く散策したらカフェで一休みしようか
どらケーキって面白そうだね

ふわふわですの

だいぶ暑くなってきたし
しばらくここでのんびりしているのも良いかな



●青空ドライブと絶品スイーツ
 まるで雲の上へと駆け上がっていくように。
 アクセルを踏めば、エンジン音と共に、車は坂道をぐんぐんと登っていく。
「夏は暑さが厳しいけど、朝のうちに行動すればまだ涼しいね」
 アスリートアースでの運転にもすっかり慣れた佐伯・晶(邪神(仮)・f19507)が、滋賀県と岐阜県の両県にまたがる『伊吹山ドライブウェイ』の自然豊かな道を軽快に走っていく。
 滋賀県最高峰である標高1377mの伊吹山の1260mまでを結ぶ全長17kmのコースは、関西・東海エリアを代表する絶景ドライブウェイなのだ。
 少し走っただけであっという間に高度を上げ、眼下には関ヶ原の街並みを見ることができる。
「上の方まで車で行けるから手軽でありがたいね」
 登山の楽しさを充分に知っている晶ではあるけれど、この高さの山に登ろうとすればやはり時間がかかる。車で頂上の付近まで行けるなら、短時間で頂からの絶景を眺めることが出来るのだ。
「だんだん涼しくなってきたね」
 標高が上がるにつれ、空気の温度が下がっていることを肌で感じた晶は、途中の駐車場で車を停め、一休み。高山植物で彩られているこれから目指す伊吹山の山頂の雄大な景色を堪能。この時期はまさに百花繚乱と言え、たくさんの花が楽しめるのだ。
 いつもなら、晶の近くで「綺麗ですの」とうっとりしているはずの分霊の姿は今日は見えない。最近はいつもキャンプにくっついてきていたのだが、気分が乗らないのか面倒なのか、今日は顕現していないようだ。
(「ま、面倒を起こされるよりはいいよね」)
 一人でいることが当たり前なはずなのに、分霊がいないことがいつもと違うような気になるのは、長く一緒にいすぎたせいなのか。
 ともあれその後も絶景を楽しみながらのドライブは、まるで青空の中を走り抜けるように、車はさらに高度を上げ、道を駆けあがっていく。
「ここまでくれば山頂まであと少しだね」
 30分ほどのドライブで山頂近くの駐車場まで辿り着けば、他にもたくさんの車が停められていて、人気の程が伺える。駐車場の奥にあるスカイテラスからも絶景が眺められるが、晶はさらに徒歩で山頂を目指す。
 この季節に咲く高山植物を眺めながらゆったりと歩いて40分ほど。シモツケソウの鮮やかな赤を目に焼きつけ、頂へと辿り着く。伊吹山寺覚心堂でお参りを済ませ、ようやくゆっくりと辺りの景色を楽しむ。
 周囲には伊吹山より高い山はないので、遮るもののない、見下ろす景色はまさに絶景。
「アルプスや名古屋の方も見えてるけれど、今日は琵琶湖の方も綺麗に見えているね」
 青々とした山並みや、青空と同化するような琵琶湖の湖面に目を細める。
「ええ、とても綺麗ですの」
 ふいに聞こえた声に横を見れば、いつのまにか分霊が顕現していた。
「晶、一人で寂しくなかったですの?」
「……まあいいけどね」
 いろいろ言いたいことはあるが、敢えてそこはぐっとこらえて。勝手に飛んで移動されるより、一緒に行動してくれる方が目立たなくていいと納得して。
 充分に景色を堪能したあとは、下山して次なる目的地に向かう。
「あの建物……屋根が芝に覆われてますの」
「うん、あそこで和菓子と洋菓子を売ってるんだ」
 そこは滋賀発祥の有名なスイーツブランドの旗艦店。美味しいスイーツが食べたり買えるだけでなく、自然に学ぶをテーマに楽しめる施設となっている。
「店舗だけじゃなくて田んぼとか散策路があるんだね」
「緑がいっぱいですの」
 軽く散策して自然を楽しんだところでカフェで一休み。
「いろいろあるけど……どらケーキって面白そうだね」
 和菓子も洋菓子も美味しそうで。そこで晶が目をつけたのは、どら焼きの材料を使ったパンケーキ。これならどちらのいいところも楽しめそうだ。
 注文を受けてから職人が焼き上げたどらケーキには生クリームと粒あんが添えられている。
「ふわふわですの」
 その美味しさに分霊も思わず目を輝かせていた。
「しばらくここでのんびりしているのも良いかな」
 伊吹山の山頂は涼しかったが、さすがに日中は暑いので、あまり動き回るのもしんどそうだ。
「晶、焼き立てバームクーヘンも食べてみたいですの」
 コーヒーを飲んでのんびり外の景色を眺めていた晶へと、すっかりここのスイーツの虜になった分霊がそうおねだりするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

