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殺陣

#サムライエンパイア #那智衆

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「たのもう」
 サムライエンパイア。お江戸。隅田川にほど近い、浅草寺近くの剣術道場でのことだ。
「拙者は安慈・賦倶左衛門(あんじ・ふぐざえもん)……この道場の看板。頂きに参った」
「なに……!?」
 白昼堂々の襲撃。道場破りである。賦倶左衛門は即座に鉄芯入りの木刀を握ると一気に道場内に踏み込んだ。門下生たちがそれに立ち向かうも、道場破りの剣技は鋭く、その体捌きは洗練されている。
「デヤーッ!!」
「グアーッ!ヤラレター!」
「デヤーッ!!」
「グアーッ!ヤラレター!」
「デヤーッ!」
「グアーッ!ヤラレター!」
 次々と叩きのめされていく門下生たち!そして遂に立ち上がった師範が、静かに竹刀を構える。
「デヤーッ!」
「グアーッ!ヤラレター!」
 ……そして、決着。激しい戦いの末、こうしてこの道場の看板は奪われることとなったのである。
 ところ変わって、また別のカラテ道場では。
「たのもう。拙者は篤・比伊太(あつ・ぴいた)……。この道場の看板をいただく」
 またしても、道場がひとつ潰される。

「皆、きいてくれ」
 グリモア猟兵、ロア・メギドレクス(f00398)は新たな事件を告げる。
「至急、江戸に向かってもらいたい。ここ数日、不審な道場破りが多発しているのだ」
 曰く。数日前から江戸で道場破りが異常に増えている。その発生件数は昨年度幕府統計(参考資料・幕府広報誌)に比して30倍にも及ぶという。何者かの陰謀である可能性が高い。
「しかもたちの悪いことに、道場破りは門下生たちの腕を折るなど残虐な行為をして、未来ある若者たちの芽を摘もうとしている。捨て置くわけにはいかぬぞ」
 道場破りたちは現在、門下生の多い道場を襲う傾向が強いのだという。皆にはそれぞれ剣術やカラテなどの道場に赴き、やってくる道場破りを迎え撃ってほしい。
「ああ、道場の中で火器や広域破壊攻撃なんかは控えるようにたのむぞ。我々が壊してしまっては町の人々に面目が立たぬ」
 注意事項を言い添えつつ、ロアは説明を続ける。……そして、道場破りたちをやっつければ、連中を動かした黒幕に辿り着く情報を得られるはずだ。
「敵の本拠を突き止めたなら、あとは突入して叩き潰すのだ」
 説明は以上である。よいな。ロアはグリモアを輝かせ、励ましの気持ちをこめて猟兵たちを見送るのであった。


無限宇宙人 カノー星人
 ごきげんよう、イェーガー。カノー星人です。
 日頃のご愛顧ありがとうございます。この度も侵略活動を進めさせていただきます。
 この度も皆様とともに旅路をゆけることに感謝いたします。
 よろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『招かれざる道場破り』

POW   :    道場破りと真っ向勝負

SPD   :    アイテムやユーベルコードを上手く活用して撃退

WIZ   :    次に襲われる道場を予測して迎え撃つ準備をする

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

白斑・物九郎
●POW
無手流派で門下生多めの道場に「入門希望」ゆーて入り込みますでよ
道場破りが突っ掛けて来そうなトコを【野生の勘】で選びまさ

元々俺めのメイン技は素手喧嘩
塾生筆頭(道場破りみたいな奴が来た時にまず相手するくらいのポジ)とかって見込まれる程度にゃ本気出しときますでよ

道場生活の間は野良猫の振りさせた「茶斑の三毛」で【情報収集】
市井を散策させるなり道場屋根上で見張りとして立たせとくなり


道場破りが来たら相手しまさ
「貴様なぞ師匠が相手する程でも無いわ」ってかませ犬っポいコト言いつつ、ガチ本気でブチのめす【だまし討ち】(UC喧嘩極意&グラップル)

ノしたら関節極めながら【恫喝】
どこの手のモンですかよ、おたく



「たのもー」
「誰だオメェ!」「噂の道場破りか!」
 隅田川にほど近い位置に立つ、亀川流(かめせんりゅう)格闘術道場。白斑・物九郎(f04631)はそこに訪れていた。
「いンニャ、弟子入り希望でさ」
 物九郎は下駄を脱いで道場に上がると、早速構えを取る。ステゴロの喧嘩は得意中の得意だ。その様子に門下生たちはいきり立って襲いかかる!
「おもしれェガキだ!いっちょやってみっか!」
「オラワクワクしてきたぞ!」
「ンじゃ、――遠慮無くイきますからな」
 結果から先に言えば、門下生たちとの組手は物九郎の圧勝であった。そして、堂々と殴り合って実力を認め合えば仲間でありライバルであり友人となるのは武術を志す物たちの常識だ。こうして、物九郎は塾生筆頭待遇で亀川流道場に迎え入れられる。

 翌日。戦いの機会は存外に早く巡ってきた。
「みゃおう」
「へいへい」
 監視に出ていたネコ型ドローン――茶斑の三毛がひょいと降り立ち、他の門下生たちと稽古をしていた物九郎のもとへ敵の接近を知らせる。
「たのもう!」
 よく焼けた浅黒い肌。一見すればリキシと見紛うばかりの隆々とした見るからに強靭そうな肉体。巨漢の拳士であった。
「拙者は薩夫・暴武之進(さっぷ・ぼぶのしん)!この道場の看板を頂きに参った!!」
「おうおう。こりゃまた典型的な」
 んじゃ、こっちも古典的にいかしてもらいまさ、と物九郎は前に出る。
「貴様なぞ師匠が相手する程でも無いすわ」
「面白い!お前から始末してやろう!」
 物九郎は敵を挑発し構え。巨漢の道場破りはグフフと笑って物九郎を見下ろす。先に動いたのは暴武之進だ。どかどかと重たい足音。床を蹴って物九郎へとまっすぐ襲いかかる。なるほど巨体に見合わずなかなか素早い。パワーも勢いもある。真正面から打ち合えばさしもの物九郎も体格差に押し切られかねない。
「オゥ。かかってきなさいや」
 だが、物九郎は冷静にそれを迎撃する。ぎゅ、と裸足の底で床を踏むと物九郎は身を低くしながら走り出した。互いに正面からぶつかる軌道。激突まで3、2、1……
「殺(ト)った!」
「遅ェ!」
 最接近の瞬間!暴武之進はその丸太のように逞しい両腕を伸ばした!体格差を活かす組みあいに持ち込もうとしたかたちだ。だがそれを見越していた物九郎は身を低くして躱す!
「なにィ!?」
「その程度でよくもイキってきたもんですわ!」
 持ち前の俊敏性で物九郎はすり抜け、暴武之進の側面に回りこんだ。更に跳躍!敵がたたらを踏み、死角へ回り込んだ物九郎の姿を見失っている内にその後頭部めがけて跳び、勢いを乗せた鋭い廻し蹴りを叩き込む!延髄斬り!
「グアーッ!」
 態勢を崩したところに見事な一撃を食らわされた暴武之進は派手に転倒!顔面から板張りの床にダイヴして強かに顔を打ち付け鼻血を出した!
「そいじゃァサクサク喋ってもらいやしょうかね」
 物九郎は容赦なく倒れた暴武之進の背中に乗り、そのまま両腕をねじり上げる。暴武之進は苦悶に呻いた。
「で、どこの手のモンですかよ。おたく」
「グアッ!言う!!言う!!わかった!!俺の負けだ!!ヤメロー!ヤメロー!」
 こうして、ひとつの決着がついた。

成功 🔵​🔵​🔴​

神羅・アマミ
ほほう。自らの武をひけらかすように道場破りを重ねる不埒者がおるのか。
咎なき人々の盾たる妾としては、そのような狼藉見逃すわけにはいかんにゃー。

では妾は「環境利用護身術」の道場で門下生の一人となろうか。
そんな道場あるの?いや、あるある。大丈夫。
ちょっと耄碌したジジィが師範で「しゅごらねば…」とかブツブツ言ってるけどホームの公園では無敵。特にジャングルジムを背後にした時は最強。

…いや、ジジィの話はどうでもええんじゃ。
道場破りには両の指で目潰ししたり、砂で目潰ししたり、口に含んだ水を高圧力で吹き出して目潰ししたり、さっきから目潰ししかしてないんじゃがこの道場のインストラクチュアは一体どうなっとんじゃ。



「しゅごらねば……」
「だいじょうぶなんじゃろうかこの道場」
 というか道場なのかこれ。神羅・アマミ(f00889)は浅草寺からほど近い場所にある、ちいさな神社の境内にいた。(※プレイングでは公園と記載されておりましたがさすがにお江戸にジャングルジムの設置された公園は不自然なためマスタリング対象となりました。ご了承ください)師範の森部師はちょっとふわふわした感じになっているが、実際実力の高い武術家なのだ。「環境利用護身術」の達人なのである。
「いやいやしかし、それはそれとして、じゃな。うん。やはり咎なき人々の盾たる妾としては、そのような狼藉見逃すわけにはいかんにゃー」
「うむ……しゅごるのだ……」
 アマミは道場破りの襲撃にそなえて、森部師の指導をうけていた。環境利用護身術とは、その場にあるあらゆるものを利用する武術である。森部師の指導はよくわからなかったが、アマミはなんとなくわかった。とりあえずそこらにあるものはなんでも使えるのだ。
「ここが道場だな」
 ここで敵の到着である。静かに闘気を放つ、眼光鋭い細身の男であった。
「お。来よったの」
「では、しゅごらねば……」
「あー。ジジィは休んどる方がよいぞ。妾が相手をしておくからの」
「相手はお前か。拙者は拙者は篤・比伊太(あつ・ぴいた)……。潰させてもらうぞ」
 道場破りは軽快なステップを踏みながら構えた。それは軽腕(けいわん)と呼ばれる打撃を主体とした格闘術の動きだ。比伊太は素早く走り出し境内へ突入。一気にアマミとの距離を詰める!
「よしわかった!」
 アマミは即座に足元の砂利を掴むと道場破りの顔めがけて投げた!目潰しだ!
「グアーッ目潰し!」
「見たか!これが師範の教えじゃ!」
 更にアマミは怯んだ敵へと更に間合いを詰め、二本の指を立て顔めがけて突く!目潰しだ!
「グアーッ目潰し!」
「そして奥義を見よ!むぐ」
 そしてアマミは水筒を引っ張り出して口に含むと、苦しむ道場破りの髪を掴んで顔を上げさせその目をめがけ口に含んだ水を高圧力で吹きかける!すごい水圧!目潰しだ!
「グアーッ目潰し!」
「さっきから目潰ししかしてないんじゃがこの道場のインストラクチュアは一体どうなっとんじゃ」
「こっちの台詞だ!!」
「おっまだ元気じゃな」
 反論を試みた道場破りの頭を掴みアマミは鳥居に叩きつける!
「グアーッ顔面強打!」
「ワハハどうじゃ参ったか!」
 更に狛犬にも叩きつける!無慈悲!!道場破りは完全にグロッキー状態だ!決着!
「よぉし。それじゃあインタビューするとしようかのー」
「うむ……よいわざであった……」
 アマミは満足した様子で悪魔のような笑みを浮かべると、ジジィに見送られながら沈黙した道場破りを引っ立ててゆくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

聖護院・カプラ
道場破りというだけであれば芸や術を磨く術として肯定すべき行いだったでしょう。
ですが敗者の腕を折る等して人の未来を断つ行為は改めさせねばなりません。
それがオブリビオンそのものによるものか、オブリビオンの甘言に魔が差したヒトによるものか……どちらにせよ私達、仏門の猟兵が確かめねばならないでしょう。

道場破りの現行犯を確認できたならば、勝負を挑みます。
スチール芯ウッド剣を私の身で受けてみせ、代わりに『警策』を相手に放ちましょう。
オブリビオンに会ったという”因”と、オブリビオンの意のままに暴れるという”果”を断つ事で業をこれ以上積む事のないようにします。

