●獣人世界大戦、開幕
「ついに私の世界でも戦争が始まるみたいだね」
そう言って、やる気を示すのはグリモア猟兵の風吹・香織(怠惰な「双胴の悪魔」乗り・f39889)だ。
「かつて自分達に痛手を与えた『はじまりの猟兵』の拠点を探していた超大国『ワルシャワ条約機構』、その支配者である『始祖人狼』が、遂にその手がかりを掴んだらしい」
それに呼応し、他の超大国もそれぞれに「始祖人狼の阻止」や「はじまりの猟兵の奪取」を目的として、ワルシャワ条約機構への大規模な軍事侵略を開始している。
「戦争が発生すれば、犠牲となるのは罪もない獣人達だ。そのうえ、超大国のオブリビオン達は「|世界の滅亡《カタストロフ》」さえも意に介してない。決して、超大国の好きにはさせないためにも、みんなの力を貸しておくれ」
そう言って、香織は猟兵達を見た。
「今回、みんなに向かってもらうのは、イタリア半島のアドリア海だ。ここはゾルダートグラードの勢力下にあるけど、獣人の飛行機乗りが抵抗作戦に乗り出している」
私の知らない人たちだけど、戦闘機乗りって意味では私の同志だね、と香織が頼もしそうに笑う。
「彼らはゾルダートグラードへの反抗作戦に挑むつもりみたいだ。でも、彼らだけじゃ全滅する。彼らの力を借りつつ、私達も猟兵の力を貸すとしよう」
敵は『制空戦闘機』。領空確保に特化した戦闘機だ。
対する獣人の飛行機乗りが使うのはそれより劣る戦闘機。攻撃力はともかく、速度や旋回力で負けている。
「けど、敵の数は多い。いかに猟兵といえど、まとめて彼らを相手取るのは大変だ。飛行機乗り達が撃墜しやすいように上手く敵を誘導してやるとか、仲間の飛行機乗りも上手く使うことで、戦場を有利に進めよう」
そう言って、香織が話を締めくくる。
メリーさんのアモル
獣人戦線で戦争だ! こんにちは、メリーさんのアモルでございます。
敵は『制空戦闘機』。必然的に戦場は空中となります。
敵の数は多いので、うまく友軍の飛行機乗りを援護しつつ戦いましょう。
「飛行機乗り達と協力し、空中戦で戦う」ことで、プレイングボーナスを得られます。
それでは、頑張っていきましょう!
第1章 集団戦
『制空戦闘機』
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POW : ワンショット・ワンキル
【機銃弾】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : ダイブアンドズーム
敵より【高い高度、または良好な速力を有する】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
WIZ : 編隊空中戦闘
【同じ目的を持つ僚機】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[同じ目的を持つ僚機]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ガーネット・グレイローズ
オブリビオン超大国が同時に動き出して、世界規模の大戦争が始まってしまったか…。
私達の手で一刻も早く戦争を終わらせないと、全世界で大量の犠牲が出てしまう。急ごう…!
