【サポート優先】しじまとまぼろし
これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
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「毎日暑いねー! わたしはAIだけど、温度計の数値見てるだけでオーバーヒートしちゃいそう」
グリモアベースにて、シアン・リルアルムル(電子泡影・f41273)は手でぱたぱたと首周りを扇ぐ仕草を見せる。それほどまでに、今夏の気温は高い。おそらく気温の概念がある世界は何処も同様なのだろう。集まった猟兵達も暑気に当てられてか、心なしかいつものような勢いが失われていた。
「夏だから……というわけでもないんだけど、今回のお仕事はグリードオーシャンでの護衛だよ。海だからちょっとは涼しいと良いなぁ」
暑かろうと寒かろうと、グリードオーシャンの海賊達の冒険心は失われない。とある島で暮らす人々の一部が、新たな土地を探す船旅に出るのだという。そのために移民船を三隻も拵えるなど、着々と準備を進めているのだとか。
だが、当然のことながら船旅には危険が伴う。彼らが目指そうとする海域の周辺では、蜃気楼の発生やコンキスタドールの出現が報告されているようだ。
「実際、このまま海賊さん達が海に出れば旅は残念な結果に終わる……っていう予知も見えたの。だから、無事に目的の島に着くように手伝ってあげてくれないかな?」
発生する蜃気楼は恐らく、近辺に眠るメガリスの影響であろうことは予想されている。ただ、今回の目的はあくまでも移民船の人々を新天地へ送り届けること。蜃気楼を抜けさえすれば、メガリスの回収は必須ではない。
問題はコンキスタドールの存在だろう。空を諦め海に堕ち、やがては船を襲うようになった天使達。群れで行動している様子が報告されているため、船上での乱戦は避けられないことが想像できた。
「海上を移動できる人はそっちを利用しても良いかも。船の上だけじゃどうしても狭かったり、移民の皆を巻き込んだりしちゃいそうだから」
厄介なトラブルは多そうだが、新天地たる無人島がきちんと存在することも予知により確約している。決して無駄足にはならないだろう。
「あとね、これは余談なんだけど。今回の移民船に乗るのって、全員がケットシーなんだって。だから海に落ちたりしないように気をつけてあげてね」
アルダワ世界からこぼれ落ちてきた島だったのだろうか。冒険心豊かなケットシー達は、ここでもあちらこちらを渡り歩いているようだ。
彼らの開拓に一役買うため、そして僅かばかりの涼しい空気を求めて、猟兵達は一面に青が広がるグリードオーシャンへと転移を始めた。
マシロウ
閲覧ありがとうございます、マシロウと申します。
今回はグリードオーシャンでの事件をお届けいたします。「新たな無人島を目指すケットシーの移民船の護衛」が目的となります。
当シナリオはサポート優先になりますが、もしも通常参加があれば(尚且つプレイングに特に問題が無ければ)採用予定です。ゆっくり運営になる予定なので、ピンと来た方は是非。参加をご検討いただく場合、MSページもご一読ください。
●第一章
進路上の海域に眠るメガリスの影響で、航路に蜃気楼が発生します。蜃気楼を無事に抜けられるよう上手く対処しましょう。
●第二章
目的地である無人島を目前にしてコンキスタドールが出現します。全て蹴散らし、移民船を無事に島へ送り届けましょう。
ご縁がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
第1章 冒険
『要注意蜃気楼の海』
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POW : 蜃気楼知らんなぁとにかく気合いで進む
SPD : 速さで勝負蜃気楼が出る前に渡りきる
WIZ : 蜃気楼の発生原因を探り対処する
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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「出発進行にゃ~」
「ヨーソローにゃ~」
力強くも愛らしい掛け声と共に、移民船は広大なグリードオーシャンの海へ出航する。天気は快晴。波も風も穏やかで、絶好の船旅日和と言えた。島に残るケットシー達に見送られながら、猟兵達も大海原へ繰り出すことになる。
変化が訪れたのは、出航して暫く経った頃だ。風があまり吹かなくなり、視界が少しずつ塞がれる。それは確かに、霧というよりも蜃気楼と呼称した方が正しいだろう。この海域に無い筈の風景を見せるそれは移民船の進路を惑わせ、計器すらも狂わせる。辺りを漂う不穏な気配に、ケットシー達もヒゲをむずむずさせていた。