そして思い出してはいただけませんか、黒幕の場所を。


御剣・刀也
POW行動

道場破りか。まさか、まだする度胸のあるやつがいるとわな
が、道場を破ると言う事がどういう事か知らないようだな
本来なら殺されても文句は言えないんだが、ま、そこまでする必要もないか
それでも、少し痛い目は見てもらうがな

木刀で道場破りの相手をする
道場破りを観察し、どの程度の力で叩き潰せばいいか見定める
あまりに差があるのなら
「ハンデだ、俺は目を瞑ってやってやる」
と、相手を煽り、本当に目を瞑る
相手を全力で叩き潰して力を見せつけたいわけではないので、あくまで相手よりちょっと強い程度の力で抑える
「で、格の違いが分かったところで、そろそろこっちの質問に答えてもらおうか?勿論、答えてくれるよな?」



「たのもう……拙者は安慈・賦倶左衛門(あんじ・ふぐざえもん)」
「きましたね」
「ああ、張っていた甲斐があった。いくぞ」
 聖護院・カプラ(f00436)と御剣・刀也(f00225)は、道場破りに襲われる現行犯を捕らえるべく近隣の剣術道場で待ち構えていた。
 そして、想定通りだ。木刀を構えた男が道場へと踏み込んでくる。2人は道場内に姿を現わすと、賦倶左衛門の前に立ちはだかった。
「道場破りとは、まだそんな度胸のある奴がいるとはな」
「その心持ちは称賛に値しましょう。芸や術を磨く手段として肯定すべき行いだったかと思います」
「貴様ら……邪魔立てするつもりか!」
 道場破りは眼光鋭く鉄芯入りの木刀を構える。先に前に出たのは刀也だ。
「道場を破ると言う事がどういう事か知らないようだな」
 本来なら、殺されても文句は言えないんだが。刀也は木刀の柄を握る。
「たわけたことを……ならば貴様から叩きのめしてくれる!」
「ああ、いいぜ。やってみな。手心を加えてやる。俺は目を瞑ってやるぜ」
「小癪な!拙者を愚弄するか!」
 だァンッ!強い踏み込み!道場破りは速攻で間合いを詰めにかかり、木刀を放つ!突きの一撃だ!
「悪かない」
 だが、刀也は目を閉じたまま身体を逸らし木刀を回避!
「だが、俺の方が上だぜ!」
 何故、と驚愕する道場破りの土手っ腹にカウンターの木刀を叩き込む!たしかに賦倶左衛門は実力者だろう。ただの人の中では。だが、刀也は数多の戦いを潜り抜けてきた一線級の猟兵だ。場数が違う。
「グオ……!」
 道場破りは痛みに呻きながら数歩後退。怒りを込めて刀也へと再び木刀を向ける!再度踏み込み!上段から振り下ろす一閃!だが刀也は目を閉じたまま木刀の切っ先を跳ね上げそれを弾く。ならば、と道場破りは荒い呼気とともに柄を握り直し、打ち込んでくる!横薙ぎ!払い!切り上げ!袈裟!切り返し薙ぎ!刀也はその全ての剣閃に合わせて木刀を振るう!カァン!カァン!得物同士がぶつかり合う音が高らかに道場に響き渡った!
「で、格の違いが分かったところで、そろそろこっちの質問に答えてもらおうか?勿論、答えてくれるよな?」
「お、おのれェ!だ、誰が言うものか!」
 息の上がった賦倶左衛門はじりじりと下がりながら刀也を睨め付ける。
「ここからは私にお任せください」
 ここで刀也に変わってカプラが前に出る。
「次は私が相手を致します。あなたの道場破り、そして人々の未来を断つ行為……いい行いとは言えません。改めていただきます」
「ざ、戯言を!図体ばかり大きい木偶の坊めが!」
 激昂したままの道場破りは裂帛の気合とともに踏み込み、全身の力を込めた鋭く重い一撃をカプラへと叩きつける!
 ガァンッ!!カプラの装甲法衣が揺らぎ金属が悲鳴をあげる。凄まじい威力だ!スチール芯を仕込んだ木刀はウッド製品といえど人が死にかねない強力なものである。しかしカプラはそれを耐え、そして鋭い手刀を放った。
「悔い改めなさい」
 【警策】……その手刀は因果を断つ。え。因果?手刀で?
「オブリビオンに会ったという”因”と、オブリビオンの意のままに暴れるという”果”を断ちます」
 なるほど。それは即ち解呪に似ている。手刀に込められた強力な徳が賦倶左衛門を縛る邪悪な因果を断ち切ったのだ。
「グアーッ存在感!!」
 鉄芯ごと木刀をカプラにへし折られながら道場破りは床に叩きつけられる!昏倒!今度こそ決着!
「すごい技だな。あんたとも一度立ち会ってみたいもんだ」
「これも日頃の修行のなせる業です。……さあ、それでは彼に喋っていただくとしましょう」
 2人は昏倒した道場破りが眼を覚ますのを待ち、そして情報収集を行うのである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

エダ・サルファー
個人的に、腕試し目的の道場破りは別に良いんじゃないかなぁって思うんだよね。
でも、必要以上の暴力を振るうのは違うわなぁ。
……まあそもそも、道場破りに来る以上、返り討ちにあって再起不能になっても文句は無いよな?

そんなわけで、門下生の多い道場に行って、事情説明の上で玄関で待たせてもらうよ。
首尾よく道場破りが来てくれたら、一言声をかけた上で道場から叩き出すよ。
んで、道場の邪魔にならないところでボッコボコにするよ。
そう、今日の私は道場破り破り!看板代わりにお前のプライドとかをへし折ってやるわ!
存分に痛めつけたら事情とか背後関係とか目的とかを聞くよ。
素直になってくれないようなら、なってくれるまで殴るよ。



「……そういうわけでさ、ここで待たせてもらいたいんだよ」
 エダ・サルファー(f05398)もまた、カラテ道場で張り込みを行っていた。ええ、あんたみたいなお嬢さんがかい、と懐疑的な言葉が道場の主から飛び出すも、組手で彼女が実力を示せばもはや文句は出ない。彼女もまた、数多の戦いを越えてきた実力派の猟兵なのだ。
 そして、彼女もまた武の道を歩む者の一員だ。腕試し、という目的で行われる“普通の”道場破りであれば、別にいいんじゃないかなぁ、というところだが――
「必要以上の暴力を振るうのは、違うわなぁ」
 そして、彼女は待ち受ける。

「たのもう!俺は姉須・豊諏斗(あねす・ほうすと)!!この道場の看板を」
「たのもう!――来たね、道場破り!私はエダ、道場破り破りさ!」
「なんだと!?」
 白昼堂々カラテ道場へと訪れた道場破りの前に、エダは颯爽と立ちはだかる!武芸者が2人、向かい合ったならもはややることはひとつだけだ。
「いいだろう、ならばまずは貴様から叩き潰してやる!」
 道場破りは構え、エダへと向かって間合いを詰めると鋭いローキックを放った。だが、身長差から足技でくるだろうということはエダも予測している。
「やってみなよ!こっちこそ、看板代わりにお前のプライドとかをへし折ってやるわ!」
 後方へ飛び退いて躱す。豊諏斗は更に踏み込んで姿勢を低くしながら鋭い拳打!これをエダは側面へのステップで回避しながら前に出る。素早くすれ違うように前進し、そしてがら空きの脇腹へ強烈な裏拳を叩き込んだ!
「グオ……!」
「まだまだ!」
 エダの矮躯からは想像もつかない凄まじい威力の拳を受けて道場破りが呻く。仰天しながら彼女の姿を見返した道場破りへと、エダは更に追撃を放つ!
「必殺!聖ッ拳突きィ!」
「グアーッ!!」
 ガァンッ!!研鑽を重ねた彼女の必殺の一撃が道場破りをブン殴る!豊諏斗は吹き飛んで道場の玄関先の壁に激突!K.O!
「ハア……ハア……なんて技だ……」
 そして、倒れた道場破りへとにじり寄り、エダはインタビューを開始した。
「それじゃ、そっちの事情を洗いざらい吐いてもらおうか」
「だ、誰が喋グアーッ!」
 拳が唸った。パースエイド・パンチだ。エダは物理的説得を試みる。
「素直になりなよ」
「グアーッ頬骨!」
 エダは物理的説得を試みる。
「素直になりなよ」
「グアーッ奥歯!」
 エダは物理的説得を試みる。
「素直になりなよ」
「グアーッ降参!!わかった!わかった!喋る!」
「よし、素直になってくれたね!」
 こうして、とうとう道場破りを説得した彼女は話を聞きだすことに成功したのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

上野・修介
※POW
武の競い合いなら、怪我は付き物だ。事と次第で命の遣り取りなる。
だが、必要以上に相手を痛めつけるのは
「違うだろ」

予め入門希望者を装って門下生の多い道場をいくつか訪れて、狙われそうな道場を選別。【情報取集】
候補の道場の近くに張り込み待ち伏せ、道場破りが来たら挑発し真剣勝負を持ち掛ける。
「弱い物いじめは出来ても、真剣勝負は怖いらしいな」

得物は素手格闘【グラップル】
自UCは攻撃重視。
会話、挑発しながら相手を観察【情報取集】、体格・得物・構え・視線等から呼吸と間合いを量り【見切り】、相手の初撃に合わせて【カウンター】で仕留める。

仕留めたら指なり腕なり折りながら尋問。
誰の差し金でこんなことをした?



 上野・修介(f13887)は浅草にほど近い区域における道場をいくつか巡り、調査を行っていた。
 その中でも門下生の人数が多い堰志古萬道(せくしこまんどう)の道場に目を付ける。ここはまだ道場破りの襲撃にあっていない。近隣の道場がつい先日襲われたばかりだという情報もある。修介は堰志古萬道道場の近くでひそかに張り込みを開始した。
 彼もまた“喧嘩”というストリートファイトスタイルの武術を扱う武芸者の一員だ。武の競い合いなら怪我は付き物。ことと次第によっては命のやり取りになることもあるだろう。――だが。必要以上に相手を痛めつけるのは
「違うだろ、それは」
 修介は強く拳を握りしめた。

「たのもう!俺は辺留鳴・舞九郎(べるなる・まいくろう)!この道場の看板をいただきに参った!」
「来たか」
 道場の前でがなり立てる男の姿を見るや否や、修介は走り出した。
「!」
 修介に気付いた道場破りが視線を向ける。その顔面めがけて修介は鞭のように鋭く速いハイキックを放ち――敵の眼前で、寸止めした。
「アンタが噂の道場破りだな」
「然り。貴様は」
「上野修介。アンタに勝負を申し込む」
「ハ。笑わせるな。俺の目的はこの道場を潰すことよ」
「――弱い物いじめは出来ても、真剣勝負は怖いらしいな?」
 修介は冷ややかに笑みを浮かべ、敵を挑発する。舞九郎は修介を睨めつけながら、ぱし、と拳を掌に打ち付けた。
「ならば貴様から血祭りにあげてくれる。腕の一本は覚悟するのだな?」
「その台詞、そっくりそのまま返す」
 2人は白昼の往来でやや距離を開けてにらみ合った。互いに拳を叩き込むには数歩踏み込む必要のある間合いだ。舞九郎は軽腕(けいわん)と呼ばれる格闘技の構えをとった。軽快にステップを踏む。
 修介は細く息を吐き出しながら、その動きを見る。呼吸と間合い。視線。敵の動きを予測する。ほんの少し、力を抜いた。――拳は手を以て放つに非ず。その瞳に火が灯る。
「オオッ!」
 先に仕掛けたのは舞九郎である!ざり、と砂を蹴立てて疾駆!至近の間合いに飛び込むまでは瞬きひとつの時間もいらない。拳打!修介の顔面を狙う!
「はッ!」
 だが修介は沈み込むように上体を伏せ、敵の拳の軌道から顔面を躱す。更に跳ね上げた右手を横合いから叩きつけ拳打を放つ腕を弾いた!衝撃!舞九郎の身体はバランスを崩し無防備な状態を晒す!当然、修介はそれを逃さない!更に踏み込み!
「仕留める!」
 開いた腹部、鳩尾に喰らわすきわめて強力な一撃!クリーンヒット!
「ご、ッ……げぁ……」
 臓腑から背中へ通り抜ける衝撃!肺腑から空気を搾り出すような声を洩らし、道場破りはそのままぐら、と揺らいで地面の上へと仰向けに倒れた。更に修介は容赦なく尋問を開始する。
「グアーッ関節!」
「誰の差し金でこんなことをした?」
「い、言わなグアーッ上腕!!」
「素直になるまで一本ずつ折っていく」
「わ、わかった!わかグアーッ!!言う!!言う!!だグアーッ小指!!」
(※これは情報を入手するための尋問であるため、必要以上の暴力ではありません。ご了承ください)
 ――こうして、修介もまた情報を入手し、黒幕へと近づいてゆく。

成功 🔵​🔵​🔴​

グウェンドリン・グレンジャー
大変、だー
私……クランケヴァッフェ、と、刻印頼み……で、戦って、ばかり
少し、学ぶ、のも、いいかも……しれない

【POW】
道場破り、来るまで、武家の娘向け、道場……で、カラテ……を、学ぶ
ノーカラテ、ノーイェーガー……

伝説の……カラテオイラン、緒舞・女衣斗衣?