冬原・イロハ
【🎀⚙】
琵琶湖、どのくらいの大きさなんでしょうねぇ!
はい、いっぱい楽しみたいです!(るんた♪

私もびわこ箱館山が気になってますね
ランプなカフェや風鈴、展望台……ナイトゴンドラでお月様も見れるかしら?
ウフフ、腹が減っては~って言いますものね

ビワマス料理と、スイーツも気になるものが――
はわ、お店のお品書きいっぱいですねぇ
私はちらし寿司風をいただきたいです!
ビワマスを交換っこ
いただきます♪
ニイヅキさんの塩焼きはお魚の身がふわふわですね
お味噌汁も美味しいです…!

はいっ
気になるスイーツはバームクーヘン
エリシャさんたちへのお土産にもしたいですね
ではでは♪ 購入してびわこ箱館山にGOです!


尾花・ニイヅキ
【🎀⚙】
滋賀といえば琵琶湖……というイメージはあったが色々楽しめるところがあるんだな!
よし、今回もたくさん楽しもう、イロハ!

イロハは見たいもの、ある?
僕はびわこ箱館山が気になるな
ナイトゴンドラがあるんだって!
へぇ、ランプなカフェや風鈴もあるのか……見所が多そう!
じゃあ今回は先にグルメを楽しもう!

ビワマス……名前を聞いた時、枇杷っぽい味がするのか?と思ったが、違うんだね
塩焼き食べたいな!
イロハはちらし寿司風か。凄く華やか!
塩焼き、イロハも少し食べる?
ふふ、交換っこ!美味しさも倍だね!

そういえばイロハ、気になるスイーツがあるって……
バームクーヘン!お土産にも良さそう!
夜もめいっぱい楽しもう!