幸いにもコンキスタドールの気配はまだ無い。猟兵達は来たるべき戦いに備える意味も込めて、まずはこの蜃気楼を抜け出すべくそれぞれの持ち場についた。
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コルネ・ナッツ(サポート)
「わしにできることなら協力するのじゃ」
「オブリビオンを野放しにはできぬ」
アドリブ・連携歓迎
自分よりも他者を優先する性格
あまり感情的にはならないが、
無口根暗ではありません
大人しい女の子です
技能は使えるものは全て使います
ユーベルコードも積極的に使います
公序良俗に反することはしません
エログロはNGです
あとはお任せします
「さて……では、わしにできることをするかの」
船首付近の配置についたコルネ・ナッツ(チョコ・f08366)は、船を取り囲むように広がる蜃気楼をぐるりと見渡した。海辺の風景は勿論のこと、グリードオーシャンには有り得ないほど発展した街の風景までをも見せるそれは、自然に発生したものとは思えない。やはり事前の予知にあった通り、この海域に眠るメガリスの影響だろう。
「ということは、これらにはメガリスという〝還る場所〟があるということじゃ」
コルネが片手を軽く上げると、それだけで|何処《いずこ》からか強い風が吹き込む。自然の風でもなければ、人工のものとも少し異なる。コルネのサイキック能力により発生した風は甲板で踊るように巻き上がり、やがて複数の竜巻の形を成した。
竜巻はひとつ、ふたつと順に海へと放たれる。それは船を囲む蜃気楼に触れると、途端に強く、そして天高く吹き荒れた。それまで見知らぬ茅葺屋根の町並みを映していた蜃気楼は、竜巻によってあっけなく霧散させられてしまう。
「源たる場所へ還るがいい」
コルネの竜巻によって散った蜃気楼の一部が、広い海の何処かへ逃げ込むように消え失せる。それによって視界が僅かに広がり、正確な航路を辿りやすくなった。
「とはいえ、油断はできぬ。蜃気楼の隙間を縫うようにして進むとしよう」
コルネの指示を受けて、乗組員のケットシーが力いっぱいに舵を切る。計器が一時的に復調したことで、ただしい進路を定め直すことができたようだ。だが、コルネの言う通り未だ油断はできない。再び蜃気楼が視界を満たす前に、少しでも先に進まなければならないだろう。
幻の風景に迷い込まぬよう、移民船は注意深く薄暗い海を進んで行った。
成功
🔵🔵🔴
神崎・伽耶(サポート)
アドリブ連携OK!
人懐こく、底抜けに明るい、マイペースなお姉さん。
一見、何も考えてないかのような突飛な行動が多い。
情報感覚は鋭敏、違和感を感じると突っ込まずにはいられない。
手持ちのアイテム、ユーベルコードを駆使し、手がかりを探しては突撃する。
複雑なことを考えるのはあまり得意ではなく、瞬間的に判断して、反射的に動く。
基本は善良。
困った人がいれば損得抜きで行動しがち。
活動の原動力は、好奇心!
なお、ネーミングセンスは最悪。
悪食で何でもいただくが、味覚は優秀。
遠山の金さん風に動かしていただけると幸甚なり!
「へえ、蜃気楼が出るって本当だったんだ!」
先程まで見渡す限りの大海原だった視界が見慣れない風景で覆われるのを前にして、神崎・伽耶(トラブルシーカー・ギリギリス・f12535)は至極楽しそうに声を上げた。今は大きな山に挟まれた谷底の川を、場違いな移民船で渡っているように見える。
「待ってたら違う景色になるんじゃない? え、ダメ? ざーんねん」
伽耶としては、この蜃気楼にもっと色々なものを見せてほしいところだが、乗組員のケットシー達からクレームが入ってしまった。仕方なく周囲へ視線を巡らせ、空気のにおいを嗅ぐ。確かに感じる潮の香り。その流れが、伽耶には感覚的に理解できた。
「船員さーん、こっちこっち! この方向に舵を切って!」
「そ、そっちに行ったら山にぶつかるにゃー!」
「平気平気! あたしの勘を信じてー!」
同時に伽耶はユーベルコードで防御態勢を整える。伽耶自身は殆ど動けなくなるが、代わりに船全体が防御壁で覆われ、蜃気楼の影響を最大限にまで抑えることができた。
意を決したケットシーが舵を切り、前方に見える山へ目掛けて船が進む。みるみるうちに山肌が近づき、遂に船首が衝突──することはなかった。目前に迫っていた山がふ、と姿を消す。周囲にはいつの間にか、あの見慣れた海が広がっているばかりだった。
「よし、合ってた! さあさあ、また蜃気楼が出る前に進んじゃおう!」
防御を解除した伽耶は再び船の縁から身を乗り出し、一面の青をその瞳に映す。彼女にとって、あの蜃気楼はあくまでも|一時《いっとき》の幻。きっとこれよりも楽しい現実が、この先で待っている。そう信じて止まない瞳だった。
成功
🔵🔵🔴
ニコリネ・ユーリカ(サポート)
あらあら、盛り上がってるわねぇ
お忙しい所、お邪魔しまーす!
