ウロつくウロさん
「ウロにも、色々と種類があってね」
はい注目! と黒板を示すは匙・当適だ。
「凶暴な種類――主にウロ組合が操るものから、無害でおとなしいものや、知性が高いものもいてね。今回はその中の、『知性の高い種類』が発見されたとのことで、アナグラの住民から調査して欲しいとの連絡が入った」
こういう要望に答えるのも対策部の仕事、近隣住民の好感度も稼いでおかないとね? と匙はウィンクする。
「見た目は極めてヒトに近いらしいが、首から上がないらしい。しかしなぜか喋りもするし、人間に混じって行動したがる。……ただ、人間に対して友好的か敵対的か分からなくてね、対応に困っているらしいから、それの見極め。危ないようであればもちろん退治だ」
頼まれてくれるかな? 匙は真剣な眼差しでフクロウ達を見た。
●
「……むっちゃこっち見てる! むっちゃこっち見てる! いや顔ないけど絶対こっち見てる!」
悲鳴を上げるのは区切・始(緩々悠々・f42846)だ。胴体をゆったりとこちらに向けて注目している、ヒトガタのウロ――現在の通称は『ウロさん』を見て小さく悲鳴のような声を上げる。
怖がりの始は顔を引きつらせつつ、尚相手を見ようとする。『ウロさん』は壁際にもたれかかったまま、こちらに話しかけようとすることもなければ、襲おうという気配もないが、どこかそわそわとしている様子が見受けられる。
「こっちに興味があるみたい……? どうしよう……? 匙部長からは、戦いを挑んで危険度を探ってみてもいいと言われてるんだけども……いきなり襲いかかって、もし友好的だったのに、人間を敵だと思っても困るよね?」
そわそわとしている『ウロさん』。さて、どう対応したものか?
tk
tkです。ちょっと不思議なウロに対応するシナリオです。
戦闘を仕掛ける場合は、急襲ではなく試合を申し込むようにするのを推奨します。
友好的に接する場合は、食べ物を持ってくる、話しかけてみる、なにかあげてみるetc……なんでも試してみてください!
皆様のプレイングをお待ちしております!
第1章 日常
『プレイング』
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POW : 肉体や気合で挑戦できる行動
SPD : 速さや技量で挑戦できる行動
WIZ : 魔力や賢さで挑戦できる行動
イラスト:ヒトリデデキルモン
👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
獺郷・ゆき
「ハイハーイ、|ごくごく普通の《うさんくさい》|お姉さん《めぎつね》ですよー」
明るく仲良くオープンに。隠し事は良くないですね。ルビはお黙りくださいあそばせ?
交流ですし、食べ物や衣料をプレゼントできないか、申し出てみましょうか。食べてくれるなら、生存に必要な可能性がありますし、着てくれるなら、オシャレ的なのも含めて、賢さだけでなく社会性も期待できるかもしれません。
が、きちんと気をつけないといけませんねぇ、「人間に擬態する」方向性であれば、ちょっと考えもの。行動パターンや、頭部を擬態で誤魔化す方法は、ヒントを与えないようにしましょう。帽子とかは厳禁、ということになりますねっ!
あー楽しい。
「ハイハーイ、ごくごく普通のお姉さんですよー」
獺郷・ゆき(妖狐の陰陽師・f43764)は明るくそう『ウロさん』に話しかけた。隠し事は良くないですものね? 誰です? 胡散臭い女狐と呼ぶ輩は。
獺郷は、着流し姿で首のないウロさんをじいと見る。首から上があれば、その顔次第では随分とすらりとした印象になる男性であろう。
「何か他に着るものとかに、ご興味はないんですか?」
そう言われると、ウロさんは両手をあわせたのち、嬉しそうにした。
「はい! ニンゲンさんの真似をしてみましたが、服はこれくらいしか真似できなくて……」
ふむ、何かしら、我々フクロウを騙そうとする気配はございませんね。これで演技でしたらとんでもない役者ですわ。
「でしたら、スーツにもっと綺麗なお着物に……ああ、それと、何か食べるものは要りますか?」
「! いただけると助かります! 土しか食べたことがなくて、でも盗みはよくないと思って……」
「土」
土。思わず復唱してしまう獺郷。ウロは謎が多いと聞くが、食べるは食べるにしても、土を食べる、とは。
●
「わあっ! ありがとうございます!」
すっかりスーツ姿になったウロさんは無い顔を輝かせるようにしつつも、恐縮しきりだった。
「こちらの芋? もおいしい? です! 土と違って、ほふほふしていて……」
「そちらは生でありましてよー? 食べる方はこちらです!」
生の芋を食べていたウロさんに蒸した芋を渡すと、またウロさんは、ぱあっと効果音が付くのではないかというほどキラキラとした。
「これは……! ふわふわの、ほくほく……!」
食事のご感想は拙いですけれども、成程本当に感動しているよう。よろしいよろしい。
しかし、気をつけねばなるまい、『人間に擬態する』のであれば、行動パターンや頭部の誤魔化し方――例えば帽子をかぶるだとか――は教えないようにしないと。だってそっちの方か……あー楽しい。
大成功
🔵🔵🔵
鷹奈部・庸一
……ウロか。
人型というのもあり、なんとか交渉に持ち込めればいいのだが。
とりあえず、接敵。こちら側に敵意がない事を示してこちらの言葉がわかるかを聞いてみる。
俺はフクロウ。お前と会話がしてみたい。俺の言葉は理解できるか?
