獣人世界大戦⑳〜その手を取り合って
「……六番目の猟兵!! 待っていました。ずっと、待っていました! そう、わたしこそが「はじまりの猟兵」。
世界はわたし達を罪深き者と呼びますが、それでも、わたしに後悔はありません。皆さんだって、その気持ちは同じ筈です」
「はじまりの場所」の結界が消え、溢れ出した闇の中にひとりの少女が現れる。
彼女のその顔には、不気味な動物の仮面で覆われていた。
「本当は、今すぐ皆さんに全てを伝えたいけれど……。わたしの寿命はとうに尽き、世界の敵オブリビオンと化しています。真摯に真実を告げようとしても、皆さんに嘘の情報を渡してしまうかもしれません」
言葉を区切りながら、彼女は告げる。
「だからすみません……わたしと戦ってください! 容易には復活できぬ程叩きのめされれば、その末期に少しだけ、真実を語ることができます。わたしが今回伝えたいのは、『二番目から五番目の猟兵について』です。知りたい方は、私に向かってきてください。言っておきますが、わたしは最も古き者……。正直言って、弱いですよ!」
……え、それ言っちゃう?
「皆様、はじまりの猟兵様が姿を現しました」
なんだか、ちょっと微妙な顔をしているのは気のせいではないだろう。響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)は続ける。
「はじまりの猟兵様は、私達に教えたいことがあるようです。そのためには、はじまりの猟兵様を倒す必要があります。ですが……今回は少し違うようです」
というのも、「はじまりの猟兵」を包む膨大なる闇が、彼女の意志を無視して「怪物」を生み出すらしい。それは、戦場にたどり着いた猟兵達の「真の姿」を更に歪めたような、禍々しき形状をしているそうだ。戦場内の猟兵の「真の姿」を次々生み出す闇に慌てた「はじまりの猟兵」は、ある結論に達したらしい。
「はじまりの猟兵様は、『共闘』を望んでおられるようです」
猟兵達との共闘によって、闇を撃退しようとしているらしい。闇は「はじまりの猟兵」のエネルギー源でもあるようで、共闘を終えた彼女は消滅する。それでもかまわないのだろうか。
「ですので、出来る限り、望みを叶えたいと思うのです。彼女はオブリビオンではありますが、何か憎めないところがありますわね」
思わず、苦笑を浮かべながらもリズは、現地へと向かう扉を開くのであった。
柚葵チハヤ
どうも、柚葵です。
いよいよ、はじまりの猟兵ちゃんが現れましたね! 私もドキドキです!!
今回のボーナスは、こちらになります。
プレイングボーナス:「はじまりの猟兵」と共闘する/自身の「闇の真の姿」を描写し、それに打ち勝つ。
今回は、共闘するか、自身の真の姿と対面し、打ち勝つかの二択となります。
共闘するのをメインにする方は、冒頭に【共】。(こちらははじまりの猟兵ちゃんとの絡みが多くなります)
自身の真の姿と対面するのをメインにする方は、【真】と記載をお願いします。(こちらはあなたの心情がメインになります。はじまりの猟兵ちゃんは出てこなくなります)
このタグを見て、リプレイの雰囲気を判断したいと思います。
また、複数で参加する方は、上記のタグのほかに、お相手の名前やID、グループ名もお忘れなく。
皆様の熱いプレイング、お待ちしています!!
第1章 ボス戦
『はじまりの猟兵』
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POW : ストライク・イェーガー
レベルm半径内の対象全員を、装備した【ライフル】で自動的に攻撃し続ける。装備部位を他の目的に使うと解除。
SPD : プログラムド・ジェノサイド
【予め脳にプログラムしていた連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : キューソネコカミ
【ライフル】が命中した敵を一定確率で即死させる。即死率は、負傷や射程等で自身が不利な状況にある程上昇する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ムゲン・ワールド
【共】
柚葵チハヤマスターにおまかせします。はじまりの猟兵を口説きたくて仕方ないムゲン・ワールドをお願いします!
