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雑魚から特攻水着→ボスから引換券→ガチャ！完璧な流れ！

作者：ナイン高橋

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「完璧な流れ！」
　朝倉・くしな（鬼道羅刹僧・f06448）がこれでもかと言う顔で言ってきた。
　説明しよう！
　ゴッドゲームオンラインに突然どっかの謎の妖怪「バズリトレンディ」が現れ、夏イベントはオンラインゲームの華とばかりに、でたらめなイベントを勝手に作り上げてしまったのだ！
　しかも何故かバグプロトコルがそのイベントに集結してる！
「ですがこれはチャンスですよ！集まってきたバグプロトコルを一網打尽にする絶好の機会です」
　理由はよくわからないがこのビッグなウェーブに乗って損はないだろう。
　やむを得ずばら撒かれたイベントの管理を引き受けたドラゴンプロトコル達（みんな目が死んでる）を横目に、バグプロトコルの一斉退治と行こうじゃないか！
「イベント内容は【海岸の大天使降臨！】。まあ要は雑魚戦、ボス戦、報酬の流れです」
　海岸につくと、やたらと浮遊するゴーレムのバグプロトコルの群れがわらわらしている。
　こちらに気付き次第、攻撃してくるのでどんどん駆逐していって欲しい。
　なお、この浮遊するゴーレム『フローティング・ゴーレム』は倒すとイベント限定の【限定ドロップ素材】を落とすらしい。
　これを集めておけば、なんと、ボス戦で重要な「特攻装備」が作れるのだ。
　更になんと！イベント時限定で【水着を着用して戦闘すると】【ドロップ率が2000％アップ】するイベントボーナス付き！
　雑魚敵は無限湧きなのでとにかくドロップ素材を集めるためにガンガン倒しまくって欲しい！
「一定時間が来れば、遂にイベントボスがやってきます」
　ボスの名前は『契約の大天使メタトロン』 。
　壮大な女性騎士型の大天使で、基本的にはプレイヤーに試練を与えるために戦闘を挑んで来る。
　……が、残念ながらバグプロトコルでバグっているので普通に倒すしかない。
　レイドボス仕様なので物凄く強い……のだが、今はイベント期間中！
「先程倒した浮遊ゴーレムからドロップした限定素材から【イベント特攻装備】が作成できます！」
　これを使えば、レイドボス級の契約の大天使メタトロン相手でも、ダメージ10倍！バッドステータス耐性90％！ダメージカット90％！
　もはやこれなしでは語れない！なお作成はそこら辺で待機しているドラゴンプロトコルさん達（NPC）がコマンド１つでやってくれるぞ！
「因みに特攻装備は【水着スケルトンパス（60分）】です」
　期間限定の消耗品なので、装備枠は潰さないし、イベント終了時には消滅するのでドロップ素材がある限り気兼ねなく使って欲しい。
「無事にボスを倒したら……報酬の時間です！」
　イベントボスを倒したのなら当然の流れ。
　そう、報酬ガチャの時間である！！！
「レイドボスを倒した報酬で引換券が自動で配られるのでそれを使ってガチャを回して下さい！」
　なお全然戦闘に参加してなかったけど、何か一瞬戦闘終了前にイベント会場についた人も普通に引換券が渡される。バグか……？いや、ドラゴンプロトコルさん達が処理の多さに目を回しているだけのようだ。
　一応、雑魚とボス戦で活躍した分だけガチャを回せる回数が多いようだ。
「ガチャの内容は基本的に水着に関わるもののようですね。なんでも中には激レアアイテムもあるのだとか」
　手に入れたらもはや忙し過ぎてテンションが上がりまくって変な方向にいってるドラゴンプロトコルさん達が記念写真を撮ってくれるのでポーズをとってパチリ。
　イベントは終了となる。
「バグプロトコルの大量発生は通常ではかなりの危険が伴います。しかしこのイベントにかこつけてやっつけまくれるのは猟兵ならではでしょう。皆さん、頑張って下さい」

第1章 集団戦 『フローティング・ゴーレム』

POW   :    絶対撲滅戦線 【肉弾戦用に人型に変形した仲間】が自身の元へ多く集まるほど、自身と［肉弾戦用に人型に変形した仲間］の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。 SPD   :    オーバーブースト・レーザー レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【胸部】から【ホーミングレーザー】を放つ。 WIZ   :    サイキック・バースト 【死に際に大爆発とともに残留エネルギー】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

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「んっ、今日はぴこぴこなゲームの中でのお仕事だね。じーじーおーはリリが触っても壊れないし、嫌いじゃないよ」
　リリエッタ・スノウ（ちっちゃい暗殺者・f40953）もやってくると夏限定イベントに向けてワクワクとしていた。
「ふふん♪こんなこともあろうかと水着はいつも持ち歩いておるのじゃ！冒険に水場での探索は付き物じゃからの～」
　ヴィクトリカ・ブランロワ（翠玉の竜姫・f05122）もババーンとスクール水着を取り出して見せる。
　年齢に対して、スクール水着である……おや？
「えっと、水着に着替えた方が有利になるんだよね。むぅ、去年友達と買ったのがあるからそれを装備するよ」
　ヴィクトリカが水着を取り出したのでリリエッタも白スクール水着を取り出すと……その場で服を脱いで着替え始めようとする。
「のじゃっ！？ちょ、ちょっと待つのじゃ！？」
「んっ？どうしたの？」
　人目も気にせず衣服を全部脱ぎ去ってしまおうとするリリエッタに驚いたヴィクトリカが急いでその手を掴んで移動させる。
「あそこに丁度良い岩陰があるのじゃ！そっちで着替えるのじゃ！」
「んっ」
　何処でも同じなのに。むしろその場で着替えた方が近くて速いのにという顔をしているリリエッタを強引に巻き込んでヴィクトリカも着換えを完了する。
「……んっ、これで準備万端だね」
「焦ったのじゃ」
　そんなこんなで紺のスクール水着のヴィクトリカと白のスクール水着のリリエッタが参戦する。
「あの浮いてるゴーレムをやっつけて回ればいいんだね」
　リリエッタは早速、そこらへんを浮遊しているフローティング・ゴーレムに狙いを定める。
「ドロップアイテム集めなら、ちまちま１体ずつ狩るよりも纏めて範囲狩りじゃな！」
　ヴィクトリカは普段は普段は小枝の形にしている【宇宙樹の幻槍】を槍の姿にするとぶん回して斬撃波で手当たり次第攻撃していく。
「ピカピカしてる胸部の装甲が薄そうだし、そこを狙っていくよ」
　二丁拳銃を構えたリリエッタは次々とゴーレムたちを撃ち抜いていく。
　水着姿なので弾薬を持ち運ぶような装備がないように見えるが、そこはユーベルコードのストーム・バレットで無限に供給される【魔力の弾丸】を使用しているのだ。
『ブゥゥゥン……』
　しかしヴィクトリカの衝撃波を受けたり、撃ち落とされていく仲間を見て、ゴーレム側も二人を認識したらしくと戦闘態勢に入る。
　高速で飛翔しながら胸部からホーミングレーザーを放って来た。
「おお！？来たのじゃ！しかしこれを待っていたのじゃ」
「んっ」
　流石に囲まれてしまう程に数が集まってしまったら危険とヴィクトリカもユーベルコードを発動する。
「誇り高き竜の翼！　我の翼より放たれる凍てつく竜の暴風にて、凍り付くがよいわ！翠氷の竜風（ドラゴニアン・フリージング・レイン）」
　【魔力を纏わせて羽ばたかせた竜翼】から、戦場全体に「敵味方を識別する【吹き荒れる氷刃の嵐】」を放つヴィクトリカ。
　集めた敵のゴーレムが一気に氷刃の嵐に巻き込まれて撃破されていく。
「一撃で倒せずとも、溶けない氷塊で足止めじゃ！」
「んっ、リリの攻撃も簡単には止まらないよ！」
　そして撃ち漏らしたゴーレムも追撃のドラゴンブレスや脚を止めた事で攻撃速度を3倍にした銃撃によって次々と倒していくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

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「また面白そうな催しですねぇ」
「何してくれてんだあの珍生物どもは……まあなっちまったもんは仕方ねえ、バグプロトコル退治といくか
　死んだ目をしてテロップを流しているドラゴンプロトコル（NPC）達を横目に夢ヶ枝・るこる（豊饒の使徒・夢・f10980）と、メルクーア・シュヴェーフェル（NPCショップ『ザルツ』店主・f41973）は海岸にやってきていた。
　ここはゴッドゲームオンラインのとあるイベント会場。
　どっかの謎の妖怪「バズリトレンディ」が用意した夏イベント用の海岸ステージに何故かよくわかんないけどバグプロトコルが大量に集まってきたのだ。
　イベントはイベントで楽しめるがそれはそれとしてこれだけバグプロトコルが集まったのなら一網打尽にするチャンスである。
「ドロップ素材を集めるなら水着がいいそうですぅ」
「水着を着るとドロップ率アップか。装備としては持ってねえしユーベルコードで作るか」
　今回のイベントは実は雑魚戦闘でイベント専用装備を作るためのドロップ素材を集め、その後にボス戦に備えるという段取りになっている。
　そして、【水着を着用して戦闘すると】【ドロップ率が2000％アップ】するイベントボーナスあり！なのだ！
「えーと、敵が集まってくるならまとめて吹き飛ばせる技能付けた方がいいよな。爆破技能が付く水着は……水着白衣？そんなのあんのかよ」
　普通のワンピース水着に白衣が付いてるだけだし……まあいい、とりあえずこれ作るかとメルクーアは独りでことことと錬金術でアイテム錬成して水着を作る。
「ええと、私の水着はこれですぅ」
　るこるが用意してきたのは『薄桃色のビキニ』。
　可愛らしい感じの色合いのビキニなのだが……なんかもう既にみちっとしてきてしまっていた。
「現状ではまだ大丈夫ですが、夏までは保たなそうですぅ」
　遠い目をするるこる。どうやら買った当初はサイズは問題なかったはずなのに、既にサイズが小さくなってしまっていたらしい。
「えっ！？水着って大き目のを作る方がいいのか！？」
　水着なんて着用する機会が殆どなかったNPCであるメルクーアはるこるの小さくなってしまって肉がはみ出し気味のビキニに衝撃を受ける。
「えぇと……私の場合はそうですねぇ……」
「そ、そうだったのか……」
　未だに色んな所が成長しているるこるとメルクーアではもしかしたら違うような気もするが、もしかしないかもしれない。
　そんな訳でメルクーアはるこるの水着を参考にすると少し大きめに水着を作成する。ボン。
「……いや。自分でやっておいてなんだけど、ちょっとやりすぎたか？」
　ワンピース水着の方はまだ問題なかったのだが、白衣の方はそもそもそういうデザインだったのかもしれない。
　思いっきりメルクーアの丈には合わずにダボっとしており、肩幅もあってないのですぐずり落ちる。
「……これは失敗したんじゃ」
「ああ、来ましたねぇ」
　しかしやり直すような時間は与えない！それがMS権限の職権乱用というやつだから！
『ブゥゥゥン……』
　浮遊するゴーレムたちが二人の姿を認識すると、肉弾戦用に人型に変形。
　次々と集まって言ってどんどん身体を大きくしていこうとする。
「ああくそ！仕方ないこのままやってやる！」
　放っておくとなんか強くなりそうな気配を感じ取らせてくるゴーレム相手にメルクーアは錬金術で爆薬を出して投げつける。
　ドドーン！と爆発が起きていい感じに集まっているゴーレムの動きを阻害する。
「それでは私もぉ。大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『剣王の加護』をお与え下さいませ。剴畺（チチガミサマノカゴ・センサイノホウチ）」
　るこるは飛行ユニットと亜空間倉庫に繋げる輸送用の祭器を呼び出して空を飛びながら刀を構えるとユーベルコードを発動する。
「『斬撃結界』を形成ですぅ」
　周囲の敵全てを対象にした『斬撃結界』が自動で攻撃し続ける。
『ブゥゥゥン……！』
　肉弾戦用に変形したゴーレムは遠距離攻撃の手段がないようで、次々とるこるの元へと飛び込んでいき、そして斬撃で倒されていく。
「よっ、そう簡単に集めさせるかよっ」
　斬撃に耐えうるだけのHPを得られる程に強化しそうになる敵にはメルクーアが事前に爆薬を投げつけて防ぐ。
「そこですぅ」
　そして斬撃結界は自動攻撃なので手の空いたるこるは砲撃によって爆薬で怯んだゴーレムを撃ち落としていく。
「このままドロップ素材を集めていきましょうかぁ」
「錬金術士やってりゃドロップ集めなんて慣れたもんだ。ちゃっちゃと集めてくとするか」
　水着の二人が倒すゴーレムからは次々と限定ドロップ素材が落ちていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