ゾルダートグラード軍に対抗するため、飛行機乗りたちと協力しよう。【グラビティマスター】を使い、飛行能力を使って、生身の《空中戦》を挑むぞ。飛行機では不可能な《空中機動》で敵を翻弄し、クロスグレイブによる《レーザー射撃》を叩き込む一撃離脱戦法をとろう。
また、必要とあらばウサギ型ドローンの「おもち」を使って、味方機の燃料補給を手助けしよう。
「オブリビオン超大国が同時に動き出して、世界規模の大戦争が始まってしまったか……」
グリモア猟兵の報告を聞き、そう呟くのは遠い昔に領土を求めて宇宙へ進出した吸血貴族、グレイローズ家の娘、ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)だ。
「私達の手で一刻も早く戦争を終わらせないと、全世界で大量の犠牲が出てしまう。急ごう……!」
そう覚悟を決めて、ガーネットはグリモアの転移でイタリア半島のアドリア海沖に転移する。
到達した時、既に上空で戦闘は始まっていた。二種類の戦闘機が空中で相手の背後を取ろうと犬の尻尾を取り合うが如く、ドッグファイトを展開している。
「封神武侠界で修行をした成果を見せてやろう!」
ガーネットはそんな戦場に到着するなり素早くユーベルコードを発動。体に働く重力を制御することで、仙人の飛び方を再現し、実に時速745kmもの高速で上空へ飛び立っていく。
飛行機ではなく生身で、ガーネットは空中を飛ぶ。
それも飛行機のように発動機を使って前方へのみ飛ぶ飛翔ではなく、重力を制御しての空中機動。
前方にしか飛べない戦闘機と自在に飛翔できるガーネット、どちらが有利か、あえて説明するまでもないだろう。
「生身で空を飛んでいるだと、猟兵め、現れたか!」
故に、その異様な状況にガーネットを猟兵と識別した『制空戦闘機』が一斉にガーネットに向けて機首を向け、その機関銃を発砲したとて、ガーネットはそれを僅かに側面にずれるだけで回避できる。
そして、ガーネットの脇を通り過ぎることになる戦闘機は次なる攻撃を敢行するにあたり、大きく旋回することを求められる。
隙だらけの側面を晒して。
当然、その隙を見逃すガーネットではない。巨大な十字架を模した形状の携行型ビーム砲塔デバイス 『クロスグレイブ』を構え、そこからレーザーを射出。
側面を晒した愚かな——やむを得ないのだが——、『制空戦闘機』を撃墜する。
『制空戦闘機』達もこのままではまずいと判断。僚機と連携して攻撃する編隊空中戦闘を試みる。
「見せてみろ、お前のユーベルコードを」
対するガーネットは綺麗に整列してガーネットへ向かう『制空戦闘機』に向けて迂回しつつ側面を突く形で接近し、 『クロスグレイブ』で敵を撃墜、そのまま離脱する一撃離脱戦法に切り替えていく。
圧倒的に速度に優れるガーネットの一撃離脱戦法の前に『制空戦闘機』達は為すすべもない。
そして、ガーネットに翻弄されている今、フリーになった獣人の飛行機乗り達は先ほどより格段に有利に戦える。
その上、ガーネットの燃料補給を担うウサギ型ドローン『おもち』が、燃料が少なくなってきている獣人の戦闘機に接近し、燃料補給まで行ってみせる。
格段に継戦能力が上がった獣人達はそのままガーネットに翻弄される『制空戦闘機』に対し、攻撃を仕掛け、確実に戦果を上げていった。
大成功
🔵🔵🔵
ノキ・エスプレッソ
はじまりの猟兵……そちらも気になりますが、友人の頼みでもありますからね。借りは返しますよ。
敵が集まりだしたら、こちらもアクセル全開。
「満月の色で包み込めッ!」
塗料をバイクに撒いてUCを発動、飛翔能力で地上から飛び上がります!
死角となる下方向から敵機の上に着地、【運転】で他の敵機に飛び乗りつつ操縦席の窓ガラスに塗料をばらまきます。
ここまで暴れていたら、他の敵機もこちらに注目しますね。
敵を惹きつけて、友軍が狙撃しやすい体制を整えていきましょう。
見やすいように塗料でマーキングしつつ、足りない距離はUCの飛翔能力で補います。
空からの色って、こんな感じなんだ……
もっと見なくちゃ。この世界を壊させないよ!