新しい販路を求めてやってきた花屋です
宜しくお願いしまーす(ぺこりんこ)
どんな事態も「そっかぁ」くらいで受け入れる、ユルくて胆力のある女性
商魂たくましく、がめつい
【参考科白】
んンッ、あなたって手強いのねぇ
えっあっヤダヤダ圧し潰……ギャー!
私も気合入れて働くわよー!
ほほほ、悪い子にはお仕置きしないとねぇ
さぁお尻出しなさい!
相棒の移動販売車を運転・操縦して戦う他、
(助手席への同乗や、後部積載物などご自由に)
近接戦ではシャッター棒をブンブンして戦います
使用するアイテムやユーベルコードにNG無し
場面に合わせてお好きなように動かして下さい
猟兵達の働きにより、移民船は蜃気楼の中にありながらも順調に航路を進んでいる。自身の商売の新たな販路を開拓するべく同乗したニコリネ・ユーリカ(花屋・f02123)も、次々と切り替わる風景を甲板から眺めては安全なルートを見極め、ケットシー達に指示を出していた。
「んー、もうちょっと西寄りかしら。……そうそう、それぐらい」
石の塔のようなものが乱立する風景を見せられているが、当然そんなものは実在しない。ただ、このあたりの海域には岩が多く、場所によっては座礁の恐れがあるため、甲板の縁から身を乗り出して海面の様子を確かめる様子があった。幸い、ニコリネの誘導のおかげで難所は越えたようで、舵を握っていたケットシーは安堵するように一息をついた。
「ふい~、なんとか抜けられたにゃ」
「良かったわね。でも、あんまりのんびりもしていられないみたいよ」
陽が照りつけていた甲板に影が落ちる。いつの間にか蜃気楼がその形を変え、巨大な二枚貝のような姿で口を開けていた。そう、蜃気楼だ。それに実体は無い。しかし〝巨大な生物に一方的に捕食される〟という根源的恐怖を呼び覚ますには充分な映像だった。
乗組員のケットシー達はパニックに陥る。諦めて祈る者まで現れる始末だ。ニコリネはそんな阿鼻叫喚の様子を眺め渡し、そして何を思ったか今は誰も握る者のいない舵の方へ寄って行く。
「もうちょっとここから離れた方が良さそうね。みんな、何処かにしっかり掴まって!」
ニコリネの呼び掛けと同時に、|何処《いずこ》からか光の粒子が甲板へ吹き込む。海風に乗って舞うそれは船全体を覆う規模にまで膨れ上がると、音も無く弾けた。その直後に現れたのは、船体から伸びる一対の大きな翼だった。
「全速前進! 行っけー!」
ニコリネの明るい声に呼応するように、光の翼が大きく羽ばたく。それまで緩やかな水の流れに任せて進んでいた移民船は、途端に速度を増して海面を駆け出した。海を割って上がる飛沫は甲板にまで届く勢いだが、ニコリネは減速するどころか更に船を加速させた。巨大な二枚貝へ突撃せんばかりの勢いだが、そこでニコリネが大きく舵を切る。急な角度をつけられた船体は、まるでドリフト走行のように海面を滑り二枚貝の正面から大きく逸れた。
すぐに蜃気楼が揺らぐ。新たな幻を生み出し、こちらを足止めしようと足掻いている。
「でも残念。それじゃあちょっと遅いわ!」
ニコリネの言葉の通り、次の蜃気楼が現れる頃に船は既にそこに無い。航路を惑わす幻も、遭遇する前に通り過ぎてしまえば良いのだ。単純な話だが、勿論それは容易なことではない。これも猟兵の力と、そしてニコリネのドライビングテクニックがあってこその手段だった。
成功
🔵🔵🔴
エリー・マイヤー(サポート)
フラスコチャイルドのサイキッカー × 寵姫です。
常に丁寧語で、あまり感情を乗せずに淡々と話します。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、目的達成のために全力を尽くします。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
***
ごきげんよう。
手が必要そうなので手を貸しに来ました、エリーです。
念動力で解決できることならお任せください。
そう、遠くから押したり引いたり掴んだりとか、
持ち上げたり回したり投げたりとか、
そんな感じに遠隔で力を加える系のあれです。
セコい工作はとても得意です。
物理的な手段でどうにかなるなら、大体何とかしましょう。
