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バトル・オブ・オリンピア⑧〜ローリン・イェーガー!

#アスリートアース #バトル・オブ・オリンピア #運動会 #人間ボウリング #🌈 #レッツ・ゴー・サイクロン

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●運動会の競技って事にしたらだいたいのその他スポーツは出来ると思う
 此処は運動会専用の学校――運動会アスリート達が集まり、授業を放り投げてまで運動会に身を捧げる、運動会好きによる運動会好きの為の学校。そんな由緒正しきグラウンドに突如として出現したのは――巨大なボウリング場である!!!
 その巨大さは野球のドームすらも小さく視えるほどのもので、何より道具も巨大。ピンは人間大でレーンに限っては、最早、飛行場と大差ない。それに加えてボウリングの球は如何だ。それこそ、人間一人がすっぽりと収まるくらいの大きさだ。これで察しのいい人は気付く筈だが――其処にダーク化した選手の『群れ』が押し寄せる!!!
 人間ボウリングで勝負よ!!!
 説明しよう――人間ボウリングとは!!!
 オマエがボウリングの球に入ってストライクを決める競技である!!!
 え? 運動会関係ないって? 気にしてはいけない。

●グリモアベース
「ぐるめよ!!! 運動会専用の学校にダークリーダーが指揮するダーク化選手達がめっちゃ押し寄せてきたわ!!! 彼女達が指定した競技は人間ボウリングね! 彼女等は数の暴力でストライクを量産してくるらしいわ! なので此方も対抗してストライクを決めなきゃならないの。この競技は妨害もOKよ、ガーターにしてやりなさい」
 グリモア猟兵、吐院・ぐるめはボウリングの球を磨きつつ説明を続けた。
「人間ボウリングって事でアナタ達がボウリングの球になるわ。球に入るのも球になるのも自由って事ね。あ、勿論だけど球になるって事は勢いよく回転する事が重要になるわね。目が回るからって抑えてたりしたら負けるわ! こういうのはアレよ、全力出さなきゃ勿体ないわよ。あ、そうそう、アナタ達が球なんだから他のアスリート達に投げてもらうのもアリね、協力プレイってやつ。それじゃあ頑張ってね。レッツ・ゴー・サイクロン!!!」


にゃあら
 にゃあらです。
 ボウリングやろうぜ、オマエ球体な!!!

 人間ボウリングです。アスリートと協力する場合、投げてもらう事になります。彼等は超人ですので人間大のボウリングの球も楽々投げてくれるでしょう。中に入ってる猟兵? あるいは、ボウリングの球みたいになってる猟兵? そうだね、ぐるぐるするね。

 プレイングボーナス……アスリート達と協力して競技に挑む。
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第1章 集団戦 『闇堕チアーズ』

POW   :    いけいけ、ゴーゴー!
【応援などのパフォーマンス 】によって【ものすごいやる気】を発生させ、自身からレベルm半径内の味方全員の負傷を回復し、再行動させる。
SPD   :    がんばれ、がんばれ
【ダークリーガーチームへの応援 】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
WIZ   :    みんなー、いっくよー!
【応援などのパフォーマンス 】を披露した指定の全対象に【ダークリーガーのチームを勝利させたい】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。

イラスト:安子

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 人間ボウリング――それは勢いである。
 投げる側の勢いと投げられる側の自棄こそがストライクを決める要と謂えよう。その点においてダーク化した選手、闇堕チアーズは最強だ。自分のめまいや嘔吐を省みない吶喊はまさしく、勝利の為の『根性論』と謂える。
 君達猟兵は投げられる側としての出場だ。投げる側は『アスリート達』に任せると宜しい。彼等のパワーは地獄みたいな撹拌、回転を生み出すが、それを受け入れてこその埒外である。ちなみに酔い止めとかはない。頑張ってぐるぐるしてくれ。
相沢・友子
ぼーりんぐやろぜ。私、球体な。
ルールは理解した。語択は要らない。あなたは私を投げる。結果は後から付いてくる。