……では、ジンジャーに、受けて、立つ!
【第六感】で、感覚を、研ぎ……澄ませて……攻撃の来る方向、予測
クランケヴァッフェ……に、頼らない、パワで、戦う

のしたら、本拠地に、逃げ帰るはず、だから、影の追跡者を、くっつけて、追う……


楜沢・玉藻
あたしの八極拳は攻撃術式の命中精度を上げる為の砲身代わりなんだけどね
今回は術式をすべて身体強化に回して拳法家として道場破りを迎え撃つわ
カラテ道場に張り込んで道場破りが来るのを待ちましょうか
道場破りが来たら道場に乗り込んで勝負に割り込むわ
「その勝負、あたしが預からせてもらうわ!」
タツジン同士の立ち合いなら一手あれば事足りる
より功夫(カラテ)を積んだ者が勝つのが道理よ
「あたしの流派は无二打。拳の突きで遍く相手を制すのよ」
絶招(奥義)歩法で懐に踏み込み
化勁で拳を受け流しつつ猛虎硬爬山で発勁を叩き込むわ
術者の体術とはいえユーベルコードを使って殺してしまってないか心配ね
息があれば情報を吐き出させるわ



 グウェンドリン・グレンジャー(f00712)と楜沢・玉藻(f04582)は、武家の娘が通う道場に赴いていた。
「九条流、道場……」
「それじゃ、ここで張り込んでましょうか」
「うん……」
 2人は道場に上がると、師範である女性に声をかける。道場主である九条・浄凛(くじょう・じょうりん)師は、2人をこころよく受け入れた。
「せっかくだからうちで稽古をつけていくといいわ」
「うん……ノーカラテ、ノーイェーガー……少し、学ぶ、のも、いいかも……しれない」
 ここでグウェンは九条師から指導を受けることになった。彼女はクランケヴァッフェや刻印を用いた戦闘に傾倒していたため、格闘術の心得を学ぶ必要性を感じていたのだ。
「あたしは大丈夫。敵に備えておくわね」
 一方で玉藻は見張り役を引き受け、道場破りの襲撃に備える。

「なかなか筋がいいわ。素質があるわね」
「うん……」
 九条師の技を捌きながら、グウェンはたしかな手ごたえを感じていた。九条流は合気道や柔術の流れを取り入れ、相手の力を利用することで相手自身の体勢を崩すなどして反撃する柔と巧の技だ。グウェンは短い時間ながら、その技術の把握に努めた。
「ホホホ。ごきげんよう……わっちは陰燐(いんりん)太夫……。この道場を潰しに参りなんした」
「きたわね!」
 そして、闖入者。カ、カ、カ。高下駄の音を響かせ道場へと上がってきたのは、艶やかな振袖を纏った女である!
「あれは……きいた、ことがある……伝説の、カラテオイラン」
「上等よ。その勝負、あたしが預からせてもらうわ!」
 先だって前に出たのは玉藻だ。呼。短く呼気をひとつ吐き出して、構えを取る。功夫――大陸の武術だ。
「おお、こわやこわや……ホホホ。そしたらまずは、そこなちんまいお嬢が相手でありんすなあ?」
 陰燐太夫は高下駄のまま構えを取る。独特の姿勢であった。
「ハ!」
 玉藻が先手を打って仕掛ける。彼女の嗜む流派は李氏八極拳のひとつ。一撃必殺、无二打の業!そう、達人同士の立ち合いは一手あれば事足りる。
「あたしの流派は无二打。拳の突きで遍く相手を制すのよ」
 一歩!踏み込んだ足が床を鳴らす。震脚!更に前進!そして打ち放つ拳!発勁!秘拳、【猛虎硬爬山】である!
「なるほどなあ。たしかにお上手なこと――」
 一方、陰燐太夫はその拳を受けると共に床を踏み切り、自ら後方へと吹き飛んだ!蝶が舞うように袖を揺らし、くるりと回転しながら着地。口の端から零した血を拭いながら微笑む。
「――うん。うん。見事に磨かれてありんすなあ。ようござんす」
 カラテオイラン、陰燐太夫は体術と内功勁によって衝撃を逃がすことで致命傷を免れたのだ。だが、決して軽いダメージではないだろう。
「仕留めきれなかった……!?」
「次は、私が……やる」
 玉藻に替わりグウェンが前に出る。彼女はこれまで培った経験と道場で学んだ技術を独自にミックスした独特のカラテアーツの構えをとった。見たことのない構えに陰燐太夫はやや警戒の色を示すが。
「ホホ。お可愛らしゅうありんすな――」
 仕掛けた。陰燐太夫の用いる武術は軽功と呼ばれる功夫の一種にカラテや軽腕(けいわん)を融合させたスタイルだ。軽やかにステップを踏みながらグウェンへと襲い掛かる!
「見え……た!」
 しかしグウェンは彼女の顔面を狙った陰燐太夫のカラテ・アーツを見切り、タイミングを合わせてその腕を取る。そのまま勢いを利用して引き込んだ!態勢を崩される陰燐太夫!だが彼女は倒れ込みながらそのまま勢いで受け身を取り前転!更に態勢を立て直した!
「ホ、ホホ……なるほど、なるほど。お嬢たち、なかなか強敵でありんすなあ」
「まだ……やる?」
「なら、今度こそ仕留めるよ!」
 2人の猟兵はあらためて構えを取る。だが、陰燐太夫はうっすら笑いながら踵を返した。
「勝てぬ戦にいどむほどわっちは初心じゃァありゃんせん」
 そうして、彼女は脱兎。一目散に駆け出して道場の壁を蹴破り、外へ飛び出してゆく。
「あっ!待ちなさいよ!」
 玉藻がそれを追って飛び出すが――なんて逃げ足の速い奴。その姿はもう遠くに消えゆく途中であった。
「……だいじょうぶ。きっと、アジトに逃げ帰る……。追おう」
 グウェンはユーベルコードを起動。【影の追跡者】で陰燐太夫の追跡を開始した。
 こうしてまた一歩、猟兵たちは事件の黒幕へと近づいてゆく――。

「……ところで、カラテオイランってなに?」
「私も、…………よく、わからない」
 筆者もわからない。強敵でしたね。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

メルノ・ネッケル
【POW】

前年比30倍の道場破りか……30倍!?何とかせんと!!
でも銃撃はダメ……あっ良いこと思いついた。
トンファー的握り武器を扱っとる、古武術の道場を当たってみよか。

「たのもー」っと入門希望!
二丁銃を逆に持って短いトンファーと言い張る!弾抜いとるで実質トンファーやって!!
なぁ、あかんかなぁ……?(【誘惑】)

最悪、天下自在符使いつつ道場破りの件を説明。奴らが攻めてくるのを待とか。

奴らが来たら応戦や!

トンファーの極意は攻めやない、守りにある。
【見切り】、トンファーで攻撃をいなし……。
自由な足こそが必殺の武器となるんや!
それ即ち、蹴り!

ひぃぃっさつっ、トンファーシューーーット!(ドゴォォォ



「前年比30倍の道場破りか……」
 メルノ・ネッケル(f09332)は記録を眺めながら江戸を歩く。昨年度の江戸での弥生月の道場破りの認知件数はおよそ3件。彼女の手元に届いている情報では、弥生月もまだ上旬というのに28件にも及ぶ。このままのペースで道場破りが続けば100の大台も夢ではないかもしれない。
「……ほんまに30倍やんか!?なんとかせんと!」
 そうして、メルノは道場を探る。
 ——彼女がたどり着いたのは、琉球地方を源流とする古武術の一派であった。
「はじみてぃやーさい。わんが師範ぬ島袋です」
「あ、はい。うちはメルノいいます」
「やーやー、猟兵さんがちゅーんて、しかもくんぐとぅ ちゅらさんないなぐとや」
「アッハイ」
 メルノがアテにしたのは、琉球地方の古武術に端を発するトンファーの技術である。彼女は普段銃器をメインの武器として使っているが、今回の仕事は火器厳禁。お江戸の火付けはご存知死罪である。そこで、道場破りを迎え撃つついでに近接戦闘の技術習得。一石二鳥と訪れたのだ。
「だぁ!でーじあらい!」
 師範の言ってることはよくわからなかったが、メルノは示された技術を短い間に巧く吸収した。
「うんうん、トンファーの極意、わかってきたで……」
「たのもう!!」
 というところで折良く襲撃である。道場破りだ!
「俺は黒古部・巳流虎(くろこぶ・みるこ)……この道場の看板、貰い受ける!」
「そうはいかんで、道場破り!ここはうちが相手や!」
「フン……女か。いいだろう。琉球より伝わる我が秘技“サーターアンダギー”の前に屈するがいい」
 道場破りは静かに短い棒を構えた。……棒術だ!
「いざ、尋常に……!」
「ゆくぞ!」
 先に飛び出したのは道場破りである!板張りの床を蹴立て一気に間合いを詰める。更に接近の勢いを乗せた凄まじい突きの一撃!メルノの首元を狙う!
 だがメルノはこれに反応。素早くトンファーを跳ね上げるように振るうと、棒を打ち払う!
「この一撃を止めるとは!」
「女や思って甘く見とると火傷するで!」
 一進一退の攻防!道場破りは更に激しく攻め立て、メルノはそれを的確に捌いていく。トンファーの極意は攻めではなく、守勢……そして、そこからの反撃に繋ぐことにある!
 幾度かの打ち合いを経て、メルノはついに敵の隙を見出した。今だ!
「ひぃぃっさつっ、トンファーシューーーット!」
 ドゴォ。
「グアーッ!」
 トンファーキックである。上半身でトンファーは敵の猛攻を防ぎ、下半身から反撃の一手を打つ。非常に合理的な技だ!メルノの鋭い蹴り足が敵の鳩尾に突き刺さった!急所にいいのをもらった道場破りは悶絶し倒れる!決着!

「……それじゃ、話してもらうで」
 立ち会いを終えたメルノは、道場破りにインタビューを行なっていた。
「ああ、負けたからには仕方ない。話そう」
 彼の話によれば……道場破りたちをけしかけていたのは、江戸近郊に領地を構える代官、須國・八兵衛(すごく・やべえ)なのだという。道場破りたちは皆八兵衛に金で雇われていたのだ。
「つまり、その八兵衛って代官が黒幕……ってことやな」
 ……こうして、メルノもまた情報を入手することに成功した。他の猟兵たちも、同様の情報を得て須國の屋敷への討ち入りの準備を進めていることだろう。
 猟兵たちは事件を解決するため、行動を開始する!