航路を塞ぐように現れる蜃気楼は未だ消えないものの、当初よりも確実に薄れてきている。おそらく、この蜃気楼の源となるメガリス、その効果が及ぶ範囲を外れようとしているのだろう。エリー・マイヤー(被造物・f29376)は甲板で煙草をふかしつつ、航路を記した地図とコンパスに視線を落としつつ「なるほど」と短く零した。
「もうあと一息なんですね。じゃあ、やることは簡単です」
海ではなく火山の風景を見せる蜃気楼には目もくれず、エリーは移民船の船尾へと視線を向ける。蜃気楼に翻弄され、船員のケットシー達が慌ただしく行き来しているが、ふいに彼らの足が止まった。彼らの視線もまた、エリーと同じく船尾の方へと向けられる。
「なんかズシッとするにゃ……」
「いや、ぞわわっとするにゃ」
彼らがそれぞれに覚えた不穏な気配、そのどれもが間違いではないだろう。船尾全体を覆う、目に見えない力──エリーが操作する念動力の存在を、感覚的に察知したのだから。
エリーはそれを〝巨大な手〟としてイメージする。掌が船尾へ添えられると、ちょうど移民船を後ろから押すような形となるだろう。
「押しますよ」
エリーの宣言の直後、船は大きな揺れを伴って前進する。ケットシー達は戸惑いの声を上げるものの、やがて蜃気楼が見せる光景がみるみるうちに遠ざかってゆくのを見ればそれは歓声へと変わった。強い念動力による移動は蜃気楼はさることながら、風や波にも影響されない。長時間使い続けるのは流石に負担になるが、蜃気楼が発生する海域を抜ける程度であれば朝飯前というものだ。
船が進む毎に、辺りを囲んでいた蜃気楼が薄れる。どれだけ荒唐無稽な風景でも、どれだけ怖ろしい怪物の姿でも、徐々に消えてゆくのであれば怖れるに値しない。やがて、メガリスの影響を受ける海域を抜けたのか、あれだけ移民船を騒がせた蜃気楼は綺麗さっぱり消え失せてしまっていた。同時にエリーは念動力を緩め、甲板に積まれた適当な木箱の上にその腰を下ろした。
「こんなところですかね。それじゃあ、ちょっとの間だけ休憩させてもらいます」
どれだけ大きく貢献したか──そんなことは関係が無いとでも言うように、エリーは美しい大海原を眺めながら次の煙草へ手を伸ばした。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『『深海の天使』クリオノエル』
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POW : 穢れを清める水
【聖水 】を視界内の対象1体に飲み込ませる。吐き出されるまで、対象の身体と思考をある程度操作できる。
SPD : 水を司る天使
【天使の歌声 】を放ち、戦場内の【水】が動力の物品全てを精密に操作する。武器の命中・威力はレベル%上昇する。
WIZ : 深海の聖域
【神聖な光 】を降らせる事で、戦場全体が【聖域】と同じ環境に変化する。[聖域]に適応した者の行動成功率が上昇する。
イラスト:kae
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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|水面《みなも》に雫が落ちる音と、囁くような少女達の笑い声。|何処《いずこ》からか聴こえてくるその声は、当然ながら移民船の中のものではない。となれば、それは煌めく大海原からやって来る他なかった。
淡い青に輝く翼をはためかせながら天使達が舞い降りる。船が起こす水飛沫と遊ぶように飛び回るそれは、ともすれば移民を歓迎しているようにも見えるだろう。だが、そうではない。天より堕ちたとされる『深海の天使』クリオノエルの穏やかな瞳の奥には、無垢と呼べるほどに澄んだ殺意が灯っているのを、猟兵達は見逃さなかった。
天使達は歌い、踊る。まるで楽園のようなその光景では誤魔化せないほど、徐々に波が荒れ始めていた。
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ネッド・アロナックス(サポート)
めずらしい そざいはある?
なければ じょうほうを しいれて かえろうかな!
(※セリフはひらがな+カタカナ+空白で話します)
探し物や調べ物は楽しくて得意だよ
"くらげほうき"や"ゆきソリ"で空を飛んだり泳いだりしてヒトや物も運ぶよ
戦闘はサポートに回ることが多いかな
手強い敵は基本隠れながら隙を作って逃げる!
