獣人世界大戦④〜ルールを守って楽しく破壊!
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「獣人戦線! 俺から提供するのは、クロックワーク・ヴィクトリアの狂気艦隊戦だ!」
キャンバスにサクッと獣人戦線の世界の地図を描いて、赤丸を付けた霧水・砕牙(|黒の風《Preto Vento》・f28721)。
今回、彼が見たのはロシアの首都・サンクトペテルブルクを攻略するために編成されたクロックワーク・ヴィクトリアの狂気艦隊が海を渡っている様子。
どうやら丁度移動中だったようで、狂気艦隊は幾つもの船を並べてロシアに向けて走っているようだった。
が、ユーラシア大陸全土で行われているこの戦争、他からの戦力が入るとしっちゃかめっちゃかになって面倒になること間違いなし。
ということで、砕牙はこの狂気艦隊が到達する前に1つの細工を仕込んでおきたいという。
それが、みんな大好き破壊工作。
船が海の上にある間にぶっ壊して、到達させないようにすればよいのだ。
機関室を木っ端微塵にすれば、しばらくは動けなくなるだろうから底を狙って欲しいと。
「ただ、問題は狂気艦隊には|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》が存在している。以前も少し遭遇したアレだな」
|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》。
それは船ごとに作られた、ヴィクトリア朝時代の雰囲気が作られるように設けられたルール。
乗船する蒸気人形達はルールを守りつつ、侵入者がいないかを見張っているそうだ。
今回のルールは『豪奢な晩餐会を楽しむ』だそうで、内部では優雅な音楽が鳴り響いている。
紳士淑女として晩餐会に参加すれば、蒸気人形達を欺きつつ機関室へ向かえるだろう。
「ルールを守って楽しく戦争、ってことで。ギリギリまでは俺が運ぶから、そこから先は頼んだぜ!」
そう言って砕牙は準備が済んだ者達から順繰りに、狂気艦隊へと送っていく。
|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》を優雅に乗り越え、破壊工作を楽しめ!
御影イズミ
閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
獣人戦線ってことで欲叫びます。
猫の獣人まだああああああぁぁぁぁぁ!!!???
初めての方はMSページを読んで頂ければと思います。
またMS自身は過去作未履修なため、過去作に関するネタが出た場合はプレイングを流させていただきます。
この点についてはご了承くださいませ。
●採用について
「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
採用についてですが、現時点では全員採用を目標にしています。
ただし、人数や内容によっては採用の確約が出来ません。
また採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。
●場所:狂気艦隊内部
今回の狂気艦隊はかなり大きい豪華客船となっています。
幾つかの船が並んでいますが、今回破壊工作するのは一番大きな船の1つだけ。
内部はヴィクトリア朝時代の様式を真似て作られており、結構ギンギラギンです。めがいたい。
内部ではビスクドールのような蒸気人形達がルールに則って辺りを徘徊しています。
●プレイングボーナス:|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》に従い、完璧な紳士淑女として振る舞う/迅速に破壊工作を行い、撤退する。
今回のルールは『豪奢な晩餐会を楽しむ』こと。
豪華客船には晩餐会がつきものです。優雅に食事する、会話をする等でクリアとなります。
破壊工作の方は楽しく破壊工作して逃げてもらえればOK。
皆様の素敵なプレイング、お待ち致しております。
第1章 冒険
『紳士淑女の作法』
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POW : 気合と根性の一夜漬けで何とか作法を覚えて来る。
SPD : 細かいミスをさりげなくごまかす。
WIZ : 一分の隙もなく完璧なマナーと所作を披露する。
イラスト:fossil
👑7
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
エドワルダ・ウッドストック
POW アドリブ連携歓迎
クロックワーク・ヴィクトリア……性懲りもなく出張ってきますわね。
ワルシャワ条約機構を庇う意図はありませんが、狂気艦隊をのさばらせる訳には行きませんわ。
行ってきます。
紳士淑女の作法はしかとこの身に体得しております。
蒸気人形たちに見咎められぬよう、晩餐会に出席する貴人として振舞いましょう。
テーブルマナーもちゃんと、ちゃんと覚えておりますわよ?(アンチョコは隠す)
胸を張り、微笑みを絶やさず、毅然とした様子で慌てずゆっくり……。
機関室に辿り着いたら、ぶっ壊しますわよ。
優雅に軍用シャベルを振りかざして、礼儀正しく叩き潰して差し上げますわ!
沈没なさいませ狂気艦隊っ!
