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バトル・オブ・オリンピア⑱〜秘密の物語へようこそⅡ

#アスリートアース #バトル・オブ・オリンピア #キャンプ #キャンプ・フォーミュラ『キャンピーくん』 #シークレット・テイル

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「えー……父上からの連絡です。まだ終わらねぇ、だそうで」

 頭を抱えた金宮・燦斗(|夕焼けの殺人鬼《MorderAbendrot》・f29268)。
 まだ終わっていないという、あちらの世界からの連絡によって再び猟兵達を派遣することを約束したそうだ。

 キャンプ・フォーミュラ『キャンピーくん』によってエルグランデという異世界――|秘密の物語《シークレット・テイル》の世界にも行くことが出来るようになった。
 猟兵達の認識の外にある世界・エルグランデ。コントラ・ソールという異能力が全ての生物・植物・鉱物に宿った世界。
 様々な異能力が混在する中で『セクレト機関』と呼ばれる組織を中心に、|侵略者《インベーダー》からの侵略に対抗している世界……。

 なのだが、今回はキャンプということなので、セクレト機関がキャンプ地を整えてくださいました。
 キャンプ道具や食材など、全てがあちらの組織持ちになるそうです。やったね。好きに使おう。
 なお前回の反省を踏まえ、行きたい場所には行けるように準備してくれてるそうです。すごいね。

「まあ、キャンプするだけでいいとのことですので、向こうの世界で思いっきりキャンプを楽しんできていただければと思います」
「……父上が、仕事放ったらかしじゃないと、いいなあ……」

 何やら遠い場所を見つめる燦斗。
 彼の父――司令官という立ち位置にある男が、キャンプを楽しみすぎて本来の仕事をおろそかにしていないことを願うような表情が出ていた。

●|秘密の物語《シークレット・テイル》は終わらない。
「なんっじゃこりゃああ!?」

 ライトブルーな髪を持った、黒狐の面を被った男――ルナールが叫ぶ。
 所用でセクレト機関に訪れた彼だが、本部前でキャンプ地を作っているセクレト機関の面々にいつものすました顔が崩れるほどにツッコミを入れていた。
 そんな彼を前に、涼しい顔をして司令官・エルドレットが串焼きを見せびらかす。

「おー、ゼル来たのか。食う?」
「食べま……いやそうじゃなくて! なんですか、この有様!」
「いやー、実はねー……」

 エルドレットが事細かに今回の事情についてルナールに説明。
 その説明を聞いたとき、ルナールの顔が少々曇ったのは……エルドレットしか気づかない。

 しかし今は彼が気づいた事象よりも、キャンプを楽しむ、というところに重きを置かなければならない。

「ってことで、ゼル。悪いけどマリネロの街の人達にも手伝ってもらってくれない? 復旧とかは|調査人《エージェント》がやってくれるんだからさ」
「む。……いいでしょう、所用が終わり次第すぐに戻ります」
「悪いね」

 そう言ってルナールは簡単な用事を済ませて、港街・マリネロへと戻る。
 ある事件によってボロボロに崩れた街の中だが、近場の草原は無事だ。そこをキャンプ地として使おうじゃないかと。
 もちろん、セクレト機関前のキャンプ地だって使用可能だ。使えないなんてことはない。

 もう1つの|秘密の物語《シークレット・テイル》。
 どんなキャンプの物語が紡がれるのだろうか?


御影イズミ
 閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
 PBWアライアンス「シークレット・テイル」の世界でキャンプです。
 第2弾。今度は反省点も踏まえた。えらい。

 初めての方はMSページを読んで頂ければと思います。

●採用について
 「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
 採用についてですが、現時点では全員採用を目標にしています。
 ただし、人数や内容によっては採用の確約が出来ません。
 また採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。

●場所:シークレット・テイルの世界『エルグランデ』の即興キャンプ場
 シークレット・テイルについては鍛錬→PBWアライアンスからも見に行けます。
 簡単に言うと『コントラ・ソールと呼ばれる異能力が使える人や動物や植物や鉱物がある世界』です。
 異能力は本当に色々あります。《創造主クリエイター》もそのうちの1つ。

 今回はセクレト機関と呼ばれる組織によって作られたキャンプ場となります。
 テントやコテージの他、調理台やキャンプファイアーなど全てが完備しています。
 そしてキャンプ場にある道具と食材は無限湧き。なぜならコントラ・ソールによって作れるから。便利。