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「夏イベ！！運営管理を引き継がされた｜同族《ドラゴンプロトコル》の皆様方には同情しますが、それはそれ！！絶好の稼ぎ時でしてよ～！！！」
　ミノア・ラビリンスドラゴン（ポンコツ素寒貧ドラゴン令嬢・f41838）は大声で高笑いしながら夏限定イベントに参加してきた。
　｜同族《ドラゴンプロトコル》が魂の抜けた目で見つめて来るような気配を感じているがそれはそれである。
　時には他イベントに参加できるのもまたGGOなのだ。
「水着であればボーナス付き。なれば、ドロ率2000％を逃す手はありませんわ～！！！」
　そして当然ミノアは水着でやってきていた。
　わかります。わかりますよ。
　ハイスペックゴージャスドラゴンお嬢様の水着。しかも露出高！
　どう考えても白ビキニ！そうでしょう！
　普段は見せないお腹周りもしっかり出してくびれをアピール。
　ドタプンな胸は下から支えあげるような感じにしつつ首裏で結ぶクロスホルダーで三角の中のTの字を見せつける。
　下はシンプルな感じに見せかけて側面に輪っかとか着けて結び目を愛らしくしながらセクシーで来る。
　そして普段降ろしている髪の毛は結んであげる事でうなじを見せる。
　そういう事でしょう！多分きっと！
『ブゥゥゥン……』
　そんなこんなで騒いでいると、浮遊するゴーレムたちもミノアを認識。
　肉弾戦用の人型モードに変形していく。
「あれが今回のエネミーですわね！水着も準備できましたし、わたくしが貯め込んだ財宝の数々！　大盤振舞いでしてよー！！！」
　ここでミノアは初手ブッパ。
　自前の宝物庫に｜接続《アクセス》すると【龍の財宝】を大解放！！！
　【迷宮の宝物庫】と空間を接続し【無数の武具】を連射する！
『ブゥゥゥン……！！』
　これ程までの物量攻撃に、集まっていた浮遊ゴーレムも一気に倒れていく。
「仲間を呼んで集まったところへ殺到させますわ～！！」
　圧倒的なまでのリソースによって蹂躙していくミノア。
　溜め込んでいる財宝を消費する事で完全な無双シューティングモードに突入していた。
「100の消費を2000の補充で賄う！　収支としてはプラスですわ！！」
　【水着を着用して戦闘すると】【ドロップ率が2000％アップ】のパワーでミノアはそれはもうどんどんじゃかじゃかイベント限定ドロップ素材をGETしまくっていく。
　幸運度などもしっかり上げてきているので倒せば倒す程に自分のアイテム欄に貯まっていく専用ドロップ素材に射幸心をじゃぶじゃぶされてミノアはもう止まらない！
「じゃんじゃんばりばり稼ぎますわよ～！！」
　なお、このドロップ素材はイベント限定品。
　使い道は期間限定の特攻装備の材料になるだけである。
　そして特攻装備はイベント終了時には消滅する……。
　果たして本当に補充になるのかどうか……。ミノアが最後に笑えるかどうかは……全てはガチャにかかっているのである！多分！

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「完璧な流れ、ですか。……なるほど？」
　ダウナー系サキュバスのヴィルジニア・ルクスリア（甘やかな毒・f36395）は首を傾げつつもイベント会場である海岸にやってきた。
「正直、理解出来ない展開に色々とツッコミたいけれど、バグプロトコルを一網打尽にするチャンスなのは間違いないわね」
　謎の妖怪バズリトレンディの企画によって作られた限定イベント。
　どういう訳かイベントにはバグプロトコルが大量に集まったのは確か。
　理由はよくわからないがこのビッグなウェーブに乗って損はないだろう。
「後々、頭を抱える事になるとは思うけど、今は戦闘に専念するわ」
　そんな訳でヴィルジニアは水着で参戦するのであった！
　え？何故水着かだって？
　それは【今ならなんと……！！！！】
　【水着を着用して戦闘すると】
　【ドロップ率が2000％アップ】だからだ！
「ボス戦の事を考えたら選択肢なんて無いものね」
　因みにヴィルジニアの水着は真っ赤なフリルビキニ系の上にダボっとパーカーを羽織っているタイプ。
　ゴスロリ系統が多いヴィルジニアの中ではフリルなんかはゴスロリ感が残ってはいるけれど、明るく可愛らしい雰囲気があるものだ。
「流れは理解したわ」
　そしてそこに同じくサキュバス、しかしこっちは巨大化系魔女のミーガン・クイン（規格外の魔女・f36759）もずずいとやってくる。
「ということで、去年の水着で参戦ね♪」
　青と白のビキニ、日よけの帽子。胸元に挟むネクタイ。
　妖艶なサキュバスらしい夏の水着で参戦である。当然、これで【ドロップ率が2000％アップ】は間違いない！
『ブゥゥゥン……』
「気付かれたみたいね」
　そんなこんなをしていると今回の敵エネミーである浮遊するゴーレムが戦闘態勢に入って来る。
　敵は無限湧き。
　制限時間内にとにかく数多く倒してイベント限定ドロップ素材を手に入れ捲るのがミッションなのだ。
　びゅんびゅん飛んでくるゴーレムが胸のパーツからビームを放射してくる。
「敵の攻撃を避けるのは難しそうね。なら、蠢く闇よ」
　ヴィクトリカは闇のオーラを展開するとその闇によってホーミングレーザーを打ち消してしまう。
「無限湧きする雑魚が高速飛行とか面倒ね。毒の芳香（パフューム）」
　そしてユーベルコードを発動して反撃する。
　【装備する毒スイーツ】から、戦場全体に【物凄く甘い、猛毒の芳香】を放ち、ダメージと【心身を蝕み続ける猛毒】の状態異常を与える。
「戦場全体に効果があるから殲滅に有効よね」
『ブゥゥゥン……』
　甘い匂いに包まれると途端にゴーレムたちの動きが鈍っていく。
「守護大天使『ミュールフォン』、【極大天使の剣・盾】で身を守ってタゲをとりなさい」
　そこにミーガンが呼び出した極北の大天使が巨大化の魔法を受けてゴーレムへと突撃をかます。
　出来るだけ多くの敵へとちょっかいをかけながら翼で飛翔し、敵をかき集めると戻って来る。
「私の芳香は敵味方を区別するから、近くに来てくれれば大丈夫よ」
「効果範囲に入ったら途端に動きが鈍るのねぇ。それじゃ集まったゴーレムは、私の【拡大魔法・踏】で魔女キックしてまとめて倒しちゃうわね♡」
　拡大魔法・踏（マキシマムスペル・トランプル）。
　ミーガンは可能な限り敵を集めると自分自身に拡大魔法を発動。
　巨大化し、超巨大化サキュバスに変身すると、ただただ単純なキックを地面に向けて放つ。
『魔女キーック♡』
　周辺の地形ごと粉砕する一撃が、ゴーレムたちを一気に殲滅するのであった。
「さてさてぇ、ドロップ素材は集まるかしらねぇ？」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