"クリーピングコイン"で物をひっかけて飛ばしたり
"しろくじら"の歌で余所見をさせたりね
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません
あとはおまかせ
よろしくおねがいします!
「しままで あとすこし いいそざい あるかな」
クリオノエル達に船を取り囲まれても、ネッド・アロナックス(ガムゴム人の冒険商人・f41694)は常の調子を崩さない。未知の土地は宝の山だ。どんなガラクタに出会えるか、今から楽しみで仕方がない。そんな未来を確実なものとするべく、そしてケットシー達が新たな帰る場所を手に入れる手伝いをするべく、ネッドは武器を手に取った。
とはいえ、近接戦は専門外。ここで用いるのはちょっとした小細工と、そして頼れる相棒の力だ。
「おいで しろくじら」
ネッドの穏やかな呼び掛けに応じて、海面が不自然に盛り上がる。大きな飛沫を上げて現れたのは、名前の通りに真っ白な鯨が一頭。まるで天高く昇ろうとするかのように海上へ跳躍したしろくじらは、丁度クリオノエル達が密集している位置を狙って着水しようとしている。このままではあの巨体に圧し潰されるどころか、海面にまで叩き付けられてしまう。それを本能的に理解しているのか、クリオノエル達は慌ててその場を離れようと宙を滑り出す。
「だめだよ そこにいて」
真昼の海で星が光る。ひとつひとつの光はやがて星座の形を成し、ひと際強く輝いた。星座の光は移民船の周囲を強く照らす。ネッドや他の猟兵、そしてケットシー達にはただただ美しく見える光だが、それらはまるで重さを持つようにクリオノエル達の飛翔を阻害した。海面すれすれを鈍重な速度でしか飛べなくなった彼女達の間近に、しろくじらの巨体が迫っていた。
やがて、轟音とも呼べる飛沫の音と強い揺れが発生し、波及する。船上にいた者は船の縁などに掴まることでどうにか踏み止まったのか、海に投げ出された者もいないようだ。クリオノエル達は先程より、明らかにその数を減らしている。
「まだ にげきれない? それなら もうすこし がんばろう」
ネッドの言葉に、水中に戻ったしろくじらが上機嫌な様子でひと鳴き返す。あくまでも目的は殲滅ではなく、この場からの離脱。ネッドは船の道を切り拓くべく、くらげほうきに乗って海上へと飛翔を開始した。
成功
🔵🔵🔴
チェチーリア・メアゲーディシオン(サポート)
『ごきげんよう。』
口調【魔性の蝶『私、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、かしら?』
演技時【(表)まるでメイド】『私、~様、です、ます、でしょう、でしょうか?』
■暗殺者で快楽殺人鬼
■無駄なリスクはおわない
獲物や裏の性格以外で本性を見せるのは、同類・見知った間柄・問題ないと確信した相手だけ。
■表の世界
本来の姿は見せず常に演技。
一般常識は身につけてはいるので基本的にまるで優秀なメイドの様に表のルールに沿って動く。
ただ誰もいない所では…。
■行動
情報収集は欠かさず、奇襲や素早い動きが得意。
相手に気付かれる前に微笑みながら自然とヤるタイプ。
傷を負おうと不敵に微笑む。
【アドリブ◎】
移民船を取り囲んだクリオノエルの一部が歌い出す。どこまでも透き通った、清らかですらある歌声だというのに何故か悍ましい声だった。まるで船自体がそれに怯えてしまったかのように、徐々に航行速度が落ちる。振り切ろうにもそれは叶わず、次々とクリオノエル達が船へ接触するのを許してしまった。
「近づいてきて下さるなら逆に好都合です」
状況に反して、チェチーリア・メアゲーディシオン(魔性の蝶・f13662)は安堵したように微笑む。ダガーという限られたリーチで戦う都合上、敵の方から船上へ来てくれるのは確かに有難い。だがそれ以上に、チェチーリアにとっては合法的に甚振って良い相手が自分から近づいて来た、という点が他ならない笑顔の理由だった。
「では、僭越ながらお手伝いを」
