●窮極の門
嗚々――虚空へと墜ちる感覚こそが、途轍もない悦びなのだと何処ぞの賢者は宣っていた。蓄えられた常識を、満ち溢れていた正気を、只、真実を欲するが為に投げ出すこの衝動こそが――眩暈! 滂沱するかの如くに暗黒が、燃えるような眼球の数々が大渦巻きより顕現したのか。これを美しいと表現せずに、如何様に咀嚼出来ると謂うのか。これを最悪と描写せずに、如何様に嚥下出来ると謂うのか。嗚呼、混沌! 狂ったかのような、謳うかのような、莫迦みたいな嗤いが超次元の底無しへと響き渡る。
るろろろろ。
るろろろろ。
るろろろろおおおおんんん。
まったく素晴らしいスペシャルゲストの登場ではないか。生命の根底を覆すかのような、冒涜するかのような匣の中身ではないか。今此処に尖塔は崩れ落ち、完全なる邪神の正体が君達に叩き付けられる。そうとも、此処は彼女達の庭なのだ。箱庭に迷い込んだ存在は塵芥としても許されはしない……!
異厭――異厭――異厭――異厭。
厭坐徹統の夢の底、何を視ているのか。
視よ、聳えている鬼面像を――彼女等こそが混沌の化身である。
●グリモアベース
「嗚呼――貴様等! 俺が『これ』を予知するのは一種の『運命』だったのかもしれん。兎も角、貴様等には完全なる邪神を討伐してきてもらいたい。勿論、改めての説明は添えておくがな。まず、貴様等に必要なのは死ぬ覚悟だ」
死ぬ覚悟――グリモア猟兵、ロバート・ブレイズの言葉にはいつも通りに、いつも|異常《●●》に力が籠っていた。
「完全なる邪神とはとある存在が『大いなる戦い』の為に己が領域にしまい込んだ、所謂、言葉の通りの『完全に復活した邪神』を示す。その領域には本来、たとえ猟兵であっても立ち入る事は出来ないのだが、ああ、その為の『鍵』が此処に在る」
ロバート・ブレイズは卓上を指差すと其処には『匣』があった。ひどく禍々しい雰囲気を孕む『匣』は見ているだけで正気を失うかと思うほどだ。
「これを用いて貴様等を『超次元の渦』に転送する。其処で待ち受けているのは地獄よりも地獄な、素敵な素敵な混沌の舞台と謂えよう。さて、肝心の、完全なる邪神の詳細だが……。奴は最初、第一形態時は『無数』だ。『一体一体が邪神である』為、必ずや一対一で戦わねばならない。続いて第二形態、第一形態の融合した姿だ。第一形態の時に削っていれば弱体化はするが、それでも、通常の邪神よりも強い。そして脱皮した第三形態『必ずユーベルコードで先制攻撃』をしてくる。『対策しないと失敗する』のは確実だ。どうだ、悦ばしい戦場だろう。さあ、死ね、死ぬ気で完全なる邪神を屠りに往くのだ!!!」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
混沌の呼び声。
第一章。
完全なる邪神、第一形態。
無数の完全なる邪神との戦いになります。
必ず『一対一』にしてください。複数体を相手にした場合、苦戦は必至です。
第二章。
完全なる邪神、第二形態。
第一形態が融合した姿です。
第一形態を倒せば倒すほど弱体化しますが、それでも、並の邪神より強力です。
第三章。
完全なる邪神、第三形態。
完全なる邪神は『必ずユーベルコードでの先制攻撃』を行ってきます。
プレイングで対策しないと『失敗』するのでご注意ください。
宜しくお願い致します。
第1章 ボス戦
『ジーリードの姉妹・三女トリア』
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POW : るろろろろ。るろろろろ。るろろろろおおおおんんん
【体内に埋め込まれた再現性疑似歪曲多面体】を使用する事で、【きわめて強力な呪詛を撒き散らす魔力器官】を生やした、自身の身長の3倍の【『千貌の邪神』の化身のひとつ】に変身する。
SPD : おねえちゃん!おねえちゃん!おねえちゃん!
【とってもやさしいおねえちゃん/姉妹機】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : わたしのおにわ。わたしのおうち。あそぼ。あそぼ。
【呪詛】を降らせる事で、戦場全体が【異界】と同じ環境に変化する。[異界]に適応した者の行動成功率が上昇する。
イラスト:柴一子
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ロスタ・ジーリード」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
超次元の渦――光り輝く銀河の中心――と、本来ならば描写すべきだが、嗚呼、猟兵よ。此処が『銀河』と呼べるものならば、きっと、神の慈悲が届いていると考えた方が宜しい。されど、嗚々、悪夢……! 筆舌に尽くし難い『異界』が虚空のように膨張しているだけだ。それに加えて、知るが好い、彼方よりやってくる『妹』の群れを!
るろろろろ。るろろろろ。
るろろろろおおおおんんん……!
無限だ。無間だ。凄惨なまでの呪詛が滂沱よりも滂沱らしく、只管に、混沌なサマを孕み続けている。あれはダメだ。だれと、目が合っているだけで、同じ場所にいるだけで、頭が壊れてしまいそうだ。おねえちゃん! おねえちゃん! おねえちゃん! 何を叫んでいるのかと問うている暇すらも無い。まさに最悪、完全なる邪神、未曾有の沙汰……。
おにわであそぼ。おうちであそぼ。
あそぼ! あそぼ! あそぼ!
――後悔だ。後悔だけが心臓を弄っている。
だが、最早、遅い。あれを倒さなければ、死ぬのは君達だ。
ルキフェル・ドレンテ
完全なる邪神だと…?
ふざけた形をしているが、これは…彼女の役に立つのではないか
どれでも良いから、どれか一つ――嗚呼、貴様、目が合ったな
光栄に思い給えよ
生憎ゆっくり遊んでいる暇などないし、貴様の様な得体の知れない造形の出来損ないと戯れてやる趣味もない
さっさと燃やし尽くして…?
何だ、此処は
幻覚でもない、固有結界の類か?
…生憎、此処が三界の何処であれ骸の海の底であれ俺が為すことは変わらない
ふざけた庭ごと焼却してやる、どうせどの世でもそうするのだ
貴様、先程生温い呪詛の類を用いたか
呪詛と言うのは――嗚呼、言葉にするより味わうのが早いか
さぞ熱かろう?
|虫籠《プルガトリウム》に収穫を得たら長居は無用
離脱する
嗚呼、肉だ。幼女めいた体躯から、ボコボコと、形容し難いほどのものがこぼれている。膨張し、破裂し、増殖或いは再生する、まるで不毛な『黑』の暴走。何処かのカタツムリも吃驚な厄災ではないか。何処かの出来損ないも仰天な悪夢ではないか。あそぼ、あそぼと蠢動する醜悪な加減は、最早、魔王サマの精神すらも凌駕している……。完全なる邪神だと? ふざけた形をしているが、莫迦げた姿をしているが、これは……彼女の役に立つのではないか。まったく、目玉だけではなく思考まで腐敗してしまったのか、これを『蒐集』すると宣うなど、いや、失礼。オマエは最初から今まで正気だった事など無かったか! どれでも良いから、どれかひとつ――嗚呼、貴様、目が合ったな。どの目玉に遭ったのかはこの際省いておく。光栄に思い給えよ――喜びも何も有ったものではない。ねえ、なんだか、ぱぱみたいな臭いがするよ。おねえちゃんみたいな臭いじゃない? でも、ぱぱよりは、なんだか、ぞくっぽいよね……。るろろろろ。るろろろろ。るろろろろおおおおんんん……。
何を謂っている。俺を父親だと? 父親に似ていると、そう、謂ったのか? 生憎ゆっくり遊んでいる暇などないし、貴様のような得体の知れない造形の『出来損ない』と戯れてやる趣味もない。ああ、オマエ、では何故に『出来損ない』を彼女の為に使おうとしているのか。さっさと燃やし尽くして……? おにわ! おうち! こっちであそぼ!!! 何だ、此処は……? 裏切り者の地獄か阿鼻地獄か、いいや、違う。幻覚でもない、固有結界の類か……? 嗚々、虚空、這い寄るような赫々が三つに分かれている……!
