高らかに謳え、不世出ノ英雄譚
「予知のことを、話します。」
希雪(呪いの克服者・f41587)は一枚のメモを取り出しながら、頼もしい猟兵達の姿を見回す。
目線を正面に向け、良く通る鈴の音のような声で話し始めるのは小柄な天使族の少女__グリモア猟兵。
「今回の予知は──英雄譚です。戦う場所としては…空、に当たるのでしょうか。」
メモをちらと見ながら。
「場所はアックス&ウィザーズ。敵の姿は不明ですが、必ず存在します。おそらく、それを倒せば良いのでしょうが…」
妙に歯切れが悪い。
「というのも、今回私が予知できた内容は、英雄譚の内容と、ある場所からの光景だけでした。」
と言いながら、英雄譚を語る。静かな空気感の中、希雪の声だけが響く。
かつて、英雄がいた。
その英雄は、数人の仲間を連れて、恐るべき戦場へと向かう。
空の果て。我らの空は暗く、黒く。
その瞬間、大空の慟哭が英雄たちを襲う。
閃光によって切り裂かれる闇。幾重にも重なる閃光は英雄を捉える!
英雄は閃光に体を貫かれ、その場に膝を付き、そして倒れ込む。
しかし英雄もまた、傷付き倒れたとしても屈することはない!
たとえその身が焼かれようとも、切り飛ばされようとも!!
力強く握られるその拳は戦意に満ち満ちている!空を睨むその瞳は強い決意の色をしている!英雄の剣はその身を振られることを待ち侘びるかのように鈍い輝きを灯している!
ならば、立ち上がれ、英雄よ!!
終に英雄は、空を宿す黒き空の、閃光を宿す双角を穿つ。
大いなる空は静まり“黒き空“は斃れ伏す。
これはそう。偉大なる空に打ち勝った、昔の昔の英雄の、たった一つの英雄譚。
「…ふぅ。これで英雄譚は以上です。」
心を込めて詠まれた英雄譚は、それはそれで迫力のある、素晴らしいものだったのだが。
「えぇ、と。とりあえずこれを配っておきますね。」
希雪が懐から取り出し配ったのは、人数分のメモ。先ほどの英雄譚の内容がそのまま記してあった。
「今回は比較的情報が少ないので…できる限りのサポートは行います。それと、予知で見た光景についてですね。」
予知をできるだけ鮮明に思い起こすために、目を閉じながら語り出す。
「天を突く巨大な一本の樹と、空一面を覆い尽くし渦巻いている黒い雲。周囲には豪雨と言って良いほどの雨が降り注ぎ、絶え間なく雷鳴が響く…そんな場所です。それに──」
一度息を吸い直す。
「それに、敵オブリビオンの反応があるのははるか上空。強風と豪雨の中で、天を突く巨大な樹木を登っていってもらわなければなりません。」
「一応ですが、豪雨と強風に流されたり、敵オブリビオンの攻撃に巻き込まれて、落ちてしまってもまだ大丈夫です。私が、責任を持って救出しますから。」
と、ここまで話したところで声質が少し変わる。説明中の時と、自分の気持ちを伝える時、その他感情が乗った時などにすぐ声質が変わるのは希雪のクセだ。
「今回予知したこの事件は、わからないところがとても多い…具体的にいうと、敵オブリビオンの戦闘能力はおろか、姿すらもわからない。英雄譚に記された内容も、あえて具体的な説明は避けてあるように思われます。なので、最大限の注意を払って攻略してきてください。」
希雪は持っていたメモをローブの内側に仕舞い込み、皆に背を向ける。
そして大きく両腕を広げ───たちまちそこには白色の濃霧が現れた。
そして霧の中にうっすらと見えるのは──、豪雨の草原。
「門を開きました。行き先はアックス&ウィザーズ。どうか、ご武運を…」
カスミ
2作目です!
リプレイはできるだけ丁寧に書かせていただきます!
というわけで説明を。
このシナリオは「英雄譚の予知によって判明した新たなオブリビオンを倒しに行こう!」という感じになっております。
章ごとの説明としましては、
●第一章
オブリビオンの元に辿り着くために、豪雨と強風、雷鳴轟く悪天候の中、天を突く巨大な樹木を登れ!という感じ。
プレイングボーナス:強風や豪雨に対する対策や対応をする。
●第二章
遂にオブリビオンの元に辿り着いた!そこに座するは雷雲を呼ぶ黒竜が!(開始時点では猟兵達はわかりません。)
どうにかして討伐しよう!