クリオノエルとの交戦を始めた味方に紛れ、チェチーリアは最も敵の死角を突く位置へつく。海よりも青い瞳が獲物の姿を捉えると、暗闇でもないのに尾を引くような光を宿した。甲板を強く踏み込み、一体のクリオノエルとの距離を一瞬で詰める。相手は直前までチェチーリアの強襲に気付くことができず、懐へ飛び込まれるのを許してしまった。
一閃では済まない。人の目では捉えることのできない刃の嵐がクリオノエルを襲う。水面を悠然と飛翔する翼は切り落とされ、一切の容赦の無い斬撃が少女のような体を抉った。クリオノエルは言葉を発することはなくとも、痛みに悶えるような叫びを上げながら海へ逃げようと甲板の縁から身を乗り出す。だが、彼女の背には既に翼が無い。細い体は天を目指すこともできず、荒波の中へと落ちていった。
(ああ、とても良い声。この仕事、引き受けて正解だったわ)
クリオノエルが落下した方向を見つめながら、チェチーリアはそんな感慨に耽る。翼を切り刻む感触を何度も思い返しながらうっそりと微笑む彼女の様子に気付く者は、混戦する船上には誰もいなかった。
成功
🔵🔵🔴
ラムダ・ツァオ(サポート)
ラムダよ、よろしく。
戦闘なら足と手数で勝負するけど、周りに合わせて臨機応変に動くわ。
見切ったり残像を残すように動いたりと、避けるのには多少の自信があるわよ。
集団戦なら死角を減らすために数を減らすのが先決、
あとは一緒に戦う人がいればその人次第かしら。
行動指針としては以下の3通りが主。
1.味方の死角にいる敵を優先して片付ける。
2.範囲攻撃を行なえる味方がいなければ範囲攻撃優先。
3.数を減らすため、止めをさせそうな相手を狙っていく。
台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。
アドリブ・連携歓迎
四方から響く潮騒にクリオノエルの歌が交じる。美しくも悍ましい歌声によって舵が効きづらくなった移民船は、荒れる波に任せて揺れるばかりだ。揺れで海に放り出されないよう、甲板の柱に掴まりながらラムダ・ツァオ(影・f00001)は周囲をよくよく観察する。
(とにかく敵の数が多いのが問題ね)
一体一体がそれぞれに歌っているのなら、少々数を減らしたところで意味が無い。そう断じたラムダは、次に空を見上げる。雲が出てきているものの太陽は隠れていない。それこそ、足下に影を落とすのには充分すぎるほどに。
ラムダは甲板の隅に積まれた荷の陰を利用して、群れを成すクリオノエルの死角を確保する。くすくすと楽しそうに笑う声と、何語ともつかない不思議な歌。彼女達が発するのはそれだけだ。自分達と同じ言語で話せるとは思えない。今のラムダにとっては、そちらの方が好都合だった。
「あなた達の目的は、何かしら」
よく通るように、わざと声を張り上げて問うた。クリオノエル達は一斉にラムダの方へ振り返る。だが、それよりも先にラムダの足下からゴムのように伸びた影が海上の天使達を捕らえてしまった。影はクリオノエル達の体を翼ごと覆う。逃げようにもその力は強く、抵抗すればするほどに拘束は固いものになっていった。
「答えられない? そうよね、わざとそういう質問をしたもの」
イエスでもノーでも答えられない、けれども単純な質問。言語を持たないクリオノエルでは答えられない絶妙な問いは、影による拘束を絶対的なものにした。
「さあ、答えられなかった子は一掃よ!」
ラムダの合図によって影が一瞬、その拘束を解く。だが、それは解放ではない。影は揃って刃のように鋭い形を成すと、捕らえていたクリオノエル達へ一斉に襲い掛かった。少女のような細い体のみならず、海を自由に飛び回るその翼ですら影の刃の餌食となる。回避するような隙間も|暇《いとま》も与えられず、クリオノエル達は次々と甲板へ倒れ、そして骸の海へと還っていった。
「これでグループひとつ分ってところかしら。休んでる暇は無さそうね!」
鞭のようにしなやかな動きで、全ての影がラムダの足下へ集束する。未だ戦闘は続いている。交戦を続ける味方に加勢するべく、ラムダは影を伴って次の獲物へと狙いを定めた。
成功
🔵🔵🔴
中山・紗奈(サポート)
事件っスか?