此処が三界の何処であれ、骸の海の底であれ、俺が為すことは変わらない。歪んだ箱庭諸共に焼却してくれる……どうせ、どの世でもそうするのだ。踊れ、踊れ、獄炎よ。胎児を擁する無慈悲さで、可能性を嗤う悪辣さで、目の前の怪物を葬ると好い……。
呪詛と謂うのは――嗚呼、言葉にするより味わうのが早いか。
さぞ熱かろう……?
異界が森のように焚かれていく。どうして、そんな、たのしそうなの。まぜてよ! まぜてよまぜてよまぜ……? おお、虫籠。何かしら、手に負えなさそうな『もの』を捕まえて、トウモロコシ畑を台無しにするかの如く。……長居は無用か。
――ひどい拉致現場ではないか、魔王サマめ。
成功
🔵🔵🔴
カタリナ・エスペランサ
珍しいわね
いつも不機嫌な魔神だけど今日の荒れ具合は格別
まぁ、癇に障るのは私もだけど。駆逐するとしましょうか
常時《ものを隠す+目立たない+迷彩》隠密
今回は羽の《弾幕》を直接攻撃ではなく《魔力溜め+破壊工作+ハッキング》下拵えに使用
複数の起点で私の位置を掴めなくしつつ《天候操作+地形破壊+神罰》
天変地異を引き起こし攪乱、孤立する個体が出るよう誘導するわ
冥途の土産に姉妹の邂逅くらい許してもいいと私は思うし、
|三流未満の茶番《妹を救えない姉》に付き合う気もないと魔神は言う
くだらない感傷ね
いずれにせよ【閃紅散華】で斬り刻み《魔喰+略奪》分解吸収
苛立ちと共に強くなる天変地異を隠れ蓑に狩れる限りを狩り尽くす
脳髄に種を埋め込まれたかのような痛みだ、暴力的なまでの神意に嘔気を覚えずにはいられない。
背筋を舐ったのは月のような舌か、或いは、舌のような月か。
るろろろろ。るろろろろ……。
傲慢と傲慢が衝突する時、其処に慢心は生じず、只、同族への嫌悪だけが孕まれる。腹を満たした熱は永劫の如くに猛り、胎をこぼす湯は地獄の民にですら触れられない。上昇こそが至高だと、向上こそを思考すべきと、何処かの女が宣いそうだが、果て、目の前のアレ等はまったく真逆を眺めている。珍しいわね……。いつも不機嫌な魔神だけど今日の荒れ具合は格別。まるで、火に油でも注いだかのよう。まぁ、癪に障るのは私もだけど……。箱庭の中身を暴こうとしたところで異物とのこんにちは、ああ、私にだって、頭が痛くなるほどの狂気はわかる。駆逐するとしましょうか。ぶくぶくと膨れ続ける闇黒に、混沌に、鋭利な視線を投げてやった。もっとも――気付かれる前に身を隠したのだが。
ああいう手合いを倒す為には、それこそ『慢心』なんて出来る筈がない。たとえ、一期一会と説かれようと、誰が『おはなし』なんて試みるものか。物を隠すには物の中、者を隠すには者の内、では、神を隠すには――? 羽の影だ。此度の弾幕は屠る為ではない。おお、下拵え。下手物を喰うには必要不可欠な『処理』だと思惟すると宜しい。……冥途の土産が欲しいですって? そう、なら、精々、一緒に骸の海へと堕ちなさい……。
異界における天変地異とは即ち、超自然の類ではなく『自然的』なものか。おおよそ、人類が想像出来る喇叭の音が『邪神の群れ』を散り散りにする。まるで肉食動物の『狩り』だ。はぐれ邪神の一匹を狙って埒外性を解き放つ――姉妹の邂逅くらいは赦してもいいと私は思うし、|三流未満の茶番《妹を救えない姉》に付き合う気もないと|魔神《それ》は謂う。くだらない。何もかも、くだらない感傷でのぼせている。
――それで邪神のつもり? 紛いじゃないの。
紅色の雷が呵々と嗤い、天変地異がより激的になる。
嗚呼、急襲だ。目が眩むかのような速度で、威力で、混沌を掻っ攫う。
隠れ蓑としても上等だ。……次!
おねえちゃん。おねえちゃん。たのしいね!
……茶番にすらなっていないじゃない。
成功
🔵🔵🔴
神酒坂・恭二郎
死ぬ覚悟とは困ったもんだね
言葉で言われると分らなくなる
完全な邪神。そのただの一体でこの圧力とは恐ろしいもんだ
見上げるような名状しがたき姿に身震い一つ、邪神を前に刀を抜いて、無防備に大上段に振りかぶる
やれる事なんて大したことはない
風桜子(フォース)を練り上げて、ここぞと決めて一息に振り下ろすだけだ
迫る呪詛と魔力器官を見据え、一刀を仕ろう
【体内に埋め込まれた再現性疑似歪曲多面体】をその邪神の力ごと断ち切る
死ぬ覚悟なんてのに言葉はいらない
それは剣を握った時には決まってるもんだ
森羅万象――あらゆる『もの』には弱点とやらが存在する。
無意識の内に触れてしまえば、掌握してしまえば上々だ。
あとは思うが儘に、我が儘に……。
神は人間に対して理解せよ、と、唱える事が多い。その所以は『名状し難い』『筆舌に尽くし難い』『形容し難い』云々と一蹴されたくは無い故だ。神は人間に『名付けよ』と命じ、その姿形を、偶像を、把握し易いように整えていく。ああ、それを無様と見做すのが邪な神の特徴とでも謂うべきか。声が聞こえる。病的なまでに、冒涜的なまでに、脳髄を雑に弄る笑い声か――るろろろろ。るろろろろ。るろろろろおおおおんんんん――死ぬ覚悟とは困ったもんだね。「言葉で言われると分からなくなる」。ああ、そもそも、理解しない方が良いのではないか。全体像を目にしたところで凄惨な圧迫感、恐ろしいもんだ、まったく……。
最早、見上げているのか、見下ろしているのかも曖昧だ。完全なる邪神は小柄で在ると同時に無限と謂えよう。縮こまりながら聳えるこの矛盾を超次元の渦の中で成立させている。ぬるり、目の前の『それ』を逸らさずに刀を抜くオマエの肝の強靭な具合よ。無防備に、無謀に、只、大上段に振りかぶる――お前さんに対して俺が『やれる』事なんて大したことはない。真理に至っているのか、或いは、生きる今こそテキトウなのか。練り上げた|風桜子《フォース》を|刀身《み》に纏い、この一息に全てを賭ける……。
死ぬ覚悟なんてのに言葉は要らない。それは、剣を振った時には決まってるもんだ。嗚々、やってしまおう。一刀、仕ろう。輝くトラペゾヘドロンの再現とやらを、即座に|冒涜《た》って終おうではないか。その神秘、その超常、解せぬ混沌の悪夢とやらを――知ろうとせずに「サヨウナラ」だ。
――ま、柄じゃあないんだがね。
虚空を絶てれば十分だ、一切合切、墜落する事もない。
成功
🔵🔵🔴
数宮・多喜
参ったね、どうも。
この超次元に挑むのも何度目だったか、けれども目の前のコは…ああ、縁がナイかと思ったらアルわけか。
忌々しいったらありゃしない、姉妹の数を教えておくれよ?