プレイングボーナス:英雄譚から攻略のヒントを得て、実行する。
第1章 冒険
『雲海を越えて』
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POW : 木登りの要領で駆け登っていく
SPD : 空を飛んだり太い枝を足場にして飛び登っていく
WIZ : 自然や動物の力を借りたりして登っていく
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
水・あめ
[連携◯おまかせ◯]
ってことは雨と雷でハッピーな空をブっとんで
木のテッペンいる何かのセンコーを宿す双角をブチ折ればいいんだな
……オレが雨と雷と暴風なんだけど、オレがオレを対策するってことか!?
とりま、UC台風ノ目で嵐を纏って木を目印に上まで飛んでいくぜ
環境からオレが影響を受ける事は無いはずだ
警戒するとすれば、樹の枝や曲がった幹への衝突だぜ
枝くらいなら、それこそオレの落雷でぶっ壊して突っ切るけどな!
上に行くのはカンタンだ
それよりだぜ
木登りと空飛びだけじゃあ、上にいるヤツの事が全然わかんねぇ
周囲の嵐が自然的なものか、敵のものか……
オレの支配下に置けるのか、周囲の環境を全身で感知しながら飛ぶぜ
「ってことは雨と雷でハッピーな空をブッとんで、木のテッペンにいる何かのセンコーを宿す双角をブチ折ればいいんだな!」
そう威勢よく、あるいはただ単純に…、そう語るあめに頼もしい、と希雪は微笑む。
「任せましたよ。あめさん。」
「おうよ、希雪サン。オーブネに乗った気持ちで待っててくれよな!」
そう言って今は小さな翼をバタバタする。
「じゃ、行ってくるぜ」
希雪の返事も聞かず、その小さな体は空へと勢いよく羽ばたいた。強風や豪雨などもろともせず…十分な距離をとってから、その姿を変える。
|台風ノ目《ワタアメ》──その姿はまさしく、【暴風雨を纏う神鳥】となって、さらにグンと加速していく。
「思ったんだけどよ……オレが雨と暴風なんだけど…、それってつまり、オレがオレを対策するってことか!?」
あめは考えるが、結局わからなかったので|とりあえず置いておいて《なかったことにして》上へ上へと飛翔する。
あめはこの姿で存在しているだけで暴風雨を呼ぶ。つまるところ、いつも通りなのだ。
一応環境から影響を受けることを気にしつつ飛翔───と、目の前には太い枝が。
「ジャマだぜ、そこの枝!」
バリバリバリィ!!、と轟音を響かせ雷を落とす。その一撃で、太い枝は焼き折れ、衝撃によって吹っ飛んでいく。
「上に行くのは、カンタンだ。」
折れた枝が地上に与える被害は見ないようにして、その代わりに上にある雷雲をちらと見やる。すると、重要なことに気付いた。
「いや、上にいるヤツのこと全然わかんねぇな!?」
もう頂上は目と鼻の先、ここまできて初めて、あの雷雲が自然な物か、敵の物か。そして、あめの支配下に置くことができるかくらいは調べたほうがいいだろうと思い至り、実行してみることにした。
「むむむ…雷雲は動かせるヤツとそうじゃないヤツがあるな…それに、真ん中の雲はなんか変だ。」
そう言って目線を向けるのは、常にバチバチと帯電する黒い雲の球。大きさはかなり大きく、何より──少しも動いていない。
「居るんだな、あそこに!」
あめは巨きな翼をはためかせて一直線にそこに向かっていく。
直ぐに到着することができた。だが、その場所は他の場所とは一線を画していた。
樹の上には平たく大きな葉が広がっており、必要があるかどうかはさておき、よほどの質量でもない限りそこに立つことはできるだろう。
また、その足場を上下左右ぐるりと囲うように雷雲があった。その雷雲は|動かせない《敵の》雷雲で、その中央奥辺りに先ほども見た雷雲の球。
まるで繭のように空中に鎮座するそれは、まるで英雄が揃うのを待っているかのように動かない。
身体が感知してくれる情報は、いつもと少し違う。
繭が割れるまでは、もう少し。
大成功
🔵🔵🔵
空桐・清導
POW
アドリブや連携も大歓迎だ
「英雄譚をなぞった冒険か!面白い!男なら燃え上がる展開だぜ!」
