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冬といえばヤミナベだ!

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●REC
「寒い冬はやはりこれ」
 どぉーんとこたつの上に置かれているのはやたらとでかい土鍋でぐつぐつと煮られている鍋物。たしかに寒い冬にこたつと鍋というのは風物詩といったところだ。
 ところがどっこい、よくよく鍋の中身を見て欲しい。とうふ、ネギ、キムチ、まぁ普通だ。カニやエビの甲羅(だけ)、納豆、イナゴの佃煮といった、それ鍋に入れる? といった具材がちらほら見え隠れしている。いや、甲羅は隠れてすらいない。
「これはどちらかが食べられなくなるまで互いに具材を投入しあい、戦うヤミナベというゲームだ! このゲームに勝ったものはフードファイターとして皆に尊敬されるだろう!」
 恐竜の頭をもったティラノサウルス怪人は鍋から甲羅を取り出しその鋭い歯でばりむしゃぁと甲羅を噛み砕いた。
「我こそはと思うものは是非、この俺様にチャレンジしにこい!」
 怪人は胸をのけぞらせ、挑戦者求むと書かれた半紙を掲げたシーンでこの動画は終わった。


「さぁ事件だ」
 エコリアチ・ヤエ(多重人格者の戦場傭兵・f00287)はグリモアベースで事件解決をしてくれる猟兵たちを募っていた。
 事件はキマイラフューチャー、ティラノサウルス怪人が闇鍋を流行らせていることが事件の発端だ。
「この怪人はキマイラたちを呼び込み負かし続けているんだが、挑戦しに行ったキマイラたちが帰ってきてないんだ」
 闇鍋ゲームの終始は毎回動画配信されており、キマイラ失踪の原因は闇鍋以外にあるようだ。もちろん怪人に挑む猟兵の姿も配信されることだろう。
「闇鍋をしているこの場所自体に問題がありそうなのは判明してるので、この場の調査もしてもらいたい」
 調査が完了した後は勝ちにこだわる怪人は負けたことに怒り狂い、直接手を下してこようとするだろう。
「まぁまずは闇鍋だ。各自好きな具材を現地調達で集め、ティラノサウルス怪人を負かして欲しい。強靭な顎をもつ怪人だが胃袋がそうともかぎらん。皆でぶっこみたいもんぶっこんであっと言わせてやるといい」
 怪人と猟兵の暑い戦いが幕を開ける。


鬼騎
 このまま放置すれば動画に感化されたキマイラフューチャーの食卓はヤミナベに占拠され食べてはいけないものまで食べ始めるお馬鹿なキマイラが続出しついには死者がでることでしょう。
 一章・二章が冒険フェーズ、三章はボス戦フェーズです。
 ギャグ担当猟兵でもシリアス担当猟兵でもすべからずギャグな感じで行く予定なので我こそはと思う方是非ご参加ください。
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第1章 冒険 『闇(鍋)のバトル』

POW   :    勝負を正面から受けて立つ

SPD   :    ワザを編み出す、有利になる情報を掴む

WIZ   :    知恵や口車で勝負自体をうやむやにする

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

竹城・落葉
 闇鍋で勝負か、たまにはこうした勝負も面白い。いいだろう、我とて元武将。例え闇鍋でも全身全霊で受けて立とう。冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情かつ無言で勝負を挑む。
 我は闇鍋の中に、下剤のカプセルを投入する。これを飲めば最後、腹を下してトイレへ直行する事になるだろう。ついでに、その様子を動画配信し、怪人の醜態を世間に晒してやろう。我ながら、恐ろしい計画を企てたものだ。
 さて、勝負だから、我も一口頂くとしよう。ふむ、これは何だ?何だか小さくて飲みこみやすい。まるで下剤のカプセルみたいな――(そして、顔面蒼白でトイレへ駆け込む。場合によっては、怪人とトイレの奪い合いになるかもしれない)。



「ダララララララー、一人目の挑戦者、たけしろ、らくよぅうう!」
 怪人は配信動画を撮影しているカメラ目線で挑戦者の紹介を行う。
「我とて元武将。例え闇鍋といえどこの全身全霊をかけ受けて立とう」
 竹城・落葉(一般的な剣客・f00809)は冷酷な雰囲気を醸し出しながらヤミナベがおかれるコタツの前にドンと腰を据える。その立ち居振る舞いはまるで正々堂々と挑む武将そのものだ。そう、立ち居振る舞いだけは。何故立ち振る舞いだけなのかはこの後すぐに判明する。
「ではまずは我から具材を入れよう!」
 鍋は現在とても安心安全一般家庭でよく見られる具材の豆腐やネギ、野菜などしか入っていないところにまず怪人から投入されたのはオリーブの実だ。オリーブオイルの香りをふんわりと香らせつつ鍋に黒いオリーブの実が投入される。まぁ、まだいいだろう。食べれなくもなさそうだ。まずは互いに一杯ずつ鍋をつまむ。食えなくはない味だが鍋は一気に洋風の味に傾いていた。
「では次は我の番だ」
 落葉は持ち込んだとあるカプセルをオリーブの実の上に投入し、互いの椀に鍋がよそわれる。
「さぁ、そちらから食うがいい」
 怪人は落葉に促されるまま鍋を口にした。むしゃむしゃごくり。
「ふむ、特にこれといった味もしないようだがこれは……………うっ、腹がっ!?!」
 怪人は手に持っていた椀を落とし、急に滝汗をかき腹を抱え込んだ。なんと落葉が持ち込んだ食材は下剤カプセルだ。それ食材って言っていいの? という疑問が募るが残念な事にここにツッコミは不在だ。
 怪人がトイレへと慌てふためきながら向かう様を動画に収めた落葉は我ながら恐ろしい計画を企てたものだと自画自賛する。怪人ここでリタイアか。
 しかしここで終われば格好良かったというのに。
「あぁ、そういえばこれは勝負だったな。我も一口頂かねば」
 間が抜けているのか企てが成功した安堵からなのか。落葉は事もあろうに自身の椀によそわれた鍋を口にしたのだ。自分が投入した下剤カプセルの存在をすっぽりと忘れて。
「ふむ? なにか小さい物を飲み込んだような……はぅっ?!」
 急に落葉の腹がゴロッとくる。持病の癪がなんて行ってるレベルではない。
「ぅ、ぁああト、トイレぇええ!」
 動画はこれ以降ドンドンドン!!! とトイレの扉を叩く音とぐつぐつと煮える鍋の映像だけが配信され続けた。
 この勝負、怪人と猟兵の引き分けである。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルベル・ノウフィル
pow

僕におまかせくださいませ?
闇鍋、つまり闇がテーマでございますね。
僕は闇を闇のままにはせず!
鍋を星空のごとくキラキラと!愛情たっぷりの夜空にしてご覧に見せます。

まずは!
夜色を作るために海苔を大量につっこみます。
ご飯にかけるやつ。おーいなんとかだよ。
はい、準備は整いました。
闇!
闇の完成!
さあ、ここに投入するのが、星屑……、

金平糖でございます。

僕たちの希望としてきらめけ!
甘やかな金平糖の星たちよ!

(ここまでを一息に)

げほげほっ、……(疲労)ふう、

勝ちましたね。
(勝利を確信した顔で尻尾をパタパタさせている)
これこそが僕の……、戦い!

※僕は本気です。



「き、気を取り直して立て続きに二人目のちょうせんしゃー! るべる・のうふぃるぅ!」
 なんだか少しやつれた感じの怪人に呼ばれたルベル・ノウフィル(星守の杖・f05873)は自信満々の表情で怪人へと挑戦を叩きつけた。
「闇鍋、つまり闇がテーマでございますね。僕は闇を闇のままにはせず! 鍋を星空のごとくキラキラと! 愛情たっぷりの夜空にしてご覧に見せます!」
「そう闇鍋は闇、闇が闇を呼び闇で満たす闇の鍋? ええいよくわからんがいざジンジョーにショーブッ!」
 怪人完全に闇と鍋がゲシュタルト崩壊。
 さて今回怪人が取り出したのは大福だ。そうあのだいふく。こしあんかつぶあんかで戦争が起こる、かもしれないあの大福だ。
 順番に具材を投入して戦うヤミナベ対決、まずはこの熱で溶けた大福の皮と熱々に熱せられた餡子を食す必要があるのだが怪人は一口で椀の中身を掻っ攫うように食し終わる。ルベルもそれに続きなんとか完食。
 さあ次はルベルが具材を投入する番だ。その小さい体には似つかない迫力で一気に具材を投入し始めた。
「まずはこれ!」
 冒頭の宣言通り、夜色を作るための海苔をつっこむ。海苔といっても侮ることなかれ。この海苔はビン詰めのほうのあのどろっとした海苔だ。これがなんと3瓶入った。
「見事な闇! これで闇の完成! さあ、ここに投入するのが、星屑……」
 ごくり、と怪人の喉がなる。これは別に美味しそうとかではなく、ルベルの本気の演説にのめり込んだが故の無意識の行動だ。決して現地点で美味しそうではない。なんだかちょっと磯臭い気もする。
「金平糖でございます。僕たちの希望としてきらめけ! 甘やかな金平糖の星たちよ!」
 ドバァ。見えた。確実にドパァという擬音が見えたであろう量の金平糖が鍋に投入された。動画が編集されたら絶対効果音ドパァってつく。なんならこのシーンだけ繰り返し再生されることだろう。しかもこれでは星屑ではなくまるで銀河のよう。
 ごくり。怪人の喉がまたなった。ヤベェもん出てきたぞと。むしろ交互に入れるって言ってるのにコイツいくつの具材入れた? などぐるぐると考え始めるがもはや後の祭り。なんといっても具材の入れるペースが一気すぎて止める隙がなかったのだ。
「ぅげほっごほっ……ふぅ」
 これを作り上げた本人は一気に捲し立てたせいで咳き込みつつ勝利を確信したかのような超いい顔で尻尾をパタパタさせていた。
「くっ、俺様ともあろう者がこんなことで立ち止まったりなどせん。いざ!」
 怪人はガッ、と鍋をよそい一気に口の中へと流し込んだ。
「っう、ぐ、ぅう」
 甘い、いやしょっぱい、いややっぱり甘い。あととても磯臭くてえぐい。ごくり。だがしかし残念ながら怪人はめげることなく挑戦した。
 大福と海苔と金平糖が投入されたヤミナベ対決は互いに完食し合い引き分けとなった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヴィゼア・パズル
初の快挙泳ぐ金魚闇鍋パーティイェイイェイ♪なんて愉快な曲をBGMに冬瓜を持ち込もう。汁を吸って良い感じに悪夢が出来上がる…!
自分が食べる際は【毒耐性】を以てPOWで挑もう。
甘い桃酒を携えれば少しは紛らわせる
……なんだ、コレが飲みたいのか?…美味いぞ。…俺が勝てば振舞ってやろう。
【wiz】判定に持ち込めるなら、不戦勝で振る舞うかね



