獣人世界大戦⑦〜宴で結ぶ絆
ヘビのように大地をのたうち進むサイバードラゴンシティと化した、香港のサイバー城塞『九龍城』。現在中国大陸部へと進撃を始めたその中では、アウトローの獣人達と人民租界軍の戦いが始まっている。
九龍城に住まう獣人達は、どいつもこいつも裏稼業に従事していたり、或いは脛に傷を持っていたりするアウトロー揃い。ですが、猟兵のことは概ね超大国に反抗して戦う気持ちのいい連中と認識しており、割と好意的に迎えてくれることが多いらしい。
「という事で、九龍城へ向かいアウトローさん達の宴に参加して来て下さい」
集まった猟兵達を前に、杜崎・紅祢(翠光纏いし癒し手・f36019)はそう切り出した。
「彼らの歓待を受ける事で、「九龍の霊気」をしばらく身に着けることが出来て、民租界での戦いが少し有利になるらしいのです」
そう予知が出ているとの事なので、とにかく宴を楽しんでくればいいらしい。
「糧食ではありますが、それなりに料理を整えて待っていてくださっているようなので……もし出来るようなら、お酒やお菓子などを持ち込むのも良いかもしれませんね」
待っているのは虎獣人を頭とした、若者の集団らしい。男女様々に十数名、自警団まがいを気取っているような、所謂やんちゃなタイプの獣人達との事。
「若いといっても成人は越えているそうなので、お酒も出てきます……一応言いますが、未成年はお酒禁止、ですからね。それと、羽目を外しすぎないように」
先生と呼ばれる職らしく、忠告を口にしてから転移の扉を開く。
「気を付けて……というようなことは起きないと思いますが、信頼に足る行動を心掛けて下さいね」
真空。
見て頂き有難う御座います、真空。(まそら)です。
宴です宴。飲んだり食べたり騒いだり。
プレイングボーナスは【アウトローの流儀で供される「歓迎の宴」を楽しむ】です。
相手は若者集団。腕相撲を挑んでみたり、肩組んで歌ってみたり、お菓子を持ち込んで隅っこで女子会してみたりとか色々楽しみましょう。
1章完結戦争シナリオのため、公開後即受付し、少数採用となるかと思われます。
同行者がいる場合は【相手の名前(呼称も)とID】のご記入お願い致します。
今回のシナリオの構成上、大人数は厳しいかと思います。
皆様の参加、心よりお待ちしております。
第1章 日常
『酒盛りをしよう』
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POW : 獣人達と乾杯し、意気投合する
SPD : 酔って饒舌になった獣人から噂話を聞く
WIZ : 料理や飲み物を持ち込み、皆に振る舞う
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ナルニア・ネーネリア
猫です。
猫は猫なので猫らしく振る舞うだけです。
猫は猫なので世界情勢とか戦争とか知りません。
猫は猫なのでただいつも通りお散歩していたら、なんだか歓待されているような気がしているだけです。
猫は猫なので可愛がられるのは当然だと思っています。
なんせ、猫なので。
猫は猫に美味しいご飯をくれる人に寛大です。
なでなでくらいは許しますが、抱っこされたらひっかきます。
おなかをみせるくらいはするかもしれません。触ったらひっかきますが。
やっぱり、猫なので。
尚、猫は猫なので人語を話しませんし、()付で思考しません。
猫が猫らしくあればつまりまるっとお任せです。
猫です。よろしくお願いします。
獣人のアウトロー達が開いた猟兵歓迎の宴。
九龍城内、比較的危険度の少ない地域にある、露台のある開けた部屋で用意されていたのだが。
そこに最初に現れたのはナルニア・ネーネリア(GoGo★キャッツ・f41802)、イロチお揃いの眼帯と首輪をした黒とキジの猫。そう、猫である。猟兵なのは間違いないのだが。
『おーい、なんか猫居るぞー』
『え、可愛い。猫ちゃんおいで、お肉食べる?』
「にゃあ?」
獣人も猫は好き。階梯0の獣人の可能性もあるが、お猫様はとりあえず持て成さねばなるまい。
宴用の糧食の中から、味付けの無い茹でた肉っぽいものを差し出される。黒猫のナルニアがまず匂いを嗅ぎに来て、暫く悩んでからぱくりと齧った。その後にキジのネーネリアも同じように肉もどきを貰って暫しはぐはぐとお食事タイム。
何かよく分からないけれど、いつも通りにお散歩してたら美味しいものがもらえたので2匹はご満悦。
『猫ちゃん触らせてー』
「にゃ」
一飯の恩義くらいは報いよう。羊の獣人が伸ばしてきた手に大人しく撫でられていると、横から覗き込むのはこの場の長である虎の獣人。
『何だか言葉分かってるみたいだな』
猟兵ですから。むい、と胸を張るナルニアとネーネリアを見て、虎獣人の若者は朗らかに笑う。
『何でもいいか。持て成しの予行演習だな』
さすが獣人の世界。許可なく勝手に抱き上げたりとかする者はいないらしく、その後も露台でころんとしてみたり窓掛の房飾りで一遊びしてみたり。その様子を見て和む獣人アウトロー達。
大分アウトロー感が薄れているが、お猫様の前なので仕方ない。
暫く遊んで満足したのか、そろそろ行くかと宴の場から立ち去る2匹。
その背中を、獣人達は微笑ましげに見送っていた。
大成功
🔵🔵🔵
レニー・リー
九龍城、初めて来た時はびっくりしたけど
慣れると此処の雰囲気、好きだなあ
おれの育った中華街とそっくりなんだよね
香港の皆とより仲良くなりたいし
思いっきり楽しむよ!