表向きの口調(私、~君、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)
敵には 本来の口調(俺、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)
独り言やモノローグも本来の口調です
「はじめまして、はじまりの猟兵さん。お美しい方だ。仮面をつけてる同士でもありますね。私はムゲン。消えるまでの短い間ですが、よろしくお願い致します」
戦闘は指定UCを使って背中に乗るように導きます。
あとは、はじまりの猟兵を背中に乗せ、口説きながらいい感じに戦います。
あとはお任せ。よろしくお願い致します。
「はじめまして、はじまりの猟兵さん。お美しい方だ。仮面をつけてる同士でもありますね。私はムゲン。消えるまでの短い間ですが、よろしくお願い致します」
いつものように独特な仮面をつけながら、ムゲン・ワールド(愛に生きたナイトメア適合者・f36307)は、この戦場にやってきた。
「……驚きました。あなた、六番目の猟兵ですよね? まさか、オブリビオンであるわたしを口説かれるとは」
驚きながら、はじまりの猟兵は、ムゲンの隣に来てくれた。一応。
「オブリビオンも人も猟兵も関係ありません。こうして、目の前に美しい方がいる」
ムゲンはそう言って、そっとはじまりの猟兵の手を取ると。
「なれば、それだけで十分なのです。私にとって、声を掛けるべき相手は、あなたのような美しい方、ですから」
「いろんな方にそう言っているのでしょうか? でも……悪くはない気分ですね。よろしくお願いします」
はじまりの猟兵の手の甲にキスを落とすムゲンに、彼女の口元には笑みが見える。
喜んでもらえたのだろうか。
では、更に喜んでもらおうと、ムゲンは更に自身の力を発揮することにした。
闇が、二人に気づく前に。
「さぁ、俺ともっと一つになれ、俺のナイトメア!!」
白馬のナイトメアを呼び寄せ、ナイトメアと融合したムゲンは、そのまま、仮面をつけた雄々しい白馬のナイトメアへと姿を変える。その雄々しきいななきは、とても心強く感じられ、勢いよく地面を叩く蹄の踏付けは、敵に恐ろしさを味合わせようとしているようである。
「さあ、はじまりの猟兵さん、わたしの背にお乗りください」
「ありがとう。乗せていただきますね」
腰を下ろした白馬のムゲンに、はじまりの猟兵が乗り込むと。
「しっかり捕まってください」
いつの間にか手綱が現れ、はじまりの猟兵の手に落ちる。
「ええ。わたしも共に戦いましょう」
手綱を手にしつつ、もう片手には、愛用のライフルを構える。ムゲンはいななきからの踏付けや、生み出した悪夢爆弾でもって、敵の数を減らしていく。
「口説いていた割には、かなりやるんですね」
「お褒めいただき、光栄です。このままもう少し数を減らしていきましょう」
そのムゲンの言葉に、はじまりの猟兵は。
「ええ、お願いします」
もう一度、微笑んだのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ビスマス・テルマール
【共】
はじまりの猟兵、こう言う形で相対するとは思いませんでしたが、援護は有り難く、宜しくお願いしますね
●Pow
あの敵は……ビスマス結晶と宇宙服が組合わさった様な、アレがわたしの闇の真の姿っ!?