 なおシークレット・テイルのNPCと会話することも可能。
 書いたら長くなるので、誰がいるのかはサイトの方を見てもらって……。
 (※エネミー認定食らってる人でも、住んでいるところが違っても良し)
 誰と会話しながらキャンプをするかプレイングで指定していただければOK。
 もちろん、NPCとの絡み無しでもOK。キャンピーくんは絡んできますが。

●プレイングボーナス:キャンピーくんと未知の世界のキャンプを楽しむ。
 キャンピー君と共にシークレット・テイルの世界でのキャンプを楽しめば大体OK。
 ちなみにこの世界でのキャンプの掟は『焼け! 食え! 寝ろ!』です。

 皆様の素敵なプレイング、お待ち致しております。
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第1章 ボス戦 『キャンピーくん』

POW   :    ここをキャンプ地にするよ〜
レベルm半径内を【キャンプ地】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【ダメージを伴わない全ての行動】が強化され、【ダメージを与える全ての行動】が弱体化される。
SPD   :    ここをキャンプ地にするよ〜
レベルm半径内を【キャンプ地】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【ダメージを伴わない全ての行動】が強化され、【ダメージを与える全ての行動】が弱体化される。
WIZ   :    ここをキャンプ地にするよ〜
レベルm半径内を【キャンプ地】とする。敵味方全て、範囲内にいる間は【ダメージを伴わない全ての行動】が強化され、【ダメージを与える全ての行動】が弱体化される。

イラスト:まめのきなこ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

雁帰・二三夫
「わたくし、本気でキャンピーくんの手下になりたくなってきたのですが」
おっさん目を輝かせ

「わたくし、キャンプとバトロワ以外まるで出来ません。安全なソロキャンの為の縛りも幾つもあります。それを全部ぶっ飛ばして異世界キャンプ出来るとか…幸せ過ぎでしょう?」

「本人談の事故話は山のように聞かされてるんです。冬に飲酒して側溝で寝落ちて死にかけたとか潜って命綱がスクリューに絡まってナイフがなければミンチになるところだったとか倒木方向間違えて圧死しかけたとか」

「キャンピーくんの手下になれば、全部無視出来る危険です。素晴らしいじゃないですか」
ダッチオーブンで作ったカレー味ポップコーン摘みぐびぐびビール飲み管巻く



●Case.1 本気でなりたい

 世界と世界を移動できるキャンプ・フォーミュラ『キャンピーくん』。
 彼はただただ、キャンプをしたいという理由で異世界にまで手を伸ばす。
 彼が満足できるまで。それが今回の仕事に与えられた時間だ。

「わたくし、本気でキャンピーくんの手下になりたくなってきたのですが」
 異世界エルグランデのキャンプ地でレジャーシートの上で体育座りをしつつ、キャンピーくんに目を輝かせる雁帰・二三夫(引きこもりたい住所不定季節労働者・f37982)。その理由としてはキャンピーくんの能力にある。
「わたくしはキャンプとバトロワ以外、まるで出来ません。キャンプもキャンプでソロキャンは安全のためにはいくつかも縛りがあります」
「うん、あるね~。ちゃんとルールを守ってキャンプしようね~」
「ええ、もちろんですよ。でも、そういう縛りを全部ぶっ飛ばして異世界キャンプができる。まさに幸せすぎますよ……」
 はあ、と大きくため息をつきながら立ち上がった二三夫はザラザラと袋からポップコーンの素を入れ、油を少々とカレー粉を振りまいて鍋をダッチオーブンにぶちこんだ。

 これまで二三夫はいろんな人からいろんな話を聞かされている。
 その中でも『楽しかった』という話はほんの僅かで、大半は『大変だった』の苦労話ばかり。
「もうね、本人談の事故話は山のように聞かされるんですよ。冬に飲酒して側溝で寝落ちて死にかけたとか、命綱がスクリューに絡まってナイフがなければミンチになるところだったとか」
「いろいろあるね~」
「他にも倒木方向間違えて圧死しかけたとか、もう本当に色々」
「ふ~ん。でもキャンプのときにはどれも遭遇しないね~」
 ゆるく会話するキャンピーくんがそわそわとポップコーンの完成を待つためにダッチオーブンの前で待っている。ポン、ポポンと音が鳴り始めたところでその楽しみはより一層身体で表現されているのが目に見える。