……あんまし自宅の外まで出張る気無いんスけどね。
まあ、手が足りないっていうなら、助けてあげるのも吝かでは無いッス。
(参加世界がサイキックハーツの場合は自宅なので張り切って働きます)
とりま、状況を教えて欲しいっス。ふむふむ……多分何とかなるっス。
・動きの概要(以下PL視点)
中山流自宅警備術「多分こんな事もあろうと思って」で行動します。状況に合わせた動き方で自由に扱って下さい。
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
普段であればこんな遠出は絶対にしない。今回はどうしても人手が必要だと乞われて、渋々家を出てきたに過ぎない。とはいえ、中山・紗奈(エスパーの自宅警備員・f44218)にとっての自宅はサイキックハーツというひとつの大きな世界を指しているので、船旅の手伝いぐらいならばさほど負担ではなさそうなものなのだが。
「ほら~、もう……やっぱり厄介なことになってるじゃないっスか」
クリオノエルの群れは周囲を縦横無尽に飛び回り、その歌声を響かせては船の動きを阻害している。数はいくらか減ってきたものの、黙らせるにはまだ足りないようだ。
「まあでも、こんなこともあろうかとフル充電で準備しておいたっスよ。旅にはやっぱり記録媒体、必要っスから!」
紗奈は高らかに声を上げながらその手に愛用のスマートフォンを握る。優れた防水性と耐久性を持つそれは、多少海水で濡れたところで痛くも痒くもない。紗奈はそれだけを手に、一箇所に固まっているクリオノエル達のもとへ駆け出した。
「ハイそこの天使ちゃん達~、こっち見るっスよ」
声掛けが通じたのか否かは分からない。だが、紗奈が接近する気配に気づいたクリオノエル達が一斉にそちらへ顔を向けた。紗奈はそのタイミングを逃さない。予め起動しておいたカメラアプリの撮影ボタンに紗奈の指が触れた瞬間、けたたましい連写シャッター音が響く。閃光弾もかくや、という強いフラッシュは辺り一面を白く染め上げ、クリオノエル達の視界を奪っていった。
一時的に視力を失ったクリオノエル達は狼狽え、その歌声が止まる。紗奈はその隙に滑り込み、グループの全ての個体へ手が届く位置を陣取った。
「隙ありっス!」
それは純粋な殴打だ。異様に頑丈なスマートフォンのおかげで、その拳が当たった際の衝撃は計り知れない。素早く繰り出された拳は次々とクリオノエル達の頭部に直撃する。視界を奪われた挙句、頭部への強い衝撃を受けたせいだろう。クリオノエル達は目を回してしまい、ある者は甲板へ倒れ込み、ある者は足を踏み外して海面へと落下していってしまった。
ノックアウトした敵にも構わず、紗奈は先程撮った写真のデータを慣れた様子で整理する。
「さて、どんどんいきましょう。さっさと終わらせて、家に帰るっスよ」
成功
🔵🔵🔴
試作機・庚(サポート)
はーい呼ばれてなくても参上する庚さんデスよ
サポート参加ってやつデスね
…サポート参加って何書けばいいんデスかね?
とりあえず口調はこれでわかると思うんデスけど…
まぁ私はその時々で色々変わるデスから気にしない気にしない
私が出来ることなら大体の事はするデス
あーけど、基本私はハピエン厨デスからあまりにも酷いことはしないデス
私がされる分には基本何されても別に問題ないデスけど…
私以外の奴…例え敵でもあまりにも可愛そうだと感じたら手を差し伸べる場合があるデス
まぁ必要があればやることやるんデスけどね
仕事デスし
なんでそこの判断は任せるデース
こんなもんでいいデスかね…?
あっ忘れてた『UCの詠唱は自由にどうぞ』デスよ
船上での乱戦の中、それは突然に齎された。クリオノエルの歌声によって現れた水球は、まるで意思を持っているかのように辺りを飛び回る。その動きは攻撃ではなく、生物の体内へ侵入する隙を窺っているものだった。
ふいに、ひとつの水球が一箇所を目指して弾丸のように飛ぶ。その先で敵と交戦中だった試作機・庚(|盾いらず《フォートレス》・f30104)は反応が一歩遅れ、回避が困難な距離にまで接近を許してしまった。
(どう足掻いても回避は不可能デスね。それなら……)
ならば迎え撃つまで。庚が大きく口を開くと、水球は迷わずそこへ飛び込んだ。庚は躊躇いなくそれを飲み込む。同時に訪れたのは思考が淀むような不快感と、意思に関係なく動きそうになる手足の感覚。なるほど、この水を飲み込んだ者は敵に操られるらしい。その性質さえ分かれば、あとはどうとでもなる。
「では、せっかく補給した水分デスが、無効化させてもらうデスよ」
庚の体内に取り込まれた水が一瞬で搔き消える。同時に、庚の両手には黒く冷たい双銃がいつの間にか握られ、その銃口はクリオノエルの群れへ向けられていた。双銃『丙・丁』による射撃は、まずは複数のクリオノエルの翼を撃ち抜く。射撃を逃れた者、そして射線上にいない個体にはオプショナルビット『甲・乙』が追い討ちをかけた。
逃げ惑うクリオノエル達に今は決してトドメは刺さない。船の外へ追いやるように射撃を続け、彼女らが海上へ向けて飛び立とうとしたところで、ようやく銃のトリガーから指を離した。
「あ、本命はこっちデース」
船から離れようとするクリオノエルの群れへ、ダメ押しのように爆弾を投げ込む。辺りは一瞬で爆弾が弾ける轟音と共に爆風に包まれるが、庚はそれも全く意に介さない。爆発が治まる頃、意外にも船へのダメージは最小限で済んだことが窺える。だが、爆心地と呼べる座標にクリオノエル達の姿は一切残ってはいなかった。
「ん。ちょっとしょっぱいデスね」
口の中に残った水の後味が気になって、庚は舌を出して独り言つ。彼女にとっては海水浴中にちょっとだけ海水を飲んでしまったような、その程度の出来事だった。
成功
🔵🔵🔴
キノ・コバルトリュフ(サポート)
キノキノ、キノが来たから
もう、大丈夫だよ。
キノノ?キノだけじゃ心配だって?