●優雅に華麗に
「クロックワーク・ヴィクトリア……性懲りもなく出張ってきますわね……」
むぅ、と口を尖らせて狂気艦隊に乗り込んだエドワルダ・ウッドストック(金雀枝の黒太子・f39970)。前回も船に乗り込んで邪魔してぶっ壊したというのに、懲りずに狂気艦隊を持ち出して戦争に首を突っ込むのはまさに狂気と言える。
だがここでワルシャワ条約機構とクロックワーク・ヴィクトリアがぶつかれば戦争が激化してしまって、猟兵でも手が付けられない大惨事に発展しかねない。故に、ワルシャワ条約機構を庇う意図はないが狂気艦隊を沈めてやることにした。
この船に課された|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》は『豪奢な晩餐会を楽しむ』こと。
船の中だと言うのに、豪華絢爛に飾り立てられた室内に多数の食事と飲み物が並ぶ姿はまさにヴィクトリア朝時代の風貌そのものとなっている。
そんな中をビスクドールのような蒸気人形達が同じくルールに則って紳士淑女の振る舞いで晩餐会を楽しんでいる。楽しまない者がいればそれすなわち、敵であるという命令が下されているようだ。
「あら、あら。とても素晴らしい晩餐会ですわね」
エドワルダもまた、その中に溶け込むように貴人の振る舞いで晩餐会に参加。微笑みを絶やさず、時にはすれ違う人々に挨拶を済ませ、毅然とした様子で船内を歩いていく。
蒸気人形達に咎められないように順路を巡り、船内構造と逃走経路などの確認を取ってから席へ着いて、正しいテーブルマナーを用いて晩餐会を楽しんでいく。
その様子には人形達もエドワルダは特に異常なしと言う形をとっており、そのまま人が少なくなったのを見計らってエドワルダは機関室への潜入を成功させる。
「こんなルールを敷いたところで、ここまで潜り込まれれば意味はありませんわ!」
優雅に、華麗に、礼儀正しく。
その手に握りしめた軍用シャベルで機関室のパイプを思う存分叩き潰す。
時には思いっきり力を込めて振り下ろして、再起不能な形まで作り上げる。
でもここには紳士淑女しかいません。
なぜなら、そういうルールがこの船に敷かれているのですから。
大成功
🔵🔵🔵
神楽崎・栗栖
WIZ 連携・アドリブ歓迎
こう見えて、英国式作法には自信が……いえ、こうしたことは慢心するものではありませんね
幼少の頃に習ったとおり、歩調は乱さず、食事は優雅に丁寧に。蒸気人形相手だからと油断せず、クイーンズ・イングリッシュの軽妙な会話もご覧に入れましょう
破壊工作はUCで、致命的な箇所をピンポイントに
脱出の際は海に飛び込むかもしれませんが、さすがに紅茶を海に投げ入れたりはしませんよ?
●油断、慢心、よくない。
絢爛豪華な客船にも見える狂気艦隊の中、静かに、優雅に廊下を歩く者が1人。
蒸気人形が声をかけても柔らかな微笑みとともに返答し、目的の会場まで辿り着く。
「ふう……」
その正体は神楽崎・栗栖(銀朱の魔剣士・f42945)。持ち前の英国式作法を用いて狂気艦隊の内部に侵入し、機関室への道を探る。
だがこの船には|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》が敷かれており、『豪奢な晩餐会を楽しむ』必要がある。晩餐会を楽しまない者は全て、蒸気人形の餌食となってしまう。
「幼少の頃に習った作法がここで役に立つとは。しかし、だからといって慢心は禁物ですね」
遠い昔に教わったとはいえ、身についた作法は栗栖の身体を無意識に|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》に応じるように動き出す。
出された食事は優雅に丁寧に、歩くときも歩調と服を乱さないように歩いて蒸気人形達に対しても紳士的に応対する。それで完璧な紳士として狂気艦隊を歩けるのだから、割とチョロいものだ。
「さて……人形達の動きを見るに、このあたりかな」
蒸気人形の動き方から機関室の場所に目星をつけた栗栖。ここまで来てルールを崩しては撤退する羽目になってしまうため、慎重に、優雅に機関室へと潜入する。
少しの油断が大きな致命傷となりうる今回の破壊工作。蒸気人形達に気づかれる前に、素早く破壊を済ませねばならない。
「――ならば、お覚悟を」
ユーベルコード『必殺剣』を使い、腰に添えていた護身用――と称して持ち込んだ長剣で重要なパイプを断ち切って破壊していく栗栖。
その際の音は外にいた蒸気人形達にも聞こえているようで、外がより一層騒がしくなる。
「おっと、少し音が大きすぎましたかね?」
犯人探しに躍起になりはじめた外の音を聞きつけて、栗栖はすぐさまその場を離脱する。
厳重に閉じられた窓を同じように長剣で切り裂いてこじ開けて、脱出口を確保。そのまま海へと飛び込み、姿をくらました。
紳士とは常に、優雅な立ち振舞いでいるもの。
海へ飛び込むその姿もまた優雅なものである。
大成功
🔵🔵🔵
ティーゲル・ホルテンマイヤー
●POW【虎猫】
『豪奢な晩餐会を楽しむ』ですか
普段は屋敷にて私がお嬢様のお食事を給仕する立場でございますが、まぁたまにはこういうのもよろしいかと
ドレスコードはどのような物か存じませんが、ヴィクトリア朝時代であれば普段身につけております執事服でも大丈夫でしょうね
私達の世界とはマナーは多少なりとも異なっていますでしょうから、一夜漬けながらヴィクトリア朝時代のテーブルマナーなり社交辞令なりを予習しておきます
…問題はアシュレイでしょうか?