無限の[勇気]を滾らせて快男児は呵々と笑う
微塵の恐れはそこにはない
純粋な自信に満ちあふれていた
「まずはこの木を登るとしますか。
待ってやがれオブリビオン!今、ブレイザインがそこまで行くぞ!」
UCを発動して黄金のオーラを全身に纏い、
マッハ12を超える速度で飛翔
渦巻く嵐と黒雲を切裂き、荒れ狂う雨と雷を[オーラ防御]でふき飛ばす
巨木の枝も明らかに物理法則を無視した軌道で器用に避けていく
吹き荒れる嵐に豪雨、何するものぞ
最新の英雄にしてヒーローの道行きを拒むものにはなりはしない
「もうすぐだ!待ってろ、てっぺん!」
「英雄譚をなぞった冒険か!面白い!男なら燃え上がる展開だぜ!」
暴風雨の中、天を突く巨大樹を前にして。その身に無限の[勇気]をたぎらせて快男児は呵々と笑う。
その身に降り注ぐ豪雨も、天を支配する暗雲も、関係ないと言わんばかりに仁王立ちで空を仰いでいる。
そこには微塵の恐れすらなく。あるのはただ純粋なる自信のみ。
軽く準備運動をして、気合十分に駆け出していく。
「まずはこの木を登るとしますか。」
軽く言った言葉とは裏腹に、その身からは黄金のオーラが湧き出し、全身に纏われる。
──ユーベルコード【スーパージャスティス】
その速度は軽く音速を凌駕し、燃え上がる意志の力で降り注ぐ雷撃すらも意に介することはない。
人の目では追えない飛翔。物理法則を無視しているのか、本来なら発生するはずの衝撃波等による甚大な被害も出さず、光り輝くその身体は上へ上へと空中を駆け上がってゆく。
「待ってやがれオブリビオン!今、ブレイザインがそこまで行くぞ!!」
最速最短での飛翔。巨大樹の枝がその飛翔を阻んでも、物理法則を無視した直角移動の前には障害にすら、なりやしない。
ただ、そこには燃え滾る赤と、光り輝く金が残光として尾を引くのみ。
湧き上がる無限の勇気は暴風を吹き飛ばし、燃え上がる不屈の心は豪雨すら蒸発させる。
渦巻く嵐と雷雲など、進化を続け限界を越え続ける|最新の英雄《ヒーロー》の前にはただ切り裂かれることしかできない。
「もうすぐだ!待ってろ、てっぺん!」
この分厚い雷雲を切り裂いたら、頂上へ到達するだろう。
バチバチと電気を放つ雷雲を切り裂く一瞬、目の前に何かが映った。
それは雷雲でできた球体で───感覚通りに説明するなら「繭」だろうか。
もうすでに、地上から見えていた分厚い雷雲は目線の下。しかし、さらに上にも雷雲があるようだ。
しかし、足を止める。
なぜならそこは、まさしく巨大樹の頂上で、そこには平たく大きな葉が広がっている。立って戦うくらいなら容易だろう。
また、その足場を完全に囲うように雷雲があった。陽の光を遮断するその雲の内部は暗く、たまに発生するバチバチとした雷の光が目を焼く。
それに何より、足場の中央奥あたりにある、目を凝らすと見える雷雲の繭。
堂々と空中に鎮座するそれは、まるで英雄が揃うのを待っているかのように動かない。
しかし、感じる。強大なオブリビオンの気配を。
一層闘気を巡らせ、それを睨みつけながら声を張り上げる。
「見つけたぜ、オブリビオン!わざわざ登ってきてやったんだ、覚悟してもらうぜ!!」
繭が割れるまでは、もう少し。
大成功
🔵🔵🔵
ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎
「豪雨と強風、雷鳴轟く悪天候の中…宇宙嵐と差は無さそうだな、ならばや遺書は可能だ」
そう呟いて『アストラル・エレメント・トランスフォーメーション』で完全武装をして同時にファンネルビット/シールドビット/リフレクタービットを創造して展開し雷撃の直撃を1分先の未来を見ながら対処と対策を素早く計算してテレポートを駆使しながら障害物を警戒して“最速”で驀進します。
「暴風雷嵐よりも『重力』の世界事象の方が問題だな」
大きな障害物や岩などにはアルテミス・レーザーとリニアロングボウとレーザービームで攻撃を仕掛け対処します。
重力制御と暴風雷嵐の影響を常に演算処理して対応を計り進行を続ける
「豪雨と強風、雷鳴轟く悪天候の中…宇宙嵐と差はなさそうだな。」