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「ドロップ周回はゲーマーの嗜みじゃな」
　グレア・レイスター（グリカメーカー・f12088）は限定イベントと聞いてゲーマーの血が騒いでいた。
　謎の妖怪バズリトレンディの仕掛けたでたらめな夏イベントであるが、なんやかんやワクワク感だけは備えているのである。
「水着ならばドロップ率が上がると聞いて、去年の水着でやってきたのじゃ！」
　ババーンと特大の胸を張りながら緑のワンピース水着とクロスホルダー風の水着を合わせたような水着を着て来るグレア。
　しかしどうやらまたもこの1年で更なるボリュームアップを果たしたのか、ばるんとした爆乳で乳肉が溢れ気味な模様であった。
「まずは雑魚狩りじゃな」
　それはそれとしてバトルキャラクターズを召喚していくグレア。
　勿論キャラクターたちもドロップアップのために全員水着姿である。折り紙金魚風。
　呼び出したキャラクターたちを手頃な強さになるように10体程に合体させると、いざ出陣である。
「ドロップ素材を集めるためにいくのじゃ！」
『ブゥゥゥン……』
　海岸で待っていたのはこの夏イベントの敵、浮遊するゴーレムたちである。
　グレアを認識したゴーレムたちは高速で飛翔しながら胸からホーミングレーザーを放って来る。
「逃がさないように包囲しつつ、レーザー攻撃はオーラ防御じゃ！」
　バトルキャラクターズに指示を出しながらグレアは水着のオマケのロケットランチャーを構える。
「こいつをブッパじゃ！」
　ドンドンドンドーン！と4発の弾が発射される度に衝撃で爆乳がよく弾み、そして敵の集団が爆発していく。
　雑魚敵なのでこれで結構数が減っていくようだ。
「これでいくつぐらい作れるかのう？」
　水着着用でドロップ率2000％アップ中のグレアはそのまま限定ドロップ素材を手に入れるために次々と浮遊ゴーレムを撃ち落としていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「ではイベント実況配信していきたいと思いますっ」
　シルバップ・シノイトビクス（誉れ全き・f00938）は配信をスタートさせると限定イベントに参加する。
　今回のイベントは、どこぞの謎の妖怪バズリトレンディが勝手に企画したかなりでたらめなイベント。
　しかし何故かバグプロトコルがそのイベントに集結しており、理由はよくわからないが集まったバグプロトコルを一網打尽にするチャンスなのである！
「イベントでは、【水着を着用して戦闘すると】【ドロップ率が2000％アップ】ということなので水着で頑張ります」
　そう。このイベントは水着系イベント。
　水着を着用して敵を倒すだけで限定イベント専用ドロップ素材がじゃらじゃら落ちるのだ。
　シルバップは水着はAストリングのIフロント、ではなくIバック水着。
　首のチョーカーから背中を通ってお尻までの紐と言う、視聴者を賢人に導く事に特化したモノを着用してきていた。
「正面側？　股間部？　そこには無いので無いですね」
　うん、そこになくて水着と果たして言えるのだろうか。
　まあでも本人が水着だって言ってるしな。まあそう言う事にしておこうか。
「それでは参ります。わたしがあなたを是とするために――全ての者に祝福よ巡り来たれ（オムニア・ウィンキト・アーモール）」
　審議確認をしている内にシルバップはユーベルコードを発動。
　【ドローンの動画配信による視聴者からの応援】で攻撃力を上昇させにいく。
『ブゥゥゥン……』
　丁度よくそこに肉弾戦用にフォームチェンジした浮遊ゴーレムが降りて来た。
「はぁーっ！」
　シルバップは揺れるものや捲れるものを気にせずパンチとキックの連打を浴びさせる。
　そして回し蹴りが決まるとゴーレムは吹っ飛んでいく。
「蹴り技のスキルと威力だけ爆上がりしてますね？」
　どうやら応援の声は蹴りを所望しているらしい。
　それも大股を開いた豪快のやつを。
「と言うわけで視聴者への攻撃力（意味深）も上げて蹴り落とします」
　賢人育成も目的なシルバップはカメラに乳・尻・股間をアップでどーんと映してイく！
　賢人育成とはなんぞや？はは、悟りに至る事なのではないかな。
「はい、もっと恥ずかしい所映してくださいね！」
　回り蹴り、飛び蹴り、地面に滑るように身体を反らす下段蹴り。
　更には股挟みからの最後はI字バランスで決めポーズ！
「皆さん、賢人には至れましたか？」
　暴れ回るシルバップはゴーレムたちを粉砕しながら配信を続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

第2章 ボス戦 『契約の大天使メタトロン』

POW   :    第一の試練 【戦闘の意志】を見せた対象全員に「【指定する行動を禁止（時間経過で指定変更）】」と命令する。見せている間、命令を破った対象は【全ての能力】が半減する。 SPD   :    第二の試練 【大鎌による強力な斬撃】を放つ。他のユーベルコードと同時に使用でき、【第一の試練の】効果によってその成功率を高める。 WIZ   :    第三の試練 【光輪から無数の光線】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●『契約の大天使メタトロン』出現！

　制限時間いっぱいになると、周囲の浮遊するゴーレムたちが消え去り、代わりに空から神々しい光が降りて来た。

　そう、レイドボスの時間だ！

『人の子らよ。契約の元、試練を与えましょう』
　尊大な様子で語り掛けて来るのは『契約の大天使メタトロン』。

　壮大な女性騎士型の大天使で、プレイヤーたちに試練を与えるために戦闘を挑んで来るイベントボスである。
　当然のようにバグプロトコルに汚染されているし、しかも夏イベント限定強化をされているので、普通に倒すしか対応策は存在しない。

　レイドボス仕様なので物凄く強い。
　特にHPは膨大な量になっているだろう。

　しかし今はイベント期間中！

　先程倒した浮遊ゴーレムからドロップした限定素材から【イベント特攻装備】が作成できる！
　これを使えば、レイドボス級の契約の大天使メタトロン相手でも、ダメージ10倍！バッドステータス耐性90％！ダメージカット90％！

　1章で皆が山のようにドロップ素材を集めてくれたのでNPCのドラゴンプロトコルさんたちがボタン１つで特攻装備を作成してくれている。
　期間限定の消耗品なので、装備枠は潰さないし、イベント終了時には消滅するのでドロップ素材がある限り気兼ねなく使って欲しい。

　特攻装備は……【水着スケルトンパス（60分）】である！

　これを使うと、水着がスケルトンになる。

　当たり前の話だけど水着がないと特に効果はない。

　それでは皆、頑張って欲しい！
　このレイドボスを倒せば報酬タイム！ガチャが回せるぞ！
　活躍すればする程、ガチャを回せる回数が増えるから頑張るんだ！

　頼んだぞ、イェーガー！

『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』


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「なにが『試練』よ！無茶振りしないでくれる⁈」
　ヴィルジニア・ルクスリア（甘やかな毒・f36395）は嫌な予感が敵中してしまい頭を抱える事態になっていた。
　その手にあるのはイベント専用特攻装備。
　そう【水着スケルトンパス（60分）】である！
「水着がスケルトンになるとか……」
　イベント専用の特攻装備で、これを使えばダメージ10倍！バッドステータス耐性90％！ダメージカット90％！
　まさにこれがなければ始まらないとばかりのスーパーアイテム！
　※ただし水着が透ける。
　そして何よりも……。
『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』
　レイドボス『契約の大天使メタトロン』の使ってきたユーベルコードによって、戦闘の意思があるものが隠す行為をすると全ての能力が半減してしまうバットステータスが発生しているのである！
「とはいえ、イベント特攻装備が無ければレイドボスとまともに戦えるとは思えないわね……覚悟を決めて使うしかないわ」
　メタトロンはレイドボス仕様で強化されており、特にHPは膨大な量になっている
　ヴィルジニアはもはや逃げ場はないのだと特攻水着スケルトンパスを使用する。
「隠せないなら、視認出来ない状況にするしかないわね。眼光（メガ・ビーム）」
　その瞬間、ユーベルコードを発動！
　着ているままなのに水着がスケルトンパスされたヴィルジニアは目にも留まらぬ全力の高速飛行でとにかく動き続ける！
「ボスを倒すまで止まらないわよ！」
『これが、第二の試練となります』
　大鎌による強力な斬撃を繰り出すレイドボスだが、高速で飛翔するヴィルジニアには当たらない！
　例え当たったとしてもスケルトンパスを使用したヴィルジニアにはダメージ90％カットが適用されているのだ。
「閃け、デビルアイズ！」
　ヴィルジニアは戦場を縦横無尽に全速力で飛行し、浮遊する無数の眼球から破壊光線をダメージ10倍で撃ち込むのであった！