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『浪人』

POW   :    侍の意地
【攻撃をわざと受け、返り血と共に反撃の一撃】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    怨念の返り血
【自身の返り血や血飛沫また意図的に放った血】が命中した対象を燃やす。放たれた【返り血や血飛沫、燃える血による】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ   :    斬られ慣れ
対象のユーベルコードに対し【被弾したら回転し仰け反り倒れるアクション】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

イラスト:箱ノ山かすむ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 お江戸近郊。時刻は黄昏時を過ぎた頃。宵の口。代官、須國・八兵衛(すごく・やべえ)の屋敷にて。
 八兵衛は焦っていた。まさか、密かに進めていた計画がこうまでもメタメタに潰されてしまうとは。次々と屋敷へ届く道場破り失敗の報に八兵衛は歯噛みする。
「おのれ……!幕府の未来を担うますらおたちを若いうちに潰し武道を志す者を激減させることで将来的に幕府の兵力を弱体化させ、幕府を転覆させるわしの企みが……!!」
 八兵衛は拳を握りしめ、畳の床を叩いた。
 その時である。
「八兵衛様、討入りでございます!」
「なに!?……まさか、猟兵どもか!」
「左様で……」
「ええい、であえであえ!!浪人どもを全員出せ!奴らを皆殺しにするのだ!」
 八兵衛の号令に従い、屋敷に控えていた浪人オブリビオンたちが一斉に刀を抜き、猟兵たちを迎え撃つべく配置へとつく!
 ……こうして、猟兵たちとオブリビオンの戦いの火蓋が、切って落とされるのであった!
白斑・物九郎
●POW
まず「茶斑の三毛」を放って屋敷の屋根を走らせまさ
戦場を大雑把に【撮影(情報収集)】させちゃデータを送らせて情報共有
陣を敷き易そうなトコですとか、侵入者に対して不意打ちで先制し易そうなトコですとか
そーゆー敵方の地の利を先んじて潰しまさ

狩場の間取りを把握次第、いざカチコミ
敵勢からの仕掛けを死角側も【野生の勘】で察知しながら、突っ掛かって来るヤツを順に相手取ってやりますわ

意図的に返り血を撒き散らす風の挙動に入った輩は【グールドライブ(吸血)】
俺めのドライバー、血を吸う左腕で迎撃
反撃とセットになってコードを成立させる返り血をこの技で呑んじまうコトで、敵方のコードをキッチリ成立させない狙いですわ


神羅・アマミ
たのもー!たのもー!
ここに腕利きが集まると聞き及び門を叩かせていただいた!

叩くというか閂もおかまいなしに象でブチ破って闖入を試みる。

当方、森部師範から免許皆伝及び流派『魔変銅鑼渋道(まへんどらしぶどう)』の看板を掲げる許しを得た(真偽は不明)!
究極の護身を目指す当道場のハードコアな方針とは「先手必勝」「使える物は飛び道具だろうが動物だろうが使え」、即ち「勝てばよかろうなのだ」である!
では失礼つかまつる!

いい具合に目立ち浪人たちに囲まれた頃合いで、口上も言い終わらないうちからコード『曇天』を発動!
咆哮、地響き、弓の雨で庭を滅茶苦茶に荒らし回る!

どうじゃ!道場破りの恐ろしさ、自らの身で思い知れー!


エダ・サルファー
須國八兵衛、えっらい気の長い計画立ててたんだねぇ。
成功するまで何年かかるんだろ?
まあこうして露見しちゃったから、これから成敗されるわけだけど。
ありがとう、素直に喋ってくれた豊諏斗。君の素直さのおかげだよ。
……さて、カチコミだ!軽腕ファイターたちを倒した力、恐れぬ奴からかかってこい!

浪人たちは真剣持ってるみたいなので、こっちも遠慮はしないよ!
斬って良いのは斬られる覚悟のある奴だけだよ!
斬らないけどね。脳天逆落としで片っ端から沈めるだけだからね。
そんなわけで手近な奴から近接して、殴って蹴ってぶん投げるよ!
オブリビオンにかける慈悲とかあんまり持ち合わせてないからな!



「三毛」
「にゃおう」
 ――戦とは、戦いが始まる前に八割がた決着がついているのだという。
 それはすなわち情報や策略。事前の準備によって盤面をどのように整えておくことができたか、ということだ。その点について、白斑・物九郎(f04631)は抜かりなかった。
 カチコミの前に、彼は猫型ドローンの三毛を走らせ戦場となる八兵衛の屋敷の見取り図や敵の布陣といった情報を収集していたのだ。だいたいの間取りや敵の戦力はおおよそ把握できた。敵の地の利はもはや無いと言っていい。
「おし」
「おお。もーよいか?よいじゃろ?」
「アア。だいたいわかりましたわ。そんじゃ、始めるとしまさ」
「よぉし。ではゆくぞ!」
 ぱおーん。
 象が嘶いた。その上で仁王立ちをキメている姿こそ神羅・アマミ(f00889)である。
「たのもー!たのもー!」
「なにィ!?」
「象だと!?非常識な!!」
 アマミは鬨の声をあげながら突撃。ぱおーん。象はかつて歴史に名を残した名将も太鼓判を押した戦術兵器だ。その破壊力たるや凄まじく、八兵衛の屋敷の門を一撃で叩き潰し邸内へと突き進んでゆく!よもや象で乗り込んでくるなどと考えていなかった浪人たちは困惑!狼狽!畳み掛けるようにアマミは名乗りをあげる!
「ここに腕利きが集まると聞き及び門を叩かせていただいた!当方は森部師範から免許皆伝及び流派『魔変銅鑼渋道(まへんどらしぶどう)』の看板を掲げる許しを得た神羅アマミであるぞ!」
「魔変銅鑼渋道だと!?」
「まさか馬富張(ばふばり)の武術か!?」
 馬富張とはサムライエンパイアの南西に位置すると言われる亜熱帯地方であり、超人的な力をもつ偉大な領主が住んでいるのだという。話を戻そう。
「おのれ小癪な!」
「引きずりおろせ!」
「生意気なガキめ……!わからせてやる!」
 浪人たちはアマミに対応すべく集まり始め、またたく間に彼女を取り囲んでゆく!
「いかに象といえ、これほどの数で攻めれば!」
「もはや勝ったも同然よ!」
「かかったな!死ねーーッッ!!」
 だがアマミは動じることもなくユーベルコードを起動!【曇天】である!彼女は象上から弓に矢を番えると次から次へとどかどか撃ち始める。降り注ぐ矢の雨!
「グアーッ貫通!」
 ぱおーん!更にアマミの駆る象は咆哮!カルタゴめいて浪人たちを叩き潰してゆく!魔変銅鑼渋道もといアマミの方針は即ち「勝てばよかろうなのだ」である!拳の鍛錬?知るかバカ!弓でも象でもユーベルコードでもなんでも使って勝てばいいのだ!
「グアーッ圧死!」
「ワハハどうじゃ!道場破りの恐ろしさ、自らの身で思い知れー!」
 まさに一網打尽である。庭先をメチャメチャに荒らしまわりながらアマミは高笑い!更に奥に向かって攻め入る!
「さすがアマミ。派手に目立ってくれるね」
「あーやって敵の目惹いてくれるならこっちも楽ですわな」
「それじゃ、こっちも行くとしようか!カチコミだ!軽腕ファイターたちを倒した力、恐れぬ奴からかかってこい!」
 アマミがぶち破った門から物九郎が、エダ・サルファー(f05398)が続いて邸内へと駆け込んでいく。
「お命頂戴!」
 猟兵たちの侵入に応じて更に浪人たちがやってくる。剣を振りかざしエダへ斬りかかった!
「殺す気で来るっていうなら、こっちも遠慮はしないよ!」
 エダは袈裟懸けに振り下ろされる太刀筋を見切り、拳で刀身を叩いて弾く。反撃に体勢を崩したところへ更に踏み込み!至近の間合いから更に浪人の背後へ回り込む!
「お、おのれ!」
「斬って良いのは斬られる覚悟のある奴だけだよ!」
 エダは裂帛の気合いとともに敵の腰を掴み、そのまま決める!彼女のフェイバリットのひとつ、【聖職者式脳天逆落とし】だ!
「グアーッ頭蓋骨!!」
 ガァンッ!!砂利の庭へと叩きつけられる浪人の脳天!決まった、フィニッシュホールド!
「まぁ、斬らないんだけど」
 そのかわり、片っ端から沈めるのだ。オブリビオンにかける慈悲はない。エダは屋敷の方へと目を向ける。
「それにしても、えっらい気の長い計画立ててたんだねぇ。成功するまで何年かけるつもりだったんだろ?」
 まあこうして露見しちゃったから、これから成敗されるわけだけど。ありがとう、素直に喋ってくれた豊諏斗。君の素直さのおかげだよ――。なお、説得の過程において色々な骨とかがアレになっちゃった彼は診療所で栄養食を食べるハメになっている。話を戻そう。エダは更にやってきた浪人を殴り飛ばし、蹴りを叩き込みそして脳天落としで沈めながら次々に敵を撃破。そのまま奥へと進んでゆく!
 一方、物九郎もまた侵攻を進めていた。
「おのれ!」
「何奴!」
 屋敷の中へ討ち入った物九郎は襲い掛かる浪人たちを相手取り一歩も退かず突き進む!
「猟兵団ワイルドハント、猟団長」
 サムライの流儀に則り、律儀に名乗りを返しながら物九郎は喧嘩殺法でまず目の前の浪人に拳を打ち込んだ。衝撃に骨の軋む音をたてながら、敵は派手に吹き飛んでいく。
「白斑・物九郎でさ」
「グアーッ!」
 言いながら物九郎は側面の襖に向かって蹴りを入れる。板越しに響く悲鳴!奇襲を狙っていた敵に向けて逆に不意打ちを返したかたちだ。敵が襲撃を仕掛けくるであろう場所は既に検討がついている。
「猟兵め……!その首、拙者がいただく!」
「サンピン浪人にくれてやれるほど安かないっすわ!」
「グア……ッ」
 刀を振り上げて駆け込んできた敵へと叩き込む左腕のカウンターパンチ!胸部への直撃を受けた浪人は血を吐き出す!だがそれはユーベルコードの布石である!
「そう来ると思ってましたさ」
 しかし、物九郎は更にその上をゆく!“返り血”を条件として成立する技を、グールドライバーとしての刻印で喰らうのだ!浪人の血を呑みながら物九郎は更に追撃!
「な……ッ!」
「ザンネンでしたニャ!」
「グアアーッ!!」
 血を喰らい活性化した刻印の力を更に載せて放つ必殺の一撃。浪人はそのまま壁を突き破って庭先を転がり悲鳴を上げて爆発!ここは既に“狩場”だ。物九郎は更に次の獲物へと向かってゆく!

 こうして、猟兵たちの進撃は幕を開けたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

レイ・キャスケット
じわじわくる嫌がらせの数々、これはもう目には目をだよねっ

【WIZ】
【ダッシュ】で逃げ回りながら物理と【高速詠唱】【属性攻撃】でひたすら【挑発&フェイント】
泣いても許してあげなぁい

はいまきびし(地魔法)
はいねこだまし(普通にねこだまし)
はい目潰し(閃光魔法)
はい膝かっくん(普通に膝かっくん)
はい熱湯(水+炎魔法)
はい氷風呂(アイスバレット)
もっかい目潰し(風+地(砂)魔法)

だんだんハイになってきたよぉ……❤(悦)
更に花粉症攻撃(花粉たっぷり杉の枝+風魔法)
(以下延々と続く魔法と物理の嫌がらせの数々、順不同)


上野・修介
※POW・連携・絡みOK

「であえであえって、マジで言うんだな」
「安心しろ。お縄を頂戴しろ、とは言わない」
ここで全員ぶっ潰す。

得物は素手喧嘩【グラップル】
腹を据えて【勇気+激痛耐性】推して参る。

体格・得物・構え・視線から【情報収集】、間合いと体幹から刀の軌道を【見切り】、斬撃に対して【カウンター】、間断を縫ってヒット&ウェイ【ダッシュ+逃げ足】
囲まれないよう、また狙いを付けらないよう【フェイント】を掛けつつ常に動き回る。
一対多は避け、相手の懐に肉薄し一体ずつ確実に始末する。
相手の間合いに飛び込む以上【覚悟】を決め、【捨て身】で懐に入る。