UC発動!硝子の寝ず見たちが、大急ぎかつ匠の技で敷いた【床板】のジェットシューター友子発射台の上から急加速急発射!
技能:審美眼で、最適解のレーンを見抜き。頭突き+鎧砕きで、障害全てを砕いて、目当てのピンを狙うよ。

抵抗しても無駄だよ。1っ本残らず捉えた。

そして一人残らず中に舞う(友子含む。)

友子継戦能力の本領発揮(海棲哺乳類の謎のスタミナ海の神秘)

立ってるピンは、覚悟して。



 水中で戯れる際に必要なのは上下左右を把握する術だ。
 毎回毎回、目を回していたらやっていけない。
 しかし、こんなにも回るなんて事、中々にないだろう。
 クラーケン、或いはレヴィアタンの抱擁にまみれて、刹那めいた昂揚に心身を浮かせる。ウキウキワクワクとした感情を宿してはいるが、さて、オマエの面構えは冷水みたいだ。ぼーりんぐやろうぜ。私、球体な。何もかもを悟ったような、咀嚼したかのような表情でレーンの彼方、整列するピンに目をやった。うん、ルールは理解した。御託は要らない。あなたは私を投げる、私は狂ったように転がる。結果は――ストライクは後から付いてくる。嗚呼、容易に謂ってくれるではないか猟兵。まさか、転がる事に慣れている体質だとでも?
 グラス・ラット、割れ物注意なネズミどもが夢の国めいた振舞いでせっせか『床板』を組み立てていく。匠の技が光るジェットシューター友子発射台の完成だ。いやこれアスリート達が投げる必要なくない? いや、それは違う。アスリート達が私を投げる事で回転数倍増、発射台を通る事で更に回転速度が倍増。これによって私の回転数と回転速度は闇堕チアーズの数千を超えて数億……。何を謂っているのか自分でもわかっていないだろう、猟兵よ。たぶん誰もわからない。そんなワケで掛け声のお時間だ。レッツ・ゴー・サイクロン。
 審美眼――なんかもうどっかのハリネズミみたいだし目が回っていないのか心配になるが――を発揮する事でレーン、真っ直ぐに駆け抜けていく。そのままの勢いで鎧を砕くほどの頭突きをかましたら、ああ、闇堕チアーズ諸共にサヨウナラか。抵抗しても無駄だよ。一本残らず捉えた。がらがら、どん。なんて轟音と共に何もかもが宙を舞う。舞っているのは、そう、オマエ自身も含めてだ。ぐるぐるするよね。アワアワ目が回る。
 こんな程度で止まれるほど、止められるほど猟兵の埒外性は甘くない。オマエの本領は此処からだ。それじゃあ、立っているピンは覚悟して。おお、独壇場だ。淡水人魚さんのストライクだ。ぴぇ~っ、なんて悲鳴もきっと海割る轟音に溶けてしまう。何よりもおそろしいのは試合を終えた後だ。いつもより多めに回っているので、立てるかどうか不安である。
 立つ必要はないよ。二足歩行じゃないんだから。

成功 🔵​🔵​🔴​

露木・鬼燈
今日もぐるぐるですか?
そっかー知ってた!
今日も容赦なくぐるぐるして虹を架けてやるですよ
故に選択するUCは<黄金の螺旋疾走>
オーラを拡張して自分の入ったボールを包み込むですよ
そして妨害ありなんで、まずは敵に突っ込みますっ!
この手の競技の必勝法は敵を全滅させることだって学習したので
ストライクはライバルのいない状態で確実にとればいいのです
とゆーことで…突撃ーーー!