●旅の計画とご当地グルメ
「滋賀といえば琵琶湖……というイメージはあったが、色々楽しめるところがあるんだな!」
 夏のキャンプは滋賀県の琵琶湖。今回も思いっきり楽しもうとガイドブックをチェックしていた尾花・ニイヅキ(新月の標・f31104)は、想像以上に名所や観光スポットが多いことに驚きつつもわくわくとした気持ちで冬原・イロハ(戦場のお掃除ねこ・f10327)へと笑顔を向ける。
「よし、今回もたくさん楽しもう、イロハ!」
「はい、いっぱい楽しみたいです!」
 尻尾をご機嫌に揺らしたイロハが、ニイヅキと一緒にガイドブックを覗き込む。
「琵琶湖、どのくらいの大きさなんでしょうねぇ!」
 写真で見る限りでも、湖というよりは海と錯覚してしまいそうな広さで、一枚の写真からでは全容を把握することができない。遊覧船やヨットが行き交い、人が住む島もあるというのだから、もはや湖という概念では収まりそうにない。
「実際に見たらその大きさにびっくりしそうだな。イロハは見たいもの、ある?」
「そうですね……いくつかありますが、ニイヅキさんはどうですか?」
「僕はびわこ箱館山が気になるな。ナイトゴンドラがあるんだって!」
 そう言ってニイヅキは付箋をつけていたページを開く。そこには、展望デッキからの大パノラマに、ジップラインなどのアクティビティ、夜空に浮かぶゴンドラなど心惹かれる写真が掲載されていた。
「ウフフ、一緒です。私もびわこ箱館山が気になってますね」
「えっ、ほんと? やっぱり気になっちゃうよね」
 イロハが白い手でちょんと指差した写真には他にも映える写真がたくさん。
「ランプなカフェや風鈴、展望台……ナイトゴンドラでお月様も見れるかしら?」
 ランタン型の容器に目でも楽しめる季節のパフェをたくさん揃えたカフェに、色鮮やかな風鈴たちが奏でる癒しの小道や、大きく揺られれば琵琶湖まで飛んでいけそうなブランコなども気になるところ。
「へぇ、ランプなカフェや風鈴もあるのか……見所が多そう!」
「はい、たくさん楽しめそうですね。ただ、ナイトゴンドラは夜からなので、まだ時間がありますね」
 どうしましょう? とイロハが首を傾げれば、ニイヅキは力強く宣言する。
「じゃあ今回は先にグルメを楽しもう! せっかくだからご当地のもの食べたいしね」
「ウフフ、腹が減っては~って言いますものね」
 その案に賛成したイロハは、今度はガイドマップをめくって滋賀県のグルメを調べてみる。
「このビワマス料理が気になるな。ここでしか獲れないんだよね」
「はい、琵琶湖にのみ生息するみたいですね。この時期は脂がのっていて美味しいそうです」
 琵琶湖には45種の在来魚が生息してるそうだが、その中でも琵琶湖だけに生息する固有種は16種ほどあるという。その中でもビワマスは琵琶湖を代表する固有種。高級魚としての位置づけであり、地元滋賀では日常的にというよりお祝いごとの際に食べられることが多いそうだ。
「ここでしか食べれないなら是非食べたいな! イロハはどうかな?」
「はい、私も是非食べてみたいです。あとはスイーツが気になりますねえ」
「うん、それも後で行こうか」
 そうして二人はビワマス料理が食べられるお店を調べて向かう。
「はわ、お店のお品書きいっぱいですねぇ……!」
 ビワマスはサケ科の淡水魚。生でも焼いても煮ても美味しいので、その調理法は多岐に渡る。
「ビワマス……名前を聞いた時、枇杷っぽい味がするのか? と思ったが、違うんだね」
「確かに名前のイメージはそうですね。見た目はサーモンに近いみたいですね。私はちらし寿司風をいただきたいです!」
「僕は塩焼きが食べたいな!」
 それぞれ定食で頼めば、お味噌汁や小鉢と共に運ばれてくる。
「イロハのちらし寿司風は凄く華やか!」
 サーモンに似た鮮やかな色の刺身が醤油にくぐらされきらきらと輝きながら、季節の薬味と共に重箱に敷き詰められている。
「綺麗ですねぇ……ニイヅキさんの塩焼きもこんがり焼けていて美味しそうです」
「うん、どっちも美味しそう。早速いただこうか」
 いただきますと手を合わせてから口に運べば、二人ともその美味しさににっこり。
「新鮮で脂がのっていて甘みやコクを感じられます」
「うん、塩焼きは皮がパリっと焼けてて身がふっくらしてる」
 もちろん枇杷っぽい味はしないよ、とニイヅキは笑って。
「塩焼き、イロハも少し食べる?」
「はい、ニイヅキさんもどうぞ。ビワマスを交換っこですね♪」
「ふふ、交換っこ! 美味しさも倍だね!」
 調理法が違うビワマスは同じ魚でこうも味わいが変わるものかと思うぐらい違いを楽しむことが出来て。
「ニイヅキさんの塩焼きはお魚の身がふわふわですね」
「新鮮な魚は生がいいって言うものな。お刺身美味しいな」
 美味しさを分け合った二人は顔を見合わせにっこにこ。
「そういえばイロハ、気になるスイーツがあるって……」
 食事がひと段落したところで、先ほどの言葉を思い出したニイヅキが問いかける。
「はいっ。気になるスイーツはバームクーヘンです」
 滋賀発祥の老舗和菓子屋の洋菓子部門で職人が焼き上げるバームクーヘンが人気となり、今や全国区の人気となったバームクーヘン。せっかくだから是非買っていきたい。
「エリシャさんたちへのお土産にもしたいですね」
「バームクーヘン! 確かにお土産にも良さそう!」
「滋賀県内にお店はいくつかあるみたいなので買っていきましょう」
「うん、そうしよう!」
 次の目的地が決まり、ナイトゴンドラを楽しむにもちょうど良い時間になりそうだ。
「ではでは♪ 購入してびわこ箱館山にGOです!」
「夜もめいっぱい楽しもう!」
 二人は元気よく拳を突き上げると、足取りも軽く次の目的地に向かう。
 滋賀を満喫する旅はまだ始まったばかり。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