初の快挙泳ぐ金魚闇鍋パーティイェイイェイ♪
「なんだか愉快なBGMで始まるヤミナベ対決っ、三人目の挑戦者ぁ、ゔぃぜあ・ぱずるぅう!」
 怪人はノリノリな様子で配信を始める。ヴィゼア・パズル(風詠う猟犬・f00024)は怪人の様子を見やるが、1戦目のものが腹のなかに無いというのもあってかまだ余裕がありそうだ。
「ではまず俺様からだ」
 怪人は仕切り直された鍋に具材を投入する。正直続けて鍋を使おうにも追加で具材が入れられない代物が毎回できるせいでまたもや鍋は普通の鍋から開始されている。そもそも最初のターンが怪人という段階でなんだか解せない。
 今回投入されたのはアボガドだ。ジャブにすらならない具材が投入されごく普通に互いに一杯食し終わる。なんだこの光景は、ただの鍋会か。
「次は私の番だな」
 なぜかヤミナベ対決でほっと一息つきながらヴィゼアは持ち込んだ食材を投入したのは冬瓜だ。
「……トマト汁をいれたくなる鍋だな」
 怪人は新しい具材が投入され二杯目をよそうが、あまりにも普通に食べれる具材に拍子抜けしている。いったい今なんの対決をしているのだったかな?
 ちゃぷん。ふと良い音がしたほうを見ればヴィゼアが何やら美味そうなものを口にしていた。甘い香りを漂わせる桃酒だ。怪人の視線に気づきヴィゼアは一つ提案をする。
「……なんだ、コレが飲みたいのか? ……美味いぞ。俺が勝てば振舞ってやろう」
「べ、別に欲しがってなど」
 明らかな怪人の動揺。後一押しだ。
「なんなら引き分けでも良い。今回ぐらいはただ美味しく食べても良いだろう。闇鍋だって美味しく食えることもある」
「うぐぐぐぐ、こ、今回だけだぞ。ほんっとうに今回だけだからな?!」
 まるで押すなよ! 絶対に押すなよ! のあれのようだが怪人は誘惑に勝てなかった模様。ヴィゼアの口車に乗せられ今回の勝負は引き分けとし、酒と鍋を食べほした。
 美味しい鍋に調子に乗った怪人の腹具合は如何様に。

成功 🔵​🔵​🔴​

明智・珠稀
ふ、ふふ。
どなたかと鍋をつつくのですら初体験ですのに、
それが淫靡な響きある「闇鍋」だなんて…!
く、ふふ。楽しみです、ふふ…!

好きなものを入れてよいのですか?
ならば、私の大好物の「あんみつ」を入れさせていただきましょう。

あんこの甘さに白玉のモチモチ、とろぉりとした黒蜜…
鍋にも合うのではないでしょうか、あいませんかそうですね、ふふ

■食
(真っ向勝負)
…あぁ…!
甘さとしょっぱさの不協和音…!
これは未体験の味です、刺激的…!(不味い)
しかしこの身を痺れさせる感覚が
とても甘美で私、ゾクゾクしてしまいます、
あぁ、もっと…!
もっと私に刺激をください…!
(汗ダラダラ&服を脱ぎだすド変態)

※アドリブ大歓迎です!



「今日はどうした入れ食いらぁ! 四人目の挑戦者、あけちぃ、たまきぃ!」
 若干呂律が怪しい気がしなくもない怪人に紹介されるは明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)、なぜこんなところにと思うほど見た目は妖艶な美青年だ。
「ふ、ふふ。どなたかと鍋をつつくのですら初体験ですのにそれが"闇鍋"だなんて……! あぁ、なんて淫靡な響きっ……」
「え? い、いん? え?」
 くふふと怪しげな笑みを浮かべ半ば自己陶酔してるかのような珠稀の態度に怪人は勝負の前からたじろいだ。しかもなんだか闇鍋にはかすりもしない単語まで口から飛び出しているのだ。
「ま、まぁいい。さあ勝負だ。俺様が先に具材を入れるぞ」
 怪人は気を取り直し具材を投入した。入れられた具材はフライドポテトだ。いい感じに皮が水気を吸いしんなりぐっちょりボロボロになるフライドポテトは食えなくはないがなかなかシュールな感じである。ちなみに前回の鍋は酒のつまみに綺麗に食べ干してしまったのでこれも新たしく用意された鍋である。互いに一回ずつしか具材を投入してないのに鍋が丸っとなくなる不思議。
 さて、今回互いによそわれた一杯は難なく食された。珠稀のその美しい見た目のどこにそんなポテンシャルがと思われるが、彼は自分がもってきた食材で頭の中いっぱいであり、ぐずぐずに崩れたフライドポテトなど眼中にないのだ。
「では次は貴様の番だ挑戦者」
「えぇ、闇鍋は好きなものを入れて良いと聞きました。ですので私の大好物である"これ"を入れさせていただきましょう」
 いちいち含みがあるような言葉を放ちつつ珠稀が投入したのはあんこと白玉、とろぉりと絡み合う禁断の黒蜜。そうあんみつだ。
「ははん、この程度の具材なんてことない。さぁ互いに食おうじゃないか」
 怪人は勝利を確信していた。あんみつなどキマイラの挑戦者だって持ってきたことのあるわりとポピュラーな具材である(怪人の中でポピュラーという言語は死んでいる)
 しかしここが怪人の甘かったところ。
「あぁ……これが甘さとしょっぱさの不協和音、これは未経験、そしてまz、いや刺激的……!」
 互いにあんみつ入り鍋を口にすると珠稀の態度が豹変、いや、素がさらけ出されていくのを目の当たりにさせられたと言うべきか。
「しかしこの身を痺れさせる感覚続々してしまいます、あぁ、もっと、もっと私に刺激をください!」
 汗をかき恍惚な表情を浮かべるまでならまだ許されるであろう美青年は、あろうことか服まで脱ぎ始め色白の肌をこれでもかと露出させる始末。お前は一体何の刺激が欲しいんだと画面の向こうからつっこまれかねないが珠稀の勢いは止まらない。一体なぜこんなことになったのか。
「ぁあああまてまてまてどこまで脱ぐ気だ貴様放送禁止だアカウント凍結くらったどうしてくれるバカヤロー!!!」
 この闇鍋動画の最後は怪人の叫びと何やら良い尻が観れたと若干評判を呼んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

レド・ダークライト
闇鍋····またとんでもなくくだらないことを考えたな。
勝負は真正面から受けてやろう。
もちろん、ずるをしないとは言っていないけどな。

さて、俺が持ってきたのはこの前の依頼でついでに拾ってきた怪鳥や多牙の怪物やら、いわゆるUDCのゲテモノ共をまるまる持ってきた。
食い物と言うにはあれかもしれないが、要は口にさえ入れればいいのだろう。

血みどろになりとても食欲の湧かないそれを俺はしっかりと口に含む。
普通なら吐くかもしれないがグールドライバーを舐めないで欲しい。
口に含んだそれをひたすら体内の刻印に吸収することでまるで食べているかのように見せかける。

さあ、文字通りゲテモノを前にティラノ野郎はいつまでもつかな?



「五人目の! いや、四人……えぇい、五人目の挑戦者だ! れどぉ・だぁあくらいとぅ!」
 四人目をなかったことにしたい怪人は多少悪あがきをしてみるが、流石にそういうわけにもいかず、五人目であることを認めながら挑戦者の紹介を行った。今回の挑戦者はレド・ダークライト(紅き閃光・f01284)だ。先に宣言しておこう、この男、キマイラのグールドライバーだ。
「くだらないことを考えるものだが、きっちり勝負を挑んでやろう」
 ずるをしないとも言ってないけどな。レドはそう心の中で思いながら不敵な笑みを浮かべた。
「貴様、この俺様に勝つ気でいるようだがこれを食って挑んできたことを後悔するがいい」
 怪人が取り出すはお徳用サイズのシュークリーム一袋。鍋に投入されても沈まずぷかぷかと浮き、暖められるシュークリームは闇鍋の狂気そのもののよう。
 ちなみにだが、この鍋は奇跡的に前回挑戦者の具材が残っているため、あんみつとフライドポテトの残骸もちらほら見え隠れしていた。
 互いに鍋を食し合うものの、両者とも平然と椀の中身を平らげる。
「くっ、なぜそんなにも平然と……まぁいい。次は貴様の番だ。とっとと具を入れるがいい」
 怪人はレドに具材をいれることをすすめてくる。想定外続きの対戦結果に怪人はイラつきが止まらず、今度こそ負けるわけにはいかないと意気込んでいた。だがその意気込みはレドの持ち込んだ食材により簡単に打ち砕かれることとなった。
「な、なんじゃこりゃああ?!」
 レドが食材を入れ終わった鍋を見て怪人は絶叫した。
 なぜならばシュークリームがぷかぷかと浮いている鍋には血みどろで硬かったり柔らかったりしそうな何かしらの肉や、やばそうな色の羽、普通の動物のものとは思えない牙などが投入され、この世のものとは思えない汁の色をしていたのだ。そう、これらはすべてUDCアースから拾ってきた食材。ゲテモノと呼ぶにもおこがましい、到底食材として許されぬであろうものらが堂々と鍋に投入されていたのだ。
「何を驚くことがあるんだ。口に入れられれば食材だろう?」
 レドはしれっとそう言い放ち、手本だといわんばかりに鍋をよそい食べ始めた。否、口に含んだ後、体内の刻印にUDCを吸収することで食べたかのようにカモフラージュしているのだ。これはレドがキマイラだからなのかグールドライバーだからなのか、どっちも影響している気がするがそれを平然と口に含むあたり狂気の沙汰としか言いようがない。
 これには流石の怪人もたじろぐのだが、ここで退くわけにはいかない。これは勝負なのだ。勝たねばならないと自分に言い聞かせ、いざなんとなく食べられそうな気がしなくもないタコ足っぽい感じの何かをよそい、口に含んだ。
「ぅ……ぐぅ……」
 なんとも強烈な生臭さ。そして蟹の甲羅すら顎で砕く怪人ですら噛み切ることができない謎の弾力。しかし飲み込もうにも飲み込めない気持ちの悪い粘りまで出始める。胃袋どころか自慢の顎すら役に立たない状態に陥ってしまった怪人。噛み続ける怪人。なんだかだんだん顔色がわるくなる怪人。
 その間レドは、この文字通りゲテモノを前にティラノ野郎はいつまでもつかな? など考えながら、圧を加えるように鍋を口に運び続ける。
 ついに怪人は耐えられなくなり部屋の隅に設置されていたゴミ箱へと走った。
「ぅ、ぉ、ぉおうぇええ」
 怪人はリタイアし、レドはまだ食すこと(食しているとはいはない)ができる状態。この勝負、レドの勝ちである。
 勝負にまけ意気消沈で吐き戻している怪人だが、怪人の悲劇はこれが始まりだったということを、本人はまだ知らない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

常盤・はがね
【心情】
闇鍋はともかく行方不明者はダメでしょ(冷静)
賢いボクはWIZで勝負自体をうやむやにする方向で行動するよ


【行動】
バーチャルキャラクターでゴッドペインターなボクは
おニューの液晶タブレットを使ってデジタルで美味しそうな鍋の絵を描いて鍋と言い張るよ
屏風の虎ならぬデータ上の鍋!バーチャルキャラクターなボクなら食べることは出来るけど
オブビリオンには無理だよね、そもそも具材を投入できるかな?
さあこの鍋を完食できるものならしてみるがいいさ!
出来ないならボクの不戦勝ってことでいいよね!ふふふ、敗北を知りたい
えっ、ま、待って!?ボクの液晶タブレットを食べないで!?ああああああやめてえええ!!