全部を潰すと言えないけれど、覚悟を決めて挑むしかないさ。
貌の数など多すぎて、一々拾えば手に余る。
掌どころじゃ足りないか、天の星にも勝りそうだね。
だから潰すはただ一つ、眼前に対するその化身。
呪詛と狂気への耐性を心持で堪えながら、開いた掌に力を宿し。
ただ無心に、常ならざるモノを散らす刃を振り抜くよ。
喰らう痛みも敢えて受ける、むしろこの場にゃ有難い。
その痛みが、アタシがここにいる存在だとはっきりと思い知らせてくれるからね……!
幾千もの闘争を得たオマエも、嗚呼、この幾千には辟易とする他にない。
臓腑の最奥までも混沌だ。死に絶えた秩序の数もまったくが不明。
警鐘――! 最早、頭痛や眩暈などと描写する事も甘く思え、超次元の渦の彼方は脳漿よりも魔暗い。雷鳴の如くに騒がしい、混沌の娘どもの嗤笑は、さて、支障をきたすに値するのか否か。じりじりと粘膜を炙ってくる狂気の圧は、愈々、人類には表現出来ない域へと到達している。おお、最悪――病的なまでにシツコイ脂の汚れだ。トラペゾヘドロンが体内に埋め込まれている。……参ったね、どうも。何度目かも解せない地獄への送りだ。何度目かも判らない楽園の招きだ。けれども、目の前のコは……。ああ、縁がナイかと思ったらアルわけか。侵略すること叫喚が如し。何処までも何処までも、度し難さだけが漂っている。
忌々しいったらありゃしない、なあ、姉妹の数を教えておくれよ? 無限だ。無限に三つほどを×して終えば良い。全部を潰すと謂えないけれど、覚悟を決めて挑むしかないさ。無謀の数はそれこそ不明、何者かの思いを背にして、重たい重たいなどと嘆いている暇はない。貌の数など多すぎて、一々拾えば手に余る。掌どころじゃ足りないし、天の星ですら欠片に満たない。おお、宇宙。その暗黒としたひとつひとつを億劫になるまで認識するのか。……莫迦らしいね。だから、狙うのはただ一つ、目と鼻の先で変貌を繰り返す、その化身。
るろろろろ。るろろろろ。るろろろろおおおおんんん。
ちょっとくらい黙る事を覚えたらどうだい。お姉さんを、お父さんを思っての行動だ。楽しさに愉しさが反響して、留まる術を忘れた獣は眼球を増やすと歌うのか。……膨大な魔力による悪夢的な乱打。喰らう痛み、これは、あえて受ける事にした。むしろこの場、正気を維持する為には『ありがたい』動物性……最も自然的な超自然からの苦行!
アタシはここにいる。アタシは、ここに存在している。
思い知らせてくれたこと、感謝しておくよ……!
本当の『アンタ』を見るつもりはない。
無心で、三月の兎の蹴り飛ばしめいて、只、常ならざるモノを斬り散らす。
成功
🔵🔵🔴
才堂・紅葉
完全なる邪神とは参ったわね
その臭いだけで吐きそうになるわ
私、邪神って嫌いなのよね
邪神の類は無限に思える貌がある
まともに相手を出来る存在ではないが、全は一にして一が全であるならば
まずは目の前の一を痛烈に叩くのが肝要だ
手にした「古びたリボルバー」に「重力子弾頭」を装填し、構える
後は無心
水面に移る月の如く、心揺れずに名状しがたき存在の動きに合せ、この6発の銃弾を叩き込むのみ
刻んだ6発で魔法陣を形成し、【結界術】の重力【属性攻撃】で圧し潰してやろう
「古の印だっけ? 少しは効いてくれるかしらね」
邪と悪の念を幾等重ねたところで、ああ、人類には『あのような』魔暗さを表現する事など赦されていない。匣の中に閉じ込められた月への跳躍、猫のような何かの生死など、誰が確認しようと考えるのか。脳髄の汚れとして溜まっていく、積もっていく泥のような代物。これが、完全なる邪神……世に解き放ってはならない、化け物の中の化け物……。参ったわね。ひくりと反応したのはオマエの鼻腔だったか、動かしてはいけないと知っていながら『動かさざるを』得ない。その所為で――吐きそうになるわ。胃のあたりか、咽喉のあたりか火傷のようなむず痒さを孕んでいる。私、邪神って嫌いなのよね。虫唾だ。虫唾とやらを面に晒して、只、無邪気なフリをしている『神の群れ』を睨めた。あの類には無限に思える貌がある。あの娘のような何かには千と呼ぶべき地獄がある。では、真正面、万歳と唱えながら無謀を貫き通すのか……。莫迦々々しい、私は別に、そこまでの埒外ではないわ。全は一にして一が全であるならば――目の前の個体に痛烈な仕置きを、お尻を叩くように。
おねえちゃん! おねえちゃん! おねえちゃん!
