●ただただ続く。だらだら続く。
「ハァ……」
どぶ川と呼んでもいいほどに汚らしい川の水面にみすぼらしい面の俺が写っている。底すら見えないほどにどよんだ川でも鏡代わりにはなるみたいだ。
ここに入水でもすりゃあ少なくとも踏ん切りがつくだろう。そう思ったものの、結局のところ川を眺めるだけでそれ以上の事は出来なかった。
中途半端なままに、元ヴィランの俺はダラダラと生きている。死ぬ気はないが、生きるのを頑張る気力もない。ただ、木綿で首をゆっくり絞められるような焦燥感にいつも苦しんでいる。必死に犯罪をしようと思っても、勇気も突然湧かなくなってしまった。
「そういえば……カウンセラーを勧められたなぁ……」
今思えば、兄貴が何故そんなことを言い出したのか。それが今になって分かった気がする。
――ふとコツコツと、上等なブーツの足音が背後にした。振り返ってみると。
「パルプ・ジョンソンさんですね?」
形のいいバストをベルトで抑えた目隠しの女が立っていた。新手の商売女かと思ったが……そんな訳がない。俺には金がないのだから。となると、ほかに思いつくのは。
「なんだ、殺し屋かよ……」
スペクター。諜報員からアサシンまで出来るとかいうプロフェッショナルらしい。実物は初めて見るが、なるほどこれはずいぶんなスタイルだ。
「お察しの通り」
静かに武器を構え、こっちへと向かってくる。そりゃあアサシンなのだから。
俺は一つ、待ったをかけた。律義に彼女は待ってくれている。
「タバコ一本分の時間はくれ」
アサシンは静かに頷く。
人生最後のシケモクはやたらと目に染みた。
●作戦説明
「……なんか世知辛くなってきました。誰かハンカチ持ってませんか?」
羆嵐・来海(大体腹ペコなクマの軍令暗殺者・f43414)は若干涙目になっている。
「……今回の標的はパルプ・ジョンソン。ヒーローになり得るであろう人です。たぶん……」
グリモアベースに備え付けられた液晶に顔写真が写る。サンタクロースめいた髭を生やしたホームレス、と言った風貌だ。ヒーローになり得るか、と問われると中々答えづらい。
「とある組織の元ヴィランだったようですが……ある日突然遁走してしまったようでして……裏切り者として手配されてたみたいです……」
来海は薬缶にお湯を注ぎつつも説明はやめない。
「金目の物を持っていくこともなく、突然いなくなってしまったんですって。そのあと、行方不明だったのですが……見つかって電波の通り。って訳らしいです」
涙を指で拭きつつも、来海は向き直った。お茶を注ぎながら。
「やることは簡単です……彼を守るのと、ついでにヒーローのなんかこう……良さとか成功経験です!」
ぐだぐだに進んだ作戦会議は突然終わった。グリモアベースが光り輝き始めたのだ!
「あ、とにかくよろしくお願いします!」
カッと煌めき、視界は光で白く染まる!
「あ、お茶菓子探してたのに!」
サバ缶煮込み丼
サバ缶煮込み丼でございます。
今回は二章構成となっております。
第1章:🏠『レッツコミュニケーション』
パルプ・ジョンソンと会話をしてください。
彼は少し心が荒んでしまっているようです。しかし、どこか諦めきれない自分と葛藤しているように見えます。
吹っ切れさせれたら、きっと希望を取り戻そうと頑張れるかもしれません。
第2章:👾『スペクター』
裏切り者であるパルプ・ジョンソンを始末しにやってきたアサシンとの対決です。
彼女との闘いは一般人を巻き込みかねないほどに激しいものになるでしょう。
生存本能を燃やすパルプ氏と協力しつつ、これを撃退しましょう!