長い髪を靡かせながらティファーナはそう呟き、そして一瞬の逡巡の末に結論を出す。
「──ならば対処は可能だ。」
彼女の体に強い輝きが灯っていく。それは【アストラル・エレメント・エネルギー】を十全に活用する最適な変異。
完全武装ともなれば、彼女が全く油断をしていないことの証明。
腕をふわりと横に払えば、現れるのは無数のビット。
ビットのそれぞれはまるでそれぞれが確固たる意志を持っているかのようにバラバラに、しかしてそれは最適化された動きで各々の使命を全うする。
「予測との相違はほとんど無し。誤差も無視できる範囲内だな。では、行かせてもらおうか。」
未来を見てそう呟いた彼女は、まるで重力など存在しないかのようにふわりと宙を舞う。
彼女は観測された未来から予測演算を繰り返していく
『右からの突風。──シールドビットの展開で対処可能』
『2度の落雷。──影響範囲内からテレポートを使用し脱却することで対処可能』
『左から枝が飛来。──ファンネルビットでの撃墜、またはリフレクタービットでの反射破壊で対処可能』
「無視できない未来が多いな…、最速でここを抜けた方が良いだろう。」
グンとさらにもう一段階加速する。それに伴いまたビットの動きも変化する。
双方共に、芸術的とまで言える最適化された無駄のない動き。
「暴風雷嵐よりも『重力』の世界事象の方が問題だな。」
少し先の未来。けれども確実に訪れるその災害に対処すべく、武装を展開する。
『強風により巻き上がる砂嵐。水分を含み危険度が上昇。──アルテミス・レーザーで焼き払い吹き飛ばすことで対処可能』
『左から、落雷により千切れ吹き飛んだ大樹の太枝が飛来。──リニアロングボウ及びレーザービームでの撃墜または蒸発により対処可能』
『高度上昇による極微弱な重力の減少。──常に再計算し続けることで重力制御を維持』
度重なる未来への対処の末、ようやくその未来を見ることができた。
『頂上への到着。球状となった雷雲の中に敵オブリビオンの反応』
目の前に見える雷雲。それを抜ければ頂上だ。
この雷雲では何も起こらない。
予測、予知とは違う。感覚の場所で考えたなら「招き入れられているように」。
樹の上には平たく頑丈な葉が広がり、予知で見た雷雲の球。
繭のようなそれはその場所に留まり続け、中からはオブリビオンの反応。
『急速な数値の変化を確認した後、雷雲の中からオブリビオンが現れる』
戦闘までは、あと1分。
──ちょうど1分後、内側から雷雲を裂いたのは黒い爪。
次にもう片方の爪、そしてその姿が顕になる。
黒いドラゴン。
たった一点を除き体の全てが黒い。
そのたった一点とは、双角だ。
黄金に光り輝く双角は、黒いドラゴンの強さの象徴と言えるだろう。
キュルアアアアアアアアアア!!!
大音量の咆哮。それと同時に、大量の雷が全方位に放たれた。
戦闘開始だ。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『レーヴィン』
|
POW : コンダクター
【雷を纏う旋刃】【そこから放たれる空間を砕く雷鳴】【眩く世界を白に灼く閃光】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD : サンダーボルト
自身に【雷光】をまとい、高速移動と【轟咆雷烙の領域内であれば無制限に雷撃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : ライトニングラム
【旋刃や雷撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【内の雷撃を強める迅雷領域:轟咆雷烙を深め】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:shirounagi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ルーダス・アルゲナ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
キュルアアアアアアアアア!!!!