「まだまだ続くよヤミナベゲーム! 6人目、常盤・はがねだよ、よろしくね!」
 そう名乗りをあげたのは常盤・はがね(@生存中・f00829)、99歳。いつどこで生まれたのか定かではないバーチャルキャラクターだ。もしかしたら生まれはもっと昔だったのかもしれないがそれは彼方の記憶。取り立てて気にすることではないだろう。
 はがねは行方不明者も出ているということでまずはとの思いで怪人を倒しにきたのだが、すでにそこには勝負に負け意気消沈の姿が。とはいえまだ身動きがとれるような状態なことを確認し、当初の予定通り闇鍋で勝負を挑むことにしたのだ。この後はこの場の調査もしなければならない。ティラノサウルス怪人を行動不能になるぐらい追い込むべきとの判断だ。
 とはいえはがねはあえて食材は持ち込んでいない。その場でさっとタブレットをとりだし、目の前によくわからない色で煮えたぎっている鍋とは似ても似つかぬ大変美味しそうな鍋を描き始める。
 あーそれにしてもこのおニューのタブレットとっても使いやすーい! とはがねはノリノリで鍋を描く姿を怪人はただただ見つめていた。
「どどん! さあこれが対戦のお鍋だよ!」
 はがねはそう言いながらコタツの上に置かれた得体の知れない鍋をしれっとどかし、今しがた描き上げた鍋の絵が描かれたタブレットを怪人に示した。
 屏風の虎ならぬデータ上の鍋! バーチャルキャラクターな自分なら食べることは出来るが、オブリビオンにそんな芸風はできまい。なんなら具材を投入することもできぬのだから降参でもしてより深く落ち込んで欲しいという魂胆なのだ。バーチャルキャラクターとはいえ肉体はあるはずなので、一体なにをどうやってその鍋を食べる算段なのかは謎だ。
「ふふん。この鍋に具材を投入するどころか、完食だってできるものならしてみるがいいさ!」
「ぐ、ぬ、ぬぬぬ! バカにしおってからに、許さん!」
 いましがたまで意気消沈していた怪人だが、つい口に出たはがね煽りを受け、大きく口を開いた。
「ふぇ?」
 怪人の予想外の行動にすぐさま対応できずただ見守ることしかできなかった。はがねが手にしていたタブレットに怪人がかぶりついたのだ。いっそ端末ごと食らってやるということだろう。
「えっ、ま?! ボクのタブレットがっ!? うそ、やだぁ!? あぁああああやめてぇえええ!?!」
 部屋中にはがねの絶叫が轟く。おニューのタブレットを噛み砕かれるも、怪人といえど機械を食べることもできない。ただただ怪人の口の中が噛み砕いた鉄くずで満たされたのだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ブライトネス・フライハイト
まずてめーにゃ(ら)に1つ言っておくにゃ。

食 い 物 を 粗 末 に す る に ゃ 。

味付けも何も考えず適当に煮込むのは鍋でも料理でもないにゃ!
闇鍋は悪い文明にゃ!

我輩が本当の美味い鍋を教えてやるにゃ…!

豆腐や野菜は入ってるにゃね?
なら鶏肉と牛肉を入れて、灰汁を丁寧に取りつつ味を調整して完成にゃ。
食べて見るといいにゃ、美味いにゃぁ。
どんどんよそってあげるにゃ。

ご飯と一緒に食べる鍋も最高にゃ、我輩がよそうから食べるにゃ。
どんどん食べるにゃ。

にゃっにゃっにゃっ!
残ったスープに投下するのはうどんにゃ…鍋に残すところにゃぞないにゃぁ!
ほにゃ、これもよそってやるから食べるにゃ。



「まずてめーにゃ(ら)に1つ言っておくにゃ」
 どん、と怪人の前に仁王立ちし、ブライトネス・フライハイト(ケットシーのフードファイター・f04096)は決めポーズをとっている。そのポーズは怪人に向けてというよりは配信のためのカメラに向けられているようにも見える。ブライトネスは元王宮料理人であり、現料理研究家としてのプライドにかけ、これだけは言っておかねばと乗り込んできたのだ。
「食 い 物 を 粗 末 に す る に ゃ !」
 ふぅー、と一度満足そうな顔をするブライトネス。猟兵のタブレットをいまだ口の中でゴリゴリと咀嚼を続ける怪人にとってこの説教ははたして効果があるのだろうか。だがしかし、ブライトネスの説教はまだまだ続く。
「味付けも何も考えず適当に煮込むのは鍋でも料理でもないにゃ! 闇鍋は悪い文明にゃ!」
 我輩が本当に上手い鍋を教えてやるにゃ、と意気込むブライトネスはチャキチャキと鍋の準備をしはじめる。何やら視界の端に入り込む、他の挑戦者が残していったのであろうこの世のものではない色をした鍋は完璧無視して。
 豆腐や野菜、鶏肉と牛肉が入った鍋の灰汁を丁寧に取り除き、味を調整して完成。その流れをカメラに逐一映るように手本を見せる。ヤミナベ対決の放送のはずがすっかりお料理番組に成り代わっていた。その間怪人は何してたかといえば咀嚼していたタブレットの残骸を吐き出しうがいしコタツで鍋の出来上がりを待っていた。食べられない物が続いたこともあり、疲労もたまっていたため怪人はまるっとなされるがままといった状態なのだ。
「さあ完成にゃ。美味しいかにゃ? どんどんよそってあげるにゃ」
 怪人の前に出された鍋はブライトネスにより椀にどんどん追加してよそわれていく。
「ご飯と一緒に食べる鍋も最高にゃ、我輩用意したから食べるにゃ、どんどん食べるにゃ」
 米まで用意され、これまたどんどん追加されていく様子は椀子そばの如く。ブライトネスは半ば強引な形だが怪人に食べさせ続けることで自分の胃に負担をかけることなく怪人の腹を膨らませていく。
「残ったスープに投下するのはうどんにゃ…鍋に残すところにゃぞないにゃぁ!」
 にゃっにゃっにゃっ、と笑いながらブライトネスは鍋の最後の一滴まで怪人に食させることに成功した。
「っは?! 俺様は一体何を?!」
 怪人がふと我に帰れば目の前にはからっぽの鍋、配信画面のコメント欄には鍋のレシピを求める書き込みが殺到していた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

安藤・優
「突然だけど!オルタナティブ・ダブルを前もって使っておくよ!」一体その行為にどんな意味があるのか…あっ
「…て事で、任せました!私オルタ!」
「え、俺なの?マジか」
…さて、生贄は用意できた
「…せめて食える物にしてくれよ?」
「へーきへーき、入れるのは缶詰だから!」
…誰の入れ知恵か、とても嫌な予感がした

ガスマスクを着用した分身が鍋の前に座る、鍋に入れる物はラベルを剥がされ中身が分からない缶詰…「シュコー(俺は鍋にこいつを入れるぜ、だが缶切りを忘れた。代わりにこいつを開けて中身を入れてくれ)」その缶詰を手渡ししながらそう言った


ちなみに、この缶詰の名はシュールストレミングというらしい



「シュコー……シュコー……」
 ティラノサウルス怪人とコタツと鍋を挟み座るは安藤・優(名も無き誰かの代表者・f01986)。何故優がかの暗黒卿のようになっているのかというと時間を遡る必要がある。

 ――それは怪人と対決する部屋に入る前のこと。優はオルタナティブ・ダブルを用い、もう一人の自分を出現させていた。
「って事で、任せました! 私オルタ!」
「え、俺なの? マジか」
 優はいい笑顔で出現させたもう一人の自分に鍋の命運を託したのだ。
「……せめて食える物にしてくれよ?」
「へーきへーき、入れるのは缶詰だから!」
 オルタと呼ばれたもう一人の自分は誰の入れ知恵かなんとなく予想がつき、嫌な予感を感じつつも手渡されたガスマスクとラベルの剥がされた不思議と丸い缶詰を手に怪人の待つ部屋へと向かったのだ。

 さて時間は今現在、怪人ともう一人の優はにらめっこを続いていた。というのも怪人は対決の申し込みのため用意された鍋にショートケーキを投げ入れようとしていたところ、優がひたすらに缶詰を怪人に差し出し続けていたのだ。
 ただ無言で差し出される缶詰に困り果てていた怪人だが、その行動の意味を捉えることに成功した。
 まだ先の対決で負った心の傷は全然癒されないが、自分の立場が少しでも優位になばその目に光が宿り態度も一変する。
「何故缶詰を押し付けられているのか。鍋のための具材なら自分で開けて入れれば……は! ははぁん。もしや貴様缶切りを持ってき忘れたな? こんなこともあろうかと、ちゃぁんと用意があるぞ。どれ開けてやろう」
 察してやったとばかりに自信を取り戻し始める怪人だが、その自信が命取りだった。
 カシュ。缶切りを差し込み一気に開かれたパンドラの箱。
「ぅごぉおおおおお!?!?!?! く、くせぇえうぇげぼぉお」
 怪人はその缶詰に封じられていた匂いを嗅いだ瞬間のけぞり失神しかける。そのパンドラの箱は正式名称をシュールストレミングという。
「ぅげぇえ」
 部屋全体に充満するシュールストレミング臭。シュールストレミングの処理に翻弄された怪人は棄権となり、この勝負、優の勝ちである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロア・ネコンティ
闇鍋で勝負ですか。
それなら僕この前UDCアースでちょうどいい具材を買ったんですよ。この【手の形をしたイキのいい触手】なんですけど。
あははっ!ピチピチ動いてますね!
この触手とジャンケンして勝つと触手は昆布にもどって食べられるんですって。え?細かいことはいいじゃないですか。はい鍋にドーン☆

あー……もがいてますね。生食用だったのしょうか。
ちなみにジャンケンに負けると触手は敗者をぶん殴って来るそうですよ。
それでは3人一緒に、最初はグー、じゃーんけーんポイ!