お土産には中国茶を
おれ、お酒はまだ飲めないし
こういうのもあってもいいかなって
そうだなあ…食事の前に一勝負しようか
腕相撲の勝ち抜き戦なんてどう?
誰が一番強いか決めようよ!
【ライオンラビット・ハート】自動発動
(挑戦者としての)魅力上昇
結構集まってくれたかな?
よし、勝負だ!
おれが磨き上げた『功夫』
どこまで通用するかなあ
たくさん勝負して
お腹を空かせたら
皆で食事にしようか
|好食《ホウセッ》!本場の|包子《パオズ》は一味違うね
いくらでも食べられるよ!
「九龍城、初めて来た時はびっくりしたけど、慣れると此処の雰囲気、好きだなあ。おれの育った中華街とそっくりなんだよね」
レニー・リー(眠れる獅子兎・f43295)が宴の場を訪れると、今まさに色々な料理が並べられている所だった。
糧食を加工したものではあるが、それなりに美味しそうに見えるのはここの住人達の努力の賜物だろう。
『よく来たな』
レニーに気付いた虎の獣人が、笑みを浮かべて近寄ってくる。がっちりと握手を交わし。
「香港の皆とより仲良くなりたいし、思いっきり楽しむよ!」
お土産、と手渡した中国茶も好評。年齢的にレニーと変わらず酒がまだ飲めないものも数名いたようで、さっそくお湯を沸かしていた。
まだ用意が整っていない様子に、レニーは空いている卓へと歩み寄ると声を張り上げる。
「食事の前に一勝負しようか腕相撲の勝ち抜き戦なんてどう? 誰が一番強いか決めようよ!」
料理等に向いておらず、手持無沙汰にしていた男たちが我先に集まり始める。手を動かしていた女性陣も仕方ないなあと穏やかに眺めているようで。
「いざ、挑戦!」
集まった若者たちのチャレンジ精神を感じてレニーのライオンラビット・ハート自動発動。挑戦者としての魅力が向上したからか、驚くほどの盛り上がりを見せ始める。
「よし、勝負だ! おれが磨き上げた『功夫』どこまで通用するかなあ」
『負けるものか!』
その後は選手入れ替わりの腕相撲大会、決勝戦はリーダー虎獣人とレニーの一騎打ち。
「負けないよっ!」
『望むところだ!!』
熱い勝負は数分の長丁場。そろそろ引き分けの号令がかかりそうなところで、レニーの闘気が虎獣人を上回ったのか、僅かに手が傾き……勝負あり。
『やるじゃねぇか』
「楽しかったよ」
勝負が終われば、仲良く卓を囲んでの宴が始まる。
「|好食《ホウセッ》!本場の|包子《パオズ》は一味違うね、いくらでも食べられるよ!」
心づくしの料理を心の底から楽しんだレニーだった。
大成功
🔵🔵🔵
紫・藍
自慢のキャバリア、藍ゼン・シュテルンにお菓子をいっぱい搭載して持ち込む藍ちゃんくんなのでっす!
お酒に合うおつまみから、お酒に合う洒落た常温スイーツまで!
よりどりみどりなのでっす!
ご招待のお礼なのでっす!
皆様どうぞ、なのでっすよー!
藍ちゃんくんは勿論、飲めや歌えや踊れと楽しませていただくのでっす!