「はじまりの猟兵……そちらも気になりますが、友人の頼みでもありますからね。借りは返しますよ」
と、敵の目的である存在について触れてから、目の前の敵に思考を切り替えるのはサイバーザナドゥの貧民街で放棄された機材から造られたレプリカント、ノキ・エスプレッソ(色を求めて走るレプリカント・f41050)だ。
生身で空中を飛ぶ先の猟兵に戦術を乱されたためだろう。『制空戦闘機』達は今回、地上も警戒していた。
そのため、ノキが出現すると同時に、地上に近くに向けて『制空戦闘機』が集まり始める。
だが、自身に敵が集まるのはむしろノキの望むところ。
敵が集まってきたのを見計らい、色鮮やかな塗装がなされた彼の相棒『ヴィヴィッドバイク』のアクセルを全開にする。
「満月は世界を見渡せるほどの高さから、太陽の色を受け取り、ボクを包み込んでくれるような黄色に代えて反射する……その色を貸してッ!! 満月の色で包み込めッ!」
『ヴィヴィッドバイク』から吐き出されるのは排気ガス、だけでなく、満月の色を再現した黄色の塗料達。
塗料を撒き散らしながら、バイクは空高く飛び上がる。
その速度は実に時速120km。戦闘機の時速は当時でも500~600km/h程度と言われているため、その速度は流石に戦闘機には叶わないが、バイクが空を飛ぶだけでも本来は驚くべきかもしれない。
なにより、向こうから向かってくるのなら速度の面はなんの問題にもならない。ノキには使い慣れた相棒を誰よりも上手く扱う操縦テクニックがあるのだから。
飛び上がったバイクは『制空戦闘機』の、というか概ねほとんどの戦闘機の死角である下方向から『制空戦闘機』に接近し、その上に着地。操縦席の窓ガラスに黄色の塗料を撒き散らし、その視界を塞ぐ。
「な、なんだ!? 踏んでった!? み、見えない!?」
敵が思わぬ攻撃に驚愕する。
ノキはそのまま、『制空戦闘機』から『制空戦闘機』へと飛び移り、着実にその視界を奪っていく。
そして、その目立つ黄色の塗装は、友軍にとってはターゲットを示すマークにもなる。
「あの猟兵、敵を弱体化させているぞ、あの黄色い塗料の着いた敵を狙え!」
すぐに獣人達もそれに気付き始める。
獣人の戦闘機は視界を奪われふらふらと飛ぶ敵機を確実に撃墜していった。
通例の数え方なら全て獣人による単独撃墜となるところだが、十分にノキとの共同撃墜、と言って差し支えないだろう。
そして、空を飛び、『制空戦闘機』の上で、ノキはそこから見える空の色を見ていた。
「空からの色って、こんな感じなんだ……。もっと見なくちゃ。この世界を壊させないよ!」
色によって感情を得たノキはまた新しい色を知った。これからも知ることだろう。そのためにも、ノキはこの戦いで負けるわけにはいかない。
ノキは着実に『制空戦闘機』に視界妨害&マーキングを施していった。
成功
🔵🔵🔴
月夜・玲
なんていうかこう、一周回ってこういう普通の戦闘機が敵だとビックリする感あるよね
だって普通なんだもん普通
これでユーベルコード使ってくるんだよ、びっくりするよね
さて飛べなきゃどうにもならない
《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
そして【Code:U.G】起動
重力制御、そして飛翔
プロペラ機なんかに速度は負けないけど、早過ぎても空中戦って成り立たない!
ま、他の飛行機乗りの援護もしとこう
全ての敵に重力を放ち、動きを阻害!
これなら友軍にも余裕が出来るかな
近くの敵は更に強力な、自重で潰れる程の重力を照射
地面に落としながら私も最大加速で機体に接近
そのまま翼を『串刺し』にして落としていこう
「なんていうかこう、一周回ってこういう普通の戦闘機が敵だとビックリする感あるよね」
そう敵を見て呟くのは気ままに自由に生きる、スペースノイドのメカニック、月夜・玲(頂の探究者・f01605)だ。
「だって普通なんだもん普通。これでユーベルコード使ってくるんだよ、びっくりするよね」