大成功 🔵​🔵​🔵​

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「レイドボスかつバグ汚染、なんとも厄介な……とでも言うとお思いかしら！」
　『契約の大天使メタトロン』の出現に対してミノア・ラビリンスドラゴン（ポンコツ素寒貧ドラゴン令嬢・f41838）は真っ向から勝負を挑む。
　手にしているのは同じドラゴンプロトコル（NPC）に作成してもらった特攻装備。
　水着スケルトンパス（60分）！
「特効装備、とくとご覧あそばせ！」
　手を顔の横に沿え、ポーズを極めると躊躇いなくスケルトンパス発動！
　衣装チェンジのエフェクトと共に水着がスケルトンになって公開される！（なお豪華な装飾はアクセ枠なのでそのまま）
『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』
　そこにメタトロンから第一の試練が課せられる！
　この禁を破ればステータスが半減になってしまうのだ。
「わたくしの至高の玉体に恥ずるところなし！一般プレイヤーの皆様方がいらっしゃったら、視線を独り占めしていたところですわ～！」
　しかし、超スペック管理者ＡＩであるミノアはその美貌とスタイルの良さを余すところなくむしろ堂々を胸を張る！
　豊かな胸が高笑いに合わせて揺れ動くが、安心して欲しい。
　ここにいるのはもう目が死んでいるNPCくらいだ！
「双龍剣スタイルですわ！」
　習熟度が化境の域に達した証を持つミノアは切れ味抜群！！ドラゴンの意匠が施された双剣を装備する。
　そしてミノア印の迷宮ミルクを腰に手を当ててごっくごっくと飲み干すと瞬間強化のバフを積む。
『我が試練を受けなさい』
「その大鎌の大振りモーションの隙を突きますわーっ！！！」
　メタトロンがレイドボスらしく大振りな攻撃を仕掛けてこようとしたところに、｜聖剣士《グラファイトフェンサー》の圧倒的機動力で距離を詰め、ユーベルコードを発動！
「流麗なりし剣の舞い！　とくとご覧あれ！！龍の剣舞（ドラゴン・ダンス）！！」
　舞うような斬撃！迸る斬撃波！強烈な蹴撃！怒涛の連続攻撃がスケルトン水着で放たれる！
『むっ！』
　揺れる！弾む！開脚する！何物も恐れぬ連続攻撃が決まり、メタトロンを硬直させる。
「今ですわ～！！！狙うはMVPでしてよ～！！」
　ここぞとばかりの場面で、アクセルコンボの追撃を繋げクリティカルヒットの大ダメージ！
　ミノアは派手に活躍しまくるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「ま、また恥ずかしいことに？」
　夢ヶ枝・るこる（豊饒の使徒・夢・f10980）は水着スケルトンパスを使用した瞬間、着ていた薄桃色のビキニが透明になってしまい顔を真っ赤にする。
　しかしそれも仕方ない。
　何故なら特攻装備の【水着スケルトンパス（60分）】はレイドボスに対してダメージ10倍！バッドステータス耐性90％！ダメージカット90％！
　もはや無視できない装備品なのである。
『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』
　しかも『契約の大天使メタトロン』のユーベルコードによって、隠すことができなくなってしまったのだ。
　もし禁止事項を破るとステータスが半分になってしまう。
「これはこのまま行くしかないですねぇ……」
　完全に丸見え状態なのだがそれでもるこるは恥ずかしさに堪えつつ『FAS』で飛行する。
　バリアもちゃんと透明にして隠すような事はしない徹底ぶりであるが、空を飛ぶとそれだけ目立つのである。
「あうぅぅ……時間制限を踏まえ、攻めた方が良さそうですぅ」
　ここに一般人プレイヤーはいないのだが、それでもNPCはいたりするのでるこるは視線を感じてしまいながらもユーベルコードを発動する。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その果てし無き化生の恩恵をここに。豐躯（チチガミサマノカゴ・ムヘンザイノセイイク）」
　『祭器』を肉体同様に連動させ、乳白色に光ってしまう事でより目立ってしかも自分が光る事でよりはっきり見えてしまうが仕方がない。
　いやむしろより『恥ずかしい』感情を得た事で、それを戦闘能力強化に爆発させる。
「いきますですぅ」
　そしてるこるのユーベルコードが爆発するのは戦闘能力だけではない。
　身体サイズ（身体の一部限定）まで戦闘能力増加に比例して増大！
　バツーン！と透明だった何かが破損して抑えられていたものがばるんばるんと揺れ動くのがはっきりしてしまう！
「あうぅぅぅ」
　しかしやはり今も隠せないるこるはそのまま曝け出した状態で祭器を振るう。
「色々大変ですし、少しでも早く叩きたいですぅ」
　激しい戦闘に激しくぷるぷるしながらるこるはレイドボスにダメージを与えるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「よりによって最悪すぎるコンボが発生する試練を課してんじゃねー！？」
　メルクーア・シュヴェーフェル（NPCショップ『ザルツ』店主・f41973）は受け取った【特攻装備】と敵の放ってきた第一の試練の内容に思わず叫んだ。
「というか水着スケルトンパスは何考えて用意した運営！！」
　スケルトンパスは何処のゲームでも大人気。
　そして今回のイベントは水着！
　しかもパスで使ってしまえば既存の装備欄を埋める事もないというプレイヤーへの配慮まである！
　つまりはそう言う事である。
「な、納得できねー……」
　しかし現実は非情。
　レイドボス仕様で強化されている『契約の大天使メタトロン』を倒すには特攻装備の効果はとても強力だった。
　何しろこれを使えば、ダメージ10倍！バッドステータス耐性90％！ダメージカット90％！と破格の能力アップが得られるのだ。
「クソ、こうなったら速攻で片を付けるしかねえ」
　意を決したメルクーアは手に入れた【水着スケルトンパス（60分）】を使用。
　ちょっとダボっとしていた水着が透明になる。
　なお、ダボダボの白衣はアクセ扱いなのでそのままである。
「よ、よし。これならぎりぎり……」
『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』
「だぁー！クソ！そうだった！」
　ここでメタトロンの試練によって隠す行為が禁止されてしまう。
　もしこの禁を破れば、ステータス半分のバットステータスを受けてしまうのだ。
「もうここはすぐに倒すしかねぇ！全て溶かせ、緑の獅子！」
　隠せなくなったメルクーアは戦闘時間を短くするしかないと判断。
　ユーベルコードを発動すると、フラスコ生命体『緑の獅子』（フラスコセイメイタイ『ミドリノシシ』）を召喚する。
「万物溶解液のブレスで攻撃だ！」
　緑の獅子は｜万物溶解液《アルカエスト》のブレスで攻撃し続けてくれる。
『第三の試練をかしましょう』
　対してメタトロンは光輪から無数の光線を放ち、メルクーアを攻撃してくる。
　この攻撃は強制送還の効果があり、抵抗すればダメージ。抵抗しなければ「対象の棲家」まで転送されてしまうのだ。
「ダメージ90％カットがあるんだ。ギリギリまで耐えて攻撃を続行するぞ！」
　しかし戦闘時間を短くしたいメルクーアは敢えて攻撃を回避せずに受け止め、こちらも反撃に専念する。
　ダメージ10倍。ダメージカット90％の特攻装備の力でごり押しスタイルである。
『ほう。やりますね』
「って言ってもレイドボスの体力は削り切れねぇか……！」
　メタトロンが賞賛の声をかける程にダメージを稼ぐ事に成功するメルクーアだったが、流石にごり押しで全て解決するには至らなかった。
　倒されそうになったところで、転移を受け入れる事にする。
「だがな。改造キッチンカーのザルツ出張店は居住も可能。つまり、こいつもアタシの棲家だ！」
　メルクーアは飛ばされそうになったところで、ちょっと離れただけの所に止めてあるキャンピングカーを指さす。
　NPCであるメルクーアはザルツ出張店も居場所として設定されているのだ。
「これで転移されようがすぐに戻って来れる！」
　メルクーアは転移されながらも勝ち誇った顔でメタトロンに語る。
　そう、転移されながらしっかり全部説明できるくらい語れるような時間的余裕があった。
「……ん？なんか、遅くね？」
　敵の光輪にひゅい～～～～と吸い込まれていくメルクーア。
　しかしやたら転送までの時間がかかっていた。
　というかなんかわざわざ、高いところまで吸い込まれつつ何故かゆっくり回転までしてるので全方位からばっちり全部が丸見えですごく目立っていた。
　勿論、隠す行為は禁止されたままである。
「なっ、こ、や、やるなら早くやりやがれ！」
『これが第三の試練なのです』
　段々恥ずかしくなってきたメルクーアが叫びだすがレイドボスはどこ吹く風。
　転送までをゆっくりじっくり色んな人に見せつけながらメルクーアを棲家に飛ばすのだった。
「とりあえず可及的速やかにくたばりやがれーー！！」
　メルクーアはすぐにそこの改造キッチンカーから飛び出て来て戦いを続行するのであった。
「あ、クソッ！また転送まで、時間かけて空に浮遊させられたぁー！」