UCは動き回ってる間は防御重視、肉薄している間は攻撃力重視。



「猟兵どもめ!もはや許しておけぬ!」
「であえ!であえ!奴らを迎撃するのだ!」
「であえであえって、マジで言うんだな」
 上野・修介(f13887)は屋敷からわらわらと現れる浪人の群れを見ながら、半ば呆れたような声で呟き拳を握った。
「よーし、それじゃこっちも迎え撃とっか!いろんな道場にたくさん嫌がらせした分、きっちり返してやらきゃね!」
 レイ・キャスケット(f09183)もまた術式を起動し、戦闘の準備を整える。指先に光が灯った。
「目には目を、嫌がらせには嫌がらせを!だよねっ。ボクが引っ掻き回すから、フォローおねがい」
「わかった」
 修介が頷くと、広い庭先の中に浪人たちが刀を振りかざしながらやって来る敵の只中へとレイは飛び込んで行く!
「女子が!」
「捕まらないよっ!」
 浪人の剣筋を躱して、レイはダッシュでその横をすり抜ける。そして短く詠唱。土の魔術!
「はい、マキビシっ!」
「ヌアアー!!」
 土を繰り小さな針をいくつも生やす術だ。草鞋の靴底を貫いて痛みを与える。足止め!
「ハッ!」
「グアーッ!!」
 狼狽する浪人たちへと一気に距離を詰め、修介は蹴り足を叩き込む!蹴撃!鉄板仕込みの安全靴から放たれる危険極まりない技だ。強烈な一撃が浪人の腹を捉えた。勢いのまま吹き飛んで池に落ちる。続けてもう1人!顎を打ち上げるアッパーの一撃を叩き込まれた浪人は高く宙を舞い頭から垂直に地面へと落下!
「貴様!」
「はい目潰しっ!」
「うおっまぶし!!」
 仲間が倒されたのを見て修介へと狙いを変えた浪人集団の前へ飛び出したレイが術式の閃光を放つ!
「いいアシストだ」
 凄まじいフラッシュに網膜を焼かれ行動不能に陥った浪人たちのもとへ更に修介が詰める!
「安心しろ。お縄を頂戴しろ、とは言わない」
「なにをふざけたことを……!」
「ここで全員ぶっ潰す」
 拳は手を以て放つに非ず。その拳は壮健な肉体と磨かれた技の冴え。そして迷わぬまっすぐな心を1つにして打ち込む必殺の一撃だ。
 剛拳!打突の衝撃に肋骨を粉砕された浪人が血を吐きながら転がり、ユーベルコードでの反撃に転じる間も無く爆発四散!
「はい、こっちは氷風呂!」
「グアーッ冷え性!!」
「はい熱湯!」
「グアーッ火傷!!」
 一方レイは戦場を自在に駆け回りながら浪人たちに対してひたすらに嫌がらせを続けている!術式を駆使して敵の足止めを続けているのだ。たいへんにたのしそうであった。
「はい花粉症!」
「ぶあッ!!」
「ヤメロー!ヤメロー!
 更にレイはどこからか持ち出した杉の枝から突風の術式で花粉を叩きつけるあまりにも残虐な所業だ!南無三!浪人たちはたちまち涙と鼻水を催され殺陣どころではない!あまりにもたやすく行われるえげつない行為であった!
「泣いても許してあげなぁい。ふふ。だんだんハイになってきたよぉ……」
「はしゃぎ過ぎないでくれ」
「わかってるよ!油断はナシね!」
 そして修介が敵を叩きのめす。
 2人の猟兵は即席のコンビではあったが上手く噛み合っていた。攻め手が足りないレイを修介が補い、修介に向かう敵の矛先をレイが妨害し安全を確保。役割分担のはっきりした絶妙なコンビネーションだ。2人は確実に敵を撃破してゆく!
 こうして、浪人たちは次々と数を減らしていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

時任・司
若き武を志す者の心と体を折って兵力の減退、謀反とな
回りくどい上に迷惑千万である
我らが無辜の民を護らねばな

【POW】
ふむ、相手の異能は攻撃を受けることが前提のものであるようだな?
なれば単純明解、その隙も与えず仕留めれば良い
刀に《武装雷纏》を施しながら鍔迫り合いにて隙を伺う
怯めば逃れられぬよう摑みかかる、抱擁かの?
《雷尽灰崩》我の紫電、受けきれるか試してみると良い、グアーッなどと啼く余裕があれば良いの?【力溜め&マヒ攻撃&グラップル】

で、他に消し炭になりたい者はおるかの?【恫喝】


御剣・刀也
まるで勧善懲悪の時代劇みたいな感じだよなぁ
まぁ、良いか。では、時代劇よろしく派手な殺陣をご覧じろう。てか?

侍の意地で攻撃を受けられて反撃の一撃を打ち込もうとしてたら、攻撃し返せない強力な一撃で一撃必殺する
返り血は浴びるような立ち位置に立たず、血が飛んでこない斬り口で攻撃する
斬られ慣れされたら回転して仰け反り倒れるようなアクションを起こさせないように攻撃する(蹴り倒してから床にサムライブレイドを突き刺しなど)
「お前ら雑魚に用はない。親玉を出せ。親玉を。悪党の矜持があるなら、潔く出てこい!」



「ええい、小癪な猟兵どもめ!叩ッ斬ってくれる!」
「まるで時代劇だよなァ」
 御剣・刀也(f00225)は玉砂利の地面を踏みしめながら濃口を切った。その眼前には浪人たちが次々と集まってきている。
「劇か。たしかに茶番のようなくだらぬ話であるな」
 時任・司(f12043)もまた鞘から剣を引き抜いた。
「若き武を目指す者たちの心と体を折ろうとは。迷惑千万である」
 子を持つ母として、成長途中の若者の未来を潰す下劣な行為を許すわけにいかない。無辜の民を護らねば。
「あァ。とっとと幕引きにしたいところだな。……では、時代劇よろしく派手な殺陣をご覧じろう。てか?」
「死ねィ!」
 浪人たちは抜き身の剣をかざし、2人へと襲いかかる!
「はッ!」
「ヌウ!」
 刀也は獅子吼を抜き放ち、振り下ろされた剣閃を止めた。そこから更に踏み込み。力ずくで押し切る!
「おお、ッ!」
「グア……!」
 敵の態勢が崩れた——その隙に振り抜く斬撃!剣刃一閃!一刀のもとに斬り捨てる!強力な一撃にオブリビオンはそのまま倒れ消滅!
「おのれッ!」
「甘い!」
「グアーッ!!」
 横合いから襲い来る唐竹割りの剣先を躱し、刀也は浪人の腹に蹴りを叩き込んだ!倒れ込んだ浪人へと更に獅子吼の刃を突き立てとどめ!
「さぁ、次はどいつだ!」
「ぬぬ……!」
「お、女だ!女の方を狙え!」
「おお!」
 刀也の技量を見て不利を悟ったか、浪人たちは狙いを司に切り替える。剣を振り上げ咆哮しながら男たちは司へと殺到した!
「なめられたものよ」
 司は向かい来る敵の群れを睨みつけながら、その身体に紫電を纏う。刀身で小さく電光が跳ねた。
「貴様から血祭りにあげてくれる!」
「できようものならな」
 斬りかかる浪人へと向かって司は踏み出した。激突!身体ごとぶつかりに行き、鍔迫り合いに持ち込む格好だ。思わぬ反撃に戸惑う浪人へ刀を押し込み、競り合いを制す。態勢の崩れた浪人へと更に司は腕を伸ばし、摑みかかった!
「きさ……」
「抱きしめてやろうか?なに、遠慮するでない!」
 ばち。……ばち、ッ!大気が爆ぜる音と共に閃光が迸る!
「灰となり消え去るがいい。雷尽灰崩!」
 轟雷!眩い光が八兵衛邸の庭先を埋め尽くさんばかりに満ち満ち、真昼のように白く染め上げる!その光が収束したとき、司の手の中にあるのは崩れ落ちる消炭めいた灰ばかりであった。
「で、他に消し炭になりたい者はおるかの?」
 司は口の端を僅かに歪め、射抜くような視線で残る浪人たちを睥睨した。
「ぬ、ぬぬぬ……!」
「ま、まずいぞ……このままでは……!」
「お前ら雑魚に用はない。親玉を出せ。親玉を。悪党の矜持があるなら、潔く出てこい!」
 狼狽する浪人たちへと向けて刀也が叫ぶ。オブリビオンたちはぎりと歯を嚙み鳴らしながら再び剣を構えた。
「こ、コケにしおって……!」
「このままでいられるか!」
「は。笑わせる。腰が引けておるぞ」
 玉砂利の地面を踏み鳴らし、握った刀の刀身にぱちと紫電を弾けさせた。今ほど仲間を消し炭に変えたばかりの光が爆ぜる光景にオブリビオンたちは竦みあがる。
「道を開けないっていうのなら、一人残らず斬り捨てるだけだ!」
「ああ。言うことをきけぬ悪たれどもには仕置きが必要であるな?」
 既に戦場は猟兵たちが掌握していた。2人が一歩踏み出せば、気圧された浪人たちが後ずさる——。こうなってしまえば、もはやこれは戦いではなく、“狩り”である。獅子吼の刃を閃かせ刀也が斬り、司が電光にて穿つ。
 こうして、オブリビオンたちは次々と倒れてゆく——浪人たちとの戦いは終息に近づいていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

聖護院・カプラ
須國・八兵衛なる悪代官の行い、何としても改めさせねばなりません。
その為に浪人オブリビオンには道を譲っていただきます。
辺りが暗くなりました、後光を照らしましょう。

オブリビオンに対しては『存在感』を発する『円相光』を放ちましょう。
どうやら『斬られ慣れ』ているようですが、その技は回転し仰け反り倒れねば受けたユーベルコードの威力を削ぐ事はできません。
であれば『円相光』でその動きを封じてしまえば何も行う事はできないでしょう。

オブリビオンといえど、お江戸のお膝元で殺生は行いたくありません。
どうかそのままそこで悔い改める事で須國・八兵衛に従うなどという悪事からは足を洗って欲しいものです。


メルノ・ネッケル
さて、敵さんの本丸にお邪魔や。こっから先は撃ち捨て御免やね?
まずは悪道に堕ちた浪人連中、御成敗と参ろうか!

とはいえいきなり殲滅って訳にも行かへん、暫くは敵の攻撃を捌かにゃならへんかな。

相手は刀持ちやけど、負けはせえへん。
師範に教わったトンファー捌き……得物が変わっても、近接戦闘ならガッツリ応用が効くっ!
【見切り】、かわし、【零距離射撃】に蹴りぃ!
師範、うちやったよ……!

そして、浪人がひと所に集まってきたらチャンス!
銃の間合いはメートル単位、意地で踏みとどまっても反撃は厳しいで!
その上、空からの銃撃……逃げ切れるとは思わんことや!
『狐の嫁入り』、ぶちかます!
「雨々降れ降れ、これぞ天誅ってなぁ!」



