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性能試験Case.EX Ver.3.1

#封神武侠界 #ノベル

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サマエル・マーシャー





「なんだか、とても救済を行いたい気分です」
 サマエルが高層建築集合体「九龍城砦」へと降り立った。
 何故、九龍城砦なのか。
 それは封神武侠界のコンキスタドールと言えば、未だに多くがこの地に潜伏し活動しているからである。
「いえ。私は常に救世主としての行動を第一の優先として活動しています……しかし……」
 何故、封神武侠界のコンキスタドールなのか。
 それは……なんだか無性に『ミニスカチャイナできゃぴきゃぴしたい』欲求に駆られてしまったからである!
「本日はこの格好|で過ごし《を見せびらかし》たいと思ってしまいました」
 そう言って歩き出すサマエルの格好はミニ!ひらっ!チャイナ(?)である。
 電脳天使らしく首元や手首、足元には羽根のデザイン。
 金縁とサマエルの髪色と同じ蒼。そして羽根の白が基本色。
 局部をぎりぎり隠せてはいるが、それ以外は殆ど露出しており、隠すための布地も薄く肌が見え隠れしているようなデザイン。
 超ミニな上に、ひらっとしているのだ。
 何処かのグリモア猟兵の趣味とかあれとかが合わさりながら更に昇華したようなそんなチャイナ(?)である。
 何故に(?)が付くのかと言えば、よく見ればチャイナ要素は満載でどう見ても改造チャイナなのではあるが、しかしよく見ないでぱっと視認するだけだとチャイナだと認識しずらいからである。
 なんたる業か……!
 だがチャイナはチャイナ。やはり封神武侠界で着たいと思うのは自然の性なのである。
「うぉっ!?何だテメェ!?」
 それはそれとしてチャイナ散歩。
 |己の欲望《新着チャイナで出歩きたい》を自覚してしまったのならばもはや仕方ない。
 サマエルは九龍城砦の入り組んだ道の奥で隠れて行われていた裏取引の現場を発見すると当たり前のように乱入しにいく。
「……|救済《私》を必要としているようですね」
 見ればみすぼらしい姿の男性が、見るからに粗暴な悪漢たちに囲まれながら何か妖しい品物を購入している。
 租界で扱うこんな品、外海より現れたコンキスタドールから仕入れたもの。
 阿片に間違いない。
 サマエルは詳しいのだ。
 何故なら彼女は|救世主《阿片と同じ》なのだから。
 封神武侠界で救いを求める者が簡単に辿り着く末路。
 阿片を求める者も扱う者も、まさにサマエルが|愛する《救いを与える》べき存在である。
「おぉ?よく見ればいい女じゃねぇか……」
「なんだいお嬢ちゃん。あんたもコイツが欲しいのかい?」
 突然現れたサマエルのその存在感に圧倒されていた悪漢たちであったが、すぐに気を取り直すと周りを囲み始める。
 何故なら、彼女の優れた容姿。そして扇情的な超ミニスカチャイナはここ九龍城砦では時折見かける、阿片に人生を狂わされた女たちを連想させたからである。
 最もサマエルの容姿のレベルもチャイナの露出も明らかに隔絶しているのだが……それをこの悪漢たちが察するには人生経験が足りないらしかった。
「うへへ、お嬢ちゃん。阿片が欲しいってんなら、そうだなちょいと相手をくれればいいぜぇ?」
 下卑た笑みを浮かべた悪漢の一人がサマエルのむき出しの肩に手を置いて来る。
 サマエルはその手を振り払うような事はせず、悪漢に向き直ると真っすぐ見つめ返す。
「お相手をするのは構いませんが……、|それ《阿片》は不要です」
 サマエルはそっと肩の悪漢の手を取り、抱き寄せる。
 |あまりにも自然な仕草《まるで吸い寄せられるような投げ判定》であったが為に悪漢は|抵抗も忘れ《ガード不能》サマエルの豊満な胸に顔を埋めさせる。