 酸っぱい葡萄は胃酸に等しい。確実性を求めすぎた結果が阿鼻叫喚か。三半規管を痛めつける行為が日常となっている所為で、なんだか、脳味噌までぐるぐるしている気分に陥った。これも仕方のない事だよね。
 昨日も今日も明日も明後日も、ぐるぐるバットアスリートに休暇は無い。日々己のカタツムリと向き合い、そのクソザコな具合を調整しなければならないのだ。……ぐるぐるですか? まったく問答無用なゲームではないか、極悪非道な運動会の競技ではないか。障害物競走でのぐるぐるバットの方が幾等か『それっぽい』ようにも思える。そっかー。ああ、知っていた。知っての通りだ。バット・サイクロンのメンバーに声を掛けられた時点で大渦巻きへと投身する事、これ必然。今日も容赦なくグルグルして虹を架けてやるですよ。おお、やる気も戻す気も十分ではないか悪鬼羅刹、オマエの台風の目とやらを叩き付けてやると宜しい。黄金だ――黄金色の輝きを纏いつつ、拡張させつつ、球体の中へと入り込む。無尽蔵、無限、このエネルギーこそが必勝の鍵だと宣言するが好い。そして妨害ありなんで――闇堕チアーズのレーンへと投げ込まれる。勿論、バット・サイクロンの皆さんが手伝ってくれたので速度は埒外すらも越えていく――これで敵を全滅すればいいっぽい! 悲鳴だ。悲鳴が聞こえる。いや、正確には声にもならない大惨事だ。妨害され、吹っ飛ばされた後ダーク化選手達は空間識失調に悩まされる。右も左も上も下も解せない儘、虹色の彼方。目が回るなんてものではない。
 学習した僕は最強なのです。ライバルのいない状態で、邪魔者が一人もいない状態で、ぎゅるぎゅると|球体《オマエ》は転がっていく。真直ぐだ。只、真っ直ぐに|突撃《い》くのが悦ばしい。と、ゆーことで……レッツ・ゴー・サイクロン!!!
 ストライクだ! ストライクの量産だ!
 摩天楼めいたピンの群れが一本と残らず倒れている。
 ……やっぱりオチとしては、僕の🌈いた方が良いっぽい???

成功 🔵​🔵​🔴​

ティエン・ファン
ボーリングの球になる、そういうのもあるのか!
面白そうだから、いっちょ思いっきり転がしてもらおうかな!

妨害オッケーってことだから、まずは全力で妨害させてもらうよ!
「除霊建築学・森羅摩天」を使って、ダークリーガーのレーンに巨大植物群を生やすね!
これで相手はだいたいガーターになるでしょ!
そして私のレーンは逆に植物群でストライクへの誘導路を作るよ!
あとは私がアスリートの人に投げてもらって、回転に耐えてピンに突っ込むだけだね!
これも一種の【推力移動】、ストライク取るまではなんとか耐えてみせるよ!
……吐くのはボールの外に出てからにしたいなー。