雷雲の球を裂き、中から現れたのは黒いドラゴン。
たった一点を除き、体の全てが黒い。
そのたった一点とは、双角だ。
黄金に輝くソレは、黒いドラゴンの強さの象徴と言えるだろう。
大音量の咆哮とともに放たれた大量の雷。
周囲の雷雲は呼応するようにバチバチと帯電を始める。
ドラゴンの堂々たる威容は見るものを恐怖させる。
英雄を待つドラゴンは、英雄を望み、何を為すのだろうか。
過去の復讐心のまま、英雄を殺し尽くすのか?
過去の英雄譚の通り、死闘の末果てるのか?
ドラゴンは、目に殺気を宿らせ吠えていた。
双角を光らせ、大量の放電により攻撃してきた。
まだ隠している力もあるだろう。
だが、それだけだ。
どんなに大きい相手だろうが、どんなに恐ろしい相手だろうが。
猟兵ならば、そんな死線など幾度となく潜り抜けているだろう?
ならば今回も、また一つ積み重ねるだけ。
雷竜【レーヴィン】、討伐開始──!
水・あめ
おまかせ◯連携◯
おー、真っ黒だな……!ウチの地元で人気出そうで羨ましいぜ!
雷雲使いなら、やっぱオレと同じ能力だな!
飛んできた巨鳥モードのまま、獣人モードには戻らずドラゴンと向き合うぞ
暴風の刃は【空中機動】で回避して、雷は【属性攻撃】で相殺だ!
雷を強化する迅雷領域?ならオレも強くなるよなぁ?
相手が雷なら目には目を、雷には雷を、オレも同じ技で行くぜ!
UC滅光雨を使って、オレの【属性攻撃】の電撃をドラゴンの双角目掛けて繰り出すぞ
昔の勇者がそうしたのなら、オレも角を狙う!
一発でも掠ったなら、その角はもう"避雷針"だぜ
お前自身の雷とオレの雷、全部耐えて見せろよ!
オレの綿雲の治療速度よりダメージのが上だ!
雷雲の繭から現れたドラゴンに対し、それに及ぶほどの巨体を誇る巨鳥は向き合い、純粋な感想を溢す。
「おー、真っ黒だな……!ウチの地元で人気出そうで羨ましいぜ!」
敵はオブリビオン。過去に誇った栄華の姿のまま現れているのだから、それは当然なことなのかもしれない。
不世出といえど、英雄譚のドラゴン。その威容は凄まじい。
何物も切り裂く鋭い爪、全てを噛み砕く剛い牙、その巨体を支え翔ぶ翼に、鞭の様にしなやかな尾。そして、閃光を宿す双角。
雷雲を思うがままに操るその姿は、まさしく天災だ。
あめはまるで軽口を叩くように、しかして妥当な思考に基づいた判断で言葉を綴る。
「雷雲使いなら、やっぱオレと同じ能力だな!ホンキで相手してやるぜ!」
だが、戦闘はもうすでに始まっている。
レーヴィンはそう叫ぶあめの初動を潰す的確なタイミングで、雷を纏う旋刃を飛ばす。
それはまるで、「英雄ならば、このくらい、対処してみせろ」と言わんばかりに無造作に。
あめの巨体が動く。初速から最高速度、とはいかないものの相当な速さだ。
一瞬前に居た場所は切り裂かれている。
敵の攻撃は早い。無策で止まれば、相当な痛手を負うだろう。
だが、それは敵も同じこと。
敵が|雷嵐《カミナリ》ならあめも|台風《カミナリ》なのだから。
レーヴェンから旋刃が幾度となく飛来し、無数の雷撃が放たれる。
しかしあめも負けてはいない。旋刃は紙一重で全てを避け、雷撃には雷撃をぶつけ対処する。
その時、避けた旋刃がこの空間を取り囲む雷雲に当たる。その瞬間、この空間全体が黄金の混じる光に包まれた。
迅雷領域:轟咆雷烙 ───それは周囲の環境の力を使い自身を強化するユーベルコード。
だが──
「それ、雷を強化するヤツだろ?」
あめはニヤリと笑う
「なら、オレも強くなるよなぁ?」
あめの速度が、グンと速くなる。
それはまるで雷光のように。
その勢いのまま敵を撹乱し、敵が強化した雷撃を次々と放っていく。
だが敵も、それに応える。
我がこの空を統べる王なのだと。矮小な存在に得意分野で負けてなるものか、と。
そして遂に、互いに強化を受けた、最高最速の雷撃が両者から放たれる──!!