奇しくもわたしが忌み嫌う、なめろうを捨てた後の未来の……あの闇が形を変えてまた来るのなら(アポカリプス・ランページ⑮〜NO FEAR 参照)
彼女と『団体行動&集団行動』連携し援護受けつつ『早業』UC発動
真の姿になり攻撃力重視で【アジのさんが焼きビームハンマー】生成し『第六感』で『見切り&残像』回避です
『怪力&属性攻撃(重力)』込め相手の動きを制限し『鎧無視攻撃&2回攻撃&斬撃波』お見舞いです
※アドリブ歓迎
「はじまりの猟兵、こう言う形で相対するとは思いませんでしたが……援護は有り難く、宜しくお願いしますね」
ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)が頭を下げるのを見て、はじまりの猟兵も、ぺこりと頭を下げた。
「ええ、こちらこそ、よろしくお願いします……それはそうと」
すっとはじまりの猟兵が指し示す先。そこに。
「あの敵は……ビスマス結晶と宇宙服が組合わさった様な、アレがわたしの闇の真の姿っ!?」
「驚くのも無理はありません。あの影はあなたの姿を模倣しただけ。けれど、わたしとあなたが一緒に戦えば、勝機はあります」
「奇しくもわたしが忌み嫌う、なめろうを捨てた後の未来の……あの闇が形を変えてまた来るのなら」
敵はあの素早い槍捌きですぐさま襲い掛かるも、はじまりの猟兵が持っていたライフルで弾幕を張り、ビスマスもすぐさま真の姿へと姿を変え、アジのさんが焼きビームハンマーをその手に携えながら、華麗に避けて見せた。
『True Form Drago Knight Lord Bismuth !』
姿を変えた時に流れた、機械音と共に。
「通りすがりの名に掛け」
闇に染まった、相手を見据えながら、ビスマスは。
「破壊します!」
|蒼鉛結晶の竜騎士皇《ドラゴナイトロード・ビスマス》でもって、その至近距離にて、沖膾光学武装による超高速かつ大威力の一撃を放つ。お陰であっという間にその影を討ち滅ぼすことが出来た。
「流石は六番目の猟兵ですね……」
思わず、その力に、はじまりの猟兵はため息を零すのであった。
大成功
🔵🔵🔵
褐返・紫黒
【共】
そう…。この骨面がわたし達の先輩ってヤツかい…。
わたし達の事情も知ってるようだけどそれは後回しさね。
それにしても先輩と共闘できるとは考えていなかったよ。
「……長生きはするもんだねぇ…。全く…」
え?若く見える?そうかい?これでもわたしは老年だよ?
そう見えるってんなら…有難いね。全く。
リミッター解除後に限界突破して準備を整え終わるよ。
脇差を二振り抜いてから構えて…一気に駆けるさね!
怪物の間合いに入ったら至近距離で脇差をふるう。
フェイント攻撃を二振りの脇差でできればいいけどね。
…恐らく一振りは防御に使うことになるんじゃないかね…。
わたしは先輩が攻める道を作ればそれでいいさ。
戦況次第で先輩が道を作ってわたしが…になるかもしれない。
まあそれもいいさね。何にでもタイミングってもんがあるさ。
「そう……。この骨面がわたし達の先輩ってヤツかい……。わたし達の事情も知ってるようだけど、それは後回しさね」
まずは戦いだと言わんばかりに呟くのは、煙のない煙管を咥える褐返・紫黒(人形廻し・f23260)だ。その煙管を懐にしまうと。
「それにしても先輩と共闘できるとは考えていなかったよ。……長生きはするもんだねぇ……。全く……」
「長生き……若く見えますけど?」
紫黒の何気ない言葉に、はじまりの猟兵は目を丸くしているようだ。
「そうかい? これでもわたしは老年だよ?」
紫黒の言う通り、既に年齢的には老年に差し掛かっている。が、毛の多い姿をみると、老年という感じには全く見えない。むしろ可愛らしいケットシーだ。少し気品さを感じるが。
「そう見えるってんなら……有難いね。全く」
「あなたは十分に若く感じます。その魂の強さがそう見せるのでしょうね」
それは本当の言葉なのか、はじまりの猟兵の言葉はどこか信用しきれないものがある。
「それじゃあ、始めるかい」
「ええ。始めましょう」
さっそく、はじまりの猟兵が プログラムド・ジェノサイドで、華麗な連続技を見せていく。
その隙に、脇差しを二振り抜いた紫黒が、一気に距離を詰め、恐ろしい闇へと切り裂いていく。こちらは牽制だ。
「…………」
闇は何も語らず、ただただ、紫黒とはじまりの猟兵を狙って攻撃してくる。
「還れ……」
ならばと、紫黒は|神薙 弐之型『神哭』《カミナギ・ニノカタ・カミナキ》を発動させる。受けるダメージが大幅に増えてしまうが、その分、闇色に染まる疾風が、攻撃力とその回避力と推進力を授けてくれる。
「わたしは先輩が攻める道を作ればそれでいいさ」
フェイントを入れた攻撃をしっかりと闇に当てながら、もう一振りは敵の攻撃をいなすために振るう。
「あら、それだけでいいんですか? せっかくですから、もう少し前に出ましょう」
「まあそれもいいさね。何にでもタイミングってもんがあるからね」
はじまりの猟兵の攻撃に、ぴったりと息を合わせて、紫黒は迫る闇を次々と切り裂いて見せたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
エミリィ・ジゼル
【共】
闇の姿:黒いサメぐるみをまとったかじできないの群れ
あ、あれは黒いかじできないさんズ…!