 胸元が完全に開いているチャイナ服である。明らかに下着もつけていない。そんなその豊満な双丘に挟まれて悪漢も思わず動きを止めて力が抜ける。
「慈愛の拳は何人たりとも防ぐ術無し」
 その隙にサマエルは|闘気《実体を持つウィルスデータ》を悪漢の頭の中に流し込んだ。
「ぶべっ!?」
「極楽降魔点穴(ゴクラクコウマテンケツ)」
 |闘気《ウィルス》の内容はサマエル製の薬物。痛みを感じさせず天国の快楽を与える劇薬である。
 サマエルに手を出した悪漢は流し込まれる快楽に脳内の神経を焼き切らされ、色々と垂れ流しながら気絶してしまう。
「もうこれは必要ないでしょう。|私《救世主》がいますから」
 そして意識を失った悪漢からサマエルは阿片を霊的サイバースペースへ|没収《私だけを見て》する。
 サマエルは救世主。
 |阿片《サマエルと同じく救済を与えるもの》|を許す《に救済を求める人を取られる》こと|など出来ない《に嫉妬してしまう》のだ。
 基本的には何者にも表情を動かさないサマエルが、珍しくその瞳を窄めて阿片を|みる《役目を盗るなと睨む》。
「くそっ!?なんだコイツ!?」
「阿片を取り締まりにきた役人かっ!?」
 仲間を一瞬で戦闘不能に追い込まれた悪漢たちは驚きと焦りの声を上げて混乱し始める。
 だが、そんな彼らにサマエルは小首を傾げながら両手を広げて宣言する。
「あなたたちも愛しましょう。そんなもの、気にならなくなる程に私に溺れさせてあげます」
 次の瞬間、サマエルはふわりと宙を舞う。
 色々バタバタひらひらしているものが捲れあがってしまうがサマエルは一切気にしない。
 気にするのは悪漢たちばかりで思わず揺れるものや、広げられた両足の間に視線が行き外せなくなる。
「ぶぼっ!?」
 そしてそのまま空中から飛び掛かってきたサマエルに顔面を両足で抱きかかえられる。
 両頬を挟み込んで来る太もものきめ細かな肌の質感。
 すべすべの感触。
 そして強引に押し込まれ思わず開いてしまった口に入って来る湿り気と味覚。
 悪漢2人目はそこで脳内と精神が快楽で焼き切れた。
「こういった攻撃方法を行う場合、この服は機能的ですね」
 サマエルは沈黙した悪漢におまけでぎゅむぎゅむと更に押し付けておいてあげるとやはり阿片を回収する。
 |ライバル《私以外の救済》は消す。立派な戦術であった。
「くそっ!変な術使うぞ!囲んでのしちまえっ!」
 何をされたのか理解できなくとも、何かをされたのは理解できる。
 仲間を2人も|ヤ《救済》られた悪漢はどうにか反撃しようと懐から武器を取り出すとサマエルへと迫る。
「安心してください。あなたたちも愛してあげます」
 しかし冷静に悪漢たちの動きを見極めたサマエルはひらりと身体を回転させてナイフを躱すと、遠心力で捲り上がってもろびでた乳房に視線が向けられた事に|気づき《喜びを覚え》、その胸に相手の顔を埋めさせる。
 続けて来た悪漢には180度近い開脚を披露して相手の武器を蹴り飛ばし、何も履いていない自らを曝け出しながらあっけにとられた相手の顔を長い脚で絡めて顔面とキスさせる。
 最後の一人にはすっと反動をつけた空中で半回転しながらの跳躍で、その顔面にお尻をぶち当て、そのまま地面へと叩きつける。
 むぎゅり。ドン!
「うぉぉ!?」
 サマエルの|救済《薬物》を与えられた悪漢たちは一瞬にして全員が体液を噴出しながら意識を失うのだった。
「ふぅ。やはり自ら救済を与えるのは気持ちいいですね」
 しれっと阿片は全て回収しながらサマエルは立ち上がり、そしてあまりの展開に棒立ちしていた悪漢たちの"客"に目を向ける。
 みすぼらしい姿の彼の手には購入したばかりの|阿片《対抗心》があった。
「あなたも|私《救済》が必要ですね」
「ひっ!?」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2023年12月22日


挿絵イラスト