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「やーん、スケスケで恥ずかしい♡」
　ミーガン・クイン（規格外の魔女・f36759）はドロップ素材を交換した【特攻装備】を使用した。
　すると、着用していた水着が透明になったのである！
　それもそのはず。何しろ特攻装備は【水着スケルトンパス（60分）】なのだったのだから。
『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』
　更にレイドボスである『契約の大天使メタトロン』から第一の試練として隠す行為を禁止されてしまった！
　もしこの禁止事項を破ってしまえば、ステータスが半分になってしまうのだ！
「なんてね♡」
　が、ミーガンは全く動揺する事なく、むしろ大きな胸を見せつけるように張って堂々と立つ。
「美しい魔女の私の身体に隠すところはないわ♪」
　妖艶なサキュバスの魔女であるミーガンにはこの程度は何も問題はなかったのだ。
「むしろもーっと見て欲しいからぁ、果てしなく大きくなっちゃう♪」
　拡大魔法・重（マキシマムスペル・オーバーラップ）を放つと、魔法陣の紋章を描き、むくむくむくむくとその身をどんどん大きくしていってしまう。
「もーっと♡おおきくなぁれ♪」
『む。これは……』
「あは♪」
　尊大に見えた契約の大天使メタトロンも手のひらサイズ。
「みんなにいっぱい見られて興奮してきちゃった♡」
　スケルトン水着ですっぽんぽんな見た目のミーガンは巨大化すると周りの参加者やNPCの視線を一身に浴びる事になっていた。
「レイドボスは踏んづけちゃえばいいかしらね？えいっ♡」
　そのままどーんとただただ巨大な足の裏でレイドボスも攻撃するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「透明水着は人によって度胸がいるのう」
　グレア・レイスター（グリカメーカー・f12088）はそう言いながらも、特攻装備である水着スケルトンパス（60分）を使用する。
　何しろグレアはゲーマー。
　ゲーマーであるならば、どんな見た目の装備でも特攻装備を優先するものなのだから！
「む。これはまた……」
　装備変更の光エフェクトが入ったと思えばグレアの水着はすっかりスケルトン化。
　一応は髪の毛が前に垂れてカバーしているが、度胸よりも際立つばるんとした爆乳なので動けば見えてしまうのは確実であった。
「そこは年の功で気にせずいくのじゃ」
『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』
　しかしそんな対応も契約の大天使メタトロンは禁止してきた！
　もしもこの禁を破ってしまえばステータス半分のバッドステータスを受けてしまう！
「むむっ」
　思わず隠そうとしてしまった手を意識的に元の位置に戻すグレア。
　身体を急停止した影響でばるんとなってしまうが、それを隠す事はできない……！
「ふと思ったのじゃが相手は隠す行為を禁止したのにメタトロンは隠している状態でいいんじゃろうか？」
『我は何も隠しておらぬ』
　水着をスケルトンにしているのは猟兵側の勝手にやってる事であって、メタトロンは極々普通にレイドボスとして問題ない服装で来ている。
　猟兵側の都合を押し付けて禁を破ったと言うのは流石に難しいだろう。
「成程のぅ。それならこのままいくしかなさそうじゃ」
『試練を乗り越えてみせなさい』
「ではいくのじゃ！C・P・H・城と言われしその姿に驚くのじゃ！驚異で驚愕な3段重ね魔城（イホウケンチクノキワミ）」
　メタトロンに対してグレアはユーベルコードを発動。
　【下段の西洋城】【中段の金字塔】【上段の御城】を呼び出すとそれに乗り込みビーム攻撃やロケランをブッパする！
「装備効果もあるし押し込むのじゃ！」
　特攻パワーでダメージ10倍！
　ついでに衝撃もパワーアップして透明水着で爆乳が良く弾む！
　レイドボスへ大ダメージを与えるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「雑魚狩り楽しかったのじゃ！ボス戦、腕が鳴るのう！」
　ヴィクトリカ・ブランロワ（翠玉の竜姫・f05122）はスクール水着姿で散々暴れ回って大満足。
「特攻装備イタダキなのじゃ～♪」
　ホクホク顔でドロップ素材をNPCに渡すと特攻装備に交換してもらう。
　この特攻装備はレイドボス相手にダメージ10倍！バッドステータス耐性90％！ダメージカット90％！という破格の性能を誇る。
　ヴィクトリカは意気揚々と貰った特攻装備をよく確認せずに使用した。
　そして裸になった。
「！？」
　特攻装備は……【水着スケルトンパス（60分）】！
　これを使うと、水着がスケルトンになるのだ！
「水着がっ！透け透けになるなんて聞いてないのじゃ！」
　特攻装備の強力な効果に気を取られて話を上の空で聞いていたらしかった。
　しかし既に効果は適用済み。60分は透け透けのままになるのである。
「水着姿の｜骸骨《スケルトン》を召喚して攻撃させるものとばかり……」
　真っ赤になったヴィクトリカは思わず両手で体を隠そうとして……。
『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』
　そこにレイドボスの『契約の大天使メタトロン』からの試練が課せられてしまう！
「は？隠す行為が禁止？ぐぬぬ……理不尽な！」
「いいえ。隠れる、隠すは言語道断。実にごもっともだと思います！」
　だがヴィクトリカの叫びはシルバップ・シノイトビクス（誉れ全き・f00938）に割り込まれてしまった。
「配信視聴者の要望的に隠す気がないですがそこはそれ。水着スケルトンパスも使わせて頂きます」
　そもそも透明になる部分も隠すような部分も全然なくない？と思うものの、シルバップもスケルトン化していた。
「ふっ！いいじゃろう、理不尽な縛りもゲームならで……いや現実も……」
　そんなシルバップの登場にヴィクトリカは対抗しようとして……キョウイの格差に項垂れてしまう。
「ところで、その割に、ご自身はずいぶんと着込まれていらっしゃいますね？」
『我は何も隠しておらぬ』
　水着をスケルトンにしているのは猟兵側の勝手にやってる事であって、メタトロンは極々普通にレイドボスとして問題ない服装で来ている。
　猟兵側の都合を押し付けて禁を破ったと言うのは流石に難しいだろう
「ですが不可能を可能にするのがユーベルコード！世に普く、我は汝らと共に在り！見た目的にもダメージ10倍ぽいです！」
『む！』
　シルバップはユーベルコードを使うと認識する任意の対象を方の元にテレポート！
　メタトロンの衣服をひょいとテレポートさせてきた。
『ふむ。我は何も隠すものなどない』
「これはこれは。中々のものをお持ちのようですね……」
「ぬわー……っ！」
　剥いだ下から現れたのは抑えつけられていたのであろう予想以上のものだった！
　レイドボスで大天使であるメタトロンはこの程度ではステータスに影響は出ないらしいがそれはそれ。
「その試練、受けて立とうぞ！ゲームの中だけでも理不尽を打ち破るのじゃ！」
　とりあえずヴィクトリカが他二人との理不尽な差を埋めるべく、ユーベルコードを発動する。
「勇気と美貌を兼ね備えし戦乙女が一人『シグルドリーヴァ』。我が身を汝に預けるのじゃ。戦場を駆け、極めし武技を縦横無尽に揮うのじゃ！」
　【ワルキューレの一人、シグルドリーヴァの魂】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する
「ええはい、お互いに、いえ、皆様全員、隠すことなくまいりましょう」
　シルバップもそこにユーベルコードで【ドローンの動画配信による視聴者からの応援】で自己を強化し始める。
「……んんっ！？動画配信じゃとっ！？」
「サブミッションこそ王者の技……でしたっけ？タッグプロレス技ですよ、ヴィクトリカさん！」
「ちょ、ちょっと待つのじゃ！？流石にこれを配信するのはっ！シグルドリーヴァよっ！嬉々として飛び出す出ないっ！？」
　動画が生配信されている事に気付いたヴィクトリカであったが既に身体の操作権は全て戦乙女に明け渡している。
　むしろ、戦乙女は普段よりも張り切ってカメラに身体を隅々まで映しながら戦いに出向いていた。
『これも試練です』
「自分も相手も、仲間も、ばっちり配信です！」
「待つのじゃーっ！？」
　くんずほぐれつなプロレスがファンサいっぱいで放映されたのだそうだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●
「むぅ、強そうな敵が出てきたね」
　白スクール水着姿のリリエッタ・スノウ（ちっちゃい暗殺者・f40953）は現れた契約の大天使メタトロンの強さを露出した肌で感じ取っていた。
　相手はレイドボス。
　通常のボスよりも遥かに強力だ。
「もう、裕美が「真の私の戦場はこっち」とか言ってドラゴンプロトコルさんのお仕事に混ざったから参加が遅れしまいましたわ」
　多重人格者の中村・裕美（捻じくれクラッカー・f01705）……の副人格、シルヴァーナもレイドボス討伐には間に合った。
　お疲れなドラゴンプロコトル達にエナドリ配りつつ、真っ赤なビキニタイプの水着でやって来た。
「でもなんとかスケルトンパス貰えましわね」
「特別な装備があれば強くなれるんだったら、リリも装備させてもらうよ」
　そしてリリエッタとシルヴァーナの二人はNPCから貰った【イベント特攻装備】を使う。
　これを使うと、なんとレイドボス相手にダメージ10倍！バッドステータス耐性90％！ダメージカット90％となるのだ！
　ピカっと装備変更のエフェクトの光が出たと思ったら……二人の水着が、透明になっていた！
「んっ……、びっくりしたけど。透明になってるだけ？」
　友達と選んだ水着だからなくなったら困ると思ってたリリエッタは目には見えないものの手で触れば着用しているのが分かり一安心していた。
　60分後には効果が切れて元に戻るだろう。
「全裸と違うのは、水着がちゃんとリフトもホールドもしてくれるから、動きやすさは全裸以上ですわね」
　シルヴァーナの方も透明になった水着を身体を捻って確認していた。
『これは試練。故に、隠れる、隠すなどは言語道断。【隠す行為を禁止】いたします！』
　そしてここでレイドボスからのルールの追加が来た！
　もしもこれを破ってしまえばステータスが半分になってしまうバットステータスを受けてしまう。
　まあバッドステータス耐性90％の特攻装備があるのでその影響も10分の1になるので隠したとしてもステータス5％減なのだが。
「以前、すっぽんぽんで戦ったら帰った後に怒られたけど、今回はきちんと着てるから大丈夫だね」
「隠すの禁止？どこに隠す必要があるのかしら？」
　しかしリリエッタとシルヴァーナの二人にはそもそも隠して戦うと言う思考が存在していなかった。
　例え5％だけとはいえ、隠してしまったらステータスがダウンするなら尚更曝け出したまま戦うであろう。
『よろしいでしょう。ならば第２の試練です』
　一切隠さない二人に対してレイドボスは次は物理的な攻撃……手に持つ大鎌の一閃を繰り出してくる！
「んっ、その攻撃はもう見たよ」
「大振りなモーションですわ！」
　しかし水着で機動力を増した二人はその一撃をかいくぐると一気に接近。
　双方ともユーベルコードを発動する。
「これがリリのコンボだよ。見切られる前にガンガン行くよ。リリ式猟犬乱舞（リリエッタ・コンビネーション）」
「多少自傷ダメージが入っても、相手だけダメージ10倍。十分釣り合いも取れますし、九死殺戮刃ですわ！」
　【敵の強化を打ち消す「ハウリングフィスト」】【敵に麻痺を付与する「旋刃脚」】【敵をどこまでも追尾する「気咬弾」】を組み合わせた連続攻撃。
　両手の惨殺ナイフによる超高速の9倍斬撃。
　それらが一気にレイドボスへと叩き込まれるのであった！
『ぐっ……！見事、なり……』
　多数の猟兵の特攻装備付き攻撃を受けて、遂にレイドボスもその膨大なHPを使い切る。
　契約の大天使メタトロンはその身を光と共に崩れ去っていくのであった。
「あ、これ味方にも攻撃しておかないといけないのですわよね」
「ん」
　シルヴァーナは自分の使ったユーベルコードの代償の代わりとして味方にも攻撃を入れる。
　ダメージ10倍は敵に対してだけなので手加減した攻撃は軽く掠る程度のもの。
　ザクっと刃が入って……。
「んっ」
「あら」
　リリエッタとシルヴァーナの透明な何かがざっくり斬れてしまう音が鳴るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

第3章 日常 『報酬の受け取り（ガチャ）』

POW   :    ガチャ SPD   :    ガチャ WIZ   :    ガチャ 👑5 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●ガチャだ！

　レイドボスを倒した君達の前に現れたのは、でっかいハンドル付きの箱。

　イベントボスを倒したのなら当然の流れ。

　そう【報酬ガチャ】の時間である！！！

　レイドボスを倒した君達にはいつの間にか「引換券」が手に入っている。
　それを使えばこの報酬ガチャを1回回せるのだ！

※なお、今まで全く参加していなかった人も、この場に来れば参加賞として1枚引換券が貰えます。

　手に入れた引換券の枚数は会得した🔵​の数と同じだけ。

　ガチャの内容は基本的に「水着に関わるもの」限定のようだ。
　中には激レアアイテムもあると言う……。

　ここは満を持して、高レア祈願の舞を踊り、願掛けでリンボーダンス（NPCのドラゴンプロトコルが用意した）をしたりしながら、ガチャを回すしかないだろう！！！

　さあガチャろうぜ！

※報酬タイムです。
　その場に来れた参加者は無条件で、1回回せます。
　更に雑魚戦とボス戦に参加した方は手に入れた🔵の数だけ追加で回せます。

※内容は【基本的に水着に関わるもの】です。
　プレイングで指定があった場合はそれっぽいのが来る気がしますが、レア度はこちらで判定します。
　【ガチャお任せ】とあれば全てこっちでご用意します。

※手に入ったアイテムの発行とかはしません。あくまでもフレーバーです。
　でもアイテムを申請して作ってくれた場合、この依頼で手に入れたものです！って言うのは大歓迎です。
　ファンレターとか教えてね！

※ガチャしたら最後は写真を撮ります。
　NPCのドラゴンプロトコルさんたちが忙しさに死んだ目をしながら機械のように作業的に写真を撮りにきます。
　勿論みんな、手にした水着関連のものはその場で装備してポーズをとってくれるよね！？

※まだ60分は経過してないような気がします。
（水着以外は透明になりません）
（水着の上にパーカーなどのアクセを装備した場合、水着以外は透明になりません）
（水着関連のもので、水着そのものが出て来る可能性はあると思います）


●
「あー、疲れた。レイドボスも無事に倒せたし、さっさと帰るわよ」
　ヴィルジニア・ルクスリア（甘やかな毒・f36395）はボスを倒すと不覚溜息をついた。
　何しろスケルトン化した水着で隠せないと言う事でとにかく高速移動で見えないようにするという作戦に出たのだ。
　運動量は随一であった。
　しかし頑張った彼女には最後のご褒美がある！
「……えっ、ガチャ？あー、そんなのあったわね」
　せっかく準備したのにっ！とNPCのドラゴンプロトコルたちが涙目になっているを見てヴィルジニアは踏み止まった。
　気付けばいつの間にか雑魚退治やレイドボスで活躍した分だけ引換券もある。
「仕方ないわねぇ……えーと、【基本的に水着に関わるもの】だっけ？」
　正直、興味がないがただで回せる（頑張った報酬です）と言う事であればとヴィルジニアはサクっとガチャを回す。
　
　【ガチャお任せ】×７（参加賞と🔵6個）

　素敵なグラサン
　素敵なグラサン
　イカス麦わら帽子
　『激レア！』どなたにもフィット！サマーフリル水着！
　素敵なグラサン
　トロピカルドリンク
　素敵なグラサン