 せめて、吐くのはボールの外に出てからにしたいなー。
 回っている最中に🌈いたら全身がアレな事。
 考えたくない、考えたら余計に、気分が悪くなる。
 |遊技場《グラウンド・ツー》での経験が活かされそうなスポーツだが、実際のところ、そんな事はまったくと謂って良いほどに無い。殆どの猟兵、アスリートが未経験であり、故にこそカオスが期待される競技、それが『人間ボウリング』で在る。その暴力的なまでの回転はぐるぐるバットアスリートにとっても凄まじいものだ。地獄と天国に最も近いとされる『人間ボウリング』のルールを聞き、最初にオマエが思ったのは――ボウリングの球になる、そういうのもあるのか! 面白そうだから、いっちょ思いっきり転がしてもらおうかな! まさかの『面白そう』である。元気溌溂と謂った様子のオマエにひとつだけ質問がしたい。齢31の人間で、尚且つ、三半規管がノーマルそうなオマエ、大丈夫なのだろうか。まあやってみないと分からないよね。取り敢えず、妨害オッケーってことだから、まずは全力でユーベルコードを使わせてもらうよ! オマエが埒外性を、超越性を発揮したところで草が生えた。いや、木だろうか。林? 否、相手のレーンに出現したのは『森』そのもの。巨大植物群の奇襲によって闇堕チアーズは困惑する他なかった。既に転がっていた選手は衝突を繰り返し、そのまま、ガーターへと流れていく。戻ってきた彼女等は|衝撃《別の意味》で目を回しており、担架で運ばれていく破目になった。それじゃ私の番だね! 巨大なボウリングの球に身体を入れていく。前転になるのか後転になるのか、縦横斜めは投げるアスリートの気分次第――えっと。確か、掛け声があったよね。レッツ・ゴー・サイクロン!
 お子様がボウリングを行う際、ガーター防止の柵が用意される事があった。それと同じ要領で植物群を揃えておく。おお、誘導路だ。ついでに加速も出来るようちょっとした坂道も作ってみる。あとはシュートされるだけだ。投げられるだけだ。これも一種の推力移動、ストライクを取る為ならば何度だって挑戦してみせる……!
 素晴らしいスポーツマン精神、ぐるぐる系アスリートの魂!
 耐える、只管に、耐える。半規管がぐちゃぐちゃになっても、目が回っても、頭の中がプリンみたいになっても、我慢する……。ようやくストライクだ。ボウリングの球から救出され、ギリギリのところで――エチケット袋が渡される。見せられないよ!!!

成功 🔵​🔵​🔴​

管木・ナユタ
よっしゃ人間ボウリング!
アタシ様の出番だ!!

同時投球はしねーよな、普通のボウリングと一緒で
つまり、ダーク化選手が投げたり投げられたりしてる間、アタシ様は彼女らに笑顔を向けてることが可能なわけだ
まあボールの中からだけど

スポーツの対戦相手は、少なくとも競技中は敵同士なんだから
敵を愛する余裕なんて、きっとないよな

【ラブミー!】
アタシ様を愛せ!

これで、投手もボールも速度が半減するはず
転がる勢いが減って、ストライクが出にくくなる。多分!

味方のアスリート?
ボールは友達って言うじゃん
友愛があるから問題ないな!

勢い良く転がって、ストライクを取るぜ!
アタシ様ならできる!
三半規管も、存在そのものも最強だからな!!



 子供っぽさがウリなのだ。運命の糸に絡まっているのか、それとも、糸を繰っているのか。何もかも、アタシ様に任せておきな! 目を回している|猟兵《だれか》も今は休んでいると良い。
 ワンコインで転がり落ちてくる、まん丸とした玩具に子供達は大興奮だ。大喜びの彼等彼女等の期待に応える為にも、オマエ、ミンチイーターとして名乗りを上げる。よっしゃ人間ボウリング! アタシ様の出番だ!! おお、オマエが来なければ、管木・ナユタが来なければ、誰が人間ボウリングのアスリートとして堂々と成せる。この場、この時、オマエこそが最もボウリングの球に相応しいと監督etcが一斉に沸いた。同時投球はしねーよな、普通のボウリングと一緒に。流石は猟兵、人間ボウリングのルールを完璧に把握している。最初に投げるのは、投げられるのは闇堕チアーズで、彼女等はお互いを応援し合っている。つまり、ダーク化した選手が回したり回されたりしてる間、アタシ様は彼女らに笑顔を向けることが可能なわけだ。え? ボールの中から笑顔??? 視えないのでは??? ユーベルコードなら問題ない。スポーツの対戦相手は少なくとも競技中は『敵同士』、それに、回転している最中に余裕なんかない。敵を愛せるなんて、誰にも出来ねぇよな。
 |アタシ様を愛せ《ラブミー》! 太陽だ。太陽めいた笑みが闇堕チアーズの精神に這入り込む。オマエを愛せない彼女等は度し難いほどに、如何しようもないほどの減速していく。ぐるぐるバットでも最悪な極めて怠惰な遅延的な回転! これでは目も回らないしストライクも取れない。いや、ゆっくりとした回転も、それはそれで気持ち悪くはなるが。ピンに辿り着けない事は確実――! 味方のアスリート? 彼等彼女等としてはボールは友達。友愛があるなら問題ないな! こじつけな感じもするが大丈夫、あとは全力でストライクを狙うのみ……! レッツ・ゴー・サイクロン!!!
 勢いよく――アスリートの膂力に身を委ねて――転がる。遠心分離機の中にぶち込まれた心地だが、そう、アタシ様の三半規管は最強!!! それに、存在そのものも最強!!! おお、天上天下唯我独尊なほどに。爽快な|音《ストライク》、スタンディングオベーション!!! 如何だ!!! アタシ様が最高得点を取ってやるぜ!!! これが出来る猟兵ってやつだ!