あめの雷撃は、的確に閃光を宿す双角に撃ち込まれた。
レーヴェンの雷撃は、あめの片翼を焼き貫く。
双方共にダメージを負った。しかし、その反応は異なる。
キュアアアアアアアアアア!!!
レーヴェンは、雷撃の痛みからか、それとも過去に負った心の痛みからか、悲痛な叫びを上げる。
対してあめは、痛みに多少顔を引き攣らせながらも、“嗤っている“。
「はははっ、1発でも掠ったなら…」
「その角はもう“避雷針”だぜ!!」
【|滅光雨《ベッコウアメ》】
それは着弾場所に特殊状態[避雷針]を付与する雷撃を放つユーベルコード
あめは再び雷撃を放つ。それは不自然なほどに双角へと集中し──
レーヴェンはそれに応じ、雷撃を放つ。しかしその雷撃は制御を外れ、引き寄せられるように双角へと向かい──
ギュュルルアアアアアアアアアアア!!!
「さぁ、お前自身の雷と、オレの雷、全部耐えて見せろよ!!」
まだ、双角の輝きは失われていない。
戦闘はまだ始まったばかり。だが有効打を与えることに成功した。
その後もあめは高速軌道と雷撃を繰り返し着実にレーヴェンの戦力を削いでいった───
大成功
🔵🔵🔵
空桐・清導
POW
アドリブや連携も大歓迎だ
「漆黒の鱗に雷。まさに英雄譚に語られるべきドラゴンじゃねえか。
良いねえ面白い!英雄譚、第二幕といこうじゃないか!」
UCを発動して炎の盾と剣を創造して握りしめる
激しさを増す雷を直感で避けて接近
旋刃を[気合い]で斬り伏せ、空間を砕く雷鳴を[根性]で焼き消し、
白に灼く閃光を不条理な程の[勇気]が生み出す炎の輝きで照らし返す
理不尽をねじ伏せる埒外たるブレイザインの進撃は止まらない
そのまま英雄譚と同様に双角を炎剣でもって切り飛ばし、
果てなく[限界突破]する[力を溜める]
「これで終わりだ!
超必殺!オーバーブレイズ・ソード!!」
天を裂くほどの巨剣を振るってドラゴンを一刀両断する
「漆黒の鱗に雷。まさに英雄譚に語られるべきドラゴンじゃねぇか。」
繭の中から現れた黒い巨体を見て、無意識にも口角が上がる。
「良いねぇ面白い!英雄譚、第二幕といこうじゃないか!」
楽しげにそう呟きながら、それでも最大限の警戒を行いながら、その拳を握りしめる。
燃え盛る勇気の炎が一層強く燃え滾り、それは両腕に収束していく。
やがてそれは形を成す。
強きを焼き斬る一本の剣へ。弱きを守る一帖の盾へ。
「ブレイザイン・バーニングモード!!!」
最速で駆け距離を埋めながら。
「全力全開!さぁ、いつもより燃えていくぜぇええええ!!!」
|英雄《ヒーロー》は吼える。限界まで熱した心の炉に、俺はまだ限界じゃないと、さらに薪を焚べるように。
また、その様子を見てレーヴィンの動きも速く、力強く変化する。
キュルアアアアアアアアア!!!
真の英雄の訪れを感じたのだろうか。より一層強く吼え、迎え撃たんと雷撃を構える。
この赤い男は、過去の英雄と同じだと。
だが、このオブリビオンは勘違いをしている。
それは【過去】によって構成された存在であるがために仕方のない事なのかもしれないが。
未来へと進む猟兵が、過去の英雄と重ねられる筈がない。
結果として似た行動をしたとしても、本質は全く別のものなのだから。
もし、過去の英雄が当時存在した猟兵なのだとしても。
レーヴィンの識る過去を切り取った記憶でしかないのだから。
風切音を鳴らしながら飛来する空を裂く旋刃を、全て切り伏せる。
轟音と共に襲いくる逃げ場がない雷鳴を、燃え滾る感情の炎で焼き消す。
白に灼く閃光を、不条理なほどの勇気が生み出す炎の輝きで塗り潰す。
如何なる理不尽をも捩じ伏せる埒外たるブレイザインの進撃を止めることはできない。
狙うは英雄譚と同じ、閃光を宿す双角。
音よりも速く近づき、太陽よりも輝くその勇気を以て作り上げた最強の剣を構える。
そしてそれは遂に全力の力をもって剣を双角に叩きつけられる。
それはかつての英雄のように。
──雷雲を操る双角の右側を焼き斬った。
だが、まだ終わらない。
今の一撃を、過去の英雄をなぞったものとするならば。
未来へ進む猟兵としての一撃を──!