マツタケ!キノには星霊の仲間がいるから大丈夫!!
トリュフ!!キノ達の活躍を見せてあげるよ。
シメジ?キノが苦戦はありえないけど、その時は一発逆転を狙っていくよ。
キノキノ、みんなよろしくね。
海の天使の歌声が、その色を変える。これまでの船の動きを妨害するような働きのものと異なり、僅かに出ていた雲を割る不思議な歌声だった。雲間から感じる奇妙な気配に、キノ・コバルトリュフ(|キノコつむり《🍄🍄🍄🍄🍄》の星霊術士・f39074)は眉根を寄せた。
直後、割れた雲から光の帯が注ぐ。神聖にも見えるその光は船の周囲を照らすが、それによりクリオノエル達の動きが活発化しているのが見て取れた。
「エノキ! これじゃ戦いが長引いちゃう」
猟兵達はまだしも、移民ケットシー達はそろそろ体力気力共に限界が近い。だが、幸いにもクリオノエルの数は減ってきている。持久戦に持ち込まれるより前に敵を一掃して、決着をつけるしかないだろう。
「キノキノ。ちょっと疲れるけど、やっちゃうよ!」
海という悪条件ではあるものの、キノの星霊術を無効化できるほどの環境ではない。キノが船の甲板で舞うように術式を編むと、クリオノエルの歌が割った雲から今度は巨大な炎の渦が姿を現した。古代の災厄を体現したような渦は海へと降り立ち、水温など物ともしないままクリオノエル達を巻き込んでゆく。
「キクラゲ~……キノは急に止まれないから誰かあとはお願い~」
どうやら、炎の渦はキノが舞い続けることで制御を可能としているようだ。その役目がある以上キノはその場から動くことができないが、ここには多くの猟兵が集っている。
好機と踏んだ他の猟兵やケットシー達が、船上に残っていたクリオノエルを外へと叩き出す。船を追われたクリオノエルは必然的に海へ出ることになり、その先で炎の渦に巻かれることになってしまう。美しい海の上での現象であるとは到底信じ難い、地獄のような有り様だ。天使達はとうとう天に還ることは叶わず、地獄へと堕ちて朽ち果ててしまった。
全ての敵影が去り、打って変わって静かになる。キノは炎の渦を治め、在るべき場所へと還したところでようやく、舞い続けていた脚を止めることができた。
「キノ……目が回りそうだったよ。シメジ、これであとは島を目指すだけね」
甲板を吹き抜ける海風は、先程までの不穏な空気など無かったもののように爽やかだ。ケットシー達が喜びの声を上げ、改めて出航の合図を出し合う。大きな望遠鏡を覗き込む一匹が、目指していた新たな島の影を見つけるのは、そのすぐ後のことだった。
成功
🔵🔵🔴
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移民のケットシー達が降り立った島は、小さくも自然に恵まれた豊かな島だった。猟兵達も共に島内を散策し、危険な敵性生物が生息していないことを確認する。これから、ケットシー達だけでこの島を開拓、発展させてゆくことになるわけだが、あの荒々しい船旅を乗り越えた彼らならば心配は無用だろう。
「手始めに、この島に名前を付けようと思うにゃ」
移民の誰かがそう言った。散策の際、島の簡単な地図を作製したところ、どうやらこの島は上空から見れば綺麗な丸い形をしているようだ。お団子、満月──様々な名前候補が飛び交った末、ロトンド島という名前に落ち着いた頃には、水平線の向こうへまんまるなオレンジ色の夕陽が沈みかけていた。
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