すごい…すごく安直な闇っぽさ…!
あんな手抜きに負けるわけにはいきません。行きましょう、はじまりちゃん!
UCを使って、わたくしの方も増殖して闇の姿に対抗
物量に物量をぶつけて【集団戦術】で足止めしつつ、はじまりちゃんにストライク・イェーガーを闇のかじできないたちを攻撃してもらいます
対象全員を攻撃できるストライク・イェーガーはこういう多数との戦いにこそ輝く時です
ごーごー頑張れ!はじまりちゃん!
闇は、なおも噴出してくるが最初ほどの勢いは、少しずつ抑えられている様子。
「来ましたね」
はじまりの猟兵の視線の先に、新たな猟兵が姿を現した。
「あ、あれは黒いかじできないさんズ……! すごい……すごく安直な闇っぽさ……!」
メイド服に身を包む、エミリィ・ジゼル(かじできないさん・f01678)は、目の前の、どちらかというと、コミカルよりな敵にはじまりの猟兵も思わず言葉を濁す。
「そ、そう……ですね」
「あんな手抜きに負けるわけにはいきません。行きましょう、はじまりちゃん!」
「はじまり、ちゃんって……もしかして」
「ほら、行きますよ、はじまりちゃん!」
はじまりの猟兵は、エミリィからつけられたあだ名に驚きながらも。
「はい」
僅かに笑みを浮かべながら、その後をついてくのであった。
「ではさっそく……かじできないさんズ、召還!!」
「……似たようなのが増えました。こちらは普通にサメさんなんですね」
敵側の闇を纏ったかじできないさんズらに、エミリィは自らの分身でもあるサメ着ぐるみを付けたかじできないさんズを大量に呼び寄せた。正直言って、無茶苦茶多い。
「わたくしが抑えている間に、はじまりちゃんも!」
「え、ええ。そうですね!」
エミリィに急かされるように、はじまりの猟兵も愛用しているライフルで、闇へと一斉射撃していく。それだけではない。
『おらぁ!』『そこだいけ!』『脛ねらえ脛!』『数でボコるのがケルベロスの流儀よ!』『思い知ったか!』『おくすまポジクラ』『いま!?』
|増える!囲む!ボコる!DXかじできないさんズ《デラックス・カジデキナイサンズ》で、見事な連携を見せるかじできないさんズは、もう、なんていうか、容赦なくかなりぼっこぼこにしていた。
「対象全員を攻撃できるストライク・イェーガーはこういう多数との戦いにこそ輝く時です! ごーごー頑張れ! はじまりちゃん!」
エミリィの後方からの応援に、はじまりの猟兵は微妙な顔を浮かべていた。
「ええ、主戦力はあなたなのですが……そういわれると、その……なんというか」
気が付けば、最後のかじできないさんズが、最後の闇のかじできないさんズを追い詰めていた。
「では、ご一緒に!」
「ええ!」
二人の息の合った攻撃でもって、闇の力が消え去ったのである。
こうして、数々の猟兵達の活躍により、はじまりの猟兵を覆う闇が消え去った。
「なかなか愉快な方々でしたけど……その力は本物ですね。ありがとう、わたしを倒してくれて。これで本当のことをお話しできそうです」
そういって、満足げな笑みを浮かべて、はじまりの猟兵も姿をゆっくりと消し去っていったのだった。
大成功
🔵🔵🔵