 音が静まったところで鍋を取り出し、蓋を開ければカレー味のポップコーン。風に乗って届けられるスパイシーな香りが二三夫の手をビール缶へと伸ばさせた。
 カシュッといい音を立てて開いたビール缶。出来立てあつあつのカレー味のポップコーン。それらをひとまとめにして再びレジャーシートに戻ってきた二三夫はポップコーンをいくつか口に入れて、ビール缶をぐいっと一気に傾ける。
 一気に半分近く飲み干し、もう一度ため息をついた二三夫。やはり思想の強さは変わることはない。
「キャンピーくんの手下になれば、全部無視できる危険。そういうのって素晴らしいじゃないですか」
 酔った勢いでもなければ、飲む前から持っていた理想の人生。危険のない、不自由のない人生を送りたいというセリフを次々と口にしては、またビールとポップコーンで口を肥えさせる。

 くだを巻いた男の呟きをキャンピーくんは静かに、うんうんと聞いてくれていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

三上・くぬぎ
わーいわーい、知らない世界でもキャンプですー!
わくわくするですね、キャンピーくん!

わぁ、いろいろじゅんびされてるです。親切ですー♪
なにするですかねー?
やっぱりキャンプといえば、キャンプごはんですかね?
なんかいい道具は……あっホットサンド作るやつですー!
よーし、ホットサンド作るですよ!

んーと、んーと、食パンと、バナナと、チョコと、あとマシュマロもいれちゃうです
焼くですー!
とってもおいしそうですよ!
キャンピーくんもどうぞですー!



●Case.2 たのしいキャンプ!

 ここエルグランデは不自由のない世界。
 準備不足と判断されれば、何でもかんでも補充される。
 たとえそれが、キャンプの道具や環境だとしても。

「わーいわーい! 知らない世界でもキャンプですー!」
 ぴょこぴょこと飛び回る三上・くぬぎ(アウトドア派・f35607)はエルグランデの世界に大はしゃぎ。
 猟兵達が活動する36世界の外、異世界エルグランデ。そんな場所にまでキャンピーくんはキャンプ場を(用意したのはエルグランデに住んでる人達だけれども)用意してくれた。
「わくわくするですね、キャンピーくん!」
「わくわくするね~」
 同じようにくぬぎと一緒にはしゃいでいる様子のキャンプ・フォーミュラ『キャンピーくん』。用意されたキャンプ場を平和な状態にしてくれているのは、彼のおかげでもあるようだ。

 ずらりと並んだ食材。きっちりと整備された設備と道具。
 エルグランデの人々にとってはこれが当たり前なのか、くぬぎもキャンピーくんも驚きの様子を見せていた。
「わぁ、いろいろじゅんびされてるです。親切ですー♪」
 様々な道具、様々な食材に目を輝かせたくぬぎはどれを使ってキャンプを楽しもうかと悩んでいる。
 キャンプと言ったらやっぱり定番のキャンプ飯だろうか? と首を傾げたが、じゃあキャンプ飯といったらなんだろう? とまたしても首を傾げた。
「うーん、うーん……」
 モーラットという種でも簡単に作れるキャンプ飯。人より少々小さい彼女は火を扱う時には十分注意しなければならないため、余計に何を作るかと悩み続けていた。
 ふと視線を逸してみると、エルグランデの住人がホットサンドメーカーを手にとって食パンとチーズとハムを挟む様子を見つけたくぬぎ。ホットサンドメーカーなら柄が長いため手が短くても火傷しないので、これなら美味しいキャンプ飯を作れるかも! と並べられた道具の中から1つ掘り出した。

「んーと、んーと。食パンと、バナナと、チョコと……あとマシュマロもいれちゃうです!」
「わ~、絶対美味しい~。焼けた時が楽しみ~」
 食パンの上に板チョコを敷いて、薄切りにしたバナナを乗せてまたチョコを乗せて挟み込み、その上にマシュマロをぽんぽんぽんと並べてからもう一枚の食パンで挟む。
 ぎゅっと詰め込んだ、たくさんの甘いもの。それをホットサンドメーカーでギューッと挟み込んで、焚き火台の上に網を敷いてじっくりと焼いていく。
 チリチリと音が変わった辺りで素早く火から下ろし、ホットサンドメーカーを開けてみれば……そこにあるのはきつね色の食パン。ゆっくりと外して、まな板の上に置いてから包丁で切ってみれば、とろりととろけるチョコバナナホットサンドの出来上がり。