もし、英語が必要なら何とか英語で対応してみる。
敵性言語も使いようというわけか。
敵意がない事を確認出来たら事情聴取。あくまで交流という体を保ちながら、確認を行う。
お前の出身は?名前は答えられるか?
もし敵対的行動が見られるようならば、撤退。一度装備を整えて討伐に切り替える。
アドリブ歓迎。
鷹奈部・庸一(空に散るはずだった命・f43545)は、すっかりスーツ姿になっている『ウロさん』を遠目に眺めながら、成程敵対的ではなさそうだと判断はできた。
しかし、もし危害を加える能力があれば、万一のこともあり得る。どれほどこちらに友好的かの判断を、きちんと対話でしなければなるまい。
「失礼、よろしいか」
「はい! 新しいニンゲンさんですね!」
どうやら人間やそれに類するものの識別能力はあるらしく、鷹奈部・庸一と名乗れば庸一さん! と名を覚えて呼んでくれもした。
「……ふむ。今から俺の説明はきちんと聞けるか?」
「はい! 是非にどうぞ!」
何を話してくれるんだろう? と純真無垢な子供のような感情を向けられている、というような印象をひしひしと受けながら、フクロウのこと、そして『ウロさんが何者か突き止めたい』ということを伝えた。すると、ウロさんは腕を組んで難しそうに考える。
「私が何者か、ですか……気がついたらこのニンゲンさんがいっぱいいる場所の近くにいました。名前は、周りが呼んでるので『ウロさん』と自分で呼んでます」
「言語は最初から使えたのか?」
「はい。ニンゲンさんが何を話すのか分かります。でも、食べるものは全然違いますし、ニンゲンさんが日頃何をしているのか知りません。だから知りたくて……」
「ふむ……最初から言語が使える場合もあるのか……」
今から言う言語は通じるか? と英語で語りかけたところ、なんと英語で返される。
「……部長あたりに聞いてみるか」
●
「いやーウロはいろんなケースがあるからね、正直『分からない』が正しいかも。ウロは謎が多い。そもそもなんで地下だけなのかとか、なんで発生してるかなんてのは、研究しても全然分かっていない」
アナグラの住人は地上の人間の好き嫌いも激しいしね、と匙・当適は肩をすくめる。
「しかし、友好的ならば何よりだ。でも……」
「ああ、力加減を間違えてしまった場合……というのも考えられる。色々と調べを進めてみる」
大成功
🔵🔵🔵
篠田川・臨土
目標のウロさんにまずは友好的に話し合えるか、探ります。
「こんにちは。えーと、いきなりすみません。僕はこう言うもので」
と名刺(名前、職業、連絡先が簡素に記載)渡し、
「こちら…使ったら、話は出来そうかな?」
五十音と、はい いいえが描かれたこっくりさん用紙の大きいものを
見せて可能だったら指差しで会話を試みたいです。
口頭OKなら「これはいらなかったか」と
「何か、手伝える事ないだろうか?」
その後はおつかい、話を聞いてほしい、何処か行きたい等叶えられそうなら
協力します。
物騒な感じなら一旦、引いて対策部に報告。処置を任せます。
他アドリブ、共闘、協力 歓迎でよろしくお願い致します。
『ウロさん』は頭さえあればニコニコと対応していそうなほど上機嫌だ。ともあれ、化けの皮はどこまでつけているか分からない、友好的に話しかけられるか、試みることは大事だ。
「こんにちは。えーと、いきなりすみません。僕はこう言うもので」
篠田川・臨土(探偵兼召喚士・f43550)はそう言って名刺を差し出し――悪魔召喚士であり探偵でもあるという旨が書かれている――会話ができるか紙を取り出そうとしたところ。
「わっ! ありがとうございます……! わぁ~紙だ~!」
……存外ピュアに喜ぶものである、ひとまずは会話は口頭で行えそうだ。
「何か、手伝えることはないだろうか? 人に馴染みたい様子なのは伺えるのですが……」
「あっ! そうですね……どうしても頭だけは上手く擬態できなくて、ニンゲンさんに私が怖くないよー、って教えたいのですが……」
しょぼんと効果音が付きそうな勢いのウロさん、成程悩みはそういう方面か。
●
「そういうわけで、これが『ウロさん』の情報だ」
匙・当適に事項をまとめたレポートを提出する、これを近隣住民に周知すれば危ないウロとは認識されないだろう。
「ありがとう、フクロウ諸君には何から何まで世話になるねぇ……」
「これくらいは、な」
しかし、どうしてあんなにも人間に興味津々なのだろうか――? 一片の謎は残る。
大成功
🔵🔵🔵
クリスティア・レインベルグ
とても友好的に思えますが、その好意の根源は何でしょうね?