日々様々な振る舞いを教えておりますので大丈夫かと思いますが、ここは口に出さず見守りましょう
クリアしたらばアシュレイと共に機関室へ参り、『一撃必殺』の拳で破壊しましょう
アシュレイ・カーチスライト
●WIZ【虎猫】
はわわ…スゴイ御屋敷だにゃ
執事長に誘われて来たにゃけど…うぅ、緊張してカチコチになりそうにゃ
普段はあちしも執事長と一緒に師匠…じゃにゃくてお嬢しゃまの給仕をしてるにゃけど、こうやって逆に受けるのは新鮮だにゃ!
それに豪華なお料理をた~っくさん食べれるにゃんて…にゃ?
どうしましたにゃ、執事長…え、マニャー?
し、しっかり覚えてきたにゃ!大丈夫…かもしれましぇん
えーと、えーと…こうだったかにゃ?
うぅ…執事長と蒸気人形しゃんの無言の視線が重いにゃ…
これで合って欲しいにゃ…緊張しすぎて食べた気がしないにゃ…
無事にクリアしたにゃら、あちしの『ベルベットパヒューム』で機関を暴走させて壊すにゃ
●執事とメイドたるもの、マナーはしっかりと……
「ほう、なるほど。豪奢な晩餐会を楽しむ、ですか」
まるでお屋敷にいるかのような狂気艦隊の内部にて、ティーゲル・ホルテンマイヤー(虎執事・f27012)は少し関心を持っていた。
|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》は艦隊それぞれが持つ嗜みであり、この場所では『豪奢な晩餐会を楽しむ』がルールとして敷かれている。
「はわわ……スゴイお屋敷だにゃ……」
その荘厳な雰囲気に飲まれそうになっているは、ティーゲルが連れてきたメイドのアシュレイ・カーチスライト(見習い猫メイド・f39188)。執事長であるティーゲルに誘われたのは良いものの、あまりにも壮大な雰囲気に飲み込まれそうになっていた。
「でも、でも、お嬢しゃまに給仕してるのを受けれるのは逆に新鮮だにゃ! ねっ、執事長!」
「そうですね。しかし、私達の世界とはマナーが多少異なっていますでしょうし、その場に合わせた形で動きましょう」
「……ま、まにゃー……」
少しだけアシュレイの顔が青ざめる。執事とメイドという立場上、立ち振舞いは日頃からきちんとしているが……それが別のマナーとなればまた違う。彼らは新たに習得し直す必要があり、今回は一夜漬けでヴィクトリア朝時代のマナーを学んできた。
だがアシュレイは一夜漬けで覚えてきたあれそれよりも、豪華な料理が食べれる! という嬉しさの方が勝っていて正直マナー云々よりもそっちに気を取られていた。
「……大丈夫とは思いますが、人形にバレないように振る舞うようにしてくださいね?」
「は、はぁい……」
念には念をと釘を差したティーゲル。果たして、アシュレイは|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》を乗り切れるかどうか。
絢爛豪華に飾り立てられたテーブルの上に食事が並ぶ。どれもこれも、超一流の料理人が作ったものなのだろう。蒸気人形達はそれらを手につけて、楽しむ。
ティーゲルもまた事前に学んでおいたマナーを用いて食事を楽しみ、時には蒸気人形との語りを社交辞令で交わしていく。
一方のアシュレイは食事中のマナーを必死に思い出しながら、目の前に出された食事を食べ進める。必死で頑張る彼女に何か口出しするのは野暮だと、ティーゲルが優しく見守っていた。
(大丈夫だとは思いますが……)
(うう、無言の圧がすごいのにゃ……)
何も語られない沈黙の空間、必死でマナーを覚えてきたんだなとちょっと微笑ましそうに見てくる蒸気人形達。豪奢な晩餐会を楽しむことがこの船の|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》なので、マナーの良い悪いに口出しはすることはなかった。
それから食事会が終わり、自由に解散。中には食後のダンスパーティを楽しむ人形達もいた。
そんな中でティーゲルとアシュレイは会場を離れ、機関室を目指していく。
「うう……味、わかんなかったにゃ……」