【SPDで相手の手の動きを見てジャンケンに勝つつもり。】( ロアはSAN値が低くなっている。)



「もぅ……何人目だったのか……挑戦者……ろあ・ねこんてぃ」
「うっ?! この部屋くっさ……!」
 思わず顔をしかめるのはロア・ネコンティ(泥棒ねこ・f05423)だ。怪人に追い打ちをかけるべく意気揚々と挑戦しに来たのはいいものの何故だか部屋が強烈に臭い。一体前の挑戦者は何をしていったといいうのだろうか。怪人も見るからにげっそりとしており、疲れたてて今にも倒れてしまいそうな雰囲気を醸し出している。
「なんだかお疲れです?」
「い、いや気にしないでくれ。俺様はまだやれるっ!」
 挑戦者に心配されるなんて屈辱。空元気を見せる怪人だが、いまだにこの怪人は学ばない。基本的には普通の食材が来るわけないということを。なんといったってこれはヤミナベゲーム。
「怪人さんはショートケーキです? 僕先日この鍋にちょうど良い具材を買ったんですよ」
 鍋の横に置かれたショートケーキを見つつ、ロアは持ち込んだ食材を取り出す。
それは"手の形をしたイキのいい触手"だ。サァァと怪人の顔色が変わる。
「あははっ! ピチピチ動いてますね!」
「こ、こんなものは食材とはっ……!」
「まあ、まあ慌てないでください。この"手"とジャンケンして勝つと昆布になってちゃんとした食材になりますから!」
 ということではいドーン。ロアは遠慮なく手の形をした触手を鍋へと投入した。
 あー……もがいてますね、生食用だったのでしょうか、などと自分で投入しておきながら呟いている。
「まあまずは具材を入れたことだし食べましょう! 最初はグー、じゃーんけーんポイ!」
「ぽ、ポイ! ヘブァア?!」
 ロアは一気にまくしたて、ジャンケンを強行する。それにより慌てて追随した怪人は対策を立てることもなくジャンケンに負けたのだが、ジャンケンに負けたことにより鍋の中でもがき苦しむ"手"にぶん殴られたのだ。
「あ、言い忘れましたがちなみにジャンケンに負けると敗者をぶん殴ってくるそうですよ」
 なんともいまさらな情報だ。対してロア自体は対策済みだ。手の動きを穴が開くほど見つめ、ジャンケンにきちんと勝利していた。しかしこの手の触手、UDCアースからの代物だからだろうか。なんだかロアは精神が削れた気がした。
 ロアは昆布に変わった一本を簡単に食す。
 勝たねば食えぬ。しかしこのまま食すことを考えるだけで怪人の胃が痛む。怪人は手の触手にジャンケンを挑み続けるが、どうにも鈍いのか。なんども挑み、殴られ、とうとう自ら負けを認めてしまった。
 それも無理のないことか。怪人の顔は殴られこれでもかというほど腫れ上がっている。どうにもUDCアースの代物は加減というものを知らなかったようだ。
 この勝負、ロアの。いや、手の触手の勝ちとなった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「闇と聞いては、この正義の騎士アルテミスが黙っているわけにはいきません!
闇の勝負に勝ち、悪の怪人を倒してあげましょう!」

勝負は闇鍋とかいう形式とのこと。
きっと、邪神を召喚するような邪悪な儀式に違いありません!
ここは正義の騎士の誇りにかけて正面から正々堂々と勝負です!(真面目)

「え?私も食材を出さないといけないんですか?
じゃ、じゃあ、私の出身世界アックス&ウィザーズから持ってきた
新鮮な豚肉をどうぞ」

にっこりと笑みを浮かべながら、
豚のものらしき肉を取り出したアルテミス。

女騎士と豚という組み合わせからは、
嫌な連想しか浮かばないのでした。
(あ、ちゃんと普通の豚肉なので安心してください)



「闇と聞いては、この正義の騎士アルテミスが黙っているわけにはいきません! 闇の勝負に勝ち、悪の怪人を……ひぃ?!」
 部屋に乗り込んできたのはアルテミス・カリスト(正義の騎士・f02293)だ。女騎士であるアルテミスは闇鍋とかいう形式の勝負が行われていると聞き、邪神を召喚するような邪悪な儀式に違いないと考えて向かってきたのだ。しかし部屋に入ってすぐ目についたのは顔がパンパンに腫れ上がった怪人の顔だったものだからつい悲鳴が口をついてしまった。
「ひぃ?!」
 そしてなぜかアルテミスと対峙した怪人からも悲鳴が上がる。どうやらすっかり人間(?)恐怖症が出来上がってしまったようだ。
「す、すいません。脅かしてしまいましたか?! 私、正々堂々、正義の騎士の誇りにかけて闇鍋とやらの勝負をしにきたのですが……場所はここであってますか?」
 真面目が服を着て歩いているようなアルテミスは脅かしてしまったことを謝りつつ、丁寧に勝負をしに来たことを伝える。闇鍋とは鍋をつつきあい勝負するものだということは聞き及んでいたが、目の前にある手の形をした触手が躍る鍋はどうみても食用ではないので場所がここであってたか不安になった。
「ここここ今度はいいいいったい何の食材を持ってきたというのだ?!」
「え、食材? 私も食材を出さないといけないんですか? ……あ、じゃあ私の出身世界アックス&ウィザーズから持ってきた新鮮な豚肉をどうぞ!」
 聞かれるがままに手持ちにあった新鮮な豚肉をとりだす。新鮮でおいしい豚肉ですよ? とにっこりしながら笑みを浮かべたアルテミスに怪人は戦慄する。すでに怪人にはこの微笑みが善意によるものなのか、悪意によるものなのか判別がつかないのだ。
「き、聞いたことがあるぞ?! 女騎士と豚がどういうことなのかっ……!」
「え、いえいえ。これはただの新鮮な豚肉……」
 怪人はただの豚肉だというのに勝手に想像を膨らませ、恐れおののき、ぶるぶると震える。そして言い放った。
「……くっ、ころせ!」
 何もしていないというのに怪人がすでに闘志を失っている様にアルテミスはただただ困り果ててしまった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・セカンドカラー
こっそり自分にマインドジャック(催眠術、医術、ハッキング)。脳をハックして色々いぢる超能力よ。脳内麻薬をどばどば分泌して一時的に苦痛を忘れ、更に味覚をいぢっておくわ。
ついでにトランス(催眠術、第六感、野生の勘、祈り)して神懸かり。

投入食材、まずは蛍光ピンクに輝く蒼汁☆下味から宇宙的狂気味に変えてしまうわ。大丈夫、一応は回復薬だから命も精神も大事には至らないわ、気絶も出来ないから逃げられないとも言う。
いっそ魂抜けた方がマシ?知ってた。
で、蒼汁で作ったゼリードイード(ウナギのゼリー寄せ)とスターゲイザーパイよ☆味覚の英国面+蒼汁のコラボよ♪

硬いものでも念動力、怪力、破壊工作で余裕で噛み砕けるわー。



「さ、さいご。最後だ! 貴様の挑戦で今日はもう最後だぞ! 終わりだ終わり! 最後の挑戦者、ありす・せかんどからぁ!」
 怪人はすでに狂気に満ちた顔で最後の挑戦者、アリス・セカンドカラー(不可思議な笛吹きの魔少女(発酵中)・f05202)を紹介した。もうこれで申し込まれている挑戦者の最後なのだ。自分から募っておきながら、やっと解放されるとう解放感に満ち溢れている。しかし最後の最後に一番やべぇやつにぶち当たるとは思いもしなかったことだろう。
 アリスはまるで無垢の少女のように、にっこりと笑う。その笑みの裏でこっそりひっそり、自分で自分の脳をハックし催眠をかけた。ついでにあらゆる感覚をいじり倒し苦痛も味覚も感じない体を作り上げる。ここにまともな人間が居たのならこう表現しただろう。その笑みは薄気味悪いものだった、と。
「では鍋だ! これにケーキと、パイナップルがすでに入っている!」
 新調された鍋の具にはすでに怪人の具材が投入されていた。なんとしても先制をとろうという苦肉の策だ。
「あらおいしそう。いただくわ」
 すでに味覚も感覚もいじり、何を食べても平気なように自身を改造したアリスにとって、ケーキもパイナップルもなんともない平々凡々な食材だ。互いにペロリとよそわれた分を食べつくす。一応どんなものが出てきても食せる用意があったのだが今回はその必要もなかったようだ。
「では次はこちらね」
 まずは蛍光ピンクに輝く青汁。これはまだ下味だが、下味から宇宙的狂気味に変える作戦だ。
「ぃひぃ?! 色ヤバイ」
 すでに怪人の語彙力も消失。いや、最初から怪人に語彙力はなかったかもしれないがこのあと口を開くこともできないものが投入された。ヤバイ色をした青汁で作ったジェリードイールとスターゲイザーパイがそのまま鍋に投入されてしまったのだ。とある国の最強ゲテモノ料理であるウナギのゼリー寄せと、とある国の郷土料理でニシンが空を向いて突き刺さっているパイ料理なのだが、そのままでも十分狂気なのに、青汁のせいで色もやばい。もちろんいろいろ混ざり合った味もやばい。怪人絶句。
「そんな顔をしなくてもいいじゃない。青汁って回復薬よ」
 一応、と最後に小さく一言付け加える。ちゃんと食べ物だという点では間違ってはいない。
 命も精神も大事には至らないかもしれないがアリス本人は気絶したくてもできなくなってるため逃げられないともいう。いっそ魂が抜けたほうがまし?知ってた。という感じである。
「いただきます」
 アリスは率先して自分の取り分をペロリと食べつくす。味覚も苦痛も今は感じていないはずなのに触感や舌ざわりだけでも大概やばい食べ物だということが脳に訴えられかけてくる。誰だこんなえげつない食べ物を作ったのは。わたしか。そんなことを思いながらも、表向きはしっとりにっこり。怪人に食べるよう促した。
「さ、あなたもどうぞ。おいしいわよ」
 怪人は疑心暗鬼になる。本当に食べれるのだろうか。今までで一番やばい狂気を孕んでいるように感じている。なぜならそれらすべてがちゃんとした食べ物だということが狂気そのものといった感じだからだ。
 しかしこれが最後のゲーム。ここでひいては男が廃る。すでにボロボロな体に鞭をうち、怪人はその鍋をガブリと口にし……息絶えた。否、手に椀を持ったまま白目をむき倒れこんだ。怪人は今までの心身共に嵩んだ疲労に加え、色も味もヤバイ鍋を口にし、とうとう気絶したのだ。

 猟兵たちの活躍により怪人は倒れた。これでゆっくりとこの場所の探索ができることだろう。
 ちなみに本当にごく普通に食べれる食材しか入れないあたり、猟兵よりも怪人のほうが優しいのではと一部で噂になった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『人食い屋敷からの脱出』

POW   :    扉を蹴破る、屋敷に「喰われた」人を救助する

SPD   :    屋敷の中を調べてヒントを探す、既に暗号を解いた人に答えを聞く

WIZ   :    ヒントをもとに暗号を解く、暗号が解けない人を励ます。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


ついに怪人をヤミナベゲームで撃破した猟兵たち。
 次はこの場の調査・探索だ。どうやらヤミナベゲームを挑みに来たキマイラたちはこの場所で行方不明となっているようなのだ。
 対戦場所となっていた部屋はキマイラフューチャーの一角にある屋敷の中だ。猟兵たちがヤミナベゲームをしていた部屋を出ると入るときにはなかったものが目に入る。
「出口→」
 出口と書かれているが、それは屋敷の奥のほうを指す張り紙だ。もしかしてキマイラたちはこんな見え見えな罠にかかってしまっているのだろうか。全体的にこのレベルのトラップや罠などであれば普通の猟兵なら難なくクリアーできる問題だろう。
 ともあれ屋敷を探索し囚われのキマイラたちを助けなければ。猟兵たちは屋敷の奥へと足を踏み入れていく。
桜雨・カイ
闇鍋とは真剣勝負だったんだな…
私は場が和むようにと、楽しくなると言うキノコしか用意できなかった(ワライダケを手に)次回はもっと真剣に食材を選ばねば…

だが今は行方不明者の探索だ
出口の張り紙…キマイラ達がそちらへ向かった可能性がある以上指示に従って移動してみよう
怪しい物音や、壁や床に不自然な様子がないか注意し、怪しいところはなぎなたを伸ばして触れてみる。先に罠を発動させておいた方が
後からくる人達が来やすいだろうし