まだまだ戦争の最中でっすので、ほろ酔いに留めさせていただきますけどねー!
ふわふわぽかぽかゆらゆらして眠っちゃうのが酔った時の藍ちゃんくんですから!
ですがですが普段からテンションの高い藍ちゃんくんなのでっしてー!
ほろ酔いでも皆々様と盛り上がりまくれるかと!
それでは皆様、ご一緒に!
藍ちゃんくんでっすよー!
宴の場、その外側。露台から顔を覗かせるのは巨大な人の顔……ならぬ、紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)のキャバリア藍ゼン・シュテルンだ。
その手にはたくさんのお菓子を抱えていて、次々に露台へと下ろしていく。この世界にはあまり見かけない、見た目も味も抜群なお菓子達に獣人達はソワソワ。
「こっちはチーズのパイでおつまみに最適なのでっすよー! それはアーモンドとカラメルのタルトでっす」
酒に合うだろうと厳選して持ち込んだ大量のスイーツを仕分けては、獣人達に渡していく。女の子達は見た事も聞いた事も無い綺麗なスイーツ達に目が釘付けになっている。
「どれも美味しいでっすよー! 皆で食べましょー!」
『こんなに大量に……有難い』
この場の長である虎の獣人が出てくると、藍ちゃんくんに握手を求める。
「ご招待のお礼なのでっす! 皆様どうぞ、なのでっすよー!」
ぎゅっとシェイクハンズして、改めて宴が始まる。
糧食を加工した食事もそれなりに味は整っていて、酒も悪くは無い。果汁で割ったものは飲み慣れていないものにも飲みやすく、つい杯が進んでしまうが。
「まだまだ戦争の最中でっすので、ほろ酔いに留めさせていただきますけどねー!」
飲み過ぎてしまえば、ふわふわぽかぽかゆらゆらして眠っちゃうのが酔った時の藍ちゃんくんなので。
皆に酒が回れば、踊りだす者や歌いだす者も現れる。簡単な歌を教えてもらって一緒に歌って盛り上がる。お返しと、藍ちゃんくんも得意な歌を披露すると、歓声が上がった。
『すごいすごい!』
『藍ちゃんくん素敵ー!』
普段からテンションの高い藍ちゃんくん、ほろ酔いでも周囲とのバランスは良い感じの様子。
「楽しいです楽しいでっすねー! それでは皆様、ご一緒に!」
『『「藍ちゃんくんでっすよー!」』』
今日一番の歓声と拍手、笑い声が弾けた。
大成功
🔵🔵🔵
鬼鉄・マオ
む、ならず者たちの巣窟か。故郷を思い出すぞ。
住心地がいいとは言えんだろうが、こういう所にも趣があるものだ。変わった酒が見つかることもある。密造酒とか密造酒、あとはそう、密造酒とかだな。期待しよう。(頭の中は酒の事で一杯)
ここか。タダ酒……ゴホン、宴があると聞いてきた。
なに?ガキが来る所じゃない?
誰がガキだ。……私はガキではない。土産もある。(『澱み』や『不死鳥酒』を取り出す。)
ガキじゃないなら、腕相撲で力を証明してみせろ、だと?ガキはどっちだ……。まあいい、乗ってやるか。(怪力で勝利する)
まだ疑うなら、UCでそこらの壁でも破壊してみせよう。
(若者と酒を飲みながら)強くなる秘訣?……筋トレだ。
「む、ならず者たちの巣窟か。故郷を思い出すぞ」
ひらりと靡く特攻服。鬼鉄・マオ(怪力特攻傭兵・f33724)が宴の場所と告げられた建物へと辿り着いた。ここに至る前の周囲の風景も見慣れてはいないが、何処となく馴染みがある雰囲気を感じたのは彼女の生まれの所為だろうか。
「住心地がいいとは言えんだろうが、こういう所にも趣があるものだ。変わった酒が見つかることもある。密造酒とか密造酒、あとはそう、密造酒とかだな。期待しよう」
酒が飲みたいという事がよく分かる呟きを零しつつ向かった扉の先、大広間のような場所に入る手前で虎の獣人が出迎えた。
『よく来た、猟兵。歓迎する』
「ここか。タダ酒……ゴホン、宴があると聞いてきた」
タダ酒で頭がいっぱいなマオの全身を、さっと眺めた虎の獣人が渋い顔を見せる。
『お前は……酒が飲める年齢なのか? 申し訳ないが……』
「なに?ガキが来る所じゃない? 誰がガキだ……私はガキではない。土産もある」
取り出したのは彼女が愛飲しているにごり酒や魔王国産の火酒。