混沌は別の混沌を手招きする事に特化していた。小さな小さな女の子は小さな女の子を『お隣』に這わせる。気にしてはいけない。気に触れてしまっては、障ってしまったら、それこそ精神お終いである。そっと手にした|旧い物《リボルバー》、果たして何を装填したのか。重力子弾頭、もしくは明鏡止水の心得……。ゆっくりと引き金を……。
何もかもが遅延している。飛び火してきた粘性の狂気を『糸を通すかのように』躱していく。そうして、隙間を縫うように金食いの|牙《さた》を成していけ。おお、月だ。水面に映る月の如く――揺るがぬ心で六発をぶち込む。
形成されたのは魔法陣だ――枝が分かれているのか、星を視ているのか――おもたいよ。とってもおもたくて、おもしろくない。千切れた触手が愚痴をこぼして不完全へと『格』削がれていく。古の印だっけ? 少しは効いてくれたようね……。
如何やら月は十字に裂けるのが流行りらしい。
成功
🔵🔵🔴
アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
|量子的他世界《マルチバース》って便利な概念よね。おかげでこうして神隠しでこちらに流れ着いた|『あの子』《アリス・ロックハーツ》が|完全邪神だったという概念も適用《高性能を駆使する》できる。
で、一対一ね。こちらも完全邪神の|第一形態《多重詠唱》なので、それぞれが決闘結界術に一人一体づつ担当で引き込めば一対一に持ち込めるでしょう。
あら?召喚?ま、こっちも|シスターズを喚べばいいわね。《物真似、召喚術、人造生命の創造》
ええ、ええ、おねぇちゃん達が|たっぷりと遊んであげるわ♪《欲望開放、かわいい、蹂躙、魔喰、大食い》
えっちなのうみそおいしいです❤
コンプレックスに囚われて、縛されて、只管に啜られる感覚は悪くはない。崩れかけの尖塔の最上階で発見された何者かの手記を捲る。このお決まりには、お約束には流石のオマエもやれやれと呼吸したのか。兎角、蝋燭、ぬくもりを一息で殺すとよろしい。
三つの眼球だ。燃え盛る、魔性のフリークスだ。
暴食の罪が許された場合、日に三度の食事程度では物足りない。其処に強欲が突き刺さってしまったならば、嗚呼、本命は色欲だと思考すべきか。思惟などせずともこの場、超次元の渦、手招きして終ったのならば『匣』の所為だと罵るが好い。おお、ケーキ、如何して欠片だけで、ピースだけで怪物が満たされると思ったのか。
概念侵略――最もサイキックハーツに近い存在――たる怪物は易々とその『怪物性』を『埒外性』を発揮し、即座に|量子的他世界《マルチバース》へと適応する。本当に便利なものよね、とは|怪物《アリス》の物言いか。おかげで、こうして神隠しでこちらに流れ着いた|『あの子』《アリス・ロックハーツ》が完全なる邪神だった|概念《こと》も適用できる。さて、目と鼻の先にあるのは無尽蔵な混沌か。ならば|混沌魔術《ケイオト》、オマエのやるべき所業は赤子の手をひねるようなものだ。おお、第一形態と第一形態の衝突。これが神意的な、大渦巻きめいた|一対一《たわむ》れの象徴と謂えよう――あら? 召喚? おねえちゃん! おねえちゃん! おねえちゃん! そんな言葉で鳴かれてしまったら、此方も『呼ぶ』しかないではないか。物真似に見せ掛けた創造、想像より零れた姉妹の数は果てなく冒涜からの冒涜か。ええ、ええ、おねえちゃん達がたっぷりと遊んであげるわ♪
斯くして常人では視認する事すら赦されない狂乱の宴が始まった。その混沌は他の猟兵ですら『視ていたくない』騒ぎであり、おお、セカンドカラーの脳内の再現とでも謂っておくべきか。えっちなのうみそおいしいです❤ 百合の花も吃驚なメタモルフォーゼだ、圧倒的な淫蕩さに蕃神どもは頭を抱えるのみ。
――多面体の輝きが欲望の開放を隠したのだと想ってくれ。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『ジーリードの姉妹・次女ディア』
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POW : スペシャルゲストのとーじょーだ!イア・■ス■■!
自身が【敵対する意思】を感じると、レベル×1体の【神格級UDC『ハ■■ゥ■ル』の腕】が召喚される。神格級UDC『ハ■■ゥ■ル』の腕は敵対する意思を与えた対象を追跡し、攻撃する。
SPD : 声援ありがと!よーし!あたしに血を捧げろー!
戦闘力のない、レベル×1体の【ファン/洗脳済一般人】を召喚する。応援や助言、技能「【生贄】」を使った支援をしてくれる。
WIZ : うたいましょう。うたいましょう。おむかえします。
【周囲一帯を呪詛汚染する狂詩をのせた爆音波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:京月ささや
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ロスタ・ジーリード」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
完全なる邪神――三女――の身体が|泥濘《どろどろ》と成り、融合を始めた。|不定形《ショゴス》めいた物質が徐々に徐々に新たな輪郭を形成していく。ぬぷりとヒトガタになった|完全なる邪神《それ》は、成程、先程までの形態とひどく似ていた。
神が新たな肉と皮と骨を得た瞬間、世界は、大渦巻きは『ステージ』へと変貌する。何処からともなくやってきた|信者《ファン》の群れが狂ったように|応援《こえ》を出す。声援ありがと! よーし! あたしに血を捧げろー!!! 素晴らしい偶像ではないか。何もかもは餌だとしか見做されていない。おお、カオス。この贄の所為で何度目かの眩暈か。
スペシャルゲストの名前は何だったのか。
それを暴いてしまったら、たとえ猟兵でも正気に戻る事など出来ない。
さっきは妹が世話になったね、お礼に、あたしの歌を聞いてってよ!
狂えるアラブ人曰く、死すら死すと――。
才堂・紅葉
アドリブ・連携歓迎
セカンドステージって訳ね
さっきの頑張りは効いたかしら。想定より存在が削れてるようだけど?
邪神相手に大事なのは【気合】だ。気持ちが吞まれたらそこで終る
「コード・ハイペリア」
紋章の【封印を解く】事で、赤髪赤眼に超重力を纏う真の姿を露にする
重力とは“檻”だ。光すら逃さず万物を捕え、圧縮し押し込める物だ
いかに神格とは言え、ただその体の一部でしかないならば、片っ端から手合わせ拉ぎ折り、クォークの微小にまで圧し潰すまでだ
出来るか出来ないではない、やるのだ
そうすれば、あのおどけたヒトガタの身に必ず届く!
「お帰りは奈落よ、歌姫さん」
十字に裂けた満月より、煌々、病的な光が場を照らし文字通りのステージとした。オマエはこれをセカンド・ステージと言の葉にしたが、ああ、大正解だと頷く他にない。内臓を抉るかのように、脳髄を蝕むかのように、嗚々、スペシャルゲスト、黄色を纏いて哄笑するのか。……さっきの頑張りは効いたかしら。想定より存在が削れているようだけど。果たして、その削れ具合は真実なのか否か。ほんのりとしか殺せていなかった気もするが、此処は、そんな想いに喰われてはならない。邪神を相手する際、もっとも要と成るのは【気合】、気持ちが呑まれたらそこで何もかもが消失する――。
黄の印を見つけたのか、と、問われたとして王の姿を認識しなければ完全に狂う事はない。耳を塞げ、心を閉ざせ、この、圧倒的なまでの悪夢に対抗するには『人間』の特権を揮うしかない。即ち、全ての事柄を『関連付けない』為の盲目さだ。そのついでに埒外性、紋章、ハイペリアを解き放つ――視よ、黄を塗り潰すかのような赫々たる姿を。真実が齎すのは超重力である。そうとも、重力とは檻だ。光すら逃さず万物を捕らえ、圧縮し、押し込める――如何に神格とは謂え、ただの、その存在の一部でしかないならば……!
まるで絵本だ。飛び出す絵本のページを無理矢理に押さえ込み、殺すかのようなイメージだ。片っ端から手合わせ拉ぎ折り、クォークの微小にまで圧し潰す。そんな事が人間に可能なのか。いいや、疑問視など『している』場合ではない。出来るか出来ないかではない、やるのだ。そう、オマエは『やった』のだ。ああ、届く。たとえ、脳髄を揺さ振られようとも、あのおどけたヒトガタの身に必ずや……!