ただの|刷り込み《インプリンティング》で、周りと同調したいだけでしたら良いのですけど。
「御機嫌よう、ウロさん。私ともお話していただけます?」
まずは対話、優雅なお辞儀と微笑は淑女の嗜みですわ。
応え次第で自己紹介と「ご趣味は見つかりまして?」など世間話ののち質問に移ります。
ウロさんが|自我の萌芽に気付いた《発生した》具体的な場所、人間に擬態しようと思ったきっかけが何だったのか。
後は人間と仲良くなる方法……力仕事を手伝ってさしあげるとか?
そういえば私達と【人間】の発音が違うのも何故でしょうね。
敵対行動の兆しがあれば即座に撤退、アドリブ歓迎。
「とても友好的に思えますが、あの好意の根源は何でしょうかね?」
ただの刷り込みで、周りと同調したいだけでしたら良いのですけど――遠巻きにはしゃぐ『ウロさん』を眺めながらそう述べるクリスティア・レインベルグ(ポンコツ転落令嬢・f42414)に、ハラナキは腕を組みながら頷く。
「そうであると一番シンプルでありますな。まぁ、今のところ悪い存在ではなかろうでしょう、何か有事がございましたら――」
「ええ、その時の覚悟はできておりますわ」
その言葉にハラナキは敬礼し、それでは健闘を、とクリスティアの背を見送った。
●
「御機嫌よう、ウロさん。私ともお話していただけます?」
まずは対話、優雅な所作のお辞儀と微笑みは淑女の嗜みだ、そのさまは美しい。
「はい! ぜひ……! 新しいニンゲンさんだー!」
とても嬉しそうに応対する姿に、ふむ、ハラナキの印象通り、人間にとっては悪い存在ではなさそうである。
「私はクリスティア・レインベルグと申し上げますわ。あなたは……」
「今のところウロさんと呼ばれております! ニンゲンさんからそう呼ばれてるのが嬉しいので、そう呼んでくれれば!」
「随分と、『ウロさん』と呼ばれるのがお気に入りなのですね?」
「はいっ! ニンゲンさんが私を知ってもらおうとしてくれているの、嬉しいな~!」
ニパ! と顔があればそう笑っていたことだろう、そのくらい嬉しそうに返答するウロさん。……愛称をとても気に入っているようだ。
「私もウロさんのことは是非に知りたいですわ、今から伺うことに、お返事はできまして?」
それから、クリスティアはウロさんが発生した場所や、人間に擬態したきっかけを問いかける。
「気づいたらニンゲンさんの集落の近くに居て……気になって見ていたら、皆さん楽しそうに暮らしているなぁって。だからその中に混ざりたくて、頑張ったんですが……」
「顔を真似るのは難しかった……とかでしょうか?」
「その通りです……ニンゲンさんはいろんな顔があります、それが難しくって……」
成程、模倣能力はある程度あるが、さほど高くはないと。そしてあくまで人間に向かって好意的であることはこれではっきりと分かった。
「そうすると……人間と仲良くなりたいんですよね? ウロでしたら、体力はございますか? 力仕事を手伝って差し上げたりなどしたら、きっと喜びますよ」
「あ! 成程……! 同じコトをすれば確かに仲良くなれそうですっ! ありがとうございますね!」
「それと気になったのですが、『人間』の発音が私達と違うのは何故なのでしょう?」
「アー……やっぱりヘンに聞こえるでしょうか? ニンゲンさんの言葉って、分かりはするんですが、出すのが難しいんですよ~」
「あら、これは失礼、単純に不慣れなのですね」
「いえいえ! おしゃべりするほど慣れていけると思うと嬉しいですっ!」
●
「結論として害は無い! ということで、ウチで保護することにしました!」
どんどんぱふぱふー! と言いながら匙・当適はウロさんをハグして、大歓迎! とニコニコ笑顔を浮かべる。
「これで良いんでありますか?」
「ウロについては、ウロ使いのことも気になっている。味方に引き入れられるウロがいればありがたい……というのもあるし」
「えへへ……助言通りにお手伝いしたら、フクロウさんって勘違いされました……」
「……てわけでね! 新人フクロウの『ウロさん』を、皆よろしく!」
大成功
🔵🔵🔵