「キャンピーくんもどうぞですー!」
「ありがと~」
 爽やかな風の下、2人で分け合った甘いホットサンド。
 見知らぬ土地で食べると、なんだかホッとする。そんな甘い味が口の中に広がった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天城・葵依
アドリブ連携NPCとの絡み大歓迎


キャンプ、といったかしら?
要は野宿を娯楽として楽しめばいいのよ
戦闘が出来ない私でもきっとなんとかなるわ

下準備や後片付けのお手伝いしつつ慢性的な持病を持っている人がいれば薬師としてお薬を分けたり処置についてお節介を焼いてもいいわよね
「腰痛は温めて血行を促すのが一番です。ここのツボを覚えておいて、お風呂で試してみてくださいね」と相談に乗ってあげたり
(いつもこんな風に追手に追われる不安を抱かずに堂々と過ごせたらいいのに…!)

「人の気配や視線を気にせず過ごしたり、眠るのは久しぶりよ…私、あなたにとても感謝しているの
貴方といつでも会えるようになれば私の夢も叶うかしら?」



●Case.3 あなたに感謝を

 道具と食材の提供をしてくれるエルグランデの人々。
 そんな人々も同じようにキャンプを楽しむ仲間だ。
 けれど、小さなところで疲労は蓄積されていく……。

「キャンプ、といったかしら。要は野宿を娯楽として楽しめばいいのよね」
「うん、そうだね~。野宿とはちょっと違うけど~」
 キャンプ・フォーミュラの『キャンピーくん』と共にエルグランデのキャンプ地に訪れた天城・葵依(宵巫女・f30340)。戦闘ができない自分でもこの戦場――もといキャンプであれば貢献できるかもしれないと、勇気を振り絞って参加した。
 こういった経験が少ない故、下準備や後片付けの手伝いぐらいしか出来ないが……薬師としての目が周りの人々の様子を見逃さない。準備を手伝ってくれた人々の様子を見定めながら、テキパキと手伝いを続けていた。

「ぐええ……司令官の無茶振りはいつものことだけど、急にキャンプってぇ……」
「やべ、腰やったかもしれねぇ……」
 |調査人《エージェント》と呼ばれる、エルグランデを統率する組織セクレト機関のメンバー達が身体に鞭打ってご飯を用意する様子が見て取れる。
 彼らは急遽始まったキャンプ場作成のために駆り出された人員で、別の仕事が終わってすぐに呼び出しを食らったためまともな休みも取れずに大きな仕事を与えられていた。
「大丈夫ですか?」
 そんな時現れたのが薬師の葵依。彼らの体調不良を見つけては、腰痛に効く薬を分けたり処置をしてあげたり、彼らの愚痴を聞いてあげたりとと細かな気配りを見せてくれた。
「腰痛は温めて血行を促すのが一番です。ここのツボを覚えておくといいですよ。お風呂の時にゆっくり押してみてください」
「へー、なるほど。そういう医学ってあんまりこっちじゃ流行ってないから、試してみるのもアリだな」
「えっ、流行ってない……?? それはどういう……?」
 東洋医学と呼ばれる医学はこのエルグランデでは影を潜めており、あまり見たこともないと|調査人《エージェント》達は言う。今は人々の健康も機械を通せば一発で見つけることが出来、診断結果や薬も的確なものが渡されるため、あまり人が診断することはないのだそうで。
 だから逆に|調査人《エージェント》達にとって、葵依の話というのはとても面白いものなのだ。どんな世界で、どんな薬学・医学が行われているのか。それさえも彼らにとっては調査の対象になる。なので……。
「え、ええと、私で良ければ……お話しましょうか?」
「えっ、いいのかい? 是非とも聞かせてもらえると嬉しいよ!」
「もしかしたら論文発表もできるかもしれないし、是非!」
 食いつくように葵依に寄った|調査人《エージェント》達。キャンプ飯の準備をテキパキと進めつつ、飲み物と一緒に葵依と医学について語り合った。