――お帰りは奈落よ、歌姫さん。
図書館を廻ったところで、本棚を弄ったところで、この暴力性には辿り着けない。
皇子サマも吃驚なお嬢サマの踊り方か。
成功
🔵🔵🔴
アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
プレイング書き始め、2024年3月31日18時
|今日は私の誕生日❤《欲望開放、高性能を駆使する》
あらあらさっそく|ごちそう《周囲一帯を呪詛汚染する狂詩をのせた爆音波》を|用意してくれたのね。ありがとう♪うまーおいしい♪《大食い、魔喰、エネルギー充填》うふふ、呪詛も爆音の振動エネルギーも上質で素敵だわ❤
|でもアリスはディアちゃんのもっとかわいいおうたを聞きたいわ❤《かわいいおねだり》ディアちゃんの|えっちなのうみそ《バースデーケーキ》を|じっくりと味わいながらね《料理》♪
あらあら|拒否するわるいこにはおしおきよ❤《多重詠唱結界術、蹂躙》
ケーキひとつを食べたならば、勿論、欠片も残さずホールをいただく。
皺くちゃだった物質はドロドロに撹拌され、千匹ほどの触手に抱かれる。
おお、千匹の仔を引き連れた母の絡み遭い、この趣味の良さこそが侵略か。
――オマエが真に満たされるとすれば、それ即ち世界のアリス化である。
バレンタインデーもクリスマスも、嗚呼、ヴァルプルギスだって吃驚な普段の行いだ。何でもない日に万歳を唱えて、狂ったようにティー・ポットへと身投げする。この自虐的な行為を繰り返す事で手に入れられるのは果たしてセカンド・カラーの染め方だろうか。そうとも、汝が為したいように為すがよい。この一言が今日だけは自身に適応される――三月三十一日、アリス・セカンドカラー誕生日おめでとう! この世の中で最も混沌がお似合いな寄生存在のはじまりだ。ならば、埒外性、悪夢よりも悪夢らしく、邪神よりも邪神らしく、窮極へと至る門を抉じ開けると宜しい――あらあら、さっそくご馳走を用意してくれたのね。目と鼻の先で揃っているのは上質な狂気の詩、意味に誘われてやってきた巨大な腕。ありがとう、と、感謝の言の葉を添えて魔を喰らう夜は黄をピンクとした。うまー、おいしい♪ 久方振りに摂取したエネルギーに大満足だ。ええ、素敵だわ。でもね、アリスはディアちゃんのもっとかわいいおうたを聞きたいわ。可愛らしいおねだりは一撃必殺に近しい。任意の形で束縛された女の子、おお、チョコミント。この爽やかに見せかけた粘りはおぞましい。
えっちなのうみそをじっくりと、ゆっくりと、味わいながらね♪ 地獄――! 此処に悦楽の地獄は完成し完全なる邪神は困惑した。あ、あたしになにを……? あらあら、拒否するわるいこはおしおきよ……? 多重の結界に閉じ込められたならば見られる心配もない。ご馳走様を口にするつもりなど皆無、この変態淑女め……!
アナタをプレゼントに貰うっていうのもアリよね❤
まったく公平な猟兵ではないか、最早、バースデーケーキは原形を保てやしない!
女王様の仰せの儘に……。
大成功
🔵🔵🔵
カタリナ・エスペランサ
相変わらず趣味の悪いステージね
何とやらは死んでも治らないと言うけれど
敵の攻撃には《第六感+戦闘知識》の《見切り》と《空中戦》で対処できるよう備えておくわ
音であれ何であれ、正しく見極め攻撃より速く飛べば届きはしない
響かせる《歌唱》は《ハッキング+催眠術+封印術》、一般人の自我を眠らせ自傷を封じ
《早業+詰め込み+略奪+救助活動+応用力》、纏めて装備[一期一会]内の異空間に保護
対象は無力な民間人、まして先の天変地異で領域には私の魔力が満ちている
2つの行動を纏めて【第一神権】で成功させる|難易度《消耗》は知れたもの、即座に完遂させるわ
〆は余剰リソースを[第六神権]の《神罰》に上乗せして捻じ伏せましょう
人を招待したのが敗因だ。
完全と宣うならば人に頼ってはならない。
相変わらず、愛も変わらずに、趣味の悪さを極めた舞台だ。堕落だけを、腐敗だけを追い求めたかの如くに黄色い歓声が響いている。完成した、完成したと宣い続けている|狂信者《ファン》の群れは果たして偶像に対しての冒涜なのか否か。……何とやらは死んでも治らないと謂うけれど。これでは生き返っても同じ事ではないか。過去の産物が骸の海を遊泳し、莫迦みたいに、皇子サマの接吻を待ち望んでいる……。一人、また、ひとつと|狂信者《ファン》どもが自刃した。これにはスペシャルゲストな神格様もニッコリ。ああ、音だ。音が響いている。乱打か、或いは笛の音か……響き渡っている。
魔暗へと墜落しそうになったのは、そう感じたのはおそらく気の所為だ。何故かと問われれば猟兵、オマエは邪神の悉くを回避している。たとえ狂気だろうと音色だろうとより正しくより速く、見極めてしまえば恐怖もない。だが、この不安感は何だろうか。知っている。あの|狂信者《ファン》どもの応援が山と成れば成るほどに邪神は強力に歌うのだ。……じゃあ、死ぬよりも前に治してあげる。矛盾した科白かも知れないが『これ』が解決策だ。詩の意味を覆し音の歪さを正す、偶像を別のカタチに変えてしまえば一切が普通に戻る。
狂信者の群れは滑稽にも伽藍洞となった。面構えは白痴のソレに近く彼等の自我は完全に呑み込まれた。不意にやってきた静寂へ邪神が文句を垂れている。皆の邪魔をするなんてかわいそうだよ! ぬけている。間が抜けている。いや、わかっていての言の葉なのか。だから『趣味が悪い』って謂ったのよ……。
異界より、ステージより、異空間へ。一期一会と触れた『もの』から掻っ攫っていく。あ、あたしのファンになんてことするんだ! ああ、オマエは『これだけの行動』を成功させた。その為に消耗した可能性は、渇望、執着は知れたもの。やり遂げたならば後は『偶像』そのものを破壊するだけ――阻めるとは思わない事ね。
空間諸共に|混沌姉妹《次女》を捻じ伏せた。
神が神からの罰を受けた時点で、これは最早『完全』とは謂い難い。
成功
🔵🔵🔴
数宮・多喜
【アドリブ・改変大歓迎】
さてさて、続いて姉さんのお出ましかい?
ステージライブは悪かぁないね、熱と狂いでみんなが一緒になる。
その為に歌い叫ぶなら、本望だろうね。
けれども、その「|詩《うた》」はいただけないね。
言の葉に呪詛を載せるってんなら、残念ながらお断りさ。
【算乱す声】のノイズで言霊を|聞き流し《無効化し》ながら、『カウンター』の『衝撃波』で爆音を掻き消しステージに乗り込む。
おたおたするんじゃないよ、このくらいのハプニングを許せなきゃ神性の器が知れるぜ?
どさくさに紛れて『浄化』の『電撃』を拳に込めて、右ストレートでぶん殴ってやらぁ!