第1章 日常
『レッツコミュニケーション』
|
POW : ひたすら話しかけてみる
SPD : 大袈裟なリアクションで接してみる
WIZ : 質問を投げかけて言葉を引き出す
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
通りが何だか騒がしい。
「あっ、|猟兵《イェーガー》だ!」
「マジで!?」
イェーガーとやらが何なのかは詳しくは知らんが……反応を聞くに有名なヒーローがやってきているらしい。
「ヒーローねえ……」
まあ、こんな河川敷で腐ってる俺にゃあ関係ねえ。
あー、どうせならドーパミンをくれよなぁ……言うだけ無駄か。だが、愚痴をこぼすには丁度良い。
「酒をくれ。五臓六腑を焼く酒を……!」
言うだけ言ってみる。喋るだけならタダだからな。
陽環・柳火(サポート)
基本的にはのんびりまったりイベントごとを楽しむ。
酒を飲むのが好きなので、その場所の地酒が飲めるようなら、そういったものを探す。
食事も酒につまみになりそうなものを好んで食べます。
復興の手伝い系であれば、口は悪いながらも面倒見よく手伝います。能力値的に力技が得意ですが、護符衣装の護符を使った小技や、猫車(バイク)を利用した輸送系などが出来ます
●酒盛りをしよう。
猫耳の女が座っている。河川敷の、何故か俺の隣に。しかも、つまみで一杯のビニール袋片手に。
「ここ座るぜ? いいよな」
と唐突に隣に座られたのだ。気配も何もなく。多分、猟兵とやらだろう。そうでなければ何なのだ。
女は陽環・柳火(突撃爆砕火の玉キャット・f28629)と名乗った。東洋の妖怪変化だそうだ。
「飲むか?」と酒を手渡される。コンビニかそこらで売っている安酒だ。だが、俺はこういう酒が一番好きだったりする。
「飲む。近頃は酒と無縁なもんだからありがてえ限りだ……」
つまみまで出してもらえた。こりゃあ最後の晩餐かなんかかってぐらいに豪華に見える。どっちかというと晩酌か。
「ごりゃあ豪勢なもんだな! へへっ、頭割るぐらいに飲もう!」
乾杯と、缶ビールをぶつけ合う。
「それにしても、てめぇはしけた面をしてるなあ。酒飲むときぐらいは楽しくしようぜ?」
すっかり赤くなった柳火はバンバンと俺をべしべしやってくる。
「そら、しけた面ァしちゃあいかんか! ハハハ!」
そりゃあそうだとなんか愉快な気分になってきた。しゃっくりすらもなんか楽しい気分だ!
成功
🔵🔵🔴
カーバンクル・スカルン
とある組織が何のために改造して、何が原因で遁走を許してしまったのか……分からないことが多すぎる。ジョンソン氏のその後の動きを見ると「何かに目覚めた」「何かがしたくなった」から逃げたわけじゃなさそうだし……これ下手すりゃ本人もわかってないんじゃねぇか?
というわけで、組織のアジトにおっじゃまー。【クリスタライズ】で隠密行動はバッチリだぜ。
万が一偶発的に逃げてしまったのだとしても、逃げるに至らせる「何か」が起きていたはず。ジョンソン氏が関わった作戦や待機していた場所の辺りのデータを漁って、彼の身に一体何が起きてたのか代わりに見出しましょ。
それら情報とウイスキーを土産にすれば門前払いはないだろ多分。
●土産の情報といいお酒
カーバンクル・スカルン(クリスタリアンの懲罰騎士・f12355)はパルプ・ジョンソンの元鞘である組織『ノージック・マシン』のアジトへ侵入していた。そこはほとんど廃墟となっている病院だ。
廊下には警備員はおろか、まともな見回りすらいない。それにクリスタライズで姿を消しているのだから、誰にも気づかれない。つまり、彼女の独壇場だ。
「ったく……パルプの野郎はどこ行きやがったんだ!」
「仕方ないでしょう……逃げたんだから」
怒鳴り声とそれをなだめる声が、開きかけの引き扉から聞こえてくる。元は病室のようだ。
「仕方ないじゃあないだろ!? あのメンヘラが逃げたせいでヒーローどもに手痛くやられてこのざまだってのにか!?」
「もういいでしょう? 終わったんだし、ジョンソンも始末してもらえそうだし」
二人の会話はこれで終わる。
(うーん……)
情報はまだ足りない。そのまま、足を進める。