「グラサン多くない……？」
　同じダイス目が4回出たので……。
「色々と出たわね。じゃあ、お疲れ～」
　ヴィルジニアはちらっと一瞥するとそのまま手を振って帰ろうとする。
　のを、ドラゴンプロトコル（NPC）さんたちがだっと駆け寄ると切なそうに見てきた。
「……撮影ね。ハイハイ、憶えてるわ」
　流石にどこかの妖怪によって突然駆り出された彼らの努力を無下にするにはまだヴィルジニアは大人になり切れていなかった。
「ドラゴンプロトコルさんたちに従って、撮影に参加した方が早く帰れそうね……えっと、この出た水着に着替えればいいのね」
　そうです！せっかく激レアの水着が出たので！
　そうと決まればやったー！とドラゴンプロトコル（NPC）さんたちがささーっとガチャ報酬をヴィルジニアに装着していく。
「これが激レアねぇ……」
　疲労と無関心さから身だしなみに無頓着な様子で言われるがままに着替えるヴィルジニア。
　そして夏らしいサマーフリル水着にイカス麦わら帽子。素敵なグラサンを装着し、トロピカルドリンクを持つとはいポーズ。
　様になっているポージングでしっかりカメラに視線を向けて……。
「……って、まだ【水着スケルトンパス（60分）】の効果時間じゃない！？」
　無気力なまま撮影に入ったヴィルジニアがそれに気づいた時にはもうパシャリと写真がしっかり撮られたタイミングだったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「この時を待っていたのじゃ～！」
　ヴィクトリカ・ブランロワ（翠玉の竜姫・f05122）はボスを倒し達成感に浸りながらそのままの格好で獲得した引換券を握りしめ箱の前にダッシュした。
　でっかいハンドル付きの箱。
　イベントボスを倒したのなら当然の流れ。
　そう【報酬ガチャ】の時間である！！！
「ガチャを回すからには絶対イイ物を引くのじゃ！祈願の舞からの願掛けリンボーで……」
　あ、よい。あ、よいとリズムに乗って踊ってからドラゴンプロトコル（NPC）さんが持ってる棒をリンボーダンスしながらくぐり抜けてぐるりを回す！
「１回ガチャるごとにこなすべきか！？」
　祈願をしながら物欲丸出しで１回ごとに願掛けしながらガチャるヴィクトリカ。
「水着は１着は出て欲しいのじゃ！何でもいいからレア以上！」
　ヴィクトリカは引換券を消費して回す！
　今回彼女の引換券の持ち数は参加賞１＋雑魚退治３＋レイドボス３で合計7回。
　前半は大した事なかったので結果だけ一気に並べておこう。

【ガチャお任せ】×７（参加賞と🔵6個）（6回分）

　トロピカルドリンク
　トロピカルドリンク
　シュノーケル＆マスクセット
　シュノーケリング用フィン
　トロピカルドリンク
　可愛い浮き輪

「色々出たのじゃ……が、水着！水着がないのじゃ！あとトロピカルドリンクはこんなにいっぱいは飲めないのじゃ！」
　正直言えばトロピカルドリンクが今のところの最高レアなのだが、多分これレア位である。
　え、こんなにしょっぱいの……？って思っちゃうくらいに何か物欲センサーが働いている気がした。
　しかし泣いても笑っても次が最後の引換券である。
「１個でもいいから激レア来て欲しいのじゃ～！水着！水着！激レアは水着がいいのじゃ～！」
　ヴィクトリカは最後の1枚に望みをかけて激しく祈願の舞を踊り、大股を開いて平べったくなりながら限界までリンボーをこなし、そして回す！
「ぬおおおお！！！これは、この演出はっ！？」
　最後の最後でやはりゲームの神様は報いを下さるらしかった！
　出て来たアイテムは激レア演出！

　『激レア！』マイクロビキニスリングショット水着

「来たのじゃぁあああ！！！！」
　本当に最後に激レアな水着を引き当てたヴィクトリカ。
　大人セクシーな大変ハレンチ極まりないものなのだが、激レアを引いた喜びでそんな事まで気が回っていなかった。
　喜びに小躍りしているとドラゴンプロトコル（NPC）さんたちも寄ってきて一緒に祝ってくれる。
「写真？記念写真じゃな！どんなポーズが良いかの？こんな感じかの！？」
　そしてそのまま流れで水着に着替えると、大人セクシーらしくセクシーポーズでパシャリ！
　記念撮影をして出来栄えを確認して……。
「……んぉ？ひぎゃ！？まだパスの効果がぁ！」
　なお、気付いていなかったようなのだが、受理祈願の舞やリンボーダンスの際もずっとスケルトンパス効果がある状態で散々踊り狂っていたのを、ドラゴンプロトコルさんたちの録画で確認してしまったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「色々大変でしたが、一先ず何とかなりましたねぇ」
　夢ヶ枝・るこる（豊饒の使徒・夢・f10980）はレイドボスを何とか倒すとほっと溜息をついていた。
　しかし頑張った彼女にはご褒美がある。
　そう！報酬ガチャの時間だ！
「報酬ガチャですかぁ。体型的に水着の確保も難しいですし、一着は出てほしいですねぇ」
　水着に関わるものしか出てこないという事でるこるは期待を込めてガチャを回す事にした。
　なお彼女の水着は戦闘中の激しい色々によって破損したままなのである。
　これは期待したいところである。
「【豊饒宿霊】で幸運を強化して引いてみましょう」
　流石に水着が０着なのは避けたいとるこるはユーベルコードまで発動してラッキー状態に！
　そして。

【ガチャ】×７（参加賞と🔵6個）

　紺のスクール水着（「るこる」の名前付き）
　『激レア』アラビアン風ブラジルビキニ
　葉っぱ水着
　葉っぱ水着
　可愛い浮き輪
　葉っぱ水着
　現状のるこるの全身図が裏表に描かれたサーフィンボード

「一先ず、水着は確保出来たみたいです……葉っぱがいっぱいです？」
　まさかのるこるも殆ど同じダイス目を4回出して来る、ある意味"持ってる"側の人間だった。
「あぁ、葉っぱ水着は一応はデザインは少しずつ違うのですねぇ」
　胸はクロスホルダー型で、下は鋭角が高く腰位で結ぶタイプ。
　胸は肩に下からかける型で、下はローライズで半ケツになるタイプ。
　胸は首後ろで結ぶ三角型で、下はスカート型になってるタイプ。
　それぞれちょっとずつデザインが違うのであった。
　なお紺のスクール水着はむちむち感が凄そうなもので。
　アラビアンブラジルビキニは一番豪華で薄布で手足と口元を覆いつつ、ブラジリアンビキニが扇情的な水着であった。
　ガチャで出て来た水着はそれ自体が報酬なのか、るこるの今現在の体型にきちんと合っている特別なサイズであった。
　あとサーフィンボードは現在の彼女の姿を写し取った仰向けバージョンとうつ伏せお尻突き出しバージョンの等身大イラストであった。
「後は記念撮影でしょうかぁ？」
　葉っぱなのはともかく、思った以上に今の自分でもちゃんと着用できる水着が一杯出た事にうきうきし始めたるこるはそっとドラゴンプロトコルさんたちに目くばせする。
　するとここぞとばかりにやっほーい！とドラゴンプロトコルさんたちがやってきてるこるをお着換え。
　彼女らも写真撮影するまでが仕事なのだ……早く終わらせたいのだろう。
「こ、こうですかぁ？」
　あれよあれよとそのまま撮影がスタートすると、色々とグラビア撮影の様なポーズを取っては写真に収めていく。
　事務的な動作なれども迷いも無駄もないドラゴンプロトコルさんたちの動きに言われるがままにポーズをとってはパシャパシャとカメラに収めて貰うるこる。
　なんと葉っぱ水着3種類に、スク水、そしてアラビアン水着と5種類の水着をそれぞれ着替えてちゃんとそれぞれあったポーズまでしていったのだ。
　浮き輪やサーフィンボードも当然使うし、なんならサーフィンボードと同じポーズまでやることになった。
「ふぅぅ、お疲れ様でしたぁ」
　やっと終わったるこるは次々と入る注文にてんてこ舞いになっていたのもあっただろう。
　あと大型ビーチボール級の胸が視界を塞いでしまっていたのも要因なのだろう。
「……はぅっ？こ、この写真、【水着スケルトンパス（60分）】がまだ適用されてますぅ」
　るこるは凄いポーズの透明水着写真を大量に撮影したのを後になってから気づいたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「レイドボスには結構なダメージを与えましてよ！！」
　ミノア・ラビリンスドラゴン（ポンコツ素寒貧ドラゴン令嬢・f41838）はレイドボスの討伐の報酬にワクワクしながら中身を確認する。
　かなり頑張った自分にはきっとMVPで引換券もがっぽがっぽ……。
「さぁて、引換券は……６枚？　参加賞を合わせても１０連にも満たないんですの！？」
　しかし現実は非情だった。
　ドラゴンプロトコル（NPC）さんたちがそんなMVPとか計算する余裕がなかったのだ。
　あと多分レイドボスがバグってたので正しい計算は出来なかった気もする。
「ぬぐぐ、イベントルールなら致し方ありませんわ……！」
　同じくイベントを運営する事もあるミノアは自身と同じドラゴンプロトコルたちに強くは言えなかった。
　迷宮運営の辛さを理解してしまっているのだ。
「ならば、ガチャ！正統にガチャによる報酬を得るのですわー！！！」
　気を取り直したミノアは受理祈願の舞を踊り、リンボーダンスを華麗に潜り、そしてガチャを回しにいく。
　因みに基本スペックの高いミノアはキレッキレのダンスをするし、リンボーも胸が当たって棒を落とすくらいには華麗にこなすぞ！
「幸運を賭して！！　一球入魂のガチャ回し！！　狙うは｜神話級《レジェンド》レア！！！とぁ～！！！！」

【ガチャお任せ】！！！！！×７（参加賞と🔵6個）

　ミノアの全身図が裏表に描かれたサーフィンボード
　可愛い浮き輪
　『激レア』マイクロビキニスリングショット水着
　『激レア』レースとフリルとブーケのウェディング水着
　『激レア』カジノでご用達！？バニーガール水着
　トロピカルドリンク
　『｜神話級《レジェンド》レア』和傘とひらひら布（水着？）