成功 🔵​🔵​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
球状の【結界術】を纏ってアスリート達に投げてもらい
アリスラビリンスの回る世界の【世界知識・環境耐性】で
酔いに耐え【第六感・索敵・見切り】と
【念動力】による軌道修正で敵チームの妨害を回避
瞬間的に結界を拡大【全力魔法・範囲攻撃】してピンを全て倒す

次は私が妨害する側よ♥

結界を解き『狂愛』で146人のちびルルに分裂
【空中浮遊・空中機動・空中戦】で
闇堕チアーズ達に纏わりつき【怪力・捕縛】

彼女達のパフォーマンスで湧き上がった
勝たせてあげたい感情を【気合い】で抑えてたから
ムラムラが爆発寸前♥

【集団戦術・盗み】で全裸にして
腋・胸・花弁・足の爪先まで
舌で【慰め】殺さない程度に【生命力吸収】
みんなー、イックよ~♥



 テキトウなアスリートを指差して、さっさと投げてくれないかしら、と口にする。なんとも塩な対応だが、オマエからすれば『まだマシ』なコミュニケーションと表現しても宜しい。ギュウギュウに詰められるかの如く、前転するかのように、ボウリングの球――自身で構築した球状の結界――へと入っていく。そのまま、情け容赦のない回転に苛まれる――が、オマエの脳味噌がぐちゃぐちゃになる事はない。オマエが目を回すなんて事は決してない。何故ならば、この螺旋には、旋回には、アリスラビリンスでの経験が加えられている。世界そのもの、人間ボウリングの必勝法を紐解き環境へと適応していく。それに添えるべきは第六感だ。瞬間を見切って結界の|速度《いりょく》を上げる。そこに妨害手段としてのボウリングの球がやってきたところで浮遊感だ。いや、感ではない。実際に、念動力で浮かせている。躱したと同時にぶち撒けるべきは全力魔法、広範囲に存在しているピンをぶっ倒した。この魔法の色がレインボーなのかって? 素敵な事にホワイト・レインだ。
 スケート選手、踊り子、その他三半規管が強い人間でもグッタリしそうな回転からオマエは易々と帰ってくる。次は私が妨害する番よ❤ 語尾の時点でなんとなく察せるのだが、闇堕チアーズはご愁傷様、罪の類で堕ちる姿が容易に想像出来た。投げる、投げられるの瀬戸際でぶわりとオマエが身体を寄せる。凄まじい怪力だ! 重ねて、ユーベルコードの結果、146のちっちゃなオマエ憑き。ダーク化した選手でも振り解けないほどのパワー、絡み付くように、縛されてしまえば蛇に睨まれた蛙。ああ、沸き上がったのだ。涌き上がったのは彼女等のパフォーマンスの所為で不可抗力と謂うべき沙汰だ。勝たせてあげたい感情を無理矢理抑制していたが為の爆発。この感情は、そう、マイナスではなくプラス。ニトログリセリンめいた心が撹拌されている! 大きくても小さくても、好みストライクなのに変わりはない。あらゆる隙間へと侵入して往く、侵略して往く狂った愛情。肚を好かせたオマエ達はチアガールをしゃぶり尽くした。
 みんなー、いっくよ~❤
 別の意味で目を回す再びだ、こんなの慣れる筈がない。
 今までスポーツ一筋だった彼女等が意識を失うまで秒読み!