これもロックだ、そうだろう!?
膨張していた肉も、折れていた骨も、剥がれていた皮膚も、何もかもはお飾りだ。黄色いお包みを見せびらかすかの如くに邪神はマイクを握りしめた。
――賛美、嗚々、讃美。
乱痴気な騒ぎへと至ろうと無邪気を演じている。
おねだり上手な妹に振り回されそうな姉だった。いや、この描写は長女が現れる時までとっておくのが宜しい。さてさて、続いて姉さんのお出ましかい? お遊戯会もビックリなステージだ。晴れ舞台ではなく混沌とした舞台で気が付けば沸いている客席か。悪かぁないね、熱と狂いでみんなが一緒になる。その為に歌うのだ、その為に叫ぶのだ、その為に自刃を選択するなら、成程――本望だろうね。おお、偶像、何処かの魔法少女を彷彿とさせる騒々しさにちょっとだけの辟易を覚えたが、それ以上に――その「詩」はいただけないね。言の葉に呪詛を載せるってんなら、言の葉を刃として扱うってんなら、残念ながらお断りさ……。連鎖のお呪いを途中で断つのに、殺すのに不可欠なのは神からの裁きか。まるで塔へと落ちてくる憤懣が如くオマエはノイズを発生させた。そう簡単に死ぬ気は無いねぇ。勿論、発狂するつもりもまったくないよ。流れてくる泥濘を綺麗に綺麗に浄化して聞く耳を持たない。ハッ、どうだい。これが本当の「馬の耳に念仏」ってやつだねぇ……。爆音を掻き消すと同時に乱入だ。スペシャルゲストは神ではない、数宮・多喜と呼ばれる人間サマだ。
おたおたするんじゃないよ、このくらいのハプニングを許せなきゃ神性の器が知れるぜ? 嗚呼、神は中途半端に人間のカタチを保っていた。脳味噌までもが人間ならば、さて、この挑発はしっかりと効果的だろう。あたしのステージを邪魔するなんてひどい人間! ふくれっ面を泣きっ面にしてやれ、電撃的な拳で怨諸共に打ち砕け。
右ストレートだ。ギターも真っ蒼な面構えである。
これもロックだ、そうだろう!?
成功
🔵🔵🔴
神酒坂・恭二郎
やれやれ。こいつはとんだ饗宴だ
熱狂的なファンってのは怖いもんだ。これが今のアートって奴かねぇ
いやいや、まったく反吐が出る
ライブのクライマックス、ファン達が【生贄】を行う手前でアクション
何時の間にかファン達の中心に入り身し、神速で柏手一つ打ち鳴らす
風桜子を帯びた【衝撃波】による「当身」で静かに眠ってもらおう
【気絶攻撃】【早業】【忍び足】【優しさ】
返す抜き打ちの【早業】で三女に一刀仕る
「血の代わりに、今の一太刀を捧げるよ」
「
価値観は一人一人違うものだ。だが、神と呼ばれる存在は、邪神と呼ぶべき存在は価値観の根底をひっくり返す。まるで脳髄を弄ったかのような狂奔にオマエはため息を吐いた。意識の隙間から、意識の外から、お邪魔するのが正解なのかもしれない。
――声援ありがと!
溶け込むように、染み込むように。
如何様な界隈にも厄介の二文字は憑いてまわるものだ。新鮮な空気を与えてやらねば生きていく事すら難しいと謂うのに彼等は本当に理解するつもりがない。いや、正確には、理解していても尚、この微温湯に浸かっていたいのか。やれやれ、こいつはとんだ饗宴だ。駆け付けた老若男女は正気の『し』の字も失くしたワケで、成程、一人一人が自刃の為の得物を抱えている。熱狂的なファンってのは怖いもんだ。これが今のアートって奴かねぇ……。絵具の代わりに自分の臓腑を使い尽くすとは、いやいや、まったく反吐が出る。スペシャルゲストもニッコリなこの惨状、果たして如何様なタイミングで参上すべきか。合いの手が愛の手に到達する頃、愈々ライブはクライマックス。おお、眩暈、虚空へと投身するが如く。
ファナティックはスーサイドと成り果て、遂には贄としての役割を……。彼等彼女等は幸運だ。いや、不幸だったと謂うべきか。兎も角、音もなくやってきたオマエの恐ろしく早い……神速とでも表現すべき……柏手。ぱぁん、と、場を支配していた熱を殺す。殺すと同時に|風桜子《フォース》を放つ。さて、現のオマエはファンどもの中心にいる。最早、詳細は省いても問題ないだろう。即ち――熱狂は静かに夢の中だ。
衝撃によって神は、女の子の姿をした何かは動きを止める破目になった。その隙を逃すほどオマエは迂闊ではない。返す抜き打ち、その早業――向けた大太刀は何を屠るか。血の代わりに、今の|一太刀《アート》を捧げるよ。
ひとつの真理が真っ二つだ。
|異界《ステージ》すらも切断する。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『『ジーリードの姉妹・長女もな』』
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POW : 呪染打撃術
【『匣』より解き放った呪詛を纏う拳】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : 呪染領域展開
【呪詛】を降らせる事で、戦場全体が【異界】と同じ環境に変化する。[異界]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ : 『霊座の匣(たまくらのはこ)』
【『霊座の匣』に囚われた犠牲者】の霊を召喚する。これは【嘆きと憎悪の念】や【死に至る呪詛】で攻撃する能力を持つ。
イラスト:ほや
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ロスタ・ジーリード」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
スペシャルゲストがお別れの挨拶をした。
それと同時に『次女』の身体が割れ『長女』が現れる。
体躯だけを見たならば三女の方が大きいかもしれない。
熱狂だけを聞いたならば次女の方がヤカマシイかもしれない。
だが――長女には圧倒的なまでの『呪詛』の力と『狂気』が宿っていた。
ええ、ちゃんところすわ。
いもうとたち、見ていてね。
パパ、わたしをほめてね。
掲げられた箱より――|霊座《たまくら》の匣より。
何もかもが解き放たれる。
滂沱――!