「あ、あ、あ、来ましたわぁ～～～！！！！！！！！！」
　なんとちゃんと神様は頑張った猟兵にはご褒美をくれるらしい！
　本当にこんなに偏っていいの？ってくらいにミノアには激レア水着が３つ。
　更には出るかわかんないけど用意してあった｜神話級《レジェンド》レアまで出て来たのである！
　ミノアは大勝利！と小躍りし始める。
　因みにサーフィンボードも現在の彼女の姿を写し取って仰向けで倒れる姿と、うつ伏せでお尻と尻尾を突き出してる等身大の正面向きと裏向きのイラストである。
　そんな彼女の元へ、これが終わらないと仕事締められないんですって顔のドラゴンプロトコル（NPC）さんたちがやってくる。
「写真撮影ですの？　よろしくってよ！！」
　ミノアは早速、出て来た4種の水着をそれぞれ撮影に挑む。
　え、こんな凄いの着ちゃうの！？着ちゃうの～！？と言うような、もはやY字の紐でしかないマイクロビキニスリングショット水着。お腹と胸の間の空間とお尻と背中の間の空間が恐ろしい。
　レースとフリルがゴージャス！清楚で可憐なウェディング水着。角にヴェールがかかっているのがポイントだと思います。
　ラビリンスバニーなドラゴンプロトコル！バニーガール風水着。ネクタイ、カフス、ワンピースタイプだが胸元はピンと跳ねたデザインで背中はこれでもかとU字に開いており、お尻部分は尻尾があるから隠す必要ないよね？みたいな深さであった。
　そして最後は、和傘を被ってそこからひらひらしてる布だけがある水着（？）（多分水着です。水着コンテストで同じデザイン見かけました）
　それぞれをばっちり着こなして見せる。
「わたくしを捕まえてごらんなさ～い」
　挑発的な誘惑のポーズで【蠱惑の魔性令嬢】！！
　「誘惑者を自分のものにしたい」という激しい衝動を付与させるような凄いものを発して写真に映る。
「参加賞で１回回せるなら、一般プレイヤーの方々もいらっしゃるかしら？注目を集めてしまいますわ～！！！」
　実際、どうやら噂を聞きつけた一般プレイヤーも来ていたらしい。
　ミノアの大きな声と態度にちらっと見かけた彼らは、ミノアの抜群のプロポーションとそしてその格好に二度見三度見して釘付けになっていた。
「今回のスクショの複製品を「ミノアのプロモーションカード」の激レアとしますので、こぞって挑戦くださいまし～！！」
　おぉ～！と歓声をあげる彼らであるが……残念ながらその後、彼らがミノアの迷宮に来ることはなかった。
　何故ならその場で既にスクショがいっぱい撮ってたので別に必要としてなかったのだ。ミノア本人の知名度は裏で上がった気がした。
　更に言えば、撮影した際はまだ【水着スケルトンパス（60分）】の効果時間内であったため、取った写真は全て見えちゃいけないところまでまるっと見えてしまっていて、あとから迷宮で確認した際にけしからん過ぎて全てボツになってしまったのであった。
　迷宮はお詫びの看板を出して結果、やっぱり誰も来なかったらしい……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「皆さん、ボス攻略お疲れさまでした！」
　シルバップ・シノイトビクス（誉れ全き・f00938）はドラゴンプロトコルの皆さんもご協力ありがとうございました、とねぎらっていた。
　死んだ目をした彼女達も人の温かみに触れてちょっとだけ生気を取り戻したような気もした。
「と、ガチャですか……何か｜視聴者の皆さんが喜びそうなもの《効果時間内なので透けてしまう水着とか》がでるといいのですが」
　そして本題。
　ボスを倒した報酬ガチャを回す事になり、シルバップはガチャ配信を行う事にした。
「ふむふむ。高レア祈願で舞やリンボーダンスをするのが作法なんですね？」
　ただガチャを回すだけではないと言う事でこれぞ配信向きとシルバップは率先して挑戦しにいく。
「そういうのは得意です！　ウケも良さそうな良い作法ですね♪」
　ドラゴンプロトコルたちが用意してある棒を前にしてシルバップはばるんとたゆんと跳ねながら踊り、そしてくぐり抜けていく。
　豪快に画面にはっきり見えるようにしながら。
　そして引換券を消費してガチャを回していく！

【ガチャお任せ】×７（参加賞と🔵6個）

　トロピカルドリンク
　葉っぱ水着
　シルバップの全身図が裏表に描かれたサーフィンボード
　イカス麦わら帽子
　可愛い浮き輪
　『激レア』カジノでご用達！？バニーガール水着
　紺のスクール水着（「じるばっぷ」の名札付き）

「ほう。これは……」
　意外とバランスが良い感じに当たった……訳でもないなこれ！
　葉っぱ水着は、葉っぱで作った水着で、腰に蔦で作った紐を回してスカートみたいにしてるのと、胸元に回して暖簾の如く大き目の葉っぱをタランとしてるものだった。
　サーフィンボードは仰向けで倒れて両足もいい感じにガニ股してるジルバップが表に描かれ、裏にはお尻を向けたジルバップとなっていた。
　なお等身大である。
　紺のスクール水着はサイズは合っているはずなのに何故かきつそうに見える。マニアックな感じだった。
　そして『激レア』！
　バニーガール風の水着が豪華に入っていたのである。
　ウサ耳、ネクタイ、カフス、ワンピースタイプだが胸元はピンと跳ねたデザインでハイヒールもかなり高く、どちらかと言うと丸くて柔らかい印象を受けるジルバップもクールでシャープな、それでいてエロスもばっちりになる水着であった。
　あ、トロピカルドリンクは美味しいドリンクです。
「これは配信映えのするラインナップですね♪さあ撮影も愉しみましょう♪」
　ドラゴンプロトコル（NPC）さんたちの手伝いもあってジルバップはそれぞれ水着を着用したりしてポーズを決めたり、サーフィンボードと同じポーズをしたり、浮き輪（だけ）、麦わら帽子（だけ）の撮影をしたり。
　大いに楽しみ、そして配信を沸かせて楽しんだのであった。
「皆さんの賢人報告コメントに満足しつつ、配信終了です♪」

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「とりあえずこれで一件落着ですわね〜。とりあえず、ガチャをいただこうかしら？」
　中村・裕美（捻じくれクラッカー・f01705）……の副人格のシルヴァーナはレイドボスを終えると早速、引換券を使う。
　レイドボス３＋参加賞で１＝合計４回まで回せるぞ！
「祈願の舞を踊り、リンボーをして、ガチャですわ」
　多分、裕美だとこの踊りの激しさについて行けなかったような気もするし、同じ身体のはずなのに身体の柔らかさがシルヴァーナになると途端に変わるのでリンボーもこなせなかっただろう。
　しかしシルヴァーナは抜群の運動センスと、柔軟性で華麗に踊り、華麗にくぐる！
　そしてガチャる！

【ガチャ】4回

　裕美の全身図の描かれたサーフィンボード
　トロピカルドリンク
　シルヴァーナの全身図が描かれたサーフィンボード
　大玉スイカ

「あら？これは……」
　サーフィンボードに描かれているのは今現在のシルヴァーナの姿を写し取った等身大イラストであった。
　表は仰向け妖艶な両手を上げたバージョンに、裏はうつ伏せでお尻を付きだし誘うような笑みのバージョン。
　なおシルヴァーナは今現在も【水着スケルトンパス（60分）】の影響下のままである。
　そして裕美のサーフィンボードは、向こうでドラゴンプロトコル（NPC）の手伝いをしている分身の中に意思を宿した裕美ではなく、本体の身体を参照していた。
　つまり今、シルヴァーナの人格が表に出ている身体の格好で仰向けあわわわバージョンとうつ伏せあわあわバージョンである。
　繰り返すが、シルヴァーナ＝裕美の本体の身体は今もまだ、【水着スケルトンパス（60分）】の影響下のままである。
　そして最後はスイカ。大玉だ。なんだかとっても美味しそうであった。
　水着は出なかったし激レアも出なかったが、他の当たり具合を見るに４回程度ならばこのようなものかもしれない。
　シルヴァーナはレア度よりも中身を吟味してトロピカルドリンクを飲みながらまあまあ満足気であった。
「そうですわ。裕美と夏を満喫しましょう」
　大玉スイカを見たシルヴァーナはぴーんと何かが降りて来た。
　この楽しさ。もちろん、主人格である裕美にも味わってもらう必要がある。（シルヴァーナが楽しいだけ）
　そう確信したシルヴァーナはユーベルコードで裕美を呼ぶと、状況を確認される前にすかさず目隠しをしてしまう。
「……何？……早いところ……システムの改善を図って……作業の効率化をしたいのだけど」
「あそこにいる方々は効率が上がったら空いた時間に更に仕事をぶち込むタイプの方々でしょ？今くらいスイカに棒をぶち込んで遊びましょ」
「えー」
　バズリトレンディとかいう謎の妖怪によってどれだけ片付けても終わらないイベントラッシュの最中である。
　付き合っていたら裕美も終わらないエンドレスに巻き込まれてしまうので救出してきたのは正解だっただろう。
　そんなこんなで強引にだがスイカ割りに巻き込む事に成功するシルヴァーナ。
「ほらほら、もっと、前ですわ。もっと、もっと……」
　スイカの所へフラフラ歩く裕美の横でピースして記念撮影するシルヴァーナ。
　その手に握っているのは【水着スケルトンパス（60分）】の余り。
「……というか……電脳魔術でオブジェクトをサーチすれば……割るのは簡単」
　シルヴァーナは目隠しで分からなくなってる裕美に隠れてパスを使用。
　装備変更のエフェクトが出て……オブジェクトじゃないし、透明になるだけで着心地も変わらないので裕美には全くバレず衣装が変化する。
「ここ」
　そして透明な状態な事に気付かないまま、裕美は両足をしっかりと肩幅まで開いて両手を振り上げ、何もかもを曝け出した状態で棒を振り下ろす！
　パカーン！
　ちょうどお尻まで突き出した格好となっていた。
「お見事ですわ裕美！」
　シルヴァーナはここまで上手くいくとはと拍手を送る。
「ん」
　目隠しをとった裕美はそのままシルヴァーナからトロピカルドリンクを受け取って……気付く。
　シルヴァーナの水着が、何故か、見えない。
「え？」
　嫌な予感がした裕美はゆっくりと自らの水着も確認する。
　オブジェクトサーチでは色合いまでは探れない。
　透明になっていた事に気付かなかった裕美は悲鳴を上げて小さくなるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「んんっ、水着破れちゃった？防具屋さんに行って直してもらわなきゃダメかな？」
　リリエッタ・スノウ（ちっちゃい暗殺者・f40953）は戦闘（？）によって破損してしまった水着の破片を探り当てると直してもらおうと急いで帰ろうとする。
　が、そこにドラゴンプロトコル（NPC）さんたちが涙目で止めに入って来る。
「むぅ、がちゃ？」
　頑張って作ったのでその引換券を消費して回して欲しい。
　水着関連のアイテムが出て来るから水着だって出て来るかもしれないと。
　ドラゴンプロトコルたちはリリエッタに訴える。
「これ回せばアイテムがもらえるんだね。んっ、もらえるなら一応もらっておくよ」
　急いで帰ろうとも思ったが、ちょっと楽しそうなガチャのマシーンを見てリリエッタは足を止めた。
　そして引換券を使うとがちゃがちゃとレバーを回してアイテムをゲット。

　【ガチャ】×７（🔵６＋参加賞１）

　リリエッタ（裸体）の全身図が裏表に描かれたサーフィンボード
　可愛い浮き輪
　トロピカルドリンク
　『激レア』カジノでご用達！？バニーガール水着
　リリエッタ（スク水）の全身図が裏表に描かれたサーフィンボード
　リリエッタ（バニーガール水着）の全身図が裏表に描かれたサーフィンボード
　素敵なグラサン