成功 🔵​🔵​🔴​

李・麗月
ぐるぐるが続くわねぇ、ぐるぐるだけに。
明日も明後日もぐるぐるぐるぐる、無限螺旋を描いて突き抜けたならアタシの勝ち……ってちょっと余所と混線したわねぇ。

誘惑香でアスリート達も闇堕チアーズも魅了しちゃってアスリート達には全員全力全開の本気で投げってもらって
闇堕チアーズには逆に本気を出させないようにしちゃうわねぇ。

後はこっちがストライク量産しまくれば勝ちよねぇ。
アタシは玉の中で大人しくしとくからよろしくねぇ……悪代官もびっくりなぐらい回されそうだけど耐えれるかしらぁ、うぷっ。



 メビウスの輪――クラインの壺――選手控室にて用意されていた、くるくる回る椅子に座りながらここ数日間の己についてぐるぐる考えてみた。ぐるぐるが続くわねぇ、ぐるぐるだけに。嗚呼、何度『ぐるぐる』と発言したのか『目が回る』と思ったのか、それこそ、目が回るほどにと表現する他ない。明日の明後日も明々後日もぐるぐるぐるぐる……無限螺旋を描いて突き抜けたなら、アタシの勝ち……。正気ではないと謂う意味でのおめめぐるぐる。ちょっと余所と混線したところで自身の泥沼な具合を改めて確かめる。椅子に長い事座ってくるくるしていたのか、既に、ちょっと頭がクラクラしている。まあいいわぁ。もう考えるのはやめておこう。いや、考えてみればずっとぐるぐるしていたのだ。ぐるぐるに慣れていても良いのではないか……? ぐるぐる、ぐるぐる……?
 めまいがマシになったのでようやくボウリング場へと顔を出した。闇堕チアーズはお疲れなご様子で、蒼かったり赤かったりと忙しない様子。これ、アタシが妨害する必要あるのかしらぁ。そんなふうに思いながらぐるぐると|誘惑香《ユ―ベルコード》でグラウンドを満たしていく。これでダーク化した選手は無意識の内に手加減を、アスリート達は無意識の内に限界突破をしてくれる筈だ。うーん。なんだか墓穴を掘ってる気持ちになるわねぇ。でも、アタシに出来ることは全部やらなくちゃぁ……。あっちのレーンではピン残しがボツボツと出ている。あとはこっちがストライクを量産しまくれば――パーフェクトゲームだ。
 アタシは球の中で大人しくしとくからよろしくねぇ。悟りでも開いたのか、或いは、真に神との同化が始まったのか。オマエはなんの抵抗感もなくボウリングの球とお友達に。外が騒々しい。何時もの掛け声が――レッツ・ゴー・サイクロン――が聞こえる。ボウリングの球が動き始めた。始めたと同時に最高速度、正月スペシャルよりも多く、激しく、大回転……! 悪代官もびっくりなくらいの回転数、回転速度だ。洗濯機の中? そんなに甘いものではない。まるで狂った独楽、莫迦げた大玉転がしだ。オノマトペは豹変しギャルルルと兵器の如く――耐えられるかしらぁ、なんて、そんな他人事みたいに!!!
 うぷっ……。
 三半規管が滅茶苦茶だ。脳味噌がグチャグチャだ。内臓が今にも口から溢れそうで、ああ、虹色の彼方になっているのが救いとも思えて……。
 ……。
 目が回るとも謂えないほどに体調は最悪か。
 担架だ、担架持ってこい!!!

 人間ボウリング、結果は猟兵の完全勝利だ。
 目を回しているオマエも、大丈夫だったオマエも、
 三半規管を苛める時は誰かと一緒の方が楽しめる。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2024年01月08日


挿絵イラスト