「なんとしても改めさせねばなりません」
 聖護院・カプラ(f00436)は八兵衛の屋敷へと踏み入り、そして後光を照らした。凄まじい存在感であった。
「せやな、まずは悪道に堕ちた浪人連中、御成敗と参ろうか!」
 メルノ・ネッケル(f09332)もまたそれに続く。――大きく数を減らしたものの、まだ浪人たちは戦意を失っていなかった。猟兵たちを迎え撃つべく、オブリビオンたちは剣を振りかざし襲い来る!
「先に行かしてもらうで、団長さん!」
「わかりました。では、援護いたしましょう」
 メルノが先に飛び出した。玉砂利を蹴立て、刃ひしめく戦場へ!
「女狐風情が、生意気な!」
「なめてかかると痛い目見るで!」
 オブリビオンの振るう刃がメルノへと迫る。だが、彼女は身を捻りながら手にした二挺の銃を巧みに操り、剣筋へと銃身を叩き込んだ。ブレた剣先を軽々と躱しながら、態勢の崩れた浪人の鳩尾に蹴り足を叩き込む!
「ぐぇ……!」
「師範、うちやったよ……!」
 それは道場にて師範より教わった、琉球地方の武術をルーツとするトンファー・アーツの動作を取り入れた体捌きであった。厳しい鍛錬の中、ちばりよぉ、と何度も励ましてくれた師範の顔が思い起こされる。
 ガンフー(Gun-fu)という言葉がある。「銃の型(Gun-kata)」とも呼ばれる、銃を得物とした近接戦闘術の一種だ。メルノの体術はそれに類するものとして進化を遂げていた。更に一歩踏み込んだメルノは続けて敵の剣閃を捌き、見事な蹴りでまた一人倒してゆく!
「ば、馬鹿な!こんなことが……!」
「逃げ切れるとは思わんことや!」
 慄いた浪人たちへと向けてメルノは更に疾駆!追撃だ!砂利の地面を蹴って跳躍し、二挺銃の引き鉄に指をかける!
「雨々降れ降れ、これぞ天誅ってなぁ!」
「グアーッ!!」「グアーッ!!」
 降り注ぐ熱線と銃弾の雨!斬り合いからの反撃を念頭に置いていた浪人たちは射程外からの銃撃に対応できず次々に爆発!
「ここはお江戸のお膝元、我々もなるべくは殺生を行いたくはありません」
「な、なんだこれは……!?仏像が動いているぞ!?」
「ひるむな!まやかしか、そうでなければからくりの類に決まっておる!斬れ!切り捨てい!」
「恐れなくともよいのです」
 一方、カプラは強烈な存在感と後光を放ち、浪人たちの視線を釘付けにしていた。
「な、なんだ……か、身体が動かぬ」
 そこはまるでちいさな天上楽土であった。カプラの放つ凄まじい後光と高まった徳の放射が、業の深いオブリビオンたちにとっては重篤なプレッシャーとして機能しているのである。
「悔い改めなさい」
「グアーッ功徳!!」
 あまりの徳高さに耐え切れず数名の浪人が爆発四散!骸の海へと還る!
「話し合いましょう。これからは八兵衛なる悪代官に従うなどという悪事に手を染めるのを止め、足を洗うのです」
「お、おお……」
「なんという……ありがたや……」
 そして、生き残った僅かな浪人たちはカプラの後光に中てられすっかり毒気が抜かれてしまっていた。彼らは跪きカプラへと向かって手を合わせる。
「いいお寺を知っています。私が紹介状をしたためましょう」
「はは……」
 浪人たちは頭を下げ、それまでの悪事を悔いて滂沱するのであった。
「さすが団長さん。いい行いでしたね?」
 敵を片付けてきたメルノがここに合流し、冗談めいて声をかける。
「はい。彼らもこれからいい行いができることでしょう」
 カプラは静かに頷き、そして屋敷へと視線を向ける。
「須國・八兵衛……彼も改めさせねばなりません」
「せやな。こっからが本番や。気合い入れていかな!」
 そして、2人は邸内へと向かう――。須國・八兵衛はもう目の前だ。決戦は近い。猟兵たちよ、恐れず進め!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

楜沢・玉藻
カラテオイラン、よくわからないけど逃がしはしないわ
黒幕の悪代官の居所もわかったし
邪魔する者(浪人オブリビオン)に慈悲はないわね
真の姿、今なら三尾まで解放できるかしら
(🔴×1本の尻尾が増えて増えるほど強化される)
それにしても浪人は斬られたがりなの?
出て来た割に自分達から抜く気はなさそうね
今回は八卦掌の円の歩法で陽動して
隙を突いて『金色の天井送り』の衝撃波をぶつけてやるわ
因果をねじ曲げて『天井に頭から突き刺さる』という結果を
『黄金の波動を浴びる』という原因から無理矢理成立させる呪いよ
回転し仰け反り倒れるアクションだけで相殺できるかしら?
一通り天井に叩き込んだら黒幕達の居る先に進みましょうか



「カラテオイラン!よくわからないけど、逃しはしないわ!」
「おお、おお。よう来なんしたなぁ。……でぇも、残念」
 八兵衛の屋敷へと踏み込んだ楜沢・玉藻(f04582)はカラテオイラン、陰燐太夫に遭遇する。しかし、陰燐太夫は戦う意志を見せなかった。
「わっちはこの件から手を引きますえ。此度のわっちは役目を終えてありんすゆえ……」
 次のフラグメント——もとい、この件の黒幕は悪代官、須國・八兵衛なのだ。陰燐太夫は最後まで付き合う義理はない、とばかりに屋敷の外へと出て行こうとしている。
「待ちなさい!」
「お嬢の相手はそちらの男衆がしますえ。ほんなら、ごきげんようござんす」
「オオオオ!」
「殺せッ!」
 そう、この章の敵は浪人たちなのである——屋敷の奥からどたどたとやかましく現れた男たちが玉藻の道を阻む。陰燐太夫はその隙に障子を蹴破って離脱!
 なお、カラテオイランについてはどなたでもお好みで宿敵として追っていただいて構いません——話を戻そう。玉藻は道を阻む浪人たちへと視線を向ける。流石にここで私闘に走るほど玉藻も冷静さを欠いてはいない。彼女は改めて浪人たちへと向き直った。
「邪魔する者に慈悲はないわ」
「ほざけ、小娘が!」
「小さいと思って舐めてかかると、痛い目にあうわよ!」
 玉藻は精神を集中。妖力を収束し、真の姿の一部を解放する。九尾、とは至らないが。揺れる狐の尾が三つに分かれた。
「おのれ、妖怪狐の類か!」
 浪人たちが刀を構え、鬨の声をあげながら玉藻へと迫る。
「ハッ!」
 ここで玉藻は大陸武術の構えをとった。八卦掌である。玉藻は振り下ろされる刃を体捌きと歩法で躱し、拳で払いのける。そして更に密着するほどの至近へと踏み込み、その掌を介して呪を放った!
「因果は次元を超えて捻じれ、金色の光の中で反転する!」
「グアーッ頭蓋!!」
 バァンッ!!
 ——玉藻の呪を浴びた男は、花火めいた凄まじい勢いで垂直に吹き飛び脳天から天井に突き刺さって宙ぶらりんになっていた。
「な、なんだ……何が起きている……!?」
「斬られ慣れてるみたいだけど」
「グアーッ激突!!」
 2人目!玉藻の掌が再び輝くと、天井にまた一本浪人が植えられる。続けて3人目!4人!ユーベルコード【金色の天井送り】。すなわち、「天井に頭から突き刺さる」という“結果”を対象に強要する呪である。だが、敵の浪人たちは目の前で繰り広げられるあまりにもシュールな光景に事態の把握が追いついていない。
「“斬られ”とは違う技……相殺できるかしら!」
「できらぁ!!」
「はァッ!」
「グアーッできない!!!」
 その隙に玉藻は次々と浪人たちを天井に叩き込んで行く!5分もたたない内に天井はたわわに実った浪人畑だ。この部屋に現れたオブリビオンはもはや全滅である。
「……ひとまずは、ここの黒幕ね!」
 玉藻は呼吸を整え、更に奥へと向かう。

 屋敷に展開していた浪人たちは、猟兵たちの活躍によりもはやその殆どが無力化されていた。
 残すは黒幕、須國・八兵衛のみ……!ここまでくればもう、奴も顔を出す頃合いだ。猟兵たちよ、決戦に備えよ!

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『悪代官』

POW   :    ええい、出会え出会えー!
レベル×1体の、【額】に1と刻印された戦闘用【部下の侍オブリビオン】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
SPD   :    斬り捨ててくれる!
【乱心状態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
WIZ   :    どちらが本物かわかるまい!
【悪代官そっくりの影武者】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。

イラスト:毒沼ハマル

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠犬憑・転助です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「おのれ、おのれおのれおのれ!!ええい、不甲斐ない役立たずのサンピン武士どもめ……!」
 代官、須國・八兵衛(すごく・やべえ)は憤っていた。既に彼の屋敷は四方から攻め立てる猟兵たちによって完全に包囲されていると言っていい。まともに考えれば、ここで降伏する方が賢明ですらあるかもしれない。
 だが彼はオブリビオンである。
「かくなる上は、わし自ら討って出て猟兵どもを皆殺しにしてくれる……生き延びさえすれば再起の機会は廻るのだ。那智衆(なちしゅう)の不比虎(ふひとら)殿ならわしを迎え入れてくれるはず……!」
 八兵衛は腰にさした刀に手をかけながら、猟兵たちを迎え撃つ準備を整える。

 さあ、猟兵たちよ。得物を抜き、ユーベルコードを構えよ!悪しきオブリビオンを屠り、サムライエンパイアの泰平を取り戻すのだ!
神羅・アマミ
数の暴力に加えて影武者とは往生際の悪い奴じゃのー。
なれば露払いに専念し見せ場は他の猟兵に譲ってやるとするか。
剣聖形態に変化しコード『特機』を発動!

思えばここに辿り着くまで辛く険しい武者修行の旅じゃった。
胸に去来するはかつての戦友(とも)たち…
タイ人(誰?)、軍人(誰?)、スモウレスラー(誰?)、レスラー(誰?)、もう一人レスラー(誰?)、そして森部師範…

いや…目の錯覚とか幻影じゃなくてジジィはおるやん!
血の匂いに誘われてやって来たのか!?危ねーから帰れや!

(しゅごるのじゃ…)
(ジジィ!)

今こそジジィの教えが生きる時!
森部師範の奥義とは勿論…目潰しじゃ!
ソードビットで片っ端からつついていくぞ!


御剣・刀也
あー、本当に勧善懲悪の時代劇みたいななったな
ま、いいか。倒すべき相手が居るなら倒す。それだけの事だ
じゃ、おっさん、覚悟はいいか?

部下の侍を出されたら、合体されて強化される前に潰す。放っておくと強化されて手こずるかもしれないので、それは避ける
乱心状態になったら、それまでの動きから緩急をつけて、ゆっくりとした動きで懐に近づき、そこから一気に動いて一撃を入れる
影武者が現れたら、どっちがどっちかわからなくなって面倒臭いのでどっちでもいいから攻撃を集中させてさっさと倒す
「ほんと、往生際の悪い小物の悪だな。もうちょっと大物のしっかりした悪党っぽい所見せてくれよ。これじゃあテンション下がっちまうぜ」


上野・修介
・POW
「絵に描いたような悪代官でいっそ清々しいな」
とはいえ、油断はできない。
肚据えて推して参る【覚悟+勇気+激痛耐性】

得物は素手格闘【グラップル】
体格・得物・構え・視線から【情報収集】、間合いと体幹から刀の軌道を【見切り】、【ダッシュ】で懐まで飛込み【捨て身の一撃】を胴体と脚に叩き込んで確実に削る。
叩き込んだら即座に離脱【逃げ足】