次に発見したのはデータ室らしき部屋だ。パソコンやサーバーが雑に置かれている。パソコンはつけっぱなしで放置されていた。
「ザル警備なのね……」
呆れつつも、パソコンを操作し情報を探る。ジョンソン氏の情報はすぐに見つかった。
『パルプ・ジョンソン:定期服薬義務のある幸福剤を服用せず。部屋にて廃棄された錠剤を確認』
『午前3時ごろ、ジョンソンの待機地点にテレポーテーション光が発生。ジョンソンが消失』
『逃走を図り、姿をくらましたと思われる。排除対象に格上げ』
『追伸:襲撃による人員減少で人的資源に余裕なし。ヒットマンを雇うように!』
他にも様々な情報が出てくる。肉体的には25~30代の青年だが、実際は生後1~2年程度の人造人間だそうだ。
大方情報を揃えたスカルンは廃病院を後にした。
「……だから俺は外にいたのか!」
ジョンソンはハッとした表情で天を仰いだ。右手にウィスキーの空瓶を握りしめて。
ダンボールハウスから機嫌の良さそうな笑い声が響いてくる。
「いやあ、ようやっとすっとしたぜ! ガハハッ!」
陰気そうな雰囲気はどこへやら、酒精で顔を赤らめながら大口開けて大笑い。
「あんがとよぉ! おかげで少なくともウジウジすんのはやめれそうだ!」
……少なくともアルコールが抜けない内は。とジョンソンは付け加えた。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『スペクター』
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POW : 無音致命の一撃
【その時の状況に最適な暗器】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 不可視化マント
自身に【生命力で駆動する姿を隠せる透明化マント】をまとい、高速移動と【自身の気配を掻き消す超音波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : 無法の手管
技能名「【恐怖を与える・傷口をえぐる・恫喝・殺気】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●逆上
足音が聞こえてくる。上品で、落ち着きのある……そんな足音だ。なんとなく女性用のブーツかハイヒールみたいな印象を受ける。
「ジョンソンさんですね?」
――なんてこった。組織の暗殺者がやって来やがった。人が気分よくなってるところで!
「うるせえ! 分かってんのに確認しやがってよォ!」
前だったら諦めてさっさと殺されているだろうが。今日は違う。
今はただむかっ腹が立って仕方がねえ!
「御託はいいんだよォ! 掛かって来やがれってんだ!」
アルコールとアドレナリン、ついでにドーパミンがそうさせてるかもしれねえが。
今はとにかく、この邪魔な殺し屋を片付けたい!
ニコリネ・ユーリカ(サポート)
あらあら、盛り上がってるわねぇ
お忙しい所、お邪魔しまーす!
新しい販路を求めてやってきた花屋です
宜しくお願いしまーす(ぺこりんこ)
どんな事態も「そっかぁ」くらいで受け入れる胆力の持ち主
商魂たくましく、がめつい
参考科白
んンッ、あなたって手強いのねぇ
えっあっヤダヤダ圧し潰……ギャー!
私も気合入れて働くわよー!
悪い子にはお仕置きしないとねぇ
さぁお尻出しなさい!
乗り物を召喚して切り抜けるサポート派
技能は「運転、操縦、運搬」を駆使します
広域では移動販売車に乗ってドリフト系UCを使用
狭域では歌唱と魔法、シャッター棒をブンブンして戦います
NG無し、お好きなように自由に動かして下さい
アサシンは仲間を呼んだ! 6人ぐらいやって来てしまった!
「……やるかッ!?」
一人のスペクターが飛び掛かったその時――一台の移動販売車がそいつを撥ね飛ばした。
「あら……ごめんなさいね?」
車窓を開けてニコリネ・ユーリカ(花屋・f02123)は顔を出す。お邪魔だったかしら、みたいな苦笑いで。
「……排除!」
しかし、撥ね飛ばされたスペクター含めた七人は蛮勇にも車両へ挑みかかる。殺気を纏わせ、抜き手を放たんとするが、それよりも車の方が速い!