囚われている場所を見つけたらユーベルコードで扉を破壊して救出しよう



「闇鍋とは真剣勝負でしたか……」
 桜雨・カイ(人形を操る人形・f05712)は自分の手に握られたキノコを見る。場が和むようにとカイが用意していたのはオキナタケ科ヒカゲタケ属の毒キノコ。通称ワライダケだ。子供が一本口にすれば酩酊状態になり踊ったり笑ったりしはじめる代物で大人でも量を食せば同じ状態になる。体にさほど害がないとは言われる毒キノコだが、間違いなく場を和ませるために食べさせる代物ではないだろう。
 しかし一般常識に疎いところがあるせいか、次回はもっと真剣に食材を選ばねばなどと考えているものだから、一体全体、次があったとしたらどんな御法度物の食材が飛び出してくるのだろうか……。
 だが今は行方不明者の探索をしなければと気持ちを切り替える。キマイラたちがそちらへ向かった可能性がある以上、罠なのはわかっていながら目の前に貼られている「出口」の張り紙に沿って移動を始めた。
「なんだかここの壁に出っ張りがありますね」
 周りを警戒しながら歩いていると突如壁に押してくださいと言わんばかりのボタンが設置されていた。
「これは押せということですね。罠だとしても先に発動させておけば後から来る人たちも楽がでしょう」
 警戒のため手にしていたなぎなたで少し離れた距離よりボタンを押すと、なんとそのボタンが設置されていた壁が回り始めた。
「あーーーーれーーーーー」
 壁はグルリと一周し、先ほどと同じ景色へと戻る。今何か叫ばなかったです? カイはしっかりと確認するべく再度ボタンを押した。
「あーーーーーーれーーーーーーー」
 どうやら壁の向こう側、ボタンがある壁の裏側に一人のキマイラが囚われているらしい。壁が一周回る間にキマイラの姿と声が確認できるものの、壁は止まることなく一周回って元どおりになってしまうようだった。
「待っててください、今お助けします」
 壁が回ること以外に害はなさそうだったため、カイは近づきボタンを押す。壁が回っている間になんとかキマイラを引っ張り出そうと試行錯誤をはじめた。
「めーーがーーー」
「まーーわーーーるぅうーーーー」
 真面目なカイは助けようと何度も何度もトライするものの、壁の回る速度が速く、また何故か鎖でがんじがらめにされているキマイラをうまいこと助け出すことができずにいた。そんな中、ふとカイは自分の武器であるなぎなたが目に入った。
「なるほどこの手が」
 カイの中で合点がいく。
「ッセイ!」
 パァァアアン! カイがなぎなたを振るうと衝撃波が飛び、キマイラの形を残して壁を吹き飛ばした。パラパラと崩れた壁が舞い散る中、カイは怯えているキマイラに声をかけた。
「これでもう大丈夫です。鎖も壊してお助けしますからもう少しだけお待ちください」
「ヒィイ?!」
 さぞ怖かったのだろうななどとカイは勝手に納得しつつ、鎖もなぎなたで見事破壊。
 カイはキマイラを泡吹き気絶させながらも無事に救出することに成功した。

成功 🔵​🔵​🔴​

常盤・はがね
【心情】
生活費すら削ってようやく買ったタブレット(購入して3日位)との思い出が走馬灯のように脳裏を流れ
ティラノサウルスの涎でべちゃべちゃの残骸を薄い胸に抱えてしばらくぐずぐずと泣いていたが
暫くの後、立ち直り決意する邪知暴虐な怪人共を必ず滅ぼさんと(逆恨みである)
あとついでにキマイラさん達の救助だ

【行動】
そのためにまずは【情報収集】!
怪人の遺した痕跡を探し、それをヒントに正確趣味嗜好体重その他諸々を白日の元に晒し上げる!
屋敷にコンピューターがあれば【ハッキング】し見られたくないフォルダを漁り
【暗号作成】でパスワードなんてなんのその、監視カメラ等があれば逆に送信先を探知する
逃がさん!絶対に!



「っ、……ぐずっ」
 常盤・はがね(@生存中・f00829)はティラノサウルス怪人に食べられべちゃべちゃの涎まみれになったタブレットの残骸を胸に抱いて泣きながらぽとぽとと屋敷の中を歩き続けていた。
「うぅ……生活費すら削ってようやく手に入れたタブレット……この3日感の幸福感が嘘のよう……」
 泣き続けているせいかあまり手に力が入っておらず、また薄い胸では支えきれなかったのか。はがねが歩くたびにボロボロと残骸が床に散らばっていく。その様子はまるで流れ落ちる走馬灯のよう。
「う、うぅ、ゆるせない……ゆるせないよね?」
 だんだんと気を取り直してきたはがねだが、今度は邪知暴虐な怪人への憤りを感じ始めていた。
「そう、そうだよ! ここで許したらダメだよね。必ず悪さをする怪人を倒さないと!」
 ついでにキマイラたちの救出だ。それははがねの目的と手段が入れ替わった瞬間だった。
 そうと決まればまずは情報収集だ。はがねが辺りを見渡すとちょうど屋敷の廊下に監視カメラを発見する。つまり屋敷には映像などを管理する警備室のような場所があるはずだ。探さなければなるまい。
「っ見つけた!」
 あちこちうろついたところ、はがねは待望の警備室を発見するに至る。道中何やら助けを求める人の声とかも聞こえた気がするがまずはここだ。そっと扉を開けて部屋の中を覗くと中は無人で、監視カメラの映像が映し出されているモニター、そしてそれらを制御するためのコンピューターが並んでいた。
「やったね。ふふふ、これにハッキングして怪人の性格趣味嗜好体重その他諸々を白日の元に晒しあげてやるんだよ」
 監視カメラの映像に合わせここのコンピューターからハッキングし、怪人が使った可能性のあるパソコンのフォルダなんかも覗いて全部暴いてやると意気込むはがね。パスワードがかかっていようがそんなもの一切障害にすらならない。
「これかなーあれかなー……あ、キマイラさんたちだ」
 はがねは色々漁っているとキマイラが捕まっている一室を発見した。どうやらここの部屋は扉が電子錠になっており、この部屋にあるマイクから声を伝えるスピーカーも設置されていることから、元から監禁するための部屋としてこさえられているようだった。
「キマイラさんたち、みんな無事? 今扉開けるから、ここを出てまずは右、そして――」
 色々漁ってたおかげで屋敷の構造までバッチリ把握したはがねは出口までの道のりを指示し、キマイラたちを解放することに成功した。
「ふふふ、さ、他にも色々漁るよ。逃がさないからね! 絶対に!」
 タブレットを壊された恨みを晴らすべく。はがねはあらゆるデータを集め、そして怪人のあらゆる情報をネットの海へと公開するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

明智・珠稀
ふ、ふふ。
素晴らしい戦いが見られてたまちゃん感激です…!
(半裸でうっとり)
この勢いでキマイラさん達の救出にも尽力いたします、ふふ…!

■罠
【第六感】で感知上げつつ、おもしろくなりそうな罠あらば【かばう】など使用し積極的にかかりに行きたいPL心
「あぁ、なんと刺激的な体験…!私ゾクゾクしてしまいます…!」
恍惚ド変態。

「キマイラさん、助けに参りました…!」
などと言いつつ、とても凄い格好だったりするととても幸せ
「おやおや、元気がありませんか?ならば…」
と【サウンド・オブ・パワー】を発動し舞い踊り歌うド変態。
「さぁ、共にこの屋敷から脱出しましょう…!」
爽やかな笑顔で

※アドリブ&絡み&ネタ大歓迎です!



「はぁあ、なんて素晴らしい戦いだったのか」
 明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)は妖艶な表情を浮かべ先のヤミナベの戦いを思い出している。熱く刺激的な戦いだった、と感動している珠稀だが、珠稀自身は現在半裸であり、細身でありながらしっかりとした筋肉がつく体をさらけ出しているその姿もいろんな意味で刺激的であった。
「さあこの熱くたぎる思いのままにキマイラさんたちの救出にも尽力いたしましょう!」
 珠稀はふふ、と怪しく笑うと第六感で感度、いや違った感知能力を上げ、屋敷の奥へと進んでいく。
 道中あからさまに床の色が違う場所を踏み抜き頭上からタライが落ちてきたり、紐を引いたら通路の床が滑り台のように斜めに下がり転げ落ちたりしつつもなんとか奥へ奥へと進めていた。その都度捕縛するための構造になっているようで、キマイラ達はこのような仕掛けにひっかかり捕らえられてしまっているのだろう。
「あぁ、なんと刺激的な体験……! 私ゾクゾクしてしまいます……!」
 それにしても珠稀は俗に言うド変態というやつなのだろうか。罠にかかるたびに恍惚な表情を浮かべ、より興奮してきているように見える。
「……おや? 何やら音が聞こえるような?」
 何やら壁を叩くような音が聞こえた気がして珠稀はその場に立ち止まる。立ち止まった場は廊下の一画で、右手はただの壁、左手は鏡になっている。どうやら叩く音はこの鏡の向こうからしているようだ。耳を澄ませば、かすかに助けを呼ぶ声も聞こえてきた。
「もしかしてこれは向こう側からは見えているという魔法の鏡ですか! きっとそうでしょう! キマイラさん方、助けに参りましたっ……!」
 半裸でありながら鏡に向かい両の手を広げそう叫ぶ珠稀。さすがはサウンドソルジャーか、声量が半端なく、鏡の向こう側までバッチリ声が届いたことだろう。
「では、歌います。皆でこの鏡をぶち破りましょう!」
 そう珠稀は言うと半裸のまま舞い踊りその声量で歌い始めた。珠稀側から壊すと向こう側に居るであろうキマイラたちに被害が及んでしまうことを考えると、サウンド・オブ・パワーのユーベルコードによりキマイラたちを強化し鏡を壊してもらう作戦は妥当ではある。とはいえどうにも踊り狂っている位置が鏡に近いような……。
 パリィィイン!
「はぁん!」
 キマイラたちにより粉砕された鏡は飛び散り珠稀を襲う。半裸だった上半身だけでなく履いていたズボンは鏡の破片で切れ、肌が露出する。珠稀ご自慢のプリ尻もチラ見えしているが、こちらは怪我はないようだ。
「あわぁ?! …………にぃちゃんへいきか?」
 囚われていたキマイラは鏡の破片を浴びまくった珠稀を心配しようとするものの、むしろ怪我ではなくその様子が心配になり声をかけた。
「はぁ、はぁ、ええ、ええ。もちろんです。あぁ直接こんな刺激をもらえるなんてっ……感激っ!」
 ボロボロになりながらも口元を押さえなぜか感動に打ち震える珠稀に助けてもらったキマイラたちはドン引きである。珠稀の状態が落ち着いた後、出口に向かうまでの最中も罠が発動すれば珠稀がキマイラたちを全力でかばいつつ数人のキマイラを救出するに至った。

成功 🔵​🔵​🔴​

レド・ダークライト
····こんな罠にかかるとは、同族とは思えないくらい腑抜けたキマイラ共だな。
ともかく、ここを突破するしかないな。

それにしてもアホみたいな罠しかないのかここは。こんなもの『見切り』でいくらでも避けられるし、そもそも『野生の勘』で何があるのかさえわかる気がするが···。

だんだんまどろっこしくなってきた。もういっそ壁をぶち破るか。
【盟約の鉄血】で武器を強化し、後はこのまま壁を『吹き飛ばし』ながら『範囲攻撃』で破壊していこう。『鎧砕き』の要領でいけそうだ。

これはなかなか日頃のストレス発散に良いな。
さて見つけたはいいが、キマイラ共どうした。何を怖がっているんだ?