嗚々、この虚空を打ち倒す事など本当に可能なのだろうか。
宇宙的なまでの呪詛の奔流に永劫のような眩暈を覚える。
※※※
完全なる邪神は必ずユーベルコードで先制攻撃をしてきます。
プレイングで対策をしない場合、自動的に失敗となります。
神酒坂・恭二郎
こいつは凄ぇな。頭の天辺から爪先までビリビリきやがる
なにもかもが解き放たれた虚空ってのはこの事かね
呪詛の奔流は永劫とも感じられる宇宙的なスケールだ
つまりこのスペース剣豪の出番って訳だね
「さてさてさて、いやこれは滾るねぇ」
虚空を前に、愛刀を大上段に構える
仕るは銀河剣聖の一つの太刀
心でならどんな大きな存在(もの)でも断ち切れる
例え宇宙の巨きさでも【覚悟】一つでやってみせよう
それがスペース剣豪ってなもんだ
アシェラ・ヘリオース
f09970 神酒坂恭二郎と連携
さて、どうにか間に合ったか
完全なる邪神など顕現させる訳にもいかないからな
しかし、その呪詛と狂気の存在を感じるだけで世界がきしむのを感じるな。時間はないかもしれん
先制への対応
『匣』より解き放たれた拳を見据え、闇の理力による砲撃を【砲撃】【誘導弾】【乱れ撃ち】【拠点防御】で放って迎撃。一度で終らぬであろう拳を、自分の剣に集中している剣士共々に防衛したい
まったく守りを忘れるとは呆れるものだ。余りの巨きさに気持ちが昂ったと見える
しかし、そうでないと断てない存在でもある
今回の役目は奴の一刀の為のディフェンスだ。「黒気城塞」を展開し、より勢いを増した攻勢を凌いでくれよう
愚者は世界をひっくり返す。
渦眩く異界を天晴れと均し、地につく足の嬉しさと謂ったら。
光と闇が揃っているからこそ世界は美しい。無秩序にするなど以ての外だ。
深淵を覗き込んだ者は『それ』が底だと錯覚するものだ。底へと身投げし、到達したと歓喜したところで叩き付けられる井の中の蛙。おお、骸の海の化け物どもですら、此処までの大海を知らないのだ。匣の内側には未曾有の滂沱が、悪趣味な永劫が、異が圧縮されている。こいつは凄ぇな。頭の天辺から爪先までビリビリきやがる。おお、眩暈、嗚々、虚空。人類に対しての嘲笑が、猟兵その他に対しての哄笑が、まるで破滅の化身が如くに反響している。なにもかもが解き放たれた虚空ってのはこの事かね。最早、呪詛の奔流は悪夢とも思えるほどに宇宙的なスケールだ。いいや、宇宙的ではない。それよりも膨大な、盲目で白痴を誘う詩の意味だ。……この、スペース剣豪の出番って訳だね。さて、さて、さて、いやこれは、滾るねぇ……。オマエは愚かにも愛刀を大上段に構えた。莫迦め、阿呆め、一切合切を放棄して、ただの一撃に思いとやらを籠めると謂うのか。神が嗤う。完全なる邪神が拳を招く。
……間に合ったか? 完全なる邪神を顕現させるなど、それこそ、UDCアースの崩壊に繋がってしまう。ああ、しかし。アシェラ・ヘリオースは頭を抱えたくなった。あの呪詛と狂気を肌で、脳髄で、ほんの少しと触れるだけで万象が軋むのを感じる。時間はないのかもしれん。ところで、目と鼻の先には今にも『愚行』をやってしまいそうな剣豪一人。まったく守りを忘れるとは呆れたものだ。余りの巨きさに、狂気に、気持ちが昂ったと見える。展開したのは闇の理力による砲撃。握り締められた呪詛を、纏わり憑く冒涜を如何にかして霧散させ防衛に徹する――わかるとも。あの神は『その無敵さ』でなければ、断つ事など不可能だと。何か、気に食わない事でもあったかの如くに『女の子』のように、神はふくれる。どうして、ちゃんところせないと。パパに叱られるわ……。
黒く、より黒く、あの真っ黒いお呪いよりも、黑く。解放された|黒《オーラ》が拡大され剣豪も|無敵《フィールド》内部に収めておく。狂ったように、いや事実、狂っているのだが、ふざけた威力の神の拳を――これで、凌いだとでも言っておこうか。
――覚悟は十分だ。
――最早、疑念など、迷いなど、塵一つとして、ない。
仕るは銀河剣聖の一つの太刀――心でならば、如何様な存在でも両断できる。
宇宙だろうと、それ以上だろうと、この『在り方』だけでやってみせよう。
やっぱり生き方が雑なのだろう、躊躇したものから死んでいく。
すまねぇな、これがスペース剣豪ってなもんだ。
――黒より刀身を晒し、銀河一文字。
おお、神がズレている。右と左に|解体《ばら》された。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
まぁ、相性ってものはあるわよね。エナジーを糧にするサイキックヴァンパイアたる私には、嘆きと憎悪の念も死にいたる呪詛も|糧《魔喰》でしかないわ。大食いだからまだまだ余裕でいただけるわよ♪
さて、霊座の匣の中身も降霊の術と人造生命の創造で|解放《封印を解く》してあげれば|無力化《禁呪封印術》できるわね。
ではでは、先制攻撃を凌いだところでメインディッシュのもなちゃんをいただきます❤|欲望は止まることを知らず《フリーダムケイオス》、|時間をかけてじっくりと味わいましょう。《継戦能力、回復力》
|えっちなのうみそおいしいです❤《欲望開放、エネルギー充填》
誕生日二日目とでも謂いたいのかピンク色の脳髄。
脳髄の底へと至るまで姫君だ。
――虚空が莫迦みたいに近づいてくる。
嘆きの滂沱に憎悪の噴出、死へと誘うお呪いがいとも容易く貌を晒した。暗黒神話の貌とも呼ぶべき混沌の埒外性だ。成程、たとえ猟兵が相手でもその脅威は、驚異は健在と謂えた。されど女の子は、完全なる邪神は混沌よりも混沌としたアリス・セカンドカラーの名を知らなかったのだ。おお、可哀想に。如何して|お父さん《パパ》も伝えようと試みなかったのか。何方にしても盲目で白痴、あの力そのものとして振る舞う寝坊助には完全変態も豚に真珠――まぁ、相性ってものはあるわよね。まったくイージーゲームではないか寄生体、サイキック・ヴァンパイア。概念を侵略するよりも明快に匣の中身を抉じ開けた。嗚呼、莫迦め。そんな事をしてしまったら『拳』ではなく『全身』が顕現して終うではないか。何を謂っているのかしらね。私は『嘆きと憎悪と死』をストローで吸っているのよ。この大食いの化け物め、この悪食の怪物め。まだまだ余裕でいただけるわよ、それとも、抱いた方が良いのかしら。減らず口を叩いて何度目かの反芻、この味わいは筆舌に尽くし難い……。
|霊座《たまくら》は哀れにも、嫉ましく思ってしまうほど、執拗さを嚥下された。ついでに引っこ抜かれた犠牲者の群れは魂の開放と共に、解放と共に、あの世とやらへと失せていく。ではでは……。先制攻撃を凌いだところで、鯨飲したところで、メインディッシュのもなちゃんをいただきます❤ ぐるりと混沌の目玉が混沌の肉を映した。おお、捕食者。貪食者。この、花開くかのような自由にスープのようなアツアツさを。
欲望、止まることを知らず。完全なる邪神は繰り返し繰り返し猟兵を叩いた。悉くが致命だと謂うのに、億劫、アリス・セカンドカラーは笑みを絶やさない。時間をかけてじっくりと楽しみましょう。お約束だ。約束されたグロテスクだ。冒涜だ。形容し難い……!
えっちなのうみそおいしいです❤
成功
🔵🔵🔴
才堂・紅葉
桁違いの存在感ね、これが完全なる邪神って訳か
洒落にならないわね。こんなのを娑婆に出す訳にはいかないか
多少の無理は必要そうね
先制対策に、真の姿のまま紋章の【封印を解く】と【オーラ防御】と【結界術】で私の周囲の呪詛を防ぎ、周辺の異界化の回避を試みる
一時凌ぎだが、とっておきを出す時間を稼げれば十分
「コード・ハイペリア!!」
渾身の拳で目の前に展開する異界そのものに「ハイペリアの紋章」を刻み
異界ごと奴の存在を超重力の井戸の底へと導いてやる
解除する封印は冥府へ下る奈落の門に相応しく七つ
完全なる邪神を有るべき奈落へ叩き返す
この紋章の力の意味はここにある
全身がきしみを上げるが、そんなのは誤差だ
今の私の有りっ丈をくれてやる!!