 しばらくして、葵依は休憩を入れる。その隣にはキャンピーくん。
 人の気配や視線を気にせず過ごせることに感謝の言葉を述べて、小さく呼吸を整えた葵依は問いかけるように呟く。
「……あなたといつでも会えるようになれば、私の夢も叶うのかしらね?」

 その呟きは……キャンピーくんの耳に届くには、あまりにも小さかったようで。

大成功 🔵​🔵​🔵​

雪・兼光
●アドリブとか御任せ

…『認識外』の世界か。
こんな(何でも異能が使える世界)もあるんだなぁ

連れてきてくれてありがとうキャンピー君

良かったら一枚どうだい?
キャンピーくん
…だからなんでまたフレームインしてからくるんだよアガレス

とにかく、『焼け! 食え! 寝ろ!』が掟だから食材を焼いてくうか、キャンピー君もどうだい?

…ってノータイムでポイポイ焼き上げてるよこの悪魔、後の代償が怖いなぁこれは

にしても認識外の世界も来ることになるとはなぁほんと世界は広いよ
キャンピー君も他の世界をキャンプしてるのかい?

あ、マシュマロも焼く?
…あいつもノータイムでマシュマロは焼けないか黒焦げにしてるし

…あれ?帰りどうするんだ。



●Case.4 認識外の世界

 猟兵達が認識できなくても、エルグランデ側は様々な世界を認識している。
 だからこそこうして繋がってしまったのかもしれない……。

「『認識外』の世界……か。こんな世界もあるんだなあ……」
 全ての存在が異能力を所持し、使用できる世界エルグランデ。そんな世界の青空の下で雪・兼光(ブラスターガンナー・f14765)はキャンプ・フォーミュラ『キャンピーくん』と共にくつろいでいた。
 鳥のさえずり、緩やかな風、作られた道具と食材で色々なご飯を作るエルグランデ住民達、それにあやかろうと食材と道具をバンバン異能力で作り出す司令官らしき人などなど、いろんな光景が目に映った。
 何もしないでいるのも気が引けたのか、兼光はごそごそと荷物の中からカメラを取り出し、1枚どう? とキャンピーくんに聞いて、写真を撮る。
「……あ、おいアガレス。なんでノータイムフレームインしてんだよ」
 いつの間にか来ていた時空の術を操る悪魔アガレス。キャンピーくんと一緒にピースをしてポーズを取り、しれっとキャンプに参加していた。

 兼光が写真を撮り終えたあとは焼いて食って寝ろの掟通り、まずは食材を焼いていくことになった。
「キャンピーくんもどうだい? 食べるか?」
「食べる~。じっくりゆっくり焼いたのが美味しいんだよね~」
「わかる。薄いのよりも分厚いのを焼いて食べたいよなぁ」
 塊のままの肉に金串を3本ほど打ち、塩をぱっぱとかけて炭火で焼き始めた兼光。なお、その隣ではアガレスが肉以外にも魚介類や野菜など、様々な食材に金串を刺して焼いたりしている様子が見えている。あとから来る代償が怖い。
 だがそんな代償の心配よりも兼光に襲いかかるのは香ばしさによって増幅する腹ペコ。アガレスが焼けば焼くほど香ばしい香りが辺りを包み、兼光の胃にダイレクトアタックをしかけてくる。
「ぐえ、昼飯時にはしんどい」
「こういうときにはこれ~」
 そう言ってキャンピーくんが取り出したのは、同じく金串に刺したマシュマロ。軽く炙る形で炭火に通し、熱々のままサクサクとろとろのマシュマロを口にする。
 口の中が寂しくならないようにとキャンピーくんが用意した焼きマシュマロ。それを見てアガレスも同じようにマシュマロを焼き始めたが、こちらはゆっくり丁寧に焼いていた。

「そういえばキャンピーくんって他の世界でもキャンプしてるのかい?」
 ふと、気になったことを兼光は口にする。
 キャンピーくんの力はとてつもない。こうして認識外だったエルグランデへと到達することも出来たのだから、他の世界に行ってもキャンプをしているのかどうかが気になったようで。
「うん、してるよ~。キャンプたのしいもんね~」
 そんな兼光の問いかけにゆるっと答えたキャンピーくん。焼けた肉をはふはふと頬張りながら、キャンプが楽しいこと、キャンプは色んなところでも出来ることを力説した。