「……こんな罠にかかるとは、同族とは思えないくらい腑抜けたキマイラ共だな」
 レド・ダークライト(紅き閃光・f01284)は険しい表情で廊下を見つめていた。
 目の前にはこれでもかと主張する天井から垂れ下がる紐と、床には今にも開くような溝が見て取れる。真下で紐を引けば下に人が落ちる仕組みだろう。先ほどから幾度も同じようなしょうもない罠を見かけている。
 先ほどから同じ作業の繰り返しだが、念のため穴に落ちない位置から紐を引き、下にキマイラがいないかだけ確認する。
 レドは見切りも野生の勘もいらないほど分かりやすすぎる罠ばかりで飽き飽きしてきていた。
「あぁ、まどろっこしい……」
 罠があるだけでも面倒なのだが、その罠があまりにもアホしい作りであり、またそのアホらしい罠に引っ掛かりまくっているのが同族というのがレドの神経を逆撫でする。このレド・ダークライト、何気に短気かもしれない。
 そんなレドの神経に止めを刺したのは床にバラまかれたトリモチだった。一歩踏み出せば足に絡みつき歩行の障害になるトリモチだがこれが、これがなんと廊下の角を曲がったすぐに設置されていたのだ。レドはそれに気づかず足を踏み出し、あろうことかがっつり踏み抜いてしまった。
「あ゛っ?」
 足に纏わりつくトリモチ。しかもこのトリモチが設置されてる廊下の奥は行き止まりだ。一体何のためのトリモチか。嫌がらせでしかない。レドのイライラは最高潮に達した。
「我が鉄血を捧げ、盟約を果たせ……!」
 レドは武器を取り出すと自身の血液を代償にその扇の封印を解く。すると手にした武器は紅い光を放ち、威力を増した。
「全部吹き飛ばしてやるよ!」
 そう言うとレドは足元のとりもちから正面の床、行き止まりの壁からすべてに対して攻撃を放ち、鎧砕きの要領ですべてを砕き、吹き飛ばす。
 すべてを吹き飛ばしたレドはすっきりした表情で見晴らしの良くなった廊下を見渡した。
 一度やったらもう怖いものはない。心的障害もなくなり、レドはあたりの壁や罠を吹き飛ばし強行突破を始めた。
 これはなかなか日頃のストレス発散に良いなと思いながら壁に床に、すべてを破壊しながら進んでいると、ふと武器を振るう腕が止まる。
 破壊した壁の向こう側に目的であった囚われたキマイラたちがいるのだ。しかしどうしたことか。
「見つけたはいいが、キマイラ共どうした。助けに来たというのに何を怖がっているんだ?」
 キマイラが怯える原因が自分自身だとはつゆ知らず。キマイラを怯えさせながらもレドのキマイラ救出は成功を収めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

竹城・落葉
 な、何て恐ろしい対決だったんだ……。我はやつれた顔をしながらトイレから出てきて、屋敷の奥を目指す。そう考えた後は、殆ど余計な事を考えないぞ。
 トラップが施錠された扉などが登場した場合、我は『剣刃一閃』などを用いて壊していく。救出に向かう道中では、冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情かつ無言になるだろう。……だが、先程の下剤カプセルの影響があって、その姿は落ち武者の幽霊みたくなっているだろうな。囚われた住人がそれを見て怖がらなければ良いのだが……。



「なんという……」
 竹城・落葉(一般的な剣客・f00809)はげっそりとやつれた顔で屋敷の廊下を歩いていた。
 先のヤミナベ対決で自らが入れた下剤カプセルをうっかり口にし、ひどい目にあっていたのだ。なんて恐ろしい対決だったのかなどと考えているが、落葉の完全なる自爆だったため恐ろしかったのは対決というよりうっかりな自分自身である気もする。
 しかしこれ幸い。部屋の近くにあったトイレは怪人が占領していたため、落葉は屋敷の奥にあるトイレへと駆け込んでいたのだ。
 トイレからようやっと解放された落葉はそのまま屋敷で行方不明となっているキマイラの探索へと乗り出すことにした。道中またトイレに駆け込む必要がないことだけを祈って。
「我を阻むものすべて切り捨てるのみだ」
 暗号が書かれ施錠された扉、振りかぶってくる鉄球、にみせかけた発泡スチロールなど、落葉の行く手を阻むものはすべて剣刃一閃で破壊し、突破する。落葉の姿は先ほどまでトイレで苦しんでいたとは思えないほど、まるで人が変わったかのように冷酷な雰囲気で淡々と罠を突破していく。その姿はまるで鬼神の如し。
 数々の経験をくぐり抜けている落葉にこの屋敷のトラップなどまったくの無意味。己の勘を頼りに無心で屋敷の奥へと突き進んでいくと傾いた絵画が目に入り、問答無用で切り捨てた。
 その絵画の裏にはレバーが隠されており、落葉はそれを引く。すると音を立て目の前の壁がせり上がり、隠し部屋を発見した。
 そこには囚われのキマイラが数人怯えた表情で迫り上がる壁の奥を見つめていた。部屋は暗く落葉の姿は逆光により黒く塗りつぶさていた。
「キマイラたちよ……」
 刀を手にした影はゆらりと揺れ、近づいてくる。目を凝らしよくよく見ればそれは頬がやつれ髪を振り乱した武将の……。
「ぎぃぁああああああ?!?」
 恐ろしい何かに間違われた落葉はキマイラ達の誤解を解くのに時間がかかったものの、見事キマイラ達を救出した。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・セカンドカラー
青汁と蒼汁は別物よー、装備参照。あえて言うならファンタジー素材の馬犬製ハイポが蒼汁ね。
人食い屋敷の中枢に是非ともご馳走してあげないとね☆

ダウジング(第六感、野生の勘、念動力、追跡)で行方不明者を探すわー。
第六感と野生の勘が捉えた対象を無意識の念動力で操るスターゲイザーパイ(2周目のナベに投入されてない奴)が導いてくれるわ。



「人食い屋敷の中枢に是非ともご馳走してあげないとね☆」
 アリス・セカンドカラー(不可思議な笛吹きの魔少女(発酵中)・f05202)はごく普通のような発言をしながら怪しげに微笑んだ。その微笑みからもまともなものをご馳走するようには見えず、その手にあるのは魂が抜けそうで抜けない絶妙なラインで仕込まれた宇宙的狂気な味のする回復薬、蒼汁である。回復薬といいながら食べさせようと考えるあたりこれは劇薬と呼ばれるような代物なのではと思われるが、アリス本人は回復薬であるとしか口にしない。
「お仕事しなきゃよね。さ、導いて頂戴」
 そう言いアリスが取り出すはとある国の郷土料理でニシンが空を向いて突き刺さっているパイ料理、そう、スターゲイザーパイだ。ヤミナベ2周目に投入しようと思って持ち込んでいたものだが2周目が無かった影響で余っていたのだ。
 探索のための下準備、まずは第六感と野生の勘。これは行方不明者を探索するのに必須な能力だろう。これはわかる。次に使うは念動力。アリスは先の技能をフル活用するため意識を手放し、第六感と野生の勘を受けた無意識の念動力によってスターゲイザーパイを操り、道標とすることにしたのだ。なぜスターゲイザーパイなのか。本人にかその理由はわからない。道標となるスターゲイザーパイを追跡することでキマイラを探し出す作戦だ。そのスターゲイザーパイ本当に必要だった?
 さてアリスはニシンが空を向き突き刺さるスターゲイザーパイに導かれ、屋敷の奥へと進んでいく。道中に現れる落とし穴や隠し扉などなんのその。第六感や野生の勘により罠は避け、閉ざされた場所は念動力によりこじ開け、宙に浮き突き進むスターゲイザーパイを追っていく。なんてシュールな光景なのだろうか。
 こんな手法だというのにスターゲイザーパイとアリスは屋敷の地下に進み、キマイラが囚われる監禁部屋を発見するに至った。宙に浮くスターゲイザーパイにふらふらと意識なくついてきたアリスにキマイラは唖然としているが、目的地につきアリスの意識は覚醒する。
「助けに来たわよ」
 目的である行方不明のキマイラを発見しアリスは仕事を達成した。キマイラフューチャーではしばらく空飛ぶスターゲイザーパイがあると話題になった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルテミス・カリスト
「屋敷に囚われたキマイラたちを探さなくては!
この正義の騎士アルテミスが、必ずキマイラの皆さんを助け出します!」

それにしても、みえみえな罠ですね。
こんな罠にかかるのはキマイラくらいではないでしょうか。

と思う私ですが、簡単な罠にかかってピンチに陥る存在を失念していたのでした。
それは女騎士。すなわち私です。

騎士のお約束として、
ロープ罠で逆さ吊りにされたり、
マジックハンドのくすぐり罠にかかったり、
降ってきた水でずぶ濡れになったりと、
様々な罠に襲われた挙げ句、
キマイラたちと同じように囚われて終うのでした。

「くっ、こ、こんな罠にひっかかるなんてっ!」



「屋敷に囚われたキマイラたちを探さなくては!」
 アルテミス・カリスト(正義の騎士・f02293)は自分の頬を軽く叩き気合を入れなおした。
「この正義の騎士アルテミスが、必ずキマイラの皆さんを助け出します!」
 先のヤミナベ対決では何もしていないのに怪人が自ら負けを認め不戦勝となってしまったこともあり、今度こそは華麗にキマイラたちを救出し正義の騎士として仕事をこなすぞと自身の活躍を心に誓うものの、アルテミスは失念していたのだ。自分のドジ属性がカンストしているということを――。
「きゃあ!」
 それは床を踏み抜けばロープが締まり逆さ吊りにされる(ロープ丸見え)トラップ。
「あっはっは、ひぃー」
 それはスイッチを押すと左右の壁から羽や手の形をしたものが伸びてきてくすぐり倒されるトラップ。
「ぅひゃああ!?」
 小学生でも解けるようななぞなぞの答えなのに入力位置を一つずれた位置に間違えた結果頭上から大量の水が降り注いだトラップ。
「くっ、こ、こんな罠にひっかかるなんてっ!」
 屋敷の廊下を進むだけだというのに一歩歩けばというレベルでことごとく罠にハマりまくる。なんだかんだと亀の歩みで進んでいたアルテミスだが、とうとう致命的なトラップに引っ掛かってしまう。
 床の段差に転げたアルテミスは立ち上がろうと壁に手をつくと、そこにあるのはないかしらのボタン。押してしまった。そのボタンが押されてすぐにゴゴゴゴゴと地響きが鳴り響く。何事かとあたりを見渡すと廊下の一方から巨大な岩が勢いよくこちらに向かって転がってくるのが目にはいった。
「ひぇえ?!」
 その光景はかの架空考古学者の冒険話のようで、アルテミスは廊下の幅いっぱいに転がってくる岩から追い立てられ走り続けると、目の前にあからさまに上から鉄の柵が下りてくる作りの牢屋が見えてくる。そこにロープで縛られたキマイラたちもおり、明らかな罠でしょ、ダメダメダメ、と叫んでいるがアルテミスはそれどころではない。転がる岩に追い立てられそのまま牢屋の中へと転がり込むと案の定鉄の柵が勢いよく落ち牢屋の中に閉じ込められてしまった。
「あっ……」
 助けにきた本人が柵の中というのは絶望的。と思った矢先、アルテミスを追い立てていた岩が盛大な音を立て鉄の柵へと衝突しその動きを止めた。鉄の柵と衝突した岩は砕け、鉄の柵はゆがみ人が通れる隙間がありそうだ。その状況を理解したキマイラたちからは歓声が沸く。
「あ、あら?」
 アルテミスは意図しない形でだがキマイラたちの救出に成功することができた。