『成程、酒だな。しかし持ってきたからと言って証明には』
『それなら、力試しで良いんじゃないっすかー? ほら、腕相撲とか』
中身を確認した虎獣人が僅かに迷う様子を見せると、後ろからひょこっと顔を出したのはキツネの獣人だ。楽しげなマオへと向ける様子に、小さく肩を竦める。
「ガキじゃないなら、腕相撲で力を証明してみせろ、だと?ガキはどっちだ……。まあいい、乗ってやるか」
マオは猟兵、しかもバリバリの前衛タイプ。体格では負けているとはいえ、並みの獣人に力で負けるわけがない。
「どうする? まだ疑うならその辺の壁でも破壊してみせよう」
圧勝したマオの言葉に首を振った虎獣人が音頭を取り、宴が始まる。
望み通りの変わった酒……主に果物が原料だが、薬草なので香り付けをしていて中々に面白い味のものもある。舌鼓を打っていたマオの元へ、先程のキツネ獣人や他の若者も集ってくる。
「強くなる秘訣?……筋トレだ」
その後も宴は筋肉談議で大分盛り上がったとか。
大成功
🔵🔵🔵
栗花落・澪
持ち込みOKなら喜んで
クーラーボックスを二種類使用して切り分けたアップルパイと苺大福
和と洋それぞれを容器に入れ
ボックス内に入るだけ持ち込んでみます
つまみ系と悩んだけど…お菓子の方が得意だから
甘いとお酒には合わないかな…?
僕がまだ飲めないからその辺よくわからなくて
気持ちって事でよろしく
勿論用意していただいた料理もいただきます
飲み物、お茶あります?
僕お茶って大好きなんです
その土地ごとに若干の風味の違いがあったりして
そういうところも含めて好き
年齢の割にまだ最近の常識に疎い部分もあるけど
特に女子トークは色々合わせられるよ
メイクでもファッションでも…
…獣人達の女子トークってそもそもどんな感じなんだろ
クーラーボックスを二つ肩にかけた小柄な人影。宴の場に訪れたのは、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)だ。
「持ち込みOKって聞いたから」
広間に着いて、蓋を開ける。中に入っていたのは切り分けたアップルパイと苺大福。和と洋それぞれの甘味を容器に入れボックス内に入るだけ持ってきていた。
『わぁ、すごい』
『美味しそう!』
きゃあきゃあと盛り上がる女子達を見て、一寸ほっとする澪。
「つまみ系と悩んだけど…お菓子の方が得意だから、甘いとお酒には合わないかな……?」
そんな事無い、と首を振る女の子達。甘いお酒もあるようなので、とりあえず大丈夫と言いたいらしい。
「僕がまだ飲めないからその辺よくわからなくて、気持ちって事でよろしく」
『持ってきてくれるだけで有り難い』
この場の長らしい虎の獣人が声をかけてくる。澪はまだ未成年、という事で酒以外も用意してくれていた。
「飲み物、お茶あります?僕お茶って大好きなんです。その土地ごとに若干の風味の違いがあったりして、そういうところも含めて好き」
用意してやってくれ、と声がかかり届いたのは喉に良い効果のある花を乾燥させたお茶。香りを確認すると、どこか玫瑰花茶――ハマナスのお茶に似ている感じがした。
杯を受け取り、乾杯。口をつけた花茶はふんわりと甘酸っぱい。
用意されていた料理は、糧食を使って中華に似た感じのものが用意されていた。肉もどきを使った炒め物や餡をかけたご飯、蒸し饅頭のようなもの。
どれも美味しくて、特に甘辛く味付けた茸を入れた蒸し饅頭等は一息に食べきってしまった。
『ねえねえ、お洋服見せて?』
『お話しましょ』
澪の周りには、先程渡したアップルパイやイチゴ大福を持った女の子達が集まりはじめた。安定した生活を送っていなかった為に、年齢の割にまだ最近の常識に疎い部分もあるけど澪も女子トークは嫌いじゃない。
「じゃあ聞いても良いかな、メイクとかってどうしてるの?」
『うーん、階梯によるかなぁ』
『まずは毛並みを整えるところからだよねー』
思いのほか話が盛り上がり。料理に夢中の男子達を置き去りにして、女の子達と澪は一気に仲良くなっていったのだった。
大成功
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