四王天・焔
《狐姉妹》

焔も琵琶湖を燦姉と一緒に一周したいな。
免許は取らないけど一緒に頑張ろうね!

暑いけど、琵琶湖を眺めながらのロードバイクって気持ちいいな。
湖北辺りに来たら、やっぱり焔も疲れちゃうね。
この暑さでロードバイクってかなり辛いよね……。
でも、野生動物さんがいるのは癒されるね。
親子の猿、なのかな?子猿が親猿の背中にしがみ付いている様子が凄く可愛い!

西側では、燦姉から交通安全のお守りを受け取るね。
どうもありがとうねー。これがあれば、一年を通して無事故で過ごせそうだよ!

ゴールしたら、燦姉と記念撮影を行うね。
満面の笑みでダブルピースしてみるよ。

あとは、キャンプに向かおうかな。
今は疲れたから、車でね。


四王天・燦
《狐姉妹》

未明、愛車の軽トラで琵琶湖大橋東岸にきました
|ほむ《焔》も免許取得してみない?

輪行袋からロードバイクを出して姉妹で|自転車で琵琶湖一周《ビワイチ》するぜ
暑いけど琵琶湖を眺めて気分はいいっしょ

湖北の奥琵琶湖の山エリアでぜーぜー言っちゃう
ほむ大丈夫かー?
しんどいが猿などの野生動物を見たら何か元気が出るわな

西側に出たら、鳥居で有名な白髭神社に寄って(交通ルール厳守!)お守りを買ってほむにあげるぜ
交通安全です

大津港まで来てフェリーでクルーズにすればよかったと後悔…
夏のビワイチはきっついわ

ゴールしたら琵琶湖大橋中腹でほむと記念写真撮っておこっと
やったぜ!