 屋敷に囚われたキマイラたちはこれで全員救出された。残るはティラノサウルス怪人そのものの撃破だ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『ティラノサウルス怪人』

POW   :    ザウルスモード
【巨大なティラノザウルス】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    ティラノクロー
【鋭く長い爪】による素早い一撃を放つ。また、【装甲をパージする】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    学説バリエーション
対象の攻撃を軽減する【羽毛モード】に変身しつつ、【体から生えた鋭く尖った針のような羽毛】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ぐぉおおおなんということ!! 俺様の完璧な計画を邪魔しおって貴様らぁ!」
 それはヤミナベで猟兵たちに徹底的に負かされたティラノサウルス怪人の叫び声だ。
 気絶から目が覚めれば屋敷の罠が発動され尽くし、屋敷の半分ほどが猟兵たちよって破壊されつくしていたのだ。
 勝つことにこだわりを持ち、またせっかく捕獲したキマイラたちを解放されてしまった怪人は怒り狂う。
「表へ出てこい猟兵ども! こうとなれば俺様自ら貴様らに手を下し。そのまますべてを破壊し尽くしてくれるわっ!」
 ティラノサウルス怪人は屋敷の表より吠える。すでに怪人が吐くセリフがフラグだらけな気もするが、これよりティラノサウルス怪人との直接対決が始まった。
竹城・落葉
手を下すだと?先程まで腹を下していた奴が何を言うか……(ブーメラン)。
 我は『剣刃一閃』で怪人を切り伏せる。戦闘中は冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情で攻撃を仕掛けるぞ。いや、顔つきは落ち武者の如くやつれたままだろうな。
 ところで、我はロクに鍋を食べれらかったな。しかもヤミナベはどうやら終わってしまったようだ。仕方ない、この空腹は貴様の肉で満たすとしよう。という訳で、覚悟せよ!そんなこんなで、怪人を食べようとするぞ(もし食べる事ができた場合、味や感想などはマスターさんに一任します)。



「手を下すだと? 先程まで腹を下していた奴が何を言うか……」
 竹城・落葉(一般的な剣客・f00809)は刀を怪人に向け宣戦布告のような言葉を投げかける。が、格好つける落葉自身もまだ頬がこけ、まるで落ち武者のような見た目をしている。先の戦いで自分までうっかり口にしてしまった下剤カプセルの影響が抜けきれてないのはまるわかりだ。
「貴様かっ! 貴様のせいでどれだけ大変な目にあったかっ!!」
 きぃぃ、とまるでヒステリックもちのような声を上げながら怪人はその姿を変形させ、古代に存在したといわれる恐竜ティラノサウルスへと変身する。
 ギロリと落葉を睨みつけその大きな口でかぶりつこうとするが、それより早く落葉が動いた。素早く踏み込んでいく落葉の姿は先ほどまでの落ち武者のような雰囲気など残さず、そこに存在しているのは私情を一切挟まぬ冷酷無残な武将の姿だ。
 ティラノサウルス怪人は目の前で動く落葉を本能で追いかけ攻撃を仕掛けようとするものの、その圧倒的な速さについていけず攻撃を空ぶらせる。その巨体のわりに攻撃のリーチが短い怪人に対し、何の苦労もなく剣刃一閃を放ち、狙った個所を切断した。
「もらった!」
「ギャァア!!!」
 落葉が切り落としたそれはティラノサウルス怪人の尻尾だ。尻尾を切り落とされた痛みでティラノサウルス怪人の体は縮み、本来の姿へと戻っていく。
 巨体だったゆえに尻尾だけでも相当な重量があるそれを地面に落ちきる前に刀で刻み、美しい活け造りを作り上げた。皿の代わりに肉をそぎ落とした皮をそのまま使い、活け造りを手に落葉は真剣な顔でこうつぶやく。
「我はロクに鍋を食べられなかった。ゆえにこの空腹は貴様の肉で満たしてくれよう」
 今落葉はなんと言ったのか。空腹を満たす、と……? というより先ほどまでの私情を挟まぬ格好良い武将は何処へ。
 パクリ。
「ぎゃあああ?!?」
「うむ、新鮮な肉は旨い」
 落葉はなんの躊躇もなくティラノサウルス怪人の尻尾の活け造りを口にした。つまりつい先ほど切り落とし調理したばかりの生肉。むしろまだ若干肉がびくびくしている気がするので踊り食い。
 ティラノサウルス怪人は目の前で自分の尻尾を食べられた光景に悲鳴を上げる。ティラノサウルス怪人は心身ともに重大なダメージを食らうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロア・ネコンティ
【他者と絡み・アドリブ歓迎】
【WIZ】ティラノ、爆破

ところどころ壊れてる屋敷で迷っていたら、何処からかティラノさんの声がしたので脱出できました。本当にありがたいですよね。ほかの怪人さんもこうあって欲しいものです。

『そのまますべてを破壊し尽くしてくれ〜』と聞こえたのでお望み通り【全力魔法・高速詠唱・属性攻撃・範囲攻撃】の【エレメンタル・ファンタジア】を【2回攻撃】花火のようにカラフルにゴージャスに破壊し尽くします。

戦闘後は折角なので【スマートフォン】で自撮り【撮影】しておきましょう。☆はっぴーにゅーにゃあー☆……よし、年始から映えますね。


明智・珠稀
ふ、ふふ、刺激的な体験ばかりで
私、興奮しきりでした、ふふ…!(恍惚)

感謝と愛を込めつつ、
このようなキマイラさんの捕獲をされないよう
私の愛と刃で退治させていただきましょう、ふふ…!!

■戦闘
白い羽の生えた真の姿にて。
妖刀を手に、【殺気】と共に斬撃を。
「さぁ、踊りましょう、ふふ…!」
【妖剣解放】で素早く動き、衝撃波を発しつつ
「さぁ、こちらです。私を捕まえられましょうか、ふふ…!」
と【残像】を駆使しヒット&アウェイを。

接近出来たら【力溜め】で攻撃を。
更に近付ければ後ろに回り込み
【吸血】【生命力吸収】にて
「いただきます、ふふ…!」
どんなものでも美味しくいただく系ド変態。

※アドリブ、絡みやネタ大歓迎です!


常盤・はがね
●プレイング
【心情】
噛み壊されたタブレットの仇!
表に出てきたぞ怪人!こうなればボク自らキミに手を下し。その勢いのまま旧人類すべてをまた滅ぼしてやるっ!

【行動】
【スカイステッパー】と【ジャンプ】を駆使して【先制攻撃】
【SPD】による機動戦をしかけよう
隙があれば【踏みつけ】で攻撃して
スカイステッパーの歩数制限をリセット
とにかく動き回ってヒットアンドアウェイで的を絞らせない様に戦うよ
相手がPOWで来るなら素早く動くボクが囮になることで他の猟兵達が動きやすくなるようにサポートしよう
SPDの攻撃もヒットアンドアウェイで射程外に逃れれば怖くない
倒せたら踏んづけてポーズ取って勝利宣言だ!
アドリブ&協力歓迎!