彼女の言及しているのは敵の見た目だ。確かにオブリビオンはトンチキな見た目のものが少なくないので、こういったまともな戦闘機の見た目をしたオブリビオンは却って珍しいかもしれない。
「さて飛べなきゃどうにもならない」
そう言って、玲は『《RE》Incarnation』と『Blue Bird』の二本を抜刀する。
「重力制御開始。地の理は今此処に」
そして、ユーベルコード発動。玲は自身を重力制御形態へと変身させ、一気に空中へ飛び上がる。
その速度、実に時速15000km。音速が0度で時速1193kmくらいなので、悠にマッハを越えている。
第二次世界大戦くらいの技術レベルである獣人戦線において、マッハを超える機体は外部から持ち込まれたキャバリアくらいのものだろう。
至って普通の『制空戦闘機』である彼らにはまるで追いつける速度ではない。
「プロペラ機なんかに速度は負けないけど、早過ぎても空中戦って成り立たない!」
そう愚痴って速度のレベルを落としつつ……。
「ま、他の飛行機乗りの援護もしとこう」
戦場全体の敵全員に重力が放たれる。
『制空戦闘機』達の速度が目に見えて鈍り始める。
「動きが鈍った! あの早すぎる猟兵がやったのか!?」
「考えるのは後だ、今のうちに撃墜するぞ!」
獣人達もそれに気付き、一気に勢いづく。
「これなら友軍にも余裕が出来るかな」
満足げに頷いた玲は、今度は自分の攻撃に移る。
手近な敵をターゲットに定め、自重で潰れるほどの重力を照射。
地面に落下し始める『制空戦闘機』に、自身は最大加速でソニックウェーブを放ちながら『制空戦闘機』に接近、翼を二本の剣で串刺しにして、使えなくする。
「くそ、あいつさえやれば!」
『制空戦闘機』達も自分達が獣人にさえ遅れをとっていることを認めたくないのだろう。その原因たる玲をターゲットに定め、機銃で攻撃を仕掛けるが。
ソニックウェーブを放ちながら飛び続ける玲にプロペラ機が攻撃を命中させる手段などあるはずもない。
結局、『制空戦闘機』は玲に対しどうすることも出来ず、ソニックウェーブを放ちながら飛び回る玲に撃墜されるか、獣人の戦闘機に撃墜されるかの二つに一つの道を辿るしかないのであった。
大成功
🔵🔵🔵
笹竹・暁子
◎
ついに始まってしまったのね…
でも私がやる事は変わらない
物資を運び、情報を運び、現地と縁を繋ぎ合わせていく
それが『雀のお宿』の戦略よ!
運輸途中で居合わせてしまったけれど、これもまた縁
加勢するわ!
方針:情報確保と支援重視
〔霊刃羽〕を展開し、戦場マッピングを開始!
【索敵・情報収集・情報伝達・集団戦術・道案内】で僚機を戦術支援する
霊刃羽は〔盾形態〕で【護衛】と撃墜時のパイロット救助
〔銃形態〕では【弾幕・レーザー攻撃】で牽制
それ以外では【指定UC】を使い、敵機を霊力の網に引っかけたり【捕縛】して無力化
性能差は扱い方、連携練度で覆せる!
私は次の戦地への届け物があるのよ
ここで足止めされてる場合じゃないの!
「ついに始まってしまったのね……」
始まった獣人世界大戦という戦いについて、そう呟くのはどこからか現れ、一時の安らぎの場を提供する互助組織「雀のお宿」所属のスズメの女性、笹竹・暁子(暁を臨む一夜の為に ~雀のお宿の外仲居~・f39919)だ。
「でも私がやる事は変わらない。物資を運び、情報を運び、現地と縁を繋ぎ合わせていく。それが『雀のお宿』の戦略よ!」
それが小規模な小競り合いであろうと、大規模な世界大戦であろうと、互助組織「雀のお宿」のやることは変わらない、と暁子は決意する。
「運輸途中で居合わせてしまったけれど、これもまた縁。加勢するわ!」
そんな暁子は荷物を運ぶ途中、イタリア半島に辿り着き、オブリビオンと獣人が空中で戦闘しているのを目撃してしまう。
暁子は羽型自律機動兵装|霊刃羽《クイル・ビット》を周囲に展開し、戦場をマッピング。
索敵に情報収集をした上で、獣人の戦闘機乗り達にその情報を伝えていく。
「な、なんだこれは……。敵の索敵情報と詳細なスペック?」
さらに、|霊刃羽《クイル・ビット》は|盾形態《シールド》をとって、獣人の戦闘機へ襲いくる機銃弾を守る役目も担う。