「……ちなみにさ。帰りってどうなる?」
 もう1つ気になった疑問を口にした兼光。ここに来たのは良いが、帰りはどうなるんだろうか、と。
「大丈夫~ちゃんと送ってくよ~。ちゃんと帰るまでがキャンプだからね~」
「あ、よかった……」
 おうちに帰るまでがキャンプ。おうちに帰って、眠って、明日を迎えるまでがキャンプだとキャンピーくんは言う。
 どうやら帰りの心配は不要のようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エドワルダ・ウッドストック
【ブレイズ・ハート】
アドリブ連携歓迎

清導と共にエルグランデのキャンプ地に来ましたわ。
ジャックさんとアルムさんも一緒に楽しみましょう。

バーベキューも美味しいですわね。
(獣人戦線出身ですが、食肉に忌避感のないシカ。シカは自分たちの肉を食うUCがあるのだ)
……? あ。安心してくださいませ、他世界の方に《聖餐儀式》する時はちゃんと説明してからしますのよ?
獣人でない方に無理矢理食べさせたりはしませんわ。
ああ、焼きそば! 美味しいですわよね! いただきますわ!
ええ、乾杯!

たらふく食べたら、夜の星空を鑑賞しましょうか。
ありがとう、清導。
……どの世界も戦いは続いていますけど……たまにはゆっくり休みましょう。


空桐・清導
【ブレイズ・ハート】
アドリブ連携歓迎

「いやー。キャンプが楽しくてまた来ちまったぜ!
お世話になるぜ、ジャック!」
楽しげな笑顔を浮かべてエドと合流するぞ

「キャンプは肉も良いが、焼きそばも外せないぜ!」
肉の横で焼きそばを作り始める
お米も沢山炊いている
宴の準備は万全だ!

「そんじゃ、エド!乾杯だ!」
お酒やジュースも用意してコップに注ぐ
そしてできあがった料理をバクバクと食っていく
「仲間と囲むキャンプは何度でも良いもんだ!
うおお!まだまだ食うぞ!」
山のようにあった料理もしっかり平らげるぞ

腹一杯食ったら今度はたき火を囲んで空を眺める
ココアを作ってエドにもっていく
「ほい、エド。さて、ゆっくり眺めるとするか。」



●Case.5 記憶がなくともキャンプは楽しい

 学業専門都市『ヴィル・アルミュール』にて、今一度保護された記憶喪失の少女アルム・アルファード。
 彼女は未だ記憶を取り戻せず、だけど、やるべきことを見つけた。
 一旦セクレト機関の本部に帰ろうと、ジャックに手を差し伸べられて……。

「いやー、キャンプが楽しくてまた来ちまったぜ!」
「あら、アルムさんとジャックさん。キャンプご一緒にいかがです?」
「おーう……そういやそうだったわ……」
「はわぁ……」
 セクレト機関に帰ってきたアルムとジャックを待っていたエドワルダ・ウッドストック(金雀枝の黒太子・f39970)と空桐・清導(ブレイザイン・f28542)。その近くにはキャンプ・フォーミュラ『キャンピーくん』も一緒だ。
 突然の光景にアルムは首を傾げ、ジャックは頭を抱えていた。彼らも一応、今回の戦争については話を聞いているので手伝う形は出来る。
 ……が、帰還して早々こんな事に巻き込まれると思ってなかったので、彼らは一旦荷物を借りている部屋に置いてから参加することに。

 キャンプの醍醐味といえば、やはり大自然の中で行うバーベキューだろう。
 先程からエルドレットがコントラ・ソール《|創造主《クリエイター》》で作りながら炭火の上で焼くという、司令官らしからぬ豪快行動で|調査人《エージェント》達に配っている様子がうかがえる。
 更に清導が材料を貰って焼きそばを作っており、そちらも|調査人《エージェント》達には大好評のようだ。鉄板の上で大盛りに積み上がっていく焼きそばの山がキャンプらしさがある。
「と、飲み物も準備もしておけよー。冷えてるのそこにあるからー」
「ありがとうございます、エルドレットさん!」
 飲み物を準備してもらったので清導は冷えた飲み物をエドワルダ達に配る。ジャックは酔ったら大変なことになる、アルムは体質上お酒は控えなければいけない(ジャック談)とのことなので、お酒を飲むのは清導とエドワルダの2人に。
「そんじゃ、乾杯といこうか!」
 飲み物を配り終え、4人で乾杯の音頭を取って。
 一気に喉を潤してから早速キャンプの開始である。