こちらの動きを見切って対応し迎撃してくるなら、ギリギリまで引き付け自UCによる【カウンター】
合気の太刀捕り四方投げ【戦闘知識】で刀を奪う。

雑魚を召喚したら合体されても厄介なので優先的に潰す。
影武者は
「てか目の前で召喚したら影武者の意味ないのでは?」
ともあれぶっ倒す。



「出おったな、猟兵ども!」
「絵に描いたような悪代官で、いっそ清々しいな」
「あー、本当に時代劇みたいになったな……」
 畳敷きの室内でまず最初に八兵衛と会敵したのは、上野・修介(f13887)と御剣・刀也(f00225)である。
 2人はそれぞれ拳と刀を構え、八兵衛に向き直った。
「フン……あまり調子に乗るなよ。わしの力で貴様らをボロ雑巾のようにしてくれるわ!であえ!であえ!」
「オオーッ!」
「影武者よ!!」
「ハッ!」
 八兵衛は高らかに叫ぶと次々に部下を呼び出す!あんだけ浪人どもを叩きのめしてやったというのにまだいるのか!
「ほんと、往生際の悪い小悪党だな……。もうちょっと大物のしっかりした悪党っぽい所見せてくれよ。これじゃあテンション下がっちまうぜ」
「なんとでも言うがいい!勝った方が正義なのだ!ゆけ!」
「てか、目の前で召喚したら影武者の意味ないのでは?」
「…………」「…………」
 修介の鋭いツッコミが悪代官を傷つけた。
「…………何をしておる!斬れ!斬れィ!」
「オオーッ!」
 ごまかすように八兵衛は采配を振るい、侍オブリビオンたちに攻撃を指示。侍たちが一斉に刀を抜き放つ。
 その時である!
「死ねーッ!!」
「グアーッ目潰し!!」
 ばァん!!突如として障子を蹴破りながらやってくる襲撃者!神羅・アマミ(f00889)のエントリーだ!!
「数の暴力に加えて影武者とは往生際の悪い奴じゃのー」
 露払いの仕事は引き受けてやるぞ、とアマミが侍の群れに仕掛けながらピースサイン。修介と刀也はそれに応じて頷き、走り出す!
「待て!」
「行かせぬぞー」
 2人に追いすがろうとした侍たちの前にアマミが立ちふさがりカラテを構えた。
 思えばここにたどり着くまで、長い道のりだった……アマミの胸に、かつての戦友(とも)たちの思いが去来する。
 足技の得意なタイ人……関節技の得意な軍人……スモトリ……派手なレスラーとルチャが得意なレスラー……そして森部師範……激しい戦いを繰り広げたライバルたちの姿が空に浮かんで見えた。
(※本編で見られなかったアマミと各国の戦士たちとの戦いは別売りのアマミ自叙伝『最強 - Victory road -』をご覧ください)
「しゅごるのじゃ……」
「ジジィ!!危ねーから帰れや!!」
 ジジィはマジでいるじゃねーか!!血の匂いにでも誘われて来たんか!!アマミは森部のじーさんを押してそこらへんの物陰に押し込むとあらためてカラテを構えた。
「茶番は終わりだ!」
「うるせー!」
 デヤォッ!アマミは裂帛の気合と共に一撃を叩き込む!見事な体捌きから放つ必殺の浴びせ蹴りだ!唸りをあげる蹴り足が侍オブリビオンの目元を痛打!!
「しゅごるのじゃ……」
「ジジィ!」
 押し込んだ物陰から這い出て来たジジィの声に、アマミはその教えと奥義を思い出す!
「とくと見やれ、ガラクタより組み上げし妾の華麗なる剣舞!」
 ユーベルコード【特機】である!ずらり並んだソードビットがアマミの号令で一斉に射出!今こそジジィの教えが生きる時!
「死ねーッ!!」
「グアーッ目潰し!!」
「グアーッ目潰し!!」
「グアーッ目潰し!!」
 侍オブリビオンの群れに対して殺到!ついでに影武者も始末!襲いかかるビットの群れは次々と目潰!オブリビオンたちは強烈な嫌がらせにのたうちまわる!!更にアマミは容赦なく追撃!
「ワハハ!死にたい奴から前に出てくるがよい!!」
「しゅごるのじゃ……」
「ジジィまだいたんか!!」
 これこそ森部師範の奥義である!ほんとかよ。

 一方、八兵衛を追う修介と刀也は廊下の突き当たりで敵を追い詰めていた。
「じゃ、おっさん、覚悟はいいか?」
「おのれ……かくなる上は!」
 八兵衛は刀を抜き放ち構える……!敵もまた剣の腕に覚えがある者か!2人は油断することなく戦いの構えをとる。
「ならば、推して参る」
 修介は身を低くしながら床板を蹴立て敵に接近!瞬く間に間合いを詰め、至近距離から掌底を撃ち放つ!
「甘いわ小僧ォ!」
 だが八兵衛は首を傾け修介の技を躱すと、反撃とばかりに刃を振り上げた!
「ち……ッ!」
 さすがにオブリビオンの首魁を務めるだけはあるか!やはり油断は禁物だ。修介は間一髪、頬を浅く切られながら後退してダメージを避けた。
「はァァッ!」
「ぬォらァ!」
 入れ替わるように刀也が飛び込み、上段から斬り下ろす。八兵衛はこれに対応!刀を振り上げ、刀也の獅子吼の剣筋を叩きずらす!致命傷を避けたかたちだ。
「チャンスだ、決めるぞ!」
「ああ!」
「なに、……ッ!」
 だが、それも想定のうち!刀也の剣へ対応することに意識を向けていた八兵衛の懐に、再び修介が潜り込む!
「――崩す!」
 発勁!密着距離から撃ち放つ強烈な寸勁である!胸郭から全身を貫く衝撃に八兵衛は呻いた!そして修介は即座に側面へと離脱!そこへ、刀也が踏み込む!
「乾坤、一擲ッ!!」
 秘剣、雲耀の太刀!咆哮とともに振り下ろされる一撃が、今度こそ八兵衛を捉える!
「グオアアアアーーーッ!」
 斬、撃ッ!八兵衛は悲鳴をあげながらのけぞり、何歩かよろめいてから床の上に倒れ込んだ!
「やったか!」
「いや、しぶとそうだ」
「ハア……ハア……」
 だが、まだ八兵衛は健在であった!荒く息を吐き出しながら、2人を睨めつける……!しかし、八兵衛は不意に突然立ち上がると、
「あ、待て!」
「馬鹿め、貴様らごときに捕まるものか!」
 壁を蹴り壊し脱兎!屋敷の庭へと飛び出して行く!
「くそ、逃げたか」
「傷は浅くはないはずだ。追おう」
「よし!妾も行くぞ」
 そしていつのまにか侍オブリビオンをあらかた始末してやってきていたアマミと合流し、3人の猟兵たちは逃れた八兵衛を追う!
 悪代官、須國・八兵衛(すごく・やべえ)との戦いは、続く!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

メルノ・ネッケル
不比虎殿とやらの所には行けへんで、切り抜けようったってそうは猟兵問屋が卸さへん。
須國八兵衛、年貢の納め時やな!

さて、それじゃあ始めるで!

射程が売りの技やけど、ここは敢えて距離を詰める……!
どのみち向こうもご乱心、詰めた方が寧ろやりやすいはず!
【見切り】 、躱し、9秒間カウント仕切ればこっちのもんや。

1つずつ数えるうち、短くも充実した師範との日々
が蘇る……!
にふぇーでーびる(ありがとうございます)、師範……。師範から教わった技と言葉、忘れはせえへんよ。

9秒きっかり、仕込みは上々。
これぞトンファー術と銃技の融合、【零距離射撃】や!
行くで、『九秒の狐』!
400m級の狙撃、ゼロレンジで食らわせたる!


白斑・物九郎
●SPD
「ナチの人」……?
なんか今すごくやべえワードが聞こえた気ィしますけども、まあイイですわ

ともあれ、自ら刀を抜いてエントリーですとか
黒幕にしちゃ見上げた心構えじゃニャーですか

上等ですわ
おたくが芽を摘もうとした流派の技――亀川流の技で相手してやりまさァ(>超燃える展開<)


――残像拳(バニシングドライブ)!


高速機動で挑み、乱心状態の敵攻撃を引き付ける
【野生の勘】が疼いた勘所で攻略作戦発動

・瞬間、矢面へ残像を繰り出す
・その残像は下駄OFFの最高速(ダッシュ)で突っ掛からせフェイント
・自身は最高速に一段劣る下駄ONの速度で、本命のブローを【怪力+鎧無視攻撃】でブチ込む(2回攻撃によるだまし討ち)


聖護院・カプラ
今、那智衆と……?
和累八ッ衆の家元と繋がりがあるということですね。
そしてその幕府転覆という狙いを改めるつもりのない様子。何としてもこの場で反省の文を書かせなければなりません。

『どちらが本物かわかるまい!』で分身した…別々の方へ逃げ延びるつもりでしょう。
強く、強い『存在感』を私は指向性を持たせ発し、悪代官へ清水の舞台から飛び降りる者の勢いのように叩きつける事でユーベルコードの集中を乱しましょう。
この紋所が目には入らないでしょうか。

偽物を『相殺』することができたなら、後はお縄にかけるだけ。
皆さん、もういいでしょう。
悪代官を幕府に引き渡すか爆殺することでこの騒動を一件落着としませんか。


エダ・サルファー
何だそのサムライエンパイアじゃなくてサードエンパイアっぽい名前の人は……。
いきなりそんな厄ネタをぶっこんでくるとは、すごくやべえって名前なだけはあるな……。
んな相手と合流させるわけにいかないし、悪事の清算もしてもらわなきゃならんので、ここで討たせてもらうよ!

そんなわけで、あんまり深いこと考えないで正面から殴り倒しに行くよ!
とにかく至近距離まで近づいて殴る!
何か呼び出したらそれも近づいて殴り倒す!
私の聖拳突きは、悪事を働くオブリビオンを許しはしないよ!

……それにしても、こいつに限らず悪い代官多すぎなのでは?
幕府の任官制度、ひょっとして欠陥があるんじゃなかろうか?



「ハア、ハア……!に、逃げ延びねば……!な、那智衆(なちしゅう)の不比虎(ふひとら)殿は幕府転覆の志を同じくするいわば同志……!」
 じゃりじゃりと玉砂利を踏み鳴らしながら、須國・八兵衛は逃げ道を探していた。……だが、そうはいかない!猟兵たちが駆けつける!
「『ナチの人』……?」
「サムライエンパイアじゃなくてサードエンパイアっぽい名前の人だね……というか、こいつに限らず悪い代官多すぎなのでは?幕府の任官制度、ひょっとして欠陥があるんじゃなかろうか?」
 やべえ名前をぶっ込んで来た須國・八兵衛の道を遮るのは白斑・物九郎(f04631)とエダ・サルファー(f05398)だ。エダは訝しんだ。それはさておいて、今は目の前の邪悪の芽を摘み取らねばならない!
「那智衆……!和累八ッ衆(わるいやつしゅう)の家元と繋がりがあるということですね」
また、聖護院・カプラ(f00436)は聞き覚えのある名に警戒の色を強める。和累八ッ衆とは、以前カプラが戦ったオブリビオン集団である。彼らもまた那智衆に連なる存在であった。
「んな相手と合流させるわけにいかないね!悪事の清算もしてもらわなきゃならんし、ここで討たせてもらうよ!」
「せや!切り抜けようったってそうは猟兵問屋が卸さへん。須國八兵衛、年貢の納め時やな!」
 更にメルノ・ネッケル(f09332)が合流!二挺の銃を油断なく構える!
「き、貴様ら……!たった1人に寄ってたかって恥ずかしいとは思わんのか!」
「オメーがそれ言うんすか」
「なに言うとんねんこいつ」
「どんだけ面の皮厚いの」
「嘆かわしいことです。やはりこの場で反省の文を書かせなくてはなりません」
 猟兵たちはそれぞれに得物と拳を構え、八兵衛を迎え撃つ様子を見せた。八兵衛は舌打ちしながらやけっぱちに「であえ!!であえ!!」と叫ぶ。
「オオーッ!」
 庭先の井戸から這い出す八兵衛配下の侍!
「オオーッ!」
 床下から飛び出す八兵衛配下の侍!
「オオーッ!」
 地面の下から穴をあけて這い出す八兵衛配下の侍!
「親方様!!」
 池からあがってくる八兵衛瓜二つの影武者!
「ウワッまだこんなにおったんか!?」
「『たった1人によってたかって』って言ったの誰だよ!」
「皆さん、落ち着いて対処いたしましょう」
「あァ。ツッコミどころだらけニャのは確かでしょーが……喧嘩は慌てた方の負けでさ」
「ええい、斬り捨てい!」
「オオーッ!!」
 現れた侍たちは一斉に猟兵たちへと襲いかかった!更に、八兵衛は影武者と合流し、逃げ延びようとする!
「茶番は終いや!それじゃあ始めるで!」
 まずはメルノが飛び出す!ダダダダダッ!手にした二挺のトリガーを引き、銃声の二重奏を響かせながら侍オブリビオンの群れを威嚇!
「1!」
「オゴッ!!」
 敵の刀を捌いて肘打ち!同時に、カウントアップ。ユーベルコード、【九秒の狐】の準備段階だ。流れるような所作でオブリビオンたちの群れをすり抜け、次は膝を叩きこむ!鳩尾!
「2、3!」
「グアーッこめかみ!!」
「グアーッ顎骨!!」
 続けて銃を持ち替え銃身を握ると、銃把で殴るガン・フーの流儀!秒に1体の早業でメルノは八兵衛のもとを目指す!
「聖ッ!!」
「グアーッ!!」
 更にエダがサムライの顔面に拳を見舞う!昏倒してオブリビオンはそのまま爆発!続けて一歩踏み込み!ワン・ツー!素早いパンチの連撃で更に敵をノックアウト。正面から挑んで叩きのめすのがエダの主義だ。悪いオブリビオンを許さない。エダは素早く目標を定め、聖拳突きの強烈な一撃で敵オブリビオンを一体ずつ撃破。確実に潰し、その数を減らしてゆく!
「ザ・レフトハンド――【残像】ON」
「な、なに!?」
「速い!?」
 その横を物九郎がすり抜ける。高速機動状態だ。メルノとエダの攻勢の受けながらの三下侍の剣では到底彼を捉えられない。そして物九郎は八兵衛の元へと走るが――一瞬の迷い。敵は影武者を出している。どちらが本体だ。
「悔い改めなさい」
 一方、カプラは徳を高め光を放った。日頃の研鑽といい行いによって練り上げられた強力な存在感が指向性をもって放たれ、八兵衛に激突する!
「グアーッ!!」
「馬鹿め、そっちは影武者よ!」
「はい、それでよいのです」
「オウ」
 風切り音。影武者が消えたならば迷う必要はない。残像と共に疾る物九郎が八兵衛を近接戦闘の間合いに捉える!
「ヌウウーッ!!かくなる上は!ここで斬り捨ててくれる!」
 八兵衛はここでとうとう刀を抜き放つ!その双眸は追い詰められた精神の映すようにぎらぎらと輝いていた。乱心状態である!
「ハ。追い詰められたとはいえ自ら刀を抜くとか、黒幕にしちゃ見上げた心構えじゃニャーですか」
 ――上等ですわ。物九郎の口の端が僅かに吊り上る。
 物九郎はわずかに腰を落とし、構えをとった。亀川流(かめせんりゅう)道場で学びとったスタイルである。
「おたくが芽を摘もうとした流派の技――亀川流の技で相手してやりまさァ」
「小癪なァ!」
 八兵衛は抜き放った刀を振るい、物九郎へと襲い掛かった!だが、乱心していても奴は一端のオブリビオン。その刃の冴えは鋭く、速い!
「殺(ト)ったぞ!」
 そして、遂に八兵衛の刃が物九郎を捉える!閃く白刃が一刀のもとに切り伏せ――
「遅ェッ!」
 否!八兵衛が斬り捨てたのは、物九郎の残した残像である!――残像拳(バニシングドライブ)!ユーベルコードによる高速戦闘機動と、亀川流の体捌きを組み合わせた必殺の拳だ!