そいじゃ飯食ってキャンプに行くぞい
車でね



●狐姉妹の夏の|琵琶湖一周《ビワイチ》
 夏の夜明けは早い。けれどまだ空が白み始めるその前に、四王天・燦(|月夜の翼《ルナ・ウォーカー》・f04448)は愛車である軽トラを走らせ、琵琶湖大橋東岸にやってきた。
「ほむ、着いたぜ」
「燦姉、運転お疲れさま!」
 愛車を駐車場に停めた姉へと四王天・焔(妖の薔薇・f04438)は笑顔で労いの言葉をかける。
「ドライブもいいもんだ。ほむも免許取得してみない?」
「免許は取らないけど……今日は一緒に頑張ろうね!」
 愛車との走りに満足した燦は、そう妹を誘ってみるが、甘えん坊の末っ子は今のところ車には興味のない様子。けれど、今日は姉妹で楽しむためにやってきたのだ。
「おう、姉妹で|自転車で琵琶湖一周《ビワイチ》楽しもうぜ!」
 輪行袋からロードバイクを取り出した燦は元気に宣言する。そう、未明から行動したのは、約200kmある琵琶湖の外周を一周するため。
「ドリンクや補給食持った? よし、じゃあ出発!」
 空が白み始めた頃に、琵琶湖大橋から反時計回りに北上していく。こうすれば時計回りで走るより、琵琶湖の近くを走ることができるのだ。
「結構走りやすいんだね」
 先導する燦についていく形で焔がロードバイクのペダルを踏み、左手に琵琶湖を見ながら気持ちよさそうに走っていく。
「サイクリングロードもばっちり整備されてるからな」
 ビワイチは国土交通省が定めるナショナルサイクルルートにも認定されているため、安全で快適に走行できるような環境が整えられているのだ。
 所々に案内標識があり、路面には矢羽根印とブルーラインが引かれていて迷うこともない。
「暑いけど、琵琶湖を眺めながらのロードバイクって気持ちいいな」
 自然を眺めながら、風を受けた焔は気持ちよさそうに目を細める。
 順調に走っていた二人だが、さすがに日が高くなるにつれ、気温も上がり、途中休憩を挟んでいてもやはり疲れてしまう。
「ほむ大丈夫かー?」
「この暑さでロードバイクってかなり辛いよね……」
 湖東エリアを順調に走り、湖北の奥琵琶湖辺りまでやってくれば、景色はとても美しいが、上り坂に差し掛かり、さすがに息が上がってしまう。
 この辺りはキャンプ場もある自然が豊かな場所。耳をすませば、鳥のさえずりも聞こえてくる。
「お、あれは猿かな?」
「わ、親子の猿、なのかな? 子猿が親猿の背中にしがみ付いている様子が凄く可愛い!」
 休憩していればそんな微笑ましい光景も目にできるのがビワイチの楽しみ。
「身体はしんどいが、何か元気が出るわな」
 ほっこりしたところでドリンクを飲んで元気をチャージし、上り坂を越えて、湖西エリアへ。
「いよっし、山は抜けたー。ほむ、こっちには湖上に浮かぶ鳥居で有名な白髭神社があるんだぜ」
「わー、映えスポットってやつだね!」
 夏の陽射しと風を受けて走っていれば、件の鳥居が見えてくる。
「ちょっと寄っていこうぜ」
「あれ、神社はどこにあるの?」
「ん、神社はあっち」
 道路を挟んで向かい側にある白髭神社。交通量も多く、国道は横断禁止になっているので、安全に渡れる場所から向こう側へと、交通ルールを守って神社に向かう。
 湖中の鳥居が良く見える、展望台の役目を果たす藍湖白鬚台に登って、その神秘的な景色を眺め、二人で記念撮影も。その後拝殿でお参りを済ませると、燦は社務所でお守りを買う。
「ほい、これはほむに」
「わあ、どうもありがとうねー」
 嬉しそうに受け取った焔はそれが交通安全のお守りと知ってにっこり。
「これがあれば、一年を通して無事故で過ごせそうだよ!」
「よし、残りも安全に走っていくか」
 そうして時に暑さに負けそうになりながらも、時に美しい景色やご当地の食べ物に癒されつつ、ようやく大津港までやってきた。
「ああ……そうか。フェリーでクルーズっていう手もあったよな……」
 湖上に浮かぶ遊覧船で楽しむ人々を見つめる燦は、ちょっぴり後悔。
「夏のビワイチはきっついわ……」
「まあ、それも良い思い出だよね」
 焔の笑顔にも癒されつつ、昼過ぎまでかかってようやくゴール。
「よーし、ほむ。記念撮影といこうぜ!」
 琵琶湖大橋の中腹で仲良く記念写真。二人仲良く満面の笑みでダブルピースが刻まれる。
「無事、ゴールだね!」
「やったぜ!」
 疲労感を上回る達成感。けれどさすがにこれ以上自転車に乗るのはしんどくて。
「そいじゃ飯食ってキャンプに行くぞい」
「うん、今は疲れたから、車でね。燦姉、運転よろしくね!」
 まずはお腹を満たして力をつけて。午後もたくさん楽しむために。
 狐姉妹の琵琶湖キャンプはまだまだこれから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ザッカリー・ヴォート
ほー、これが琵琶湖って奴か
まるで海みてぇに広いが、淡水の海ってのはこの事なんだな
エビ人間な|姿《なり》のバルバリア星人としちゃ、|陸《おか》よりも波が聞こえる水辺の方が落ち着くもんだ
ってな理由で、湖水浴場近くをキャンプ地とするぜ