「英雄譚をなぞるだけじゃねぇ!!これは──!」
「これは、これが、これこそが!!“オレの”|英雄《ヒーロー》譚だぁああああああああ!!!」
天を焼き焦がす光、天を裂くほどの巨炎。
勇気の力をそのまま炎に宿す
「超必殺!!オーバーブレイズ・ソード!!!!」
ありったけの力と勇気を注ぎ込んだその一撃は硬い鱗を切り裂き、竜の胸部に深々と沈み込んだ。
だが、まだ死んではいない。
その一撃を受けてなお、その姿は空の王者としての威厳に溢れている。その眼は戦意を失っていないどころかさらに滾らせている。
戦いは激化する──
大成功
🔵🔵🔵
ティティス・ティファーナ
SPDで判定
*アドリブ歓迎
サンダーボルトを様子見するも雷撃と電圧で身体の隅々まで通過されて嘗め回される様な恥辱に似た不快感に怒りを露わに「機械身体では不利か…事象化し対応を検索し対処の後敵を撃滅して駆逐する」と『アストラル・エレメント・トランスフォーメーション』を起動してファンネルビット/シールドビット/リフレクタービットを創造して展開し敵の攻撃をテレポートで回避しつつSPDを活かしてリニアロングボウとレーザービームで攻撃を仕掛けます。
1分先の未来を見ながら回避行動と攻撃態勢を維持してファンネルを通して状況を把握して注視し必要になったらリライズで攻撃を自動反撃で対応します。
「あれがオブリビオンで間違いない。…が、情報が少なすぎる。多少の危険を許容して情報収集する。」
ティファーナは偉大なる黒いドラゴンを冷静さを微塵も欠かずに見据える。
ドラゴンはそれに何を思ったのか、そこに何発かの雷を落とす。
ティファーナは防御を固めて“受ける”ことを選択した。
機械の身体を灼く雷撃。
一度通れば意思のある雷に統制された電気は嘗めるように、貪り喰らうように、その身体を蹂躙する。
クッ、と小さく呻き声を上げ、恥辱にも似た不快感に怒りを露わにする。
「機械身体では不利か…事象化、対応の検索、確実な対処…敵を撃滅し駆逐するのはその後だ。」
再び、彼女の体に強い輝きが灯る。アストラル・エレメント・エネルギーの輝きは雷光に屈することはない。
右腕をドラゴンに向けて振り下ろすと静かな駆動音をあげ数多のビットが創造され展開される。
通常の雷撃では彼女を守る盾を貫けない。
その巨体を生かし最速で突撃しても容易くテレポートで避けられる。
自らの一挙手一投足を全て把握されているような、不自由な戦闘が開始される。
それは本来完全な集中と紙一重に攻撃を回避する技術を以て行われるもの。
しかし未来視と高度な演算能力を持ってすればそれは容易いことで──
敵の領域でありながら戦場を支配し、金色の髪を靡かせながら。
攻勢に移る──
ファンネルビットがドラゴンを取り囲み包囲射撃を行っている。
テレポートで距離をとりながらのリニアロングボウの一撃が薄い翼を貫いている。
乱反射するレーザービームが着実にドラゴンの体力を削いでいる。
たとえ、空間を埋め尽くすように無尽蔵の雷撃を放っても、そこに彼女はいないだろう。
未来を予見し、最適な演算を繰り返す彼女の前では不意打ちなど意味をなさない。
それこそ時間軸を越えでもしなければ…
そのような能力を持たない雷竜は一方的に甚振られるだけ。
攻撃を受けることはできる。
しかしドラゴンの攻撃は通らない。
ならば、時間と共に不利になるのはドラゴンの方だ。
さらに──
「──演算終了。」
それは全てを見透かしたという宣言。
未来を見るまでもない。未来を見るのと同等の正確さで、相手の動きが分かるのだから。
不利を大きく覆す必要はない。
なぜなら、覆してくれる仲間がいるから。
仲間への信頼を胸に、戦場を支配し少しずつでも体力を削っていく──