「ようやっと屋敷から出て来れました。ティラノさんの声、本当にありがたかったです」
 ロア・ネコンティ(泥棒ねこ・f05423)は大半が破壊され粉塵が舞う屋敷の中からひょっこりと這い出てきた。出てきた位置は出入り口とは全く違う場所からだ。
 本当にありがたい、他の怪人さんもこうあって欲しいと独りごちる。どうやらロアは屋敷の中で迷子になり、屋敷の表から聞こえてきたティラノサウルス怪人の声を頼りに脱出してきたらしい。
 屋敷から這い出てきたロアの服についた汚れをさりげなく払ってあげるのは明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)だ。しかしロアを綺麗にしてあげつつ、珠稀の心ここに在らず、といった様子であった。
「ふふ、それにしてもここでの体験は刺激的なものばかりで、私、興奮しきりでした、ふ、ふふ……」
 思い返すはヤミナベそして屋敷の罠の数々から受けた刺激的なアレコレ。思い出すだけでも興奮してしまいそうになるのだが、一般人であるキマイラたちをこれ以上弄ばせる訳にはいかない。
「私の愛と刃で退治させていただきましょう。最後の最後まで刺激的な関係でいきましょう、ふふ……!」
 珠稀は妖刀、閃天紫花にすらりとした指を添え、殺気を放つ。すると珠稀の背に白く美しい羽が生え、真の姿が解放された。神秘的な姿で恍惚とした表情を浮かべるその姿はまさに妖艶そのものであった。
 すでに交戦した猟兵により尻尾を切り落とされ、なんだかんだと心身ともにダメージを負ったティラノサウルス怪人ではあるが、まだまだ戦う気満々だ。そんな怪人に指を指し常盤・はがね(@生存中・f00829)は吠える。
「あなたに噛み壊されたタブレットの仇! この恨み必ず思い知らせてやります!!」
 こうなったらはがね自身で怪人に手を下し、その勢いのまま旧人類すべてをまた滅ぼしてやる、などと心の中で更に叫んでいた。心の中だけに留めておいたが結構本気だったりする。とにかく噛み砕き咀嚼されたタブレットの恨みは怖いものなのだ。
「ええいやかましい! この俺様の爪で貴様ら全員切り裂いてくれるっ!」
 ティラノサウルス怪人は両腕を広げ、鋭く長い爪をジャッキンと音を鳴らす。人の肉など容易く切り裂く爪にもひるまずまず動いたのは真の姿に近づき力の増している珠稀だった。
「さぁ、踊りましょう、ふふ……!」
 妖刀の邪念をまとう珠稀は怪しげな雰囲気に包まれ、その直後、目にも留まらぬ速さで怪人へと肉薄した。怪人は驚き我が身を庇おうとするものの近距離まで近づかれた後ではその動作すら間に合わない。
「ぐぉお!」
 残像が残るほどの速さで近づいては力を込めた一撃で身を切り裂き、一歩離れれば衝撃波を飛ばすその攻撃は怪人に一切の反撃を許さない。しかし常人ではない速度を出す珠稀の体は激しく動けば動くほど寿命を縮める諸刃の剣であるのだが、それすら珠稀にとってとてつもなく刺激的なことであった。
「私に美味しく食べられてください。いただきます、ふふっ……」
 珠稀は仲間の動きをみやり、怪人の肉を抉り切るとその場を大きく離れる。珠稀の食べるという表現は決して比喩ではない。刀についた血を舐めればその血は珠稀の糧となり、今しがたの戦闘での消耗を取り戻した。
「お次は私っ!」
 未だにおニューのタブレットを壊された怒りが収まらないはがねは空高くから重力に任せ落下し、怪人の頭を足蹴にする。怪人をそのままバネにし、再び宙へと舞い上がった。その姿はまさしくスカイダンサーであり、今はがねを突き動かしているのは怒りのパッションというわけだ。
 はがねが履いている羽のついた靴、フライヤーシューズ。それはまるでアクションゲームのような機動力をはがねに与える。
 はがねは怪人の攻撃に当たらぬよう、空を蹴りさらに高く飛び上がり、空で怪人を翻弄しながらタイミングを見計らい怪人を脳天から踏みつける。
「当たらない攻撃なんて怖くないです」
 ヒットアンドアウェイ戦法で何度も怪人を踏みつけるはがねはだんだん某配管工のように見えてくる気もするが本人は至って真面目に飛んでは踏みつけ、飛んでは踏みつけを繰り返している。時には宙返りなどもしており、テンションは上々だ。
 空高く飛ぶはがねに攻撃しようと手をブンブン上に振り回している怪人の姿は滑稽という他ない状態なのだが、こちらもまた真剣に攻撃を当てようと頑張っていた。
「ささ、こちらにもう一人いることをお忘れなく。そしてティラノさんのお望みも叶えましょう」
 ティラノサウルス怪人の望み、それは自らの手で猟兵らを倒し、そのまますべてを――。
「ノォオオおおーーーーーーーーーーーーー!?!」
 すべてが破壊された。文字通りすべてだ。先ほどまで立っていた怪人がこさえたのであろう屋敷がすべで壊滅したのだ。
 それはロアのエレメンタル・ファンタジアによって巻き起こった土の竜巻によって屋敷はバラバラに解体され土埃と一緒に捲き上っている。
 怪人はあまりに驚きすぎて顎が外れるほどの大絶叫をした後は口をあけただただ木っ端微塵になっている屋敷跡と竜巻を眺めていることしかできなかった。
 ロアは屋敷の中から出てくる際、怪人が叫んだ「――そのまますべてを破壊し尽くしてくれ――」の部分だけをしっかりと聞き取っていたのだ。前後の言葉があるかないかで全くもって意味が変わるのだが、すでに時遅し。
「そんなに喜んでいただけるなんて。ではもう一回いきます!」
 ロアは次に炎の突風を操り捲き上った屋敷の残骸を怪人に向け吹き飛ばした。盛大な勘違いなのか、はたまた故意的にやらかしているのかは定かではない。
「ぎゃぁああああああああ?!??!」
 パンパンと弾ける音を立て、いや実際に残骸はカラフルに弾けながら怪人に襲いかかる。どうやら屋敷には何故か花火が保管されていたようで、それが今炎に炙られ弾け飛んでいるのだ。
「ぉ、これは中々良いシチュエーションなのではないです?」
 そう言うとおもむろにロアは懐からスマホを取り出しカメラを起動させた。いわゆる自撮りというやつなのだが、それを察知したはがねと珠稀も楽しそうだとロアに寄ってきた。
「では撮ります、さん、に、いち、 はっぴーにゅーにゃあー☆」
 もちろん映る時は猫の手ポーズである。猫の手ポーズで映る猟兵3人の後ろでは未だカラフルに花火が弾け怪人を攻撃し続けていた。なんとなく肉が焦げる良い匂いがしたとかしなかったとか……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
先ずは、アリスのペット♪でいーとみぃ♪と鳴きながら自ら食べられに突撃する空飛ぶスターゲイザーパイの人工未知霊体を召喚し、怪人のトラウマを刺激しようと試みるわ☆
で、マインドジャックを仕掛けるわ。今回はより深くトラウマを掘り下げて恐怖を与える方向でいこうかしら?ふふ、脳を乗っ取られた気分は如何?

残念ながらオブビリオンはペットに出来ないねよねぇ、処分しなきゃ。
ま、せめてもの選別にキスしながらエナジードレインしてあげるわ。
あは☆気持ちよーく逝かせてあ・げ・る♪

ん、こっちが悪役っぽい?そりゃ世界征服を企む悪の秘密結社オリュンポスの(自称)四天王だもの、当然でしょ☆



「いーとみぃ♪ いーとみぃ♪」
 それは宙に浮かぶスターゲイザーパイだ。なぜか喋っている。というのもこれはアリス・セカンドカラー(不可思議な笛吹きの魔少女(発酵中)・f05202)のユーベルコード、アリスのペット♪ で召喚された人工未知霊体だからだ。人工なうえに未知である霊体なのだからスターゲイザーパイだって喋る。
「ぎゃぁあ?!? な、なぜコイツが浮いてるっ?! いや、そもそも、く、くるなっ! こっちにくぐふぅう」
恐怖に泣け叫び逃げ惑うティラノサウルス怪人だが残念ながら空飛ぶスターゲイザーパイからは逃れられなかった。容赦無く口の中に突っ込まれるスターゲイザーパイが怪人のトラウマを蘇らせる。
 あゝ思い浮かぶは光り輝く桃色の蒼汁。気を保つことのできなかったヤミナベの闇。
 怪人は蒼白な表情で立ちすくむ。確かにスターゲイザーパイが織りなすトラウマは壮絶なのだが、なんとここからさらにアリスが精神攻撃を仕掛けトラウマを掘り下げまくっているのだ。怪人はすでにヤミナベではない何かに恐怖し続けているが、ここらで精神的に限界が訪れる。
「ガァアァアアアアアァアアア!!」
 怪人は自我を喪失したまま体を膨張させ、羽毛が生えたティラノサウルス恐竜の姿に変身した。羽毛はまるで針のように尖り一本一本が金属音のような音を立てながら逆立っている。意識がないのか、もともとそのような攻撃なのか、ティラノサウルス怪人は逆立たせた羽毛を辺り一面に飛ばし攻撃を仕掛けてきた。
「そんなに暴れたらダメじゃない。ま、もともとオブリビオンはペットに出来ないから処分するだけだし、いいんだけどね」
 くすくすと笑いながら暴れながら自分自分の寿命を縮めているティラノサウルス怪人を蔑む。無差別的な攻撃になど当たるわけがない。
 せめてもの餞別にキスしながらエナジードレインでもしてあげようかと考えていたアリスだが、こうなってはそれは叶わない状態だと判断し、そのままの状態で怪人の生命力を吸い尽くすことにした。
「あは☆ 気持ちよーく逝かせてあ・げ・る♪」
 アリスは悪役っぽいセリフを堂々と吐く。トラウマを刺激され自壊させられ、さらには生命力を吸われている怪人のほうが可哀想に見えてくるレベルだが、アリス本人は世界征服を企む悪の秘密結社オリュンポスの(自称)四天王だとういことで悪役っぽくて当然といった様子である。
 もちろん悪役っぽいセリフを吐いてる間も攻撃の手は休めないのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​


ティラノサウルス怪人は生命力を吸われ徐々に動きが鈍くなっていく。
 尻尾は切り落とされ、体は切り刻まれた上に皮膚は焼けただれている。
 控えめに見たとしても怪人は虫の息である。
 あと怪人に止めを刺す一撃が必要だ。
ハンドレッド・コール
いっけなーい!闇鍋☆闇鍋☆私、ハンドレッド・コール!別件で依頼を受けてると、顔なじみのエコリアチくんが予知受けてたからもう大変!あっという間に最終決戦だった!けど、トドメを刺す必要があって…この後一体どうなっちゃうのー!?

……ハンドレッド、ふざけないで。早くトドメを刺して。
アッ、ハイ。ゴメンナサイ。しかし地球古代最強だと謳われていたはずのティラノサウルスが、こんな無残な姿になるとはな。
悪あがきで動きを速めても無駄だぜ。クイックドロウで体を抑えてやるから。
そして…フローラ、全力魔法で風を起こして、オレを飛ばしてくれ!
零距離射撃で、アイツの眉間を打ち抜くぞ!
…オレも、闇鍋、参加したかったなァアア!



「いっけなーい! 闇鍋☆ 闇鍋☆ 私、ハンドレッド・コール! 別件で依頼を受けてると、顔なじみのエコリアチくんが予知受けてたからもう大変! あっという間に最終決戦だった! けど、トドメを刺す必要があって……この後一体どうなっちゃうのー!?」
 ここまで一息である。ハンドレッド・コール(双縁銃士・f00371)はきゃぴっとした決めポーズでこの場に登場した。もちろん口にはトーストを加えている。どこから持ってきたかなんて野暮なことは聞いてはいけない。
「……ハンドレッド、ふざけないで。早くトドメを刺して」
「アッ、ハイ。ゴメンナサイ」
 それはハンドレッドの口から発せられるがハンドレッドとは別の人格の言葉。フローラと呼ばれる少女の人格だ。冷静沈着な彼女の言葉に全力でふざけていたハンドレッドは咄嗟に口をついたのは謝罪の言葉。いつもふざけては怒られてしまうが、そこに悲壮感などはない。フローラのお叱りは愛ゆえのものだとわかっているからだ。
 それにハンドレッドの目の前にはすでに暴れまわるティラノサウルス怪人がいるのだ。いつまでもふざけているわけにはいかない。
 とはいえ恐竜の姿からは縮み、原寸サイズの怪人が自暴自棄に暴れまわっているだけなのだから大した脅威でもないのだが、やみくもに腕を振り回しているため近接攻撃を試みるにはある程度危険が伴うだろう。
 かつて古代地球において最強だと謳われたティラノサウルスの無残な姿にハンドレッドは若干しんみりしてしまう。まぁ目の前にいるのはティラノサウルスっぽい怪人なだけなのだが。
「さあさあお遊びに時間は終わりだぜ」
 そろそろトドメの時間だ、とハンドレッドは銃を瞬時に構え怪人に向けて撃ち込む。が、これは威嚇にすぎない。怪人の足元に打ち込まれたビームは地面を焦がし煙をあげる。それにより怪人は後ずさり動きを止めるのだが、その動作はすべてハンドレッドの思う壺であった。
「フローラ、風でオレを飛ばしてくれ!」
「えぇ……わかってる」
 銃を持っていないもう片手にはフレンドリーフローラが握られ、ハンドレッドの別人格フローラにより魔力が集結する。
 怪人はハンドレッドの動きを見て咄嗟に対応しようとするがその弱った体では攻撃を防ぐことも回避することも不可能であった。風により宙に浮いたハンドレッドはそのまま怪人に肉薄し、眉間に銃を当てがった。
「これで終いだ!」
 見事眉間を打ち抜き、怪人は膝から崩れ落ちる。その体は二度と起き上がることはなかった。
 ハンドレッドは目一杯息を吸い込む。怪人を倒し勝利の宣言をするのかと思いきや。
「ァアー! オレも、闇鍋、参加したかったなァアア!」
 その叫びはキマイラフューチャーの虚空に消えていった。


 かくしてティラノサウルス怪人によるヤミナベ動画の配信は終焉を迎えた。
 しかしキマイラ達の食卓には今度は猟兵達が持ち込んだ食材が登場し、忘れ去られるには少しの時間がかかったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月04日


挿絵イラスト