「グワーッ!」
もちろん、花屋の車両に返り討ちに合った! 流石に生物の枠組みを超えたオブビリオンと言えど、適切な装備や能力抜きで車両相手に生身で太刀打ちできないのだ!
そして隙を見せた相手を逃がすほどに猟兵たちは優しくない!
『特攻《ぶっこみ》いきまーす!!』
そう宣言した途端、車の速度が増した。アクセルベタ踏みで突っ込むつもりだ!
スペクターたちは死に物狂いで回避体勢に入る! どんなに訓練された暗殺者と言えど、質量と速度にユーベルコードの合わさった鉄の塊には逃げの姿勢に入らざるを得ないのだ!
「グワーッ!」
また一人、無情にも撥ね飛ばされている。
成功
🔵🔵🔴
バルタン・ノーヴェ
全員リクエストによる、各シナリオへの救援プレイングです。
長らく滞っていたり人手が足りてない時など、ご自由にご利用ください。
台詞のアレンジ、行動のアドリブ、他猟兵との連携歓迎。自作PBWも採用歓迎です。
ユーベルコードも指定外の、公開中から適当なものを使用してもらって構いません。
HAHAHA!
グリモア猟兵殿の要請に応じて参上デース!
お困りのようデスネー? ドントウォーリー! ワタシが手伝いマスヨー!
アタック、ディフェンス、他の方への支援! おまかせくだサーイ!
白兵戦、射撃戦、集団戦もボス戦もオーライ!
冒険の踏破や日常への奉仕活動も得意であります!
臨機応変に対処可能デース、よろしくお願いしマース!
「お困りのようデスネー? ドントウォーリー! ワタシが手伝いマスヨー!」
高笑いと共にバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が戦場に舞い降りた。
「メイド……?」
スペクターたちは困惑している。突然空からメイドが降ってくればそうもなろう。
だが、察しのいい猟兵は逃げるように戦線から離脱してゆく。
「……! 俺も逃げるぜ!」
ジョンソン氏もテレポーテーションで姿をくらました。戦場に残っているのは暗殺者一同と謎のメイドのみ。
「それでは一斉掃射デース!」
声高らかにジャコンと鈍い音がした。音源は――メイドが展開した荒々しい武装だ!
ミサイル、重機関銃、ガトリングガン、グレネードランチャーなどの重武装が暗殺者たちに牙を剥く!
「た――退避ィ!」
彼女たちは不可視化マントを被り、一斉に散らばった。だがしかし、面の暴力に出られて無事であろうはずがない!
圧倒的、あまりにも圧倒的な火力が彼女たちへと襲い掛かった。
「すげえ……立ってやがる……」
ジョンソンは声を震わせて呟いた。
スペクターたちはまだ、致命傷になり得る外傷を負ったというのに立ち上がっている……!
「まだ……倒れるものか!」
意地と誇りで立ち上がっているのだ!
更に一人が応援を要求し、すぐに応援がやって来る……ここから折り返し地点のようだ!
大成功
🔵🔵🔵
イヌイ・イヌバシリ
やる気!元気!その意気でありますよ〜!ワッショイ!
と、ジョンソン氏のやる気に応えまして不肖イヌイ、氏をサポートする形で立ち回るであります!あっアドリブや絡み大歓迎であります!
直接攻撃をくらわぬよう距離をとりつつ立ち回りまして。
透明化が厄介そうですが追いかけっこに隠れんぼと思えば|我々《イヌ》の本領発揮でありますよー。UCで敵を|追っかけ《自動追跡》れば攻撃ついでに他の方にも敵のおおよその位置がわかるであります。
そしていいところでジョンソン氏にこう…気持ちよく一発ドーンとかましていただきまして過去に|決別《グッバイ》し、希望溢るる未来を目指すであります!