ま、これで仕留められなくても、後に続く人達に繋げられればそれで良いんだけど
人の強さってのはそう言うもんでしょ?
輝く多面体との正面衝突、喪失のレベルで考えたならば『かなり』だ。
神も腹立たしいと思うほどの無間、その代償は計り知れない。
桁が違う――そう言の葉にするのは容易なものだが、実際、中てられて終うと渦眩く沙汰。嗚呼、この狂気は、虚の圧倒的なまでの呪詛はおおよそ、人間の脳髄で耐えられるとは思えない。これが完全なる邪神、その第三形態って訳か。洒落にならないわね、こんなのを娑婆に出す訳にはいかないか。あの矮躯に凝縮された混沌を視よ、あの幼げな娘に濃縮された恐怖を聞け、最早、なりふりなど構っていられない。多少の無理は必要そうね……。溜息のように身体を傾ける。赤く紅く朱く、赫々と、己を真実へと傾倒させる――臭い物には蓋をしなければならない。故に、この苦肉のような策は必要不可欠と思えた。一時凌ぎだけれど、私の『とっておき』を出す時間を稼げれば……。今にも破裂しそうな、爆ぜそうな結界を風船めいて維持する。まだ、こんなところで立ち止まる訳にはいかない。こんな狂気の泥沼の中で悶えているほど暇ではない。十分だ……。十二分に、紋章は煌めく。
コード・ハイぺリア――! 埒外性が発揮されると同時に、手の甲、獣にでも舐られたかの如くに反応した。目の前に展開されている異界へ、呪詛そのものへ紋章をプレゼントする。ああ、それで『決まった』も同然だ。限定的に解放された|深淵《ゲート》が餌食を選ぶ。解除した封印は冥府へ下る奈落の門に相応しく、七つ。神が七つの罪を抱えているとは滑稽な話だが、生憎と、それは本当の『神』で在れば――この紋章の力の意味はここにあり、邪神は|邪神《エネミー》らしく、散ってしまうがいい。全身が悲鳴をあげている。命が、己の存在が軋み続けている。そんなのは誤差だ。今の私の有りっ丈をくれてやる……!
パパ、わたし、なんで、ひとりもころせてないのかな。
ごめんね、でも、まだ諦めてなんかいないよ。
超重力――井戸――虚空、へと墜落する混沌の化身は悔しさを貌に出した。情けなさと憤懣を湛えた表情は何処か、手負いの獣にも似て、よりおぞましい。……これでも仕留めきれないの? ……でも、大丈夫。後に続く人達に、猟兵達に繋げられれば『それ』で良い。人の強さとは即ち『協力』出来る精神にある。
――這い出るだけでもかなりの消耗だと『私』は思うけどね。
成功
🔵🔵🔴
カタリナ・エスペランサ
……醜悪極まる
弟妹、親であろうと過てば正すが長姉の務め
何を無様に狂っている?
先制対策:
六翼の《|封印を解く《オーバーロード》》
《第六感+戦闘知識+見切り》・《空中戦》は維持し
《受け流し+オーラ防御+破魔+浄化+結界術》を以て呪詛・異界の影響を遮断/《継戦能力》確保
適応か。くだらん
世界が狂うなら滅ぼしてでも正すが神の在り方なれば
我が手に|正される《適応する》事が貴様らの摂理と知るがいい
紛い共の愚行等【神狩りし簒奪者】が赦しはしない
当然、斯様な痴態は世界にも赦されていない
《クイックドロウ+属性攻撃+貫通攻撃+串刺し》白雷槍に貫き
同時《早業+死角攻撃+影縛り+封印術》影鎖に捕え力を削ぎ
〆に《神罰+蹂躙+天候操作+地形破壊+焼却+蹂躙》
黒炎の嵐を解き放ち|異界/呪染領域《敵UC》諸共に焼き祓う
|過去《オブリビオン》が現世に這い出たところで席は無い
既に終わった分際で何を為そうが無為に過ぎん
褒められる道理のあるものか
大人しく骸の海で眠るがいい
最後は《早業+怪力+叩き割り+切断》
大剣にて両断し幕を引く
JKの哄笑が聞こえる。JKの雀躍が聞こえる。Jokerを切るのは今だと気障な男が舞台を整えた。変わる々わると、代わる々わると、混沌は品を変え面を代え、オマエの存在とやらを冒涜し尽くして魅せた。リリー、嗚呼、リリー、随分と可愛らしい名前ではないか。るろろろろ。るろろろろ。るろろろろおおおおんんん……。深淵より、奈落より、這い寄ってきた混沌はカタリナ・エスペランサの脳髄をぐちゃどろのプリンにしようと試みた。
……醜悪極まる。
弟妹、親であろうと過てば正すのが『長姉』の務め。たとえ己が正気を失いそうな状況に陥っても起立しているのが至極当然。何を無様に狂っている? 何を悪辣に愉しんでいる? 口論を望んだところで、口喧嘩を仕掛けたところで、獣のような世界には通じない。最早、盲目かつ白痴な魔王の従者、その乱打めいて『異』が膨張する以外にないか。莫迦め……。解放された傲慢は、開放された魔神は六の翼を魅せ『宙』をいく。圧倒的な狂気に対抗したのは強烈な意地だ。魔を徹底的に排除し、浄化し、己を結界で包み込む。適応か。くだらん。世界が狂うならば滅ぼしてでも正すのが『神』の在り方なれば。まさか、貴様のような紛いが『神』の真似事をするとでも……? 回転するエンジェルハイロゥ、まるで塔へと落とされた雷が如く――我が手に|正される《適応する》事こそが貴様等の摂理と知るがいい……! おお、簒奪者、何処までも後天的な女。
その埒外性は混沌とした嘲笑よりも|迅速《はや》かった。光速に等しく邪神の胸部を貫いたのは雷の白。槍の鋭利さはなるほど脅威的で、無辜の怪物を彷彿とさせる。邪神は予感した。これは『はじまり』に過ぎない、と。奈落からの脱出によって力を削がれたが故の手遅れ。引き抜こうとした瞬間に手足が縛された。おお、黑い、魔黑い鎖だ。|憤怒の鎖《アフォーゴモン》と瓜二つな権能は『異』に異を唱える。ああ、神は息絶えた。最後に|黒炎《あらし》がやってきたのだ。過去が、オブリビオンが現世に這い出たところで席は無い。既に終わった分際で、既に朽ちた分際で何を為そうが無為に過ぎん。「褒められた道理があるものか」――パパ! だいすきだよ、パパ! こんどは必ず、ころすから!
大人しく骸の海で眠るがいい――!
美しい姉妹愛、親子愛へのトドメとして|大剣《エモノ》を揮う。
幕引きだ――虚空へと消えたのは彼女等であった。
大成功
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