毒沼の王、激怒す
柳・辰相
はじめまして、中の人です。
このキャラがユーベルコードを披露してバグプロトコル退治をしている所を書いていただきたいです。
場所
キャラクター本人が運営している、洞窟型ダンジョン。毒針トラップだったり毒沼があったりする
披露するユーベルコード:
「毒沼の主の下僕達」です。
流れ
正直あんまり流れは考えてないです
が、モンスター達で追い詰めたあと本人が大鎌でとどめを刺す、みたいな場面は入れて欲しいですね。
戦闘が終わったあとはゆるゆるモードに戻ってスライムむにむにしながら奥に引っ込むって〆にして欲しいです。
怒ってる戦闘時と終わったあとのゆるさのギャップみたいなのも欲しい感じです。
キャラクターについて:
普段はゆるゆるぼんやりおじさんだけど、バグに対しては「仕事の邪魔だしプレイヤーの迷惑」と考えていて怒りを露わにする。
セリフ例:
「……おめえか。うちのダンジョンで悪さしてんのは」(バグ発見時。普段から低い声がさらに低い。地を這うよう。
「邪魔だべ。二度とそのツラ見せんじゃねえ」(とどめを刺す時)
「……おー、仕事増やして悪ぃな。みんな協力してくれてありがとなー。俺は……少し休むべよ……」(手近なスライムむにむにしながら
●ドラゴンプロトコルのお仕事
ゲームの管理者、即ちゲームマスターというのっは大変な仕事である。
言うまでもない。
究極のオンラインゲーム、ゴッドゲームオンラインには日々多くのゲームプレイヤーたちがログインを果たし、彼らの創意工夫を受けてドラゴンプロトコルたちはSFだったりオカルトだったりの要素を追加し、新たなダンジョンを構築する。
そして、彼らを招き入れ、冒険を楽しんでもらうのだ。
時にドラゴンプロトコルは自身がボスとなってゲームプレイヤーに立ちふさがることもある。
まあ、本気になればゲームプレイヤーを圧倒してしまえるほどの能力を有しているので、ほどほどに戦うのだが、この塩梅だって難しい。
「本当に、本当に、準備というのは大変なんだべ……なのに」
訛りある言葉は普段は気怠げな印象を与えるものであったが、今の彼――柳・辰相(毒沼の主・f42234)は己が丹精込めて作り上げた毒沼と毒トラップ満載のダンジョンに溢れたバグプロトコルを前にして怒りをあらわにしていた。
普段の彼を知る者からすれば、それは激情を示す一面であったことだろう。
許せない、という感情が溢れている。
踏み出す一歩にさえ、苛烈なる激情の重さが乗っているかのように地面を揺らす。
「こったら邪魔ばっかりしてぇ!」
咆哮する。
バグプロトコルたちは、その咆哮を前にしても退くことはなかった。むしろ、辰相を逆に返り討ちにしてやろうという意志に満ちあふれていた。
悪意しか感じられない。
ゲームプレイヤーを不当な手段でもって排斥し、二度とこの世界にログインできないようにしてやろうという意志が見え隠れしていた。
許せない。許せるものではない。
己の仕事の邪魔をした、という以上の感情が彼のなかに渦巻く。
そう、このゲームを楽しんでいるゲームプレイヤーたちに迷惑をかけている。そんなの許せるわけがない。
だからこそ、彼の普段を知る者は辰相が正しく怒り狂っているのを知るだろう。
「うちのダンジョンで悪さすんのは許さねぇ!!」
地を這うような低い声が唸りとなってバグプロトコルに襲い掛かる。
多勢に無勢とも言うべき圧倒的なバグプロトコルの群れ。
辰相のダンジョンである毒沼の特性を引き継いでいるのか、全ての攻撃に毒のバッドステータスが乗るようにバフを得ているようだった。
だが、辰相には関係ない。
その瞳にユーベルコードが輝いている。
「おら、おめえらの出番だ。行ってくるだよ」
その言葉と共に召喚されるは、毒スライムと腐敗毒を撒き散らす骨竜であった。
そう、毒沼の主の下僕達(ポイズンモンスターズ)もまた主と思いを同じくする。彼らは確かにゲームプレイヤーたちに打倒される存在だ。
けれど、それは彼らを排斥したいからではない。
楽しませたいからだ。
たったそれだけなのだ。
「ほったら、やるか! この邪魔者どもを! 叩き出す!」
吹き荒れる毒のブレス。
放たれるスライムの体を飛ばすかのような弾丸。そして、辰相が飛び混んで放つ大鎌の一撃。
それは嵐のようにバグプロトコルの群れを霧散させる。
「邪魔だべ。二度とそのツラみせんじゃねえ」
剣呑に輝くは、辰相の大鎌。
切っ先が振り下ろされた瞬間、バグプロトコルたちは己たちが湧き出る場所を間違えたと悟るだろう。
だが、それは遅きに失する。
全てはゲームプレイヤーのために。
その楽しみのためにと願う辰相の一閃を前に彼らは彼らの目的を果たすことなく消えゆく定めだったのだ――。
●ゆるゆる
「はぁ~……」
ダンジョンに沸いてでたバグプロトコルの一掃。
その一仕事を終えた辰相は毒スライムをクッションのようにしながら、だめになっていた。
いや、だめになっていたというのは比喩表現である。
本来、こちらの姿が辰相のありのままであると言えるだろう。霧散したバグプロトコルが破壊したダンジョンの修繕を己が召喚した毒スライムや骨竜たちに任せながら、己の精神にかかるストレスというものを彼は漸くにして癒やしているのだ。
「……おー、仕事増やして悪ぃな。みんな協力してくれてありがとなー」
主の言葉に毒スライムや骨竜たちは一斉に頷く。
お気になさらずー! と言っているようであったし、事実そうなのだろう。
彼らの所作に辰相は微笑んでから、手近な毒スライムをむにむにする。
クセになるさわり心地であった。
とは言え、毒スライムである。辰相が同じ様なことをすれば、骨まで溶けてしまうだろう。
でも本当に疲れてしまった。
此処の所バグプロトコルの発生が頻繁に起こっているのだ。
忙しさのピーク。
少しは休まねばならない。
「俺は……少し休むべよ」
なんかあったら、呼んでくれなーと辰相は告げてダンジョンの奥に引っ込んでいく。主の姿を見送って毒スライムたちはおやすみなさい~と手をふる。
その姿に心癒される辰相であった、とさ――。
成功
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