でもお酒はやめた方がいいでありますな。
●乱入! イヌのお巡りさん
「やる気! 元気! その意気でありますよ〜! ワッショイ!」
機動隊の盾を構えて、イヌイ・イヌバシリ(飴色の弾丸・f43704)は戦闘に乱入した! 耳が痛くなるほどの大声と共に。
「誰だお前!?」
ジョンソンは激しく困惑している。なにか犬的なお巡りさんっぽいお嬢さんが乱入されたらこうもなるだろう。
「おいでませい、お歴々!」
ジョンソンの困惑を気にせず、イヌバシリはユーベルコードを使った! すると約六百体ほどの影の猟犬が召喚される。
彼らはスペクターたちに向かってワンと吠えた後に飛び掛かる!
「なんだこの……犬は!? これも猟兵の仕業だろうが……!」
訓練を受けた暗殺者と言えど、数的な暴力においては下手に出ざるを得ない。例え弱かろうとも、数的優位はそう簡単に揺るぎはしないのだ!
混戦状態から抜け出した者もいるが……影の猟犬が彼女たちを追跡せんと駆けてゆく。しばらくすれば補足するだろう。
「……あー、なんだ。前職的にサツは苦手なんだ……ワリィな」
若干距離を置いているようだ。元ヴィランからすれば警察はあまり好意的ではないのだろう。
「いえ! 気にしていないであります!」
しかし、イヌイはそんな距離感を気にせずに会話を続ける。言葉の節々に情熱を含ませて。
「しかし、過去は過去だと自分は思います! こういうのは気持ちよくスパッとすると気持ち的にスッキリすると思うのです!」
一つ呟き、顎に手をやった。
「……なら、やれる範囲をやれるだけやってみようと思う」
「それならまずは……禁酒!」
「断る」
大成功
🔵🔵🔵
大宝寺・風蘭
連携歓迎。
公序良俗に反する行動、利敵行為、過剰に性的な描写はNG。
へらへらしているが、やると決めたことはちゃんとやるタイプ。
民間人への被害を嫌い、救助活動などには全力を尽くす。
使用武器は、木刀のような見た目の革命剣『木刀れぼりゅーしょん』
正規の格闘技の心得はなく、斬撃とパンチ、キックを雑に組み合わせた喧嘩殺法で戦う。
オウガ(二足歩行の人間大の猫のような見た目で、名前はモチズキ)との連携を好む。
冒険では、力任せに障害を吹き飛ばすといった行動が得意。ただし地頭が悪いわけでもないので、搦め手が必要ならその都度考える。
台詞例
「アタシだってヤるときゃヤるんだぜぃ!」
「つまり、全員ぶっ飛ばしゃ解決っしょ」
●
大宝寺・風蘭(狂拳猫・f19776)は木刀めいた革命刀『木刀れぼりゅーしょん』片手に戦場を見渡している。
「そんじゃ頼んだかんね、モチズキ。食った分はちゃんと働いてよ?」
人間大の猫っぽいオウガにずんだ餅を食べさせた。猫めいてもしゃもしゃと丁寧に咀嚼している。一旦満足したらしい、モチズキは戦場へと駆けだした!
「おっと、アタシも混ぜろってんだ!」
一人と一匹は乱闘の最中へと突っ込んでゆく!
「ドラァ!」
走った勢いそのままに、ちょうど近くにいた哀れなスペクターを蹴り飛ばす!
「新手だ! ちゅう――」
一人がそう叫ぼうとしたとき、モチヅキが言い切る前に殴り飛ばした!
こうなると、スペクターたちは徐々にジリ貧と化してくる。こうもゾロゾロ出てきてしまうと、プロと言えどもただでは済まない!
「えぇい! ままよ!」
覚悟を決めたアサシンは急接近して、一発逆転を狙う! 無音致命の一撃の構えだ!
「オラァ!」
だが、それも木刀的な刀で弾かれ、逆に手痛い一撃を受けてしまった!
長い戦いの末にようやく彼女たちは無力化された。
「……すげえな、アンタら」
俺なんもしてねえよ、と言いたげな表情をしてジョンソンは立っていた。
「でもまあ……なんだ。こうして命を拾ったもんだからな……俺なりにやれる事をやるよ。小規模程度にだがな?」
夕日に照らされる中、ジョンソンは照れくさそうに笑っていた。ウィスキーの酒瓶を片手に。
大成功
🔵🔵🔵