「バーベキューも美味しいですわね~。あ、アルムさん、こちらをどうぞ」
「ありがとうございます、エドワルダさん」
 焼けた肉は早い者順。ということでエドワルダはスムーズに4人が食べることが出来るよう、目についた焼き肉から皿にとって4人で分け合って食べる形を取った。
「キャンプは肉もいいけど、焼きそばも外せないぜ!」
「やき……??」
「……もしかしてジャック、焼きそば知らない?」
「しらない……」
 焼きそばさえも知らないジャック。彼はいったいどんな世界からやってきているんだと不安になる清導だったが、まあまずは食べてみるといいさ、とジャックに焼きそばを手渡す。
 ちなみに焼きそばに関してはアルムも知らなかったようで、食い入るように見つめてくるものだから彼女にも渡してあげた。ちょっぴりお焦げが香ばしい、肉たっぷりの焼きそばだ。
「うまっ!? なんだこれ、初めて食った!」
「美味しい……」
「まだまだ作るから、どんどん食べていってくれよな!」
「清導、わたくしにもお一つ」
「はいよ!」
 山盛りになっていた焼きそばは気づけば鉄板が見えるほどまで減っており、それだけ清導の焼きそばが人気だったことがよく分かる。
 食べれなかったと嘆く|調査人《エージェント》の姿も見受けられたからか、清導は追加の焼きそば制作へ。なお作り方を学びたいということで、ジャックもお手伝いする形になった。



●Case.6 その日、彼らはやってくる――。

 食事も終わり、星空がエルグランデの空を埋め尽くす時間帯。
 今日の分のキャンプは終わったようで、セクレト機関の人々も撤収する様子が伺える。
 アルムとジャックも焚き火の火が消えたら自室に戻るそうで、2人も共に空を見上げたり昔話をしたりと情報交換をしていた。
 ……ちなみに遠くで|宇宙偏執狂《バーサーカー》のスヴェン・ロウ・ヴェレットが写真を取ったり天体望遠鏡を覗き込んではテンション爆上げ大はしゃぎをしているのは、アルムもジャックもスルーしておいた。

「ほい、エド。ココア作ってきたぞ」
「ありがとう、清導」
 熱々のココアを手にエドワルダの隣に座った清導。パチパチと爆ぜる焚き火の中に枯れ枝を放り込んで、ゆっくりと夜の時間を堪能する。
 こんな時間が続けば……と思うが、このキャンプは曲がりなりにも戦争中の出来事の1つ。とはいえ英気を養うことも戦いの1つであるという考えのもとに行っているので、2人共今の安らぎをしっかりと堪能していた。
「どの世界でもまだ戦いは続いていますけど……たまにはゆっくり、休みましょう」
「そうだな。休むことも…………ん??」
「清導?」
 ふと、清導の視線が海の方面に向けられる。何もない、ただ静かな水面が揺れ動いているだけだったが……よく目を凝らしてみると黒い人影が2つあった。
 最初は|侵略者《インベーダー》かと身構えたが、どうやらそんな様子は無い。それどころか、人影は清導とエドワルダの存在に気づいておらず、大声を上げていた。

「わー!? なんか空に穴空いてるよアマベルー!」
「うわーホントだ!? ベルトアに知らせなきゃ!! エル、通信魔石持ってる!?」
「えっ、僕!? いや、アマベルが持ってるんじゃないの!?」
「僕ゥ!? 持ってきてないよ!!」
「「バカー!」」

 その大声が耳に届いたエドワルダと清導も、思わず空を見上げる。もちろん、アルムとジャックもだ。
 見上げた空の先、真っ黒に塗りつぶされた空の中に散りばめられた星々が見え……。
「……いや……なんか、おかしくないか?」
「ええ……。以前来た時は、あんな空じゃ……」
 2人は気づいた。一度エルグランデの夜空を見たことあるからこそ、ある異変に。


 ――夜空に紛れて、黒い大穴が1つ。
 ――まるでこちらを見下ろすようにぽっかりと開いていた。




***************************************

   SecretTale Next Stage

   『旅行者と大穴の謎』 →

***************************************

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2024年01月15日


挿絵イラスト