大成功
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イングリット・イングラム
雷雨を司る漆黒のドラゴン
かつて貴方はその暴虐ゆえに倒されることになったのでしょう
そして今、貴方はオブリビオンとして蘇った
その力はもはやただの暴力ではなく、世界に終焉をも齎すもの
ここで骸の海へと還します
剣を構え、全身に《光界》を纏う
《光翼》を広げ、一気に敵との距離を詰める
襲い来る旋刃や雷鳴を見切り、《光還》を込めた剣で切り裂く
余波や閃光は《光界》で防御
全ては防げなくとも、致命傷に至らなければ再生・復元により戦闘続行は可能
巨大な尾を躱し、カウンターで爪を斬り落とし、肉薄する
心眼によりその核を見切り、UCの力を込めた剣で攻撃する
貴方は既に終わった過去の存在
その貴方に世界の未来を壊させはしません
繭を破り現れた雷雨を司る漆黒のドラゴン。
仲間たちの攻撃を受けた結果、双角の片側は折れ、胸部には深い斬撃の痕が残っている。
だが、それでもその巨体は戦意を失うことなく飛翔している。「この空を統べるのは我なのだ」と、その存在が放つ圧力が否が応にも伝えてくる。
その光景を前に臆することなく、鋭く見据えて想いを綴る1人の女性。
「かつて貴方はその暴虐ゆえに倒されることになったのでしょう。」
鈴の音のように澄んだ声は雷鳴響く戦場にも響きわたる。
「そして今、貴方はオブリビオンとして蘇った。
その力はもはやただの暴力ではなく世界に終焉をも齎すモノ。」
剣を抜き放ち、構える。その姿は凛として美しく、一種の芸術品のようにすら感じる。
そして、淡い光が彼女を包んでいく。
それは雷が発生させた二次的な光ではなく、最初からそうあれと生まれた光の結界。
「ここで、骸の海へと還します。」
光の翼がふわりと舞う。驚異的なまでの速度でドラゴンへと肉薄せんとする。
対してドラゴンもそれを簡単に許すわけもなく、旋刃を、雷撃を、と次々に放っていく。
羽が舞い、旋刃が肌を掠めていく。光り輝く剣を振り、雷撃を切り裂いていく。
当たりそうで、当たらない。あと少しがどこまでも遠い。
ならばと広範囲の閃光を撒き散らし、旋刃の衝撃波で吹き飛ばそうとするが、神々しい光の結界を貫く威力はなく、無効化され障害にすらならない。
肌を掠めた旋刃でさえ、気づけば修復されているのだから。
致命傷を与えられなければ止まらない。
ドラゴンの直接攻撃が届く距離──
巨大な尾の攻撃は、ひらりと上昇することで躱す。
上から振り下ろされる凶悪な爪での攻撃は、しかしてその威力を利用したカウンターによって爪を斬り落としダメージを与える。
ドラゴンの攻撃を躱し、作った少しの隙。
ドラゴンの頭上、まだ折れていない一本の角。常に淡く発光するそれは、間違いなくドラゴンの弱点。
ならば、渾身の一振りを以て終わらせる──
雷鳴が、響かない。そして無言で斬ることによって生まれた、たった一瞬の静寂の時間。
その静寂を掻き消すように響く、固いものと固いものがぶつかり合う轟音。そして───
スローモーションのようにすら感じる時間の中、ゆっくりと、断ち切られた角が落ちてゆく。
ドラゴンは、叫び声すら上げず、端からその肉体が崩壊していく。
静かに目を閉じ、剣士は話す。
「貴方は既に終わった過去の存在…」
「そんな貴方に世界の未来を壊させはしません。」
だんだんと晴れゆく空の中で、凛とした声だけが響く。
猟兵たちの紡ぐ英雄譚。その一節に新たな言葉が追加された。
そしてそれは、これからも。
誰にも予想のできない未来を歩み、誰も知らない英雄譚を紡いでゆこう。
大成功
🔵🔵🔵