テントを張ったら、晩飯探しがてら湖畔ビーチでもブラつくか
海の家みてぇなとこで済ますのもありっちゃありだが、これはあくまでも最終手段だ
地元の店や自分で釣った原生魚でも焼いて、地酒できゅーっと焚き火に当たりながらやりてぇが…今は何か面白ぇもんが目に入ったらから、それに挑戦する事が先決だ

えーと…SUPだったか?
立ち漕ぎスタイルのカヌーが何とも冒険野郎魂を掻き立てさせるもんだ



●宇宙海賊の夏休み
「ほー、これが琵琶湖って奴か」
 アスリートアースの滋賀県は琵琶湖のキャンプ場にやって来たザッカリー・ヴォート(|宇宙海賊《スペース・コルセア》・f41752)は、初めて見るその姿に思わず感嘆の声を上げる。
 ザッカリーは、星の海の果てを目指すバルバリア星人の宇宙海賊。人跡未踏の星々を追い求め、広い銀河のあらゆる星々を探検し続けていたが、その冒険心は宇宙のみならず世界へと向けられ――こうして今、ザッカリーにとっては未知なる場所へとやってきたのだ。
 白い砂浜にささやかな波。どこまでも続く水平線……とはもちろんいかず、向こう岸の山並みなども見えるがそれでもその広さに圧倒される。
「まるで海みてぇに広いが、淡水の海ってのはこの事なんだな」
 見れば他のキャンパーが連れてきた大型犬が、優雅に湖を泳いでいる。海水と違って淡水なので、犬にとっても塩辛くなく泳ぎやすいのだろう。
「なかなか良さそうじゃねぇか……よし、湖水浴場近くをキャンプ地とするぜ」
 そう言ってザッカリーは手際良くテントを張りはじめる。砂浜と湖がよく見える絶景ロケーションに張ったテントまで聞こえる波の音も心地よいBGM代わりになるだろう。
「エビ人間な|姿《なり》のバルバリア星人としちゃ、|陸《おか》よりも波が聞こえる水辺の方が落ち着くもんだ」
 寝床の確保ができれば、少し辺りの散策を。夕食に何を食べるか考えながら、砂浜を歩いて行く。
(「海の家みてぇなとこで済ますのもありっちゃありだが、これはあくまでも最終手段だ」)
 せっかく自然豊かなキャンプ場にやって来たのだ。琵琶湖では釣りも盛んなようだ。たとえば自分で釣った魚や、または地元の店で売っている新鮮な原生魚でも焼いて食べるのも魅力的に思える。
(「焼いた魚と地酒できゅーっと焚き火に当たりながらやりてぇが……ん?」)
 その幸せな晩餐を思い描いていたザッカリーの目に何やら面白そうなものが映りこむ。
 サーフボードのような板の上に立った人が、船を漕ぐ櫂のようなものを使って湖上を進んでいく。中には人と共に小型犬が乗っているボードもある。
「なんだありゃ……見たことはないが面白そうだな……」
 辺りの人に訊いて、あれがSUP――スタンドアップパドルボードというウォーターアクティビティだと教えてもらう。
 特別な資格も高度な技術も必要なく、初心者でも楽しめると聞き、ザッカリーは早速挑戦してみることにした。
「立ち漕ぎスタイルのカヌーが何とも冒険野郎魂を掻き立てさせるもんだ」
 インストラクターに教えてもらい、まずはボードの上に正座するイメージで座る所から始め、左右にパドルを漕ぎながら進んでいく。慣れてくれば立ち上がって漕ぐことが出来るようになった。
 琵琶湖は海よりも波は少ないが、日によっては大きな時もある。
 数多の星の海を渡って来たザッカリーは、湖の波に乗り、颯爽と漕ぎ進んでいく。
「宇宙海賊の名に恥じない姿を見せないとな」
 冒険心を高鳴らせながら湖上を漕ぎ行くザッカリーの旅路は――これからも続いていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​