その上で余った|霊刃羽《クイル・ビット》は今度は|銃形態《シューター》をとって、敵機に弾幕を張り、その動きを阻害していく。
「これだけの支援があればいけるぞ! 攻勢に出る!」
獣人の戦闘機達が一斉に攻勢に移る。
敵の位置もその位置に至る最適なマニューバも全て分かる。
おまけに敵の動きは弾幕で阻害されており、こちらへの攻撃は防いでくれる。
負ける余地さえ感じない完璧にお膳立てされた状況に、獣人達の士気は鰻登りだ。
「鳥型だけど――「手」は貸せるのよ!」
そして暁子自身も、不可視の霊力を網目状に中継展開した巨大な掌の形状をした|霊刃羽《クイル・ビット》を展開、捕縛して確実に敵を無力化していく。
戦況は完全に獣人側に覆っていた。
「性能差は扱い方、連携練度で覆せる!」
「あぁ、その通りみたいだ。助かったよ。腐ってばかりじゃいられないな」
そう言って、士気の高い獣人達は着実に敵機を撃墜していく。
「私は次の戦地への届け物があるのよ。ここで足止めされてる場合じゃないの!」
そう言って、暁子が去っていく。
戦いは続く。
だが、もう彼らが『制空戦闘機』に屈することはないだろう。
暁子が教えた数多の情報と戦術、そして心意気がある限り。
大成功
🔵🔵🔵
ラピーヌ・シュドウエスト
●POW
へぇ、風光明媚な良いリゾート地じゃないか
温暖な気候に波穏やかな地中海
うーん、いっそのことサボりたいところだけど…五月蝿いハエがこうも飛んでられると耳障りだ
そんな事でボクがお相手してやろう
まぁ、当然ながらボクは空を自由に飛べるスーパーヒーローなんかじゃない
ここは型落ち戦闘機の上に乗って足としよう
そんなに速度が出ないなら好都合だしね
どう戦うか?
操縦士くん、相手に機銃を撃ちながら牽制してくれ
いくら機体を旋回しようともボクのファントム・スレッドが命綱代わりとなってるので安心してくれ
さて、このタイミングか
相手の機体とすれ違う瞬間に糸を絡ませての『Dice Chopper』さ
はは、いやぁ痛快愉快だ
「へぇ、風光明媚な良いリゾート地じゃないか。温暖な気候に波穏やかな地中海」
周囲の風景を見ながらそう言って頷くのはラピーヌ・シュドウエスト(叛逆未遂続きの闇執事ウサギ・f31917)。ノースロップ家に仕えるニュービー・フットマンの時計ウサギにして、元ヴィラン『プレデトリー・ラビット』でもある。
「うーん、いっそのことサボりたいところだけど……」
観光地にいるのだ、無理からぬ感想だろう。
だが、その上を飛び回るのは敵味方入り乱れる戦闘機部隊達。
「五月蝿いハエがこうも飛んでられると耳障りだ。そんな事でボクがお相手してやろう」
そんな状況でリゾート気分など味わえるはずもなく、ラピーヌもまた、戦闘への参加を決めるのだった。
「まぁ、当然ながらボクは空を自由に飛べるスーパーヒーローなんかじゃない」
まして元ヴィランのダークヒーローである。いや、ダークヒーローでも飛べるやつもいるが。
「ここは型落ち戦闘機の上に乗って足としよう」
そう言って、向かうのは、獣人達が出撃に利用している野戦飛行場。
猟兵を名乗り、戦闘機に載せてくれと頼めば、断るものはいなかった。
が。
「戦闘機を借りるんじゃなくて、上に乗るので大丈夫なのかい?」
「あぁ、いくら機体を旋回しようともボクのファントム・スレッドが命綱代わりとなってるので安心してくれ」
手袋の五指に仕掛けられた極細の特殊鋼線『ファントム・スレッド』は武器にもなる便利な道具だが、今回はまずは戦闘機との接続に用いる。
「どう飛びますか?」
「どう戦うか? なら、操縦士くん、相手に機銃を撃ちながら牽制してくれ」
「了解致しました」
獣人の戦闘機がラピーヌを載せて『制空戦闘機』に迫る。
側面から機銃で撃たれた『制空戦闘機』は加速し、それを振り切ろうとする。
すると、それをカバーするため、他の『制空戦闘機』が機銃で牽制しながら、ラピーヌの載る戦闘機へ迫る。
「回避します」
「いや、そのままで頼むよ」
「え?」