あまりに緊張しすぎたせいで、口に入れた食事のほとんどの味がわからなかったと嘆くアシュレイ。
「流石にあちらもマナーに関しては口出ししませんでしたから、救われたと見るべきでしょうね」
アシュレイの動きに少々ハラハラしていたが、なんとかクリアできたことを喜ぶティーゲル。
2人は揃って機関室の内部に入り込むと、立ち並ぶパイプを前に本来のやるべきこと――破壊工作のために準備を推し進めていった。
「この怒り、|機関室《コレ》にぶつけていいですかにゃ?」
「そうですね。こうなったのは、|機関室《コレ》のせいでもありますからね」
そういうとアシュレイもティーゲルもそれぞれユーベルコードを準備して、破壊工作を開始。
アシュレイは『ベルベットパフューム』によって機関室内部の機構を暴走させて、ティーゲルは『一撃必殺』を思いっきり機構に叩き込む。
せっかくの美味しい食事を重苦しいルールなんかで縛り付けたせいで食べた気がしなかった。
そうなったのは、こんな場所が悪いのだ。
大成功
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栗花落・澪
紳士に変身は出来るけど、長時間は疲れるし
この見た目じゃ…勘違い…されるだろうなぁ、どうせ
という事で最初から諦めてドレス姿で淑女として潜入
私の場合、モデルを生業としているお姉様が色々と教えてくださるので
演技は勿論、淑女としての振る舞いや身だしなみにも自信がありましてよ
お食事は静かに優雅に
お酒は飲めないので…そうね、お紅茶を頂けますかしら
仕草や受け答えも上品に
蒸気人形達にもきっと好みはありますでしょう
私の武器は、相手に合わせた話題作りの出来る引き出しの多さ
特に女性の好みには詳しいですわよ
……男だけどね(ぼそっ
今だけはおしとやかな女性を演じながら
仲間が破壊工作をしやすいよう引き付けますわ
※UC判定用
●人は見かけによらぬ
「紳士……に変身は出来るけど、長時間は疲れちゃうんだよね……」
狂気艦隊の片隅でこっそりこそこそしている栗花落・澪(泡沫の花・f03165)。|紳士淑女の作法《ヴィクトリアン・ルール》の敷かれたこの艦隊を攻略するには、豪奢な晩餐会を楽しむ必要があるが……そのためには衣装から変えなくてはならない。
「それに変身してもこの見た目じゃ……勘違い……されるだろうなぁ、どうせ」
澪はれっきとした男だ。しかし可愛らしさの強い男性であるが故の問題として、女性に見られやすいという大きな問題を抱えている。
どうしたもんかと悩んだが……もう、ここまで来るといっそ振り切ったほうが清々しいとまで思えてきた。
なので、澪はもう堂々とドレスを着て、淑女として狂気艦隊に潜入。
淑女としての嗜み等はモデルを生業としている姉が色々と教えてくれているため、立ち振舞いや身だしなみは完璧。人は見かけによらないというのはまさにこのことだろう。
「あら、ごきげんよう」
柔らかな動きと言葉遣いを用いて、晩餐会に参加する澪。蒸気人形達もそこにいるのは淑女だと誰も疑わず、晩餐会を楽しんでいるかどうかをチェックして回っていた。
「お酒……は、ごめんなさい。私飲めないので、お紅茶をいただけるかしら?」
その言葉を聞いた給仕係の蒸気人形は謝罪の形で頭を下げ、澪に紅茶を提供する。この船ではあまり出すことない高級茶葉を使用しているようで、そこから更に会話を大きく広げていく。
晩餐会は何も食事を楽しむだけではない。そこに参加している人々との会話を行うことも、また楽しみの1つ。
澪は自分の持つ引き出しを全て活用し、蒸気人形達との会話を広げていく。そうすることで蒸気人形達の動きを制限し、他の仲間達が破壊工作をしやすいようにしていた。
「……まあ、男なんだけどね、僕……」
ポツリと呟いた澪の言葉は蒸気人形達には届くことはない。
この船に乗っている蒸気人形は誰一人、淑女として潜入している彼の真実に近づくことはない……。
大成功
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