「んっ、水着でた」
　じゃじゃーん！激レア！
　出て来た水着はバニーガール風の水着。
　ウサ耳にネクタイ、カフス、ワンピースタイプだが胸元はピンと跳ねたデザインで背中はこれでもかとU字に開いており、お尻部分に尻尾をつければぎりぎり見えないでしょ？みたいなものだった。
　可愛さとクールビューティーさを両立したようなバニーガール風水着だ。
「ん」
　さっそくリリエッタはバニーガール水着に着替えていく。（なお、まだ【水着スケルトンパス(60分)】の効果時間なので、バニー耳やネクタイ、カフスなどの装飾品は見えるが水着自体は透明になってしまう）
「あと、サーフィンボードがいっぱい？」
　そしてまさかの３枚も当たったサーフィンボードは等身大リリエッタが裏と表に描かれたものだった。
　それぞれ表面には仰向けに寝そべったリリエッタが。
　裏面にはうつ伏せになって振り返っているリリエッタが描かれていた。
「これを身に着けて写真も撮らなきゃダメなんだね。んっ」
　リリエッタは元々着ていた破れてしまった水着（脱いだので見えるようになった）をきちんと畳んでおくと、サーフィンボードや浮き輪を持ってポーズ。
　パシャリとドラゴンプロトコルに写真撮影をして貰うのであった。
　あまり色んな人には見せられないような写真になってしまったような気もした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「ガチャのお時間じゃな」
　グレア・レイスター（グリカメーカー・f12088）はウキウキと待ちに待った報酬タイムに並ぶ。
　未だに透明の効果中ではあるが、既に隠すのが禁止されていないのでちゃんとラッシュガードを羽織っている。
　うん。他の皆は割と報酬タイムのテンションでそのままだった気がする。
「しかし昔買った物じゃから、サイズが合わんのぅ」
　いったい昔とはいつのことなのか。1年前か！？1年くらいでそんなに成長しているのか！？
　そんな感じであまりの爆乳でしまらないで羽織って結んでいる状態であった。
「水着に関わる物ならどれも記念品になるじゃろう、レッツガチャガチャじゃな」
　そしてもちろんグレアもそんな状態で祈願の舞を踊り、リンボーにも挑戦する。
　思いっきりばるんばるんしていたが、リンボーの腰の辛さの方が重要そうだった。
「うぅ……ひとまずガチャじゃ……！」

　【ガチャ】×７（参加賞と🔵6個））

　素敵なグラサン
　トロピカルドリンク
　可愛い浮き輪
　シースルーパレオ
　スクール水着
　『激レア』マイクロビキニスリングショット水着

「お？おぉ、激レアが出たのじゃ！」
　出て来たパレオをすぐに装備したグレアだが、最後に出て来たレアもの水着に喜んで颯爽と持ち上げる。
　もはやただのY字の紐のような水着であった。
「こ、これは……中々じゃな……」
　首の後ろから二股に別れて胸の先端を通り、そして股下で再び合流。
　お尻の方まで回ったあと、背中から首のところまで一直線に繋がっている、限界ギリギリまで攻めたスリングショットである。
　背筋を伸ばして胸をしっかり張らないとズレてしまいそうなギリギリ具合なのだが、そうなるとお尻から首に繋がるまでの紐が背中との間に空間ができるのがポイントだと思います。
　あと突き出しまくった胸から股に繋がる角度も限界を通り越しており、もしやお腹辺りから覗き込んでしまうとアウトなのでは？なレベルの角度になっていた。
「いやしかし、当たったからにはちゃんと着替えて撮影もするのじゃ！」
　そこはゲーマーらしくどんなものでもガチャの結果なら受け入れる。
　意を決してスク水もマイクロビキニスリングショット水着も着替えるとドラゴンプロトコルさんたちに促されてパシャリ。
「ただガチャ水着でも透明になってしまうと撮影する時に勿体なく感じるがどうするかのう？」
　未だに【水着スケルトンパス（60分）】の効果時間内であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「まだ水着が透明なのは継続中か……」
　メルクーア・シュヴェーフェル（NPCショップ『ザルツ』店主・f41973）は特攻装備の効果時間の終了までまだまだある現実にそっと溜息をついた。
「い、いや。もう隠すのは問題ないから白衣の前を閉じておけばとりあえずヤバい部分は隠せるか」
　特攻装備は【水着スケルトンパス（60分）】。
　着用していた水着が透明になるというもので、アクセ扱いのダボダボ白衣は透明にならなかったのだ。
　バグプロトコルの所為で隠す行為が出来なかったのだが、その制限も倒した今はない。
　メルクーアはぎゅっと白衣を掴み己の身体を隠す事にした。
「ぎりぎりだけど後はまあガチャ引いて帰るだけだし変に体動かさなきゃ大丈夫だろ」
　そんなメルクーアの元へ笑顔でやってくるドラゴンプロトコル（NPC）さんたち。
　用意されたのは、ガチャを引く際にやる恒例行事。
「え、祈願の舞？リンボーダンス？いや、やんないからな？」
　ガーンとした顔をするドラゴンプロトコルさんたち。
　どっかの謎の妖怪バズリトレンディとかいうのにイベントを激増されてハイになったテンションで用意したものなのに……！と泣いている。
「……わかった、わかった！やるから「せっかく用意したのに？」って目で見るんじゃねえ！」
　流石にどこかの妖怪によって突然駆り出された彼らの努力を無下にするにはまだメルクーアは大人になり切れていなかった。
「まったく、やるからにはちゃんとやるけどよ、ガチャなんてどう引いても変わんねえだろ……」
　そして始まるアップテンポなダンス！
「えっ！？さっきまでこんなのじゃなかっただろ！？え、おい！」
　両手を上げて足を上げて前を開いてしっかり踊る。
　そして流れるようにリンボーチャレンジ！
「うぉぉ……」
　ぐぃーと身体を反らしてなんとか潜り抜けるメルクーア。
　本人は気付いていなかったかもしれないが、白衣で隠している暇は全くなくなっていた。
「ハア、無駄に疲れた……さっさと引いて終わらそう」
　それはそれとして引換券を使ってガチャ！

【ガチャお任せ】×７（参加賞と🔵6個）

　等身大メルクーアが裏表に描かれたサーフィンボード
　葉っぱ水着
　葉っぱ水着
　葉っぱ水着
　紺のスクール水着（「めるくぅあ」の名札付き）
　トロピカルドリンク
　トロピカルドリンク

「いやなんだこれっ！？」
　びっくりする程に誰よりもしょっぱい引きを出したメルクーアであった。
　詳細を確認しておこう。
　まずは等身大メルクーアが書かれたサーフィンボードである！
　なんとこれは今現在の格好のメルクーア……つまり透明水着にダボっとした白衣姿がベースになっているイラストが描かれているのだ。
　表面には仰向けに倒れたメルクーアがちょっと顔を赤らめた表情で白衣を床に広げて仰向けでポーズを取っている。もちろん透明水着である。
　裏側は白衣の上にうつ伏せでお尻を突き出したようなポーズのメルクーア。ちょっとうらめしそうな表情である。両方とも1/1サイズで描かれていた。
　こいつを使えば注目間違いなし！
「使わねぇよ！いつこんなの撮ったんだよ！？いやこんな格好したことねぇよ！？」
　そして３つも出て来たのは葉っぱで作った水着。葉っぱ水着。
　安心して欲しい。３つ出たが、全部デザインがちゃんと違うのである。
　胸はクロスホルダー型で、下は鋭角が高く腰位で結ぶタイプ。
　胸は肩に下からかける型で、下はローライズで半ケツになるタイプ。
　胸は首後ろで結ぶ三角型で、下はスカート型になってるタイプ。
　おしゃれに気分で着換える事が出来るぞ！
「葉っぱでおしゃれとかないだろ！？え、ないよな……？」
　そして最後の水着は、紺のスク水。
　ちゃんと名札に「めるくぅあ」まで書いてある親切設計だ。
　あとトロピカルドリンクは美味しいジュースです。
　あ、しょっぱい気がしたのに一番水着を当ててる！
「ふぅ……よし、さっさと帰……記念撮影？」
　出て来たものに一通りツッコミを入れたメルクーアはもうそのまま帰ろうとしたが、そこにまたもドラゴンプロトコルさん（NPC）がやってくる。
　手にした報酬はちゃんと記念撮影までしてくれないと！
「あーもうこれが最後だからな！これ以上は付き合わないからな！」
　やったー！と喜ぶドラゴンプロトコルさんたちに着替えさせられてメルクーアはサーフィンボードを持ちながら4種類の水着をそれぞれ着用して記念撮影を実施するのであった。
「ふぅ……やっと終わった……ん？」
　トロピカルドリンクを飲んで一息ついたメルクーアはそこで初めて気付いた。
　4種類も着替えたのに、そのどれもが【水着スケルトンパス(60分)】の効果時間内で撮影したことに。
　あれよあれよとドラゴンプロトコルさんたちの好きなように撮影したので全然隠せていなかった事に。
「あーーーっ！！！」

大成功 🔵​🔵​🔵​

●
「ふふ、お楽しみのお時間ね♪
　雑魚退治もレイドボス戦も巨大化して大活躍したミーガン・クイン（規格外の魔女・f36759）はウキウキしながらやってくる。
　そう、報酬ガチャの時間だ！
　イベントで活躍した分の引換券を消費して水着関連の出て来る報酬ガチャを回す事が出来るのである。
「舞も、リンボーダンスも得意じゃないし、さらっとガチャっちゃうわ。その方が良いの出るんじゃない？」
　えぇーっ！？とドラゴンプロトコルさんたちに押されて仕方なく水着スケルトンパスの状態でやったどっかのショップNPCが叫んでいた気がしたがミーガンは気にせずすいすいっとガチャを回しにいってしまう。
「そぉれっと♪」


【ガチャお任せ】×７（参加賞と🔵6個）

　シュノーケル＆マスクセット
　シュノーケリング用フィン
　素敵なグラサン
　『激レア』マイクロビキニスリングショット水着
　『｜神話級《レジェンド》レア』和傘とひらひら布（水着？）
　トロピカルドリンク
　カラフルパラソル

「あら？なんだかすごいの出ちゃったかしら？」
　なんと、まさかの！
　２人目が出るの！？『激レア』水着だけではなく、『｜神話級《レジェンド》レア』が出てきてしまった！
　これにはどっかのNPC店主さんも哀しみを背負う。
「なんだか凄そうなのが来たのねぇ♪」
　マイクロビキニスリングショット水着はもはやただのY字の紐のような水着であった。
　正面は完全にV字。
　肩を通してから背中で合流。Y字型にお尻を通して前に行くと言う、ギリギリを攻めたギリギリ具合であった。
「私だから何でも似合っちゃうでしょ♪」
　しかし自信満々なミーガンはそれを難なく着用。
　妖艶なポーズを決めてカメラにウィンクする。
「きれいに撮ってね♡」
　そしてマイクロビキニスリングショットで写真撮影をしたら次は『｜神話級《レジェンド》レア』。
　和笠とあとひらひらしてる布だけがある水着（？）（多分水着です。水着コンテストで同じデザイン見かけました）である。
「あら、こう？」
　ミーガンは普段は被る事のない和笠を頭に被ると楽しそうに身体を揺らす。
　そして揺れるひらひらした布とそしておっぱい。
　もちろんそれもしっかりと撮影されたのであった。

　こうして、色々と紆余曲折あったがバグプロトコルも大量に退治して報酬もゲット。
　無事にイベントは終了したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2024年07月01日