迫る機銃を『ファントム・スレッド』を操ることで無力化し、さらに接近する『制空戦闘機』。
二機の戦闘機が再接近したその時。
「ではお望み通り、サイコロにしてあげよう」
発動するユーベルコードは『Dice Chopper』。
『ファントム・スレッド』が幾何学を描きながら『制空戦闘機』に絡みつき、そしてサイコロ状に切断された。
「はは、いやぁ痛快愉快だ」
「すごい……」
仲間がやられたと見て、無視できるオブリビオンではないらしい、『制空戦闘機』がターゲットをラピーヌへと定め、バラバラに接近してくる。
そして彼らは数秒後には別の意味でバラバラになる運命なのだった。
成功
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天城・千歳
【SPD】
ここにきてユーラシア大戦ですか。余程「はじまりの猟兵」の情報が欲しいんですね。
サテライトドローン群を戦闘空域外周に展開、通信・観測網を構築開始。
本艦の電子・光学系観測機器及びドローン群による【索敵・偵察】で【情報収集】し、収集した情報を元に【戦闘知識・情報検索・瞬間思考力】で分析後UCで最適の迎撃パターンを構築します。
構築した迎撃パターンに従って戦闘を開始後、【情報伝達】で戦闘空域内の味方の管制と誘導を行いつつ、敵に対し【ジャミング】を行い連携を妨害します。
無人騎兵隊と自立砲台群は【自動射撃・遊撃】で味方を支援
向かって来る敵は搭載火器の【一斉発射・範囲攻撃・弾幕・対空戦闘】で迎撃
「ここにきてユーラシア大戦ですか。余程「はじまりの猟兵」の情報が欲しいんですね」
戦争の始まりを聞いて、そう呟くのは傭兵部隊所有の宇宙戦艦の自立型コアユニットの1体、天城・千歳(自立型コアユニット・f06941)だ。
千歳は戦場に到達するなり、32機からなる『サテライトドローン群』を展開し、戦闘空域外周へ向かわせる。
戦闘空域外周に到達した『サテライトドローン群』は一斉に通信・観測網を構築していく。
千歳自身の電子的、工学的観測機器による分析と『サテライトドローン群』による索敵偵察によって得た情報収集の結果を元に、情報を分析する。
「ラプラス・プログラム起動、状況の予測演算を開始します」
そのために発動するのがユーベルコード『ラプラス・プログラム』だ。
これまでの情報収集したデータを元に情報を分析。得られるのは最適の迎撃パターン。
得た最適の迎撃パターンに従い、戦闘を開始する。
『A-2P型無人装甲騎兵隊』と、『A-2P型無人装甲騎兵隊火力支援型』計32機が戦場に展開、それぞれが熱線機関砲で対空射撃を始める。
そして、『自立浮遊砲台群』は一斉にミサイルを放ち、敵機の移動範囲を狭めていく。
その間に千歳はジャミングを行い、敵の誘導を妨害するとともに、獣人達の通信に割り込む。
「なんだ、猟兵か?」
自身の構築した迎撃パターンに従うように要請すると、猟兵の支援なら、と獣人達はすぐに頷く。
数多くの戦力の見事な連携で動きを封じられた『制空戦闘機』はその管制者であると目される千歳へとその標的を定める。
ジャミングされている中なので、連携はたいしたものではないが、それでも一斉に向かってくる敵は脅威のはずだ。
だが、千歳の|近接防御システム《CIWS》とミサイルVLS群が放つ対空弾幕の前に、それらは何の意味も持たなかった。
速力と高度では圧倒する『制空戦闘機』は命中率も回避率もダメージも3倍なのだが、そのどれもが接近を許されなければ意味がなかった。
結局、千歳の見事な管制の前に、『制空戦闘機』はどんどん移動範囲を狭められていき、そしてあらゆるスペックで圧倒しているはずの、旧式戦闘機の前に撃墜されていくこととなったのだった。
どれだけスペック差があろうとも、十分な支援があれば、その差は容易に覆る。優れた管制者たる千歳の前には自明のことだった。
そして、ついに、最後の一機が撃墜され、この空域の制空権は獣人達のものとなったのであった。
大成功
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