「狩らして、もらいまさァ!」
「ご……ぶォッ!」
 攻撃後の隙を突いて叩きこまれる高速の一撃!拳先が八兵衛の胸部に突き刺さる!血を吐きながら吹き飛んだオブリビオンは重篤なダメージを受けながら、しかし玉砂利の上で受け身を取った!
「そこだッ!!聖ッ、拳突きぃ!」
「グオアーッ!!」
「なに……!!」
 震脚!踏みしめた靴底が地面を揺らがせ、裂帛の言霊が大気を震わせる。そして放たれる必殺の一撃が、侍オブリビオンを跳ね飛ばし――吹っ飛んだその身体は砲弾めいて八兵衛に命中!そして爆発!
「私の聖拳突きは、悪事を働くオブリビオンを許しはしないよ!」
「忌々しい猟兵どもめが!」
 更にエダは八兵衛へと間合いを詰め、握りしめた拳を撃ち放つ!八兵衛はたまらず刀で受けるが、あまりの衝撃に両腕が痺れた。たたみかけるように追撃!エダの聖拳突きが八兵衛の腹を叩く!
「うちもいくで!」
「ああ、任せるよ!」
 ここで侍の群れを抑えていたメルノが突入!エダと入れ替わるようにポジションをスイッチする。
「――9!」
 カウントナイン。ユーベルコード、【九秒の狐】の発現だ。9秒間のカウントを心的スイッチとして知覚を鋭敏化し、拳銃での狙撃すら可能にする。極限まで高められた感覚でメルノは戦場のすべてを把握していた。
「女狐風情がァ!刀の錆びにしてくれる!」
「そうはいかんで――!」
 呼吸。骨格と筋肉の軋み。刃が風を切る音。その全てをメルノは知覚する。R&Bの銃身をかざし、襲い来る白刃の軌道を受け流した。トンファー・アーツの応用だ。目を閉じれば、短くも充実した師範との日々が蘇る。
「にふぇーでーびる(ありがとう)、師範」
 うちなーぐちで感謝の言葉を呟きながら、メルノは八兵衛の胸元に密着させたアサルトリボルバーの引き金を引いた。
「グアアアアーーーッ!!」
 咆哮!銃身から爆ぜる火花と弾丸が八兵衛を抉り、致命的なダメージを与える!血を流しながら地面に転がった八兵衛は荒く息を吐いた。
「皆さん、もういいでしょう。悪代官を幕府に引き渡すか爆殺することでこの騒動を一件落着としませんか」
 もはや死に体となった八兵衛を見下ろしながら、カプラが言葉を投げかける。
「ああ、決着をつけよう」
 侍の群れを壊滅させたエダが、拳を振りながら八兵衛へと詰め寄りに行く――だが。
「……お、のれ。これで、これで勝ったと思っておるのか!」
 八兵衛が、叫ぶ!
「まだやる気なんか!?」
「であえ……であえェ!」
 八兵衛は力を振り絞り更に声をあげた!その力を骸の海へと直接繋げ、更に配下を調達しようというのだ!
「なんて生き汚さだよ、まったく!」
 影からまたも新たな侍たちが姿を見せる。エダが即時応戦!他の猟兵たちもそれぞれ反撃を開始する。その間に八兵衛はよろよろと立ちあがり、血を吐きながら逃れてゆく!
「わしの野望はまだ終わっておらぬのだ……!見ておれ猟兵ども……必ずやこの場を凌ぎ、幕府と共に貴様らを根絶やしにしてくれる……」
 ――須國・八兵衛は未だに自らの行いを反省することなく、逃れてゆく!
 猟兵たちよ、奴を逃してはならない。邪悪なオブリビオンにとどめを刺し、この事件に決着をつけるのだ!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

レイ・キャスケット
黒幕の裏にまだ黒幕いる感じ?でもその黒幕の後ろにもまだいるマトリョーシカ的なやつでしょ
うえさま的な人が居たら時代劇のお決まりの成敗シーンが再現できそうだけど、流石に無理かぁ(笑)

【WIZ】
基本的には攪乱戦法をしながら隙を見て攻撃するスタイル
風魔法で機動力【ダッシュ】足場を作って急転回の人間カタパルト戦法

攪乱しつつ足場を凍らせたり気を散らせる程度の威力で連射性重視の氷柱弾を【フェイント】にUC≪アイスバレット≫の氷【属性攻撃】で【全力魔法】と【高速詠唱】を使い分けて混ぜる

乱心状態になったら更に速度上げて【挑発】(あっかんべ)
突撃してきたら上空に射出して回避、大火力アタッカーへのお膳立て


時任・司
部下をサンピン呼ばわりは構わぬが、自身の口から出る言葉が完全に三下のそれなのに気付いておるのかのぅ…

【POW】
さて、あやつを倒せば終いかの?
一人とは言え首魁、それもオブリビオンとあれば油断は出来ぬの
等と思うておったらほれ、早速手下を喚んだか
良かろう、露払い程度であれば我も引き受けようぞ、かかってくるが良い。

青龍刀を構え『武装雷纏』
敵の攻撃は【殺気】を籠めた【残像】や【第六感】にて避け【カウンター】
避けれずとも武器で受ければ【麻痺攻撃】
『垂松雷針』にて動きを止め、【力を溜め】た一撃で【薙ぎ払う】



「おのれ、おのれ……!」
「お、来たねー」
「うむ。ここで決着をつけようぞ」
 ――屋敷の門まで逃げ延びた満身創痍の八兵衛を待っていたのは、レイ・キャスケット(f09183)と時任・司(f12043)であった。

「にしても、本当に悪党って感じだねー。うえさまー、みたいな感じの人がいたらお決まりの“成敗”!ってやつができそうだけど」
「おや。我では役者不足かの?」
「あっは。こりゃ失礼、お武家さま?」
 2人の猟兵を睨めつけながら、八兵衛は憤怒の形相で吠える。
「まだ邪魔をするか、小娘ども!!ものども!であえ!であえーッ!!」
「オオーッ!」
「オオーッ!」
 ――まだこんなに戦力を残していたのか。屋敷の奥からまたも侍オブリビオンどもが駆け付ける!
「早速手下を喚んだか。よかろう、かかってくるがよい」
「何人呼んだって無駄なんだからね!」
 まず先にレイが飛び出した。術式を起動し、風の魔法を行使する。素早いダッシュで敵の只中にまっすぐ飛び込み、アイスバレットを放つ!
「グアーッしもやけ!!」
「グアーッ凍傷!!」
 悲鳴をあげて凍結する侍の群れ!
「おのれ小娘!」
 駆け回るレイを邪魔者と見て、侍たちが刀を向けた!だがその時である!
「どこを見ておる」
 紫電一閃!電光を纏う刃が迸り、薙ぎ払う!侍の群れはたちまち壊滅状態!
「ずいぶん手ごたえがないね?」
「ここに来るまでに手ひどくやられてきたのであろうな。――では、あやつを倒して終いにしよう」
 一人とは言え首魁、それもオブリビオンとあれば油断は出来ない。司は油断なく剣を構える。
「ぐぬぬぬぬゥゥ……!!や、役立たずのサンピンどもが!!」
「部下をサンピン呼ばわりは構わぬが、自身の口から出る言葉が完全に三下のそれなのに気付いておるのかのぅ……」
「『ナチ衆』?『フヒトラー』?って言ってたっけ?黒幕の裏にまだ黒幕いる感じ?」
 きっとあいつ自身も誰かの手駒のサンピン悪代官に違いない。2人はそれぞれ決着をつけるべく得物を構えた。
「言わせておけばこのわしへの放言の数々、もはや生かしてはおかぬ!!」
「フ。ハナからそのつもりであろうに」
「じゃ、いくよ!」
 レイは先んじて飛び出すと、勢いよく加速!残像すら残す速度で八兵衛の側面をすり抜け背後に回り込む。八兵衛は激怒しながら刃を抜き、レイに斬りかかる!
「死ねィ!」
「あっかん、べェッ!」
 しかしレイは更に速度を上げ、スケーターめいて姿勢を低く滑るように機動!八兵衛の振るう剣閃から逃れる!更に八兵衛はそれに追いすがり追撃!
「――武装雷纏」
 だが、その時である!司の握る剣に、強烈な電光が宿った。雷鳴轟く稲妻の剣である!司は光を束ねながら、八兵衛へと詰め寄ってゆく!
「たわけが!そのような派手な得物、目くらましのつもりか!」
 しかし八兵衛はそれをあざ笑う。司の剣技はどちらかといえば力強さを誇る剛の剣だ。腐っても八兵衛はオブリビオン。剣の腕に覚えがあった。いかな力でも、躱す技量があればどうということはない。敵はそれだけの自信をもっているのだ。
「フ。――一対一の決闘であれば、そうであったかもしれぬな」
「なに――?」
「ボクがいるのを忘れちゃ困るね!」
 不覚!八兵衛が失策に気付きレイの方へと振り向くよりも速く、彼女の指先からは極北の冷気が放たれた。氷の飛礫は、敵の身体を凍結させ動きを止める、アシストのための術でもあるのだ!
「し、ま……ッ」
「それじゃ、締めはよろしくね!」
「うむ。――では、最後はこう言ってやるのであったな?」
 そして、司は剣を翳した。
「――成敗!」
 一閃!雷光とともに闇を断ち切る一撃が、夜の帳ごとオブリビオンに沙汰を下す!
「は……拝累(はいる)!!」
 八兵衛は右腕を高く掲げる、那智衆(なちしゅう)に連なる者たちが使用する姿勢をとりながら最後の断末魔をあげ、電光の中に爆散した。

 ――そして。
 オブリビオンたちの気配の消え失せた、戦いの痕跡が色濃く残る廃墟のような元・須國八兵衛の屋敷を――白み始めた空に顔を出す、お天道様が照らし出す。
 こうして、猟兵たちの活躍によってひとつの悪が滅びた。
 八兵衛の姦計により傷つけられた道場の人々も、やがて傷を癒し、再び武道を志すであろう。雇われていた道場破りたちも、おおよそはこれに懲りて改心するだろう。
 猟兵たちは朝焼けの中、疲れと眠気を抑えながらそれぞれ家路に就くのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年03月17日


挿絵イラスト